<射撃ニュース7月>
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(また土砂崩れ、シカ食害が原因か:滋賀)
滋賀県米原市伊吹で25日午後5時20分ごろ、土砂崩れが発生し、住宅数軒が巻き込まれた。けが人はなかった。伊吹地区127世帯313人に「緊急安全確保」が発令された。現場は伊吹山麓の集落で、付近では今月1日にも住宅が巻き込まれる土砂崩れがあった。その後に県が設置した監視カメラで土砂崩れを確認した。市によると、周辺では25日午後5~6時の1時間に35ミリの局地的降雨があり、1日と同様に堰堤(えんてい)にたまった土砂が流出したとみられる。26日午前10時半現在、2カ所の避難所に計7世帯13人が避難している。土砂崩れの影響で、県道山東伊吹線と県道山東本巣線の一部が通行止めに。26日は県が堰堤下流の応急的な浚渫(しゅんせつ)作業を行った。市は一連の土砂崩れについて、シカの食害による伊吹山南側斜面の裸地(らち)化による保水力低下が最大の原因と推察している。
(林道で親子グマと遭遇、77歳男性が襲われ手にけが:秋田)
26日午前10時45分ごろ、秋田県由利本荘市東由利田代の林道で、同市東由利黒渕の男性(77)がクマに襲われ、左手にけがを負った。今年の県内のクマによる人身被害は7件8人となった。由利本荘署によると、男性は飼育している牛の餌置き場から歩いて帰る途中、クマ2頭と遭遇。後方からうなり声が聞こえ、振り向くと体長約1メートルの親グマと約50センチの子グマがいたという。男性はとっさにしゃがんだが、頭をかばった左手をかまれた。その後、親グマは森へ去り、子グマは木の上にいた。男性は自力で帰宅し、受診した市内の病院に入院した。27日朝、家族が警察に届け出た。現場は民家まで約1・1キロ。署はパトロールを強化し、注意を呼びかけている。
(豚熱確認、野生のイノシシから:広島)
広島県は26日、同県庄原市高野町で捕獲された野生のイノシシ1頭から豚熱(CSF)を確認したと発表した。同市内での確認は初めてで、県内では48例目。県畜産課によると、19日に捕獲したイノシシを遺伝子検査して陽性を確認した。県は半径10キロ以内にある同市の養豚場1戸に注意喚起した。
(クマに襲われる、人身被害が相次ぐ:長野)
長野県内では人里でのクマの出没が相次いでいる。今週は大町市と飯田市でクマに襲われ2人がけがをする被害があった。7月25日、阿部知事は「現在、出没注意報が出ていることを認識し、出没した場所には近付かない」ことなどを改めて呼びかけた。ブドウ畑をうろつく大きなクマ。6月、坂城町で通りかかった男性が撮影した。7月23日には、安曇野市の畑の脇でクマがシカ用のわなにかかった。その後、麻酔で眠らせ、山へ放した。いずれのクマも人里に出没した。2024年、人里での目撃情報が増えている。6月は343件と平年の約2倍、年間で大量に出没した年の平均も大きく上回った。人身被害も相次いでいる。23日には大町市の登山道で78歳の女性がクマに襲われけがをした。また、24日にも飯田市の公園近くで散歩中の男性が襲われ、顔をひっかれ大けがをするなど、24日までに6件発生した。県はすでに6月、「ツキノワグマ出没注意報」を発令し、注意を呼びかけている。24日、阿部守一知事は改めて、「『ツキノワグマ出没注意報』が出ていることを認識していただいて、(出没が確認されるなど)クマと遭遇しやすい場所や時間帯は避けていただければ」と注意を呼びかけた。県はホームページで「出没マップ」を公表しており、「確認してほしい」と呼びかけている。一方、今後、「人里での目撃が平年の2倍以上」「1カ月に人里で人身被害が複数回発生」「山のエサが少ないことが予想される」などの基準を満たした場合は「警報」を発令することにしている。「警報」発令時は捕獲したクマをお仕置きして山に返す「学習放獣」をいったんやめ、駆除を優先させることになる。
(クマに公園近くで襲われる、人身被害相次ぐ:北海道)
人里への出没が相次ぐクマについてです。今週、相次いでけが人も出ました。7月25日、知事は「現在、出没注意報が出ていることを認識し、出没した場所には近付かない」ことなどを改めて呼びかけました。ブドウ畑をうろつく大きなクマ。6月、坂城町で通りかかった男性が撮影しました。こちらは7月23日、安曇野市の畑の脇でシカ用のわなにかかったクマです。その後、麻酔で眠らせ山へ放しました。いずれのクマも人里に出没しました。2024年、人里での目撃情報が増えています。6月は343件と平年の約2倍、年間で大量に出没した年の平均も大きく上回りました。人身被害も相次いでいます。23日には大町市の登山道で78歳の女性がクマに襲われけがをしました。また、24日にも飯田市の公園近くで散歩中の男性が襲われ、顔をひっかれ大けがをするなど、24日までに6件発生しました。県はすでに6月、「ツキノワグマ出没注意報」を発令し、注意を呼びかけています。24日、阿部知事は改めてー長野県・阿部守一知事:「『ツキノワグマ出没注意報』が出ていることを認識していただいて、(出没が確認されるなど)クマと遭遇しやすい場所や時間帯は避けていただければ」。県はホームページで「出没マップ」を公表しており、「確認してほしい」と呼びかけています。一方、今後、「人里での目撃が平年の2倍以上」「1カ月に人里で人身被害が複数回発生」「山のエサが少ないことが予想される」などの基準を満たした場合は「警報」を発令することにしています。「警報」発令時は捕獲したクマをお仕置きして山に返す「学習放獣」をいったんやめ、駆除を優先させることになります。
(クマスプレーを噴射、ヒグマの撃退訓練:北海道)
6月に北海道の職員がクマに襲われ、けがをした事故などを受け、釧路総合振興局は厚岸町でクマの撃退訓練を実施し、クマスプレーの使い方を確認しました。厚岸町の山林で7月26日、釧路総合振興局と警察が協力し、クマスプレーの使い方などを確認しました。6月に雨竜町では、道の職員が山林での調査中にクマに襲われ、けがをしています。クマスプレーの射程距離は4メートルほどで、1回でおよそ9秒間噴射されるということです。(釧路総合振興局森林室 佐川能人室長)「足跡などを見つけたら(クマスプレーを)手に持って注意を払うことが大事」。山に入る際はクマスプレーを取り出しやすい腰などに身につけ、音を出しながら歩いてほしいと話しています。
(鳥獣対策、知識深める:茨城)
農作物に被害を与える野生鳥獣の対策を強化しようと、茨城県は25日、同県水戸市笠原町の県庁で、2024年度の鳥獣被害対策講座を開講した。初回は、鳥獣被害対策の支援を手がける「うぃるこ」(新潟県)の山本麻希代表らが講師を務め、鳥類や中型獣などの生態や被害対策について講話した。行政職員や農業者ら約50人が参加し知識を深めた。山本代表は「茨城の農作物被害は鳥類が多い」として、カラス類やスズメ類など鳥の生態から説明を開始。被害の判定には「センサーカメラの設置が確実」と指摘し、「(畑に)足跡がない場合は鳥類の被害を疑った方がよい」と述べた。野生動物の被害対策として①電気柵などでの「被害防除」②動物数を管理する「個体数管理」③草刈りなどの「生息地管理」-の3本柱を挙げた。その上で「(餌となる)残渣(ざんさ)を軽く見ないで。(残渣を)畑に出すことで鳥の生存率が上がったり、餌を覚えて翌年の被害が増えたりする」と注意を呼びかけた。県農村計画課によると、農作物被害額は年々減少しているものの、22年度はカモなどの鳥類が約2億7600万円、イノシシなどの獣類が約8100万円に上っている。講座は12月末まで、イノシシ被害対策などをテーマに計8回開かれる。
(アフリカ豚熱想定し防疫演習:群馬)
養豚業に甚大な被害を及ぼす家畜伝染病、アフリカ豚熱(ASF)が群馬県内で発生した場合に備え、県は26日、富岡市内の県有林で防疫演習を行った。県や市、猟友会、森林組合の担当者ら約50人が感染した野生イノシシの捜索と死体処理方法を確認した。演習は県有林でイノシシの死体が見つかり、国の研究機関で検査した結果、ASFの陽性が確定したと想定。
(1泊2日の狩猟体験:千葉)
「生きるを感じる狩猟体験『Into the Wild』」をテーマにした1泊2日のプログラムが7月20日・21日の2日間、 「Hunt+(ハントプラス)」(いすみ市山田)で開催された。ハントプラス代表で猟師の石川雄揮さんが企画。当日は猟師仲間で御宿町のオンジュクジビエラボラトリー代表・宮崎勢太郎さんと大多喜町GREEN BORDER代表・石川奨さんもサポートに入った。同プログラムは18歳以上を対象に開いた。石川さんは報道職の経歴を持ちテレビディレクターやフリーの戦場写真家として活動していた。人生に苦しみ悩む日々を送っていた時、ふと参加した狩猟体験で「さまざまな迷いや悩みなどがちっぽけだと気付かされた」経験から、猟師の道へ進んだ。自身の体験から狩猟体験を通じて、命や自然環境の大切さ、その先の本質面にまで向き合えるような体験プログラムを企画している。当日は、県内外から定員となる男女12人が参加した。プログラム1日目は座学で学んだ後、森の中を歩きながら獣道の探し方や森に住む動物の痕跡から森林の生態系について、石川さんの細かい解説を聞きながら、ハンター目線の山登りを体験。わなの仕掛け方講座では、箱わなの解説やくくりわなのレクチャーを受けた。夜は、イノシシやキョンの肉などのジビエ料理が振る舞われた。2日目は、と畜から解体までを体験し、解体した肉を試食した。キョン皮を使ったワークショップもあり、参加者はそれぞれ革製品を作った。県内から参加した男性は「本能的な狩猟というものに興味があった。以前半日コースを体験し、次はこの2日間の体験プログラムを受けると決めていた。と畜の場面では覚悟を持って参加していたが、実際目の当たりにすると、と畜された後でも動くキョンを感じて心にくるものがあった。今後、例えば大量に消費される食べ放題で出てくる肉など、今まで気にしていなかったものに対して、自分の捉え方が変わるのでは」と話していた。石川さんは「僕らの『命』の居場所も返るところも本来は自然の中にあり、多くの人はそれを忘れてしまった。社会・住宅街といった人が造った狭い空間の中にいれば、生きづらさを感じるのは当然。狩猟は森に息づく命と融け合い、自身の命とも対峙(たいじ)する営み。たった2日間でも何らかの真理や本質に触れる根源的な気づきを得られるような機会になれば。今後は、困窮家庭向けの無料体験を増やして、体験格差問題の解消により注力していきたい」と意気込む。次回は、8月24日・25日の1泊2日で、親子参加限定で予定。半日体験は常時催行。ひとり親家庭は無料で参加できる。
(射撃技術向上で安全な狩猟を、猟友会のメンバーが射撃の腕競う:静岡)
安全な狩猟を目指し射撃の正確さを競う大会が静岡県富士宮市の射撃場で開かれています。この大会は静岡県猟友会が射撃技術を高めていこうと毎年 開いていて、県内13の猟友会から約40人が参加しました。競技は座って的を撃つ「膝撃ち」や動く的を撃つ「動的」など種目別に行われ、参加者は集中した様子で引き金を引いていました。猟友会によると、若い人や女性の入会が増えているものの全体的には減少傾向で、有害鳥獣駆除のためにも会員を増やしていきたいと話しています。
(アイヌの狩人が語る対処法が読まれている:北海道)
クマの出没を警戒してか、ちくま文庫の『クマにあったらどうするか』が読まれている。ヒグマやツキノワグマによる人身被害が過去最悪となったのは昨年度のこと。被害者は19道府県で死者6人を含む219人。統計のある平成18年度以降、最多となった。本書は「アイヌのクマ撃ち」である姉崎等氏(1923~2013年)がクマの生態や遭遇した場合の対処法を語ったもので、平成14年に木楽舎から刊行された単行本を筑摩書房が26年に文庫化。同社によると、令和5年6月~6年5月の販売部数が例年の約3倍に急増した。行数は18刷計6万6700部(6月26日)。従来はクマの生息域が広がる北海道・東北地方を中心に売れていたが、それ以外の地域に需要が拡大し、同社は「広範な地域でクマの出没や被害が報告されていることと連動した動き」との見方を示している。姉崎氏は屯田兵だった父とアイヌの母の間に生まれた。8歳頃からアイヌ集落で暮らしたが、混血ゆえにアイヌに伝わる狩猟をほとんど教えてもらえず、クマを追って歩くことで山の全てを学んだという。単独で約40頭のクマを仕留め、指揮を執って集団で狩ったクマを含めると約60頭。銃を持たずに至近距離でクマに遭遇すること8回というだけに、対処法は実践的だ。「絶対に背を向けない」。動くものに反応する習性がある上、逃げると自分が弱いと相手に知らせることになる。逃げてもクマの方が速いと説く。クマに向かっていって助かったおばあさんの例や、クマに組み伏せられたときに生き延びるための方法も語っている。クマは肉食動物と違い、いきなり襲ってくることはない。人間を強い動物だと思っているが、一度襲うと弱いと分かり、襲って食べると味を覚え、人を恐れず次々と襲うようになるという。クマに習ったキノコ狩りの話など、クマの生態に関する口述も興味深い。クマは「人間の行動が全部見えるような近いところ」に遠慮しながら暮らしている。針葉樹の植林によりドングリなど餌のある森林が減少し、やむなく行動範囲を広げているのだそう。一方、人間は山中に道ができて車で入れるようになり、山菜取りや渓流釣りでクマのエリアである森林地帯に入り込んでいる。食べ残しやカップ麺の容器、空き缶などを持ち帰れば、クマは人間のあとを追わないが、「規制を作ったとしても、人間の方が守りきれないでしょう」と語る。本書を初めて手にしたのは5年前。赴任先の北海道で、行政機関がクマの専門家から意見を聴く会議を何度か傍聴し、クマの生態に興味を持ったからだ。公園の森に入り込んだ特定の親子グマについて、射殺する必要があるかどうかを見極める会議だった。専門家の意見は「繁殖期の雄は子供を殺す場合がある。母グマが雄の求愛を避けるため、柵で囲われた園内に逃げ込んだ可能性がある」。クマの自然な行動で異常事態ではないと判断され、親子が園外に出たのを確認の上、公園の閉鎖が解除された。人間とクマが互いの領分を守って暮らすには、クマの生態を知ることが重要だと思った。春から秋にクマの出没が日常的に報告され、人里に現れてもすぐに射殺するわけではない。射殺に至ると北海道外から苦情が殺到するのは、そんな事情が知られていないからだろうか。
(旧統一教会の知られざる軍事力、空気散弾銃を大量に輸入)
安倍晋三元首相の銃撃事件から2年。事件の発端となった統一教会に関する報道は減っており、事件は忘れ去られようとしている。そんな中、教団を40年にわたって取材し続け、5月には『誰も書かなかった統一教会』を上梓して、教団の驚くべき実態やタブーを明らかにした有田芳生氏が、“旧統一教会問題のその後”を語った。――有田さんの著書「誰も書かなかった統一教会」に詳しく書かれていますが、旧統一教会は過去に高い殺傷力を持つ空気散弾銃を大量に輸入していた事実もあります。その総数はじつに約1万8000丁にもなり、1968年には約1000人の信者が警察署に散弾銃の所持許可申請を提出していたことが国会質疑などを通じて明らかになっています。また、教団はピーク時に25店(教団内部資料では38店)の銃砲店や会員制射撃場も保有していた。勝共連合には非公然活動を行う「特殊部隊」があり、定期的に軍事訓練を行っていたという内部証言もあります。
(クマが侵入か、ブタにエサ与える設備が壊される:岩手)
25日朝、花巻市にある農場で、ブタにエサを与えるための設備が壊れているのが見つかり、警察はクマが侵入して壊したものとみて、付近の住民などに警戒を呼びかけています。25日午前7時すぎ、花巻市横志田の農場で、飼育しているブタにエサを与える「給餌器」の給水パイプが切断されているのを農場の従業員が見つけました。連絡を受けて駆けつけた警察官などが調べたところ、農場に野生動物が侵入するのを防ぐフェンスとネットが破れ、周囲にクマとみられる足跡が見つかったということです。警察によりますと、人がケガをしたり、ブタが襲われたりした形跡はなく、周辺でのクマの目撃情報もなかったということです。農場は山林や畑に囲まれていて、ことし5月にはクマにフェンスを倒される被害を受けたほか、その後も周辺でたびたびクマが目撃されていて、25日朝も従業員が警戒のため農場を見回っていてこの被害を見つけたということです。近くには住宅も点在していることから警察は住民に対し、クマに警戒するよう呼びかけています。
(イノシシ捕獲用のエサを食べる熊:福島)
イノシシ捕獲用の箱罠の中にあるエサを食べる1頭の熊が目撃されました。熊が目撃されたのは福島市土湯温泉町字文治新田地内にある市道沿いの空き地です。7月26日午後1時25分頃、付近を車で走行していた人が空き家に設置されたイノシシ捕獲用の箱罠のエサを食べる熊1頭(体長およそ1.5メートル)を目撃したということです。通報を受けて、警察官が現場に向かったところ、熊はいなかったということです。警察が付近をパトロールなどし警戒をしています。
(クマらしき動物を児童が目撃:石川)
25日正午過ぎ、石川県白山市の住宅街でクマと思われる動物1頭が目撃され、警察や市の職員がパトロールにあたっています。25日正午過ぎ、白山市平木町で道路を歩いているクマらしき動物を通りかかった児童が目撃しました。市によりますとクマと思われる動物の体長は1メートル以上で、国道8号の方向へ歩いて行ったということです。現場は北星中学校から南東におよそ300メートルの道路上で、近くに住宅街や公園などがあることから、現在、警察や市がパトロールを行っています。住宅街での目撃情報やけが人は確認されていないということです。市は自宅の戸締りを確認し、外出は控えるなど十分な安全対策をとるよう呼びかけています。
(人里にクマ出没、吹き矢で麻酔打ち込み捕獲:長野)
長野・安曇野市で目撃された、黒い巨体。辺りをきょろきょろと見渡すクマです。警戒しているのか、少しの音にも敏感に反応しています。23日午前5時ごろ、畑の脇でシカ用のわなにかかっているのを近くの住民が見つけ、警察に通報しました。オスの成獣で、体長135cm体重約90kg。捕獲に向け、慎重に近づく猟友会のメンバー。手には、万が一に備えての銃。そして、吹き矢で麻酔を打ち込みます。頭が下がり、少しぐったりしているようですが、まだ眠ってはいない様子。もう1発。すると、ゆっくりと頭が下がっていきます。眠ったところで捕獲。その後、山に返されました。長野県では、人里でのクマの出没が相次いでいて、6月の目撃件数は343件。7月も19日までの速報値で、44件に上っています。県は、「ツキノワグマ出没注意報」を発令していて、出没が確認された場所に近づかないよう注意を呼びかけています。
(乗用車がクマと衝突、けが人はなし:栃木)
26日午前7時10分ごろ、日光市細尾町の国道120号で、日光市、会社員男性(23)の普通乗用自動車がクマ1頭と衝突した。男性にけがはなかった。日光署によると、クマの体長は約1メートル。男性が東進中、道路を左から右へ横断してきたクマと衝突した。クマは衝突後、北方へ走り去ったという。
(クマの足跡を確認、登山道が再び閉鎖:北海道)
札幌市西区の三角山の登山道できのう、クマの足跡が確認されました。この登山道は今月20日に閉鎖が解除されたばかりでしたがきのう夕方からすべての入り口が閉鎖されています。クマの足跡が確認されたのは三角山の登山道です。きのう、クマの生息調査中に散策路周辺でクマの足跡が確認されました。付近ではことし4月以降、クマの出没がたびたび確認されています。札幌市は三角山-盤渓ルートの登山道のすべての入り口を来月7日までの予定で閉鎖しました。この登山道は今月20日に閉鎖が解除されたばかりでした。
(果樹園にクマ、猟友会が駆除:北海道)
25日午後0時5分ごろ、旭川市神居町西丘の果樹園でヒグマ1頭がいるのを従業員の男性が発見し、男性の妻が110番した。
(イノシシ捕獲用のエサを食べる熊:福島)
イノシシ捕獲用の箱罠の中にあるエサを食べる1頭の熊が目撃されました。熊が目撃されたのは福島市土湯温泉町字文治新田地内にある市道沿いの空き地です。7月26日午後1時25分頃、付近を車で走行していた人が空き家に設置されたイノシシ捕獲用の箱罠のエサを食べる熊1頭(体長およそ1.5メートル)を目撃したということです。通報を受けて、警察官が現場に向かったところ、熊はいなかったということです。警察が付近をパトロールなどし警戒をしています。
(クマ目撃「パトロールするも痕跡見つからず」:富山)
27日の午前6時頃、富山県小矢部市の安楽寺交差点付近でクマの幼獣1頭が目撃されました。目撃されたのは、人間活動が活発で、クマが本来生息していない地域です。目撃者からの通報を受けて市と警察が周辺をパトロールしましたが、足跡などの痕跡は見つかりませんでした。市では最新の「クマの痕跡情報・目撃情報」をホームページで公開していて、注意を呼びかけています。
(市街地をウロウロと、体長約170センチ“オスのシカ”:北海道)
27日に札幌市豊平区の住宅街に出没していたシカ。警察などが警戒にあたっていましたがその後、姿を消しました。午前7時前、札幌市豊平区月寒東5条11丁目付近で視聴者が撮影した映像です。その後、午前9時前には、南西方向にあたる、豊平区月寒西1条10丁目で「20センチほどの角があるシカを見た」と住民から警察に情報が寄せられました。シカは、体長170センチほどのオスということです。シカは住宅地を少しづつ移動していましたが午後3時すぎに警戒していた警察や区役所の職員らの前から姿を消しました。
(子ども食堂でジビエ料理試食会:愛媛)
イノシシなどを使ったジビエ料理に親しんでもらおうと、愛媛県松山市の子ども食堂で27日、ジビエ料理の試食会が開かれました。愛南町のイノシシ肉が入ったカレーに、シカ肉ツ。愛媛県がジビエについて子どもたちに知ってもらおうと、松山市の久枝公民館で行われた子ども食堂で、ジビエ料理の試食会が開かれました。地元の小学生や保護者などおよそ60人が参加。シカカツをトッピングしたイノシシ肉入りのカレーをみんなで美味しそうに頬張っていました。県は「ジビエ料理に有効活用することで、野生鳥獣の農作物被害が減ることを多くの子どもたちに知ってほしい」と話していました。
(害獣イノシシの肉で「沖縄そば」:岡山)
笠岡市今井地区で28日に開かれるイベント「今井夏収穫祭」で、住民が考案したユニークな料理が振る舞われる。イノシシの肉や骨を具材やスープに用いた「創作沖縄そば」。地区で捕獲される害獣の有効活用した。
(農地を荒らす鳥獣害に料理人の卵たちが向き合う:静岡)
未来の料理人である専門学校の生徒たちが、シカの食害が深刻な浜松市天竜区春野町で、シカの解体を見学し、食の面から解決策を探りました。今後3年かけて、地域の魅力を生かしたコミュニティ作りや商品開発に挑みます。2月、第1回となる「春野のまち勉強会」が「春野いきいき天狗村・くまの親子」で開かれました。調理師や製菓衛生師などを育てる浜松調理菓子専門学校と全日本司厨士協会静岡県静岡支部は、生徒の若い力と地域の魅力を合わせて、地域コミュニティを作り商品開発を行う、3カ年計画をスタートさせました。参加したのは浜松調理菓子専門学校の生徒のほか、東海調理製菓専門学校、常葉大学、県立農林環境専門職大学、静岡県立大学から合わせて60人以上です。動物の命と引き換えに私たちの生活や社会が成り立っていることに感謝しながら、シカが解体されていく様子を目の前で見学しました。シカの解体が終わったあとは、食肉処理加工施設「ジビエ工房ジミート」の高林麻里代表や、フランス料理店「LA SALIVE」の鈴木孝治オーナーシェフが講師となって、野外BBQを行いました。ジビエと一緒に調理するのは、浜名湖畔にある浜名ファームの野菜です。一年を通して温暖な気候に恵まれた立地を生かし、旬のフルーツや野菜を生産している農園です。地元の養豚業者が育てた「はるのポーク」も使用しました。今後は新たなジビエ料理や特産品を考案したり、ジビエを使用したカレーコンテストなどを予定しています。また、廃校となった旧熊切小学校のキャンプ場を利用してマルシェの開催を計画しています。浜松調理菓子専門学校・鈴木雄介先生:鳥獣被害は天竜地区全体で拡大していますし、日本の里山が抱える問題の一つです。ジビエの消費拡大が対策につながることを知ってもらえたらと願っています。将来的に地域の食を担っていく学生たちが、鳥獣被害というマイナスをプラスに捉え、「食を通して何ができるのか」を、若い新たな視点で考えてもらえることを期待しています。浜松調理菓子専門学校は地域の他の学校をさらに巻き込んで、2回目以降の「春野のまち勉強会」を計画しています。より多くの学生が参加することで、里山が抱える問題の解決につながっていくことが期待されます。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、26日午後2時20分ごろ、登米市東和町米川西綱木にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、28日午後1時ごろ、富谷市西成田屋敷添付近にクマが出没しました。
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(散歩中にクマに襲われる:長野)
24日朝、長野県飯田市で散歩をしていた81歳の男性がクマに襲われ、顔を引っかかれる大けがをしました。24日午前8時ごろ、飯田市丸山町の若葉公園付近で散歩をしていた、近くに住む山村尚人さん(81)が、クマに襲われました。山村さんは市内の病院に運ばれ、顔をひっかかれる大けがです。現場は山裾にある公園で、近くには住宅地が広がっています。警察や市の職員などが周辺を捜索しましたが、山村さんを襲ったクマは見つかっていないということです。
(サルに襲われた女性“恐怖の10分間”:福岡)
住宅地でサルの目撃情報が相次ぐ福岡市でサルに襲われた女性が一部始終を話しました。サルに襲われたのは福岡市早良区東入部に住む40代の女性です。22日夕方、自宅近くの住宅街に車をとめて車外で作業をしていたところ、通りかかった人が叫び声を上げました。サルに襲われた女性「ハッと見たら右後ろくらいにサルがいたんであわてて後部座席に飛び乗りました。サルが車の屋根に乗ってきてぴょんぴょんしているのがわかるんですよ。エンジンをかけても全然動かなくて。ミラーにおしっこされた。人間慣れしていました」。女性が慌てて撮影した動画には、車のボンネットに乗ったサルが車のゴム部品をくわえている様子が映っています。後ろの車がクラクションを鳴らしても動じなかったというサルは、女性が車を少し動かすとようやく逃げたということです。その間、約10分。女性は「数時間前に現場周辺でサルが出没したと聞いていたので、これがそのサルかと思った。大パニックだった」と話しました。福岡市早良区では、サルに関する通報が5月に101件、6月に79件、7月は23日までに10件寄せられていて、この女性の自宅近くには翌23日にもサルが出没し、高校生くらいとみられる女性が乗った自転車を追いかけていたということです。福岡市は「遭遇した時には目を合さわずにゆっくりとその場を離れて」と注意を呼びかけています。
(サルが高齢女性の頭に乗って手をかむ:福岡)
福岡県警早良署は23日、福岡市早良区重留4丁目付近で23日午前6時20分ごろ、サルの目撃情報があり、高齢女性の頭の上に乗ってこられ、手をかまれる事案があったとして、防犯メールで警戒を呼びかけた。早朝や夕方にサルの目撃情報があるという。
(発砲で銃所持許可取り消しリスク、条件緩和)
クマによる相次ぐ人身被害を防ぐため、環境省の専門家検討会は鳥獣保護管理法改正を目指す方針を決めた。要件を緩め市街地でも条件付きで銃猟が可能になる見通しだが、従来は制限が厳しく自治体の要請で撃ったハンターが後に猟銃所持許可を取り消されたケースもある。猟友会関係者は今後も議論を注視する。クマによる人身被害は昨年度、過去最多の219人に上り、6人が亡くなった。街中に出没する「アーバンベア」も目立つが現行法では住宅地での発砲は違法。ただそれでは駆除ができず、警察庁は通達で、現場の警察官が命令すれば違法性が阻却されるとしている。「住民の安全のためにと頼まれて撃ったのに理不尽だ」。北海道猟友会砂川支部で支部長を務める池上治男さんは憤る。2018年8月、池上さんは砂川市の要請で住宅近くに現れたヒグマを駆除。子グマなので撃つ必要はないと判断したが、市職員から頼まれ射殺した。警察官も現場で発砲を前提に周辺住民の避難誘導をしていた。だが道公安委員会は19年4月、ヒグマがいた斜面の先にある建物に弾丸が当たる危険性があったとして池上さんの猟銃所持許可を取り消した。池上さんは不服として提訴した。札幌地裁は「取り消しは著しく妥当性を欠く」と池上さんの主張を認めたが、公安委側が控訴し、札幌高裁で係争中だ。池上さんの許可取り消し後、要請があっても警察官の明確な命令がなければ猟銃を使わないと話すハンターが増えた。別の猟友会幹部は「会員の多くにとって狩猟は趣味で駆除は善意。許可取り消しのリスクがあったら協力できないと考える会員も出てくる」と話す。こうした状況を受け、今年5月に始まった環境省の検討会は鳥獣保護管理法を改正し、特例の新設を目指すことを決めた。対応方針には「捕獲者に不利益が生じることがないよう、責任の所在を明確にする」との文言も盛り込まれた。池上さんの代理人で自身も狩猟免許を持つ中村憲昭弁護士は、住宅密集地に限った法改正では不十分だと話す。住宅が点在している地域でも自治体から駆除要請はありえるが、今回の法改正では特例の対象とはならないからだ。中村弁護士は「警察官が積極的に命令を出し、発射の可否やタイミングは経験豊富なハンターに任せることで実効的な捕獲、駆除が実現できる」と述べる。現場の警察官への研修などを充実させて連携を深め、ハンターに責任を負わせない運用を実現するよう求める。東京農工大大学院の小池伸介教授(生態学)は「クマの出没対策には個体数管理や法律の知識が必要。責任も伴うのに猟友会などボランティアに頼っているのが問題だ」と指摘。専門人材の育成や、自治体への配置に国の支援が必要とした。
