<射撃ニュース4月>
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(全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等の結果について)
環境省では、ニホンジカ及びイノシシの全国的な生息状況の動向を把握するため、統計手法を用いた個体数の推定等を平成25年度から実施しています。この度、令和4年度末時点の結果を取りまとめましたので、お知らせします。 令和4年度末における本州以南のニホンジカの個体数は、中央値で約246万頭(90%信用区間:約216~305万頭)、イノシシの個体数は、中央値で約78万頭(90%信用区間:約58~105万頭)と推定されました。ニホンジカ及びイノシシは、その生息数の増加や生息域の拡大により、自然生態系、農林水産業及び生活環境に深刻な被害を及ぼしています。こうした被害を軽減するため、平成25年には、環境省と農林水産省において「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」を共同で取りまとめ、「ニホンジカ、イノシシの個体数を10年後(令和5年度)までに半減」することを当面の目標(以下「半減目標」という。)としました。その結果、イノシシについては、これまでの捕獲の効果等により、個体数が順調に減少しています。一方で、ニホンジカ(本州以南)の個体数については、未だ高い水準にあり、令和5年度の目標達成は難しい状況にあります。このため、環境省と農林水産省では、目標の期限を令和10年度まで延長することを決定し、ニホンジカ・イノシシの更なる捕獲強化の取組を進めていくこととなりました。この半減目標の達成に向け、効果的な管理を行うためには、全国的な生息状況の動向を把握することが不可欠です。このため、環境省では、平成25年度から、全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等を実施しています。
(ニホンジカ減らず、イノシシは減少)
環境省は26日、本州以南のニホンジカについて、2022年度末の生息数は約246万頭だったとの推計結果を公表した。近年はほぼ横ばいの高い水準で推移しており、農作物被害などを減らすための国の目標達成にはほど遠い状態が続いている。ニホンジカとイノシシを巡っては、農作物などへの被害を減らすため、環境省と農水省は13年、23年度までに生息数を11年度(ニホンジカ234万頭、イノシシ127万頭)と比べて半減させる目標を掲げた。しかし、達成の見通しは立たず、目標期限を28年度まで延長した。22年度末時点の推計によると、本州以南のニホンジカは21年度末より約10万頭減ったが、基準年(11年度)より10万頭以上多かった。一方、イノシシは21年度比9万頭減の約78万頭だった。捕獲に加えて、豚熱(CSF)の影響で減少傾向が続いており、基準年から約50万頭減っている。環境省によると、ニホンジカの生息密度は東北と九州の多くの地域や、各地の県境付近で増加傾向にある。横ばい状態が続いているのは、ニホンジカが捕獲しにくい標高の高い山岳地帯や県境の山林などに移動するなどして分布を広げていることが一因と考えられるという。環境省では今年度から、標高の高い地域での捕獲に対する補助割合を増やすほか、雌のシカを捕獲する場合の支援金を増額する。担当者は「捕獲しやすい地域だけでなく、生息密度が高くなっているエリアでの捕獲を強化したい」としている。
(自宅で殺傷能力ある銃を密造か:千葉)
殺傷能力のある手製の銃を自宅で密造したなどとして、千葉市の26歳の容疑者が逮捕されました。調べに対し「世の中に失望し、こんな国にした者たちを攻撃することを想像していた」などと供述していて、警察は密造したいきさつについて詳しく調べています。逮捕されたのは、千葉市緑区大木戸町の自営業、田代靖士 容疑者(26)です。警察によりますと、去年6月から9月までの間、銃弾を発射できる鉄製のパイプ銃1丁を自宅で製造し所持していたとして武器等製造法違反と、銃刀法違反の疑いが持たれています。調べに対し「日本の政治を含め、世の中に失望していた。日本の未来をよくするという自分なりの正義のため、こんな国にした者たちを攻撃することを想像していた」などと供述し、容疑を認めているということです。パイプ銃は去年12月、警察が別の事件で容疑者の自宅を捜索した際に見つかり、鑑定を行った結果殺傷能力があることが確認されたということです。警察は密造したいきさつについて、さらに詳しく調べることにしています。
(警官が拳銃を点検中に発砲:大阪)
27日午前8時15分ごろ、大阪府警摂津署の拳銃格納庫で、拳銃を点検していた地域課所属の男性警部補(41)が誤って実弾1発を発砲した。府警によると、その場に別の署員2人がいたが、けがはなかった。府警によると、3人は任務に就く前に回転式拳銃を装着するため、格納庫にいた。警部補は20代の女性巡査長から拳銃の不具合についての相談を受け、自身の拳銃と見比べながら点検。自身の拳銃に実弾を込めていたことを失念して撃鉄を起こし引き金を引く動作を行い、誤射した。弾は拳銃保管箱を貫通し、壁にめり込んだという。府警は詳しい状況を調べ、処分を検討する。府警地域総務課の西山孝志調査官は「基本を徹底させ、再発防止に努める」とコメントした。
(野生イノシシにおける豚熱の確認:宮城)
豚熱ウイルスの侵入を監視するため、野生イノシシの豚熱検査を行っておりますが、川崎町で新たに1頭の陽性が確認されましたのでお知らせします。県内241例目の発見場所から半径10㎞の監視区域内に計3か所の養豚場があり、異常豚がいないことを確認済み。
(イノシシ急増、捕獲目標5倍増の100頭に:栃木)
栃木、茨城、埼玉、群馬の4県にまたがる渡良瀬遊水地でイノシシが急増し、4県で構成する渡良瀬遊水地連携捕獲協議会は25日、今年度の広域捕獲の目標頭数を現行20頭の5倍増となる100頭に引き上げることを決めた。遊水地をかかえる栃木市など4市2町による有害駆除を含め年間400頭の捕獲を見込み、急増に歯止めをかけたい考えだ。同協議会は2022年4月、遊水地でのイノシシ、ニホンジカの生息実態の把握や市町では難しい県境域の広域捕獲などを目的に4県が設立した。ドローンによる生息調査では、イノシシの確認数は19年度の205頭から3年後の22年度には488頭に倍増。さらに昨年度は834頭に増えた。年間20頭を捕獲目標に掲げ、22年度20頭、23年度は28頭と実績は残したが、旺盛な繁殖力には追いついていない状況だ。この日、オンラインで開いた総会では、昨年度の調査結果を踏まえ、捕獲による生息数調整の強化を決めた。県のイノシシ管理計画で県域全体の推定生息数の約半数を捕獲目標としていることから、遊水地の推定数の半数にあたる400頭を総捕獲目標に設定。このうち広域で100頭捕獲するため、くくりワナを現行50基から60基に、箱ワナを同10基から12基にそれぞれ増設。捕獲期間も始期を1カ月前倒しして11~3月とし、現行より10日増の90日間に拡大する。一方、4市2町や関係団体でつくる渡良瀬遊水地保全・利活用協議会(会長・大川秀子栃木市長、44団体)は同日、わなの増設などを捕獲協に要望した。加盟する市町にも捕獲従事者の確保など対策強化を要請する。渡良瀬遊水地は総面積約33平方キロメートル。三つの調節池以外はヨシ原中心の湿原で、大部分が国指定の鳥獣保護区。2000年代までイノシシ被害が問題化することはなかったが、09年ごろから出没し、特に15年の東北・関東豪雨以降、急速に生息数を増やしている。
(大型連休にもクマに注意:秋田)
27日から大型連休が始まりますが、この時期も気を付けなければならないのがクマです。クマの生態に詳しい専門家に山菜採りのために山に入る際の注意点について聞きました。県警察本部によりますと、県内では、ことしに入ってから25日までにクマの目撃情報が114件寄せられていて、去年の同じ時期に比べて92件多く、5倍以上となっています。引き続き、人の生活圏に出没するクマには注意が必要ですが、この時期、特に気を付けたいのが山菜採りなどのために山に入り、クマに襲われてけがをすることです。去年5月には秋田市太平山谷で山菜採りのため山中の林道を歩いていた男性がクマに襲われて大けがをしたほかおととし5月には、鹿角市十和田大湯の国有林でタケノコ採りをしていた男性がクマに襲われてけがをしました。いずれも襲われた当時は1人だったということで、クマの生態に詳しい県自然保護課の近藤麻実さんは、山菜採りなどで入山する際はクマに遭遇しないために、笛やラジオなどで音を鳴らしながら人の存在をクマに知らせて山中でも複数で行動するとともに万が一の際に備えて唐辛子の成分が入ったクマ撃退スプレーを携帯するよう呼びかけています。近藤さんは「クマは積極的に人を襲うことはなく、人を避けながら行動しているが、突然、遭遇して驚いた結果、逃げるために人を襲うことがある。山はクマが生息する場所なので、入山する際はクマにあう可能性があると理解したうえで、毎年訪れている場所で慣れている人でも常にクマに警戒して鉢合わせしないように、やぶの近くでは音を立てるなどして基本的な対策を徹底してほしい」と話していました。
(大型連休の時期、クマの活動活発に:福島)
大型連休の時期はクマが冬眠から目覚めて活動が活発化する一方、ヒトも行楽や山菜採りなどで山に入る機会が増えて遭遇するリスクが高まるため、専門家は注意を呼びかけています。警察によりますと、県内でのクマの目撃件数は去年687件と、これまでで最も多くなり、ことしも今月18日時点で34件と、すでに去年の同じ時期の3倍近くに上っています。これについて、クマの生態に詳しい福島大学の望月翔太准教授は「去年、多数にのぼった出没がことしもまだ続いていて、暖冬で冬眠しないクマなどが一定数いるため目撃が増えているとみられる」としています。その上で、気温が上がるこれからの時期は、多くのクマが冬眠から目覚めてエサを探し回って活発化する一方、ヒトも行楽や山菜採りで山に入る機会が増えて、遭遇するリスクが高まるため十分注意が必要だとしています。特に、山の中でのキャンプや山菜採りの際のリスクが高いとして、キャンプでは残飯の処理や、山菜採りではクマが活発になる早朝の時間帯を避けるなどの対策が重要だとしています。山林に入る際は複数で行動し、クマ鈴を1人1個身につけることも徹底してほしいと呼びかけています。望月准教授は「われわれがクマの生息場所に入り込むのだという意識を持って、これから迎える行楽シーズン、注意して対策してほしい」と話しています。
(クマ出没「事前警報」、22年以来ブナ凶作予想:石川)
石川県は26日、ツキノワグマによる被害が増える恐れがあるとして、「出没警戒準備情報」を発令する。餌となるブナの実の豊凶予測調査で「凶作」の予想が出たためで、「事前警報」は2022年以来となる。ブナが並作だった昨年も5人がクマ被害に遭っており、県は各市町と住民に早めの対策を呼び掛ける。事前警報は、26日に市町や県警、県猟友会と開く「出没対応連絡会議」で出す。市町に対しては、わなによる捕獲やクマの隠れ場所となるやぶの刈り払い、雑木の伐採を要請する。県は4月、ブナの実の豊凶状況を知るため、ドローンや目視で開花状況を調査した。金沢、白山、小松、加賀の4市10地点全てで凶作傾向がみられたため、クマが例年より多く出没する恐れがあると判断した。県内ではブナが大凶作だった2020年、クマの目撃件数が869件、人身被害が15人となり、いずれも過去最多だった。県自然環境課の担当者は「この時期のクマは若く、好奇心が強い。音を出すものを持つなど十分注意してほしい」と話した。今年の目撃件数は18日時点で4件となっている。
(クマ被害最多、国が対策強化)
2023年度はクマに襲おそわれた人の数が過去最多となった。人が山に入って被害に遭あうケースだけでなく、クマが市街地に出没することも増えている。被害多発を受け、環境省かんきょうしょうは16日、クマを「指定管理鳥獣」に追加して、対策を強化することを決めた。被害を減らすと同時に、人とクマの共存はできるのだろうか。クマによる人身被害は昨年、198件、襲われた人は計219人に上った。統計のある2006年度以降では最悪の規模だ。都道府県別では秋田が62件、70人と最も多く、次いで岩手(46件、49人)、福島(15件、15人)と、東北地方で特に多発した。人を恐おそれず、街中に姿を見せる「アーバンベア(都市型クマ)」も増えている。街中にやってくる背景には、餌えさとなる木の実の実りが悪かったことが挙げられる。被害の多かった東北地方ではブナが大凶作きょうさくで、ミズナラやコナラなども不作だった。冬眠とうみんに備えて餌をたくさん食べる時期に木の実が不足したことが影響えいきょうしたと見られる。昔は田んぼや畑だったものの、人口減少や高齢化こうれいかで手入れされなくなり、草木が生おい茂しげったままになった場所などは、クマにとって都合のいい隠かくれ場所。隠れ場所が増えると、クマは人目に触ふれずに移動できるようになる。こうして森と人間が住んでいる空間の境界がはっきりしなくなった結果、クマの生息域が広がったと考えられる。環境省によると、今年も秋田、岩手両県で年明けから目撃もくげき情報が例年にないペースで増えている。冬眠明けのクマの栄養状態が良くなく、冬眠前同様に餌を求めて広く移動する可能性があるという。本州以南のツキノワグマの生息エリアは03年度からの15年間で1.4倍に広がっている一方、九州ではツキノワグマは既すでに絶滅ぜつめつするなど、繁殖力はシカやイノシシと比べると強くはない。このため、人とクマの生息域を分ける対策が重要と指摘してきされている。【指定管理していかんり鳥獣ちょうじゅう】指定はニホンジカ、イノシシに続いて3例目。都道府県が捕獲ほかくなどの対策を実施じっしする場合、費用の一部を国が負担する。また、都道府県が計画を作り、生息密度の高いエリアなどを対象に出向いていく「攻せめ」の捕獲もできるようになる。
(クマ目撃情報相次ぐなか、今シーズンのクマ対策を協議:北海道)
クマの目撃情報が相次ぐなか、旭川市で関係機関が情報を共有し、今シーズンの対策について話し合う協議会が開かれました。旭川市は26日、2024年度初めてとなる「ヒグマ対策協議会」を開き、地元の猟友会やクマの生態に詳しい専門家などおよそ30人が出席しました。協議会では、冬眠中のクマなどを駆除する「春期管理捕獲」や、クマの毛やフンから取り出したDNAの調査結果が報告されたあと、「ヒグマの会」の山本牧副会長が「駆除とあわせて、人に慣れることがないように農地や果樹園に電気柵を設置するなど、被害を防ぐ防除の視点で対策を進めることも大切だ」と指摘しました。続いて、旭川市から今シーズンの対策として、東旭川町の山あいにある旭川第五小学校などに隣接するサクラ並木がクマを引き寄せているとして電気柵で囲むことや、河川敷付近でクマが出没したという想定で猟友会や警察などが連携を確認する訓練を8月に行うことなど方針が示され、関係機関どうしで意見を交換しました。旭川市環境部の松野郷正文次長は「関係機関からの意見をしっかり受け止め、連携をしながら市民の安全確保をはかっていきたい」と話していました。
(クマ指定管理鳥獣に指定も、捕獲現場では深刻な課題:福島)
2023年度は、熊の餌となる木のみの不作で、東北地方を中心に過去最多となる、人身被害が発生しました。こうした状況を受け、環境省は、4月、対策などに国の交付金が活用できるようになる「指定管理鳥獣」に、熊を指定しました。ただ、捕獲にあたる現場では、ある課題が深刻です。2023年度、全国で相次いで発生した熊による人的被害。東北地方を中心に、過去最多となる198件、219人の人身被害が発生し、6人が亡くなりました。こうした状況を受けて、環境省は、4月、熊を「指定管理鳥獣」に指定しました。「指定管理鳥獣」に指定されると、都道府県による捕獲や生息域などの管理、対策などに国の交付金を活用できるようになります。指定を受けて、県は「環境保全も考慮して、専門家と協議しながら捕獲数などを検討したい」としています。ただ、熊の捕獲にあたる現場は、今、ある課題が深刻です。話を聞いたのは、県猟友会・会長の芥川 克己さんです。県猟友会 芥川 克己 会長「全体的にどこの県も同じだが、狩猟する人は年齢がずっと上がっている。ほとんど若手がいないんですよね。現場に出るのは年配者なんですよね」。狩猟する人の高齢化です。今は、若い世代のなり手がほとんどいないと言います。2023年度2640人いた、県猟友会の会員も、その半数は70歳以上と高齢化が目立っています。芥川さんが暮らす会津坂下町では、50年ほど前、猟友会の会員は、200人ほどいましたが、現在は、20人ほどだといいます。一方で、この人手不足の中で、熊の捕獲数は増えていて、2023年度、会津坂下町で捕獲された熊は、21頭と例年の2倍に上がりました。会津地方では3月、会津若松市の東山温泉に熊が出没。空き家に侵入し、現場は一時、騒然となりました。県警の2024年のまとめでは、4月15日時点の熊の目撃件数は33件と、2023年の同じ時期と比べて、その数は3倍にまで増えています。餌を求めて、熊が例年より早い時期から活動しているのが、要因とみられています。県猟友会 芥川 克己 会長「有害で出た場合のクマの捕獲はみんなやるが、あえて指定管理事業に入ったからといって、特別、熊を追いかけて取ろうかという人は、さほど出てこないのでは…」。すでに「指定管理鳥獣」に指定されている、ニホンジカやイノシシの場合には、捕獲すると、1頭当たり数万円もらえるということですが、そもそも人手がいないと、対応はできないといいます。人材育成という大きな課題をどう克服するか、対策には、今後、さらなる工夫が求められそうです。
(捕獲・駆除のヒグマ、過去最多を大幅更新の見通し:北海道)
昨年度、渡島地方で、人などへの被害を防ぐために捕獲・駆除されたヒグマは、過去最多を大幅に更新する見通しであることが道のまとめで分かりました。人里に出没したり、農作物を食い荒らすなどしたヒグマは人などへの被害を防ぐために道の許可のもと各自治体がハンターに依頼して駆除を行っています。ヒグマなどへの対策を検討する道の会議が3月下旬に函館市で開かれ、自治体や農林業関係の担当者、それに猟友会の代表などおよそ60人が出席しました。この中で、道の担当者は昨年度、渡島地方で捕獲・駆除されたヒグマは、統計が残る過去20年間で最も多かった5年前の110頭を大幅に上回る見通しであることが道のまとめで分かりました。また、ヒグマやエゾシカなどによる農作物被害は、令和4年度は道南全体でおよそ1億3600万円に上り、過去10年間で令和3年度に次ぎ2番目に多く、いっそう対策が求められています。渡島総合振興局環境生活課の加藤伸一課長(当時)は「クマが多く出没し、各自治体とも対応に苦労したと思う。クマが出た場合に備えあらかじめ関係機関と情報を共有し、迅速に対応していきたい」と話していました。
(GWの高速道路は動物ひく『ロードキル』に注意:愛知)
ゴールデンウィークは車で出かける機会が増えますが、渋滞などにくわえ、動物が道路上で車にひかれる「ロードキル」にも注意が必要です。高速道路の近くでも、シカ・キツネ・クマの目撃情報が寄せられていて、NEXCO中日本が注意を呼び掛けています。NEXCO中日本名古屋支社の担当者:「4月・5月になって暖かくなって、動物の活動も活発になってくる時季でもありますので、比較的4月・5月が多くなってきております」。新東名高速道路には「動物注意」の標識があり、周囲を山々に囲まれた岡崎SAや道路沿いには、高さ2.5mのロードキル対策のフェンスが設置され、動物の侵入を防いでいます。NEXCO中日本名古屋支社の担当者:「ゴールデンウィークにお出かけになる方は昼間に運転される方が多いと思うんですけど、昼間であっても動物の飛び出しがあるというのを気を付けていただきたいと思います」。
(今年はクマの目撃情報がすでに20件、クマ出没の対応を確認:山形)
春の行楽シーズンを前に、すでに目撃情報が多く寄せられているクマへの対策を確認する山形県の会議が、きょう山形県庁で行われました。この会議は、クマの目撃が増える時期を前に、市街地などにクマが出没した際、どう対応するかなど確認し、関係機関の連携を強めようと開かれたものです。県によりますと、今年に入って今月21日現在でのクマの目撃件数は20件で、2003年の統計開始以降、2番目に多かった去年4月末の17件をすでに上回っています。会議では、クマによる被害を防ぐための対策が確認され、今年度から新たに、市町村に対して、クマのエサとなる不要な果樹を伐採するためにかかった経費を補助することや、ドローンを活用した新たな対策方法の検証を行うことなどが示されました。県の担当者「今月16日に、クマ類を指定管理鳥獣に指定したところです」。クマをめぐっては先日「指定管理鳥獣」に追加され、地方自治体がクマを捕獲する際に、国から補助金などの支援を受けられるようになりました。県によりますと、支援の詳細はまだ示されていないということですが、国は今後、「秋までに間に合うように準備を進めたい」としていて、県は「支援を最大限に活用したい」としています。県環境エネルギー部みどり自然課 石山栄一 課長「特に今年は暖冬の影響もあって、クマが山から下りてくるのが早いのかなと考えている。まずは音を鳴らすとか、自分の存在を知らせることが第一。万が一遭遇した際には、慌てずにゆっくりと立ち去る。後ずさりすることをぜひお願いしたい」。
(岡村島でサルの人的被害が問題化:愛媛)
今治市の関前諸島にある岡村島で、ニホンザルによる人的被害が問題となっている。足の骨を折る大ケガをして入院した人もいるという。
(マダニに注意!今年初のSFTS患者確認:愛媛)
県は26日、県内で今年初めての重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の患者を確認したと発表しました。SFTSは病原体を保有するマダニに咬まれることで起こる感染症で、発熱や嘔吐、下痢、腹痛などの症状があらわれるとされています。患者は中予保健所管内に住む10代の女性で、県内では2013年3月の届出開始以降、43例目の確認だということです。県によりますと、春から秋にかけてはマダニの活動が活発になることから患者が増加傾向にあり、県内では去年1人の死者が出ています。マダニは民家の裏山や裏庭、畑などにも生息しているということで、キャンプやハイキング、農作業や草刈り、山菜採りや狩猟などを行う場合は、防虫スプレーを活用し肌の露出の少ない服装で活動するなど、予防策を徹底してほしいとしています。
(新城島のクジャク根絶か、直近3年で確認されず:沖縄)
環境省が新城島(上地島)で実施している緊急対策外来種のインドクジャク根絶に向けた事業が実を結びつつある。2003年から捕獲や生息数の確認調査が行われており、かなりの数が生息していたインドクジャクが直近3年間の調査では確認されておらず、根絶達成が目前となっている。同省では、06年から09年にかけて駆除を集中的に実施。これまでに130羽程度を捕獲。近年の生息数調査では、19年に1羽のメスを確認したがその後は見つかっていない。インドクジャクは、昭和40年代に新城島の宿泊施設に導入されたものが逃げ出し野生化したもので、生態系に悪影響を与える可能性があることから05年に環境省の要注意外来生物に指定。その後、15年の生態系被害防止外来種リストの作成に伴い特に緊急性が高く、積極的に防除を行う必要がある「緊急対策外来種」に指定されている。八重山では石垣島や黒島、小浜島でも野生化し、農作物や生態系への影響が懸念されている。新城島では、箱わなや猟銃、クジャク探査犬などを使いながら11年度までに129羽(オス36、メス57、幼鳥24、不明12)を駆除。その後2年間はゼロだったが、14年度に2羽、15年度に1羽、19年度に1羽を捕獲した。自動撮影カメラの映像などから、残り1羽のメスが生息していると見られたが、新型コロナウイルスのまん延による渡航制限などで中断。22年度から再開したが、これまでに新たな個体は見つかっていない。22年3月に最後の2頭が捕獲された西表島のノネコや今年9月にも根絶宣言が出される見通しの奄美大島のフイリマングースなど外来種対策は、個体数が少なくなり捕獲や発見するのが難しくなってからが正念場。同省では、自動撮影カメラの台数を増やすなどして新城島のインドクジャク根絶に向けた調査を継続していくとしている。
(クマと人間の「緩衝地帯」整備へ:岩手)
岩手県大槌町は地元の人材派遣事業者や建設業者と共同で、クマやイノシシが生息するヤブや雑木林と町民の生活圏との間に「緩衝地帯」を設ける事業を始める。侵入路や隠れ家になりやすい箇所を伐採したり、餌になる果樹を除去したりして集落に入り込むのを食い止める。町によると、官民連携で緩衝地帯を確保する取り組みは珍しいという。近年クマやイノシシが集落に頻繁に出没する要因の一つに、過疎化や高齢化で山林の手入れが進まず、動物の生息域と人里が年々接近していることが指摘されている。このため大槌町は、山林と集落の間に手入れが行き届いた「緩衝地帯」を増やそうと、町内の人材派遣事業者「おおつち百年之業協同組合」と連携して事業を進めることにした。町が協同組合に作業を発注し、組合は町内の建設業者ら8社に割り振る。町が直接業者に発注する場合、入札など所定の手続きが必要だが、組合に委ねることで迅速な対応が期待できるという。小中学校周辺など23カ所、計12ヘクタール超を選定済みで5月中に着手予定。事業費1500万円を計上しており、特に年度初めは公共工事が少ないため、業者の経営安定にもつながるという。町役場で23日に開かれた連携協定調印式で、平野公三町長は「事業は町民の安全安心の確保と事業者の業務の平準化、経営の安定に資する」とあいさつ。協同組合の佐々木重吾代表理事は「地域課題の解決に寄与したい」と述べた。
(シカの環境問題、保健所「組織内で十分な連携を」:奈良)
国の天然記念物「奈良のシカ」の保護団体「奈良の鹿愛護会」に所属する丸子理恵獣医師が、足を骨折したシカへの有効な治療装具の使用や検査を幹部にストップさせられたとして、奈良市保健所に治療の実施などを同会に行政指導するよう求めた要望を受け、同保健所は25日、動物愛護管理法の対象外で、行政指導を行う権限がないと丸子氏に回答した。丸子氏は今月11日に要望書を提出。同保健所の鈴村滋生所長は25日記者会見し、医療材料の選択や検査内容の意思決定についての定めが同法になく、保健所には奈良の鹿愛護会に行政指導を行う権限がないと説明した。また、自身が推奨する装具が使われないことが動物愛護管理法に抵触するという丸子氏の主張には「飛躍がある」とした。このほか、同保健所が19日にシカの環境の是正策のため立ち入り検査をした際、組織内で十分な連携を図るよう指導したと明らかにした。愛護会の山崎伸幸事務局長は、報道陣の取材に対し「保健所の回答は適正と思う。(丸子氏の要請を)全部をかなえることは難しいと考える」。丸子氏は「保健所の回答は本質を受け止めず、論点をずらしている」などと述べた。
(ニホンカモシカ紀南地方でも:和歌山)
ニホンカモシカは日本の固有種で国の特別天然記念物に指定されている。名前にシカと付くがシカの仲間ではなくウシ科の動物。がっしりとした体形で脚は短い。目の下に黒っぽい「眼下腺」があり、においのする液を分泌して木の枝や幹にこすりつけマーキングを行う。角は雌雄ともにあり、ニホンジカのオスのように生え替わることはない。一般に高山帯にすむといわれるが、標高が高い場所に限って生息しているわけではなく、崖地を好むために山岳地帯を選んで生活しているということだろう。県下では、山塊が海まで迫る紀南地方などでは海の近くで見られることもある。写真は古座川河口近くの斜面で撮影したニホンカモシカであるが、標高は10メートルほど。時折、植物の葉を食べながらこちらを見ていた。好奇心が強いのか、山で出合っても動かずにじっとこちらを見つめていることが多い。
(ツキノワグマ推定生息数、2024年当初805頭:岡山)
岡山県は、鳥取、兵庫との3県にまたがるツキノワグマの「東中国地域個体群」について、2024年当初の推定生息数が805頭(中央値)との調査結果を公表した。前年同期(859頭)比で6.3%減となったものの、安定的な存続の水準(800頭)を3年連続で超えており、県は引き続き人的被害防止に向けた有害駆除やゾーニング管理などを徹底する方針。調査は3県が合同で実施し、23年の捕獲数や出生率、死亡率などを基に算出。その結果、個体数は583~1122頭の範囲とされ、実数に近い中央値を推定数とした。東中国地域個体群は1991年、環境省のレッドリストで「絶滅の恐れがある個体群」に指定され、県は2000年から狩猟を全面禁止して保護。しかし生息密度が高まるにつれて生息域を広げて人里への出没が相次ぎ、17年から捕獲上限を設けた上で狩猟を解禁している。環境省のガイドラインでは、推定生息数800頭以上で「安定存続地域個体群」とされ、15%までの捕獲を認めており、県はこれに基づいて24年度の捕獲上限を120頭に設定。国は今月、クマを「指定管理鳥獣」に追加して都道府県の捕獲などを支援することとした中、県は現段階では従来の管理計画に基づき、人里に繰り返し出没する個体を有害駆除するほか、錯誤捕獲した個体にはトウガラシスプレーで恐怖心を与えてから奥山へ「学習放獣」する方針。県内の23年度の出没数は119件で22年(127件)に比べて約6%減少。捕獲は15頭(22年24頭)で、うち10頭が有害駆除、5頭が錯誤捕獲。狩猟は0頭だった。県自然環境課では「3県で情報を共有し、本来の生息域に極力留めるゾーニング管理につなげたい。6月には繁殖期に入り、雄は行動範囲を広げるため、登山や山菜採りなどで入山する際はクマ鈴やラジオで人の存在を知らせるよう気をつけてほしい。目撃した場合は県民局などに連絡してほしい」としている。
(貨物列車が鹿と衝突か:兵庫)
26日午後10時半ごろ、JR山陽線の上郡駅(兵庫県上郡町大持)-三石駅(岡山県備前市三石)間で、走行中の百済貨物ターミナル発福岡貨物ターミナル行き貨物列車(26両編成)が動物と接触した。 JR西日本によると、接触したのはシカ1頭とみられ、貨物列車は停車し、車両を確認後、同11時すぎに運転を再開した。
(クマ目撃相次ぐ:北海道)
今年度に入り、ヒグマの目撃が相次いでいる「道の駅スワン44ねむろ」周辺で、25日朝にも1頭が現れ、道の駅職員が撮影に成功した。場所は野鳥の楽園「風蓮湖」。
(イノシシ1頭目撃:新潟)
新潟県長岡市の寺泊地域で25日、体長1mほどのイノシシ1頭が目撃されました。イノシシは会社の敷地内や公園などを移動していて、警察や市役所は付近の住民らに注意を呼び掛けるほか警戒活動を行っているということです。イノシシが目撃されたのは長岡市寺泊花立で、25日午後4時20分ごろ、女性から「会社敷地内にイノシシがいる」と警察に通報がありました。警察官や市役所の職員が現場に駆け付けると、体長1mほどのイノシシ1頭が見つかったということです。周辺には住宅などが立ち並び、水族館などもあるエリアです。イノシシは会社の敷地内や公園などを移動しているということで、警察や市役所は付近の住民らに注意を呼び掛けるとともに、警戒活動を行っているということです。
(クマの足跡とみられるものが複数確認:北海道)
札幌・南警察署は2024年4月27日、札幌市南区真駒内柏丘9丁目3番地付近でクマのような足跡の目撃情報があったと発表しました。警察によりますと、4月26日午後11時前、交番を訪れた人物から「午後6時頃クマの足跡のようなものをみた」と情報が寄せられたということです。警察官が現場に駆け付けたところ、大きさ20センチくらいのクマの足跡のようなものが、西側の崖に向かって複数確認されました。クマの足跡のようなものは、民家からわずか数メートルの場所にあり、足跡の大きさから成獣1頭なのではないかということです。警察は一夜明け27日朝から付近をパトロールするとともに、住民に向け、警戒するよう呼び掛けています。
(施設敷地にクマ足跡:北海道)
26日午後2時半ごろ、名寄市緑丘の障害者支援施設「名寄丘の上学園」敷地内でヒグマの足跡が見つかった。名寄署によると、足跡は15センチで、5個見つかり、同一個体のものとみている。現場はJR名寄駅から東に約1キロ。周囲に高齢者施設や住宅がある。
(鹿肉を給食に:島根)
島根県美郷町内で有害駆除された鹿の肉が26日、町内の全4小中学校の給食に初めて提供された。町特産の山くじら(イノシシ肉)と組み合わせた「猪鹿蝶(いのしかちょう)給食」で、児童や生徒が獣害を逆手に取った美郷町ならではの給食を味わった。町は今後も猪鹿蝶給食を提供する。美郷町を含む中国山地では鹿が増加しており、2021年度の捕獲数は10年前に比べて約25倍の796頭となった。町内でも21年度31頭、22、23年度が42頭と増えつつある。町は駆除した鹿を食用として有効活用しようと「美郷もみじ」のブランド名で売り出しており、町内の子どもにも親しんでもらおうと給食に提供した。鹿肉は鉄分を多く含み、子どもの成長に有用だという。献立は油で揚げてマヨネーズやケチャップで作ったソースに絡めた鹿肉や、山くじらを入れたトマトスープ、チョウが集まるヒマワリの油でドレッシングを作ったサラダなど。同町粕渕の邑智小学校5年生の教室では児童18人が嘉戸隆町長から、鹿による林業被害を教わり給食を味わった。中井奏さん(10)は「鹿肉は少し歯応えがあり、味付けもおいしかった」と話した。
(「秦野ジビエ」新しいロゴに:神奈川)
「秦野ジビエ」のロゴマークが4月1日にリニューアルされた。デザインは東海大学教養学部芸術学科デザイン学課程4年の坂口響さんが考案したもの。新しいロゴマークが印刷されたのぼり旗は、秦野ジビエを取り扱っている市内の店舗に掲示される。鳥獣対策の一環として、秦野市や農業協同組合が捕獲したシカやイノシシをジビエにしている秦野市。市内や伊勢原市、松田町にある食肉処理加工施設と契約し、市内外への流通を図っている。これまでは「秦野産ジビエ」という名称であったが、秦野商工会議所と連携していく中で名称を検討した結果、「秦野ジビエ」という名称に変更となった。「秦野市のジビエ肉であること」をアピールするため、市は「秦野ジビエ」のロゴマークデザインを一新することに。学生の斬新なアイデアによるロゴマークでブランド力向上を目指そうと、東海大学教養学部芸術学科の池村明生教授が担当するゼミと連携することになった。候補として提出された学生作品の中から、坂口さんのデザインが選定された。秦野市の豊かな自然で育ったジビエ肉が表現できているか、という点が評価されたという。ロゴマークのデザインは昨年の1月、池村教授がはだの都市農業支援センターから依頼を受けたことが始まり。池村教授が担当するゼミを履修する学生全員がデザインを考案することになった。3年生だった坂口さんは「ジビエという単語自体初めて知った」という。ジビエとはどういったものか調べ「野生的」をデザインのコンセプトに。秦野の山を全面的に出すとともに、その中で育った鹿の角を自然に組み込むことで「秦野ジビエ」の文字の流れがきれいにまとまるようにデザインした。キャッチコピーである『自然を味わい、秦野を感じる』も坂口さんが考えたもの。「秦野という単語を入れたかった。ジビエを食べて、秦野を感じてもらいたい、という思いも込めました」と語る。6月頃、履修生全員が提出した作品の中から、坂口さんのデザインが選定された。同センターからの要望や、池村教授からのアドバイスを受けてデザインをブラッシュアップし、文字の色などを変更していったという。また、山と鹿に加え、秦野の水をイメージしたフラッグデザインも考案した。自身がデザインしたものが何かしらの形になることが目標だったという坂口さん。「他の人のデザインを見たとき、レベルが高くて不安だった」という。「選ばれたときはすごく嬉しかったですし、自分のデザインしたものが飾られるという貴重な経験になりました」と笑顔を浮かべた。池村教授は「文字のデザインはオリジナリティを出しにくいが、独特の雰囲気で差別化することができている」と述べた。同センター職員は「新しくなったロゴマークを通じて、市内外の方へ秦野ジビエを広く知ってもらいたい」と話す。坂口さんがデザインしたロゴマークが印刷されたのぼり旗は「秦野ジビエ」を取り扱ってる店舗に掲示される。また、販売店舗を拡大するとともに、チラシなどに活用し、商品のPRを行っていく予定だ。
(駅近くにジビエの自販機が登場:東京)
高島平駅近くにジビエの自販機が登場しています。もんじゃ・お好み焼き「四季」の店頭、背景にとけ込むかのような色合いの自販機。熊本県天草産 天然狩猟「ジビエ肉 自動販売機」と表示されています。いろいろな面白自販機が登場する昨今。ついに24時間いつでもジビエ肉が買える時代になりました!
