<射撃ニュース5月>
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(高齢男性を発見、感謝状:佐賀)
棚田の崖から転落して動けなくなっていた80代男性を発見し保護に協力したとして、鹿島署はこのほど、嬉野市塩田町の糸山瑞枝さん(71)と中島憲郎さん(69)に感謝状を贈った。男性は4月5日午前、塩田町内の休耕田の箱わなにかかったイノシシ1頭を駆除しようとしたところ、石垣から落ちた。昼食時に自宅に戻らなかったため、家族が行方不明届を出した。男性と顔見知りの糸山さんは同日午後5時半ごろ、県道を車で運転中に、山道に止まった軽トラックに気付き、区長の中島さんに連絡した。現場に向かった中島さんは、ネットに絡まったイノシシと男性の運動靴を発見。約4メートル下の休耕田に向かって「おーい」と呼びかけると、草が生い茂る中から返事があったため、119番通報した。男性は腰や右足を骨折して身動きが取れない状況だったが、命に別条はなかった。中島さんは「イノシシが暴れて転落したのだろうが、無事でよかった」と胸をなで下ろし、糸山さんは「昼の騒ぎを知っていたので、もしかしてと思った」と話した。田中寿一署長は「発見が遅れていたら、人命に関わっていたかもしれない」と2人に感謝した。
(狩猟用の罠「トラバサミ」また荒川河川敷で発見:東京)
東京都足立区の荒川河川敷でイノシシやシカの脚を挟んで捕獲する狩猟用わな「トラバサミ」が見つかったことが分かりました。足立区によると、そのトラバサミには白骨化した動物の亡骸が挟まっていたといいます。同河川敷付近では、昨年9月下旬にトラバサミのわなが仕掛けられ、右前足を負傷した猫が見つかっています。トラバサミは人や動物も足を挟まれてけがをする恐れがあり、鳥獣保護管理法で使用は原則禁止されているとのこと。同区道路公園整備室西部道路公園維持課の担当者(以下、担当者)は「西新井警察署と区で確認したところ金属製の狩猟器具のようなものを発見しました。発見地付近に注意喚起の看板を設置しています。また区職員による現場点検を行いましたが、現時点でほかに同様の物はありませんでした。河川敷内で同様の物を見つけたら、触らずに最寄りの警察署までご連絡ください」などと、注意を呼び掛けています。担当者によると、新たにトラバサミが見つかったのは4月29日。河川敷で子どもたちが野球をやっている時にボールがフェンスを飛び越え、草むらの中に落ちたとのこと。そこで関係者がボールを探しに行ったところ、トラバサミを発見したといいます。「荒川河川敷の一部を足立区が野球場として利用させていただいております。今回トラバサミが見つかった翌日の30日朝、野球場の管理を委託しているシルバー人材センターの方からトラバサミの件で電話があり、すぐに職員が現場に行って確認しました。見つかった場所はフェンスの向こう側で国土交通省の荒川下流河川事務所が管理しているところで、駆け付けた警察官がトラバサミを回収。また職員は金属探知機や棒などで現場周辺をチェックしたところ他にトラバサミは見つかりませんでした。見つかったトラバサミはサビていて白骨化した動物が挟まっていたので、最近わなにかかったものではなさそうです。地面に固定されていない形で置いてあったため、その動物が挟まって移動してきた可能性もあります」(担当者)。またトラバサミにかかっていた動物は、白骨化していたため何の動物か判別しにくい状況だったといいます。昨年9月、今年4月と相次いでトラバサミが見つかった河川敷エリアでは行方不明になった地域猫がおり、お世話をしていたという保護ボランティアのいなさんも新たにトラバサミが見つかったと聞きつけ、現場に足を運んだそうです。「今回トラバサミが見つかった場所まで行って野球場を管理している方にお話を聞きました。現場は規制線が張られていました。トラバサミには骨と皮だけの動物の亡骸が挟まっていたと聞いて、昨年9月のトラバサミ事件が起きる前に行方不明になった地域猫が2匹いるので、亡骸はまさか…とは思いましたが。毛色を聞いたら、亡骸は時間が経過して識別できる状態ではなかったようで地域猫かどうかは分かりませんでした」(いなさん)。いなさんによると、地域猫のはなちゃん(雌・推定10歳以上)とじんたくん(雄・推定10歳)の2匹がトラバサミが見つかった昨年9月26日以前から行方不明になったといいます。トラバサミのわなにかかって右前足を負傷したちくわくん(雄・推定8歳以上)は足立区内で猫の保護活動をしているNPO法人「けだ・まも」(代表・中山亜子さん)に保護され、治療を受けて元気になりました。また事件が起きた河川敷のエリアでひとりぼっちになってしまった地域猫のもちょちゃん(雌・推定14歳)を、いなさんが保護しておうちにお迎えしました。
(“市街地近づくクマ”、AI活用:岩手)
市街地に近づくクマをいち早く発見しようと、岩手県花巻市は市内にAI=人工知能を活用した監視カメラの設置を進めていて、15日、カメラが作動する様子を報道関係者に公開しました。岩手県では昨年度、クマによる人への被害は過去最悪の49人に上り、このうち2人が死亡しています。こうした中、花巻市では市街地に近づくクマをいち早く発見しようと、市内にAI=人工知能を活用した監視カメラの設置を進めていて、15日、カメラが作動する様子を報道関係者に公開しました。カメラは熱センサーで動物を感知すると自動で撮影し、AIが画像を解析してクマと判断すると市の担当者にメールが送られる仕組みで、現れた場所が市街地に近い場合には、警察や地域の猟友会とともに現場に向かい、追い払ったり、わなで捕獲したりすることになっています。15日はAIが感知する対象を「ヒト」に設定してデモンストレーションが行われ、市の担当者がカメラの前を横切ると、システムから「ヒト」を感知したというメールが届き、撮影された画像を確認することができました。市によりますと、ことし3月からすでに23台の監視カメラを設置していますが、これまでのところクマは感知されていないということです。花巻市では今年度に入ってクマの目撃情報が昨年度の同じ時期の2倍にあたる30件寄せられているということで、今月中にさらに5台のカメラを設置する予定です。花巻市の山口周行 農村林務課長は、「カメラの設置でクマを早期に発見し、早期に追い払うことにつなげていきたい」と話しています。
(冬眠明けのヒグマに遭遇!:北海道)
自然写真家として野生動物をターゲットにしている佐藤圭さんは、北海道の山々に入って撮影することが多い。近年、生息数が増えているヒグマと遭遇することは決して珍しいことではないそうだ。しかし、この春、目撃したヒグマはこれまでとは違い、ヒグマが猛獣であることを実感する姿だった……。2024年4月初旬、まだ雪深い山中で冬眠明けのヒグマに遭遇しました。場所は北海道留萌地方の山中です。そこは毎年、エゾユキウサギを撮影する場所で、この日もまだ雪深い山中で物陰に潜んで望遠レンズ越しにウサギを探していました。すると、木立の中に真っ黒い影が……。獲物であるエゾシカを捕獲したばかりのヒグマでした。距離もあったので、そのまま隠れて観察していると、気配を悟ったのか、エゾシカをくわえて移動し始めました。立ち上がると想像の倍以上の大きさで、推定2.5~3mくらいはある成獣でした。冬眠明けの割には丸々と太っていました。この時期の北北海道の山中はまだ深い雪に覆われています。本来冬眠明けのヒグマが主食とする山菜がまだ生えていません。早く目覚め過ぎてしまったために、眠りから覚めてすぐにエゾシカを捕まえては食べていたのだろうと想像できました。大きなエゾシカをくわえて、軽々と引っ張りながら数百メートル進んで行きました。こちらと距離が開いたので安心したのか、その場にエゾシカを埋め始めました。カラスが嫌がらせをし始め、ヒグマは追い払うのに必死です。大きな爪で固くなった雪を掘り起こし、エゾシカを隠しました。ヒグマは自分の獲物を笹や土を被せて隠して土饅頭を作り、後から掘り起こして食べる習性がありますが、この場合は雪なので雪饅頭ですかね。ヒグマが獲物を隠したであろう痕跡を見たことがありますが、実際に獲物を隠す瞬間を見たのは初めてです。エサの少ない春山でヒグマは必死に生きていました。野生動物が懸命に生きる姿に感動しました。日本最大級の大型哺乳類エゾヒグマが暮らしていける自然が、わが町の里山に広がっていることを誇りに思います。昨年は、住宅街に出没する危険な熊に関するニュースが連日のように報道されていましたが、人里に現れることなく、静かに元気に暮らしてほしいと願うばかりです。このヒグマは、翌日にはエゾシカを食べ尽くしていなくなりました。毎年、ユキウサギを探す場所なのですが、今年は、この山には入らないようにしようと思います。山に入れば、道路脇の茂みにもヒグマはいます。観光客のみなさんはうかつに入り込まないよう、くれぐれもご注意ください。
(クマ出没した県立博物館、11日から開館:秋田)
10日、出入り口付近でクマが出没した秋田市の県立博物館は、敷地内の安全が確認されたとして11日から通常どおり開館しています。
(クマ被害多発、知事「猟銃の弾力的な使用を」:秋田)
県内では昨年度、クマに襲われるなどしてけがをした人が過去最多の70人にのぼりました。今年も市街地でのクマの出没が後を絶たないことから、佐竹知事は今週、環境省を訪れ、猟銃の弾力的な使い方を直接要望する考えを示しました。環境省のまとめによりますと、昨年度、クマに襲われるなどしてけがをした人は全国で219人。うちおよそ3割にあたる70人が県内でけがをしました。現在の法律では、市街地にクマが出た場合、猟銃を発砲できるのは、警察官の命令があった場合などに限られています。この見直しに向け、環境省が今月9日に開いた専門家による会議では、県内の市街地にクマが出た際、猟銃を使えず、住民が危険にさらされるケースがあったことが報告されました。秋田県 佐竹知事「猟友会の方に聞きますと、市街地であっても発砲は完全に、安全にできるって言うんですよ。場合によってね。家屋の中でも鉄筋コンクリートとかは貫通しませんので、木造で貫通すれば困りますが、貫通しない建物の中ではできるっていうんですよ」。佐竹知事は、今月17日に環境省を訪れ、猟銃の弾力的な使い方を直接要望する考えを示しました。また、大規模な地震などで男鹿半島の集落が孤立するケースを想定し、今後、男鹿市内にヘリコプターの発着地を整備する必要があると述べました。
(クマの目撃情報増加で注意を:京都)
京都府福知山市ではクマの目撃情報が相次いでいて、市ではホームページなどで注意を呼びかけています。福知山市では、先月(4月)、クマが飲食店の倉庫に入り込み、警察官や市の職員らが出動する騒ぎになるなど、今年度は今月(5月)12日までの目撃情報が12件にのぼり、昨年度の同じ時期の2倍になっています。目撃情報は、福知山市の山間地だけでなく市の中心部に近いところからも寄せられているということです。市によりますと、クマは主に道路を横切っている様子が目撃されているということで、人や農作物への被害は報告されていないとしています。クマが目撃された地区の自治会長は「このあたりでは春先にクマが目撃されることは珍しいです。暗い時には注意してほしいです」と話していました。福知山市畜産鳥獣対策係の小田省吾さんは「クマの目撃情報があれば、関係機関と連携して地域への周知をしっかりと行っていきたい」と話していました。京都府によりますと、府内全体の4月のクマの目撃情報の件数は、ことしは32件で、去年とおととしよりも多くなっています。
(「キョン」目撃情報に県が報奨金:茨城)
千葉県南部で繁殖している特定外来生物「キョン」について、茨城県は、目撃情報を寄せた人に報奨金を支払うことにした。外来種のカミキリムシを駆除した場合にプリペイドカードと交換する新制度も始めており、県内の農作物を守るための次の一手に乗り出す。県などによると、キョンはもともと中国南部や台湾に生息するシカ科の動物。日本には生息していなかったが、千葉県勝浦市の観光施設から逃げた個体が野生化し、1960~80年代に房総半島を中心に定着したとされる。体長70~80センチ、体重7~10キロ、体の高さは35~45センチ。茶褐色で、ニホンジカの子どもほどの大きさで、「ギャー」と大きな声で鳴くことから「ホエジカ」とも呼ばれる。
(減らぬカワウ対策模索:栃木)
県特産のアユを捕食し、漁獲量に甚大な被害を与える水鳥のカワウ。県は2019年、冬季の生息数を1000羽に減らす目標を定め、東京都や関東近郊の各県とも連携しながら対策に奔走してきたが、5年を経た今も達成できていない。背景にはカワウの生息域の広さがあるといい、県は他自治体との連携強化に向け動き出している。宇都宮市の鬼怒川河川敷で先月中旬のある朝、ロケット花火の破裂音が鳴り響いた。鬼怒川漁業協同組合の渡辺立美理事(72)が自作の発射器を手に、遠くを飛ぶカワウの姿を仰いだ。アユを放流する4月に合わせ、本県を含む関東広域11都県で06年から行われている「一斉追い払い」の一幕だ。渡辺理事はその数日前から活動を開始。この日までに目視できる羽数は減ってきたというが、「人が入れない上流に移ったのだろう。カワウの賢さには手を焼く」と、楽観視はしていなかった。県によると、カワウは県内全域の水辺で姿が確認されている。生息数は、最多となる12月に毎年調査しており、16年の2583羽をピークに、近年は1300~1900羽程度で推移。昨年は1799羽だった。漁業への被害は大きい。県農村振興課によると、本県が全国有数の漁獲量を誇るアユの被害額は、17年の試算で約3億3500万円だった。同年のカワウの生息数が1682羽だったことから、近年も同程度の損失があると見込まれている。県は19年、これまでの「カワウ保護管理指針」を「カワウ管理指針」と改名。保護の観点から定めていた捕獲数の上限を撤廃した。ドローンを使って巣の中にドライアイスを入れて 孵化ふか を止めるなど繁殖の抑制にも本格的に着手している。さらに昨年2月には、カワウを見つけた人が居場所などを投稿するLINEアプリ「カワウ110番」の運用も開始した。猟友会による捕獲も継続しており、近年の「捕獲数」は毎年度1000羽を超え、多いときには1800羽に迫る勢いだ。都内の認定NPO法人「バードリサーチ」の高木憲太郎代表は「栃木は対策を工夫し、被害が増えないようコントロールできている」と評価する。それでも数が減らない理由として指摘されるのが、県外から飛来している可能性だ。県の発信器による調査では、カワウが約半年間で栃木、茨城、千葉、東京を往来していたことが分かっている。高木代表も「北海道や東北で繁殖し、冬に南下していることも考えられる」と分析。県の関係者は「被害の大小によって自治体ごとに熱量の差もある。どれだけ対策しても県外から入ってくるのならイタチごっこだ」と嘆息する。こうした現状を打破すべく、県は、一斉追い払いを行う11都県や関係省庁などでつくる協議会で、対策に積極的な自治体による部会を作ることを要望。カワウの移動に合わせるなど、より効果的な対策を模索している。県農村振興課の担当者は「被害の大きい自治体でさらに連携を強め、大切な水産資源を守りたい」と意気込んでいる。
(シカ絡む事故、苫小牧市が対策強化へ:北海道)
苫小牧市は、エゾシカが関係する交通事故の急増を受け、対策を強化する。道警本部交通企画課の調べによると、2023年の事故件数は387件(前年比21件増)に上り、市町村別では道内で最多。エゾシカの個体数の増加などが要因で、市はエゾシカを捕獲する「くくりわな」を設け、注意喚起の看板を立てるなど躍起だ。
(“ヒメサユリ”激減、原因はシカなどの食害:新潟)
新潟県三条市では例年この時期見ごろを迎えるヒメサユリの花が激減し、地元では動揺が走っています。可憐なヒメサユリの花が例年の1割ほどしか咲かないという異常事態…その理由を取材しました。三条市の高城地区の里山に咲くのはヒメサユリの花です。ヒメサユリは新潟県や福島県などに自生し、毎年5月ごろにピンク色の花を咲かせる植物で、環境省が準絶滅危惧種に指定する稀少な植物です。5月15日にヒメサユリ祭りが始まる中、訪れた人からは「去年と比べると花が少ない」「もっといっぱい咲いていると思ったがなくなっていたり咲いていないものが多々あった」という花の少なさを惜しむ声が上がりました。ヒメサユリ祭り実行委員会によると、原因はシカなどによる食害で、ヒメサユリが例年の1割ほどまで激減したと見られるということです。越後三条高城ヒメサユリ祭り実行委員会熊倉芳和会長は、5月8日に例年通りのヒメサユリのつぼみを確認しましたが、「14日にまた確認に来たら最後の群生地が全て花がなくなっていて、言葉が出なかったです。これは何が起きたんだと」と驚きを口にします。シカとみられる動物は開花した花びらだけを狙い食べたとみられ、例年なら多くの花が咲くというポイントには5月15日の時点で全く花が見られませんでした。こうした被害は2024年に突如発生したため、熊倉会長は5月14日に急遽、動物が嫌がる光を放つライトを設置するなど被害の拡大防止に努めています。花が激減した影響で5月15日に始まった祭りは5月末までの開催予定でしたが、19日で打ち切ることに。地元の高校生は「防ぐ方法はないのか調べてみたいなと思った。ヒメサユリは綺麗で大事な花なのでなくなって欲しくない」と話しました。熊倉会長は「私たちも先輩から引き継いだものです。自然を守りながら、来客する皆さんに楽しんでもらえる形に持って行きたいです」と今後への想いを口にしました。熊倉会長は食害対策として監視カメラの設置などを検討しているということです。
(約20頭の野生のイノシシの群れを確認:青森)
青森県田子町で約20頭の野生のイノシシの群れが撮影されました。イノシシは近年、生息域を広げていて県内では農産物への被害が拡大してます。「何頭いるんだろう…」空き地に集まるイノシシと、ウリボウと呼ばれる子どものイノシシ。撮影された映像では、20頭近く確認できます。映像は14日の午後6時半ごろ、田子町二次で視聴者が撮影しました。東北北部では、かつて明治時代までの乱獲によりイノシシが絶滅したとされてきましたが、県内では2017年に深浦町で目撃されて以降、各地で目撃が相次いでいます。県によりますと、イノシシによる県内の農産物の被害額は2022年は530万円と過去最高となり、年々、被害が深刻化しています。県は生息状況を把握するため、イノシシを目撃した際は情報提供してほしいと呼びかけています。
(県道でクマ目撃:栃木)
11日午後6時ごろ、日光市所野の県道で、通行人がクマ1頭を目撃した。日光署によると、クマは体長約80センチ。東へ移動したという。
(市道でクマ目撃:山口)
11日午前9時15分ごろ、山口県岩国市由宇町神東の市道で、近くの50代男性がクマ1頭を目撃した。岩国署によると、自宅で物音に気付いた男性が屋外を見ると、約30メートル離れた市道にクマがいた。体長約1メートルで、茂みに入ったという。JR神代駅の北東約250メートルにある集落の近く。
(県道で体長約1メートルの熊を目撃:)
5月12日早朝、福島市小田の県道148号(水原福島線)の道路で、横断する体長1メートルほどの熊1頭が目撃されました。車で走行中の男性が見たもので、被害などは出ていませんが、付近を通る人は注意してください。
(温泉施設近くでクマ目撃:福島)
11日午後1時25分ごろ、会津若松市大戸町小谷字湯ノ平の私道で、近くの温泉宿泊施設の男性従業員がクマ1頭を目撃し、110番通報した。会津若松署によると、男性が施設の敷地内で休憩していたところ、施設につながる私道にいるクマを目撃した。クマは体長約1メートルで、山林に逃げたという。
(クマ目撃:栃木)
11日午後3時45分ごろ、那須塩原市千本松の路上で、通行人がクマ1頭を目撃した。
(田んぼにクマ、通行中の女性が目撃:宮城)
11日午後0時半頃、宮城県白石市大平板谷で田んぼにクマがいるのを、付近を通りかかった女性が見つけました。クマは山のある方に逃げて行ったということで、けが人などはいませんでした。クマが目撃された場所は、東北自動車道の東側で、警察で付近をパトロールするなど注意を呼びかけています。
(県内のクマの出没情報:秋田)
クマ出没の情報です。県警察本部が午後4時時点でまとめた12日、日中の情報です。秋田市浜田の国道7号線で体長およそ1メートルのクマ1頭が目撃されたほか、秋田市内の2か所で目撃情報がありました。また、湯沢市山田の市道で体長およそ1メートルのクマ1頭が、大潟村西野の農道で体長40センチほどのクマ1頭が、それぞれ目撃されています。クマの目撃件数が例年にないペースで増えているとして、県は、ツキノワグマ出没警報を出して被害を防ぐ対策を心がけるよう呼びかけています。
(熊の目撃相次ぐ:福島)
5月12日の午後、福島県内で熊の目撃情報が相次ぎました。午後1時ごろ、会津若松市湊町の中田浜の駐車場では、体長1メートルほどの熊が、北の材木山方面に立ち去るのが目撃されました。また午後3時すぎ、北塩原村桧原では国道459号沿いの木に登っている3頭の熊を、車で近くを通りがかった男性が目撃しました。熊は体長1.2メートル程の1頭と、0.8メートル程の2頭で、東側の雑木林に立ち去ったということです。どちらも被害などは確認されていませんが、付近を通る際は注意してください。
(クマ出没:新潟)
上越市によると、12日午前8時26分ごろ、上越市大島区板山にクマが出没しました。
(シカが出没:静岡)
情報によると、2024年5月13日(月)午前8時頃、源道寺町の富士宮市消防本部 中央消防署付近でシカの目撃情報がありました。
(イノシシと衝突で電車に遅れ:福岡)
13日午前6時15分ごろ、福岡県小竹町のJR筑豊(福北ゆたか)線小竹―鯰田(なまずた)間で、桂川発小倉行き上り普通電車(3両編成)が線路上にいたイノシシと衝突した。付近にイノシシの死骸があり、運転に支障がないことを確認して14分後に再開。乗客・乗員計約60人にけがはなかった。周辺は住宅や水田などが広がる田園地帯。JR九州によると、影響で福北ゆたか線直方―博多間の複数の列車が最大16分遅れた。
(サルの目撃情報:千葉)
市原市によると14日午前8時ごろ同市平田付近でサル1頭の目撃情報があった。同市は防犯メールなどで出没周辺地域での戸締まりの徹底や、サルを見かけた場合について①近づかない、目を合わせない②大声を出さない③エサを与えない、見せないなど、サルを刺激する行動を避けるよう呼びかけている。
(クマ目撃:栃木)
13日午後5時ごろ、那須町高久乙の県道上で、通行人がクマ1頭を目撃した。那須塩原署によると、クマは体長約1メートル。県道を東から西に横断したという。
(クマ出没、住民の不安募る:秋田)
秋田市新屋寿町の雄物川沿いにある水辺の広場で14日夜、体長約1メートルのクマが目撃された。広場の北側には、昨年10月に住民4人が相次いで人身被害に遭った住宅街があり、住民からは再びもたらされたクマ出没の報に不安の声が聞かれた。クマが目撃された翌15日の午前7時半ごろ、水辺の広場と同じ勝平地区にある勝平小学校の通学路では、クマよけの鈴を付けたランドセルを背負って歩いたり、親の車に乗ったりして登校する児童の姿が見られた。
(クマ目撃、警察が注意呼び掛け:新潟)
新潟県長岡市川口中山でクマ1頭が目撃されました。警察によりますと、15日午前9時半ごろ、山菜をとっていた人から「クマ1頭(体長50cmくらい)を目撃した」と通報がありました。近くに民家はありませんが、警察がパトロールなどをして注意を呼び掛けています。
(民家直近に体長1.5mほどのクマが出没:新潟)
警察によりますと、15日午後2時過ぎ、小千谷市真人地内で住民が体長1.5mほどのクマを1頭目撃し警察に通報しました。現場は民家の直近だったといいます。警察は付近の住民に注意を呼び掛けています。
(クマ1頭が高校敷地内に入る:岩手)
岩手県奥州市の水沢農業高校で5月15日朝、敷地内に入っていくクマが目撃されました。その後被害などは確認されていないということです。16日午前6時15分ごろ、奥州市胆沢小山の水沢農業高校の敷地に成獣とみられるクマ1頭が入っていくのを散歩中の人が目撃し警察に通報しました。その後警察が学校の敷地を探しましたが、クマは発見されず人や物への被害も確認されていないということです。クマの目撃を受け学校では16日朝、生徒の登校の際注意するよう保護者にメールで呼びかけたほか、教職員も敷地内を見回りして安全確認にあたっているということです。警察では現場周辺をパトロールするなどして警戒を続けることにしています。
(クマ1頭目撃、近くに小中学校:北海道)
16日午前6時45分ごろ、根室管内中標津町丸山2の町郷土館付近で、クマ1頭が歩いているのを犬の散歩をしていた男性が目撃し110番した。現場は丸山公園内で、町役場から200メートル、中標津中から300メートル、丸山小から600メートルの場所で、中標津署はパトカーで付近を警戒している。
(遠野シカ肉ご賞味あれ:岩手)
岩手県遠野市の毘沙門商会(及川知也代表)が同市綾織町に整備した食肉処理加工施設「遠野ジビエの里」は11日、ニホンジカの肉を市内の飲食店に初出荷した。地元のハンターらと連携して地元資源を有効活用し、個人向けの商品販売や首都圏への販路拡大を見据える。施設(木造平屋117平方メートル)は洗浄、剥皮、内臓摘出、カット、包装の各部屋と熟成庫、冷凍庫を備える。同日は及川代表(42)らが丁寧に処理作業を行ったシカ肉を飲食店に届けた。当面の精肉価格はすじ肉やヒレ肉の100グラム当たり290~720円(税抜き)。レストランおのひづめ、遠野食肉センターなど市内数店舗で提供される予定だ。品質によって規格を設け、銃を使って捕獲した3歳以下の雄または4歳以下の雌で、現場で血抜きをし、1時間以内に施設に搬入した「最高級」の出荷も目指す。
(昼神温泉郷ジビエフェア:長野)
地域DMO「阿智昼神観光局」(阿智村)が、飯田下伊那地域の野生鳥獣の肉(ジビエ)を活用した料理を提供する「ジビエフェア」を、同村昼神温泉郷にある観光拠点施設「ACHI BASE(アチ・ベース)」で開いている。山の幸が豊かな地域をアピールする。6月30日まで。近くで運営する食堂で鹿肉料理が好評なこともあり、企画した。
(ジビエの創作料理で乾杯!:愛媛)
いよてつ高島屋(愛媛県松山市湊町5丁目)のスカイドームで15日、恒例のビアガーデン「スカイドームビアブッフェ」が始まり、仕事帰りの人たちでにぎわった。道後地区のホテル「茶玻瑠」がプロデュースしたフレンチやイタリアン、エスニックなどの創作料理約30品を用意。捕獲した野生鳥獣肉(ジビエ)を利活用する県の「えひめのジビエ飲食店フェア」の一環で、鹿肉のハンバーグなどのメニューも取りそろえた。
(廃ろうそくやイノシシ肉、高校生が7点開発:長崎)
県立長崎北高(長崎市小江原1丁目)の3年生が「長崎のもったいないものを生かすゼミ」で商品開発に挑戦。9日に同市内で報告会を開き、廃棄されるろうそくを使った「架け橋キャンドル」やイノシシ肉を使った「長崎ししみそ」など7商品を紹介した。同ゼミは総合的な探究の時間の一環として昨年4月から約60人が七つの班に分かれて取り組んできた。「架け橋キャンドル」は長崎市で開いているイベント「平和の灯」で使われた後、廃棄されるろうそくを再利用。フィールドワークでは、どんなろうそくが売られているのかなどを調べ、手に取ってもらいやすいようにキャンドルだけでなく、受け皿のデザインにもこだわったという。収益は難民として暮らすミャンマーの子どもたちに絵本を届ける事業の財源として役立てるという。商品名には長崎と難民をつなぐ平和の架け橋になればとの思いを込めた。長崎ししみそは、捕獲されたイノシシのほとんどが焼却されたり、埋められたりしている点に着目。手軽でなじみがある商品にしようと、みそとの組み合わせを考えたという。このほか、だしパックや放置されている竹林の問題解決につなげようと、竹炭を使ったメロンパン、クッキー、廃棄される高島トマトを活用したドレッシング、みそも商品化。販路拡大につなげようと、レシピなどを紹介したウェブページを作った班もあった。開発には長崎市でみその製造販売などを手がけるEN(内藤恵梨代表取締役)など多くの企業や団体などが協力。ししみそを担当した今市屋晴音さん(17)は「肉がゴロゴロと入っている。レタスや生ハムなどと一緒に挟んだサンドイッチがお薦め」と話した。
(駆除エゾシカの高品位レザーライダースジャケットブランド:北海道)
「Yuku Deer Leather Wears」、命の廃棄という社会課題の解消に取り組む為、北海道へ移住した創業者のストーリー。「駆除鹿の命を纏う」駆除エゾシカを利活用するレザーライダースジャケットブランド 「Yuku Deer Leather Wears」命の廃棄ともいえる社会課題の解消に取り組む為、北海道へ移住した創業者のストーリー。このストーリーでは、私がブランドを立ち上げた経緯と実現したい世界、異業種から参入し、数カ月で商品化を果たせた出会いや、社会問題となっている駆除鹿の利活用の現状についてお話しします。Yuku Deer Leather Wearsは、北海道の野生エゾシカの皮を、日本国内のタンナーで植物タンニン鞣しを行い、日本国内で精緻に縫製した高品位なレザーバイカージャケット(ライダースジャケット)を産み出しています。私達は、人と自然の共生を実現していくブランドです。Yukuはアイヌ語で鹿を意味します。Yuku Deer Leather Wearsは、北海道で駆除される鹿から国内最高峰の鹿革を産み出し、魅力的なレザージャケットとして製造販売することで、獣害駆除によって命を奪われた鹿の皮の廃棄をゼロにすることを目指しています。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日深夜、仙台市青葉区芋沢高野原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
角田市によると、16日午後4時40分ごろ、角田市高倉手代木にクマとみられる動物が出没しました。
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(点検中に拳銃誤射、けが人なし:福岡)
10日午前9時10分ごろ、福岡市東区にある福岡県警第1機動隊の庁舎のグラウンドで、中隊長の男性警部(46)が隊員の拳銃の点検中に誤って引き金に触れ、実弾1発を発射した。約1・3メートル離れた地面に着弾し、グラウンドにいた約150人にけがはなかった。県警によると、中隊長は他の隊幹部らと共に、整列した隊員の銃を手に取り、装填された実弾の数やさびの有無を確認していた。中村典子副隊長は「安全管理を徹底し、再発防止に努める」とした。
(農業被害対策を“妨害”、繰り返し害獣の「ワナ」をふさぐ男:福岡)
福岡・須恵町で4月21日、猟友会が設置した獣害対策のワナをふさぐ男が映像に映っていた。
3月20日にも、男は同じ山でワナの入り口をふさぐなど同様の行為を繰り返しており、猟師はこのような妨害行為に困惑し、周辺住民にも影響を与えている。福岡・須恵町の山林で4月21日、防犯カメラに映っていたのは、猟友会が設置した獣害対策の「ワナ」の入り口がふさがれてしまう瞬間だ。ワナを設置した猟師は「ショックでした。獣害に困っている方のために設置しているんですけど…」と話している。本来ならば、動物が入って初めて閉まる「ワナ」は、一度閉まると、捕まえることができない。男はなぜ、このような行動をとったのだろうか。ワナを設置した猟師は「何ですかね、イタズラ心なのか、鳥獣対策に理解がない方なのか」と話す。実はこのような行為は、今回が初めてではないという。3月20日、同じ山に設置された別のカメラ映像にも、男が「ワナ」に近づき、ひもを引っ張って入り口を閉じてしまう様子が映っていた。相次ぐこうした行為は、猟師だけでなく、周辺の住民にも影響を与えている。ワナを設置した猟師は、「(害獣が増えることで)獣害は待ったなしの状態。妨害行為は慎んでいただきたいというのが猟師の思いです」と話している。
(捕獲意欲向上へ目標達成金:長野)
諏訪市と市鳥獣被害対策協議会は今年度から、農林業被害をもたらしているシカとイノシシ、サルを年間65頭以上捕獲した市猟友会員に「捕獲目標達成金」として5万円を支給する。
(イノシシ捕獲数が半減、豚熱の影響か:山口)
山口県周防大島町で2023年度、イノシシの捕獲数が1393頭と前年度比で約56%減った。町はウイルス感染の家畜伝染病で致死率の高い豚熱(CSF)の感染拡大が影響したとみている。