(クマの個体数を7980頭へ、前年から"3割"減らす:北海道)
北海道内で相次ぐクマの出没を受け、道はクマと共存できる全道の個体数を7980頭とする考えを新たに示しました。専門家を集めて7月23日に開いた「ヒグマ保護管理検討会」。道は2023年のクマの推定個体数から、3割ほど減らし全道のクマの目標頭数を7980頭とする方針を示しました。被害が少なかった2000年代初頭の数を参考にしたとしています。ヒトの精神的、経済的負担を減らしつつ、クマの生態系も維持するのが狙いです。一方で道は目標の達成時期や地域ごとの捕獲頭数など具体的な方法は8月の検討会で提案する予定です。
(猟友会支部、駆除から異例の「離脱」表明:北海道)
北海道奈井江町の道猟友会砂川支部奈井江部会が5月、ヒグマ出没時などに対応する町の鳥獣被害対策実施隊への参加を断った。クマの出没や被害が全国的に増え、自治体が対応に苦慮する中、対策の一翼を担ってきた猟友会の「離脱表明」は波紋を広げた。なぜなのか。奈井江支部の山岸辰人部会長(72)に真意を聞いた。――町内のクマの捕獲(駆除)数は2019、20、24年度各1頭、23年度3頭。6頭のうち4頭が奈井江部会によるものだ。奈井江部会は町から助成金を受け取らず、クマを含めた有害鳥獣駆除を無理のない範囲で行っている。山沿いに通る高速道路が壁になり、住宅地にクマが入りづらいのか、町から出動の要請で記憶にあるのは、23年秋にゴルフ場に出没した時、報酬なしのボランティアで現場に駆けつけたくらいだ。ここ10年ほど、クマに関する出没を受けた見回りか箱わなに入ったクマの駆除を除いた町からの「駆除依頼指示書」は出ていない。19年度以降に猟友会が駆除した4頭は、いずれも仲間が山の中で遭遇し、駆除した事案だった。最近は山の中を10分も歩けばフンや痕跡を見かけるようになった。10年前と比べ、3倍ぐらい増えたと思う。人とクマの距離が近づいていると感じる。――離脱表明の直接の原因は、町が4月下旬にヒグマ対策として設立した「鳥獣被害対策実施隊」への参加を要請したからか。その通りだ。「実施隊」なんて聞いたことがなかった。参加の要請が来て初めて知った。しかも、町が13年に「隊員は猟友会砂川支部南部会(現奈井江部会)から町長が任命する」という条例を制定後、10年以上も放置していた。今年6月の町議会の一般質問で、三本英司町長は「条例制定前に砂川支部と事前協議した」と答弁したが、当事者なのに一切、相談がなかった。おかしな話だ。――猟友会でクマを駆除するのと実施隊に参加することに何か違いがあるのか。実施隊は、クマ出没時に見回るほか、箱わなで捕獲後の駆除が原則だと説明された。基本的な日当は4800円で、見回れば3700円、発砲すれば1800円が追加されるということだった。ただし、死骸の解体や処分場への運搬までやれと言う。見回りはクマと遭遇する恐れがあり、例えれば、米軍の特殊部隊と森の中で戦うようなもの。駆除後も重労働で、死骸は重く、わなから出すだけでどれだけ大変か町職員は分かっていない。報酬は、近隣の自治体を参考にしたそうだが、死骸の解体や運搬まで求めていなかったり、報酬と別に猟友会に助成金を出していたり、と自治体によって違うのを知らないようで失望した。これまでは実態としてボランティアだったが、業務として請け負うのであれば、責任感も変わってくる。奈井江町は、猟友会の活動に対する理解が低いと感じた。――町にどのように返答したのか。危険なうえに拘束時間も長い重労働なのに、時給換算すると、「高校生のアルバイト以下」。ハンターをバカにしているのかと思った。求めたのは、会員2人以上での対応やドローンの配備などの安全対策の充実だ。駆除後の対応は町の担当とし、報酬は緊急な出動は4万5000円、それ以外も1万5000円などと提案した。――町の反応は。町は「前向きに検討する」としたが、一向に具体化しなかった。会員は5人しかおらず、私を含め、他に仕事を持っている者もいる。仕方なく我々は5月18日付の文書で「要求に応えるのに人員的に難しい」と辞退を伝えた。その後、町は報酬の増額を表明する一方、厳しい財政事情などを理由に要望を受け入れられないというので、協議打ち切りを通告した。協議の再開も求められたが、信頼関係が崩れたので、「行司役」の仲介を条件とした。しかし、町長は拒否した。――猟友会が自治体への協力を拒否するのは異例で、反響は大きかった。猟友会は「狩猟愛好者の団体」だ。国や自治体の「クマ対策」への協力を義務付けられてはいない。公共の福祉のためにボランティア精神で協力してきたからか、待遇などがあいまいにされている。クマの捕獲、駆除は本来、どこがすべきなのか。行政は、自分たちがやるべき仕事を丸投げし、猟友会を都合のよい下請けと考えている。猟友会仲間の多くも「よくぞ言った」と応援してくれる。実施隊に参加しないが、従事者証を取り上げられたわけでなく、有害鳥獣駆除に対する姿勢はこれまでと変わらない。――クマ対策が急務となる中、ハンターの確保や養成の必要性が高まっている。1990年に狩猟免許を取り、射撃指導員や技能講習指導員も長く務めてきたベテランハンターとして現状をどのように見ているか。銃による捕獲は危険と隣り合わせだ。免許があればクマを自由に撃てるわけでもない。市街地での発砲ができないなどと厳しい制約があり、技能、知識、体力や時間的余裕も必要だ。猟友会の会員は「銃を扱えるだけ」で即戦力とは言えない。ましてや、クマを山の中で追って仕留められるハンターは道内でも数人しかおらず、技術や経験をうまく継承できているとも思えない。山や地域の事情に詳しい地元のハンターも同じだ。奈井江部会も70代3人、60代1人、30代が1人。高齢化が進んでいることは明白で、行政の「猟友会任せ」はいずれ破綻する。クマが人間の生活圏のすぐそばまで来ており、農業が脅かされて被害も増えている。国、道、市町村、地域住民が一体となって対処しなければならない環境問題だ。町はそのような視点がなく、その場しのぎ。安定的、持続的に対処できる態勢を提案する気がなかった。当事者意識に欠けているのが残念だった。ヒグマ対策にあたる猟友会、ハンターなどへの報酬に関して、国や道は基準を設けていない。このため、自治体と地元猟友会などが協議して報酬額を決めるのが一般的だ。ただし、クマの出没や被害の頻度は地域で異なる。「ボランティア」で協力する部分も少なくないため、報酬はばらつきが大きい。道猟友会砂川支部奈井江部会は6月、道内全71支部を対象に報酬額に関する調査を実施した。調査によると、クマが出没した際に行う巡回での報酬は、日当制の自治体で1000円から2万6900円▽時給制は1000から5000円▽ヒグマを駆除した場合は1頭3000円から13万円――と差があった。地域別でみると、報酬額が10万円以上は後志管内が目立ち、渡島、桧山、上川、オホーツク管内でも5万円以上がみられた。また、クマ以外の有害鳥獣駆除を含めた一括契約にしたり、自治体だけでなく、農協などから助成金を受けたりし、報酬が地域でまちまちな実態も明らかになった。被害拡大を受け、道内で報酬増を検討する動きも出ている。2023年5月に朱鞠内湖(幌加内町)で釣り中の男性が襲われて死亡した。クマ対策強化を求める声が幌加内町内外で強まり、町は猟友会に対する日当を6800円から1万5000円に引き上げた。今後も被害が増えれば、報酬を増やすことを検討するという。狩猟者による捕獲は狩猟と有害鳥獣捕獲という2種類。狩猟は免許を持ち、狩猟者登録していれば狩猟期間(10月~翌年1月)にでき、実施方法は銃のみ。一方、有害鳥獣捕獲は、被害などを防止する目的に、一年の必要と認められた期間に銃とわなで実施できる。自治体や農協などからの申請を受けて知事が許可して許可証と従事者証を渡す。自治体が指示書を示す。捕獲後は基本的に殺処分される。
(クマによる死亡事故から1か月、捕獲されず「一生登れない山になるのか」:青森)
北八甲田のクマによる死亡事故からきょうで1か月です。先行きの見通せない入山規制に山岳ガイドは「一生登れない山になるのか」と不安を募らせています。先月25日、八甲田の地獄沼近くでタケノコ採りに入った女性が体長1・5メートルほどのクマ1頭に襲われ亡くなりました。事故をうけた青森市や関係機関による現場付近の入山規制と登山道の閉鎖は現在も継続。箱わなは今週新たに1つ追加し5つを仕掛けていますが、まだ捕獲には至っていません。酸ヶ湯温泉では団体客の予約90人分がキャンセル。日帰り客も大幅に減っているといいます。県猟友会によると箱わなでのクマの捕獲は難しいといいます。★県猟友会 十二役美喜男 会長「まずわなについている人の匂いとか整髪料だったりいろんなものを消して足の泥さえも気にするようにしないと動物は感性が強い物ですから危ないと思ったらまずは入らないんですよね大好きな蜂蜜を入れてもまずは捕まらないと思います」。「八甲田山ガイドクラブ」では入山規制以降ガイドの仕事が途絶えました。このままクマが駆除されなかった場合を想定して、入山規制についてもう一度議論して欲しいと話します。★八甲田山ガイドクラブ 相馬浩義 代表「青森市民にしてみれば親しまれてきた場所 紅葉になると一年で一番八甲田に人が訪れる時期なんで登山でも観光でも 一生登れない山になるのか一生人が入れない山にしてしまうのか何らかの手を打たないといけないのは確かですよね」。青森市観光課は観光事業者から聞き取りを行っている段階で、補償や入山規制については今後検討していきたいとコメントしています。
(特産の「孟宗」、イノシシ食害深刻:山形)
鶴岡市特産のタケノコ「孟宗(もうそう)」が野生動物による食害に遭っている。特にイノシシによる被害が顕著で、個体数の増加が要因とみられ、昨季の被害額は5年前の10倍だ。今季も同程度の見通しで、柔らかい穂先を食べ荒らすだけでなく、臭い付けをするという。食害から免れても、孟宗特有の香りが台無しにされており、地元の関係者は「被害は増える一方だ」と頭を抱えている。市農山漁村振興課によると、同課に寄せられた2023年度のイノシシやクマ、サルなどによる孟宗の食害件数は把握されているだけで7件で、被害額は365万円。被害額は前年度の68万円(4件)の5倍、5年前の32万円(2件)の10倍に上る状況だ。特に土を掘って餌を探すイノシシの被害は深刻で、23年度の7件のうち4件はイノシシが“犯人”で、被害額の内訳では295万円とほぼ8割を占める。把握されていない被害はもっと多いとされる。主産地の湯田川地区自治振興会事務局長で、生産者でもある伊藤敏夫さん(67)は「ここ1、2年で急激に被害が増えている」と危機感を募らせる。これまでも同地区では生産者らが個別に電気柵を設置するなどの対策をしてきたものの、防ぎきれていない。来季に向けては「引き続きわなや柵で対策するしかないが、十分な効果があるかは不安だ」と話す。「暖冬でイノシシは昔より冬でも生き延びる数が増えている」。東北各地でイノシシを中心に被害対策指導や生態調査を行う合同会社「かさなりデザイン」(宮城県利府町)の代表社員鈴木淳さん(39)はこう指摘する。鈴木さんによると、イノシシは半数が冬場に自然死するとされてきたが、温暖化により、冬場も過ごしやすくなった上、狩猟も減ったことで個体数が増えているという。孟宗の被害拡大の要因はこうした個体数増加によるものだとみられる。人間同様、歯触り、味、香りの良い孟宗はイノシシも好物。以前から孟宗を好む習性は知られていたが、「生息域の拡大も食害増加につながっているのではないか」と鈴木さんは分析する。さらに、臭い付けをするため、食べられなかったとしても、売り物にならない孟宗もあるという。別の孟宗産地・同市谷定地区では国の補助金を活用し、電気柵などを設置する計画も進めている。市農山漁村振興課の担当者は「イノシシが潜み、餌場にもなる耕作放棄地の解消に取り組みながら、被害防止を図っていく」と話している。
(土石流の原因は「シカの食害」:滋賀)
7月1日に滋賀県米原市で発生した「土石流」について、発生した原因は「シカの食害」だったことが分かりました。滋賀県米原市伊吹で1日、大雨の影響で斜面の土砂が崩れて土石流が発生し、岩や流木が民家などに流れ込みました。ケガ人や逃げ遅れなどはいませんでしたが、この土石流を受けて米原市では最大127世帯313人に対し、警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」が発令されました。
(迫るクマの危険、伝わらない恐れは?:秋田)
秋田県警は8月から、クマの目撃情報に関する報道機関への広報を一部縮小する方針を示している。報道機関には出没情報を確認できる県のシステム「クマダス」を活用するよう求めるが、従来の県警広報より情報の不足が散見される。県警は人身被害などを除く目撃情報の取材対応を市町村に任せる意向だが、行政間の調整は十分に行われていない状況だ。県民の身近に迫る脅威が、従来のように伝わらなくなる恐れがある。ネットで情報を得ることを苦手とする人も少なくない。
(クマに扮した警察署員を監視、猟友会員に「あのクマを狙って」と発砲命令:山梨)
山梨県都留市で今月上旬、住宅地近くでクマが出たとの想定で駆除訓練が行われた。警察や自治体、猟友会など関係12機関から約40人が参加し、いざという時の対処方法を確認した。大月署管内では今年度、クマの目撃情報が昨年度を上回るペースで急増しており、同署は危機感を強めて住民に注意を促している。同署によると、管内のクマの目撃情報は15件(7月5日現在)で、前年同期から9件増えた。住宅地付近での目撃も多いという。昨年度は27件で、昨年10月には大月市で農作業中の男性がクマに襲われ、手足に軽傷を負った。また、県自然共生推進課によると、県内では今年度、ツキノワグマの目撃情報が148件、159頭(7月22日現在)に上り、前年同期の65件、75頭から件数、頭数とも2倍以上に増加した。18日には、身延町の登山道で静岡県の男性(30)が襲われる被害もあった。同課によると、例年は繁殖期に入る6~7月と、飽食期の10~11月に活動が活発になり、目撃情報が増える傾向にある。同一個体かどうかは不明だが、住宅地周辺で目撃される例も頻繁にあるという。鳥獣保護法では、住宅地近くでの猟銃の使用を禁じているが、駆除しか手段がない場合は警察官職務執行法(警職法)に基づき、警察官の命令で発砲できる。そこで、訓練は「人家近くで大きなクマが目撃された」との想定で実施。目撃情報を受けて鳥獣駆除の専門家や地元猟友会、県や都留市の担当者が集合し、〈1〉花火の音による追い払い〈2〉麻酔銃の使用〈3〉仕掛けわなの設置、などを検討したうえで、駆除するしか住民の安全を守る手段がないと判断する過程を確認した。駆除する際は署員らが周辺住民の安全を確認し、クマに 扮ふん した署員の動静を監視しながら「あのクマを狙ってください」と猟友会員に発砲命令を出した。大月署の平山幸比佐・生活安全課長は「住民の安全を守るには関係機関がそれぞれの役割を認識し、緊密に連携することが不可欠」と訓練の意義を強調した。
(住宅街にクマ出没を想定:青森)
県内各地でクマの目撃情報が相次ぐ中、住宅街にクマが出没したことを想定した訓練が、むつ市で行われました。むつ市のむつ警察署で行われた訓練には、市や警察、それに地元の猟友会などからおよそ50人が参加しました。訓練は住宅街にある工場の駐車場にクマが出没したという想定で行われ、参加者たちは初めに現場の図面を見ながらクマを追い込む方向や猟銃を発砲する際の対応などを確認しました。このあと、屋外でクマを追い込む訓練が行われ、警察官たちはパトカーのクラクションを鳴らしたり、花火で音を出したりして、クマにふんした警察官を雑木林に追い込んでいました。また、倉庫の中にクマが入り込んだことも想定し、外に待機した猟友会のメンバーが警察官の指示を受けて窓から猟銃を発砲する手順などを確認していました。県によりますと県内のことしのクマの目撃情報は23日までに393件に上り去年の同じ時期より56件増えているほか、先月には青森市で80代の女性がクマに襲われて死亡するなどの被害も出ていて、県内には「ツキノワグマ出没警報」が出されています。むつ警察署の佐藤弘康署長は、「管内でクマによる人的被害はないが住宅街や学校周辺で目撃されていていつ被害が出てもおかしくない。定期的に訓練を行い、対処能力を高めていきたい」と話していました。
(関係機関がクマ捕獲など訓練:福島)
福島県内では、ツキノワグマの日撃情報が過去最多のペースで報告されています。こうしたなか、県と喜多方市などは出没情報が寄せられた際の対応を確認する訓練を行いました。訓練は、関係機関の連携を確認するため令和4年度から実施していて、24日は福島県と市、それに警察と地元の猟友会など、あわせて40人が参加しました。日中に体長1.5メートルほどのクマが住宅街に出没し、通報が警察に寄せられたという想定で訓練が始まり、クマにふんした人が道路沿いに逃げるのを駆けつけたパトカーが近くの公園に追い立てました。そして、住民の安全確保と付近の道路の通行止めなどを行う手順を確認した上で、木の上に逃げたクマを獣医師が麻酔銃を使って眠らせて捕獲するまでの流れを確認しました。県によりますと、クマの目撃情報は、ことし4月から今月21日までに396件にのぼり、過去最多のペースで増えていて、先月から今月にかけては人が襲われる被害も3件起きています。県自然保護課の吾妻正明課長は、「喜多方市では初めて開催したが連携を確認できてよかった。暑いので朝夕に活動する人がこの時期は増えると思うが、クマの活動も活発な時間なのでクマよけ鈴を持つなど対策を心がけてほしい」と話していました。クマの目撃情報は、朝と夕方の時間帯に多い傾向があり、県などによると、人里近くにいるクマは、人の行動が少ない朝や夕方に活発に活動しているとみられるということです。このため県は、日中気温が上がる夏には、農作業や散歩を涼しい朝や夕方に行う人が多いことから、その時間帯には、クマとの遭遇リスクが高く極力山や森に入らないことや、▽複数人で行動したり鈴など音が出るものを身につけたりすることを呼びかけています。
(“みんなで知ろう!いばらきの鳥獣2024”を開催:茨城)
野生鳥獣と聞いて、何を思い浮かべますか?茨城県内では、野生鳥獣であるイノシシやアライグマなどによる農作物被害や人身事故が発生しています。被害を防ぐためには、県民一人ひとりが鳥獣対策について、正しい知識を習得する必要があります。このため、野生鳥獣に対する知識や対処法について学ぶとともに、被害をもたらす有害鳥獣を捕獲する狩猟について知っていただくため、“みんなで知ろう!いばらきの鳥獣2024”を開催します。みなさんの生活を守るため、まずは知ることからはじめてみませんか。ぜひ遊びに来てください!
(クマスプレー使い方学ぶ:北海道)
知内町内でヒグマの出没が相次いでいることを受け、町職員や学校関係者、木古内署員らが、クマよけスプレーの使い方を学ぶ研修会が、知内川の河川敷などで開かれた。
(イノシシ肉、2市町で出荷制限を解除:千葉)
厚生労働省は23日、千葉県の勝浦市と大多喜町で捕獲したイノシシの肉について、原子力災害対策特別措置法に基づく出荷制限を解除したと発表した。ジビエ(野生鳥獣の肉)の出荷制限が解除されるのは初めて。
(スギの苗木をシカから守るエコなシェルター:大分)
大分県別府市の阿蘇くじゅう国立公園内の山林に、無数の棒が並んだような光景が広がっている。スギの苗木を鳥獣の食害から保護するため、プラスチック製の筒で覆ったもので、「シェルター」と呼ばれている。高さは1.4メートル。微生物の働きで分解される素材を使っている。別杵速見森林組合(同県杵築市)が今春、台風で倒木被害を受けた約3ヘクタールに約3000本を植林し、1本ずつ「シェルター」で囲んだ。組合によると、設置には数百万円かかったという。担当者は「費用はかかるが、シカは増えており、組合員らに普及させたい」と話している。台風で倒れたスギは全てバイオマス発電の燃料に利用された。苗木は花粉の少ない品種で、職員15人が約1週間かけて植えたという。台風被害を受け、組合では森林整備計画を作成した。国と大分県の補助金などを活用して対策ができたが、他の山林でも同様のことを行うのは難しいだろう。毎年多くの自然災害が発生している。人の手を入れ、森林を守っていく必要性を感じた。
(シン・鳥獣戯画『吾輩は熊である』:松田裕之・日本生態学会元会長)
『鳥獣戯画(鳥獣人物戯画)』といえば、蛙と兎が遊ぶ画が有名だ。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて、複数の作者が、当時の世相を反映して動物や人物を描いた絵巻物だという。現代でも、鳥獣は世相を反映する。昔よりはるかに自然が遠のいたと思われるかもしれないが、昔とは違う関わりが生まれている。むしろ、改めて、動物目線で世相を見てみたい。鳥獣戯画は一人称が鳥獣というわけではないが、ここでは夏目漱石の『吾輩は猫である』のように、野生動物を一人称にして世相を描いてみる。初回は熊からみた世相である。日本には、本州以南にツキノワグマ、北海道にヒグマが棲んでいる。古来、人間は我々熊の天敵だった。日本でも、マタギと呼ばれる猟師が我々を毒矢や銃で襲った。九州では野生の熊は絶えてしまったらしい。四国でも、今では数十頭しか仲間がいない。人間は我々の毛皮を敷物などに、肉や脂は食用に、胆嚢は漢方薬に利用する。現代の日本でも、価格はピンキリだが、全身毛皮で3万円前後、一頭の胆嚢60gで9万円、肉は1㎏単位で消費者価格1万円程度になる。我々熊は、世界的に絶滅危惧種であり、ワシントン条約で国際取引が禁止または規制されている。我々は警官のピストルではまず即死しない。死ぬまでに逆襲して相手を倒すことができる。麻酔銃なら眠らされる前にひと暴れできる。市街地で人間が使える道具は限られている。市街戦と山岳戦では戦い方が違う。現代の猟師は、一人で我々を狙うことはなく、必ず二人以上で襲ってくる。息があれば相手が一人なら反撃できる。二人いれば一人を襲っている間に狙撃される。こどもの頃はいざ知らず、成長すれば熊は狼にも食われることはなかった。我々も、かつての狼同様に食物連鎖の頂点に立つ上位捕食者だ。ただし、我々は肉食の狼と違って雑食だ。蜂蜜は大好物で、ドングリを食べる。鮭の遡上する季節には川で鮭を待ち構えて食う。中でも、農作物と残飯のごみは食べやすい。野生の植物は、実が硬かったり毒があったりするが、農作物はたやすくたくさん手に入る。缶ジュースも甘くてうまい。昔、ある仲間がその味を覚えて自動販売機を壊し、中のジュースを奪ったという。そして、中には人肉もいただく熊もいる。大きな獲物は一度に食べきることなく、「土饅頭」にする。土饅頭に近づく人間には容赦しない。我々をさらに捕食する最上位捕食者は、人間である。我々も人間だけは避ける。彼らが熊鈴をつけて山に来れば、我々が先に人目を避けていた。こっそり民家の裏山に入ったり、便利な道路を移動したりするが、人目につかないよううまくやっていた。最近は人が我々を襲うことが減り、人目を避ける必要も減った。熊鈴と猫の鈴は発想が全く違う。猫の鈴は猫自身につけ、人間や鼠が気づくためにある。熊鈴は人間が人間自身につける。我々が人の気配に気づけば逃げると期待されている。人間が我々をあえて殺さずに生け捕りにして、電波発信機をつけることがある。同胞たちの行動はつぶさに記録されてしまう。いつも人里近くにいるわけではないが、人里近くを行動圏の一部にする仲間は、昔から大勢いる。札幌市は住民から我々が出没したという情報を集約してネット上に公開している。2021年6月18日には、東区の丘珠空港および市街地中心部で男女4人にけがを負わせた。田舎の集落だけでなく、二百万都市の市街地の中まで、我々は行動圏を広げている。昔、個体数が減って絶滅が心配された中国地方では、人里近くで生け捕りにされ、奥山まで運ばれて解放されることがあった。これを「奥山放獣」という。放す際に発信器をつけられて、山で放されてもすぐに元の里に下りてくることがばれてしまった。人間たちは次の手を考えた。放す場所の問題ではなく、唐辛子スプレーをかけるなど虐待して放す「お仕置き放獣」だ。これに懲りて人里を避けることを期待しているようだが、いじめられる程度では、おいしい人里を諦める仲間は少ない。昔は農地や人里に近づくと猟師と猟犬が邪魔をしたが、今、邪魔になるのは農地を囲う電気柵くらいだ。触っても死ぬことはないが、激痛が走る。檻のほかにドラム缶を二つ繋げ、奥に餌を置いて我々を誘う罠もある。すぐ捕まる未熟な熊もいるが、用心深い熊は捕まらない。餌の誘惑に負けなければ罠を避けて農地から生還できる。人間は、勝手に「人は里地、熊は奥山に棲む」と決めつけているようだが、我々も平地の森に棲みたい。移動は森の中より道路が楽だ。熊も人も同じ哺乳類であり、好きな住環境にそんなに違いはない。これほど危険な猟師も、法律で熊猟を規制され、なぜか我々の身の安全が人間の法律で守られるようになった。我々は彼らを襲う爪や牙を維持しているが、人間は昔と事情が違う。中国地方の仲間は絶滅の危機を脱し、めっきり人の気配が減った中山間地の農地を利用できるようになった。我々が人を避けるのは、人が天敵だからで、相手が丸腰とわかれば怖くはない。むしろ、人間自身も我々の獲物になり、農地やごみ置き場には栄養満点の食糧がある。最近、山で遭遇する人間たちは、弓矢や銃ではなく、熊スプレーを持っている。九メートル程度の距離まで唐辛子の辛み成分を噴射できる。殺されることはないが、近くで噴射されれば、たまらず逃げ出す。その隙に人間に逃げられてしまう。とはいえ、相手が早まって噴射して命中しなければ、「一缶」の終わりだ。我々は難なく人間に襲い掛かることができる。札幌市に三角山という山がある。仲間が市街地から500メートルほどのところで冬眠していたところ、冬眠穴のありかを通報され、専門家がやってきたことがある。二人で来たが、丸腰だった。仲間は侵入者を爪で撃退した。もう一人が熊スプレーを噴射してきたが、二人目も撃退し、やむなく2頭の子を残したまま穴を後にした。こんなに町の近くで冬眠するとは思っていなかったらしい。その巣穴は人間の監視下に置かれてしまった。我々の特技は冬眠だ。そして、冬眠中に出産する。夏に交尾するが、受精卵の着床は冬まで伸ばし、正味の妊娠期間は2カ月ほどだ。秋の食糧が足りずに栄養不足の年は出産しない。人間には真似できず、流産すれば母体も危ういだろう。主食はドングリ類だが、ブナ類の木の実のなり具合は山全体で多い「生(な)り年」とほとんど実をつけない凶作年がある。凶作年には山全体が餌不足になり、危険を冒して人里に出ていく。親が飢え死にすることは稀だが、子供は流産させたり、産んでも生き残れないことがある。こうして、皆が一斉に二頭三頭の子を残す年もあれば、誰もがほとんど子を残せない年もある。人を襲う熊は昔からいた。アイヌは普通のヒグマのことをキムンカムイ(山の神)、人を襲う熊をウェンカムイ(悪い神)と呼んで区別した。仮面ライダーの変身と違い、姿は変わらないが、変心して習性が変わる。昔のアイヌは穴狩りと言って冬眠中に襲ってきたり、冬眠明けに巣穴から出たところを狙われたりした。北海道では1969年から役人が我々熊の味方をして、これらを禁じてくれた。2001年の国会で、当時の石原伸晃規制改革担当大臣は、『北海道の高速道路は車の数より熊の通る数の方が多い』と言ったそうだ。地元の鈴木宗男氏は猛反発した。たしかに、いくら何でも車より多いはずはない。どうやら、石原大臣は熊学者の次のような言葉を聞き違えたようだ。「熊に襲われる人の数より、車に轢かれる人のほうがずっと多い。人と車が共存できるなら、熊とも共存できるはずだ」。2018年から4年間で、知床で飼い犬を8匹仕留めた熊がいた。人呼んで「ルシャ太郎」。彼は人を警戒しつつ、用心深く犬小屋を狙った。彼の習性を読まれ、鹿肉を餌に罠が仕掛けられ、捕まってしまった。19年から4年間、標茶町にOSO18と名付けられた、66頭の畜牛を襲いながらも人を避け、長く生き延びてきた熊がいた。彼は牛以外に野生の鹿の死骸を偏食していたらしい。最期はいつの間にか牛強盗と知らずに捕えられ、肉がレストランに運ばれて人の餌食になってしまった。餌付けでなく、知床ではカメラに撮られて人なれしてしまう熊がいる。魂を抜かれて人を恐れなくなり、市街地に出て駆除される。熊を人なれさせるカメラマンは、地元の人に熊が出没する危険を与えるだけでなく、我々熊にも大いに迷惑な存在だ。23年に、知床などの国立公園では、人間がみだりに野生動物に接近するだけでも、罰金刑の対象になった。2024年、環境省は、ようやく我々熊よりも人間を守る方針に変えるらしい。そう簡単に役人の頭が切り替わるとは思わないが、我々も、昔のように人間に対する警戒心を思い出す必要がある。人間は、子供に『テディーベア』や『熊のプーさん』を見せ、『森の熊さん』を歌わせている。人間は、我々熊が人も食える動物として、すぐそばに棲んでいることを知らずに育つことだろう。長らく、我々は猟師を恐れ、人も我々を恐れて共存してきた。その関係を人間が変えた。その間に我々はまた数を増やすことができたし、世界のどこよりも早く、この日本で、我々は市街地にまで立ち入ることができるようになった。それがもたらした新たな関係には、まだ答えがない。[謝辞] 原稿執筆にあたり、元森林総合技術研究所堀野眞一博士、北海道立総合研究機構釣賀一二三博士、酪農大学佐藤喜和教授らにご意見いただきました。この場を借りて感謝します。
(シン・鳥獣戯画『吾輩は鹿である』:松田裕之・日本生態学会元会長)