(パラトライアスロン選手にアスリート食、県産ジビエ贈呈:宮崎)
パリ・パラリンピック開幕まで4カ月余りです。パラトライアスロンの選手に、県産のジビエが贈られました。パラトライアスロンナショナルチームは、4月24日から県内で強化合宿を行っています。贈られたのは、西米良村の処理施設で加工されたシカのロース肉5キロです。シカ肉は、牛肉と比較して脂質が少なく低カロリーで、タンパク質は約1.4倍、鉄分は約2倍、そして、ビタミン群も豊富で、アスリートの体づくりにぴったりの食材と言われています。贈られたシカ肉は、合宿期間中の食事で提供されるということです。(パラトライアスロン 秦由加子選手)「体が資本になってくるので、ジビエをいただけて楽しみですし、エネルギーにして頑張りたい」。ナショナルチームの強化合宿は、5月7日まで行われます。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、26日午前7時50分ごろ、仙台市青葉区霊屋下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、25日午後8時30分ごろ、仙台市青葉区折立4丁目にクマが出没しました。
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(男性がクマに襲われるも顔蹴って追い払う:北海道)
25日午前、名寄市の林道で観光に訪れていた50歳の男性がクマ2頭と遭遇し、このうち1頭が襲いかかってきたため、顔を蹴ったところ、2頭とも山の方向に逃げていったということです。男性にけがはありませんでした。警察によりますと、25日午前10時半ごろ、名寄市智恵文の観光名所、「比翼の滝」を見に、ひとりで林道を歩いていた愛知県豊田市の50歳の男性がいずれも体長1メートル40センチ前後のクマ2頭と遭遇しました。このうちの1頭が襲いかかってきたため、男性がクマの顔を蹴ったところ、2頭とも山の方向に逃げていったということです。男性にけがはありませんでした。名寄市内では今月中旬からクマの目撃情報が相次いでいて、警察はパトロールを行って、住民に注意を呼びかけています。現場は名寄市の中心部から北東におよそ10キロほど離れた山中です。名寄市の林道でクマと遭遇した愛知県豊田市の福田正人さん(50)がNHKの取材に応じ、当時の状況を語りました。福田さんは名寄市の観光名所、「比翼の滝」を見に訪れるため林道に車を止めて降りたところ、山のほうから『ガサガサ』と音が聞こえたということです。近づいてみると、体長1メートル40センチ前後のクマ2頭が急に出てきて、うち1頭が近づいてきたので、「このままではやられてしまう」と思い、右足で顔を1回蹴ったということです。蹴られた1頭は山のほうへ逃げていきましたが、別の1頭は距離をとったうえで威嚇しているように見えたため、福田さんは恐怖を感じて車に戻り、スマートフォンでクマを撮影したということです。映像には1頭のクマが山の中腹から福田さんのほうをじっと見ている様子が捉えられています。このあと、クマは山の奥のほうへ入っていきました。福田さんは「反撃しても2頭とも逃げなければどうしようとかなり恐怖を感じましたが、とにかく助かるために必死で行動しました。けがをせずに助かってほっとしています」と話していました。道内では、今月に入って警察に寄せられたクマに関する通報が24日の時点で100件を超え、先月・1か月間の通報件数の2倍以上にのぼっています。クマの活動が活発になるこれからの季節は通報件数がさらに増えるとみられ、警察が注意を呼びかけています。警察によりますと、今月に入って24日までに、道内でクマを目撃したり、足跡やふんを見つけたりした人からの通報は105件と、45件だった先月・1か月間の2.3倍にのぼっています。道内ではここ数年、市街地を含めてクマの出没が増えていて、特に去年は1年間の通報件数が4055件と、令和以降で最多になったほか、上川の幌加内町で釣り人がクマに襲われて亡くなるなど、人身事故も相次ぎました。クマの活動が活発になるこれからの季節は通報件数がさらに増えるとみられ、警察は被害に遭わないよう注意を呼びかけています。道警本部地域企画課の担当者は「山や海に行くときは鈴などの音の鳴るものを身につけ、クマよけのスプレーを携行するなどの十分な対策をとってほしい」と話しています。
(野生イノシシ7頭、豚熱感染:三重)
三重県は24日、菰野、松阪、伊勢、志摩、南伊勢の5市町で今月中旬に捕獲された野生イノシシ計7頭について、豚熱への感染を確認したと発表した。県内で豚熱への感染が判明した野生イノシシは889頭となった。
(ネコの死骸見つかった公園にあった骨、シカのものとみられる:北海道)
先週、北海道・室蘭市内の公園で相次いでみつかった動物の死骸や骨。鑑定の結果、その骨はシカのものとみられることがわかりました。今月16日の朝、室蘭市の輪西公園で近くに住む男性が公園のベンチの横で動物のものとみられる骨を発見しました。男性によりますと骨の長さは30cmぐらいで幅は20cmほどだったということです。この骨について獣医師による鑑定が行われていましたが、警察によりますとシカの骨だったとみられることが新たにわかりました。この前日の15日の朝には同じ公園の敷地内で腹部から上半身が無いネコの死骸が見つかっていて、警察は関連も含め捜査を続けています。
(クマなどによる被害で市民へ見舞い金制度:秋田)
北秋田市は、クマなどの指定管理鳥獣に襲われて亡くなった人の遺族や、けがをした市民へ見舞い金を支給する制度を設けることになりました。北秋田市では、去年10月、市の中心部で5人が相次いでクマに襲われ、同じ日の夜には帰宅途中の中学生も襲われるなど、去年7月から11月にかけて15人がケガをしました。こうした事態を受け、環境省が今月16日付けでクマを「指定管理鳥獣」に新たに指定したことに伴い、北秋田市は、亡くなった人の遺族やケガをした人のために見舞い金制度を設けることになりました。具体的には、市民がツキノワグマやイノシシ、それにニホンジカに襲われて、死亡した場合は遺族に30万円、かみつきなどによるけがをした場合は5万円を支給するということです。市は、見舞い金の予算50万円を盛り込んだ補正予算案を今月26日に開かれる臨時の市議会に提出することにしています。北秋田市農林課は、「市民には引き続き、情報を発信してクマへの注意を喚起するとともに、捕獲が必要な場合は適切に対応していきたい」と話しています。
(クマ対策会議:福井)
クマの活動が活発になる時期を迎える中、勝山市で対策を話し合う会議が開かれ、山に入る人たちに注意の呼びかけを行うことや、目撃情報が寄せられた際の関係機関の対応などを確認しました。この会議は、冬眠明けのクマの活動が活発になるこの時期に開かれているもので、22日は、県や勝山市の担当者のほか、地元の猟友会のメンバーなど20人が出席しました。この中で、昨年度、勝山市内ではクマの出没情報が156件寄せられ、クマに襲われた1人がけがをしたと報告がありました。また、クマが、4月16日から生息状況を適切にモニタリングした上で、国が捕獲することを支援する「指定管理鳥獣」に追加されたことを踏まえ、集落などでクマの出没や痕跡があった場合には、わなを設置し、すみやかに捕獲することを確認しました。さらに、この時期は、冬眠明けのクマの行動範囲が広くなることから、山菜採りの人などが被害にあうケースが多くなるとして、山に入る人たちに注意の呼びかけを行うことや、目撃情報が寄せられた際は緊密に連絡を取り合うことを申し合わせました。勝山市農林課の水野泰晴係長は「山に入るときは、クマ鈴を付けたりラジオを鳴らしたりして、クマに自分の位置を知らせるなど音の出る対策をして、クマの被害にあわないよう注意してほしい」と話していました。
(シカ食害対策へ協議会設立:愛媛)
シカの食害対策に取り組む「県ニホンジカ対策植生保全協議会」の設立総会が23日開催された。市町や森林組合など30団体が参加する。
(ゴールデンウィークの行楽シーズン『クマ出没』に注意を!:新潟)
冬眠から目覚めたクマがエサなどを求めて活発に行動し始める時期に、本格的な春の「山菜採り」や「行楽シーズン」を迎え、人が山野へ立ち入る機会が多くなることから、思いがけないクマとの遭遇に新潟県では改めて注意を呼び掛けています。新潟県によりますと、4月18日の時点でツキノワグマの目撃情報が県内ではすでに20件寄せられているということです。新潟県内ではまだ人的被害は発生していませんが、今後不慮の人身被害を防止するため、県ではこれまで依頼していた県内市町村・観光協会・山岳協会などに加え、GW前の22日からは新潟県内のコンビニエンスストアにも注意喚起のポスターを掲示するなどして、改めてクマに対する注意喚起を行なっています。2023年度は全国でクマは過去最多の人的被害をもたらしています。新潟県内でもクマによる被害は多発し、2023年度のクマによる人的被害は9件・10人に上り、集計が始まった2009年度以降で過去4番目の多さでした。16日に環境省は、これまで指定されていた二ホンジカやイノシシと同様に、ツキノワグマとヒグマを『指定管理鳥獣』に追加しました。これにより、都道府県による捕獲や生息状況の調査事業が国の交付金の対象となるということです。新潟県では、『にいがたクマ出没マップ』でも随時クマの出没情報を更新しているので、参考にしてほしいとしています。
(被害急増で政府が対応強化、「鳥獣対策」関連株を総ざらい)
―冬眠明けで目撃情報が増加の一途、AIなど最新技術駆使し人間との共存の可能性模索へ―桜前線が北海道に到達し、北国でも春が本番を迎えている。緑が映える季節に差し掛かるなかで、全国各地で冬眠明けのクマの目撃情報が増加している。北海道や東北、北陸を中心にクマが大量に出没し、人的被害が統計開始以来、最多となった昨年度以降、住民の不安が高まった地域もあり、政府は被害防止に向けた支援を強化する姿勢を鮮明にしている。人工知能(AI)など最新技術を駆使して、人間の生活圏にクマが侵入しないように管理をする取り組みも加速しており、関連製品やサービスを持つ上場企業の業績にポジティブな影響をもたらしそうだ。秋田県は4月18日、例年に比べてツキノワグマの目撃件数が大幅に上回っているとして、県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を発令した。4月の警報発令は2016年の運用開始後、最も早い。同日には岩手県の山中で男性がクマに襲われ、同県における今年初となる人的被害が発生。京都府では福知山市にある国道沿いのレストランの倉庫にクマが侵入したとの通報があり、騒ぎとなった。環境省によると、昨年度のクマの襲撃による被害人数は219人。その前の年度の75人を大きく上回り、統計開始以来で過去最多となった。手入れが行き届かない里山が増え、ハンターが不足する状況下で、クマの繁殖能力は高く、個体数そのものが増加していると推測されている。首都圏でも昨年度は、東京都において八王子市やあきる野市、奥多摩町などでクマを目撃したとの報告があった。暖冬傾向となった今年は、冬眠明けの時期が早まり、エサを確保するためのクマの行動が早速、活発化している。特に冬眠明けは親子連れのクマが多く、子グマを守るべく母グマが凶暴化し、人的な被害をもたらすリスクが高まる時期だ。地域によっては市街地であっても早朝や夜に1人で歩くことがないように、注意を呼び掛けているところもある。こうしたなか、環境省は4月、都道府県などへの広域的な管理を支援することを目的に、ツキノワグマとヒグマを「指定管理鳥獣」に追加した。16日の閣議後の記者会見で伊藤信太郎環境相は、都道府県に対する交付金について、拡充への意欲を示したという。ハイキングや登山、渓流釣りやキャンプなど、アウトドア型のアクティビティーを楽しむうえで、自衛策として鈴やクマよけスプレーを携帯するといった需要も拡大している。 ホームセンター大手のDCMホールディングス <3050> [東証P]はキャンプ用品とともにクマ対策商品を取り扱っており、クマ被害が相次いだ昨秋には、クマよけスプレーや山歩き用の熊ベルの売り上げが急増した。大手各社のなかでも、アレンザホールディングス <3546> [東証P]が運営するホームセンター「ダイユーエイト」は東北や北関東を中心に店舗展開しており、クマ対策関連品の購入ニーズは高いと見込まれる。電気柵を設置してクマの行動範囲を制限することも、有効な解決策の一つとなっている。株式市場において、鳥獣対策関連株の筆頭格とされている前田工繊 <7821> [東証P]は、グループ会社の未来のアグリが、バッテリーと大容量ソーラーパネルを用いたセンサー付き電気柵を販売する。人の居住する地域に侵入する「アーバンベア」の問題が深刻化するなか、クマの侵入を感知するシステムについても開発を進めている。道路資材を手掛ける積水樹脂 <4212> [東証P]は、獣害対策用品として農作物を野生動物による食害から守るための獣害柵を製品群に持ち、幼齢木を食害から保護するための資材についても、全国各地で採用が進む。漁網を主力製品とする日東製網 <3524> [東証S]は、陸上関連事業において、獣害防止ネットを販売。同社の製造能力は国内最大級という。日本製鉄 <5401> [東証P]グループで線材加工品を展開する日亜鋼業 <5658> [東証S]も、自社製造の亜鉛めっきを使用した獣害対策用フェンスを供給している。クマの生息域の拡大に伴い、市街地に侵入する個体が増加するなか、エサが容易に入手できることを学んだクマから人間の生活圏を守るには、狩猟者の力に頼らざるを得ない現実もある。全国的にハンターの高齢化が進むなか、北海道では狩猟免許の取得を目指す人が増加するなど、変化の兆しも出ているようだ。大手企業でも小田急電鉄 <9007> [東証P]が、初心者のハンターと獣害に頭を悩ます農林業者をマッチングする「ハンターバンク」事業を展開。狩猟に興味を持つ人々に対し、基礎を学ぶ機会を提供している。狩猟分野を収益の柱とする上場企業にはミロク <7983> [東証S]がある。株式の流動性は高くはないが、同社の猟銃のうち上下二連銃は最大市場の米国でトップシェアを誇る。テクノロジーを獣害対策に活用する取り組みも加速している。防犯・監視カメラのダイワ通信 <7116> [東証S]は、クマ検知AIシステム「FACE BEAR」を製品群に持つ。約5万枚以上のクマの画像・動画データをもとにAI技術を組み合わせ、専用サーバーと防犯カメラを活用し、クマが出没した際に高い精度で検知。光や音で威嚇をしつつ、専用アプリなどによりリアルタイムで出没情報を通知する。北陸電力 <9505> [東証P]も傘下の新価値創造研究所で、クマ自動検出AI・通報システムを手掛けている。3月26日に東証グロース市場に上場したソラコム <147A> [東証G]は、同社のIoT機器を利用し、野生動物捕獲用のわなの見回り業務を効率化するための装置を群馬県とともに実用化に取り組んだ実績を持つ。このほか、獣害対策としてはALSOK <2331> [東証P]がICT機器や防護フェンスなどの設置や管理などをサポートするサービスを展開。セコム <9735> [東証P]も傘下のパスコ <9232> [東証S]と「セコムドローン」を活用したシカ食害対策の実証実験を実施した過去があり、関連銘柄に加わりそうだ。
(クマ等の野生動物の被害対策話し合う県の会議:富山)
クマなどの野生動物の被害対策を話し合う富山県の会議が23日開かれ、山菜採りなどで山へ入る機会が増える時期を迎え、注意を呼びかけていくことを確認しました。会議には、県や市町村の担当者など約60人が出席しました。県生活環境文化部 林里香理事「(人が)クマの生息エリアに入る時期が来ている。他県では人身被害が出始め、県内でも出没情報が出始めているので、今一度県民の皆さんへの注意喚起で協力してほしい」。会議では、県が今年度、800万円の予算を計上しているクマ対策推進事業について説明しました。県は今年度、市町村が行うパトロールや柿の木などの除去への補助金の上限を撤廃するなどしてクマによる人身被害の未然防止対策を拡充します。去年、富山県内ではツキノワグマの出没件数が636件と前の年の約2.9倍になり、特に富山市内では9人が襲われ負傷し、うち1人が死亡しました。県内では、今年、すでに山間部などでクマの出没が15件確認されていて、県は山菜採りなどで入山する際は鈴やラジオ、クマ撃退スプレーを携行するよう注意を呼び掛けています。また、県は、国がクマを「指定管理鳥獣」に追加したことを受け、捕獲だけでなく、生態調査や出没への対応訓練などに幅広く補助金を活用していくことにしています。
(クマによる人身被害は過去最悪、柿の木伐採には補助上限なし:富山)
昨年度、人里に大量出没したクマ。人身被害は219人(全国)と過去最悪を大きく更新する事態となりました。そんななか、中山間地が多い富山県では、被害防止のため、柿の木などクマを寄せつける誘因物の除去や撤去にかかる費用補助の上限を撤廃します。冬眠明けのクマが活発化するこの時期、富山県は、環境省や各市町村の担当者、猟友会などを集めた会議を開いていて、23日は約60人が参加して今年度の対策について意見を交わしました。国のまとめによりますと、クマの人身被害は2023年度、速報値で全国219人にのぼり、過去最悪だった2020年の158人を大きく上回りました。富山県内でも2023年に9人が被害を受け、うち1人が死亡しています。こうした状況から県は今年度、「被害防除」「生育環境管理」「個体数管理」といった3つの対策を打ち出しました。被害防除では、県はこれまで市町村に対し、クマの餌となるカキの木などの伐採に50万円を上限に補助金を出していましたが、今年度からは上限を撤廃します。富山県生活環境文化部・林里香理事「今年度、クマ対策推進事業補助金を拡充いたしましてパトロール経費や誘因物の除去経費などの上限額を撤廃するとともに新たなメニューとして(クマ対策の)訓練や研修開催を追加致しました。市町村のみなさまにおかれましては、是非、積極的なご活用をお願いしたいと思います」。また、環境省が設置した専門家による検討会は、クマを「指定管理鳥獣」に追加し、生育状況を適切にモニタリングした上で捕獲することを国が支援すべきだとする方針を提言しています。指定管理鳥獣は、生態系や生活環境農作物に被害を与えるため個体数の管理が必要な動物を指していて、これまでに指定されているのはイノシシと二ホンジカです。指定されたことで、都道府県がクマを捕獲をする際に国から交付金が受けられるようになります。そうしたことを受け、富山県は、個体数を管理するため、カメラトラップを県内100か所に設置。これは、トラップの周辺に設置した自動撮影カメラでクマの胸の模様を撮影して、個体を識別し、生息数を調べるというものです。また、狩猟の担い手確保のため、若手ハンターのインタビューやジビエ料理の作り方といったPR動画を作成し、SNSで周知するほか、狩猟の体験イベントなどを開催する予定です。さらに被害防止対策として、GPS装置搭載の首輪をクマにつけ、行動圏の調査を行います。富山県自然博物園「ねいの里」赤座久明さん:「平野部へ出て、人身被害を繰り返すような個体はやむをえず駆除しなきゃいけない部分はあるけど、そうではなくて、なぜこの時期にこういうところにでてくるんだっていう原因をしっかり踏まえて、あまり感情的にならず、クールな頭とあったかいハートで野生動物を管理していかなきゃいけない。理にかなって計画的に進めていくような、そういう流れが進んでいけばいい」。富山県、特に富山市では、平野部もクマにとって場合によっては、いい餌場になっています。中山間地が広がる富山市南部では、柿の木にくわえ、深く茂った屋敷林が、人里に出てしまったクマの良い隠れ家になってしまうこともあります。森に手をくわえるだけじゃなくて、平野部の農村の環境整備も同時に進める必要があります。
(自治振興会へのクマ対策補助金の上限引き上げへ:富山)
山菜採りなどで山に入る機会が増える大型連休を前に、去年、クマの人身被害が相次いだ富山市は、被害防止に向け自治振興会へのクマ対策補助金の上限を20万円に引き上げます。*富山市農林水産部 金井誠次長「今週末から大型連休となり、多くの方が登山や山菜採りなどで山へ入る機会が増えるかと思う。クマ対策を十分施したうえで山へ入っていただきたい」。富山市や県、警察、鳥獣被害対策実施隊など32人が出席した24日の会議では、クマ対策推進事業について説明され、自治振興会に対しての補助金の上限を昨年度の8万円から20万円に引き上げることが説明されました。対象となるのは、クマの出没による人身被害の恐れがある地域で、その被害防止に向け車両による警戒パトロール活動や、クマが隠れやすい茂みの草刈り作業、カキの木の伐採などの経費です。去年、富山県内ではツキノワグマの出没件数が636件と前の年のおよそ2.9倍となり、富山市では9人が襲われケガをし、そのうち1人が死亡する人身被害が発生しました。県内では、今年、クマの出没が15件確認されていて去年の同じ時期に比べ4件多くなっています。また出席者からは、クマの出没時に富山市の公式LINEアカウントで発信している情報について「もっと早く出没情報を発信してほしい」と意見が出され、富山市の担当者が迅速な対応に努めたいと答えていました。
(シカやイノシシ農作物被害1.3億円、過去5年で最多:福井)
2023年の県内のシカやイノシシによる農作物被害額が前年比3300万円増の約1億3000万円となり、過去5年で最多となったことが24日、県のまとめで分かった。
(農作物の鳥獣害対策でデジタル監視技術を活用へ:福井)
シカやイノシシが活発に活動する時期を迎え、農作物への被害を防ごうと、県の対策会議が24日に開かれ、デジタル技術を活用して農地への侵入を遠隔で監視するシステムの導入を進めることなどを確認しました。この会議は、シカやイノシシの活動が活発になる時期を迎え農作物などへの被害を防ごうと県が開いたもので、県や自治体の担当者などおよそ60人が集まりました。はじめに県の担当者から、昨年度は嶺北を中心にシカの数などが増えたことから、県内の被害額は1億3000万円余りで、過去5年で最も多くなったことが報告されました。これを受けて、今年度は、デジタル技術を使った対策を広めることが確認され、その一例として、農地の近くに電気柵を設置し、動物が接触すると、スマートフォンに通知が届く遠隔の監視システムが紹介されました。また、県が派遣している「鳥獣害対策コーディネーター」が中心となって、自治体と地域と一緒にエサとなる果樹の伐採などを進める「モデル集落」を県内全体に広げる方針も確認しました。県鳥獣害対策室の上野良一室長は「収穫間際になると金銭的な被害だけでなく精神的ダメージも大きい。どのような対策をするのか、県や自治体に気軽に相談してほしい」と話していました。
(新たなカワウ対策、個体数の半減が目標:群馬)
群馬県鳥獣被害対策支援センターは2015年度からカワウによる被害対策に取り組んできたが、個体数が目標値まで減っていない。そこで今年度から始まる新たな対策計画を作った。カワウは体長約80センチの大型の魚食性鳥類。河川や湖沼、養殖場などに飛来して魚類を食べるため、全国的に漁業被害が問題になっている。これまでの対策で県内の漁業被害は17年度の1億700万円から22年度には4300万円と大きく減った。一方、個体数は12年度の960羽を22年度に半減させるという目標を立てていたが、764羽にとどまった。このため今年度からの5年間の計画で、改めて480羽以下にするとしている。現在確認されている夜間のねぐらは9カ所、繁殖をするコロニー(集団営巣地)が3カ所。特に主要コロニーであるみどり市の高津戸ダムと渋川市の真壁調整池で重点的に取り組む方針。センターによると、ねぐらやコロニーにテープをはったり営巣に使っている木を伐採したりするほか、巣へのドライアイス投入や銃器の使用で減少を図る。
(クマ対策に緩衝帯を整備、移動経路のやぶ刈り払う:岩手)
岩手県大槌町は2024年度、クマによる人的、物的被害を未然に防ぐための対策に乗りだす。町が建設、林業事業者と連携して、山と人里との緩衝帯を整備。野生動物の移動経路となるやぶを刈り払うことで、住宅地や学校付近への出没や被害防止を図り、事業者の仕事創出にもつなげる。クマとのすみ分けや共存を主目的とした全町的な取り組みは県内でも珍しく、成果が注目される。取り組みでは町内9事業者が連携体制を構築し、代表事業者のおおつち百年之業(ひゃくねんのぎょう)協同組合(佐々木重吾理事長)が緩衝帯整備などの業務調整を担う。23日は町と同組合の連携協定締結式が行われた。平野公三町長は「官民連携で野生鳥獣の被害対策を強化し、課題解決につなげたい」と期待。佐々木理事長は「技術を持つ町内事業者が幅広く関わる仕組みをつくりたい」と強調した。
(ヒグマの特徴や出没時の対応策など学ぶ講習会:北海道)
クマが冬眠から目を覚まし活動が活発になる時期を迎え、ヒグマの特徴や出没したときの対応策などを学ぶ講習会が三笠市で開かれました。24日、警察が三笠市で開いた講習会には、地元の警察官や市の職員、それに猟友会のハンターなど、およそ20人が参加しました。はじめに猟友会の担当者が講師を務め、ヒグマの特徴について、手には5本の鋭い爪があり、木などに残された爪痕は複数の平行線になっていることや、ふんは刺激臭が少なく大きな塊のまま見つかることが多いことなどを紹介していました。その後、クマが住宅街の近くに出没したという想定で対応策を学ぶ訓練が行われ、警察官が住民の安全を確保しようと周辺の道路を通行止めにしました。そしてクマが人の姿を見ても驚かず立ち去らないことなどから、ハンターが出動し、駆除するまでの一連の手順を確認していました。警察によりますと、三笠市では23日もクマの目撃情報が寄せられていて、冬眠から目を覚まし活動が活発になる4月から8月にかけてクマによる被害が増加するということです。岩見沢警察署の佐賀野猛地域課長は、「警察だけでは対応できないクマへの対処について、関係機関を交えて確認できた。もしクマが出没したら迅速に対応して、住民の命を守りたい」と話していました。
(県の狩猟免許保持者が40年前の3割に:福井)
熊による被害が多発していることを受け、国は熊を「指定管理鳥獣」に追加しましたが、捕獲できる狩猟者の課題を抱えています。県警によりますと、2024年の熊の目撃件数は4月15日時点で33件と、2023年の同じ時期の3倍に増えています。国は被害を防ぐため、熊を、捕獲費の一部を支援する「指定管理鳥獣」に指定しました。しかし、福島県内では1981年度に1万8000人程いた狩猟免許を持つ人が、2021年度には5800人程に減り、その内の69%が60歳以上と高齢化が課題となっています。県猟友会・芥川克己会長「ほとんど若手がいない、現場に出るのは年配者」。狩猟者の育成も切迫した課題です。
(人とクマ、不幸な出会いを避けるには)
バブル景気の終わりかけ、平成2年のサラリーマン川柳に切ない秀句がある。<一戸建(だて)手が出る土地は熊も出る>。実際に出没したかどうかまでは知らない。人の住宅事情が、自然界を大きく侵した時代があったのは確かだろう。いつしか人とクマの立場は入れ替わり、近年は市街地に現れる「アーバンベア」が増えた。ツキノワグマが好むドングリの不足など、背景はさまざまらしい。昨年度は人の被害が約200件を数えた。クマが冬眠から目覚めるこの時節も、人里での駆除のニュースが届いている。人とクマ、不幸な出合いをどう回避したものか。「すみ分け」は口で言うほど容易ではない。クマが眠りにつく冬まで、頭の痛い季節が続く。そのクマが先日、指定管理鳥獣に追加された。捕獲や生息状況の調査に国から交付金が出るようになる。
(ヒグマとのあつれき、どう向き合う)
ヒグマが、捕獲や調査に国の交付金が出る「指定管理鳥獣」にこのほど追加された。北海道では明治期以降、人とヒグマとの「あつれき」が繰り返されてきた。ヒグマ対策の歴史について、問題を起こす熊との向き合い方を論じた「アーバン・ベア」(東京大学出版会)著者の佐藤喜和・酪農学園大学教授に聞いた。――北海道が1966(昭和41)年に始めた残雪期の「春グマ駆除」をどう評価しますか。「北海道におけるヒグマの保護や管理を歴史的な視点から語るうえで欠かせない制度です。悲惨な人身被害や家畜・農業被害、人里や農地への出没が後を絶たず、制度導入当時は、日本が文化国家として近代化していくには、未開の象徴であるヒグマを絶滅させるべきだと考えられていた。捕獲の頭数や範囲・場所に制限のない『撲滅政策』とも言うべきもので、とにかくクマを減らすことが目的だった」「猟がしやすい日本海側など雪が多い地域では効果的に捕獲が進み、個体数が減った結果、被害も減った。特に、札幌を含む『積丹・恵庭』、『天塩・増毛』地域では、絶滅のおそれがでてきた。ハンターの数など捕獲努力量や効率は上がっているはずなのに捕獲数が減少してきたというデータもあり、全道で生息数が減ってきたのだろうと判断され、90年に廃止された。時代的にも世界的に自然保護の意識が高まり、『撲滅』から『共存』へと北海道の政策が百八十度転換した」。――ほかに効果はありましたか。「ハンターの人材育成です。雪が残っているうちにクマの足跡や冬眠穴を探して歩くことで地元の山を知り、クマの追い方やクマの行動・生態を学ぶ機会になった。若手はベテランから教わり、経験を積むことができた。制度廃止で捕獲技術や知識の伝承が途切れてしまった」。
