<射撃ニュース8月>
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(クマが出没、女性が襲われ負傷:京都)
11日午後3時45分ごろ、京都市左京区修学院杉谷の京都一周トレイルの東山コースで、「クマが出没し、70代くらいの女性が右耳と右手を負傷している」と京都府警下鴨署を経由して119番があった。現場は修学院離宮東側の音羽川近く。午後4時半現在、市消防局が現場へ向かっている。

(クマによる人身被害、折立登山口で登山客男性軽傷:富山)
12日朝、富山市の折立登山口で、登山客の男性がクマに襲われ軽いけがをしました。県内でクマによる人身被害は、2023年初めてです。県によりますと、12日午前6時ごろ、富山市の折立登山口で登山客の30代の男性が朝食を食べていたところ、背後からクマに襲われました。男性は腰付近にかすり傷を負いました。男性を襲ったクマは逃げたということです。県内でクマによる人身被害は、2023年初めてです。有峰地区はクマの生息区域で、特に折立駐車場やキャンプ場周辺で目撃情報があります。県はリュックやクーラーボックスから目を離さないこと、食料からにおいがもれないよう車に保管すること、食べ残しやごみは持ち帰ることなど、注意を呼びかけています。

(笹を取りに行った70代の男性がクマに襲われけが:福島)
8月12日午後5時頃、福島県猪苗代町の林で70代の男性がクマに顔や両腕などを引っかかれてけがをした。警察によると、男性が林の中で笹などの採取をしていたところに体長約1mのクマが現れたという。男性は、自分で車を運転して自宅に戻っていて、家族が119番通報をした。クマが現われた場所は「猪苗代ハーブ園」の近くで、警察や町が警戒を呼びかけている。

(自宅玄関先でクマに襲われ男性けが:山形)
13日午後、白鷹町で70代の男性が自宅の玄関先でクマに襲われて頭や腕などにけがをしました。警察は、現場周辺をパトロールするなどして注意を呼びかけました。13日午後1時前、白鷹町山口の住宅で、70代の男性が玄関先にゴミを出して屋内に戻ろうとしたところ、体長1メートルほどのクマに頭や腕などをひっかかれて、けがをしました。警察によりますと、男性はクマに襲われたあと、自分で消防に通報したということで、米沢市の病院に運ばれて手当てを受けていますが、命に別状はないということです。これを受けて、警察は、現場周辺をパトロールするなどしてクマに注意するよう呼びかけました。現場は、フラワー長井線の鮎貝駅から北西に2キロほど離れた山あいの地域で、住宅が点在する場所です。

(クレー射撃場跡地から基準値超の鉛・ヒ素検出:新潟)
新潟県柏崎市は8月9日、柏崎市鯨波の旧鯨波公園用地の土から基準値を上回るヒ素と鉛を検出したと発表した。周辺に水道水源や飲用井戸などはなく、健康被害の報告はない。市財政管理課によると、旧鯨波公園用地は市有地で、2022年まで民間のクレー射撃場が設置されていた。市は公園を産業団地として造成する方向で、土壌汚染を調べるため、旧射撃場内の159カ所を調査した結果、複数箇所で汚染を確認した。

(クマの襲撃、警戒強める:岩手)
一戸町宇別字名越の田之岡サメさん(83)がクマに襲われて亡くなったことを受け、地元の猟友会は10日、現場付近にわなを設置し、住民は警戒を強めた。県や町はクマとの遭遇に注意を呼びかけた。田之岡さんは9日夕方、自宅から120メートルほど離れた道路脇で頭や右腕から血を流した状態で倒れていた。県警によると、県内でクマの襲撃による死者が確認されたのは、2020年8月に八幡平市田山地区で発生して以来。一夜明けた10日、地元住民は動揺し悲しんだ。現場近くに住む70代女性は「近所でこんなことが起こると思っていなかった。サメさんは優しい人で、近所同士のつながりが深かったので残念だ」と涙をこぼした。

(ツキノワグマ増、県内「ほぼ全域」に出没:秋田)
ツキノワグマ、カラス、サル、イノシシ、ニホンジカ――。農作物の食害や人身事故の原因になる有害鳥獣を捕獲する狩猟者の育成を、秋田県が急いでいる。集落への出没や農作物被害が目立ち、捕獲数が大幅に増えているのがツキノワグマだ。秋田県自然保護課の近藤麻実主任に、生態や対策について聞いた。県内でクマが生息・出没している場所は「ほぼ全域」と言っていい。なじみの場所も、家や道路の近くも、森やヤブがあればそこにいる可能性がある。住宅敷地内のコンポストの生ごみを食べたり、山に捨てられた弁当を食べたりして味をしめている。基本的には人を避け、ヤブなどに隠れて行動するが、手入れが行き届かない林や耕作放棄地は通り道になっている。寄せ付けないためには、生ごみや家畜飼料、米ぬかなどを野外に放置しないことや、農地を電気柵で囲うなどの対策が必要だ。間伐や草刈りで見通しを良くするほか、音を鳴らして近づけない「クマよけ鈴」などを常備することも求められる。手を打たなければ野良猫と同じようにクマが出没する事態になりかねない。駆除も含めクマを山に押し返す複合的な対策が必要だ。

(タカやドローンでカラス追い払え:岡山)
赤磐市は、特産の桃を食い荒らすカラスの対策に取り組んでいる。収穫期に合わせ同市鴨前地区で、天敵のタカを放ち追い払ったほか、ドローンを飛ばしカラスが嫌がる音声を流した。効果を検証し今後の対策に役立てる。

(求む!有害鳥獣ハンター:秋田)
ツキノワグマ、カラス、サル、イノシシ、ニホンジカ――。農作物の食害や人身事故の原因になる有害鳥獣を捕獲する狩猟者の育成を、秋田県が急いでいる。高齢化が進み、集落の人口も減る中で動物の行動範囲が拡大。県は「狩猟免許や銃の所持許可を取得したら、ぜひ市町村の被害対策に協力して」と呼びかけている。「ドーン、ドーン」。7月9日、秋田県由利本荘市の県立総合射撃場。多くの参加者が見守る中、左右から順に飛んできたクレー(円盤形の皿)をハンターが一つずつ正確に撃ち落とした。手慣れた技術に、会場からは驚きの声が上がった。

(鳥獣による農作物被害対策確認:愛媛)
イノシシや鹿などによる農作物の被害が相次ぐなか、県内の自治体の職員や農業関係者が対策について話し合い、動物を捕獲する狩猟者を増やすために、県が狩猟免許にかかる費用の一部を補助する計画などを確認しました。対策会議は、県や県内の自治体の職員、それに農業関係者が毎年行っているもので、9日は、松山市の会場に22人が集まりました。県内では、イノシシや鹿などによる農作物の被害が相次いでいて、県によりますと、昨年度の被害額は、3億6791万円に上り、このうちおよそ75%がかんきつなどの果樹が占めているということです。会議では、サルによる被害を防ぐために電気が流れる電気柵を使うことや動物を捕獲する狩猟者を増やすために、県が若い世代を対象に狩猟を体験できるイベントを実施したり、狩猟免許の取得や更新にかかる費用の一部を補助する計画などを確認しました。愛媛県中予地方局農業振興課の星加修一課長は「相手は野生鳥獣なので一筋縄ではいかない。今後も関係者と課題などを共有して有効な対策を考えていきたい」と話していました。

(食い荒らし許さない:千葉)
千葉市内で農作物がアライグマやハクビシンに食い荒らされる被害が急増し、農家が頭を抱えている。耕作放棄地の増加などに伴って個体数が増えているとみられ、市もわなを使った集中捕獲に乗り出した。「これが今朝かかっていました」。田んぼと畑が広がる若葉区下田町で、トウモロコシやスイカなどを栽培する吉田忠雄さん(68)が箱わなにかかったアライグマを見せてくれた。全長約40センチ。まだ子供だという。「既にトウモロコシを10本やられた。捕まえないと、やられっぱなしになってどうしようもなくなる」とこぼした。近くの農家、岡本信男さん(77)は「今朝はスイカを3個食い荒らされた。穴を開けて手を突っ込んで中身をほじくり出す。おいしそうなものに限って食べられてしまう」とため息交じりに話した。

(イノシシ作物被害7割減:茨城)
茨城県内の2022年度のイノシシによる農作物被害額は前年から1千万円減の約5200万円で、ピークの5年前から7割減となったことが10日、県のまとめで分かった。県はイノシシ対策条例を18年に施行後、捕獲の強化や侵入防止柵の設置などを促進しており、対策強化が被害額の大幅減につながったとみている。県農村計画課によると、農作物の被害額(速報値)は、稲やイモ類を中心に約5200万円で、前年から1千万円減った。減少は5年連続。ピーク時の17年度の約1億5400万円から約7割減少した。被害が確認された市町村は、水戸市や大子町をはじめ、これまで捕獲の報告がない牛久市など計28市町に上った。県内のイノシシは、筑波山周辺を中心に県全域で約4万頭(19年時点)が生息するとされる。「近年は生息地が広がり、県南や県西地区でも増えている」(農村計画課)。農作物の被害は、農家の営農意欲の減退や耕作放棄地の拡大につながることから、県は18年3月、イノシシ対策条例を施行。自治体に侵入防止柵の設置費用や箱わななどの購入費を助成し、農作物の被害防止に力を入れてきた。情報通信技術(ICT)の活用や、捕獲者向けの研修を充実させるなど人材育成に力を入れている。近年は豚熱(CSF)の感染拡大により、個体数も減少しているとみられている。被害額の内訳では、稲が約2200万円と全体の約4割を占めた。次いで、サツマイモやジャガイモなどイモ類が約1300万円。レンコンやカボチャなど野菜が約860万円だった。同課は「イノシシは稲の穂を好んで食べる。稲穂が出る夏から収穫期の秋に被害が多く出る」とし、「においが付いてしまい、穂が実っても収穫できないことがある」と、対策の必要性を指摘する。県政運営の基本方針となる県総合計画(22~25年度)では、農産物被害額を4800万円まで減少することを目標に掲げている。同課の関田健治課長補佐は「特効薬はない。引き続き捕獲強化や人材育成を進める」と話した。

(鳥獣被害対策の担い手確保へ、捕獲協力隊員を募集:千葉)
千葉県は有害鳥獣対策の促進のため「捕獲協力隊」の参加隊員を募集している。狩猟免許(わな猟)を所持しながらあまり活動していない人らを対象に、捕獲現場への同行などを通して実践的な技術を身に付けてもらい、担い手の確保につなげる。ふるさと納税を活用して活動を応援する支援隊員も同時に募っている。参加隊員の「実践コース」は捕獲現場や解体施設などの見学ツアー、特定外来生物「キョン」の捕獲作業に参加(一、二回)して指導を受ける。活動は十一月から。参加費は一万円で、定員三十人。免許のない人のためのコースも設けた。捕獲の事前打ち合わせにリモート参加し、実際の作業映像も配信して疑似体験する。参加は十八歳以上で、参加費五千円。こちらは定員に達したため、現在キャンセル待ちを受け付け中。申し込みは県ホームページから。いずれも十月二十日まで(先着順)。支援隊員は寄付額一万~三十万円。返礼品はキョンの肉やスマホケースなどの革製品を用意している。返礼品なしの寄付額は二千円から。申し込みはポータルサイト「ふるさとチョイス」で。寄付金は有害鳥獣対策に活用する。県自然保護課によると、キョンは県南東部を中心に分布し、生息域を広げている。二〇一三年の推定個体数は約三万一千八百頭で、二二年には約七万一千五百頭に増えた。花壇を荒らす被害や特殊な鳴き声による生活被害などが報告されているという。県内の狩猟免許(わな猟)所持者は約三千二百人(二二年度末)。捕獲を行っていない人もいるとみられる。同課担当者は「将来的な狩猟の担い手確保が課題だ。県内外からの幅広い協力も必要」と話す。

(豚熱対策支援、農水省に要望:鳥取)
豚熱の感染確認が相次いでいることを受け、鳥獣被害対策やジビエの利活用に取り組む自治体でつくる「ジビエ振興自治体連絡協議会」(会長・平井伸治鳥取県知事)がこのほど、野生イノシシなどの検査に関する。

(「シカ牧場」で被害軽減?計画が頓挫した理由とは:北海道)
道東には約31万頭のエゾシカが生息するとされ、十勝管内のエゾシカによる交通事故件数は2022年度で379件、農業被害は例年約5億円にものぼる。しかし、生息数の増加や猟師の高齢化も重なり、駆除は追いつかない。連載「狩と金」では、エゾシカと人との関わりに焦点を当て、農業や交通の被害、猟師が抱える問題、肉や皮の活用法など多方面から、野生動物との共生について探っていく。エゾシカの増加が道民の生活に影響を与える中、加工処理施設を併設した“シカ牧場”を作ることで頭数を抑制しようという動きがある。計画を進める「ユク・ファクトリー」(札幌、山内明光代表)が最初の候補地に選んだのが広尾町だった。同社は養畜で安定したシカの流通網を作り、猟師からシカを高値で買い取ることで狩猟を活発化させ、シカの頭数抑制を見込んでいる。山内代表は「一般に食肉としてだけ注目されるが、角や皮、脂や骨まで商品化できれば30万円の価値になる。1頭3万円での買い取りが可能だ」と事業の見通しを語る。広尾町では年間約3400万円(22年)の農業被害があり、毎年約1500頭のシカが駆除されているが、公共の処理施設はない。この現状に目を付けた山内代表が20年に提案。農業被害低減の他、施設建設による雇用の創出や加工品の特産化を狙った町農林課は、同社の誘致を目指し、水面下で話を進めていた。同社の計画によると、町内に30ヘクタールの民有地を借り、処理施設の事業費は3億5000万円、牧場経費など含めると5年間で投資額は10億円にのぼる。所属する建設業系「明成香グループ」(札幌)からの出資の他、国が事業費の半額を補助する鳥獣被害防止総合対策交付金の申請を予定していた。町は「漁協への説明は必須」として調整を進め、血液などを河川に流出させないことで漁協と合意していた。しかし、今年1月、「農業者への説明が交付金の申し込み期限(2月末)までに間に合わない」として説明会を設けないまま、同社に申請取りやめを通知した。山内代表は「町からは、漁協の理解さえ得られたら障壁はないと説明を受けていた」と言い、5月の着工を予定していた。想定外の事態に衝撃を受けるも、次の候補地だった日高管内の牧場に切り替え、計画を進めている。ただ、日高での計画は、既存の施設と牧草地を利用した「居抜き」を想定し、「交付金を用いた事業としては、引き続き広尾での施設建設を目指している」という。一方の広尾町内では、関係者の多くが「計画は終わった」との見方をしており、同社の認識と隔たりがある。今年3月には「農協関係者から施設建設に反対する声が上がり、断念することになった」と一部で報じられたが、農林課は「農協から反対の申し入れがあった事実はない」とし、農協も「住民への説明と理解が必要と伝えたが、反対はしていない」と答えた。ただ、実際に建設を予定していた牧草地周辺の農家に話を聞くと、計画に大きな懸念を抱いていた。知人を介して計画を知ったという畜産農家の男性は、「畜産の経験もない会社なのに事業規模が大きすぎる。交付金やスポンサー頼りの資金繰りではうまくいかない」と厳しい目を向ける。男性は、過去に管外の企業が手がけた農園計画で、農地を貸すことに承諾した。しかしその企業が規模にこだわりすぎたため、資金のめどが立たず、計画は頓挫した。こうした過去から、「シカを集めた後に途中で止められると困る。本当にやる気があるなら、まずは小さいところからやってほしい」との立場を取る。さらに反対の理由として、家畜伝染病であるヨーネ病が広がっている実情を挙げる。エゾシカがヨーネ病の原因との見方もあり、「シカが脱走したらどうする」と危機感を表した。農林課もヨーネ病への懸念は想定し、研究機関から「エゾシカが媒介する可能性は低い」との研究結果を得ていたが、「さまざまな説があり、問題ないとの確証はなかった」とする。

(Surfvote投票結果「猟銃の保管場所は、所持者の自宅ではなく、警察署や猟友会など、第三者が管理する場所にすべきか?」)
「猟銃は所持者の自宅で管理しても構わない」が50.8%。”銃が悪いのではなくそれを扱う人が悪いだけ”という意見や現役の猟師など現場からのコメントも集まる。

(林業センター付近でクマ出没:岩手)
8月11日午後2時ごろ、岩手県釜石市甲子町の林業センター付近でクマが目撃されました。市が防災無線で付近の住民に注意を呼びかけています。現場は「道の駅釜石仙人峠」から東に700メートルほどの場所で、付近は住宅が密集し北側には山林が広がっています。

(クマがスモモ100個食い荒らす:山形)
11日午前、山形県河北町の畑でスモモおよそ100個が食い荒らされているのが見つかりました。現場の爪痕から、クマの仕業だということです。クマによる食害があったのは、山形県河北町谷地庚地内の畑で、きょう午前9時15分ごろ、畑の所有者の60代男性が収穫のため畑に来たところ、スモモ100個が食い荒らされているのを見つけ、警察に届け出ました。現場の木に残された爪痕などから、クマの仕業だということです。人への被害は確認されていません。警察ではパトカーを出し、現場付近を警戒するとともに住民に注意を呼び掛けています。

(クマが電気柵下を掘って畑に:青森)
11日の午後、青森県大間町で住宅に隣接する畑にクマ1頭が出没しました。畑は電気柵で囲われていますが、クマはその内側に入り込み、いつ外に出てくるかわからないため、この家の住人が外に出られない状態となりました。11日の午後5時ごろ、大間町の住宅に隣接する畑にクマがいるのをこの家に住む人が見つけました。畑は電気柵で囲われていますが、クマは柵の下の部分を掘って内側に入り込み、出られなくなったと見られています。警察によりますと、住人からの通報を受けて現場を確認したところ、クマは電気柵の内側にいるものの、いつ外に出てくるかわからないため、住人に家から出ないよう呼びかけたということです。クマは午後7時過ぎまでの少なくとも2時間ほど電気柵の内側の畑にいましたが、警察や役場の職員が追い払うための準備をするために再度、現場を訪れたところ、姿は確認できなかったということです。警察はクマが畑からいなくなったと見ていますが、12日も現場周辺のパトロールをして、安全を確認することにしています。

(コメを食べたのはクマ?小屋のシャッターが開けられ荒らされる:福島)
福島県会津若松市で、住宅の敷地内にある作業小屋が荒らされる被害が発生した。小屋のシャッターは強引に開けられ、中に置いてあったコメが食べられていた。クマによる被害と見られている。警察はパトカーを走らせて周辺の警戒をしつつ、クマへの注意を呼びかけている。