吾輩は鹿である。前号の熊と違い、我々は草食獣で、人を食うことはない。だが、農林業被害額は1位の我々と2位の猪で全鳥獣の65%を占めており、鹿害は今も年々増え続けている。我々は先史時代から狩猟の獲物とされ、農地では人と我々の知恵比べだった。牡(お)鹿は角を生やし、雌を巡って他の雄と争う。角は毎年生え変わり、齢とともに立派になる。鹿角またはその生え始めの鹿茸は漢方薬として人間に利用される。強い雄は多くの雌を従えるハーレムの主となる。半面、牡(お)鹿の死亡率は雌より高く、生まれたときは雌雄ほぼ同数だが、成獣は雌が多くなる。我々は1.5歳で成熟し、2歳からほぼ毎年出産する。アメリカにいるオジロジカと違い、めったに双子はできない。寿命が尽きるまで出産は続く。知床岬にいる仲間の数を数えたところ、年率2割で増え続けたという。子供の生存率は少し低いが、牝(め)鹿の自然死亡率は1割以下で、0に近い。エゾシカの雄は150キログラムにもなる大型獣だが、早熟で、年率2割増加なら4年で倍増、13年で10倍に増える。明治時代から1970年頃まで、知床半島に我々はいなかった。当時、日本中で人間は我々を保護してきた。それが、90年頃には増えすぎが問題とされ、駆除の対象とされた。それでもなお増え続け、2005年に知床が世界自然遺産に登録されたのち、世界遺産の地で人間が我々を獲ることになった。審査するユネスコもそれを認めた。我々を含む有蹄類の姿は、クロマニヨン人の洞穴壁画に描かれた。古墳時代の埴輪にも我々が登場する。農作が始まると、人間は農地に鹿垣(ししがき)を作って防いだ。日本庭園の鹿威しは農地の鹿や猪を脅かす道具だったといわれる。けれども、先祖があの程度の音に怯んでいたとは考えにくい。我々と萩は万葉集の常連である。たとえば柿本人麻呂の歌に「さを鹿(しか)の、心(こころ)相(あひ)思ふ、秋萩(あきはぎ)の、しぐれの降るに、散らくし惜(を)しも」とある。牡(お)鹿が雨の多い秋に咲く萩を思う歌だが、我々にとって萩は鑑賞用でなく食べ物である。花札に鹿と紅葉が描かれ、紅葉も好物だ。首が届く高さまで、森の葉を食い尽くし、森の見通しを一変させる。花札にある猪と萩の関係は、猪に聞くがよい。我々の鳴き声は山によく響く。そのため縁起が良いとされ、鹿鳴館など宴会にちなむ用語となった。江戸時代には、特に東北地方で人間は我々を大量捕獲した。秋田県の男鹿半島はその名の通りもともと我々の住処だった。しかし、室町時代から乱獲されて激減した。それが半世紀後の元禄年間には増え過ぎて農業被害が深刻になり、18世紀に11回の駆除作戦で根絶されてしまった。それから今日まで、東北地方に我々は少ない。ただし、宮城県の金華山にはたくさんいる。厳冬年の1984年と97年に大量死が起きた。我々は過密になっても増え続け、好みの草を食いつくす。洞爺湖中島では落ち葉まで食べていたという。こうして、我々は農林業被害だけでなく、天然林の景観をも一変させる。奈良県大台ケ原の正木峠のトウヒ林は63年には鬱蒼とした森林だったが、97年には明るい森に変わり、今世紀にはもはや枯れ木の山になってしまった。奈良の鹿は神の使いといわれていたが、森が壊れることがわかり、個体数調整が行われた。大台ケ原は、釧路湿原と並ぶ環境省自然再生事業の目玉である。そんなわけで、生態学者は我々鹿のことを生態系エンジニアという。ビーバーは彼ら自身にも都合よく自然を改造するが、我々は草を食い尽くし、自ら大量死を招く。自然を放置すればバランスよく安定するというのは幻想である。天敵の狼が絶滅したせいでもある。しかし、屋久島にはもともと狼はいなかった。7千年前の鬼界カルデラの大噴火で生態系がほぼリセットされて以来、ヤクシカの天敵は人間だった。その人間が狩猟をやめた。80年頃におそらく2千頭程度だった屋久島の仲間は数万頭に増え、世界遺産屋久島の固有植物の多くを食い荒らした。植物分類学会が、屋久島や南日本、西日本で、我々のせいで絶滅する植物が相次いでいると悲鳴を上げた。狼だけでなく、昔は山に野犬や放し飼いの犬がいた。夜も活動する我々には脅威だったが、犬も減り、我々は安心して草を食べることができる。熊の生息地に犬を放つことが危険という人間の理屈はよくわからないが、我々にとってはありがたい話だ。最近の脅威は熊の待ち伏せだが、我々の方が素早く、彼らは我々の死骸を食べる腐肉者にすぎない。北海道のエゾシカだけで2022年度に56~125万頭と推定され、真の数はよくわからない。捕獲数はわかる。また生息数の増減もある程度分かる。北海道では毎年秋の夜に市町村ごとに猟友会がライトを照らして道路沿いにいる我々の目を数えている。屋久島では調査会社が我々の糞粒を数えて生息数を推定している。ライトを照らしてわかるのは増減のみであり、北海道では捕獲数と増減傾向から生息数を逆算している。生息数を精度よく推定し、自然増加数と捕獲数を等しくすれば、その生息数で維持できる。空調はサーモスタットを使い、気温が上がれば作動し、下がれば切ることで、一定の幅に室温を維持する。空調は部屋の断熱性能などがわからなくても、サーモスタットがあれば室温を調整できる。それと同じく、増減がわかれば、生息数を一定の範囲に維持できるはずだ。猟師は安定した捕獲数を望む。多い時にたくさん捕り、少ない時に保護すると、捕獲数は生息数以上に変動する。これは漁業でも同じだ。北海道では多い時に牝(め)鹿を多く捕り、少ない時に一夫多妻の牡(お)鹿を捕る計画だ。牡(お)鹿は立派な角があるから、猟師は雌雄の見分けがつく。これは鮪や熊ではできない。北海道では1998年から、屋久島では2012年からこのような管理を始め、我々の生息数を減らそうとしている。とはいえ、禁猟区も多い。最初は我々も油断していたが、今では猟友会のジープの音と観光客の自動車の音を聞き分ける。ジープなら逃げるが、観光客は怖くない。半世紀前はハイカーと我々の遭遇は一日に何度もあるものではなかった。今では我々の方が多いので、林内で我々が人間を見る回数より、人間が我々を見る回数のほうがずっと多いだろう。禁猟区が随所にある。特に猛禽類生息地は銃声で邪魔しないよう配慮しているらしい。人間にとっては、猛禽類を守ることが我々の農林業被害や絶滅危惧植物への食害より重要らしい。我々は、そこが禁猟区や狩猟自粛区域と呼ばれていることは知らないが、どこにいれば安全かを経験から知っている。過去に何度か、猟師が森林管理署職員を誤射する事故が起きた。職員の安全のため、国有林では狩猟できなくなる。それならばと、職員がいない週末だけ猟師に開放した。まだ証拠はないが、我々も平日の行動圏を週末とは変えるだろう。我々は群れて行動する。一頭狙撃されれば、銃声とともに他の鹿は逃げる。我々草食獣が群れるのは天敵対策だ。一頭でいるより、群れたほうが一頭当たりの死亡率が少ない。米国ではサイレンサー(sound suppressor)を使うらしいが、日本では銃刀法で禁じている。機関銃も論外だ。道路での発砲、日没後と日の出前の夜間発砲は、2015年施行の鳥獣保護管理法改正で一部可能になった。猟師の数は減り、超高齢化が進んでいるが、我々の数は順調に増えている。もはや、今の人間には我々の生息数を減らすことはできまい。大邸宅を学生下宿用の空調機で冷やそうとするようなものだ。23年7月の北海道エゾシカ対策有識者会議では、年に牝(め)鹿を全道合計で14万~23万頭以上捕らないと生息数が減らないと指摘され、同日資料2の捕獲推進プランでは全道で11万頭の目標を掲げている。つまり、目標段階で減らすことができないとわかっている対策が続いている。猟師にとっては、持続可能に報奨金を貰い続けることができる制度だ。知床は世界遺産だが、「しれとこ100平方メートル運動」で植えた稚樹を我々が食ってしまい、2007年に方針転換して、捕獲に乗り出されてしまった。それ以来、知床の草花が豊かになった。11年には最奥の知床岬に捕獲用の巨大な柵が張られた。いったんは劇的に我々の数を減らされたが、この10年ほどはまた増えている。昔、自衛隊がトドを捕ったことがあるが、野生鳥獣管理に自衛隊が出動するには、法改正が必要だ。人間はまだいくつか手段を持っているが、法律を変えない限り使えない。立法者に現場感覚がないことが、人間社会の限界だ。明治時代には、北海道だけで鹿が10万頭以上捕られた年がある。鹿肉を缶詰にして輸出しようとしたらしい。全国各地で、野生の鹿肉のジビエ料理が売られている。しかし、まだまだ需要は少ない。生肉は感染リスクがあるので厳禁だ。昔は毛皮も利用されたが、今では皆無に近い。全国の捕獲した鹿の有効利用率は2割未満といわれている。結局、利用しなくなれば、増えすぎを止めることも難しい。昔は人間のほうが賢いと思っていたが、我々が増え続け、農林業被害も増え続け、自然公園の植物も食い続けている。獣害が決め手となって離農する過疎地の農家も多い。ということは、江戸時代とは異なり、鹿・人戦争で、人間側に軍師がいない。我々野生動物が人間との知恵比べに勝っているといえるだろう。[謝辞] 原稿執筆にあたり、酪農学園大学伊吾田宏正准教授、北海道大学上野真由美准教授、麻布大学南正人教授、麻布大学高槻成紀名誉教授の助言、屋内恭輔氏の「たのしい万葉集;鹿(しか)を詠んだ歌」サイトを参考にさせていただきました。
(駆除したシカの有効活用を:北海道)
エゾシカ駆除などに長年貢献したとして、道知事から感謝状を受けた道猟友会広尾支部長の志村国昭さん(73)は、「今後は駆除したシカを有効活用する必要性も訴えていきたい」と意気込む。
(サイクリング中目の前に『1.5mのクマ』:北海道)
2024年中の北海道内でのクマの目撃件数は7月22日午後4時現在、「1570件」となりました。6月は1か月間で令和最多の900件以上に上り、7月も北海道内各地で出没が相次ぎ「378件」となっています。千歳市では、サイクリング中の男性がヒグマと遭遇するなど、目撃情報が絶えません。
(東北中央道の法面を徘徊するクマ:福島)
警察によりますと、23日午前9時半ごろ、福島市飯坂町中野の東北中央道で、パトロールをしていた国土交通省委託の職員が、法面を徘かいするクマ1頭(体長約1メートル)を目撃しました。このあと、クマは北側の山林に入っていったということです。これまで周辺で被害は確認されていません。東北中央道は、福島と山形を結ぶ高速道路で、警察では付近の警戒にあたるとともに、通行する車に注意するよう呼びかけています。
(クマらしき動物を児童が目撃:石川)
25日正午過ぎ、石川県白山市の住宅街でクマと思われる動物1頭が目撃され、警察や市の職員がパトロールにあたっています。25日正午過ぎ、白山市平木町で道路を歩いているクマらしき動物を通りかかった児童が目撃しました。市によりますとクマと思われる動物の体長は1メートル以上で、国道8号の方向へ歩いて行ったということです。現場は北星中学校から南東におよそ300メートルの道路上で、近くに住宅街や公園などがあることから、現在、警察や市がパトロールを行っています。住宅街での目撃情報やけが人は確認されていないということです。市は自宅の戸締りを確認し、外出は控えるなど十分な安全対策をとるよう呼びかけています。
(ジビエ味良く安全に:新潟)
上越市鳥獣被害防止対策協議会は23日、ジビエを活用した調理方法を学ぶための講習会を、頸城区百間町のユートピアくびき希望館で開いた。上越市内の飲食店から23人が参加し、安全でおいしい調理方法を学んだ。講習会は捕獲したイノシシやシカなどをジビエとして活用することで農業被害の防止、地産地消の促進、狩猟者の収入増を図る目的。先日の狩猟者を対象とした学習会に引き続き、同日は「上越市地産地消の店」に認定された同市内の飲食店を対象に行った。講師は日本ジビエ振興協会代表理事で、フランス料理店「オーベルジュ・エスポワール」(長野県茅野市)のオーナーシェフ、藤木徳彦さん。「国産ジビエの魅力」と題して講義と実演を行った。藤木さんはジビエの魅力について、栄養価が高い上に食肉アレルギーも起こりにくく、さまざまな社会課題を解決するサステナブルフードと紹介。法整備など国産ジビエ利活用に関する概況について話した。おいしく調理するポイントとして、冷たいフライパンから弱火でじっくり加熱させること、酵素が入った食材や調味料に漬け込み軟らかくすること、圧力鍋を使うことの三つを挙げた。「ポイントを生かせば和洋中全ての料理に使える。普段お店で出している食材と置き換えて調理すれば、お客さまに喜んでもらえるのではないか」と現場目線でアドバイスした。イノシシの枝肉を使った部位分け実演では各部位の特徴と最適な調理方を解説。参加者は動画を撮るなどして熱心に聞き入った。
(グランピングリゾートが提案する大人の食育「狩猟体験ツアー」:山梨)
各施設が独創的なテーマで、圧倒的非日常を提供する「星のや」。日本初のグランピングリゾート「星のや富士」では、2024年10月3日~12月12日の全6回、「狩猟体験ツアー」を今年も開催します。狩猟の見学・体験や、命が食材や伝統工芸品に昇華される一連の流れを体験することで、命のサイクルを知る、大人の食育です。8年目の開催となる今年は、グランピングマスターの案内のもと、星のや富士の森の中で、動物の痕跡や獣害被害について実際に見て感じる、「自然に触れる森歩き」が新たに加わります。自然との距離が近いグランピングリゾートならではの方法で、命を間近に感じ、自然との共生・共存について考える、2泊3日のツアーです。
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(「クマに襲われ右ほほをひっかかれた」78歳女性をドクターヘリで搬送:長野)
クマによる人身被害です。長野県大町市の登山道で78歳の女性がクマに襲われけがをしました。命に別条はないとみられています。北アルプスではクマの出没が相次いでいて国や市が注意を呼びかけています。クマによる被害に遭ったのは、北アルプス爺ヶ岳につながる大町市の柏原新道です。午後2時前、「仲間がクマに襲われ右ほほをひっかかれた」と登山中の4人パーティーから消防に通報がありました。消防によりますと、けがをしたのは78歳の女性で、自力で下山しドクターヘリで長野市内の病院に搬送されました。命に別条はないとみられています。一帯ではクマの出没が相次いでいたということです。大町市は「クマ出没警戒警報」を出し、山に入る際は音の出るものを携帯することなどを呼びかけています。
(山小屋で、クマがテントを襲う被害:長野)
北アルプス穂高連峰の岳沢小屋で、クマがテントを襲う被害が相次ぎ、7月22日からテント場の利用を停止しています。破かれたテント、ポールも折れています。北アルプス穂高連峰の標高約2170メートルの岳沢小屋のテント場で21日夜、クマとみられる動物が覆い被さってきたということです。休んでいた男性が声をあげて蹴り上げると動物は去っていき、けがはありませんでした。テント場では7月18日にも、クマとみられる動物に無人のテントにあったフリーズドライの食品が食べられる被害がありました。周辺ではクマが目撃されていて、岳沢小屋は22日から当面の間、テント場の利用を停止しました。環境省は外に食べ物を出したりしないよう呼びかけています。
(射撃国内トップ、補助金不正:兵庫)
兵庫県クレー射撃協会は22日、ワールドカップ(W杯)日本代表歴があり、トラップ種目で国内ランキング1位の大前有希選手らが、架空の領収書で県の補助金を不正に受給していたと明らかにした。2015~19年度で総額は約250万円に上る見通し。大前氏と、不正を指示したとみられる新井源前会長を近く詐欺容疑で県警に告発する。協会によると、大前氏は内部調査で不正を認めた。受け取った額や使い道は明らかにせず、返金の意思も示していない。3年間の資格停止処分を検討している。大前氏ら選手2人は新井氏の指示で、競技用の弾丸を購入したと偽った領収書を複数回作成。県スポーツ協会に2種類の補助金を請求した。
(野生イノシシが感染、県内10・11例目:佐賀)
佐賀県は22日、唐津市と玄海町で新たに野生イノシシ2頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内の感染確認は10、11例目。全て半径5キロ圏内に集中している。県生産者支援課によると、10例目は唐津市肥前町赤坂で13日に猟友会員が捕獲した。11例目は玄海町牟形で18日にハウス農場へ向かう進入路で死んでいたのを農場所有者が発見した。いずれも19日の検査で陽性を確認した。捕獲場所は、今月11、12日に2回目の経口ワクチンを散布したエリアだった。
(エゾシカ捕獲最多14万9630頭、目標達成は8割どまり:北海道)
道はきょう22日に開いたエゾシカ対策有識者会議で、2023年度の道内でのシカ捕獲数が前年度を4641頭上回る14万9630頭(速報値)となり、2年連続で過去最多を更新したと明らかにした。近年は個体数増や生息域の拡大により、農作物の食害や交通事故、列車運行への支障など住民生活に関わる被害が多発しており、道は「市町村の被害防止への危機意識が高まり(狩猟とは異なる駆除での)捕獲が増えたのでは」とみている。地域別では、東部(釧路、十勝など4管内)が最多の7万6084頭で、中部(日高、胆振、石狩の3管内)が3万9099頭、北部(上川、宗谷など4管内)が2万7784頭で続いた。
(エゾシカ対策で有識者から厳しい声相次ぐ:北海道)
道は22日、エゾシカ対策のための有識者会議で今年度の捕獲計画を議論しました。近年、道内ではエゾシカの推定生息数が増加傾向で、昨年度は2011年度以降で最も多いとされています。農作物などへの被害も拡大していて、人とエゾシカとの軋轢が深刻化しています。こうした状況を踏まえ、道はことし1月からの3年間を「緊急対策期間」として、エゾシカの捕獲、特に子ジカを出産するメスの積極的な捕獲を呼び掛けています。昨年度の捕獲数は、速報値で過去最高のおよそ15万頭でしたが、目標捕獲数を3万5000頭ほど下回りました。道は去年、3カ年計画で目標捕獲数を示しています(期間中の目標捕獲数は毎年度18万5000頭)。きょうの会議では、この目標では個体数が減少しないこともあり、有識者から厳しい意見が相次ぎました。「できないというのを共有して、じゃあどうするのかというのが一番重要」「うまくいっている地域とそうでない地域の違いはどうかとか実態の把握が重要」「負け戦を続けている。はっきり言うと、(計画が)そのままでいいとは本当は言うべきではないのではないか」(いずれも有識者のコメント)。道はきょうの議論を踏まえ、今年度の捕獲計画を近く正式に決めます。
(ツキノワグマの食料ブナ、今年は「並作」:岩手)
越冬に備えたツキノワグマの主要な食料となるブナについて、林野庁東北森林管理局は、岩手県内の開花時点の結実予測を上から2番目の「並作」と発表した。昨年は東北森林管理局が管轄する東北5県(福島を除く)全てで「大凶作」だった。ブナの豊凶はクマの出没に大きく影響するとされ、県内ではクマに襲われる被害が46件発生し、2人の死亡を含む49人が死傷した。同管理局は5月から6月にかけて、国有林のブナの開花の状況を目視で調査した。その結果、岩手県内では24カ所中、ブナの花が木の全体にたくさんついていたのは6カ所、木の上部にたくさんついていたのが14カ所、花がごくわずかについていたのが4カ所だった。まったくついていないところはなく、開花時点の豊凶指数は3・2。5・0から3・5が「豊作」、3・5から2・0は「並作」と判定される。他の4県は青森、宮城が「豊作」、秋田、山形が「並作」だった。今年4月以降のツキノワグマによる県内の人身被害は、19日現在で、5件で5人が死傷している。5月には遠野市で山菜採りに出かけた60代男性がクマに襲われ死亡した。岩手県自然保護課の担当者は「山にエサが十分あれば、クマが人里に下りてくる可能性が低くなると考えられる。ただ、キノコ採りで山に入る時の危険性は変わらない」と注意を呼びかけている。
(和寒町と士別警察署が市街地に出没するクマへの対応を確認:北海道)
道北地方の各地でクマの目撃情報が相次ぐなか、上川の和寒町は、警察などと合同で市街地に出没したクマへの対応を確かめる訓練を行いました。22日の訓練は和寒町役場で行われ、町の職員や士別警察署の警察官、それに地元の猟友会のハンターなどが参加しました。はじめに、体長1.6メートルほどの実物大のクマのパネルが用意され、参加者たちは安全な距離を保ちながら、撃退スプレーを噴射する手順や方法を確かめていました。また、警察官が、鳥獣保護管理法では市街地での猟銃の使用が原則、禁止されていることや、ハンターに発砲を命じる場合は周囲に危険が及ばないよう安全を十分に確保する必要があることなどを説明していました。士別警察署の齊藤誉地域・交通課長は「駆除の必要が生じた場合は住民の安全を最優先に、役場や猟友会などと連携して措置をとっていきたい」と話していました。和寒町猟友会の郷敦司副会長は「市街地に出没するクマはヒトを恐れず危険です。発砲して駆除するには警察の命令が必要になりますが、今回、説明を受けて十分に理解できました」と話していました。
(捕獲の担い手研修会が開催されます:岩手)
県では、新たな捕獲の担い手となる狩猟者を確保するため、「岩手県内在住で、狩猟に興味があり、狩猟免許を取得したことがない方」を対象に、狩猟に関する情報や知識を得ることを目的とした研修会を開催します。詳しくは県のHPをご覧ください。
(高校生がエゾシカについて学ぶ:北海道)
広尾高校の3年生が16日、地元猟友会の関係者などを取材し、エゾシカによる農業被害や駆除の実態について理解を深めた。同校の総合的な学習の時間。
(鳥獣害対策の効率化に成功した事例を公開:東京)
リアルタイムで現場の情報共有ができるアプリケーション「現場情報投稿システム REPORT&SHARE(レポートアンドシェア)」を提供する株式会社リアルグローブ(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:大畑 貴弘、以下 リアルグローブ)が、鳥獣害対策の現場でご活用いただいた事例を、2024年7月2日(火)にウェブ上に公開いたしました。多くの自治体が鳥獣害対策に取り組む中で、「鳥獣捕獲の管理業務」には大変な手間がかかります。今回、九州地方の自治体様が「REPORT&SHARE」の導入により「データの管理」「報告書作成」の効率化に成功した事例をご紹介します。
(カナダの先住民族に魅せられ狩猟の道へ、猟師・黒田未来雄さん(52):北海道)
大手商社からNHKのディレクターを経て、昨年猟師になった。異色の経歴を持つ黒田未来雄さん(52)は今、苫小牧市に住んで道内の猟場を巡り、獲物を追っている。市内外の講演会では自身の体験を語り、昨年本も出版した。なぜ猟師の道を選んだのか、何を伝えたいのか、聞いた。――猟師になったきっかけは。「NHK時代の2006年、カナダの先住民族キースと東京のイベントで出会ったことです。その後、休暇のたびにカナダに行って狩猟に同行するうち、キースの生き方に魅了されていきました。アラスカの自然や動物の作品で知られる写真家の星野道夫さんが好きで、著作にある北米の先住民族の世界観には興味がありました。16年の北海道転勤を機に、狩猟免許を取り、週末に猟を始めました」。
(小学校敷地内にイノシシ現れ市の職員が駆除:香川)
香川県警によりますと7月22日の午前9時前、高松市生島町の下笠居小学校で関係者が草刈り中にイノシシが走り去るのを見つけ、警察に通報しました。イノシシは午前10時頃、駆け付けた市の職員が駆除したということです。学校は夏休み中でケガをした人はいませんでした。イノシシはオスで、体長約50センチ、体重は約5キロということです。高松市内では21日にも屋島の登山道で高齢の男性がイノシシに襲われ、全治2週間のケガをしています。
(クマ3頭が高速道で車にはねられる:山形)
22日午後、鶴岡市の日本海東北道・鶴岡西IC~あつみ温泉ICの間で、車がクマ3頭と衝突する事故があり、現場付近が一時通行止めとなりました。警察によりますと、きょう午後1時30分ごろ、鶴岡市の日本海東北道・鶴岡西IC~あつみ温泉ICの間で、車1台とクマ3頭が衝突しました。今のところ、車に乗っていた人にケガはないということです。道路上にクマが倒れ残ったことから、日本海東北道は鶴岡西IC~あつみ温泉ICの間は、およそ1時間にわたり上下線ともに通行止めとなりました。
(タンチョウ施設前でクマ2頭目撃:北海道)
北海道釧路市鶴丘の国道240号で22日午前11時40分頃、阿寒方向に走行していた車の運転手が、右から左に横断するクマ2頭を目撃しました。警察によりますと、いずれも子グマとみられ、釧路湿原側から丹頂鶴自然公園のすぐ近くを通り、姿を消したということです。丹頂鶴自然公園は、利用客に注意を呼びかけながら営業を続けていますが、釧路市は情報を確認し対応する考えです。目撃場所から数キロ離れた釧路市美濃では18日夜、住宅の網戸が壊されているのが見つかりました。住民が動物の「ゴーッ」という唸り声を数分間、聞こえたと話していることなどからクマの仕業とみられています。釧路市によりますと、周辺ではこの春から20件近い目撃情報が寄せられていて、看板を立てるなどして注意を呼びかけています。
(クマが畑脇のわなにかかる、麻酔で眠らせ山に返す:長野)
7月23日朝、長野県安曇野市の畑の脇でクマがシカ用のわなにかかっているのが見つかった。県は原則として「錯誤捕獲」されたクマは放獣することにしていて、猟友会や市の職員らがクマを麻酔で眠らせ、山に返した。県内ではクマの出没が相次ぎ、人身被害も発生していて、県は「ツキノワグマ出没注意報」を出している。辺りの様子をうかがう大きなクマ。23日午前5時頃、安曇野市穂高の畑の脇でわなにかかったクマを近くの住民が見つけ、警察に通報した。シカ用のわなにかかったいわゆる「錯誤捕獲」で、市によると、体長135センチ、体重約90キロのオスの成獣だ。県は原則として「錯誤捕獲」されたクマは放獣することにしている。駆けつけた猟友会や市の職員らが麻酔で眠らせ、山に返したという。2024年度、県内ではクマの出没が相次いでいる。県によると、人里での目撃件数は5月が107件、6月が343件といずれも前の年の同じ月を大きく上回っている。7月も19日までの速報値で44件となっている。人身被害も4件発生。4件とは別に信濃町の山林では作業員の男性がクマとみられる大型の獣に襲われ死亡している。こうした事態を受け、県は現在、ツキノワグマ出没注意報を出していて、県のホームページで出没マップを公表し注意を呼びかけている。県は改めて、山に入る際は音の出るものを携帯する、出没が確認された場所に近づかない、生ゴミなどを適切に処理し、クマを誘引しないことなどを呼びかけている。また、県は今後、人里でさらに目撃が増え、山のドングリなどのエサが「凶作」と予想された場合などには、「警報」の発令も想定している。警報が出た場合は「錯誤捕獲」も含め捕獲したクマをお仕置きして山に返す「学習放獣」を一旦やめ駆除を優先させることにしている。
(普通電車がシカと接触、乗客50人にけがなし:兵庫)
21日午後9時25分ごろ、JR宝塚線の道場(神戸市北区)-三田(兵庫県三田市)間を走行していた高槻発新三田行き普通電車が、シカ1頭と接触した。線路と車両の安全を確認し、約45分後に運転を再開した。乗客約50人にけがはなかった。JR西日本によると、上下各1本が運休、計15本が最大45分遅れ、約3100人に影響した。
(帰宅した女性が自宅敷地にいるクマ目撃:福島)
警察によりますと21日午後11時15分ごろ、二本松市休石原の住宅で車で家族と帰宅した女性が、自宅敷地内にいるクマ1頭(体長約1メートル)を目撃しました。クマはその後、自宅わきの林に入っていったということです。これまでに周辺で被害は確認されていません。警察はパトカーで周辺の警戒にあたるとともに、二本松市役所に情報提供して注意を呼びかけています。
(住宅街近くでクマの目撃情報、目撃した男子高校生の5メートル先にクマが:北海道)
北海道・釧路市の住宅街近くで21日、クマの目撃情報があり、警察が警戒を強めています。釧路市大楽毛西1丁目の「大楽毛まりも1号公園」で21日午後9時ごろ、16歳の男子高校生が阿寒川の河川敷沿いを歩いているクマ1頭を目撃しました。クマは海から山方向に歩いて行ったということです。警察によりますと、公園と河川敷沿いの間にはフェンスがありましたが、男子高校生とクマとの距離は5メートルほどだったということです。クマの体長は約1.5メートルで、付近には住宅も多いことから警察が警戒を強めています。
(山あいでニホンカモシカがわなにかかる:茨城)
茨城県日立市の山あいの地域で21日国の特別天然記念物のニホンカモシカがわなにかかっているのが見つかりました。県は、誤って捕獲した場合は、すぐにわなを外して逃がすように呼びかけています。21日午前9時ごろ、日立市十王町高原の林の中でシカのような動物がわなにかかっているのを近くで農作業をしていた田所行雄さん(96)が見つけました。日立市によりますとわなは、畑などに被害をもたらすイノシシの駆除のために市や猟友会が設置しているもので、市やかみね動物園が動物の画像を確認したところ国の天然記念物の「ニホンカモシカ」だとわかりました。猟友会の人がわなを外したところニホンカモシカは逃げていったということです。90年以上この地域に住む田所さんは「イノシシはよく見かけますが、カモシカを見るのは初めてです」と話していました。茨城県によりますと、ニホンカモシカは県内では生息していないとされていますが常陸太田市や北茨城市など、北部地域では相次いで目撃されています。ニホンカモシカは国家的に価値が特に高い特別天然記念物に指定されているため、県はイノシシなどと誤って捕獲せず、すぐにわなを外して逃がすように呼びかけています。
(普通列車がイノシシと衝突:大分)
JR九州によると、22日午後6時47分ごろ、久大線湯平―庄内で下り普通列車(日田午後4時55分発大分行き)がイノシシと衝突した。この影響で同7時19分現在、同線で遅れが出ている。
(市道を横断するクマ:福島)
警察によりますと、22日午後0時半ごろ、福島県須賀川市雨田愛宕前の市道で、車を運転中の人が、道路を南から北へ横断するクマ1頭(体長約1メートル)を目撃しました。このクマによる人や物への被害は、確認されていません。警察が、パトカーによる警戒や広報を行っています。
(「クマが道路を移動している」22日夕方から夜にかけてクマの目撃相次ぐ:宮城)
22日夕方から夜にかけて宮城県内ではクマの目撃が相次いでいて警察が警戒を強めています。22日午後7時頃、栗原市一迫の道路上で「クマが道路を移動している」と近くの住人から警察に通報がありました。目撃されたクマは体長が1.5メートルほどで警察官が駆けつけた際にはクマの姿はなかったということです。このほか、栗原市築館や気仙沼市本吉町、蔵王町遠刈田温泉、松島町幡谷などでクマが目撃されました。いずれも被害などはありませんでした。宮城県は6月にクマによる人身被害のリスクが高まっているとして、全域にクマ出没警報を出し警戒を呼びかけています。