(渡良瀬遊水地でイノシシ急増:栃木)
渡良瀬遊水地内のイノシシ生息数が2023年度834頭に上り、前年度(488頭)の約1・7倍に増加したことが13日までに、渡良瀬遊水地連携捕獲協議会の調査で分かった。生息域も広がっており、谷中湖近くの第1排水門周辺での生息が新たに判明した。イノシシの強い繁殖力に捕獲が追い付いておらず、周辺の農作物被害や人的被害につながる恐れがある。協議会は24年度の目標捕獲数を現行の20頭から100頭に引き上げ、捕獲強化に乗り出す。
(申し込み殺到の市もあるクマ対策補助、にかほ市は申請ゼロ:秋田)
秋田県にかほ市は今年度、クマの餌となる栗や柿の伐採に上限2万円を補助する制度をスタートしたが、実績ゼロの状況が続いている。上限5万円の補助制度を設け、申し込みが殺到している鹿角市とは対照的な状況となっている。にかほ市では昨年、過去最多の目撃を記録、JR仁賀保駅周辺など市街地にも出没した。このため当初予算に、放置果樹の伐採のため、3本分6万円を計上したが、10日時点で申請件数はゼロ。相談もないという。窓口の農林水産課は「(県北地域と違い)人身事故がないため、切迫感がないのかもしれない。行政懇談会などの場を通じて、制度をアピールしていきたい」と話していた。
(捕獲意欲向上へ目標達成金:長野)
諏訪市と市鳥獣被害対策協議会は今年度から、農林業被害をもたらしているシカとイノシシ、サルを年間65頭以上捕獲した市猟友会員に「捕獲目標達成金」として5万円を支給する。
(クマの目撃情報が増加、遭遇した場合の対応は:宮城)
宮城県でもクマの目撃情報が増えてきています。万が一遭遇してしまった際の対応です。本格的な登山シーズンを迎え、仙台市の泉ヶ岳では登山客が山頂を目指していました。登山客の不安は、クマとの遭遇です。市街地にも近い泉ヶ岳は毎年多くの人が訪れますが、実はクマも多く生息しています。2023年10月、ふもとの泉岳自然ふれあい館で職員が撮影したクマの映像です。オーエンス泉岳自然ふれあい館猪股成彦指導班長「2024年に入っては1件、数日前にあった。クマが出没すると日付とクマのステッカーを貼っていつ出没した、注意してくださいと注意喚起している」。今の時期は、クマが冬眠から目覚め活動が活発になります。2日、岩手県盛岡市では子グマが人里に降りてきて居座っています。4日には、秋田県鹿角市で渓流釣りをしていた男性がクマに襲われけがをしました。宮城県でも、4月に入りクマの目撃情報が増えてきました。宮城県県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「冬ごもりから目覚めて出没する時期になりますし、人も行楽シーズンになるとクマが出没するような場所に入っていくことが多くなるので」。2023年度は、全国で多くのクマによる被害が出ました。宮城県でも2022年度の2.5倍に当たる1357件の目撃情報が寄せられ、3人がけがをしました。県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「生態的にも音が出るとか人の声が聞こえたり、ラジオの音が聞こえたりという所には極力近付かない生態がありますので、気を付けていただければ」近年は、住宅地などにも出没するケースも増えていてクマを寄せ付けない対策が重要だといいます。県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「柿の木など実がなっていると引き付けられてくる。クマを近寄らせるようなものを取ったりしていただく」。
(食肉加工用イノシシ肉及びニホンジカ肉の全頭検査における放射性物質の測定結果について:宮城)
大崎市で採取されたイノシシ肉、石巻市で採取されたニホンジカ肉について、放射性物質の測定を行ったところ国の基準値(100ベクレル/kg)を超えるものはありませんでした。なお、イノシシ肉については、平成24年6月25日付けで、県内全域を対象に国から出荷制限指示が出されており、現在も継続しておりますが、県の管理下において全頭検査を行い、放射性セシウムの検査結果が国の基準値を超えないものに限って出荷制限が一部解除されております。また、ニホンジカ肉については、平成29年12月13日付けで、県内全域を対象に国から出荷制限指示が出されており、現在も継続しておりますが、県の管理下において全頭検査を行い、放射性セシウムの検査結果が国の基準値を超えないものに限って出荷制限が一部解除されているものです。
(日向ぼっこ中に起きた猟犬をめぐる“まさかの事態“:広島)
広島県内で毎年、約4億円にも上るイノシシなどによる鳥獣被害。対策のために、猟師とともにイノシシやシカといった害獣駆除に貢献する猟犬ですが、地元住民の生活を守る彼らをめぐる、“まさかの事態“が起きました。瀬戸内の穏やかな島で起こったケースから紐解きます。穏やかな波の音が心地よい尾道市高根島。3月31日、貝原朋香さんが飼っていたヤギの「まんぼ」は、突如現れた2頭の猟犬に襲われ、治療の甲斐なく翌日に死にました。尾道市によりますと、この日、高根島ではイノシシの駆除のため、市が委託した4人の捕獲班が山に入っていました。しかし当日、アナウンスはなかったと貝原さんは言います。各地の猟友会で組織する大日本猟友会が発行している「狩猟読本」。猟師の基本的なルールが書かれていますが、「読本」の中には「捕獲の実施に当たっては、事前に地域住民への連絡等を行うこと」という記載があります。狩猟を担当した瀬戸田町猟友会は、数年前までは自治会長からの要望をうけ、駆除活動の際にアナウンスを行っていたといいます。しかし、近年は「イノシシが目撃されるなど、人が襲われる可能性がある緊急性が高い駆除活動の場合のみ」行っているということです。さらに取材を進めると、別の問題も発覚。今回の猟犬は、義務化されている狂犬病のワクチンを適正に受けていませんでした。そして、「引っ越し後に行うことが義務化されている尾道市への住所変更手続き」も行われていませんでした。しかし、尾道市猟友会は「親犬に狩猟適正があったか」など「血統」を重視し、基本的な確認を行わず、2頭を「猟犬」と認定。尾道市もこの犬が猟でけがをしたときは、医療費の補助を行う予定だったそうです。一体、何を基準に市は判断していたのでしょうか?尾道市に問い合わせたところ、「どういった犬が猟犬として扱われるかは捕獲班員に任せている。今回のような事態についても管理責任は飼い主に帰属している」と回答しました。飼い主の貝原さんは、この回答に落胆の色を隠せません。今回のような、犬などによるかみつき事案の管理責任は、誰にあるのでしょうか?兒玉浩生弁護士は、「事案の状況などにより異なるため、あくまで一般論」としつつ、「動物の飼い主、今回でいうと猟師さんにあります。特に、今回のような猟犬の場合は、飼い主が専門家である猟師なので要求される管理水準は高いと考えられ、管理を怠るなどして動物が他人に与えた損害は、飼い主が賠償することになる」ということです。動物愛護法にも、動物の飼主は、「動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない」(動物愛護法第7条1第1項)とされています。ただ、飼い主などを罪に問えるかというと、相手が「人」か「否」かで大きく変わると、兒玉弁護士はいいます。「今回のようなペットや家畜の場合、法律上は「物」として扱われるため、飼い主がけしかけるなどして、故意でけがをさせた場合を除き刑事責任を問われることはありません。一方で、飼っている動物がけがをさせた相手が「人」だった場合、それがわざとでなくても、過失があれば「過失致傷罪」として30万円以下の罰金または科料に処される可能性があり、さらに過失の程度が重ければ「重過失傷害罪」が適用される可能性があります」。今回は猟犬のかみつき事案ですが、犬が人を噛むということは普通のペット犬でもありうる話。思わぬことで、犬が他人に損害を与えることはあるので、賠償金などをカバーするペット保険に入るほか、公共の場ではリードを付けるなど注意が必要です。今回の事故を受け、瀬戸田町猟友会は「防災ラジオやアプリなどを使い、近隣住民への事前連絡を徹底することや狂犬病のワクチン接種など法令の順守に努める」としました。また尾道市も「全市的な対応ができるように他地域の猟友会とも協議を行い、緊急時の対応マニュアルを作成する」としています。ただ、鳥獣被害が後を絶たないのも事実。イノシシやシカなどによる2022年度の農作物被害額は、広島県内で約4億円にのぼります。貝原さんも、畑にイノシシが毎日のように入ってきて、農作物の被害があるといいます。
(クマと山菜:秋田)
鹿角市十和田山根の川で4日、渓流釣りの男性(38)がクマに襲われけがを負った。県内で今年初めてのクマによる人身被害となった。昨年、県内のクマ出没多発の背景や対策などを取材しクマの話題には関心を持っていたが、支局に赴任して1カ月で人身被害の報に接するとは思わなかった。県内の昨年の人身被害は過去最多の62件70人で、山での被害も多数あった。県の被害状況一覧をみると、有害駆除の見回り中や人里での発生もある一方で、山菜やタケノコ、キノコ採りで被害に遭ったケースも依然目立つ。
(死亡事故の湖で熊対応訓練:北海道)
北海道幌加内町の朱鞠内湖で昨年5月、男性釣り客がヒグマに襲われ死亡した事故から1年となるのに合わせ、町や道警、漁業協同組合などは14日、湖岸で出没時の対応訓練を実施した。赤外線カメラやスピーカーを搭載したドローンを飛ばしてクマを探したり追い払ったりする実演も行われた。町職員など約20人が参加し、冒頭1分間黙とうした。湖岸の第2キャンプ場でヒグマが目撃された想定で、人を見ても逃げないことから危険個体と判断し、キャンプ場を閉鎖したり関係機関に連絡したりする手順を確認した。細川雅弘町長は「対策を進めてきた。今シーズンは何事もなく朱鞠内湖を楽しめるようにしたい」と話した。
(「ひぐまっぷ」で出没情報を提供:北海道)
近年、ヒグマによる人身被害が相次いでいるオホーツク海側の滝上町は、クマの出没情報を地図上で共有する「ひぐまっぷ」を使った情報提供を始めました。滝上町では去年11月、狩猟をしていた男女2人がクマに襲われて重軽傷を負うなど、クマによる人身被害が2020年から4年連続で起きています。こうした被害を防ごうと、滝上町は今月から、クマの出没情報を地図上で共有する「ひぐまっぷ」を使った情報提供を始めました。「ひぐまっぷ」は道総研=道立総合研究機構などが開発したシステムで、参加する自治体からの出没情報を迅速に共有することができ、滝上町でも先月11日からの目撃や捕獲の情報を提供しています。町によりますと、今シーズンのクマの目撃情報は例年より早いペースで寄せられているということで、「町民だけでなく、山菜採りや釣りなどで訪れる人も情報を確認してほしい」と呼びかけています。「ひぐまっぷ」は滝上町のホームページなどから見ることができ、周辺の紋別市や興部町などの情報も確認することができます。
(動物たちが人里に来るワケを大解剖:田中淳夫)
環境省は、今年度に入って住宅地内における猟銃の使用に関する規制を見直せるか検討し始めた。市街地に出没する野生動物の捕獲や駆除を迅速に行うためだ。昨年は、クマ(ヒグマとツキノワグマ)が人里に頻繁に出没して被害が多く出たことが話題を集めた。クマに襲われた人は219人、そのうち6人が死亡している。今春も、すでに各地でクマの目撃が相次いでいる。とくに注目すべきは、農山村だけでなく、都会への出没が増えている点だ。それも県庁所在地クラスの大都市の都心まで侵入している。もはやアーバンベアこと都会に出てくるクマが一定数いるのは間違いないだろう。それに対応する体制づくりの一環が、銃規制の緩和なのだ。現行の鳥獣保護管理法では、住宅地など人里における猟銃の発砲は禁止されている。かろうじて警察官が緊急性が高い状況と判断し、ハンターに命令を出した場合に限って撃てるのだが、警察官が常に現場にハンターとともにいるわけではなく、また動物の行動に素人である警察官に判断を委ねるとタイミングを逃す事例も多かった。そこで市街地でもハンターの判断で、銃を使えるようにできるかどうかを検討するそうだ。そのほか麻酔銃についても、現在はニホンザルのみに使用を認めているが、クマに対象を拡大することも検討対象にする。もちろん発砲可能の条件は厳しく定めなくてはならないだろう。ただ問題の根幹は、市街地における銃使用の可否ではない。野生動物が多く都会に出没するようになったことが問題なのだ。それもクマのような大型で危険な動物が増えているのはなぜか。実は同様の事例は、日本だけではなく、世界的に頻発している。たとえばイタリアでは、ローマなど大都会にもイノシシが多数出没して、人や自動車と衝突したり、人にかみつくなど被害が続出している。そこで昨年、イタリア議会は都市部でもイノシシ狩りを認める法律を可決した。銃を使わないと駆除が追いつかないのである。また米国では、2022年にニューヨークの住宅街にコヨーテが現れて、子供を襲った事件が起きた。ロサンゼルスでピューマが公園に住みつき、動物園のコアラやペットのイヌを襲うケースも起きた。このピューマは、後に交通事故で亡くなるというオチまでつく。まさに大都会に暮らす野生動物らしい最期だった。こうした事象を不可解と思う人もいるだろう。なぜなら都会は緑が少なく、動物にとって餌となる植物も獲物も少ないし、安心できる隠れ家がない。人が多いから移動も困難だし、見つかれば追いかけ回される。そんな都会にやって来るのは、よほど本来の生息地の環境が悪化(開発で森が失われた、餌が少なくなり飢えている)からではないか。だが、そうした推測は外れていたようだ。研究者の調査によると、意外な姿が浮き上がる。まず生息数は増えていた。日本の場合なら、シカやイノシシが激増していることは知られるが、ほかにクマやサル、カモシカなども軒並み増えていた。またアライグマやハクビシン、キョンなど外来種も増加中だ。もちろんイリオモテヤマネコやアマミノクロウサギのように絶滅を心配される種も存在するが、むしろ少数派だった。そして森をはじめとする自然も豊かになっていた。面積が増えたのではなく、植物の数と種類が豊富になっている。スギやヒノキの人工林は、動物の餌となる植物のない「緑の砂漠」扱いされがちだが、実際に人工林の中を歩くとそうでもない。樹齢の高い人工林の場合、高木の下に多くの広葉樹や草が生えている。人工林も放置されると、広葉樹と混交した森に変わっているケースが少なくない。そして果実や若葉など餌も十分にあった。植物が繁れば昆虫や小動物も多くなるから、雑食性の動物の餌となるだろう。このように見ていくと、野生動物の生息数が増加したことで、従来の生息地は飽和状態となっている可能性がある。だから押し出されるように生息できる地を求めているのではないか。その新天地となるのが、人里だ。最初は農山村に出没したが、やがて地方都市、そして大都市をめざすようになってきた。とくに若いクマは、もともと広く遊動する性格を持つものが多い。そして見つけた新たな生息地が都会であり、アーバンベアとなったのでないか。若者が都会に憧れる現象は、人間だけではなかったようだ。そして都市の中の緑も、同じく豊かになっている。公園や緑地帯などの木々も、長い年月が経って大木となり茂みも深くなった。また見落としがちだが、個人の住宅の庭にも緑は豊富にある。なかでも空き家の庭は、放置されているがゆえに植物が茂り放題になっているところが多い。総務省の発表によると、23年10月時点で全国に900万戸を超える空き家があるという。東京都の空き家数は89万8000戸。そのうち長期間利用されていない空き家は385万戸あり、都市部のそうした家の庭が、野生動物の隠れ家になっていることが少なくない。都会には餌も十分にある。ネズミや小鳥などを捕食したり、ペットの餌を横取りするケースもある。また残飯などを含む生ゴミは、飲食店の多い都会ほど多い。ゴミ集積所を荒らすのはカラスだけでなく、イノシシやタヌキ、アライグマなども漁っているという。都会に出てくる動物側の気持ちになってみよう。最初は人が多くて危険を感じたかもしれないが、意外と人は自分たちを追わない。むしろ避けてくれる。空き家の敷地には、踏み込む人もいないから安全だ。ときにノラネコに餌を与えるように、野生動物にもペットフードなどを撒く人もいるのだ。つまり都市は動物にとって安全な住み処があり、食べ物も豊富な新天地なのである。しかし、クマのような身体が大きな動物が、生息地から数十キロ、どのように都市の中心部まで見つからずに到達できるのだろうか。実はとっておきの侵入ルートがある。それは河川だ。河川敷や堤防などの緑地帯のほか、中州に草が繁っているところも多く、身を隠しつつ移動できる。そして都心まで到達したところで、生ゴミの臭いにひかれて街中に出没するのかもしれない。日本の事例を元に都会に出没する野生動物の行動を説明したが、海外でも事情はそんなに変わらないだろう。ヨーロッパや米国でも、都会に緑が増えるにつれて野生動物も姿を頻繁に見せるようになったらしい。さて、アーバンベアをはじめとする“都会に憧れる野生動物”に、人はいかに対応するべきだろうか。冒頭のように銃使用を緩和して駆除する対策は、目先の状況としては仕方ないが、根本的な解決にはなるまい。森で増えた獣たちは、続々と都会をめざす。それでは駆除も延々と続けなくてはならず、リスクもコストも高くつく。やはり野生動物に人の生活エリアへ入りづらく、入ると危険であると思わせなくてはならない。そのためには安易に人里との境界を越えないようにするほか、侵入した獣をすぐに追い払える体制も必要だろう。同時に人側も、動物の生態を知っておかねばなるまい。野生動物が都会に誘引される理由を取り除くとともに、人のどんな行動が攻撃本能を刺激するのかを知って、襲われるリスクを減らしたい。もっとも「都会への憧れ」を抑えるのは容易ではないだろう。そのことは野生動物以上に、人間自身がもっともわかっているのではなかろうか。
(伊吹山でシカの食害深刻:滋賀)
滋賀、岐阜両県にまたがる伊吹山(1377メートル)では、近年深刻化したシカの食害から植生を守るため、柵を設置するなどの対策が講じられている。仮に守られなかった場合、山はどうなってしまうのか。衝撃的な実例が伊吹山の目と鼻の先にある。伊吹山の南約15キロに位置する霊仙(りょうぜん)山(1084メートル)。山は滋賀県のほか、東側の斜面は岐阜県関ケ原町や大垣市上石津町に属する。伊吹山と同様に「花の百名山」として知られたが、食害対策がほとんど講じられなかった結果、山頂付近に生い茂っていた草花の多くは姿を消した。
(離島のシカは長寿に、捕食者侵入すれば絶滅も)
オオカミなどの捕食者から逃れて離島で暮らすようになったシカの仲間は、成長が緩やかになって長寿化するという研究結果を東京大や岡山理科大などのチームがまとめた。島の隔離された環境で、長生きして少数の子を確実に育てるライフスタイルを発達させたらしい。ただ、こうした生き方は子を残せるまでに時間がかかるため、個体数が減ると回復が難しく、絶滅リスクが増大することも分かってきた。 骨の痕跡調査 孤立した島で生活する哺乳類は「島嶼(とうしょ)化」と呼ばれる独自の進化を遂げることが知られている。世代を経るごとにゾウなどの大型動物が小さくなったり、ネズミのような小型動物が大きくなったりする。餌の量が限られることや、天敵がいないといった島特有の事情が影響しているらしい。寿命の変化に関しても研究されてきたが「変化の過程や、変化にどのくらいの期間を要するのかは明らかになっていなかった」。
(クマの活動活発に、市街地で相次ぐ:北海道)
道内では冬眠から覚めたクマの活動が活発になり、先月以降、目撃などが相次いでいます。道警によりますと、ことしに入って13日までにクマに関する通報は320件、寄せられていて、けが人も1人出ています。また、道も、出没情報などをもとに独自の注意喚起を行っていて、14日現在、日高の浦河町と様似町に「ヒグマ注意報」を出し、山菜採りなどの際にはクマとの遭遇に十分注意するよう呼びかけています。一方、ことしは市街地でもクマの出没が相次いでいます。このうち札幌市西区西野では今月7日と10日、住宅地の近くでクマの目撃が相次ぎました。クマがいたのは住宅からわずか30メートルほどの場所で、市の担当者によりますと、裏山には落ちたクルミの実を食べようとしたのか、土を掘り返した跡などが見つかったということです。このため札幌市は先週、クルミの木の周囲およそ100メートルにわたって電気柵を設置したほか、看板を設置して付近の住民に注意を呼びかけています。また市は、市街地の家庭菜園などに使う電気柵の貸し出しや購入費用の助成をことしも行うことにしていて、今週金曜日から申し込みを受け付けることにしています。札幌市の坂田一人環境共生担当課長は、「クマが身を潜めやすい市街地の茂みで草刈りなどを続けているが、住民の方には市の補助金を活用した電気柵の設置などをぜひ検討してほしい」と話しています。市街地周辺での出没に備えて、本来はアウトドアで使うことが想定されているクマよけのスプレーを自宅用に購入する動きも出ています。札幌市中央区にあるアウトドア用品の専門店では、先月(4月)以降、クマよけのスプレーや鈴などの売れ行きが伸びているということです。このうちスプレーについては、登山の愛好家が山に携行するために買い求めるのに加え、最近は、市街地でのクマの出没に備えて自宅用に購入するケースが増えているということです。一部の商品は入荷するとすぐに売れて在庫がなくなる状況だということですが、石井スポーツ札幌店の藤野裕喜マネージャーは「スプレーにはとうがらしの成分が入っていて刺激がとても強いため市街地で誤って噴射すると周りの人にも影響が出るおそれがあります。万が一のとき以外は使用せず、子どもの手の届かない場所に保管するなど対策をとってほしいです」と話していました。市街地での出没にどう備えればいいのか、クマの生態に詳しい北海道大学大学院獣医学研究院の坪田敏男教授に話を伺いました。まず、市街地近くでの目撃が相次いでいることについて坪田教授は「生息する範囲が広がり、住宅地の近くまでクマが出てくる可能性は増えているが、人を襲う目的ではない」と話していました。そのため、万一、目撃した場合でも「刺激を与えずに距離を保ち、クマが山の中に帰るのを待つことが重要だ」としています。また、3年前に札幌市で起きたような、市街地でクマが人を襲うケースは頻度としては極めて少ないと指摘した上で、「市街地に出たクマは慣れない場所で興奮状態になっているため、一般の人が対処することは難しい。ハンターなど専門家に任せて建物の中に避難するなど身を守る行動を取ってほしい」と話していました。このほか坪田教授は、そもそも市街地にクマを引き寄せないようにするには、屋外に出す生ごみを鍵のかかる場所でしっかりと管理するほか、茂みの草を定期的に刈り取るなどの対策が必要だと強調していました。
(クマが住宅地を徘徊したら、対応訓練:北海道)
道内各地でクマの出没が相次ぐなか、十勝の幕別町ではクマが住宅地を徘徊することを想定した対応訓練が行われました。幕別町の忠類地区で行われた14日の訓練には、警察や町、それに地元の猟友会の関係者など30人余りが参加しました。訓練は、神社の境内にクマが現れたという想定で始まり、通報を受けて現場に駆けつけた警察官が町の職員や猟友会のハンターと対応を話し合いました。このあと、クマにふんした警察官が神社の敷地を出て住宅地を徘徊し、警察がパトカーで付近の住民に注意を呼びかけたりヘリコプターで上空から監視にあたったりしました。続いて、クマが小学校の校庭に侵入したという想定では、警察官らが校舎の屋上から周囲に人がいないかなどを確認しながら猟銃で駆除するまでの動きを確認していました。道内では今月に入って札幌市や帯広市の住宅街近くでもクマが目撃されていて、警察が注意を呼びかけています。帯広警察署の高見昌志地域官は「クマに対する住民の不安は高まっている。万が一、クマが市街地に出没した際に迅速に対応できるよう訓練を重ねたい」と話していました。
(小学校で1年生などにクマよけ鈴贈る:岩手)
ことしもクマの活動が活発になる中、紫波町の小学校でPTAがことし入学した1年生などにクマよけの鈴を贈り、登下校の際は注意するよう呼びかけました。クマよけの鈴が配られたのは紫波町立紫波東小学校です。8日は体育館で贈呈式が行われ、学校のPTAの佐々木勉前会長が児童の代表に鈴を手渡し、「去年はクマの被害が多く起きましたが、鈴はクマに人の存在を知らせるものです。身につけて安全に登下校してほしい」と呼びかけました。鈴は緑色に塗られた直径3センチほどの南部鉄器で、およそ50個贈られました。学校は新入生21人と林などの近くを歩いて通っている児童に優先的に配布するとしています。代表して鈴を受け取った6年生は「いい音だなと思いました。自分がいることを伝えるため、鈴を鳴らしながら家に帰りたいです」と話していました。紫波町では去年、クマの目撃情報が前の年の2倍にあたる214件に上り、7月には70代の男性が自宅近くでクマに襲われ、手首を骨折する被害も起きています。佐々木前会長は「クマと人との距離がだんだん近くなってきたように感じます。子どもたちが襲われないよう、ここにいるよと鈴を鳴らして通学してほしいです」と話していました。
(今年度初ヒグマ対策委員会、新たなクマ対策:北海道)
札幌市ではことし(2024年)もクマの出没が相次いでいます。市は対策会議を開き、クマが近づかないように市街地近くの山林周辺に箱わなを設置したり、エサとなるクルミの木を伐採する方針を示しました。林の中を徘徊するクマ。後ろには子グマとみられる小さなクマの姿も確認できます。札幌市西区西野8条10丁目で2024年5月7日午後6時ごろ、3頭の親子グマが目撃されました。場所は閑静な住宅街の一角です。車の中から目撃した人によりますと、クマは20分以上居座った後、山の方に消えたということです。近くの小学校では、9日朝も児童が教員に見守られながら登校しました。警戒が強まる「アーバンベア」の出没。札幌市では今シーズンすでに8件の出没情報が寄せられています。クマの繁殖期を迎え、行動範囲の広がりが懸念される中、9日に開催されたのが…(札幌市環境局 高田誉之環境管理担当部長)「関係の皆さまのより一層の連携・協力のもとにヒグマ対策を進める必要があると考えています」。札幌市は今年度初となるヒグマ対策委員会を開催しました。会議では円山や藻岩山、西区の三角山など住宅街に近く人の出入りが多い山林周辺の「対策重点エリア」に、箱わなを設置する方針が示されました。また、クマが人里に近づかないように、エサとなるクルミの木を伐採するなどして管理していく方針も明らかになりました。7日にクマが目撃された西区西野でも、2023年からクルミを食べに来たとみられるクマが頻繁に出没しています。(札幌市環境局 坂田一人環境共生担当課長)「人家の周辺のクルミは伐採できる場所は伐採するでしょうし、電気柵を設置するなどの方法があると思います」。札幌市は6月下旬にも、住宅地に近い重点エリア内での具体的なクマ対策を取りまとめたいとしています。
(「クマが出没した」衝突した車大破:宮城)
宮城・七ヶ宿町で4日、車と1メートル弱のクマが衝突する事故が起きた。車の部品が飛び散るほどの衝撃だったが、クマは自力で起き上がり、森の奥深くへと帰っていった。この事故により車は大破し、修理に約50万円かかるという。宮城・七ヶ宿町の国道で4日、道路脇から飛び出してきたクマと車が衝突する瞬間がドライブレコーダーに記録されていた。クマと車が衝突すると、乗車していた男性が「クマが出没した」と話し、女性が、「あー本当だ、ごめん…」と言った。車の部品が飛び散るほどの衝撃だったが、それでもクマは自力で起き上がり、森の奥深くへと帰っていった。乗車していた男性は「クマのサイズとしては、だいたい1メートル弱ぐらい。死角から現れているような形で、本当、ぶつかる直前ぐらいで、黒いものが動いてるなっていうのが見えたという状況」と話している。衝突後、車を確認すると、フロント部分がひび割れるなどの被害があり、衝突の強さがうかがえる。乗車していた男性は「(衝突後)もう1回走り出したんですけど、その後、うんともすんとも言わなくなってしまって、車が止まってしまった」と話す。動かなくなってしまった車の修理には、約50万円かかるという。
(JR一ノ関駅にクマ:岩手)
5月14日朝、岩手県のJR一ノ関駅の敷地内などでクマが相次いで目撃されました。付近には小学校などがあることから警察が付近の警戒を強めています。14日午前6時50分ごろ、JR一ノ関駅の東口側で駅の敷地内を南に向かうクマ1頭をJRの職員が発見し警察に通報しました。その約20分後には300mほど離れたJR大船渡線の沢踏切の近くで、沢川沿いを南東に向かって行くクマ1頭が通行人に目撃されています。列車の運行に影響はなく人や物への被害は確認されていません。警察と市によりますと、クマはそれぞれ体長が1mほどの子グマとみられていて同じ個体の可能性が高いということです。
12日には駅から1キロほど離れた小学校付近でもクマが目撃されていることから警察と市が付近の学校などに注意喚起の連絡をして警戒を強めています。
(クマがわな壊しシカ奪う:兵庫)
兵庫県丹波市青垣町内で6日夜から7日朝にかけ、ツキノワグマが鉄製の箱わなを壊し、わなにかかっていたシカを奪う事案が発生した。昨年、同町内の別の場所でくくりわなにかかったシカをクマが襲う事案が2件発生。同一個体の仕業かどうか分からないものの「シカを襲う個体」の生息が確実視される。クマの生態に詳しい県森林動物研究センター(青垣町沢野)の横山真弓研究部長は「タケノコなどの山菜、花、木の新芽が豊富にある春に、シカが襲われたことはショック。肉への強い嗜好性がうかがえ、放置すると同じことが繰り返される。問題個体は捕獲を」と警鐘を鳴らしている。同町中佐治の北近畿豊岡自動車道春日和田山道路の高架そばの山中。雨が降る6日夕方、わなを仕掛けた猟師が、シカ1頭がかかっているのを確認。翌朝、仕留めに訪れたところ、山の斜面の平地に仕掛けたわなが4メートルほど離れた斜面に落下し、天地が逆さまの状態で有害鳥獣防護柵に引っ掛かっているのを見つけた。底の鉄格子が破られ、四方約45センチ、四方約30センチの2つの穴が開いており、大量のシカの毛が残されていた。血痕はなかった。現場検証した県森林動物研究センターの職員がクマの毛を採取し、状況からクマの犯行と断定した。市は近くのわなを機能停止させ、地元農会に事案の発生を報告した。横山部長によると、わなにかかったシカがクマの捕食被害に遭うケースは全国で散見され、箱わなにかかったシカが襲われるケースは但馬地域で過去にいくつか事例があるという。県全体で年間4万頭捕獲されるシカのうち、クマに捕食されるのは「何頭か」(横山部長)。シカを襲うのは特定の個体と見る。「成功体験になったことが厄介。学習能力が高く、味を覚え、わなにかかったシカを『ごはん』と思いかねない。繰り返し起こりかねず、ここ1カ所の問題でない」と指摘する。クマの有害捕獲許可を出す県丹波農林振興事務所は「許可条件に合致している」と、市の申請を待っている。現場は柵の扉を2つ開けてたどり着く場所で、有害鳥獣防護柵の内側(山側)。最も近い民家まで約400メートル。市は「人通りがなく、柵より内側の場所。捕獲申請に至っていないが、クマの習性を含め、改めて専門家の見解を聞き、判断する」とする。クマは本来、肉食獣。わざわざ狩りをしてまで食べない「機会的捕食者」と言われてきた。昨年、同町内で確認された2件は、くくりわなにかかったシカが竹やぶの中で動けなくなっていたところを襲われた。箱わなは65―100キロ程度。イノシシ、シカ捕獲用。力が強いクマが、溶接された鉄格子を破ることはままある。
(田んぼにクマ、通行中の女性が目撃:宮城)
11日午後0時半頃、宮城県白石市大平板谷で田んぼにクマがいるのを、付近を通りかかった女性が見つけました。クマは山のある方に逃げて行ったということで、けが人などはいませんでした。クマが目撃された場所は、東北自動車道の東側で、警察で付近をパトロールするなど注意を呼びかけています。
(シカ捕獲用わなにクマかかる:宮城)
宮城・気仙沼市で、体長1メートルほどのクマがわなにかかっているのが見つかり、地元の猟友会が駆除した。林の中で、木の皮を口にくわえて、首や体を大きく左右に振るクマ。気仙沼市によると、14日午前6時45分ごろ、気仙沼市東八幡前のリンゴ農園で、イノシシやニホンジカを捕獲するための「くくりわな」にクマ1頭がかかっているのを農園の関係者が見つけ、市に通報した。クマは体長1メートルほどで、3歳から4歳のオスとみられている。