(墓地にクマの足跡、供物食べた跡も:北海道)
12日午前9時ごろ、別海町内の中西別広野墓地で男性がヒグマの足跡を発見。中標津署員が幅8センチの足跡と、供物のバナナ1本が動物に食べられた跡を確認した。町はクマを避けるため、供物を持ち帰るよう呼びかけている。

(車3台がクマと相次ぎ衝突:秋田)
12日午後9時45分ごろ、秋田市下北手寒川字保戸野沢の秋田自動車道上り線で、乗用車3台が体長約1メートルのクマと相次いで衝突した。運転手と同乗者計9人にけがはなかった。クマはその場で死んだ。県警高速隊によると、由利本荘市の10代男性の車が秋田北インターチェンジ(IC)方向から秋田中央IC方向に走行中、右側から横断してきたクマとぶつかった。その後、後続の2台も路上に倒れていたクマと衝突した。現場は秋田中央ICの北東約300メートル。民家まで約500メートル。

(スイカとメロン、クマ食害か:秋田)
13日午前5時ごろ、秋田県鹿角市花輪字万谷野の畑で、スイカとメロン各約10個が食い荒らされているのを所有者の60代男性が見つけ、鹿角署に通報した。署によると、畑は男性の自宅敷地内にあり、クマのものとみられる足跡があった。クマによる食害とみて注意を呼びかけている。

(獲物を冷やして山から搬出、保冷庫付きの装置開発へ:長野)
ジビエ(野生鳥獣肉)の活用促進に向け、県内のメーカーや県猟友会などがコンソーシアム(共同事業体)をつくり、山奥で仕留めた鹿やイノシシを冷やしながら運び出す装置の開発に着手した。保冷庫を積んだリモコン式の小型車両を山中に入れ、動物を載せて運ぶ構想。肉の鮮度を保ち、猟師の負担軽減にもつなげる。ジビエの需要拡大を見据え、廃棄される肉を減らして供給力を高める狙いで、装置の商品化を目指す。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午前8時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子芦見にクマが出没しました。

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(クマに襲われたか、83歳死亡:岩手)
9日午後4時50分ごろ、岩手県一戸町宇別名越の山林で、近くに住む無職、田之岡サメさん(83)が頭を負傷して倒れているのを近所の男性が見つけた。田之岡さんは病院に運ばれたが、死亡が確認された。岩手県警二戸署は傷の状態などから、クマに襲われたとみている。二戸署によると、田之岡さんは自宅から約120メートルの山林で倒れていた。発見時には意識があり、クマに襲われたと話していたという。死因は外傷性ショックで、爪でえぐられたような傷が頭に4カ所あった。

(子グマ見かけた直後に親グマに襲われる:山形)
8日午後、山形県真室川町で、山菜採りの男性がクマに咬まれる被害に遭いました。子グマを見かけた直後に、親グマとみられる別のクマに襲われたということです。警察によりますと、8日午後3時15分ごろ、真室川町大沢地内の山の中で、町内に住む70代の会社員男性が1人で山菜採りをしていたところ、子グマを見かけたためその場を離れようとしました。しかしその直後、親グマとみられる体長1メートルほどのクマと遭遇し、襲われたということです。男性は右ひじを咬まれましたが、命に別状はありません。男性から連絡を受けた妻が消防に通報し、救助隊が向かったところ、自力で下山してきた男性を発見して病院に搬送しました。県では、子グマの近くには親グマがいるケースが多いとして、見かけた際は、一層、周囲に気を配るよう呼びかけています。

(男子高校生2人、アナグマに襲われた女性と犬を助ける:福岡)
福岡県太宰府市は野生のアナグマに襲われていた女性を助けたとして市内の筑紫台高校の生徒2人に感謝状を贈った。市によると、ともに同校1年の桧垣太一さん(16)と村田風翔さん(16)は6月28日夕に自転車で下校中、市内の路上で犬を連れた女性がまとわりついてくるアナグマを追い払おうとしているところに出くわした。2人が自転車のベルを鳴らしたり、自転車で横切ったりしてアナグマを遠ざけようとしていると、近所の人も車のライトで威嚇するなどし、アナグマは逃げて行ったという。市役所で楠田大蔵市長は「2人の勇敢な行動で危険にさらされた市民が救われた。人の役に立とうという気概を持って羽ばたいてほしい」とねぎらい、感謝状を贈った。2人は「イノシシは見るけど、初めて見る動物で、後からアナグマと分かった。これからも困っている人を見たら助けたい」と話していた。

(シカ出没で高速道路が3時間の通行止め:北海道)
クマの出没が相次ぐ北海道内。7日から8日にかけては、シカも相次いで目撃されました。8日は、高速道路が3時間にわたって通行止めになるほどでした。エゾマツの林の中にいるのは、大きな角を生やしたオスやメスなど合わせて6頭のエゾシカです。これは7日午後2時過ぎ、札幌市南区の真駒内公園の様子です。おいしそうに草をはむ姿も。カメラが10メートルほどまで近づいても、シカは警戒することなく、逃げもしませんでした。一方、8日午前9時半ごろには、小樽市の札樽自動車道、銭函インター付近で4頭のシカが警察に目撃されました。高速道路に飛び出すシカもいたため、札樽道と後志道の一部区間で、午前9時半ごろからおよそ3時間にわたり通行止めに。通勤する人や夏休みで移動する人たちを直撃し、札樽道では渋滞の長い車の列ができました。シカはその後、山の中へ戻っていったということです。

(ニホンジカ、長く生息確認なかった富山で急増か:富山)
富山県内で昨年度、ニホンジカによる農業被害が初めて確認された。県内では長く生息が確認されていなかったニホンジカだが、近年は急増しているとみられ、被害の拡大が懸念される。県は今年度から新たな対策を始めるなど、警戒を強めている。「収穫間際であんなに食べられてしまった。悔しくて仕方ない」。魚津市西布施地区で、ブドウ栽培に半世紀以上携わる古川仁一さんが、険しい表情で振り返った。昨年8月、古川さんのブドウ園で、収穫間近の主要品種「アーリースチューベン」の実がごっそり食べられた。それまで被害の多かったニホンザルなら、皮を食べ残す。皮も残さずに食べるのは、ニホンジカ特有のものだった。被害額は約290万円に上った。県自然保護課によると、県内でのニホンジカの捕獲記録は、明治時代にあるもののその後は確認されず、生息していなかったとみられる。ひづめが小さく、脚の長さも短いため、積雪の多い地域では越冬が困難なためだ。だが暖冬傾向で冬の積雪が減ったためか、2000年~03年に行った調査では、東・西部での生息を確認。その後、県全域に生息域が急速に拡大した。21年度の捕獲数は、11年度の約6倍となる351頭。最新の個体数は約1160頭と推定されている。古川さんも地元猟友会を通じ、畑周辺のニホンジカの存在を耳にしていた。ニホンザルの被害が減っているのも、ニホンジカが増えたからではないかと推測。「畑が行動範囲に入り始めた。追い返すのは難しいので、(収穫直前の)7月下旬からブドウの周りにネットを張って被害を防ぎたい」と話す。県も畑にカメラを設置し、ニホンジカの行動を監視している。ニホンジカの農産物被害は、昨年度に初めて確認された。その額は295万円で、古川さんの畑の被害がほとんどだ。これは、鳥獣類全体の被害額(6076万円)から見ればごくわずかだが、ニホンジカの行動範囲は広く、繁殖能力も高いため、今後は被害の拡大が懸念される。福井県ではすでに被害が拡大しており、21年度の農作物被害額は、2101万円と17年度の約4倍にのぼっている(北陸農政局調べ)。県は対策として、今年度からJAや自治体の担当者に対し、ニホンジカの防護柵の設置方法を紹介。〈1〉高さを2メートルほどにする〈2〉支柱をしっかりと地面に埋める――などに気をつけるよう求めている。県農村振興課は「ニホンジカはイノシシと違って、柵を跳び越えたり、柵の下に潜り込んだりする特性がある。JAや各自治体には、特性を踏まえた対策を行ってほしい」としている。

(牛襲うヒグマ「OSO18」、現況をいちから解説:北海道)
北海道中に生息するヒグマでも、牛を襲い続けるのはこのオスグマだけかもしれない。通称「OSO18(オソ)」。「被害実態」「対策」「専門家の見立て」の3点から詳しく解説する。オソの被害は、道東部の標茶、厚岸両町に集中する。初めて確認されたのは、2019年7月16日。標茶町オソツベツ地区で、放牧中の牛が襲われて死んでいるのが見つかったことだった。この年は、9月18日までに計28頭の牛が被害にあった。前代未聞の被害に襲われたが、その実態は謎に包まれていた。地元は、現場に残された足跡や毛を分析した結果、同一個体による被害と判断。18センチの足跡幅と最初の被害地区の名前を取って、「OSO18」と名づけられた。被害を受け、標茶町は地元の猟友会と協力して痕跡調査や巡視を始めた。だが被害はおさまらず、翌20年にも5頭がオソに襲われて命を絶たれた。翌年の21年には、被害が広域化する。標茶町に隣接する厚岸町で7月、牛3頭が被害にあった。標茶、厚岸両町で、これまで確認されたオソによる被害は66頭。死んだ牛は32頭にのぼり、畜産被害だけでも約2千万円を超えるという。被害が2町にわたったことを受けて21年11月、広域の行政を担う釧路総合振興局を事務局とした対策会議が発足。オソの通り道を特定するため、体毛を採取してDNAの分析につなげるヘアトラップを設置し、自動撮影のカメラなどでオソの姿を撮影しようと試みた。その結果、今年6月には初めてカラー写真の撮影に成功した。これまでは18センチの足跡の幅から体重300キロ級の大型と予測されていたが、足幅は15~16センチほどで、立ち上がった高さが約2~2・2メートルの一般的な成獣のオスグマであることがわかった。釧路総合振興局では、GPSで牛をモニタリングし、異変を察知する新たな手法の導入も検討している。牧場単位でも対策はすすむ。東京ドーム約200個分の広大な敷地がある厚岸町営牧場には22年、オソが侵入してくるとみられる箇所に総延長20キロ以上の電気柵を設置した。その結果、オソとみられる足跡が電気柵の外で発見された。牧場長の櫻井唯博さんは「これまで他のヒグマの姿も見えたが、設置してから姿は見えない。効果を感じている」と話す。過去に被害にあった牧場では、対策としてラジオを流し、夜間に光るライトを取り付けた。ただ、釧路総合振興局の担当者が「どこにいるかわからない」と認めるように、捕獲のめどは立っていないのが現状だ。対策会議のメンバーで、知床半島で長年にわたりヒグマの調査や研究に関わるヒグマの会・山中正実理事は、オソの警戒心の高さを特徴にあげる。「牛など大型の獲物は1回では食べきれないから、獲物の場所に居着き、執着するのが普通。本来ならそこで仕留めれば終わるはずだが、オソはすぐにいなくなる」と話す。箱わなにかからないことや人が荒らした現場には戻ってこないことからも、人への警戒心の高さがうかがえるという。山中氏は、地域の環境的な状況も影響しているとも指摘する。被害が起きている地域は牧草地に森林が入り組み、丘陵地になっているため、「どのようにしてオソが動いているのかが分からない」と話す。道東部は、道内の他の地域と比べて積雪期間が短いことも要因とされる。雪深い地域に比べると、積雪が遅く溶けるのが早く、足跡が残る期間が短くなって追跡が難しいためだ。春グマ駆除が禁止され、残雪期にクマを追う経験をしたハンターも少なくなっている背景にあるという。

(クマ被害拡大のおそれ:新潟)
新潟県は8日、冬眠前のクマの餌となるブナの実のなり具合が今秋、「凶作」になる可能性があると発表した。奥山に分布するブナの実が凶作になると、多くのクマが餌を求めて人里に下りてきて、人身被害が増えるおそれがある。県は、クマが目撃された場所には近づかないほか、ラジオなど音がなるものを携行し、複数で行動することなどを呼びかけている。調査員が7月に県内の山に入り、158地点のブナの木を目視で確認した。その結果、中越、魚沼、上越地方はいずれも結実がない凶作と予想。下越地方だけがわずかに実がなりそうな不作で、県全体では凶作と予想した。県内は昨年度、ブナの実がある程度なる並作だったことから、餌をある程度食べることができた親グマが子グマを産み、「個体数が増えている可能性がある」(県鳥獣被害対策支援センター)。そうした状況の中で、今秋のブナの実が凶作になると、多くのクマが人里に下りてきて、人身被害が増加するおそれがあるという。実際、豊作から一転して凶作になった令和元年度と2年度は、県内の人身被害がそれぞれ20人、21人と2年連続で過去最多を更新。2年10月には関川村で畑作業をしていた女性が襲われ死亡している。同センターの葉葺(はぶき)久尚副所長は「自分は大丈夫と考えず、人身被害を防ぐ行動を」と呼びかけている。

(ヒグマ対策計画、管内自治体から注文相次ぐ:北海道)
上川総合振興局は、道ヒグマ管理計画の地域ごとの計画「上川地域ヒグマ対策実施計画(アクションプラン)」を策定した。上川北部・中部・南部の3地域に分け、ヒグマの市街地侵入時の各自治体の注意喚起方法などをまとめた。上川地域の特性に合わせた振興局の役割や対策の記載がなく、管内の自治体からは「自治体の境界を越えたヒグマ対策を示してほしい」と求める声も上がる。

(白熱の“政策甲子園”:岩手)
盛岡市で9日、高校生が地域課題を解決するための取り組みを提言する「政策甲子園」が開かれました。「いわて高校生政策甲子園」は、若者のまちづくりへの参加を促そうと日本青年会議所東北地区岩手ブロック協議会が企画したものです。9日は県内の高校10校から15チーム、およそ50人が出場しました。生徒たちは7分以内に教育や職場環境など自分たちで調査した地域の課題やそれに対する解決策を発表し、審査員が独創性やオリジナリティなど10の項目で審査します。「私が暮らす遠野市は面積の8割が森林地帯です。森林は私たちの暮らしを支える重要な生物資源を生産していくための重要な財産。しかし野生動物生息数のバランスが徐々に崩れ始め、私たちの生活まで被害をおよぼし始め、深刻化している」。実家がホップ農家でハンターを目指している遠野緑峰高校2年の菊池康成さんは、農地を荒らすシカへの対策について発表しました。菊池さんはシカによる農作物への被害が1億円を超える年があることを踏まえ、処分施設や食肉加工場の設置を提案し、ハンターになる若い人たちを増やす政策が必要と訴えました。高校生たちのユニークな発想は報告書としてまとめられ、県などに提案されます。

(アクティブ・レンジャーの募集:北海道)
環境省北海道地方環境事務所では、国立公園等の管理体制の充実方策の一環として、保護地域内の巡視、利用者指導、野生生物の保護管理などの業務を担うアクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)を管内の自然保護官事務所等に配置しています。この度、アクティブ・レンジャー1名の募集を行いますのでお知らせします。

(サルの追い払いに63人を非常勤公務員に任命:長野)
農業への被害を減らそうと安曇野市は、非常勤の公務員を採用し、サルの追い払いを行う活動をはじめました。8日朝、市役所に集まった38人のメンバー。赤のビブスの背中には、「サル追い払い隊」の文字が入っています。2022年度の長野県内の野生鳥獣による農林業への被害額は、およそ7億3000万円で、サルによるものが7000万円。安曇野市内では、西部の山ろく地域で農作物が食い荒らされたり、家に侵入されたりといった被害が増加しています。このため、市では、63人を非常勤の公務員として採用し追い払いを行ってもらうことにしたのです。全国的にも珍しい取り組みで、任命された人の多くが、被害を受けている地域の住民です。任命式が終わると、さっそく活動がスタート。以前、捕獲したサルに取り付けたGPSの位置情報などを手がかりにします。任務は、人里に現れたサルを山へ追い払うことで、駆除などは行いません。当面は、シフトを組んで、隊員1人あたり月に4,5回の出動を想定し、1日に2時間程度の活動で、3500円が支給されます。この日は10人ほどが参加しましたが、サルの姿は見当たりませんでした。サルの追い払いは、正月などを除き毎日行われる予定です。

(佳子さまの視察中、会場周辺警備に貢献:静岡)
2023年7月、秋篠宮家の次女・佳子さまが静岡県御殿場市に訪れた際、会場周辺の警備に貢献したとして、県駿東猟友会御殿場支部に8月7日、警察から感謝状が贈られました。県警の警備部から感謝状を贈られたのは、静岡県駿東猟友会御殿場支部長の大池信也さんら3人です。大池さんら県駿東御殿場支部は7月25日、秋篠宮家の次女・佳子さまが御殿場市で開かれた全日本高等学校馬術大会を観覧に訪れた際、会場周辺の道路に鹿が出てこないよう警察と合同で警備にあたりました。<静岡県駿東猟友会御殿場支部 大池信也支部長>「事故もなく終わって一安心しております。市民の安全に気を配っているので、できることがあればいつでも言っていただければ、やらせていただきます」。

(「ノネコ」「ノイヌ」を狩猟鳥獣と指定する鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則の規定の削除を求める意見書)
一般社団法人JELF(日本環境法律家連盟)は、2023年8月7日、『「ノネコ」「ノイヌ」を狩猟鳥獣と指定する鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則の規定の削除を求める意見書』を、環境省自然環境局の野生生物課鳥獣保護管理室と、動物愛護管理室の2か所に宛てて、提出しました。

(「雄ジカの鳴きまね」コンテスト:ラトビア)
バルト三国のラトビアで8月5日、狩猟愛好家たちが毎年恒例「雄ジカの鳴きまねコンテスト」に参加した。人々は「雌ジカを巡る争いに勝利した雄ジカの鳴き声」や「雌ジカを探し求める、若い雄ジカの鳴き声」といった部門で吠えたりうなったりし、審査員は参加者を見ず音だけで点数を付けていた。ラトビア東部で8月5日開催された「雄ジカの鳴きまねコンテスト」。これは「雌ジカを巡る争いに勝利した雄ジカの鳴き声」だという。こちらは「雌ジカを探し求める、若い雄ジカの鳴き声」とのこと。ラトビアでは毎年、狩猟愛好家らがこのコンテストに参加。さまざまな部門で、アカシカの鳴き声をまねる能力を競い合う。審査員は音だけで、23人の出場者に点数をつけなければならない。リトアニアからの参加者「私にとって最高の賞はここではなく、森の中で待っている。成熟したアカシカを見つけ呼び寄せて捕獲することが私にとっての金メダルなのだ」。