(シカ肉や皮の活用広がる、豚熱でイノシシ捕獲減少:広島)
豚熱(CSF)感染の影響でイノシシの捕獲数が減る中、広島県呉市内でシカの肉や皮の利用が広がりつつある。川尻町でシカ肉料理を提供する飲食店が今夏にオープンを予定するほか、音戸町では高校生が革製品の開発を計画。地元猟友会は、食材として利用しやすいよう臭みが出ない肉の処理に取り組んでいる。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、23日午後7時30分ごろ、富谷市大亀漆穂二番付近にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
南三陸町によると、23日午前10時ごろ、南三陸町歌津枡沢の国道沿いにクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、22日午後5時ごろ、栗原市築館萩沢土橋にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後5時30分ごろ、仙台市太白区長町越路にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、22日午後0時45分ごろ、栗原市一迫川口新町にクマが出没しました。
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(登山道で男性がクマに襲われ全治1週間のけが:山梨)
18日夕方、山梨県身延町の登山道で男性がクマに襲われ全治1週間のけがをしました。警察によりますと、18日午後6時半ごろ、山梨県身延町中ノ倉の登山道で静岡県富士宮市の30歳の薬剤師の男性がクマに襲われ、額や腰に全治1週間のけがをしました。男性は、富士五湖の一つ、本栖湖に近い登山口と中ノ倉峠を結ぶ登山道を下山中に登山口から15分くらいの所で親子とみられる2頭のクマに遭遇し、そのうちの1頭に襲われましたが、自力で下山したということです。近くのキャンプ場のスタッフ、赤池陽介さんは「利用客から登山道でクマに襲われたという血を流した人を見かけたと相談を受けて警察に連絡した」と話していました。このキャンプ場では、これまで近くでクマが目撃されることはなかったということで、利用客に対してテントの外に食べ物を放置しないなど注意を促しています。警察は、クマを見かけた場合は大声を出したり走って逃げたりせず、静かに距離をとるように呼びかけています。山梨県によりますと、今年度県内でのクマの目撃件数はすでに140件近くにのぼり、過去最も多かった2019年度の同じ時期と比べておよそ2倍に増えていて、クマに襲われてけが人が出たのは今年度、初めてだということです。県によりますと、今年度県内でのクマの目撃件数はすでに140件近くにのぼり、過去最も多かった2019年度の同じ時期と比べておよそ2倍になるなど異例のペースで確認されています。また、今年度クマに襲われてけが人が出たケースは今回が初めてだということです。県は事前に自治体のホームページなどを確認し、目撃情報が多い山を避け、クマと遭遇しても大声を出したり背を向けたりせず静かに距離をとるよう呼びかけています。
(クマに襲われ自宅畑で作業中の女性けが:岩手)
7月19日、岩手県久慈市で、65歳の女性が自宅の畑でクマに襲われ右ひじにけがをしました。命に別条はないということです。19日午後7時前、久慈市山根町で65歳の女性が自宅の畑でバラの花を採っていたところ、正面からクマが現れました。女性は驚いて転倒したあとクマに襲われ、右ひじをひっかかれるけがをしました。家族が消防に通報し女性は市内の病院に運ばれましたが、消防によりますと女性は軽傷で、手当てを受けて帰宅し命に別条はないということです。女性を襲ったのは体長1mほどの子グマと見られています。現場付近は住宅が点在する地域で、警察がパトロールするなど警戒を強めています。県によりますと2024年度、県内のクマによる人への被害は、これで6人になりました。
(溝にはまったイノシシを助けようとして、散歩中の男性(88)かまれる:香川)
21日午前5時35分ごろ、高松市屋島中町を散歩していた男性(88)が、イノシシにかまれ、けがをしました。高松市によりますと、男性は、登山道の溝にはまっていたイノシシを助けようとしましたが、這い上がってきたイノシシに驚き転倒。その際、左手の薬指と右ふくらはぎをかまれたということです。男性は全治2週間のけがをしました。イノシシは、体長約90㎝、体重約20kgのオスで、猟友会により確保されています。屋島周辺では、度々イノシシが目撃されています。高松市は、イノシシに出会った場合、ゆっくりと後退し、静かにその場を立ち去るよう呼び掛けています。
(死んだ野生のイノシシ、豚熱に感染:高知)
県は18日、中土佐町で見つかった、死んだ野生のイノシシについて遺伝子検査を行ったところ、ブタの伝染病のCSF=豚熱に感染していることが確認されたと発表しました。今後、県内の養豚場に消石灰を配布するなど、防疫対策を強化することにしています。県によりますと、18日午前、中土佐町上ノ加江で死んだ野生のイノシシ1頭が見つかり、遺伝子検査を行いました。その結果、このイノシシがブタの伝染病のCSF=豚熱に感染していることが確認されたということです。県によりますと、県内ではおととし9月に初めて野生のイノシシで豚熱の感染が確認されて以降、これまでにイノシシで52件の感染が確認されていますが、養豚が盛んな高幡地域で確認されたのは初めてだということです。これを受けて県は、合わせて2万頭余りを飼育する県内の養豚場16戸に対し、今後、消石灰を配布したり衛生管理について点検や指導を行ったりするなど防疫対策を強化することにしています。県によりますと、県内で飼育されているブタはすべてワクチンを接種しているということで、これまでのところ異常は確認されていないということです。また県によりますと、豚熱は人に感染することはなく、豚熱にかかったブタの肉や内臓を食べても人に影響はないということです。
(野生イノシシ3頭豚熱感染:三重)
三重県は17日、志摩市、津市、紀北町の山林や畑で今月上旬に捕獲した野生イノシシ計3頭について、豚熱への感染を確認したと発表した。県内で豚熱への感染が判明した野生イノシシは941頭となった。
(野生イノシシ豚熱、県内で続発:岡山)
豚とイノシシの家畜伝染病「豚熱(CSF)」に感染した野生イノシシが岡山県内で相次いで確認され、県や養豚業者が警戒を強めている。ウイルスは感染力が極めて強く、ひとたび養豚場への侵入を許せば、経営が壊滅的なダメージを受けてしまう。
(死んだ野生イノシシから豚熱:愛媛)
県は19日、西条市で発見された死んだ野生イノシシ1頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。
(クマ襲撃に「1人で歩けない」現場は本栖湖近く:山梨)
身延町の登山道で静岡県の男性がクマに襲われ顔などにけがを負ったことを受け、現場周辺を訪れた観光客からは19日、「1人では歩けない」などと不安の声が聞かれました。男性が襲われたのは本栖湖の北西に位置し、旧1000円札に絵柄が使われた富士山の撮影場所としても知られる身延町・中ノ倉峠の登山道です。警察によりますと、18日午後6時30分ごろ、静岡県富士宮市の男性が1人で下山していたところ、親子とみられる2頭のクマに遭遇しました。1頭は体長1メートル以上、もう1頭は1メートル以下とみられ、突然男性の前に現れると、大きい方のクマが襲い掛かり顔や腰をひっかくなどしました。男性がその場に倒れこむと荷物などは物色せず、そのまま森の中に戻っていったということです。男性は自力で下山して119番通報し病院に搬送されましたが、顔や腰に全治1週間のけがを負いました。現場近くには人気スポットの本栖湖やキャンプ場があり、観光客からは不安の声が上がりました。県によりますと、今年度のクマの目撃は18日までに144件に上っていて、人的被害は初めてだということです。
(JR北海道、ヒグマ・シカ運行障害最多:北海道)
JR北海道は19日、2023年度の列車とエゾシカとの衝突件数は3145件で発足してから最も多かったと発表した。20年度から4年連続で増加しており、3千件を突破したのは初めて。またヒグマとの衝突件数も52件で統計を取り始めてから過去最多となった。発足した翌年の1988年度にはシカとの衝突件数は102件で、2004年度に千件を、11年度に2千件を突破していた。23年度は1167件の道東の釧路エリアが最多で、道北の1007件の旭川エリアが続いた。路線別では旭川市と稚内市を結ぶ宗谷線が642件で最も多かった。防止策として、多発する場所に柵を設置したりしている。
(人間による捕獲がシカを高標高へ向かわせることを世界遺産・富士山で解明:山梨)
世界遺産の富士山では、これまで高標高域にシカはいませんでしたが、近年多く生息するようになりました。その原因が山の中腹で行われている人間による捕獲を避けた結果であることが分かりました。人間による捕獲が行われていない非捕獲地域は、捕獲地域に比べて、シカの好む広葉草本や広葉樹の量が少なく、シカの採食が非捕獲地域に生育している植物に顕著な影響を及ぼしていることが示唆されました。人間による捕獲がシカの空間分布を高標高域にシフトさせ、生態系保全の優先地域と言える高標高域で植生に負の影響を与えている可能性が本研究によって初めて示されました。国立大学法人東京農工大学 農学部附属野生動物管理教育研究センターの髙田隼人特任准教授(当時 山梨県富士山科学研究所)と山梨県富士山科学研究所の中村圭太研究員らの共同研究チームは、山梨県の富士北麓の広域において糞塊調査(注1)を実施し、どのような場所にニホンジカが多く分布しているかを解明しました。具体的には、人間による捕獲圧(注2)と人間の居住地までの距離、ササの量がニホンジカの空間分布に顕著な影響を与えていました。ニホンジカは非捕獲地域と人間の居住地から遠い場所に偏って分布していたことから、ニホンジカは人間を天敵と認識し、これらの地域を避けていることが示唆されました。夏場にニホンジカが餌として好む良質な広葉草本や広葉樹は、捕獲地域に比べて非捕獲地域で顕著に少なく、非捕獲地域でのニホンジカの採食圧(注3)がこれらの植物を減少させたことを示唆しています。また、ニホンジカは採食圧に比較的に耐性のあるササがたくさんある地域に偏って分布しましたが、このことは高質な食物資源(広葉草本・広葉樹)が限られる非捕獲地域ではササが代替食物として重要であることを示唆しています。高標高の亜高山帯や高山帯は希少な動植物が多く生息するため、生態系保全の優先地域と考えられますが、人間活動によってニホンジカの空間分布がこうした地域にシフトし、植生に顕著な影響を与えていることが示唆されました。
(クマ対策にドローン活用:北海道)
北海道名寄市は、クマが市街地に出没した際、ドローンにより位置を把握した上で住民に避難を呼び掛ける取り組みを始めた。各地でクマに襲われる被害が増える中、住民らの安全確保に加え、迅速な駆除につなげる狙いもある。環境省によると、2023年度のクマによる人身被害は全国で219人に上り過去最多を更新。今年度も6月末までに34人が被害を受け、うち2人が亡くなった。道警名寄署によると、名寄市内における今年の目撃情報は5月末時点で30件超で、昨年同時期より10件ほど多い。その後も増加傾向が続いたため、同市は6月上旬、同署と、ドローンスクールを運営している名寄自動車学園の3者間で協定を結んだ。協定では、名寄市はクマの目撃情報が寄せられた場合、同署と協議し、人命に危害が及ぶ可能性が極めて高い場合は、同学園にドローンの出動を要請できる。搭載されたカメラやスピーカーでクマの位置を把握したり、住民を避難誘導したりすることが可能となる。ドローン活用は、警察官の安全確保にもつながると期待されている。名寄署によると、これまでは警察官が目撃現場に急行しても、追跡中にやぶなどに隠れられた場合には、近づいた際に襲われる危険性があった。今後はドローンのカメラ映像を使うことで、警察官は待機中のパトカー内でクマの動きを捉えることが可能になる。さらに、映像を基にハンターと連携してクマの駆除にも取り組む。通常、ハンターがクマを射殺できる区域は制限されているが、警察官の指示があれば区域外でも可能なため、ハンターと協力して駆除を進める。名寄署の担当者は「ドローンの導入で、住民や警察官の安全確保に向けて取るべき手段が増えた」と話している。
(ヒマワリのシカ食害深刻:北海道)
網走の夏の風物詩となっている大曲湖畔園地(市三眺)のヒマワリ畑で、シカによる食害が深刻化している。この時期に見頃を迎えるが、19日時点で大半が花をつけず枯れており、管理する市は電気柵やわなの設置も視野に対応を急ぐ。
(ヒグマに襲われけが、応急処置学ぶ:北海道)
後志総合振興局は、管内の山林での業務に就く林務課や森林室の職員を対象とした応急措置・救命処置講習会を同局で開いた。空知管内雨竜町の山林で6月、空知総合振興局職員がヒグマに襲われて大けがを負った事故を受けて初めて実施。職員約30人が真剣な表情で緊急時の対処法を学んだ。
(相次ぐクマ被害をどう減らせるか、秋田と北海道の現状と専門職員の奮闘)
北海道に生息するヒグマは、本州に生息するツキノワグマに比べると、身体はだいぶ大きく、体重は2倍から3倍あるといいます。このヒグマも、ツキノワグマと同じく、市街地への出没や人への被害が社会問題となっています。一方、去年全国で発生したクマによる人身被害のほとんどはツキノワグマによるもので、その約3分の1にあたる70件は、秋田で起きました。被害を減らすために、秋田では県庁に、北海道では小さな村に、クマ対策を担う専門職員がいます。最前線でクマと向き合う職員の奮闘を追いました。今年度2人が増員されて、3人体制となった、県のクマ専門職員。例年、クマの目撃が相次ぐ、秋田市仁別の公園で、どのような対策が有効か助言を求められました。県の専門職員が指摘したのは、クマを寄せ付ける可能性のある、ゴミの管理です。4年前、相次ぐクマ被害を受けて県に設置された、ツキノワグマ被害対策支援センター。その核となるのが、専門知識を持った職員の採用でした。採用前は、北海道の研究機関で、クマの調査・研究に携わっていました。これまでの4年間で、約1万5千人がクマの生態や対策を学びました。去年、人里近くで相次いだ、クマの出没。県内では、全国最多となる70人がクマに襲われるなどしてケガをしました。近藤さんがこれまで培ったクマの専門知識がいかんなく発揮されているのが、被害の分析と、その分析をもとにした呼びかけです。人が襲われた場所は、直接確認。可能な限り、被害者からも状況を聞き取り、再発防止の呼びかけに繋げています。北海道に生息する、ヒグマ。本州に生息するツキノワグマに比べると、身体はだいぶ大きく、体重は2倍から3倍あるといいます。高齢化などにより、対峙するハンターが減少する中、北海道で、ある取り組みが行われています。札幌から約90キロ離れた、北海道占冠村。この村には、ヒグマに向き合う専門の職員がいます。ハンターの資格を持つ、浦田剛さん。浦田さんは、職務としてクマの駆除を担う「ガバメントハンター」です。先月、村で行われた、市街地での出没対応訓練。発砲が難しい場所と判断した浦田さんは、追い払いをするべく、無線機を手に指揮します。ハンターが連携をとりながらクマを取り囲み、住宅が少ない山の方へ追いやりました。訓練の最終段階は、クマの駆除です。先陣を切ってクマがいる茂みへと向かった浦田さん。そして…。北海道では、地域おこし協力隊の一員としてクマの駆除を担う人もいますが、浦田さんのように、自治体の専門職員の立場で駆除も担当するのはまれだといいます。相次ぐクマの出没は、目に見える被害だけでなく「いるかもしれない」という恐怖によって、日常生活にも影響を及ぼしています。クマとの距離が近づいてしまったいま。どうすれば被害を減らせるのか?また軋轢を生まない適度な距離感を取り戻すことができるのか?クマの知識を持った専門職員に、大きな期待が寄せられています。
(鈴着けてクマに気を付けて:北海道)
知内町や町森林組合などでつくる「知内町鳥獣被害防止対策協議会」は、町内の子どもたちにクマよけの鈴を無償配布した。昨年度、町内でクマの目撃情報が多発したことを受けた初の試み。町商工林業振興課は「クマと出会わないよう、外に出るときに活用して」と呼びかけている。
(クマ出没対策で農村風景にも変化:秋田)
クマが大量に出没して人身事故も発生している秋田県鹿角市が今年度、民家の周囲に植えた柿や栗の木の伐採希望者に補助金を交付する事業を始めたところ、市民から応募が相次ぎ、伐採作業が各地で続いている。クマが家に近づいて鉢合わせするリスクがあり、昔から続く農村の暮らしに根ざした風景も徐々に変化しそうだ。市によると、この事業は「緊急ツキノワグマ誘引樹木伐採事業費補助金」。柿や栗の木1本あたり5万円を上限に伐採費を補助している。市民がクマ対策費として寄付した5000万円を原資に創設した基金を活用した。しかし当初予算に計上した250万円(50本分)は既に底をつき、その後予算を追加。今年度は6月下旬に受け付けを締め切り、7月17日現在で栗280本、柿53本を伐採した。「ウィーン、ウィーン」。作業員が木の根元に電動のこぎりの刃を当てると、一気に木片が噴き出した。鹿角市花輪の鹿角高近くの住宅近くでは6月14日、早朝から高さ約20メートルの栗の木の伐採作業が始まり、約20分で巨大な木が横に倒れた。地元で造林などを手がける「ランバージャック」の小田島隆臣社長(41)はこれまでに請け負った伐採作業について「やや栗が多い。この辺のクマは幹をひっかいたり、木の上に棚を作ったりして実を食べ尽くすので、クマがいたかどうかは割と簡単に見分けられる」と話す。周囲の家に配慮して、切り倒す方角を工夫するなど伐採のやり方が難しくなる場合もあり、小田島さんは「高額だと1本30万円近い請求になる場合もある」と説明する。「この栗の木は樹齢40~50年で、毎年ものすごい量の実がなる。切るのは惜しくて仕方がないが、家族の安全を考えると伐採はやむを得ない」。伐採を依頼した地元の70代男性はこう話す。この男性によると、鹿角高付近では近年クマの出没が相次ぎ、登下校中の生徒がクマをスマートフォンで撮影できるほどの距離まで近づいたこともあった。「クマはトウモロコシやリンゴも好きで、リンゴが全部やられて栽培をやめてしまった人もいる。成熟するまでに収穫する必要がある」といい、「家族が家から出る時に、まず玄関からフライパンでカンカンと音を鳴らしたり、笛を吹いたりすることもある」と話す。鹿角市によると、事業期間は2年の予定で、近隣に配慮しながら重機などを使う費用を見積もると10万円はかかるとの想定から、補助の上限は5万円とした。申請する市民は主に郊外ではなく住宅地に暮らす。クマが来るので「何とかしてほしい」との声が多いという。市の担当者は「大量に出没した昨年は、市内の柿や栗の木の相当数がクマに狙われた」と話す。「秋田の農村では、秋の食を豊かにしようと家の敷地内に柿や栗を植えることが昭和以前から一般的だった。だが近年は実を食べる人が減り、そこにクマが入り込んできている」といい、さらに「実を食べきれずに柿や栗を放置するようになってしまった私たちの暮らし方や、土地の使い方の整理がさらに必要な時期に来ている」と指摘する。
(シカ被害防ぐタマネギネット:群馬)
シカによる樹木の被害を防ぐため、群馬森林管理署(前橋市)は安価で容易に入手できるタマネギの収納袋を利用した保護資材を開発した。シカによる森林被害は深刻で、低コストな対策の普及につながることが期待されている。シカはスギやヒノキの苗木の葉を食べ、成長した後も幹で角を研いで樹皮をはがしてしまう。県林政課によると、2022年度の被害額は県有林や民有林で計約1億2千万円に上った。すでに対策は取られており、周囲に柵を作ったり、1本1本の樹木をネットや筒状のプラスチックで囲ったりしている。ただ、柵は壊れる場合が少なくなく、既製品のネットなどは費用が高めだという。そこで管理署は19年度から、コストがそれほど高くなく、手軽に作れる方法がないかと検討。試行錯誤を繰り返し、新たな方法を考えた。使うのは、農家が収穫で使うタマネギネット(長さ約80センチ、幅約40センチ)、支柱にする竹の杭(約2メートル)、針金、ダブルクリップの四つだけ。いずれもホームセンターで簡単に手に入るものだ。タマネギネットは輪っかにした針金を上部に通して筒状にし、それで樹木を囲う。竹杭でネットを支え、ダブルクリップで高さを調整する。針金を通すなどの手間はかかるものの、資材費は半分に抑えられるという。思わぬ効果もあった。タマネギネットは網目が大きく太陽光をあまり遮らないため、検証作業の中では樹木の太さも高さも既製品で保護した場合を上回る結果となった。成長が速い分、雑草木を取り払う下刈りの回数を減らせるのではないかと見込んでいる。こうした開発の経緯や製作手順は、前橋市の関東森林管理局で6月に開催された、林業に関係する国や県、民間が連携する「ぐんまフォレスター連絡会」の技術交流会で披露された。群馬森林管理署の武越俊之次長は「それぞれの現場でより使い勝手がよくなるように改良して、普及していってもらえれば」と話している。材料や製作手順は、群馬森林管理署のホームページで公開している。
(ITからシカ猟師へ:北海道)
東京から登別に移住した地域おこし協力隊員の増田好希さん(27)が、市内のベテラン猟師でエゾシカの解体や食肉加工を行う施設(市内札内町)を経営する伊奈信也さん(76)の下で猟師の修業を積んでいる。将来は伊奈さんのエゾシカ肉処理施設を引き継ぐ考えだ。増田さんは「登別の特産品になるシカ肉商品の開発にも力を注ぎたい」と将来を見据えている。
(市街地でイノシシ目撃相次ぐ:千葉)
茂原市の市街地で、イノシシの目撃情報が相次いでいる。中学校近くや高校敷地内にも出没し、市は夏休みを前に、市内全ての小中学校や保育所などに注意喚起のチラシを配った。けが人は確認されていないが、目撃者の1人は「とても大きかった。あれが突進してきたら車は壊れると思う」と驚き、心配する。市によると、イノシシの目撃情報はこれまで、市西部の山あい付近で多かったが、今年は4月ごろから同市小林、高師、東郷などの市街地で増え始めた。複数のイノシシが出没しているとみられ、市が目撃場所に箱ワナを設置している。市全体では4月から今月19日までに延べ約120件の目撃情報が市に寄せられ、特に市街地が目立つという。市立東中学校では今月に入り複数回、付近で目撃されていて、生徒に注意喚起した。県立茂原樟陽高校でも農場やグラウンドで目撃され、近くの川を泳いでいたこともあったという。同校の教員は「大型犬サイズで、80~100センチはあったのでは」と説明した。茂原署は、児童の登下校時間帯に目撃情報があった際、署員による見守り活動を実施した。市の担当者は「今年は特別。昨年9月の大雨で土砂崩れが起き、餌がなくなって(町なかに)下りてきたのか」と困惑。「見つけたら刺激せず、静かにその場から離れて」と呼びかけた。市内で昨年度に捕獲されたイノシシは493頭で過去最多。本年度は今月17日までに27頭が捕獲されている。
(住宅の屋根の上にクマ、外壁壊す:新潟)
19日夜、阿賀町で住宅の屋根の上にいるクマが目撃されました。警察によりますと19日午後11時ごろ、阿賀町三宝分の住宅で壁をドンドンと叩く音がして住民が外に出たところ1階の屋根の上にいたクマを発見しました。クマは体長約1.5mで、当時、家族5人いましたがケガはありません。外壁には、40~50cmの穴が空いていたということです。警察と阿賀町は、付近の住民に注意を呼びかけています。
(天然記念物「ニホンカモシカ」出没相次ぐ、農作物に被害も「猟友会としては手が出せない」:埼玉)
埼玉・北西部にある小鹿野町の三山地区。いま、天然記念物のニホンカモシカが、畑や住宅の中にまで侵入する事態が相次ぎ、被害が出ている。住宅裏の路地を地元猟友会のメンバーと歩いていた時のことだった。茂みの中にいたのは「ニホンカモシカ」。慎重に回り込んで、その様子を確認すると、地面に捨てられた規格外のきゅうりをずっと食べている。やがて、ゆっくりと茂みの奥へ…。この地区では今、カモシカが農作物を食い荒らすなどの被害が相次いでいる。西秩父猟友会 黒沢千里 支部長:警察も出動したり、役場も出動したり、もうものすごい騒ぎを起こしているんですよ。これは7月13日、イチゴ畑が被害に遭った際の映像。イチゴの葉があらかた食べられてしまった。西秩父猟友会 黒沢千里 支部長:ここで食べてました。食べちゃうから茎だけ残っちゃう。もう今年はいちごにならない。現れるのは畑に限らない。何とカモシカが家の中に入り込み、住人と鉢合わせ。この家では畑のナスや枝豆などの芽が食害に遭った。こちらの家では鉢植えが荒らされるなどの被害を受けたことから、防犯ブザーや監視カメラなどを設置。カモシカ対策に約30万円をかけたという。被害を受け、猟友会や町役場、さらに埼玉県にカモシカ被害を訴えたところ、答えはこうだった。ニホンカモシカは「特別天然記念物」に指定されているため、捕獲や駆除は原則禁止。それに従い、埼玉県は「国の特別天然記念物であるため、殺処分はできない」と回答。その上で、被害の訴えへの対応を町役場と猟友会に求めたのです。そんなニホンカモシカをめぐって今、話題となっているのがSNSで6万件以上の「いいね」を集めたこのポスター。実はニホンカモシカは、名前にこそシカが付くが、シカ科ではなく、ウシ科に属する“牛の仲間”。このポスターを作ったのは、カモシカを町のシンボル「町獣」に指定している三重県菰野町。“ヒトとカモシカの共生”を掲げるこの町の担当者に、「つき合い方のヒント」を聞いた。三重・菰野町役場 南川文裕さん:鹿のように柵を跳び越えジャンプするとか、そういった俊敏さはないですので、網とか電気柵とか1mの高さがあれば十分だと思います。角はあるけど、人を襲ったりとかまずしない動物ですので、危なくはないと思います。
(観光地のバス停でクマが現れた:秋田)
今度は観光地のバス停にクマが出没です。秋田県鹿角市に住む男性が2頭のクマを目撃。じっとこちらを見つめています。撮影した男性によりますと、体長1メートルほどのクマと体長約50センチの子グマだったといいます。2頭のクマが現れたのは秋田県鹿角市の温泉旅館近くのバス停です。別の日にも車を気にすることなく、道路沿いを歩くクマが目撃されています。鹿角市では、5月に山菜採りに訪れていた男性がクマによるものとみられる被害で死亡。山が立ち入り禁止になるなど警戒感が高まっています。
(クマと列車が衝突、運転再開もクマが付近に留まっている可能性も:北海道)
JR北海道・花咲線で2024年7月18日午後5時30分過ぎ、普通列車がクマと衝突しました。JR北海道によりますと、クマに衝突したのは根室発釧路行きの普通列車で、茶内駅から約8キロ過ぎた線路上です。衝突後、列車は停止し点検を行いましたが、進行方向の線路上に支障がなかったため15分ほどで運転を再開しました。列車は1両編成で乗客18人が乗っていましたが、けがはありません。クマが線路上や周辺に留まっている可能性があるため、JR北海道は、19日の早朝に行う点検で安全が確認できるまで、普通列車と快速列車のあわせて4本を運休するとしています。
(バス停近くにクマのような動物2頭:北海道)
北海道釧路市の路上で、クマのような動物2頭が目撃されました。現場は釧路市北斗の道道666号「徹別原野釧路線」。7月17日午後9時10分ごろ、走行中のドライバーがバス停近くで目撃し警察に通報しました。クマのような動物は2頭で、いずれも体長は1メートルほど。車が近づくと北に逃げました。約300メートル離れたところに住宅があり、警察などが警戒しています。
(列車がシカと衝突、ダイヤに乱れ:福岡)
JR九州によると、18日午後7時55分ごろ、福北ゆたか線筑前大分―九郎原間で、上り普通列車(博多午後7時19分発直方行き)がシカと衝突した。この影響で同8時12分現在、同線のダイヤが乱れている。
(カメラの前にカモシカが!廃棄野菜食べ姿消す:埼玉)
18日、「イット!」のカメラの前に姿を現したのは、埼玉県で目撃が相次いでいる国の天然記念物、カモシカです。住民を悩ます被害の実態を取材しました。埼玉県北西部にある、小鹿野町の三山地区。住宅裏の路地を地元猟友会のメンバーと歩いていた時のことでした。茂みの中にいたのはニホンカモシカ。慎重に回り込んで、その様子を確認します。敷地の隅に捨てられた規格外のキュウリを食べていたカモシカは、やがて、ゆっくりと茂みの奥へ。残ったキュウリには、大きな歯形がついていました。この地区では今、カモシカが農作物を食い荒らすなどの被害が相次いでいます。西秩父猟友会・黒沢千里支部長:警察も出動したり役場も出動したり、もう、ものすごい騒ぎを起こしているんですよ。7月13日、イチゴ畑が被害に遭った際の映像を見てみると、イチゴの葉があらかた食べられてしまいました。西秩父猟友会・黒沢千里支部長:動画の通り、ここで食べてました。これを食べちゃうから茎だけ残っちゃう。もう今年はイチゴにならない。現れるのは畑に限りません。なんと、カモシカが家の中に入り込み、住人と鉢合わせ。この家では、畑のナスや枝豆などの芽が食害に遭いました。別の家では、鉢植えが荒らされるなどの被害を受けたことから、防犯ブザーや監視カメラを設置。カモシカ対策に約30万円をかけたといいます。被害を受け、猟友会や町役場、さらに埼玉県にカモシカ被害を訴えましたが、ニホンカモシカは特別天然記念物に指定されているため、捕獲や駆除は原則禁止です。それに従い、埼玉県は「国の特別天然記念物であるため殺処分はできない」と回答。そのうえで、被害の訴えへの対応を町役場と猟友会に求めたのです。西秩父猟友会・黒沢千里支部長:天然記念物だから、猟友会としては手が出せない。被害に遭った住民:石を投げて(天然記念物だから)当たらないように追っ払うと、もし当たって死んじゃったら、大変な騒ぎになっちゃうよね。そんなニホンカモシカを巡って今、話題となっているのが、SNSで6万件以上のいいねを集めた「誰が、鹿や。」という文言が書かれたポスター。実は、ニホンカモシカは名前にこそ「シカ」がつきますが、シカ科ではなくウシ科に属する“牛の仲間”なんです。このポスターを作ったのは、カモシカを町のシンボル“町獣”に指定している、三重・菰野町。「人とカモシカの共生」を掲げるこの町の担当者に、付き合い方のヒントを聞きました。菰野町役場・南川文裕さん:(Q. カモシカ対策は?)鹿のように柵を跳び越えてジャンプするとか、そういった俊敏性はないので、網とか電気柵とか、1メートルの高さがあれば十分だと思います。角はあるけど人を襲ったりとかまずしない動物ですので、危なくはない。