(市街地でシカ目撃相次ぐ:静岡)
13日午前7時30分ごろから同11時ごろにかけて、富士宮市の中心市街地で成獣と見られるシカ1頭の目撃情報が市に複数寄せられた。市は同報無線で注意を呼びかけ、市職員らが捜索している。
(河川敷にクマ:秋田)
14日午後7時5分ごろ、秋田市新屋寿町の雄物川水辺の広場に、体長約1メートルのクマがいるのを散歩中の40代女性が見つけた。現場は県警運転免許センター南側の河川敷で、付近には住宅街がある。警察が注意を呼びかけており、15日朝の通勤通学時間帯も周辺を警戒している。
(クマの目撃相次ぐ:青森)
14日朝、青森市郊外でクマが目撃されました。山菜採りのシーズンを迎える中、市内では4月下旬からクマの目撃が相次いでいて、市が注意を呼び掛けています。市によりますと午前5時半すぎ、青森市野沢の県道沿いの草地で、体長およそ1.5メートルのクマが目撃されました。
(クマ3頭目撃:北海道)
小樽署は14日、小樽市朝里川温泉1の林道で今季初めて市内でクマの目撃情報があったと発表した。
(クマの目撃や痕跡発見が相次ぐ:新潟)
新潟県長岡市によると5月15日、7時ころに小国町新町地内の「おぐに運動公園」付近でクマの痕跡(爪痕、フン)が、9時30分ころには川口中山地内(牛ヶ首展望台付近)でクマの目撃情報があったと発表した。
(クマとみられる目撃情報、シカと確認:北海道)
室蘭市知利別町1の道道付近で13日夜、クマとみられる動物が目撃されたとの110番通報があり、市が猟友会と目撃された現場周辺をパトロールしたところ、クマの痕跡等は見つからなかった。状況などから、シカの可能性が高いとみている。
(住宅街で“親子グマ”出没、市が電気柵を設置:北海道)
札幌市西区で5月7日親子とみられるクマ2頭が目撃され、札幌市が電気柵を設置するなど警戒を続けています。クマが目撃されたのは札幌市西区西野8条10丁目の付近で、5月7日午後6時ごろ、帰宅途中の住民が警察に通報しました。クマは2頭で、親子とみられています。現場は住宅街から約100メートルの場所で、2023年も親子グマの目撃が相次いでいました。付近の小学校では教師らに見守られながら、子どもたちが登校しました。札幌市が現地調査を行った結果、付近でクマの足跡などが見つかりました。電気柵を設置するなどして付近の警戒を強化しています。
(住宅街近くの河川敷でクマ1頭目撃:北海道)
10日朝、帯広市の住宅街近くの河川敷でクマ1頭が目撃され、付近には学校もあることから市などが注意を呼びかけています。10日午前5時50分ごろ、帯広市西19条南41丁目の売買川の河川敷に大人とみられるクマ1頭が歩いているのを、近くを散歩していた女性が見かけ、警察に通報しました。警察が現場に駆けつけたところ、クマはすでに姿を消していて警察や地元の猟友会などが周辺を捜索しましたが、足跡などは見つかっていないということです。現場は帯広駅から南西に5キロほど離れた住宅街の近くの河川敷で、付近には帯広畜産大学など複数の学校もあり、それぞれが登下校の際に注意するようメールで呼びかけています。また現場では、市の職員がクマへの注意を呼びかける看板を設置しました。帯広市の職員は「クマは薄暗い時間帯に移動します。その頃のひとりでの行動はなるべく避けクマを見つけたらすぐに通報してください」と話していました。
(またクマ、7日のクマと同様の個体か:北海道)
10日あさ、札幌市西区西野でクマ3頭が目撃されました。7日にも近くで3頭のクマが目撃されていて同じ個体とみられています。10日午前8時前、札幌市西区西野11条9丁目で山の斜面に3頭のクマがいるのを近くに住む人が目撃しました。3頭はその後すぐに山の奥へ入っていきました。近くでは7日にも3頭が目撃されていて、調査を行った市の担当者は10日あさのクマと同じ個体の可能性が高いとみています。また北海道帯広市西19条南41丁目では10日午前6時前、散歩をしていた人が河川敷にいたクマ1頭を目撃しました。近くの帯広農業高校では登校前に生徒にメールで注意が呼びかけられました。
(クマ出没の情報:秋田)
クマ出没の情報です。県警察本部が午後4時時点でまとめた9日、日中の情報です。羽後町足田の山林で体長およそ70センチのクマ1頭が目撃されています。クマの目撃件数が例年にないペースで増えているとして、県はツキノワグマ出没警報を出して被害を防ぐ対策を心がけるよう呼びかけています。具体的には、鉢合わせを避けるため、やぶなどの見通しの悪い場所では鈴やラジオなどで音を出し、人の存在をアピールするよう呼びかけています。去年、集落の食べ物を食べ、そのまま居ついたクマがいると考えられるとして、▽クマが入らないよう、車庫や物置の扉をふだんから閉めておくことや▽生ゴミや米ぬか、家畜の餌などを屋外に放置しないことなどを呼びかけています。また、山での被害を避けるため、▽入山禁止の山に入らないこと、▽単独行動を避け、ゴミを必ず持ち帰ることを呼びかけています。
(クマの目撃情報が増加、遭遇した場合の対応は:宮城)
宮城県でもクマの目撃情報が増えてきています。万が一遭遇してしまった際の対応です。本格的な登山シーズンを迎え、仙台市の泉ヶ岳では登山客が山頂を目指していました。登山客の不安は、クマとの遭遇です。市街地にも近い泉ヶ岳は毎年多くの人が訪れますが、実はクマも多く生息しています。2023年10月、ふもとの泉岳自然ふれあい館で職員が撮影したクマの映像です。オーエンス泉岳自然ふれあい館猪股成彦指導班長「2024年に入っては1件、数日前にあった。クマが出没すると日付とクマのステッカーを貼っていつ出没した、注意してくださいと注意喚起している」今の時期は、クマが冬眠から目覚め活動が活発になります。2日、岩手県盛岡市では子グマが人里に降りてきて居座っています。4日には、秋田県鹿角市で渓流釣りをしていた男性がクマに襲われけがをしました。宮城県でも、4月に入りクマの目撃情報が増えてきました。宮城県県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「冬ごもりから目覚めて出没する時期になりますし、人も行楽シーズンになるとクマが出没するような場所に入っていくことが多くなるので」。2023年度は、全国で多くのクマによる被害が出ました。宮城県でも2022年度の2.5倍に当たる1357件の目撃情報が寄せられ、3人がけがをしました。県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「生態的にも音が出るとか人の声が聞こえたり、ラジオの音が聞こえたりという所には極力近付かない生態がありますので、気を付けていただければ」。近年は、住宅地などにも出没するケースも増えていてクマを寄せ付けない対策が重要だといいます。県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「柿の木など実がなっていると引き付けられてくる。クマを近寄らせるようなものを取ったりしていただく」。
(帯畜大そばでクマ出没との情報:北海道)
10日午前6時20分ごろ、帯広市西19南41の売買川付近を散歩していた女性から「クマを見た」と、帯広署に通報があった。人や家畜などへの被害は確認されていない。付近には帯広畜産大学や帯広農業高校、さらには住宅地なども広がるため、同署や同市、道猟友会帯広支部などが厳戒態勢を敷き、市民らに注意を呼び掛けた。同署や同市によると、目撃されたクマとみられる個体は体長1メートル以上の成獣とみられ、空南橋から北東200メートルほどの売買川左岸にいたという。女性は通報から30分ほど前の同日午前5時50分ころ、100メートルほど先でクマのような個体を目撃した。現場付近には、同署員や市農村振興課の担当者らに加え、同支部のハンター2人も出動。「空南橋の北東にいた」というクマとみられる個体の足跡などを探したが、確認できなかったという。ただ、近くに帯畜大や帯農高があり、住宅地も広がっている。通学中の学生らも多くいるため、同署員が「この付近でクマが出ているので注意して下さい」との呼び掛けを繰り返した。同市では、同日午前10時35分ごろ、空南橋と学園橋付近に「クマ出没注意」の看板を設置した。帯農高では、生徒と保護者に「クマの目撃情報があった」とする内容のメールを送信。授業前のホームルームでは、「一人での下校をなるべく避け、暗くなる前に帰宅するように」などと呼び掛けた。現時点では、部活動は通常通り行う予定。帯畜大は、同署や同市からクマの痕跡がなかったと連絡を受けたため、「休校などの措置は取らない」という。通学途中の帯畜大1年の男子学生(19)は、「近くに住んでいるが、きょうは午前6時くらいにも外出した。クマに遭った可能性があったかと思うと本当に怖い」と驚いた様子。38年前から付近の住宅地で暮らす団体職員の徳岡洋介さん(63)は「クマの目撃情報は初めて。(クマがいるとされる)八千代からつながっている川で、気をつけないといけない」と話した。市農村振興課は「クマが移動することが多い薄暗い時間帯には、1人で目撃場所周辺には近付かないで」としている。なお、12日に全市一斉河川清掃を予定していた帯広市町内会連合会は、売買川沿いでの清掃活動を中止することとした。
(列車がイノシシと衝突:鹿児島)
JR九州によると、9日午後7時45分ごろ、鹿児島線遠賀川―海老津間で特急きらめき5号(小倉午後7時21分発博多行き)がイノシシと衝突した。この影響で同7時58分現在、同線や日豊線でダイヤが乱れている。
(遠野でシカ加工施設スタート:岩手)
地元で捕獲されたニホンジカを有効活用しようと、遠野市に民間の食肉加工施設「遠野ジビエの里」が完成し、今月から稼働を始めた。加工施設は大槌町の「MOMIJI」が運営する施設に続き、県内で2例目。運営する「毘沙門商会」代表で会社員の及川知也さん(42)は「安全でおいしい肉を届け、遠野の新たな名物にしたい」と話している。10日午後6時半頃、同市の施設に、市内で捕獲された雌のニホンジカ1頭(約40キロ)が血抜きを終えた状態で持ち込まれた。及川さんは手際よくシカを解体し、肉を低温の熟成庫に保管した。熟成したシカ肉はうまみが強く、やわらかいのが特徴という。県内では東京電力福島第一原子力発電所事故の影響でシカ肉の出荷制限が続いており、同施設は1日付で「出荷制限解除対象施設」に追加された。放射性物質検査で基準値(1キロ・グラムあたり放射性セシウム100ベクレル)を下回った場合のみ、出荷・販売ができるようになる。及川さんが施設を開設した背景には、市内で深刻化するシカによる農業被害がある。市農林課が市内の農家に実施した調査によると、2022年度の鳥獣による農作物への被害は約1億1500万円。うちニホンジカによる被害は、9割超の1億500万円に及ぶ。コメや牧草、野菜の被害が顕著で、同年度は5279頭が捕獲された。ただ、駆除されたシカのほとんどは利用されることなく廃棄されているとみられ、市などが解決策を探ってきた。及川さんはMOMIJIの事例を官民が連携してブランド化に成功したモデルと考え、「農家、猟師、行政の3者にとってメリットしかない」として、弟の真さん(37)とともに昨年6月に会社を設立。今年1~3月にMOMIJIで処理方法などについての研修を受け、4月には施設が完成した。5~6月は土日を中心に試験的に受け入れ、7月に正式オープンを迎える予定で、市も費用面などで補助を行う方針。及川さんは「まずは地元から『おいしい』と感じてもらいたい」といい、「地域の課題を魅力に転換できたら」と話している。
(ジビエ給食5年で2・5倍、活用校8割が西日本)
全国で野生鳥獣による農業被害が相次ぐ中、地域で捕獲された鹿やイノシシを活用したジビエ(野生鳥獣の肉)を給食に出す小中学校が直近5年間で2・5倍に増え、過去最多の1000校近くに広がった。
(廃校がジビエ施設に変身、オープンして5年:千葉)
2019年7月、鳥獣による農作物の食害が深刻な君津市に、廃校舎を利用したジビエ施設「猟師工房ランド」がオープンした。市内で捕獲したイノシシやシカなどの加工食品や工芸品を販売する傍ら、バーベキュー場、ソロキャンプ場を併設して、地域活性化の拠点を目指した。廃小学校が生まれ変わってから5年がたち、ランドはどうなったのか。千葉日報が過去に報じた新聞記事をケーブルテレビ局「J:COM」が追跡取材し、映像番組としてお届けするコラボ企画「ツイセキ!!」スタッフが、現在までの姿を追った。
(アカモクと夏のイノシシ、家庭で食べよう:島根)
島根県浜田市沿岸で採れる海藻アカモクと、イノシシの新たな味わい方を学ぶ会が、市内の石見まちづくりセンターであった。地元の食材をもっと家庭で食べて海、山に関心を持ってもらうのが目的。
(シカ・イノシシに舌鼓:熊本)
塚貴一アナウンサーが 熊本県内各地を食べ歩き、地域や人の魅力を紹介する「今日も完食!グルメ旅」。今回は小国町で、シカやイノシシなどのジビエ料理をいただきました。猟師であり、獲物の解体も手がけ、さらには料理人でもあるという “ ジビエの達人” に会ってきました!
(ジビエ料理の専門店オープン:大分)
「海のイメージが強い津久見で、山の幸も堪能してほしい」―。津久見市津久見の西ノ内地区にある食肉販売「ジビエの里」の一角に、ジビエ料理専門の食堂がオープンした。
(イノシシ害獣対策も、高校生が“ジビエ”ハンバーガー:佐賀)
佐賀市の高校生が県内で多くの農作物に被害を与えるイノシシの肉を使った、いわゆるジビエハンバーガーの製造実習に取り組みました。この活動は、害獣として処分される動物の肉の普及活動などを目的に行われているもので、13日は佐賀市の高志館高校食品クラブの6人がイノシシ肉を使ったハンバーガーづくりに取り組みました。佐賀市でパン屋を営みパン製造のものづくりマイスターでもある坂井啓太さんを講師に招き、生地のこね方やいわゆるジビエならではの臭みを抑える方法など教えてもらっていました。このジビエハンバーガー、去年の春ごろから生徒たちが改良を重ねていて、今年の7月に行われる佐賀青年会議所のイベントで配られる予定だということです。
(高校生がジビエメニュー考案、1時間で完売:愛媛)
野生動物による農作物の被害が深刻化している愛媛県上島町で、捕獲したイノシシなどの肉を活用しようと高校生が立ち上がりました。11日、上島町で行われた四国アイランドリーグプラスの公式戦で販売されたハンバーガーは、パティにイノシシの肉が使われています。(弓削高校「愛媛県上島町のジビエ肉を世界へ」代表・岡野暖生さん)「バーガーのパティと、トマト、レタス、ソースの相性が抜群でとても美味しいので、食べていただきたい」。このハンバーガーを開発、販売したのは、地元の県立弓削高校の生徒たち。その名も「愛媛県上島町のジビエ料理を世界へ」のメンバーです。畑を荒らすイノシシなどの捕獲を進めている地元の狩猟グループからジビエ料理に活用して欲しいとの依頼を受け、試行錯誤の末、開発しました。正午の開場とともに、愛媛マンダリンパイレーツのファンらが次々とハンバーガーを買い求めていました。焼いても焼いても注文に間に合わないくらいの人気ぶりです。大人気のジビエバーガー、この日は50個を用意していましたが、販売開始から1時間ほどで完売です。「ハンバーガーいっぱい売れました」。高校生たちのミッションは大成功で終わり、また次のメニュー開発に挑みます。
(ジビエ料理もっと身近に:北海道)
エゾシカなどのジビエ(獣肉)を加工する市内の会社「Mt.(エムティー)」がジビエの消費促進を目的に、自社で加工した食肉を使ったジビエ料理のレシピを作った。15日から札幌市の大通公園で行われる「さっぽろライラックまつり」に初出店し、7品の料理を提供する。
(ジビエ料理の専門店オープン:大分)
「海のイメージが強い津久見で、山の幸も堪能してほしい」―。津久見市津久見の西ノ内地区にある食肉販売「ジビエの里」の一角に、ジビエ料理専門の食堂がオープンした。
(クマ出没:宮城)
角田市によると、14日午後1時ごろ、角田市藤田庄司にクマとみられる動物が出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、14日早朝、富谷市西成田郷田地区の山林でクマが出没したような痕跡が見つかりました。
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(市街地でのクマ駆除巡り論点整理、鳥獣保護管理法改正視野 環境省検討会が初会合)
全国で人身被害が相次ぐヒグマ、ツキノワグマのクマ類について、環境省は9日、市街地での猟銃による駆除を禁止する鳥獣保護管理法の改正を視野に入れた専門家検討会(座長=伊吾田宏正・酪農学園大准教授)の初会合を開催した。現行の規定では対処できない状況について、論点を整理した。検討会は今夏に対処方針をまとめる予定で、同省はこれをふまえ法改正を進める考えだ。
(猟友会「『今なら撃てる』という状況で発砲可能にしてほしい」)
環境省は9日、市街地に出没するクマ対策として銃猟規制の見直しを議論する専門家検討会の初会合を開いた。鳥獣保護法の改正を含めた対応方針を夏にもまとめる。検討会は、クマによる人身被害が昨年度、過去最悪の219人となったことを受け、設置された。クマが市街地に出没した際、ハンターは現状、警察官の命令を受けて発砲しているが、対応が遅れるケースもあるという。秋田県猟友会の佐藤寿男会長は会合で、「『今なら撃てる』という状況で発砲できるようにしてほしい」と訴えた。
(秋田県猟友会長「危険迫る前に発砲を」:秋田)
昨年度に過去最多の人的被害をもたらしたクマの出没対策を巡り、環境省は9日、市街地での銃猟を禁じる鳥獣保護管理法の見直しに向けた専門家の検討会を開いた。近年、市街地での被害が相次いでおり、夏ごろに対応方針をまとめる予定だ。検討会は自然環境の専門家ら計6人が委員に就き、酪農学園大学の伊吾田宏正准教授を座長とした。本県からは県猟友会の佐藤寿男会長(79)=男鹿市=が委員に選ばれて出席。県自然保護課の近藤麻実主査も現場の事例発表者として参加した。
(狩猟免許の合格者133人分、有効期間で記載ミス:山梨)
狩猟免許の合格者133人分の免許状の有効期間が、1年異なっていたことが明らかになりました。有効期間に誤りがあったのは2021年度と昨年度の、いずれも冬に実施された狩猟試験免許の合格者に県が交付した免許状の有効期間です。2021年度は有効期間が1年長い来年2025年9月14日と記載され、昨年度は本来より1年短い2026年9月14日と記載していました。対象者はあわせて133人で、今の時点で直ちに無免許状態となる人はいません。県は担当職員の認識不足とチェックの甘さがミスの原因とし、対象者に連絡をとり正しい狩猟免状を再交付することにしています。
(自転車にイノシシ衝突、男性が首に軽傷:茨城)
10日午前6時15分ごろ、茨城県かすみがうら市大峰の市道で、同市、会社員、男性(25)の自転車にイノシシが衝突した。男性は転倒して首に軽いけがを負った。県警土浦署によると、イノシシは成獣とみられ、男性の右側から向かってきて、自転車の前輪に衝突して逃げたという。現場はゴルフ場などがある田園地帯で、市立千代田義務教育学校の学区内。同市教育委員会によると、同校は同日、児童生徒が現場付近の通学路を通らないよう迂回(うかい)措置を取ったほか、教員や地域ボランティアなどが付近の警戒に当たった。
(クマ対策の伐採費補助に申請殺到:秋田)
秋田県鹿角市が本年度から始めたクマを引きつける可能性があるクリやカキの木の伐採費用を補助する事業に、市民から多くの申請が寄せられている。当初予算に計上した250万円(50本分)は早々に底をつき、4月中に1千万円を専決処分。それでも不足するとみて、9日の市議会臨時会で1500万円を追加する補正予算案を提出、可決された。
(エゾシカと衝突事故注意、昨年最多5287件:北海道)
北海道でエゾシカによる交通事故が増えている。道警によると、2023年は5287件と7年連続で最多を更新。背景には、地球温暖化で積雪量が減り、生息域が道東部から交通量の多い道中央部、道西部に広がっていることがある。道路に飛び込んでくる習性があり、道内のドライブには細心の注意が必要だ。22年には3人が死傷する重大事故も起きた。
(野生動物にGPS、行動調査:三重)
亀山市は8日、三重大学生物資源学研究科と県猟友会亀山支部の三者で「獣害被害対策推進協定」を締結したと発表した。協定は、サル、シカ、イノシシなど野生動物による農林業や森林生態系、生活環境被害が増加する中、野生動物にGPSを装着し、行動範囲を把握する被害リスクマップを作成。市と三重大、同支部が連携を取り、同マップを活用することで、有害獣の効率的な捕獲により被害を軽減するのが目的。市は昨年、サル被害を軽減するため、自治会連合会、亀山サルの会、県猟友会亀山支部の4団体で「モンキーレンジャーズ」を結成し、メスのサル1頭にGPSを装着し、行動範囲を調査している。この日は、同市両尾町の山林で捕獲したシカを麻酔で眠らせ、同支部の佐野公俊支部長が首にGPSを装着して山に放し、シカの調査を開始した。
(キョン対策強化へ目撃情報に報奨金:茨城)
千葉県で大量に繁殖し、対策が課題となっている特定外来生物の「キョン」が、ここ数年、茨城県内でも相次いで確認され茨城県は、対策を強化しようと県内での目撃情報に報奨金を出す制度を設けることになりました。シカ科の「キョン」は中国などが原産で、生態系などに害を及ぼすおそれがあるとして、国から特定外来生物に指定されています。千葉県によりますと、1980年代以前にあった観光施設から逃げ出したキョンが大量に繁殖したとみられ、千葉県内では、令和4年度の推計で生息数はおよそ7万1500頭にのぼり、農作物を食い荒らす被害などが出ています。こうした中、隣接する茨城県でも2017年以降、千葉との県境にある神栖市や筑波山などでこれまでに4頭のキョンが確認されているため警戒感を強めています。茨城県は、幅広く目撃情報を集めてキョンが住み着くのを防ぐ対策にいかそうと、県内でキョンの写真や動画などを撮影し情報提供した場合には報奨金を出す制度を早ければ今月中にも始めることを決めました。県では、すでにキョンの姿を知らない狩猟者や県民にキョンの写真を掲載したチラシで情報提供を呼びかけていますが、今後は、さらにキョンが定着した場合の影響など詳しく説明するリーフレットも新たに制作するということです。県環境政策課の飯村勝輝課長補佐は「農作物への被害だけでなく、夜間の鳴き声が非常にうるさいということなども聞いているので、茨城県としても非常に警戒している。県と市町村、住民、狩猟者が一体となって対策を進めていきたい」と話していました。茨城県によりますと、県内でキョンが初めて確認されたのは2017年で、千葉県と隣接する神栖市の橋の上で車にひかれて死んでいるのが見つかりました。その後、確認されたのはおととしで、石岡市の筑波山の山中に設置されたカメラにキョンの姿が記録されました。さらに、去年9月には筑西市の堤防で住民が目撃してその年の12月には下妻市の県道で車にひかれて死んでいるキョンが見つかっています。県によりますと、これまでに確認されたキョンはあわせて4頭で、いずれもオスだったということです。茨城県石岡市の山中に設置していたカメラにおととし12月、オスのキョンの姿が記録されていました。石岡市では、狩猟者の男性がおととし12月、イノシシの状況を調べるため、筑波山に設置していたカメラにオスのキョンが映り込んでいました。映像では、キョンが地面に顔を近づけながらゆっくりと斜面を登っていく姿が確認できます。また、このカメラで別の時間に撮影された映像では画面の中央を、キョンが歩いている姿が記録されていました。茨城県によりますと、いずれのキョンも同じ個体だとみられるということです。猟友会のメンバーは、千葉県でキョンによる農作物の被害が報告される中、危機感を募らせています。カメラを設置していた茨城県猟友会石岡支部の沖田知芳さんは、「筑波山でキョンをみたことはなかったので、筑波山まで来たかという思いです。千葉県が現状どんどん増えているので、そうならないように願うしかないです」と話していました。
(「クマ痕跡」ウエブ上に:東京)
東京都がツキノワグマの出没情報を確認することができるマップを先ごろ、都・環境局のHPにアップした。クマの痕跡や捕獲、目撃があった箇所をマップ上で知ることができるもので昨年、全国的に出没が相次いだクマ対策の1つとして周知していく考えだ。「東京都のツキノワグマ」と検索し、「都内での目撃等」のページから確認することができる。地元住民や登山者、関係機関などから寄せられた情報がまとめられたもので、クマの痕跡や捕獲、目撃があった箇所がマップ上に点状で表示され、それぞれの日時や時間、場所などの一覧と共に確認することができる。都はこのサイト内の情報について、カモシカやイノシシなどのツキノワグマらしき動物の情報も含んでいるとした上で、SNSなどでこのサイトを周知していくとしている。ツキノワグマに関する目撃情報は昨年、全国的に増加した。町田市でも相原町で目撃され、都は先日、クマの対応マニュアルを改定。冬眠から覚めて、出没するようになる今春以降に備えてきた。東京都議会議員の一人は「東京の山には多くの人が足を運び、訪日客も増えている。安全性を保つために、登山客がリアルタイムでクマの情報を確認できるアプリの開発なども進めてもらいたい」と要望を口にする。都によると、ツキノワグマは3月下旬から4月中旬にかけて冬眠から覚めて動き出し、出産したメスは5月以降に活動を始めるという。6月から夏にかけては食べ物が少ない時期となり、あまり活発に活動しないものの、人と遭遇する機会が最も多い時期にあたるとしている。都は「都内でツキノワグマを見かけたら、当該の市町村などに情報を。人家周辺などで目撃し危険を感じた場合は警察へ」と呼びかけている。
(カメラの増設、クルミの木伐採電気柵など対策強化へ:北海道)
札幌市は今年度初めてのヒグマ対策委員会を開き、去年、市街地近くで出没が相次いだことを受け、カメラの設置など対策を強化する方針を示しました。会合には、市や各区の担当者、猟友会や警察などの関係機関のほかクマの専門家などが出席しました。9日の会合で市はクマによる被害を防ぐため、移動経路となる場所にカメラを増設するなどの対策強化を確認したほか、重点エリア内での対策方針案として、食料となるクルミの木の伐採や木の周りへの電気柵の設置などを示しました。札幌市環境共生担当課坂田一人課長)「藻岩山ですとか三角山、円山あたりを含む一部のエリアで、ヒグマが定着していることが確認されていますので、とにかくここの軋轢(あつれき)を低減できるように重点的に対策を行っていく」。札幌では昨年度、過去10年間で最多の227件のクマ出没がありました。今年の傾向について専門家は。道総研自然環境部長釣賀一二三部長)「昨年多数の出没があったような地域で何頭か捕獲されている個体がいるので、その地域ではもしかしたら出没件数が少なくなってくるかなと思います」。酪農学園大学佐藤喜和教授)「目撃が繰り返されているけれども捕獲されていないような個体もいる。西区や手稲区はもう少し注意しないといけない個体が残っている」。
(ヒグマ対策、観光エリアで重点的に進める方針を確認:北海道)
札幌市は9日、ヒグマ対策について話し合う会議を開き、観光客が多く訪れるエリアでの対策を重点的に進めていく方針を確認しました。9日の会議には札幌市の職員のほか、ヒグマの生態に詳しい専門家などあわせておよそ70人が出席し、はじめに、昨年度の市内でのクマの出没情報が227件と、ここ10年間で最も多くなったことが報告されました。そして、去年、市が「ヒグマ対策重点エリア」に指定した、観光やレジャーで多くの人が訪れる円山動物園や藻岩山を含む一帯での対策について、クマを引き寄せるおそれのあるクルミの伐採や、電気柵の設置などを強化していく方針が示されました。会議のあと、出席したメンバーの1人で、酪農学園大学の佐藤喜和教授が取材に応じ、「クマが繁殖期を迎えるこの時期は、若いクマが人目につく場所に出てきやすいので、山菜採りなどで山に入る際には十分な対策が必要だ」と話していました。
(“クマの事故”大型連休で続発:北海道)
北海道ではクマによる事故がこの大型連休の期間中に相次ぎました。なぜこの時期に増えるのか、そしてクマから身を守るにはどうすればいいのでしょうか。大型連休に入ったばかりの4月28日、北海道根室市東梅の林道で、山菜採りに来た男性2人が軽トラックで移動中、クマと遭遇しました。専門家によりますと、クマは母親で子グマを守るため軽トラックを襲ったとみられています。男性2人に怪我はありませんでしたが、軽トラックはワイパーやフロントガラスなどが破損しました。また5月5日には浦河町上杵臼で山菜採りをしていた81歳の男性が、首や肩などをクマに噛まれました。男性は病院に搬送され、現在も治療を受けています。北海道によりますと、クマによる人身事故で亡くなったのは1962年からの約60年間で59人に上ります。死亡事故が最も多く発生しているのは5月で、これまでに10人が亡くなっています。なぜ5月に事故が多いのでしょうか?「山菜採りも5月は新芽の時期なので、非常にクマと人間が近づきやすい時期。山菜採りに行くと、クマに食先に食べられているという現場がよくある。たまたま(クマが)いないだけだと思ったほうがいい」(山岳ガイド 奈良亘さん)。クマによる死亡事故の33%は山菜採りが原因です。山菜採りで命を落とす人は、クマの駆除やクマの狩猟による死亡事故よりも多いのです。山菜採りの危険性とは?「(山菜取りが)面白い、次々に進んでいくと新しい山菜が出てくる、探す、またある。どんどん楽しさにひかれて、自分がどういう状況にあるかわからない。どんどん登山道を外れて入っていくとさらにディープな自然になってきて、もっとヒグマが活動している場所に人間が入っていく。山菜採りは危険な場所に入っていく行為。自分の身を守ることも意識しないと」(山岳ガイド 奈良さん)。もしクマに遭遇した場合はどうすればいいのでしょうか?「ガイドなので客にはクマにあった時(行動の仕方を)言っているが、実際、目の前にクマがいたらオワーッとなる。その中でも冷静に(クマを)びっくりさせるのはよくない。クマも戦闘態勢に入ることもある。何人かの場合は一つの固まりになって(人間は)大きい動物だとアピールして、目はそらさないでクマの方を見ながら固まる」(奈良さん)。山菜採りでクマの専門家はどのようなものを準備しているのでしょうか。「クマスプレーを持っていた方がいい。ほかの細かいグッズもあらゆる対策を考えて山に入ったほうがいい」(奈良さん)。山には一人で入らないことや、クマスプレー、クマよけの鈴などの準備を怠らないことが必要です。
(ハンター担い手確保でセミナー:北海道)
ヒグマの出没が相次ぐ中、ハンターの担い手確保につなげようと10日、根室市で狩猟の魅力を紹介するセミナーが開かれました。根室市が開いたセミナーには、ハンターへの関心を持っている20代から70代までの24人が参加しました。セミナーでは、地元の猟友会のメンバーらが、狩猟免許を取得してから実際に猟を行うまでの手順や、ヒグマやエゾシカなど動物との駆け引きの魅力について説明しました。このあと参加者たちは、模擬銃やわなを手に取って、それぞれの形状や重さなどを確かめていました。参加した20代の男性は「ヒグマやエゾシカの被害は前から聞いていたので自分も力になれればと思い参加した」と話していました。根室市では、先月下旬に軽トラックとヒグマが衝突するなど、近年、ヒグマの出没が相次ぐ一方、高齢化などで担い手不足が懸念されています。根室市農林課の荻原梢主任は「新人ハンターが増えればヒグマなどの被害も防ぐことができる。ぜひたくさんの人にハンターになってほしい」と話していました。
(サルの農業被害、下げ止まり:滋賀)
近年順調に下がっていた県内のニホンザルによる農作物被害が下げ止まっている。2022年度の被害面積は、被害金額がピークだった10年度以来初めて増えた。被害量も5年ぶりに増加し、被害金額も減少率が鈍化した。過疎化や高齢化が進む地域での生活環境被害も発生しており、県は新たな管理計画を策定して、人とサルのあつれき緩和を目指す。19~22年度に県が実施した調査によると、県内に生息するサルは11市町に134群れ、約5190匹いると推定される。琵琶湖を取り巻く山地全体にほぼ切れ目なく分布する。