(ニワトリやキジ100羽食べられる、クマに襲われたか:岩手)
遠野市の住宅の敷地内にある鶏小屋で飼われていたニワトリやキジあわせて、およそ100羽が食べられているのが見つかり警察はクマに襲われたとみて近くの住民に注意を呼びかけています。警察によりますと、8日午後9時ごろ、遠野市遠野町の76歳の男性の住宅にある鶏小屋の近くから「鳥の鳴き声や物音がする」と警察に通報があったということです。9日朝になって、警察官と男性が鶏小屋の中を確認したところ、観賞用に飼育していたキジやチャボ、およそ10羽が食べられ死んでいるのが見つかりました。警察などによりますと、この鶏小屋では今月5日と6日の未明にも飼っていたキジやニワトリなどが食べられていて、これまでの被害は3日間であわせて、およそ100羽にのぼるということです。警察は鶏小屋の金網を破った痕跡や食べた痕などからクマが侵入して鳥を襲って食べたとみています。鳥を襲ったとみられるクマはその後、目撃されていないということで詳しい大きさなどもわからず、警察などが周辺をパトロールして近くの住民に注意を呼びかけたということです。

(クマ食害か、養蜂箱倒される:秋田)
8日午前6時ごろ、秋田県横手市金沢中野の民家の畑で養蜂箱1個が倒され、中の蜂蜜が食べられているのを所有者の70代男性が見つけ、横手署に届け出た。署などによると、養蜂箱は10個ほどあり、荒らされた箱にはクマのものとみられる爪痕があった。

(ホテルの足湯につかるクマ:福島)
警察によりますと、9日午前6時ごろ、福島県会津若松市東山町湯本にあるホテルで、宿泊客が足湯につかっているクマ1頭を目撃しました。クマは体長約0.5メートルで、子グマと見られています。クマはその後、足湯から川に移動し、山に立ち去ったということです。これまでに、人や物への被害は確認されていないということです。警察は、会津若松市役所に情報提供するとともに、付近の警戒や広報活動を行っています。

(歩道でシカが殴り合い:北海道)
7月に北海道・根室市でとらえられた映像。目の前に、2頭のエゾシカが現れた。すると突然、背比べをするように立ち上がった。さらに、もう一度立ち上がって、パンチの応酬。目の前で始まったシカのボクシングに、撮影した人は...。北海道根室振興局の職員「こんな街中でもシカが出るんだと思い、撮影したら、立ち上がったのもパンチするのも初めて見たのでびっくり。本当に衝撃的なシーン」。シカの生態にくわしい専門家によると、2頭はメス。なぜ立ち上がって、パンチをしたのだろうか。北海道大学大学院・立澤史郎助教「本気でけんかしているわけではなく、先頭を切った個体が急に止まったりすると、後ろから来た個体が『早く行けよ』と軽くたたくことがある。それに対してたたき返す。今回はそのパターンでは」。進路をめぐって起きたとみられる「シカパンチ」。シカえしされるのは、シカたがなかったのかもしれない。

(地元食材でソーセージ作り:北海道)
夏休み中の小学生に釧路の「地産地消」を学んでもらおうと地元産の肉を使ったソーセージ作りの体験会が行われました。体験会は釧路市などが企画し市内の小学3年生から6年生の児童とその保護者、あわせて24人が参加しました。午前中は釧路市山花の施設にある調理場でソーセージ作りが行われました。原材料は地元で捕獲された後、育てられた鹿、それに豚です。参加者はミンチにした肉にスパイスなどの調味料を加えてよくこねたあと、肉の量が均一になるように気をつけながら羊の腸に詰めていきました。そして、1メートルほどの長さになったソーセージをところどころねじって形を整え、最後にスタッフがゆでて完成させていました。小学5年生の男の子は、「肉を詰めるのが難しくて、ソーセージを作るのは大変だなと思った。自分としては100点」と話していました。また小学4年生の男の子は「おいしそう。きょう家に帰ったら食べたい」と笑顔を見せ、その母親は、「鹿はよく見るが食べることがあまりないので、子どもが味を知る良い機会になった」と話していました。

(ジビエ料理提供、解体ショーも:福岡)
宗像・河東のイタリア料理店「NINO(ニーノ)」(宗像市河東)が8月12日・13日、「NINO鹿フェア」を初開催する。2019(平成31)年4月にオープンし、地元野菜を使ったプレートランチを提供する同店。今回のフェアは店主の二宮英樹さんが、九州の鹿がたくさん捕れ、おいしい時季であることから企画した。両日共、鹿肉と地元野菜を使った特別メニューを用意。「ジビエ料理屋べんけい」(岡垣町内浦)店主の永山律雄さんによる解体ショーを予定しており、さばいた肉は鹿ステーキとして販売する。ステーキのほかにも、「鹿だしのジビエラーメン」(900円)や「鹿肉のボロネーゼパスタ」「鹿肉カレー」「鹿肉と野菜のホットサンド」(以上1,000円)を提供予定。ホットサンドはテイクアウトもできる。二宮さんは「今回のフェアには、永山さんのほかにも猟師が3人来る予定なので、ジビエに興味のある人と猟師をつなぐ機会にもなれば。あまり知られていないが、鹿はたくさん捕れており、捨てられているという現状があるので、そうしたことも伝えていきたい。わな猟に同行した際、農家さんが鹿やイノシシの被害で精神的なダメージを受けているのを目の当たりにした。普段から地元野菜を仕入れているので、何とも言えない気持ちになった。今後もイノシシやマガモなどでシリーズ化して、たくさん捕って、おいしく食べてもらえるようにしていきたい」と話す。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午前9時ごろ、栗原市高清水南沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後5時40分ごろ、仙台市青葉区上愛子赤生木にクマが出没しました。

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(畑で60代女性がクマに襲われけが:秋田)
6日午後、秋田市郊外の畑で60代の女性がクマに襲われて顔や足にケガをしました。命に別状はないということです。6日午後4時すぎ、秋田市外旭川の畑で69歳の女性がクマに襲われました。女性は、ケガをしたあと、自力で帰宅したということで、女性の夫が「妻がクマにほおをひっかかれ、。足をかまれた」と消防に通報したということです。警察によりますと、女性は病院に搬送されて手当てを受けていて、意識はあり、命に別状はないということです。女性はクマの行方や体長を確認できなかったということで、警察は畑の周囲をパトロールしたものの発見できなかったということです。現場はJR泉外旭川駅から北東に500メートルほどの場所です。

(シカ対策は積極捕獲で、林業被害防止マニュアル:広島)
広島県は、増加傾向にあるニホンジカによるスギやヒノキなどへの林業被害を減らそうと、捕獲方法をまとめた林業事業者向けのマニュアルを作った。造林地の苗木を食べに来るシカを集中的に捕まえる手法を推奨。苗木にカバーを付ける従来の防御だけでなく、積極的にシカを捕獲する対策を促している。

(人の血吸うヤマビル、人家周辺にも出没:岐阜)
梅雨入りから秋にかけて山中で活発に活動し、人の血を吸うヤマビル。岐阜県内は、昨年初めて行われた調査で、濃尾平野を取り囲むように分布していることが分かった。近年は寄生するニホンジカの生息域の拡大に伴ってヒルの活動範囲も広がったとみられ、人家の周辺にも多く出没するようになった。農林業だけでなく、住民の生活にも暗い影を落としている。「サンダル履きで玄関先へ出ようものなら、すぐに血を吸われる。昔はこんなことはなかったけれど」。大垣市上石津町宮の農業大嶽喜久さん(67)はうんざりした様子で語る。大きいもので3~4センチほど。かまれるとかゆみが続き、手で払ってもすぐに血が止まらない。以前は山中や沢で見かける程度だったが、ここ数年は家の敷地でも一度に複数匹見るように。草刈り中に手袋に入り込んで吸血されたこともある。「雨の後は特にひどく、天候によっては田畑の草刈りを諦める」と話す。国内で見られるのはニホンヤマビルという種。県立森林文化アカデミー(美濃市)に在籍時の昨年度、県内の分布状況を初めて調査した海野紗千子さん(35)=静岡市=によると、ヤマビルは西濃から中濃、東濃にかけて、濃尾平野のへりに沿って帯状に確認。一方で、飛騨地域や愛知県境では確認されなかった。県内の森林組合や県農林事務所の協力で実施したアンケート調査を基にしたもので年の平均気温や降水量の多さ、積雪の少なさに加え、「シカの生息密度も分布を左右する大きな要因になっている」と分析する。ヤマビルの分布域が広がる要因となっているのが、ニホンジカやサルの生息数や生息域の拡大だ。「駆除しても頭数が減らず、いたちごっこ。餌を求めて山を下りてくる」。県西濃農林事務所(大垣市)の池井元・鳥獣被害対策専門指導員は現状に頭を悩ませる。肉があまり売れず、冬場の狩猟期にシカを捕らえる猟師が少ないのも頭数が減らない理由の一つという。西濃地域は、山中のほぼ全域にニホンジカが生息している。養老山系などでは山中に柵をめぐらしているが、柵を立てられない川などから麓へ移動しているという。山にほど近い水田は電柵で囲い、農作物への被害は減ったが、今度は餌を求めて囲いのない民家の庭先や畑に現れるようになった。「賢くなったのか、警戒心が低くなっている」と話す。「ヤマビルには毒性がなく、個体数の把握が難しかったため、これまで分布調査もされてこなかった」と海野さん。それでも、かまれてかゆい、怖いといった不快感から、山中に入る意欲を減退させ、集中力が必要な林業の現場で作業の妨げになっているという。ヤマビルは、人が呼吸で吐き出す二酸化炭素や、体温を感知して人に近付く。対策として、虫よけスプレーの使用や肌を露出しない服の着用を挙げる。また、ヤマビルは乾燥に弱く、人家近くでの対策としては、草刈りや落ち葉たきなどを行い、「ヤマビルがすみやすい環境を減らすことが有効」と話している。

(クマ出没に備え警察や猟友会などが対応方法を確認:新潟)
人里でのクマの出没に備え、警察や猟友会など関係機関が現場近くなどで連携して対応方法を確認する訓練が新発田市で行われました。新発田市ではことしから、人里でクマなどが出没した場合に備え、警察や市、それに猟友会などが現場近くなどで対応にあたる対策チームを設置しています。7日はクマの出没が増える秋を前に関係者およそ30人が参加して訓練が行われ、はじめに市の担当者が地元を流れる川沿いでクマの目撃情報があったことを警察などに連絡し、対策チームが立ち上がりました。そして対策チームに関係機関の担当者が集まり、目撃した場所を確認したり、パトロールを行うエリアを分担したりしていました。このあとクマを発見したという想定で訓練が行われ、参加した人たちはブルーシートでバリケードを作ったり、麻酔銃でクマを眠らせたりする手順を確認していました。新発田市によりますと、今年度、市内では26件のクマの目撃情報があり、すでに昨年度の件数を上回っているということです。新発田市農林水産課の下村拓実主事は「きょう出た意見も踏まえ、いざという時に迅速に対応できるようにしたいです。市民のみなさんには食べない場合は柿の木を除去するほか、生ゴミを放置しないことなど、クマを引き寄せない対応をお願いしたいです」と話していました。

(狩猟技術の向上目指し猟友会射撃大会:静岡)
安全な狩猟の実現に向け、射撃の正確性を競う大会が5日 富士宮市で開かれました。この大会は静岡県猟友会が射撃技術の向上を目指し毎年開いていて、5日は県内13の猟友会から約40人が参加しました。競技は座って的を撃つ「膝撃ち」や動く的を撃つ「動的」など種目別に行われ、参加者は集中した様子で的に向け引き金を引いていました。猟友会では近年、若い世代や女性の入会が見られるものの全体の会員数は減少傾向にあり、有害鳥獣を駆除するためにも「メンバーを増やす努力をしていきたい」としています。

(若手ハンターに"ベテランの技"継承:北海道)
増えすぎたエゾシカと人間との軋轢が深刻化しています。札幌市内ではこれまで被害が少なかった地域でも農業被害が確認されるなど、被害が拡大。そこで活躍していたのは若手ハンター達でした。ボランティア駆除隊 石田 拓也 さん:「どこにシカが足を置くか、を考えた上で、わなを置くことで、同じ"シカ道"でも、全然ヒット率が違う」。先輩ハンターから指導を受けてるのは、ハンターになって5年目の道上綾子さんです。ボランティア駆除隊 道上 綾子 さん:「かけ方にしてもコツがあると思うんですけど、それも教えてくれるので」。道上さんは野生動物の被害を防ぐため、有志により発足した「ボランティア駆除隊」に所属しています。鎌田 祐輔 記者:「大きな角を持ったオスのシカです。草を食べているんでしょうか、草の中に顔をうずめています」。これは7月26日、札幌市北区篠路町付近で撮影したシカです。いま札幌の北東部ではシカによる農業被害が増加しています。道上さんは農家の助けになりたいとして、駆除隊に参加しました。ボランティア駆除隊 道上 綾子 さん:「誰かがやらないと、農家さんは困っちゃうので」。農業被害を食い止める駆除隊の活動を追いました。萩中牧場 萩中 昭夫 さん:「ここがシカの通り道になっている。ここを一回下に下がって、隣のデントコーン畑に上がっていく」。札幌市北区篠路町で酪農業を営む萩中昭夫さん。萩中さんの畑ではここ数年、シカによるデントコーンや牧草の食害が増えているといいます。萩中牧場 萩中 昭夫 さん:「5ヘクタールあって、1割はやられているのではないか。牛のエサが高いですから、貴重な飼料を失うのはすごい打撃が大きい」。さらに被害は、付近の農家でも。HOKKAIDO FUJII FARM LABO 安斎 哲也 統括管理部長:「植えたイモを掘り返されて、新しい芽を食べて、荒らしていった感じですね。子ジカと大きいのが一緒にいたり。今までイモの芽を食べられたというのは聞いたことがない」。さらに被害は、付近の農家でも。HOKKAIDO FUJII FARM LABO 安斎 哲也 統括管理部長:「植えたイモを掘り返されて、新しい芽を食べて、荒らしていった感じですね。子ジカと大きいのが一緒にいたり。今までイモの芽を食べられたというのは聞いたことがない」。この畑では栽培しているジャガイモの約2割が被害を受けています。HOKKAIDO FUJII FARM LABO 安斎 哲也 統括管理部長:「高く売れる時期に作りたいので。せっかく早く植えても食べられて、また遅れて植えるということになると、普通のジャガイモと一緒の値段になってしまうので」北海道によりますと、道内のシカの生息数は増え続けていて、2022年は推定、約72万頭に達しています。それに伴って被害も増加していて、農業を中心に45億円に上りました。札幌市ではこれまで南区を中心に農業被害が確認されていましたが、2022年10月、北区で初めて被害が確認されました。ボランティア駆除隊 沼田 光弘 さん:「どちらかというと、タマネギとかあまり動物の被害のない作物が多いと思われていたが、実は酪農も何軒かあって、シカに牧草を食べられたりとか、これまでも被害があったと思うが、誰に相談したらよいかわからなかったというのが実体だったと思う」。なぜ札幌にシカが増えているのでしょうか。北海道大学大学院 立澤 史郎 助教:「コロナ禍の間に人間のアクティビティが下がって、シカに限らず、野生動物たちが街中を自分たちの領域と認識するようになった。子ジカもいたという話もあるので、現象としては間違いなく街中や河川敷でも繁殖が始まっているとみていいと思う」。札幌の北東部では2022年度、少なくとも8件の被害が確認されていて、石狩振興局は7月、北区と東区、白石区で、シカをワナなどで捕獲する有害駆除を初めて許可しました。ボランティア駆除隊 沼田 光弘 さん:「金額も相当なものになっています。実際にはこれ以外の農家でも被害は発生していると思う。8件程度では済まないなと思うのが、我々の感覚です」。被害が拡大する前に、対策をしなければならない。そのために発足したのが、「ボランティア駆除隊」です。隊員の説明会では、ベテランハンターが活動の仕方やわなの注意点などを説明します。道上さんも真剣なまなざしで先輩の話に耳を傾けます。ボランティア駆除隊 道上 綾子 さん:「ようやく農家さんのシカの被害が食い止められると思うと、ようやく役に立て取る時が来たなと思う」。今回、シカの捕獲に使用するのは、バネの力を利用するくくりわなです。ハンター:「あっちのほうがいいのでないですか」。ハンター:「ここもそうですね、ここ通っている感じしますね」。ハンター:「ここにアンカーにして、大丈夫だ。これでアンカーとれる」。ボランティア駆除隊 石田 拓也 さん:「ここにしたポイントとしては、ここをシカが歩いている足跡があるので、ここを通るシカにわなを仕掛けようと思う」。捕獲した鹿が逃げないようワイヤーを固定する丈夫なアンカーが必要です。場所が決まれば、今度は穴を掘り、くくりわなを設置します。ボランティア駆除隊 石田 拓也 さん:「ワナを設置する場所のそばのものを移設すると、その周辺の風景が変わってしまう。なるべく周りの風景が変わらない程度に草を集めわなを見えなくする」。また、人がわなの被害に会わないよう、注意喚起の看板や目印を必ず設置します。かつて道内には2万人近くのハンターがいましたが、今では5千人あまりまで減った上、高齢化も課題となっています。駆除隊は若手ハンター育成の場でもあるといいます。ボランティア駆除隊 沼田 光弘 さん:「若い人たちが駆除活動を主体的にしていくことになる。今のうちに凄腕ハンターから技術を学んで、それを次の世代につないでいく役割があると思う」。捕獲だけでシカの数を減らすのではなく、ハンターを見て逃げ出すシカが増える事も重要だといいます。ボランティア駆除隊 道上 綾子 さん:「私たちが居ることによって動物がいなくなるのは大事なこと。本当に人間に被害が及ぶ地域まで来た動物は、駆除しなきゃいけない。誰かがやらなきゃいけないのかなというのは思う」。増えすぎたシカの影響で、拡大する被害。ハンターの活動は崩れ始めた生態系を元に戻す重要な役割を担っています。野生動物の被害ですが、北海道のまとめによりますと、2021年度、アライグマは1.5億円、キツネが1.7億円と続き、ヒグマが2.6億円。ヒグマよりも被害が大きいのは、カラスで2.7億円でした。北海道内で約54.5億円の被害があるんですが、その大半を占めるのがエゾシカで、約44.8億円と約8割を占めているんです。これから収穫の秋を迎える季節。ボランティアハンターの活動、これから本格化する時期を迎えるということです。

