<射撃ニュース8月>
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(クマが農道で70代男性を背後から襲ったか:新潟)
新潟県妙高市で28日深夜、70代の男性がクマとみられる野生動物に襲われ、鎖骨を折るなどの重傷を負いました。警察によりますと、新潟県妙高市の農道できのう午後11時半ごろ、70代の男性が自宅近くの畑を見に行こうと歩いていたところ、背後からクマとみられる野生動物に襲われたということです。男性の息子「背中からこうやられてつかまれたのか、一緒にゴロゴロと落ちてしまったと話は聞いています」。男性が大声を上げると、動物は逃げていきました。男性は鎖骨を折るなどの重傷を負いましたが、命に別状はありません。男性には視覚障害があり、動物を確認できませんでしたが、傷などからクマとみられるということで、警察が注意を呼びかけています。
(クマの親子と鉢合わせ、散歩中の男性が約1mの親グマに襲われる:長野)
長野県小諸市で未明に散歩中の男性がクマに襲われ軽いけがをしました。県は8月末まで全県に「出没注意報」を出していますが、人身被害が発生し目撃も相次いでいることから期間の延長を検討するということです。畑に残る足跡…。大きい方が親グマ、小さい方が子グマの足跡とみられます。午前1時前、小諸市己の市道を1人で散歩していた近くに住む54歳の男性がクマの親子と鉢合わせました。男性は体長1メートルほどの親グマに左腕をひっかかれ病院に搬送されましたが、軽傷とみられます。県クマ対策員・田中純平さん:「事故が終わった後に、向こうも(クマも)びっくりしているので、走って森へ帰っていった」。県によりますと、クマによる人身被害はこれで8件目になります。今年、県内で人身被害や人里での目撃が相次いだことから、県は6月、8月末までを期限とし「ツキノワグマ出没注意報」を出しました。しかし、目撃件数は7月も2023年より多く、人身被害も発生したことから、期間の延長も検討するということです。27日の現場付近でも目撃情報が相次いでいて警察や市が注意を呼びかけています。県クマ対策員・田中純平さん:「時間、場所、鳴りものの携行、ばったり遭遇をしないことを心がけて、時間選び、ルート選び、身構えをしっかりとして散歩をしてほしい」。
(住宅敷地にイノシシ、70歳代の女性かまれケガ:香川)
8月29日午前7時前、香川県三木町井戸の住宅敷地内にイノシシが現れ、70歳代の女性が腕や足などをかまれ、けがをしました。警察によりますと、女性が庭にいた際、イノシシ(大きさなど不明)がかみつき、そのまま逃げたということです。警察は今後も出没することが予想されるので、イノシシを目撃した際は、不用意に近寄らないように注意を呼びかけています。
(野生イノシシ2頭が「豚熱」に感染:秋田)
秋田県鹿角市で捕獲された野生のイノシシ2頭が豚熱に感染していたことがわかりました。秋田県内で豚熱の感染が確認されたのは今年度初めてです。秋田県畜産振興課によりますと、遺伝子検査で豚熱と確認されたのは20日に鹿角市で捕獲されたメスのイノシシの成獣と21日に同じく鹿角市で捕獲されたオスのイノシシの幼獣です。2頭のイノシシはおよそ10キロ離れた場所でそれぞれ有害鳥獣捕獲のためのわなにかかっていたということです。秋田県は豚やイノシシに感染して起こる病気「豚熱」に関してウイルスの侵入を監視するため捕獲された野生のイノシシを検査しています。県内で豚熱が確認された野生のイノシシはこれが12例目と13例目で、今年度は初めてです。また、鹿角市で確認されたのも初めてです。秋田県内の養豚場のブタはワクチンを接種しているため出荷制限などはありません。
(発令中のクマ出没警報、人身被害受けてまた延長:秋田)
クマによる人身被害が相次いでいることを受け、秋田県は27日、全県に発令中の「ツキノワグマ出没警報」を10月末まで2カ月間延長すると発表した。今年度に入って延長は3回目。県によると、今月26日までに9件10人の人身被害が発生している。鹿角市で同6日、草刈り作業中の男性(57)が木から下りてきたクマに襲われた。13日朝には、横手市で男性(85)が自宅わきの畑に行こうとして襲われ、腕を骨折するなど大けがをした。県自然保護課は「できるだけ複数で、鈴やラジオなどで音を立て、人の存在をアピールしながら行動を」と、鉢合わせを避けるよう注意喚起している。また、これから収穫期を迎えてクマによる農作物の食害も増えるとみられることから、電気柵で囲う、収穫しない木を伐採する、農作物を放置しないなど適切な管理を呼びかけている。
(野生イノシシへの豚熱経口ワクチン散布:静岡)
中遠農林事務所では、野生イノシシにおける豚熱(CSF)ウイルス拡散の防止を図り、飼養豚における豚熱の発生予防を徹底するために、野生イノシシに対するワクチンの散布を行っています。本年度も、市町、猟友会の協力を得て、野生イノシシへの豚熱経口ワクチンの散布と回収を、管内全市町で前期と後期に分けて行い、前期の散布と回収を、令和6年6月24日から7月26日にかけて実施しました。経口ワクチンの散布は、猟友会員が事前に餌付けした地点にそれぞれ10個の穴を掘り、ひと穴に経口ワクチン2個を埋め、野生イノシシ以外の動物に食べられないように、大きめの石を上に乗せます。散布から約1週間後、今度はイノシシがワクチンを食べたかどうかの調査を兼ねて、経口ワクチンを回収する作業を行います。前期は、管内6市町で合計35地点に700個の経口ワクチンを散布し、野生イノシシによる摂食率は43%でした。後期の散布と回収は、10月以降を予定しています。今後も関係機関等と連携し、野生イノシシに豚熱の免疫を付与し、飼養豚における豚熱の発生を予防するため、経口ワクチンを散布していきます。
(市街地にクマが出没したことを想定した机上訓練行われる:岩手)
岩手県北上市で、市街地にクマが出没した場合に備えた訓練が始まり、初日となる27日は、関係者が現場での対応や役割について協議しました。27日始まった訓練は、市街地でのクマの出没に備えて岩手県が2022年から行っているもので、北上市での実施は今回が初めてです。訓練には今回、県や市の職員に加えて警察や猟友会の関係者、あわせて30人ほどが参加しました。県内ではクマの出没が相次いでいて、今年度の出没件数は6月末時点で1439件と過去5年間では去年に次ぐ多さとなっています。人身被害も26日までに7件7人に上っていて、このうち遠野市では5月に60代の男性が死亡しています。初日の27日は、地図を使った机上訓練が行われ、クマが住宅に入り込んで動かなくなったという想定で、参加者が現場での対応や役割について意見を交わしていました。(岩手県環境生活部自然保護課 酒井淳総括課長)「地域に住んでる住民の安全の確保、さらに関わる方々の安全を確保した上で、対応していくことが大事になるかと思います」。訓練は28日も行われ、机上訓練で協議した内容を基に、実際に市街地で本格的な訓練を実施し、クマの捕獲の手順などを確認することにしています。
(リニア新幹線に関する環境影響評価協議会:静岡)
リニア新幹線に関する環境影響について議論する協議会が開かれ、静岡市は、工事の影響が予測される植生の代償措置として、二ホンジカによる高山植物の食害を防ぐ柵を設ける方法を示しました。19回目の協議会では、リニア工事の発生土置き場と生態系保全について議論しました。静岡市は、リニア工事によって懸念される水生生物などへの代償措置として、二ホンジカの食害対策をあげ、鹿を防ぐ柵の設置の候補地として7カ所を示しました。<静岡市 難波喬司市長>「どういう代償措置をやっていくかというような検討が一歩進んだという状況」。また、発生土置き場の候補地となっている静岡市葵区の「ツバクロ」について、静岡市の難波喬司市長は「深層崩壊が発生した場合の対処はツバクロのありなしに関わらず、災害危険度を下げるため、行政、JR東海、ダム管理者が総力をあげて行うべき」と話しました。
(クマ目撃件数、ついに「2000件」超える:北海道)
今年の北海道でのクマの目撃件数は8月27日午後4時現在、2007件となりました。8月に入っても北海道内各地で連日目撃が相次いでいて、2000件を超えました。道央自動車道でもクマの目撃情報があり、警察は道路上でクマを目撃してもエサをあげたり刺激しないように注意を呼びかけています。
(シカが潜める放棄地や空き家、手入れを:広島)
広島市農業委員会と安佐北区は、シカ被害が目立つ同区の可部地域で、雑草や樹木に覆われ、シカが潜みやすくなっている耕作放棄地や空き家の所有者に、手入れを促すチラシの配布を始めた。これまで広報紙などで注意喚起してきたが、当事者意識を持ってもらうため、個別に呼びかける。
(クマ出没想定、捕獲までの連携確認:北海道)
室蘭市と胆振総合振興局などは29日、室蘭岳山麓総合公園宿泊研修施設「サンパワー380」(神代町)でヒグマ出没を想定した初の合同訓練を行った。目撃の通報から捕獲まで、関係機関との連携を確認した。
(ホテル施設内ドッグランにクマ2日連続出没:岐阜)
岐阜・高山市で木の上に現れた子グマが現れました。夢中で木の実などを食べていますが実は、この場所ホテルの敷地内にあるドッグランの中。すぐ近くには宿泊施設や駐車場もあり、人々が行き交う場所のど真ん中です。クマを追い払うための手段は、ピピピピと音を鳴らすスマートフォン。クマに向けているのはホテルの従業員でしょうか。この時のクマの様子を撮影者は「クマよけ用の花火も電子音が出るやつも、全く気にせずっていう感じでした。ただひたすら木の上で食べていると」と話しました。地元の猟友会や警察も出動し、クマを警戒。ホテルへの出没は2日連続だったといい、撮影者たちには別の不安が。撮影者:夜になって子グマがいる時に親グマが出てくるかもしれないのが一番。窓から親グマが来てないよなって1時間おきに見ていた。幸いにも親グマが現れることはなく、子グマは木の上でひたすら木の実などを食べ続け夜になると、山に帰っていったということです。
(住宅街で木に登ったクマが目撃されその後の行方は分からず:秋田)
27日秋田県鹿角市尾去沢の住宅街でクマが木に登っている様子が目撃されました。クマは木から降りましたが行方が分からなくなっています。クマが目撃されたのは鹿角市尾去沢軽井沢のかなやまアリーナ近くの住宅街にある雑木林です。鹿角市によりますと、午後3時半ごろ木に登った体長1メートルほどのクマ1頭が目撃されました。クマはミズキの実を食べるなどして居座っていたということです。クマは午後5時半すぎに木からは降りましたがその後行方が分からなくなったということです。市と警察が周辺の住民に屋内に避難し、出入り口には鍵をかけるよう注意を呼びかけています。また、箱わなを設置するかどうか検討しています。この辺りではクマの目撃が相次いでいてけさもクマが木に登っている様子が目撃されていました。
(高校、クマ目撃多発:島根)
27日午前8時半ごろ、江津市渡津町の石見智翠館高校グラウンドで、女子生徒がクマ1頭を目撃し、教員を通じて市に通報した。けが人はいなかった。市によると、体長30~50センチの幼獣で、ラグビー部が使う第2グラウンド付近にいたという。女子生徒はグラウンドから約200メートル離れた校舎内で確認した。同校では23日朝に成獣、25日夕方に幼獣が目撃されている。市は27日、敷地内にわなを設置した。
(クマが出没、花火を鳴らしても居座る:山梨)
29日午前10時ごろ、山梨県富士吉田市上暮地の神社付近の山で、鉄塔に登っていた作業員がクマを目撃したと、市に通報がありました。クマは体長が1mくらいで、鉄塔の下で何かを食べていたように見えたということです。鉄塔に登っていた作業員が花火を鳴らしましたが、クマがどかずに何かを食べ続け、しばらくしてからいなくなったということです。現場は日月神社付近の山で、ここでは20日にも、すぐ隣の鉄塔付近で作業員がクマを目撃していました。市では防災無線で市民に注意を呼びかけると共に、猟友会と現場周辺をパトロールしています。
(“ニホンジカ”が住宅に:青森)
八戸市の住宅でシカの親子が目撃されました。午前8時ごろに八戸市白銀で撮影された映像です。青森県自然保護課によりますと、こちらのシカ2頭はニホンジカで、親子とみられるということです。シカはしばらく道路をうろついた後、近くの空き地に消えていったということです。基本的にニホンジカは臆病ですが、子育て中の親ジカは本能的に子ジカを守ろうとするため、遭遇した場合は近付かず、刺激しないようにしてほしいとしています。
(「ツノが光っている」夕陽を背にしたエゾシカの神々しい写真が多くの人を魅了:北海道)
夏の日の夕方、エゾジカのツノに生えた産毛が背後の夕陽の光をうけて、美しい輪郭を浮かび上がらせた姿を写した写真が「X」で大きく注目を集めました。「あまり知られていませんが、夏のエゾシカのツノは光ります。夏のツノには産毛が生えており、バックライトが当たると輪郭が浮かび上がるのです」こんな文言と共に写真を投稿したのは「Kohei NAGIRA | 柳楽(なぎら) 航平」(@nagi0467)さんのアカウントです。撮影した柳楽 航平さんは島根県出身の30歳で、2017年の大学卒業と同時に北海道の高校に教員として採用されて移住しました。現在は、出勤前の早朝や休日に当地で暮らす野生動物の写真を撮影、SNSなどに投稿中です。これまでも何度もフォトコンテストに入賞経験のある実力派で、北の大地で力強く生きる野生動物の姿をとらえた写真に多くの人が魅了されています。美しい姿に魅了された人たちから賛辞や感謝の声が届いています。撮影時のことを柳楽さんにお聞きしました。2022年8月17日 水曜日、時間は 17時47分で場所は釧路市です。夏のエゾシカのツノには産毛が生えていると聞いた時から、バックライトになる太陽を使ってこのような写真を撮りたいと思っていました。――願いが叶ったのですね。ずっと撮りたいと思っていた光景を残すことができて嬉しいです。神の使いのような姿を残せました。エゾシカの魅力を多くの人に伝えられる1枚になったと思います。――よろしければ機材や撮影方法を教えてください機材はソニーのデジタル一眼レフカメラ「α7 IV」」と「FE 200-600mm」のレンズを使っています。シャッタースピードをかなり早めて感度を下げ、暗めに撮影することで輪郭を浮かび上がらせました。逆光で被写体は8mほど先におり、望遠レンズで撮影しました。――シャッターを押した時の手ごたえは?何度も同じようなシチュエーションで撮影していましたが、ここまでツノが目立つように撮影できたことはなかったので達成感がありました。「現在は釧路市在住で、道東地域で撮影しています」という柳楽さん。今回は夏の写真が話題になりましたが、秋になったら何が撮りたいですか?とお聞きすると柳楽さんは「実りの秋が近付くと動物たちの体躯も立派なものになり、木々も色付きますので非常に撮り甲斐があります。夏のエゾシカのツノの皮は秋頃に破れ、中から白いツノが現れます。紅葉の中に居る、ツノの皮の破れたエゾシカを撮影したいです」と話しています。
(シカ肉の解体や特徴学ぶ:愛知)
新たなジビエ料理レシピの考案に取り組んでいる新城市の新城有教館高校食農サイエンス系列(畜産)3年の10人が26日、設楽町津具の「奥三河高原ジビエの森」の金田治久代表を講師に迎え、シカ肉について学んだ。
(シカ使い「せんじ肉」:島根)
島根県美郷町で有害駆除されたシカの肉を使った広島名物の珍味「せんじ肉」ができ27日、町役場で発表会があった。町と獣害対策機器メーカーが、捕獲後の活用策として企画した。9月から町内外で売り出し、山くじら(イノシシ肉)に続く町の名物にしたい考え。
(“山の命”生かし地域活性化を:岐阜)
下呂市萩原町の熊崎智哉さん(36)が、捕獲したシカなど野生鳥獣の食肉処理施設を故郷の同町大ケ洞に新設した。自らも狩猟のため山に入る。「せっかく下呂で捕れたものを活用したかった。ジビエ(野生鳥獣肉)を目当てに観光客が訪れて、少しでも地域を盛り上げることができたら」と意気込む。国道41号沿いに立地した真新しい施設。冷蔵庫に解体されたシカの胴体がつるされ、部位ごとに切り落とされた肉が真空パックで冷凍庫に保管されている。獲物の受け入れを始めて1カ月半。これまで自身や地元の狩猟者が仕留めた約20頭のシカを食肉用に解体し、地域の複数の飲食店や個人に販売している。
(小学生がエゾシカ肉で“ザンギ”作りに挑戦:北海道)
農作物への深刻な被害が出ている「エゾシカ」について知ってもらおうと、北海道釧路市で、小学生がシカ肉を使ったザンギづくりに挑戦しました。釧路市の鳥取西小学校で8月29日に行われたのは「エゾシカ」について学ぶ出前授業です。北海道内では、エゾシカによる食害や接触事故などが相次いでいて、釧路でも市街地への出没が増えるなどシカの対策が急がれています。出張授業では、食を通して子どもたちにエゾシカについて理解を深めてもらうため、座学の後、地元・釧路のシカ肉を使ったザンギづくりに挑戦しました。シカ肉を丁寧にひと口サイズに切り、醤油ダレに漬け込みます。漬け込んだシカ肉を油の中へ。ムラにならないよう急いで入れます。中心までしっかり火が通ったら完成です!初めて自分たちで作ったシカ肉ザンギの味は…。イーアンドイート 加徳良太代表(管理栄養士)「食害があって、食べることがひとつの課題解決になる。おいしさを知ってもらって、食べることを純粋に知ってもらえれば」。おいしさを知って消費が増えれば、シカの有効活用につながる。増え続けるシカとどう向き合っていくか、試行錯誤が続きます。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、29日午前11時10分ごろ、仙台市泉区福岡岳山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、29日午後3時30分ごろ、色麻町高根新山前畑にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、28日午後7時45分ごろ、白石市白川津田荒屋敷付近にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、29日午前6時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢本郷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午前11時ごろ、仙台市泉区西田中西沢東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午前6時40分ごろ、仙台市青葉区川内亀岡町にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午前6時30分ごろ、仙台市泉区根白石町東にクマが出没しました。
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(親子のクマに遭遇か、「逃げて転んだところ腕を引っかかれる」:長野)
27日未明、小諸市で道路を歩いていた54歳の男性がクマに襲われ左腕をひっかかれるけがをしました。警察などによりますと27日午前1時まえ、小諸市総合運動場近くの市道を歩いていた54歳の男性がクマと遭遇しました。男性によりますと、突然クマが走ってきて、逃げて転んだところ左腕をひっかかれました。けがの程度は軽いということです。現場には大小2つの足跡が残っていて、親子でいたクマが襲ったとみられています。長野県クマ対策委員 田中純平さん「足跡が二つ、子熊も残っていますので、親子で子どもを守ろうとする防衛本能で襲ってしまったと」。警察が周辺を捜索しましたがクマは見つかりませんでした。付近ではこれまでもクマの目撃情報が相次いでいたということです。
(イノシシに股間を噛まれる、60代男性:福岡)
25日午後、福岡市城南区の油山の展望台で男性(60代)がイノシシに噛まれてけがをしました。25日午後3時半頃、福岡市城南区の油山片江展望台で「男性がイノシシに噛まれた」と消防に通報が入りました。福岡市内に住む60代の男性は股間付近を噛まれる軽傷を負いました。警察によりますと、当時イノシシは成獣が1頭、子どものイノシシが3頭いたということです。また午後6時頃にも同じ場所でイノシシ6頭が目撃されていて、警察は注意を呼びかけています。油山片江展望台は、福岡市内を一望できる場所で駐車場などが整備されていますが、すぐ横が山になっています。
(イノシシ徘徊、男性かまれけが:福岡)
福岡市油山の展望台で60代の男性がイノシシにかまれ、ケガをしました。警察によりますとイノシシが徘徊していたのは福岡市城南区片江の油山片江展望台です。KBCのカメラも25日午後10時すぎ車の脇にひそむイノシシの姿をとらえました。このイノシシと同一かわかりませんが25日午後3時半ごろ1頭の成獣と3頭のウリボウのあわせて4頭が徘徊していて60代の男性に成獣がいきなり噛みついてきたということです。股のあたりを噛まれましたが、男性は軽傷だと話しています。現場ではその後も目撃情報が相次ぎ、25日午後6時ごろには6頭(成獣1、ウリボウ5)が徘徊していたとの情報も寄せられています。警察ではイノシシを目撃したときは絶対に近づかず、ゆっくりと後ずさりして、その場を離れるなど注意を呼び掛けています。
(野生イノシシが豚熱感染、県内で17頭目:佐賀)
佐賀県は21日、唐津市で捕獲した野生のイノシシ1頭が、家畜伝染病の豚熱(CSF)に感染していたと発表した。
(被害拡大も苦戦するクマ駆除、「適法な発砲か不安」:北海道)
(クマ「絶滅危惧」で駆除できず、規制緩和を環境省に要望へ:三重)