(高原植物、シカの食害から守る:長野)
霧ケ峰自然環境保全協議会は10日、諏訪市郊外の霧ケ峰で育つ草原性植物などをニホンジカの食害から守るための電気柵を設置した。地権者や県諏訪地域振興局の職員、市職員ら29人が参加し、ニッコウキスゲの群生地がある車山肩に全長約2キロにわたりワイヤを巡らせた。
(対シカ電気柵、管理専業に:北海道)
鶴居村の地域おこし協力隊員を3月末で退任した桂川裕介さん(31)が、エゾシカから牧草地や畑を守る「電気柵」の維持管理事業を本格的に始めた。シカによる食害が村内で深刻化する中、漏電防止のための雑草除去など、酪農家にとって手間ひまかかる作業を請け負う。
(屋久島のミニチュア植物群の進化はシカの採食圧が原因だった:鹿児島)
世界自然遺産・屋久島では、植物が極端に小型化する法則が知られていましたが、その進化要因がシカの採食圧であることを解明しました。小形化の法則は草食動物であるシカが好んで食べる種にのみ当てはまっており、ミニチュア植物の進化は、シカの採食圧から逃れるためだったことを示唆しています。80 種にも及ぶ植物群が草食動物の影響で一斉に小型化した可能性を世界で初めて明らかにした研究成果です。屋久島には、茎や葉の長さが 5cm に満たないミニチュア植物が 80 種以上分布しています。島外では普通の大きさの種が、屋久島でのみ極端に小さくなっているという法則は、植物進化学において奇妙な現象として知られてきました。屋久島で植物がミニチュア化した進化要因として、土壌貧栄養説、低温説、日照不足説などが唱えられてきましたが、これまでその主たる要因は明らかになっていませんでした。東北大学農学研究科の髙橋大樹特任助教、陶山佳久教授、京都大学の阪口翔太助教、瀬戸口浩彰教授、福島大学の福島慶太郎准教授の研究チームは、40 種の屋久島産植物とその比較種となる島外の植物のサイズを測定し、植物の体サイズに関係する要因を解析しました。その結果、気象条件や土壌栄養分ではなく、草食動物であるシカが好んで食べる種であるかどうかが植物の小型化と関係していることが明らかになりました。シカは極端に背の低い植物を食べにくいことが知られており、屋久島のミニチュア植物はヤクシカの採食圧から逃れるために進化したと考えられます。本研究成果は、80 種にも及ぶ大規模な植物のミニチュア進化が草食動物の採食圧によってもたらされたことを世界で初めて示唆するものです。本研究成果は、植物生態学の専門誌 Journal of Ecology で 5 月 9 日に発表されました。
(県立博物館、クマ出没で臨時閉館:秋田)
10日朝、秋田市金足の県立博物館の正面玄関にクマが出没しました。博物館は臨時休館となり周辺の公園も立ち入り禁止となっています。午前8時すぎ、博物館の職員が防犯カメラに体長50センチほどの黒い動物が映っているのを発見し、その5分後にも再びカメラがその姿をとらえました。職員は直接クマを目撃してませんが、警察が映像を確認したうえでクマと判断し、博物館を臨時休館としました。クマが原因による休館は初めてだということです。博物館周辺には沼や山林があり、近くには住宅地もあります。また、家族連れも多く訪れる小泉潟公園が隣接しています。公園を管理する県によりますと、博物館にクマが出たことを受け小泉潟公園は12日まで閉園します。博物館はクマの目撃情報などを総合的に判断したうえで、11日朝までに開館するかどうか決定するということです。
(野生イノシシが男女2人を襲った森林公園でイベント再開:愛知)
野生のイノシシが男女2人を襲った愛知県森林公園で5月10日、定例イベントが再開されました。4月28日、愛知県尾張旭市の愛知県森林公園で、野生のイノシシが男女2人を襲い、公園は臨時休園となりました。イノシシは2日後、池の中で死亡したことが確認され、公園は5月1日から入園者へチラシを配ったり、看板を設置したりして注意を呼びかけるほか、職員による巡視の回数を増やすなどの対策をして営業を再開。定例イベントも10日から再開となりました。職員:「イノシシが出て、けが人が出ている。イノシシをもし見かけたりしたら、騒がず静かにその場を離れる。できるだけ冷静な行動を取ってほしい」。10日に再開したイベント、自然ウォッチングには約60人が参加。公園の職員とともに園内の野鳥や昆虫、植物などを観察しながら、園内約1.5キロメートルを散策しました。愛知県森林公園 北本陽介所長:「各入り口で注意チラシの配布を行うとともに、職員による巡回を強化している。皆さまに安心して利用いてほしい」。
(列車がシカと衝突、上下線4本に影響:鹿児島)
8日午後6時半ごろ、JR鹿児島線の串木野-木場茶屋間で、鹿児島中央発川内行き普通列車(2両編成)がシカと衝突した。JR九州によると乗客数は不明だが、けが人はなかった。車両に異常がないことを確認し、約20分後に運行を再開した。この影響で上下線計4本に最大14分の遅れが出た。
(住宅街にイノシシ出没:長野)
9日午前8時10分ごろ、松本市井川城2で「イノシシがいる」と松本署に通報があった。同市出川、中山でも目撃情報があり、署員十数人が付近の警戒に当たったが発見できなかった。山中に逃げたとみられる。けが人はなかった。
(小学校敷地内にクマ:秋田)
9日午前6時ごろ、秋田県美郷町六郷の六郷小学校敷地内にクマが侵入したのを大仙署員が見つけた。クマは体長約1メートル。けが人はいなかった。大仙署によると、六郷小から北西約600メートルにある台蓮寺でクマの目撃情報があり、署員が現場に向かう途中に学校敷地内で見つけた。
(クマ3頭再び目撃:北海道)
札幌市西区西野でクマ3頭が目撃されました。3日前にも近くで3頭のクマが目撃されていて同じ個体とみられています。10日午前8時前、札幌市西区西野11条9丁目で山の斜面に3頭のクマがいるのを近くに住む人が目撃しました。市が調査したところクマのものとみられる毛や植物を食べた跡がありました。近くでは7日にも親子とみられる3頭が目撃されていて、10日のクマと同じ個体の可能性が高いとみられています。近くの小学校では通学路に教職員が立ち見守り下校を行うなど警戒を強めています。また、警察は週明けも登下校時間帯のパトロールを強化するということです。
(住宅敷地内にイノシシ、麻酔銃で捕獲:長野)
12日午前、松本市庄内の住宅敷地内にイノシシが出没し捕獲されました。人や農作物への被害はないということです。警察によりますと午前8時25分、松本市庄内の住宅で近くの住民から「家の近くにイノシシがいる」と警察に通報がありました。午前11時すぎに駆けつけた警察や市の職員などが麻酔銃を使って捕獲したということです。捕獲されたのは体長約1.3メートル、体重約60キログラムのメスのイノシシ1頭で、人や農作物への被害は確認されていません。松本市では9日にもイノシシの目撃情報があり、警察は見つけた場合は刺激せずにそっと立ち去って通報するよう呼びかけています。
(河川敷でクマ目撃:山形)
日本三大植木市の一つ、山形市「植木市」の会場からほど近い馬見ヶ崎川の河川敷で、5月7日夜、クマが目撃された。周辺では4月からクマの目撃が相次いでいて、警察が注意を呼びかけている。7日午後6時45分ごろ、山形市双月町の馬見ヶ崎川河川敷で、犬の散歩をしていた70代の男性が体長約1メートルほどのクマ一頭を目撃し、警察に通報した。現場は、双月橋から北に約200メートルの河川敷で、住宅地にも近いことから、警察がパトカーで巡回し注意を呼びかけた。山形市では、4月14日からの約3週間でクマの目撃が6件にのぼる。4月28日、東沢コミュニティセンター付近の路上で、道路を横断するクマが目撃されたほか、4月30日には鈴川公園・双月の丘で、トイレ付近にいるクマが目撃されている。警察によると、市内でのクマの目撃は午後6時以降に集中している。クマが人目を避けるため、日が暮れてから活動している可能性もあるとして、警察や県は「夜に河川敷で散歩などをする際は、ラジオなど音の出るもので、クマに自分の存在を知らせてほしい」と注意を呼びかけている。
(鹿革名刺入れ、満足の出来:北海道)
池田高の2年生が家庭科の授業でエゾシカの革を使った名刺入れを作製した。授業は4月に行われ、生徒たちはデザインを決めて革を切り、革を糸で縫うなどの作業に取り組んだ。
(駆除クマ、ソーセージに:青森)
畑を荒らすなどして駆除されたクマをソーセージに加工し、販売利益を動物による農作物被害対策などに充てようと、青森県猟友会のメンバーで会社員の盛英吾さん(40)=弘前市在住=が昨年12月から「津軽熊ソーセージ」の販売を行っている。盛さんは「今は『出たら駆除する』だが、将来的には被害を減らし、駆除しなくても良い状況にすることが目標。農家などの役に立てれば」と話している。
(高知商業ジビエ部の「ジビエ☆まん」:高知)
空き店舗が増える高知市中央卸売市場を活性化しようと、高校生が山の厄介者を使った新商品を販売しました。高知市中央卸売市場は5月11日朝、新鮮な刺身をその場で食べてもらおうと、イートインコーナーを1日限定で設置しました。人気を集めたのが、特別に出店した高知商業高校ジビエ部の新商品、だし巻き卵とシカ肉のハンバーグが入った「ジビエ☆まん」です。販売を始めるとすぐに行列ができました。市場の従業員もさっそく味見をして「全然くせがなくて食べやすい」と話していました。次回は6月1日に開かれ高知商業は新商品シカ肉のホットドッグを販売する予定です。
(大槌のシカ肉100%使ったジャーキー発売:岩手)
大槌町安渡のジビエ食肉加工業MOMIJI(兼沢幸男代表取締役)は、大槌のシカ肉を100%使用したジャーキー「これシカねぇべ」の販売を始めた。常温保存でき、手軽にシカ肉を楽しんでもらう。ドライブ時のつまみ、ビールやワインのお供にとのコンセプトで開発。しっかりとしたシカ肉の味を残しつつ、ジビエ独特の臭みはない。無添加・無着色。冷凍ではなく、常温で保存できる商品は缶詰に続き2品目。製造は陸前高田市の業者が担い、販売価格は670円。MOMIJI店頭で4月から販売するほか、今後は岩手県内の道の駅やコンビニエンスストアのほか、駅や高速道のサービスエリアでの販売を目指す。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後6時40分ごろ、仙台市青葉区上愛子北内にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、10日午前8時40分ごろ、栗原市若柳武鎗木売沢にクマが出没しました。
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(シカやイノシシを捕獲中に崖から数十メートル転落、猟友会の35歳の男性が死亡:山梨)
シカやイノシシなどの有害鳥獣の捕獲中に崖から数十メートル下に転落し、猟友会に所属する35歳の男性が死亡しました。警察によりますと5日正午過ぎ山梨県南アルプス市塩前の山の中で、地元の猟友会のメンバーから仲間が倒れているという通報がありました。倒れていたのは猟友会に所属する南アルプス市上今諏訪の会社役員、手塚健斗さん35歳でドクターヘリで甲府市内の病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。手塚さんは所属する猟友会のメンバー10人と午前8時半ごろからシカやイノシシなどの有害鳥獣捕獲を行っていましたが、予定していた2時間を過ぎても手塚さんが集合場所に戻ってこないため探したところ、崖から数十メートル下で倒れている手塚さんを発見しました。警察は手塚さんが誤って転落したとみて詳しい事故原因を調べています。
(ウグイスなど密猟し販売か、70代夫婦を逮捕:福島)
ウグイスなどの野生の鳥を密猟し無許可で販売したなどとして、70代の夫婦が警視庁に逮捕されました。福島県いわき市の塚本二治男容疑者(78)と妻のとし子容疑者(73)はおととし、密猟した野生のウグイスなど11羽を販売した疑いなどが持たれています。客など5人も書類送検されています。警視庁によりますと、塚本容疑者らの経営する店では野生のウグイスを1羽2000円で販売し月に50万円ほどを売り上げていました。塚本容疑者らは店の中に野生の鳥の隠し部屋を作り、販売していたということです。ウグイスなどの野生の鳥は捕獲や飼育などが禁止されています。警視庁は、無許可での飼育は鳥インフルエンザの蔓延(まんえん)につながる恐れがあるとして、注意を呼び掛けています。
(ヒグマ注意報発表:北海道)
北海道の日高地方にある浦河町で5日に山菜採りの男性がクマに襲われ、道は浦河町と様似町にヒグマ注意報を発表しました。浦河町上杵臼で5日、山菜採りをしていた81歳の男性がクマに襲われて、頭や胸などを引っかかれたり、かまれるなどして大けがを負いました。警察によりますと、付近から子グマとみられる足跡が見つかったということです。道は浦河町と隣接する様似町の全域を対象にヒグマ注意報を発表しました。期間は来月4日までの1か月間です。今年に入って注意報を発表するのは初めてです。また、道は5月末までを「春のヒグマ注意特別期間」としていて、1人で野山に入らないことや鈴など音で存在を知らせることなど、対策の徹底を呼びかけています。
(“中学校にクマ出没”想定、警察や町など合同訓練:北海道)
北海道各地でクマの出没が相次ぐ中、浦幌町では中学校にクマが現れたという想定で警察や町などの合同の訓練が行われました。北海道の浦幌町にある浦幌中学校で行われた8日の訓練には生徒およそ30人と警察や町、それに地元の猟友会の関係者など25人が参加しました。訓練は、体育の授業が行われている校庭に山からクマが下りてきたという想定で行われ、生徒たちは教員の指示に従って走って校舎の中に避難しました。そして学校からの通報を受けて駆けつけた警察官が教員から生徒は全員避難し玄関や窓を施錠したことを聞き取ったあと、地元の猟友会のハンターとともにクマを駆除するまでの動きを確認していました。道内では、今月、浦河町で山菜採りをしていた男性がクマに襲われてケガをするなど、クマの出没が相次いでいて、警察が注意を呼びかけています。池田警察署の今野綾香地域・交通課長は「道内でクマの目撃や人身被害が増えていて、いつ身近で起きてもおかしくない状況です。クマを目撃したらまず身の安全を確保してすぐに110番通報してほしい」と話していました。
(クマ被害防止へ、人の生活圏との間に「緩衝帯」整備へ:岩手)
大槌町はクマによる被害を防ぐため、今月から町内の事業者と連携して、人の生活圏とクマの生息域の間のやぶを刈り取るなど、「緩衝帯」を整備していくことになりました。大槌町によりますと、町内の住宅地へのクマの出没が増えているため、建設業や林業など、町内の9つの事業者と連携して、人の生活圏とクマの生息域との間に「緩衝帯」を整備していくことにしています。町は、これまでもクマの被害を防ぐ対策として、主にシルバー人材育成センターにやぶの刈りとりを依頼してきましたが、急斜面での作業などは専門的な技術も必要で、建設業や林業などの事業者に行ってもらうことで、より効果的な対策が講じられるとしています。今月から、まず学校・保育施設の周辺や通学路など23か所で、雑木林の伐採や放置されている果樹の撤去などを優先的に行います。町は連携する事業者への委託費として、今年度の当初予算に1500万円を計上しています。町によりますと、昨年度、町内ではクマの出没が112件、確認され人的・物的被害はあわせて13件にのぼっているということです。大槌町産業振興課は「クマによる被害が深刻化するなか、住民が安心して暮らせるように官民で連携して取り組んでいきたい」としています。
(ハンターの6割が60歳以上、クマやシカの被害は急増)
クマによる人身被害やシカの食害が深刻化する中で、捕獲にあたるハンターの高齢化が進んでいる。環境省はクマを計画的に捕獲し、頭数を管理する「指定管理鳥獣」に追加したが、現場で対応するハンターの6割が60歳以上だ。市町村職員による「公務員ハンター」の重要性も増す。昨年10月24日朝、秋田県北秋田市の男性(77)は、市から駆除の依頼を受け、猟銃を手に軽トラックに乗り込んだ。自宅から10分で現場に着くと、体長約1メートルのツキノワグマが鶏を食い荒らしていた。約10メートルの地点で銃を撃ち、駆除した。市内では同月、市街地に出没したクマが次々に住民を襲い、地元猟友会に出動要請が相次いだ。男性は「若かった30年前と比べて、人が住む場所に現れるクマが激増した」と語る。秋田県内の山間部で生まれ育ち、約50年前から猟をしてきた。集落の男性は大半が狩猟免許を持っており、自然とハンターに。会社員の傍ら猟期の冬には山中でヤマドリやウサギを追う生活を続けた。しかし、今年2月の猟では息が上がり、体力の衰えを痛感したという。北秋田市でクマなどの捕獲にあたる「鳥獣被害対策実施隊」120人のうち78人が60歳以上だ。狩猟免許は3年に1度の更新が必要で、男性は78回目の誕生日となる8月、その時期を迎える。「更新せずにハンターをやめるか悩んでいる」と打ち明けた。農作物に被害をもたらす動物の捕獲には、ハンターの存在が欠かせない。高齢化は全国的な課題だ。環境省によると、最新の統計がある2019年度、21万5417人に狩猟免許が発行されていた。うち60歳代が5万8433人、70歳代は5万6758人で、80歳以上も1万人を超える。1980年度にはわずか9%だった60歳以上の割合は、59%に上る。環境省は今年4月、ヒグマとツキノワグマを指定管理鳥獣に追加。シカやイノシシと同様に、計画的に捕獲する対象にした。管理計画に応じて国が自治体に交付金を出し、対応を促す仕組みだ。昨年度、全国最多の70人が人身被害を受けた秋田県の担当者は「ハンターの多くが高齢となる中で、交付金は次世代の育成や技術の継承に充てたい」と話した。クマの駆除は、市町村が地域の猟友会など民間ハンターに委ねる場合が多い。自治体職員が捕獲にあたるなど専門家として対応するケースもある。北海道に生息するヒグマは、本州などのツキノワグマより体が大きく、より慎重な対応が必要となる。道内各地で出没が報告されているが、頻繁に姿を見せる 占冠しむかっぷ 村は17年度から「公務員ハンター」1人を置いた。浦田剛さん(46)で、昨年10月には通報を受けて猟銃でヒグマを捕獲した。「自治体が責任を持つとスムーズに対応できる」と話す。シカの食害に悩んでいた長野県小諸市は、11年度に「鳥獣専門員」を設けた。シカの捕獲を猟友会から行政主体に切り替え、10年度の44頭から23年度の180頭に増えた。同市の担当者は「ハンターの高齢化が進む中でも、うまくシカを管理できている」と語る。梶光一・東京農工大名誉教授(野生動物管理学)の話「獣による被害が大きくなったのに、猟友会など民間のボランティアのハンターに頼る現状は限界に近づいている。自治体がハンターを養成したり、公務員ハンターを増やしたりする取り組みが求められる」。環境省によると、北海道に生息するヒグマの推定個体数は2020年度に1万1700頭で、30年前に比べ2倍以上に増加した。本州・四国に分布するツキノワグマは、読売新聞が各都府県に取材したところ、4万4000頭が生息していると推定される。23年度のクマによる人身被害は過去最多の219人(このうち6人死亡)で、許可された捕獲も最多の9319頭に上った。環境省の専門家検討会が今年2月にまとめたクマ被害を巡る対策方針は、保護の重要性を強調したうえで、捕獲によってクマが減りすぎないように個体数を継続的に把握することも求めた。
(寺の獣害、マップで対策を:和歌山)
近畿大生物理工学部(和歌山県紀の川市)と高野山大文学部(高野町)の学生各5人が、紀北地域の寺院での野生動物による被害を調査した「獣害マップ」(A4判)を作製した。獣害への理解を広げようと、調査結果の特徴を踏まえたポスターも作り、対象地域の9市町の市役所や町役場に配布。学生たちは「獣害対策に役立ててほしい」と話している。文化財の獣害に関心がある近畿大生物理工学部の長谷川由美准教授(言語学)によると、農作物に比べて文化財への獣害を研究した例は少ないといい、学生に調査を呼び掛けたのがきっかけという。紹介を受けた高野山大の森本一彦教授(社会学)とも連携し、昨年8月に調査がスタートした。高野山(高野町)の約50カ寺を含む和歌山、海南両市から橋本市にかけての計157カ寺に郵送や手渡しでアンケートを配布し、117カ寺から有効回答があった。このうち、獣害を受けたことがあると答えたのは101カ寺、被害を受けたことはないが15カ寺、気にしたことがないが1カ寺だった。被害の種類については、「植物などを食べられる」が40カ寺で最も多く、次いで「地面を荒らされる」が19カ寺で続いた。動物の種類は、シカが40カ寺で最多で、ネコ37カ寺、アナグマ31カ寺、アライグマ29カ寺の順だった。高野山ではシカに庭の植物を食べられる被害が多く、他の地域ではアライグマが建物を傷つけるなどの被害が目立ったという。マップでは、被害があった場所を分かりやすく図示。近畿大の堀蒼唯さん(21)によると、地域によって被害を及ぼす特徴的な動物が分かるように工夫したという。ポスターでは、高野山とそれ以外の地域での被害の違いを分かりやすく対比した。高野山以外の寺院を訪問した同大の黒田幸汰さん(20)は「本堂内部の柱にアライグマが登った足跡が付いていた。軒下にムササビが巣を作った建物もあった」と振り返る。高野山を訪れた清水春奈さん(20)は「高野山では自然の中にお寺がたくさんあり、獣害が多いのもうなずけた」という。岩崎千鶴さん(20)は「お寺同士で獣害の情報交換をし、対策ができていったら」と期待。渡辺晴菜さん(20)は自分たちにできる行動として「獣害についてチラシやSNSで発信できるのでは」と話した。長谷川准教授は「行政に文化財への獣害の実態を知ってもらえたら」とし、森本教授は「行政や理系の専門家も参加し、獣害対策の政策を立案する動きにつながれば」と述べた。
(ニホンジカの食害、野生植物の保全必要:兵庫)
石田弘明主任研究員。ニホンジカが高密度で生息する地域では、野生植物が著しく減少しており、生物多様性を保全する上での大きな問題になっています。ニホンジカは草食性の大型哺乳動物です。北海道から沖縄にかけて広く分布しているほか、中国、ロシアなどの外国にも生息しています。形態などの性質が地域によって異なるため、ニホンジカは複数の亜種に分類されています。例えば、本州に生息する亜種はホンシュウジカと呼ばれています。ニホンジカは植物の葉や茎、樹皮、果実などを食べて生活しています。このため、ニホンジカの高密度生息地域では山野に生育する野生植物が著しく減少してしまうのです。しかも、近年はこのような地域が急激に増加しています。その結果、ニホンジカの食害による野生植物の減少と生物多様性の喪失が全国的な問題になってしまったのです。また、ニホンジカは農作物を好んで食べるため、農作物被害も全国各地で深刻化しています。野生植物の減少や生物多様性の喪失を防ぐためにはニホンジカの適切な個体数管理が不可欠です。しかし、その実施は必ずしも容易ではありません。次善の策として防鹿柵(シカの食害を防止するための柵)を設置するという対策が各地で実施されていますが、数も面積も十分ではないのが現状です。野生植物を保全するためには、上述のような「生息域内保全」の取り組みだけでなく、生息域外にある安全な施設で野生植物を保護・育成・増殖し、そのことによって野生植物の絶滅を回避するといった「生息域外保全」の取り組みを同時並行で進めていく必要があります。ひとはくは1992年の開館時から現在まで、野生植物の生息域外保全のための事業(ジーンバンク事業)を継続実施しています。また、2018年度以降は、兵庫県各地で深刻化している「希少植物に対するニホンジカの食害」への対策に注力しています。具体的には、県内で野生植物の調査・保全活動をされている方々から、ニホンジカの食害を被っている、または被る恐れがある希少植物の種子・胞子を送っていただき、これらを播種(はしゅ)する(種をまく)ことによって希少植物の栽培・育成を行っています。また、種子については生きたままの状態で冷蔵保存しています。このような生息域外保全の重要性は今後ますます高まっていくと思います。ひとはくはこれからも生物多様性の保全に向けた取り組みを積極的に推進していきます。
(エゾシカ交通事故最多791件:北海道)
道がまとめた2023年(1~12月)の「エゾシカが関係する交通事故発生状況」によると、22年の釧路総合振興局管内は前年比31件減の614件と減少に転じたが、23年は177件増の791件と再び増加。
(北海道のクマ被害、半数は山菜・キノコ採り)
4月28日、北海道で撮影されたドライブレコーダーの映像には、ヒグマが軽トラックを襲う瞬間が映っています。北海道では4月に入って、人気の観光地でもクマの目撃情報が相次いでいます。今回、軽トラックで走行中にクマに襲われた男性は、山菜採りのために山に入っていました。北海道でクマ被害に遭った人の半数は、山菜・キノコ採りをしていた時です。クマの生態に詳しい、石川県立大学特任教授の大井さんは、「例年、冬眠は5月上旬まで続きますが、今年は暖冬の影響で冬眠明けが1~2週間早い。特に危険な『子連れクマ』が目覚めるので、山菜採りや渓流釣り、アウトドアなど、ゴールデンウィークもクマに注意が必要」だと指摘しています。大井さんは、クマ対策として、【1】至近距離で出会わないようにするため、音を鳴らし、気づかせること【2】クマをひきつけないため、エサとなる生ゴミなどを残さないこと が大切だと話しています。クマの嗅覚は犬の7倍とも言われているので、生ゴミがあるとクマが近寄って来る恐れがあります。また、エサとなるブナの実が凶作の年は、クマの目撃数が増える傾向にあります。石川県では、大凶作だった2020年、クマの目撃は869件となり、けが人は15人に上りました。今年の秋、ブナの実は豊作なのでしょうか。それとも凶作なのでしょうか。石川県が4月、ブナの開花状況を調査した所、金沢、白山、小松、加賀、4市10地点すべてで、凶作傾向だったといいます。この調査結果を受け、石川県は、4月26日、ツキノワグマ出没警戒準備情報を発令しました。
(「傷口から食べ始め内臓が好物」殺人熊がとる異常行動)
各地で人的被害を出したクマが、捕獲を推進するため、「指定管理鳥獣」に指定される方向が決まった。環境省によると、クマの生息域は四国・九州を除き、全国的に拡大傾向にあり、特に問題となっているのが北海道のヒグマだ。2003年度から2018年度までの間に、ヒグマの分布域は1.3倍に拡大、2020年度の推定個体数は1万1700頭となったという。元プレジデント編集長で作家の小倉健一氏は「クマとの共生をはかるには、クマと人が適切な距離をおく必要がある」というーー。近年、日本で、クマによる人身被害が多発している。被害の大きい秋田県北秋田市では、クマに襲われるなどして死亡したり負傷したりした場合に、被害者に見舞金を贈る制度を新設という。<見舞金は、市内で被害に遭った市民が対象。死亡した場合は遺族に30万円、負傷者には5万円を一律支給する。ツキノワグマのほか、イノシシとニホンジカによる被害も見舞金の対象にした。/市によると、同様の見舞金制度は、埼玉県神川町や石川県加賀市、新潟県魚沼市などが導入しており、支給額などの参考にした。市の担当者は「市民から見舞金制度を要望する声もあった。人身被害を受けた市民への応急的な支援をしたい」と話す>(朝日新聞、4月27日)。秋田県によると、昨年度の県内のツキノワグマの人身被害は70人に上り、過去最悪だったという。クマにやられるばかりが日本人というわけでもないようだ。4月25日、名寄市智恵文で、愛知県から北海道観光に来ていた50歳の福田正人さんが「比翼の滝」を見ようと車で林道に1人で入り、午前10時すぎに滝の手前約2キロメートル地点で車から降りたところ、茂みからクマ2頭(体長が1メートル40センチ前後)が現れたという。男性は空手の達人だったようだ。そのうちクマの1頭が向かってきたため、福田さんがクマの顔面を右足で前蹴りしたところ、クマはその場から逃げたのだという。北海道文化放送の取材(4月25日)に対し、福田さんは「草藪から音がしたので、最初はシカだと思ってみたら、クマだったのでびっくりした」「1人だったので、自分で守るしかなかった」「やられるんだったら、やられる前にやろうと」「中段蹴りをしたら、たまたまクマの頭にあたった」「反撃してくると思ったが、逃げていってくれた」「クマは無茶苦茶堅かった。鉄の塊を蹴った感じだった」「結果的には助かってよかった。生きていてよかった」と語っているというから、あっぱれなものだ。とはいえ、NHKの取材(4月25日)には、「反撃しても2頭とも逃げなければどうしようとかなり恐怖を感じましたが、とにかく助かるために必死で行動しました。けがをせずに助かってほっとしています」というから、クマに完勝したというか、命が助かってよかったというのが実感なのだろう。北海道では、警察に寄せられたクマに関する通報が、4月は24日の時点で100件を超え、3月の通報件数の2倍以上にのぼっているという。クマの活動が活発になるこれからの季節は通報件数がさらに増えるとみられ、警察が注意を呼びかけているというから、注意をしたほうがいい。クマは本当に恐ろしい殺人動物だ。『日本におけるクマによる致死的襲撃の傷害パターン:7症例の検討』(執筆者は大島徹、大谷真紀、美作宗太郎の3氏。秋田大学。2017年。https://cienciacontraocrime.com/wp-content/uploads/2018/05/oshima-et-al-2018-fsi-lesocc83es-provocadas-por-ursos.pdf)は、非常に大きな示唆に富んだ研究論文だ。筆者は、英字版を手に入れた。本論文を読めば、人間が襲われた事件について、医学的見地からクマの怖さがわかる。この論文は、致命的なクマによる攻撃事例7件における外傷パターンが紹介されている。7件の内訳は、ツキノワグマの攻撃5件とヒグマの攻撃2件だった。この論文によれば、<すべてのケースで、2~5の平行な直線状の裂傷があり、重度の出血と皮膚の剥離が見られ、主に上半身に損傷が集中していました。これらの傷は、初めて遭遇した際に熊が立ち上がり、最初に爪を使って犠牲者の頭部や顔を攻撃するため、致命的であると考えられています。全てのケースで、裂傷はトラペゾイドの頂点に位置し、首、手足、死前の傷の周辺には重度の出血がありませんでした。これらの傷は、熊の4つの大きな犬歯による咬み傷であり、主に捕食の過程で死後に発生したと考えられます。これらの発見は、ライオンやマウンテンライオン、大型犬など他の動物による首周辺の致命的な咬み傷とは異なります>という。犠牲者の7人は、男性が3人、女性が4人。年齢は61歳から79歳、平均年齢は69.4歳だった。このうち5人は、山でタケノコを採っている最中に、複数のツキノワグマに襲われたものである。一方、動物園の檻から逃げ出した2頭のエゾヒグマに動物園の職員2人が殺された事件もあった。死亡事故は日中に発生している。クマの攻撃によって、被害者たちは重度の出血と皮膚の剥離を伴う裂傷を受けたが、その傷は、上半身に位置していた。同論文の分析はこうだ。<加害クマの推定身長と被害者の身長を基に、これらの所見はクマが被害者の頭部や顔を爪で攻撃する際に立っていた可能性が高いことを示唆しています。これらの所見は、ライオン、マウンテンライオン、または大型犬など他の動物による首周りの致命的な咬み傷とは異なります。クマは周囲の動物を探すために本能的に後ろ足で立ち上がります。このため、人を攻撃する際に後ろ足で立ち上がることが説明されています。一般的に、上肢の裂傷は防御的な傷であると疑われ、背中の裂傷は被害者が逃げようとした際に負った傷であると疑われます。上半身の裂傷の分布は、致命的なクマ攻撃に関連する特定の傷害です><クマの噛み跡はひどい出血とは関係ない。われわれの症例で観察された咬痕(こうこん。噛みついた傷あと)は、死後の傷害、あるいは興奮期に 生じた傷害であると思われる。咬痕は弱い咬合であることを示し、ライオンやマウンテン・ライオン、大型犬などが頸部に作る咬痕とは異なる。しかし、クマの成獣の顎は非常に強力であることが知られており、偶蹄類(ぐうているい。ウシ、シカ、ブタなどの哺乳類の一種)の骨を砕くことができる。このことは、クマがこれらのケースで強く噛む必要がなかったことを示している。したがって、これらの噛み跡は捕食の過程で生じたものと考えられる。(中略)クマは傷の周囲を食べる傾向がある>。以前の常識では、クマは爪ではなく口を使って被害者を襲うとしているものがあったようだ。しかし、臨床的に報告された顔面外傷の特徴は、クマの口では説明できないものがあった。そして、本研究で分析された致命的な傷害も、いずれもクマの口によるものではなかった。クマは噛みついて殺すのではなく、爪で人間を殺しにかかってきたわけである。本当に襲われたときは、まずはクマの噛みつきよりも、爪による攻撃を警戒した方が良さそうだ。<クマはしばしば死体の消化器官の内容物を食べていることが報告されている。このような損傷は、他の動物関連の死亡事故では確認されていない。なぜクマが鼠蹊部(そけいぶ。下腹部の最下部から太ももの上部にかけての領域)を経由して死体の消化器官を食べるのかは不明である。実際、加害者のクマの剖検(ほうけん。解剖のこと)では、あるケースでは被害者の腸がクマの胃の中にあった。これはクマによる攻撃に特有の傷害である>。この医療論文は、高齢者ばかりが被害者となっていて、冒頭にあげた空手の話もあって、若者は襲われないと勘違いしてはいけないので、最後に、海外の話ではあるが、警告も含めて、紹介しておきたい。英メディア「MailOnline」(3月19日)にクマ襲撃事件が詳細に報道されている。スロバキアのプトフスキー・ミクラスの町で、町民が相次いで熊に襲われた最新の犠牲者となったことを受け、町は非常事態宣言を発令した。10歳の少女と49歳の女性を含む計5人が襲われた。かすり傷と打撲を負い、バギーで子供を押していた夫婦は「無傷で済んだのは幸運だった」と話した。クマは町の中心部で20分ほど過ごし、5人を襲った後に森の中に逃げていった。スロバキアではこの事件の前日にもヒグマに襲われ死亡したばかり(転落死したのか、轢き殺されたのは不明)だった。スロバキアも日本同様に、大規模なクマの射殺は認められていない。つまり、クマと出合わないように注意深く行動するのが大事だということだ。今回紹介した空手家がクマを撃退したNHKニュースの中で、<道警本部地域企画課の担当者は「山や海に行くときは鈴などの音の鳴るものを身につけ、クマよけのスプレーを携行するなどの十分な対策をとってほしい」>と注意喚起を促している。