(軽自動車とイノシシが衝突:新潟)
8月3日午後10時ごろ、新潟県新発田市下山田の県道で、市内の40代男性の軽乗用車とイノシシが衝突した。男性にけがはなく、イノシシは山方向へ逃げた。新発田署によると、イノシシの体長は約1・5メートル。

(クマがコイン精米所の米ぬか倉庫の壁などを壊す:岩手)
岩手県宮古市川井のコイン精米所脇にある米ぬか倉庫の壁などがクマによって壊されていたことが5日に判明しました。宮古署によりますと、4日午後6時30分ごろ、利用者がコイン精米所脇の米ぬか倉庫から成獣のクマ1頭が出てくるのを目撃しました。目撃者から通報を受けた、精米所の管理人が5日午前9時ごろ、米ぬか倉庫の横壁と精米所から米ぬかを倉庫に送るホースの一部が壊されているのを確認しました。米ぬか倉庫の壁は穴が開けられていて中が見える状態になっているとのことです。警察は周辺住民に注意を呼び掛けています。

(トウモロコシとスイカ、クマ食害か:秋田)
6日午前6時半ごろ、秋田県能代市朴瀬字日景の畑でトウモロコシとスイカが食い荒らされているのを所有者の70代男性が見つけ、能代署に届け出た。署はクマによる食害とみている。 署によると、男性は4日朝に食害を発見。6日朝には被害が広がっており、確認するとトウモロコシ30本とスイカ20玉が食い荒らされていた。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午後6時45分ごろ、仙台市泉区明通2丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午前5時50分ごろ、仙台市泉区西田中杭城山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前11時50分ごろ、仙台市青葉区高野原4丁目にクマが出没しました。

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(ヒグマ「なぜ殺した」、非難432件:北海道)
札幌市南区北ノ沢の住宅街付近に出没していたヒグマ1頭を駆除した札幌市に、対応を批判する意見が400件以上寄せられている。市は笛を鳴らして山奥に追い払おうとしたものの、音に慣れたためか効果はなく、人に危害を加える恐れがあることから7月8日に駆除した。市は一緒にいた子グマ3頭も捕獲し駆除する方針で、専門家はあらかじめ市街地近くに定住させない方策の必要性を訴えている。

(クレー協会が公益法人に)
日本クレー射撃協会は1日、内閣府から7月24日付で公益社団法人に認定されたと発表した。昨年10月に公益法人認定を申請していた。東京五輪・パラリンピック組織委員会で会長を務めた橋本聖子氏が昨年に副会長に就任し、組織改革などに取り組んでいる。

(牛襲うヒグマ「OSO18」追跡阻むのは、北海道東部の特殊事情:北海道)
北海道東部で牛を襲い続ける通称「OSO18(オソ)」は、なぜ捕まらないのか。専門家に話を聞くと、いくつかのポイントが見えてきた。標茶町と隣接する厚岸町の両町では、オソによる被害がこれまで66件確認された。死んだ牛は32頭にのぼり、畜産被害だけでも約2千万円を超える。地元の対策会議のメンバーで、知床で長年にわたりヒグマの調査や研究に関わるヒグマの会・山中正実理事は、オソの警戒心の高さを特徴にあげる。「牛など大型の獲物は1回では食べきれないから、獲物の場所に居着き、執着するのが普通。本来ならそこで仕留めれば終わるはずだが、オソはすぐにいなくなる」。箱わなにかからないことや人が荒らした現場には戻ってこないことからも、人への警戒心の高さがうかがえるという。山中氏は、地域の環境的な状況も影響しているとも指摘。被害が起きている地域は牧草地に森林が入り組み、丘陵地になっているため、「どのようにしてオソが動いているのかが分からない」と話す。道東部は、道内の他の地域と比べて積雪期間が短いことも要因とされる。雪深い地域に比べると、積雪が遅く溶けるのが早く、足跡が残る期間が短くなって追跡が難しいためだ。また、これまでは最初の被害から1週間以内など立て続けに起きていたが、今年のオソは1カ月以上身を潜めている。オソよりも大型のオスが来たことで、例年通りの動きにならなかったのではとの指摘が上がるが、実際のところはわからない。そもそも、山中氏は「ヒグマにとって家畜は食べるものではなかった」と話す。しかし、オソに関しては「事故で死んでしまった牛を食べるなど、味を覚えてしまったのではないか」と分析する。そのうえで、こう危惧する。「大規模な放牧での牛の管理や死体処理の徹底をしなければ、家畜をエサとして認識するヒグマが他にも現れないか」。

(県内の鳥獣被害額が過去最少1億5千万円:大分)
大分県内で鳥獣から田畑を守る対策が成果を挙げている。昨年度の農林水産業被害額は1億5千万円で、4年連続して過去最少を更新。ピークだった1996年度から約4分の1に縮小した。各地の集落で防護柵を地道に張り巡らしたことが主な要因で、近年はイノシシやシカの捕獲頭数も都道府県別で上位に入る。専門家は「全国の中でも大分は対策の意識が浸透している」と分析している。「ほとんど荒らされなくなった」。臼杵市野津町八里合(はちりごう)の市非常勤職員長野和幸さん(71)はうれしそうに言う。自身が暮らす小屋川(しょうやがわ)集落(9戸)は水稲や無農薬野菜の栽培が盛んで、かつてはイノシシやシカに苦しんできた。2008年度に市の補助金を使い、農地を長さ2キロにわたって囲む金網柵を張り巡らした。獣が穴を掘り侵入するのも防ぐため、柵の下はコンクリートで固めた。長野さんは平穏になった田畑を眺め、「放置していたら、作るのをやめる人は多かったのでは」と語った。本年度は県内14市町で各地の集落が、計768・8キロに及ぶ防護柵を設置する計画だ。国、県の補助金計4億4300万円を活用する。県内は少なくとも過去10年間(13~22年度)で、柵の総延長が8800キロに達した。県内でわなや銃の狩猟免許を持つ人は5347人(昨年度末時点)で、この10年間は横ばいだ。高齢化でやめる人がいる一方、ジビエブームを背景に若い世代の取得も目立つ。40代以下は1002人で、10年前の2・1倍に増えた。イノシシ、シカの捕獲頭数は19年度に7万4224頭で、北海道(10万5790頭)に次いで全国2番目に多かった。県は集落のリーダー役や県・市町村職員らを対象に、鳥獣害対策を助言するアドバイザーも育成している。08年度の導入以降、約1600人を認定した。動物の生態や追い払う方法などのノウハウを各地に広げている。7月25日は由布市挾間町赤野の丸田集落(10戸)で養成の研修会があった。約50人が鳥獣の餌になるカキやクリの木を点検し、「必要ないなら伐採を」などと確認し合った。動物の行動に詳しく、研修会の講師を務めた麻布大(神奈川県相模原市)の江口祐輔教授(54)は「自治体の職員は異動などで対策に濃淡が生まれがち。大分県内はアドバイザーの育成など継続的な取り組みが実を結んでいる」と話した。

(市街地でのクマ出没を想定して対応訓練:秋田)
住宅に近い場所でのクマの被害が相次いでいます。秋田・由利本荘市では市街地でのクマの出没に備え警察や自治体の職員などが連携を確認しました。訓練は住民から「中学校近くでクマの親子を目撃した」という通報が入った想定で行われました。初期対応にあたる由利本荘警察署の警察官や市の職員、地元の猟友会などおよそ30人が参加し3つの班に分かれクマが逃げた藪の周辺を捜索しました。半径200m以内に住宅が10軒以上ある場合、発砲には警察の許可が必要となりその手順などを確認しました。市街地とあって一層安全に配慮した対応が求められます。訓練のあとには銃を準備するタイミングや危険なポイントなどについて意見を交わしました。秋田県内では今年647件のクマの目撃情報が寄せられていてこのうちの247件が住宅街での目撃です。先月28日には秋田市上北手の道路で74歳の男性がクマともみ合いになり顔に大けがをしました。近くの住宅からはわずか200mの場所です。

(クマの目撃増加「過去最多」:長野)
2022年度、野生鳥獣による長野県内の農林業の被害が7億3000万円を超えたことがわかりました。2023年はクマの目撃も増えています。2022年度の野生鳥獣による農林業の被害額は7億3600万円余りで、前の年より500万円ほど増えました。3分の1はニホンジカによる被害です。県は、狩猟の担い手確保や電気柵の設置、生息分布の調査など対策を進める方針です。また、2023年度は6月末までにクマの目撃が381件で、過去最多となっています。例年8月は目撃がピークとなります。山では鈴などを携帯し、クマが活発な朝夕は行動を避けるなど注意してください。

(ヒグマ通報「聞き取りシート」考案:北海道)
幌加内の朱鞠内湖岸で5月、釣り客がヒグマに襲われて死亡した事故を受け、町は7月に「ヒグマ出没時の対応方針」を公表した。担当職員以外でも通報を受けて対応できるよう「聞き取りシート」を考案し、クマの問題行動などの情報を把握できる仕組みを整えた。シートを基に関係機関と情報を迅速に共有でき、対応方針の決定に生かせる。また町は出没情報をこまめに発信するサイトもホームページに設け、町民や観光客の安全確保に努める。

(ヒグマに襲われた男性「一撃で右肋骨が6本折れ、右肺に穴」背中80針縫っても「治療費は自己負担、見舞金もなし」:北海道)
待ち合わせ場所の事件現場に現われた安藤伸一郎さん(45)は、膝にサポーターを着けた左脚をかばうように歩いてきた。「これ(サポーター)がないと仕事ができないんです。神経が痺れている感じで……。もう治らないんじゃないかと」。2021年6月18日の朝7時ごろ、札幌市東区の干物製造販売店「ふじと屋」に勤務する安藤さんは地下鉄駅に向かう、いつもの通勤路を歩いていた。その背後に忍び寄ったのが、体長約1.6mの雄ヒグマだ。「生まれも育ちも東区ですが、ここらでクマが出たなんて、それまで聞いたことがなかったです。東区には人工の山しかなく、本当に普通の住宅街ですから」(安藤さん)。ヒグマはこの日の早朝から東区内で目撃され、安藤さんより前にも同個体に背中を踏みつけられた軽傷者が出ていた。「足音もなく、いきなり後ろからドンッときて倒されました。車のような硬さではなかったので、人がぶつかってきたのかと思い、文句を言おうと思ったんです。そしたら右腕を噛まれ……目が合ったときに、初めて “相手” がクマだとわかりました。その瞬間、死ぬかもしれないと感じて、ずっと『痛い』『助けてー』と、大声で叫んでいました」(同前)。一部始終を近隣住民が撮影しており、SNSやテレビで安藤さんが体験した「ヒグマの恐怖」は瞬く間に伝えられた。「最初の衝撃では、もう何が起きたのかまったくわからず……。一撃で右側の肋骨が6本折れて、右肺には穴が空いて肺気胸に。背中を80針、両腕両足を60針縫いました。息苦しく骨が折れて痛いうえに、噛まれた箇所からの出血も酷かったです。いったん、クマは離れたのですが、すぐに戻ってきて再び襲われました。辛うじて丸まって、頭部や内臓を防御する姿勢が取れたのはよかったです。病院の先生からは『意識がなかったら、そのまま喰われて死んでいたよ』と言われましたね」(同前)。北海道猟友会札幌支部の防除隊隊長を務める玉木康雄さんは、安藤さんを襲ったヒグマの状況についてこう分析する。「市街地のような、周囲に森らしい森もない環境では、クマはパニックになっています。威嚇されているような気分で、動くもの全部に襲いかかっていく状況だったと思います。クマは舗装道路やアスファルトに出てしまう時点で、かなりナーバスな状態です。そうなったら、一刻も早く仕留める以外に方法はありません」。2022年末に発表された2021年度のヒグマ捕殺統計によれば、公式記録が残る1962年以降で、最多の1056頭の個体が捕殺された。2023年に入ってからも札幌、旭川といった都市圏で相次いでヒグマが出没しており、状況は過去最悪といえる。「2021年、2022年の市街地への出没状況から『今年はマズいのではないか』と予測していました。頭数が増えてきたことは誰の目にも明らかです。山での食べ物に比べて、人間の食べ物はクマにとって消化がしやすい。だから、味を覚えてしまったクマは山盛りの木の実より、おにぎり1個を食べたくなるんですよ」(同前)。ヒグマの被害では、2019年7月の目撃後から4年にわたり、北海道東部で66頭の放牧牛を襲い続けている「OSO18」の悪名も高い。人喰いグマ事件に詳しいノンフィクション作家の中山茂大氏は話す。「戦前はウマの被害が圧倒的で、1頭のクマに何十頭も襲われたケースもありましたが、戦後になるとウシの被害が増え始めます。ヒグマはひとつ餌として捕食すると、その味を覚えてしつこく求める習性があるそうです。OSO18もその習性に導かれてさまよっているのかもしれません」。月19日、初めてOSO18のカラー写真が公開された。6月25日に標茶(しべちゃ)町の原野の監視カメラが体長2~2.2mの体を大きく伸ばし、木の幹にマーキングをしているOSO18の姿をとらえていた。しかし、「移動経路のひとつとして特定することはできましたが、それ以上に新たな有力な情報はございません」(標茶町農林課林政係)と、捕獲への道のりは険しい。5月には幌加内(ほろかない)町の朱鞠内湖のキャンプ場で、滞在中の釣り客がヒグマに襲撃され死亡した。直後に駆除された個体の胃から被害者の肉片と骨片が見つかるなど、道内では衝撃的な事件が相次いでいる。最後にもう一度、安藤さんの悲痛な言葉を聞いてほしい。「今も体には痛みがあり、鎮痛剤投与などで通院しています。しかし、札幌市から見舞金などはなく、労災が認められた以外の治療費は自己負担。誰が襲われても補償はないそうです。私は運が悪かっただけなんでしょうか……。こんな被害をなくすために、対策を徹底してほしいですね」。北の大地で今、人間とクマのバランスが崩れ始めている――。

(シカ食害防止へ新手法、わな設置講習会:長野)
深刻さが増すシカの食害による林業被害を防止するため、林野庁中部森林管理局(長野市)は、くくりわなの新しい設置法「小林式誘引捕獲法」の講習会を7月末の2日間、長野県下諏訪町の国有林で行った。初日の午後に29基設置したところ、翌朝までに4頭かかり、効果の大きさを証明した。行政機関だけでなく、民間にも普及させたい考えだ。くくりわなは円形や四角形をしており、中心部の板を踏むとワイヤの輪が足に巻き付いて捕まえる仕組み。通常、シカがよく通る獣道に設置するが、足を置きそうな場所選びが難しく、餌でおびきよせても期待通りに踏まない。10基を10日間仕掛けて1頭ほどしか捕獲できないとされ、狩猟のベテランでも難易度が高い。また、一度捕獲した場所は獲物に警戒され、再捕獲が難しい。

(アライグマ捕獲数が過去最多:兵庫)
アライグマによる農作物への被害対策として、兵庫県内で2021年度に捕獲されたアライグマは初めて8000頭を超え、過去最多となったことが県のまとめでわかりました。北アメリカが原産のアライグマは、1970年代に放送されたアニメの人気などを受けて、ペットとして飼われるようになりましたが、その後、各地で野生化が進み、現在は、生態系に影響を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。兵庫県内では、捕獲数の増加傾向が続いていて、2021年度は前の年度より700頭ほど多い8385頭で、これまでで最も多くなりました。これは、15年前の捕獲数のおよそ4倍に上り、過去最多を更新するのは2年連続です。兵庫県はアライグマの生息範囲が拡大しているとともに、各地でわなを仕掛けるなどの対策が進んだことなどが増加の背景にあると分析しています。一方、2021年度のアライグマによる農作物への被害額は前の年度より500万円あまり多い4875万円で、ブドウやトウモロコシなどでの被害が目立っているということです。兵庫県は、市や町を通じてわなを貸し出したり、捕獲するアライグマ1頭につき7000円の交付金を支給したりして対策を進めています。

(どう減らす、シカ・イノシシなど農作物の食害:和歌山)
おととし1年間の和歌山県内での、シカやイノシシなどによる、農作物への被害の金額は2億6000万円にのぼります。ここ数年、2億円を超える高い水準の被害が続いています。県の鳥獣害対策室によりますと、ハンターの高齢化などで捕獲数が減少していること、耕作放棄地などが増え人里に動物がやってくるようになったことが主な原因だということです。こうした中、シカやイノシシに農作物を食べられてしまう「食害」を何とか減らそうと挑む、若手農家のグループがありました。そしてその取り組みが成果を上げていました。

(わな猟「実践者」講習会:群馬)
野生鳥獣による農林業等の被害が依然としてある中、より効率的・効果的な捕獲を推進するためには、捕獲者の技術の向上を図ることが必要です。そこで、捕獲の担い手として被害対策の第一線で活躍できる人材を育成することを目的として、わな猟の実践的な技術を学ぶ講習会を開催します。また、捕獲の幅を広げるため、銃猟についても取り上げます。

(シカ増殖中、20年で5倍:広島)
広島県内のシカの生息数はここ20年で5倍に激増しています。住宅街に出没範囲を広げ人里に忍び寄るシカの生態をツイセキしました。いま、シカが人里へと出没範囲を広げています。広島市の北部に位置する安佐北区可部地区。周辺は商業施設やJRの駅もありますが、シカは昼夜関係なく人里へ下りてきます。先月には白昼の幹線道路を1頭が堂々と横切りあわや事故につながりそうな場面もありました。県によりますと県内にニホンジカはおよそ5万頭が生息していると推計されていて20年前と比べると5倍に増えていると言います。【広島市安佐動物公園・野田 亜弓子 獣医師】「日本の山の中にはシカを食べるような(大きな)肉食獣がいませんので、人が捕らないとシカが減る要因がないということになるんですね。野のものなので、野のままに放っておけばいいじゃないかという数は超えてしまっているので、やはり人間のほうである程度数をコントロールするということを考えないといけないと思います」。畑の中にも入り込み収穫前の野菜や果物を荒らすため、この安佐北区だけで年間1400万円以上の農作物の被害が出ています。30年以上に渡って家庭菜園をしてきた横田公荘さん。去年、初めて食害を受けるようになり、今年はサツマイモやスイカなど、ほぼすべての野菜に被害が及んでいます。市にワナを設置してもらい、この1年で25頭を捕獲しましたが、抜本的な解決にはつながっていません。増え続けるシカに地元住民たちは頭を抱えています。