三重県内でクマに襲われて重傷者が出たことに伴い、県南部を中心に警戒感が広がっている。小中高校では夏休み明けから通学時の安全を確保するため、スクールバスの運行などの検討も始まった。一方、県内に生息するクマは、絶滅が危惧される生物として環境省から指定され、原則として捕獲・駆除が禁じられている。一見勝之知事は22日の定例記者会見で、捕獲・駆除できるよう規制緩和を環境省に申し入れる考えを示した。今月14日、大紀町の熊野古道「ツヅラト峠」で、大阪府から訪れた登山客がクマに襲われ、重傷を負った。県は住民に注意を促す「県ツキノワグマ出没注意報等(クマアラート)」を10市町に発令。大紀、紀北町は「警報」、松阪、尾鷲、熊野市と明和、多気、大台、御浜、紀宝町は「注意報」とした。一見知事は22日の会見で、「県民の安全が大事。本当に保護対象でいいのか。駆除対象にした方がいいのではないか」と訴えた。奈良、和歌山県を含めた紀伊半島のツキノワグマは、他の地域に生息するクマとは種類が異なり、環境省から「絶滅危惧IB類」に指定されている。県は1994年から、南部のツキノワグマの捕獲を禁じている。別の害獣を対象にしたワナにクマがかかった場合は、クマを威嚇して人間への恐怖心を与えた上で、山に帰してきた。今回、重傷者が出た大紀町については、県が例外的にクマの捕獲を認め、ワナによる捕獲が図られることになった。だが、クマアラートが発令されている他の9市町は、現在も捕獲が認められていない。40年前の調査では、紀伊半島に生息するクマは推定180頭で、極めて少なかった。現在、環境省は再調査を進めており、推定250頭を超えた場合はレッドリストの指定を見直す可能性がある。再調査は来年春までに完了する見通しだが、県は年内に調査を終えるよう求めている。県内で今年4月から8月21日までに確認されたクマ出没件数は70件を超え、2023年度の40件を大幅に上回っている。住宅街や田畑の近くなど人の生活圏まで出没した事例も目立つ。各市町の学校や教育委員会は、2学期のスタートを控え、児童・生徒の安全をどう確保するか苦心している。22日が登校日だった尾鷲市立尾鷲小学校は、登下校の時間に合わせ、市職員や尾鷲署員、教職員らが通学路の周辺を巡回した。21日午前10時頃、通学路付近でクマが目撃されていた。県立尾鷲高校も、近くでクマの出没情報があったことを受け、朝の部活を当面、見合わせている。県教育委員会は、イラスト付きの「クマ対策マニュアル」を県立校や市町の教委に配布した。クマに背を見せて逃げるイラストに「×」を付けるなど、子供にも分かりやすくした。県によると、スクールバスの運行を検討している地域もあるという。県は政府に対し、各市町がクマのパトロールにあてる費用を補正予算に盛り込むよう求める考えだ。熊野古道は今年、世界遺産登録20周年となり、にぎわいの増加が期待されていた。観光への悪影響も懸念されている。熊野市は、市内を通る熊野古道に、ハンドベルの設置を進めている。クマは大きな音を嫌がる性質があるため、登山者にハンドベルを鳴らすよう呼びかけている。担当者は、近くに人間がいることをクマに知らせ、「近寄らせないことが大事」と説明する。尾鷲観光物産協会では、6月から熊野古道を歩く観光客向けにラジオや鈴、クマ撃退スプレーを貸し出している。ツヅラト峠で被害者が出て以降、借りる人が急増しているという。紀北町観光協会も、ホームページなどでクマの目撃情報を発信している。担当者は「20周年で来訪者が増えると期待していたが、打撃を受ける可能性が高い」と話した。
(農業用貯水池にいたツキノワグマを駆除:三重)
23日午前、三重県南伊勢町でツキノワグマが見つかり、駆除されました。町はパトロールを強化するとともに、注意を呼びかけています。町によりますと23日午前7時ごろ、南伊勢町村山で「クマがいる」と町に連絡がありました。職員や猟友会が現場に駆け付けたところ、集落に近い農業用の貯水池から外に出ようとしているツキノワグマを確認しました。ツキノワグマは鳥獣保護管理法で狩猟目的の捕獲や殺処分が禁止されていますが、町民に危険が及ぶ恐れがあることから、県の許可を得て、猟友会が銃で殺処分しました。ツキノワグマは全長約1.3メートル、体重約93キロのオスです。池の近くにあったハチミツを採るための木箱がなくなっていて、町はツキノワグマに壊された可能性があるとみています。町は周辺でのパトロールを強化するとともに、町民に注意を呼びかけています。三重県は23日夕方に、南伊勢町や周辺の伊勢市、鳥羽市、志摩市、玉城町、度会町を対象に2カ月間のクマアラート(注意報)を出しました。
(被害拡大も苦戦するクマ駆除、「適法な発砲か不安」:北海道)
近年頻繁にクローズアップされている「クマ」による人的被害。環境省の発表によると2023年度のクマ類による人身被害の発生件数(人数)は198件(219人、うち6人死亡)で、統計のある2006年度以降で過去最多を記録した。こうした現状に対して、政府も手をこまねいているわけではない。環境省の専門家検討会は7月8日、鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)を改正して、市街地での銃猟が可能となる要件を条件付きで緩和する対応方針をまとめた。具体的には、「住宅街で大型獣による人身被害の恐れが生じている場合」、「建物内にクマが入り込んだ場合」、「住宅街で箱わなを使ってクマを捕獲した場合」に銃による殺処分が可能になる。もっとも、現場の声が反映されていない改正案になってしまうようであれば、十分な対応とは言い難い。クマ駆除の現場にいる人はこの対応方針をどうみているか。北海道猟友会札幌支部でヒグマ防除隊長を務める玉木康雄氏に、クマの駆除に当たっている猟師の現状や鳥獣保護管理法の改正方針などについて話を聞いた。クマによる人的被害が増加している背景について、玉木氏は「狩猟者の高齢化や社会構造の変化で、クマを仕留める頻度が下がった」と話す。「一昔前は『クマを一頭狩ればその村は豊かに暮らせる』と言われ、クマの肉や毛皮を売るためにクマ狩りをしている狩猟者は珍しくありませんでした。しかし、経済状況の変化で生活のためにクマを狩る必要がなくなり、積極的にクマを仕留めようと思う狩猟者が減りました。加えて、狩猟者は山の生態系を守ることも重要な任務です。生態系のピラミッドを壊さないため、クマを必要以上に狩ることを自重する者も増えました。そうした結果、狩猟者のクマを狩る動機が減り、山にクマが溢れ、人間が暮らすところまで出没するようになったのだと思います」。さらに、オスのクマの脅威から子グマを守るため、母親のクマと子グマが一緒に山から市街地に降りてくるケースが散見されていると指摘。「母親のクマは子グマを守るため殺気立っており、子グマに接近する人間を攻撃対象とみなします。そのことも人的被害が増えた要因と言えそうです」。鳥獣保護法の改正で、一定の要件のもと市街地での銃猟が可能となることについて、玉木氏は「狩猟者の不安感軽減が期待できる」と前向きに捉えている。「現在、市街地での猟銃使用については、『警察官職務執行法4条』や緊急避難を定める『刑法37条』などを駆使し、なんとか『違法性を阻却』して用いている状況です。もっとも、我々狩猟者は猟銃の引き金を引くたびに『違法性を阻却できる状況だったのかどうか』が問われるため、常に不安感を抱えていました。銃猟使用の条件が緩和されれば、不安感の軽減が期待できます」。市街地での発砲条件が緩和されることは「迅速な対応が可能というメリットがある」と話す。「過去の判例などから、鳥獣保護法で銃猟が制限される『住居が集合している地域』は、『人家と田畑が混在する地域内にあり、周囲半径約200メートル以内に人家が約10軒ある場所』と言われています。ただ、『長年人が住んでいない空き家は人家になるのか』『物置として使われている人家も人家になるのか』など、見ただけでは簡単に区別がつきません。そのため、駆け付けた警察や行政も、クマが現れた場所が『住居が集合している地域』に該当するのかを現場で即座に正確に判断することは容易ではありません。改正法によって『市街地であっても必要であれば(発砲可能)』ということになれば、現場の判断も速やかに行うことができ、迅速な対応ができるようになると思います」。ただ、玉木氏は「検討会でこれまでに比較すれば必要な議論がされているが、実際の現場での適用の具体的な運用部分はまだ見えてきていない」とも言う。「現在、物損事故を始めとした狩猟活動を続けるうえで想定される事態に対応してくれる保険に我々はすべて加入しています。裏を返せば、狩猟者が問題を起こした場合、その責任は狩猟者個人が取らなければいけないため、保険に入らざるを得ないのです。保険料自体はそれほど高額ではありません。それでも、被害を与えた場合には加害者になってしまう。一方で、警察が同じような問題を起こしても国が責任を取ってくれます。防除に関わる狩猟者も住民の生活を守る役割を担っているのですから、責任の所在を個人に背負わせている現状を変えていただきたい。今回の改正法を検討するうえで、政府はしっかり現場の声に耳を傾けてもらったように感じています。引き続きこの点についてもより一層現場の意見に耳を傾けてもらい、議論していってほしいです」。2024年5月、北海道奈井江町の猟友会が、町のヒグマ駆除への協力要請に対し、報酬が十分ではないとして辞退を表明したことが話題となり、社会的耳目を集めた。狩猟者の報酬について、玉木氏は「自分の支部でも過分な利益は出ていない」と明かす。「とある地域の支部の方とお話した際、案件内容によって変動はしますが『日当8500円ほど』と聞きました。札幌支部の日当はその倍くらいはもらっていますが、基本的には現場に向かうためのガソリン代、弾代などの諸経費は狩猟者持ち。加えて、支部の運営費として日当の半分を回しているため、隊員の個人的利益はほとんど出ません。運営費の使用目的は、主に後進育成に充てられています。猟友会を私達の代で終わらせてはいけないので」猟友会を取り巻く厳しい経済状況について、玉木氏は「継続的な活動が難しくなりかねない」と危機感を露わにする。「私達は利益が出ないだけですが、日当8500円の支部の場合は出動する度に赤字になっているかもしれません。『猟友会はボランティアによって支えられている』というと聞こえは良いですが、それでは狩猟者という人的資源は枯渇して、結局のところ、継続的な活動が難しくなってしまいます。適切かつ継続的な運営をするためにも、日当額の見直し、隊員に依存しない諸経費・運営費なども話し合ってほしいです」
(過疎化による「人の撤退」で増えるクマ被害、目指すのは「共生」ではなく「棲み分け」)
日本各地で増えているクマによる被害。以前と異なるのは、人の生活圏での事故が増えていることだ。その背景には何があるのだろうか。AERA 2024年8月26日号より。「畑で作業中の男性がクマに襲われ、大ケガをしました」。こんなニュースが、もはや日常だ。日本各地でクマによる人身被害が急増、環境省によると昨年度の被害者は過去最多の219人(死者6人)。今年も8月6日時点の速報値で48人(死者2人)が被害に遭っている。中でも、推定4400頭(2020年4月時点)のツキノワグマが生息する秋田県は被害が深刻な自治体の一つだ。2013年度からの10年間、年平均で11・2人がクマの被害に遭ってきたが、昨年度の被害者は過去最高の70人。全国の被害者数の3分の1を占め、今年も9人が被害に遭っている。「10年スパンで見ると確実に人身被害件数は増えています」。こう話すのは、秋田県自然保護課・ツキノワグマ被害対策支援センターの近藤麻実さん(40)。北海道の研究機関でヒグマの研究に携わり、2020年に専門職として同課に赴任した。近藤さんは現状について、「件数だけではなく、事故が起きている『場所』が問題だ」と話す。「クマが暮らす山林での人身事故の件数は今も昔もさほど変化はありません。一方で『人の生活圏での事故』が増え、件数全体を押し上げるようになったのが2010年代以降の傾向です」。山菜採りの文化が根強く、山林での事故は多かった秋田県。「人の生活圏」での事故も増えてきたのはなぜか。「人とクマとの距離が近くなってきた」ことが原因だと近藤さんは言う。「クマはクマらしく暮らしているだけ。人間の暮らしの変化にクマが柔軟に対応してきた。キーワードは『人の撤退』です」。全国でも過疎・高齢化が進み、廃村、廃集落も増える一方の秋田県。人がいなくなる地域は自然とクマの生息地になっていく。人が一歩下がるごとに、クマが一歩前に出る。そんな状況がじわりと進んでいるのだ。「集落の山際など条件の悪い農地を手放す人も多い。集落は縮み、その分クマがまた迫ってくる。民家の傍の森も伐採などの手が入らなくなり、鬱蒼として集落をのみ込み、クマが家のすぐ裏でお昼寝できてしまうような状況もあります」。河畔林の手入れも費用などの問題で十分に行われなくなり、生い茂った河畔林やヤブが、人目に付くことは避けたいクマにとって都合の良い「通り道」になり、集落まで行きつきやすくなっている現実もある。どうクマと向き合うか。秋田県では2020年、「秋田県野生鳥獣管理共生ビジョン」を作った。目指すのは人とクマの「棲み分け」。タイトルに「共生」の文字はあるものの、近藤さん自身は「共生」「共存」という言葉には違和感を持つという。「『都会の人受け』『愛護団体受け』する言葉です。朝カーテンを開けたらそこにクマがいてという毎日を送る地域の人たちからすると、『お手手つないで仲良しこよし』的なそんな言葉は生ぬるく響く。私は『棲み分け』を積極的に使うようにしています。人とクマがそれぞれの地域できちんと分かれて暮らす。そこが目指す理想です」。「人の生活圏における人身事故」を防ぐためには、(1)出没(=人の目があるところにクマが出てくること)を抑え、遭遇リスクを減らす(2)出没した場合に備えて、追い払いなどの対応をする体制を整える(3)人身事故が起きたときはきちんと調査を行い、次の事故防止に役立てる、が基本的な考え方。中でも近藤さんは、(1)の「クマに人の生活圏に来ないでもらう」ことがまずは大事だと言う。
(ヒグマ目撃「1967件」8月だけで250件超える:北海道)
2024年の北海道内でのクマの目撃件数は8月22日午後5時現在、1967件となりました。7月には500件以上目撃されたのに続き、8月も連日各地で目撃が続いていて250件を超えています。
(シカ捕獲頭数、過去最多の2.9万頭:岩手)
岩手県内の2023年度のシカの捕獲頭数は2万9138頭(前年度比9.7%増)で過去最多となった。気仙と県南で大半を占める。一方で農作物被害額は高止まりし、県は24年度も捕獲目標(2万7千頭)を維持し、捕獲と被害予防の両輪で対策を継続する。大船渡市や住田町など北上山地南部地域の捕獲が全体の約8割を占めた。区分別は、市町村の有害捕獲が1万5934頭、県の指定管理が1万1495頭、狩猟が1274頭など。県がハンターに対し広域的なエリアでの捕獲を許可する広域捕獲は414頭だった。農作物被害額は速報値で2億4323万円(同11・2%減)で、飼料作物と稲が多かった。電気柵の整備や捕獲頭数の増加が被害減少につながったとみられるが、過去10年で4番目に高く、放任果樹の除去や雑木林の刈り払いなどの対策を継続する。
(猟友会の後継者育成事業費100万円補助へ:山形)
米沢市は22日、市街地での目撃が相次ぐクマへの対策を強化するため、米沢猟友会に対し、有害鳥獣駆除を担う後継者育成事業費100万円を新たに補助する方針を示した。クマなどの捕獲報奨金も1頭当たり8千円から2万円に引き上げる。市は、これらを盛り込んだ鳥獣保護事業費145万円などの2024年度一般会計補正予算案を、30日開会の9月定例会に提出する。同日の市議会市政協議会で説明した。後継者育成事業費補助金は、射撃技術やわなの設置・維持管理、パトロールといった演習の経費などに活用される。市によると、同猟友会員のうち、市の要請に応じてクマやイノシシの出没に対応できるのは現在10人程度で、担い手の育成が課題となっている。他に、目撃情報などを受けた現地調査委託料は、算定方法を時間制に変更する。これまでの1回当たり7500円から1時間当たり2千円に変え、人的被害の恐れがある緊急時の調査では同3千円を支払う。
(熊出没注意、河川敷でヒグマ侵入想定訓練も:北海道)
2024年8月に入り、旭川市内でヒグマが数多く目撃されていることが分かりました。旭川市の「令和6年度ヒグマの出没状況」を見ると、8月1日から19日まで9件の目撃や痕跡、鳴き声が聞こえるなどの状況が発生しているようです。道道4号線の近くの神居町西岡では、8月19日に果樹園で食害があり、8月17日と18日には親子グマが目撃されているとのことです。また8月17日には神楽岡14条の美瑛川河畔林ではヒグマの鳴き声らしきものを聞いたとの通報があったそうなので、付近の皆さんや近くを通る方は注意してくださいね。北海道内では、ヒグマの目撃や痕跡があった場所には看板が設置され、日付が記載されています。ヒグマの看板を見かけた際には、その周辺では警戒してください。果樹などの味を覚えると何度もその場所にクマが出没することもあるそうです。旭川市では「ひぐまっぷ」というヒグマ出没情報共有システムを公開しています。旭川の近郊市町村の情報も載っており、地図でどこにヒグマが出没しているのか日付や状況も記載されており分かりやすいです。山林などに赴かれる方はぜひ参考にしてください。北海道の自然環境局ではヒグマに関する情報を掲載しています。全道のヒグマ出没情報とリンクしており、ヒグマ注意報が発生している地域も記載されています。 夏から秋にかけてはヒグマの親離れ時期でもあるそうなので、若いヒグマが警戒心なく動き回ることも多いそうですね。ヒグマ出没地域に入る際はクマスプレーなど携帯するのも自衛手段として有効です。2024年8月23日、ヒグマが市街地に侵入した際に安全、円滑な防除対応を行うため、旭川大橋左岸堤防からテニスコート、野球場で訓練を実施したようです。札幌の街中にヒグマが出現した恐怖もまだまだ記憶に新しいです。いつどこでヒグマと遭遇するかわからないほど、ヒグマの出没が増加しています。最新の情報を入手しヒグマに出逢わないようにしないとならないですね。ヒグマの目撃や痕跡を発見した際は、すぐに市役所または警察に連絡をしてください。
(クマ出没を想定し警察や猟友会など合同訓練:青森)
青森県内でクマの目撃が相次ぎ被害も出る中、警察と消防、それに猟友会などによる合同訓練が青森市で行われ、クマを駆除するまでの手順などを確認しました。青森市で行われた訓練には、警察や消防のほか猟友会や自治体の職員などおよそ60人が参加しました。訓練に先立って室内で講義が行われ、県警察本部の担当者が爆竹を使ってクマを追い払う方法や、箱わなを使って捕獲する方法などを紹介しました。そして参加者たちは、小学校の校庭にクマが出没し近くにけが人がいるという想定で地図を使った図上訓練を行い、けが人を救助する段取りなどを確認しました。その後、屋外でクマにふんした警察官を相手に本格的な訓練が行われ、猟友会が爆竹や猟銃を使ってクマを威嚇している間に救急隊員がけが人を救助して搬送するなど、クマを駆除するまでの手順を確認しました。県によりますと、県内のことしのクマの目撃情報は去年の同じ時期よりおよそ70件増えていることなどから、県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を出しています。青森警察署の生活安全課の佐藤正課長は「クマが出たときは建物から出ずに興味本位で近づかないようにしてほしい」と話していました。
(クマ被害防止のため緊急対策会議:青森)
三戸町は今月上旬に発生したクマによる人身事故を受け、緊急対策会議を開きました。会議はクマによる被害が発生したときの連絡体制などを確認するため三戸町が開きました。三戸町では今月4日に住民1人がクマに襲われ大けがをしました。今月1日にもクマによるとみられる建物被害が発生しており、目撃件数は去年1年間の13件を上回る20件となっています。またモモやりんごなどの農作物の被害も4件確認されていて、参加者から今後被害が増える可能性があると懸念が示されました。三戸町 松尾和彦 町長「以前よりもクマが見えてくるようになっているので大変不安になられていると思いますそういった住民の方の不安を少しでも払拭するために各関係機関と連携を十分とりながら対策を進めていきたい」会議ではクマが出没した際に、赤外線カメラやドローンなどを活用して警戒にあたる対策が示されていました。
(「イノシシが線路内で穴を掘っていた」連絡受け線路を確認:和歌山)
JR西日本によると、24日正午ごろ、JRきのくに線の黒江駅~紀三井寺駅間で、沿線住民から「イノシシが線路内で穴を掘っていた」と電話があったことに伴い、線路の確認を行いました。その後、運転に支障がないことが確認できたため、12時36分に運転を再開しています。列車の乗客にけがはありませんでした。これにより、列車2本が運休、5本に遅れが発生し、およそ1100人に影響があったということです。
(クマと遭遇時の対処法など学ぶ講習会:北海道)
道内各地でクマの目撃が相次ぐ中、道東の標津町でクマと遭遇した時の対処法などを学ぶ講習会が開かれました。この講習会は、クマとの遭遇を避ける方法や出会ってしまった場合に取るべき行動などを広く知ってもらおうと標津町などが初めて開き、地元のガイドや警察官など30人あまりが参加しました。このうち町内にあるポー川史跡自然公園で行われた野外実習では、▼野山に入る際は声や拍手の音を響かせてクマに人間の存在を知らせることや、▼茂みを避けてできるだけ見通しのよいルートを歩くことなど、クマとの遭遇を回避する方法が説明されました。続いてクマと遭遇した時に有効なクマ撃退用のスプレーの噴射体験が行われました。使われたのは刺激成分を含まない練習用のスプレーで、参加した人たちはスプレーを素早く取り出すとパネルに描かれたクマの絵の目や鼻の部分を狙って噴射していました。講習に参加したガイドの男性は「初めてスプレーを噴射したのでいい経験になりました」と話していました。講師を務めた野生鳥獣対策に取り組む「合同会社ワイルドライフプロ」の葛西真輔代表は「クマとの遭遇を避けるのがいちばん大事ですが、万が一の際はスムーズにスプレーを使えるよう備えておいてほしい」と話していました。
(おいしいジビエの見分け方は?ハンター向け研修会:群馬)
ジビエ(野生鳥獣肉)の取り扱いに必要な知識を備えた「ジビエハンター」を育成する研修会が23日、群馬県富岡市の富岡合同庁舎で初めて開かれた。
(鹿の解体で解せる、「肉を食べる」ことの意味:平元美帆)
2024年5月26日、奥多摩駅から一時間ほどバスに揺られて着いた山梨県丹波山村で、一回目の実習があった。バスの中で鹿が獲れたという知らせを聞き、丹波山村に着いてすぐに私たちは鹿の解体を見学させていただくことになった。解体処理施設でまず目にしたものは、息絶えて水につけられた状態の大きな鹿だった。その鹿の目はキラキラしていて、生きていた頃の様子が思い浮かんだ。しかし、そんな鹿が肉になる過程は全く想像できなかった。解体は、まず鹿を逆さに吊るし、皮を剥いで頭、足首を取り、内臓を出す。そして最後に肉を部位ごとに分けるという手順だった。皮を剥ぐ作業には力とコツが必要で、想像していたよりも時間のかかる作業だった。動物の肉は、毎日のように口にする当たり前に身近にあるものであるのに、鹿の解体のどの工程も日常とはかけ離れた光景に思われ、自分が動物を殺し、解体するという過程をいかに無視してきたかを思い知らされた。鹿を解体する工程の中で、鹿の肉を「食べ物」であると認識したのはどのタイミングからだっただろうか。私は鹿の肉を部位ごとに切り分けたあたりからだった。スーパーに並ぶ見慣れた肉の姿に近づいてから、ようやく「食べ物」として認識したのだ。「大きな鹿の死体」だと認識したものが「食べ物」になるまでの過程を実際に目の当たりにし、動物を殺すという営みと肉を食べることはひとつながりであることを強く実感した。そして、肉を食料として安定的に供給するために、人々が施してきた工夫にも気づかされた。そもそも鹿を狩ること自体が簡単なことではない。狩りの様子の動画を見せていただき、鹿にとどめを刺すのも、重い獲物を解体処理施設に運ぶのも、大変な苦労がかかっていることを知った。さらに、肉を商品として販売するために、衛生管理に細心の注意を払っている様子を目の当たりにし、動物の肉が食卓に並ぶまでの過程で多大な労力がかかっていることを学んだ。これまで私は、「命を落とした動物のために残さず食べよう」という考え方は、理解はできるものの、「人間視点の一方的な考え方なのではないか」と思っていた。しかし、今回の実習を通し、動物の命をいただいていることを自覚する大切さや、肉が食卓に当然のように並ぶまでに多くの人の手がかかっていることを学び、それらすべてに感謝することの必要性を改めて感じた。