(意外と知らないクマ撃退スプレーの使い方:北海道)
山菜採りや登山など山に入る機会が増えていますが、この季節、気を付けなければいけないのがクマ。身を守る最終手段とも言われるクマ撃退スプレーの、意外と知らない使い方について専門家に聞きました。春を迎えクマの出没が相次ぐ北海道内。北海道浦河町では5日、山菜採りをしていた81歳の男性が、クマに襲われ大けがをしました。道警によりますと、クマの目撃情報は今年245件と去年の同じ時期よりもおよそ80件少なくなっていますが、雪解けが遅かったこともあり今後活動が活発になると見られています。クマが出没する可能性がある場所に行く際はクマ避けの鈴などを身に着けて行くことが重要ですが、万が一クマに遭遇した際、最終手段となるのがクマ撃退スプレーです。クマ撃退スプレーの意外と知らない使い方。その時に備えて日頃からシミュレーションしておくことが大切です。北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人准教授:「なるべく身体のどこかについているというのが。そして利き手で取り出せる、そういう状況に常にスプレーをキープしておくのが重要。(クマを)見つけた数秒の間にしっかりと1・2・3ぐらいで構えられるようにしておくことですね」。クマに遭遇したらゆっくり後ずさりが基本ですが、それでもクマが近寄ってきたときは、スプレーが届く距離に注意が必要です。クマが遠くにいる場合は効かないことがあると言います。北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人准教授:「だいたい射程距離は3mぐらいしかありませんので十分に近寄った場合にのみ使うものとしてお考えください。クマの鼻先、上のあたりに向けてスプレーを一気に噴射する、出し切るというのが大事です」。北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人准教授:「強風のときはなるべく風上から風下に向けて噴射するっていうのが理想的です。逆に風下側に立ってしまうと噴射したものが返ってきてしまう(※移動できる余裕がある場合に限る)」。最後に、下鶴准教授は、山に入る際の心構えについてこう訴えます。北海道大学大学院獣医学研究院 下鶴倫人准教授:「北海道の山はどこもかしこも結局はクマの住んでるとこと繋がってるので、クマがいるかもしれないということを念頭に置いて準備と出た時にどうすべきかっというようなところまで心に留めて出かけていただけたらなという風に思いますね」。クマと遭遇した際は静かに後ずさりして距離を取りその場を去るが基本です。クマ撃退スプレーはクマがこちらに向かってきた時の最終手段。下鶴准教授の指摘するポイントは以下です。・スプレーをすぐに取り出せる位置に携帯すること・遠すぎると効果がありません。・商品の仕様にもよりますが3メートルから5メートルまで近づいてきた時に噴射すること。・スプレーがクマに届くようできれば風上から噴射。山に入るときにはどこにでもクマがいるという意識を持つことがが重要だとしています。
(捕獲やわなで農作物守る:沖縄)
国頭村の20集落でイノシシやカラスによる農作物被害を防ぐため、有志による「村有害鳥獣駆除実施隊」が活動している。2024年度は64~76歳の7人が所属。約20年間、活動を続けてきた小川善溢隊長(76)は時には危険を伴う仕事だが「被害を止めたい気持ちでやっている」と語った。
(「イノシシ」退治、元気良く:福井)
戦国大名朝倉氏がかつて治めた一乗谷の城下町に伝わる県無形民俗文化財「したんじょう」が5日、福井市鹿俣町で行われた。戦国時代に田畑を荒らすイノシシを退治し引き揚げる大名行列を模した伝統行事。
(クマと衝突し車大破、クマは起き上がり森へ:宮城)
宮城県の国道で目撃されたのは、道路脇から飛び出してきたクマとの衝突の瞬間。車の部品が飛び散るほどの衝撃。それでも、クマは自力で起き上がり、森の奥深くへと帰っていった。衝突後、車を確認すると、フロント部分がひび割れるなど衝突の強さがうかがえた。動かなくなってしまった車の修理には、50万円ほどかかるという。
(乗用車とクマ衝突:秋田)
6日午前9時45分ごろ、秋田県横手市山内小松川字橋向斉藤の国道107号で、大仙市の50代女性が運転する乗用車がクマと衝突した。車のフロントバンパーが破損したが、女性にけがはなかった。
(クマ目撃で山への入り口を閉鎖:北海道)
旭川市と比布町にまたがる突哨山で6日、クマが目撃されたことから、旭川市は4か所ある山への入り口を閉鎖しています。旭川市や警察によりますと、6日午前10時半ごろ、突哨山北側の遊歩道、「ぴぴの路」を散策していた男性がおよそ体長1.5メートルのクマ1頭を目撃しました。このため、旭川市は4か所ある山への入り口を6日午後1時から閉鎖しました。突哨山は国内有数のカタクリの群生地で、大型連休中は見ごろの花を楽しもうと多くの観光客が訪れていました。旭川市はクマの生態に詳しい専門家の協力を得て、山の中に設置しているセンサーカメラの画像などで確認をするなど調査を進める予定で、安全が確認されしだい閉鎖を解除したいとしています。
(各地でクマの目撃が相次ぐ:北海道)
6日、道内では各地でクマの目撃が相次ぎ、警察は山に入るときは複数で行動することや鈴などの音の鳴るものを身につけて被害に遭わないよう注意を呼びかけています。6日、道内ではクマの目撃が相次ぎ、このうち道北の愛別町ではクマを目撃したと車で通りかかった人から通報がありました。現場は町役場から北に1.5キロほどの付近には公園や高齢者施設がある道道で、クマは道道脇のガードレールを乗り越えて山とは反対の方向に歩いていったということです。また道北の比布町のJR比布駅から南西に2キロほどの住宅が点在する散策路でも、散歩中の男性からクマを目撃したと警察に通報がありました。道内では5日、日高の浦河町で山菜採りをしていた81歳の男性がクマに襲われ首や胸などにケガをする事故も起きていて、警察や役場が付近をパトロールするなど警戒を強化しています。警察は山に入るときは▼複数で行動するほか、▼鈴やラジオを鳴らしたり、▼クマを撃退するためのスプレーを携帯するなど、クマへの対策を徹底するよう注意を呼びかけています。
(クマの目撃情報相次ぐ:山梨)
県内でクマの目撃情報が先月相次いだことから、県はクマに遭遇しないよう目撃情報の多い山での登山を避けるなど、注意を呼びかけています。県によりますと、今年度に入ってから先月26日までのおよそ1か月間に、県内でツキノワグマを目撃したという情報が8件寄せられ、去年4月が4件だったのに比べ2倍に増えています。具体的には都留市や市川三郷町、甲府市などの山間地に近い場所で目撃されていて、このうち山中湖村では石割山の登山道付近でクマが座っているのを登山者が見つけ避難したということです。一方、県によりますと昨年度1年間で172件、206頭の目撃情報があり、このうち10月と11月には、農作業や屋外で作業をしていた男性がクマに襲われる被害が2件起きています。県は登山や山菜採りなどで山に入るときにはクマに遭遇しないように、事前に県や市町村のホームページで情報を確認し、目撃情報の多い山は避けて、入山する際は通行量の多い登山道を歩くことや、鈴や笛、ラジオなど音が出るものを身につけ、朝夕や霧が出ている際の入山は避けることなど注意を呼びかけています。
(野生イノシシ、掘り返しなど被害続発:秋田)
警戒すべきはクマだけではないようだ。大館市内で野生イノシシの出没が増加傾向にあり、各地で田畑が掘り返されるなどの被害も発生している。市林政課によると、2023年度中に寄せられた出没情報は23件に上り、被害件数は16件といずれも過去最多。本年度も十二所地区などで痕跡が見つかっているほか、全国では襲われた例もあり、市は対策の強化を進めている。
(クマの目撃情報:新潟)
新潟県阿賀野市農林課によると、5月7日10時頃、同市笹神地区の国道290号折居川付近で、クマ1頭が目撃された。クマがまだ付近にいる恐れがあることから、市では、外出の際には複数人での行動を行うことや、音の出るものを携帯するなどの対策を呼びかけている。
(県道にイノシシ:青森)
5月3日朝、青森市滝沢小川平の県道清水川滝沢野内線で、野鳥の観察をしていた男性がイノシシ1頭に出くわし、写真に収めた。県によると、県内のイノシシによる被害は今年3月に八戸市の民家で襲われてけが人が出た例があったほか、近年は農産物被害が拡大中。県は「目撃した場合は近づかず、速やかに県か市町村に連絡して」と呼びかけている。
(イノシシの目撃情報:新潟)
西蒲区役所によると、新潟市西蒲区間瀬地内で5月4日から6日にかけて3日連続で、イノシシ1頭の目撃情報があった。区では、イノシシに遭遇したらむやみに近寄らずに慌てずゆっくり避難することや、攻撃したり威嚇したりしないことを呼びかけている。
(山菜採りの男性「体長1m~2mくらいのクマ1頭を目撃」:新潟)
新潟県妙高市で6日朝、山菜採りをしていた男性がクマ1頭を目撃し警察に通報しました。警察が付近をパトロールするなどして注意を呼び掛けています。クマが目撃されたのは妙高市関山で、6日午前6時半すぎ、林の中で山菜採りをしていた男性から「体長1m~2mくらいのクマ1頭を目撃した」などと警察に通報がありました。近くには宿泊施設もあることから、警察は妙高市役所と情報共有し、パトロールするなどして付近の住民らに注意を呼び掛けるとともに、警戒活動を行っています。
(中学校近くにイノシシ出没:山梨)
笛吹市の中学校近くで6日朝、体長90センチ前後のイノシシが歩いているのを地元の住民が目撃し、警察に通報しました。住民が撮影した映像からは、市街地の道路を悠然と歩くイノシシの様子がうかがえます。イノシシが目撃されたのは笛吹市石和町の石和中学校の近くです。6日午前7時30分ごろ、を体長80~100センチのイノシシ1頭が歩いているのを通りかかった住民が目撃しました。その後、イノシシはスコレーセンター北側の道路をしっぽを振りながらうろつき、鼻先を器用に使ってネットをかいくぐりブドウ畑へと侵入。周囲を気にすることなく畑の中を歩き回ったということです。
(住宅から100m離れた林にクマ:北海道)
7日夕方、札幌市西区で親子とみられるクマが目撃され、近くの小学校では8日朝、見守り登校となったほか、市や警察が注意を呼びかけています。7日午後6時ごろ、札幌市西区西野8条10丁目付近で、帰宅途中の女性が住宅街から100メートルほど離れた林の中にいるクマを目撃しました。クマは親子と見られる3頭だったということです。これを受けて近くの小学校では8日朝、見守り登校が行われたほか、札幌市も現地調査を行っています。
(クマ目撃情報:新潟)
5月7日午後5時前、新潟県湯沢町土樽の湯沢フィッシングパーク近くの田んぼでクマの目撃情報があった。体長約1メートル。宿泊施設まで約50メートル。
(高校敷地に入るクマ目撃:秋田)
7日夜遅く、大仙市にある大曲農業高校の敷地に入っていくクマ1頭が目撃されました。警察が周辺で警戒にあたっていて、大仙市は市民に十分注意するよう呼びかけています。大仙警察署によりますと、7日午後11時40分ごろ、大仙市大曲金谷町の大曲農業高校脇の市道で、警察車両を運転していた勤務中の警察官がクマ1頭を目撃しました。8日になって大仙市の職員が敷地内を調べたところ、クマの姿は確認されませんでした。このため、大曲農業高校は休校の措置をとらず、生徒たちはいつも通り登校しました。ただ、部活動の練習のため早目に登校していた生徒には、教室で待機するよう呼びかけたということです。大曲農業高校は、大仙市役所から南に300メートルほどの場所にあり、近くに住宅や飲食店がたち並ぶ、市の中心部です。8日朝は高校からほど近い雄物川の河川敷でクマの目撃が相次いでいます。警察が引き続き周辺の警戒にあたっています。
(クマ2頭目撃:北海道)
7日午後6時5分ごろ、札幌市西区西野8の10の山中にクマ2頭がいるのを付近に自宅がある女性が目撃し、札幌西署に通報した。同署は2頭が親子とみて、付近をパトロールし、注意を呼び掛けている。
(目撃親子グマは3頭だった、近くには“クルミの木”:北海道)
札幌市西区の住宅街の近くで2024年5月7日に目撃されたクマは、3頭の親子グマだったことが新たに分かりました。市は付近に電気柵やカメラを設置し、警戒を続けています。林のなかを徘徊する1頭のクマ。よく見ると、後ろにもう1頭確認できます。札幌市西区西野8条10丁目の住宅街近くの林で、7日午後6時ごろ、近くを車で通りかかった帰宅途中の女性が親子グマを目撃しました。市によりますと、目撃されたのは親グマ1頭と子グマ2頭の合わせて3頭だったことが新たに分かりました。市が痕跡を調査した結果、クマが植物を食べた跡や幅およそ10センチの足跡などが見つかりました。市によりますと、この林にはクルミの木があり、付近では2022年もクルミを求めて親子グマの出没が相次いでいました。(札幌市熊対策調整担当係 清尾崇係長)「土を掘り返したような跡もあるので、この場所にクルミがあるのを知っていて、また出てきた可能性がある」。市は付近に電気柵や監視カメラを設置し、後も警戒を続けていくということです。
(カモシカが市中心部に出没:福島)
8日朝早く、福島市中心部を流れる阿武隈川の河川敷で国の天然記念物のニホンカモシカを複数の市民が目撃しました。市によりますと、ふだん奥深い山に生息するニホンカモシカが市街地に出没する例は珍しいとしています。警察によりますと、8日午前6時ごろ、福島市渡利の阿武隈川の河川敷でニホンカモシカとみられる動物がいるという通報が市民から寄せられました。現場に居合わせたNHKの記者が撮影した映像には、ニホンカモシカとみられる動物が川を渡ろうとしたり、草やぶに身をひそめたりする姿が確認できます。その後、河川敷を北上しまもなく姿が見えなくなりました。映像を確認した森林総合研究所の飯島勇人主任研究員はニホンカモシカと断定し、「本来、森林にいる間はとんだりはねたりすることはないが、映像にはそういった様子が映っていて、開けた場所にでてしまって戸惑い、自分の落ち付く場所を探していると考えられる」と話していました。現場は、市中心部の福島県庁から東に1キロほどの市街地で、付近には小学校もあるため、通学の時間帯を前に警察が付近を捜しましたが、姿は確認されなかったということです。福島市文化振興課によりますと、ふだん奥深い山に生息するニホンカモシカが市街地に出てくる例は珍しいということです。ニホンカモシカは国の天然記念物に指定されていて、福島市文化振興課は、市街地で目撃した場合は静かに見守り、市に連絡をしてほしいとしています。
(レンコン畑の間を歩く2頭のアライグマを目撃:広島)
先月、東広島市の畑で目撃されたのは、アライグマでした。広島県内での農作物の被害も増加傾向で、生息域も広がっている可能性があります。畑の間の道を歩く2頭のアライグマ…。目撃されたのは、東広島市志和町のレンコン畑が広がる地域です。先月20日の午前6時半ごろ、生産者の 大谷浩志 さんが種まき作業をしようと、畑に到着した時に撮影しました。まだ畑に被害は確認されていないものの、電気柵の購入や設置には高額なお金がかかることなど、今後の被害や対策に不安を感じるといいます。県によりますと、県内のアライグマによる農作物の被害額はおととしが133万円余りで、被害報告が残っている年度から増加傾向だということです。目撃された理由について安佐動物公園は、アライグマの分布が県内でも広がってきていることを指摘します。安佐動物公園 野々上範之 獣医師「アライグマは本当になんでも食べるので農作物を食べに来たのかもしれないし、ここはちょうど田んぼを掘り起こしていいるのでカエルが出てくる、よく食べるエサになる」。北アメリカに生息していたアライグマですが、ペットとして国内に持ち込まれ捨てられるなどして野生化しました。安佐動物公園 野々上範之 獣医師「郊外の人が住んでいないような家の天井裏や壁と壁の隙間を利用して繁殖する。これだけ広がっていくのは環境に適応する力が強い」。農作物や生態系に被害をもたらすほか感染症を運び、まん延させる可能性もあるとして『特定外来生物』に指定され駆除の対象になっています。県は、目撃した場合は速やかに自治体に連絡をするよう呼びかけています。
(移住の男性が革製品手作り:三重)
昔ながらの山里の暮らしが息づく津市美杉町で、奈良県生駒市から移住した山本哲也さん(43)が自ら捕獲した野生動物の皮を加工し、革小物や毛皮を作っている。獣害対策で駆除される動物の命を、余すことなくいただく大切さを教えてくれたのは、一昨年に亡くなったジビエ料理店の店主、山本一(はじむ)さん。その遺志を継ぎ、都会の人らに山の魅力を伝える。シカ、イタチ、タヌキ、アライグマ―。哲也さんの自宅には多種多様な動物の毛皮がずらりと並ぶ。「ほとんど美杉町内で捕った動物です」と言う。新型コロナウイルス感染が始まった頃、美杉町でスタッフを募集している職場を知り、移住した。
(クマ出没:宮城)
丸森町によると、8日午後5時50分ごろ、丸森町大張大蔵田石後にクマが出没しました。
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(イノシシ駆除中に仲間の撃った散弾銃の弾が男性の左腕にあたる:沖縄)
沖縄県石垣市でイノシシの駆除をしていた猟友会の男性に、仲間が撃った散弾銃の弾が当たりました。男性は左腕に散弾一発がめり込みましたが、軽傷です。警察によりますと、4日午後2時ごろ、石垣市宮良の牧草地で、石垣市からの委託を受けた猟友会8人がイノシシの駆除をしていた所、メンバーの1人が撃った散弾銃の弾1発が、一緒に駆除にあたっていた57歳の男性の左腕に当たりました。散弾は男性の左腕にめり込みましたが、男性は軽傷で、自分で車を運転して病院に向かい治療を受けました。銃を撃った男性は3年以上の狩猟経験があり、当時、散弾が当たった男性は50メートルから100メートルほど離れた場所にいたという事です。
(釣りや登山中にクマに襲われ計2人けが:秋田岩手)
秋田県と岩手県で釣りや登山をしていた男性がクマに襲われ、あわせて2人がけがをしました。警察は、冬眠を終えたクマの出没が増えてきたとして「山に入る際は、できるだけ1人で行動せず、音が鳴るものを持参したり、家族に行動計画を伝えたりする対策をしてほしい」と注意を呼びかけています。秋田県鹿角市で釣りをしていた30代の男性がクマに襲われてけがをしました。男性はドクターヘリで病院に搬送されましたが意識はあるということです。4日午前11時55分ごろ、鹿角市十和田山根の汁毛川で釣りをしていた井川町の30代の男性がクマに襲われてけがをし、みずから警察に通報しました。警察や消防によりますと、男性は体長1メートルほどのクマ1頭に襲われ、頭や肩、それに手足にけがをしたということです。ドクターヘリで秋田市内の病院に搬送されましたが意識はあるということです。警察によりますと、ことし秋田県内で発生したクマによる人身被害はこれが初めてだということです。秋田県内では去年、クマに襲われるなどしてけがをした人が70人と過去最悪となっていて、ことしもクマの目撃件数が例年を大幅に上回っていることから県は4月「ツキノワグマ出没警報」を発表し、警戒するよう呼びかけています。岩手県金ケ崎町では、登山をしていた男性がクマに襲われてけがをしました。男性は襲われたあと、自力で下山したということです。警察によりますと、4日午前7時ごろ、金ケ崎町西根にある駒ヶ岳で1人で登山をしていた花巻市の68歳の男性が山道でクマに襲われ、顔をひっかかれるけがをしました。男性は襲われたあと、自力で下山し、下山中に別の登山者が消防に通報しました。男性はドクターヘリで病院に搬送されましたが命に別状はないということです。岩手県では3月ごろから各地でクマの目撃が相次いでいて、人が襲われる被害は、今年度これで2件目です。警察は、冬眠を終えたクマの出没が増えてきたとして「山に入る際は、できるだけ1人で行動せず、音が鳴るものを持参したり、家族に行動計画を伝えたりする対策をしてほしい」と注意を呼びかけています。
(山菜採りの81歳男性がヒグマに襲われる:北海道)
5日午後1時頃、北海道浦河町 上杵臼かみきねうす で、山菜採りをしていた 様似さまに 町大通、無職佐藤勝さん(81)がヒグマに襲われたと、息子から119番があった。佐藤さんは首や胸をかまれるなどして病院に搬送されたが命に別条はないという。道警や地元消防によると、佐藤さんは妻子と車で訪れていたが、離れた時にヒグマに襲われたとみられる。息子が捜し、首の付近から出血している佐藤さんを見つけたという。現場は浦河町役場から北東約20キロの国道236号沿いで、農地などの中に民家が点在している。4日には、秋田県鹿角市で釣りをしていた30歳代男性や、岩手県金ヶ崎町で登山していた60歳代男性がそれぞれクマに襲われ、けがを負う被害が出ている。
(ライフル射撃場が完成、県内初の教習可能施設:新潟)
大型動物の捕獲に必要な大口径ライフルの射撃場が新潟市西蒲区福井に完成し、5月1日に完工式が行われた。新潟県内初の施設で、野生動物のクマやイノシシなどの被害が県内で相次ぐ中、捕獲の担い手育成に役割を果たす。国の交付金を活用して県と県内全30市町村が支援し、県猟友会が整備した。
(豚熱感染野生いのししの確認:三重)
三重郡菰野町内、および亀山市内において捕獲された野生いのしし3頭について豚熱検査の結果、本日(5月1日)、陽性と確定しました。今回の事例は、県内における890 から892 例目の確認となります。
(イノシシの死骸、ぶつかって停車中の軽自動車にトラックやバイク衝突:兵庫)
2日午後11時半ごろ、神戸市西区平野町の第二神明道路東行き車線で、軽乗用車にトラックやバイクが衝突する事故があった。兵庫県警高速隊によると、軽乗用車は路上にあったイノシシの死骸にぶつかるなどして停車していたといい、追突したバイクを運転していた神戸市垂水区の男性(49)が右脚や右手首の骨を折る重傷を負ったという。同隊によると、奈良市の男性会社員(54)が運転する軽乗用車が走行車線上にあったとみられるイノシシの死骸に接触し、はずみでガードレールと衝突。後続のトラックが避けきれずに軽乗用車にぶつかり、軽乗用車は追い越し車線に押し出されたという。同隊は、バイクは追い越し車線を走っていて軽乗用車と衝突したとみている。
(山林で立ち入り規制始まる:愛知)
8年前、タケノコ採りで山に入った人がクマに襲われる被害が相次ぎ、4人が死亡した秋田県鹿角市で、山菜採りで被害に遭わないようにするための立ち入り規制が始まりました。鹿角市十和田大湯の山林では8年前の平成28年、5月から6月にかけてタケノコ採りで山に入った人がクマに襲われる被害が相次ぎ、合わせて4人が死亡しました。このため、市は毎年この時期から現場となった山林への立ち入りを規制していて、1日は職員ら10人余りが山林へ向かう道をバリケードで通行止めにしたうえで、「クマによる死傷事故多発地帯」と書かれた看板を設置していました。また、道路沿いにも入山禁止と書かれた看板を立てていました。山林への立ち入り規制は11月末まで続き、タケノコ採りのシーズンとなる今月半ばからは週末の早朝を中心にパトロールを行ってクマの被害に遭わないよう、注意を呼びかけるということです。
(イノシシに襲われ2人けが、大村知事が注意呼びかけ:愛知)
4月28日に愛知県の公園でイノシシが男女2人を襲ったことを受け、愛知県の大村秀章知事が注意を呼びかけました。4月28日、尾張旭市の愛知県森林公園で、70歳の男性と62歳の女性職員がイノシシ1頭に襲われ、男性は右足の指をかまれ骨を折る重傷、女性も右足にけがをしました。30日になって、公園内の岩本池から2人にけがをさせたとみられる体長1メートル40センチのオスのイノシシが死んだ状態で引きあげられました。公園を所管する愛知県の大村知事は。(愛知県 大村秀章知事)「100キロあるイノシシ。襲われたらけがする。三河山間部から尾張の方は気をつけていただきたい」。森林公園は4月28日から臨時休園していましたが、5月1日から植物園を除いて営業を再開。植物園は安全確認をして、2日から営業を再開します。
(アオサギ、ふん害などが問題に:京都)
京都市上京区の廬山寺境内で4月上旬、アオサギの巣があった木の枝が伐採されたと、京都新聞の双方向型報道「読者に応える」に複数の投稿があった。
(クマ捕獲用箱わな2基設置:北海道)
根室市内でヒグマ出没が急増している問題で、市はクマ捕獲用の箱わな2基を5月半ばをめどに設置し、新たに捕獲時に市に自動通報する長距離無線式パトロールシステムを導入することを決めた。市内は4月28日に軽トラックが林道でクマに襲撃されるなど住民の不安が高まっており、対策を強化する。
(個人情報含むファイルを県内自治体に誤送信:静岡)
静岡県は、野生イノシシ捕獲者の個人情報含むファイルを、県内自治体の担当課に誤ってメールで送信するミスがあったことを明らかにした。同県によれば、4月4日14時半ごろ、県内全市町の野生イノシシ担当課と県関係機関に対し、野生イノシシの豚熱検査結果をメール送信した際、イノシシ捕獲者4人の氏名と電話番号含むファイルを誤って添付するミスがあったという。送信直後に、送信者本人が気づき判明した。同県では、送信先に連絡し、メールを削除するよう依頼。対象となる捕獲者に電話で謝罪している。
(ヒグマ駆除、過去最多:北海道)
2023年度の道内でのヒグマ許可捕獲数(駆除数)が、速報値で1422頭に上り、過去最多を更新したことが環境省のまとめで分かった。本州のツキノワグマの捕獲数も7831頭と過去最多で、クマ類全体の捕獲数は9253頭となり、統計が残る1923年度(大正12年度)以降最も多かった。許可捕獲数は都道府県知事と環境相の許可を得て捕獲した頭数で、同省が4月下旬に公表した。ヒグマは、これにハンターが行う狩猟も加えた全体の捕殺数が21年度に1056頭となり、初めて千頭を超えたが、23年度は許可捕獲のみで大幅に上回った。本州のツキノワグマの捕獲数は東北地方が7割を占め、秋田県が2183頭と最も多く、福島県896頭、岩手県831頭、山形県762頭と続いた。神奈川県で7頭、東京都でも6頭の捕獲があった。ツキノワグマのうち、シカやイノシシ用のわなにかかった錯誤捕獲や、悪質性の低い個体など計181頭は殺さずに放獣した。同省野生生物課は、北海道と東北では秋のドングリの実なりが悪かったため、餌不足により人里に出没するクマが多く、捕獲が増えたと分析。「農作物の被害や人身被害を防ぐため、自治体も積極的に駆除せざるを得なかった」とする。
(捕獲を増やすだけでいいの?「指定管理鳥獣」追加を考える)
昨年度に過去最多の人的被害を出したクマが、4月16日の省令改正で「指定管理鳥獣」に追加された。これにより捕獲や生息状況の調査などが国の交付金の対象に。これまで捕獲事業を支援するのは農作物の被害防止が目的の場合だけだったため、捕獲を拡大する面がある。生息数が激減する危険性はないのか。実効性はあるのか。クマと向き合ってきた人々に影響を聞いた。「調査などはやりやすくなるかもしれない。ただ、現状では、何をどうするのか明確になっていない。国は予算は付けるけど、実際は各自治体が今後、どういうことをやるのかにかかっている。様子見だ」。こう語るのは、NPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」前理事長の藤本靖氏。同センターのメンバーはこれまで多くのヒグマを捕獲してきた。「詰めなきゃいけないことはたくさんある。現場の話を聞いて何をやるかだろう。かけ声倒れにならなきゃいいけど」。地域の実情に合わせた施策が必要だと強調する。指定管理鳥獣になったのはニホンジカ、イノシシに続き3例目。ツキノワグマは九州で絶滅し、四国でも個体数が減っているため、本州のツキノワグマと北海道のヒグマが対象だ。追加の理由は人的被害の急増。昨年度、クマによる人身被害は219人(うち6人死亡)で統計のある2006年度以降で最多。前年度から144人増えた。中でも全国最多の秋田県では70人の負傷者が出た。人里への出没が多く、有害駆除の件数も増えた。県の推定生息数の中央値は4400頭だが、昨年度は上限の1582頭を上回る2327頭(4月末時点の速報値)を捕獲。県自然保護課の担当者は「捕獲圧をかけ過ぎると数の減少につながる。実態を把握し、適切に被害対策を講じて人とのすみ分けを図っていきたい」と話す。長年、フィールドワークを行ってきた日本ツキノワグマ研究所の米田一彦代表は「昨年度あれだけの被害が出た、単年度の理由があるはず。2、3年かけてその原因を調べてから追加しても遅くはなかった」と言い、性急に推し進められたと感じている。数を減らすことが一義的な目的となるのを危ぶみ、「一度、国の制度が変われば十数年は変わらないだろう。クマにどれだけの打撃になるのかを考えたのだろうか」と疑問を呈する。クマはシカやイノシシと比べると繁殖力は低い。石川県立大の大井徹特任教授(動物生態学)も「捕獲に依存した対策を取れば、クマの生息が危うくなる。被害軽減の効果がある場所を特定し、山奥では数を残さなくてはいけない」と「過剰捕獲」への警告を発する。やはり、実務を担う地方自治体の役割は大きいとし、「捕獲と保護のバランスが取れた政策のかじ取りが求められる。都道府県と市町村が連携して進めてほしい」と話す。最終的な目的は人的被害を防ぎ、クマと人間が干渉せず暮らすことだ。大井氏は、緩衝帯となる里山を管理する政策も積極的に取り入れるべきだと訴える。「人間にとってクマがいては困る場所は、クマの居心地を悪くしなければ、またやってきて定着する。今回の政策転換を単に捕獲推進と捉えず、人里に誘引する原因を取り除く環境整備を同時に進めなくてはいけない」。
(はじめての狩猟教室開催:三重)
多気町ー野生動物が多い地域で、これからも不安なく安心して暮らすために誰でもできる事があります。まずは関心を持ち、知ることから始めてみませんか?みなさんのご参加をお待ちしております!!