(準絶滅危惧種ササユリ食べる鹿:長野)
中央アルプス経ケ岳(2296メートル)で希少植物の保護活動をしている上伊那郡南箕輪村の「経ケ岳友の会」が、県版レッドリストで準絶滅危惧種になっているササユリを食べるニホンジカを撮影した。登山道沿いの群生地に置いたセンサーカメラで7月6日午後8時ごろに捉えた。経ケ岳でニホンジカによる食害を撮影したのは初めてという。経ケ岳登山道では数年前までニホンジカは見られなかったが、友の会会員が2021年に1頭を目撃。今年は4頭の群れも見つかっていた。食害が目立ったため、友の会が21年夏からカメラ1台を設置していた。今年7月3~18日の撮影データを確認したところ、ササユリのつぼみを食べるニホンジカが写っていた。哺乳類を研究する信州大山岳科学研究拠点(南箕輪村)の滝井暁子助教によると、写っていたのは雌の成獣。友の会の原義勝さん(70)は「これまでは食べた痕跡からカモシカなどによる食害の可能性も捨て切れなかったが、今後は対象を絞って対策に力を入れられる」と話す。一方、友の会は21年から、希少植物の周りにニホンジカが臭いを嫌がるヒトデの忌避剤を設置。今年6月には群生地を高さ2メートルのネットで囲う対策もしていた。今回は囲いの外でニホンジカが撮影されており、滝井助教は「希少植物の保護には柵などで囲う方法が有効」と指摘している。

(果実の収穫シーズンに動物の食害深刻:山梨)
収穫シーズンに果実盗難が相次ぐ中、動物による被害も確認されている。甲斐市のブドウ畑に設置された防犯カメラは、アライグマの群れが畑を物色する姿を捉えていた。畑の所有者が畑を確認したところ、ブドウ数房が食べられるなどの被害があった。動物による被害はこの時期、ほぼ毎日起きているという。一方、同じ農家が所有する別の畑では、野生のシカがネットの隙間から畑に入り込み、ブドウ数房が食べられていた。この農家では防衛策として、今年から電気柵を設置しているが、個人の対策では限界があると話す。県によると、鳥獣による農作物の被害は年々減少しているものの、毎年1億円を超える被害が確認されているという。県は「日ごろから動物を畑に近づけない地域作りが大切だ」としている。

(荒らすカラス、人間側にも原因:栃木)
カラスによる農作物の食害やふん害などの対策を手がけるベンチャー「CrowLab」(クロウラボ、宇都宮市)が、人の行動変容を促す「ナッジ」の専門家と協力し、カラスのごみ荒らしへの新たな対策を東京都内で始めた。人目を引く「ポップ」を使い、ごみの出し方を人の側に指南する。代表の塚原直樹さん(44)は「カラスをどうコントロールするかを考えてきたが、原因は人の側にもあった」と話す。「すき間つくらないで欲しいな…」。アニメ風の女性キャラクターがつぶやくA4サイズのポップ。ごみ出し時、カラス対策用ネットを正しくかけるよう促すもので、ネットに取り付ける。

(牛襲うヒグマ、被害酪農家が語った実態:北海道)
北海道東部で、牛を襲い続ける通称「OSO18(オソ)」。これまで66件の被害が確認され、死んだ牛は32頭にのぼるという。被害にあった酪農家に、当時の様子とその後の対策を聞いた。始まりは2019年7月16日。標茶町オソツベツ地区で、放牧中の牛が襲われ死んでいるのが発見されたことだ。被害にあった牛は、9月18日までに合計28頭。現場に残された足跡や毛などを分析した結果、同一個体のオスグマによる被害と判断した。18センチの足跡の幅と最初の被害地区の名前から、OSO18と呼ばれるようになった。この年、5頭が被害にあった酪農家の佐藤守さん(64)は「まさかクマにやられるとは思わなかった」と振り返る。20歳からこの地区で酪農家をしてヒグマはよく目撃してきた。だが、牛がヒグマに襲われたことは聞いたことがなかったという。佐藤さんが飼育する牛が初めて被害にあったのは8月6日。別の牧場に預けていた牛が襲われた。牧場の管理人から連絡をうけて駆けつけると、1頭はすでに息絶えていた。もう1頭はかろうじて歩けたが、牧場に戻ると立ち上がることはなかった。首から肩にかけてクマの爪痕が残り、刺し跡は化膿(かのう)していた。自身の牧場では対策としてラジオを流し、夜間に光るライトを取り付けた。だが、放牧地はオソの移動ルートとされる国有林と隣接しており不安は消えないという。

(急増「草むらの吸血鬼」マダニ)
山登りやキャンプに行く機会も増える夏のアウトドアシーズン。この季節、注意が必要なのが「草むらの吸血鬼」とも呼ばれるマダニ。直径2mm程度の大きさだが、マダニはさまざまな感染症を引き起こす危険生物なのだ。マダニによる感染症の患者増加は過去最悪のペースだ。国立感染症研究所によると、全国のマダニ感染症の患者数は2023年7月2日時点で243人。過去最悪だった2021年の同じ時期より4人多くなっている。福岡・糸島市にある「いとしま皮ふ科クリニック」の竹本朱美理事長に話を聞くと…。いとしま皮ふ科クリニック・竹本朱美理事長:去年(2022年)、当院では、マダニにかまれた患者は10人前後だったと思います。今年(2023年)は今の時点で20人弱にはなっているので、増加傾向にあるかなと思います。何か振り払っても取れないような、黒っぽい虫のような「できものなのかな?」「こんなところにホクロなかったよな」って思いながら、よくよく見るとマダニってことで、驚いて受診されます。マダニの大きさにもよるが、噛まれたら数日から1週間、マダニはずっと血を吸って皮膚の上に留まり続ける。さらに、噛まれて無理やり落とすと口先が残るので、噛まれたら皮膚科に行くのがよいという。そして、マダニによる被害で最も深刻なものが…。いとしま皮ふ科クリニック・竹本朱美理事長:「SFTS」という重篤な症状が出て、死亡率としては、報告があるのが15%前後。マダニによる感染症の1つである「SFTS」。感染すると40度以上の発熱や下痢、嘔吐などの症状が表れ、重篤化すると最悪の場合、死に至る。いとしま皮ふ科クリニック・竹本朱美理事長:今のところ有効な治療法がまだなくて、基本的には対症治療といって、いろいろな症状が出たところに対して漸進的に管理をしていくという治療になります。マダニによる被害に遭わないためにはどうすればよいのか。マダニなどの危険生物に詳しい専門家、九州大学農学研究院天敵昆虫学の上野高敏准教授に話を聞いた。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:全国的にマダニは増えています。一番の理由は動物が増えているからです。シカとかイノシシと共にマダニは移動します。人間の生活圏にシカやイノシシが入ってくると、当然、マダニも人間の生活圏に持ち込まれます。狩猟者の減少などを理由に増えているという野生のイノシシやシカ。この15年で福岡県における捕獲数は、イノシシが約2倍、シカが6倍ほどに増加している。野生動物が人里に下りてくることで、くっついていたマダニが共に運ばれ、日常生活の中で人間がマダニに遭遇する機会が増えているのだ。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:10年前に比べて、九州のあちこちの都市近郊のちょっとした公園とかでマダニを見る機会はものすごく増えました。身近な場所にもいるというマダニ。九州大学キャンパス内の緑地で探してみると…。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:例えば公園とかであっても、芝生とか子どもの遊び場になっているような開放的な環境であれば、マダニの心配は、ほとんどないです。マダニは熱に弱いため、日陰の草むらを好む。そのため、草むらであっても日光が当たる場所には、ほとんどいないという。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:ちょっとした山とかに行くと、整備された道があるじゃないですか。そういった場所は全然、大丈夫なんです。ところが、ちょっと(道をそれて)山の方に入って行ったとしますよね。マダニというのは、こういう葉っぱの上で待っているんですよ。待ち伏せ型になります。マダニはジャンプしたり飛んだりすることができないため、葉っぱなどにとまり、動物が通るのを待っているという。と、ここで上野先生が特製の「マダニホイホイ」を取り出した。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:本当はこれ、昆虫採集用なんですけど、白っぽい布だとマダニが付いたらよく見える。マダニが布に張り付く習性を利用した特製「マダニホイホイ」。さっそく日陰の草むらをなぞるようにして歩くと…。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:あっ、付きました。これは卵から孵化して間もないやつですけど、「フタトゲチマダニ」という種類です。上野先生が狭い区間を1往復すると、1分もかからないうちにマダニを発見した。フタトゲチマダニといって1mmにも満たない大きさだった。やはりマダニは、そこら中にいるようだ。では、そんなマダニに噛まれないための対策とは…。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:虫よけスプレーです。マダニは足元からはい上がってきます。足元から、ズボンの上から靴の上に虫よけスプレーをしてもらうとよいです。露出した肌以外にも、虫よけスプレーをズボンの膝下から靴までかけると効果的だという。また、ズボンは明るい色の方が、マダニを見つけやすいそうだ。九州大学 天敵昆虫学研究室・上野高敏准教授:マダニはめちゃくちゃトロい(動きが遅い)んですよ。すぐに血を吸い始めるわけではないので、付いてたら振り落とすなりすれば被害は防げます。草むらの吸血鬼マダニ。夏休み期間中は家族でアウトドアに出かける機会も多い。子どもへのケアも含めて、これからの季節、よりいっそう注意が必要だ。

(クマは駆除ありきの『害獣』なのか!?)
日本に棲息するクマは北海道のヒグマと、本州と四国の一部に棲むツキノワグマの2種類。どちらも個体数が増加し、分布域が拡大しているのが現状だ。本州でも、連日のようにツキノワグマが市街地などに出没している。ヒグマに続き、ツキノワグマの生態や現状、もしも遭遇した場合、対処法についてなど各方面の関係者に聞いてみた。今年6月16日早朝、島根県在住70代の男性が自宅裏山でツキノワグマに顔を殴打され、右目眼球が飛び出すほどの大けがを負った。主にツキノワグマの研究を長く行う東京農業大学・山﨑晃司教授は「クマの防御的攻撃がこの負傷事故につながっていると想像できますが、事故の形態自体は珍しいものではありません。恐らく、何らかの理由でクマと人がバッタリ遭遇してしまい、クマは男性が年をとっていて倒しやすい相手と判断して攻撃。最初の一打が顔面に届いてしまったのでしょう」と語る。クマの被害事故ついて、クマ研究者・北海道大学の坪田敏男教授は「ヒグマのほうが大型なので、一撃で死亡につながる事故が圧倒的に多いだけで、総体的な個体数を見ればツキノワグマはヒグマより圧倒的に多い。被害事故の発生数を比べればツキノワグマのほうが断然多いです。しかしどちらも力は強いので、攻撃されると人はケガをします」世界に棲息するクマは8種類。日本にはそのうちの2種類が棲息する。北海道のヒグマと、本州と四国の一部に棲むツキノワグマだ。そして、山﨑教授は「日本はアジアで唯一、ツキノワグマが増えている国」と語る。2016(平成28)年、5月下旬~6月初旬にかけて、秋田県鹿角市で起きたツキノワグマによる連続事故では、タケノコ採りの高齢者4名が死亡、1名が軽傷を負った。死亡者全員に食害された跡が残る、本州史上最悪の事故として記憶に新しい。「最初から人を襲う目的のクマはいません。季節の食べ物は人間と同様にクマも食べたいので、そこでバッティングしてしまう。人もクマも山菜などに夢中になっているとお互い気づきにくく、出会ってしまうとどちらも驚き突発事故になりやすいのです。山の中は彼らのホームなので、市街地に出るクマよりもむしろゆったりしているのが通常です」(山﨑教授)。ツキノワグマの分布域だが、九州では1940年代に絶滅。四国では現在、剣山系の限られた範囲に20頭ほどが確認されているだけ。主な棲息地である本州には、科学的根拠が乏しいながら、多く見積もって5万頭以上いるといわれ、ヒグマの数に比べればかなり多いといわれている。体はヒグマよりも小型でオスの成獣で60~100㎏、メスの成獣で40~60㎏程度。行動範囲はヒグマと同様に、メスよりもオスのほうがかなり広範囲だ。胸に白い三日月形の模様があることから、「ツキノワグマ=月の輪熊」という名前になった。関東最後の秘境といわれる群馬県みなかみ町の奥利根。ここで25年以上、クマ撃ち猟師を続け、若い世代にその技術を伝えている高柳盛芳さんに、クマを追う立場から見るツキノワグマについて聞いてみた。高柳さんは山に入ると、その年の木の実などの成り具合をチェックしながら、ツキノワグマの生活痕を見つけて追跡。鉄砲で頭や首を狙い一発で仕留める。「心臓を撃ったって、100mは追いかけてくるんだから。神経を狙って一発で仕留めないと、こっちがやられるからね。彼らは耳と鼻がきく。だから近づくときは地形と風向きを読み、足音を立てないように、クマと同じ歩き方〝忍び足〟で近づく。あんなに大きくて強いのにいつも警戒しているね。ちょっとしたことですぐに人に気づいて逃げていくよ。とにかく頭のいい動物だよ」。高柳さんは続ける。「最近は、みなかみ町周辺の夜の温泉街にもクマが出没するようになったしね。町にクマが出てくるなんておかしいでしょう。クマを撃たなくなったからだよ。もっと猟師がクマを獲れば人里になんか出てこないよ」。この6月には、岩手県盛岡市の動物園の園内にツキノワグマがたびたび侵入。臨時休園をよぎなくされた(現在は開園)。この動物園は4月に開放的なデザインに一新。リニューアルオープンしたばかりで、皮肉なことに、大きな窓からツキノワグマを真近で見ることができる「ツキノワグマテラス」が展示の目玉のひとつだった。山形県でもこの6月、市街地などでのクマの出没が相次ぎ、前年の同時期に比べて130件以上も増加。ほかに新潟県、長野県、京都府など本州全域で出没数は増えている。「本州のツキノワグマの出没報告件数は、確かに多い印象があります。ただし、例えば福島県のように、出没グマが体長50~80cmといった小さな例が多い県もあります。出没個体の属性に関する情報の分析や精査がなされていないため、具体的な状況は私も把握できていません。いずれにせよ,人身事故事例が増えてくるのはこれからと思います」(山﨑教授)。「今まで何度もクマに追いかけられたね」と、ツキノワグマとガチンコで対峙してきた高柳さん。釣りなどで鉄砲を持たずに山へ入るときの「バッタリ遭遇」を避ける方法を聞いてみた。「山道はカーブが多く、見通しが悪いから要所要所で人の存在を知らせることだね。クマやシカは暗いところから暗いところへ、スギやヒノキなど常緑樹のある場所を伝って姿をカモフラージュしながら移動するから。このあたりのクマはクマ鈴なんて効果ないからね。慣れちゃってるの。音の高い笛か、爆竹がおすすめ。爆竹は銃声と似ているからね。あとはクマ撃退スプレーだね。でも、自分に降りかかったら大変なことになるから、風向きは考えて使わないとダメだね」。クマ撃退スプレーの効果を山﨑教授にうかがった。「とても効果がありますが、条件はあります。まず、ホルスターにスプレーを入れ腰につけておくこと。リュックなどに入れてしまうと使うことはできない。そして、とっさのときに冷静にホルスターから抜き、安全装置を外し、クマがまっすぐに向かってきたとき、有効射程距離(5~6m)に入るまで待つ。そして、クマの目・鼻・口の粘膜を狙ってスプレーを噴射する。自分への吹き返しにも気をつけながら冷静に使うためには、トレーニングを積まなければ成功確率は低いでしょう」。「ヒグマの棲みか」といわれる北海道知床半島の「知床自然センター」では、20分間の事前レクチャーを条件に、クマ撃退スプレーのレンタルも行っている。「最終兵器、いざというときのカウンター(反撃)として有効です」(知床財団の新庄さん)。スプレーは唐辛子成分を使っているので、こちらが吸い込んでしまうと呼吸困難になりクマ退治どころではなくなるので、よく覚えておこう。自然の中に入るときは、聴覚や臭覚などのセンサーを鋭敏にすることも大切。草木がカサカサと揺れる音や、シカの死体などで発生する生臭い匂いがしたら、近くにクマがいる可能性がある。早く通り過ぎるのが賢明だ。クマの足跡や、新鮮なフン、またツキノワグマの場合は、木の実を食べるため樹上につくる枝の塊「クマ棚」を発見した場合も同様だ。強風や強い雨の音などの悪天候、川の流れの音が大きいときなどは、それらがわかりづらいのでとくに注意が必要だ。もしもクマと「バッタリ遭遇」してしまった場合。その場の状況やクマの出方によって対処法はさまざまで正解はないが、まずは落ち着いてクマの様子を見ながら、背中を向けずにあとずさりし、ゆっくりと距離を離すこと。背中を向けて逃げるとヒグマは素早く動くものに反応するうえ、弱者は倒せると思い背後から襲われる可能性がある。例えば威嚇突進攻撃(ブラフチャージ)をしてきても、クマは臆病なので直前で踵を返すことが多い。しかし本当に襲ってきて逃げきれない場合は、体を大きく見せる、クマよけスプレーで応戦するなどこちらも強気で対処する。最終的には腹ばいになって頭・顔を守り、首の後ろを手で守る防御姿勢をとってケガを最小限に食い止めたい。「クマは人間の目が怖いの。だからクマがじっとこちらを見てきたら、絶対に目をそらしちゃいけない。目をそらした瞬間に向かってくるよ」(高柳さん)。これから本格的に始まるレジャーシーズン。過度に怖がる必要はないが、山中や森に出かけるときは常に「山の主」の存在を意識して、冷静な行動ができるように準備をしておきたい。

(仙台駅近くでニホンカモシカ?:宮城)
5日午前5時5分と午前5時35分ごろ、仙台市中心部で国特別天然記念物のニホンカモシカとみられる動物の目撃情報が仙台中央署に3件相次いだ。署によると、目撃されたのは、午前5時5分ごろに仙台市青葉区一番町1丁目の北目町交差点付近、午前5時35分ごろに同区中央1丁目のホテル「東横イン仙台駅西口中央」付近と同区五橋1丁目の五橋公園付近。いずれも通行人から通報があった。署員が周辺を捜索したが、見つからなかった。署は現場付近を警戒するとともに、パトカーで周辺の住民らに注意を呼びかけている。仙台市内では、2022年8月に青葉区北山2丁目の路上でカモシカ1頭が目撃されたほか、23年3月にも青葉区国見1丁目の雑木林でも見つかった。