(鳥獣被害対策実施隊員に辞令を交付しました:岩手)
紫波町は、紫波郡猟友会員のうち、町内に住み鳥獣の捕獲などに積極的に取り組もうとする人を、同猟友会の推薦をもとに「紫波町鳥獣被害対策実施隊員」として任命しています。令和6年度の辞令交付式が4月8日に行われ、27名の隊員を代表して隊長の阿部敏哉さんに町長が辞令を交付しました。阿部さんは、「昨年は、クマの出没が非常に多く、今年も昨年と同様に出没が多くなる可能性があります。最近ではイノシシも多く確認されていることから、クマやイノシシのエサとなる残飯や廃棄果樹を人家の周りに放置しないようお願いしたいです」と話しました。
(シカとサルの生態伝える写真集:宮城)
石巻市中里の三上義弘さん(86)が、約60年前の金華山でニホンジカやサルの様子を捉えた写真が一冊の本になった。題名は「霊島 金華山の鹿たち」。東日本大震災後の金華山で復興支援を行ったボランティアによる「鹿角(ろっかく)プロジェクト」が被災を免れたネガを用いて制作、発行した。フィルムカメラで撮影したモノクロ写真が野生動物の暮らしや当時の島の自然を物語っている。三上さんは同市住吉生まれ。幼少期から父親に連れられ、金華山黄金山神社を参拝していた。当時の境内にはたくさんのシカがいて、見上げるほどの大きさに圧倒されたという。しかし、境内の様子は第二次世界大戦後に一変。「矢本飛行場に来ていた進駐軍がライフルを手に金華山でシカ狩りをして遊んでいた。ジープからナツジカの頭をぶら下げて彼らが矢本に戻る姿をよく覚えている」と三上さん。おびえたシカは山へ逃げ、境内に姿を見せなくなった。家業である金物屋の傍ら、写真を趣味としていた三上さん。金華山で撮影を始めたのは昭和39年で、現在の参集殿付近の杉林でシカの親子に遭遇したのがきっかけ。境内でシカを見かけるのは久しぶり。「ここまでシカが出てくるなんて」と衝撃を受け、手持ちのカメラですぐシャッターを切った。以来、休日は島へ行き、雄大な自然とシカにレンズを向けた。勇ましいオスの姿、縄張り争い、子ジカの愛らしい表情、親子でじゃれあう様子。「近づいては何度も角で突かれたが、いろんな姿を見せてくれるのが面白くてやめられなかったな」と笑う。シカだけでなくサルも撮った。両者の攻防を何度も見てきた三上さんいわく「最初にちょっかいを出すのはサル」だそう。持参した菓子をサルに奪われたこともあった。撮影は60年ごろまで続けた。長年、島に入っていた縁で58年―平成22年まで黄金山神社の崇敬者総代も務めた。自宅で保管していたネガは震災の津波で全て流失したが、黄金山神社に奉納していたものが一部無事。それを知った鹿角プロジェクトが、昨年ごろから制作をはじめ、写真集にした。三上さんは「心底うれしく、この世で生きた証をもらったみたい。シカやサルの暮らし、当時の金華山を知ってほしい」と話していた。B5サイズ、全94ページ。写真には当時を振り返る三上さんの言葉が添えられている。価格は2750円。鹿角プロジェクトのオンラインショップから購入できる。
(増えるクリハラリス:神奈川)
東南アジア原産のクリハラリス。タイワンリスとも呼ばれている。神奈川県の三浦半島では、このリスが野生化して増加し、農作物への被害が出ている。特に鎌倉市ではここ10年あまり被害が増え続けていて、このままだと神奈川県全域に広がり生態系へ影響が出ることが懸念されている。鎌倉市の現状と専門家の調査活動を取材した。春の鎌倉。桜や椿など花々の間を素早く動く小さな影。特定外来生物のクリハラリスだ。本来の生息地は、タイ、マレーシア、ベトナム、インドシナ半島、中国大陸南部、台湾などの東南アジアの国々で、熱帯から亜熱帯にかけて広く生息するリスだ。タイワンリスとも呼ばれ、元々日本にいたリスではない外来リスだ。人を恐れず、適応力が高く、花の蜜や果物、樹液や昆虫、小鳥の雛など何でも食べる。鎌倉市では長年このクリハラリスの被害に悩まされている。10年ほど前に私がこのリスを取材した時、すでに鎌倉市環境保全課にはリスの被害を訴える市民からの苦情の電話が相次いでいた。市は依頼があった個人宅に捕獲器を設置して回収するのに追われていた。2013年2月に鎌倉市環境保全課が市内の山に入り生息状況の調査を行ったところ、高い木の上に小枝や木の皮で作った直径50センチほどのクリハラリスの巣が確認された。寒い冬に対応するため、木の皮を薄く剥がして集めて防寒性のある巣を作り越冬していたのだ。花の蜜や新芽などのクリハラリスが求めるエサが少ない時期になると、住宅街に下りてきては、家庭菜園にある果物や、庭の花の蜜、寺院のイチョウの樹液など、糖分のあるものを食べ寒さを乗り越え活発に動いていた。それから10年間、鎌倉市では対策を続けてきたが、リスによる被害は右肩上がりだ。鎌倉市が捕獲作戦をはじめたのは2009年。当初年間300匹台だった捕獲数は年々増加し、ここ数年は年間1000匹以上が捕獲されている。今年4月、鎌倉市環境保全課に委託された回収業者の作業に同行して被害を受けている市民を取材した。定年後にはじめた家庭菜園がリスによって全滅したという70代の男性。畑では夏みかんやキウイフルーツ、ビワなどを栽培し、収穫を楽しみにしていたが、収穫前に作物はすべてリスに食べられてしまい、何も食べる事ができなかったという。さらに、住宅の裏山の木の皮がリスに剥がされ、枯れて倒木する被害も起きているという。回収業者によると捕獲器を置いてから1時間程度で再びリスが捕獲される事もあり、1日に22匹を回収した事もあったという。この日も家の裏山には複数のリスの声が響いていた。「国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 多摩森林科学園 研究専門員」という長い肩書きを持つ理学博士の林典子さん。森林の生態系やリスの生息状況などを長年にわたり研究してきたリスの専門家だ。クリハラリスの生態について、原産地の東南アジアでも調査をしている。林さんによると、そもそもなぜクリハラリスが神奈川県にいるのかについては様々な説があるという。外来生物の規制が無い時代はペットや動物園等での展示目的で多くの個体が海外から持ち込まれていたという。その当時、江ノ島にあった植物園で展示されていた個体が逃げ出して鎌倉に流入したという説もあるが確証はないという。1950年代にはすでに鎌倉で生息が確認されていたという。林さんは、クリハラリスが増えた要因は3つあるという。①丈夫な生き物 動物園での飼育や、ペットとして飼いやすさから持ち込まれた。飼育が楽という事は、どんな環境でも融通がきき適応できる生き物。持ち込まれた当時は、野生化してこんなに増えるとは誰も想像していなかった。②繁殖力が強い 繁殖期のピークは春から夏にかけてだが、基本的に亜熱帯の動物は明確な繁殖期が無く、エサさえあれば1年中繁殖が可能。1回の出産でだいたい2匹の子供を産み、年に2回から3回出産する。1回2匹の出産を年に3回すると、1年間に6匹が生まれ、ねずみ算式の増加率になる。③天敵がいない 本来の生息地である亜熱帯では、天敵の木に登る大型のヘビや、猛禽類が多く、捕食されて増加しない生態系になっている。しかし、日本には大型のヘビもいない、神奈川の市街地には猛禽類も少なく、生まれた子供の生存率が原産地よりかなり高い。三浦半島から出て、いまでは神奈川県全域に広がりつつあるクリハラリス。林さんはこの危機感を共有する人たちと情報交換を進め、互いに調査研究を行うためのグループを2年前に結成した。グループのメンバーは、大学や博物館、行政機関、地元の高校など。グループ名は「クリハラリス情報ネット」。ホームページでクリハラリスの目撃情報を集め、研究者だけではなく一般の人の力も借りて集めた生息情報を基に捕獲や研究の参考にしている。さらに、グループの研究結果や調査結果は博物館で展示して、クリハラリス対策の必要性を知らせる取り組みを行っている。現在、相模原市立博物館では「STOP!クリハラリス!」のミニ企画展を行っている。この中では、三浦半島から神奈川県全域にクリハラリスの生息域が拡大する予測を地図で表したものや、ニホンリスとの見分け方など、市民が知って学ぶ場をつくっている。相模原市立博物館の生物担当の学芸員で、「クリハラリス情報ネット」の副代表、秋山幸也さんは、「相模原市緑区には在来のニホンリスの生息地があるため、そこにクリハラリスが入いってしまうと、どんな事態になるか予想もできない」と心配そうに語る。相模原市立博物館のミニ企画展は5月6日(祝日)まで行っているので、興味のある方は是非足をはこんでほしい。入場は無料だ。4月はじめ、林さんが神奈川県の大和市で行った生息調査に同行した。神奈川県の内陸部にある大和市は、クリハラリスの姿が確認されていた場所で、これまで捕獲作戦を行ってきたところだ。ここで食い止めないとさらに隣接する相模原市に流入して、相模原市緑区にあるニホンリスの生息域が侵される可能性もある。この日はこれまでの捕獲作戦によってリスの根絶に成功したかどうかを確認する調査を行った。調査の方法は「音声再生法」というものだ。スピーカーでクリハラリスの声を再生してリスが集まってくるかを見る。林さんによると、クリハラリスは鳴き声を使い仲間同士で会話をしながら生活しているという。「コキコキ・コキコキ」は繁殖の時にオスがメスを誘い出す声。「ウオン・ウオン」は猫などの危険な捕食者がいるとき仲間に危険を知らせる声。「チーチー・チーチー」は天敵のヘビを見つけ集団で闘うため仲間を呼ぶ声だという。今回は、繁殖の時の声で呼び出す。この声を聞くと、メスだけでなく他のオスも繁殖行動に加わろうと集まってくるという。鳴き声をだして5分ほど経過したところ、木の上にクリハラリスが姿を現した。林さんは「本当は出てきて欲しくなかった」と残念そうだった。根絶はできていなかったのだ。あらためて根絶の大変さを知った。林さんは神奈川県内には10万匹のクリハラリスが生息すると推定している。このままのペースで増えていくと、在来種との競合が想像されるという。今はまだ県内のニホンリスやムササビの生息域に入っていないので、その前になんとか食い止めないと大変な事になるという。最後に、リスが大好きで研究をしている林さんに、思いを聞いてみた。「クリハラリスが大好きです。クリハラリスは生き物としてすごく面白い動物で、だからこそ私もクリハラリスの原産地でいろいろ生態を調査したりしていて、すばらしい生き物だと思っています。だけどそれは本来いるところだからすばらしい生き様ができているのであって、日本には日本のすばらしい生き物がいるのでそれを少しでも守っていきたいと思っています」。クリハラリスに罪はない。人の手で持ち込まれて、放たれてしまったのが悲劇のはじまりだ。元々ペットや動物園で人気の生き物で、見た目はとてもかわいい。でも増えていくと日本の生態系が壊されてしまう。これから暖かくなり街角でクリハラリスの姿を見かける事も多くなると思うが、かわいい姿に負けてエサなど与えてしまわないようにしてもらいたいと思う。
(県立総合射撃場の愛称募る:兵庫)
兵庫県は、6月1日に三木市吉川町にオープンする県立総合射撃場の愛称を募集している。深刻化する獣害に備えて狩猟者を育成する施設。愛称は県ホームページ内にある応募フォームで5月7日まで受け付けている。同施設は多様な射撃練習場とわな練習用のフィールドからなり、西日本最大規模。狩猟者の確保や射撃競技の水準向上を目指す。当初は2023年秋のオープンを予定していたが、地盤の改良工事に時間がかかったため開業が遅れた。愛称は、狩猟者を育てる射撃場であることや所在地をイメージできること、来場者に親しまれることが条件。誰でも応募できる。
(山菜採りでクマに出合ったら?気温上昇で目撃相次ぐ:北海道)
春になり北海道で出没が相次ぐクマ。山菜採りなどで山へ入る場合はクマ撃退スプレーなどの対策グッズが欠かせません。先週、北海道名寄市の中心部に近い介護施設の敷地内にクマが現れました。北海道警によりますと今年に入ってからクマに関する目撃情報が176件寄せられているということです。今月だけで100件に迫っていて、今後暖かくなりさらに増えると見られています。三笠市では24日、市や警察、ハンターなど15人ほどがクマの出没に備えた合同訓練を行いました。クマは撃たれたあとも暴れることがあるので、動きが止まるまで近づかないよう注意が呼びかけられました。また、「クマ撃退スプレー」の体験も。より遠くに発射するため、レバーを長めに押すことが効果的だということです。山菜採りや登山など山へ出かける人が多くなるこの時季、札幌の登山用品店ではクマ対策グッズのコーナーが設けられていました。クマ撃退スプレーのほか鈴や、ホイッスルなども販売されています。道警は、山に出かける際は対策グッズを携帯のうえ複数人で出かけるよう呼びかけています。
(クマに襲われた被害男性、体は回復傾向も癒えない「心の傷」:秋田)
連日各地で大騒ぎが続くクマの出没。今年3月までの1年間で捕獲されたクマは過去最高の9319頭にのぼる。環境省は冬眠から覚める時期を前に指定管理鳥獣に追加したことを発表。指定管理鳥獣になったことで、ヒグマ対策を進める道や市町村はニホンジカやイノシシと同じく国から一定の交付金を受け取れるようになるという。6ヵ月前、秋田県でクマに襲われ、頭部に重傷を負い耳たぶをかみちぎられた様子を『ABEMA的ニュースショー』に語ってくれた和菓子店「鷹松堂」経営の湊屋啓二さん。あれから半年経ちどうしているのかを改めて取材した。以前と違い、血がにじむようにはっきりと残っていた顔の傷跡も傷口がふさがりぱっと見はわからないくらいにまで回復しており、湊屋さんは「かなり傷が目立たなくなったとみんなからは言われてます」と語った。しかし「頭がまだ毎日痛みます。頭皮がですね。あと耳も、かみちぎられた耳たぶのほうも痛いんですよ。毎日頭と耳たぶを『痛い』とさすってます。揉んだりさすったりしてます」と明かした。今回クマ類が指定管理鳥獣に指定されたことについて尋ねると「ようやく行政も救済策を考えていただきましたから。まあやはり指定になったことで国からそういった予算も当然、捕獲したりですね管理したりする際に国から予算が降りるということで、まあ秋田県としては非常に動きやすくなるのではないかなと思います」と肯定的に受け入れた。取材当時は湊屋さんの妻のショックが大きく、お店は閉じたままだった。その後どうなったのかを尋ねると、湊屋さんは「もう開けないですね。何回も(店を)開けて欲しいという話はしたんですけど。ただ、もの(商品)自体はいろいろ道の駅とか何か所かで売ってますから、売上自体にはそんなに大きくは影響してないので、このまま開けないんじゃないかな…」と、体のダメージだけではなく心のダメージも続いていることを告白した。また、取材当日に秋田市のイベントに参加したという湊屋さんは「『バター餅売ってください』と依頼がありまして。売っていると『傷大丈夫ですか?』って知らない人とかけっこう声かけられますね。かなりの方に今日は言われました」とも語った。
(食いしん坊シカを追い払うために活躍する秘密兵器とは:滋賀)
滋賀県米原市は、伊吹山の貴重な植生を食い荒らすニホンジカをドローンで追い払う取り組みを本年度から始めた。このほど山頂付近で作業を行い、一定…
(シカ駆除にドローン活用:北海道)
シカなどの有害鳥獣の農業被害が、十勝でも後を絶たない。芽室町の三浦商店(三浦洋光、啓太郎共同代表)は、新たなプロジェクトとしてシカ駆除の現場でドローンの活用を模索している。
(山岳遭難とクマ注意呼びかける立て看板:青森)
山菜採りや登山のシーズン本格化を前に、青森県山岳遭難防止対策協議会鯵ケ沢支部(支部長・宮川也明鯵ケ沢署長)は24日、鯵ケ沢町長平町の青森スプリング・スキーリゾート駐車場南側の岩木山登山道入り口付近に、山岳遭難やクマによる人身被害防止を呼びかける立て看板を設置した。
(「駆除だけでは不十分」専門家が指摘:長野)
2023年度に東北地方などで熊による人的被害が多発したことを受け、環境省は今月、ニホンジカとイノシシが対象だった「指定管理鳥獣」に熊を追加した。都道府県が事業計画を作れば、捕獲や生息状況調査などに対して国から交付金の支援を受けられる。冬眠から目覚めた熊が活動範囲を広げる時季。人的被害を減らすためにどんな手だてが有効か。北佐久郡軽井沢町で熊の保護管理に取り組むNPO法人「ピッキオ」保護管理チームの田中純平さん(50)に聞いた。
(ハトやカラスへのエサやり中止の「命令」:大阪)
大阪市住吉区で続いているハトやカラスへのエサやり問題で、市がエサやりの中止を命令する行政処分を出しました。大阪市住吉区の住宅地では、10年以上前から一部の住民がハトやカラスに大量のエサをやり、フンや臭い、鳴き声などが問題となっていました。大阪市はこうした事態を受けハトなどにエサをやったあとフンやエサの処理を義務付ける条例を制定。さらに改正された動物愛護法に基づき、「指導」や「勧告」を行ってきましたが、今年に入ってもエサやりは続いていました。そして4月17日、大阪市はさらなる措置が必要だとして、行政処分として最も重いエサやり中止の「命令」を出しました。命令に違反すれば、動物愛護法違反での「刑事告発」を行うとしていて、違反者には最大50万円の罰金が科せられる可能性があります。市によりますと、ハトなどのエサやりに動物愛護法違反の罰則規定が適用されれば全国で初めてだということです。
(国道に子グマの死骸、車にひかれたか:北海道)
24日朝、北海道のオホーツク海側の滝上町の国道で、車にひかれたとみられる子グマの死骸が見つかりました。近くでは親グマなどが目撃されていて、警察が注意を呼びかけています。24日午前8時前、滝上町滝ノ上原野の国道273号線・浮島峠で、車で通りかかった人から「クマが道路で死んでいる。大きなクマが様子を見ている」と警察に通報がありました。現場には車のバンパーとみられる部品が落ちていたことから、警察は子グマが車にひかれ、親グマと他の子グマが近くにとどまっている可能性があるとみています。一方、三笠市では24日午前、警察や市、地元の猟友会などが、市街地にクマが現れたという想定で訓練を行いました。訓練では、クマの出没状況や傾向について情報を共有した後、ハンターがクマを捕獲するまでの流れを確認しました。23日には市街地に近い三笠小学校付近でクマの目撃情報があり、市などが注意を呼びかけています。
(クマ「指定管理鳥獣」に、都内で目撃相次ぐ:東京)
環境省が『指定管理鳥獣』にクマを追加したと発表しました。暖かさの影響からか、早くも冬眠明けとみられるクマが出没していて、都内でも目撃情報が増えています。4月16日、環境省は、北海道のヒグマや本州のツキノワグマなどのクマ類を『指定管理鳥獣』に指定したと発表しました。今後、国が都道府県に対して、クマの捕獲や調査の費用を支援するなど、クマの出没が増える秋ごろまでに具体策の調整を進めていくとしています。こうした動きの背景には、2023年度のクマによる人的被害の増加があります。昨年度、クマに襲われてけがをした人は219人、うち死亡した人は6人と、いずれも統計が残る過去18年間で最悪の被害でした。東京でも、ツキノワグマの目撃などの情報が相次いでいて、2024年に入って、クマの目撃や、捕獲、痕跡などが、すでに13件あるといいます。クマの生態に詳しい石川県立大学の大井特任教授によると、「通常、クマの出没件数は6~8月が多いが、今年は暖かく、例年より冬眠から早く目覚めるクマが多い。今から警戒が必要」といいます。また、「2023年はエサとなるドングリ類が凶作で、人里近くにクマが出没したので、冬眠も人里近くで行っている可能性があり、2024年は例年より人里近くでクマに遭遇する件数が増える恐れがある」と指摘しています。
(夜間にイノシシの目撃情報:福岡)
福岡県警久留米署は23日、久留米市高良内町付近で22日午後10時ごろ、イノシシの目撃情報があったとして、防犯メールで「絶対に近づかず、餌を与えない。刺激せず身の安全を確保して」と呼びかけた。
(今年初めてのクマ情報:富山)
21日、富山県氷見市でクマとみられる動物の目撃情報がありました。目撃情報があったのは21日午後6時半ごろで、場所は氷見市の中谷内地区から上田地区をとおる県道のそばです。車で通りかかった人から草むらでクマのようなものをみかけたと110番通報がありました。氷見市でのクマの目撃情報はことしに入って初めてで、22日午前5時から市や猟友会、警察が現場付近を確認しましたが足跡やフンなどの痕跡は見つからなかったということです。警察は警戒を強化し付近住民に不要不急の外出を控え戸締りを徹底するよう呼びかけています。
(3日連続で民家付近にイノシシ出没:新潟)
新潟市西蒲区区民生活課によると、4月21日から23日にかけて3日連続で、同区間瀬地内の民家付近でイノシシ1頭が目撃されている。区では、イノシシに遭遇した場合、むやみに近寄らず、イノシシから見えない場所へ慌てずゆっくり避難することや、攻撃や威嚇をしないようにすることを呼びかけている。
(「クマの群れかと…」動き回る約10頭:秋田)
クマの群れと思ってカメラを向けると、そこには複数の影が。田んぼの中でいくつもの黒い物体が動き回っています。その数は少なくとも4頭確認できます。今月2日、秋田県内で撮影された映像です。この黒い影はクマではありません。果たして、正体は…。“イノシシの大群”でした。暖かくなり、各地で出没が相次いでいるイノシシ。今月10日に撮影された映像では食べ物をあさっているのか、それとも水を飲んでいるのか。カメラの存在に気付いても全く気にしない様子です。秋田で確認されたイノシシの群れは、どこへ向かったのか。その後、行方は分かっていません。
(郊外でクマ目撃情報:北海道)
22日、旭川市郊外の道路でクマ1頭が目撃されました。旭川市でクマが目撃されるのは2024年に入って初めてで、市は冬眠明けのクマの活動が活発になっているとして、市民に注意を呼びかけています。旭川市などによりますと、22日午後6時45分ごろ、旭川市東旭川町米原の市道で乗用車のドライバーが、道路を横断して近くの山林に入っていくクマを目撃したということです。目撃された場所は旭川市の郊外で、近くにはゴルフ場やスキー場があり、最寄りの住宅からは1.5キロほど離れています。旭川市でクマが目撃されるのは2024年に入って初めてです。この時期は冬眠明けのクマの活動が活発になっているとして、市は目撃された場所などを地図で示す「ひぐまっぷ」をホームページで公開するなどして、市民に注意を呼びかけています。
(列車がイノシシと接触:岡山)
JR西日本によりますと、きょう(24日)午後6時52分頃、JR宇野線の常山~八浜間で列車がイノシシと接触したということです。JRでは車両と線路を確認したため、JR宇野線は一部列車に約10分~40分の遅れが出ています。
(住宅街に体長約1.5mのクマ:北海道)
札幌市南区の住宅街で24日夜、クマ1頭が目撃されました。警察がパトロールを強化し、注意を呼び掛けています。クマが出没したのは札幌市南区簾舞4条6丁目の住宅の近くです。24日午後6時半ごろ、住人の女性が家から30メートルほど離れた山の斜面にクマ1頭がいるのを目撃し、警察に通報しました。クマは体長1メートル50センチほどで、その後、山に戻ったということです。クマが目撃された山では、札幌市の担当者が痕跡を調べましたが、フンや足跡などは見つかりませんでした。警察は周辺のパトロールを強化し、注意を呼び掛けています。
(台湾からのツアー客、ジビエ料理などを楽しむ:岩手)
大槌町には20日、台湾からのツアー客が訪れ、町の新たな特産品として注目されるジビエ料理などを楽しみました。大槌町を訪れたのは、大阪の旅行会社が企画した県内などの食文化を体験するツアーで日本に来た台湾からの観光客13人です。20日はシカ肉を使ったジビエ料理で町おこしに取り組む会社の社員からシカ肉の解体方法について教わったほか、その肉を使った焼き肉や肉だんごといったグルメ料理を楽しみました。また、シカの皮を使ったキーホルダー作りにも挑戦し、「台日友好」など思い思いの文字を入れるなどしていました。台北から訪れた60代の男性は「シカ肉はとてもジューシーで柔らかく、おいしかったです」と話していました。今回のツアーに協力したNPO法人「おおつちのあそび」の大場理幹事務局長は「シカ肉やサーモン、日本酒などさまざまな町の特産物がある中、食を入り口に大槌のファンになってもらえるような観光プログラムを展開していきたい」と話していました。
(孫の入学祝いでイノシシ汁100人分:沖縄)
沖縄県国頭村立奥間小学校の入学式があった9日、同村鏡地に住む新1年生の金城昭音(しょうおん)さん(6)を祝う会が、自宅で開かれた。親戚や地域住民ら約50人が参加。昭音さんの祖父で、同村の有害鳥獣駆除実施隊として活動する建昭さん(69)が「孫がイノシシのように強くなるように」と願いを込め、イノシシ汁100人前を用意。イノシシ肉が苦手な昭音さんも挑戦し、周囲の大人に成長した姿を見せた。
(ジビエ料理講習会:和歌山)
野生のイノシシやシカなどの肉「ジビエ」の、食材としての魅力を広く発信しようと、ジビエ料理の講習会が今日、和歌山市で開かれました。和歌山市片岡町のフランス料理店「JOY味村」で開かれたジビエ料理の講習会は、県猟友会女性部が企画しました。農作物への鳥獣害などで「やっかいもの」と扱われがちな野生のイノシシやシカの肉「ジビエ」の、食材としての魅力や活用方法を発信する取り組みの一つで、今日は女性部のメンバー10人が厨房でシェフの調理を見学し、ジビエ独特の臭みを消すテクニックなどを学びました。このあと、猟友会の関係者らとジビエ料理を実食し、シェフからまな板をこまめに拭き取るなどの調理上の注意のほか、調味料や薬味の使い方などについてアドバイスをもらうなどしていました。県猟友会女性部では、一般家庭へのジビエの普及を目指していて、溝部名緒子部長は、「まずはジビエが身近な食材だということを発信したい」と話し、今後は、女性部で考案したレシピの発信も考えているということです。
(クマ肉の出荷制限解除:新潟)
新潟県は4月22日、一部地域で国から出荷を制限されている新潟県産ツキノワグマの肉について、新発田市で捕獲された分の制限が解除されたと発表した。解除は5市目で、放射性物質が基準値(1キログラム当たり100ベクレル)以下のクマ肉の出荷や販売が可能になった。
(ジビエ缶、キャンプで:岐阜)
狩りで捕らえた野生の鳥獣肉を指す「ジビエ」。健康志向の高まりなどから注目される高級食材を気軽に味わってもらおうと、岐阜市の飲食店運営会社「ひょうたん姉妹」が鹿もも肉の缶詰の製造・販売を始めた。ターゲットとする顧客層は、キャンパーらアウトドア愛好家だ。「GIBIER CAMPUS(ジビエ キャンプ)」は130グラムで税込み1500円。缶詰としては高価な部類に入るが、岐阜県郡上市の猟師が仕留めた鹿を現地で素早く処理し、肉の新鮮さを際立たせた。その後、自社ビルの加工場で塩漬けした上で、スパイスのクミンを加えている。
(シカ肉の有効活用で試行錯誤:北海道)
北海道では年間約15万頭にのぼるシカが駆除され、そのほとんどが廃棄されるだけである。シカ肉を有効活用する道はないのか。北海道のある会社が模索を続けていた。焼きあがった肉の断面は色鮮やかなレアの状態。「エゾ鹿肉のロースト」。この料理を提供しているのは札幌・中央区のイタリア料理店「オリゾンテ」。「エゾシカの内もも肉を低温でゆっくり火を入れてグリルしたもの。肉のやわらかさ。臭みも少なくシカの味もするのが特徴」(イタリア料理 オリゾンテ 平野祐也 料理長)。北海道ではシカが増えすぎ農業や林業への被害が深刻化している。しかし、駆除されたシカの多くは廃棄されるだけである。「(シカを)取ってからの仕事が早くて、そのおかげで臭みがなくて肉質がやわらかくなっている。道外の客でエゾシカを食べたい方が多い」(平野 料理長)。仕留めたあとの処理が早い上に優秀なハンターはシカのこめかみを狙うため、内臓を傷つけず、肉質を落とさないという。ハンターと契約しレストランにシカ肉をおろしているのは、北海道むかわ町穂別の「アイコンズ」。本社は札幌市でペットの犬が着用するドッグウェアの専門店だが、駆除されたシカが廃棄されているだけだと知り、9年前から手探りでシカ肉の有効活用を模索し始めた。現在、東京や大阪など、シカ肉の提供先は広がってきている。「全てのことを何もかも試した。これはダメ、これはいけるなと」(アイコンズ 初田勝一さん)。アイコンズでシカ肉の加工を担当している初田勝一さん。出身地の京都で飲食店を営む調理師だったが、シカの解体はもちろん初めて。シカ肉のジャーキーの商品化には1年半もかかった。いまでは40種類もの商品化に成功している。「普段食べているシカ肉も環境の問題とか、背後にいろいろ問題があって、皆さんの口に入っている」(北海道調理師専門学校の教員)。2月下旬、アイコンズは札幌市北区の調理師専門学校にまるごと1頭分のシカ肉を無料で提供した。シカによる食害を知ってもらい、シカ肉の普及を目指した取り組み。初田さんも講師として招かれた。「北海道で年間15万頭のエゾシカが駆除されている。年間5000頭を処理しているが、ほとんどが食肉には適さない」(初田さん)。授業に参加した約40人の学生にとっては普段は見ることのないシカ肉の解体。「精肉する人によって肉の味が変わる」(初田さん)。現役のシェフからは肉の部位に合わせた調理法を学んだ。この日、作られたのは内もものローストやロースカツレツなど5品。その出来栄えに写真を撮る学生の姿も。「北海道ならではの良さや北海道が抱える問題をきちんと理解して、調理師としてどう社会に貢献できるか、大事にしてほしい」(北海道調理師専門学校 笹岡 親 副学校長)。アイコンズでシカ肉の加工が始まってからまもなく10年になろうとしている。これは栄養価の高いエゾシカの乳房をスライスして乾燥させたものである。全国でもアイコンズでしか販売していないという。「内臓も胃袋もアキレス腱も、何もかも使って歩留まりが65%、エゾシカの命を余すとこなく使ってあげる。だから他のメーカーにはない商品が結構ある」(初田さん)。「これはボーンブロス。本当に骨の髄をとけるまで煮込むとこういう状態になる。こっちはシカ1頭丸ごとの水煮」(初田さん)。「普通に塩コショウしたら、人間もおいしく食べられる」(初田さん)。犬用のこれらのレトルト商品は4月以降、全国での販売を目指している。「(シカの)命を無駄にすることなくつながっていくかは、人と人とのつながりだと思う。ハンターがいて、解体所があって、最終的に料理屋に回る。それしかない」(初田さん)。駆除するシカを決して無駄にしない。試行錯誤が続いている。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、23日午後5時ごろ、松島町高城白坂にクマが出没しました。