(“もっぱら肉食”の怪物ヒグマ「OSO18」への違和感:北海道)
2023年7月30日。北海道東部の釧路町で一頭のヒグマが駆除された。「OSO18」と名付けられたそのクマは4年間で66頭もの牛を襲っていた。そのOSOが駆除されたことで騒動は一応の決着を見たが、「OSO18特別対策班(以下・対策班)」リーダーの藤本靖氏は違和感を拭いきれなかった。「いったい、なんで掌がこんなに腫れてるんだ?」。そう首を傾げる藤本氏の手には、駆除直後のOSOを撮影した写真があった。NPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」理事長(当時)だった藤本氏が、対策班リーダーとして仲間のハンターたちとOSOの捕獲に乗り出したのは、2021年秋のことである。OSOによる牛の襲撃は2019年夏から始まっていたが、この2年で目撃情報はわずか1件。被害が集中していた標茶しべちや町・厚岸あつけし町の関係者による懸命な対策を嘲笑うかのようにOSOは襲撃を重ねていた。藤本氏はOSOの特徴をこう語る。「ビビりといっていいほど警戒心が強く、とにかく人間を徹底的に避ける。移動時は川の中や橋の下を通り、足跡が人目につかないようにまでしていました」。さらに異様だったのは、その偏った食性である。「通常、クマが食べるのは草木類や果実類など植物性のものが8、9割を占めますが、OSOはそれらを口にした形跡がなかった。専ら肉食で、牛を襲っていないときは、エゾシカの肉を食べていたようです」。森の中には一部の不届きなハンターが、撃ったエゾシカの美味な部分だけ持ち帰り、残りを不法投棄していく場所もあるという。藤本氏らはそうした場所を渡り歩くOSOの行動を予測して罠やカメラを設置。2023年初夏には捕獲まであと一歩のところまで追い詰める。その攻防の詳細は、このほど藤本氏が上梓した手記『OSO18を追え“怪物ヒグマ”との闘い560日』(文藝春秋)に詳しいが、結末は意外な形でやってくる。2023年8月21日夜。折悪しく、入院中だった藤本氏は、標茶町役場の担当者から〈OSO18捕獲〉の一報を病院で受けることになる。担当者によると7月30日に釧路町で駆除されたヒグマをDNA鑑定にかけたところ、OSOである可能性が高いことがわかったという。藤本氏が振り返る。「頭の中が真っ白になりましたね。捕獲したハンターも含めてOSOは誰にもそうと知られぬまま、ひっそりと撃たれ、食肉として流通していたわけです」。OSOによる被害を受けた酪農家の人たちのことを思えば、誰が獲ろうと喜ばしいことには違いない。一方で、約1年半に渡ってOSOを追いかけてきた藤本氏にすれば、釈然としないものも残った。駆除したハンターによるとOSOは逃げる素振りさえみせず、一昼夜に渡り動かなかったという。あれほど人間を警戒していたのに、なぜ簡単に撃たれてしまったのか?その謎を解くカギを、駆除直後のOSOの写真の中に見つけたのが冒頭の場面である。藤本氏が説明する。「左の掌が指関節の節目もわからないほど腫れていたんです。右の掌と比べるとその差は一目瞭然でした」。さらに藤本氏が独自に入手した別角度の写真では、紐状のものが食い込んだような跡も確認できたという。「恐らく“括り罠”のワイヤーで鬱血した跡です」(藤本氏)。“括り罠”とはワイヤーの「輪」の中に獲物が足を踏み入れると、バネが作動し、「輪」が一気に締まって獲物を捕らえる罠である。通常、ヒグマに対して使用することは禁じられている。「OSOは駆除される前にどこかで“括り罠”にかかり、身動きが取れないほど衰弱した可能性が高い」と藤本氏は語る。退院後、藤本氏は駆除現場の周辺を探索し、OSOが罠にかかったと思しき場所を発見している。そこはエゾシカの不法投棄場所のすぐ近くでもあった。「OSOは以前から通っていた不法投棄場所に向かう途中で、罠にかかったんでしょう。罠を設置した人間がエゾシカを狙ったのか、違法にクマを狙ったのかはわかりません」(同前)。罠を何とか外したと思われるOSOは満身創痍で山を越えたところで動けなくなった。そして、その場所でハンターに撃たれた。藤本氏は「もともとはOSOだって山菜や果実類を食べる普通のヒグマだったはずです」と語気を強める。「ところが人間が不法投棄したエゾシカを食べて肉の味を覚えた。さらにどこかで牛の肉を口にして、いよいよ肉食に執着するようになり、そのせいで最後は命を落としてしまった」。ヒグマを取り巻く環境が今のままであれば、いずれまた“第二のOSO”が現れることは確実だという。「OSO18という“怪物”を作り出したのは、最初から最後まで人間だったと私は思っています」。藤本氏の言葉は重い。
(クマの捕獲をめぐる全国からの批判に苦慮)
日本各地でクマによる人身被害が急増、環境省によると昨年度の被害者は過去最多の219人(死者6人)。今年も8月6日時点の速報値で48人(死者2人)が被害に遭っている。その背景には過疎化や第一次産業の後継者問題などもあるという。AERA 2024年8月26日号より。クマが出没する原因の一つは「集落に食べ物があること」。米ぬかを頑丈な場所に保存したり、畑や果樹園を電気柵で囲い、庭木になったものはこまめに除去したりなどの意識が必要だ。「クマに『来ないでね』と言っても伝わらないですし(笑)、人間の側が賢くなって、『クマが来てもいいことがない環境づくり』をやるしかないんです」(秋田県自然保護課・ツキノワグマ被害対策支援センターの近藤麻実さん(40))。県民全員が「クマとの付き合い方ならちゃんと知ってる。大丈夫」と言えるような、正しい知識を持った県になることを目指したいと、近藤さんは力をこめる。その一方で、「難しさ」も感じている。クマの捕獲(駆除)への対応をめぐり、秋田県には全国から「パニックになってクマをただ殺している」「何も対策をしていない」など、さまざまな批判が寄せられているのだ。現在、秋田県では捕獲したクマの「放獣」(山へ返すこと)は一切やっていない。県の「管理計画」にもそう明記してある。個体数が減っていれば放獣も選択肢として考えるべきところだが、クマに関しては絶滅を心配するレベルからはほど遠く、あえて放獣する必要性も低い、ということも判断の理由だ。「仮に放獣するならできるだけ集落から離したいのですが、そんな山奥となると国有林。そこへ放すことは不可だと言われて。さまざまな理由で『放せないし、放さない』と決めています」。人の生活圏に出てきた個体は捕獲(駆除)する、という取り組みだ。山奥まで分け入って捕獲しているわけではない。「『捕獲だけ』に熱心と映っているかもしれませんが、電気柵の設置や放置果樹園の伐採などの対策も進んでいます。地域の努力をきちんと見てほしいです」。近藤さんは批判の背景に、クマという動物が持つ「ある特性」があるとも感じている。「クマは『人を二分する動物』。『かわいそう』『殺すな』『山に返してやれ』という方々と、『何言ってんだ、毎日クマが出る地域に住んでみろ』『お前の家にクマを送りつけてやる』という人たちと。人を『一頭も殺すな』派と『全滅させろ』派の二大勢力に分けてしまう。クマにはそんな一面もありますね」。いまの状況は、いつ頃「解決」できるのか。近藤さんは「気持ちとしては2、3年で。でも実際は簡単ではない」と話す。「畑に電気柵を張る対策をすべきとわかっていても、農家の方も高齢で『もう張るのはしんどい』と。電気柵など対策用の資材を買えなくはないけど『子どもも後は継がないし、俺も来年にはやめる。いまから買ってもなぁ』という話もよく聞く。これはもはや、『過疎地においての第一次産業の後継者をどう維持するか』についての話なんです」。クマと鉢合わせしないよう草刈りをしたい。でも過疎化が進み住民の手ではできない。そうなったとき、誰がそれをやるのか。行政はどこまで手助けするのか。自治体としての「戦略」を真剣に、具体的に考えなければいけない段階に来ていると近藤さんは警鐘を鳴らす。「核は『人が減る中で、地域社会をどう維持するか』を行政がどう考えるのか、です。クマは、その中の一部でしかない。解決には10年20年かかる。そう想定せざるを得ないと思います」。猛暑が続く夏。クマにとっては山の食物資源が乏しい端境期であり、1年で最も体重が減り、活性が落ち、休息時間が長くなる個体もいる時期だという。「そんな夏を経て、昨年の秋田県でのクマ出没は9月と10月に急増し、人身事故も増えました。11月から12月にかけて冬眠してくれるまで、まったく気の抜けない毎日が続きます」。
(模擬銃で実技指導も、狩猟免許試験の講習会:北海道)
今月末から札幌市などで始まる狩猟免許の前期試験に向け、北海道猟友会札幌支部による受験予定者向けの予備講習会が23日、同市で開かれた。全国でクマの人身被害やシカの食害が深刻化する中、「ハンターの担い手として社会貢献したい」という若者が増えており、この日は約90人が指導を受けた。講習会では、講師役の現役ハンターが法令や狩猟可能な動物、猟具などについて説明。猟銃が使用できる区分の受験者には、模擬銃を使って銃の分解や弾の装填(そうてん)、安全確認の方法などの実技も指導した。
(クマ出没防止対策、エサとなるクルミの木を伐採:北海道)
道内でクマの目撃情報が相次ぐ中、出没防止の対策として、市民団体などがクマのエサとなるクルミの木の伐採を札幌市南区で行いました。札幌市南区の南沢にある家庭菜園で行われた伐採には、市民団体やNPOの呼びかけにボランティアおよそ20人が集まりました。ボランティアたちは、雑草を刈り取っていきながら、クルミの木をチェーンソーやのこぎりで切り倒していました。クルミは、クマの好物だということで、札幌市がことし6月に策定したヒグマ対策を強化するための計画では、クマの目撃が相次いでいる市街地に近いエリアのクルミの木の分布調査を行ったうえで、必要に応じて伐採などの措置を取ることにしています。伐採を行った市民団体の「エコ・ネットワーク」代表の小川巌さんは、「こうした活動を通じて、クルミの木や果樹などクマが近寄りやすい場所を広く知ってもらい、対策に役立ててもらえればうれしい」と話していました。26日伐採したクルミの木は、学校などに提供して授業で活用してもらうことにしているということです。
(八甲田山系の登山道でパトロール、クマ出没で入山規制中:青森)
青森県は22日、6月に女性がクマに襲われて死亡した事案を受けて青森市郊外の八甲田山系の入山が規制されている登山道で、解除に向けた安全確認のパトロールを始めた。21日に環境省や林野庁、県や市、県猟友会など関係者による会議で安全を確認しながら段階的に規制を解除することを決めていた。この日は県と市の職員、工事業者ら11人が「八甲田ロープウェー」山頂公園駅を出発した。背負うリュックにはクマよけのための鈴を付け、木などを伐採するためのチェーンソーも用意。規制ロープを越え、登山道脇に生い茂っていたササを刈り払う作業や階段状の木道の安全確認などを行いながら進んだ。赤倉岳、井戸岳を縦走し、毛無岱(たい)を経由して酸ケ湯温泉旅館へと下山。今後は多くの登山者が目指す大岳に続くルートなど、パトロールを週1~2回続け、9月中旬の登山道の開放を目指すという。クマの人身被害が相次いだことから市は山中にワナを設置。8月2日にクマ1頭が捕獲された。
(ヒマワリ畑守れ、シカの食害懸念:北海道)
9月29日に行われる網走の秋の一大イベント「オホーツク網走マラソン2024」(実行委、市主催)のエントリー数が、過去最多の3046人に上った。10回の節目の大会に向けて機運が高まる中、ゴール地点の大曲湖畔園地では6月下旬にヒマワリ畑のシカ食害が判明。ヒマワリが咲き誇る光景で完走者を迎えるのが売りの一つなだけに、市が対応に奔走している。暑さがやわらぐ秋に、市街地―能取岬間を1周するフルマラソン大会。地元事業者と連携しエイドステーション(補給所)でカニ汁やブランド牛などを提供するほか、東京農大オホーツクキャンパスの学生ら千人規模のボランティアが携わるなど、地域一体で運営に当たる。今回のエントリーは4月1日~8月19日に募集し、フルマラソンに定員超えの2685人(定員2600人)、5キロ部門に272人、3キロ部門に89人。合計参加者数は、これまで最多だった第1回大会の3036人を上回っている。実行委の事務局を担う市は「(今年は)例年以上の入念な準備が必要になる」と話し、9月7日の運営計画を共有するボランティア説明会に向けて準備に余念がない。本番までは1カ月余り。気がかりなのが、ゴール地点となる大曲湖畔園地のシカ食害被害だ。同園地では7月ごろ(ヒマワリ畑約4ヘクタール)と9月ごろ(同約13ヘクタール)にそれぞれ見頃となるよう、ヒマワリの二期作を実施しているが、6月下旬に1期目のヒマワリの大半がシカに食べられる事態が起きた。2期目は例年、ヒマワリが完走したランナーをねぎらうように咲き誇っており、大会の成功に欠かせない。市は空砲を用いてシカを追い払ったほか、畑を囲う電気柵を設置。数年前に計画的に設けた園地周辺のシカ柵の補修も進めている。
(人里に現れたクマを退治したニュースを見ましたが、退治した人にはどれくらいの報酬が払われるのでしょうか?)
近年、人里へのクマの出没が相次いでいます。人里に現れたクマを退治することは非常に危険な任務です。そのため、自治体では報酬を準備していますが、一体どの程度の報酬が支払われるのか気になるところです。そこで今回は、クマの人身被害件数や駆除奨励金などについてみていきます。農産物への鳥獣被害を減らすため、多くの市町村では「駆除奨励金」を交付しています。また、ヒグマによる人身被害の増加に伴い、環境省は2024年4月16日に省令を改正し、ヒグマを含むクマ類を「指定管理鳥獣」に指定しました。これにより、地方自治体による駆除対策が国の支援を受けやすくなり、今後の対策の進展が期待されています。従来、国はシカやイノシシの駆除に対して財政支援を行ってきましたが、クマ類については駆除だけでなく、生活圏への出没を防ぐ対策や訓練への支援も検討しており、2024年秋までに自治体への支援開始を目指しています。近年のクマ類による人身被害は表1の通りです。データは7月時点での速報値であるため、令和6年度の被害件数は他年度と比べて少なくなっています。北海道空知郡奈井江町の猟友会が、クマが出没した際の出動を辞退するという問題が発生しました。その理由の一つに、危険で重労働にもかかわらず、クマが出没した際に出動したハンターに町から支払われる報酬額が低かったことが挙げられています。では、クマ1頭を駆除した場合の駆除奨励金はいくらぐらいなのでしょうか。北海道の主な地域の駆除奨励金は表2の通りです。この結果から、地域によって駆除奨励金の額が大きく異なることが分かります。クマを駆除するためには、特定の資格と許可が必要です。以下の条件を満たす人がクマを駆除することができます。これらの資格や許可を取得するためには、各都道府県の担当部署に問い合わせて確認する必要があります。クマを駆除するためにはまず「狩猟免許」が必要です。狩猟免許は以下の4種類があります。クマを駆除する場合、通常は「第一種銃猟免許」または「わな猟免許」が必要となります。狩猟免許を取得しただけでは、まだクマの駆除はできません。害獣駆除を行うためには、狩猟を実際に行う都道府県に「狩猟者登録」をした後、環境大臣もしくは都道府県知事に「害獣駆除の申請」を行って許可をもらう必要があります。狩猟免許を取得するためには、網猟免許とわな猟免許は18歳以上、第一種銃猟免許と第二種銃猟免許は20歳以上である必要があります。狩猟免許を取得するためには、知識試験、適性試験、技能試験の3つの試験に合格する必要があります。特に夜間に銃猟を行う場合は、「夜間銃猟安全管理講習」を修了することが義務付けられています。クマが人里に出没することが増加しているため、自治体は駆除奨励金を交付し、危険な任務に対する報酬を用意しています。もっとも、報酬額は地域によって異なり、駆除奨励金は1万円弱から5万円程度です。クマの駆除には、狩猟免許と行政からの許可が必要です。人里へのクマの出没が相次いでいる以上、プロに地域の安全を守ってもらうためには、適切な報酬と国の支援が不可欠といえるでしょう。
(女性がやればずんずん進む野生動物対策:広島)
どうしても男性に偏りがちなシカやイノシシなどの野生動物への対策を女性にも身近に考えてもらおうという研修会が三次市で開かれました。ユニークな狙いをツイセキします。三次市で開かれたのは野生動物の被害を防ぐための”女性向け”研修会。その名も「女性がやればずんずん進む鳥獣対策研修会」です。【県・北部農林水産事務所・御調弘義 主任】「いままでは研修会開いても男性が出席していたが、男性が家に持ち帰ってもぜんぜんそのことを周りに情報を伝えない。そのことを伝えないので鳥獣害の対策が広がらない」。そこで講師に招かれたのは地域ぐるみの野生動物対策と町おこしで全国から視察が訪れている島根県美郷町の担当者。【島根県三郷町・安田亮さん】「自分たちの主体性が一番大事だ。これがないと行政に頼っても仕方がない。お母さんたちは行動がすごい。いま言ったら明日じゃない、今なんです。その個性が小さくてもここが一番強みなんですその地域。ここをどんどん育てていく」。三次市の昨年度の野生動物による被害額はイノシシが1900万円シカが450万円。コメを食べたりイネを踏み倒したりする深刻な被害が拡大しています。地元では専門家の協力のもと高校生が野生のシカにGPSを取り付け生態調査をするなど対策に乗り出していますが、なかなか効果的な一手は打てていません。また、県全体でも猟友会の会員は昨年度3118人で女性はそのうちのおよそ3%。男性に大きく偏っている傾向があり、年齢層も60代以上がおよそ7割と高齢化の問題も待ったなしです。そうした中で課題となるのは餌付けを防ぐ「環境改善」や効果的な柵を設置・管理する「侵入防止」、「捕獲」を集落ぐるみでいかに推進できるか。23日は専門家からの講演のあとに、初心者の女性でも一人で取り付けられる電気柵があることなど、手軽に取り組める対策方法もレクチャーされました。今回学んだノウハウは各家庭の田んぼや畑を中心に実践していくことになりますが、主催した県や市は広がりにくかった野生動物対策が、これを機に地域が一つとなって広げる大きなキッカケになればと期待しています。
(OSO18を射殺したハンターが語る“闘い”)
昨年は日本全国各地でクマによる人身被害が発生。さらに今年に入っても、北海道東部で牛がヒグマに襲われる被害が出るなど、緊張が高まっている。クマによる被害は人間にとって脅威である一方、巨大ヒグマ・OSO18が射殺された際にはハンターに対して批判の声が起こっており、今後も人間とクマの関わり方は議論されるべきだろう。そこで、今回はOSO18を射殺したハンターが語った“闘い”の詳細について改めて振り返りたい。(以下、「週刊新潮」2023年9月7日号をもとに加筆・修正しました。日付や年齢、肩書などは当時のまま)。道民の恐怖を駆り立ててきた最凶ヒグマは、2019年7月に目撃されて以来、もっぱら乳牛を獲物として30頭以上の命を奪ってきた。釧路湿原を擁する標茶(しべちゃ)町やカキの産地で知られる厚岸(あっけし)町など、道東地区の酪農に甚大な被害を及ぼしてきたのである。OSO18の由来は、最初に目撃された標茶町の地名「オソツベツ」と、18センチという前足の幅にちなむ。捕獲しようにも日中は姿を見せず、夜間の発砲を禁じる鳥獣保護法をあざ笑うかのように深夜の“犯行”を繰り返してきた。痕跡を残すまいと河原や道路を避け、川の中を歩くかと思えば橋の下を迂回(うかい)するなど「知性」も人間顔負け。地元のハンターたちは散々手を焼いてきたのだった。そんな怪物は、思わぬ場所に現われていた。ことは7月30日に遡る。早朝5時ごろ、標茶町から40キロほど南に位置する釧路町の放牧地で1頭のヒグマが駆除された。体長210センチ、体重は300キロ余り。これが道立総合研究機構のDNA調査により、8月18日にOSO18だと判明する。ちなみに前足の幅は20センチだったという。長く“忍者”を追い続けてきた北海道猟友会標茶支部の後藤勲・支部長(79)は、「なぜ標茶から南下したのかは分かりませんが、これで肩の荷が下りました。最期はあっけなかったですね」。そう漏らす。今回、大殊勲を立てたのは、釧路町役場農林水産課に勤務する40代の男性職員。有害鳥獣駆除の許可を受けたハンターでもあり、後藤支部長もよく知る人物だという。「実は彼は標茶町の出身で、子どもの頃から知っています。数年前に狩猟免許を取得し、主に鹿の駆除にあたっていました。熊を撃ったのは今回が初めてだったと聞いています」。が、この男性はこれまで一切の取材に応じてこなかった。というのも、「役場には『なぜ殺したんだ』といった非難めいた電話が多くあり、辛い思いをしているのです。山にいるならともかく、町へ出てきて乳牛を襲うなど、農家を苦しめる熊は駆除しなければなりません。内地の人たちが口にする“共存共栄”という綺麗事では済まされない、切実な問題です。筋違いの批判を受け、彼も堂々と『自分が撃った』とは言えずに悩んでいました」。そのさなか、「私のところに相談にやって来たので、『大きな実害をもたらした熊を駆除して中傷されるなんておかしな話。ハンターとしての立場を世にきちんと伝えるべきだ』と諭したのです。それでも彼は、しばらく考えこんでいましたね」。そうした逡巡を経て男性は、本誌(「週刊新潮」)に初めて駆除の一部始終を明かした。以下は本人の弁である。「職場では普段から『鹿が出た』という農家の通報を受けてパトロールを行っています。OSOを撃った前日の29日も『熊がいる』との連絡を受け、駆け付けると牧草畑に親子の熊がいて、すぐに逃げてしまいました。それで翌朝も一人で見回っていたら、現場に黒い物体が見えました。近寄ると1匹の熊が伏せており、私が近づいても起き上がろうとしなかったのです」。車中からの射撃は路上では禁じられているが、牧草地では法律上も問題なく、「熊の頭を撃っても弾かれることがあると聞いていたので、運転席からレミントン(ライフル)のスコープをのぞき込み、まず首に1発撃ちました。距離はおよそ80メートルでしたが、相手は逃げもせずに首を横に振っていた。そこで20メートルくらいまで近づき、頭に照準を合わせて2発目、そしてトメ(とどめ)で3発目を撃ったのです。いずれも命中し、死んだのを確かめると、頬に真新しい爪痕が4本ほどあり、片方の耳がちぎれていた。きっと前日の親子熊と出くわして、メスグマとけんかしたのだろうと思いました」。いざ仕留めたものの、300キロ超の巨体ゆえ運搬は困難を極めたという。「一人ではとても車に積めず、友人のハンターを呼んで私の軽四駆の後部に積んだものの、重みで車の前部が浮き上がってしまった。最終的にもう1人呼んで、3人がかりでトラックに積んで白糠(しらぬか)町にある知り合いの加工業者『馬木葉』まで持って行きました。友人には『もう二度とこんな大物は獲れないべ』と言われ、私も記念に牙をとっておきたかったのですが、『そんなの持って帰らないで』と家族に反対され、一頭ごと業者に渡したのです」。解体にも立ち会ったという男性は、この時点でOSOとは知る由もなく、「役場では定期的に『熊を1頭捕獲』などと報告するきまりになっていて、今回も通常業務の一環と考えていました。けれど日がたつにつれ、周囲から『もしかしたらOSOじゃないのかい』と言われ始め、剥製専門店に保管されていた頭部の毛を採取して、うちの職員と一緒に標茶町の役場まで持っていったのです。それが10日ほど後でした」。鑑定の結果、DNAはOSOと一致。18日の夕刻には男性にも一報がもたらされ、土日を挟んで22日には釧路総合振興局が会見を開き、正式発表されたのだが、ここから苦悩が始まったという。「さんざん農家を苦しめてきたOSOを仕留めてうれしい気持ちはありますが、それは表に出せませんでした。OSOが捕まったことで、私や役場にはさまざまなリアクションが届きました。普段、鹿を撃つ時にも農家から連絡を受けて現場に出向きます。ところが、そもそも釧路町のハンターの中には、私のような役場の人間が先回りするのを面白く思わない人もいるのです」。加えて今回は、前述のように愛護団体や一般市民からの抗議も相次いだという。「一番ひどかったのは道外からの電話で、こちらの話を全く聞かないでテープレコーダーのように一方的にまくし立てる。気が済んだら切って、また同じ人が掛けてくるというのが7、8回ありました。また、乳牛被害の当事者とはいえない釧路町の私が撃ったことで、ずっと追い続けていた標茶や厚岸のハンターには申し訳ないという気持ちもある。決して手放しでは喜べないのが、正直な心境です」。地域を救ったハンターをかくも苛(さいな)むとは、実にOSOは罪深い。一方、馬木葉からモモ肉を仕入れてステーキなどを提供している東京・日本橋人形町のジビエ料理店「あまからくまから」の店主いわく、「お客様には『食べやすくておいしい』と言っていただいています。OSOの肉だと分かってからの反響はすさまじく、9月の予約も埋まっている状態です」“罪”を重ねた最凶ヒグマのせめてもの“功”というべきか。今年5月に北海道東部で牛を襲ったヒグマは、人前に姿を現さなかったOSO18と異なり、牧場内の建物に侵入していることから「OSOより危険」ともいわれている。人間への被害も懸念されており、今後もクマとの関わり方は慎重に議論すべきだろう。