(クマがスイカ食い荒らしたか:秋田)
秋田県羽後町新町のスイカ畑で、1、2日に相次いでスイカが食い荒らされているのが見つかった。湯沢署はクマによる食害とみて、注意を呼びかけている。署によると、所有者の男性が1日未明に見回った際に40玉ほどの被害が見つかり、2日未明にも40玉ほどが被害に遭っていた。

(クマに保管庫の扉壊され米袋破られる被害:岩手)
4日早朝、岩手県北上市の住宅の敷地内にクマが現れ、米の保管庫が壊されたほか、米袋が破られる被害がありました。けが人はいませんでした。クマが現れたのは北上市和賀町煤孫(すすまご)の農業・亀田和夫さん(71)の住宅です。警察によりますと4日午前5時ごろ、亀田さんが外に出たところ、自宅と作業小屋をつなぐ通路に置いていた物が散乱しているのに気付き、警察に通報しました。敷地内では米の保管庫の扉が開けられていて、保管していた30キロ入りの米袋1つが破られていたということです。亀田さんにけがはありませんでした。保管庫は高さ120センチ・幅90センチ・奥行75センチで、米が入った袋が7つ置かれていました。扉はゆがんでいて、クマの爪痕が残されていたということです。警察が周辺の住民に注意を呼びかけています。

(道路横切るクマと車衝突、けが人なし:福島)
2日夜、福島県会津美里町で乗用車が道路を横断するクマと衝突する事故がありました。警察によりますと、事故があったのは会津美里町の主要地方道会津高田上三寄線で、2日午後9時半ごろ、乗用車が道路を横断するクマ1頭(体長約1メートル)と衝突しました。衝突後、クマは北側の山林に立ち去ったということです。車は軽く損傷しましたが、けが人はいないということです。警察が、会津美里町役場に情報提供するとともに、パトカーによる警戒活動を行っています。

(保育園前の道路にイノシシが:新潟)
新潟市秋葉区で3日朝、保育園前の道路でイノシシ1頭が目撃されました。近くには小学校や中学校もあることから、警察や区役所がパトロールするなどして警戒しています。警察によりますと3日午前8時15分頃、住民から「新潟市秋葉区朝日にある金津保育園前の道路で、体長1mほどのイノシシ1頭を目撃した」と通報がありました。イノシシが目撃された場所は、近くに金津小学校や金津中学校があり住宅街となっています。イノシシはその後、西におよそ300mほど離れた交差点付近でも目撃されていて、警察と区役所はパトロールするなどして住民に注意を呼び掛けています。

(海にいないはずのシカが日本海を泳ぐ:新潟)
気温が40度に迫る地域も続出する中、暑さをしのぐためなのか、ある動物が日本海を泳いでいるのが目撃されました。7月30日午前5時半ごろ、新潟県糸魚川市で漁師が撮影したものです。よく見てみると、日本海を泳いでいるのは、なんとシカです。船で漁に向かっていたところ、海にいないはずのシカを見つけました。近づくとシカが驚いてさらに沖へと行ってしまうのではないかと思い、遠くから撮影したそうです。この事実を漁師歴70年の友人に話すと、「そんなこと初めてだ」と言われたということです。「1番、可能性が高そうなのは何かに驚いて飛び込んだのかなと思われます。人と急に出会ったとか車が急に走ってきてビックリしたとか。暑さの影響などで水に入ることはあるが、岸から離れたところを泳いでいるので何かに驚いて海の方に逃げたのかなと思います」(岩手大学・出口善隆教授)。

(夏なのにエサ不足?クマと遭遇:長野)
長野県大町市で撮影された子グマ。生後半年ぐらいとみられています。母グマとはぐれた様子で、20分近く鳴き続けていましたが、最後まで母グマは姿を現さなかったといいます。さらに、この6日後のことです。成獣のクマ。ライトで照らされても動じないのは熟したスモモの実に夢中だったから。昼夜を問わずクマが目撃される大町市。5月以降100件を超え、去年の2倍以上となっています。冬と違って山に食べ物がいっぱいありそうなこの時期に、なぜクマは人里に接近するのでしょうか。動物研究家 パンク町田さん:「夏の間は山は緑が茂っていますけど、クマの食べたいものが減少ぎみ。それに加えて(今年は)作物自体が1、2週間、前倒しになっている。毎年であればここまで餌(えさ)はなくなっていないと思う」。秋田県の大館市では、“もち米”をクマに食べられる被害に遭いました。クマは住宅の隣のある農作業小屋のシャッターを開けて侵入。レバー付きの冷蔵庫で保管されていた“もち米”を外に出してから食い荒らしたといいます。動物研究家 パンク町田さん:「全然驚くことでもない。クマの指は人間と同じで5本あって曲げることもできる。ドアノブを引くくらいのことは普通にできます」。動物研究家 パンク町田さん:「(舌の表面の)味蕾(みらい)が発達していますので、甘いものを区別する能力が高く、実際に甘いものが好き。生のもち米を食べても消化できないと思いますので。おいしいだけ。身にはならない、残念ながら」。今年の夏はクマにとっても厳しい夏となりそうです。動物研究家 パンク町田さん:「(通常は)夏に餌が不足するのが早めに餌が不足しているので、オイオイという感じでいつもと違う行動パターン。好物を探してウロウロ大変だと思います」。

(屋根の上を走る猿、20~30匹の群れ:大分)
大分県別府市内の住宅地でサルの目撃情報が相次いでいます。3日はサルの群れが住宅地に降りてきたということで、市が注意するよう呼び掛けています。民家の屋根の上を走るサル…3日朝、別府市上原町で撮影された映像です。6月21日から3日までに18件のサルの目撃情報が市に寄せられていて、3日は集団でいるのが目撃されました。4日も住宅地から少し離れた場所でサルの姿が見られました。市によりますと、家庭菜園の野菜が食べられたり住宅の屋根などが壊されるなどの被害が出ているということです。担当者は山にエサをまいたり花火を使ってサルを山に返しているということです。市は「サルを見かけた場合は目を合わせず近づかないようにしてほしい」と呼び掛けています。

(エゾシカ親子7頭涼しげ、阿寒湖で水遊び:北海道)
全道的に暑さが続く中、雄阿寒岳を望む釧路市の阿寒湖で2日、エゾシカの親子7頭がそろって湖に入る涼しげな光景が見られた。エゾシカは阿寒湖温泉街に近い森から現れ、親ジカが湖に入った後、子ジカが続いた。シカは湖の水を飲んだり、湖畔の樹木の葉を食べたりしながら浅瀬を歩いていった。

(ふるさと納税で初の返礼品、有害鳥獣対策で:千葉)
千葉県は有害鳥獣対策の強化と促進のため、ふるさと納税で寄付を募り、県のふるさと納税としては初となる返礼品を用意すると発表した。県内ではイノシシやシカ科の特定外来生物「キョン」などが農作物を荒らす被害が深刻となっている。寄付金を活用して捕獲したキョンの肉や革製品などを返礼品とする。「地域課題の解決つながると考えたため、返礼品を用意した」と千葉県の熊谷俊人知事は説明する。ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」で12月末まで寄付を募る。寄付金は返礼品有りの場合、1万円、5万円、10万円、30万円から選べる。金額に応じて品数や内容が異なる。返礼品の数はキョンの捕獲頭数により変動し、1頭も捕獲できなかった場合はなくなる。県は捕獲の担い手を確保するため、狩猟免許を持つが狩猟していない人や初心者らに捕獲活動に参加してもらう「千葉県有害鳥獣捕獲協力隊」の隊員募集を始めた。ふるさと納税もこの活動の一環。10月20日まで募集する参加隊員には「実践コース」と「疑似体験コース」の2つを用意した。実践コースでは、わな猟の免許の所持者で「ペーパーハンター」の人を対象に、県の捕獲活動に同行し、狩猟に必要な知識や技術を身につけてもらう。参加費は1万円で定員は30人。免許がない人向けの疑似体験コースではオンラインなどで疑似体験できる。参加費は5000円で15人募集する。

(エゾシカ食肉処理場開設、ネット販売も:北海道)
上川の元町地域おこし協力隊員の井下陽平さん(36)が7月、町共進にエゾシカの食肉処理場「ふたばジビエ」を開設した。ジビエ(野生鳥獣肉)料理の人気が高まる中、地元で捕獲したシカ肉を店頭やインターネットで販売。井下さんは「食用だけでなく、ペットフード用の販売にも力を入れてシカ肉の魅力を広めたい」と意気込んでいる。

(シカの角をアウトドア用品に:北海道)
福島町の特産品開発に取り組む一般社団法人「福島町まちづくり工房」は、エゾシカの角を加工したアウトドア用品の販売を始めた。駆除したシカの有効活用に加え、同法人の新たな収入源とする狙い。平野松寿代表理事(42)は「シカの角は耐久性が高く、見た目も自然と調和する。他の商品とひと味違った個性を愛好家に楽しんでもらいたい」と話している。ブランド名は「The Deers(ザ ディアーズ)」。「シカ」と「親愛なる」を意味する二つの英単語を掛け合わせた造語だ。キャンプが趣味の平野さんが新型コロナウイルス禍で高まったキャンプブーム以降、高級品をそろえる愛好者が増えていることに着目し、昨夏から準備を進めてきた。シカの角を活用した商品は計29品。バーベキュー用トング(3850円)やテントを固定するためのペグ(くい)を打ち込むハンマー(8580円)、手斧(ておの)(1万6280円)などで、柄やグリップに角を使っている。商品は、同法人が運航する「岩部クルーズ」が休業している冬期間や悪天候で欠航した日などに、平野さんや同工房スタッフが製作してきた。北海道猟友会松前支部所属のハンターが町内や松前町で駆除したシカの角を、洗浄した後に加工する。福島町は、岩部地区などにある美しい自然を生かしたキャンプ場の整備を検討している。平野さんは「アウトドア用品を高級感のあるブランドに育てたい。福島町がキャンプの名所になる後押しができれば」と話している。

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(クマにひっかかれ70代女性が軽傷:長野)
1日、上田市で、70代の女性がツキノワグマに額や腕などをひっかかれ、軽いけがをしました。警察などが、周辺を捜しましたが熊は見つからず、住民に注意を呼びかけています。1日午前8時すぎ、上田市殿城の寺で、70代の女性がツキノワグマに襲われました。警察によりますと、女性が寺にある墓の草取りをしていたところ、横から動物のうなり声が聞こえ、その方向を見ると、親子とみられる2頭のツキノワグマがいたということです。女性は、近づいてきた親とみられる熊に、額や右腕などを数回ひっかかれましたが、病院で手当てを受けけがの程度は軽いということです。寺は山に面していて、2頭の熊は山の方向へ立ち去ったということで、警察などが周辺を捜したものの見つかっていないため、住民に注意を呼びかけています。女性が駆け込んだ寺の人は「ラジオを流しながら作業をしていたところ熊が近づいてきたようです。寺の敷地で熊を見るのは年に1回、あるかどうかで、人がけがをするのは初めてです」と話していました。