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(「銃刀法改正案」衆院の委員会で可決)
銃をめぐる規制や罰則の強化を盛り込んだ銃刀法の改正案が、衆議院の内閣委員会で可決しました。銃刀法では、拳銃などを対象に「発射罪」が設けられていますが、銃を使った凶悪犯罪が相次いでいることから、改正案では対象を「猟銃」や「空気銃などその他の銃」に拡大します。おととし7月、安倍元総理大臣が銃撃された事件では「拳銃」には分類されない手製の銃が押収されたほか、去年5月、長野県で4人が殺害された事件では猟銃の一種である「ハーフライフル銃」が犯行に使われています。また、インターネット上で銃の製造や所持を公然とあおるなどの行為に対し、新たに罰則を科すことなども改正案には盛り込まれています。
(運用開始から最も早い「ツキノワグマ出没警報」:秋田)
秋田県内では今月に入ってクマの目撃情報が例年を大幅に上回っていることから秋田県は18日、県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を発表しました。警報がこの時期に出されるのは運用が始まった2016年以降で最も早いということです。県内では去年、クマに襲われるなどしてけがをした人が70人と過去最悪となりましたが、ことしもクマの目撃が相次ぎ県によりますと今月に入ってから18日までに32件にのぼっています。目撃件数は、過去5年間の4月の平均の1.5倍以上となり、秋田県は18日、県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を発表しました。これは、警報の運用が始まった2016年以降で最も早く、期間は18日から来月末までとなっています。秋田県は、去年の秋に集落の畑や実のなる木の近くに居ついたクマがいると考えられるとして、クマのエサとなる米ぬかや生ゴミなどは屋外に放置せず、車庫や物置の扉はふだんから閉めておくなどクマを寄せつけないための対策を徹底するよう呼びかけています。
(クマ「指定管理鳥獣」対策の進展期待:秋田)
2023年度に過去最多の人身被害をもたらしたクマが「指定管理鳥獣」に追加されたことを受け、人的被害が多発した北海道や東北各県の知事は16日、捕獲や個体数調査などの対策が進むことに期待を寄せるコメントを発表した。一方、追加に反対する自然保護団体は「乱獲につながりかねない」と強い懸念を示した。
(「豚熱ウイルス」県境超えた拡大に警戒強める:島根)
島根県安来市で捕獲された野生のイノシシが、「豚熱」に感染していたことがわかりました。捕獲地点から半径10キロ以内には米子市などの一部が含まれていて、鳥取県は、県境を超えた拡大に警戒を強めています。鳥取県・平井知事「西からやってくる豚熱ウイルス、これを念頭に置いた対策に、次のステージ第2章へと入っていく必要がある」。豚熱の感染が確認されたのは、4月11日に安来市伯太町で捕獲された野生のイノシシ1頭で、17日に島根県が行った遺伝子検査で「陽性」と判定されました。このイノシシの捕獲地点から半径10キロの区域に、米子市、南部町など鳥取県の1市4町の一部が含まれることを受けて、県が庁内の連絡会議を開きました。この中で、半径10キロ以内にある2つの養豚場について17日までに異状がないことを確認。県内にある16か所の養豚場に対して、侵入防止柵や畜舎の点検、車両の消毒など感染防止対策の徹底を呼びかけるとともに、狩猟関係者に対しても捕獲したイノシシの適切な処理など、ウイルスの拡散防止対策を取るよう要請したことなどが報告されました。鳥取県内では、野生のイノシシの豚熱感染を2023年2月に初めて確認。これまでに県東部で37件が確認されていますが、西部に影響がおよぶ事例はこれが初めてで、県境を超えた拡大に鳥取県は警戒を強めています。
(エゾシカの事故、過去最悪の事態に:北海道)
北海道でエゾシカによる交通事故が増えている。道警によると、2023年は5287件と7年連続で最多を更新。
(一年通じてクマ出没、3月までの目撃情報が9倍に:福島)
クマは冬眠しないのか――。クマの目撃情報が一年を通じ警察に寄せられるようになった。今年は福島県内で1~3月末に26件と前年の同じ期間より23件増えた。このため、県は今月から7月末まで「ツキノワグマ出没注意報」を県内全域に発令。クマの目撃は春以降に増えるとされ、県は注意を呼びかけている。県自然保護課によると、クマは冬眠するため、例年冬の間の目撃情報が減る傾向にある。しかし、今年は1~3月の平均気温が例年より高く、冬眠から早く目覚めたクマが多いとみられ、目撃件数が増えたという。3月末には会津若松市の東山温泉街で、空き家にクマが居座った。出没注意報はエサの出来などからクマの出没が増えると予想される時期に発令される。昨年は3月から発令され、5月には須賀川市内でクマに襲われた負傷者が出たため、特別注意報に格上げされ、年末まで発令が続いた。昨年度の目撃件数は709件だったことが分かった。2022年度(385件)の1・8倍に膨らんだ。目撃情報が増えた理由として県の担当者は「エサのドングリやブナが豊作で、子グマがたくさん生まれ、春先に親子のクマが多く目撃されたからでは」と話す。県によると、例年、春以降、山菜採りに入った際にクマに襲われる事故が発生しているという。担当者は「春はクマがタケノコや山菜を求めて活発に行動するので、山に入るときは鈴の携帯や、ラジオを流すなどしてほしい」と注意を呼びかけている。
(農業ドローン、フル回転:広島)
農の新たなスタイルとして、進歩の著しい農業用ドローンの活用が注目されている。労力のかかる農薬散布に加え、田畑を荒らすイノシシやシカの捕獲などに生かせる機能を備える機種も。農の担い手不足や高齢化が進む中、「省力化」に向け広島県北の関連企業も導入への手ほどきに力を入れている。
(クマ全国で目撃多数、季節で被害場所に変化も)
今月に入って、クマの出没が相次いでいます。クマの出没、被害が相次いでいます。京都や北海道、さらには奈良ではけが人がでるなどしています。14日 奈良・十津川村70歳男性が建物の玄関でクマと遭遇 左ももをかまれるなどのけが。18日 北海道・名寄市高校の近くで学校の職員から「クマが歩いている」と警察に通報。18日 京都・福知山市レストランの倉庫にクマが侵入→換気扇を壊して外に出たか。今まで、クマが出ていたような場所ではないところで出没しています。昨年度、全国のクマの被害は過去最多となっていて、4月16日、環境省は「指定管理鳥獣」にクマを追加しました。(四国を除く)これによって国が自治体に対し、捕獲・調査費用を補助金などで支援するというものです。「指定管理鳥獣」にはニホンジカ、イノシシも入っています。これらは全国的に著しく増加をしている、さらには生態系、人の生活する環境に被害を及ぼす可能性があるとして、集中的に広い範囲で管理をするといったものです。こちらは、環境省で行われた 専門家の検討会で発表された全国のクマ類の増加率です。2003年度から2018年度までの15年間で、中国地方では+270%となっています。クマ類の分布メッシュの増減率】2003年度から2018年度北海道+129% 東北+134% 関東+126% 中部+127% 近畿+169% 中国+270% 四国-88%。クマが指定管理鳥獣に指定されましたが、調査費用を国が支援するということが非常に重要だと思います。というのも、クマを捕獲して排除すればいいというものではなくて、クマの生態系・個体数などしっかり調査をして、適正な個体数を維持した上で、人との共存を図っていくことが大事なので、そういう意味で今回の指定は意味があるのかなと思っています。増加ペースに関して、石川県立大学・大井徹特任教授は「個体数が増えてクマ同士で競争が起こり各地に分散している。生息域も拡大している」と話します。さらに、東日本・西日本で特徴があるといいます。東日本においては、東北などは古くから個体数が多くいました。出没する度に捕獲をしてきましたが、近年はハンターが高齢化するなどして捕獲する数が減っていることから、個体数も増え生息域も拡大しています。一方で、西日本では2000年頃は「絶滅のおそれ」があったため、スプレーなどで“人の怖さ”を覚えさせて山に戻す「学習放獣」が実施されていました。ただし、結果としては個体数が現在は急増。そして怖さを知らないクマもどんどん増えてきているということです。2023年4月からの1年間で、クマに襲われる被害にあった人は、死亡6人を含む219人と過去最悪の数になっています。さらには、こんな特徴も見えてきました。人身被害があった場所は、4月は森が100%。ところが季節が進めば進むほど森がどんどん減っていき、増えていくのは人の家の周りや市街地。12月はほとんど全てがそういった場所になっているわけです。これはクマが一方的に悪いというわけじゃなくて、人間とクマの生活地域が接近しすぎてしまったっていうことに一番問題があるんじゃないかなと思うんですね。なので、どうにか人の生きる地域とクマが生きる地域の棲み分けを進めていく必要があると感じます。例えば環境省のホームページを見ると、東京都で目撃された地域がでてくるんですね。どこに出たのか、自衛していくこともこれから本当に大事になってくると思います。ただ数を減らすのではなく、とにかく正しいバランスにしていくということが重要なんだと思いますが、大井特任教授はこのようにおっしゃっています。石川県立大学・大井徹特任教授「防護柵・強固なワナの設置ではクマ対策としては不十分。各地で専門家と連携して地形などにあわせた対策が必要になってきている」。
(ドローンから犬の鳴き声、シカ追い出しを省力化:滋賀)
米原市は19日、伊吹山山頂で、ドローンを使って植生防護柵の外側にシカを追い出す作業をした。これまでは職員やボランティアが人力でしていたが、省力化を試みる。山頂では積雪期を除き、貴重な植物を守るため約3キロにわたってネットで囲っている。しかし、シカはネットをかみちぎったり、体当たりして壊したりして山頂に上がろうとしてくる。
(LINEにクマ出没情報、地図で共有:岩手)
ツキノワグマによる人身被害が過去最多となった昨年度に続き、今年度も被害が予想されることから、岩手県や各自治体では様々な取り組みを始めた。県内では昨年度、46件49人(2人死亡)の人身被害があった。今年度も春先から目撃が相次ぎ、18日には、今年初の人的被害が発生し、北上市で山菜採りの70代の男性がクマに襲われて大けがを負った。県では、行楽シーズンを前に、19日付で全県に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発令。20日から5月末までは春先の被害防止キャンペーンを実施し、山に入る際の心得などを記したカードを配るなどする。環境省が今月、クマを「指定管理鳥獣」に追加したことで、今後は捕獲や生息状況の調査が国の交付金の対象になる。達増拓也知事は19日の会見で、「保護と被害防止の両立、クマとの共生という基本的な考えのもとで、交付金を活用した対策を検討したい」と述べた。各自治体も独自の対策をする。昨年度市内で512件の目撃があった花巻市では、今月中にAI(人工知能)を搭載した赤外線カメラ約25台を市内に設置して、クマの出没を検知するシステムを運用する。16日には市や警察署、地元猟友会の関係者らが会議を開き、防止策を話し合った。市では、今年度に市内の全小中学生約6300人にクマよけの鈴を配布する予定だ。冬眠から目覚めたクマが動き出すシーズンを迎え、八幡平市では公式LINEを活用し、登録者同士が地図上でクマの出没情報を共有するサービスの運用を始めた。最新情報をいつでも簡単に把握することができ、クマによる被害防止に役立てる。利用者はLINEで友だち追加をしたうえで、目撃した場合、メニューにある「クマを見た!(通報する)」からアプリ上で名前や電話番号、日時、頭数などを入力。地図上で場所をタップし、確認して送信する。この情報は「クマはどこ!(出没情報)」に反映され、地図上で直近2週間の情報とともに公開される。このほか、メニューからクマに関する注意点など各種情報を公開する市のホームページも閲覧できる。市内では今月9日、民家の軒下で子グマとみられる1頭がうずくまっているのが見つかり、地元猟友会が捕獲して山に放した。市によると、2023年度には389件の目撃情報があり、農作物被害は72件に上り、例年の数倍に増加。人身被害は死者1人を含む11人で過去最悪だった。同市の人口約2万3千人に対して、LINEの友だち登録者は約3千人。市農林課は「人口の1割を超えたが、さらに登録者が増えるようにサービスを広めていきたい」としている。
(ふるさと納税でクマ対策:秋田)
秋田県にかほ市はクマによる人身被害や農作物被害を防止するため、ふるさと納税による寄付金を活用し、電気柵の設置や放置果樹の伐採にかかる費用の助成を行っている。県内は2023年度、クマの目撃件数が3700件を超えた。にかほ市内では過去最多の49件の目撃があり、近くに住宅や店舗が数多く立ち並ぶJR仁賀保駅付近にも出没した。
(食い荒らされる伊吹山、シカ個体数に歯止めかからず:滋賀)
滋賀、岐阜両県にまたがり、登山愛好家が多く訪れる伊吹山(1377メートル)が今、危機にひんしている。野生のニホンジカが植物を食い荒らす被害が深刻化。昨年7月には大雨で斜面が崩落し、登山道が閉鎖された。山頂には国天然記念物の通称「お花畑」が広がり、山の維持管理を主に担う滋賀県米原市は「伊吹山ショック」と例え、山の再生を目指す。伊吹山ドライブウェイが開通した20日、米原市の松居範暁(のりあき)さん(66)は、植物を守る防護柵を直すために山頂を訪れた。幼い頃から山麓で暮らし、2年ほど前からボランティアに参加している。
(「犯人」はカモシカ?花粉症対策のスギ食害:東京)
東京都が花粉症対策として植えた「少花粉スギ」などの苗木が、野生動物に食べられる被害が相次いでいる。多くはシカ(ニホンジカ)による食害とみられるが、中には国の特別天然記念物・ニホンカモシカが出没するケースも。カモシカは捕獲が禁じられており、関係者は「追い払うこともできない」と対応に苦慮している。JR五日市線武蔵五日市駅から4キロ足らずの距離にある、東京都あきる野市深沢。記者は今春、花粉症対策事業地を現場取材した際にカモシカを目撃した。親子とみられる2頭が悠然と動き回り、若木の葉を探して食べているように見えた。この現場は、都が花粉症対策としてスギなどの人工林を伐採し、2018年に花粉の少ないスギとヒノキを約2万本、広葉樹を約4000本植えたエリアだ。都の花粉症対策を担う外郭団体によると、植林から5年以上が経過しても苗木がうまく育っていないという。原因は野生動物による食害だ。シカは鳥獣保護法で捕獲が認められているが、カモシカは特別天然記念物として保護する必要があり、原則として捕獲は禁止。関係者は「カモシカを頻繁に見かけるのに、苗木を食べられても指をくわえて見ているしかない」と話す。都によると、関東山地が保護対象地域に指定された1984年以降、カモシカの保護を続けている。都のレッドデータブックによると、都内に生息する個体数は推定207頭で、この数年ほぼ横ばいで推移している。ただ、かつては山奥にいたカモシカが市街地に近い山林でも目撃されるケースが増えている。人家の近くまで生息域が拡大している理由は明らかになっていない。外郭団体は取材に対し「防護柵をつくって植林をやり直す」と話している。
(恋愛モード、繁殖期でド派手な「キジ」:兵庫)
兵庫県丹波篠山市内の草むらに、思わずぎょっとするほど異彩を放つ鳥の姿。桃太郎のお供でおなじみ「キジ」だ。尾も含めてオスは全長80センチ、メスは60センチ。本州、四国、九州に分布する。今は繁殖期。オスは顔の赤い部分が肥大化し、ド派手スタイルに。「ケーン!ケンケーン!」と大きな鳴き声を上げながらメスを求める。赤い部分は横にしたハートのような形で、まさに恋愛モードだ。狩猟対象だが、実は日本の「国鳥」。日本固有亜種であることや、人里の近くにいて馴染みがあること、オスは勇敢、メスは母性愛が強いことなどが理由という。記者は桃太郎の次にキジで思い浮かぶのが、「キジも鳴かずば」の昔話。なんとも悲しい物語で、心に残っている。そんな思いに浸りながらシャッターを切っていると、「ケーン!」と鳴いた。悲哀どころか、生命力に満ち溢れた一声だった。
(「たけのこ」に異変?“当たり年”のはずが例年の3割以下:広島)
旬の「たけのこ」で有名な広島・竹原市の小吹。出荷の最盛期を迎える時期だが、ある“異変”が起きている。昨秋の雨不足の影響で生産量はガクッと落ち込み、さらにイノシシや野ウサギによる食害が追い打ちをかける。今が旬で甘味が強く、ブランドとして県内外から高く評価されている「小吹のたけのこ」。約300年の歴史を持つが、ある“異変”に直面しているという。たけのこの生産では、たくさん生えた次の年が生えにくいため「裏年」と呼ばれる。隔年で“当たり年”になるはずなのだが…。小吹筍生産組合・佐渡元来 組合長:最近は当たりはずれより、雨が少ない。なんぼ当たり年でも水がなかったらダメでしょ。小吹のたけのこは2023年が「裏年」だったため、2024年はたけのこの生産量が増えると期待されていたが、現時点で多いところでも収穫量は“例年の3割”。原因の1つに2023年秋に雨が少なかったことがあげられ、最盛期を迎えるはずの時期に生えていない状況だ。過去10年間の竹原市のたけのこ生産量のグラフを見ると、「表年」と「裏年」がギザギザの線になっている。しかし2019年以降はギザギザの山がなだらかになり、生産量が低迷していることがわかる。「表年」の2018年に2万2,681kgだった生産量が、2023年には2,726kgと約2万kgも減ってしまった。背景には気候の影響のほか、高齢化による担い手不足もある。小吹筍生産組合・佐渡元来 組合長:たけのこを楽しみにしている人がいると思うと、おいしいのを届けたいという気持ちが高くなります。何百年もの伝統あるたけのこですので、守っていかないといけないという責任感はすごくありますね。
(クマ対策、音を出して存在アピールを:秋田)
クマによる被害の防止策を学ぶ出前講座が22日、秋田県大館市の早口小学校(52人、加藤長幸校長)で開かれた。全校児童や教職員がクマの習性や遭遇を避けるための方法を学んだ。早口地区では昨年、クマの目撃情報が相次ぎ、現在も集団登校などの対策を取っている。クマによる被害を防ぐために正しい知識を学ぼうと、学校が県に講座の開催を依頼した。県自然保護課の職員が講師を務め、クマによる人身被害の多くは突然出合った場合がほとんどだと説明。鉢合わせを避けるため、音を出しながら歩いて人間の存在をアピールすることが最も重要と強調した。1人で下校しなければならない場合は、鈴などだけでなく手拍子で音を出すことも有効だとした。クマは朝方と夕方に活発に行動する習性があるといい「できるだけ明るいうちに帰宅するようにしてほしい」と呼びかけた。クマと鉢合わせし襲われそうになった場合は、致命傷を避けるため地面に頭をつけて顔や首などを守るようアドバイスした。クマの毛皮も展示され、児童が興味深そうに触っていた。6年の岩渕愛菜さん(11)は「クマについて初めて知ることもあり勉強になった。登下校の際はできるだけ音を出すように意識していきたい」と話した。
(クマ被害防止へ連携:群馬)
クマによる人身被害が全国で多発する中、県内でも対策強化の動きが出ている。県と市町村、県警の担当者約50人が出席する初のクマ対策会議が19日、前橋市で開かれ、被害防止のため行政間で連携していくことを確認した。2023年度の全国での人身被害は東北など219人(うち死亡6人)と統計が残る06年度以降最多で、関東での被害者5人のうち県内は重軽傷4人で8割を占めた。
(クマとの遭遇増加、要注意)
各地で冬眠から目覚めたクマとの遭遇が増えてきた。昨年度は全国の人身被害が過去最多となり、住宅街などで餌を探す「アーバンベア」も多数現れた。被害が多い秋田県によると、今年は集落の近くに定着し、人里への警戒心が薄い個体もいるという。国や自治体は注意を呼びかけている。岩手県北上市の山中で18日、山菜採りをしていた男性がクマに顔面をひっかかれて重傷を負った。秋田県仙北市では9日、住宅兼店舗の小屋に入り込んだ個体が猟友会のおりに捕らえられた。秋田県では4月18
(冬眠明けの“クマ”に要注意!:新潟)
暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増えているが、それと同時に冬眠から目覚めたクマが動き始める時期でもある。エサ不足もあり、2023年は全国的に人身被害が相次ぎ、環境省はクマを指定管理鳥獣に追加した。2024年の傾向や注意点を専門家に聞いた。行楽や山菜採りなどで山に入る機会が増えるこれからの時期…人間と同じく動きが活発になるのが冬眠明けのクマだ。クマの生態に詳しい長岡技術科学大学の山本麻希准教授は「2023年、エサが悪くてクマがお腹空いた状態で寝ている。春は比較的、どの山でも山菜がしっかり出ているので、それを今起きて、慌てて食べているところだと思う」と話す。2023年、ツキノワグマによる人身被害が9件発生し、10人がケガをしている新潟県。全国でも人身被害が相次いだことから、環境省は4月16日、クマを「指定管理鳥獣」に追加したと発表。国の交付金を使って捕獲や個体数の事前調査・管理ができるようになる。山本准教授は「ただ単に減らすのではなく、きちっと個体群が保全されている。そもそもクマの数を科学的にモニタリングしながら、個体数を調整していくための予算がついたというふうに考えられる。クマの個体が増えていることは事実だが、きちっと調査をした上で増えすぎた個体や悪質個体を管理していくという考え方」と国の狙いについて説明する。一方で近年、人身被害が増えている理由については個体数の問題だけではなく、クマの生息エリアが、人間が生活するエリアに近づいて来ていることが原因だと山本准教授は分析。こうした中、県内では4月に入ってクマの目撃・痕跡件数が増え始め、4月17日現在で14件寄せられている。特に2024年は親離れした子グマが増えていると山本准教授は警鐘を鳴らす。「2022年が久々にエサのいい年だったので、その時にクマが子どもを産んでいる。親離れした子グマがそこらへんにいることがあるのが2024年の特徴になる。子グマは怖いもの知らずで好奇心が強かったり、人間への警戒心が弱かったりする。ましてや母グマが集落でエサを食べている母グマだと子どもも一緒に集落でエサを食べた経験を持っているので特に注意が必要」。3年前には新発田市の60代男性が藪の中にいた子グマを踏んで噛まれるなどの事故も発生している。子グマに遭遇した際には決して近づかないことが重要だ。「山に入る方は音を出してもらうとか、複数の人数で行動するとか、クマに『ここに人がいるんだよ』と知らしめながら入るようにしていただきたい」。初夏を迎えると山にエサがなくなり、クマが集落に下りて来ることがあるため、特に注意が必要だ。
(ガラス破って民家にクマ侵入:秋田)
21日午後3時45分頃、秋田県由利本荘市新沢の民家にクマ(体長約1メートル)が侵入したのを付近住民が目撃し、110番した。クマは間もなく外へ逃げ、けが人はいなかった。由利本荘署の発表によると、クマは風除室と玄関のガラスを破って住宅内に入り、台所のアコーディオンカーテンを壊した後、住宅から出て山林の方向に走り去ったという。同署などが周辺住民に注意を呼びかけた。
(農免農道でクマと車衝突:秋田)
20日午後11時20分ごろ、大潟村字東野の農免農道で、秋田市の20代男性が運転する乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。
(クマがレストランへ侵入、麻酔銃捕獲は断念・爆竹に無反応:京都)
18日午後1時半ごろ、京都府福知山市夜久野町日置のレストラン「はっかく亭」の作業場に体長約1メートルのクマが侵入した。市などによると、店舗に隣接する作業場にいた従業員が、背後を歩くクマに気付いた。クマは奥の物置に逃げ込んだという。駆け付けた福知山署員や府職員らが扉を押さえ、けが人はいなかった。捕獲チームは窓から物置内を見たがクマを確認できず、麻酔銃での捕獲を断念。室内で爆竹を鳴らしたが反応はなかったという。日没まで見つからず、市などは夜間対応として、店舗周辺を立ち入り禁止にし、クマが森に逃げられるよう窓から室内に脚立を差し込み、監視カメラを設置するなどした。
(レストラン倉庫侵入のクマ、逃げ出した様子:京都)
京都府福知山市夜久野町日置、レストラン「はっかく亭」敷地内の倉庫に18日午後、クマが侵入した。連絡を受けて駆けつけた警察官が、入り口を机などでふさいで閉じ込めたが、19日朝になっても姿が確認されないため、午前10時10分ごろ専門業者が突入したところ、クマは姿を消していた。福知山署によると、18日午後1時30分ごろ、レストラン従業員から「クマが建物内に入ってきた」と110番通報があった。体長は1メートルほどあったという。駆け付けた警察や府職員、市職員、麻酔銃を扱える専門業者などが、クマがいると思われる倉庫の中をうかがいながら捕獲方法を検討。周囲で音を立てても反応が無く、中にクマがいるか確認するため、午後5時ごろから4回にわたり、バケツに爆竹を入れて倉庫の中で鳴らしたが、それでも反応は無かった。日没までに見つからなかったため、市などは店舗周辺を立ち入り禁止にし、倉庫の出入り口に赤外線カメラを設置して夜間の監視を続けた。19日朝になってもカメラの映像にクマは映っておらず、午前9時ごろから業者が持つ熱を感知できるサーマルカメラを使って調べたが、確認できなかった。その後、入り口をふさいでいた物を順に片付け、業者の2人が中へ入ったが、クマはどこにもいなかった。18日に警察官が駆け付けた時点では、中で物音がしており、倉庫内に足跡、壁に手形も残っていた。倉庫にある換気扇をクマが爪で引き剥がし、そこにできた約30センチ四方の穴から裏手の山へ逃げたと見られる。倉庫裏山の治山用堰堤(えんてい)に、新しいクマの爪あとが確認された。
(市街地でイノシシ出没、警察官“必死の追跡”:宮崎)
17日、宮崎市の市街地にイノシシが姿を現しました。盾を持った警察官が急いで追い掛けます。無事、イノシシを捕獲できたのでしょうか。すると、約10秒後。イノシシが勢いよくカーブ。すぐ後ろを別の警察官が網を持って追跡。先ほどの盾を持った警察官も後に続きます。さらに大人数の警察などがイノシシを捕獲するため猛ダッシュ。街には大きい網を用意した職員も。緊迫した状況が続いています。被害が出る前に大人数で捕獲にあたります。宮崎市森林水産課 岩田誠一さん 「見た感じこのぐらいかなって気がした。網とかで囲んで捕まえる」。しかし、イノシシは興奮状態にあるためか、捕獲することはできませんでした。宮崎市森林水産課 岩田誠一さん 「警察や市・県の職員で追ったりしているので興奮している状態。毛を逆立てて興奮していたという話もある」。
(市街地に出没のイノシシ、18日も目撃情報あるも捕獲に至らず:宮崎)
17日、宮崎市の市街地に出没したイノシシは、結局、捕獲に至っておらず、姿を消しています。イノシシが目撃された近くの小学校では、保護者らが見守る中、児童たちが登校しました。17日、宮崎市新別府町や権現町などで目撃されたイノシシ。民家の敷地内にも入り込み、こちらの動画が撮影された住宅では、イノシシが10分ほど周辺を歩き回り、窓ガラスにもぶつかったということです。警察や市の職員などがイノシシを捜索しましたが、捕獲には至らず、その後、姿を消しました。宮崎市の檍小学校では、18日朝、児童たちが保護者や教職員に見守られながら登校しました。宮崎市によりますと、17日にイノシシが目撃された新別府町や権現町あたりからおよそ5キロ離れた住吉南小学校の東側付近でイノシシの目撃情報が寄せられたということです。これを受けて、住吉南小学校では児童への呼びかけに加え、保護者や地域の見守り隊などにイノシシに注意するようメールで通知しました。宮崎市が引き続き、イノシシの捜索や巡回にあたっています。