(脱走シカたない?土砂崩れで隙間:沖縄)
沖縄市の沖縄こどもの国は23日、6月28日に同園のホンシュウジカ2頭が展示場外に逃げた原因を報告した。長雨や台風の影響で、展示場のシカ舎周辺で土砂崩れが発生し、柵下の地面に隙間ができたという。シカ2頭はその隙間をくぐり、場外へ出た。隙間ができた箇所は修繕を終えており、現在は専門業者がシカ舎内の整備工事を実施している。そのためシカ舎でのホンシュウジカの一般公開は再開していないが、園内の一部エリアで見ることができる。同園はシカ舎以外にも、園による安全点検に加え、専門業者のチェックを強化している。
(クマに関する謎解きイベント開催:北海道)
25日、札幌市でクイズを楽しみながらクマについて学ぶイベントが開かれました。札幌市南区の滝野すずらん丘陵公園で開かれたのは、子どもたちにクマについて学んでもらうイベントです。参加者は、公園に設置されたクマ対策の柵や監視カメラを実際に見て回りながらクイズに応えていました。来月29日までは、クマに関する謎解きイベントも開催しています。
(クマがイノシシ肉狙い冷蔵庫物色:島根
島根県西部を中心にツキノワグマの目撃件数が増える中、益田市は、4月~7月の目撃が前年同期2・6倍の177件、捕獲が同27倍の27頭と特に多い。そんな中、本拠地と言える西中国山地の奥深くの同市匹見町で人里を荒らす被害が出ているとの情報を得た。住民らの案内で夏の”クマ銀座”を訪ねた。市匹見総合支所(益田市匹見町匹見)の鳥獣被害対策担当である福原貴伸さん(31)の車を追いかけて、支所から約3キロ山手に入った匹見町紙祖の小原集会所に着いた。福原さんが示す先にはガラス戸が割られ、木材で覆われた正面玄関が。クマの侵入は7月11、12日に連続したという。12日朝、散歩中の住民が集会所のガラス戸が開いているのを不審に思い、支所に届け出た。台所の冷蔵庫が無残に荒らされ、住民が保管していたイノシシ肉が狙われていた。無施錠の玄関のガラス戸を、鼻先か前足でガラガラと開けて侵入したとみられる。「クマは知恵があり賢い。難敵です」と福原さんが語る。施錠した12日夜、今度はガラス戸を破って室内を物色。味をしめたのか。地元・小原自治会の籾田昇会長(74)は「戸を閉めりゃあ破る。どがあしょうもない(どうすることもできない)」と憤る。人がいる住居も襲われかねないとして、自治会10戸の住民に戸締まりを呼びかけた。籾田さんは「夏の夜に戸を閉めて寝るのは初めてだ。クマが怖いし暑いしで寝苦しい」とやるせない表情だ。島根県によると、近年は20年度の県内目撃件数が1362件、捕獲頭数353頭が多かったが、24年度は4~7月の4カ月間で目撃746件、捕獲頭数114頭と、既に23年度の1年間の件数(954件、135頭)に迫る勢いだ。2020年時点で、1307頭(中央値)が西中国山地に住むツキノワグマは1994年度に国の狩猟禁止対象となった。県鳥獣対策室の原健雄室長は「保護の観点から、生息地域まで入って捕ることはしない」と話す。一方で、捕獲頭数が多いということは、人里で人命第一の対応をせざるを得ないケースが増えていることを物語る。県西部農林水産振興センター林業普及第二課係長の柿沼周樹さんは「餌のない時期に空き家で偶然に餌にありついたクマが、餌があると認識し、出てきてしまう」と述べ、記憶や学習能力による家屋への接近が起きているとする。習性を逆手に、小原集落近くでは、かつて侵入された家のそばに、箱わなが仕掛けられている。柿沼さんは「家のそばにクマを引き寄せる恐れがある。個体を特定した特殊なケース」と緊張感を漂わせる。ツキノワグマの目撃や人里での被害は例年、冬眠前の10、11月に集中する。リスクを懸けてわなを仕掛けた住民とツキノワグマの対峙(たいじ)が続く。
(「イノシシが線路内で穴を掘っていた」:和歌山)
JR西日本によると、24日正午ごろ、JRきのくに線の黒江駅~紀三井寺駅間で、沿線住民から「イノシシが線路内で穴を掘っていた」と電話があったことに伴い、線路の確認を行いました。その後、運転に支障がないことが確認できたため、12時36分に運転を再開しています。列車の乗客にけがはありませんでした。これにより、列車2本が運休、5本に遅れが発生し、およそ1100人に影響があったということです。
(登山客の目の前に“クマ出現”:富山)
夏山の登山道で目の前にクマが出現。その時、登山客は…。富山県・北アルプスの登山道。登山客のすぐ目の前に現れたのは、体長1メートルほどのツキノワグマです。子グマでしょうか。道を遮るようにして、においをかぎながら進んでいきます。その後、クマを挟んだ奥の道から…。別の登山客が鉢合わせになりそうに…。撮影した男性が気配に気付き、とっさに声を掛けたことで奥の男性はクマとの接触を間一髪で免れました。トレッキングポールをたたいて音を出すと、クマはやぶの中に去っていったということです。人気の観光地でクマと遭遇する緊迫の事態が相次いでいます。長野県の上高地。「特別名勝」と「特別天然記念物」に指定されている景勝地です。大勢の観光客がくつろぐ川沿いにクマが現れました。メラルド色の浅い川を子グマが渡っていきます。別の日にも遊歩道のすぐ近くにクマが現れます。人を恐れる様子はなく、近付いてきます。さらに…。子グマとみられる2頭が木の上に。枝が折れる音、そして、クマの鳴き声でしょうか。目撃した人によりますと、クマは合わせて4頭いたといいます。渓流で水浴びをしています。クマを目撃した人は驚きを隠せません。この時期、クマは親離れの時期です。環境省によりますと、人への警戒感が薄れたクマが増えています。刺激すると襲われるリスクが高まるため注意が呼び掛けられています。
(北アルプス薬師岳で登山客がクマと鉢合わせ:富山)
撮影者の前に現れた黒い物体、その正体はクマです。クマを挟んで反対側から出てきたのは、登山客の男性です。クマが出没したのは、北アルプスの名峰、標高2926mの薬師岳。薬師岳は「北アルプスの貴婦人」と称され、雄大な山容が魅力で人気の山です。動画を撮影した男性によると、クマと遭遇したのは2024年8月20日の正午ごろ、標高約1600~1800mの間。しかも、1日で2度遭遇したといいます。男性が1度目にクマと遭遇したときの映像を見ると、至近距離から撮影しているにもかかわらず、クマが警戒しているような様子は全く見られません。クマは体長1メートルほどの“子グマ”とみられ、成獣と比べ、警戒心が低かったのではないかということです。しかし、撮影した男性は「親グマが近くにいる、別の個体がいるかもしれないというのが怖かった」と話します。では、親グマがいるかもしれないという状況の中で、男性はなぜ動画を撮影したのでしょうか。その後、男性は山をくだる際、登ってくる登山客に対し、クマがいることを周知しながら下山したということです。
(普通列車がイノシシと衝突:愛媛)
愛媛県伊予市のJR予讃線で21日夜、普通列車がイノシシと衝突しました。乗客らにケガはなく、この普通列車を含む2本に最大で約1時間10分の遅れが生じました。JR四国によりますと伊予上灘駅から下灘駅の間で午後7時40分過ぎ、八幡浜から松山に向かっていた普通列車がイノシシと衝突しました。運転士が約50メートル手前で見つけ非常ブレーキをかけたものの間に合わなかったということです。この列車には乗客と乗員あわせて約30人が乗っていてケガはありませんでした。事故に伴い列車は現場で点検と応急処置を行い約35分後に運転を再開。後続の普通列車にも約1時間10分の遅れが生じ、2本の列車あわせて約40人に影響が出たということです。
(玄関を開けたらクマが…:山梨)
21日夜、山梨県富士河口湖町でアパートの住民がクマを目撃しました。町によりますと21日午後11時15分ごろ、アパートの住民が玄関を開けたところ、クマが1頭、5mほど先にいるのを目撃しました。クマは体長およそ1mで目の前を歩いて草むらに入って行ったということです。目撃された地域は富士河口湖町船津の富士急行線の河口湖駅から北東約600mの住宅地で、警察が付近をパトロールしました。船津地区では体長が1m~1m余りのクマが8月11日から21日までに今回を含め6回、目撃されていて、町では注意を呼び掛けています。
(貯水槽に落ちたクマ発見、猟友会が殺処分:和歌山)
3日午前7時20分ごろ、南伊勢町村山で、体長1・3メートルの雄のツキノワグマ1頭が貯水槽に落ちているのを住民が見つけた。外に出ようとしていて集落へ逃げる恐れがあったことから、県と県警の許可に基づき猟友会が銃で殺処分した。けが人はいなかった。町水産農林課によると、現場は住宅のある集落から300メートルほど。貯水槽は深さ約2メートル、幅6メートルと4メートルで、かつて貯水施設として使われていたという。22日には施設に住民が置いていた養蜂箱が壊された跡が見つかり、クマの可能性が高いとして町が警戒していた。今年の町内での目撃情報は、6月上旬に古和浦湾で泳いでいるという通報の1件だった。
(田んぼに座り込むクマのような動物目撃:福島)
警察によりますと、27日午前5時ごろ、福島県いわき市大久町小山田伏木田を通行していた男性が、田んぼに座り込んでいるクマのような動物1頭(体長約1メートル)を目撃しました。
(カメラに親子とみられる3頭のクマ:北海道)
札幌市西区で22日夜、親子とみられるクマ3頭を住宅の防犯カメラがとらえました。先ほどから札幌市が痕跡調査を続けています。のそのそと道路を歩く大きなクマと2頭の子グマ。住宅に設置されている防犯カメラが、親子とみられる3頭のクマの姿をとらえていました。札幌市西区山の手で22日午後9時半ごろ、住宅に設置した防犯カメラがクマをとらえ、住民が市に通報しました。札幌市の担当者は先ほど午後3時ごろ現場に入り、クマの痕跡などを調査しています。周辺では先月からクマの痕跡などが相次いで確認されていて、三角山の登山道は先月24日から閉鎖が続いています。
(公園内を散歩中、草むらにクマが:福島)
警察によりますと、23日午前8時36分ごろ、福島県いわき市常磐藤原町湯ノ岳の丸山公園で、園内を散歩中の男性が、南側の草むらにいるクマ1頭(体長約1メートル)を目撃しました。クマはその後、南側の林に逃げたということです。
(クマ出没相次ぐ、南伊勢町など6市町にクマアラートの注意報:三重)
県内でツキノワグマの目撃などが相次ぐ中、23日も南伊勢町で1頭が捕獲され、出没件数が基準を超えたとして、県は南伊勢町を含む周辺の伊勢市や鳥羽市など、6つの市町に新たにクマアラートの注意報を発表しました。三重県などによりますと、南伊勢町で23日午前9時ごろ、オスの1頭が捕獲され、出没件数が基準を超えたため、県は新たに南伊勢町を含む周辺の伊勢市や鳥羽市など6つの市町にクマアラートの注意報を発表しました。クマアラートはクマに襲われるなどしてけが人が出た場合には自治体ごとに警報を、県内7つの地域ごとに、1か月の出没件数が過去5年の平均の2倍を超えた場合には注意報を、それぞれ県が発表します。県南部では23日に新たに注意報が発表されたことで松阪市より南ではすべての市と町に警報や注意報が発表されたことになります。警報や注意報の期間は2か月間で山に入るときには鈴やラジオなどの音が鳴るものを携帯したり、単独での行動を避けるなど、対策を取るよう呼びかけています。
(住宅の裏側に約30センチのクマの足跡:北海道)
クマの足跡が発見されたのは、北海道中富良野町中富良野ベベルイにある住宅付近です。警察によると、2024年8月24日午前5時半ごろ、芋掘りのために外に出た近隣住民がクマの足跡を見つけ、猟友会に所属の父親に連絡し、そこから町に連絡が入りました。駆け付けた町と地元ハンターが痕跡を調査したところ、約30センチほどのクマ1頭(成獣)の足跡が見つかったということです。警察によると足跡は、住宅の裏側から近くにある別の住民の畑まで伸びていたということで、付近をパトロールするなど警戒しています。
(クマの目撃、県内で4件:秋田)
24日、県内で目撃されたクマの情報です。県の情報マップシステム「クマダス」に県や市町村が登録したクマの出没情報です。24日は、午後4時までに、4件の目撃情報がありました。午前6時半すぎ、にかほ市象潟町小砂川の国道7号の道路脇で、クマ1頭が目撃されました。午後1時前には、大館市橋桁の国道7号でも、体長およそ50センチのクマ1頭が目撃されています。午後1時ごろには由利本荘市岩城内道川の県道で、体長およそ1メートルのクマ1頭が目撃されています。また、午後3時すぎには、秋田市外旭川の住宅から200メートルほどのところで、体長およそ1メートルのクマ1頭が目撃されています。クマの目撃件数が例年にないペースで増えているとして、県はツキノワグマ出没警報を出して、被害を防ぐ対策を心がけるよう呼びかけています。具体的には、鉢合わせを避けるため、やぶなどの見通しの悪い場所では鈴やラジオなどで音を出し、人の存在をアピールするよう呼びかけています。また、クマが入らないよう、車庫や物置の扉をふだんから閉めておくことや、生ゴミや米ぬか、家畜の餌などを屋外に放置しないことなどを呼びかけています。
(収穫期目前!ブドウ畑でクマの目撃:長野)
長野県中野市のブドウ畑で24日早朝、クマの目撃がありました。警察が注意を呼びかけています。目撃情報があったのは、中野市金井のブドウ畑です。警察によりますと午前5時前、近くを通りかかった人がブドウ畑にクマ1頭がいるのを目撃し、通報しました。クマはすぐにその場から立ち去り、警察や地元猟友会などが確認しましたが発見には至っていません。現場は、夜間瀬川から約300メートルの場所で、住宅と畑が入りまじったエリアです。ブドウ棚も点在し、収穫目前の大粒のブドウが実っていました。クマが食べた形跡はないということです。クマは体長約1メートルとみられ、警察などは周辺の住民に注意を呼びかけています。
(小学校そばの路上でクマ目撃:山形)
26日夜、山形市下宝沢でクマが目撃されました。近くに小学校があり、警察が注意を呼びかけています。26日午後7時10分ごろ、山形市下宝沢で、50代女性が車に乗っていたところ、道路を横切るクマ1頭を目撃ました。目撃されたのは、体長およそ80センチのクマ1頭で、道路を横切ると畑の中に入っていったということです。今のところ人や物への被害は確認されていません。現場は山形市立東沢小学校から南東に200メートルほどの路上だということで、警察ではパトカーを出すなどして警戒し、付近住民などに注意を呼びかけています。
(自宅敷地内にクマ:福島)
警察によりますと、25日午後9時20分ごろ、福島市佐原の住宅敷地内で、クマ1頭(体長約1メートル)が目撃されました。クマはその後、北側の雑木林に逃げたということです。これまでに、クマによる人への被害はありません。警察は、福島市に情報提供するとともに、パトカーによる警戒を行っています。
(中心市街地にシカ12頭の群れ:岩手)
岩手県釜石市の街中で24日、12頭ものシカの群れが目撃されました。付近ではプランターの野菜や花が食べられる被害も出ています。24日夕方、12頭のシカの群れが撮影されたのは、釜石市只越町です。すぐ近くに市役所もある市の中心部で、生まれて間もない子ジカの姿もあります。人が近付いても逃げる様子もなく草を食べ続けています。周辺の住宅地では5年ほど前からシカが出没するようになり、プランターの野菜や花が食べられる被害が起きています。県によりますと、県内で昨年度捕獲されたシカは2万9000頭あまりで、前の年度を1割近く上回り過去最多となりました。シカによる被害は市街地にも拡大しつつあります。
(シカやクマと衝突高止まり、柵設置進まず:北海道)
JR北海道が運行する列車がシカやクマと衝突する件数が増加し続け、オホーツク管内を走るJR石北線や釧網線でも高止まりが続いている。JR北海道は線路脇に侵入防止柵の設置を進めるが、いずれの路線もほとんど手つかずの状態。背景には、山間部など工事が難しい現場が多いこともあるが、経営難のJR北海道は両路線を「単独では維持が困難な路線」としているだけに、急ピッチで対策を講じるかは不透明だ。
(エゾシカを美味しく!北海道とグリコ消費拡大へ協定:北海道)
北海道は、エゾシカの推定生息数が前年度から1万頭の増加となる73万頭(2023年度末)になったと発表した。23年度の捕獲数は前年度から5千頭増加し、過去最高の15万頭だった。道はエゾシカ肉を有効活用しようと、民間企業と連携した取り組みを始めている。農林業被害は増加し続け、22年度の被害額は48億4600万円に上った。このため道は、繁殖力の高いエゾシカについて、全体の捕獲目標のほか、メスの捕獲目標も定めているが、23年度はいずれも目標に届かなかった。捕獲数も増え、農水省によると、道内の食肉処理施設のエゾシカの解体頭数は、2万8026頭(16年度)から4万607頭(22年度)と増加している。道はエゾシカ肉の消費を促進しようと江崎グリコ(大阪市)と20日に協定を結んだ。同社が食品会社として培ったノウハウをいかし、エゾシカ肉を使用したシチューやカレー、サラダといったレシピを考案し、料理教室やコープさっぽろなどのエゾシカ肉取扱店舗の売り場で紹介する。同社担当者によると、エゾシカ肉は「鉄分が多く脂質が少ない」ため、他の肉にないメリットがあるという。今後もレシピを考案し、ホームページなどで発信を続けていく方針という。道の担当者は「今回の協定で、より消費を進めたい」と話す。
(ヘルシーで美味、伊勢原のジビエ料理:神奈川)
野生動物の肉「ジビエ」。伊勢原市の丹沢・大山では、シカやイノシシの肉を、地元名物のジビエ料理とする試みが続いています。自然を駆け巡った動物の肉は、ヘルシーで栄養価も高いのが特徴。それは、山の命に感謝を込めて、余すところなくいただく営みでもあります。10月に「ジビエフェア」の開催を控えた地元を訪ねました。大山は秋から猟期が始まります。山麓に抱かれた山小屋には、早朝から地元の猟友会に所属するハンターたちが集まります。獲物を待ち受ける場所、「タツ」が割り振られると、ハンターたちは山に入っていきます。無線機を携え、猟犬にGPSをつけていても、獲物が必ず獲れるわけではありません。「昔の猟の苦労がしのばれますね」。地元の猟友会で数少ない女性ハンター、津田芙由子さんは、猟に出るたびに実感しています。小学生のときに博物館で見た映像が原体験でした。生きた家畜を処理する外国のドキュメンタリー。「お肉って、こうやって食べることになるんだ…」。子供心に強い印象が残ったそうです。猟友会のバーベキューイベントへの参加を契機に、狩猟免許の取得を決めました。初めてシカを仕留めたときの体験を、今も忘れられません。「いただいた命に、手を合わせました」。「ジビエ」はフランス語。欧州では貴族の伝統料理として親しまれてきた歴史があります。日本では鳥獣被害の対策として、ジビエが注目されるようになりました。伊勢原市内でも、田畑が荒らされる被害額は、近年では約1,000万円に上ります。被害をもたらす「有害鳥獣」は、狩猟期に限らず、捕獲が認められています。ただ伊勢原では、獲物はハンターやその周辺での消費に限られ、余分は廃棄されていました。「無駄にするのではなく、地元の特産にできないか」。猟友会で有害鳥獣の駆除班のリーダーを務める磯崎敬三さんが、伊勢原市と協力して、ジビエの活用に着手。山小屋に2015年、ジビエ肉の処理設備が整えられました。シカやイノシシなどの獲物は、年間で120頭ほどの獲物が入ってきます。部位は、余すところなく使うように努め、使えずに残った部分は、山中に埋葬して供養しているそうです。ジビエの特徴は、高タンパク・低カロリー。シカ肉の脂質は牛肉よりずっと少なく、鉄分は2倍。イノシシ肉はコクと甘みが自慢で、やはり鉄分やビタミンに富んでいます。ジビエ料理を楽しめる店舗は、神奈川有数の観光地、大山阿夫利神社の宿坊が連なる「こま参道」沿いにも広がっています。創業400年を超える老舗「ねぎし旅館」は、食事どころとしても人気。大山とうふ料理が名物ですが、最近ではジビエ料理の注文も、毎日のように入るそうです。素材はすべて、磯崎さんの山小屋から仕入れる地元産。鮮度は申し分ありません。「いのしし鍋が人気で、女性の注文も増えている」とのことです。山とともに生きる人が、感謝を忘れずに山の命をいただき、自分の命をつないでいく。そうした営みへの思いが、伊勢原のジビエの“隠し味”かもしれません。大山のジビエ名物を堪能できる「大山猪鹿(ジビエ)フェア」が、10月下旬から開催される予定です。ヘルシーで美味しいジビエ料理を、大山で堪能してみてはいかがでしょうか。期間中は、大山ジビエフェア参加店舗でスタンプラリーが実施されます。併せて、宿泊を伴うディナーを注文いただいた方に、ソフトドリンク1杯を無料で提供するといったキャンペーンも実施されます。
(野生のハクビシンでラーメン作ってみた!)