(ハンターの活動環境を整え狩猟の未来を作る)
日本で野生鳥獣を捕獲するには、狩猟免許がいる。それを持つハンターたちの全国組織が大日本猟友会だ。趣味団体である一方、シカやイノシシなどによる農業被害や住宅地への出没があった際には、銃などで駆除する。その役割は益々重要になっているが、活動には多くの制約があり、会員も減る一方だという。佐藤 私の大学時代の同級生に千葉県議会議員となった瀧田敏幸氏がいます。この5、6年、彼からよく聞くのは、地元・印西(いんざい)市でイノシシが増えすぎて大きな問題になっているという話です。佐々木:そうした声は各地から寄せられていますね。佐藤:里山が荒廃している上に、ウリボウ(イノシシの赤ん坊)などに餌をやったりする若者がいるため、人間を怖がらず住宅地付近までやってくる。そしてものすごい勢いで増えているそうです。年に2回出産する個体もいて、一度に6頭くらい生まれてくる。佐々木:そうですね。多いと10頭くらい生まれることもありますよ。佐藤:彼は20年後の印西市では人よりイノシシが多くなるかもしれない、と冗談まじりに言っていましたが、減らす方策としては、もう猟友会に頼むしかない。佐々木:日本で野生の鳥獣を捕獲できるのは、狩猟免許を持ち、登録した狩猟者だけです。大日本猟友会はその狩猟者たちの日本唯一の全国組織になります。趣味の団体であるとともに、野生鳥獣の保護・管理の担い手でもある。害獣の駆除・個体数調整については、市町村からの要請で行っています。佐藤:年間にどのくらいの数の害獣を駆除しているのですか。佐々木:大型獣のイノシシ、シカは、合わせて年間140万頭を捕獲していますね。そしてサルが2万数千匹くらいです。佐藤:テレビでこの話題になると、オレンジ色のベストを着て猟銃を持っている人がよく映りますが、その人たちが猟友会の方々ですね。佐々木:その通りです。急速な人口減や過疎化によって全国の里山は荒廃し、林業も衰退しています。さらには戦後の拡大造林政策で天然広葉樹を皆伐してスギ、ヒノキを植林しましたから、イノシシやシカには住みやすい環境ができている。こうした条件が重なり、個体数が増えて、各地で被害が出ているのです。佐藤:狩猟ができる人はどのくらいいるのですか。佐々木:狩猟免許所持者は、昭和50年代に40万人を超えていましたが、その後は減少の一途をたどり、現在は約10万人です。免許にはライフルや散弾銃が使用できる第一種猟銃、空気銃が使える第二種猟銃、それから網猟とわな猟の4種類があり、重複取得している人もいます。佐藤:3分の1以下になっている。佐々木:その力を結集して害獣駆除にかからねばならないところ、たいへん残念な状態です。しかも年齢を見ると60歳以上の割合が60%に及んでいます。これでは早晩、駆除要請にきちんと応えられなくなる。佐藤:若い人を取り込まなくてはならないわけですね。佐々木:はい。唯一、明るい話題は、女性ハンターの数が増えていることです。佐藤:免許を取得した人たちは、そのまま大日本猟友会の会員になるのですか。佐々木:いえ、希望者だけで、入会者は免許取得者の8割ほどです。会員は各支部・地区を通じて都道府県の猟友会に入り、その都道府県の猟友会が大日本猟友会を構成するという形を取ります。佐藤:狩猟免許を取るのは、なかなかたいへんなのではないですか。私は鈴木宗男事件に連座して逮捕され、前科がありますから取れないと思いますが。佐々木:いや、前科だけで取れないということはないですよ。試験は適性、知識、技能の三つで、どれも準備さえすればさほど難しくはありません。ただその後がたいへんなのです。第一種や二種の場合、試験合格後に、銃所持へのさまざまな手続きがあります。その一つである射撃教習を受けるため、教習資格認定書を申請します。するとこの時から約3カ月間の警察による身辺調査が始まります。また射撃教習後、銃を買う段階になっても2カ月ほど調べられます。佐藤:どんな人に、何を聞かれるのですか。佐々木:家族や住んでいる家の近所の人、職場の同僚・上司などに、飲酒の習慣や精神状態、トラブルや借金の有無、銃所持の目的など、さまざまなことを聞いて回ります。佐藤:それは嫌ですね。佐々木:3年後には免許を更新しなければなりませんが、その時も身辺調査がありますし、家まで銃やガンロッカー(銃の保管庫)を見にきます。もし寝室にあれば、そこまで警察官が入ってきますよ。だから家族の理解が必要です。これらが負担で更新しない人も多く、狩猟者の減少を招く一因となっています。佐藤:つまり品行方正でなければならないわけですね。ただそれでも猟銃事件は時々起きます。今年5月に長野県中野市で起きた猟銃による警官射殺事件は衝撃的でした。佐々木:猟銃事件には非常に頭を痛めています。彼は犯行に使ったハーフライフル銃や散弾銃など4丁を持っていました。猟友会の会員ですが、入会と退会を2度繰り返している。警察がちゃんと身辺調査をしていたら、おかしな人物であることはわかったはずです。それなのに銃の所持を許可していた。佐藤:父親が市議会議長で、名士の息子ということがあったのかもしれない。佐々木:それでも周囲に聞けば、彼が危ないということはわかると思いますがね。猟銃だけでなくナイフも使っていますが、私はナイフもある程度の規制は必要だと思います。銃についてはもう、二重、三重に規制があるのです。こうした事件があると、さらに銃の規制が厳しくなる。でもその前に、現在の制度の枠内で、きちんと運用していくことが必要だと思います。佐藤 佐々木さんが猟を始められたのはいつからですか。佐々木:私は、いまは一関市になった岩手県西磐井郡花泉町の出身です。大学は東京農業大学に通いましたが、1966年に卒業して帰郷し、牧場で働いて、まもなく独立しました。狩猟を始めたのはその頃ですね。近くには猟場がたくさんありました。佐藤:モデルガンが好きだとか、拳銃マニアというわけではない。佐々木:私にとって狩猟は仕事の延長で、趣味と実益を兼ね備えたものです。最初は近所のハンターから水平二連式散弾銃を譲り受けました。佐藤:主に鳥猟ですか。佐々木:はい。最初は鳥猟からやるのがいいですね。カモやキジです。それからシカやイノシシなどの大型獣に挑戦していく。佐藤 80歳を超えていらっしゃいますが、いまも猟をされているのですか。佐々木:ええ、もう毎日でも行きたいですね。猟期は11月から2月までですが、今シーズンは4回行きました。北海道がいいですよ。岩手県にもシカはたくさんいますが、だいたい100メートルほどの距離で撃ちます。でも北海道は広大ですから300メートルくらいから撃つ。その時のシカとの駆け引きがたまらないですね。シカを見つける、シカが止まってこちらを見る、そして見つめ合いながら、いつ動き出すか、どのタイミングでどう撃つかを考える――。佐藤:知的なゲームなのですね。銃は何丁くらいお持ちなのですか。佐々木:昔は10丁くらいありましたが、ほとんど譲ってしまいました。いまはフランスのダルンというメーカーの100周年記念モデルの水平二連式散弾銃と、アメリカのクリステンセンアームズの300口径ライフル、ウィンチェスターマグナムを使っています。佐藤:大日本猟友会の会長になられたのはいつからでしょう。佐々木:2010年からです。私が9代目の会長になります。佐藤:戦前からある由緒正しい団体だと聞きました。佐々木 まず日本の狩猟の歴史からお話ししますと、ヨーロッパのような貴族のスポーツハンティングとは違い、農村社会から出てきた文化なんですね。例えば江戸時代、日本には150万丁の火縄銃がありました。これは当時、世界一の数です。佐藤:豊臣秀吉の刀狩りで武器が回収されて以来、鉄砲は市中にないものだと思っていました。佐々木:農家が鳥獣の被害を予防するために必要だったのです。普段は庄屋が管理し、農繁期になると銃と弾を農民に貸し出し、その時期が過ぎると回収する。佐藤:つまり農具だったのですね。佐々木:その通りです。生類憐みの令があった時期も、農作物への被害は抑えなくてはならない。それで害獣は撃ってもいいことになっていた。だからハンティングとはまったく別のところから発達しました。佐藤:ハンティングは大名の鷹狩りくらいでしょうね。佐々木 そして明治維新となり、明治6年に狩猟のための規則が定められます。これが28年に狩猟法となる。ここまでは江戸時代の慣行を法律として定めた程度で、その後、西欧からスポーツハンティングの概念が入り、大正7年に近代的な法体系に改正されます。そして昭和4年にこの大日本猟友会の前身である大日本聯合猟友会が設立されました。佐藤:そこにはどんな背景があったのですか。佐々木:もちろん狩猟道徳の向上という目的もありましたが、昭和初期における狩猟は、欧米に毛皮を輸出して外貨を獲得するための手段でした。また軍用の需要も高まっていましたから、毛皮を組織的に収集する必要があったんですね。佐藤:産業としての一面があった。佐々木:ええ。そして昭和14年に現在の大日本猟友会へと改称して社団法人化されます。佐藤:では来年に85周年を迎えられるわけですね。終戦で解散させられることもなかった。佐々木 そうですね。戦後まもなくまでは農具としての伝統も残っていました。秋田県の八郎潟干拓地では、開拓者に猟銃を持たせて鴨から稲を守ったといいます。佐藤:だから団体の管轄は農林省だった。佐々木:はい。農林省傘下の林野庁の管轄で、昭和46年に環境庁が設置されると、そちらに移管されます。佐藤:そうなると、だいぶ雰囲気が変わってくるのではないですか。佐々木:昭和40年代から50年代は狩猟ブームでしたが、その後は自然環境保護、鳥獣の保護管理という面が強くなりましたね。平成に入ると趣味よりも有害鳥獣駆除の割合が高くなっていきます。公共性を帯びてきたといえるかもしれません。佐藤 社会的に必要とされるようになったのに、どうしてこれほど狩猟者が減ってきたのでしょうか。佐々木:野生動物の命を奪うのは残酷だ、環境破壊だという声に対し、説明を怠ってきたことはあるかもしれませんね。ですが、最大の要因は、狩猟が八つの法律によってがんじがらめになっていて、活動がしにくいことです。佐藤:まずは銃刀法ですね。佐々木:それが最も大きい。今回のような猟銃を使った事件が起きるたびに規制が強化され、先にお話しした警察による身辺調査をはじめとして、猟銃を持つには非常に煩雑な手続きを踏まなければならなくなっています。佐藤:その他にはどんな法律があるのですか。佐々木 農水省の鳥獣被害防止特別措置法に環境省の鳥獣保護管理法、経産省の火薬類取締法、総務省の電波法、厚労省の食品衛生法、それから金融庁の保険業法、そして都道府県ごとに管理していますから地方税法も関係してきます。これらの法律をクリアしないと狩猟や有害鳥獣捕獲はできない。しかも正しい法律ばかりではないんですよ。だから立法府である国会で政治家が動いて直さないといけないのです。それで私は自民党内に議員連盟を設立して、いくつもの法改正や運用の適正化を働きかけ、実現させてきました。佐藤:具体的にどんな問題があったのですか。佐々木:例えば銃刀法では、銃の運搬時は自己の管理下に置くこととされています。ですから、車で食堂やコンビニ、トイレに立ち寄っても、従来は銃を持っていかなければなりませんでした。でもコンビニに銃を担いで入ったら危険だし、一般の人に違和感を覚えさせる。またトイレでは強奪される危険性だってある。ですから警察庁に申し入れ、車外から銃の所在がわからないようにし施錠など必要な安全措置を施せば、車内に銃を置いて立ち寄れるようになりました。佐藤:さすがに銃の規定は細かいですね。電波法は無線の話ですか。佐々木:シカやイノシシなどの大物猟は、多人数で獲物を追い込む「巻き狩り」をしますが、その時、アマチュア無線を使うんですね。佐藤:ああ、業務用にはアマチュア無線が使えないということですね。私は小学生の時に免許を取り、中学時代によくやっていたのです。佐々木 仰る通り、営利目的だとアマチュア無線は利用できない。趣味ならいいのですが、市町村から報奨金の出る有害鳥獣駆除だと、利用できなかったのです。佐藤:行政から要請されて行うのに、おかしな話ですね。ちなみに報奨金はいくらですか。佐々木:シカなら1頭7千円です。ただ、自治体によっては上積みがあったりしますね。佐藤:いまはアマチュア無線が使えるようになっている。佐々木:これを変えるのに10年くらいかかりました。最終的には、官房長官時代の菅義偉氏に相談し、有害鳥獣捕獲事業は営利目的ではなく、ボランティア活動という見解で、アマチュア無線の使用が認められました。佐藤:余談ですが、昔は電話代が高かったので、遠距離恋愛する人はアマチュア無線を使っていたんです。佐々木:なるほど、そういう使い方もあったわけですね。佐藤 ジビエが普及しないのも、法律が関係していますか。佐々木:大いに関係があります。やはりおいしく食べるには、撃った後、いかに早く血抜きして内臓を摘出するかなんですよ。外国ではその場ですぐ行います。でも日本は獲物を処理施設に運ばないと摘出できない。そうすると体内で大腸菌が広がってしまう。佐藤:新鮮なジビエなら、引き取ってくれるところはいくらでもあると思います。ただ安定供給が必要です。佐々木:ジビエの利用率は約1割で、自家消費を合わせても3割程度です。多くの個体は廃棄処分されています。私は何とかロースだけでも流通させたいと思っているんです。ロースは年老いたシカでも柔らかい。だからロースだけ取って、残りはミンチにしてペットフードにすればいい。佐藤:処理施設はどのくらいあるのですか。佐々木:全国に400くらいですね。市町村が運営し、どこも小規模ですから安定的に流通させるのは難しい。もう一つ問題なのは、時期なんですね。狩猟期間は基本的に11月から2月までですが、駆除はだいたい夏場にやることになっている。佐藤 時期を分けている。佐々木:つまり趣味と仕事を分けたということです。でも夏場は木々が生い茂り見つけにくいし、暑い中、肉がすぐに腐ってしまいます。しかもちょうど子供連れだったりする。佐藤:それも駆除することになる。佐々木:一方、冬場の狩猟期間は妊娠している個体が多く、撃ちやすいし、また肉も一番おいしい時期なんです。ですから狩猟期間中に駆除もやればいいのに、環境省が変な規則を作ってしまったんです。佐藤:国際的に見ても、日本の狩猟は遅れているというか、歪(いびつ)な制度になっているのでしょうか。佐々木:遅れているでしょうね。外国では保護団体と手を組んで活動しています。つまり野生動物の保護と管理の側面が大きい。そもそもヨーロッパでは貴族や富裕層の集まりです。私は4月にパリで開かれたCIC(国際狩猟・野生動物保全評議会)の総会に出てきたのですが、本当に別世界でしたね。佐藤 ロシアでも狩猟はエリート層の趣味で、ブレジネフ書記長が非常に好きでした。また1997年にクラスノヤルスクで開かれた橋本龍太郎総理とエリツィン大統領の日露首脳会談では、ロシア側から狩猟に行かないかと提案がありました。あの時は橋本総理が嫌がり、結局釣りになりましたが。佐々木:以前、ナミビアで開かれたCIC総会では、空港に、参加者のプライベートジェットが何十機と並んでいました。そういう世界なのです。パリの総会後にはハンガリーに行って彼らと狩猟をしてきましたが、そこで彼らは、北海道で狩猟がしたい、と言うんですよ。シカがたくさんいることを知っているんですね。佐藤:外国から日本に狩猟に来ることはできるのですか。佐々木:できません。ですから今後、外国人ハンターの受け入れを働きかけていこうと思っています。北海道の猟区を増やして狩猟特区とし、狩猟観光を行うのです。佐藤:実現すれば、非常に大きなインバウンド需要になるでしょうね。佐々木:その通りです。また来日した欧米のハンターを見れば、日本人の狩猟に対するイメージもかなり変わってくるでしょう。そうした刺激を与えつつ、日本の狩猟文化をもっと発展させていきたいと思っています。

(凶暴ヒグマ「OSO18」に震える酪農地帯:北海道)
北海道東部の酪農地帯・釧路地域で、ヒグマ「OSO(オソ)18」による乳牛被害が深刻化している。最初の被害から4年が経過し、これまでに32頭が犠牲に。地元猟友会やJA、自治体などがさまざまな対策を講じているが捕獲には至っていない。地域の酪農家は放牧ができず、飼料代がかさむなどの負担も生じている。安心して酪農が続けられるよう、一日も早い捕獲を切望する。朝の搾乳時。放牧地から集まる乳牛40頭のうち、1頭が見当たらない。放牧地を探すと背中をえぐられ死んでいた牛が見つかった。「経済的な損失よりも精神的なショックが大きかった」。そう話すのは、厚岸町で酪農を営む小野寺孝一さん(68)。2年前にOSO18の被害を受けた。森林に面している場所には全長1・7キロの電気柵と害獣防止用のフェンスを設置。さらに牛に鈴付きの首輪を装着させるなどの対策を講じている。それでも不安は尽きない。いつ、また牛を襲いに来るか――。小野寺さんの妻、浩江さん(61)も「家族同然の牛を襲われた悲しみは今も残っている。一日でも早く捕まってほしい」と願う。被害が頻発しているのは標茶町と厚岸町。いずれも酪農地帯だ。町やJAしべちゃ、JA釧路太田が運営する牧野でも乳牛が襲われるケースが続出。放牧の中断を余儀なくされている。JAなどによると、屋内飼育に切り替えたことで飼料の給与量が増え、農家の経営を圧迫するなど、事態は深刻さを増している。OSO18の捕獲に向けて両町と両JA、猟友会、ヒグマ専門家などで組織する「OSO18捕獲対応推進本部」は、行動地域の特定を進め、今年6月には自動撮影カメラで姿を把握することに初めて成功した。警戒心が強く、人前に姿を現したことがないOSO18に対し、同本部は、襲われて死んだ乳牛を数日間置き、くくりわなに誘うなどの措置を取る。標茶町はOSO18の行動地域内の16カ所に自動撮影カメラと、体毛を採取するヘア・トラップを設置した。だが、いまだに捕獲は成功していない。同本部の関係者は「捜索が困難で、危険度も高いため銃による捕獲は厳しい。設置場所を見直すなどして、わなでの捕獲を目指す」と話す。

(シカがあらわれた!カモシカ「たたかう にげる ぼうぎょ」どれ?:東京)
カモシカとシカが野山で遭遇すると何が起きるか。体が小さいカモシカの方が、体の大きいシカに対して攻撃的な行動をとることが、東京農工大などの研究チームの調査でわかった。えさを守るためになわばりを持つカモシカが警戒を強めるためらしい。ただ、シカが攻撃することはなく、平然とその場に居座っていたという。研究チームの高田隼人・東京農工大特任准教授(動物生態学)は「けんかをすれば弱い方が強い方を攻撃するという興味深い結果だが、ただ勝つことはできないと現実は厳しかった」と話す。東京農工大や山梨県富士山科学研究所、浅間山カモシカ研究会などでつくるチームが2015~22年の間の337日間に調査を実施。長野県の浅間山の山腹(標高1900~2404メートル)に広がる草原の約60ヘクタールの範囲で、シカとカモシカが遭遇した64例を、望遠鏡で直接観察し、記録を整理した。カモシカはシカに対し「歩いて接近」「走って追いかけ」「威嚇の声」「足の踏み鳴らし」などの攻撃的な行動を10例で示した。一方、シカはカモシカに対し攻撃的な行動を全く示さなかった。カモシカがシカを追い払えたのは2例だけで、シカはカモシカの攻撃をほとんど気にせず、数メートルよけてその場に居座り続けた。

(有害鳥獣に悩む秋田、狩猟者の育成急ぐ)
ツキノワグマ、カラス、サル、イノシシ、ニホンジカ――。農作物の食害や人身事故の原因になる有害鳥獣を捕獲する狩猟者の育成を、秋田県が急いでいる。高齢化が進み、集落の人口も減る中で動物の行動範囲が拡大。県は「狩猟免許や銃の所持許可を取得したら、ぜひ市町村の被害対策に協力して」と呼びかけている。「ドーン、ドーン」。7月9日、秋田県由利本荘市の県立総合射撃場。多くの参加者が見守る中、左右から順に飛んできたクレー(円盤形の皿)をハンターが一つずつ正確に撃ち落とした。手慣れた技術に、会場からは驚きの声が上がった。このイベントは、県が開いた「狩猟の魅力 まるわかりフォーラム」。ビームライフルやシューティングシミュレーターを使った射撃訓練を体験でき、シカやイノシシの肉を使ったカレーライスが振る舞われたほか、狩猟免許取得の相談窓口も設けられた。県によると、イノシシやニホンジカなど、以前は県内にいなかった野生動物が確認されるようになった。生息域の拡大や個体数の増加を防ぐには被害が拡大する前に捕獲が必要といい、担当者はイベントで「野生鳥獣の適正な管理の担い手として、狩猟者の育成は喫緊の課題」と訴えた。県内の野生動物に詳しい県猟友会の佐藤寿男会長=男鹿市=によると、近年クマが里山で農作物などの味をしめ、人間の生活圏に近づいていることを実感するという。佐藤会長は「顔面を襲われ鼻や目を失った人もいる。草が茂っていると全然見えないので十分な注意が必要だ」と話す。県猟友会の構成員は2023年3月末現在1471人。70代以上が44%を占める。県の狩猟者登録数は約1700人で、14年からほぼ横ばいだ。猟友会の会員の多くが自治体の要請を受けて出動する「鳥獣被害対策実施隊員」として活動しているが、緊急時に機動的に対応するには人数の維持や育成が欠かせない。県は「狩猟免許取得には補助金も出る。取得試験に関しては県内各地の地域振興局の森づくり推進課に問い合わせてほしい」としている。集落への出没や農作物被害が目立ち、捕獲数が大幅に増えているのがツキノワグマだ。秋田県自然保護課の近藤麻実主任に、生態や対策について聞いた。県内でクマが生息・出没している場所は「ほぼ全域」と言っていい。なじみの場所も、家や道路の近くも、森やヤブがあればそこにいる可能性がある。住宅敷地内のコンポストの生ごみを食べたり、山に捨てられた弁当を食べたりして味をしめている。基本的には人を避け、ヤブなどに隠れて行動するが、手入れが行き届かない林や耕作放棄地は通り道になっている。寄せ付けないためには、生ごみや家畜飼料、米ぬかなどを野外に放置しないことや、農地を電気柵で囲うなどの対策が必要だ。間伐や草刈りで見通しを良くするほか、音を鳴らして近づけない「クマよけ鈴」などを常備することも求められる。手を打たなければ野良猫と同じようにクマが出没する事態になりかねない。駆除も含めクマを山に押し返す複合的な対策が必要だ。

(シカ農業被害初確認:富山)
県内で昨年度、ニホンジカによる農業被害が初めて確認された。県内では長く生息が確認されていなかったニホンジカだが、近年は急増しているとみられ、被害の拡大が懸念される。県は今年度から新たな対策を始めるなど、警戒を強めている。「収穫間際であんなに食べられてしまった。悔しくて仕方ない」。魚津市西布施地区で、ブドウ栽培に半世紀以上携わる古川仁一さんが、険しい表情で振り返った。昨年8月、古川さんのブドウ園で、収穫間近の主要品種「アーリースチューベン」の実がごっそり食べられた。それまで被害の多かったニホンザルなら、皮を食べ残す。皮も残さずに食べるのは、ニホンジカ特有のものだった。被害額は約290万円に上った。県自然保護課によると、県内でのニホンジカの捕獲記録は、明治時代にあるもののその後は確認されず、生息していなかったとみられる。ひづめが小さく、脚の長さも短いため、積雪の多い地域では越冬が困難なためだ。だが暖冬傾向で冬の積雪が減ったためか、2000年~03年に行った調査では、東・西部での生息を確認。その後、県全域に生息域が急速に拡大した。21年度の捕獲数は、11年度の約6倍となる351頭。最新の個体数は約1160頭と推定されている。古川さんも地元猟友会を通じ、畑周辺のニホンジカの存在を耳にしていた。ニホンザルの被害が減っているのも、ニホンジカが増えたからではないかと推測。「畑が行動範囲に入り始めた。追い返すのは難しいので、(収穫直前の)7月下旬からブドウの周りにネットを張って被害を防ぎたい」と話す。県も畑にカメラを設置し、ニホンジカの行動を監視している。ニホンジカの農産物被害は、昨年度に初めて確認された。その額は295万円で、古川さんの畑の被害がほとんどだ。これは、鳥獣類全体の被害額(6076万円)から見ればごくわずかだが、ニホンジカの行動範囲は広く、繁殖能力も高いため、今後は被害の拡大が懸念される。福井県ではすでに被害が拡大しており、21年度の農作物被害額は、2101万円と17年度の約4倍にのぼっている(北陸農政局調べ)。県は対策として、今年度からJAや自治体の担当者に対し、ニホンジカの防護柵の設置方法を紹介。〈1〉高さを2メートルほどにする〈2〉支柱をしっかりと地面に埋める――などに気をつけるよう求めている。県農村振興課は「ニホンジカはイノシシと違って、柵を跳び越えたり、柵の下に潜り込んだりする特性がある。JAや各自治体には、特性を踏まえた対策を行ってほしい」としている。

(「ニホンジカの影響見えない所で進行」警鐘:長野)
北アルプスを中心とした中部山岳国立公園で生息域を広げているニホンジカによる食害などの対策や課題を考えるシンポジウムが三十一日、松本市中央公民館(Mウイング)で開かれた。中部山岳国立公園では十年以上前から、ニホンジカの個体数の増加と生息域の拡大を確認。高山植物を食べる被害や生態系への影響を防ぐため、環境省が自動撮影カメラによる調査をしたり、国や県などの関係機関が協議会で連携したりの取り組みを進めている。