(クマの目撃情報、警察がロケット花火で威嚇しクマは山へ逃げる:宮城)
18日午後、宮城県大崎市でクマ1頭が目撃され、警察がロケット花火を使って対応しました。警察によりますと18日午後4時20分ごろ、大崎市鳴子温泉尿前の国道47号沿いにある駐車場にクマがいたと、通行人が110番通報しました。クマは現場にとどまっていて警察官がロケット花火で威嚇したところ、山の方向に逃げていったということです。クマは冬眠明けとみられ、やせた状態だったということです。2024年に入ってから現場周辺でクマが目撃されるのは初めてです。警察は、近くで山菜取りをしていた女性を避難させるなど対応に当たり、けが人はいませんでした。
(高校のすぐそばにクマ:北海道)
18日夕方、北海道名寄市の高校のすぐそばでクマが目撃されました。およそ30分後にも500mほど離れた場所で同じ個体とみられるクマが目撃されていて警察が警戒にあたっています。クマが目撃されたのは名寄市徳田の名寄高校のそばです。午後4時すぎ「ウロウロ歩いているクマを見た」と名寄高校の男性教諭から警察に通報がありました。クマの体長はおよそ1m20cmだったということです。通報を受けて駆け付けた警察が周辺をパトロールしていたところ、北に500mほど離れた場所で同じ個体とみられるクマを目撃しました。近くには住宅も多いことから警察は夜間も警戒にあたるとしています。
(ハンターら、クマ1頭を駆除:北海道)
名寄市でクマ1頭が駆除されました。市内で目撃が相次いでいたクマと同じ個体と見られています。19日午後5時前に名寄市緑丘で撮影された映像です。1頭のクマが野原を走っています。名寄市では18日からクマが相次いで目撃されていて警察は住民に「外出しないよう」注意を呼び掛けていました。そして、午後6時前、緑丘から東に移動した名寄市旭東の山林で地元猟友会のハンターがクマ1頭を駆除しました。名寄市役所によりますと駆除されたクマは体長およそ1.3メートルのオスで、親離れしたばかりの若い個体とみられていて、大きさなどから目撃が続いていた個体とみられています。
(住宅街にシカ、緊迫の捕獲作戦:静岡)
住宅地の近くに現れたシカ。通報も相次ぐ事態となっている。ゆっくりと歩く野生のシカ。現れたのは山の中ではなく、静岡・焼津市の住宅地。18日午後1時過ぎにFNNのカメラがとらえた映像。市内では、朝から「シカが道路を歩いている」などの通報があり、市や警察がパトロールをしていた。そして、FNNのカメラが、シカの姿をとらえてから約2時間が過ぎた、午後3時前。大きな網を持った市の職員らが少しずつシカに近づき、捕獲を試みる。しかし、シカは逆方向に逃走。すぐにあとを追いかけるが、シカは姿を消してしまい、捕獲失敗。市は今後、シカを発見した場合、山へと誘導する方針。市民には見つけても近づかず、通報するよう呼びかけている。
(“ニホンカモシカ”の目撃相次ぐ:新潟)
暖かい春の陽気に動物たちも活発になっているのでしょうか。新潟県内で国の特別天然記念物・ニホンカモシカの目撃情報が相次いでいます。新発田市で4月13日に撮影されたこちらの映像。一見、ヤギにも見えるこの動物は国の特別天然記念物に指定されている「ニホンカモシカ」です。14日には約4km離れた場所で再び目撃情報が寄せられ、警察や市の職員などが山へ誘導するため、約4時間にわたってカモシカの足取りを追ったといいます。【新発田市教育委員会文化行政課 杉山隆 課長補佐】「ケガはないかなとか、毛並みはどうかなとか、元気かなとか、そういう目で見ていた」。なんともかわいらしいカモシカですが、国の天然記念物に指定されているため、傷つけたり、捕獲した場合、文化財保護法違反となり100万円以下の罰金などが科されることがあります。去年も新発田市の水路にカモシカの子どもが転落し、救出作業が難航する事態も起きました。それでも、市はカモシカを見つけた場合は「そっと見守ってほしい」と呼びかけます。【新発田市教育委員会文化行政課 杉山隆 課長補佐】「カモシカは基本的にはおとなしい性格をしているので、人に危害を加える生き物ではない。基本的に山へ帰る帰巣本能を持っている」。一方で…17日には十日町市の市街地でもカモシカが出没。市によりますと、山沿いではなく市街地でカモシカを見かけるのは珍しいことだといいます。県内で相次ぐカモシカの目撃情報…万が一見かけた場合には、近寄ったり、刺激したりせず、見守ることが重要です。
(エゾシカとアライグマ、駆除・捕獲が増加:北海道)
帯広市内でエゾシカとアライグマの駆除・捕獲数が増加傾向にある。エゾシカは2019年度に325頭だったが23年度には545頭に、アライグマは45頭から98頭に倍増。
(イノシシの目撃・捕獲件数が増加:秋田)
2日秋田県北秋田市で視聴者が撮影した映像に映る「黒い物体」。正体はイノシシです。しかも少なくとも4頭いるのが確認できます。秋田県によりますと、2019年度に県内のイノシシ目撃・捕獲件数は114頭でしたが2022年度には139頭昨年度には450頭と増加傾向にあります。
(高校や住宅付近でクマの出没相次ぐ:北海道)
市街地に出没したクマが駆除されたばかりの北海道名寄市で4月21日、国道でクマ1頭が目撃され、警察が警戒を続けています。クマが目撃されたのは名寄市風連町の国道40号で、21日午後10時ごろ「クマ1頭を追い抜いたと」車のドライバーから警察に通報がありました。警察によりますと、クマは体長約2メートルでドライバーは士別市方向から名寄市方向に走っていた際に目撃しました。付近は名寄市郊外の住宅が点在する地域で、最も近い住宅からは約300メートル離れています。名寄市では4月18日から19日にかけて、高校や住宅付近でクマの出没が相次ぎ、19日夕方には体長約1.35メートルのオスのクマ1頭が駆除されたばかりでした。今回の場所は目撃が相次いだ市街地とは離れた場所ですが、警察がパトカーで巡回するなど付近の警戒を行っています。
(山林でクマ目撃:栃木)
20日午後4時半ごろ、鹿沼市酒野谷の山林内で通行人がクマ1頭を目撃した。鹿沼署によると、クマは体長約50センチ。移動方向は不明という。
(国道沿いでクマ2頭が目撃:北海道)
19日夜遅く、北海道白老町でクマ2頭が目撃されました。警察が警戒を呼び掛けています。20日午前0時10分過ぎ、北海道白老町日の出町4丁目付近の国道36号を登別方向に車で移動していた人から、進行方向左側前方の歩道を歩く体長約2.5メートルのクマとその後ろを歩く体長約1.5メートルのクマを見たという通報がありました。警察によりますと目撃したのは通報の30分ほど前となる19日午後11時40分頃で、民家から80メートルほど離れた場所だということです。今のところクマの痕跡などは見つかっていませんが、警察は20日午前6時過ぎからパトロールを再開するとともに、付近の住民に警戒を呼び掛けています。
(ソウル都心に急増する「イノシシの出没」情報:韓国)
ソウル市は16日、都心での相次ぐイノシシ出没を受け、北漢山国立公園と協力体制を強化して、イノシシの個体数削減に乗り出すことを明らかにした。昨年、ソウル市で捕獲された野生のイノシシは計449頭で、2022年の164頭に比べて2.7倍に増えた。地域別では、北漢山国立公園と隣接した自治区6カ所(鍾路、城北、江北、道峰、恩平、西大門)で、全体の91.5%に達する411頭が捕獲された。国立公園研究院の研究結果、北漢山内のイノシシが増加傾向にある。銃器による狩猟制限と強い繁殖力、天敵の不在などが増加の理由に挙げられる。ソウル市と北漢山国立公園は、イノシシによる被害を減らすため、山林低地帯とイノシシの主要移動経路に捕獲枠・捕獲場151個を設置。遮断フェンスを15.8kmにわたって設け、防御シートも張った。来月から鍾路区(チョンログ)、城北区(ソンブクグ)などに防御シートを拡大する予定だ。イノシシの出現が頻繁な北漢山近隣の6つの自治区では、独自に運営する「イノシシ機動捕獲団」の取り組み状況について、警察署・消防署・自治体、北漢山国立公園と共有する。北漢山国立公園も山林低地帯に捕獲枠・捕獲場を拡充するなど、積極的に防御シートを設置することにした。また、アフリカ豚熱(ASF)予防のための捜索専従班(6人)と機動対応班(10人)を編成し、捕獲枠と捕獲場にかかったイノシシの状態を確認する計画だ。ソウル市青い都市余暇局のイ・スヨン局長は「イノシシ出没による市民不安解消と安全確保強化のために、北漢山国立公園側と協力体制構築を進めることになった。市民たちも決められた登山路から外れないようにしてほしい。イノシシと出くわした時の行動要領を熟知し、野生動物の餌になる実などを採取しないよう徹底してほしい」と要請した。
(狩猟したシカ、有効活用を:北海道)
オホーツク管内西興部村がエゾシカなどの個体数を管理する「猟区」となり、今年で20年。NPO法人西興部村猟区管理協会は、捕獲者の育成や自然体験教室の開催を通じ、村外の人にシカと人間との関係を考えてもらう機会を提供している。食害被害の懸念があるシカと人間の関わり方は。協会事務局長の伊吾田順平さん(49)に聞いた。
(増えるシカ、ペットフード化へ専用施設:広島)
広島県安芸高田市は、シカの生息数の増加で農作物被害が広がる中、猟友会と連携して捕獲を強化する。市内で年3600頭程度増えているとみて、それを上回る現状の1・2倍を目指す。課題の個体処理や地域資源の活用に向けペットフード化事業を進める方針で、本年度は専用施設整備へ設計に入る。
(シカ肉使ったオリジナルスパイスカレー:北海道)
足寄町内でエゾシカの狩猟や解体を手掛ける野生肉専門店「やせいのおにくや」(儀間雅真代表)と「クラフトキッチン」(上士幌町、齊藤肇代表)が連携した、シカ肉を使ったオリジナルスパイスカレーが21日に限定ランチで提供される。
(ジビエフェス、消費盛り上げシカ害抑制:静岡)
浜松市でジビエ(野生鳥獣の食肉)の消費を推進する「第4回 天竜ジビエフェス」が21日、天竜区の中心拠点・二俣で開かれる。山林でのシカの食害などに理解を深めてもらい地域を活性化しようと、関係する精肉加工施設などが企画した。約20店が参加し、ジビエを使ったペットフード、皮革や角を用いた雑貨も販売する。食品販売・交流施設「森のマルシェきころ」を主会場に、周辺商店街の一部の店舗でも展開する。
(エゾシカ加工、新拠点:北海道)
食肉製造、ドッグフード製造販売のプレシカ(北見市)は、今月から町高台に、エゾシカを解体する一次加工施設を稼働させた。同社は従来、北見の工場で加工してきたが、最近は津別や周辺からシカの搬入が多いため増設した。同社は「シカ駆除件数は年々増えており、搬入は津別を拠点に受け入れていきたい」とする。
(ジビエの自動販売機が登場:愛媛)
久万高原町入野の道の駅「天空の郷(さと)さんさん」にこのほど、町内で捕獲されたシカやイノシシなど野生鳥獣肉(ジビエ)を冷凍で販売する自動販売機がお目見えした。道の駅の開業10周年イベントを行う21日から販売を始める。商品はジビエの捕獲から解体、出荷までを一括管理する同町下畑野川の獣肉加工施設「マタギの郷(さと)『かわせ』」が納品する。自販機にはイノシシのバラ肉など4種類を準備。価格は1袋2千円(各200グラム入り、スペアリブは3千円)。シカは肩やモモのブロックで1袋1300円(150~170グラム入り)。自販機のイラストは、久万中1年菅夏未さんが久万小6年の時にデザインした。
(高級食材「ジビエ」の缶詰を販売:岐阜)
狩りで捕らえた野生の鳥獣肉を指す「ジビエ」。健康志向の高まりなどから注目される高級食材を気軽に味わってもらおうと、岐阜市の飲食店運営会社「ひょうたん姉妹」が鹿もも肉の缶詰の製造・販売を始めた。ターゲットとする顧客層は、キャンパーらアウトドア愛好家だ。「GIBIER CAMPUS(ジビエ キャンプ)」は130グラムで税込み1500円。缶詰としては高価な部類に入るが、岐阜県郡上市の猟師が仕留めた鹿を現地で素早く処理し、肉の新鮮さを際立たせた。その後、自社ビルの加工場で塩漬けした上で、スパイスのクミンを加えている。常温でそのまま食べられるが、ステーキにしてもおいしいという。三宅智子料理長(35)は「脂肪分が少なく淡泊な味わいだが、たんぱく質が豊富。ステーキにして、バルサミコ酢など味が濃いめのソースを合わせて」とアドバイスする。山の恵みが詰まったジビエのうまみはそのままに、保存性や携帯性を高めたのが缶詰の強み。「ぜひキャンプに持っていって、気軽に味わってほしい」と笑う。将来的には、ジビエ缶詰を起爆剤に「岐阜県内のキャンプの裾野を広げられたらいい」と意欲を見せる。三宅さんは栄養士や調理師の資格を持つ姉と一緒に、2005年から岐阜市内で海鮮居酒屋を営んでいた。08年、JR岐阜駅に近い繁華街の同市玉宮町に移転する形で郷土料理店「おせん」を開業。自社ビルの1階はテナントに貸し、2、3階を店舗、4階をジビエ加工場とした。おせんは「地元食材にこだわる小料理屋」をコンセプトとし、ジビエを看板メニューに据える。鹿肉料理の一番人気は、低温調理でじっくり火入れした「レバ刺し」で、濃厚な味わいが評判だ。猟師はジビエ料理の品質に厳しく、「『あの店の肉はダメ』と批判するのをしばしば聞く」という。ジビエのプロや客の舌を満足させるべく、緊張感を持って日々、仕事に取り組んでいる。缶詰は、コロナ禍を経てネット通販に着手する中で商品化された。ポストコロナ時代に対応する中小企業向けの国の「事業再構築補助金」を活用し、缶詰製造の関連機器を整備した。5月にはジビエ缶詰の第2弾として、イノシシ肉のスープカレー(200グラム、税込み1500円)を発売する予定。「岐阜の豊かな自然で育ったジビエの魅力をこの缶詰で体感してほしい」。「ひょうたん姉妹」が運営する「おせん」では、地元食材を生かした旬の料理のほか、イノシシ肉を使ったぼたん鍋などのジビエ料理も人気。会社全体の従業員は15人(うち正社員3人)で全員が女性。夜に働けない主婦らに配慮し、「おせん」はランチタイムも営業する。子育て中の女性が働きやすいように「今後、職場に託児所を作りたい」と三宅さんは話す。
(シカの角で首飾り手作り:北海道)
縄文時代の人々が装飾品の材料として活用したシカの角を使ったアクセサリー作りの体験学習が21日、登別市登別温泉町の「のぼりべつ文化交流館カント・レラ」で開かれた。
(シカ肉おにぎりや丸焼き、売り切れ続出:静岡)
浜松市天竜区二俣町の商業施設「森のマルシェきころ」で21日、ジビエ(野生鳥獣肉)や里山の自然の魅力を伝える催し「天竜ジビエフェス」があった。来場者でにぎわい、飲食のブースで売り切れが続出した。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、22日午後2時30分ごろ、登米市東和町米谷越路にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、22日午前8時ごろ、松島町松島霞ケ浦付近にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、21日午前11時35分ごろ、登米市中田町浅水長谷山にクマが出没しました。
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(猟銃使用可否巡り検討会設置へ)
昨年度に過去最多の人的被害をもたらしたクマが、人の生活圏に出没した場合の対応について、伊藤信太郎環境相は17日、市街地での猟銃使用を禁じる鳥獣保護法の改正を視野に、専門家による検討会を近く設置する考えを示した。鈴木直道北海道知事との面会の場で明らかにした。伊藤氏は、市街地でクマを捕獲することは困難なこともあるとし、今後設置する検討会で「具体的な対応方針を検討したい」と述べた。環境省によると、クマが市街地に出没した場合、ハンターらの猟銃使用の可否は、警察官が危害防止のため関係者に必要な措置を命じられると規定する警察官職務執行法に基づいて判断されていた。
(アナグマにかまれ児童らけが:岩手)
17日午前7時半ごろ、岩手県滝沢市外山の市滝沢小近くの路上で、登校中の同小2年の男子児童と街頭指導中の女性教員がアナグマに指や足などをかまれ、軽いけがをした。盛岡西署によると、アナグマは体長50センチで、その場で捕獲された。現場は山沿いの住宅地。盛岡市動物公園などによると、アナグマはイタチ科の哺乳類で、北海道を除く日本各地の山林や田園地帯に生息している。普段は人間を見つけると、逃げて巣穴などに隠れる習性があるという。
(豚熱確認相次ぐ、野生イノシシ:島根)
島根県内で野生イノシシの家畜伝染病豚熱(CSF)の感染確認が相次いでいる。松江、安来両市で捕獲された野生イノシシから15、16両日で3件の感染を確認した。
(久保俊治さん死去、日本一の技惜しむ声:北海道)
単独猟のハンターとして多くのヒグマやシカを捕獲してきた標茶町在住の久保俊治(としはる)さんが10日、心不全のため76歳で死去した。小樽市出身。通夜を16日、葬儀を17日に近親者のみで終えた。20歳から半世紀以上にわたって狩猟を続け、「羆(くま)撃ち」「狩猟教書」の著書がある熟練猟師の死に、親交のあった人たちからしのぶ声が聞かれた。
(なぜ?桜の花を食べるクマ:石川)
満開の桜の木を登る2頭の子グマ。番組では、クマが桜の花を食べる瞬間を捉えた貴重な映像を入手しました。専門家は桜が引き寄せた可能性を指摘しています。異例の暑さで冬眠から目覚めた親子グマ。斜面を走っていたその時、白い動物が猛スピードで逃げていきます。親子グマが近付き、穴から出てきたのはウサギです。野生動物が観察できる石川県の施設では今年初となるクマの姿が今月、撮影されました。母グマと2頭の子グマ。斜面に残った雪の上で何をしているのでしょうか。石川県白山自然保護センター ブナオ山観察舎 中田勝之さん「気温が高くて日の光が当たっていたので、クマが暑くて体を冷やしていたのではないか。雪を食べているように見えた。もしかしたら暑くて食べているのかも」。16日は最高気温23.7℃と5月下旬並みの暖かさで山桜が満開に。よく見ると桜の木に子グマが2頭、登っています。観察していた職員は驚きを隠せません。石川県白山自然保護センター ブナオ山観察舎 中田勝之さん「こうした状況は初めて確認したので撮影した。桜の花をクマが食べているのを確認できた。ブナの花を食べるが、桜の花を食べるというのも聞いていた」。桜の花を食べているのは2頭の子グマ。母グマは木の下にいるのが分かります。餌(えさ)の探し方を教えているのでしょうか。石川県白山自然保護センター ブナオ山観察舎 中田勝之さん「去年、生まれて丸1年一緒にいて、1年過ごした後のクマ。これから親と子が離れていく」。なぜクマは桜の花を食べているのでしょうか。専門家によりますと、今回、桜の花を食べる姿が撮影できたのは「非常に貴重だ」といいます。石川県立大学 大井徹特任教授「桜の花が満開の時に一生懸命、食べている映像はほとんどない。クマの生態を知るために非常に貴重な映像。桜の中には花から蜜をたっぷりと出す種類もあって、クマは餌(えさ)として桜の花を食べていると考えられる。冬眠明けは、おなかが非常に空いている状態。貴重な栄養源になっていると考えられる」。石川県では小学校のすぐ近くでクマが桜の木に登り、サクランボを食べる姿がこれまで目撃されています。石川県立大学 大井徹特任教授「桜がクマを引き寄せる。引き寄せられたクマは積極的に人を襲わないが、ばったり人と出会うことで事故に至る可能性がある」。花見の名所ではクマ出没の警戒が急激に高まっています。桜の木の下に「クマ出没注意」と書かれた大きな看板が設置されています。秋田県仙北市で国の名勝に指定されている「桧木内川堤」です。川沿いに2キロ、桜のトンネルが続いています。「みちのくの小京都」と呼ばれる角館。すぐ近くの「武家屋敷通り」では、しだれ桜が満開に。外国人観光客も大勢訪れる人気の観光地です。注意喚起の看板を設置した訳は目の前の川にクマが出没したからだといいます。仙北市観光課 加賀谷義丸課長「この辺にクマが出ることがまず、なかったので、私どもも初めて。川を泳いでいる動画があったので、こっちにも来るということで」。2頭のクマが川を泳いで渡る瞬間をカメラが捉えていました。1級河川の「桧内川」を2頭のクマが泳いで渡っています。去年10月に撮影された映像では親子グマでしょうか、川を渡って河川敷に上がってきます。泳ぐクマが目撃されたのは桜並木が続く「桧木内川堤」の2カ所です。仙北市観光課 加賀谷義丸課長「こっちの人里の方まで(クマが)来たことは記憶にない」。仙北市では去年の秋、住宅街の木にクマが登り、約11時間にわたって居座ったこともありました。市は観光客に注意を促すため駐車場にも看板を設置。外国人客も理解できるように英語と中国語でクマ対策を示しています。仙北市観光課 加賀谷義丸課長「過去に台湾からの人が子グマに対して餌を与えている、近付いて写真撮影をしている話があり、注意喚起をした」。蜜を目当てに桜の花も食べるというクマ。懸念されるのは人への被害が拡大することです。石川県立大学 大井徹特任教授「ソメイヨシノはさほど蜜を出さないので、クマを引き寄せる心配はさほどないと思う。花もきれいで蜜もたっぷり出す品種も植えられている。クマを引き寄せる恐れもあるので注意が必要。(花見客は)残飯をしっかり持ち帰らないとクマを引き寄せて事故に至ることがあるので、必ず残飯は持ち帰るようにお願いしたい」。
(クマの被害、過去最悪)
環境省は4月11日、2023年度にクマに襲われてけがをした人は全国で219人(うち6人が死亡)にのぼったと発表しました。統計がある2006年度以降、過去最多になりました。調査によると、最も被害が多かったのは東北地方で、全体の7割にあたります。秋田県では学校や住宅の近くといった市街地でも人が襲われていて、問題は深刻です。今後もクマによる被害が増える恐れがあります。国は、ツキノワグマとヒグマを「指定管理鳥獣」にすることに決めました。今は、イノシシとシカが指定されています。人を襲ったり、農作物を荒らしたりする動物を計画的につかまえて、頭数を管理するのです。ただ、絶滅のおそれがある四国地方のツキノワグマは指定からのぞかれました。
(春のクマにご注意ください:長野)
○ 春は、クマが活動を始めます春は、クマが冬眠(冬ごもり)から目覚め、食べ物を探して山中を動き回ります。○ 山菜採りは周囲の確認をしながら春、クマは草や木の芽を好んで食べるため、山菜採りで遭遇する可能性があります。山菜採りに熱中するあまり周辺への注意力が散漫にならないよう注意が必要です。また、クマ鈴やラジオを過信せず、複数人で行動するなど周囲に十分気をつけましょう。○ 親子クマに注意を母グマは、冬の間に出産した子グマを1~2頭連れている可能性があり、子グマを守るために、神経質になっています。母グマの姿は見えなくても、子グマのそばには必ずいると思ってください。【クマと遭遇しないよう下記のことに注意してください】◇ 朝夕の行動は避ける朝夕はクマが活発に活動します。この時間帯に山中に入ることは避けましょう。◇ 周囲の確認をする山菜はクマの好物です。山菜のある場所には、クマもいる可能性があります。特に渓流沿いは水の音で、クマも人もお互いの気配を感じず接近してしまうことがありますので注意が必要です。◇ クマのいる場所に近づかない山中はクマの生息地で、どこにいてもおかしくありません。クマの足跡や糞などを見つけたら、それ以上近づかずに引き返しましょう。◇ 笛、ラジオ、鈴の携帯をクマは聴覚や嗅覚が人より優れています。人の気配を感じたクマは自ら避けてくれます。笛、ラジオ、クマ鈴など大きな音の出る物を携行しましょう。◇ 子グマを見たら立ち去る子グマの近くには必ず母グマがいます。母グマは子グマを守るために、人へ攻撃することがあります。子グマを見かけたら、そのままそっと立ち去りましょう。◇ 犬は連れて行かない人の気配を感じたクマは、身を隠して人をやり過ごそうとしますが、一緒にいる犬に吠えられるなどして、人へ攻撃をする場合があります。犬を連れて山中へ入るのはやめましょう。◇ 不意の遭遇に備えて注意をしていてもクマと遭遇してしまった場合、ヘルメットを着用していると頭部の被害を軽減できます。
(昨年度のクマ捕獲数、2月末時点で1416頭と過去最多:北海道)
2023年度の道内のヒグマの捕獲数は、24年2月末時点で1416頭(速報値)に上り、前年度の1・8倍になるとともに、1年度あたりの過去最多を更新していることが、環境省などの集計で分かった。昨年はクマの出没が多く、人里周辺で捕獲するケースも増えていたことが影響しているとみられる。同省によると、22年度の捕獲数は1年間で796頭だった。公表している08年度以降では、これまで20年度の859頭が最多だった。同省の集計は人里などで都道府県知事の許可を得て捕獲した数と、国による鳥獣保護区内での捕獲数を対象としており、民間の狩猟による数は含まない。道のまとめでは過去10年ほどで、狩猟による数が年間30~80頭程度に上り、23年度は総数が1500頭に迫る可能性もある。昨年のクマに関する道警への通報は、過去最多の4055件だった。同省によると捕獲数の増加は全国的な傾向で、昨年クマの出没が増えた秋田県でも、捕獲数は2311頭(2月末時点)と、前年度1年間(398頭)の5・8倍に増えているという。人里に出没するヒグマが増加する中、札幌市が来年度にも、藻岩山や三角山、円山などの周辺エリアで、箱わなの設置を検討していることが17日、分かった。観光地や住宅街が含まれるこのエリアで捕獲を進め、生息密度を下げる狙い。5月下旬にも専門家を交えた協議会を開き、具体的な対策を検討する方針だ。中央区と西区、南区にまたがるこのエリアでは、2013年以降、少なくとも24頭(うち3頭は駆除)のヒグマが確認されている。市は、人とヒグマとの距離が特に近い地域だとして、昨年3月、「対策重点エリア」に指定した。昨年末に開かれた専門家らによる協議会では、山からの侵入抑制や捕獲を進める必要があると指摘されていた。市では今後、体毛を採取するための「ヘアトラップ」を従来の3か所から10か所程度に増やすなどして生態調査も進めていく。
(札幌市、クマの駆除対策強化へ:北海道)
クマが「指定管理鳥獣」に指定される中、札幌市は観光客なども多く訪れる円山動物園や藻岩山を含むエリアで、生息数の調査などを進め駆除対策を強化する方針です。全国でクマによる被害が相次いでいることを受けて、環境省は16日、ヒグマなどのクマ類を「指定管理鳥獣」に指定し、管理体制などを強めることになりました。こうした中、観光客などが多く訪れる札幌市の円山動物園や藻岩山を含む一帯でもクマの目撃が相次いだため、市は去年、「ヒグマ対策重点エリア」に指定し、今後、駆除などの対策を強化する方針です。具体的にはことし6月以降、クマの毛を採取してDNAなどを調べる「ヘアトラップ調査」の地点を現在の3か所からおよそ10か所に増やすことや、ドローンを活用して上空から冬眠中のクマの穴などを調査することで、エリア内に生息しているクマの数や行動範囲を詳しく確認することにしています。また生ゴミなどを食べられないよう公園のゴミ箱を強固なものに変更することや、クマを捕獲するための「箱わな」を設置することを検討しています。こうした方針について、市は専門家などが参加する会議を来月下旬にも開催し、出された意見を踏まえて決定することにしています。春になりヒグマの活動が活発化することから、道は関係する部局や機関を集めた会議を開き、ヒグマが出没した際の対応などを確認しました。このなかで、道環境生活部の新井田順也野生動物対策担当局長が「ヒグマなどのクマ類が指定管理鳥獣に追加され、国でも積極的に対策が進められると思われる。道内でも関係機関が協力して対応することが重要だ」と述べました。会議では道の担当者が、ヒグマが市街地に出没し重大な被害が発生するおそれがある場合は駆除を行うことを説明しました。また、春はヒグマが冬眠から覚める時期と山菜採りのシーズンが重なり、被害が増加する傾向にあることから、山に入る際の注意喚起を強化するよう呼びかけました。道によりますと、昨年度1年間に道内ではヒグマによる人身事故で2人が死亡、7人がけがをし、死傷者の数は令和3年度に次いで過去2番目に多かったということです。
(指定管理鳥獣にクマ追加で北海道知事が環境大臣に面会:北海道)
環境省がクマを「指定管理鳥獣」に追加したことうけ、鈴木知事が伊藤環境大臣と面会し地域の実情に応じた対応を求めました。17日午後鈴木知事は東京で伊藤環境大臣と会い、全国で出没が相次ぐクマの対策について話し合いました。16日、環境省は捕獲や個体数の調査などが国の交付金の対象となる「指定管理鳥獣」にクマを追加しています。鈴木直道知事「引き続き、地域の実情を踏まえたクマの特性に応じた対策をぜひ一緒に考えていければ」。伊藤環境大臣は今後、専門家による検討会を設置し、市街地で禁止されている猟銃の使用について、法律の改正も検討するとしています。
(離れした子グマ増!?その危険性は「好奇心旺盛で警戒心が弱い」:新潟)
暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増えていますが、それと同時に冬眠から目覚めたクマが動き始める時期でもあります。例年相次ぐクマによる人身被害…今年の傾向や注意点を専門家に聞きました。暖かい日が続き、山登りや山菜採りに出かける人も増える中、人間と同じく動きが活発になるのが冬眠明けのクマです。【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】「去年エサが悪くて、クマがお腹空いた状態で寝ているから、春は比較的どの山でも山菜がしっかり出ているので、それを今起きて慌てて食べているところだと思う」。こう話すのはクマの生態に詳しい長岡技術科学大学の山本麻希准教授です。2023年度、ツキノワグマによる人身被害が9件発生している県内。全国でも被害が相次いだことから、環境省は16日、クマを「指定管理鳥獣」に追加したと発表。国の交付金を使って捕獲や個体数の事前調査・管理ができるようになります。【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】「ただ単に減らすのではなく、きちっと個体群が保全されている。そもそもクマの数を科学的にモニタリングしながら個体数を調整していくための予算がついたというふうに考えられる」。一方で、近年人身被害が増えている理由について、個体数の問題だけではなく、クマの生息エリアが人間が生活するエリアに近づいて来ていることが原因だと山本准教授は分析。こうした中、県内では今月に入ってクマの目撃・痕跡件数が9件寄せられています。特に今年注意が必要となるのが…【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】「おととしが久々にエサのいい年だったので、その時にクマが子どもを産んでいる。親離れした子グマがそこらへんにいることがあるのが今年の特徴になる」。【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】「子グマは怖いもの知らずで好奇心が強かったり、人間への警戒心が弱かったりする。ましてや母グマが集落でエサを食べている母グマだと子どもも一緒に集落でエサを食べた経験を持っているので」。3年前には新発田市の60代男性が、藪の中にいた子グマを踏んで噛まれるなどの事故も発生していて、子グマに遭遇した際には決して近づかないことが重要です。【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】「山に入る方は音を出してもらうとか複数の人数で行動するとか、クマにここに人がいるんだよと知らしめながら入るようにして頂きたい」。県は早朝や夕方の入山は避けることや、クマのエサとなる不要な農作物などは適切に処分するよう呼びかけています。
(クマを「指定管理鳥獣」に指定、対策を国から交付金支援:秋田)
クマによる被害が相次ぐ中、環境省は16日、省令を改正し、クマを「指定管理鳥獣」に指定したと発表しました。これを受けて秋田県の佐竹知事は、「今後、国の支援策が示され、取り組みが強化できると考えている」とするコメントを出しました。環境省によりますと、16日付けで省令を改正し、絶滅のおそれのある四国の個体群を除いたクマを指定管理鳥獣に指定したということです。今後、県などがクマの対策を行う際、交付金の形で国から支援が受けられるようになるということです。具体的には、クマの捕獲のほか、人の生活圏での出没を防ぐための対策、それにクマ対策の訓練や人材育成などで、環境省はことし秋ごろまでに支援できるよう調整するとしています。これを受けて、秋田県の佐竹知事は「今後、具体的な国の支援策が示され、人の生活圏とクマ類の生息域の空間的なすみ分けによる、人とクマ類のあつれきの低減に向けた取り組みが強化できると考えており、引き続き関係機関と連携して県民の安全・安心の確保に全力を尽くしてまいります」とするコメントを出しました。
(クマ被害に見舞金支給へ:秋田)
秋田県北秋田市は、クマなど指定管理鳥獣による市民の人身被害に対する見舞金制度の創設を決めた。26日に予定している臨時市議会に、関連経費を含む2024年度一般会計補正予算案を提出する。クマの人身被害も対象にした見舞金制度が創設されれば、県内自治体で初めて。
(都心で増えるアライグマ、「危機感足りない」と専門家:東京)
東京都内で、特定外来生物のアライグマの目撃や被害が急増している。「屋根裏に住み着いた」など、23区内の住民からの相談は、この8年で40倍以上になった。アライグマは農作物への被害だけでなく、有効な治療薬がなく、死亡率が高い感染症を引き起こすウイルスを媒介するおそれがある。しかし、「自治体も住民も危機感がない」と、専門家は警鐘を鳴らしている。東京・足立区の親類の家に住み始めた男子大学生はある日、押入れの奥の壁が破られ、穴が空いているのを見つけた。なにげなく穴をのぞき込んだ学生が見たのは、暗闇の中で光る、正体不明の動物の「目」だった。驚いた学生は区役所に相談。仕掛けたわなで捕らえられたのは、2頭のアライグマだった。足立区には2022年度、アライグマについての相談が48件寄せられ、その半数近くが家屋などへの侵入に関するものだった。3~5月はアライグマの繁殖期で、住宅の壁を破って屋根裏などに潜り込むことが多いのだという。都内の各区役所は、ウェブサイトにアライグマへの注意喚起が掲載。アライグマの生態、タヌキやハクビシンとの見分け方などを紹介している区もある。都によると、20年前まではゼロだった捕獲数は05年度から増加。現在は千代田区などの都心部も含め、都内のほぼ全域で生息が確認されている。21年度の捕獲数は1223頭になった。23区内の住民から寄せられた相談件数は13年度には9件しかなかったが、21年度には400件と40倍以上に増えた。生息調査が行われていないため詳細は不明だが、区部では比較的農業が盛んな練馬区や世田谷区、大田区など、環状8号線に沿ったエリアにアライグマが出没することが多いという。「夜に活動するアライグマが日中に人目につくようになったら、もう相当な数が生息していると考えていい」と話すのは、兵庫県森林動物研究センターの横山真弓研究部長。アライグマはもともと北米原産だが、国内で最も数を増やしているのが関西地方だ。アライグマは1970年代に放送されたテレビアニメ「あらいぐまラスカル」で人気となり、見た目の可愛らしさもあって、ペットとして大量に輸入された。ところが、ブームが下火になると、業者や飼い主に都市近郊の野山などに捨てられ、野生化。関西地方では2000年ごろから急増し、兵庫県では毎年5千万円ほどの農作物被害が出ている。05年に特定外来生物に指定され、兵庫県内では21年度に8千頭以上が捕獲されたが、それでも増加に歯止めがかかっていない状況だという。そして、アライグマをめぐっては、新たな懸念も出てきている。アライグマにつくマダニが媒介する「SFTS」(重症熱性血小板減少症候群)という感染症だ。SFTSは、原因となるウイルスを持ったマダニに吸血されることで感染する病気だ。国内では海外渡航歴のない人の感染が13年に初めて確認され、今年1月末までに939の症例が報告されている。発熱やおう吐、下痢などの症状が現れ、重症化すると肝腎障害や多臓器不全を起こして死に至ることもある。有効な薬やワクチンはなく、死亡率は20%にものぼる。マダニは、イノシシやシカ、タヌキなど、さまざまな動物から動物に移り、SFTSや日本紅斑熱を広める。そのなかでもアライグマを特に警戒するのには理由がある。「日本に定着したアライグマは、人家の屋根裏で子育てをするという非常に大胆な行動が確認されています。つまり、人間のすぐ近くにマダニを運ぶという点で、アライグマが一番リスクが高い動物だと考えています」(横山さん)。アライグマの大きさはタヌキとそれほど変わらないが、筋肉が非常に発達しており、噛む力や手足の力がとても強い。そのため、人家に少しでも隙間があると、そこを破壊して、内部に侵入してしまうのだ。そして、アライグマはSFTSウイルスへの抗体を持つことができ、感染しても死ににくい。つまり、SFTSウイルスにとってアライグマは、格好の「運び屋」なのだ。実際、SFTSウイルスに感染したアライグマは、近年増えていると見られている。特定外来生物の駆除で捕獲したアライグマの抗体検査を実施し、SFTSの拡大状況を調べてきた国立感染症研究所獣医科学部の前田健部長によると、西日本のある地域では10年ごろから、ウイルスに感染したことがある「陽性」のアライグマが見つかり始めた。そして、13年度には陽性率が24%に上昇し、アライグマ経由かは不明だが、ウイルスに感染した人も見つかった。そして18年度にはアライグマの陽性率が55.8%にまで増加したという。まだ東日本では、ウイルス陽性のアライグマは見つかっていない。しかし、SFTSと診断された患者は、西日本から東日本に広がりつつある。拡大している「脅威」。しかし、公益社団法人・東京都ペストコントロール協会の会長で、アライグマの駆除を手掛ける「ヨシダ消毒」(練馬区)の清水一郎代表取締役は、「アライグマを防除しなければならない最大の理由は感染症対策です。ところが、一般の人だけでなく、自治体も危機感がほとんどない」と嘆く。ヨシダ消毒は、新型コロナの流行初期、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の感染者搬送車や屋形船の消毒などにあたった会社だ。わなを仕掛けて捕獲しているものの、繁殖力が上回ってなかなか数が減らない。そんななかでアライグマを減らす最も確実な方法は、手に入れられるえさを減らすことだという。23区のアライグマが何を食べているか、清水さんがふんの中身を調べたところ、結果は意外なものだった。「生ごみをあさったりもしますが、春から秋にかけては主に農作物や庭に植えられた果実を食べています。えさの乏しい冬の間はほぼイチョウの実、ギンナンだけを食べていたんです」「東京都の木」であるイチョウは、都内のいたるところに植えられている。道路に落ちたギンナンは拾われたり、掃除されたりしてなくなるが、根元の土の上に落ちた実はそのまま残っていることが多く、これがアライグマのえさになるのだという。清水さんは、こう提案する。「クマ対策と同じで、庭のカキや柑橘類など、食べない果実はそのまま残さない。ギンナンもすべて掃除する。シンプルですが、アライグマを減らす有効な対策だと思います」。
(アメリカ国籍の男性が日本でハンターになるまでの「波乱万丈人生」:兵庫)
狩猟人口の減少、気候変動による餌不足などにより鹿、猪、熊などの獣害が増加傾向にある日本。獣害に悩む地方自治体は新人猟師の育成に力を入れているが、コロナ禍やウクライナ戦争の影響で火薬、弾薬類の価格が高騰していることもあり、猟師不足が深刻化している。この状況下で私は、兵庫県で猟師として生計を立てているひとりのアメリカ人男性に出会った。ハモール・ジェフリー・ヒースさん(41)はアメリカ、アイオワ州出身。実家はトウモロコシ、大豆などを栽培し、豚や乳牛を育てている酪農家だ。祖父と父が狩猟をしていた影響で4歳の時に狩猟に興味を持ち、14歳で初めて猟銃を手にし、野山を歩いては鹿や野鳥を狩っていた。ネブラスカ州立大学に在学中に、同大学に留学していた妻の真帆さんと出会い、交際が始まる。2002年、20歳になった真帆さんが成人式に出席するために一時帰国する事になり、ハモールさんも一緒に日本を訪れた。「それまでの人生で故郷を出たことがなかったのです。生まれて初めて飛行機に乗り、初めて海を見たのが妻の地元の山口県でした」。その後、3回ほど訪日して日本に興味を持ったハモールさんは在学中に真帆さんと婚約。ネブラスカ大学と静岡大学が姉妹校という縁もあって、日本への留学を決めた。大学を出た後、車を輸出する会社に就職して静岡と東京で16年間、暮らした。その後、奥さんの転職にともない兵庫県に移住。外国人でも免許を取得すれば狩猟ができることを知ったハモールさんは、猟銃免許と狩猟免許を取得した。「地元に猟師の知り合いがいなかったので一人で山に入って鹿や猪を獲っていました。『怪しい外国人が鉄砲を持って山を徘徊している』と通報されたこともありました(笑)」。地元の猟友会の西宮支部のメンバーと出会ったハモールさんは、猟友会のベテラン猟師に弟子入りすることになった。日本ではメジャーな「くくり罠猟」(針金やワイヤーなどで作った輪によって、 獲物の足や体をくくって捕らえる仕掛け)は、アメリカでは行われておらず、「非常に興味をそそられた」と言う。狩猟を始めて7年目となる現在、県や市の鳥獣保護、猟友会の事務局の仕事をして収入を得ており、外資系企業に勤務する妻の真帆さんと小学3年生になる息子の海晴君と3人暮らし。自宅の近所にはハモールさんが昨年5月から借りている田んぼがあり、530kgの米を収穫したそうだ。隣の畑では玉葱やニンニク、キャベツを育てている。自分で育てた作物の味は格別で、お裾分けした友人たちにも好評だという。「アメリカの家族も基本的に自給自足の生活をしています。自分で食べるものは自分で獲って、自分で育てた方が美味しくて、環境にも優しいです」。ハモールさん一家が暮らす西宮市は六甲山地のなだらかな斜面にあり、住宅地と森林が近接しているため、家庭菜園が獣に荒らされ、猪による事故も多発している。日当たりの良い斜面に設置された太陽光パネルの配線を猪に喰い千切られることが多々あるとという。獣害の多発を受けて、兵庫県は猟銃と狩猟免許を取得した新人向けに狩猟知識、技術習得が目的の「有害鳥獣捕獲入門講座」を無料で開講している。この講座は狩猟マイスター育成スクールと呼ばれておりハモールさんも受講している。「このスクールのいいところは知識や技術の習得はもちろんですが、良い仲間ができること。一緒に受講した仲間とはいい関係が続いています」。獣害が深刻化し、若手猟師が不足している都道府県は狩猟マイスター育成スクールを導入してもらいたいものだ。
(アメリカ人ハンターの猟に密着:兵庫)
前編記事『猟師不足の一助に! アメリカ国籍の男性が日本でハンターになるまでの「波乱万丈人生」』では、ハモール・ジェフリー・ヒースさん(41)が日本にわたり「アメリカ人ハンター」として生きていく決断をするまでの経緯を取り上げた。後編ではハモールさんと仲間たちの猟の様子を紹介する。ハモールさんは狩猟免許を取得したばかりの新人、藤田さんを猟に同行させて指導を行うという。この日は住宅地近くの雑木林、農地など3ヵ所に仕掛けた罠を巡回。猪が見破れないよう、ワイヤーを落ち葉で隠して獣の通り道に罠を仕掛ける方法などを丁寧に説明した。「市役所の農政課に住民から獣害の連絡が入ると、市と猟友会が共同で被害状況を調査をして罠をどこに仕掛けるかを決めます」。見回りを終え、猟師たちが“小屋”と呼んでいる西宮支部の事務所兼物置へと向かう。この日、ハモールさんは新人猟師たちにワイヤーを使った罠の作り方を教えるという。西宮支部ではハモールさんやベテランたちが銃猟、罠猟、獲物の解体法などのレクチャーを行っている。「アメリカではコヨーテをトラバサミ(足を入れるとバッチン!と金属製の板が獲物を挟む罠)で獲りますが、鹿や猪をくくり罠で獲ることはありませんでした。日本の罠猟は独特。私の師匠は1年間で猪を100頭も獲る。すごいです」。日曜日、ハモールさんは兵庫県と京都府の県境にある丹波篠山市で地元猟友会と合同で巻狩りを行っている。猟場の山に着くと、ハモールさんが指示を出して立間(射手)を配置する。甲斐犬を連れた勢子(追いかけ役)の米田さんが獲物を追い立てるという作戦だ。私が同行した日は午前中、獲物が出なかったので、昼ご飯を食べてから別の猟場へと向かった。ハモールさんを先頭に山を登り、立間についた。途中で猪か鹿が泥浴びをする“ぬた場”があったことから期待できそうだ。それぞれが持ち場について間もなく、米田さんから「鹿が出た。ハモちゃんの方に向かってる」と無線が入った。ブローニングのAボルトを構えるハモールさん。数分後、近くで銃声が響いた。続けざまにもう1発の銃声。「獲りました」と無線が入る。ハモールさんが銃声がした方向へ急ぐと雌の鹿が倒れていた。仕留めたのは猟を始めて5年目の笹本圭子さんだった。「いきなり鹿が飛び出してきたのですが、思ったより冷静に対処できました」。記念すべき初めての獲物を仕留めた笹本さんに、狩猟メンバーから祝福の言葉がかけられた。ハモールさんも大満足の猟だった。翌朝、仕掛けた罠に猪がかかったという連絡を受けたハモールさんが現場へと向かった。現場は斜面に面した高級住宅地にある公園だった。左前足をワイヤーにとらわれた30kgほどの猪が必死にもがいている。油断すると逆襲されるので慎重に背後から近寄る。ハモールさんが“とどめ”として鉄パイプで脳天を一撃する。「小さなウリ坊だったら、素手でヘッドロックをかけてとどめをさしますよ」。「車の輸出の仕事をしていた時は、毎日が忙しくて精神的に余裕がありませんでした。都会での生活に馴染めなくて、ストレスが溜まっていたと思います。兵庫県に引っ越して、自然が間近にある環境で家族と暮らせるようになり、猟友会の先輩や仲間との出会いがあった。山で獲れた肉を頂き、米や野菜を作るようになって、自分にとって理想の生活を手に入れることができました」。かつてアメリカで祖父や父から猟を学んだように、息子の海晴君にも猟の楽しさを伝授したいというのがハモールさんの願いだ。
(住宅街に出没のイノシシ捕獲に至らず:宮崎)
17日午前から宮崎市の住宅街で出没しているイノシシは、午後3時現在、まだ捕獲されていない。宮崎北警察署では2回目の防犯メールを送り、注意を呼び掛けている。令和6年4月17日午前7時ころ、宮崎市新別府町で出没したイノシシは、その後、同日午前9時頃に浮之城町、同日午前9時30分頃に権現町においても出没し、その後まだ捕獲には至っていません。
(「寺の裏にシカがいる」:静岡)
4月18日午前、静岡県焼津市の沿岸部にシカが出没しました。シカは体長1mほどとみられ、警察はシカを見かけても近づいたりしないよう注意を呼び掛けています。こちらは午前9時半頃、寺の住人が撮影した写真です。茂みのなかに角の生えた1頭のシカが確認できます。18日午前9時半頃、焼津市田尻北の長久寺で「寺の裏にシカがいる」と住人が警察に通報しました。シカは数時間の間、寺の敷地内や近くの田んぼなどを歩き回り、その後、姿が見えなくなりました撃された場所は海岸から700mほどの場所で、通報した66歳の女性によりますと、この地域でシカを見たのは初めてだということです。警察は付近の住民にシカを見かけても近づいたりしないよう、注意を呼び掛けています。
(飲食店にクマが侵入し倉庫に居座る:京都)
18日昼すぎ、京都府福知山市にある飲食店「はっかく亭」敷地内の倉庫に、クマが入り込み、居座っているということです。午後1時半ごろ、店の従業員から「クマが建物に入ってきた」と通報がありました。警察が駆け付けたところ、姿は確認できないものの、クマ1頭が倉庫に居座っているとみられ、警察官らが、バリケードを設置するなど対応しているということです。ケガ人はなく、現在、クマの捕獲方法などを検討しているということです。その後、爆竹を鳴らすなどしてクマの反応を確認しましたが、動きがなかったため、市は、部屋の中に蜂蜜や赤外線カメラを設置し、今夜、クマに動きがあるかどうか調べることを決めました。クマが中にいることが確認できた場合、そのまま山に逃がすことを考えているとしていて、周辺に引き続き注意を呼び掛けています。
(第2回奥会津鹿フェスティバル:福島)
昨年、南会津町「きとね」で開催された奥会津鹿フェスティバルが、会場を只見町「只見公民館」に移し、今年も開催されます。昨年は、鹿革を使ったワークショップの他、鹿肉や郷土料理の出店もありました。他ではなかなか体験できない体験をお見逃しなく。
(シカ肉料理を飲食店で提供へ:長野)
下諏訪町では、地元で捕獲したシカの肉を使った料理を飲食店で提供し新たな名物とするプロジェクトが進んでいて、17日新メニューの試食会が開かれました。このプロジェクトは、地元で捕獲したシカの肉を有効に活用し地域おこしにつなげようと、下諏訪商工会議所が町内の飲食店とともに立ち上げ、メンバーは去年から勉強会を続けています。17日は町内の山荘が開発したシカ肉を使ったメニューの試食会が開かれ、およそ10人のメンバーがモモ肉のカツとスジ肉とごぼうのしぐれ煮、それにひき肉を使ったスパイスカレーの3品を味わいました。このうちモモ肉はクセを抑え柔らかく仕上げるため、下処理としてヨーグルトにつけているということで、メンバーたちは味や食感について意見を交わしていました。山荘を経営する小島由希子さんは「ふだんからシカを多く見かけるので、シカ肉を使ったメニューを提供したいと思いました。ジビエが初めての人にも抵抗なく味わえる工夫をしました」と話していました。下諏訪商工会議所では、今後も飲食店が開発したメニューの試食会を重ね、シカ肉のメニューを提供する店舗を増やしていくことにしています。
(クマ出没:宮城)
利府町によると、18日午後1時30分ごろ、利府町赤沼二本椚にクマが出没しました。
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(クマを「指定管理鳥獣」に追加、計画的に捕獲し頭数管理へ)
クマによる人身被害が多発している問題で、環境省は16日、計画的に捕獲して頭数を管理する「指定管理鳥獣」にクマを追加したと発表した。北海道のヒグマと本州のツキノワグマが対象で、絶滅の恐れがある四国は対象外とした。都道府県は、クマの捕獲や個体数調査などに国の交付金を活用できるようになる。指定管理鳥獣は鳥獣保護法に基づく制度で、これまでニホンジカとイノシシが対象だった。今後、都道府県は各自のクマ捕獲計画に基づいて対策を進める。クマの被害が本格化する秋までに、環境省は交付金の対象事業などの詳細をまとめる。環境省によると、2023年度の人身被害は19道府県で219人(うち死亡6人)に上り、それまで最多だった20年度の158人を大きく上回った。北海道や東北地方などの知事らは昨年11月、クマを指定管理鳥獣とすることや、対策への支援を国に要望していた。藤環境相は16日の閣議後記者会見で、クマの頭数管理を強化する考えを示す一方、「人の生活圏への出没防止など、捕獲に偏らない対策を都道府県などに働きかける」と述べた。
(クマにかまれ男性けが:奈良)
14日午前10時頃、奈良県十津川村出谷の山中で、所有する廃屋を訪れた大阪市西成区の男性(70)が、クマに脚をかまれるなどした。男性は左太ももなどを負傷したが、命に別条はないという。奈良県警五條署員や猟友会員らが同日夕方まで付近を捜索したが、クマは見つからず、住民に注意を呼びかけている。署の発表では、男性は廃屋の整理に知人と2人で訪問。戸を開けたところ、屋内にいた体長約1メートルのクマに左太ももをかまれるなどした。男性は逃げて知人と下山し、同署十津川警察庁舎に被害を届け出た。現場は集落から南約500メートルほど入った険しい山林で、周囲に民家はない。
(”未知の凶器”までカバー、銃刀法違反改正案に透ける警察の本気度)
銃刀法違反の改正案が閣議決定し、国会での早期の法案審議、可決・成立を目指している。 改正案では新たに拳銃等から他の鉄砲全てが「発射罪」の対象となるなど、”抜け穴”をふさぎ、厳罰化が鮮明だ。自作銃についても、3Dプリンター用の設計図や自作方法の解説動画および、そのあおり動画も対象となる。銃所持に関連するリスク要因を包括的に取り締まる内容といえるが、そこに穴はないのか。「過去に何度か行われた改正の中でも今回は画期的といえる内容でしょう」。銃専門家の津田哲也氏は今回の改正案をそう評価した。なにが画期的なのか。「これまでは問題に対して後追いの対応ばかりだったんです。事件が起これば、その事件に使用された銃砲刀剣類だけを対象に規制を強化する、というパターンです。ところが今回の改正案では、まだ犯罪に使用された例のないものにまで対象が拡げられており、警察の本気度を感じます」(津田氏)。津田氏がその代表格として挙げたのが、「電磁石銃」の規制だ。電磁石銃はコイルガンともいわれ、仕組みとしては電磁石の力で弾丸もしくは投射物を打ち出す。現時点では殺傷能力は低いとされ、「少々物騒なおもちゃ」程度ともいわれるが、今後、人を殺傷する凶器へ進化する余地はある。同タイプの銃はなにより、火薬を使わないため動作音が小さく、この先、殺傷能力を有するように技術力がアップしていけば、大きな脅威となり得る。津田氏が補足する。「今回の法改正の要因となった山上(徹也)被告の銃自作がありますが、実はあの銃は火縄銃と変わらない構造で、作り方は難しくないんです。ただ、火薬が不安定で下手をしたら自爆の可能性もありました。一方、電磁石銃は火薬がいりませんから製造プロセスや使用時にそうしたリスクがなく、より作りやすい。野放しにしておくと今後に大きなリスクをはらんでいました」(津田氏)。改正案には銃自作に関連する行為の厳罰化も盛り込まれている。その点はどう評価できるのか。罰則の対象として新設されたのは、「銃の所持などを公然とあおり、そそのかす行為」だ。具体的には、拳銃の販売を会員制交流サイト(SNS)上で告知したり、自作して銃を所持しようとそそのかしたりするなどの行為に対し、罰則が設けられた。「抑止力という意味では効果はあるでしょう。しかし、海外にサーバーを設置するなどでやられてしまうと摘発は難しいでしょう。加えて銃の所持を公然とあおるといっても、そうでない情報発信とどこで線引きをするのか…。表現の自由という側面も無視はできないでしょうしね」と津田氏はこの点については、抜け穴があると評する。警察庁発表の「日本の銃器情勢」(令和4年版)によれば、銃器発砲事件の発生状況は令和4年が9件(うち6件は暴力団等によるとみられる)で、それ以前の4年間でも令和2年の17件を筆頭に10件前後で推移。そのほとんどが暴力団等によるものとなっており、海外に比べれば圧倒的に少ない。そのせいか、銃に対する危機感はそこまで高い印象はない。それでも、安倍元首相の自作銃による射殺事件のインパクトがよほど大きかったのだろう。Polimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)が実施した、「駅の改札口に金属探知機を設置すべきか?」というイシュー(課題)について、条件付きも含めると反対12.5%に対し、賛成が76.8%と大きく上回り、世間の凶悪犯罪に対する意識の高まりを感じさせる。では、これまで一般市民による銃器発砲事件を抑止し、日本の治安をキープしてきた銃管理はどのように行われているか。まず、所持について民間人は、散弾銃、ライフル銃などの猟銃が許可されている。もちろん、屠畜(とちく)用や建設作用など、正当な理由があることが絶対条件だ。条件をクリアしていれば、公安委員会の許可を受ければ基本、誰でも所持はできる。ただし、自動発射式の銃、重心が極端に短い銃、つえや傘に偽装された銃などは、狩猟用にふさわしくないとして許可が下りない。犯罪につながる可能性があれば、その時点でシャットアウトするわけだ。しかも、銃は「一銃一許可」が原則で、銃一丁につき、一人しか所持許可は受けられない。所持後の管理も厳格に行われ、警察が定期的に訪問チェックするほか、強固で重厚な銃保管庫に何重ものチェーンでくくり、容易に持ち出されないよう厳重に保管することも義務付けられている。保管の際はすぐに使えないよう銃から重要部品を外すことなども同様だ。さらに、銃の所持許可は「3回目の誕生日」までで、有効期限は約2年となっている。こうした警察による厳重な管理体制もあり、日本では銃の所持は必要最小限にとどまっている。その意味では皮肉にも、銃に関するトラブルは暴力団関係以外では警察関係が多くなっているという実状もある。「個人的には日本において警官が銃を所持する必要はないと思っています。イギリスでは警官は銃不携帯で専門部隊しか銃を所持していませんからね。それに倣って、日本も銃を所持するのは専門の部隊だけでいいかと」と津田氏は銃犯罪対策として、警官であっても不要な銃の所持はできる限り減らすべきと提言する。なお、警察官の武器所持については、警察法第67条に、「警察官は、その職務の遂行のため小型武器を所持することができる」と定められている。社会に衝撃を与えた自作銃による元首相の銃撃事件。たった一人の一般人の犯行だったことを考えれば、いくらでも銃に関する情報収集ができるネット時代では、自作銃も大きな脅威だと考えざるを得ない。なんとなくでも周辺に怪しい動きを感じれば注意を払う。そうした意識が少しでも国民に浸透するならば、銃刀法違反改正の動きはそれだけで意義があるといえそうだ。
(市街地にクマが現れた際、安全に捕獲するための訓練:秋田)