(「奈良のシカ」殺処分の対象地区を広げる方針に『反対する署名活動』)
奈良のシカの殺処分の方針に反対する署名活動が行われています。奈良のシカは、国の天然記念物として「保護地区」「管理地区」その間の「緩衝地区」に分けて管理されています。これまでは農業被害を引き起こした「管理地区」のシカのみ駆除が認められてきましたが、シカの数の増加などに伴い、今年3月に県の検討委員会で「緩衝地区」のシカも殺処分する方針が示されていました。殺処分の方針の発表を受けて結成された「神鹿を守る会」は、防護柵を増やすなど農業被害を防ぐ道を探すべきだとして、5月1日に殺処分に反対する署名活動を行いました。(神鹿を守る会 中村文人さん)「殺処分ではなくてシカに対する農業被害があるならば、その対策をしたうえでもっと検討をしてほしい」。署名活動は5月4日にも行われる予定です。
(緑の山「今はスカスカ」:熊本)
熊本県阿蘇五岳の中でも特に緑豊かな根子岳で、シカによる樹木や草花の食害がひどくなっている。
(離島のシカは長寿に、隔離環境で生き方変化)
オオカミなどの捕食者から逃れて離島で暮らすようになったシカの仲間は、成長が緩やかになって長寿化する。
(ヒグマの脅威で「夜通し歩く大会」コース変更へ:北海道)
北海道で近年、ヒグマの人身事故が相次いでいることなどを受け、道東地域で「夏の風物詩」として親しまれていたウォーキング大会が大幅にコースを変更する。毎年7月上旬に道東の弟子屈町で開催されていた「100km歩こうよ大会 in 摩周・屈斜路」。雄大な大自然の絶景を夜通しひたすら歩いてゴールを目指し、感謝・感激・感動を味わう――。そんなコンセプトで、2005年に始まった。弟子屈町は世界有数の透明度を誇る摩周湖や日本最大のカルデラ湖・屈斜路湖、温泉などで知られ、人口は約6500人。人口減少が進むなか、「町のすばらしさを多くの人に知ってもらいたい」と地元有志が大会を企画、15回にわたり手弁当で運営してきた。北海道らしい、ひたすら続く一本道。コンビニや民家、街灯といった「都会にありふれているものが何もない」コース。地元のおもてなしも好評で、全国から約200人が集まる大会に。北海道外からの参加者が半数を占めていたという。実行委員会によると、過去15回の大会の歴史の中で、大きな人身事故が起きたことはない。ただ昨今、北海道ではヒグマによる人身被害が相次いでいる。そこに、コースの警備に全面協力してくれていた警備会社の事務所閉鎖も重なった。「手作り」で大会を続けてきた有志たちは、「クマの脅威」や「担い手不足」の課題に直面し、持続可能な運営方法や安全対策を議論した。「素晴らしい大自然を夜通し歩いていただくからこそ、大きな感動を得ていただけるという思いは変わらないのですが、これだけ被害が多発している中で、十分な対策も出来ず、皆様の生命を危険にさらすことはできないという結論に達しました」(松山裕一・実行委員長)。今年は大会名を「てしかが歩こうよ大会2024」とし、夜間歩行を伴わない約35~55キロのコースに変更する。松山さんは「コースは短くはなるものの、屈斜路湖や硫黄山を巡るコースは十分過ぎるほど美しい。チェックポイントで出す食べ物は手打ちそば、豚丼など例年以上にこだわって、パワーアップさせたい」。
(深刻化するシカの食害、シカから森林を守るためには?)
日本の国土の7割を占める森林。その森林が今、シカなどの野生動物による獣害被害にさらされています。その画期的な対策を取材。共生への道を探ります。栃木県佐野市の遠藤厚寛さん。800ヘクタール、皇居の約7倍の広さの森林で林業を営んでいますが、ここ数年、シカによる被害に苦しんできました。食欲が旺盛なシカが木の皮を食べ、木を傷つけてしまうといいます。こうなると、数十年かけて育てた木が売り物にならないどころか、倒れてしまう危険性もあります。自分の森にシカがいるのは遠藤さんも前々から知っていました。しかし、10年前から被害が急増。対策を考えざるを得ない状況になったといいます。実は、日本でシカの数は30年で8倍に増えました。それに伴い被害も全国に広がっているのです。林野庁を訪ねました。――シカによる被害がどういったものか教えていただけますか林野庁 小林正典さん「シカがいない場所というのは、非常に緑が豊かな状態で、木も下草も結構生えている状況です。シカが増えてしまうと、木の下の下層植生(下草)がほとんどなくなってしまう。もう全部食べれるものは食べてしまう、というような」。シカによる森林被害の面積は年間3300ヘクタール、皇居の約30倍の広さです。こうした被害は、林業関係者を困らせるだけではありません。森には洪水や土砂崩れを防ぐ、二酸化炭素を吸収して地球温暖化を抑制するなど、重要な役割があります。森が荒れることは、私達の生活環境を脅かすことにも通じるのです。小林正典さん「公益的な機能が非常に大きいですから、やはりそういうところを守るためにも、シカの対策というのは非常に重要だと考えています」。これまでシカの捕獲を担ってきたのは猟師たちです。しかし、全国的に猟師の高齢化が進んでいて、その6割は60歳以上です。他にも罠を使った捕獲法がありますが、慎重かつ俊敏なシカの捕獲は簡単ではありません。そこで小林さんは、くくり罠を使った画期的な方法を考案しました。その名も「小林式誘引捕獲法」です。小林正典さん「ワイヤーの輪っかを踏み板にかけて、シカが踏む場所を特定して、そこに設置をするんです。罠の周りに石を並べます。シカというのは石とか、そういう障害物を嫌がります。なおかつ(石の)外周に餌をまく。実はシカというのは餌を食べるときに、口元の横に前足を置く習性があるり、餌を食べるときに踏むという理屈です」。シカが罠にかかるとワイヤーが踏み板から外れ、シカの足を捉えます。小林正典さん「従来は獣道にかけないといけなかったのが、実はどこにかけても捕れるというのがわかりまして、初心者の方でも非常に簡単に効率よくシカを捕ることができると」。もちろん「シカを捕獲するのはかわいそう」という声もあります。小林正典さん「どうしてもシカというとかわいい存在、動物園のシカを想像しますが、田舎に行くと本当に被害が深刻ですので、皆さん口を揃えて『何とか対策をしてほしい』と言われます」。獣害から森を守る。遠藤さんもこの「小林式誘引捕獲法」をYouTubeで見て独学で習得。4年前から使い始めました。小林式を導入すると、シカの捕獲数は急増。2022年と2023年は年間100頭を超えました。遠藤さんは毎日2時間かけて仕掛けの見回りをします。ここ数年、遠藤さんの森では被害は落ち着きました。シカとの共生も可能になり、森の健全さも保てるようになったといいます。そもそもシカはとても繁殖力が高く、木の皮や草など何でも食べるので、山の中で餌にも困らないんですね。さらに過疎化によって、耕作放棄地、手入れされていない森林も増えているので、鹿が好き勝手に生活しているというのが現状です。そんな中で取材をしていて、一番感じたのが「ハンターの不足」です。取材をした遠藤さんはシカの対策に追われ、本業の林業に割く時間がなかなか取れないことに困っていました。そして、抑えておきたいのが「鹿を殺したくて殺しているわけではない」ということです。罠にかかったシカがなるべく苦しまないように、すぐに見つけてあげようと毎日2時間かけて見回りしている、というのが現状ですね。例えば捕らえたシカをジビエで有効活用しようとしても、シカはすぐに処理をしないと美味しく食べることができません。現状だと、その場に埋葬するか、焼却処分するか、そのどちらかという場合が多くなっています。この捕らえた後のシカをどう有効活用していくか、ということについても、今後も取材を続け、報告できればと思います。
(ニホンザル、薬として食べた地域も)
ニホンザルは全国に広く分布する日本の固有種。ただし北海道と沖縄には生息しない。サルの仲間はわれわれヒトも含め霊長類と呼ばれるが、世界の霊長類の分布はほぼ熱帯地方から温帯地方であり、ニホンザルはその北限にあたる。雪だるまを作って遊んだり、温泉に入ったりするニホンザルは英語で「Snow Monkey(スノー・モンキー)」と呼ばれ、世界から見れば特別な存在である。野生のサル類が生息しない欧米諸国の人たちにとって、こうしたニホンザルの行動はなおさら興味深いものだろう。県内のある地域で興味深い話を聞いたことがある。それはサルを食べる文化(猿食(えんしょく))が残っていたことだ。肉を食用にするというよりも漢方薬のような使い方をしていた。サルの肉を肉と同量の塩に漬け込み、その肉を薄く削ってお湯に入れて飲むというもの。たいそう臭いというが、腹下しの薬としては効き目がすごくあるらしい。現在は有害駆除の許可が下りない限り、本種は狩猟鳥獣の対象から外されているため狩猟はできない。
(タイワンリスの生息状況調査の省力化を図るための鳴き声AI解析による識別調査:神奈川)
東日本電信電話株式会社 神奈川事業部(執行役員 神奈川事業部長:相原 朋子、以下「NTT東日本」)は、クリハラリス(以下「タイワンリス」)の生息状況調査の省力化を図るため、鳴き声AI解析による識別調査を行いました。タイワンリスは、鎌倉エリアをはじめ横浜・川崎・横須賀エリアで増殖しており、更なる生息エリアの拡大により、作物の食い荒らしや鳴き声による騒音などの被害拡大が懸念されています。NTT東日本としてもリスなどのげっ歯類によるケーブル破損の被害が多数あり、電話やインターネット等が使用不可になるなどご利用のお客さまに多大な影響を与えています。現在、神奈川県では、タイワンリスの目撃情報があった新規エリアに担当者が行き、生息状況を調査のうえ罠を設置して捕獲・駆除する対策を講じていますが、現地での調査稼働の負担が大きいことが課題になっています。そこで今回、録音した鳴き声をAIに検知させ生息状況や範囲を特定することで、これまで人が目視で行っていた現地調査の稼働削減に繋げ捕獲までの省力化をめざすことを目的に、神奈川県からの受託事業を開始しました。
(かつて九州にはクマがいた、なぜ今はいない?:宮崎)
2024年もクマによる被害が出てきています。一方で、九州では「野生のクマがいなくて安心」という声を聞きます。2023年10月31日掲載の「かつて九州にはクマがいた なぜ今はいない? 全国で相次ぐクマの被害 本州から海を越え上陸はあるのか」の記事を再掲載します。全国各地でクマによる人への被害が相次いでいます。各地で出没し、連日、全国ニュースで報道されていますが、九州ではすでにクマは絶滅しているとされています。なぜ、九州にはいないのか、理由を調べました。各地で相次いでいるクマの被害。岩手県では、30日、クマが住宅敷地内の倉庫に居座り続け、警察や猟友会によって駆除されました。環境省によりますと、今年、全国でクマに襲われるなどの被害に遭った人の数は先月末時点で109人。被害は全国各地で増えていて、特に多いのが岩手県と秋田県です。一方、九州では被害がありません。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「2012年に環境省の方が絶滅宣言を出している。それで九州産のクマもいないというふうに言われている」。実は九州では、野生のクマはすでに絶滅したとされています。その理由について博物館の担当者は・・・(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「九州の山というのは、人工林が非常に多い。人工林というのは、クマが冬眠をする際のエネルギー源になる『どんぐり』、こういったものが実らない。冬眠をする場合のエネルギー源がないということで、クマが生きていけないのではないか」。ほかにもクマがいない理由として、「九州の山はそれぞれが分断されているため、広い面積を生息地とするクマが生きにくいことも関係がある」ということです。ただ、県内ではこれまでクマの目撃情報が相次いだ時期も・・・高千穂町の祖母・傾山系では、2000年にツキノワグマを目撃したとの情報が相次ぎ、その際に、クマの姿をとらえようと調査したのが、高千穂町に住む写真家の栗原智昭さんです。(高千穂町在住・写真家 栗原智昭さん)「なにかがいると思ってます。それがツキノワグマなのか、ましてや昔からいるやつの生き残りなのかはわかりません」。クマの姿は撮影できなかったものの、目撃したといううわさは、近年もあると言います。高千穂町では、昭和16年に狩猟でクマをとったという記録があり、栗原さんによると、昭和30年ごろまでクマがいたという話が残っていたといいます。実際、町内には、クマの手の剥製や霊を鎮める熊塚が残っています。いまも県内にクマはいるのでしょうか・・・(写真家 栗原智昭さん)「どう考えても、ほかの動物では説明できない目撃情報がたくさんある。やはりクマ類の何かだろうと思えるものが複数でてくるとなると、やっぱり、これは何かいるとしか考えようがない」。一方、九州内でのクマの目撃情報について博物館の担当者は、別の動物との見間違いの可能性があると主張します。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「これがアナグマ。真ん中の。お尻の形が(クマに似ている)。尻尾が短いんですよ、タヌキに比べて。毛が立っていると、もうフサフサになるので、クマのお尻みたいに見えちゃうときもある」。「アナグマ」は、名前に「クマ」とついていますが、イタチ科の動物だということです。また、気になるのが山口県でクマの目撃情報が相次いでいること。関門海峡をわたって、九州に上陸する可能性はあるのでしょうか。(宮崎総合博物館 竹下隼人主査)「確かにツキノワグマは泳ぐことはできるらしいが、例えば本州から九州に泳いで渡れるか、四国から九州に泳いで渡れるかというと、それはできないと思う」。担当者は「宮崎でクマが出ることはないので、安心してほしい」とする一方で、野生動物への警戒は必要と呼びかけます。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「宮崎であれば、イノシシであったりとか、あとはサルによる被害もありますので、農作物だけではなくて、人に対する被害もありますので、むしろ、そういった野生動物の方に気をつけていただきたいなと思っています」。
(山菜採りの70代男性、120センチの棒で突いてクマ撃退:岩手)
3日午後3時45分頃、岩手県宮古市宮園の山林内で、一人で山菜採りに来ていた近くに住むパート男性(73)がクマ1頭に遭遇したが自ら撃退した。男性にけがはなかった。宮古署の発表によると、男性が所持していた約120センチの棒でクマの首付近を突くと、クマは来た道を逃走したという。
(ヒグマに襲われた軽トラ:北海道)
北海道根室市の林道で4月28日、軽トラックに乗っていた山菜取りの男性2人がヒグマに襲われました。男性らを襲撃したのは子グマを連れた母グマとみられ、クラクションにひるむことなく、運転席めがけて突進する様子がドライブレコーダーに記録されていました。そのクマに襲われた軽トラックの姿が公開されました。車体前部中央には、最初の突進で出来たと思われる大きな"へこみ"が確認できます。また車体一面には、ひっかいたような泥の跡が…さらにワイパーやドアミラーはねじ曲がっています。フロントガラスの3か所にヒビが入っていますが、割れることなくクマの襲撃から乗員を守ったことがうかがえます。男性らは軽トラを飛ばしてその場から逃げましたが、しばらくの間はクマが猛スピードで追いかけてきたということで、改めてヒグマの持つパワーとスピードに驚かされます。
(ニホンカモシカ目撃、国特別天然記念物の県獣:栃木)
1日午前8時15分ごろ、栃木県警真岡署や消防に「大きな動物がいた」「土佐犬より大きい動物が田んぼにいる」と通報があった。真岡市によると、目撃されたのは国特別天然記念物で県獣のニホンカモシカ。県立博物館によると県東部での生息確認は例がない。署によると午前9時ごろ、通報を受けて駆け付けた署員が真岡市大和田の畑で体長約1・5メートルの1頭を目撃した。真岡市によると4月29日朝から5月1日午前にかけ下籠谷(しもこもりや)、亀山、大和田、石島と市を北から南に下る形で4件の目撃情報があった。市は当初、特定外来生物のキョンの可能性を疑ったが、市職員の目撃情報や下野市駅東5丁目、中学1年高橋美尋(たかはしみひろ)さん(12)が真岡市亀山で撮影した動画などからニホンカモシカと判断。1日、ホームページに注意喚起の情報を出し、市内全小中学校に知らせた。高橋さんは4月29日午前、家族で田植えの手伝い中に弟の壮(そう)さん(10)らと目撃。「シカかイノシシと思ったが、テレビで見たニホンカモシカだと気付いてびっくりした」と話した。県立博物館は「県内での生息は北西部と西部の山地中心で、そこから来たとは考えにくい。笠間市など茨城県でも確認されているが、現状では関係性は分からない」としている。
(トラバサミによる虐待か、「地域猫」の被害相次ぐ:青森)
十和田市の住宅街で猫がケガをする被害が相次いでいます。法律で原則禁止されているトラバサミによる被害とみられ警察が捜査しています。猫のケガが相次いでいるのは十和田市の元町西地区です。猫を保護した住民によりますと、ことし2月狩猟用のワナのひとつ「トラバサミ」に足を挟まれたメスの猫が見つかりました。猫は左前足の切断を余儀なくされました。トラバサミはワナに触れると金属製の歯がついた板に挟まれる仕組みで、鳥獣保護法で原則使用が禁止されています。今回見つかったものには、さらに5センチほどのくぎを仕込む細工がされていました。被害を受けた猫は住民で作るグループが協力して管理し不妊や去勢手術が施されている「地域猫」です。元町西地区には十数匹がいるとみらます。ほかにも先月までにけがをした2匹が見つかっていて、同様の被害とみられています。猫の保護活動をしている 木村 侑香さん「猫がケガをしているのを見て本当に猫好きなチームとしてはすごく悲しいです ショックでした 猫だけじゃなくて人に対するそういうのも怖い危ないなってすごく思うのでできることならなくしたいです」。十和田警察署が動物愛護法と鳥獣保護法違反の疑いがある動物虐待事件の可能性があるとして捜査しています。
(クマ1頭目撃:福島)
浪江町の国道6号からほど近い山林で1日午後、クマ1頭の目撃があったとして、警察などが注意を呼びかけています。警察によりますと、1日午後0時半ごろ、浪江町高瀬地区の山林で体長およそ1.5メートルのクマ1頭が走り去るのを近くの施設で働く女性が目撃したということです。現場は国道6号から西に500メートルほどの場所で、警察や町の担当者が付近をパトロールしましたが、足跡などの痕跡は見つからず、町では、念のため猟友会と情報を共有し、防災無線で住民に注意を呼びかけたということです。浪江町によりますと、町内では去年11月、今回の場所から西におよそ7キロ離れた山あいの小丸地区で、設置されたセンサーカメラにクマが映っていて、住宅が多い高瀬地区での目撃情報は、今回が初めてだということです。県内では去年、双葉町や相馬市などでもクマの目撃が相次いでいて、生息域が浜通りで広がっている可能性があるとして、警察などが注意を呼びかけています。
(イノシシ目撃情報:千葉)
1日午後6時50分ごろ、千葉市中央区生実町で「イノシシがいた」と目撃者から110番通報があった。千葉中央署によると、イノシシは体長1メートルぐらいといい、同署は安全メールを通じて周辺住民に注意喚起した。同署は「イノシシを見かけたときは、安易に近づいたり、刺激しないで」とし、速やかに通報するよう呼び掛けている。
(住宅地近くの公園にクマ出没:山形)
山形市の住宅地の近くにある公園で30日夜、体長1メートルを超えるとみられるクマが目撃され、警察が周辺をパトロールし、注意を呼びかけています。警察によりますと、30日夜8時10分ごろ、山形市双月町の「鈴川公園 双月の丘」で、近くを通りかかった50代の男性がクマを目撃し、警察に通報しました。クマは体長1メートル以上とみられ、公園の北側にある公衆トイレの近くに出没したということです。人や物への被害は確認されていません。現場は市中心部の東にある盃山などに囲まれた住宅地の近くで、クマが目撃された公園は山のふもとにあります。山形市によりますと、このほか、1日朝6時半ごろ、市内の切畑地区でもクマが目撃されていて、市内のクマの目撃は、4月中旬からこれまでに合わせて5件にのぼります。警察はパトカーを出動させ、現場周辺の警戒にあたるとともに付近住民に注意を呼びかけています。
(クマ目撃相次ぐ:山形)
山形市内で先月30日夜から1日朝にかけて、クマの目撃が相次いだ。先月28日に出没が確認されたケースを含め、3件はいずれも市内東部で山際の集落付近。市は周辺にのぼりを立て、注意を呼びかけている。同市双月町の鈴川公園双月の丘では、先月30日午後8時10分ごろ、警備員の50代男性が体長1メートル以上あるクマ1頭を見つけた。トイレ周辺にいたという。市は翌朝、「クマ出没注意」ののぼりを立てたほか、チラシを配り市民に注意喚起した。近くの鈴川小は、教員が登下校時にパトロールする対応を取った。1日午前6時35分ごろには、同市切畑で、近くの50代女性が自宅2階の窓から、体長1メートルほどのクマを目撃した。クマは道路を横切り、村山高瀬川の方向に歩いていたという。現場は紅花ふれあい橋の北西約100メートル。先月28日には、同市妙見寺の馬見ケ崎川河川敷付近でクマが出没し、テントなどを張っていた人たちが一時避難する騒ぎになった。
(子グマ居座る、その後山林に向かう:岩手)
5月1日午後、岩手県盛岡市の盛岡手づくり村の職員駐車場の近くに子グマが居座っていると警察に通報がありました。子グマは現在も付近にいるとみられ、警察や猟友会などが警戒を続けています。5月1日午後3時半過ぎ、盛岡市繋の盛岡手づくり村の職員専用駐車場の近くの薮に子グマが居座っていると職員から警察に通報がありました。連絡を受け市や猟友会が現場を確認したところ、子グマは近くの山林へ逃げていったということです。この付近では数日前からクマの目撃情報が寄せられていて、市では今後、罠の設置も視野に検討するということです。警察では、観光施設で人の出入りも多いことから付近をパトロールして住民に警戒するようよびかけています。けが人や物の被害は確認されていません。
(住宅街にカモシカ迷い込む:長野)
3日午後6時ごろ、長野市安茂里の配送センターでニホンカモシカを目撃したとの通報があった。駆けつけた警察官が、ながの東急百貨店の配送センターの敷地内で1頭(体長約1メートル)を発見。県広域鳥獣保護管理員に捕獲を依頼し、麻酔銃で捕まえた後、山中に放した。けが人はなかった。
(市街地でクマ目撃相次ぐ:北海道)
北海道・胆振地方の安平町の市街地でクマの目撃が相次ぎ、警察やハンターが警戒にあたっています。警察によりますと安平町の鹿公園の近くで散歩中の住民が歩いているクマを目撃しました。現場は公園の北側にあるパークゴルフ場近くの林道です。クマは住民の5メートルほど前に現れ体長1.5メートルほどだったということです。このほか、鹿公園内本町4丁目付近で1件、道の駅あびら付近で1件、鹿公園のドッグラン付近で1件の目撃情報が、2日午後2時ごろまでにあわせて6件の通報があったということです。いずれもクマは1頭だったということです。また町営の鹿公園キャンプ場によりますと2日午後0時半ごろ園内を歩いていた人がクマを目撃しキャンプ場の管理棟に連絡しました。管理人が目撃現場を確認しにいったところクマはまだその場に留まっていて30メートルから40メートルほどの距離にいたということです。当時キャンプ場に利用者はいませんでした。安平町によりますと町営の鹿公園キャンプ場は3日まで閉鎖することを決めました。市街地では警察やハンター3人で警戒に当たっています。付近の追分小学校、追分中学校では保護者の迎え付きで子どもたちを帰宅させる予定だということです。
(クマ1頭を駆除、市街地近くで目撃:北海道)
2日、胆振の安平町で、市街地の近くでクマの目撃が相次ぎ、午後にクマ1頭が駆除されました。警察によりますと、安平町追分で2日正午ごろからJR追分駅の近くにある公園などでクマを目撃したという通報が5件相次いで寄せられました。警察や役場の職員などが付近の住民に注意を呼びかけていたところ、午後4時前に最初の目撃情報があった地点からおよそ1.5キロ離れた場所でクマ1頭が見つかり、その後、ハンターによって駆除されました。駆除されたクマは体長が1メートル30センチほどで、目撃が相次いでいたクマと同じ個体とみられるということです。警察はクマの活動が活発な時期でもあることから付近の住民に引き続き注意するよう呼びかけています。
(クマ目撃情報:新潟)
5月4日午後1時半前、新潟県魚沼市青島の日帰り温泉「見晴らしの湯こまみ」付近でクマの目撃情報があった。体長は不明。
(走行中の車とクマ衝突:福島)
4日午後8時10分ごろ、磐梯町更科字沼平の磐越道下り線で、乗用車とクマ1頭がぶつかった。車に乗っていた運転手ら4人にけがはなかった。県警高速隊によると、クマは体長約1メートル。乗用車が走行中、左側から道路を横断してきたクマと衝突した。クマは車と衝突後、そのまま走り去ったという。事故後に東日本高速道路(ネクスコ東日本)の関係者が付近を確認したが、発見できなかったとしている。
(イノシシ目撃:新潟)
新潟県妙高市柳井田町5の畑で、5月4日午前6時過ぎ、体長約1メートルのイノシシが目撃された。民家まで約20メートル。
(目の前にヒグマ、観光客「怖い」:北海道)
ゴールデンウィークには遊覧船がにぎわう北海道の知床半島では…。観光客も通る車道に3日、ヒグマが現れます。午前11時すぎ、休日のドライブを楽しんでいた夫婦が目撃。停車中の車内から撮影しました。山形市では、河川敷でバーベキューを楽しむ家族連れからクマの出没を警戒する声が…。山形県庁がある市街地からも近い河川敷付近では、ゴールデンウィークにクマが目撃されています。周辺でも出没が相次いでいるため、異例の注意喚起が行われました。生ごみを放置するとクマを寄せ付ける恐れがあるため、自治体や専門家は注意を呼び掛けています。
(クマ目撃情報:新潟)
5月4日午前4時半過ぎ、新潟県上越市安塚区樽田の道の駅「雪のふるさとやすづか」に隣接する民家の玄関前でクマの目撃情報があった。体長約1・5メートル。
(登山道でクマ目撃:栃木)
4日午前7時ごろ、日光市足尾町下間藤の中倉山登山道付近で、クマ1頭を通行人が目撃した。日光署によると、クマは体長約1メートル。関係機関と連携し広報、警戒活動を実施している。
(クマ出没か:島根)
島根県は3日、浜田市国分町の石見海浜公園赤鼻地区でクマとみられる動物1頭の目撃情報があったと発表した。
(住宅裏山にクマ2頭:北海道)
2日午後5時ごろ、村渋井の住宅の裏山の斜面にクマ2頭がいるのを近隣に住む女性が目撃し、岩内署泊駐在所に通報した。
(海水浴場にイノシシ現る:新潟)
3日夜、新潟県西蒲区西蒲区間瀬地内でイノシシが目撃されたという通報があった。新潟県警西蒲署の発表では3日、現場付近にいた目撃者から、午後0時45分ごろに間瀬地内の海水浴場駐車場付近で、体長約150cmのイノシシ1頭を目撃したと通報があった。イノシシはその後、姿を消したが、西蒲署は西蒲区役所に連絡し、付近住民などに注意を呼びかける広報と警戒活動を行っている。
(めったにない“馬鹿の遭遇:北海道)
めったにない「異種間接近」。北海道根室市郊外で放牧中の馬の近くに1日、エゾシカの雄の大群が現れた。道内で激増中のエゾシカは、ハンターに追いかけられて活動の時間帯を夜に変えつつあり、昼行性の馬と行動時間が異なる。だが、餌の乏しい春先ということもあり、エゾシカが柵を飛び越えて馬の放牧地に侵入したらしい。十数頭の馬がのんびりと草を食(は)む中、牧草地の奥から現れたのは、70頭近いエゾシカの群れ。馬のいる放牧地においしい草でもあるのか、次第に距離を詰めていった。対照的に馬は、エゾシカの接近にもまるで動じず、無言で「バサッ、バサッ」と草を食む余裕をみせた。やがて、一頭のエゾシカが「キューン」と鳴くと、群れは一斉に柵の外へ逃げて行った。
(ヒト毛髪から害獣忌避剤:青森)
ノシシはヒトの臭いで撃退できる!?―。八戸市の「レガーメ」(松橋耕輔社長)は、独自に実験を重ねて開発した害獣忌避剤の販売を始めた
(山の神に感謝:山形)
小国町小玉川地区に伝わる「小玉川熊まつり」が4日、同町の国民宿舎飯豊梅花皮(かいらぎ)荘周辺で開かれ、クマの霊を慰め、恵みをもたらす山の神に感謝する神事が厳かに執り行われ、獲物を声で狩り場に追い込む「勢子(せこ)」にちなんだ「勢子大会」も開かれた。広場に設けられた祭壇にはクマの毛皮などが供えられた。神事では県内外からの来場者が見守る中、関係者が玉串をささげ、クマを仕留めたことを知らせる勝ちどきを上げた。近くを流れる玉川対岸の斜面では同地区のマタギ衆がクマ狩りの様子も再現した。勢子大会では参加者が「ホーリャー」「ヤッホー」などと存分に声を張り上げた。千葉県浦安市から参加した小学2年遠藤佑颯(ゆうさ)君(7)は「遠くまで声が届いて楽しかった」と笑顔だった。熊汁や地元特産品の販売コーナーもあった。まつりは地元の実行委員会(横山慎蔵委員長)が主催した。
(「クマ肉」は山の恵み、感謝ささげる:秋田)
近年、注目が集まっている野生鳥獣肉(ジビエ)。全国的にはシカやイノシシが一般的だが、マタギの本場である秋田県北秋田市阿仁地域はツキノワグマの生息密度が高いとされる森吉山麓に位置し、クマ肉を使った料理が郷土食として広く親しまれている。マタギが使う山言葉で「イタズ」と呼ばれるクマは、カモシカやウサギなどとともに貴重な動物性タンパク源であり、古くから狩猟の対象だった。
(ジビエの供給拡大へ、試食会や加工担い手育成:愛知)
愛知県は狩猟者が捕獲するシカやイノシシなどのジビエを広げる取り組みを本格化する。試食でジビエをPRして供給を拡大したり、人手不足解消へ食肉加工処理の担い手を育成したりする。耕作放棄地の拡大で鳥獣が農作地に現れ田畑を荒らす被害は全国各地で広がっている。県はジビエのビジネス展開を後押しして雇用創出や被害減少への波及効果を図る。
(駆除の鹿肉、動物園の「推し活」に:広島)
動物園や水族館での「推し活」サービスを手掛けるOHANA(オハナ、東京・練馬)は、駆除された鹿の肉を肉食動物のエサとして活用する取り組みを始める。広島県竹原市の猟友会から肉を買い取り、秋にも動物園に提供するエサに加える。駆除した動物の肉の処理は猟師にとっても負担となっており、オハナがサポートする。オハナは2023年10月に動物版の推し活サービス「Hello! OHANA」を始めた。