(ジビエを活用した地域課題解決型の犬用ペットフードが誕生:愛媛)
鬼北町ジビエペットフード加工処理施設(愛媛県北宇和郡鬼北町大字延川1164番地)が昨年秋より開発を続けていた、有害鳥獣として捕獲された鹿を活用した犬用の商品3種が完成。7月20日(土)よりオンライン販売を開始します。ジビエを加工したペットフードは栄養価が非常に高く、アレルギーリスクの低い自然食材を活用しているので、安心して愛犬に与えられる商品に仕上がりました。現在、犬用ドライフードの開発も進めています。今後も、鬼北町や町内猟友会と連携しながら、さまざまな商品を展開します。地域の問題を持続的に解決するべく誕生した循環型の取り組みに、ご協力をよろしくお願いします。
(イノシシ肉ソーセージの試食会:宮城)
農作物に被害を与える野生動物の肉をジビエ食材として活用している宮城県大崎市で、イノシシ肉を使ったソーセージの試食会が行われました。試食会には商工関係者や住民など約20人が参加し、大崎市の施設で処理したイノシシの肉を使ったソーセージ2種類を試食しました。大崎市のイノシシによる農作物などへの被害は、2023年度が約570万円と深刻で捕獲数も881頭と2022年度の2倍以上になっています。大崎市は捕獲したイノシシの肉をジビエの食材として有効活用するため、2022年に食肉処理加工施設を作って道の駅で肉を販売していますが、ソーセージなどの加工品を作るのは初めての試みです。参加者「おいしかったです。弾力があって跳ね返るような食感が楽しかったです」「農作物の被害もあるし、捕獲して加工品にして売り出すのは一石二鳥で非常にいい取り組みだと思うんですよね」ソーセージは大崎市の夏祭りイベントで販売するほか、10月ごろからは道の駅で販売する予定です。
(ジビエの魅力伝えたい、高校で調理実習:山口)
野生のイノシシやシカなどのジビエ料理を身近に感じてもらおうと県中部鳥獣被害広報対策協議会は、県の委託を受けて山口農高で生徒11人らと共にイノシシ肉を使った調理実習を実施した。講師は「おいしさを伝え、食文化にしたい」と力を込めた。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、21日午後5時35分ごろ、松島町松島蛇ケ崎右にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、20日午前11時20分ごろ、富谷市富谷落合にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、17日午後6時10分ごろ、仙台市泉区福岡南切立にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午前7時10分ごろ、仙台市宮城野区岩切入生沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、19日午前9時45分ごろ、仙台市泉区住吉台東3丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後4時10分ごろ、仙台市泉区住吉台東4丁目にクマが出没しました。
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(JOCがクレー射撃協会に組織改善の報告を要請)
日本オリンピック委員会(JOC)は16日、組織運営の混乱があった日本クレー射撃協会に対し、改善状況を10月末までに報告するよう求める通知を出した。同協会は、火薬類取締法違反の疑いで元理事が神奈川県警に書類送検された他、選手支援の名目で集めた資金の不適切経理の疑いが浮上するなど、不祥事が続いている。関係者によると、報告を求めたのは9項目。経理に関する規定の整備や監視体制の強化、再発防止策に向けた取り組みの実施などを盛り込み「速やかに実施することを要請する」としている。10月以降も3カ月ごとの状況報告を求めた。
(殺傷能力ある空気銃製造か、基準値の2倍以上で無許可疑い:岩手)
自宅で殺傷能力のある空気銃1丁を許可なく製造したなどとして、警視庁生活環境課は18日、武器等製造法違反(無許可猟銃製造)と銃刀法違反の疑いで、岩手県奥州市の男性会社員(56)を書類送検した。書類送検容疑は、2020年10月~21年10月ごろ、改造空気銃を製造した疑いと、23年12月3日、自宅で空気銃4丁と準空気銃23丁を所持した疑い。改造銃の威力は、殺傷能力が認定される基準値の2倍以上だった。転売やコレクション目的で所持しており、「威力の強い銃を売れば金になると思った。改造して威力を高めるのが楽しかった」と話している。18~23年にインターネットを通じて空気銃など計96丁を販売し、約330万円を売り上げていた。この会社員から購入した準空気銃などを所持したとして28~57歳の男性8人も銃刀法違反容疑で書類送検した。準空気銃は傷害能力はあるが、殺傷能力はない。8人も容疑を認め「違法と思っていたが欲望に負けた。自宅で保管していれば大丈夫だと思った」などと話している。
(クマに襲われ50代女性けが:岩手)
18日朝早く、岩手県岩泉町で農作業をしていた50代の女性がクマに襲われ、頭や腕にけがをして病院に運ばれました。警察などによりますと、命に別状はないとみられるということです。午前6時すぎ、岩泉町門で、50代の女性から「クマに襲われ頭から出血している」と消防に通報がありました。警察や消防によりますと、女性は頭や腕にけがをして病院に運ばれましたが、意識ははっきりしていて、命に別状はないとみられるということです。女性は「自宅近くの畑でブルーベリーの収穫をしていたところ、突然、目の前にクマが現れ、襲われた」と話していたということで、自宅に戻ったあと消防に通報したということです。警察によりますと、周辺ではほかにクマの目撃情報はないということです。現場は山あいの住宅が点在する地域で、警察や町は住民に対して外出する際は注意するよう呼びかけています。岩手県のまとめによりますと、県内ではことし、6月までに今回を含めて5人がクマに襲われて、このうち1人が死亡しています。
(クマに襲われ70代男性がけが:秋田)
秋田県警察本部によりますと18日午後4時半ごろ、能代市二ツ井町小繋で70代の男性がクマに顔や手、腹などをひっかかれたと家族を通じて消防に連絡がありました。男性は自宅近くの高台に花を見に行ったところ、体長80センチほどのクマに遭遇したということです。男性は意識があり会話もできる状態で、自宅まで歩いて帰り、男性の妻が119番通報しました。男性がクマに襲われた現場は、道の駅ふたついから1キロほど南にあるこつなぎ交流広場で、警察や猟友会が警戒に当たっています。
(野生イノシシが豚熱:岡山)
岡山県は17日、井原市内と高梁市内でそれぞれ捕獲、発見された野生イノシシ1頭が家畜伝染病「豚熱(CSF)」に感染していたと発表した。県内では8、9例目の感染確認となる。県によると、井原市では8日に地元猟友会が捕獲し、県の遺伝子検査で16日に陽性が確定。高梁市では12日、田んぼのあぜで死んでいた個体を住民が発見し、16日に陽性と分かった。県は発見場所から半径10キロ圏内を感染確認区域に指定し、狩猟者に対して捕獲した野生イノシシの流通自粛を求めている。豚熱は豚やイノシシへの感染力、致死力が極めて高い一方、人には感染せず、感染した肉を食べても健康に影響はない。県内の養豚場では1968年以来確認されていない。
(クマによる被害防止へ警報や捕獲強化の新対策:長野)
県は17日、クマによる被害を防ぐための対策本部会議を開き、クマの出没が多くなった場合は「クマ出没警報」を出したり捕獲を強化したりするなどの対策を決めました。県内では、先月、クマに襲われて4人がけがをしたほか、信濃町の山林でクマに襲われた可能性のある男性の遺体が見つかり、県が県内全域に「ツキノワグマ出没注意報」を出して注意を呼びかけています。17日、県庁で対策本部会議が開かれ、県の担当者は先月、人里でクマが目撃された件数が例年の2倍を上回る343件に上ったと報告しました。また、県内の被害現場などを調査した専門家は、やぶを刈り取ってクマが身を潜めることができないようにしたり、人里に近寄らないように電気柵を活用したりすることが重要だと報告しました。そして、新たな対策として、クマの出没が多くなった場合は「クマ出没警報」を出して厳重な警戒を呼びかけるほか、エサが不足している時期は、人里に近寄りやすいことから捕獲を強化することなどを決めました。また、県は、およそ1か月分のクマの目撃情報をまとめたマップをホームページで公開して危険性の高い場所を周知することにしています。
(小学生が“クマへの対処法”学ぶ:島根)
クマに襲われる被害が全国各地で相次ぐ中、雲南市の小学生がクマに遭遇した際の対処法などを学びました。雲南市の鍋山小学校で開かれた学習会には児童およそ50人が参加し、クマを寄せつけないためには、お菓子などの食べ物を捨てずに持ち帰ることや、クマよけの鈴を身につけることなどが効果的だと学びました。そして、万が一クマに遭遇した場合には、クマは動くものを追いかける習性があるため、走って逃げずに、ゆっくりと後ずさりすることが重要だと説明を受けました。島根県によりますと、県内ではことしに入って6月末までにクマの目撃件数は571件にのぼり、去年の同じ時期より200件以上増えているということです。参加した児童の1人は、「クマに出会わないために音が出るものを持ち歩きたい。もし遭遇したらなるべく後ずさりするようにしたい」と話していました。県東部農林水産振興センター雲南事務所の杉原瑞菜鳥獣専門調査・指導員は、「クマへの対処法を子どもだけではなく、親子の間でも共有してほしい」と話していました。
(ヒグマ出没の対応迅速に、図上訓練:北海道)
興部署はクマの出没を想定した図上訓練を同署で開き、町やオホーツク総合振興局、北海道猟友会など関係機関が連携して迅速に対処する方策を検討した。
(北海道狩猟魅力PRイベントin東京を開催:東京)
北海道では、狩猟の魅力をPRし、道外在住の狩猟者の方々を道内に呼び込むことにより、道内の狩猟者の裾野の拡大を図るために、このイベントを開催いたします。北海道には、様々な野生動物が生息していますが、観光を通じて見られるその生態は、ほんの一部にすぎません。野生動物は、その環境にうまく適合しようとしながら様々な行動を取り、生存競争の中を生き抜こうとしています。狩猟は、こうした野生動物の生態や周辺の自然環境との関わりを知るために、とても有効な手段として位置づけられるもので、知的好奇心を沸き立たせてくれます。また、狩猟で得た獲物は、ジビエとしておいしくいただくことができ、命をいただきながら、我々は改めて自然の一部として生きていることを改めて感じさせられるものとなります。今回は、北海道で狩猟ガイドを行うスタッフに来ていただき、北海道の現状や狩猟の魅力、獲物の利用などについて、お話しを伺います。また、北海道では、旅費などを一部負担して、今シーズンの狩猟期に狩猟体験ツアーを行うこととしており、この内容紹介も合わせて行うこととしています。開催概要は、上記のチラシのとおりですが、下記の北海道のホームページから、参加申込の案内をしていますのでご覧ください。
(カラスからブドウを守れ、栃木で猟友会が害鳥駆除始める:栃木)
ブドウをカラスなどの食害から守るため、大平町ぶどう組合と地元猟友会による害鳥駆除が13日、大平地域の「ぶどう団地」周辺で始まった。1960年代から同組合が地元猟友会に依頼して毎年実施している。雨よけ栽培のブドウが色づく7月中旬から、露地栽培の収穫が終わる10月ごろまで土曜日の早朝に8回行うという。この日は午前5時から同組合や県猟友会栃木支部、JAしもつけの関係者11人が大平町西山田の集荷所に集まった。開会式で松本和宏(まつもとかずひろ)組合長は猟友会の協力に感謝し「安全に十分注意して害鳥駆除を進めてもらえれば」と話した。県猟友会長の日向野義幸(ひがのよしゆき)県議会議長も参加し「ブドウはこの地域の名産であり、栃木市の誇り。われわれが駆除という側面で守っていければ」と述べた。
(猟友会vs.警察の生々しすぎる「緊急告発」)
前編記事『「夫はクマに殺された」「葬儀で顔は包帯グルグル巻き」…県が「クマ被害とは断定せず」と発表した「血も涙もない理由」』より続く。地元猟友会の会員の複数名が「お上」に対する怒りと東北に住む人々への警鐘を鳴らしてくれた。「街中におけるクマの目撃情報は毎日のようにあります。住民から『駆除してくれ』と私たちに直接連絡を取ってくることが多いのですが、警察から発砲許可が出なければ身動きが取れません。しかも、役所の書類仕事と同じで、上長との連絡に手間取っているからか、許可が出るまでに時間がかかる。いざ出動しても、クマが現場から去っていることはごまんとあります」(前出とは別の秋田県猟友会の会員)。そして何より耐え難いのは、警察官が駆除の現場を取り仕切ることだという。この会員が続ける。「彼らの中に山に詳しい者はひとりもいません。どんな地形にいたのか、餌場なのか否か、渡りグマなのか巣持ちグマなのか―駆除するために必要な情報が一切ないままで私たちに『お願いします』と言って、自分たちは後方に陣取るんです。そのくせ『ここからこうやって撃とうと思う』と伝えると、『この方向には建物があるからダメだ』と何かと否定する。結果的に駆除できずに被害が増えると『何をしているんだ』と住民からクレームが入るし、駆除できたとしても『なぜ殺すんだ』と抗議が来る。自治体も警察も知らんぷりですよ。こんな状況では、とても前向きな気持ちで駆除なんてできません」。佐藤さんの遺体を運ぼうとした警察官2名がクマに襲われたときにも猟友会に出動要請があった。このとき呼ばれた会員が、「大けがを負った警察官は本当に気の毒だが」と前置きしつつも、警察の不手際について明かす。「山に着いたものの、現場についてきた警察官は事件が起きた場所を把握していませんでした。猟銃を携えていったのに、クマの大方の位置さえわからない。中に入ろうとしても『危ないから動かないで』と制止する。結局、箱ワナを仕掛けただけです。何のために現場を仕切っているのかと疑問でなりませんでした」。地元猟友会の警察に対する不満は、いまに始まった話ではない。たとえば、'12年に「秋田八幡平クマ牧場」でヒグマが脱走したときも、同様のトラブルが起きている。これは牧場から6頭のヒグマが脱走し、従業員2名が殺された凄惨な事件だ。当時、20人近くの猟友会の会員が牧場に集められたという。このうちのひとりがこう語る。「現場を取り仕切っていた担当者は、どこからどうやって、何頭逃げたのかを把握していなかったのです。事前情報がない上に、一度も撃ったことのないヒグマを相手にしなければならなかった」。積極的な攻撃性を持ったヒグマと臆病で警戒心が強いツキノワグマとでは、駆除するための装備も変われば使う銃弾も変わってくる。ヒグマが相手となっては猟銃も装備も脆弱だと判断した猟友会は「自衛隊に頼んでくれ」と断ったが、警察は聞いてくれなかった。「結果的に脱走した全頭を射殺して、警察署長から感謝の言葉とタオルを貰いました。これだけの死亡リスクを冒した対価がタオルかと思うと、悲しくなったことを覚えています。猟友会は民間人の集まりであって、警察や自治体の下請けや下僕ではないのです。それなのに便利屋扱いをする態度は昔から変わりません。私たちの仕事に見合った報酬を支払えないのであれば、警察内に有害獣駆除の専門チームを作ってほしいです。住民の生命のために体を張れる人材は、時間をかけてでも育成するべきです」。このように猟友会の人たちが強く訴えるのは警察や自治体が憎いからではない。佐藤さんを襲ったような「凶悪クマ」が増殖している事態を重く受け止めているのだ。冒頭でも説明したように、佐藤さんの遺体には落ち葉がかけられていた。これはクマが人間を「餌」と認識している証左と言っていいだろう。同じような出来事は'16年の「十和利山クマ襲撃事件」で起きている。鹿角市十和田大湯の山中に入った4人が死亡、4人が重軽傷を負った事件だ。すべての遺体が喰い荒らされ、枯れ葉や土が覆うようにかけられていた。当時、主犯と目されていた雄グマにつけられた名前が「スーパーK(Kは鹿角市の頭文字)」だ。このとき出動していた猟友会の会員が、当時のことを振り返る。「実は、4人目の遺体を搬送しようとしたときにクマが襲いかかってきました。佐藤さんのときと同じ状況です。近くにいた会員が駆除したので負傷者は出ませんでしたが、このときも警察は現場の状況を把握していなかった。クマは学習するのに、なぜ人間が学習しないのか理解に苦しみます」。猟友会の間では、これからクマ被害がいっそう増えると予測されている。その要因のひとつが「ウッドショック」だ。「アメリカなどの木材価格が高騰したことで、日本では国産材への移行が進みました。その結果、至るところで伐採が行われた。切り出した材木を運ぶ道を作ると、縮小した生息域に複数のクマが居座ることになる。そうなると、より凶暴化するんです。縄張りを追い出されたクマが人里に降りる可能性も十分にあります」(県内の林業関係者)。また、今年はクマの餌となるブナの実が豊作だという。豊作の翌年は子グマの頭数が増えるのが通説となっているため、狭くなった縄張りがいっそうクマで過密化する。「これまで安全だと思われていた観光地の遊歩道や湖畔の周辺、登山道にまでクマが棲みつくことになるでしょう。それが人喰いグマであることだってありえます。自治体と警察は、腹をくくって本格的な駆除体制を作らなければ、東北一帯はクマに蹂躙されることになるでしょう」(同前)。この未曽有の危機を前に、人間同士で争っている場合ではない。警察と自治体は、猟友会の訴えに耳を傾けるべきだ。
(県が「クマ被害とは断定せず」と発表した「血も涙もない理由」:秋田)
「俺たちは下僕なんかじゃねえ!」猟友会は警察や自治体に激怒している。駆除のお礼は雀の涙。理解する姿勢もゼロ。連携もとれない。そんな不和の間隙を縫って、凶悪クマは襲撃してくるというのにーー。〈直接死因〉失血死〈解剖 主要所見〉死後変化進行、頭蓋骨骨折、背面・左右上肢・左右下肢の損傷。これは、5月15日に秋田県鹿角市の北部に位置する十和田大湯の山林で亡くなった、佐藤宏さん(享年64)の死体検案書の一部を抜粋したものだ。たった6行の報告だが、全身に激しい攻撃を受けたことがよくわかる。当時、佐藤さんの遺体を回収しようとした警察官2名がクマに襲われ、大けがを負ったニュースを覚えている人も少なくないだろう。事件当日、佐藤さんの近くでウド採りをしていた友人は、その日の惨劇をこう振り返る。「自分の近くでカサカサと笹薮が動いたと思ったら、向こうで『あちゃ~』という佐藤さんの声が聞こえたのですが、いま思うと断末魔だったのでしょう。その後、警察官と遺体を見つけたときには、顔から下半身にかけて落ち葉がかけられていました。クマが獲物を食べるときの習性そのもので、ギョッとしました」。死体検案書、警察官2名への襲撃、友人の証言。これらの情報から、佐藤さんがクマによって殺されたことは明らかだ。しかし、7月5日に秋田県は驚きの発表を行う。佐藤さんの死亡事故について「クマに襲われて死亡したとは断定できない」と結論づけたのだ。「夫が亡くなったのは、クマによるものとしか考えられません。逆に、それ以外の原因がどこにあるのでしょうか。県の発表を聞いて、また同じ事件が起きるのではないかと不安になっています」。こう切々と訴えるのは、佐藤さんの妻だ。別の親族もこう嘆く。「遺体には何十ヵ所と噛み傷があったんです。どれだけ痛かったか、どれだけ怖かったか……。葬儀では、顔から全身にかけて包帯がぐるぐる巻きにされていました。だから、お棺の蓋は開かないままでのお別れとなったのです。なぜ死因がクマであることを認めてくれないのか。偉い人には、私たち遺族の気持ちがわからないのでしょうか」。本誌は、佐藤さんがクマに殺されたことを裏づける新たな証言者を見つけた。佐藤さんが亡くなる直前まで、一緒にタケノコ採りをしていた友人の小林雄一さん(仮名)だ。小林さんは、佐藤さんが襲われる直前、同じクマに襲われていたという。「朝6時半から山に入っていた私は、採集場所を移動している途中に佐藤さんと会いました。『採れるところを案内するよ』と言われ、一緒にその場所まで向かったのです。実際にタケノコがよく採れたので、二手に分かれて採っていました。佐藤さんは急斜面を登って、私より15メートルほど上にいたと思います」。それからしばらくして、後ろの薮からガサガサと音がしたので小林さんが振り返ると、黒い塊が猛然と走ってきたという。それは1メートルくらいの至近距離に来て、威嚇するように立ち上がった。小林さんはすぐに、自分はクマに襲われているのだと認識する。体長は170センチほどで、ツキノワグマの平均的なサイズ(120~140センチ)よりもずいぶん大きかったという。「襲いかかってくる直前、ポケットの中に入っていた折り畳みのノコギリをクマに思い切り投げつけたのです。運良く鼻先に当たり、驚いたクマは後ずさって急斜面を駆け上がっていきました。その先にいたのが佐藤さんでした。直後、『あちゃ~』という声が聞こえたのです。それから『また、きたってか~』という小さな叫び声も聞こえました。何度もクマからの攻撃を受けたのでしょう。途中、拡声器で『佐藤さん!』と呼びかけたのですが応答はありませんでした」(小林さん)。恐怖に身をすくめた小林さんは、急いで山を下りて帰宅した。この日以降、友人を見殺しにしてしまったと後悔する日々を過ごしているという。「佐藤さんの叫び声が、いまも耳から離れません。ただ、助けに行ったら自分も殺されたかもしれない。逃げるしか選択肢はありませんでした。あのクマは、これまで私が見てきたクマとはまったく違います。凶暴かつ神経質、自分の餌場に対して強い執着心があって人を容赦なく襲ってくる。あんな生物が、いまも山の中にいると思うと恐ろしくてなりません」。ここまで状況証拠が揃っているにもかかわらず、クマによる被害だと認められなかったのはなぜか。秋田県生活環境部自然保護課に問い合わせてみると、こう回答した。「佐藤さんの衣服に付着したサンプル(毛)を採取してDNA鑑定をしましたが、状態が悪く、クマの体毛なのかどうか断定できなかったからです」。死因の調査に携わった秋田県警捜査一課の関係者にも話を聞くと、「大型動物による噛み傷や爪で攻撃された損傷はあります。ただ、それがクマによるものだと断定できなかった」とにべもない。県と警察の頑なな姿勢に対し、怒りを覚えている人たちが遺族以外にもいる。秋田県の猟友会だ。ある会員がこう解説する。「県が『クマによる被害』だと認めないことについては、2つの隠された意図が読みとれる。それは、『(襲ったとされる)クマの駆除をしたくない』『人身被害として計上したくない』ということだ。今年2月、秋田県知事は『人とクマとの共生の実現』を目標にすると訴えたんだ。トップがそう言った手前、獣害の数は少なく抑えたいし、駆除活動もしたくない。だが、無責任にそんな呑気な話をしている場合ではないわけさ。被害者の数をごまかして、観光客を減らさないようにする魂胆もあるだろう。だが、そんな姑息な手口を続けようが、山に凶悪クマが増えている事実は動かしようがないだろ。佐藤さんのような被害者が続出するのは時間の問題だよ。秋田県民として許せないね」。いまもなお、佐藤さんと小林さんを襲ったクマは捕まっていない。クマの被害は全国的に深刻さを増している。昨年度、クマに襲われてけがをした人は全国で213人と過去最多。都道府県別にみると、人身被害が多いのは秋田県である。今年度も被害が続出している中で、駆除を巡り猟友会と自治体・警察との軋轢が顕在化している。佐藤さんの1件は、氷山の一角に過ぎない。
(中学生が『電気柵』の設置方法学ぶ:宮城)
サルやイノシシの被害から農作物を守ろうと、宮城・七ヶ宿中学校の生徒が電気柵の設置方法を学んだ。電気柵の設置を行ったのは、七ヶ宿中学校の3年生6人で、教職員や地元住人らの指導を受けながら生徒が育てているエダマメの畑を囲んでいった。6年前、この場所でサルの被害があったことをきっかけに始まった取り組みで、自分たちのエダマメを守るとともに、同じように対策する農業従事者の思いを理解することが目的だ。授業を受けた生徒「力仕事で大変でしたが、作物を守れるようにできたなと思いました」「有害鳥獣などからちゃんと守っていってくれるんだなと、少し安心感がありました」。電気柵によって守られるエダマメは、9月下旬から10月上旬頃に収穫される予定だ。
(奈良公園の鹿は1300頭余、3年連続で増加:奈良)
奈良公園に生息するシカの数は、ことしは1300頭余りとなり、3年連続で増加していることが保護団体の調査でわかりました。奈良公園のシカは「奈良のシカ」として国の天然記念物に指定されていて、保護活動を行っている「奈良の鹿愛護会」が毎年、その数を調査しています。ことしは今月15日と16日の2日間、調査が行われ、その結果、去年より92頭多い1325頭が確認され、3年連続で増加していることがわかりました。これについて、団体は「観光客の増加でシカが鹿せんべいを食べる機会が増えた。鹿せんべいは草などより、かみやすいため歯への負担が減り、高齢になっても食事ができることでシカの寿命が延びている可能性も考えられる」と話しています。一方、ことし6月末までの1年間に死んだ鹿の数は、去年より14頭少ない130頭で、このうち29頭は車にはねられるなどの交通事故が原因でした。団体は「シカの数が増えているので奈良公園周辺では、いきなり飛び出してくることも考え、今まで以上にスピードに注意して車を運転してほしい」と呼びかけています。
(カの足跡など見つかる、クマとシカを見間違えた可能性も:北海道)
15日、北海道札幌市南区でクマの目撃情報がありましたが、16日の調査では、シカの足跡などが見つかりました。15日午後7時すぎ、札幌市南区石山1条3丁目の豊平川沿いで、クマを目撃したと通報があり、16日朝から、札幌市と警察が現場付近を調査しました。これまでのところクマの痕跡は見つからず、かわりに、シカのフンと足跡が見つかりました。警察によりますと、目撃があった川沿いは、シカがよく出没する場所だということです。札幌市と警察は、クマとシカを見間違えた可能性もあるとみていますが、学校の下校時間に合わせ、付近のパトロールを行いました。
(住宅裏のクワの木に登っていた…7月以降相次ぐクマ目撃:北海道)
7月以降、北海道上川町でクマの目撃が相次いでいます。14日に目撃されたクマは民家の敷地内にまで迫っていたということです。14日午前8時すぎ上川町旭町で体長およそ1・5メートルのクマ1頭が目撃されました。そのおよそ4時間後、再び同じ場所で同一個体とみられるクマが現れたということです。警察によりますと今月、上川町では旭町のほかにも東町や日東、紋別自動車道の道路上などでもクマの目撃が相次いでいて、少なくとも7件の目撃情報があるということです。目撃情報により体長が異なることや場所が離れていることから全てが同一個体とは見られてはいません。上川町は16日にも夕方パトロールを行い警戒を続けています。
(クマ2頭目撃相次ぐ:福島)
警察によりますと16日午後4時20分ごろ、福島市笹谷で農作業をしていた男性が近くの松川の河川敷でクマ2頭(体長約1メートル、体長約50センチメートル)を目撃しました。また同じく16日午後6時10分ごろには、福島市在庭坂で自転車で走っていた女性が市道を横切るクマ2頭(体長約1メートル、体長約60センチメートル)を目撃しました。この後2頭のクマは市道北側の天戸川の河川敷に入っていったということです。いずれもこれまでに周辺で被害は確認されていません。警察はパトカーで周辺の警戒にあたるとともに、福島市役所に情報を提供して注意を呼びかけています。
(住宅街の近くで体長1メートルほどのクマが目撃される:北海道)
15日夜、札幌市南区石山の豊平川沿いでクマ1頭が目撃されました。クマが目撃されたのは、札幌市南区石山1条3丁目の豊平川沿いです。15日午後7時すぎ「石山大橋」を渡っていた男性から「クマが1頭いる」と警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたのは体長1メートルほどのクマ1頭です。これまでのところクマの痕跡は見つかっていません。現場は住宅街からおよそ100メートルの場所で、警察はパトロールをするなどしてクマへの警戒を続けています。
(公園の茂みにクマ、8歳児童が10メートルという至近距離で見つけるも被害なし:山形)
16日午後、山形市内の公園の茂みにクマのようなものがいるのを8歳の男子児童が見つけました。人や物への被害はありませんが、警察が注意を呼びかけています。警察によりますと、クマが目撃されたのは、山形市みはらしの丘二丁目の蔵王みはらしの丘公園の南側の茂みです。きのう午後4時40分ごろ、公園で遊んでいた8歳の男子児童が体長1メートルほどのクマのようなもの1頭を目撃し、家族や学校を通じて警察に通報したということです。男子児童とクマとみられるものとの距離はおよそ10メートルで、児童がその場から立ち去ったため、人や物への被害はありませんでした。警察がパトロールをしましたが発見には至っていないということで、市役所に連絡するとともに現場付近の警戒と付近住民への注意を呼びかけています。
(バス停近くにクマのような動物2頭:北海道)