秋田県全域に「ツキノワグマ出没注意報」が出されるなか、市街地にクマが現れた際に安全に捕獲するための訓練が鹿角市で行われました。17日、鹿角警察署で開かれた訓練には、クマが市街地に現れた際に現場で対応にあたる警察官や自治体の職員などおよそ30人が参加しました。はじめに、クマの生態に詳しい県自然保護課の近藤麻実さんがクマを捕獲する際の銃の使用制限について、日の出前と日の入後の時間帯や住宅の集まる地域での発砲は法律で禁止されていることなどを説明しました。このあと参加者たちは3班に分かれ、住宅地の車庫にクマが居座ったことを想定して、連絡体制や捕獲の手順を確認しました。そして、住宅地を想定した別の場所に移動し、警察官の発砲命令を受けた猟友会のメンバーがクマ役の人に向かって音の出るおもちゃの銃を撃って、対応の流れを確認していました。県警察本部によりますと、ことし1月から先月までのクマの目撃情報は60件と、去年の同じ時期の20倍に増え、県は全域にツキノワグマ出没注意報を出して対策を呼びかけています。鹿角警察署地域課の三森健介課長は「関係する法律を改めて確認し、市民の安全を守りたい」と話していました。また、鹿角市農地林務課の北方康博課長は「警察や猟友会と協力して速やかな捕獲体制の構築に努めたい」と話していました。
(マダニ媒介感染症「SFTS」東進拡大)
マダニが媒介する感染症で、致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染報告が拡大している。西日本中心だった感染地域は徐々に東進、昨年の国内の患者数は過去最多を更新した。マダニに刺される以外にもペットが感染ルートとなる事例も報告され、警戒が高まっている。SFTSウイルスを媒介するマダニ(成ダニで3~8ミリほど)は主に森林や草地に生息し、人や動物に取り付くと皮膚に口器を突き刺し、吸血後は10~20ミリほどになる。活動が盛んな春から秋にかけては、刺される危険性が高まる。SFTSは2011年に中国で報告され、日本では13(平成25)年に患者が確認された。患者は60代以上が多く、高齢者は重症化しやすいが、対症療法が主体。国立感染症研究所によると、致死率は6~30%とされる。感染地域は山口県や宮崎県など西日本が中心だったが、令和3年に愛知県や静岡県で、4年には富山県で確認されるなど東進を続けている。患者報告のある地域以外でもSFTSウイルスを保有するマダニや感染した動物は見つかっている。国内の患者は増加傾向で、昨年は前年(118人)を上回る133人と過去最多となった。患者は農作業中や林業従事者が目立つが、猫や犬を通じた感染も明らかとなっている。宮崎県内の動物病院に勤める獣医師の奥山寛子さん(49)は平成30年夏、SFTSに感染。感染の怖さを身をもって知った。発端は治療していた猫だった。発熱や黄疸(おうだん)症状などのほか、白血球と血小板の減少がみられ、SFTSが疑われていた。感染につながったとみられるのが、隔離室での処置中。注射の穿刺部位から漏れ出していた点滴液が血液とともに、猫の身震いで飛散。猫の体と床を拭いた。手袋はしていたが、ゴーグルなどは着用していなかった。猫は飼い主の要望で自宅に戻り、死んだ。その後、SFTS陽性が確認された。奥山さんに異変が現れたのは猫との接触から10日目のことだった。38度台の発熱と倦怠感(けんたいかん)に襲われた。夜間救急を受診し、医師にこれまでの経緯を説明。血液検査を経て入院措置となり、SFTS陽性が判明した。高熱に立っていられないほどの強いだるさ…。それでも主治医からはSFTSの患者の中では、「軽症な方だ」といわれた。10日間の入院で回復し、退院。奥山さんは、「今は診療時の感染防護具の装着を心がけている」と語る。感染研の公表資料によれば、令和4年9月までに、猫560症例、犬36症例がSFTSと確定診断された。発症動物から獣医療従事者への感染は同年7月末時点で10例確認されており、飼い主への直接感染も9例以上確認されているという。SFTSに詳しい宮崎大の岡林環樹教授は「屋外に出ることのあるペットの猫や犬の場合、マダニに噛まれたり、感染した動物と接触したりして感染してしまうリスクがある」と説明。SFTS以外の感染症をもらってくるリスクを下げるためにも「猫は屋内飼育が望ましい」とし、「犬を散歩する際は虫よけ剤をつけ、帰宅後はマダニがついていないか、チェックする習慣もつけてほしい」と呼びかけている。
(市街地に「箱わな」検討:北海道)
札幌市は、市街地付近に住むクマの生息密度を下げるため、円山や藻岩山周辺の「対策重点エリア」に箱わなの設置を検討していることが分かりました。札幌市では近年クマの出没が相次いでいて、市街地周辺に住む「アーバンベア」の増加が指摘されています。円山や藻岩山、西区の三角山など住宅街に近く人の出入りが多い山林周辺は「対策重点エリア」に指定され、生息数の調査などが進められてきました。対策重点エリア内では、2013年以降少なくとも24頭のクマが確認されていて、札幌市は生息密度を下げるため、早ければ来年度にも箱わなの設置を検討していることが分かりました。猟銃の使用が難しい市街地周辺で被害を未然に防ぐことが目的です。今後、電気柵の設置などと並行し対策を強化したい考えです。
(出没シーズン本格、ヒグマ対策会議:北海道)
クマの出没が相次ぐ中、道は国や各振興局と今年度のクマ対策について話し合う会議を開きました。会議には環境省や各振興局の担当者らが参加し、道が今年度予算に盛り込んでいるハンターの育成・確保に向けた取り組みや、クマが出没した際の対応などについて確認しました。クマによる被害が全国で相次ぐ中、国は16日に「指定管理鳥獣」にクマを追加し、捕獲などの際に交付金を活用できるようになりました。指定管理鳥獣への追加を以前から国に要望してきた鈴木知事は、午後に伊藤環境大臣と面会し、お礼を伝えることにしています。
(過去最も早い「ツキノワグマ出没注意報」:秋田)
ツキノワグマの目撃件数がことしも例年より多いことから、秋田県は県内全域に「ツキノワグマ出没注意報」を出し、クマの被害を防ぐ対策を徹底するよう呼びかけています。県内では去年、クマに襲われるなどしてけがをした人が70人と過去最悪となりましたが、ことしもクマの目撃が相次ぎ、県によりますと、今月に入ってから14日までに目撃されたクマは24件にのぼりました。目撃件数は、過去5年間の4月の平均の1.25倍となり、県は15日、「ツキノワグマ出没注意報」を県内全域に出しました。これは、注意報の運用が始まった2016年以降で最も早いということで、期間は来月末までとなっています。県は、去年の秋に集落にある畑や実のなる木に依存して、そのまま集落の近くに居ついたクマがいると考えられるとして、クマのエサとなる米ぬかや生ゴミは屋外に放置せず、車庫や物置の扉はふだんから閉めておくよう呼びかけています。
(ツキノワグマ対策連絡会議、チャットによる情報共有を導入:岩手)
岩手県花巻市で16日、クマ対策に当たる関係者の情報共有のための会議が開かれ、被害の防止について意見を交わしました。会議には、市や警察、猟友会などから約20人が出席しました。花巻市の昨年度のクマの目撃は512件で、前の年度を大きく上回っています。会議では、チャットによる情報共有の導入や、市内の全小中学生へのクマよけのベルの配布などが確認されました。クマを巡っては環境省が16日、国の交付金で捕獲できる指定管理鳥獣への追加を発表しています。(花巻市農村林務課・山口周行課長)「関係機関の連絡態勢を密にして、それぞれの役割をしっかりと果たしていくことが安全を守ることになると考えている」一方で猟友会からは餌不足が出没増加の一番の要因だとして、根本的な対策を求める声が上がりました。
(世界有数の“熊被害大国”日本が抱える特殊な事情)
2023年の春から秋にかけ、熊被害が増大したことが大きな話題となってきた。それも住宅地に出没し、人間を恐れない「アーバン熊」と呼ばれるタイプの熊が原因だった。熊についてあれこれと調査すればするほど、冗談抜きで「現在の日本の状況はきわめて危険ではないのか」という結論が出てくる。まず驚いたのが、アジア全域に広く生息するツキノワグマだが、日本以外の全生息数よりも日本の本州における生息数のほうが多いのだ。これは北海道のヒグマにも当てはまり、ユーラシア大陸から北米大陸に広がるヒグマの生息地のなかで、最もヒグマの生息密度が高いのが北海道なのだ。どちらも日本以外では絶滅の危機のおそれのあるレッドリストに登録され、人間の保護対象となっている。それが1億2000万人の暮らす日本では、なぜか頭数が増えすぎてしまい、熊が“人口爆発”を起こしているのだ。(本記事は『アーバン熊の脅威』(宝島社)より、抜粋したものです)。なぜ日本は、世界でも類を見ない“熊被害大国”となったのか。現在日本には、北海道にヒグマが推計で1万1700頭、本州と四国には4万4000頭前後のツキノワグマが生息するとされ、全国トータルで最大5万6000頭程度が生息すると考えられている。北米大陸の熊の生息数は100万頭近いともいわれ、それと比べれば日本が特別に多いわけではない。だが北米では、人間の居住域の広がりとともに森林はどんどん切り拓かれ、それに伴い熊は駆除される。そのため熊の生息域は限定され、人間と熊の接触する機会はきわめて少ない。中国でも北米と同様の理由で熊の駆除は進められている。同時に、熊の掌は高級食材として、胆のうは漢方薬(熊胆)として珍重されているため、民間人の狩猟対象となり、生息数は減少の一途をたどっている。日本の場合は国土そのものが狭く、地勢的に人間の居住区と熊の生息域が隣接している。「熊」という言葉が「カミ」の語源だとする説があるように、熊を神聖視する文化・風習が残っており、人間に害を及ぼさないかぎり、無闇に熊を駆除することはしない歴史がある。そんな日本において、明治初期からの北海道開拓期には、新しい土地を求めて人間のほうから熊の生息域に踏み込んでいった。そのことで、日本人は多大な人的被害を熊から受けることになってしまった。北海道での熊害は、環境省に正式に記録が残る1962年以降だけでも発生件数155件、死者59人、負傷者118人に及ぶ。文献に記された明治時代からの記録を含めれば、死亡数は優に100人を超える。なぜこれほどの熊害が発生するのか。北海道というと、「広い大地」を思い浮かべるだろう。しかし、その北海道ですら、熊の生息数、土地の広さと人口数の比率で計れば、他国を大きく上回る「熊密集地帯」となっている。人口密度の高い地域と熊の生息域が日本ほど近い環境は、世界を見渡しても他に例がない。そのため、熊が餌にしているドングリなどの木の実が不作になり、食糧確保のために活動範囲を広げれば、熊はすぐに山を降りて人里までやってくることになる。それでも、かつては人里と熊の生息域の間には、薪や山菜を採るため適度に手入れされた里山があり、これが熊と人間の生活圏の間のワンクッションになっていた。それが現代は里山の開発が進んで人間が山際にまで住むようになった。あるいは逆に、放置された里山が雑木林と化して熊の生息域になったことで、さらに人間と熊の生活圏は近づいている。環境省の試算では、放置された里山は日本の国土の2割強に及ぶという。かつては狩猟や炭づくりのために山間に住む人々がおり、これを熊が恐れて山から降りてこないことがあったが、高齢化の影響などから山間で生活する人が減ってしまった。そうして熊が山から降りやすくなったのと同時に、人間のほうも山登りや渓流釣りなど、レジャー目的で山に入ることが増え、人間と熊の生活圏が熊の遭遇する機会は増えていった。環境省の調査によれば、現在、日常的に人間が居住する住宅地や市街地や農地で起きる熊害の発生率は、すでに山林での熊害を上回っているという。熊と突然遭遇し襲われるケースの多くは、これまで山間部にかぎられていた。だが今後は人間の生活圏でも熊との遭遇が増えると予測される。やっかいなのは人里近くに生息する熊たちが、大きな物音や人間そのものを恐れなくなることだ。本来、熊は警戒心が強く、熊鈴などの音を鳴らせば接触を避けられた。しかし、人間の居住区と熊の生息域が隣接する日本の特殊事情によって、これまでの熊対策が意味をなさなくなる可能性が高いのだ。2009年9月、初心者向けの登山コースとして普段から多くの人出がある乗鞍岳(岐阜と長野の県境)にツキノワグマが現れ、次々と観光客を襲う事件が起きた。山の中腹からバスターミナルを目がけて駆け降りてきた熊は、まったく人間を恐れるそぶりを見せず、車のクラクションを鳴らし続けてもいっさい怯まない。空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた。そのような行動は一般的にいわれてきた熊の生態とまったく異なる。長年、多くの観光客と野生熊の接近が続いた結果、過去の常識が通用しない“モンスターベア”が誕生してしまったわけである。これも地勢的に熊と人間が関わる機会の多い日本ならではの特殊事情といえるだろう。この乗鞍岳の事件では、死者こそ出なかったものの、杖で撃退しようとした観光客は熊が振るった前脚の一撃で顔面の半分を潰され、片目がボロりと地面に落ちたという。発表された被害人数は重傷3人、軽傷7人ということだったが、救急車を使わず自家用車などで病院へ向かった負傷者も多数いたようで、被害の全容は判然としない。こうした特異な事件が、今後は山間だけでなく、都市部でも広がることが危惧される。現在、山地から100メートル以上離れた土地で熊被害が多数発生していることから、熊の生態の変質はもはや疑いようがない。これは日本人が受け入れざるを得ない事実となっているのだ。2023年5月には、札幌市の森林で熊に遭遇したユーチューバーが持参のピザを投げ出し、それを食べて味をしめた熊がたびたび人里近くに現れるようになった一件もあった。温暖化の影響で冬眠期間が短縮したせいか、これまで熊を見かけなかった時期の活動も報告されている。自治体が熊の駆除に乗り出せば、「熊愛護」の観点から多くの批判の声が集まるが、昔ながらの自然保護や動物愛護の精神では、もはやアーバン熊に対処できなくなったと心得なければならない。いったん人里に降りることを覚えた熊は、駆除せずに捕獲という手段を用いて山へ返したところで、またすぐに人里に戻ってくるという。
(ニホンジカの移動経路を予測するAI技術を開発:東京)
野生動物の保護管理を目的に、AIで野生動物の移動経路を予測することは重要である。しかし、これまでの機械学習のアプローチでは、移動した経路における周辺の環境情報を適切に考慮できていなかった。そこで東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院の藤田桂英教授らは、周辺の環境情報を考慮しながらニホンジカの移動経路予測を行うことができるAI技術を開発した。今回開発された技術は、周囲の環境要因を考慮しながら野生動物の移動経路を予測する、新たな機械学習のアプローチを提案した。研究は、東京農工大学工学府情報工学専攻風間健太郎氏(現在三菱電機勤務)、藤田桂英教授、小池伸介教授、篠田悠心氏(現在国立環境研究所勤務)が共同で行い、東京農工大学融合研究支援制度「TAMAGO」の支援を受けた。今回提案されたアプローチは、周囲の環境要因を考慮できる機械学習モデルをベースにしたもので、これによりより高性能な移動経路の予測が可能となる。このアプローチは、長期の各時点同士の依存関係を学習することができる機械学習モデルに基づいた移動経路予測モデルに対して、周囲の環境要因を考慮することができる機構を付加することによって、より高性能に移動経路の予測を行うことが可能だ。また、提案手法では、移動経路を予測する際に、訓練に使用した過去の移動経路のどの部分に着目しているかを可視化することができる。データセットは、神奈川県丹沢エリアを主とした1年以上の期間のニホンジカの観測記録を評価のために用いた。データセットには、ニホンジカの個体情報、緯度と経度、日射量、斜度、標高、植生などの変化情報が記録されている。評価実験の結果、環境要因を考慮している提案手法が既存手法より高い性能であることを示した。また、移動経路における土地利用と植生に関する環境情報が正確な予測のために特に有効であることが明らかになった。さらに、提案した機械学習モデルが、観測期間内に個体が大きく移動した時点を注目して予測しており、ニホンジカが移動経路を大きく変更する際の位置情報やその部分の環境情報を適切に考慮している。また、移動経路を予測する際に、訓練に使用した過去の移動経路のどの部分に着目しているかを可視化することも可能だ。評価実験の結果、提案手法は既存手法より高い性能であることが明らかになった。下図では、提案した機械学習モデルが訓練時にニホンジカが大きく移動した時点を特に注目して予測していることから、移動経路が大きく変更した際の位置情報や環境情報を適切に考慮できていることがわかる。今後この技術を用いて、ニホンジカをはじめとする野生動物の移動経路予測を行うことで、生態や移動経路の変化に適応した保護管理を行うことが可能となるほか、新たな野生動物の生態解明への活用も期待されている。
(県立総合射撃場の愛称を募集します:兵庫)
兵庫県立総合射撃場(三木市吉川町)が県民に広く認識され、多くの来訪者に親しまれるよう、兵庫県立総合射撃場の愛称を募集します。令和6年4月18日(木曜日)から令和6年5月7日(火曜日)まで。
(シカに食い荒らされたリンゴの木が無残な姿に:北海道)
エゾシカによる食害が深刻です。北海道留萌市の隣り、増毛町の果樹園では、特産のリンゴの木などが食い荒らされ、無残な姿となっていて、農家が頭を悩ませています。北海道増毛町で果樹園を営む仙北清孝さんです。仙北さんは4月、果樹園のリンゴの木の伐採を余儀なくされました。シカによる食害のためです。仙北さんの果樹園では、栽培しているリンゴの3割ほどが被害にあいました。他のフルーツの木もよく見てみると、花が咲く芽が食べられています。こうした木は、ほとんど実をつけないということです。なぜ、ことしはシカによる食害が急増しているのか?増毛町などによりますと、シカの餌となるササが去年、一斉に枯れるなどして山で不足しているということです。また、昨シーズンの留萌地方の大雪の影響で、近くの川が雪に覆われたことでシカが渡れるようになり、エサを求めて果樹園にやって来たとみられるということです。無残な姿に変わり果てたリンゴの木。植え替えて、再び収穫できるようになるまで10年近くの時間が必要です。北海道内のエゾシカによる過去5年の農作物の被害額です。その額は、毎年増えていて、2022年度はおよそ48億4600万円にのぼっています。そして、野生動物別で見てみますと、2022年度は全体の被害額が58億8700万円で、エゾシカによる被害額(48億4600万円)は全体の8割を占めています。増毛町は果樹園農家からの要望を受けて、雪に埋もれない十分な高さのネットの柵など、シカによる食害対策を進める考えです。
(狩猟免許試験、定員制度を撤廃:北海道)
道は16日、2024年度の狩猟免許試験について、新型コロナウイルス対策として実施していた会場ごとの定員制度を撤廃すると発表した。
(クマ“OSO18”駆除から初めての春「油断禁物」:北海道)
北海道・道東の標茶町で66頭の牛を襲ったクマ「OSO18」が駆除されて9か月。道東でも、まもなく山菜採りの季節を迎えようとしています。「今年は安心して楽しめる」という声が聞こえてきそうですが、「油断は禁物」と警鐘を鳴らすのは、4年間OSO18と向き合ってきた地元のハンター・後藤勲さん(80)。「OSO18が駆除されても、標茶町には今も10頭以上のクマが生息している。1頭が駆除されたに過ぎない」。山菜採りの季節は、クマが子育てする時期とも重なり、遭遇すると子を守ろうとする母グマに襲われる危険性は変わらないといいます。2017年と2021年には標茶町と、隣町の厚岸町で山菜採りをしていた男性が子育てクマに襲われ2人が死傷し、いずれも駆除されてはいないといいます。更に後藤さんが懸念しているのが「第2のOSO18」の出現です。OSO18が襲った牛の残滓を食べに来た別のクマが監視カメラで複数確認されているといいます。「肉の味を知ったクマは自ら牛を襲う可能性がある」というのです。2023年度は全国で人がクマに襲われる事故が198件と過去最高で、6人が亡くなりました。道内でも5月、幌加内町・朱鞠内湖で釣りに来ていた男性がクマに襲われ死亡。10月にも道南の福島町・大千軒岳で、登山をしていた北海道大学の学生と消防士が、同じクマに襲われ学生が死亡しました。相次ぐ被害に環境省は、クマの指定管理鳥獣への追加を4月16日に決定し捕獲事業や調査などに交付金を出すことを決めました。一方で高齢化が進むハンターの成り手不足が課題になっています。警察庁は長野県で警察官を含む4人が殺害された事件をうけて、凶器に使われたハーフライフル銃の規制強化を閣議決定しました。ハーフライフル銃は、散弾銃と同じく1年目のハンターも所持できましたが、これからは射程距離が約2倍のライフル銃と同様に10年の狩猟経験が必要になります。猟友会や専門家は、ハンター不足につながるなどとして反対し、都道府県から被害防止のため必要との求めがあれば所持を認めるなど柔軟に運用する妥協案が示されています。この動きについて後藤さんはハンターの育成は必要としながらも狩猟免許制度の課題も指摘します。狩猟免許は知識や適性試験と、銃の取り扱いや射撃姿勢などの基本的な技能試験に合格するだけで取得できます。後藤さんは「完全に仕留められなかった手負いのクマは狂暴になり危険。猟銃の免許を取得後、経験豊富なハンターのもとで一定の経験が必要」と訴えます。つまり車の運転免許のように狩猟にも実地研修が必要というのです。若手ハンターの銃が暴発し同行していたベテランの仲間を亡くした経験を持つ後藤さん。「地形や予期せず獲物に出会った時の対応を知るなどの経験がないとハンターにも危険が及ぶ可能性がある」といいます。10年程前からクマは増えていると実感する後藤さんや猟友会は、対策の強化を訴えてきました。しかし2023年、被害が急増し市街地に出没するクマ「アーバンベア」の問題がが表面化し、ようやく国や道が重い腰を上げたといいます。2024年4月11日に開かれた有識者会議で国は、住宅地での猟銃の使用や建物内での麻酔猟銃の使用について法改正の検討を始めることを明らかにしました。法改正は歓迎とする後藤さんですが最後に思いを語りました。「お金のためではなく趣味と使命感でハンターをしている。一方で危険を顧みず住民のためにクマを駆除しても『かわいそう』などと非難される。もっと現場の声を聞いてくれなければ成り手不足が加速し、対策が机上の空論になる」と危機感を訴えています。
(ヌートリア生息域拡大中)
南米原産の大型ネズミ「ヌートリア」が西日本や東海地方などで生息域を広げている。軍服の毛皮用に持ち込まれた戦時中は重宝されたが、今では農作物を食い荒らす害獣に。被害が増えている背景には温暖化の影響もあるとみられ、各自治体が駆除や対策に乗り出している。
(市街地にイノシシが出現:宮崎)
17日午前、宮崎市街地でイノシシの目撃情報が複数寄せられ、警察が注意を呼びかけています。こちらは宮崎市権現町で午前9時過ぎに撮影された映像。イノシシが住宅地を歩いています。警察によりますと、17日午前7時ごろ、宮崎市新別府町にある商業施設の近くで「イノシシが川の土手にいる」と付近の住民から通報がありました。イノシシの目撃情報は複数寄せられていて、現在、警察や市、それに県の職員の十数人態勢で捜索にあたっています。警察は、外出する際には十分に注意し、イノシシを発見した際は決して近づかず、身の安全を確保してから警察や市に通報してほしいと呼びかけています。
(自宅の裏手で1mくらいのクマを見た:新潟)
新潟県長岡市で16日午前、クマ1頭が目撃されました。近くには集落があることから、警察はパトロールするなどして住民に注意を呼び掛けています。クマが目撃されたのは長岡市上樫出で、16日午前9時過ぎ、住民の男性から「今、自宅の裏手で1mくらいのクマを見た」などと110番通報がありました。クマはその後、住宅近くの山のほうに去って行ったということですが、近くには集落もあることから、警察はパトロールするなどして住民に注意を呼び掛けています。
(山林でクマ目撃:栃木)
16日午後2時40分ごろ、鹿沼市酒野谷の山林内で、通行人がクマ1頭を目撃した。鹿沼署によると、クマは体長約50センチ。西へ移動したという。
(すぐ売り切れ、高校生「ジビエバーガー」&イートインコーナー:高知)
高校生が市場の活性化に一役買います。高知市卸売市場で高知商業高校の生徒が、自分たちが考案したジビエ商品の販売を行いました。開店に向けひとつひとつ丁寧に商品を袋詰めしていく生徒たち。高知商業高校ジビエ部のメンバーです。高知商業高校ジビエ部 前田和珠 運営部長:「きょうは売れることももちろんなんですけど、初めてなので市場の方がぶんたくさん来てくださると思うので、関係を深めていけたらなというふうに思います」。高知市卸売市場は現在の場所に移設してから50年以上が経過。高齢化やコロナ禍の影響で業者の撤退や廃業が相次ぎ、空きスペースが増加しています。そこで高知商業高校のジビエ部が市場の活性化とジビエの普及を図ろうと13日、空きスペースを活用してジビエ商品の販売を初めて市場内で行いました。販売するのは「土佐オールスター☆バーガー」香美市で駆除されたシカ肉のほか、土佐あかうしや四万十ポークなどを混ぜたミンチを使っています。13日は50個準備しました。午前8時の開店と同時に人だかりが。5分後には行列ができていました。高知商業高校ジビエ部 前田和珠 運営部長:「今までどれだけ人が多いところで販売しても10分ってことはなかったので、早くても1時間はかかっていたのでこんなに早く売れるとは思ってなかったです」。この日の売り上げの一部はシカで被害を受けた森林保護にあてられるということです。一方、ジビエ部の販売スペースのそばに設けられたのは「イートインコーナー」です。高知市が市場全体の活性化を狙い場内で買った商品を食べられる場所を設置しました。訪れた人は市場内で買った刺身などをごはんの上に乗せて新鮮な味を楽しんでいました。高知市農林水産部 卸売市場市場課 西岡一徳 業務係長:「普段の土曜日よりは人通りも多くて、普段よりは元気が出てきたかなと思っております。買ってすぐここで食べられるようにというリクエストもありますので、今後も続けていきたいと思っております」。イートインコーナーの設置と高知商業高校ジビエ部の商品販売は月1回程度を予定していて、次回は5月11日に行われます。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、17日午前10時45分ごろ、松島町松島石田沢付近にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日、仙台市泉区福岡大沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、16日午後5時20分ごろ、松島町高城にクマが出没しました。
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(クマを「指定管理鳥獣」に追加、交付金で捕獲を支援)
全国で相次いだクマによる人身被害を受け、環境省は16日、国の交付金を用いて捕獲できる指定管理鳥獣にクマを追加したと発表した。捕獲も含めた個体数の管理や、出没対応の訓練などを交付金の支給対象とする方針。市街地で猟銃を使用することを禁止している現在の鳥獣保護管理法の改正も検討していくとしている。2023年度のクマによる人身被害は198件、被害に遭った人は219人でうち6人が死亡した。いずれも統計のある06年度以降で最多となっている。
(別荘でクマに遭遇し男性(70)ケガ:奈良)
14日、奈良県十津川村で、70歳の男性がクマに襲われ、ケガをしました。村や警察などが注意を呼び掛けています。警察によりますと、現場は十津川村出谷にある廃屋で、14日午前10時ごろ、「建物の玄関に入ったところ、体長1メートルくらいの大きさのクマが中にいて、咬みつかれるなどしてケガをした」と届け出がありました。われたのは、大阪市西成区に住む70歳の男性で、左の太ももに約15センチ大の咬み傷があったほか、右の足首に約5センチ大のひっかき傷がありました。病院で手当てを受けて、すでに帰宅しているということです。現場は、男性が30年ほど前に購入した別荘で、現在は使われておらず、空き家状態でした。男性が別荘を整理するために訪れたところ、玄関でクマに遭遇したということです。村や猟友会、警察がクマを探していますが、今のところ見つかっていないということで、防災無線やパトロールなどで地元住民に注意を呼び掛けています。
(「クマの出没増は、凶作年の3~4年後」:長野)
軽井沢町は3月26日、野生鳥獣の被害や捕獲の現状について報告しあう「有害鳥獣被害予防対策協議会」を開き、情報を共有。動物対策にあたる各機関がそれぞれ現状を説明した。ニホンザル対策を担う町によると、町内に生息する群れの頭数は20頭。町北側の国有林を目標地点に定め追い払いを続けているが平成28年以降、活動エリアは千ヶ滝、星野、鶴溜、三笠パークなど限られた別荘地に依存。「現状の追い払いを続けていいのか。環境省や県と相談し新たな対策を講じるときがきているのでは」と提起した。町の委託でクマ対策を担うNPO法人ピッキオは、クマの出没に大きく影響するどんぐりの結実を、町内や周辺の54カ所で毎年調査している。大凶作の年は栄養が十分でないため、母グマが翌年に出産を持ち越すことがあるという。その子らが2年後、母から巣立つため「大凶作の年の3~4年後に出没が増える」という。ピッキオの調査では2020年にどんぐりが大凶作で23年の出没はやや多かった。24年も平年よりも多い出没を予測しているという。