(シカ肉使用ドッグフード「エゾリッチ」人気:北海道)
登別のふるさと納税の返礼品に新たに加わった、登別産のエゾシカ肉を使用したドッグフード「エゾリッチ」。2月からの販売数が千個を越えた。
(地元の特産品や飲食店などが出店:静岡)
大型連休後半の2日目、松崎町では、地元の特産品を販売や伊豆半島各地の飲食店などが出店する催しが行われ、大勢の人で賑わっています。「まつざきオハナマルシェ」と題したこの催しは、地元の特産をPRしようと、松崎町の有志で作る運営委員会が、道の駅「花の三聖苑」で開きました。会場では、地元・松崎町特産のみかんなどかんきつ類の販売店のほか、伊豆半島各地の飲食店など42の出店が並び午前中から大勢の人で賑わっています。このうち、松崎町の飲食店の出店では、地元で捕獲されたシカやイノシシの肉を使ったジビエ料理が提供され、シカのステーキを初めて食べたという男性は「柔らかくておいしい」と話していました。また、会場では、プロのミュージシャンによるライブも行われていて、子どもたちが一緒に「松崎町の歌」を披露すると盛んな拍手を受けていました。この催しは、5日まで開かれています。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、4日午前6時30分ごろ、富谷市富谷原前南にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、3日午前11時ごろ、栗原市高清水宮脇にクマが出没しました。
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(イノシシとバイクが衝突し9km超渋滞:福岡)
ゴールデンウィーク2日目で、各地の高速道路が混雑する中、福岡県久留米市の九州自動車道では、イノシシとバイクが衝突するなどして、9キロを超える渋滞が発生しました。28日午前10時ごろ、久留米市上津町の九州自動車道下り線で「バイクとイノシシが衝突した」と、目撃した男性から110番通報がありました。警察によりますと、走行中のバイクが道路に入ってきたイノシシと衝突してバランスを崩し、後方を走っていた別のバイクと接触しました。それぞれのバイクに乗っていた男性2人が軽傷だということです。NEXCO西日本によりますと、この事故の影響で、最大9キロ余りの渋滞が発生したということです。
(相次ぐクマの出没で、5市町村がドローン導入検討へ:北海道)
名寄市でクマの出没が相次いでいることを受けて、対策を協議する会議が開かれ、名寄市など5つの自治体はクマを大きな音で追い払ったり、住民に注意喚起したりするためのドローンの導入を検討することになりました。名寄市では今月18日から19日にかけてクマが相次いで出没し1頭が駆除されたほか、25日には郊外の山の中で道外から来た観光客がクマに襲われました。こうした事態を受け、美深町にある名寄警察署の庁舎では警察の呼びかけで対策を協議する会議が開かれ、名寄市などあわせて5つの市町村の担当者や地元のハンターなどおよそ30人が出席しました。会議ではクマが市街地に出没した時の初動対応における警察と行政の役割分担や、クマを駆除する時の法的な根拠などについて確認しました。そのうえで名寄警察署が、管轄する5つの市町村に対し、クマを大きな音で追い払ったり、住民に注意喚起したりするためのドローンの導入を提案し、今後の被害防止に向け検討を始めることになりました。名寄警察署の土田雅幸生活安全課長は「立場ごとにやるべきことが明確になった。各自治体と連携して、さらに対策を練っていきたい」と話していました。また、名寄市でクマ対策を担当する山岸克利耕地林務課長は「ドローンの導入は大変意義があることだと思う。今後、導入の是非について考えていきたい」と話していました。
(エゾシカと衝突、車は廃車:北海道)
本格化する行楽シーズン。ドライブの際は、突然道路に飛び出すシカとの衝突事故に十分な注意が必要です。北広島市内の道路を走行していた軽乗用車が、突然左から飛び出してきたエゾシカを避けきれず衝突。車は廃車になりました。北海道では2023年、シカが関係する交通事故が2022年よりも800件以上多い約5300件発生し、年々増え続けています。2023年5月には登別市でシカと衝突したバイクを運転していた男性が死亡するなど、死亡事故も2件起きています。2024年も3月までに2023年を上回るペースの約780件の事故があり、道警は4月、注意を促す動画を公開。群れで動くシカなどに注意するよう呼び掛けています。
(シカ注意の警戒標識、角の向き異なる標識が混在:北海道)
シカと自動車の衝突事故が多発する道内では、シカの飛び出しに注意を促す道路脇の警戒標識が目立つ。シカのシルエットが描かれているが、よく見ると角の向きが異なる標識が混在している。
(人とヒグマ、どうすみ分ける?:北海道)
札幌市内のヒグマがすむ森を追跡取材している「ヒグマカメラ」が4月24日、ヒグマの姿をとらえ、札幌もヒグマの活動期を迎えました。そのヒグマとのあつれきをどう減らしていくのか、今シーズンこれまでの動きを取材しました。NHKは札幌市郊外のヒグマのすむ森に毎年、自動撮影カメラを取り付け追跡取材をしています。現地から電波で送られてくる画像を特設サイト「ヒグマカメラ」でも紹介しています。今シーズンは、雪がまだ1メートル以上残る2月5日にカメラをとりつけて、冬眠明けのタイミングを探っていました。その結果、ヒグマが最初に写ったのは4月24日の午前1時。今シーズンもヒグマたちが活動を始めていました。ヒグマと人のあつれきを減らすため、札幌市は市街地と森の「すみ分け」を進めています。そこには札幌市ならではの難しい事情があります。住宅街が森の際まで広がっていて、そのままにしておくと、ヒグマが住宅地のすぐ裏に定着してしまう可能性があるんです。札幌市は3月から4月にかけ、雪どけ前の時期のヒグマ対策、「春期管理捕獲制度」を実施してきました。足跡をたどりやすい雪どけ前に山に入り、ヒグマを追います。ヒグマに人間に追われる経験をさせて、人に警戒心を持たせる、という狙いがあります。札幌市は前年まで郊外の国有林の一部を対象にしてきました。ことしは、去年、出没が相次いだ西野地区の市街地に隣接する森をエリアに加えました。札幌市の担当者は「たまたま西野の住宅街のすぐ裏が札幌市で管理している市民の森だったので、このような事業ができました」と話していました。住宅街と接する森は、民有地が多く、権利関係も複雑で、対策がうちづらいという現状もあります。地域からヒグマ対策を考えようという新たな動きも春先にありました。札幌南区の南沢地区にある東海大学は、2月下旬に地域フォーラム「となりのヒグマとどう向き合う」を開催しました。東海大学では2019年に隣接する森に自動カメラをつけて調べたところヒグマが利用していることが確認されました。去年9月には周辺で出没を繰り返したヒグマ1頭が駆除され、今後、ヒグマ対策をどう進めていけばいいのか、地域の人を招いて話し合いました。学生の中からも、ヒグマが出にくくなる環境づくりを地域の人たちと進められないかと声があがっています。札幌市内では、川沿いや公園で草を刈ってヒグマが利用しにくいようにする活動が広がり効果もあがっているので地域の今後の活動も注目です。
(長峰山でシカの食害対策:長野)
安曇野市郊外の長峰山で里山再生に取り組んでいるNPO法人森倶楽部21が本年度、草原の植生をシカの食害から守る活動に着手した。近年、シカが出没するようになり、地道な活動で増えてきていたワレモコウやキキョウ、オミナエシなどの植物が激減してしまった。2カ所の草原にシカの侵入を防ぐ防護柵を自前で設置して様子を見守っている。長峰山には草原が3カ所残っており、森倶楽部はこのうち東側エリアにある「天平自然園」と「蝶の森」で活動している。明科光・矢ノ沢集落の住民が共同作業で維持してきていたが、集落の人口が減って作業が難しくなり、平成12(2000)年から森倶楽部が草刈りや道整備などで協力している。シカの食害を防ぐ取り組みには、県内でシカの適切な防除方法を研究している県林業総合センター(塩尻市片丘)が調査や技術提供で加わっている。森倶楽部が調査対象としている植物が激減してきたため原因を探ったところ、シカが食べた跡やふんなどの痕跡が見つかった。昨年12月には4カ所にセンサーカメラを設置し、シカの姿も確認できた。同センター育林部の小山泰弘部長は「この辺にシカがどのくらいいるのかは把握できていない。シカがどういう動きをしているのかを1年間見る中で評価したい」と語る。食害を防ぐ防護柵は天平自然園と蝶の森に長さ100メートルずつ設けた。自前で維持管理できるよう、ホームセンターで買えるネットやポールで作った。森倶楽部は、チョウを指標にした森づくりをコンセプトに活動している。活動を始めた当初に天平自然園で確認されたチョウは十数種類だったが、森林整備のかいあって85種類程度を累積で確認できるようになった。森芳昭理事長は「里山は人間と自然が共生してきた場所。残すべきものは残していきたい。そのためにここに来て楽しめるようなイベントや作業をしていきたい」と語る。
(専門家「特に危険なのは“子グマ”に出会った時」:岐阜)
登山や山菜採りなどで山に入ることも増えるゴールデンウィークに、気をつけなければいけないのが『クマ』です。全国で目撃が相次いでいて、大型のクマはもちろんのこと、専門家は「子グマこそ注意が必要」として、注意を呼びかけています。北海道・根室市では28日、クマがクルマに突進してくると、ひるむことなく体当たりしました。2度目の体当たりで、フロントガラスに大きなひびができました。ドライバーはクラクションを鳴らして威嚇しながらその場を離れましたが、クマは追いかけてきました。クルマに乗っていた男性2人に、ケガはありませんでした。クマの目撃情報は、東海3県でも寄せられています。4月26日午前7時40分ごろ、岐阜県中津川市の木曽川にかかる玉蔵橋付近で、子グマ1頭を見たと市役所に電話がありました。さらに2日後の28日も、現場から10km余り離れた中津川市の付知川近くで、子グマの目撃情報がありました。中津川市有害鳥獣対策室の担当者:「市民の方からお電話で連絡がありました。早朝に子グマを見かけたということで、市役所の方に連絡がありました。2件は子グマでした」。今回目撃されたのは体長1mほどの子グマです。専門家は、“子グマこそ注意が必要だ”と言います。岐阜大学応用生物科学部の浅野玄准教授:「特に危険なシチュエーションは、子グマに出会ってしまった時、これは母グマが積極的に人を襲ってきますので」。北海道でクルマのフロントガラスを割ったクマの映像をよく見ると、クマが突進してくる直前、左側の林に黒っぽい子グマの姿が映っていました。岐阜大学応用生物科学部の浅野玄准教授:「この時期春先ですと、冬眠明けて親子で活動している子グマに不用意に近づいたりすると、母グマから子供を守るために襲われてしまうリスクはあります。これから春先にかけては、熊と出会うリスクが山に入る人は高いという意識を持って、自己防衛していただきたいなと。クマの攻撃心をあおらないように、刺激しないようにその場から立ち去るというのが、一番理想的かなと思います」。冬眠から明け、クマが子育てをしているこの時期は、登山や山菜採りなどで山に行く時に警戒が必要です。
(なぜヒグマは車に突進?反対側に子グマか:北海道)
北海道内では山菜シーズンを迎える春、ヒグマによって人が死傷する事故が急増する。道警は林道で軽トラックとヒグマが衝突した映像を公開し、注意を呼びかける。専門家は「正しい知識を持って行動しないと事故は起こりうる」とヒグマとの向き合い方について注意を促す。北海道警によると、根室市の林道で50代男性が車を運転している際、林道脇から飛び出して突進してきたヒグマと衝突。男性と同乗者にけがはなかった。男性らは山菜採りに来ていたという。映像では、林道を挟んで右側に母グマ、左側に子グマとみられる姿があり、母グマが軽トラックに突進している。世界自然遺産・知床で野生動物の保全・管理をする知床財団の山中正実・特別研究員は「子供を守ろうとする母グマの典型的な行動」と分析する。
(住宅街の用水路に野生の二ホンジカ転落:富山)
富山県の住宅街で用水路に落ちたニホンジカが見つかり、警察などが出動しました。富山県砺波市によりますと、30日午前11時30分ごろ、用水路に落ちて脱出できなくなっている野生の二ホンジカ1頭が見つかりました。体長は1メートルほどで、幼いシカとみられます。目撃からおよそ3時間がたった午後2時30分すぎに捕獲作業が始まり、麻酔薬を注射してシカは捕獲されました。市によりますと、殺処分されたということです。
(“雪の回廊”で柴犬VSツキノワグマ:秋田)
開通したばかりの雪の回廊に現れた1匹のクマ。縦横無尽に道路を走り回っている。気温が暖かくなってきた今、各地でクマの出没が相次いでいる。ゴールデンウィークのドライブ中、突然、目の前に現れたツキノワグマ。助手席にいた柴犬も異変に気づいた。すると次の瞬間、クマが車に向かってきた。身を乗り出す柴犬。一気に臨戦態勢に。車を運転していた男性は、「(犬は)クマを見たことがないものと認識したと思う。『なんだお前は!』と、尻尾がピン!と立ち上がった」と当時の様子を語った。クマが現れたのは、ゴールデンウィーク初日。運転していた男性は、夫婦で秋田県にある人気の観光地「雪の回廊」をドライブ中だった。隣に乗っていた柴犬は、メスのユキ(8)。雪が大好きなことから、この名前がついた。そんな柴犬ともども、雪の回廊でドライブを楽しんでいるさなか、目の前にツキノワグマが現れた。あらためて映像を確認してみると、クマは雪の壁をよじ登ろうとするが、あまりの高さに諦める。突然の出来事に、思わずスピードを落とす車。対向車線でも列を作っている。その様子をじっと見ていた柴犬だったが、一瞬、飼い主のほうを振り返った。対向車線のシルバーの車が恐る恐る、徐行で前に進むと、クマは車の前に飛び出すように走りだし、一瞬こちらのほうに方向を変え、すぐに走り去った。すると突然、柴犬がクマのほうに向かって身を乗り出した。そして、その姿勢のまま、走って逃げていくツキノワグマをじっと見つめていた。運転手の男性は、クマが現れる直前、こんな異変を感じていた。クマに遭遇した男性「走っていると、急にドスンと何か落ちてきたように見えた。黒いのが。『動いているぞ、クマじゃん』って」クマの方を、警戒するように眺めていたという愛犬。その様子は、飼い主がこれまで一度も見たことがない迫力があったという。目撃した男性によると、この時、クマはあわてているように見えたという。クマが現れたのは、秋田県の観光名所・除雪のあとにできる「雪の回廊」。全長27kmと日本一の長さを誇り、最も高い雪の壁は8メートルにもなる。その日はゴールデンウィーク初日。多くの車でにぎわっていた。男性によると、クマは道路に現れる直前、雪の壁から転落してきたという。高さは、約4メートル。動画をもう一度見てみると、壁をよじ登ろうとするなど、クマは雪の壁に閉じ込められてしまったように見える。クマは、雪の壁の低くなっていたところからジャンプして逃げていったという。一方、冬眠明けとみられるクマの目撃は、ほかの場所でも。北海道・興部町の森で、4月に撮影された映像には、ゆっくり木に近づき、においを嗅ぐヒグマの姿が映っている。突然、画面の奥の方へ猛然と走り去っていった。カメラに記録されたのは、冬眠から目覚めたばかりのヒグマ。春を迎えて気温が暖かくなった今、活動を活発化させているという。専門家は、ゴールデンウィーク中もクマに警戒するよう指摘。冬眠明けで、えさを求めて活発に活動するため、注意が必要だという。東京農業大学 森林総合科学科・山崎晃司教授「ゴールデンウィーク中は、クマと遭遇する可能性が高い。ツキノワグマは過去に、バスターミナルに人がたくさんいる中に入ってきて、(クマ)がパニックになって人を襲った例がある」。
(住宅街に居着くシカ:京都)
京都市左京区のある住宅街でシカの目撃情報が急増している。シカの「たまり場」となっているのは住宅街の中にある広大な空き地。人間に驚くこともなく草をはむ姿がたびたび目撃されている。
(十和田の山林で鮮明なクマの動画撮影:青森)
東北巨木調査研究会会長の高渕英夫さん(72)=青森県十和田市=が4月27日、同市法量に所有する山林に設置している定点カメラで、野生のクマ1頭の姿を捉えた。「2019年から撮影しているが4月にクマが出るのは珍しい。山菜採りなどで山林に入る際には十分な心構えや準備が必要」と話している。
(クマ目撃情報:新潟)
4月29日午後6時前、新潟県南魚沼市大里の一宮神社付近でクマの目撃情報があった。体長は約1メートル。民家まで約50メートル。
(出没情報続く中、住宅の庭にクマ:石川)
30日未明、石川県小松市で住宅の庭にクマがいるのが目撃され、警察や市ではパトロールを強化するとともに住民に注意を呼びかけています。30日午前2時半ごろ、小松市千代町に住む男性から「中庭に小さなクマと思われる動物がいる」と警察に通報がありました。現場は、能美小学校から東におよそ800メートルの住宅街です。警察が駆けつけたところ、クマの姿はなく、けが人もいないということです。小松市によりますと、現場近くを流れる梯川の堤防付近にクマと思われる動物の足跡を確認したことから、登下校中のパトロールを強化するとともに住民に注意を呼びかけています。石川県では28日、白山市で登山中の女性がクマに襲われ顔にけがをする今年初めての人身事故が発生しています。エサとなるブナの実の凶作が予想されていて、県では26日に「出没警戒準備情報」を発令しています。
(ジビエの供給拡大へ、試食会や加工担い手育成:愛知)
愛知県は狩猟者が捕獲するシカやイノシシなどのジビエを広げる取り組みを本格化する。試食でジビエをPRして供給を拡大したり、人手不足解消へ食肉加工処理の担い手を育成したりする。耕作放棄地の拡大で鳥獣が農作地に現れ田畑を荒らす被害は全国各地で広がっている。県はジビエのビジネス展開を後押しして雇用創出や被害減少への波及効果を図る。
(農業と狩猟の二刀流生活「ジビエ女子」:島根)
島根県邑南町にUターンし農業と狩猟に励む女性がいます。師匠である猟師の父親と二人三脚で、地元のジビエの美味しさを全国に届けようと奮闘しています。島根県邑南町日和地区。豊かな自然に囲まれながら約350人が生活する小さな集落です。山根みゆきさん37歳。5年前に働いていた益田市から生まれ育った邑南町に戻り、現在は米農家の実家の手伝いをしています。そんな山根さんにはもう一つの顔が…。イノシシやシカを狩る「猟師」です。自分で育てた農作物を守ろうと、2022年に狩猟免許を取得しました。しかし、まだまだ新米猟師の山根さん。一から全てを教わっている「師匠」がいます。父親の日吉さん(76)です。この日は、自宅の庭で罠を仕掛ける練習です。父・日吉さんは猟師歴40年の大ベテラン。この罠も日吉さんの手作り。更には包丁や…標本のコレクション。猟犬たちが暮らす小屋まで、すべて1人で作ったものです。尊敬する父と二人三脚で「農家」と「猟師」の「二刀流生活」をしています。そして父親の背中を追いかけるだけではなく、新しいチャレンジに動き出しています。小さなころから父が狩猟した獲物を食べていた山根さん。Uターン後に改めてその美味しさに気づき、全国に「邑南町のジビエ」を届けたいと思い立ちました。若い発想を生かして販売方法はインターネット。オンラインでの販売事業をスタートさせるために、クラウドファンディングで支援を求めたところ、目標を大きく上回る160万円が集まりました。この資金をもとに、父・日吉さんや地元の人たちに協力してもらいながら自宅の横に作業小屋を建設。ここで獲物の解体から袋詰め、さらには冷凍保存まで行います。冷凍庫の中にはイノシシやシカの肉がぎっしり。オンラインでの販売に向け、着々と準備を進めていて、しばらくはクラウドファンディングの協力者への返礼品として順次発送する予定です。今回、特別に自慢のシカ肉を焼肉でいただきました。邑南町のジビエのおいしさを全国に伝えるとともに、山根さんにはもう一つ計画が…。7月から農業や狩猟体験を提供する「農泊」の事業も始める予定で、自分が身をもって感じている邑南町の自然の恵みや命の大切を多くの人に実感してもらおうとしています。地元、邑南町の豊かさを全国に発信するジビエ女子。山根さんの挑戦はまだ始まったばかりです。
(ペットのおやつ、ガリガリほねほね:千葉)
大切な家族であるペットにまつわる快適な商品を開発・販売しているクニミネマーケティング株式会社(本社:千葉県浦安市、代表:唐津 利明)は、2024年5月1日(水)よりペットフード「天然ジビエ」シリーズの新たな商品として、ガリガリほねほね(イノシシの大腿骨)を当社ECサイトにて販売開始いたします。「天然」ガリガリほねほね(イノシシの大腿骨)は、千葉県房総半島で捕獲されたイノシシのホネを100%使用しており、安心・安全な品質管理されているワンちゃんのためのおやつです。脚の付け根からヒザまでの、しっかりとした骨の部位(大腿骨)は、ワンちゃんのかじりたい本能を満たしてくれる、大型犬も大満足のスーパーアイテム。リン・カルシウム・マグネシウムなど豊富な栄養素により健康維持に期待ができます。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後4時25分ごろ、仙台市青葉区郷六庄子にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、4月30日午前6時ごろ、仙台市青葉区桜ケ丘8丁目にクマが出没しました。
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(男性がイノシシに足の指を噛まれ骨折する重傷、助けようとした女性もけが:愛知)
28日、男女2人がイノシシに襲われ負傷した愛知県尾張旭市の公園で、29日朝から県などによる捜索が始まっています。尾張旭市の愛知県森林公園では28日午後0時半ごろ、70歳の男性と男性を助けようとした公園の管理会社の女性職員がオスのイノシシ1頭に襲われ、男性は右足の指を噛まれて骨を折る重傷。女性も右足にけがをしました。愛知県や地元の猟友会は逃げたイノシシを見つけるため、29日朝から園内を捜索していて、愛知県森林公園は安全が確認されるまでの当面の間、臨時休業し、ゴールデンウィーク期間中に予定していたイベントも全て中止するということです。
(イノシシが池の中で死ぬ、男女を襲ったか:愛知)
28日に男女2人がイノシシに襲われた愛知県尾張旭市の森林公園で、特徴のよく似たイノシシが池の中で死んでいるのが見つかりました。公園や県は、男女を襲ったイノシシとみて、今後の対策などを検討することにしています。警察によりますと、28日、愛知県尾張旭市にある愛知県森林公園の植物園エリアで70歳の男性とパート従業員の62歳の女性がイノシシに襲われ、男性が足の指の骨を折るなどの大けがをしたほか、女性もひざや太ももをかまれてけがをしたということです。森林公園は臨時休園となり、地元の猟友会や園の職員などが30日午前6時から園内を捜索していたところ、植物園エリアの「展示館」の西側で、特徴のよく似たイノシシが歩いているのが見つかりました。公園や県によりますと、イノシシは数百メートル移動して園内の池に入ったあと姿が見えなくなり、午後2時ごろ、池に沈んでいたところを引き上げられましたが、死んでいたということです。イノシシは、体長1メートル40センチ、重さが推定で100キロ以上ありました。愛知県森林公園では、イノシシが見つかった植物園エリアについては来月2日から、そのほかのエリアについては来月1日から開園します。
(イノシシに遭遇したら「刺激せずゆっくり後ずさる」:愛知)
愛知県尾張旭市の愛知県森林公園は、28日に男女2人がイノシシに襲われてけがをしたことを受け、臨時休園となっています。ゴールデンウイークまっただ中にも関わらず、がらんとした公園。「臨時休園」の理由は、イノシシです。28日午後0時半ごろ、森林公園の植物園にある展示館の北側で「イノシシに襲われた人が2人いる」と公園の関係者から119番通報がありました。警察によりますと、家族と一緒に公園を訪れていた三重県四日市市の男性(70)がイノシシに両足をかまれ右足の指を開放骨折する重傷、男性を助けようとした公園の職員の女性(62)も同じイノシシに足をかまれて、けがをしました。2人とも命に別条はないということです。2人を襲ったイノシシはまだ見つかっておらず、公園は29日も園内にある植物園と一般公園を休園に。愛知県職員「今から猟友会の方々に、イノシシがいた場所を見てもらい、現場の状況等を確認して今後の対策についての準備」。朝から県の職員や猟友会などが集まり、捕獲に向けた調査と捜索を続けています。ゴールデンウイークの公園に突然現れたイノシシ。この時期によくあることなのでしょうか。犬山猟友会・丸山泰裕会長「人里と山との境で生活してるみたいだから、元々が。5~7月くらいに、子どもが生まれて歩き回るようになるので、見かける数も多くなる」。もし遭遇してしまったら…丸山会長「じっとして立ち止まってゆっくりと後ずさりして、クマも同じだけど。刺激すると、逃げ場がないと人の方へ向かってくる可能性がある」。森林公園は、安全が確認できるまで当面の間は休園にするということです。
(山道にクマ、女性引っかかれる:石川)
28日午後2時10分ごろ、奥獅子吼(おくししく)山に向かう白山市白山町の登山道で、金沢市の50代女性がクマに襲われた。女性は出合い頭に顔を引っかかれ、ドクターヘリで同市の石川県立中央病院に運ばれた。軽傷とみられ、命に別条はない。白山市と猟友会は周辺を巡回したが、クマは見つかっていない。今年に入ってから県内でクマの人身被害は初めて。クマの餌となるブナの実の凶作予想に伴い、被害が増える恐れがあるとして、県が26日に「出没警戒準備情報」を発令したばかりだった。白山市によると、女性は1人で山登りをしていた。襲われた後、路上にうずくまって身を守っているところを、通りがかった登山者グループが見つけ、119番通報した。女性は当時の状況について「気が動転していてよく覚えていない」と話しているという。クマは成獣とみられるが、大きさなどは不明。被害の確認を受け、市職員が登山道を車でパトロールし、登山者5人を避難させた。現場は白山比咩神社から東に約1・5キロで、白山市と金沢市を結ぶ林道犀鶴線の近く。白山市などは引き続き周辺を警戒し、登山の際は必ず2人以上で行動し、クマよけの鈴やラジオを携帯するよう注意を呼び掛けている。
(クマ出没、AIで検知へ)
政府は、野生のクマによる人身被害の増加に対処するため、人工知能(AI)を使った検知システムの実証事業を近く開始する。監視カメラの映像からクマ出没をAIで瞬時に判断し、情報を関係機関と共有する。システムの有効性を確認できれば、人家周辺でクマ出没が多い都道府県に導入したい考えだ。政府関係者が29日明らかにした。政府は2月にクマ被害への対策方針を策定し(1)人の生活圏への侵入防止(2)発見時の緊急対応(3)住民への情報提供―を柱に据えた。特に、市街地に現れた際の早期覚知や、警察、自治体、地元猟友会などとの情報共有が課題となっている。そこで浮上したのが、国や自治体、民間の監視カメラと、画像から人や物を認識するAIをつないだ検知システムの構築だ。クマの発見を助け、速やかな警戒態勢につなげられると期待する。実証事業は富山県で実施する。国土交通省の河川国道事務所や県の施設に設置された防災・監視用カメラに加え、電力会社の施設管理カメラなどの使用を想定している。夏までに始めたい考えだ。
(クレー射撃、日本はパリ五輪逃す見通し)
クレー射撃のパリ五輪最終予選は28日、ドーハで男女スキートが行われ、日本勢は五輪出場枠を獲得できなかった。予選で男子の戸口翔太郎(NKB)の12位が最高成績だった。今大会はトラップでも出場枠を逃しており、クレー射撃の日本勢はパリ五輪に出られない見通しとなった。五輪に出場しないのは、日本など西側諸国がボイコットした1980年モスクワ大会以来となる。
(キョン大繁殖、茨城が北上警戒:千葉)
千葉県南部を中心に大繁殖しているシカ科の特定外来生物「キョン」が近年、県境を越え、茨城県内でも見つかっている。まだ確認は4例だが生後約1年で出産するほど繁殖力が強いため、茨城県は農作物などへ被害が出る前に手を打とうと、目撃情報を求めるチラシを作成したほか、有力な情報に報奨金を出す制度を創設するなど、対策強化に乗り出した。同県でキョンが初めて確認されたのは2017年。県境近くに架かる 神栖かみす 市の常陸川大橋上で、車にひかれて死んでいた。その後はしばらく目撃情報はなかったが、22年12月に石岡市の山中に設置したカメラに映り、23年9月に筑西市、同12月には下妻市と立て続けに見つかった。いずれもオスだった。県は今年4月、キョンの捕獲許可の権限をイノシシなど他の鳥獣と同様に市町村に一本化。狩猟者向けに目撃情報や捕獲への協力を求めるキョンの写真入りチラシを作成したほか、有力な目撃情報を提供した人に報奨金を出す制度を5月中に導入する予定だ。県環境政策課の担当者は、「万が一キョンが定着した場合に備えて、狩猟者育成などの対策も県を挙げて進めたい」と話す。千葉県では、勝浦市の観光施設で飼われていたキョンが逃げ出して野生化したとみられ、県内の推定生息数は22年度末で約7万1500頭。09年度末の約1万9100頭から約3・7倍に増えた。県内17市町で定着が確認され、22年度の農作物被害は約421万円に上る。夜間や早朝に「ギャー」と大きな声を出すため、苦情も相次いでいる。県はキョンの捕獲にかかる費用について、国の交付金と合わせて1頭あたり最大6000円を市町村に補助。同県一宮町と市原市を東西に結ぶ「分布拡大防止ライン」を設定し、集中的に捕獲するなどの対策を続けている。
(クマ対策、専門職員の役割:秋田)
野生鳥獣の専門知識を持つ職員が初めて秋田県に配属されたのは、2020年4月。北海道の研究機関でクマの生態を学んだ近藤麻実さん(40)=三重県出身=が自然保護課に配置され、さまざまな対策の強化に尽力してきた。近藤さんの入庁3カ月後の20年7月には、同課内に「ツキノワグマ被害対策支援センター」が開設。市町村からの相談に夜間休日問わず対応するほか、市街地出没や人身事故といった現地での対策指導や分析に当たってきた。
(高速での「ロードキル」の実態とは?)