北海道釧路市の路上で、クマのような動物2頭が目撃されました。現場は釧路市北斗の道道666号「徹別原野釧路線」。7月17日午後9時10分ごろ、走行中のドライバーがバス停近くで目撃し警察に通報しました。クマのような動物は2頭で、いずれも体長は1メートルほど。車が近づくと北に逃げました。約300メートル離れたところに住宅があり、警察などが警戒しています。現場付近ではクマの出没が相次いでいます。
(「立ち上がっているクマがいる」散歩中の女性が住宅街の路上でクマ1頭を目撃:宮城)
18日午前、仙台市青葉区の住宅街でクマ1頭が目撃されました。警察がパトカーなどを出して警戒にあたっています。けがをした人はいませんでした。7月18日午前0時10分頃、青葉区上愛子の住宅街の市道で「立ち上がっているクマがいる」と近くを散歩していた女性から警察に通報がありました。目撃されたクマは体長1メートルほどで、警察官が駆けつけた際にはクマの姿はなかったということです。警察がパトカーなどを出して警戒にあたっています。宮城県は6月、クマによる人身被害のリスクが高まっているとして、全域にクマ出没警報を出し警戒を呼びかけています。
(クマの目撃相次ぐ:山形)
17から18日にかけ、クマの目撃が相次ぎ、自治体が注意を呼びかけています。山形県米沢市によりますと、きのう午後5時すぎ米沢市李山の船坂トンネルの笹野側の出口から、東におよそ400メートル付近でクマが目撃されました。クマは体長およそ1メートルで、南から北に移動し藪の中に入っていったということです。また、きょう午前5時過ぎには、米沢市万世町の万世コミュニティーセンターから北西におよそ300メートルの付近でクマ1頭が目撃されました。クマは体長1メートルほどで、北へ移動していたということです。今のところ、いずれも人への被害は確認されていません。市では近くを通る人に注意を呼び掛けています。
(ヤカンがスッポリ頭にハマったシカ現れる:三重)
三重・熊野市の渓流で5日、やかんを頭にかぶったシカが目撃されました。視界が塞がれ、おびえているのか、その場から一歩も動こうとしません。シカは首を左右に動かし、やかんを外そうとしますが、見事にすっぽりとはまっています。偶然、この山で猟師を営む男性が発見し、すぐにシカを助け出そうと試みますが…。約1時間にわたる格闘の末、ようやくやかんを外すことができたといいます。シカは痩せ細り、かなり衰弱している様子だったといいますが、一体なぜ、シカはやかんをかぶっていたのか。偶然なのか、それとも誰かのいたずらなのか。その後、やかんが外れたシカは「15秒くらいボケーッて立っている状態で、そっからは急に我に返ったように川を全速力で走って、向こう岸の山を駆け上っていった」ということです。
(高校前にクマ、午後の授業切り上げ:秋田)
18日午後0時20分ごろ、秋田県北秋田市伊勢町の秋田北鷹高校の校門前を通る市道に体長約1メートルのクマがいるのを、通りかかった市内の40代女性が目撃した。北秋田署によると、けが人などはいなかった。
(その名も「DEAR DEER」富士山麓に食肉加工施設オープン:山梨)
富士山麓で駆除されたシカをジビエとして有効活用する食肉加工施設が17日、富士吉田市の道の駅「ふじよしだ」隣接エリアにオープンしました。オープンしたのは富士山ジビエセンター「DEARDEER(ディアディア)」です。シカなどの解体から食肉製品への最終加工まで一貫して行うことができ、地産地消やジビエの文化を学ぶことができる学習施設としての活用も期待されています。富士北麓では増えすぎたシカの食害が深刻で富士吉田市も対応に苦慮してきましたが、市内に加工施設がなかったことから、これまで駆除したシカは埋設処分するしかありませんでした。富士吉田市 堀内茂市長「野生鳥獣のマイナスの存在からプラスに変えていく。尊い命を無駄にせず活用することで、良い循環を生み出すことが重要な役割」施設には富士吉田市のほか、忍野村や山中湖村からも駆除されたシカなどが持ち込まれる予定で、ソーセージやハムなどに加工されます。市は年間300頭ほどのシカを有効に活用できるよう早急に体制を整えていくとしています。
(ジビエ利活用へ学習会:新潟)
上越市鳥獣被害防止対策協議会は15日、同市土橋の市民プラザでジビエ利活用に向けた学習会を開いた。同市内の猟友会員ら48人が参加し、法令や衛生管理などを学んだ。イノシシやシカなどの鳥獣捕獲数は上越市内でも増加傾向にあり、ジビエとして活用することで農業被害の防止、地産地消の促進、狩猟者の収入増などを図る。昨年度の調査で狩猟者、飲食店双方にジビエ活用の意向があることが分かり、今回初めて実施した。酪農学園大(北海道)の伊吾田宏正准教授と、ジビエ事業を展開するARTCUBE(京都府)の垣内規誠代表が講師を務め、鳥獣捕獲に関する法律や食品として取り扱うための衛生管理、食肉に適した捕獲法などの講義を行った。伊吾田准教授は「持続的に適切な捕獲を実施することで、個体数を適正に管理することができる。地域の管理計画に基づき、捕獲に参加することで、適正な個体数調整に貢献することが必要」と呼びかけた。23日には飲食店対象の学習会を予定している。
(有害鳥獣の毛で筆作り、県猟友会女性部が活動:和歌山)
女性狩猟者96人が所属する和歌山県猟友会女性部は、食べる以外にジビエを利用する方法を考えようと、捕獲したアライグマやイノシシなど有害鳥獣の毛を使った筆を制作する「KEMONOfude(けものふで)」プロジェクトに取り組んでいる。同会は2018年に発足。子どもたちに狩猟に関心を持ってもらおうと、野生や自然に親しむイベントや、県内の小中学校で「有害鳥獣と自然・農業」をテーマにした出前授業を行っている。部長を務める狩猟歴10年の溝部名緒子さんは、イノシシの肉を食べたところ全身がぽかぽかして体調が良くなったことをきっかけに免許を取得。新人育成指導を行う他、SNSやFM和歌山で山やジビエの話を発信するなど狩猟の魅力を伝えている。溝部さんの本職はエステサロンを経営するエステティシャン。メイクにも詳しいことから、アライグマを捕獲した時、アナグマの毛を使った最高級のメイクブラシに似ていることを知り、「日本で売られている化粧筆の毛は99%が輸入のもの。駆除した動物の毛で国産の筆を作ることができるのではないか」と思い付いた。化粧筆を制作する会社に相談を持ちかけ、メンバーの加茂千明さんと2人、大阪で作り方を学んだ。「毛を1本ずつ選び整える緻密な職人技に驚いた」という。和歌山市では捕獲したアライグマを、苦痛を与えない適切な方法で安楽死処分している。溝部さんと加茂さんは動物病院で筆に適した毛を選別してもらい筆を作り始めた。1~2歳の毛はふわふわで毛質が良いことが分かった。また、イノシシのたてがみはペンキのハケに適していること、シカの毛は筆に使えることにも気付き、さまざまな筆を制作。子どもたちに毛に触れ、その筆を使って絵を描く体験を出前授業に盛り込んでいる。溝部さんは「生きている動物に直接触れることはできないが、毛の手触り、においなど本物に触れてもらいたい」と話し、カワウの羽を使ったボールペンや、羽子板の羽作りにも挑戦。今後はイノシシの体毛を使って何かを作ってみたいという。授業では、有害鳥獣について写真や紙芝居で分かりやすく伝えている。農家の被害から手がかりを見つけ、犯人を推理していくクイズや、動物の気持ちになって、なぜ農作物を食べたのかを考えるなど、楽しく学んでもらうよう工夫を凝らし「子どもたちの五感を揺さぶる授業で、自然の大切さを伝えたい」と話している。
(クマの皮をレザークラフトに:秋田)
マタギ発祥の地とされる秋田県北秋田市の阿仁地区で、元地域おこし協力隊員としてマタギ文化の発信に携わった若者が、狩猟で捨てられることが多かったクマの皮をレザークラフトに加工して販売を始めた。「授かった命を余すことなくいかす」とのマタギの精神を実践する。男性は、北秋田市と八郎潟町で2拠点生活を送る高松市出身の山田健太郎さん(29)。大学時代に東北旅行で阿仁地区を訪れ、マタギが営む宿に宿泊してマタギ文化に興味を持った。2020年、大学卒業と同時に北秋田市の地域おこし協力隊員に着任し、大阪市から移住。狩猟免許を取得し、マタギ文化の普及などに取り組む傍ら、マタギの一員として山に入って活動した。協力隊員を2年間務めた後は、阿仁地区で山菜販売などを手掛ける事業を始めた。狩猟したクマは解体され、「捨てるところがない」と言われているが、山田さんによると、皮は処理や保存に手間がかかり、ほとんどが焼却処分されているという。「毛皮が敷物などに加工されるケースもあるが、やむを得ず捨てられてしまうのはもったいない。革に加工できれば、製品のバリエーションが増えて付加価値が付く」と話す。クマが異常出没した昨夏、90頭分の皮を狩猟者らから譲ってもらい、東京の業者に皮のなめし作業を依頼。秋田市の革職人の協力を得て、財布やキーホルダー、かばんなどを製品化した。マタギの言葉でクマを「イタズ」と呼ぶため、ブランド名は「イタズレザー」にした。皮をはぐ際にナイフで付いた穴や、生きていたときにできた傷など、野生動物の革ならではの風合いが特徴。「同じ表情の革はなく、すべて一点もののおもしろさがある」という。山田さんは「革製品を通して、『授かった命を余すことなくいかす』というマタギから学んだ大切な教えを伝えていきたい」と話す。
(新たなジビエ料理考案に向け始動:愛知)
「飼育と環境」を学習する県立新城有教館高校食農サイエンス系列(畜産)の3年生10人が16日、同校で動物との共生、命の尊さ、駆除したシカの利活用などを学んだ。この日は、「新たなジビエ料理レシピ考案」を目的にした学習のスタート。まず人間環境大学フィールド生態学科の江口則和准教授が、鳥獣害と対策などについてグループワークで話し合い、学習を進めた。身近にいる動物を突然増やしたり、減らしたりすると、自然のバランスが壊れることを確認し、「動物を根絶せず、住み分けて共に生きること、人の暮らしに近寄らせないことが大切」と話した。NPO法人愛猟(豊田市)の鈴木康弘理事長と今中健夫副理事長からは、現在シカの数が過去10万年で最大になっていること、獲ったシカの9割が廃棄されていることなどが知らされた。シカの駆除のビデオから、命を奪う重みとハンターの思いも伝えられ、生徒らは真剣に見入っていた。ジビエとして利活用する必要性と動植物への感謝の心の大切さも伝えられた。新城市産業政策課の小柳津駿さんからは「ジビエを地域の食材として地元の店に提供していきたい。皆さんの若い発想で、これからアイデアをどんどん出してほしい」と期待が寄せられた。黒田司さんは「映像を見て、命の大切さを改めて感じた。感謝して食べるようにしたい」と話し、山口純永さんは「命をいただくことに感謝し、無駄なくおいしく食べられるジビエレシピを考えていきたい」と目を輝かせた。生徒らは今後、調査、研究、聞き取り、見学などを重ね、年内にレシピを完成させたいとしている。
(ジビエ料理提供、週末限定営業:山口)
飲食店「炭火屋JAPANときわ店」が7月6日、宇部ときわ公園(宇部市則貞3)の遊園地無料休憩所内売店にオープンした。運営は、ジビエ肉の加工や販売を行う「Local Food Japan」(美祢市伊佐町)。店内にテーブル席とカウンター席計70席を設け、炭火で焼いた焼き鳥や、山口県産の天然鹿肉「長州もみじ」を使用したジビエ料理を提供する。竹岡賢治社長は、「私自身も猟師だが、鹿による農業被害や交通事故などが年々深刻になっていく反面、狩猟者の高齢化が進んでいると感じる。様々な社会問題を解決するため、2022年に美祢にジビエ処理加工施設を開設したが、流通量をさらに増やし、持続可能な社会に向けて『鹿を食べる文化』を広めようと、今回の出店者募集を見て応募した」と話す。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午前0時ごろ、仙台市青葉区上愛子雷神にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
南三陸町によると、18日午前9時ごろ、南三陸町歌津の漁港にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、17日午後4時40分ごろ、富谷市今泉にクマが出没しました。
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(野生イノシシが豚熱感染、県内7例目:岡山)
岡山県は12日、高梁市内で発見された野生のイノシシ1頭が家畜伝染病「豚熱(CSF)」に感染していたと発表した。県内での感染確認は7例目。県によると8日、民家の庭先で死んでいた個体を住民が発見し、県の遺伝子検査で11日に陽性が確定した。県は発見場所から10キロ圏内を感染確認区域に指定し、狩猟者に対して捕獲した野生イノシシの流通自粛を求めている。豚熱は豚やイノシシへの感染力、致死力が極めて高い一方、人には感染せず、感染した肉を食べても健康に影響はない。県内の養豚場では1968年以来確認されていない。
(「シカを追い払うためロケット花火使った」牧場の牛舎で火事:北海道)
7月13日、北海道根室市の牧場で火事があり、消防が消火活動にあたっています。13日午後5時半ごろ消防に「廃材が燃えている」と消防に通報がありました。火は通報から約1時間半後にほぼ消し止められました。警察によりますと牧場内の牛舎にも火が燃え移り、牛舎には当時牛2頭ほどがいたということですが避難させ無事でけが人もいませんでした。また、警察の聞き取りに牧場の関係者は「シカ追い払うためロケット花火を使った」という内容の話をしているということで、警察が火事の原因などを調べています。
(鳥獣害交付金の見直し、安易な削減許されない)
鳥獣害を防ぐ取り組みを支援する農水省の交付金に対し、財務省が予算削減を含めた抜本的な見直しを求めた。作物を食い荒らす鳥獣害との闘いが続く中、安易な予算削減は許されない。必要な支援が行き届かず、農村の荒廃を招かないよう、現場の実態を踏まえるべきだ。財務省は先月28日、各省庁の事業の効果を点検する予算執行調査の結果を公表した。やり玉に挙げられたのが、農水省の「鳥獣被害防止総合対策交付金」。2024年度の予算額は148億円で、イノシシや鹿、サルなどの鳥獣の捕獲、侵入防止柵の設置、餌となる放任果樹の除去などを支援する内容だ。財務省は、同交付金について現地調査を行った農地33カ所のうち、柵と地面の間に隙間があるなど約8割で不備があったと指摘した。適切に設置・管理していない市町村には、柵の設置費用を支払わないよう提起した。また、鳥獣の捕獲頭数と農業被害の減少には明確なつながりがないと指摘。単に捕獲するだけで、取り組みの効果を検証しない市町村への交付を見直すよう求めた。予算は国民からの税金で、効率的に使うため、無駄がないかを点検し、必要な見直しを行うのは当然のことだ。だが、財政負担の軽減ばかりに着目し、農業農村の維持に不可欠な予算まで削ることはあってはならない。過疎高齢化は進み、里山は荒廃し、鳥獣による農作物被害は深刻な状況が続く。農水省によると、直近22年度の被害額は156億円に上る。ピークだった10年度の239億円からは減ったが、近年は150億円台で横ばいが続く。鳥獣による農作物被害は、農家の意欲を奪い、離農や耕作放棄地の増加を招く。被害の数字以上に大きな打撃がある。被害を減らしていくために、国の充実した支援が必要な状況に変わりはない。坂本哲志農相は2日の閣議後会見で、25年度予算の概算要求に向けて同交付金を見直す考えを表明した一方、「農業生産を継続し、集落を維持していくためには鳥獣対策は不可欠」と強調、過剰な予算削減圧力をけん制した。財務省は16年の予算執行調査でも、「水田活用の直接支払交付金」を取り上げた。あぜがないなど米が生産できない農地や、米以外を作っている農地にも同交付金が支払われていることを問題視し、除外基準の明確化などを求めた。これを受け、農水省は21年12月、今後22~26年までの5年間に一度も水を張らない農地を交付対象から除外する方針を決めた経緯がある。現場に再び不安や混乱が広がらないよう、鳥獣害対策の見直しは慎重であるべきだ。
(市街地で猟銃使用緩和へ、国の検討会が方針)
クマなどの被害が増え続ける中、今月、国の検討会が、新たな方針を示しました。住宅地での猟銃使用の緩和です。現在は、ハンターが、住宅地で猟銃を使うことは、危険が大きいことから、原則禁じられています。ただ、特に緊急の対応が必要な場合は、警察官が指示などで、発砲することが可能です。一方で、市街地での被害が深刻になっていることから、検討会は、警察官の指示がなくても住宅地で銃を使えるよう、法律を改正すべきとの方針を取りまとめました。方針では、▼人への被害の恐れがある▼建物の中に入り込む▼箱わなでクマを捕獲。こうしたケースを明記して、市街地で銃の使用を認めるというものです。実際に猟銃を使うハンターはどう受け止めていますか?会津若松市のハンターの男性は「猟銃の弾は300メートル飛ぶ。建物に入ったからと言って、簡単に引き金は引けない。市街地で発砲して、人がけがすることにならないか心配だ」と話しています。今回の方針について、歓迎する声もある一方で、こうした現場の懸念もしっかり聞いた上で、運用すべきだと思います。
(「アーバンベア」対策へ、環境省がクマ駆除で市街地での銃使用可能方針)
環境省はヒグマやツキノワグマなどのクマ類に対して、市街地で銃の使用を可能とする法改正を行う方針を決めました。クマを含む鳥獣の保護や管理について定めた鳥獣保護管理法では、市街地に出没したクマへの猟銃の使用が原則禁止されています。緊急時には別の法律に基づいて警察官がハンターに発砲を命令するといった方法などで対応していますが、解決まで時間がかかるなどの課題があります。しかし、道内では3年前に札幌・東区で4人が襲われるなど、「アーバンベア」と呼ばれる市街地近くに出没するクマの増加が指摘されていて、環境省は法改正が必要だとして検討を進めていました。今月8日に開かれた専門家による検討会では①人身被害の恐れが現に生じている場合②建物内にクマが入り込む場合③住宅街で箱わなによりクマを捕獲した場合のいずれかに該当すれば猟銃による殺処分を認めるとする改正案をまとめました。現在は禁止されている夜間の猟銃使用を可能とすることも検討します。環境省は早ければこの秋の臨時国会に法案を提出し、年内の改正を目指します。
(野生のイノシシの豚熱感染、2回目のワクチン入りのえさの散布始まる:佐賀)
6月、唐津市で野生のイノシシが豚熱に感染していることが確認されたことを受け、11日から2回目のワクチン入りのえさの散布が始まりました。6月6日、唐津市で野生のイノシシが豚熱に感染していることが確認されたことを受け、拡大を防ぎワクチンの効果を高めるため11日から2回目のワクチン入りのえさの散布が始まりました。ワクチン入りのえさは感染したイノシシの確認場所から半径10キロ圏内の唐津市、玄海町、伊万里市の山林を中心に、11日と12日の2日間で合わせて1400個を散布する予定です。豚熱をめぐっては、県内でこれまでに唐津市や玄海町であわせて8頭の野生イノシシの感染が確認されていて、6月13日と14日に1回目のワクチン入りのえさの散布が行われています。
(山形新幹線、イノシシと衝突し一時停車:山形)
13日午後8時5分ごろ、山形県米沢市のJR奥羽線大沢―関根間で、東京発山形行きの山形新幹線つばさ153号がイノシシと衝突し、一時停車した。JR東日本山形支店によると、安全確認後、46分遅れで運転を再開した。乗客乗員約200人にけがはなかった。山形新幹線は在来線と同じ区間を走る「ミニ新幹線」。
(シカ用のワナにクマが…麻酔針自ら抜き暴れる:静岡)
静岡・富士宮市で7日、クマがシカ用のワナにかかった。クマは麻酔銃の針を自分で抜き暴れ続けたが、その後眠ったところを猟友会が捕獲した。市内でクマがワナにかかっていたのは、6月からの約1カ月で5頭目だという。静岡・富士宮市で7日、クマがシカ用のワナにかかった。クマは前足につながったロープを噛みちぎろうとしている様子だ。付近にはキャンプ場や別荘がある。地元の猟友会のメンバーが捕獲のため慎重に近づく。クマは一時的に大人しくしていたが、再びロープを噛みちぎろうと大暴れ。クマのおしりがこちらを向いたその時、「パン!」という音が響き、麻酔銃が命中した。ところがクマは自ら針を抜き、暴れ続けた。猟友会のメンバーも「外しやがった」とつぶやき驚いた様子だった。しかし、しばらくすると麻酔が効いてきたのか、クマはその場に座り込んで眠ったため、猟友会が無事捕獲した。捕獲したクマは体長119cm、体重39kgで、2歳から3歳の若いオスとみられている。口には大きくとがったキバ、足には鋭い爪があり、まるで怪獣のようだクマを発見した男性は「クマに(ワナにかかった)シカを食べられたことは何回もあり、持って行かれたこともあるが、実際ワナにかかったのは初めて」と話す。猟友会によると、富士宮市内でクマがワナにかかっていたのは、6月からの約1カ月で5頭目。クマはその後、人里離れた山奥へ戻されたという。市は、山に入る際は十分注意し、万が一クマに遭遇した場合は、クマと目を合わせず静かに後ずさりし、その場から離れるよう呼びかけている。
(おそろしい伝染病「アフリカ豚熱」の侵入に農水省が注意喚起)
もうすぐ夏休み。海外旅行を計画している人もいるでしょう。現地で見つけたおいしいものを日本へ持ち帰りたくなりますが、ものによっては注意が必要です。農林水産省の公式X(ツイッター)アカウント(@MAFF_JAPAN)は、渡航前に知っておいてほしい、おそろしい伝染病について注意を呼びかけています。「【この夏、海外旅行を予定されているみなさまへ】渡航の前に15秒だけお時間ください」。そんなコメントとともに、1本の動画を投稿。そこでは、日本のすぐ近くまで迫っているという家畜伝染病「アフリカ豚熱」の侵入を防ぐよう注意が呼びかけられています。農林水産省のウェブサイトによると、アフリカ豚熱は豚やイノシシが感染し、「発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病」です。人に感染することはありませんが、発生した場合は家畜産業界に甚大な影響が及びます。有効なワクチンや治療法がなく、感染すると致死率はほぼ100%。中国では、発生による死亡・殺処分により豚の飼養頭数が4割減少しました。これまで日本での発生は確認されていないものの、同アカウントでは以前、「アフリカ豚熱が釜山フェリーふ頭裏山まで迫っています」と、日本と韓国をつなぐ場所の近くでも発生していることを報告していました。「アフリカでは常在的に、ロシア及びアジアでも発生が確認されているため、今後とも、海外からの侵入に対する警戒を怠ることなく、本病の発生予防に努めることが重要です」と同省は呼びかけています。アフリカ豚熱の侵入経路は2つあります。ひとつは、ウイルスが付着した肉類の持ち込みによるもの。そのため、肉の入った食品を国内に持ち込まないことが重要です。入国前に必ず回収ボックスへ。違反者には重い罰則があり、「最大300万円の罰金または3年以下の懲役」が科せられます。肉類とひと言でいっても、生鮮肉だけでなく、さまざな種類があるので注意しましょう。動画では、バナナやリンゴなどの果物類も持ち込んではいけないものとして紹介されています。もうひとつは、人への付着によるもの。土や泥にウイルスが含まれている場合もあるため、海外では外を出歩いたあとは靴などについた土を落とし、動物がいる施設には行かないようにしましょう。空港やフェリー乗り場などでは、指示に従ってしっかり消毒を。日本へ帰ってきてから1週間、観光牧場や家畜がいる施設に近づかないよう注意してください。日本の畜産業を守るためにも、一人ひとりが気をつけて行動することが大切です。安心して日本へ帰って来られるよう、渡航先でも十分に注意しましょう。
(イノシシ・ニホンジカの生息域が拡大、最新技術活用したわなの設置方法学ぶ:秋田)
秋田県内ではイノシシとニホンジカの生息する範囲が拡大している。県が取りまとめた過去5年間のイノシシとニホンジカの目撃と捕獲を合わせた件数をみると、2023年度はイノシシが269件で5年前の約5倍に。ニホンジカも200件を超えていて、右肩上がりに増加している。また、目撃や捕獲された地域をみると、イノシシは2013年度のデータではほとんど確認されていない。しかし、5年後の2018年度には県の南部を中心に増加。そして2023年度はほぼ全域で確認されている。一方、ニホンジカも2013年度は県の北部を中心に地域が限定されていたが、2023年度は県全体に広がってきている。生息範囲が広がるにつれ、イノシシについては、農作物を食べられる、田畑の土を掘り返されるなどの被害が県内でも発生している。ニホンジカの被害は県内ではまだ報告されていないが、西日本では木を食べられる被害が深刻で、森林への影響が心配されている。こうしたイノシシなどによる被害を防ごうと、鹿角市で12日、最新技術を活用したわなの設置方法を学ぶ講習会が開かれた。講習会に参加したのは、鹿角市を含む3つの自治体の職員と猟友会のメンバー計21人。獣害対策の機器を取り扱うメーカーの担当者から、情報通信技術(ICT)と、あらゆるものをインターネットに接続する技術(IoT)を活用したわなの設置について学んだ。まずは、おりの周辺にインターネットに接続したカメラやセンサー機器などを設置する事例が示された。遠隔で、リアルタイムの状況を確認できるだけでなく、入口の扉を閉めて動物を捕獲することが可能になる。また、センサーが感知する高さをあらかじめ設定することで、大きさに合う動物がおりに入ったときだけ自動的に扉が閉まる。こうしたシステムを利用することで、昼夜を問わず安全かつ効率的に捕獲でき、課題とされる人手不足の解消に一役買いそうだ。鹿角市猟友会・稲垣正人会長:「みんなの見回りの負担がいくらか軽くなるんじゃないかと思う。スマホで全部対応できるので、その後の対策を考える時間ができる。余裕をもってやれる」。一方で、システムを導入するための費用は、最低でも50万円ほどかかる。市は、猟友会などからニーズを聞き取りをしながら、助成金制度などの構築に向けて検討していきたいとしている。
(県内でクマ出没過去最多、危害加えた場合の駆除手順確認:三重)
今年度、三重県内でのクマの出没件数が過去最多となっていることを受け、11日に三重県や警察、猟友会などが合同で対応訓練を行いました。クマに特化した関係機関の合同訓練は今回が初めてです。三重県内におけるツキノワグマの出没件数は10日時点で44件と、過去最多だった昨年度の40件をすでに上回っています。11日は、三重県や三重県警本部大台町のほか地元猟友会などから約40人が参加し、キャンプ場に複数回にわたってクマが出没した事例や、集落で人にケガを負わせ逃走した事例を想定した訓練が行われました。それぞれに連絡を取りながら、罠にかかったクマを山に逃がす流れや、人に危害を加えた場合は猟友会と協力して駆除する手順などについて確認していました。三重県などではクマの出没のピークを迎える8月末までに、県内7カ所で同様の訓練を行う予定です。
(クマの目撃情報が夏場に頻発、専門家が指摘する2つの理由:石川)
今月に入り、石川県内各地でクマの目撃情報が相次いでいます。なぜこの時期にクマがこれほどまでに目撃されるようになったのか。クマの生態に詳しい専門家は、2つの理由を指摘します。今月9日にクマの目撃情報が寄せられた、石川県加賀市山中温泉上野町では、近くの住民が「みんな怖がってはいる。この場所は意外に人家に近いでしょ。この辺であまりクマというのは出ないが、今年はいろんなところで出ている。だから自分たちも今までのクマの出方とちょっと違うのではないかと思う」と不安を口にします。石川県内各地で相次ぐクマの出没。加賀市では、今月だけですでに18件の目撃情報が住民から寄せられています。なかでも住宅地に近い墓地や道路沿いなど、人間の生活圏で多く目撃されているのが特徴です。クマの生態に詳しい、石川県立大学特任教授の大井徹さんは、夏場のクマの目撃数が8年前から高止まりしているとしたうえで、夏場にクマが多く目撃される理由について、「6月、7月はクマの交尾期で、オスが交尾相手のメスを求めて広く活発に活動するということと、それと同じ時期に満1歳、2歳の若いクマが自分の生まれた場所を離れて、新しく自分の生活する場所を探すためにこれも広く移動するため」と指摘します。また大井さんは、人里近くでクマが目撃されるようになった理由に、クマの生態系の変化を挙げます。大井さんは「これまでクマというのは、山奥に行かないと見られなかった動物だが、もうすでに人里周辺で生活している。人里近くということで猟銃が発砲できない箇所もあるし、クマにとってはかえって安全な場所、かつエサもある場所。そういう具合に里山が変化してきた」と話します。加賀市によりますと、市民に対するクマへの被害対策について、大きく3つの点を挙げています。1つ目は、防災メールやホームページでの目撃情報の提供。2つ目は、適切な場所へのオリの設置。そして3つ目は、町内会に対し、クマのエサとなる果実の樹木などの伐採費用を10万円を限度に助成するというものです。今回取材した県立大学の大井特任教授は、「このような助成制度は県内の各自治体でも整備されているが、いかに町内会など住民に対し、行政が周知していくかが重要ではないか」と話しています。
(野生鳥獣の農林被害額、23年度は下げ止まり:静岡)
静岡県鳥獣管理対策推進本部会議が11日、県庁で開かれ、2023年度の県内の野生鳥獣による農林産物被害額は2億7200万円でピーク時の09年度に比べ61%減少したと報告された。ただ、被害額は下げ止まりの傾向にあり、県はデジタル技術を活用して捕獲の効率化を図るほか、隣接県と連携した対策を強化する方針を示した。
(牛66頭襲った「OSO18」の牙や実物大パネル展示:北海道)