今回ご紹介するのは再見おじさんさんがニコニコ動画に投稿した『野生のハクビシンでジビエラーメンを振る舞う茜ちゃん』です。再見おじさんさんは第一種銃猟免許や狩猟免許(わな猟)を保有しています。そんなプロと言っても過言ではない有識者だからこそできる料理をご覧ください。ジビエ料理といえば何をイメージされるでしょうか。やはり熊のようなポピュラーなものを想像されるのではないでしょうか。しかし今回はなんとハクビシンをラーメンにして食べるようです。ちなみにハクビシンは中国では高級食材だそうです。日本では富山で食べられるお店があります。えっそこから!? と思ってしまいますが『ジビエ』とは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語なのでこれは正しく『ジビエ』なんですね。今回のハクビシンは他の猟師の方から有害鳥獣駆除で捕れた個体を譲っていただいたとのこと。飼料で肉質や味が変わるのは一般的な家畜でも影響することは証明されているので、今回はフルーティなものになるのでしょうか。(動画ではこの後解体後のハクビシンが流れるので苦手な方はご注意ください)。まずはスープを作っていきます。ジビエ特有の臭いはなかったとのことなので、これは期待が持てます。圧力鍋で煮込んだものがこちら。上品な匂い……嗅いでみたいですね。そのお味は……?味付けをしたわけでなく煮込んだだけでおいしいということで食べてみたくなりますがハードルが高すぎますね。このハクビシンは柑橘系を食い荒らしていたということですから鳴門市のすだち牛やみかんの搾りかすで育つ和歌山県の紀州和華牛などのようにフルーティな味わいがあるのでしょうか。ハクビシンチャーシューも作っていきます。長ネギも入れて2時間煮込んだスープがこちら。見た目は豚骨や白湯系のスープですね。ホワイトシチューのようなコクのある味はハクビシンが柑橘系を主に食べていたことが影響しているのでしょうか。やはりフルーティさはあるようです。スープ作りに作った肉は別の料理で使っていきます。ハクビシンチャーシューをタレに漬けます。ブレンダーで乳化させてスープは完成です。次はカエシを作っていきます。ちなみにカエシとは、「煮かえし」の略で、ラーメン業界においてスープで割る味付けのタレのことです。麺もゼロから作っていきます。これで麺体が完成したので冷蔵庫で30分休ませます。麺体を麺へと変えていきます。これで麺も完成です。タレに漬けこんでいたチャーシューを切っていきます。ハクビシンチャーシューの味はなかなかに独特なようです。こればかりは自分で食べてみないとわかりそうもないですね。ここまで作ってきたものに加えて、小ネギとメンマ、ドライトマトをのせて完成です!スープはあっさり系のように澄んでいますが味は濃厚でクリーミィだそうです。見た目と味が一致しないですね。チャーシューは柑橘系を食べていたハクビシンを使っているからでしょうか。コクのある味に仕上がっています。再見おじさんさんが調整した自家製麺もハクビシンラーメンにマッチして最高の一杯の完成となりました!今回は日本ではなじみのないハクビシンをふんだんに使ったラーメンを作る様子をご紹介しました。再見おじさんさんは他の動画でも様々なおいしいラーメンを紹介しています。この機会にぜひあわせて見てみてはいかがでしょうか。
(鹿肉への半端ないこだわり、精肉店が見つけた”最高の法則”:北海道)
「上田の鹿肉以外は食べられない」―。新得町の肉屋「上田精肉店」のエゾシカ肉が全国のグルメの舌をうならせている。鹿肉の仕入れから販売まで自社でまかない、加工場も完備している精肉店は全国でもあまり例がない。提供する肉質の高さから「鹿肉は上田」と不動の地位を築いている。3代目の上田隆史社長(49)は「必ずリピートさせたいとすべての鹿肉を仕込む。良質な鹿肉が上田の名前を全国に広めてくれた」と胸を張る。同店が鹿肉の販売を始めたのは1989年。「鹿肉がほしいんだけど」。地元リゾートホテルの料理長の何気ない一言がきっかけだった。当初はニュージーランド産の鹿肉を輸入販売したが、新得町周辺を見渡せば山間部は鹿だらけ。これを生かさない手はないと、地元ハンターが仕留めた鹿の直接仕入れを始めた。最初は鹿肉の目利きの知識が足りず苦戦した。ジビエと呼ばれる野生肉は家畜肉と違って個体差が大きい。ハンターが好んで仕留める「角が大きく、サイズもでかいオス」を仕入れていたが、どうしても味にばらつきがあった。「どんな鹿肉がおいしいのか」。長年集めたデータを生かし、上田社長を中心に社員で研究を進めると、時期と年齢、狩猟方法という、素材の良し悪しを決める〝法則〟が見えてきた。上田精肉店では、冬に向けて脂がのった、主に9~11月のわずか3カ月の間に獲れた鹿肉のみを扱う。年齢は肉が柔らかい3歳前後の若い個体。狩猟方法は、静止した状態の鹿の首から上を一発で仕留めた撃ち方に限定する。体温で肉が蒸れるのと、鹿が暴れて血が回り肉の質が落ちるのを防ぐためだ。さらに仕留めてから1時間半以内に持ち込むのも条件の一つ。鮮度を重視する点で上田社長は「マグロの一本釣りに似ている」と表現する。こうした細かい取り決めが当初は徹底されず、さまざまな個体が持ち込まれた。その度に「条件が合わない鹿はうちで買い取れない。本当にうまい鹿肉を扱いたい」と辛抱強く伝えた。お抱えのハンター約30人は、この取り決めを徹底してくれており、結果、質の高い鹿肉の安定した仕入れができている。年間50頭以上の鹿を上田精肉店に納めるハンター歴13年の藤原尚雄さん(65)=新得町=は「上田さんに鹿を買い取ってもらえるのは栄誉なこと。腕利きのハンターしか出入りしてないから」と話す。神奈川県川崎市から移住してきた藤原さんが、同店のうわさを聞き、初めて納品に訪れた日のこと。「これ走ったでしょ」。仕留めた鹿を持ち込んですぐに見抜かれた。皮を剥いた際、本来なら真っ白な色をしている脂肪の部分がほんのりピンク色に染まっていたのを職人は見逃さなかった。「嘘はつけないんですよ。上田さんの職人はみんなベテランだから」。敷居の高さを感じたが、上田で買い取ってもらえる狩猟を目指すと、次第に腕前も上がった。確実に首頭を打ち抜く技術や鹿に気付かれないための射程距離など必要な技が身に付いた。「獲る側も処理する側もおいしい鹿肉を真摯に追求している。だから上田さんの鹿肉はうまいんです」。厳選して仕入れた鹿は自社加工場で手早く処理される。ここでも鮮度が命。皮を剥いで内臓を取り出し枝肉の状態にする一次処理はわずか30分の間に終える。冷やした鹿肉は翌日の二次処理でさばく。手の温度でも肉の劣化は進むため、「うちの職人はなるべく肉には触れず、包丁のみでさばきを進める」と上田社長。仕入れから加工までこだわり抜いた質の高い鹿肉のみが市場に流通する。鹿肉と向き合って35年。現在は業務用の卸売り商品のほか、ジンギスカンやカルビ、ハンバーグ、ソーセージに加工され一般家庭向けに販売、店の売り上げの約4割を鹿肉が占める。口コミによる評判や各種メディアに取り上げられ、有名ホテルや著名人がお忍びで通う料亭などからも引き合いがある。上田社長にとって鹿肉とは「協力してくれる仲間、ハンターと作り上げる全国に誇れる商品」だ。自然豊かな十勝で獲れたエゾシカのおいしさをもっと広めるべく、鹿肉のパイオニアの挑戦は続く。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、27日午前10時30分ごろ、富谷市富谷高屋敷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、26日午後2時30分ごろ、仙台市泉区実沢細椚向下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、26日午後4時15分ごろ、栗原市築館築館新八ツ沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
角田市によると、25日午後4時30分ごろ、角田市小田芋坊付近にクマとみられる動物が出没しました。
(クマ出没:宮城)
丸森町によると、23日午後2時55分ごろ、丸森町舘矢間山田小原瀬西にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後11時30分ごろ、仙台市青葉区郷六葛岡下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午前6時ごろ、仙台市青葉区芋沢小坂にクマが出没しました。
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(溝にはまったイノシシを助けようとして散歩中の男性(88)かまれる:香川)
21日午前5時35分ごろ、高松市屋島中町を散歩していた男性(88)が、イノシシにかまれ、けがをしました。高松市によりますと、男性は、登山道の溝にはまっていたイノシシを助けようとしましたが、這い上がってきたイノシシに驚き転倒。その際、左手の薬指と右ふくらはぎをかまれたということです。男性は全治2週間のけがをしました。イノシシは、体長約90㎝、体重約20kgのオスで、猟友会により確保されています。屋島周辺では、度々イノシシが目撃されています。高松市は、イノシシに出会った場合、ゆっくりと後退し、静かにその場を立ち去るよう呼び掛けています。
(野生のイノシシから豚熱確認、県内3例目:青森)
今月16日南部町で野生のイノシシが県内で3例目となる「豚熱」に感染していたことがわかり、県は県内すべての農場の立ち入り検査を実施します。県によりますと感染していた野生のイノシシは体長70センチ、体重20キロのメスの幼獣です。今月16日南部町の農地で死んでいるのが見つかり遺伝子検査の結果、陽性と判定されました。発見場所から半径10キロ圏内にある2つの養豚場ではいまのところ異常はないということです。県内では今月に入り階上町と三戸町でも野生のイノシシが感染していて、これで3例目の感染確認です。県は来月県内73のすべての農場を対象に立ち入り検査を実施するほか、養豚業者向けに衛生管理やワクチンに関する講習会も行う方針です。
(「シカを避けようとして…」乗用車が路外に逸脱し “木に衝突”:北海道)
8月22日早朝、北海道東部の標茶町で、乗用車がシカを避けようとして道路から逸脱する事故が発生し、運転手の男性がケガをしました。事故が発生したのは標茶町内の道道で、22日午前3時40分ごろ、厚岸町方面から来た乗用車が対向車線を越えて路外に逸脱し、木に衝突しました。消防などによると、この事故で運転手の男性が胸の痛みを訴え、骨折などの疑いで病院に搬送されました。男性は仕事に向かう途中で、シカを避けようとして路外に逸脱したと話しています。現場は片側1車線の緩いカーブで、警察が事故の詳しい原因を調べています。
(避難解除されたのに、住民の帰還を阻むサル2600頭:福島)
福島県でニホンザルの食害が深刻化している。特に東京電力福島第1原発事故後に避難区域が設定された12市町村で顕著だという。避難区域でなくなった後もサルの群れが目立っている。県は動態調査をし、場合によっては群れの全頭捕獲も想定する。しかし管理、捕獲を強化すれば済む話か。「豚熱(CSF)の影響でイノシシは減ったが、サルは減らないね。住宅街でも出てくる。果物がなる秋になれば、もっと増えるだろう」。苦々しげに話すのは、飯舘村から避難し、福島市内に住む菅野哲さん(76)。かつて暮らした地域は以前、避難区域になった。村内に畑がある菅野さんはサルの被害が気になり、定期的に見回っている。避難区域が設定された浜通り地方では近年、サルによる農作物の被害が急増している。県によると、浜通り地方のサルによる農業被害金額は、2021年度の5万2000円から、22年度には224万3000円へと約43倍に増加した。サルの個体数も多いようで、22年度の復興庁の調査によれば、12市町村に42の群れがあり、約2600頭が生息すると推定された。県の調査では、他に新しい群れも見つかっている。事故前の生息域は南相馬市や飯舘村が中心だったが、第1原発が立地する双葉、大熊両町にも広がった。県の担当者は「人間がいなかった地域のサルは警戒心が薄い」と述べ、「屋根の上でのふんや瓦をはがすといった被害もある。正確な数字はないが、人の生活への被害は震災前より感覚的に増えている」と話す。サルの生息拡大の背後には原発事故がある。放射線量の高い避難区域が設定され、人がいなくなったために野生動物が活動しやすい環境ができてしまったという。多くの地域で避難指示が解除された後も事故前の水準まで人口が戻らず、サルの群れが目立っている。県の担当者は「今のうちに対処しておかないと被害が広がってしまう。放置すれば帰還できなくなり、復興も進まない」と焦りを口にする。18日には、避難12市町村鳥獣被害対策会議が開かれ、モニタリングの必要性や捕獲の担い手確保の問題などが話し合われた。県は捕獲したサルに衛星利用測位システム(GPS)を取り付け、建物や農地にセンサーカメラを設置するなどして群れの動きを監視する。その上で群れごとの危険性を評価し、農作物に被害を与える可能性が高ければ、全頭捕獲も視野に入れる。一方、捕獲の担い手の減少と高齢化を解消するため、地域おこし協力隊の起用も検討する。しかし、日本の野生動物の生態に詳しい「広島フィールドミュージアム」の金井塚務代表は「全頭捕獲といっても、本当に全て捕獲するのは難しい。何年かすると、捕り逃した中からまた群れができる。人がいないのに捕獲してもあまり意味がない」と、その効果を疑問視する。「まずは人がどのように住むのかを決め、茂った木々を切り開き、サルが入ってこないようにする。捕獲よりも環境整備が先だ」と指摘し、全頭捕獲は時期尚早と訴える。さらに、野生動物の被ばくの影響を見極めるべきだと強調する。「あらゆる野生動物が被ばくしている。悲しいことだが、サルのデータは貴重なものだ。人が住むための捕獲は、サンプル調査をし、被ばくの実相を明らかにしてからでも遅くないはずだ」前出の菅野さんはこう憤る。「自然が相手なんで有効な対策はなかなかない。現実に捕獲するのは自治体だけど、大変な労力がかかる。とにかく、人が住めない環境をつくってしまったことにつきる」。
(県警のクマ対策、頭や首をしっかり守る強度を高めた新装備を導入:岩手)
2024年も秋田県内で相次ぐクマの出没に安全に対応しようと警察が新たな装備を着用した訓練を行いました。秋田県警によりますとクマに襲われた場合上半身の被害が多いことから頭や首のあたりをしっかりとカバーし、より強度を高めた装備だということです。5月には鹿角市の山林で警察官2人がクマに襲われけがをしていて安全対策の強化が課題となっています。新たな装備は鹿角警察署などにすでに配備されていて、今後由利本荘警察署や仙北警察署にも配備される予定です。
(シカやクマなどによる農林業への被害額7億9100万円:長野)
県内でのシカやクマなどによる農林業への被害額が昨年度1年間で前の年度を5300万円ほど上回るおよそ7億9100万円に上ったことが分かりました。県のまとめによりますと、県内の農業や林業へのシカやクマなどによる被害額は、昨年度およそ7億9100万円に上り前の年度を5300万円ほど上回りました。被害額が最も多かったのはニホンジカによる被害で、およそ2億6200万円、全体の「33.1%」を占めます。ニホンジカは畑の農作物を食べるほかリンゴなどの木の皮を食べ、枯らしてしまう被害をもたらしています。また、クマによる被害は1億2600万円と全体の16%でした。こうした被害を減らすため県では、捕獲の推進や畑への侵入を防ぐ対策などを強化する方針です。県林務部 鳥獣対策担当塚平賢治 課長「ニホンジカにつきましては生息する地域が拡大傾向にあります。その要因としては暖冬傾向によりまして越冬できる個体が増えてきたということ」。一方、クマについては農業被害のほか人への被害も今年度6件起きていて、県ではクマよけの鈴を持つなどまずは、出会わない対策を呼び掛けています。
(クマ捕獲の報奨金1頭2万円に:山形)
米沢市は、ツキノワグマの目撃が増える中、クマを捕獲した際に支給する1頭あたりの報奨金を、これまでより2倍以上引き上げた2万円とする方針を決めました。米沢市では、ツキノワグマの目撃が今月15日時点で84件と、去年の同じ時期と比べて8件増えていて、先月には山あいの集落で、男性が腕をかまれるなどの軽いけがをしました。このため市は、猟友会がツキノワグマを捕獲した際に支給する報奨金をこれまでの1頭あたり8000円から2倍以上引き上げた2万円とする方針を決めました。さらに▽クマの目撃情報を受けて市街地に緊急出動する猟友会の会員に対し、新たに1時間あたり3000円を支払うことにしているほか、▽猟友会の担い手育成事業の費用として100万円を計上することにしています。米沢市環境課は「クマの対策を進めるためには猟友会の協力は欠かせず、態勢を強化する必要がある」としています。市は、これらの補正予算案を今月30日に開会する定例市議会に提出することにしています。
(ヒグマを10年間で1万3000頭捕獲:北海道)
道は、全道でのヒグマの捕獲目標を2025年から34年までの10年間で、およそ1万3千頭に設定する方針を明らかにしました。きのう、専門家で構成する検討会で道が示しました。道によりますと、道内のヒグマの推定生息数は2022年末でおよそ1万2000頭となっています。案では、25年以降、10年間かけて人里周辺の森林に生息する個体を中心に、毎年1300頭ほどを目標に捕獲を進め、34年末におよそ7900頭まで減らすことを目指します。目標数はヒグマの人里への出没や酪農被害などのトラブルが顕在化していなかった2000年代ごろの推定生息数を念頭に置いています。道は従来、繁殖抑制のためメスの捕獲数のみを基準として管理していました。しかしメスとオスを見極めて捕獲するのは困難なため、年間の総捕獲数の目標を設定した上で、メスとオスそれぞれの捕獲目標の達成を目指します。道内では去年、過去最多のおよそ1600頭が捕獲されていて、道は目標の前倒しも視野に入れます。道はこの目標やヒグマと人のすみ分けを図る「ゾーニング管理」の推進などを年内に改定予定の管理計画に盛り込む方針です。
(雌グマ捕獲目標、計4370頭に:北海道)
北海道は21日、ヒグマの保護・管理に関する検討会を開き、全道における雌の捕獲目標数について「2025年からの10年間で計4370頭」とする新たな案を示した。6月の会議では「来年度から年520頭」とする方針を示していたが、より精緻な計算モデルを使って修正したとしている。道によると、個体数の増加に歯止めをかけた上で、必要に応じて人や農作物の被害といった「あつれき」が社会問題化していなかった01~10年ごろの水準まで減らす計画。雌を含む総捕獲目標数は10年間で計1万3290頭とした。捕獲の強化に加え、クマの生息地や緩衝地帯、市街地などの区域に応じた対策を講じて人里への出没を防ぐ。
(イノシシによる農作物被害が過去最大に:岩手)
岩手県内のイノシシによる農作物への被害額が、2023年度6000万円余りと過去最大になったことが8月21日、県の会議で報告されました。県では可能な限り捕獲を推進するとしています。21日はイノシシの管理について検討する県の会議が開かれ学識経験者などが出席しました。会議では2023年度イノシシによる県内の農作物被害額は6000万円余りで、前の年を約1900万円上回り過去最大となったことが報告されました。捕獲頭数も2023年度は1614頭と前の年の1.6倍に達していて、以前宮城県が北限とされていたイノシシがすでに岩手県内に定着したと考えられるということです。会議では目標は設定しないものの2024年度も可能な限り捕獲を推進し、農地などへの侵入防止柵の設置も進める方針を確認しました。県自然保護課 酒井淳総括課長「農業被害については一貫して増加傾向にあるので、捕獲に関しましては可能な限り捕獲するということで取り組みたい」。一方21日はシカの管理についての協議会も開かれ、2023年度の農作物被害額は2億4000万円あまりと前の年から約3000万円減少したことが報告されました。捕獲頭数が増えたことなどが要因と考えられていて、県では2024年度も2023年度と同じ2万7000頭を目標に捕獲を進める方針です。
(八甲田山系の登山道でパトロール、クマ出没で入山規制中:青森)
青森県は22日、6月に女性がクマに襲われて死亡した事案を受けて青森市郊外の八甲田山系の入山が規制されている登山道で、解除に向けた安全確認のパトロールを始めた。21日に環境省や林野庁、県や市、県猟友会など関係者による会議で安全を確認しながら段階的に規制を解除することを決めていた。この日は県と市の職員、工事業者ら11人が「八甲田ロープウェー」山頂公園駅を出発した。背負うリュックにはクマよけのための鈴を付け、木などを伐採するためのチェーンソーも用意。規制ロープを越え、登山道脇に生い茂っていたササを刈り払う作業や階段状の木道の安全確認などを行いながら進んだ。赤倉岳、井戸岳を縦走し、毛無岱(たい)を経由して酸ケ湯温泉旅館へと下山。今後は多くの登山者が目指す大岳に続くルートなど、パトロールを週1~2回続け、9月中旬の登山道の開放を目指すという。クマの人身被害が相次いだことから市は山中にワナを設置。8月2日にクマ1頭が捕獲された。
(北上するシカの食害が希少な植物に:岩手)
枝だけになったミヤマハンノキが、登山道沿いに点在していた。「ニホンジカの仕業です。枝をたぐりよせて、高いところにある葉も食べてしまう」。岩手県立博物館学芸員の鈴木まほろさんはそう指摘する。北上高地の中央に位置し、高山植物の宝庫として知られる岩手県の早池峰山(1917メートル)。8月上旬、登山道の河原の坊コース沿い(2016年から閉鎖中)の植生を調査する鈴木さんに、同行した。
(駆除されたヒグマ「せめて教材に」駆除されたヒグマ「せめて教材に」:北海道)
北海道幕別町の忠類ナウマン象記念館と帯広畜産大学(帯広市)が町内で捕獲されたヒグマの全身骨格の標本製作に共同で取り組んでいる。「皮なめし」と呼ばれる毛皮加工も学生たちが行い、来年3月までに記念館に並べて展示する。ヒグマの骨格標本は道内で数体しかないとされ、記念館の添田雄二学芸員は「ヒグマが次々に駆除される中、せめて教材として活用したい」と話す。骨格標本になるのは2021年8月、幕別町忠類地区で箱わなによって捕獲、駆除されたメスの成獣(体長143センチ)。すぐに記念館が活用を申し出て、解体された骨を町有地の土中に埋め、毛皮を冷凍保存した。添田学芸員と帯広畜大獣医学研究部門の冨安洵平助教、主森亘特任研究員が骨格標本の共同製作を企画。今年6月、学生サークル「畜大えぞほね団」と解剖学を学ぶ学生も加わり、骨を掘り出して洗浄作業などを始めた。同時に、解凍した毛皮から脂肪分などを取り除き、腐敗や臭いの防止措置を施す「皮なめし」作業も開始した。脂肪などを除去して洗浄。1カ月以上も水分に漬け込み、十分に乾燥させて柔軟性を付与する工程を経て、12月ごろに完成予定だという。作業は今月7日、報道陣に公開された。学生たちは黒々とした剛毛に覆われた毛皮を作業台の上で裏返し、独特の臭いに包まれながら、張り付いた脂肪や肉片などを医療用メス、ハサミで丹念に除去した。皮なめし担当リーダーの畜産学部3年、桧山志歩さん(21)は「ヒグマはシカなどのようなほかの動物よりも脂肪分が多く、取り除くのが大変だが、貴重な体験です」と話した。畜大えぞほね団の有川慶彦団長(畜産学部3年)は「脂肪の色や臭いなどを確認できる標本づくりの意義は大きい」と述べた。幕別町忠類地区では、1969年に農道工事現場でナウマンゾウの化石の一部が見つかり、翌70年の発掘調査でほぼ1体分の骨格化石が発見された。記念館は化石発掘を記念して88年に開設された博物館で、復元骨格など関連資料が多数、展示されている。今回のヒグマの骨格標本作製は、12万年前に北海道にいたとされるナウマンゾウと同じ時代から生息するヒグマへの理解を深めてもらうのが狙いだ。添田学芸員は「全身骨格と毛皮を合わせて展示することで、生態などを理解しやすくなり、子どもたちの勉強にもなる」と語った。