(シカの食害が最多、野生鳥獣の農林業被害は7億円以上に:長野)
2022年度のニホンジカやクマなど野生鳥獣による長野県内の農林業の被害額は7億円台となり、依然として高い水準で推移していることがわかりました。県の対策本部会議で報告されたもので、2022年度の野生鳥獣による農林業への被害額は、速報値で7億3666万円と、わずかに増加しました。このうち二ホンジカによる被害が全体のおよそ3分の1と最も多くなっていて、県はこの冬、シカの生息密度が増加する群馬県境で、ICTを利用した効率的な捕獲を行うとしています。一方、2023年度はツキノワグマの目撃件数が増加していて、6月は288件と例年の平均の139件を大きく上回っているということです。クマの目撃は例年8月ごろから、ピークになるということで、県が注意を呼びかけています。

(伊豆大島のキョン、都が駆除強化:東京)
50年以上前に飼育園から逃げて以来、野生化し、伊豆大島(大島町)にのさばるシカ科の「キョン」について、都は今年度、駆除対策を強化する。知見の積み重ねで昨年の捕獲数は過去最多となったが、なお1万7千頭程度が生息しているとみられる。大島特産のアシタバや絶滅危惧種の植物などへの食害が深刻化しており、専門家からは実効性の確保を求める声が上がっている。7月末に開催された対策検討委員会で、都は今年度の実施計画を説明した。新たな施策として、市街地に仕掛けたわなにキョンがかかった場合、自動で通報されるシステムを一部導入。現場に担当者が迅速に出向き、確実に捕獲する。また、島の中心にそびえる火山「三原山」の火口域でドローンを飛ばし、生息状況を把握。地上部隊と連携し効果的な捕獲につなげる。令和4年度の捕獲頭数は、平成19年度の開始以来最多の5370頭に上ったが、今年度はこれを上回る5900頭以上を目指す。状況は芳しくない。一定の範囲で見つかったふんの数などを基に推定した生息数は、令和4年が1万7190頭(中央値)。元年の1万9491頭(同)から3年連続の減少だが、なお、約8千人の町民をはるかに上回る規模だ。委員会に参加した大島町職員は、「人を見てもすぐ逃げたりはしなくなってきている」と近況を述べた。さらに、町民からは「ここ数年、キョンは増えている」との指摘が複数寄せられているとし、「減少傾向というのは違和感がある」と危機感を示した。キョンはシカの仲間で、体高約40センチ、体重8キロほど。もともとは中国や台湾に生息していた。昭和45年、都立大島公園で飼育されていた十数頭が台風で壊れた柵から逃走し野生化。一時は外見の愛らしさも踏まえ、観光の目玉になる可能性も見込まれたが、「認識が甘かった」(都関係者)。強い繁殖力で数を増やし、平成17年度には国が特定外来生物に指定した。24年ごろには1万頭を超えたとみられ、特産のアシタバのほか、サツマイモなど農作物への食害が続く。絶滅危惧種のキンランなど希少な草花への被害も深刻で、今回の委員会では、「『キョンはいなくなったが希少種も消えた』では困る」として、捕獲と並行し、植物保護に向けた対策にも本腰を入れるよう求める意見が出た。都は希少種の分布地点の把握や保護策の設置など、対応を検討する方針だ。対策推進には町民との連携も欠かせない。森林域では、網で数百メートル四方を区画分けし、区画ごとに数人のハンターが銃で駆除する「組織銃器捕獲」という方式が主体。一方、市街地では銃は使えず、箱わなや、ワイヤによるくくりわなが置かれている。都によると、過去、こうしたわなに猫が捕まってしまった例があり、設置数を抑えている。委員会では「町民と丁寧にコミュニケーションをとれば解決できうる」との指摘があった。 また、そもそもなぜ、キョンを駆除するのかという根本的な訴求が欠けているとの意見も。委員長で、鳥獣保護管理プランナーの羽澄俊裕氏は、町民ら向けの啓発チラシに、「このままでは町の観光資源的な魅力を失うことになると明記するのも、理解浸透に有効だろう」と提案した。捕獲開始から15年あまりが経過したが、最終目標の「根絶」への道のりは遠い。取り組みを主管する都環境局は、「行動パターンなどのデータも蓄積され、より効果的、効率的に捕獲できる態勢が整ってきた。手を緩めず、着実に遂行していきたい」としている。

(アライグマ捕獲従事者養成研修会の開催:埼玉)
埼玉県北部環境管理事務所による、「埼玉県アライグマ防除実施計画」に基づく捕獲従事者を養成する研修会が、下記のとおり開催されます。この研修を受けていただくと、狩猟免許や捕獲許可を受けていない方でも、ご自身で罠(箱罠に限る)を仕掛けてアライグマの捕獲を行うことができる捕獲従事者となることが出来ます。アライグマの被害でお悩みの方や参加を希望される方は、以下の資料と内容をご確認の上、9月21日(木曜日)までに、深谷市環境課へお申込みください。

(クマにトウモロコシ食い荒らされる、「対策しても仕方がない」:青森)
青森県横浜町の畑でトウモロコシがクマに食い荒らされる被害が確認されています。畑の近くには民家があることから町が注意を呼びかけています。被害が確認されたのは横浜町家ノ前川目にある畑です。町によりますと7月18日に畑の一角に作付けしているトウモロコシが数本食べられているのが見つかりました。また、7月28日には約80本のトウモロコシが被害にあったということです。近くには民家が点在しているため、町は防災無線やメールなどで住民に注意を呼びかけています。

(道路を横断するクマと車が衝突:福島)
福島警察署によると、7月31日午後6時過ぎに福島市松川町の片側1車線の県道で車の運転手から「突然クマが出てきてぶつかった」などと110番通報が入った。車と衝突したのは体長約1メートルのクマで、事故後が山林の中へ立ち去った。運転手にケガがなく、警察が付近を警戒をするとともにクマの出没に注意を呼びかけている。

(市街地でイノシシの目撃相次ぐ:東京)
八王子市の市街地でイノシシの目撃が相次いでいることを受け、市内の警察署と地域の猟友会が連携して対応していくことが決まりました。7月28日、八王子市内にある3つの警察署と猟友会が協定を結び、イノシシなどの大型の獣が出没した際に警察署から猟友会に連絡をし、連携して対応していくことを確認しました。高尾警察署 古田署長:「最近では住宅地・公共の場所に出没、住人に危害を及ぼす恐れもあるということで、警察としては的確、迅速な対応を求めてきたが、完全な扱いができない状況でジレンマを感じていた。安全で安心な街になっていくよう協力を一層深めていきたいと考えている」。八王子市の市街地では先月からイノシシの目撃情報が相次いでいて、農作物が荒らされたり、散歩している人が突進されたりと多数の被害が起きています。八王子市によりますと、昨年度のイノシシの目撃数は22件でしたが、今年度は現時点ですでに18件の目撃があったということです。イノシシを目撃した場合、無理に追い払おうとせずゆっくりその場を立ち去るよう、市は呼びかけています。

(国道沿いでクマ目撃情報相次ぐ:山梨)
2日、富士河口湖町の国道137号沿いでクマが目撃された。周辺では6月からクマの目撃情報が相次いでいて、町は注意を呼びかけている。富士河口湖町によると2日午前8時半ごろ、国道137号の富士見橋展望台から新御坂トンネルの間でクマが目撃された。町では、6月10日以降クマの目撃情報が相次いで寄せられていて、その数は12件。目撃情報の多くが国道137号富士見橋展望台付近に集中していて、町は少なくとも2頭のクマが付近にいるとみている。町は展望台に、注意を促す看板を設置するとともにクマ用のわなを周辺に設置するなど警戒を強めている。

(特急列車がクマと衝突、けが人なし:秋田)
1日午後1時50分ごろ、秋田県大館市のJR奥羽線・陣場―白沢間で、青森発秋田行きの上り特急つがる4号がクマと衝突し、緊急停車した。乗客や乗務員にけがはなかった。この影響で列車は39分遅れた。JR秋田支社によると、運転士が左側から出てきたクマに気付き、ブレーキをかけたが間に合わなかった。白沢駅まで速度を落として運行し、車両を点検。異常がなかったため運転を再開した。

(人体に安心な害獣忌避剤を開発:埼玉)
プロモツールの「香り技術研究所」は、野生動物・害獣用の忌避剤「ウルフピス」の販売を開始した。プロモツールは、あらゆる香りとニオイを創るセントテクノロジーカンパニー。「香り技術研究所」は、同社の熟練した調香技術に加えてデジタルに限らない幅広い技術を組み合わせて、セントテクノロジーに関して広範囲に研究開発を行う国内随一の研究所だ。鹿、いのしし、ハクビシン、猿、熊等の野生動物や害獣による農作物の被害は兼ねてから存在しているが、その被害は年々増加傾向にある。しかし、害獣駆除や忌避には多額の費用がかかることに加え、化学物質を使った忌避剤は人体への影響も懸念されるため、対策が進まない現状がある。またオオカミの尿はかねてから、神経経路を通じて本能的な作用(恐怖作用)による野生動物や害獣に対する忌避効果が証明されているが、本物のオオカミの尿は長期間保管できず、輸入コストや衛生面の課題もあった。これらの課題を解決するべく、同社は特許を取得した旭川医科大学および北海道医療大学より独占的通常実施権を入手、数種類の哺乳動物忌避成分を調合した忌避剤「ウルフピス」を開発した。主な成分は忌避効果のある灰色オオカミの尿に含まれるピラジン化合物であり、その誘導体が哺乳動物の副嗅球に作用して本能的に嫌って避ける効果が期待できる。また、同じく忌避効果を持つミント系の香料成分も配合し、忌避効果を高めた。なお、ピラジン化合物は食品添加物に指定され、フレーバーとしても使用されており、人体にも安全な化合物だ。

(令和5年度JWMS鳥獣管理講座について)
JWMS鳥獣管理講座は、基礎から応用、実践まで鳥獣管理の知識や技術を幅広く体系的に扱う学習プログラムです。大学教員、シンクタンク、機器開発メーカー、NPO法人など、経験豊富な講師陣が、丁寧に解説します。10年以上の実績を有する鳥獣管理講座を通じて、これまでに、専門学校や大学・大学院生、行政機関、農林業従事者、各種団体、コンサルタント等、1,000名以上の方が学習されています。鳥獣管理講座を受講し、レポートを提出すると、資格認定試験の受験資格となる、鳥獣管理CPD単位が取得できます。例えば、オンラインで「鳥獣管理の基礎」コースを学習して修了すると、鳥獣管理士3級の受験資格要件となる、30CPD単位を取得することができます。

(ジビエ料理体験ツアー:島根)
親子でジビエ料理作りを体験するツアーが、10日と10月9日に松江市内で開かれる。イノシシ肉で地域振興に取り組む合同会社・弐百円(松江市西川津町)の代表社員、森脇香奈江さん(42)が講師となり、...

(猟師が店主のジビエ料理店:埼玉)
皆野町の「リトリートフィールドMahora稲穂山」(皆野町皆野)森のホール内にある「チルチルマサルキッチン」が7月25日で3周年を迎えた。同店はジビエ料理や、自家栽培の果物やハーブを使ったジェラートやドリンクを提供している。店主の石黒勝(まさる)さんは大宮市(現さいたま市大宮区)出身。2011(平成23)年、穏やかな暮らしを求めて皆野町に移住した。自ら山を切り開いてセルフビルドした自宅で暮らしながら、果物やハーブなどを無農薬で栽培する農園「チルチルファーム」を運営している。石黒さんは猟師免許を持っており、「森の恵みのお裾分け」をコンセプトに、自ら捕獲した鹿を使ったジビエハンバーグ弁当(1,200円)やジビエキーマカレー(1,100円)、自家栽培の材料を使ったドリンクやジェラート(350円~)を提供している。「『ジビエ特有の臭みがなく食べやすい』『想像以上に肉が柔らかくジビエのイメージが変わった』などとの声を頂いている」と石黒さんは話す。「初めは『チルチルファーム』で鹿の獣害に対応するために猟師免許を取得した」と振り返る。想像以上に鹿を捕獲したため鹿肉の活用方法を考え、食肉処理施設との取引に加えて、鹿肉を中心とした飲食店の出店に至ったという。現在は、石黒さん自身が捕獲した鹿肉を調理して提供している。石黒さんは「10年前から鹿が急増していて、捕獲された後に食べられず放置されていることも多い。鹿肉は焼くだけではあまりおいしくないこともあり、調理に手間がかかるため家庭で食べられる機会が少ない。当店で鹿肉を食べていただき、おいしさを感じていただけたら、家庭でも食べてもらえるのではないかと思っている。貴重な命を、少しでも大切にするきっかけになれば」と話す。

(鹿肉と廃棄野菜の命つないでドッグフードに:兵庫)
犬の健康に配慮し、フードロスの削減も狙ったドッグフードを、兵庫県立農業高校(加古川市)の生徒たちが県内の企業と協力して開発した。原材料費などを集めるためクラウドファンディングをしている。開発したドッグフードの名前は「県農 Only One Dogfood」。脂質が少なく犬の健康にいいとされる鹿肉と、学校内で生産したたまごやジャガイモを主な材料に、季節に応じた旬の野菜を加える。トマトや枝豆を使った春夏バージョンと、白菜や大根を使った秋冬バージョンの2種類を作った。手がけたのは同校動物科学科の2、3年生7人。普段はクラブ活動で、学校で飼っている犬や馬のトレーニングなどをしている。きっかけは2021年夏ごろ、学校のボーダーコリー「レオ」が皮膚病になったことだ。動物病院の医師から「餌が原因の一つかもしれない」と言われた。レオには、市販のドッグフードを与えていた。犬に合った餌を与えたいと考えていたところ、鹿肉を使ったペットフードを製造、販売している会社「しそうの森の贈物 グリーンキーパー」(宍粟市)を医師から紹介された。同社などを訪ね、鹿は農作物への被害を抑えるために捕獲されるものの廃棄が多く、利活用が課題となっていることを知った。県によると、21年度に捕獲された4万8763頭のうち、処理加工施設に運ばれたのは1万2918頭。7割以上が廃棄されている計算だという。さらに学校で育てる野菜も、傷があったり小さかったりして廃棄するものが多かった。これらを生かし、同社と協力してフードロスを削減できるドッグフードを開発しようと試みた。開発期間は約1年。試作は十数回に上り、生徒たちは「栄養素や成形のしやすさなどを考えつつ、配合を決めることが一番大変だった」と振り返る。納得のいくドッグフードがようやくでき、学校で飼っている3頭と同級生らの飼う20頭を対象に、興味を示すか、食べてくれるかを検証した。犬の食いつきはよかったという。開発メンバーの一人、村上心葉さん(3年)も愛犬にドッグフードを与えると「別の犬になったかのように自分につきまとうようになった」。犬たちの血液を検査して問題がないことを確認。栄養価を分析した外部機関から、高たんぱくで低脂質だというお墨付きも得て、今春に完成へこぎつけた。宗平祐季さん(3年)は「犬の健康を促進し、フードロス削減に貢献できる商品を広めていきたい」、連尺野莉蘭さん(3年)は「商品は、鹿肉や野菜といった命をつないだもの。犬も飼い主も笑顔になってほしい」と話す。

(SDGsにもかなうミライカレー:長野)
信濃毎日新聞社は、長野市ジビエ加工センターの鹿肉や宮坂製糸所(岡谷市)の乾燥蚕のさなぎ粉末、県内産の糖度の高いトマトを使ったレトルトカレー「信州ミライカレー」を4日(金)に発売します。農作物や生態系への悪影響が著しいニホンジカや、製糸所の副産物としての蚕さなぎを有効活用。おいしくてヘルシー、SDGs(持続可能な開発目標)にもかなったご当地カレーができました。鹿肉は高タンパク低脂質、蚕はタンパク質に加えオメガ3脂肪酸が豊富な栄養価の高い食材です。

(野生動物の肉を食材に、正しい処理方法の講習会:長野)
シカやイノシシなど、野生動物の肉を食材として活用するため、衛生的な処理方法を学ぶ講習会が、富士見町で開かれました。講習会は、農作物への被害を減らすために捕獲した野生動物を、ジビエ料理の食材として活用するのにあたり、適切な処理のしかたを学んでもらおうと日本ジビエ振興協会が開きました。衛生管理などが適切だとして農林水産省が定めた制度の認証を得ている、富士見町のジビエ用の食肉処理施設には、新たに処理施設の開設を目指している人など8人が県内外から訪れて、協会の講師から食肉の販売ルールや食中毒の発生を防止するための衛生管理などを学びました。講義を受けたあとは、捕獲されたシカを使いながら、内臓に異常がないか確認することや、毛を丁寧に取り除くことなど、衛生的な処理の手順を見学しました。日本ジビエ振興協会によりますと、野生動物を食材として利用するケースは増えているものの、自己流で処理されることも多いのが現状だということです。参加した立科町の男性は「解体方法や衛生管理などが勉強になった。しっかりと認証を受けた施設を作りたい」と話していました。講師を務めた日本ジビエ振興協会の戸井口裕貴理事は「安心して食べてもらうために、衛生的な取り扱いを身につけてもらいたい」と話していました。

(害獣駆除の革で工芸品:青森)
青森県の伝統工芸、津軽塗職人などが連携し、害獣駆除された野生動物の革を使った工芸品をつくるプロジェクト「青森ジビエクラフト」が発足した。第1弾として、シカ革を使ったスマートフォン用のポーチを開発。津軽塗の漆を使う技法を生かして革の表面にデザインを刷り込んでいる。制作費などの活動資金は8月末までクラウドファンディング(CF)で募る。同プロジェクトは、雑貨販売の青森ホリック(青森市)、青森県産業技術センター弘前工業研究所、津軽塗職人らが参加する。軌道に乗れば「青森ジビエクラフト」のブランドで販売する。CFの出資者にも返礼品として届ける。

(大阪の高校生、オホーツクの課題探る:北海道)
東京農業大が、高校との連携強化に向け、オホーツク地域を高校生の「探究学習」のフィールドとして活用するプログラムに力を入れている。7月末は、大阪の高校生を対象に農業被害をもたらす「エゾシカ」とホッキ貝漁で混獲され未利用のまま廃棄される「ビノス貝」の有効活用を考えさせた。高校生は地域の事業者に聞き取り調査をした上で議論し、報告会で意見発表もした。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、2日午前5時10分ごろ、富谷市穀田土間沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日、仙台市泉区西田中杭城山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7月31日午後7時ごろ、仙台市太白区茂庭台2丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、2日午後3時30分ごろ、栗原市築館高田1丁目付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、31日午後6時40分ごろ、富谷市成田8丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、31日午後5時10分ごろ、栗原市花山本沢合道にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、31日、色麻町志津鷹巣地区にクマが出没しました。

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