北海道標茶町と厚岸町で2019~23年に放牧中の牛を相次いで襲ったヒグマ「OSO(オソ)18」の教訓や、人とクマとの付き合い方を考える特別企画展が、8月3日から標茶町博物館ニタイ・トで開かれる。OSOに牛が襲われる被害は19年7月、標茶町オソツベツ地区で始まった。同町と厚岸町で計66頭が被害に遭ってうち32頭が死に、OSOは23年7月に釧路町で駆除された。企画展では、OSOの実物の牙(長さ約15センチ)や駆除した際の銃弾、推定体長2メートル25の実物大パネルなどを展示する。大正期から昭和前期に標茶町で活躍したアイヌのクマ撃ち名人3人のエピソードも紹介。アイヌはクマを「キムンカムイ」(山の神)と呼んで崇拝の対象にした一方、人を襲うクマを「ウェンカムイ」(悪い神)として仕留めてきた歴史があり、人とクマの向き合い方を考えるヒントを探る。同館の坪岡始学芸員(49)は「クマの出没や牛の被害は続いており、第2、第3のOSOも考えられる。クマの生息域と人々の生活圏が隣接している中、クマと共に生きる今後のあり方を考えてもらえれば」と話す。初日の3日午後1時30分からは、酪農学園大の佐藤喜和教授(野生動物生態学)が「クマ問題の背景と地域の取り組み」と題して講演する。定員70人で、事前の申し込みが必要。
(狩猟免許希望者7割「貢献したい」:北海道)
道の狩猟免許試験受験者へのアンケートで、7割が鳥獣対策への貢献に前向きだったのは、エゾシカやヒグマによる農業被害や人里周辺での人身被害といった「あつれき」の深刻化が背景にある。捕獲人材の育成が急務の中、道は結果を好意的に受け止める。一方、志願者の意欲や熱量を実際の捕獲活動にどう結びつけるかが今後の課題となりそうだ。
(イノシシ、住宅街・玄関前にまで:新潟)
13日から14日にかけて各地でイノシシの出没が相次ぎ、住宅の玄関前でも目撃されています。また、クマも出没していて、警察と行政が注意を呼び掛けています。警察によりますと、イノシシは、田上町では13日朝6時半すぎに田上小学校付近の竹林で、また、午後4時45分ごろと一夜明けて14日朝6時半すぎにも再び田上町田上で目撃されました。新潟市西蒲区間瀬では、14日朝6時前に住宅の玄関前に出没し、住民が警察に通報しています。また、クマは13日昼ごろに南魚沼市姥島新田付近と、13日午後5時半前に湯沢町神立で目撃されています。警察と行政が、注意を呼び掛けています。
(特定外来のキョン、カミキリ侵入阻止へ褒賞金:茨城)
茨城県は、特定外来生物のキョンやカミキリの県内定着を阻止するため、目撃情報を提供した人や駆除した人に褒賞金や奨励金を贈る制度を始めた。繁殖力が高く、生態系への影響が懸念されるためだ。担当者は、「一度定着すると完全な駆除はほぼ不可能。広く関心を持ってもらいたい」と話している。県によると、キョンはもともと、中国東南部や台湾に生息し、体長70~80センチ、体の高さ35~40センチ、体重7~10キロで、背面が茶褐色をした小型のシカ。生後半年程度で妊娠し、約1年で出産する繁殖力が特徴だ。生態系への悪影響の恐れもあり、環境省は平成17年、特定外来生物に指定した。農林水産物への被害のほか、夜間や早朝の「ギャー」という大きな鳴き声への苦情もある。近年では、千葉県の房総半島や伊豆大島(東京都)で定着している。千葉県では、勝浦市の観光施設から脱走し、野生化したとみられ、16年度に5市町だった定着域は令和4年度に17市町まで広がった。県は定着域の〝北上化〟を防ぐため、市原市と一宮町を東西に結ぶ「分布拡大防止ライン」を設定。集中的な捕獲を実施し、費用についても国の交付金と合わせ1頭で最大6千円を市町村に補助している。だが、生息数は平成29年度の約4万9600頭から令和4年度には約7万1500頭にまで増加。4年度は9000頭近くを捕獲したものの、増加を食い止めきれていないのが実情だ。千葉県に隣接する茨城県でキョンが初めて確認されたのは平成29年5月。千葉との県境に近い神栖市の橋の上で車にひかれて死んでいるのが見つかった。以後、一昨年12月と昨年9、12月、いずれも雄の4頭が確認された。雄の行動範囲は雌の倍以上で、単独行動が多いことから、専門家は「茨城県へは侵入の初期段階」とみているという。茨城県が創設した褒賞金は、今年4月1日以降に県内で撮影された写真や動画を対象に1情報当たり2000円を支払うというもの。狩猟免許所持者で、市町村から有害鳥獣捕獲許可を受けた人が県内で捕獲すれば1頭で3万円を払う。県が目撃情報に褒賞金を設けた背景には、キョンの繁殖力や、中型犬程度の大きさで人目に触れない茂みに身を潜められるため、専門家の力だけでは繁殖に追いつかないとの危機感がある。担当者は「制度に関心を持ってもらい、できるだけ多くの人の協力で監視の網を強化し、県内定着を阻止したい」と話す。
(最凶ヒグマ“OSO18”があっけない最期を迎えた理由)
66頭の牛を襲い、人間社会を恐怖に陥れた凶悪熊「OSO18」があっけない最期を迎えた理由とは…?「怪物ヒグマ」と呼ばれたOSO18と人間との戦いを描いたノンフィクション『 OSO18を追え “怪物ヒグマ”との闘い560日 』(文藝春秋)より一部抜粋してお届けする。改めて2023年6月24日のOSOによる最後の襲撃から駆除されるまでの経緯をまとめると以下のようになる。既に述べた通り、我々が駆除を許可されているのは標茶町と厚岸町であり、今回OSOが現れ駆除された釧路町は許可の範囲外にある。オスのヒグマは一日に10km以上移動することもあるので、標茶・厚岸両町から40~50kmの釧路町に現れたこと自体は、ありえないことではない。だが、なぜOSOはこの夏、これまでの「狩場」であった標茶・厚岸から離れたのであろうか。その理由は2023年以降のOSOの動きを時系列で整理すると、うっすらと見えてくる。この年は、OSOの出没が予測された阿歴内から中茶安別のエリアのトレイルカメラにOSOを上回る大型のヒグマが多数映ったことは既に述べた。クマは自分より大きいクマは基本的に避けようとする。OSOはこれらの大型のクマを避けたのか、この年最初の──結果的に最後となった──襲撃は、6月24日、中茶安別の手前の上茶安別で起きた。同25日に襲撃現場の南方10km地点で一種のマーキング行動の“背こすり”をしている姿を撮影され、7月1日に上茶安別の襲撃現場に戻ってくる。そこで我々が仕掛けた括り罠を間一髪で回避した後、最後に上尾幌方面へと向かう足跡が確認されたのが7月14日ということになる。位置関係としては、北から上茶安別―中茶安別―阿歴内―上尾幌となっており、OSOは大型クマが多数いる〈中茶安別から阿歴内〉エリアをスルーするようにして一気に南に下ったことになる。この年は、OSOの出没が予測された阿歴内から中茶安別のエリアのトレイルカメラにOSOを上回る大型のヒグマが多数映ったことは既に述べた。クマは自分より大きいクマは基本的に避けようとする。OSOはこれらの大型のクマを避けたのか、この年最初の──結果的に最後となった──襲撃は、6月24日、中茶安別の手前の上茶安別で起きた。同25日に襲撃現場の南方10km地点で一種のマーキング行動の“背こすり”をしている姿を撮影され、7月1日に上茶安別の襲撃現場に戻ってくる。そこで我々が仕掛けた括り罠を間一髪で回避した後、最後に上尾幌方面へと向かう足跡が確認されたのが7月14日ということになる。位置関係としては、北から上茶安別―中茶安別―阿歴内―上尾幌となっており、OSOは大型クマが多数いる〈中茶安別から阿歴内〉エリアをスルーするようにして一気に南に下ったことになる。駆除後に判明した様々な事実が意味するところを踏まえて、そのラストシーンに至るまでの物語を描くとすれば、次のようなものだったのではないか。〈あの場所に行けば、いつでも美味いエゾシカの肉にありつける〉。森の中にいくつかエゾシカの不法投棄場所を見つけたOSOにとって、そこはまさに「レストラン」であった。山菜やドングリなどの木の実をとるよりも簡単に肉を食えるため、いつしかOSOは肉以外のものを口にしなくなっていた。5歳になったある日、OSOは牛の肉を口にする。放牧中に自然死した牛の死体を食べたのか、それとも最初は好奇心で牛を襲ったのかはわからない。いずれにしろ、それは、エゾシカよりもはるかに美味だったに違いない。草木類や果実が見つけにくくなる夏場、牧場にさえいけばいくらでも襲えて、しかもエゾシカほど俊敏ではない牛は、OSOにとって貴重なご馳走となった。だが襲撃を繰り返すうちに人間側の警戒も強まり、ついには追跡の手がすぐ近くにまで及び始める。以前のように一週間、二週間という短い周期で連続して襲うことは難しくなっていった。襲撃を初めてから5年目となる2023年。OSOは6月24日に一頭の子牛を襲ったものの、背中の肉を食べたところで、人の気配を感じて逃げ出した。一週間後に現場に戻ったものの牛の死体は既に分解が始まっており、左脚をかじりとるのがやっとだった。さらにこの年は、OSOの「狩場」に巨大なクマが集まるようになり、OSOは追い出されるようにして、「狩場」を去らざるを得なかった。向かった先は、一番楽にエゾシカの肉が手に入る上尾幌の「レストラン」、そしてもう一つの「レストラン」があるオタクパウシだった。
(大量繁殖キョンの捕獲現場:千葉)
今年5月、茨城県で特定外来生物「キョン」の目撃情報に報奨金が出されることが発表された。さらに6月28日には、茨城県との県境付近にある埼玉県行田市で初めてとなるキョンの目撃情報が公表された。その分布拡大が加速するなか、キョン被害の“震源地”だった千葉県では、どのように捕獲や駆除を行なっているのか。猟師や精肉解体所を取材した。もともと千葉県勝浦市にあった施設(2001年に閉園)で飼われていた個体が逃げ出し、千葉県南部を中心に定着したとされる特定外来生物「キョン」。千葉県内の推定生息数は2022年度末時点で約7万1500頭(千葉県自然保護課調べ)にまで上り、過去10年で約3倍という爆発的な増加を見せている。令和4年度における千葉県内のキョンによる農作物の被害は420万円と少ないものの、その分布が市街地に及んでいるケースが多い。そのため「家庭菜園が全部やられた」「キョンが庭に侵入しないよう家の外周にバリケードのように網を張り巡らせた。これらはすべて実費」といった人家の被害のほか、「夕方から夜にかけてキョンがギャーギャー鳴く声を聴くと憂鬱になる」などと心的ストレスなどへの影響も大きいことが問題となっている。なぜここまで繁殖が進んだのか。千葉県環境生活部自然保護課の担当者は、次のように言う。「キョンは繁殖力が強く、メスは1産1子ですが、早ければ生後半年で妊娠し、約210日の妊娠期間を経て出産します。捕獲方法としては“くくり罠”がもっとも多く、全体の8割を占めています」。「くくり罠」とは、どういったものなのか? 猟師免許を持つだけでなく、捕獲した有害鳥獣を解体・食肉化し、骨や皮などを含めて商品として活用する「猟師工房ドライブイン」代表・原田祐介さんに聞いた。「キョンは小型で、その体重は5キロから最大13キロほど。なのでイノシシやシカなどを獲る罠は作動しません。そこで、私の会社ではキョンが獲れる『キョンすらトレイル』という罠を2年ほどかけて開発しました。これを地面に埋め、それを踏んだキョンの足をワイヤーでくくって捕獲します」(原田さん)。1つの「キョンすらトレイル」で一度に捕獲できるのは1体までで、だいたい同時に10ヶ所ほど設置するという。設置場所としては、知り合いの民家をはじめ、農家から「このあたりによく出るから罠を仕掛けてほしい」とお願いされた場所などが多いそうだ。これらの罠を設置するには「わな猟免許」が必要で、原田さんだけでなく、市町村と連携した狩猟者団体・猟友会のメンバーなどがその役割を担っている。結果として、令和4年度には8864頭の捕獲に成功。だが、捕獲した個体のほとんどが、山中に埋められたり、焼却されたりしているのだ。原田さんは、国内で初めてキョンを食肉化し、販売を始めた第一人者だ。「私の考えは『せっかくいただいた命を捨てるの申し訳ない』というもの。キョン1頭を捕獲して申請すれば、県からは5000円、国からは1000円の交付金が出ますが、さらに食肉施設が買い取る仕組みを構築できれば、猟師の収入安定にもつながります」(原田さん)。食肉にする場合は、とにかく早さが大事なのだという。朝に仕掛けた罠は遅くとも翌朝には見回りし、かかっていたら、その場で「止めさし(頸動脈を切り絶命させること)」を行なって血抜きするそうだ。「食用にする場合は、少しでも腐敗を遅らせるために『止めさし』を行います。また、肉の変色を防ぐために血抜きも行います。そして、遅くとも1時間以内に精肉所に届け、解体し、内臓を取り出す必要があります」(原田さん)。千葉県大多喜町の解体処理施設でキョンやイノシシなどの解体処理に携わる野崎安里さん(35歳)は、「キョンは体が小さいので、解体作業にはかなり繊細な手捌きを必要とします」と言う。「私は10数名の猟師さんとお付き合いがありますが、猟師さんから『罠にかかったよ』と電話が来たら現場に急行し、止めさし後の個体を引き取ります」(野崎さん)個体を引き取って施設に戻ったら、できるだけ早く、遅くとも2時間以内に内臓を取り出し、専用の冷蔵庫で2日間熟成。その後、もも肉、ヒレ肉、ロース肉の3種類に精肉する。1体から取れる肉は、わずか2キロほどだという。手際よく次々と作業する野崎さんに、「解体中は何を考えているのか」と声をかけてみた。すると、「最初のころは『ごめんね、ちゃんとおいしく食べられるようにきれいに解体するよ』と思いながら作業をしていましたが、今ではほとんど無心です」と答えてくれた。キョンの小さい体の中から内臓が出てくる中でも、顔色を一切変えず、淡々と作業を続ける野崎さん。内臓に明らかな異常がある場合は廃棄するそうだが、そんなケースは「ほとんどない」という。野崎さんの1日はなかなかハードで、この日は5キロ台のメスのキョン2体とオスのキョン1体、加えて53キロもの巨大なメスのイノシシ1体の解体を行なった。「猟師さんは前日に仕掛けた罠を早朝に見回りし、早いときは朝6時半くらいに電話してくるんです。1日の受け入れはだいたい昼までで、午後は解体作業に回す、という流れがほとんどですね。キョン1頭につき解体時間は30~40分、イノシシは40分ほどで、解体は1日5頭が限界です。解体作業の合間には、2日間熟成させた個体を精肉する作業に取り掛かります」(野崎さん)野崎さんは、解体したキョンの心臓で異常のないものは自らの手法で干し、ジャーキーにして飼い犬のシベリアンハスキーに与えているという。「犬に安全なドッグフードを与えたい」という野崎さんは、いずれキョンの肉を使ってドッグフードを開発したいと展望を語っていた。最後に、千葉県自然保護課の担当者は、今後のキョンの防除計画について次のように述べた。「千葉県から分布が広がったとされる茨城県とも、キョンの目撃情報などを共有しています。また、千葉県内には現状17市町にキョンが分布していますが、これ以上の市村への広がりを防ぐために、市町の外周に罠を設置しています。さらに、一般の方を対象とした千葉県有害鳥獣捕獲協力隊を去年から公募し、キョンをはじめとした有害鳥獣捕獲のための隊員を募っています。多角的な取り組みを行うことで、キョン殲滅を目指しています」(千葉県自然保護課担当者)。だが、原田さんは「罠の設置や協力隊の公募以外に、もう一つ大事なことがある」とする。「イノシシや鹿のように誘引物質が明らかになっていないため、キョンを確実に誘き寄せる方法がありません。そのため、繁殖に対して捕獲率が低く、数が追いついていないのが現状だと思います。本当に殲滅を目指すならば、罠の設置や人員増量だけでなく、生物学研究者によるキョンの誘引物質の研究にも本腰を入れるべきなのではと思います」(原田さん)。基本的にキョンは1年を通して繁殖するとされており、この猛暑の中でも、お構いなしに増え続けている。千葉県から茨城県、埼玉県にまで分布を広げたキョンの繁殖を、止めることはできるのだろうか。
(令和6年度北海道狩猟魅力PRイベント・相談会:東京)
北海道の狩猟の現状や魅力について、道内の猟区(占冠村・西興部村)での事例を交えてお伝えします。北海道での狩猟等について個別に相談できる相談会も行います。
(同じ地域で目撃が相次いだケースを対応し対応訓練:秋田)
秋田県内各地でクマの目撃が相次ぐ中、市街地でクマが出た場合を想定した対応訓練が行われました。12日由利本荘市の石脇地区で行われた訓練には警察官のほか県や市の職員などが参加しました。訓練は小学校や中学校もある住宅地で夜から次の日の朝にかけて3回もクマの目撃があったという想定です。3つの班で捜索を始めて約40分が経ち中学校のグラウンドへとやってくるとグラウンドの脇にいるクマ役の男性をようやく見つけました。ここからは本物のクマと対峙することを想定して安全を考慮して慎重に対応します。猟銃による駆除までの流れを確認する実践的な訓練となりました。参加者にとって新たな発見があった一方で情報共有の面などで今後改善すべき課題も残りました。
(クマを近づけないための『草刈り』見通しを良くして市街地への侵入を防ぐ:北海道)
クマの出没が多い札幌市南区で、14日、クマを市街地に近づけないための草刈りが行われました。札幌市南区藤野の野々沢川での草刈りは、市民団体「クマボラ」が企画しました。クマは川を通って人里に近づきますが、身を隠せる高い草を刈ることで、見通しを良くして市街地への侵入を防ぐのが狙いです。地域住民らおよそ20人が参加し、3時間ほどかけて草刈りを行いました。
(シカたちの食事が独特な景色生み出す「自然の芸術」“ディアライン”倒木に出現:奈良)
奈良公園で、倒れた木に群がる数十頭のシカの大群がカメラに捉えられた。シカが木の葉っぱを平らげたあとには、自然の芸術“ディアライン”が広がっていた。シカは、食欲が旺盛で、森の生態系を崩してしまう可能性もあるという。奈良公園で3日午前6時ごろ、倒木に群がるシカの大群が撮影された。撮影された姿だけでも、少なくとも30頭以上はいる状態だ。シカたちは脇目も振らず、首を伸ばして一心不乱に葉っぱを食べ続けている。約1時間半後には、ほとんどの葉っぱを平らげてしまった。青々とした木が一転、枯れ木のような状態になった。奈良公園では、シカによる、ある「珍しい現象」が起こっていた。シカが食べた葉っぱを食べる前後で比べてみると、上の部分だけ青々とした葉っぱが残った形になっている。これは“ディアライン”と呼ばれるもので、奈良公園に生えている木の葉っぱは、シカが届く約2メートルの高さで生えそろっている。本来のディアラインは、木々がたくさんあるにも関わらず、遠くまで見通すことができるのが特徴だ。この独特な景色を一目見ようと訪れる観光客も多いという。シカが生み出した自然の芸術“ディアライン”は、良いことばかりではない。シカは食欲が旺盛で口が届く2メートル以下の植物などを食べ尽くし、森の生態系を崩してしまう可能性がある。今回の倒木もシカによる食害が原因なのか、奈良公園の担当者に尋ねてみた。今回、倒れた3本の木はシカのせいではなく、木が腐っていたところに大雨が降ったことが原因ではないかという。倒木のディアラインは、めったに見られない風景で、見られた人は運がいいという。
(あなたの知らない「現役最強のヒグマハンター」の生き様:北海道)
「あれは親子連れのクマ。“獲ってください”と言わんばかりに俺の家の方に歩いてくるもんだから散弾銃で撃ってやったのさ。それが始まりだな」。これまで捕獲したヒグマの数は400頭近く…現役最強のヒグマハンターとはいったいどんな人物なのか? 「怪物ヒグマ」と呼ばれたOSO18と人間との戦いを描いたノンフィクション『OSO18を追え “怪物ヒグマ”との闘い560日』(文藝春秋)より一部抜粋してお届けする。そもそも私が道東の標津町でNPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」を立ち上げたのは2006年のことである。標津町は人口6000人に満たない小さな町だが、古くからサケがよく獲れることで知られ、一時は、日本で水揚げされるサケの6~10%はこの町で水揚げされていた。町内を流れる標津川は、多い年には30万匹を超えるサケの遡上があった町のシンボルでもある。1961年生まれの私はこの標津川で産湯をつかった“標津っ子”で、本業は父から継いだ「大津自動車興業」という自動車整備会社の経営者である。そんな私がヒグマとの関わりを持つようになったのは、子どもの頃からの趣味でもある釣りがきっかけだった。サケが豊富な標津には昔から道内外からサーモン狙いの釣り客が多数訪れていたが、一部には釣り場の海岸を汚したりするマナーの悪い人がいたために、地元の漁師としばしばトラブルになっていた。そこで私はサーモンフィッシングのルール作りに取り組み、26歳のときに日本初となる海のサケ釣り大会「オールジャパンサーモンダービー」を開催した。以降、道内の遊漁行政にも深く関わることになる。1995年には「忠類川サケマス有効利用調査」が始まり、私は同調査の実行委員会の副委員長に任命されるのだが、この川はヒグマの生息地でもある。そこでシーズンともなると私は毎日夜明け前から、釣り人が行き来する道路や河原を見て回った。もしクマの痕跡があれば、釣りの開始時間を遅らせて安全確認を行い、場合によってはクマと遭遇した釣り人からのSOSを受けて救出に向かうといった活動に従事するようになった。最初の頃はクマの痕跡や足跡の見方もわからなかった私に、それを一から教えてくれたのが、川を見回る巡回指導員の隊長だった斉藤泰和である。斉藤は釣りだけでなく、狩猟もやっており、ハンターとして赤石とコンビを組んでいた。赤石直伝と言えるクマの追跡技術にかけてはハンター仲間ではトップクラスといえる存在だった。家業が電気工事店であったことから、仲間内では「電気屋さん」で通っていたが、この斉藤が私にとって、最初のヒグマの師匠と言えるのかも知れない。以来、私は25年間に亘って、毎年クマの痕跡を探し続けてきた。その年月を経て、ヒグマという動物の生態を学び、ヒグマが通った後の草の倒れ方ひとつでその大きさや向かった方向も把握できるようになった。見回りの最中にヒグマと接近遭遇する機会も何度かあったが、その目利きにより危険な目に遭うことはなかった。何しろ、もし釣り人とクマとの間で何か事故が起こってしまった場合、「ルールを守って誰もがサーモンフィッシングを楽しむことができる釣り場」という日本初の試みが水泡に帰してしまうことは確実だった。だから、安全面には万全を期したのである。一方でヒグマと釣り人が遭遇する機会も年々明らかに増えてきていた。人間の生活圏のすぐ近くまでクマが活動域を広げてきている実態を知るにつけ、将来的に人間社会との軋轢が高まることに危機感を覚えるようになった。そこで私は2006年に「根釧地区における野生動物の調査研究及び自治体からの管理委託による野生動物管理」を目的として、NPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」を設立したのである。初代理事長は斉藤泰和だ。というわけでNPO法人の事務所は、私の経営する大津自動車の事務所と兼用する形になっている。業務課長である赤石正男の主要な「業務」とは有害なヒグマの駆除に他ならない。赤石はもともと重機のオペレーターをしていたが、北海道における建設業は、1月から5月のゴールデンウィーク明けまでは積雪のため“開店休業状態”となる。この時期は冬眠明けのヒグマを獲るには絶好のシーズンである。20歳で銃の免許を取るとすぐに赤石は、ヒグマ猟を始めた。当時は「春グマ駆除」の最盛期であったからだ。「春グマ駆除」とは、1966年から1990年まで北海道が実施していたヒグマの個体数減少策である。その背景には戦後、北海道においては人口が急激に増加し、森林開発などが進んだ結果、生息圏を追われたヒグマによる家畜や人身への被害が相次いだことがある。そこでクマの足跡を追いやすい残雪期に冬眠明けのクマを集中的に捕獲することで、この被害を減らす施策として「春グマ駆除」が認められていたのである。1頭捕獲するごとに自治体から奨励金が支払われ、当時はヒグマの毛皮や胆嚢(熊胆)が高く売れたため、ハンターにとっても経済的な恩恵の大きな制度であった。結果、春グマ駆除によりヒグマの個体数は激減し、一部の地域では絶滅が危惧されるほどになった。そのため北海道はヒグマ対策の方針を「絶滅から共存へ」と180度転換し、1990年に同制度を廃止することになる。だが、赤石が銃を持ち始めた約50年前は、ヒグマを獲ることが自治体からも奨励されていた時代だったのである。初めて銃を持った20歳の秋、赤石は自宅裏の牧草地に現れたヒグマを早速獲っている。「あれは親子連れのクマ。“獲ってください”と言わんばかりに俺の家の方に歩いてくるもんだから散弾銃で撃ってやったのさ。それが始まりだな」以来、70歳を超えた今に至るまで赤石がクマを獲らなかった年は一度もない。赤石によると「(単独猟で)120頭以上獲ったところまではオレも記録していたんで確実だけど、それ以降は記録してないから(捕獲数は)わかんなくなったな」ということになる。その赤石と私が知り合ったのは、私がまだ20代の頃で、これも釣りを通じてだった。「電気屋さん」こと斉藤と赤石は、シーズンごとに釣り竿と銃を持ち替えて道東を駆け回る仲間で、私も赤石と中標津町の釣り具店でよく顔を合わせ、いつしか一緒に釣行するメンバーになっていた。そのころから赤石が卓越したハンターであり、春には多くのクマを獲る名人級の腕前であると徐々に知るようになる。長身痩躯、口数はごく少なく、身のうちに静かな精気を漂わせているような雰囲気に最初は近寄り難い気もしたが、「シカ撃ちに行くから、お前、運転手すれ」と赤石に言われたのをきっかけに私は赤石と行動を共にするようになったのである。年齢は赤石の方が10歳上である。初めて同行した猟で目撃した赤石の凄さは昨日のことのように覚えている。そもそも山を歩くスピードが尋常ではない。山の中ではまるで野生動物のようにしなやかに動く。そうかと思うとぴたりと止まり、はるか遠くを見つめている。「ほれ、あそこにシカがいるべ」と言われても、私には何の変哲もない林しか見えない。すると赤石は300m先の林に向けて一発撃った。林に行ってみると、そこには立派な角を持ったエゾシカのオスが倒れていた。赤石は樹々や枝によって完全にカモフラージュされていたシカの角をしっかりと見分けていたのである。とにかく猟となれば夜明け前に家を出て、日が暮れるまでずっと共に山野をかけめぐるような日々を過ごして、赤石正男というハンターの凄さがよくわかった。ヒグマと山に関する豊富な知識、ヒグマの行動を完全に予測して追い詰める追跡技術、800m先のヒグマを仕留める図抜けた射撃技術や運動神経……私が見た中で赤石の右に出るヒグマハンターはいなかった。やがて赤石は重機オペレーターの仕事を辞め、羅臼で仲間たちと共にトド猟の船頭をするなどして生計を立てるようになる。そこで私は猟仲間たちと相談し“現役最強のヒグマハンター”である赤石を業務課長としてNPO法人に迎え入れたのである。その意味では彼は日本では数少ない、給料をもらってクマやシカを撃つ「職業ハンター」のはしりでもあるのだ。NPOの業務課長として有害駆除の捕獲、檻での捕獲、生体捕獲、仲間との巻き狩りなどで捕獲したヒグマは250頭を超える。これに単独猟で獲った120頭を加えると、赤石のこれまでの捕獲実績は400頭近い数字となる。
(クマ被害と動物保護との葛藤、確実な被害防止対策が急務)
昨年よりクマの出没が相次ぎ、農作物への被害や人的被害も多く起きています。2023年の人的被害は「沖縄・九州・四国地方」を除いた北海道と本州で、198件・219人が被害に遭い、その内6名が死亡に至っています。全国で最も多くクマ被害に遭ったのは秋田県で70名、そのため捕獲数も最も多く、2,183頭が捕殺されています!今年も秋田県では、7月2日現在で6名が被害に遭っていますが、2024年のクマの捕獲数の上限を800頭台とする方針が出されました。クマ被害と動物保護の葛藤を抱えている現状が見えてきます。これは環境省が公開している「クマ類の捕獲数(許可捕獲数)」から、2024年度(令和5年度)を抽出したものです。水色で着色した「茨城・千葉・愛知・大阪・和歌山」の1府4県では、捕獲数はゼロでした。一方で、北海道は1,422頭、秋田県は2,183頭が捕殺されており、秋田県に生息するツキノワグマの、推定4,400頭のほぼ半分の数です。これは先と同じく、環境省が公開している人的被害の一覧から、2024年度(令和5年度)を抽出した表です。多くの都府県ではクマの出没は相次いでいますが、人的被害が少ないのが現状です。ヒグマの被害は北海道で6件・9人、その内2名が死亡しており、岩手県でも46件・49人が被害に遭い2名が死亡に至っています。しかしながら、秋田県では死亡者は出ていませんが、62件・70人が被害に遭っており、北海道の約10倍と被害が拡大しているのが分かります。この数字から先のクマの捕殺数は、人的被害の件数に比例しているといってよいでしょう。2024年7月5日の「FNNプライムオンライン」によると、7月5日に秋田県庁で開かれた学識経験者などで組織する検討委員会では、2024年度のクマの捕獲数の上限について協議が行われました。その結果、推定される生存率や繁殖率などを基に、上限を800頭台とする方針を示しています。ただし、捕獲数が上限を超えた場合でも「有害駆除」による捕獲は制限しない、との条件付きです。・去年と同じ数を捕殺するとツキノワグマの生態を脅かす・クマの好物とされるブナの実が、今秋県内では「並作」となる予想・クマが山で食料を調達できる・人里に現れることが比較的少なくなると予想。これらの要因から、7月中旬にも具体的な捕獲上限数を示す予定となっています。7月4日時点の秋田県でのクマの目撃情報は531件で、被害件数は5件・6人と今年も全国でトップになっています。また、捕殺数も既に46頭にのぼっていますが、次のように全国では6番目に留まっているのです。6月27日時点では北海道が106頭とトップであり、次いで岩手県にて104頭が捕殺されています。岩手県では人的被害が5件・6人起きており、1名が死亡に至っています。この数字から見ると今年は北海道のヒグマや、岩手県のツキノワグマの被害が多くなると予想してしまいます。確かにクマの出没は全国的に多くなっていますが、出没したクマを全て捕殺すると絶滅する恐れもあります。そうなると、自然界の生態系のバランスが崩れることとなり、どのような副作用が起きるか分かりません。クマの保護と確実な被害防止策は、各自治体だけでなく国策として急務であると、いえるのではないでしょうか。
(ウサイン・ボルトよりも速い「クマ」、出合わないための対策は?)