運転していると、黄色い菱形に黒い縁取りがあり、動物の絵が描かれている標識が出てくることがありますね。それは「動物が飛び出すおそれがある」ことを意味する、いわゆる動物注意の標識です。描かれている動物で多いのは、シカやタヌキ、サルではないかと思いますが、じつはそのほかにもウサギやイノシシ、ウシやキツネなど、全国では約35種類もあるといわれています。とくにレアなところでは、神奈川県川崎市の中原街道に設置されている「カルガモ」が親子で歩いている様子を描いた、なんとも可愛らしい標識や、小笠原諸島の父島、母島のみにあるという、アカガシラカラスバト。こちらは黒一色ではなく、カラーで描かれているのが特徴です。高速道路にもこうした動物注意の標識が立てられていますが、実際に高速道路で動物と遭遇した、ぶつかった、という話はあまりニュースにもならず、身近な人でも聞くことが少ないような気がします。道路上で起こってしまう動物の死亡事故は「ロードキル」と呼ばれていますが、実際にはどれくらい起こっているものなのでしょうか。じつは、高速道路各社の発表では、2002年には約3万6000件だったロードキルは、2021年には約5万1000件に増えているといいます。その分類はシカやクマ、イノシシといった大型動物が西日本高速道路、中日本高速道路、東日本高速道路といった、比較的自然の多い地域で多くなっており、タヌキやネコ、イヌといった中型動物は首都高速道路でも起こっています。ちなみに一般道では、全国でネコだけでも年間約29万匹が命を落としていると推測されているので、比べようのない数ではありますが、決して高速道路でも油断してはいけないということになります。高速道路でのロードキルが増えている背景として、インフラ整備が進んでいることが大きいとされています。国土の約7割が森林となる日本では、どうしても山間部を切り開いて道路を作ることになってしまうので、その地域に生息している野生動物とどう共存していくのか、十分に検討し対策することが求められます。また、人間の身勝手な行為による環境破壊が生態系を崩し、シカやタヌキが急増していることもロードキル増加の原因といわれています。2021年度には野生のシカ捕獲数が過去最高の72万5000頭にまで増えており、そのシカがエサとして好む植物が激減することによってミミズが増え、そのミミズを餌とするタヌキが増えるという図式。タヌキは近年、東京都心部でも目撃情報が増えており、ロードキルのもっとも多い被害者となっています。高速道路を走る際には、自然の多い地域だけでなく都心部でも、もしかしたら動物が飛び出してくるかもしれないという心づもりで、つねに用心しながら運転することが大切です。なお、ロードキルを起こさないための対策としては、事前に道路各社や自治体がホームページなどで注意喚起を行っていることがあるため、目的地までの情報を確認したり、動物注意の標識の付近では速度を落とし、いつでも対処できる構えで運転すること。また、タヌキをはじめ夜行性の動物は、夜間に道路に飛び出してくる可能性も高いので、ハイビームを積極的に使うと遠方でも動物の目が光って発見しやすくなります。シカなどの大型動物と衝突してしまうと、車両の損害が大きくなったり、人間が死亡する事例も上がっています。慢心せず、「いつ出てくるかわからない」という心構えで運転したいですね。
(“動物とびだし注意”の標識を見たらコレに気をつけろ)
ドライバーにとって、自分が事故に遭う可能性は考えたくないものです。人身事故や自損事故などさまざまな形が考えられますが、普段なかなか意識されにくいのが動物との衝突事故でしょう。動物を轢いてしまうと、命を傷つけてしまった罪悪感のほか、衝突による損傷箇所の修理費など現実的なダメージが生じることも少なくありません。今回はドライバーの方々に、「動物との事故で生じた修理額」について話を聞きました。車との衝突事故がとくに多い動物として、シカが挙げられます。北海道警察の発表によれば、2023年中に起きた道内のエゾシカ関連事故は5,287件あり、そのうち死亡事故2件、人身事故5件と深刻な被害が生じています。北海道以外にも、富士山麓や奈良公園周辺など、車両とシカの衝突事故が頻発している箇所は少なくありません。そうしたエリアにおいては、複数回シカとの事故を経験しているドライバーもいるようです。「仕事の関係で夜間に運転することが多く、これまでに2度、シカを轢いてしまったことがあります。1度目は正面に飛び出してきたのを減速しきれずぶつかり、フロントバンパーやラジエーターなどが破損。修理費用は40万円ほどだったと思います。シカの方は弾き飛ばされたのですが、むくりと立ち上がってそのままどこかに行ってしまいました。2度目はこちらが通り過ぎざまに道路脇から飛び出してきて、助手席側の前方にぶつかってきたんです。ものすごい音がした瞬間エアバッグが開き、ハンドルがまともに効かなくなりました。外装と足まわりにかなりのダメージがあったようで、100万円近い見積りが出て、車の時価額を超えていたので全損扱いに。結局廃車にして買い替えることになりました。車との衝突事故が多く報告されている動物のなかでも、シカは車両に対して大きなダメージを与えることで知られています。「一般社団法人日本損害保険協会 北海道支部」の発表によれば、2022年の10月と11月中にエゾシカとの衝突事故被害に対して支払われた保険金の平均額は55.8万円。この数字から、外装部分のみならず、エンジンルーム内など機関面にも影響を及ぼすケースが多いと見られます。上述のように、北海道をはじめとするエリアではシカとの衝突事故が日常的に起きています。なかには複数で移動しているケースもあるようで、十分な注意が必要です。被害額としては比較的少額で済んだとはいえ、一度避けたと思ったところに飛び出されたショックは大きかったと考えられます。動物を原因とする事故にはさまざまな形が考えられ、直接衝突するケースのほかにも、動物を回避してガードレールなどにぶつかってしまったり、あるいは対向車が撥ねた動物がこちらに飛んできたりと、注意していてもなかなか対処が難しいケースもあるようです。動物との衝突事故は、都市部ではあまり馴染みのない話かもしれません。しかし住宅街などでも、小動物がいきなり飛び出してくる可能性はゼロではないでしょう。動物との衝突事故であっても、ドライバーは警察に報告する義務を負います。加えて、動物が死亡してしまい、道路上などで交通の妨げとなっている場合には、他の交通主体が安全に通行できるよう死骸を路肩などに移動させることが必要です。動物が生きており負傷している場合には、可能であれば保護したうえで動物病院などに運ぶことが望ましいとされています。いずれの場合にも、衛生のため動物に素手で触ることは避け、手袋やタオル、ビニールシートなどを使って処置することが望ましいといえます。対処の方法がわからない場合には、通報の際に状況を報告し、警察の指示を仰ぐとよいでしょう。またロードキルをそもそも避けるためにも、知らない道を通る際にはとくに、「飛び出し注意」の看板を見逃さないようにしましょう。暗い山道などでは動物の飛び出しに気づくのが遅れる傾向にありますので、空いている道路でもスピードを控え、周囲への注意を欠かさないことが大切です。
(シカの食害も乗り越え『30万本のスイセン』:滋賀)
滋賀県大津市のびわ湖バレイでスイセンの花が見ごろを迎えています。ゲレンデ一面に咲き誇る黄色いスイセンの花。大津市のびわ湖バレイでは、標高約1100mの山頂の一角に30万本のスイセンが植えられていて、満開となっています。観光資源の一つとして栽培を始めて今年で25年目。一時はシカによる食害もあったということですが、対策を続け、今ではゴールデンウイークの名物となっています。今年は山頂の気温の高い日が続き、2週間ほど早く見ごろを迎えていて、ゴールデンウイークいっぱい楽しめるということです。
(クマ捕獲交付金、殺処分減らす対応徹底を)
北海道のヒグマと本州のツキノワグマが「指定管理鳥獣」に位置づけられた。生息数や分布の拡大による各種の被害を防止するために集中的、広域的な管理が必要とされる野生生物が指定管理鳥獣だ。環境省が指定した。この措置で都道府県によるクマの捕獲などに国からの交付金が支給されるようになる。これまでの指定はイノシシとニホンジカのみだったので、野生動物行政での大きな変化である。適切な運用を期待したい。クマの指定は、近年の人身被害の多発や市街地への出現増加を踏まえての対応だ。とりわけ昨年度はクマに襲われる事故が多かった。北海道と本州で死者6人を含む219人が被害に遭っている。こうした事態を受け、昨年11月には北海道東北地方知事会からクマの指定管理鳥獣化を求める要望書が環境省に提出されていた。今回の指定に当たり、伊藤信太郎環境相からは、人の生活圏とクマの生息域を区分する「ゾーニング管理」や、県境などをまたいで移動するクマへの「広域的管理」などを柱に対応するとの説明があった。都道府県には、交付金をこうした措置への費用に充てることでクマと人間との軋轢(あつれき)を減らすよう努めてもらいたい。これを怠り、交付金の支途をクマの捕獲に傾斜させると許可捕獲頭数が増加し、ひいては捕殺(殺処分)頭数がさらに増す。ツキノワグマの場合は昨年度(2月末集計)、許可捕獲で捕まえられた7903頭中7723頭が捕殺されている。危険個体以外は人間の怖さを教えて奥山に返す「学習放獣」が理想なのだが、その実施は2%に過ぎないのだ。人手不足などが理由とされる。クマは地域個体群に分かれて生息している。各個体群の頭数の正確な把握が急務だ。これを曖昧にしたまま捕獲・捕殺に走れば絶滅を招く。九州ではそれが起きた。四国の個体群も既に危うい。クマの繁殖率はイノシシなどに比べて低いのだ。人里での事故防止には、柿の実などの始末や茂り放題の荒れ地の整理が有効だ。ICT(情報通信技術)の活用もクマの出没察知に期待される。クマが冬眠から目覚める季節を迎えた。山菜採りなどには十分に気を付けてもらいたい。
(マダニに刺されると肉が食べられなくなる?!:静岡)
マダニは家の中で発生するツメダニやイエダニと違い、イノシシやシカといった野生動物にくっついています。森林や草地にもいて、静岡県内では、茶摘みの時期にマダニが繁殖のため活発に動くことから、茶農家がマダニに刺される被害に遭うことが多いとされます。マダニによる一番怖い被害は、日本紅斑熱やSFTS=重症熱性血小板減少症候群への感染です。静岡県内でも4月22日には60代女性が、26日には50代女性が日本紅斑熱に感染したこと発表されています。マダニが媒介する病原体に人が感染すると、発熱などの症状が出て、最悪の場合、死に至ることもあります。2024年3月にはSFTSの人から人への感染も国内で初めて確認されました。これらは、とても危険で気をつけないといけない病気で、マダニに刺され、発熱や発疹があったら、早めに病院を受診する必要がありますが、その感染の「頻度」は、実は、それほど高くはありません。静岡県内では、日本紅斑熱は2000年から2023年までの24年間で、53の感染例があり、うち死者が7人。SFTSは、静岡県内では3年前に初めて見つかって以来、13の感染例があって、亡くなった方はいません。それぞれの病気が年間10例以下にとどまるのは、人を刺したマダニが病原ウイルスや菌を持っている確率がさほど高くないからです。むしろ、マダニに刺されたことによる健康被害で、より多くの人に起きているのではないかと近年考えられ始めたのが「肉アレルギー」です。マダニに刺されると、「肉アレルギー」になる、というのは、一体どういうことなのでしょうか。地球上の多くの生物が持っている糖の一種「α‐Gal」(アルファギャル)。これが多くのマダニの唾液や消化管に存在します。ところが、人間はこのα‐Galを持っていません。マダニに刺されて、体内に存在しないα‐Galが入ってくると、人はこれを敵と感知し、抗体を作ると考えられています。一方で、α‐Galは、哺乳類のほとんどが持っている物質です。持っていないのは、人間や一部のサルだけ。マダニにかまれて、α‐Gal抗体を持った人間が、α‐Gal成分を含む牛や豚、羊、さらには、鹿や馬などの肉を食べると「マダニを撃退する」ための免疫反応が出て、その結果、自分の体をやっつけてしまい、じんましんや下痢、腹痛、ひどい場合には、呼吸困難に陥ってしまいます。ポイントは「哺乳類」というところで、同じタンパク源でも、鶏や魚はα‐Galを持っていないので、基本的にはこのアレルギーにはなりません(ただし、カレイの卵でアレルギーが出ることが知られています)。一方、鮮魚店で扱っているものでも鯨やイルカは哺乳類ですから、α‐Galアレルギーになりうるのです。これまで、茶農家の被害も数多く診察した磐田市立総合病院皮膚科の橋爪秀夫医師は「不調の原因が肉のアレルギーだということは、なかなか患者本人でも気づきにくい」と話します。「一般的な食物アレルギーだと、食事から2時間以内に症状が出るのに、マダニによる肉アレルギーでは2~6時間経ってから。これは肉の脂の吸収が徐々にであるためと考えられています。だから、原因特定にたどりつきにくい(橋爪医師)」のです。例えば、夜に症状が出ても、原因は夕食ではなく、昼食かもしれません。では、マダニに刺されたらどうすればいいのか。橋爪医師は「マダニを自分でつまんで取ると、α‐Gal成分を、自ら体内に注入してしまう結果になる危険性がある。専用器具で取り除くので、マダニが皮膚についたまま医療機関を受診してほしい」と呼びかけています。
(指定管理鳥獣に追加のクマ、環境省担当者が話す鹿と猪との扱いの差)
鋭い爪と尖った牙。時には人間を襲うこともある巨大動物・クマ。昨年、このクマが日本列島各地で猛威を振るった。昨年、日本列島を震撼させたクマによる被害を、ワイドショースタッフが振り返る7月には“OSO18”の名で知られた、北海道の巨大ヒグマが退治されました。“OSO18”が北の大地で襲った乳牛の数は66頭。大きな話題を呼び、NHKでは特集番組が組まれたほどです」。クマが大暴れしたのは北海道だけではない。北海道から津軽海峡を超えた先にある青森県でも、本州から四国地方まで生息するツキノワグマが市街地で大量出没していたのだ。「世界遺産である白神山地のふもとに広がる青森県の西目屋村では、23年だけでクマが70頭以上も出現。お隣の秋田県はより深刻で、この1年間だけでクマによる人身被害が70人にも達しました。また、県民による市街地でのクマの目撃件数は3700件以上。もはや東北エリアはクマ大国といった様相を呈しています」(前同)。市民を恐怖のどん底に叩き落とす、クマの大量出没。そんな緊急事態に、環境省も対策に本腰を入れ始める。4月16日、捕獲や調査に国の交付金が支給される「指定管理鳥獣」に、ヒグマとツキノワグマを追加したのだ。この聞きなれない「指定管理鳥獣」という言葉。どういう意味なのか。弊サイトは、環境省・鳥獣保護管理室の担当者に話を聞いた。「指定管理鳥獣とは“広域的かつ集中的に管理を図る必要がある鳥獣”を指します。今回はヒグマとツキノワグマが追加されたわけですが、以前から指定管理鳥獣に指定されていた動物に、鹿と猪がいます」(環境省・鳥獣保護管理室の担当者)。だが、鹿と猪、ヒグマとツキノワグマでは、指定管理鳥獣としての扱いに差があるという。どういうことか。「鹿と猪は畑や田んぼにある農作物などへと農業被害を引き起こすというのが、指定管理鳥獣に指定された主な理由です。一方でクマの場合は、人身被害が多いというのが実情です。春先ですと、山菜採りへと出向いた人が、冬眠明けのクマに山中で遭遇するケースが多く報告されています。秋以降ですと、エサとなるドングリやブナの実が山で不作となり、市街地へとクマが出没。人と遭遇し、人身事故へとつながることが多いですね」(前同)。市民生活に影響を及ぼすようになっているヒグマとツキノワグマ。今後、国は自治体におけるクマ対策の専門人材や捕獲技術者の育成・確保を支援する、と報じられている。その点を前出の環境省・鳥獣保護管理室の担当者に尋ねると、「国としては都道府県へと、クマ対策に使う指定鳥獣交付金を創設するということでして、実際にクマ対策に取り組む人材育成は各自治体が担当します」(環境省・鳥獣保護管理室の担当者)。とのこと。ならばと、23年度全国最多となる2300頭ものクマが捕獲され、もはやクマ大国と化している秋田県の県庁自然保護課の担当者に、今後の人材育成方針を尋ねた。「秋田県には現在、野生動物の専門家が女性2名、男性1名の計3名。専門職のメンバーを中心に市町村の職員へと毎年5月に、クマに対する座学と実践訓練における指導の場を1回ずつ用意しています。専門職の職員が指導をすることで、県内にいる職員のクマに対する知識向上を図っています」(県庁自然保護課の担当者)。具体的にはどのような指導を行なっているのだろうか。「実践訓練となりますと、実際にクマが出現した農地へと市町村の職員が出向き、クマの生態や行動形態を専門職の県職員から学んでいただきます。クマは柿の木などに誘われて、人里へと出てくることも多い。そういった知識を現場で得て、市町村での木の伐採活動などに活かしてもらうのです」(前同)。他にも秋田県の市町村職員は、電気柵の設置などを実践訓練で学ぶという。「クマの弱点は鼻と言われています。そのため、クマが出現すると農村地域では、20センチ幅で3段、計60センチとなる電気柵を田んぼや畑の周りに設置して撃退する。クマは鉄の柵ですと壊したり、登ったりしてしまう。唯一クマに対して効果的と言われているのが、電気柵。これの設置方法は、実践訓練でしか学べません」(同)。国からのクマ対策交付金の給付を秋田県としては、どのように受けとめているのか。「秋田県としても高齢化などの影響もあり、財政状況は非常に厳しい。市町村の職員へとクマ対策を教える座学講座と実践講座の開催にも、外部講師を県外から招いたりと、年間で800万円ほどの予算が掛かります。国からの交付金を活用し、毎年継続的にクマ対策講座を開催し、市民の安全を守れればと思います」(同)。国も本腰を入れて取り組み始めたクマ対策。人間とクマの戦いは始まったばかりなのかもしれない。
(獣害対策のエキスパートは公務員:京都)
京都・福知山市の望月優さん。獣害対策のエキスパートとして働く全国でも珍しい公務員。わなを仕掛けて田畑を荒らすシカやイノシシを駆除したり、地域に出向いて被害防止の助言や支援をしたりと東奔西走の毎日を送る。「成果が見えづらい行政の業務の中で、獣害対策はやった分だけ成果や効果がある仕事。やりがいはあります」と目を輝かせる。静岡市出身。京都教育大卒業後は地元に戻り、公務員だった父親の勧めで静岡県庁に入庁し、公務員としてのスタートを切った。小さい頃から釣りや登山が好きだったという根っからのアウトドア派。県庁で働き始めてすぐに「飲み会のネタにでもなれば」との軽い気持ちでわな猟の狩猟免許を取得し、試しに家の裏山にわなを仕掛けてみると、ビギナーズラックで数日後にイノシシがかかった。それに味をしめて狩猟にのめり込んでいった。そんなとき、自治体間の交流制度で伊豆半島最南端の南伊豆町の有害鳥獣対策担当職員を募集しているのを知った。「面白そう」と手を挙げて派遣されたが、地元の人たちの反応は「すぐに県庁に戻る都会者に獣害の何が分かるか」と冷ややかだった。そこで、なめられてはいけないとベテラン猟師に弟子入りし、害獣駆除の方法を一から学んだ。銃猟の狩猟免許と銃の所持許可も取得し、一端のハンターとなった。任期は本来の1年から2年に延び、地元の人たちが町に「望月を県庁に戻さないでほしい」と訴えるほど土地になじんだ。県庁に戻って2年間、静岡特産のお茶のPRの仕事に携わった。趣味で狩猟を続けていたが、ネットで京都府福知山市が有害鳥獣対策の専門人材を募集していることを知った。気持ちは揺れ動いたものの、福知山には縁もゆかりもない。しかも任期付き職員だ。生まれ育った静岡を離れ、また安定した県庁職員を辞めてまでやることなのかと悩んだ。両親が猛反対する中、背中を押したのは当時妊娠中だった妻の言葉だった。「面白そうだし、やってみたら」。面接では市長に「本気で獣害対策をやるなら任期付きではだめだ」と〝直談判〟し、任期のない獣害対策専任公務員として採用された。趣味が仕事となるだけに「不安より、わくわく感の方が大きかった」。わなにかかったクマに威嚇されたり、大きな角のシカと格闘したりと、危険と背中合わせだが仕事は楽しく、農作物の被害が減って喜ぶ農家の人たちの笑顔を見られるのがうれしいという。現在はICT(情報通信技術)を活用したわなの開発や捕獲したシカ、イノシシの有効利用などにも取り組む。「仕事がなくなってしまいますが、獣害をなくすのが目標」と山間地を駆け回る。
(「動物視点」の共生訴え 北海道・標津の名猟師久保俊治さん死去:)
半世紀以上、ヒグマなどを単独で狩猟し、その経験を著書などに残した根室管内標津町の久保俊治さんが今月、心不全のため76歳で死去した。狩猟を通じて自然や動物と向き合い、自然環境の破壊など人為的影響でクマの生態が変わり、人とのあつれきが生じる危険性が高まっていると早くから警鐘を鳴らした。人と動物との共生のあり方について晩年まで「動物の視点に立って学び、考える」ことを訴えた。
(ヒグマが軽トラに体当たり、フロントガラス破損:北海道)
28日午後1時15分ごろ、北海道根室市の林道で「熊を目撃した」と通報があった。林道脇から飛び出して突進してきたヒグマと衝突。軽トラックの前部バンパーやフロントガラスが破損した。男性と同乗者1人にけがはないという。
(林道近くで体長70~80cmのクマ:新潟)
新潟県南魚沼市一之沢で29日午後1時すぎ、林道近くで体長70~80cmのクマ1頭が目撃されました。警察によりますと近くをバイクで通りかかった住民から、29日午後1時ごろに「林道近くで体長約70~80cmのクマ1頭が山の方に入っていくのを目撃した」などと通報がありました。目撃された場所は、民家から約600mほど離れた山の中だということですが、パトロール中に山菜採りに訪れたとみられる人がいたことから、警察は南魚沼市役所と連携して、付近にいる人に注意を呼び掛けています。
(クマ1頭、国道横切る:北海道)
29日午前5時ごろ、石狩市浜益区群別の国道231号でクマ1頭が道路を横切るのを、車で走行中の男性が目撃し、札幌北署に通報した。同署によると、クマは体長約1.5メートル。現場付近では28日からクマの目撃が相次いでいる。現場から1.2キロ離れた地点に住宅街があり、同署が付近を警戒している。
(住宅街でクマ1頭が目撃:北海道)
27日、札幌市豊平区の住宅街でクマ1頭が目撃され警察が注意を呼び掛けています。27日午前9時すぎ札幌市豊平区西岡4条14丁目で「道路を挟んで向かい側の茂みにたたずむクマがいた」と散歩をしていた女性から通報ありました。クマの大きさはおよそ1メートルだったということです。警察がパトカーなどで周辺の警戒を行っていますがその後、クマの目撃情報は入っていないということです。
(クマの足跡とみられるものが複数確認:北海道)
札幌・南警察署は2024年4月27日、札幌市南区真駒内柏丘9丁目3番地付近でクマのような足跡の目撃情報があったと発表しました。警察によりますと、4月26日午後11時前、交番を訪れた人物から「午後6時頃クマの足跡のようなものをみた」と情報が寄せられたということです。警察官が現場に駆け付けたところ、大きさ20センチくらいのクマの足跡のようなものが、西側の崖に向かって複数確認されました。クマの足跡のようなものは、民家からわずか数メートルの場所にあり、足跡の大きさから成獣1頭なのではないかということです。警察は一夜明け27日朝から付近をパトロールするとともに、住民に向け、警戒するよう呼び掛けています。
(クマ2頭目撃:青森)
青森市は26日、市内2か所でクマ2頭が目撃されたと発表した。市内でクマが目撃されたのは今年初めてで、けが人などの被害はなかった。市によると、同日午後3時頃に同市荒川の下湯ダム公園付近で体長約50センチの子グマが、同4時頃には同市滝沢のみちのく有料道路料金所付近で体長約1・5メートルのクマがそれぞれ目撃された。
(「海水浴場にイノシシ」釣り人が発見し通報:新潟)
新潟市西蒲区間瀬の海水浴場で27日夜、釣り人から「海水浴場にイノシシがいる」と通報がありました。通報を受けて警察官が警戒にあたったところ、海水浴場の周辺でイノシシ1頭を目撃したということです。目撃されたイノシシは体長1メートルほどで、海水浴場の浜辺を歩いていたということです。同じ海水浴場では、今年2月に1回、3月に4回、イノシシが目撃されていて、今回で5回目の目撃情報となります。これまでに人的被害は報告されていませんが、警察や西蒲区では、住民に注意を呼びかけています。
(「大崎ジビエ」召し上がれ:宮城)
イノシシによる農作物被害の軽減とジビエ(野生鳥獣肉)の特産化を目指す宮城県大崎市は27日、東北初のイノシシ向け食肉加工処理施設で処理した「大崎ジビエ」の店頭販売を市内の道の駅3カ所で始めた。
(共生ではなく共存図る:ペットのおやつ専門店「&C」代表 長原駿)
私は猟師をしています。狩りで仕留めたシカの命を活用するために、犬用のおやつを販売するほか、この事業を広く知ってもらおうとドッグイベントを開催したりしています。事業に取り組む中で、犬をはじめとするペットと私たち人との関係性について深く考えるようになりました。そして自分なりの結論が固まってきました。それは「共存していく」ということです。一般的に、共生とは支え合いながら生きていく関係性のこと。一方、共存とは互いが存在していても問題のない関係性を指します。 事業を始めた時は「鹿肉の利活用を進めたい」と考え、ひたすら大好きな料理と愛犬・愛猫のことを思いながらペットおやつを作り、皆さんの元へ届けられるよう販売に力を入れていきました。ドッグカフェなどに卸販売の商談に行ったり、ネットショップに力を入れたりしました。ある時、催事販売をしてみないかと声をかけてもらい、地域のイベントに出店しました。そこで愛犬家の方々と直接話をするうちに、飼い犬に対する考え方がそれぞれ違うことに気付きました。わが子のように接する人、宝石のように見せびらかす人、番犬として接する人。接し方や考え方は十人十色でしたが、もちろん多くは大事に接しています。それぞれ犬が大好きでかわいがっているものの、接し方が少し違うだけで対立してしまうこともあります。まして犬が苦手な人もいます。私がこの時感じたのは、犬の気持ちは誰も分からないし、正しい接し方を確立することは難しい。そして多くの人が犬に「守ってあげなきゃ」という感情を持っているのだなということでした。これが、「共生」や「支え合って生きていく」という考え方につながっているのでしょう。しかし最初に述べた通り、私が考えるのは「共存していくこと」です。繰り返しますが、共存とは、それぞれ存在していても何ら問題のない関係性のことです。犬を飼うことは本来、人間が生きる上で衣食住より重要度の低いものです。犬がいなくても生きられる人がいて、さらに苦手な人もいる。私を含め愛犬家にとって大切なことが、他の人にとってはそうではないことがあります。共生の立場になると、例えば災害時に愛犬も一緒に避難所で過ごすという発想になります。ただ、避難所は人間のためのものです。私は、多くの人が集まる場所では動物が苦手な人に配慮する形を優先したいと思っています。そこで共存という考え方に立ってみると、犬と人との関係性がうまくまとまりそうな気がしています。例えば、愛犬家だけの避難所を設けるのはどうでしょうか。もちろん、まだ多くの議論が必要です。それでも私は「共生」ではなく「共存していく」ことを訴えていきたいのです。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、1日午前5時30分ごろ、栗原市高清水手取にクマが出没しました。
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