(野生動物対策技術研究会(第14回)を開催:新潟)
野生動物対策技術研究会は、野生動物による被害軽減を図るため、野生動物対策に関わる情報交換情報提供、研究会やセミナーの開催、専門技術者の育成、現地指導及び専門家の派遣など、野生動物対策に資することを目的として、平成22年に設立しました。現地で鳥獣対策を担う実務者、研究者、行政担当者、メーカーの方などありとあらゆる多様な立場の方が参集し、野生動物対策に関する情報共有や問題を議論する場として開催しております。対面で研究会を開催することで、業界の関係者のつながりを醸成するご活用いただく場としてもご活用いただきたいと思っております。今年度は「将来に向けた捕獲の体制整備」をテーマに開催します。
(令和6年度ジビエハンター育成研修会:北海道)
全国でニホンジカ・イノシシによる農林業被害が深刻化し、捕獲が推進されています。 一方で、捕獲した個体をジビエとして有効活用する取組も広がってきており、捕獲者の皆様にも食肉衛生の知識をつけていただくことで、優良で安全なシカやイノシシ肉の供給を増やすことができます。 そこで、捕獲者を対象とした食肉利用に適した捕獲、異常の確認、および衛生管理等に関する研修会を開催します。研修終了後、受講者に対して、研修カリキュラムの理解度を確認し、研修修了証を受講者に授与します。※ ジビエハンターとは、シカ、イノシシにおける食肉に適した捕獲から搬入までの方法や衛生管理を学んだ捕獲者としています。
(クマの出没相次ぐ、出没を想定し訓練:宮城)
宮城県では依然としてクマの目撃が相次ぎ、前年の同時期を上回っています。栗原市では、出没を想定した訓練が行われました。クマの出没が増える時期を前に宮城県と栗原市、警察などが行った訓練は住宅街にクマが出没し、近くの竹やぶに身を隠しているという想定で行われました。「追い払う」「麻酔銃で捕獲する」「駆除する」の順に、どのような対応が適切か状況などを踏まえ判断しました。県によりますと、20日までにクマの目撃情報が548件寄せられていて前年同時期を72件上回っています。県自然保護課大山慶一郎総括課長補佐「クマの対応を迅速に行えるように今後も訓練を続けていきたいと思います」。県は、クマの活動が活発になる朝と夕方の行動を避けるなどの対策を呼び掛けています。
(集落襲った土砂崩れ、「犯人」はシカか:滋賀)
滋賀県米原市伊吹で7月1日に発生した土砂崩れから1ケ月半以上が経過した。けが人などの被害はなかったが、地区の家屋は土砂に覆われた。発生の原因については、伊吹山で近年深刻化しているシカの食害と関連があるとの指摘が出ている。土砂崩れは7月1日午前に発生した。地区を流れる勝山谷川から土砂があふれ、4世帯で土砂が流入する被害が出た。市は、警戒レベル5段階で最高の「緊急安全確保」を出し、住民らは近くの伊吹小に避難した。7月5日には警戒レベル3の「高齢者等避難」に切り替えた。市は土砂を撤去するなど復旧を進める一方、当面の対策として、集落に土砂が流入するのを防ぐ土のうを川の近くに設置した。付近は土砂災害警戒区域に指定されており、多量の出水に伴って土砂が動いた場合に信号を出して知らせる「ワイヤセンサー」を7月10日、川の上流部に据え付けた。長期的な対策として県は、地区の上流部に設定されている勝山谷川第1堰堤(えんてい)のさらに上流部に新たな堰堤の設置を計画している。7月7日に被災地を視察した三日月大造知事は「対策には大規模な堰堤が必要。できるだけ早く取り組む」と述べた。土砂崩れはなぜ起きたのか。原因と関連があると市がみるのはシカの食害だ。シカが植物を食べ尽くすことで裸地化が進み、保水力の低下を招く。食害のため昨年7月には山頂への登山道がある南側斜面で大規模な土砂崩れが発生した。伊吹地区では一昨年7月にも勝山谷川からの土砂流出があった。市は、近年の食害による土砂崩れで一部地形が変化し、山全体の水の流れが変わってきているとみる。南側斜面付近から勝山谷川の川筋へ大雨時に大量の水が入り、土砂を削って下流部に被害を出すのでは-との見方を強めている。7月9日に国土交通省の土砂災害専門家チームが行った現地調査でも川の上流部で川底がえぐられている様子がうかがえた。米原市の高橋淳一危機管理監は、土砂崩れ対策のひとつとして「植生の回復など食害対策をさらに進めていく必要がある」と話す。
(狩猟免許取得者に半額助成:山口)
山口県岩国市は本年度、狩猟免許を新たに取得した市民に銃やわなの購入費の半額を補助する制度を設けた。イノシシやサルなどによる農業被害を防ぎ、高齢化している狩猟者の後継者育成につなげるのが狙い。
(狩猟業界をDX化、若手ハンターがさらに活躍する社会を目指す:北海道)
鳥獣被害に悩む農家、ハンター、ジビエ(野生鳥獣肉)を購入したい飲食店の3者をつなぎ、鳥獣を駆除する一方で、流通量の少ないジビエのニーズに対応する「Fant(ファント)」(十勝管内上士幌町)。代表取締役の高野沙月さんにDXで変わる狩猟業界などについて聞きました。――Fantのサービスについて、教えてください。Fantはウェブプラットフォームです。全国のハンター さんと、ジビエを買いたい飲食店さんと、鳥獣被害に困っている農家さんをつないで、ジビエ の流通から、有害鳥獣駆除まで手がけるプラットフォームになっています。――ご出身は どちらですか?どういった学生時代でしたか?十勝の音更町出身です。子どものころは絵やデザインが好きで、高校では美術部に入って油絵を一生懸命描いていました。東京の大学に進学し、美術やデザインを勉強しました。―― 大学卒業後、就職はどうされましたか?東京に残ってデザイン会社でデザイナーとして働いていました。――動物やハンターの話に 全く結びつきません。(今の仕事を始める) きっかけは?たまたま友達と飲みに出かけて、ふらっと入ったお店 がジビエ専門の居酒屋さんでした。そこで初めてジビエを食べた んです。シカ、イノシシ、カモを食べて、おいしさにすごく感動しました。ふと店内を見渡したら銃のレプリカが飾ってあり、それを見てビビッ ときて、「これを持てばジビエが食べ放題なん だ」って思ったんです。銃を持ちたいって思って 、どうすればハンターになれるのか、猟銃を持てるのかをネットで調べて、東京で銃の所持許可と 狩猟免許を取りました。――行動力がすごいですね。狩猟免許の取得は難しいのですか?いや難しくはないです。手続きを踏んでペーパー テストを受ければ、だれでもほとんど取れます。最近は全国的に狩猟免許を取る若い人がすごく増えています。――保管場所についての聞き取りがあるという話も聞きます。銃を使って狩猟をするなら、猟銃の所持免許が必要になります。 警察から身辺調査を受けたり、病院で診断書を書いてもらったりする手続きが必要になります――東京ではどの辺りで撃つんですか?それが困りました。 東京でシカやイノシシを取ろうとしても、その辺にいないじゃないですか。狩猟はなかなか東京では難しいなって思って、北海道に戻ろうと思いました。――仕事ではなく 、趣味で始めた狩猟のため地元に戻ったのですか?そうなんです 。――仕事のことは頭によぎりませんでしたか? 地元に帰って仕事はあるかなとか。当初は上士幌町にJターンで行きました。町役場で地域おこし協力隊として採用していただき、町のデザインのお仕事をしました。ポスターや、ふるさと納税のパンフレットを作っていました――戻ると、東京にいたときより、狩猟に没頭する時間は増えましたか?そこら辺にシカがたくさんいます。だから仕事が終わった後や週末に山に行くこともでき、本当にぐっと身近になった感じはありました。そこから 会社を起こされるのは、どういったきっかけやタイミングがありましたか?上士幌町に移住して、狩猟を始めて、 自分みたいな若いハンターが周りにたくさんいると実感しました。狩猟業界って古くから続く業界なので、どうしても伝統的になり、今の若い人たちにはちょっと難しく、合わない場合もあると感じていました。そこで若い人たちがもっと楽しみ、活躍できる環境を作りたいと会社を 立ち上げました。若い人たちが狩猟を始めるとなると、師匠的な人、先生みたいなハンターと知り合って仲良く なってやっと教えてもらえます。そのハードルがすごく 高いというお話を聞いていたんです。そこをデジタルの力で解決できないかなというアイデアがありました。――東京にいたら分から なかったことですよね。十勝に戻ってきたからこそ、上士幌に住んでみたからこそ分かったことなのではないですか。自分の体験で気づきました。――会社はどんなサービスから始めましたか?当初はFantという プラットフォームで、全国のハンターたちが登録し、 情報交換をするSNSのようなものを運営していました。 たくさんのハンターさんに登録していただき、人の情報を見たいというハンターさんはたくさんいましたが、発信する人が少なくて、なかなか需要と供給がマッチしませんでした。 ハンターの活動の需要はどんなところにあるのだろうと考え、思い当たったのがジビエを買いたい人、鳥獣被害で困って駆除してほしい人でした。――実際始めて、どうでしたか?ジビエはかなり需要 あることが分かりました。シカやイノシシはネットでも結構買えます。供給は割とありますが、それ以外のニッチなジビエ、例えば、カモや野ウサギなどのジビエはシェフの方々には需要があるものの、供給側、つまりハンターに情報が届いてないことが分かりました。――ハンターがジビエを取ったとき、買いたい レストラン側とFantでマッチングする 感じですか?どちらかというと、ほしい側からのオーダーですね。飲食店さんから「今、こんなのをほしい です。だれか取って来てくれませんか」というオーダーを出します。それをFantに登録しているハンターさんに発信して、「これをやる人は誰かいますか」と募集をかけます。 「自分がやります」という人 とマッチングし、ハンターさんは取りに行く形になります。――もう一つの大きな プレーヤーは農家さんです。 鳥獣被害を受けている農家さんはサービスを始めた当初、どうでしたか?サービス始めたのは昨年の秋。まだ需要 がどこまであるのか、分かっていなかったので、札幌市さんと共同で実証実験をさせていただきました。1カ月間 の実証実験が終わった後も、(報じる)新聞を見 て、自分も使いたい、自分も使いたかった―みたいな声がうちの会社に結構届きました。――農家さんがほしかったサービスだったということですよねそういう ことが分かって本当に良かったなと思います。――農家さんは札幌だけではなく、他の地域の方も参加できる形になっていますか?有害鳥獣駆除は、そのまちの農家さんとハンターさんじゃないとなかなかできないところがあって、自治体さんと協業して自治体さんにサービスを導入していただき、まちのハンターさんと農家さんに使ってもらう取り組みを進めているところです。――レストランさん、農家さん、そしてハンターさんの3つを Fantというサービスがつなげている実感はありますか?はい、あり ます。やはり飲食店さんの需要もどんどん増えてきています。札幌 の飲食店さんによく使っていただいていますが、最近は東京など首都県を中心に京都、名古屋などの需要がはかなり伸びてきています。特に本州の都市部で人気になっています。――お仕事されて、一番うれしかった こと、喜んだことは?Fantをご利用いただいている飲食店さんに行って食事をすることがあります。その中で、お客さんがジビエを食べて「おいしい 」とか「ジビエってこんなに おいしいんだ」と感想を言っているのを見るとすごくうれしく、やりがいを感じます。――会社を経営する中で、ボスとしてどういうことを大切にしていますか?狩猟業界をDX(デジタルトランスフォーメーション)化して、今、増えている若いハンターさんたちがもっと活躍し、狩猟をもっと楽しめる社会を実現したい―というのがFantの理念です。その理念を、一緒に働くスタッフにも共有してもらい、同じ目的に向かって一緒に歩んでいくことをボスとして大切にしています。――どういう ことを未来に描いていますか?ハンターに求められる役割はこれから どんどん増えていくと思います。毎日のようにクマなどの鳥獣被害がニュースになるように、ハンターはいなくてはならない存在で、これからもどんどん若い人たちがそういったニュースを見て参加する人が増えていくのではと思っています。彼らをサポートして、現場で活躍できるようにしてあげるのがFantの役割だと 思っています。そのためにも、 飲食店さんや自治体 さんなど、いろいろな人を幅広く巻き込んでいくのが、これからのFantのやるべきことだと考えています。
(101年前に死んだはずの男、子孫に残された証言テープ:北海道)
北海道上富良野町に住む村田孝さん(85)の自宅に2年前、見知らぬ男性が訪ねてきた。団子鼻で丸い頬。少し目尻が下がった柔和な表情は、父の與四郎(よしろう)に似ていた。村田一族は郷土史に残る事件の被害者だ。石狩沼田幌新事件。101年前の1923(大正12)年8月22日未明、北海道沼田町の幌新(ほろしん)地区で開拓民らがヒグマに襲われ、4人が死亡し、4人が重傷を負った。被害者の多さから、三毛別事件(苫前町、死者7人)、札幌丘珠事件(死者3人)とともに「三大ヒグマ事件」と呼ばれる。孝さんの父、與四郎さんら村田家の4人も巻き込まれた。沼田町史によると、その日、開墾間もない沼田町では夏祭りが開かれ、開拓民らでにぎわっていた。芝居などを楽しんだ村田家は帰路、沢付近でヒグマに襲われた。村田幸次郎さん(14)は撲殺されて食べられ、兄の與四郎さん(15)は重傷を負った。パニックになった一行は近くの民家に逃げ込むが、ヒグマは家屋にも襲来。父三太郎さん(58)が、スコップで立ち向かうが倒されて重傷。母うめさん(55)は、ヒグマにくわえられてやぶの中に連れて行かれ、食べられた。「シカがわなにかかったから来てほしい」。8月5日午前5時、沼田町農業推進課の橋本幸太郎さん(33)の携帯電話が鳴った。相手は町内の農家。橋本さんはとめ刺し用の電気やりなど道具をそろえて軽トラックに乗り込んだ。沼田町は石狩平野の北端。農耕地が雨竜川に沿うように広がる人口2795人の町だ。北側は増毛山地。山と平地の境目にあるため、鳥獣の出没は多く、駆除しなければ農作物が被害にあう。この日は、わなにかかった2頭のエゾシカを仕留めた。解体してジビエにしたい。だが、公的業務は駆除まで。精肉は業務外のため、死骸は泣く泣く焼却する。「説得して山に帰ってくれるなら、何時間でも説得しますよ」。埋葬は絶対にしない。ヒグマが死骸を食べに寄ってくるからだ。橋本さんは埼玉県出身。動物が好きで、農業高校でアニマルセラピーを学んだ。東京農業大を卒業後、会社勤めをしていたが、動物にかかわる仕事を求めた。その頃、北海道岩見沢市のわな猟師、原田勝男さん(84)と知り合う。ヒグマに襲われて片目を失った原田さんは、独自のくくりわな猟で地域の鳥獣による農業被害額を10年間で9割減らした「すご腕」の猟師だ。
(倉田真由美氏、クマ駆除批判を疑問視)
漫画家の倉田真由美氏が21日、自身のX(旧ツイッター)を更新。“熊の駆除批判”を疑問視した。全国で人里に降りてきた熊を駆除するケースが報告されているが、この行為に対する批判の声も出ている。「バランスの取れた共生が必要」「地球は人間だけのものじゃない」などといった意見も…。こうした投稿について倉田氏「気持ちは分かるが、こればかりはいい代替案がない限り駆除一択だろう。先日も埼玉で熊に怪我を負わされた方がいたが、野生動物から受ける傷は深くなくても重傷になることも多い」と指摘。さらに「山に帰したとて、また下りてきたら?ずっと見張っているわけにもいかない。生捕りにしてどこかで飼う?どこで、誰が?予算はどこが?」と素朴な疑問をつづった上で「基本的に何か意見を述べる際、必ずしも代替案は必要ないと思うが、熊問題に関しては代替案なく駆除の批判はいかがなものかと思う。人の命がかかっているのだから」と持論を展開している。
(米農村部での銃撃事件、鹿狩り解禁とともに増加:アメリカ)
「剣を取るものは剣によって滅ぶ」とは聖書の『マタイによる福音書』に由来する古いことわざだが、この短い一節は、人間と銃や動物、とりわけ野生動物との間に生じる緊迫した関係性を予言しているといえる。最新の研究によれば、米国の地方部では鹿狩りのシーズンが始まると、実弾を装填済みの銃がケーブルロックやトリガーブロックを掛けないまま民家や車の中に置きっぱなしにされることが多くなり、これが銃撃による負傷や殺人の増加につながっている可能性が高いという。研究論文の筆頭著者で、都市社会学と犯罪学を専門とするプリンストン大学のパトリック・シャーキー教授は、「狩猟期間の最初の1週間には、その年のどの週よりも多くの人が銃撃で命を落としている」と述べている。この研究では、狩猟中の事故に関連した銃による死亡を除外した。そして、装填された無施錠の銃が入手可能なことが、銃を使った暴力のリスク増加につながっていることを発見した。シャーキー教授と研究チームは、全米44州にまたがる農村部854郡で2014~21年に発生した銃発砲事件について統計を調査・比較した。すると、各郡の鹿狩り解禁日から1週間以内に起こった発砲事件の割合は、解禁前の1週間と比較して平均49%も急増していることがわかった。解禁2週目も41%増だったが、同3週目には増加率は「ほぼゼロ」になった。シャーキー教授らによると、たとえばウィスコンシン州では「鹿の年間捕獲数の70%が狩猟期間の最初の9日間に捕獲されている」とのデータがあることから、鹿狩りシーズンの最初の3週間における発砲件数の急激な増減は驚くに値しないという。ただし、こうした発砲件数の傾向は「(まれに起こる)狩猟中の事故を分析対象から除外しても、ほぼ再現された」と教授らは記し、発砲の大部分が対人暴力であることを示唆している。研究チームは、州や郡によって異なる狩猟期間の正確な開始時期が、発砲件数の急激な変化と関連している点を指摘。銃を使った暴力事件の増加と、鹿狩りシーズンの到来に伴って装填済み・無施錠の銃に手が届きやすくなったこととの関連性を示す追加的な証拠だとしている。この発見を裏付けるため、教授らは人口当たりの狩猟免許数で州を層別化し、狩猟人口の多い州ほど発砲事件の発生がより顕著であることを発見した。これは、農村部では鹿狩りシーズンが始まるたびに、散弾銃を所持した男の検挙率が300%増加していたとの過去の研究結果とも一致する。これらの証拠から、シャーキー教授と研究チームは「鹿狩り解禁直後の1週間に発砲事件が増加する最も妥当な説明は、公共の場や私的空間において銃器の存在感が増すためだと結論付けられる」と述べている。とはいえ、狩猟解禁後の数週間に人々が殺し合うのは仕方ないことだと諦めるのはまだ早い。シャーキー教授と共同研究者たちは、たとえば「鹿狩りが特に盛んな州で銃規制を強化し、銃器の保管・携帯・購入をしっかり管理すれば、狩猟期間の始まりに伴って発生する発砲事件の数を減らすことができるかもしれない」と提案している。
(“生息しない”はずの野生のシカ発見!:佐賀)
佐賀県内には生息していないとされる珍しい動物の映像が、サガテレビアプリに送られてきました。佐賀市大和町の大和不動カントリー倶楽部で20日午前、撮影された動物の映像。よーく見ると…頭には角のようなものが見えます。佐賀では珍しい野生のシカです。写真を撮影した支配人は、「30数年いるが、ゴルフ場では初めて見ました。佐賀市大和町にもシカが生息していたのがびっくりです」と話していました。県内には野生のニホンジカは生息していないとされていますが、県によりますと毎年、数件の目撃情報があり、今年は7月、武雄市で目撃されて以来2件目だということです。
(普通列車がイノシシと衝突:愛媛)
愛媛県伊予市のJR予讃線で21日夜、普通列車がイノシシと衝突しました。乗客らにケガはなく、この普通列車を含む2本に最大で約1時間10分の遅れが生じました。JR四国によりますと伊予上灘駅から下灘駅の間で午後7時40分過ぎ、八幡浜から松山に向かっていた普通列車がイノシシと衝突しました。運転士が約50メートル手前で見つけ非常ブレーキをかけたものの間に合わなかったということです。この列車には乗客と乗員あわせて約30人が乗っていてケガはありませんでした。事故に伴い列車は現場で点検と応急処置を行い約35分後に運転を再開。後続の普通列車にも約1時間10分の遅れが生じ、2本の列車あわせて約40人に影響が出たということです。
(ジビエの魅力を楽しく体感!:宮城)
人は水を飲み、食べ物を口にすることで生きることができている。人間にとって食は人の体をつくり、心を育む大切な営み。しかし、ふと考える。当たり前のように口にしている食材はどこからやってきているのだろう。スーパーで簡単に手に入る食材も、一つひとつが土壌や海から得ているものだと感じながら、日々みんな食べているだろうか。そこには野菜を育てる農家さんがいて、海で魚を獲る漁師さんの存在がある。山に生息する動物たちの猟を行う猟師さんも同じだ。食は自然によってうまれた産物から成っている。そう考えると、食事を粗末にしてはならない。そんな考えに至る。宮城県仙台市にある青葉山公園にて、2024年8月31日~9月1日「山のお肉と大地のフェス」が開催される。主催は、株式会社FERMENTOが運営するブランド「Antler Crafts」。このイベントは、FERMENTOが、北海道でお店を構える野生肉専門店「やせいのおにく」や石巻市、足寄町と共同で「ジビエ鹿肉市場開発コンソーシアム」を結成し、その第一弾イベントとしたもの。イベントでは、全国の猟師や「ハンターシェフ」と呼ばれるシェフたちが集まり、ジビエを学び、楽しく体験する機会を提供する。FERMENTOは、ジビエの卸販売や加工品の共同開発、コンサルティングを行いながら、持続可能な自然体験を提供している。狩猟だけでなく、山菜や果実の採取、渓流釣りなどを通じて、自然の恵みを学ぶワークショップやツアーも展開。このような取り組みは、持続可能な観光の一環として、観光業界に新たな価値を提供する可能性を秘めている。イベント初日は、青葉山公園にてシンポジウムとマルシェが行われる。シンポジウムでは、自然に向き合い狩猟採集をしながら生活をしている人たちや、森の管理をしている人、命や生産者と向き合い料理をしている人が集結。「食」や「自然」「狩猟」などをテーマに、 私たちが生きていく上で欠かせない “食と自然の大切さ”、そして “自然と共に生きる未来” について学ぶことができる。また、マルシェでは、地元宮城をはじめ、全国各地のレストラン・カフェ、酒蔵、雑貨屋など、約40店舗が集結。ジビエ商品の販売や、ワイン・日本酒・コーヒーなどのドリンクが提供される。木や自然と触れ合う子ども向けのワークショップも開催されるため、大人から子どもまで楽しめる。そして、1日目はシンポジウムステージにて、Mr.Childrenへの楽曲提供で知られる四家卯大氏や、アイヌの伝統歌を歌うマユンキキ氏によるスペシャルライブも行われる。2日目は、KAMOSUBA 醸場にて食の未来を考える全国のハンターシェフと、宮城県で食を追求するシェフたちによるジビエを使ったスペシャルダイニングセッションが行われる。西麻布にフレンチレストラン「L’ Effervescence」の生江史伸シェフや、国内外のコンクールで数々の受賞歴を誇る「METZGEREI KUSUDA」の楠田裕彦シェフなどの著名な料理人に加え、自ら狩猟を行い、獲った鹿を料理に提供するハンターシェフが全国から集結。地元のシェフたちと共にこの日だけのコース料理を提供する。参加者は、食の未来を考える貴重な体験をすることができる。「山のお肉と大地のフェス」は、ジビエ文化を体験し、持続可能な未来を考える絶好の機会だ。人間の基本的な営み “食べること” についてしっかり考えて、自然や命のありがたみを感じたい。自然と共に生きる未来を考えるこのフェスティバルに参加し、ジビエの魅力を存分に味わってみてはいかがだろうか。