東海地方でクマの目撃情報が相次いでいます。まずは、クマに出合わないことが大切です。鈴やラジオなどがない場合は、大きな声を出してください。クマに人間の存在を知らせて、近寄ってこないようにしましょう。■クマの活動が活発な早朝や夕方の散歩を避ける 里山などの散策は早朝・夕方以外にしましょう。■生ごみを放置しない クマのえさ場になってしまうことがあるため、放置するのはやめましょう。では、実際に出合ってしまったときにはどうするか。■クマから目を離さず、ゆっくり後ずさりしながら離れる 背中を見せて走って逃げると、攻撃される可能性があります。もし、クマが襲ってきたら…■建物や車内に避難■うつ伏せになり、首の後ろで両手を組む。ついつい出くわしてしまうと気が動転して、走って逃げた方がいいんじゃないかと思いがちですが、走っても逃げ切れません。ツキノワグマの走るスピードを時速に換算すると約50キロ。陸上100m世界記録保持者のウサイン・ボルトさんのスピードを時速に換算すると時速37.6キロなんですね。人類最速を上回っているので、到底逃げられません。クマ避けスプレーなどの対策も有効だということです。
(「撃ち方悪いとジビエにならない」クマ駆除問題で討論)
お笑いコンビ、メッセンジャーの黒田有(54)とニュースキャスターの辛坊治郎氏(68)が11日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金曜午後1時50分)に出演。クマの駆除に関する問題について討論した。番組では「週刊ほっとけないニュース」として、クマの駆除に対する報酬が危険に対して見合わないとして猟友会が辞退するケースがあるという問題を取り上げた。黒田は「実際に熊と対峙(たいじ)した人に話を聞くと、本当に命がけで、トラウマになるくらいの恐怖だ」と明かした。辛坊氏は「かつては熊1頭仕留めると、熊の胆(くまのい)を売れば半年から1年食べていけるだけの臨時収入になっていた。リスクを冒してでも仕留める意味があったので、クマがハンターの対象になってた。だが、今はもう売れなくなってしまったので、それが最近クマが増えた一因にもなっていると考えられる」と見解を述べた。黒田は「今ジビエ(狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉)がブームで、クマの肉が高く売れるんじゃないかとよく言われる。でも狩猟免許を持つ友人の話だと、仕留め方が悪いと食肉にはならないと。撃ち方が悪いと、肉に血が回ってしまって、硬くなったり、臭みがついてしまったりして売り物にならない」と話した。
(中国紙が日本の「狩猟ブーム」に注目)
近年、住宅地に野生動物が出没する事例が増えるなか、狩猟に関心を抱く日本人が増えているという。この動きに注目した中国紙が神奈川県秦野市や秋田県阿仁町などを訪ね、狩猟の魅力やその根底にある豊かな地方の文化を取材した。朝6時半、私たちは神奈川県秦野市にいた。首都東京に近い神奈川に位置しながら、秦野はまるで別世界だ。野菜を育てる農業従事者たちは昔ながらの木造家屋に住んでいるし、周囲ではコンビニをほとんど見かけない。霧の深い山は鬱蒼とした森林に覆われており、そこにはイノシシやシカ、サル、さらにはクマまでもが生息している。かつてそうした動物は、人間には干渉せずに自分たちだけで暮らしていた。だが最近、人間の生活圏におけるクマの目撃情報が相次いでいる。ここ数年メディアは、クマが民家の近くを徘徊していたとか、ベランダで寝ていたとか、はたまた台所で食べ物を漁っていたなどといったニュースを繰り返し報じている。環境省によると、2023年4~11月のクマによる人身被害の発生件数は193件(死亡者6人)で、これは2006年以降で最多だという。クマ研究の第一人者である東京農業大学の山崎晃司教授は、クマが住宅街に降りてきた理由として、2023年は猛暑が長く続き木の実などの食料が不足していたことと、おそらくクマは人間を恐れていないことの2点をNHKの取材であげている。人里に現れる野生動物で、クマに次いで多いのはイノシシだ。獣害に苦しむ地域では、野生動物の駆除を求める声が高まっている。その一方で、日本の猟師のなかにはこの機に伝統的な狩りを復活させようとする人もいる。日本の地方には、都会に暮らす人が思いもよらないほど豊かな多様性があり、その土地に古くから根づく狩猟の慣習が脚光を浴びているのだ。本紙が秦野で狩猟を取材した日は、強風にもかかわらず10人のメンバーが集まっていた。あるメンバーの運転する古びたトラックの後部座席には、犬用のケージが載せられている。その隣にはジープと2台の新しいトラックが並んでいた。参加者のほとんどが米国のキャンプ雑誌から抜け出てきたような服装をしており、全員が散弾銃を担いでいた。「難しい技術は必要ありませんが、山について知っていなければなりません」。25年の経験をもつベテラン猟師でこの狩猟グループのリーダーであるセキマタ・コウジはそう言うと、メンバーにその日のルートやそれぞれの配置、携帯するGPS機器の使い方などについて簡潔に説明した。「動物の寝場所や動き方を知っていれば、どこで待つべきかを予測することができます。とはいえ、ときどきしか狩りをしない『サラリーマンハンター』は、動物が至近距離にいても見逃してしまうのですが」とセキヤマは言う。
(路上に散乱する"コンビニ袋"…:北海道)
7月14日午後、オホーツク海に近い北海道滝上町でクマが目撃されました。14日午後3時30分ごろ、滝上町上渚滑原野の道道996号を自転車で走行していた30代男性が、コンビニエンスストアの袋が散乱しているのを発見しました。よく見ると、右手の山の方向にクマの頭が見えそのまま通過。後ろを確認したところ、10メートルほどの距離までクマに追いかけられていたことに気付いたということです。男性は自転車で逃げ、役場に通報。ケガはありません。クマは体長1.5~2メートルほどだったということです。警察が到着した際は袋が見つからず、中に何が入っていたのかなどは確認できていないとしています。最近周辺でクマの目撃情報はありませんが、警察がパトロールするなどして注意を呼びかけています。
(貨物列車がイノシシと接触し一時見合わせ:広島)
14日午前4時55分ごろ、広島県東広島市のJR山陽線入野―白市間で名古屋貨物ターミナル発熊本操車場行き貨物列車がイノシシと接触し、停車した。JR西日本中国統括本部によると、この列車は速度を落として西条駅に到着したが、イノシシが線路内に横たわっているため、三原―白市間で運転を見合わせている。JR山陽線三原―白市間は14日午前9時、運転を再開した。上下計14本が運休するなどして約3200人に影響が出た。
(「家の庭をクマが歩いていた」住宅街で複数の目撃情報:宮城)
警察によると12日午前10時30分頃、仙台市泉区住吉台西4丁目で「家の庭をクマが歩いていた」などと付近住民から110番通報があった。その後11時10分頃にも同じ4丁目地内で目撃情報があり、警察は注意を呼びかけている。人的被害はない。またクマが目撃された付近には小中学校があり、住吉台小学校は全員5時間授業として保護者へ直接引き渡し、住吉台中学校は集団下校として教員が見回りをするということ。
(北海道大学の構内にエゾシカ:北海道)
7月11日、北海道札幌市中心部の札幌駅も近い北海道大学の構内にシカが現れました。住民や学生からは、驚きの声とともに新たな証言も飛び出しました。7月11日午前9時50分ごろ、札幌市北区の北海道大学の構内で撮影された映像です。立派な角のあるオスのシカです。撮影した人は、「シカが柵のすぐ近くにいて、目があってびっくりした」と話しています。現場はいわゆる「石山通」に面した交通量の多い場所で、札幌駅までも約500メートルの市街地です。実はこれまでも目撃情報があるようです。現場には高さ約2メートルの柵がありますが、南側の塀は飛び越えられるほどの高さになっています。周辺ではたびたびシカが出没しています。2023年10月には、南に約500メートルの北大の植物園にシカ1頭が侵入。臨時閉鎖となりました。一連のシカ騒動。北海道大学は「川や山には面していないのでシカは構内に住んでいないと考えている。ただ、どこから入ってきているのかわからない」とし、今後の対応を検討するとしています。
(小中学生の通学路に“暴走イノシシ”:鹿児島)
鹿児島市で5日、毎朝、小中学生が通る「通学路」を車並みの猛スピードで走る“暴走イノシシ”が撮影された。イノシシが現れた時間は、児童が登校する10分前だったという。道幅は1.5m程度で、一本道となっていて、もし鉢合わせしたら逃げ場がないと言える状態だ。鹿児島市で5日午前7時過ぎ、幅の狭い歩道を車並みの猛スピードで走る“暴走イノシシ”をカメラが捉えた。イノシシが目撃されたこの歩道は、毎朝、小中学生が通る「通学路」だった。撮影者は「本当にあと10分遅かったら、小学生がイノシシに突っ込まれるんじゃないかって想像したら怖かった。まさかこんなところでイノシシがって思いました」と語る。撮影者によると、イノシシが現れた時間は児童が登校する10分前だったという。イノシシが走っていた歩道について撮影者に聞くと「狭いですね。小学生が1列になって歩くような歩道」と話す。川と車道に挟まれた歩道の道幅は1.5m程度で、道は一本道となっていて、もし鉢合わせしたら逃げ場がないという。その後、“暴走イノシシ”は、市街地の方へそのまま走り去っていったという。
(ロータリーにシカ5頭出没:北海道)
釧路市幣舞町の幣舞公園前のロータリーで13日夕、シカ5頭が出没した。繁華街・末広地区から釧路川を挟んで300メートルほどの距離で、通りかかった道外からの観光客らが珍しそうに写真を撮っていた。
(サッカーゴールに飛び込んだエゾシカ発見:北海道)
7月16日朝、北海道留萌市の中学校で、サッカーゴールのネットにシカが絡まり動けなくなっているのが見つかりました。勢いよくサッカーゴールに飛び込んだのでしょうか。7月16日、留萌市の港南中学校でシカがネットに絡まり、動けなくなっているのが見つかりました。時折苦しそうな様子を見せる中、駆け付けた市役所職員がシカの救出を試みますが…なんとかネットを切り無事救助。最初は力なく倒れ込んでいたシカですが、必死に起き上がります。しかし相当疲れ果てた様子。現場付近は車通りも多く、児童生徒の通学も始まることから、シカは市や警察によって郊外に運ばれ、無事、山にかえされました。
(クマ捕獲ワナ設置、防犯カメラには…:青森)
クマの目撃が相次いだ弘前市の山にワナが設置されました。ことしは県内のまちなかでもクマの目撃が相次いでいて、対処方法を学ぶ訓練も行われました。先月17日弘前市小栗山のアップルロード沿いでクマが目撃されました。捕獲用のワナは目撃現場から山側へ入った私有地に設置されました。こちらは今月1日私有地の防犯カメラが撮影した映像です。1頭のクマがペットボトルに近寄ってなかの液体をなめています。さらにきのうの夜も。前足を器用に使ってペットボトルを取る様子が映っていました。ワナは私有地を所有する中村元彦さんが地元のハンタークラブに依頼し弘前市から借りて設置しました。ドラム缶2つを筒状につなぎ合わせたもので、中にリンゴを入れクマが手に取ると檻が閉まる仕組みです。津軽藩ねぷた村 中村元彦 理事長「ここクマの通り道で私クマに何度も出会っています 万が一誰かが事故にあっては遅いということで なんとかお願いして捕獲無事出来ればと思っていました」。小松ハンタークラブ 蝦名良治 代表「ことし騒いでいる通りクマが多くて人身の被害があっても駄目なので設置しました」。弘前市ではけさも葛原地区のりんご畑でクマが目撃されました。被害はなかったということですが、市内ではことし18件の目撃情報があり、市が注意を呼びかけています。八戸市では地元猟友会など70人が集まり住宅街にクマが出没したことを想定した訓練が行われました。住民の安全を守るためどう行動したら良いのか対応を考えたあと実際に駐車場を住宅街にみたてて実地訓練に臨みました。住民に警戒を呼びかけながら爆竹で大きな音を立て、クマ役の人を住宅街の一角に追い込みます。そして後方を確認した上で警察官が猟友会に発砲許可を出しました。八戸市内では先月、市川町の国道沿いにクマが出没して実際に発砲した事案があり市街地に迫るクマへの対策が急がれています。県猟友会 十二役美喜男 会長「いろいろな手順を確認しあう上では最高によい訓練だったなと」。八戸警察署 太田辰治 刑事生活安全官「引き続き関係機関と連携してクマに対応していけるようにしていきたいと思います」。国は人身被害の恐れがある場合などには条件つきで市街地での銃猟を可能にする方向で検討を進めていますがそれまでの間現場では警察と猟友会などが連携して対応することが求められています。
(住宅街で複数のクマ目撃情報、警察や猟友会などが警戒:北海道)
13日午前、千歳市の住宅街でクマ1頭が目撃され、警察などが出て警戒に当たりました。13日午前10時半ごろ、千歳市文京1丁目の住宅街で、近くに住む男性から「ベランダからクマ1頭が走っているのが見える」と警察に通報がありました。警察によりますと、クマは体長1メートルから1メートル50センチほどで、集合住宅の敷地内を走り抜けたあと近くにある公園に入っていったということです。この目撃のすぐあとにも公園近くの緑地帯でクマが目撃され、市や警察、それに猟友会のハンターが出て警戒に当たりましたが、ふんなどの痕跡は見つからなかったということです。市はクマが目撃された場所の近くに注意を呼びかける看板を設置しました。また警察は付近の住民に対してクマを目撃しても決して近づかず通報するよう呼びかけています。
(電車の乗客が線路上にいるクマ1頭目撃:山形)
13日午後、真室川町のJR奥羽本線の線路上にクマ1頭がいるのを電車に乗っていた乗客が発見し、110番通報しました。現場付近に住宅があり、警察でパトカーを出して警戒するとともに住民に注意を呼びかけています。警察によりますと13日午後0時30分ごろ、JR奥羽本線釜淵駅の北方約450メートルの線路上にクマ1頭(体長不明)がいるのを新庄方面行きの普通列車に乗っていた20代男性が発見し、110番通報しました。クマは東側へ移動していったということです。被害は確認されていません。現場付近に住宅があり、警察では町役場に連絡するとともに、パトカーを出して現場周辺の警戒と住民への注意を呼びかけています。
(クマ目撃相次ぐ:福島)
県内で13日、クマの目撃が相次いだ。各警察署によると、クマの体長は約0.5~1メートル。福島市大笹生字中道の市道(午前5時40分ごろ、1頭)▽郡山市逢瀬町多田野の御霊櫃(ごれいびつ)峠山頂付近の市道(午後2時半ごろ、1頭)▽磐梯町更科字内山の県道(午後4時10分ごろ、3頭)▽福島市平石字芦池の県道脇(午後5時40分ごろ、1頭)▽須賀川市雨田字滑津の市道(午後6時10分ごろ、1頭)▽下郷町小沼崎字釜ノ川甲の国道118号(午後7時55分ごろ、2頭)。
(国道を走行中の車にクマが衝突!:福島)
福島県下郷町で、7月14日午前11時46分頃、国道289号線を走っていた乗用車にクマが衝突した。警察によると、車が損傷したものの、運転手にけがはなく、クマは衝突後に山林へ走り去ったという。
(「クマ1頭が歩いている」道内各地で目撃相次ぐ:北海道)
札幌市南区と北広島市で15日夜、クマやクマのような動物の目撃が相次ぎました。警察が周辺のパトロールを強化しています。クマの目撃があったのは札幌市南区石山1条3丁目です。15日午後7時ごろ、石山大橋を歩いていた男性から「クマ1頭が歩いている」と警察に通報がありました。警察は学校の登下校時間にパトロールを強化するとともに、札幌市がクマの痕跡がないか調査しています。また、北広島市大曲幸町2丁目でも15日午後7時30分すぎ、散歩中の女性から体長1メートルほどのクマのような動物を目撃したと通報がありました。北広島市が午前10時ごろから目撃情報があった付近を調査しましたが、中型の動物の痕跡はあったものの、クマの痕跡は見つからなかったということです。
(親子とみられるクマ3頭が目撃されるも林の中に立ち去る:山形)
15日午後、山形県鶴岡市で親子とみられるクマ合わせて3頭が目撃されました。人や物への被害はありませんが警察は注意を呼びかけています。警察によりますときょう午後2時ごろ、鶴岡市水沢で、50代の男性が自宅裏の畑に向かったところ、西の林の方にクマ3頭がいるのを目撃しました。クマは体長およそ1メートルが1頭、体長およそ50センチのクマが2頭で親子とみられています。3頭は林の中に立ち去ったということで、人や物への被害は確認されていません。目撃されたのは、鶴岡市上郷コミュニティセンターから南西におよそ300メートル先で、警察ではパトカーを出動させて現場付近を警戒し、付近住民に注意を呼びかけています。
(「河川敷にクマ1頭がいる」橋を歩いて渡る人から110番:北海道)
札幌市南区の豊平川の河川敷で、クマの目撃情報が寄せられました。現場は札幌市南区石山1条3丁目。「クマ1頭がいる」と午後7時すぎ、橋を歩いて渡っている人から110番通報がありました。警察が周囲を確認しましたが、クマの姿や痕跡はなく、シカ2頭がいました。約100メートル離れたところに住宅があり、警察がパトロールするなどし、注意を呼び掛けています。
(ジビエ、気軽に食す:千葉)
フランス語で野生鳥獣の食肉を意味する「ジビエ」を気軽に味わえるのが、君津市の「猟師工房ドライブイン」だ。フェイスブックをのぞくと、「日本初の(おそらく?)ジビエのテーマパーク」として2023年4月29日にオープンした、とある。レストランはビュッフェスタイル。ニホンジカやイノシシなどの野生肉を使ったコロッケやカレー、ピザなど多彩な料理が並ぶ。大人2728円(税込み)で、1時間食べ放題だ。見た目からしてワイルドなのは、ニホンジカの肉を使ったブラジル風バーベキュー「シュラスコ」だが、シカ肉だと言われない限り、野生肉を食べているという特別な感じはしない。しかも、シカ肉は脂肪が少なく、低カロリー、高たんぱくでヘルシーだという。
(ジビエ実践セミナーを3か所で開催します)
全国において野生動物(主にシカ・イノシシ)による農林業等への被害が深刻であり、今後も被害対策としての捕獲が必要とされています。本セミナーでは、被害対策の一環で捕獲された野生鳥獣の利活用に関する知識、衛生的な解体処理技術、食肉ビジネスに取組む上での運営等に関するカリキュラムをご用意しています。さらに、シカの衛生的な解体処理技術等を見学いただけます。これからジビエに関する事業を始められる方や、すでに取り組まれている方、興味関心がある方など、どなたでも参加可能ですので、この機会に是非ご参加ください。
(ジビエ利活用推進セミナー&ジビエまるわかりセミナーを開催)
ジビエ業界の最新情報から将来の姿まで勉強することができます。全国から講師をお呼びし、学術的なフルラインナップの豪華セミナーとなっております。全国において野生動物(主にシカ・イノシシ)による農林業等への被害が深刻であり、今後も被害対策としての捕獲が必要とされています。本セミナーでは、被害対策の一環で捕獲された野生鳥獣の利活用(食肉、ペットフード、皮革等)に関する知識、衛生的な解体処理技術、食肉ビジネスに取組む上での運営等に関する必要な考え方、捕獲から販売流通までの計画立案等に必要な知識に関する、幅広い分野のカリキュラムをご用意しています。これからジビエに関する事業を始められる方や、すでに取り組まれている方、興味関心がある方など、どなたでも参加可能ですので、この機会に是非ご参加ください。
(ジビエレザーワークショップ:長崎)
みなさん、ジビエレザーってご存知ですか?イノシシやシカなどの皮を使って作られたジビエの革のことです。私は先日初めて、ジビエレザーというものがあることを知りました。そんなジビエレザーを使って、素敵な革製品の製作・販売をされている方が、諫早市にいらっしゃいます。ジビエレザーHUMMINGBIRD(ハミングバード)の小畑真裕子さんです。小畑さんは、有害鳥獣駆除されたイノシシの皮を、ジビエレザーの革製品に生まれ変わらせています。私、はじめは、「イノシシ=田畑を荒らす・人に危害を加える困った存在」という認識から、素敵な製品になるので良い活動だと簡単に考えていました。しかし、小畑さんにお話を伺いし、その考えが正しいのか、深く考えさせられました。今日は、みなさんにも、そんなジビエレザーの奥深い世界を、少しご紹介できたらと思います。小畑さんは、北海道出身。20歳より絵を描き始め、中高の英語教員をする傍ら、絵だけでなく刺繍やアクセサリー、流木の作品作りなど、製作活動を続けてきました。5年前から革製品のショップの製作スタッフとして、革製作に携わるようになり、革産業の世界へ。しかし、革産業がもたらす地球環境の汚染や、革なめし工場で働く人々の薬品による健康被害の事など、学べば学ぶほど胸が痛み、革は向いてないかもしれないと思うようになったそうです。そんな時、牛の床革(とこがわ)というほとんどが活用されずに廃棄されている素材に出会い、製作を開始。その後、有害鳥獣駆除の話を知り、「捨てられている動物の皮を活かすことができるなら、革にまだ携わっていられるかもしれない」とジビエレザーHUMMINGBIRDの活動をスタートさせました。現在は、諫早市で廃棄されていたイノシシの皮を譲り受け、築100年越えの古民家のアトリエで活動しています。小畑さんは、いのちをいただいて、つなぐ仕事だからこそ、「その皮は、地球に優しい方法で革にしてもらいたい。そこで働く人も健康であること」が絶対に必要だと考えました。そこで、ハミングバードでは、MATAGI PROJECTという全国で駆除された獣皮を受け入れ、環境や働く人にとってやさしい方法でレザーに変える取り組みを行っている工場に、なめし作業を依頼することにしました。ミモザやアカシアなどの植物タンニンでなめされた革は、赤ちゃんからお年寄りまで安心して触ることができます。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、16日午後3時30分ごろ、松島町手樽中沢の国道沿いにクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
涌谷町によると、16日、涌谷町花勝山付近にクマとみられる動物が出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、16日午後7時20分ごろ、富谷市穀田要害にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、16日午前9時15分ごろ、松島町幡谷明神にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、13日午後7時50分ごろ、富谷市富谷高屋敷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
角田市によると、14日午前9時40分ごろ、角田市小田藤倉にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午後3時30分ごろ、仙台市泉区住吉台東3丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、12日午後4時50分ごろ、色麻町高根原畑にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午前10時30分ごろ、仙台市泉区住吉台西4丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
大河原町によると、11日午後6時40分ごろ、大河原町大谷上谷前の公園にクマが出没しました。
(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、12日午前7時50分ごろ、登米市津山町柳津黄牛田高畑にイノシシが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午後2時10分ごろ、栗原市金成大平にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午前11時40分ごろ、栗原市栗駒片子沢外鳥屋にクマが出没しました。
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