(維持目的の保護計画廃止へ:福井)
2023年度にツキノワグマの出没や人身被害が全国で相次いだことを受け、福井県は4月11日、頭数を減らすことを目的としたクマの捕獲が可能になる「管理計画」を24年度中に策定し、25年4月に施行する方針を示した。現状は狩猟と人身被害防止の捕獲に限られており、計画策定で対策強化につなげる。繁殖力が弱いことから、過度な捕獲とならないよう配慮する。冬眠明けのシーズンを迎え、市町など関係機関の出没対策連絡会が同日、福井県庁であり、県自然環境課の担当者が方針を説明した。クマ対策を巡り、国は絶滅の危険がある四国を除き、4月にもイノシシやシカと同じ「指定管理鳥獣」とし、都道府県が行う捕獲事業を交付金で支援する方向性を示している。こうした動きも踏まえ、県は個体群の安定的な維持などを狙いとした保護計画を24年度で廃止し、管理計画に移行することにした。現状の保護計画は、捕獲の上限を年間156頭と設定。連絡会出席者からは上限の引き上げを求める意見も出た。管理計画策定に向け、県自然環境課の担当者は「生息数自体増えていると考えられるが、上限は調査などを踏まえて検討したい」と慎重な姿勢を示した。連絡会ではこのほか、県内で23年度に前年度の2・4倍となる766頭の目撃などがあり、人身被害が2件発生したことが報告された。このため管理計画施行を待たず、県は24年度にも対策を強化する方針を強調。市町職員らを対象に、はこわなに関する技術研修を初めて実施するほか、クマを人里に近づけないよう樹木を伐採する自治会などへの補助について上限を5万円から10万円に引き上げるなどとした。
(極端な豪雪に直面した野生動物の越冬行動の変化:山形)
昨今の気候変動は、温暖化をもたらす一方で、豪雨・猛暑・豪雪などの極端気象の頻度や規模を増大させ、野生動物の保全における新たな脅威として指摘されている。こうした中、山形大学の研究グループは、極端気象の一例である大寒波(異常豪雪)が、在来哺乳類(イノシシ、サル、キツネ、テン、ノウサギ、タヌキ、カモシカの7種)の越冬時の行動にどのような影響を及ぼすのか評価することとした。豪雪年を含む2015年から2020年にかけて、世界有数の多雪地である十和田・朝日・飯豊山系の1,144kmを山スキーで踏査し、対象種の雪上の足跡を記録し、生息地利用を評価した。解析には、森林内の野生動物の行動様式を推定する手法である生態ニッチ解析を用いた。主な結果として、①積雪上の移動に最も不利な体型を持つイノシシは、日当たりのよい低標高域に集まる傾向があり、極端な豪雪に見舞われるとスギ人工林に逃げ込み越冬を試みる傾向があること、②体が小さい哺乳類(テン、ノウサギ、サル)は、極端な豪雪に見舞われても利用する生息環境を大きく変化させられないこと、③植食性の哺乳類(樹皮や冬芽を主食とするカモシカ、ノウサギ、サル)は、極端な豪雪が降ると、冬季の主食となる食物のほとんどが雪に埋まるため、利用できる生息環境が著しく制約を受けること、が明らかとなった。以上のことから、「体の大きさ」や「食性(冬季の主食)」が、極端豪雪に対する哺乳類各種の耐性を決定づける要因となる可能性が示唆されたとしている。本研究成果は、ドイツ動物学会が発行する国際誌Frontiers in Zoology(2024年2月発刊)に掲載された。
(クマ目撃多数、出没注意報:秋田)
秋田県内で例年より多くのクマの目撃が報告されていることを受け、県は15日、県内全域に「ツキノワグマ出没注意報」を発令した。期間は5月31日まで。県自然保護課によると、4月の発令は2018年以来。目撃が増加している要因の一つとして、昨秋に畑や実のなる庭木に依存し、集落に居着いたクマがいると考えられるという。また、人身被害を防ぐために山菜採りでも注意が必要だとして▽入山が禁止されている地域には入らない▽単独行動は避ける―などの対策を呼びかけている。
(鳥類の鉛中毒をなくせ)
鉛は安価で加工しやすく、鉛製の銃弾はシカなどの捕獲に広く使われる。有害鳥獣対策として猟銃による捕獲は必要だが、鉛弾が死んだシカの体内や環境中に残ることによって、結果として他の野生生物の命が奪われる問題が続いているのだという。23年2月、民間の研究機関「猛禽類(もうきんるい)医学研究所」(北海道釧路市)に環境省の出先機関から連絡が入った。斉藤慶輔代表が道南地域の現場に駆けつけると、1羽のオジロワシが翼を上げられずにうずくまっていた。オジロワシは国の天然記念物で、絶滅危惧種だ。抱き上げると胆汁を含んだ緑色のふんが肛門の周りにべったりと付いていた。搬送中も脳の障害によると思われる「ギャッ」という奇声を何度も上げた。いずれも鉛中毒特有の症状だという。
(子グマに近づく観光客…不安げな業者:秋田)
秋田県仙北市の田沢湖西側の小屋にクマが逃げ込んでから一夜明けた10日朝、クマは箱わなで捕獲された。現場は近くに「たつこ像」や売店などがある観光スポット。昨年から出没が相次ぐクマは今春、例年より早く姿を見せており、観光業者らは「もし観光客に被害が出れば大変だ」と不安を募らせている。小屋に逃げたクマは10日午前6時10分頃、地元猟友会員と仙北署員が、出口に仕掛けた箱わなに入ったのを確認し、扉を閉めた。その後、麻酔で眠らせ、箱わなごと軽トラックで運び出した。けが人はいなかった。市によると、クマは体長約95センチのメスの成獣とみられ、体重は約17キロと非常にやせていたという。小屋を所有する女性(76)は「この辺は観光客が来るので捕獲されてほっとした」と胸をなで下ろした。ただ、本格的な観光シーズンを前に、観光業者からは不安の声が上がった。遊覧船の船着き場やホテルなどが集積する田沢湖東側で土産物店を営む男性によると、昨秋に子グマ2頭が近くに出た際、観光客が「かわいい。写真を撮りたい」と近づこうとしたため止めたことがあったという。男性は「クマを怖いと思っていない観光客もいる。もし被害が出るようなことになれば、客足が遠のいてしまう」と不安げな表情を浮かべた。この地域で遊覧船やレストハウスを営業している羽後交通興業(横手市)も、クマを寄せ付けないようにするため、食べ残しやごみを屋外に放置しないようにしているが、佐藤和人観光事業部長は「動物が相手なだけに難しい面もある。取り組みを徹底していきたい」と語った。一方、湖から約15キロ離れた仙北市角館町の武家屋敷通りでは、シダレザクラの見頃を控えてクマ対策に余念がない。地元の観光協会の桑島功専務理事(63)は、湖にクマが出たことに「こんな春先に下りてくるとは聞いたことがない」と驚いた様子。武家屋敷通りは市街地だが、昨年もクマが出たことからポスターなどで注意喚起するという。県警によると、今年の出没件数は4月9日時点で72件だった。1~3月の3か月で見ると、記録が残る2009年以降、最高出没件数は18年と21年の5件だったが、今年は12倍の60件と急増している。NPO法人「日本ツキノワグマ研究所」の米田一彦代表(76)は「観光地での食べ残しのごみなどはクマを引き寄せるため、非常に危険だ」と指摘する。この時期のクマは冬眠前や6月の交尾期ほど攻撃性が高くないとしつつも、「観光客にはクマの危険性を理解していない人もいる。十分に警戒することが必要だ」と注意を呼びかける。
(『イノシシはバカだ』と思っていた自分たちがバカだった:熊本)
「これから狙う魚は何ですか」小誌記者が尋ねると、「がらかぶ」という答えが返ってきた。熊本県宇城市戸馳島は、天草を望む宇土半島の先にある。この地域ではカサゴを「がらかぶ」と呼ぶらしい。「アフターファイブから海釣りができるなんて、最高でしょう?」所有する小型船を操縦しながら、こう笑顔で話す宮川将人さんは数々の肩書を持つ。その全てに共通しているのは「戸馳島を希望あふれる地域にする」という揺るぎない信念だ。宮川さんが現在、手掛けているのは「TOBASE☆ジビエツーリズム」。戸馳島で「獣の存在を知り、農を育み、島で遊ぶ」ことを通じ、大自然の恵みと命の尊さを学ぶためのツアーで、がらかぶ釣りもその体験の一環だ。「まずは親に釣りの仕方を教え、今度は親が子どもに教えると、親がヒーローになります。そうすると子どもたちは『また親と釣りがしたい!』と思えるようになるんです」宮川さんは幼い頃から戸馳島で最初に花農家を始めた祖父と、日本一の洋ラン産地を目指そうと「五蘭塾」を立ち上げた父親の背中を見て育った。 「自分が勝てばそれで良いという思いなんて、これっぽっちもありません」こう断言する宮川さんは、熊本農業高校の園芸・果樹科を卒業後、東京農業大学で学び、米国・オランダで経験を積んだのちに家業を継いだ。「東京も、海外も知って、この島を選んだのです。僕はここから逃げません」海外で学び、島へ帰ってきたときに感じたことは「このままでは大切な地元がなくなる」という危機感だった。身近にあったフェリーも、通っていた小学校もなくなっていく……。1950年に3024人いた島の人口は、2020年に1103人まで減少し、50年には304人になると推計されている。「人が減るのはどうしようもない。そこで思考停止するのではなく、300人であっても島の生活をどうすれば楽しめるのか、徹底的に考えた」と宮川さんは言う。戸馳島三角町は、1880年代に三角西港が開港して以降、交通の要所として栄えてきた。だが、1960年代に天門橋など天草方面へ渡る橋が開通すると、戸馳島は次第に「通過される町」となり、寂れていったという。そんな三角町を目的地としてもらえるような、奇跡の一日をつくれないか――。そんな思いで、宮川さんが2012年から企画・運営に携わるのが「オールドカーフェスティバルinみすみ」だ。昭和時代の三角町を懐かしむことを目的に、旧車を愛する人が九州中から1万人集う。「観光って、『光を観にいく』って書きますよね。地元が光っていなければ、人は来ません。そこに住んでいる人がキラキラしていたら必ず人は来る。人はモノではなくてヒトに吸い寄せられるんです」「地元を希望であふれる地域に」と励んできた宮川さんに転機が訪れたのは16年のことだ。友人の母親が懸命に耕してきたみかん畑が、イノシシに食い荒らされてしまったのだ。「もう農業を辞めてしまおうか」と話すその姿を見て、事態の深刻さを知った。鳥獣害が離農のきっかけになり、やがて耕作放棄地が増え、味を覚えた獣はさらに人間のいる生活圏へと近づき、畑を食い荒らす……。希望を失う農家をこれ以上増やしたくない。宮川さんは奮起し、「くまもと☆農家ハンター」を立ち上げた。しかし、「自分たちの畑は自分たちで守る」を合言葉に発足したものの、ノウハウはゼロ。クラウドファンディングで集めた支援金で箱罠を20機購入したが、活動開始から7カ月もの間、イノシシがかかることはなかった。島に住む唯一の狩猟者にアドバイスを求めても、「背中で覚えろ」「イノシシの気持ちになって考えろ」の一点張りで、心が折れそうにもなった。当初からICT技術の活用を見込んでいた宮川さんは、箱罠の一角にカメラを設置していた。イノシシが獲れず悩んでいたときにカメラの映像を見返してみると、姿を現したイノシシはカメラをじっと見つめて、箱罠を避けていたのだ。「見ていたんですよ、カメラを。心の中で『イノシシはバカだ』と思っていた自分たちがバカだったんですね」ここで目が覚めた。それ以降、専門家にコンタクトを取り、イノシシのことを徹底的に学んだ。イノシシは1日に6時間から8時間、地面を鼻で掘り起こしながら過ごすことや、箱罠の中にはウリ坊を先に入らせて、安全を確認してからようやく親イノシシが入ってくることなど、彼らの習性を知った。仕掛けにも工夫を凝らした。カメラは箱罠を見下ろせる高い位置に設置したほか、従来よりも山奥に箱罠を設置するなど、「微調整」を繰り返すと、順調に捕獲数が増えていったのだ。設置した箱罠の位置情報を地理情報システム(GIS)に落とし込み、地域の人たちと一緒に評価・改善する「箱罠PDCA」を回すことにも積極的に取り組んだ。設置した箱罠の位置情報を地理情報システム(GIS)に落とし込み、地域の人たちと一緒に評価・改善する「箱罠PDCA」を回すことにも積極的に取り組んだ。活動の中で、イノシシを介したコミュニケーション、通称「イノコミ」が伝播していく。これまで関わりの薄かった人たちが、イノシシという共通のテーマでつながり、若手農家同士や地域内の交流も深まったという。「髪を染めて、どこにエネルギーを使えばいいのか分からない、やんちゃな青年たちの目の色が変わっていくんですよ。イノシシを捕獲して農家からも褒められて、ありがとうと言われてね。『求められる』ことで人の人生って変わるんです。これこそが一番のやりがいです」と宮川さんは語る。農家ハンターでの活動に、入会費や年会費は必要ない。「傷んでいる農家からは1円も取らない」「補助金には頼らない」のが彼らのモットーだ。19年には株式会社イノPを立ち上げ、獲ったイノシシを最大限活用するために「ジビエ☆ファーム」を建設したが、その際には地元の信用金庫が数千万円単位の融資をしてくれた。宮川さんは「僕たちの希望を信じてくれました」と照れくさそうに話す。イノシシをジビエ加工すると、使用しなかった分は「動植物性残さ」という産業廃棄物としての処理が必要になる。個体によっては100キログラム近くあるイノシシだが、処理費は1キログラムあたり約150円掛かると言われる。この出費を抑えながら、命をありがたくいただき、最大限活用するために、福岡県のメーカーと共同開発したのが堆肥化設備だ。もとは豚用の機器だったものに改良を重ねたという。残さを投入してから約5時間でサラサラの堆肥になるというから驚きだ。今では県内外のさまざまな人たちに技術を伝承するほか、自治体職員向けの研修も行っている。冒頭のジビエツーリズムでも、山の中にある罠やジビエ施設に子どもたちを案内する。「どうして捕まえないといけないのか」を伝えながら、箱罠に呼び込むための餌付けも体験させる。さらに、ツアー後も継続して関心を持ってもらうため、餌付けした罠に併設しているカメラの映像リンクを教えている。そうした仕掛けが子どもたちの体験的な知性を育くむことにもつながる。「地方創生という言葉は都会目線。僕たちがやりたいのは、農家による『地元創生』ですね」本稿に出てきた3つの「☆」には、「地元を輝く星のように」と願う宮川さんたちの想いが込められている。
(イノシシ対策に簡便な忌避剤『しし防』ご紹介:兵庫)
今回は、日本各地で増加するイノシシによる被害に焦点を当て、その原因と対策を探っていきます。最近、農業被害や市街地での目撃情報が増えているイノシシ。彼らの行動範囲が広がる一方で、私たち人間の生活圏にも影響が出始めています。しかしながら日本における鳥獣は鳥獣保護管理法によって保護されており、許可なく捕獲することは禁止されています。捕獲を行う場合には、地方自治体から「許可捕獲」の許可を受ける方法と、指定された狩猟期間と場所での「狩猟捕獲」の二つの方法があります。いずれの方法を採用する場合も、狩猟免許の取得や必要な許可の申請が求められます。イノシシを遠ざけるために特定の化学物質を使用する方法です。これは一時的な効果がありますが、継続的に使用する必要があります。今回、ご紹介する忌避剤の有効期限は1年間です。実際にこの忌避剤を使用して菜園内の侵入は0です。周りは、土をほじり返されています。なんとか周囲一帯に侵入を止められないものか思案中です。設置しているのは長崎県佐世保市で無人の離島も数多くあります。そのため普段の寝床は離島で過ごし、食べ物がなくなると本土へ渡ってきて、食い物を荒らしているのではないかと思われます。私の居住する神戸市でも六甲山にイノシシが山ほど居て登山客の食糧を狙ったり、市街地に降りてきてゴミを漁ったりします。今後人口が減少していく中、このような獣害被害は増大していくと思います。なんとか共存できないものか悩ましいものですね。
(スーパーの精肉売り場では見えてこない現実:北海道)
今冬の北海道の猟期も3月末に終了した。昨年、人身被害が過去最悪となったことを受け、暖冬下で深刻なエサ不足に見舞われているクマによる被害の拡大が懸念されたが、表向きは平穏を維持している。それでも、野生動物たちもまた、食べずには生きていけない。自然の中で生き残るための戦いを続けている。元NHKディレクターの黒田未来雄氏が猟師へ転身した経緯を明かすシリーズの第5回。単行本『獲る 食べる 生きる 狩猟と先住民から学ぶ“いのち”の巡り』より抜粋・再構成。よく、聞かれる。「なぜ、狩猟をするのか」と。「肉はスーパーで売っているのに、どうしてわざわざ自分で殺さねばならないのか」と。実に的を射た問いだ。ハンターなら誰もが、一度は同じような指摘を受けた経験があるのではないか。特に僕は、殺される側の獲物に感情移入するきらいがあり、僕自身の心の葛藤に関しても話すことを厭わない。傍から見ている人が「動物を苦しませた挙句に自分も辛いのだったら、狩猟などしなければいいのに」と思うのは当然至極だろう。しかしそもそも、肉は店で手軽に買えるという前提条件は、人類史から見ればごく最近に生まれた、特殊な状況だと言える。20万年以上、狩猟採集生活を送ってきた人間(ホモ・サピエンス)は、やがて野生動物の一部を飼い慣らして家畜とした。技術は向上し、最大限の効率を追い求めた工場式畜産を実現するに至った。現在、地球上に暮らす全人類の総重量は3億トン、牛や豚や鶏などの農場で飼育している家畜は7億トンになるそうだ。それほど多くの家畜がいながらも、彼らを殆ど目撃することがないというのは、考えてみるととても奇妙だ。家畜が生きる姿も、食べるために命を絶つ行為も、僕らの目の届かないところで行われるようになった。僕らが、自分が口にする動物を目にする時。それは既に生きてはおらず、綺麗に精肉され、発泡スチロールのトレーにパックされてしまっている。それが僕らの、新しい常識だ。しかし本当にこの状況は、安定的に永続し得るのか。記憶に新しい東日本大震災や、更に最近の出来事であるコロナ禍。高度なテクノロジーを発達させてきた人間社会に於いても、予想外の事態は常に発生する。その中で、肉の供給が途絶えることはないのか。かつて狂牛病と呼ばれたBSEや豚熱の発生、また鳥インフルエンザによる大量殺処分などのニュースが世間を賑わせている現状に対し、僕らはどう対処するべきなのか。そうした中、一部だけでも自力で肉を獲ることができる人間がいてもいいのではないだろうか──。また、養牛業界の友人から聞いた家畜の実態も、僕にとっては衝撃だった。実は、肉牛の中には乳牛が産んだものも多いというのだ。乳牛は妊娠していないと乳の出が悪い。そこで精液や受精卵を体内に入れ、人工的に妊娠させる。どうせ妊娠させるなら、生まれてくる子牛も人間にとって利用価値の高いものが好ましい。牛乳を得たいなら、メスと分かっている遺伝子を植え付ける。しかし、子牛が生まれすぎると牛舎には収まりきらない。溢れた牛の一部は、肉用として出荷される。副産物収益を最大化するため、ホルスタインの子宮に、黒毛和種などの受精卵が入れられることがある。DNAが黒毛和種であれば、市場に流通させる時もそう称される。代理母は誰であっても構わない。出荷時の年齢は、最高でも2年半程度だ。牛本来の寿命はおよそ20年と言われているのに対し、肉牛の一生はとても短い。屠畜場に送られる前、肉牛はビタミンAの摂取を制御される。サシが綺麗に入った肉を作るためだという。ビタミンAの欠乏は目に悪影響を与え、以前は失明してしまう牛もいたそうだ。畜産家は皆、家畜が生きている間は幸せ且つ快適に過ごせるように尽力しており、アニマルウェルフェアの観点から業界全体で改善が進められている。しかし未だに完全な解決には至っていないらしい。高級和牛として販売されている肉に、乳牛から生まれたビタミン欠乏症の牛のものが含まれているのだ。知れば知るほど、複雑な気持ちになってしまう。高額な費用を投じて、人間の都合だけに合わせた生き方を強要された動物の肉を食べることが、狩猟によって肉を得ることより、倫理性が優っていると言えるのだろうか。と、色々と考察してみたものの、実はこれらは、僕が自分で鹿を撃っていることを正当化するための、単なる言い訳なのかもしれない。どうして僕は狩猟をしているのか。なぜ、自らの手で野生動物の肉を得ることに、強いこだわりを持っているのか。野生動物の命を奪うことに心を痛めながら、やめようと思わない本当の理由は、一体どこにあるのだろう。批判を恐れず、正直に述べると、社会的な意義といったものは二の次だ。それは僕という人間の、極めて個人的な衝動に端を発している。率直に言うと、僕は野生動物と同化したいという、潜在的な欲望があるのだ。食べるというのは、それに直結した行為だ。まずは、彼らが暮らす山を、自分の足で歩く。彼らの日常を追体験する中で、途轍もない強さを思い知らされる。苦労を重ねれば重ねるほどに、憧れや畏敬の念は増すばかりだ。ようやくのことで対面できた時。神々しいまでの美しさに目を瞠る。そして、仕留めた瞬間に湧き上がる、喜びと悲しみ。息の根を止めたことによって生まれる責任感。そこまでして僕は生きていたいのだという自覚。それらを丸ごと、自らの掌中に収める。更に自力で獲った野生動物の肉を食べると、自分の奥底に眠っていた狩猟採集民族としての血が沸き立ってくる感覚がある。遥か昔、人間がまだ驕ることなく、自分たちを動物の一種として位置付ける意識が鮮明だった頃。食う時もあれば食われる時もある緊迫した平等性の中、正々堂々と彼らと渡り合っていた時代の遠い記憶。命を奪いながらも彼らを愛し、必要以上に獲ることはなく、共に栄え、歩んできた叡智。そうしたものに、僕はずっとこの手で触れていたいのだ。そして、これだけは言える。鹿の命を奪うのがハンターであると同時に、鹿を最も尊敬し、心底惚れているのもまた、ハンターなのだと。
(市町向け有害鳥獣捕獲確認事務デジタル化サービス、全国で受付開始:千葉)
Forex Robotics株式会社(千葉県船橋市)は4月15日、地方自治体向けに農作物に被害を出すシカ、イノシシなどの有害鳥獣の捕獲確認事務のデジタル化サービス「有害獣捕獲情報システム いのしかレコード」を全国で受付を始めた。令和4年度時点で、野生鳥獣による農作物被害額は約156億円と言われ、各市町村から認定を受けた有害鳥獣の捕獲従事者が、国や自治体の報奨金を受け捕獲事業等を行っている。Forex Roboticsは、その際の紙ベースによる申請手続きの手間やコスト、捕獲従事者の高齢化、市町での集計処理の煩雑さなどを解決するため、栃木県と2年前からデジタル化のIT実証を実施してきた。令和5年度に同社独自でサービス化の開発を始め、栃木県内でテストを実施。現在は栃木県内でサービスを先行リリースしている。有害鳥獣の捕獲確認事務のデジタル化サービス「有害獣捕獲情報システム いのしかレコード」は、スマートフォンアプリとクラウドの管理システムで構成。スマートフォンアプリには従事者向けに、捕獲申請機能(写真撮影含む)、出猟時の目撃記録機能、わな猟の設置・撤去記録機能がある。アプリは高齢者向けスマートフォン向けにデザインされており、わかりやすいインターフェイスになっている。管理システムは、市町の担当者向けに従事者IDの管理機能、捕獲申請の受付確定・拒否などのステータス管理機能、市町から県への予算申請機能、捕獲情報などの集計機能などがある。デジタル化により、従事者の申請が30分から5分程度に現場で申請できるようになった。また、市町でも県への予算申請までペーパレスで業務を行うことにより、再入力の省力化、および紙資源のコスト削減につながる。
(狩猟の担い手増やそう:群馬)
高齢化や過疎化を背景に狩猟人材が減少する中、魅力を発信して担い手を確保しようと、狩猟関係者らがNPO法人を立ち上げた。群馬県高崎市を拠点に、有害鳥獣の駆除に取り組みつつ、新人ハンターへの講習会や若年層を対象にした食肉加工体験などを実施。県内の鳥獣被害額は毎年数億円規模で推移しており、NPOは危険なイメージを払拭(ふっしょく)して狩猟の意義を伝え、免許所持者を増やしたい考えだ。
(植物園にシカ出没、急きょ休園:京都)
14日午前9時ごろ、京都市左京区の京都府立植物園にシカが出没した。シカは2頭で、園北部の植物生態園の近くにいるのをスタッフが見つけたという。同園は午前9時45分から一時休園とし、京都府警下鴨署員や市の担当者らが行方を追っている。正午現在もシカの所在は不明という。同園は「安全が確認され次第、再開園したい」としている。正門前には多くの市民や観光客らが開園を待っていた。京都府和束町から夫婦で訪れた民泊経営の齋藤哲治さん(73)は「天気もよく、せっかく訪れたのに残念。早く入園したい」と話した。同園では2022年に野生シカの出没が相次ぎ、園内で栽培される植物の食害の恐れもあり、シカ侵入防止対策に追われた。昨年は侵入がなかったという。
(植物園が再開園へ:京都)
14日にシカが出没したため臨時休園していた京都市左京区の府立植物園は、園内の安全を確認できたため15日午後1時に再開園する。
(イノシシ出没:新潟)
新潟市によると、13日午前9時ごろ、新潟市西蒲区間瀬にイノシシが出没しました。
(住宅街近くでクマの目撃情報:新潟)
14日午後3時すぎ、新潟県糸魚川市で住民がクマを目撃して消防に通報しました。警察によりますと、クマが目撃されたのは糸魚川市青海地内で14日午後3時すぎ、住民が「体長80センチほどのクマ1頭が家の近くを走り去るのを目撃した」と消防に通報しました。クマが目撃された現場は近くに住宅街があり糸魚川署と市役所では付近の住民に注意を呼びかけるとともに警戒活動を実施しています。
(シカの群れが「決死の川渡り」:長野)
川を渡るシカの群れの様子が伊那市で撮影されました。「決死の川渡り」、その理由を専門家に聞きました。伊那市の三峰川(みぶがわ)をシカの群れが渡っていく様子。伊那市の「メーテル」さんからSBCのスクープ投稿に、映像が寄せられました。4月10日に、愛犬との散歩の際に撮影したということです。伊那市では、この動画が撮影された前日の9日正午までの24時間に、90ミリの雨が降りました。三峰川も増水していて、川を渡るシカもやっと頭が出ている状態です。溺れる可能性もあり、決死の川渡りのようにも見えますが、この行動には一体どのような理由があるのか。動物の生態に詳しい信州大学農学部の泉山茂之(いずみやま・しげゆき)特任教授に聞きました。信州大学農学部 泉山茂之特任教授:「(普段から)河川敷の中に暮らしていて、シカは昼間やぶの中に隠れているのが普通なんだけど、このように開けたところだと犬がいることもあってびっくりして、ここから危険を感じて濁流を泳いで渡って対岸に逃げて行った。流されながらもちゃんと泳いでいるんですよ」記者:「頭一個しか出てないですけど…」泉山特任教授:「泳ぎはみんな上手ですよ」「二ホンジカのこういう映像は珍しいと思いますよ。本当に生きていくのが大変なんですよね」泉山特任教授は、15年以上にわたってシカをはじめとした野生動物の行動範囲などを研究しています。シカが川を渡る例は珍しくなく、なかには黒部ダムを泳いで渡るシカもいたということです。信州大学農学部 泉山茂之特任教授:「シカはより安全なところへ逃げていっているんですよね。野生動物にとって一番の外敵は人間だから、人間がいないところへ逃げていっている。外敵から逃げるために泳ぐ。安全なところで子育てをするためにダムを渡るということをする」外敵から逃げ、身を隠す意味があった川渡り。生き抜くための必死な姿といえそうです。
(イノシシが目撃:新潟)
新潟県長岡市によると4月13日の正午ころ、長岡市大積千本町地内(大積千本町公民館付近)でイノシシの目撃情報があった。
(ジビエの魅力発信:静岡)
浜松市内でジビエ(野生鳥獣肉)を扱う事業者などでつくる「天竜ジビエプロジェクト」(金沢真生子代表)は21日午前10時~午後3時、「天竜ジビエフェス」を浜松市天竜区二俣町の「森のマルシェきころ」で開く。県内中山間地で捕れる獣類の地域資源としての魅力を、消費者に発信する。フェスには飲食や皮革製品販売など約20事業者が参加する。出店者はシカ1頭の半身を調理して各部位を販売したり、シカの革を用いた雑貨を紹介したりする。里山の自然やシカ肉の調理法を学ぶセミナーもあり、有害鳥獣の捕獲に取り組むNPO法人ルーツジャパン(同市中央区)の岡本浩明代表らが講演する。中山間地ではイノシシやシカによる食害が課題となっている。状況に対応して天竜区春野町では2022年12月、新型コロナウイルス禍などで閉業していた加工施設「ジビエ工房ジミート」が再開。料理店や農産物直売所へのシカ肉出荷量を伸ばすなど消費拡大に取り組んでいる。ジミートから食肉や皮革の供給を受ける事業者らが協力し、ジビエ産業の魅力を広めようと同フェスを企画した。会場に面するクローバー通り商店街の店舗も参加する。金沢代表は「イベントを通じて、ジビエの消費拡大や天竜地域の盛り上げにつなげたい」と話す。
(ジビエ普及に注力:静岡)
松崎町の猟師関隼人さん(40)がジビエ(野生鳥獣肉)のおいしさを伝えようと消費拡大に努めている。猟から出荷までを一貫して行い、注文に応じて切り分けたり、鮮度の高い状態で即日送付したりして顧客のニーズに合わせたこだわりの品を提供。「多くの人にジビエをおいしく味わってもらい、松崎産ジビエの価値を高めたい」と語る。
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