(エゾシカ肉消費へ料理教室、道庁と江崎グリコ協定:北海道)
道と江崎グリコ(大阪)は20日、エゾシカ肉の消費拡大を目指す協定を結んだ。道が農作物の食害対策などとしてエゾシカの捕獲を進める中、グリコがエゾシカ肉を使った料理教室などを通じ、レシピを広める。
(ジビエカレー味わって:北海道)
南富良野町の道の駅「南ふらの」に隣接する複合商業施設のフードコートエリアに、シカ肉を使ったカレーなどを提供する「スヴァール・バル」がオープンした。今回の出店により、同施設の空きテナントが解消された。
(駆除のシカ食材活用促す:群馬)
農作物などの被害を防ぐために捕獲されたシカの食材としての活用を促そうと、みどり市は、地元の飲食店などが商品開発を進めているシカ肉を使ったカレーを、ふるさと納税の返礼品にするなど販路の開拓を支援することになりました。みどり市が支援するのは、地元の飲食店と社会福祉法人が商品開発を進めているシカ肉を使ったレトルトカレーで、パッケージには市内に住む障害のある人が描いたデザインが採用されています。市内では農作物などの被害を防ぐため、年間およそ800頭のシカが捕獲されていますが、シカ肉として利用されるのは100頭ほどにとどまっています。市は今後、開発されたカレーをふるさと納税の返礼品にするなど販路の開拓をサポートし、シカ肉の食材利用を促していくということです。また、カレーを開発している飲食店などは、販売した収益を市内の障害者や子どもたちの支援に使うことにしているということです。みどり市は「シカの肉を有効活用して鳥獣害対策を活性化させつつ、子どもたちへの支援も拡充させるこの取り組みを支援していきたい」と話しています。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、21日午後6時50分ごろ、栗原市築館太田山塚沢にクマが出没しました。
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(環境省、30億円の交付金要求)
環境省は19日、2025年度予算の概算要求で、人身被害が多発するクマを含む「指定管理鳥獣」の対策に充てる自治体向け交付金として30億円を計上する方針を固めた。クマ捕獲のほか、クマが街中に出没した際の自治体や警察、ハンターの連携強化を支援。出没防止や追い払いといった、人とのすみ分けを目指す事業も後押しする。クマは4月、指定管理鳥獣に追加。指定済みのニホンジカやイノシシと比べ繁殖力が弱く、環境省は捕獲に偏らない対策に力を入れている。市街地での銃猟を可能にするため、鳥獣保護管理法の改正を目指しており、出没に備えて自治体と警察、ハンターの連携手段を事前にまとめる「出没対応マニュアル」の作成に交付金を使えるようにする。交付金ではほかに、果実が収穫されずに放置されている樹木を除去してクマが人里に来るのを防いだり、市街地への侵入ルート上に防止柵を設置したりする事業のほか、出没対策訓練などを促す。
(期待のジビエ施設暗礁に、代表のハンター連絡とれず:神奈川)
農作物の鳥獣被害が各地で増えるなか、国の交付金で始めた、神奈川県内のジビエ処理加工施設の運営が暗礁に乗り上げている。施設運営の代表者が姿を消したためで、地元猟友会支部では、この代表による使途不明金の疑いも発覚。県警は業務上横領容疑で捜査している。足柄山の金太郎で知られる、同県南足柄市。森林公園の中にある平屋の施設に、シカの角をあしらった看板「ジビエ KIWOSUKU(キヲスク)」がかかる。施設は昨年4月、女性ハンターでつくる一般社団法人「ジャパン・ハンター・ガールズ」(JHG)が開設した。国の鳥獣被害防止総合対策交付金約620万円とクラウドファンディング約250万円を元手に、使われていなかった売店を改修した。シンクや加工室、大型の冷蔵庫などを備え、見学者向けに、外から見られるようガラス張りの展示室も造った。当初の構想では、施設に持ち込まれた捕獲後のシカなどを講習を受けた人が解体。精肉を買い取り、缶詰に加工した商品の販売も計画していた。地域の食育の拠点にもなるはずだった。市によると、施設は保健所から営業許可をとり、昨年7、8月に10頭のシカを処理したが、8月に工事代金の未払いが発覚。翌月中旬には、JHG代表の女性と連絡が取れなくなり、ほどなく施設の活動は休止したという。
(捕獲後の害獣、ジビエ活用はまだ約1割)
野生鳥獣の被害が、全国的に深刻化している。国は駆除とともに、捕獲後の害獣などの「ジビエ」としての活用を後押ししたい考えだ。農林水産省や環境省によると、農作物への被害は年間156億円(2022年度)と鳥獣被害によって農業を諦める人や、耕作放棄地の増加につながっている。過疎化や狩猟者の減少、温暖化などでニホンジカの生息域は、18年度までの40年間で約3倍、イノシシは約2倍に広がった。両省は13年度、23年度までの10年間でニホンジカやイノシシを半減させる目標を立てた。課題の一つが、捕獲後の利用法だ。捕獲されたシカやイノシシのうち、ジビエとして食肉に加工され、流通する割合は約1割にとどまる。農水省は、市町村の「被害防止計画」に基づいて、捕獲したシカやイノシシの有効活用などをする取り組みを支援する「鳥獣被害防止総合対策交付金」を準備。食肉処理加工施設の整備や保冷車の導入、ジビエ商品の開発などに使われている。今年度は99億円が計上された。農水省の担当者は「まずは市町村で施設整備後の運営も含めてよく話し合ってもらいたい」と話す。
(野生イノシシ2頭が「豚熱感染」:岡山)
今月(8月)に岡山県美作市で捕獲された野生イノシシと笠岡市で死んでいた野生イノシシが、豚熱に感染していることが確認されました。岡山県によりますと、岡山家畜保健衛生所で野生イノシシ2頭の遺伝子検査を行ったところ、陽性だったということです。岡山県は、県内の全ての養豚場に情報提供と注意喚起を行い、異常な豚の早期発見・早期通報、畜舎への野生動物の侵入防止などの指導を継続して行っているということです。豚熱は、豚・イノシシの病気であり、人に感染することはありません。また、仮に豚熱に感染した豚などの肉や内臓を食べても、人体に影響はありません。
(土砂災害もたらした「シカ食害」、捕獲強化へ3自治体が連携:滋賀)
麓の滋賀県米原市内で土砂災害が発生するなどの被害をもたらしている伊吹山のシカ食害について、同市など3自治体が「山の日」の11日、伊吹山の再生を進めるなどの広域連携協定を結んだ。シカの捕獲などで協力していく。
(カメラ設置、動向調査へ:岩手)
金ケ崎町は、市街地でクマの出没が相次ぐ事態を重くみて、ツキノワグマ動向調査に乗りだす。仙台市を拠点とする合同会社東北野生動物保護管理センターと既に委託契約を交わし、近く町内の河川敷に自動撮影カメラを設置するなどして調査を開始。調査で得られたデータの解析などにより、12月下旬を期限に被害対策の提案を受ける。2024年度に町が把握した町内でのクマの目撃例(18日現在)は81件(前年度比53件増)で、前年度同期の約3倍。目撃が相次ぐ市街地での捕獲などには厳しい制約があり、対応に手をこまねいているのが実情で、情報を把握し次第、関係機関・団体と連携して現場付近で警戒パトロールを実施し、住民に注意喚起するにとどまっている。このような事態を重くみて、町では一般会計補正予算で動向調査委託料を確保。委託契約を交わし、クマが市街地への移動に使っているとみられる北上川や宿内川、渋川などの河川敷5カ所に自動撮影カメラを設置する方針だ。設置は河川管理者である国や県の許可が下り次第行い、2カ月にわたってデータを収集する。
(クマ撃退スプレーが品薄、「まがい物」にも注意して)
クマと対峙した際の「最後のとりで」「お守り」と言われるクマ撃退スプレーの品薄が全国的に続いている。クマによる人身被害が増えるなかで購入希望者が増え、数年前に比べ入手が難しくなっているようだ。被害が増加傾向となる秋を前に、関係者は「必要な人は計画的に購入準備を」「まがい物には気をつけて」などと、注意を呼びかけている。「店頭に在庫はございません」「次の入荷は秋ごろを予定しております」。レジャーシーズンの8月。業務と私用を見据え「MYクマ撃退スプレー」の購入を決意した記者は、札幌市内のアウトドア用品店で立て続けに「在庫無し」に直面し、がくぜんとした。店に行けば、日用品のように気軽に手に入るものと思っていたが、甘かった。1本の相場が「1万5千円~2万5千円前後」と高価なだけに購入を迷い続けて決断を先送りにしてきたが、「見かけた時に買っておけば良かった……」と後悔した。その後、偶然、「本州の方が北海道に来られなくなりキャンセルになった」という1本を「秀岳荘北大店」(札幌市北区)で購入できたが、売り場のフロアマネジャー・中尾樹璃さんには「かなり運がいいです」と断言された。北大店では、3月に300本のスプレーを入荷したが、2カ月と異例のスピードで完売。その後も、系列店とも融通しながら在庫切れを防ぐ努力をしているが、入荷するとすぐに売れていくという。「購入を希望されているお客さまは多く、来春までは入手しにくい状況が続くかもしれない。必要性が出たらすぐに店舗の在庫を確認し、あれば即購入、無ければ予約することをおすすめします」(中尾さん)。8月8日の時点では、店頭ポップには3種分の入荷状況について「9月末」「メーカー欠品」「入荷時期未定」と記されていた。「3~4年ほど前なら簡単に買えましたが、最近は入手が難しくなっています。北海道だけでなく、全国的に品薄と聞いております」。クマ撃退スプレー「BEAR ATTACK」を輸入し、全国に取引先があるエアーイズム(札幌市)の奈良真さんはこう指摘する。3~4年前に比べれば「需要は倍以上」という感覚があるという。また、別のクマ撃退スプレー「カウンターアソールト」を輸入するアウトバック(盛岡市)も「昨年よりも輸入量を増やしておりますが、在庫が品薄、品切れの状態が続いています」と回答した。
(ドローンでシカ巻き狩り実証実験:山口)
猟犬の代わりにドローンを使ってシカを捕獲する実験が長門市で行われました。このドローンには、カメラや花火、犬の鳴き声が流れるスピーカーが搭載されています。これから始まるのは農作物に被害を与えるシカの「巻き狩り」です。「巻き狩り」とは本来、猟犬を使って獲物を追い込んだ後、待ち伏せしていた猟師が獲物を仕留めます。猟師の高齢化により人数が減少し猟犬の管理も課題となっています。猟犬の代わりにドローンを使うことでより効率良く捕獲できるか。長門市の猟友会と県が協力して実験を行いました。県によりますと、シカによる農作物への被害はここ数年増加傾向で、被害額も1億円を超えています。=長門猟友会・増野建治会長=「普通のまともなのがこれですね、シカが食べたのがこういう感じになります、先っちょを食べるんです。毎年やられています困ります」スギやヒノキの皮をめくったり稲や果物の枝を食べるなど深刻な影響を及ぼしています。上空約50メートル。ドローンのスピーカーから犬の鳴き声を流し逃げてきたシカを待ちます。10カ所に分かれて行われた「巻き狩り」で3匹が捕獲されました。課題として猟師がドローンの位置を把握しにくく操縦士との連携の難しさなどが指摘されました。=長門猟友会中野隊・増野敏之さん=「ドローン自体は結構大きな鳴き声で迫力ある鳴き声でした。びっくりしました。実際に犬に追われるやつだったらもっとダーッと速くシカも逃げてくる。今日はゆっくりおかしいなみたいな感じで逃げてきたので割と撃ちやすかった」。県は、今後も実験を重ね猟の効率化につなげていきたいとしています。
(警察や猟友会などがクマ捕獲の訓練:三重)
三重県紀北町でクマが出没した事を想定した訓練が行われました。紀北町では今年度、14件のクマの出没情報が寄せられています。20日の訓練には警察官や県の職員、地元猟友会のメンバーなど40人が参加し、クマの役を県の職員が演じました。訓練では、駆け付けた警察官らが用意した箱型のわなにクマを追い込む手順を確認しました。また、周囲の安全を確保しながら、猟友会のメンバーが猟銃でクマを撃つ想定の訓練も行われました。担当者は「山に入る際は複数で行動し、ラジオなど音が出るものを持つなど警戒してほしい」と注意を呼びかけました。
(イノシシに遭遇したらどうする?小学生が対処法を学ぶ出前講座:香川)
イノシシに遭遇したときの対処法などを小学生が学びました。香川県さぬき市の放課後児童クラブを利用する小学1年生と2年生、約70人を対象に開かれた出前講座です。児童は香川県の職員から、イノシシと遭遇したときは脅かすのではなく何もせず、イノシシが逃げるのを待つことが大切だと教わりました。イノシシが逃げない場合は静かにその場から立ち去り、もし向かってきたときは隠れるか、できるだけ高い所に逃げることが重要だということです。香川県では2024年、イノシシの出没に関する通報が80件あり、2023年の同じ時期より42件増えています。
(果樹園のリンゴが食い荒らされる、クマによる食害:北海道)
北海道旭川市は20日、神居町西岡の果樹園で、クマによる食害の被害があったと発表しました。果樹園で栽培されていたリンゴが食い荒らされていたほか、木の枝が折られるなどの被害があり、市は注意を呼びかけています。市によりますと19日早朝、見まわりをしていた果樹園の関係者が、リンゴの木が荒らされているのを発見し、地元の猟友会に連絡しました。その後、通報を受けた市の担当者らが確認したところ、リンゴが食い荒らされていたほか、リンゴの木の枝が折られていることが確認されました。クマのフンや足跡などは見つかっていませんが、近くでクマが草をかき分けたとみられる痕跡が見つかったため、クマによる食害と断定したということです。果樹園は旭川の中心部から西の山沿いの地区にあり、周辺では親子とみられるクマの目撃情報が相次いでいることから、市は警戒を強めています。
(国道でクマ目撃、付近のレストハウスの倉庫にはクマとみられる爪痕も:栃木)
19日午前7時半ごろ、日光市中宮祠の国道に体長およそ80センチのクマ1頭が いるのを通行人が目撃し、警察に通報しました。また、近くにあるレストハウスでは倉庫の出入口が壊され、ゴミ袋が散乱していました。クマのものとみられる爪痕があったということです。周辺では今年、クマの目撃が相次いでいて、警察は関係機関と連携し注意を呼びかけています。
(クマがホームセンターに、駐車場を一時閉鎖:滋賀)
18日午前9時45分頃、滋賀県高島市今津町のホームセンター駐車場で、体長約1・5メートルのツキノワグマ1頭が徘徊はいかいしているのを従業員の女性がみつけ、110番した。当時店は営業中だったが、駐車場を一時閉鎖し、客や従業員にけがはなかった。クマはしばらくして立ち去ったという。同日午前3時30分頃にも近くでクマ1頭が目撃されており、滋賀県警高島署が注意を呼びかけている。県自然環境保全課によると、県内では4月~8月19日、同市や大津市北部の山間部などで63件のクマの目撃情報が寄せられている。冬眠前の10、11月頃は餌を探して活発になるといい、同課は入山の際は鈴やラジオをつけ、人の存在をクマに知らせるなどの対策を呼びかけている。同課の担当者は「もしクマを目撃したら、大声を出さずに静かに後ずさりしてほしい」としている。
(海から城に侵入しようとしたか、水門近くにイノシシ出没:香川)
19日午後、高松市玉藻町の玉藻公園(高松城跡)にイノシシが出没し、約2時間後に捕獲されました。けが人はいませんでした。イノシシは19日午後5時ごろ、公園北側の「海水導入路」にいるのを目撃されました。一時は城内の水門近くまで侵入したとみられますが、通報を受けた市の担当者や警察が対応にあたり、約2時間後に捕獲しました。イノシシは体長1mほどで、けが人はいませんでした。日本三大水城の高松城は海から海水を直接、堀に引き入れる構造になっています。イノシシがいた海水導入路は、海から水門を経由して海水を城内の堀に引き入れるための水路です。玉藻公園管理事務所の岡一洋所長は「高松城は築城時に海からの敵の攻撃にも対応できるお城として設計されているので、今回、イノシシの侵入も防げてよかった。もしかしたらいま園内で行っているイベント『玉藻あかり物語』が気になったのかもしれませんね」と話しています。
(県道にクマ飛び出す:福島)
警察によりますと、19日午後6時10分頃、福島県飯舘村草野七郎の県道(草野大倉鹿島線)で、車で走行中の人が、山林から県道へ飛び出してきたクマ1頭(体長約1メートル)を目撃しました。クマはその後、山へと立ち去ったということです。これまでに、人への被害は確認されていません。警察は、パトカーによる警戒を行ったということです。
(カレーでエゾシカ肉の消費拡大を:北海道)
駆除したエゾシカの肉を有効活用するため、道は大手食品メーカーと連携協定を結びました。カレーに使ってもらうことで消費拡大を目指します。道が20日、連携協定を結んだのは食品メーカーの江崎グリコです。江崎グリコは、カレーのルー開発などのノウハウを生かし、エゾシカ肉を使用した料理教室を開くなどして消費拡大を目指します。20日に開かれた料理教室には親子16人が参加。エゾシカ肉が栄養豊富であることなどについて学んだ後、エゾシカ肉の良さを引き出すカレーやサラダの調理に挑戦しました。道内では、おととし14万5千頭のエゾシカを駆除しましたが、食用などに活用できたのは4万頭にとどまっています。道環境生活部の加納孝之部長は「エゾシカによる交通事故、列車事故件数も昨年は過去最多。捕獲されたエゾシカ肉の有効活用につきましても取り組みの強化が図られると大いに期待している」と話していました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、20日夕方、色麻町王城寺沢口一番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後5時20分ごろ、仙台市太白区八木山南1丁目の公園にクマが出没しました。
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(クマがわなから逃げ出す、猟師襲われ顔や手足に重傷:福島)
15日午前8時20分ごろ、福島県会津美里町旭無量の山林で、80代の猟師の男性がクマのわなの確認に訪れたところ、わなの中から飛び出してきたクマに襲われ、顔や手足に重傷を負った。命に別条はないという。クマは山中に逃げた。町や県警によると、わなはドラム缶を横倒しにしたような形状で、クマが中に入ると入り口が閉まる仕掛け。町が今月上旬、山林内の1カ所に設置した。男性は1人で確認に訪れ、襲われた後に自力で下山。仲間の猟師が119番通報した。クマがわなを突き破るなどした形跡はないといい、襲われた詳しい状況を調べている。
(70代女性がクマに襲われ大けが:三重)
14日、三重県大紀町と紀北町をまたぐ熊野古道で、70代の女性がクマに襲われ、大けがをしました。消防によりますと、14日夕方、大紀町と紀北町をまたぐ熊野古道の「ツヅラト峠」で、「女性がクマに襲われた」などと通報がありました。クマに襲われたのは70代の女性で、頭や肩、足などにひっかかれたような傷があり、病院に運ばれたということですが、搬送当時、意識ははっきりしていたということです。三重県内では、クマの出没が急増していて、県が注意を呼びかけています。
(クマに襲われ67歳男性けが、散歩中に遭遇:岩手)
17日午後2時40分ごろ、北上市和賀町後藤の後藤堰付近で、同市和賀町の男性(67)がクマに襲われた。右顔面や頭部などに裂創のけがを負い、矢巾町の県高度救命救急センターに運ばれた。搬送時に意識はあった。北上署によると、男性は1人で散歩中に親子のクマと遭遇し、母グマとみられる1頭に襲われた。逃げた後に歩いて帰宅し、家族が119番通報した。
(ヒグマに襲われハンターけが:北海道)
オホーツク管内斜里町は、猟友会のハンターが7月下旬に同町の防風林で、ヒグマに襲われ、負傷したと14日に公表した。命に別条はないという。
(初の”豚熱”感染確認:新潟)
新潟県は14日、新発田市の養豚場で県内で初めて豚熱の感染が確認されたと発表しました。県によりますと13日、新発田市の養豚場から「子豚12頭が死んだ」と保健所に通報があり14日に国の検査機関で同じ養豚場の豚13頭を検査した結果、豚熱と判定されたということです。県内の養豚場での豚熱の感染は初めてです。【県畜産課 仲山美樹子課長】「豚熱のウイルスは人に感染することはない」。県は15日午後4時にこの養豚場で飼育するおよそ450頭の殺処分を開始する予定で、作業には2日から4日程度かかる見通しです。県は野生のイノシシから感染した可能性が高いと見ていますが、県内のほかの養豚場については豚熱ワクチンの接種が完了しているため、移動制限などの措置は行わないとしています。
(野生イノシシが豚熱、8・9例目:岡山)
岡山県は17日、井原市内と高梁市内でそれぞれ捕獲、発見された野生イノシシ1頭が家畜伝染病「豚熱(CSF)」に感染していたと発表した。県内では8、9例目の感染確認となる。県によると、井原市では8日に地元猟友会が捕獲し、県の遺伝子検査で16日に陽性が確定。高梁市では12日、田んぼのあぜで死んでいた個体を住民が発見し、16日に陽性と分かった。県は発見場所から半径10キロ圏内を感染確認区域に指定し、狩猟者に対して捕獲した野生イノシシの流通自粛を求めている。豚熱は豚やイノシシへの感染力、致死力が極めて高い一方、人には感染せず、感染した肉を食べても健康に影響はない。県内の養豚場では1968年以来確認されていない。
(野生イノシシ3頭豚熱感染:三重)
三重県は14日、桑名市、四日市市、亀山市の山林で今月上旬に捕獲した野生イノシシ計3頭について、豚熱への感染を確認したと発表した。県内で豚熱への感染が判明した野生イノシシは956頭となった。
(「野生のイノシシの死がい」から「豚熱」確認、県内2例目:青森)
青森県三戸町で見つかった「野生のイノシシの死がい」から豚熱の感染が確認され、県が養豚業者に感染防止対策の徹底を呼びかけています。県内で「豚熱」が確認されたのは2例目です。県によりますと、8月14日、三戸町で野生のイノシシが死んでいるのが見つかったと、町役場から八戸家畜保健衛生所に連絡がありました。その後、県が死がいの遺伝子検査をしたところ「豚熱」の陽性反応が示され、16日、国が感染を確認しました。感染したイノシシの死がいが見つかった場所から、半径10キロ以内にある養豚場は1か所で、これまでに異常はないということです。県内での「豚熱」の感染確認は8月6日に階上町で確認されて以来2例目で、県は「豚熱のウイルスが広い範囲で県内に入ってきている」として、改めて養豚業者に感染防止対策の徹底を呼びかけています。
(エゾシカ3年連続増加、昨年度推定73万頭:北海道)
道は13日、エゾシカの2023年度の推定生息数は73万頭で前年度から1万頭増えたと発表した。昨年度は過去最多15万頭を捕獲したが、繁殖力が上回ったとみられ、3年連続の増加となった。道野生動物対策課によると、推定生息数はデータが少なく高い精度での推定が難しい後志、渡島、檜山の3振興局を除外した。ただ、3振興局でも3万~22万頭程度は生息しているとみられる。捕獲数は22年度より5000頭増えた。23年度の捕獲目標は18万5000頭で達成率は81%だった。道内ではシカの増加に伴い農林業被害も拡大しており、22年度の被害額は48億4600万円に上る。道は対策として、10月からの狩猟シーズンにハンターがメスを狩った場合の報酬を増額。事前登録した上で捕獲したメスを食肉施設に運んだ場合、1頭あたり昨季より2000円高い1万円を支払う。オスは昨季同様8000円に据え置く。同課の担当者は「繁殖への貢献が大きいメスの捕獲強化で、増加に少しでも歯止めをかけたい」と話している。道内に生息するシカは11年度の推定77万頭から減少した。その後、18年度に猟銃の誤射事故が起き、国・道有林での狩猟が一時制限され、19年度から増加傾向に転じている。
(エゾシカ増加止まらず「負け戦」、対策の見直し求める意見が続出:北海道)
北海道は13日、エゾシカの2023年度の推定生息数(南部除く)を73万頭と発表した。前年度から1万頭増え、過去3番目の水準。データ精度が低く他地域と分けている南部(後志、渡島、檜山)は3万~22万頭で、過去最多の水準だった。捕獲数(速報値)は全道で過去最多の15万頭だったが、減少に転じさせるには足りず、有識者は現状が「負け戦」だとして、対策の抜本的な見直しが必要と指摘する。エゾシカとの接触による交通事故は23年に5287件、列車衝突件数は23年度に3145件に上り、いずれも過去最多だった。22年度の農林業被害額は約48億円で、野生動物による被害の8割超を占める。このため、道は24~26年を「エゾシカ緊急対策期間」に設定し、雌の捕獲強化に乗り出している。道は道内を4地域に分けて推定生息数を追っており、増加傾向を減少に転じさせるために必要な雌の捕獲数を算出している。しかし、人手に限界があるため、3地域は目標が必要数に届いていないのが実情だ。過去最多の捕獲数15万頭も目標の18万5000頭を下回っており、7月の有識者会議では「このままでは個体数が順調に増える」という危機意識が共有された。道は捕獲数における雌の割合を引き上げるため、今年度から補助金や交付金を見直す。エゾシカを食肉処理施設に持ち込んだ場合、昨年度は1頭当たり8000円の補助金を狩猟者に払っていたが、10月から雌は2000円上乗せして1万円にする。有害駆除の市町村への交付金は、統計的に雌の捕獲割合が高まる冬に多く配分する。昨年度は通年で1頭当たり7000円だったが、今年度は4~1月は同6000円に減額し、代わりに2、3月を同8000円に引き上げる。道は「雌の捕獲割合が増えるように誘導することで、増加に歯止めを掛けたい」としている。推定生息数(南部除く)が最多だったのは11年度の77万頭で、南部はこの時、1万~4万頭だった。道は10~14年も緊急対策期間を設け捕獲費用の補助を強化し、18年度は65万頭に減少した。しかし、18年11月に恵庭市で誤射による死亡事故が発生。19年度まで国有林と道有林で狩猟ができる曜日が制限されたほか、新型コロナ禍による道外の狩猟者の減少などもあり、19年度以降は再び増加に転じた。
(ヒグマの被害相次ぎ、”ゾーニング管理”導入を検討:北海道)
北海道でヒグマの出没が相次いでいるため、道はクマへの対応を区域ごとに決める「ゾーニング管理」の導入を検討しています。ゾーニング管理はクマを保護する区域と人間の活動を優先する区域などを設定することで、クマを保護しながら人とのあつれきを減らすために有効です。人が襲われるなど道内でクマによる被害が深刻化していることから、ハンターや専門家から導入を求める声が高まっていました。道はクマが出没する区域を4つに分類し、市街地は「排除地域」として原則捕獲、森林は「コア生息地」として原則捕獲せずに保護するなどのガイドラインをまとめました。ゾーニング管理は道が2024年中にも改定を予定している「ヒグマ管理計画」に明記する方向で調整を進めています。
(高速道路で「クマだぁぁぁ!」増加中!?:北海道)
全国でクマの出没件数や、人身被害の発生の増加が深刻化していますが、それは高速道路でも同様のようです。北海道の高速道路を管轄するNEXCO東日本北海道支社の管制センター(札幌市)で、その対応の現状を聞きました高速道路に出没する動物で、クルマなどへの被害が大きい大型なものは、シカとクマが挙げられますが、どちらも件数が増えているようです。北海道管内でシカの出没事案は2023年度に375件、事故やロードキルも87件起きているとか。これに対し、クマは同年度の出没件数44件、事故・ロードキル件数も4件あるといいます。動物が出没するのは、主に土工部です。道路の周りの法面などに防護柵を設置しており、北海道ではその高さを1.4mから2mに上げているとのことですが、それでも、シカは「飛び越えてくることがある」、クマは「上ってしまう」のだそうです。クマ被害は夏に増加。ただ、高速道路に出没するのはたいてい、子グマだといいます。防護柵を上ってしまうのは、わんぱくゆえの側面があるとのこと。本線に出没した場合は、その区間を通行止めにしているといいます。そしてパトロールカーが急行するものの、結局は「見守るしかないんです」と、苦労を語りました。一方、SA/PAで出没した場合は、ただちに札幌の管制センターからエリア内へ放送を行い、避難を呼び掛けているといいます。対策としては、侵入防止用に「電気柵」を導入したり、「モンスターウルフ」と呼ばれる、音と光を発するオオカミを模した“かかし”のようなものを導入しているものの、抜本的な解決には至っていないといいます。高速道路は管制センターで24時間365日、その状況が監視されており、ある程度、守られた空間といえます。しかしながら、一般道でも目撃例が相次いでいます。もし警戒標識などがあれば、スピードを落として走行するなどの対応が必要かもしれません。ちなみに、北海道の高速道路で特にクマの出没が多いのは、道央道の八雲IC、落部IC付近や、奈井江砂川IC付近だそうです。
(サギ大繁殖で住民悲鳴:千葉)
想像を超えるサギの大群。「住み続けたい街ランキング2023(千葉県版)」で1位を獲得している印西市で大量発生している。サギが住み着いているのは住宅地に隣接したエリアだ。サギが止まっている木の下を見てみると、大量のフンで葉が白く染まっている。大きいもので体長90cm、羽を広げると1.5m以上にもなるサギ。長い首を伸ばし、羽をバタバタと動かしている。マンションが建っている側から木をよく見ると、サギが巣を作っている。人が住むすぐそばに生息しているのだ。15年ほど公園近くに住む人は…「サギは去年かおととしぐらいから一気に増えた。網戸は(羽が付くので)毎日掃除する。夜も本当にすごい鳴き声」と閉口する。公園周辺では、去年から鳥被害の対策として池の南方面の木の伐採を始めた。すると、北方面の木々にサギが集まってきたという。日本野鳥の会 奴賀俊光氏は「今は繁殖期なので、子育てをしている。ヒナが『餌をくれ』などと鳴いているのでは」と説明する。秋ごろになるとサギはこの場所から去るが、来年以降サギたちが来ないような根本的な対策を考えなければ来年以降も同じ問題が続く。「人が鳥たちの環境を壊してしまい、他に行き場がなくなり、このような場所に来てしまう。いたちごっこだ。理想的には、鳥用の場所を用意して誘致する方法も考えられる」。
(渡良瀬遊水地イノシシ、最多834頭:栃木)
栃木、群馬、茨城、埼玉の4県にまたがる国内最大級の湿地、渡良瀬遊水地(3300ヘクタール)で近年イノシシが急増し、植物生態系への影響、周辺農家の被害などで地元住民や自然保護団体から懸念の声が上がっている。2023年度のドローン調査で過去最多の834頭が確認され、前年度の488頭から大幅に増加。12年のラムサール条約登録後は観光客も増えており、早急な対策が求められている。獣害対策を担う栃木県自然環境課は「天敵不在で身を隠す場所も多い遊水地は絶好の繁殖環境」と説明する。担当者によると、遊水地での初確認は09年ごろ。10年後の19年度には確認数が205頭になった。遊水地の環境保全活動に取り組むNPO法人「わたらせ未来基金」の青木章彦理事長(66)は「大雨などで渡良瀬川から流されてきた可能性もある。イノシシは泳ぐのが得意」と話す。イノシシが地面を掘るため、近年は遊水地の乾燥、荒れ地化が進んでおり、堤防を乗り越えて農地に侵入し、農作物を荒らす被害も頻発している。22年春にはヨシ焼きであぶり出されたイノシシが、栃木県野木町のスーパー従業員の手首をかんで軽傷を負わせたこともあった。観光客が集う谷中村史跡保全ゾーンのレンタサイクル従業員(68)は「3、4日に1度は姿を見かける。人を恐れるそぶりはないね」と語る。「うり坊(イノシシの子)を見たくて都内から車で訪れる人もいる」と語る地元住民も。関係4県は22年4月、イノシシやニホンジカの生息状況の把握と捕獲を目的に「渡良瀬遊水地連携捕獲協議会」を発足させ、対策に本腰を入れ始めた。23年度は28頭を捕獲、周辺市町と合わせ計140頭を捕らえた。本年度はわなの数と捕獲期間を拡大し、計400頭を目標に掲げている。栃木県栃木市、小山市、野木町など周辺6市町や関係団体で構成する渡良瀬遊水地保全・利活用協議会は、イノシシ対策のワーキンググループを新設。県や環境省職員らがオブザーバー参加して7月下旬に第1回の対策会議を開いた。栃木市の担当者は「地元自治体が結束、連携して広い遊水地を動き回るイノシシに挑む」と話す。20日に同市で開かれる保全・利活用協議会の総会で捕獲対策などを報告する予定だ。
(クマ近寄らせない、住民が対策委結成:富山)
昨年秋にクマによる人身被害が起きた富山市熊野地区で、地元防犯団体が中心となり、クマを寄せ付けない環境づくりに乗り出した。対策委員会を結成し、餌となる柿の木やすみかになる草木が生い茂った屋敷林など危険な場所を調べ、所有者に伐採や撤去を呼び掛けている。専門家は「即効性のある対策でクマを近寄らせない効果が期待できる」と地域独自の取り組みを推奨している。熊野地区は富山市南部の熊野川沿いの田畑が広がる平野部で、昨年10月に江本(えのもと)の自宅庭で70代女性がクマに襲われ死亡した。地区内の安養寺の民家納屋でも70代男性が襲われ、顔などに全治1カ月のけがを負う被害が起きた。熊野小では銃を持った猟友会員が児童の登下校を見守る厳戒態勢が敷かれた。市内では今年に入ってからも、6月に男性がクマに襲われ重傷を負う被害が起きている。熊野校下防犯組合連合会は昨年の被害を教訓として、7月上旬に地元の自治振興会や町内会に協力を求めてクマ対策委員会を結成した。子どもの安全確保を最優先とし、熊野小近くの森田、宮保(みやのほ)、安養寺の3町内から調査を始めた。学校周辺で草木が深々と生えている民家、河川敷がやぶで覆われた土川(どがわ)などを確認し、早急に対策を講じる。柿の木は熊野川沿いや民家敷地に多数あり、所有者に伐採や実の除去を呼び掛けている。調査は年度内に熊野地区の全33町内で行われ、クマが出没する可能性が高い場所を記した地図を作成し、住民に周知する。PTAと連携してパトロールの態勢を強化するほか、クマ出没時に素早く情報共有できる仕組みもつくる。熊野校下防犯組合連合会の堀江貞夫会長(66)は「死傷者が出ているにも関わらず危機感の薄さが目立つ。地域一丸となって被害を防がなければならない」と話した。富山県によると、県内の今年のクマ出没件数は今月15日時点で前年同期比69件増の210件に上り、人身被害は1件起きている。6月に富山市西小俣の80代男性が自宅付近でクマに襲われ、頭や顔の裂傷と右鎖骨骨折で全治約1カ月の重傷を負った。クマの生態に詳しい県自然博物園ねいの里(富山市)野生鳥獣共生管理員の赤座久明さんは熊野地区の活動について、「柿の木の除去、やぶ刈り、屋敷林の整備はクマを近づかせないために効果がある」とした。熊野地区で昨年、クマの出没や人身被害が相次いだ原因については、餌を求めて熊野川を下ってきたクマが屋敷林にすみ着いて柿の実を食べようとうろつき、遭遇した人が襲われたと説明した。県内の平野部に出没するクマは大半が柿の木を探しにやって来ているとし「他の地域でも積極的に対策を進めてほしい」と話した。
(獣害対策にICT、市が装置開発を公立大に委託:京都)
京都府福知山市は、イノシシ、シカによる獣害対策の負担軽減をめざし、ICT(情報通信技術)を搭載したわなを地域で試験導入しているが、高額な通信費が負担になっている。課題を解決しようと、西小谷ケ丘の福知山公立大学情報学部の学生たちが、ランニングコストが低い装置の開発に取り組んでいる。ICTわなは、わな周辺を写す動画配信機能付きのカメラと、動物が檻や柵といった形状のわなの内側に入った時に、わなのとびらを遠隔操作で閉める通信機能がついたもの。市内では、市獣害対策モデル地区の三和町川合に2基、夜久野町直見に1基が試験導入されている。わなの作動は狩猟免許を持ち、市の許可を受けた市有害鳥獣駆除隊員が行う。檻わな、柵わなの運用には、動物を誘い込むための餌まき、見回りといった活動が必要。餌まきなど、狩猟免許が必要ない管理を農区がしているところもあるが、これら全てを駆除隊員が行っているところが多い。最終的な捕獲は駆除隊員だけの仕事で、現在は213人が年間で約4千~5千頭のシカを捕獲している。しかし、隊員の減少、高齢化が進んでおり、今後について市は「現状が維持できるか分からない」という。そこで、市は、餌まきといった管理は地域で、最終的な駆除は隊員-というように役割分担を進め、持続可能な獣害対策ができる仕組み作りのためにICTわなに注目。カメラで、見回り活動の負担が減らせるとし、過疎高齢化が進む地域での獣害対策の担い手不足の解決策、地域防除の要になると考え、設備の導入促進を検討している。試験的に導入された地域では、対策にあたる住民らが、動物の姿をリアルタイムで観察できるため、実際に捕らえる姿を見たり、動物の状況を共有したりすることで、獣害対策への達成感や動機付けを高めることにもつながっている。ただ、導入にかかる費用は国が半分を補助しているものの、設置後の通信費には補助制度が無。年間で1基につき約14万円かかり、現在は市が支払っているが、「行政としても負担が大きくなっている」という。そのため、年間の通信費を3分の1程度にすることを目標に、4月に公立大学へ通信費を抑える仕組みの研究を280万円で委託した。市内には使われなくなって放置されたままのわながあり、開発した装置を取り付けてICT化することで、設置の初期費用を抑えながらわなの稼働数を増やしていく構想もある。市は、わなによる捕獲時、駆除隊員への奨励金のほか、シカ3千円、イノシシ2千円のわな管理料を、管理状況に応じて駆除隊員、あるいは農区へ支給している。通信費が抑えられれば、農区がICTわなの維持管理をする場合でも管理料で相殺できるとして、「ICTわなを使った地域主体の獣害対策の水平展開ができれば」と期待する。委託業務は、狩猟免許を持つ公立大情報学部の山本吉伸教授が引き受け、ゼミ生で2年の海野紗綾さん、安永泰成さん、倉科空明さん、1年の関戸キビさんの4人と仕組みの開発を進めている。5月から役割を分担しながら、プログラミングなどで仕組みを構築し、毎日のように放課後、それぞれの成果を持ち合って意見交換をしてきた。すでに試作機が仕上がっている。カメラがわなに近づく動物を検知すると、事前に登録された住民ら管理者のLINEに通知があり、通知画面からアクセスするホームページで動画が見られる仕組みになっており、ホームページにわなを作動させるボタンも表示される。市有害鳥獣駆除隊員がボタンを押すことで、わなに設置された装置が動き、止め具を外してとびらが閉まる。通信費の課題になっている「わな側からのインターネットへの接続」は、動物が来た時だけ通信するようにするなどの工夫で削減。映像の画面と実際の状況が数秒ズレることで捕獲に失敗することがあったが、開発装置ではズレを1秒以内に抑えられるように改良した。チームの調整役を担う海野さんは「地域では獣害が本当に問題になっていると感じます。課題はまだありますが、役に立てるように頑張りたい」と熱意を燃やす。学生たちは6月6日、市獣害対策モデル地区になっている大江町毛原を訪れ、実際に設置された檻わな、柵わなの見学をした。安永さん、関戸さんは「初めて見るタイプのものもあり、防水機能や強度などを考え、本物と同じ条件で装置が作動するようにしていきたい」と意欲を見せる。秋ごろから毛原で実証実験に取り組み、今年度中には実用可能な装置を完成させる予定。山本教授(57)は「地域でのフィールドワークなど、普段の研究ではできない体験ができてありがたい。地域のニーズに応えていきたい」と話している。
(「わな猟」初心者講習会、鳥獣被害増で担い手育成:群馬)
群馬県は群馬県猟友会と協力し、わな猟の初心者向けに基本とコツを教える講習会を開く。9月に太田市、11月に渋川市でそれぞれ催し、定員はそれぞれ20人程度。県内ではシカやイノシシなどの野生鳥獣により農林業などに深刻な被害が出ており、捕獲の担い手を育てる狙いだ。「わな猟初心者講習会」は1回目が9月8日に太田市藪塚町で、2回目は11月9日に渋川市伊香保町で開催する。県内在住・在学の18歳以上が対象で、わな猟免許の取得を考えている人や免許取得後の出猟経験が浅い人向け。受講料は無料となる。猟友会のメンバーらが狩猟に関する法令や野生動物の行動特性などを講義するほか、わなの設置実習や獣の痕跡を探す方法などを教える。県は10年以上にわたって、わな猟講習会を毎年催しており、「鳥獣被害が高水準で推移するなか関心の高まりを感じる。免許を取る前に知りたいという人も多く、最近は20代の若い方も参加している」(県自然環境課)という。申し込みは1回目が8月26日まで、2回目は10月8~24日。申し込み多数の場合はいずれも抽選となる。
(ヒグマOSO18追跡記録書籍化:北海道)
北海道東部で2019年以降に放牧中の牛66頭を襲撃したヒグマOSO(オソ)18の「特別対策班」リーダーを務めた藤本靖さん(62)が7月、当時の追跡を振り返った「OSO18を追え “怪物ヒグマ”との闘い560日」(文芸春秋)を出版した。「オソは『猟奇的な怪物』ではない。普通のクマが、人間の行いで学習したという実態を伝えたかった」と語る。藤本さんは06年、標津町でNPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」を立ち上げた。特別対策班は道からの依頼で21年末に結成され、本では翌22年2月の残雪期に行われた初めてのオソ捜索や、8頭が襲撃された同年夏に種々の捕獲作戦を試みるも、オソが巧みに逃げ続けた攻防などが詳細に記述される。追跡の中で、当初体重400キロ前後の巨大なヒグマと推定されたオソが、実は300キロ前後と、よくあるサイズだと判明。本来雑食のヒグマが肉食に偏ってしまったきっかけは、ハンターが不法投棄したエゾシカの死骸を食べたことだとも藤本さんたちは気付く。NPOは今年も、8月上旬時点ですでに7頭のヒグマを駆除したという。
(駆除された野生動物をエサにする「屠体給餌」について考える:愛知)
ドリンクを飲みながら、演者と参加者が科学について気軽に話し合う「サイエンスカフェ」が、愛知県豊橋市の総合動植物公園「のんほいパーク」で9月8日に開催されます。2回目の開催となる今回は「駆除されたシカを動物園で餌にするってどう思う?」と題して、「屠体給餌」の取り組みについて考えていくということです。「屠体給餌」とは、駆除されたシカやイノシシを、毛皮や骨などが付いた状態のまま動物園のライオンなどに与える給餌方法のこと。農林水産省が2023年に実施した調査によると、国内で捕獲されたシカやイノシシがジビエとして利用される割合は約11%にとどまり、死体処理コストや環境面への影響からも、捕獲した野生動物の有効利用が課題となっています。また、動物園で飼育されている肉食動物に食べやすく加工した肉を与え続けると、消化不良を起こしたり、咬む筋肉筋力が衰えるなどの健康問題を引き起こすことも確認されています。大学・動物園・研究所・民間企業で構成される共同事業体「屠体給餌利用促進コンソーシアム」によると、国内ではこれまでに少なくとも25園館で屠体給餌が実施されていて、のんほいパークでも2019年に試験的に導入した後、2021年から愛知県産のシカを通年で使用開始しました。現在はトラとライオンに週2回屠体給餌を実施。毎週日曜日には「ライオンのワイルド飯」という教育イベントで、給餌の様子を公開しているということです。屠体給餌の取り組みが広がる一方で、駆除された動物をエサにすることに抵抗感を持つ人も多いことから、パークの担当者は「屠体給餌の背景や先行研究など幅広く紹介して、参加者と対話しながら、屠体給餌に対する理解を深めていきたい」と話します。
(被害拡大を懸念、「ナラ枯れ」の原因となる虫が急増:北海道)
ミズナラなどの木が大量に枯れる「ナラ枯れ」。去年、その原因となる虫が道内で初めて確認されましたが、ことしはその虫の数が急増したことがわかり、道は情報提供を呼び掛けています。ナラ枯れは、「カシノナガキクイムシ」という体長5ミリほどの虫が持つ病原菌「ナラ菌」に感染しミズナラなどの木が枯れる現象で、林業への影響や倒木被害が懸念されています。温暖化の影響で被害地域が北上し、去年、道内で初めて、道南の松前町と福島町で合わせて15本の「ナラ枯れ」が確認されました。道などは先月、道南の6つの町の30カ所で生息域を調査し、きのう、その結果が発表されました。 去年の調査では確認されなかった知内町・木古内町を含む4つの町の15カ所で119匹が確認されました。去年の17匹に比べ7倍に増えています。道水産林務部林務局笹岡英二課長「急激に(個体数が)増えているので被害木の数や被害の範囲が広がっていることについてわれわれとしても懸念している」ミズナラはヒグマのエサとなるドングリがなることから、ナラ枯れの拡大がヒグマの出没増加を招く懸念もあります。ナラ枯れの被害を受けた木は葉の色が茶色に変色したり、木の根元に木の粉が溜まっていたりするということで、道は情報提供を呼び掛けています。また23日には専門家を集めた対策会議を開くことにしています。
(ダニ媒介感染症、過去最多迫る)
近年、野外のダニが媒介する感染症が相次いで報告されている。このうち致死率が高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の今年の感染者は、国立感染症研究所によると西日本を中心に約90人となり、過去最多だった昨年に迫る勢いだ。野山に生息するダニが感染源で春から秋に活動的になる。発生地域も広がっていて「キャンプ場や散歩コースなど意外と身近な場所にいる」と専門家は予防を促す。ダニ媒介感染症は、つつが虫病、日本紅斑熱などが昔から知られる。一方、2013年に日本で初めて山口県でのSFTS患者が発表されたほか、21年に北海道でダニが媒介したとみられるエゾウイルス、23年に茨城県で同様にオズウイルスが人から検出されたことが報告されるなど、近年新しい感染症も見つかっている。このうちSFTSは致死率が3割弱程度と高いのが特徴だ。6~14日の潜伏期を経て発熱や下痢などの症状が出る。感染研によると23年の報告数は133件。主に野外でダニにかまれて発症するが、ペットから人への感染例や、患者から医師への感染例もあった。住宅地に近くても野山に続いている場所は特に注意が必要だ。ダニ媒介感染症に詳しい静岡県立静岡がんセンターの倉井華子・感染症内科部長は「登山をしなくても、かまれる可能性がある」と話す。12年に川崎医大のチームが426例を調べたところ、ダニにかまれた場所や状況は、登山・高原などが237例(56%)と最も多いが、畑作業101例(24%)、山菜採り40例(9%)、自宅の庭33例(8%)だった。近くにシカやイノシシなどの野生動物が出るかどうかが一つの基準になるという。体の部位別では首や頭、手脚をかまれることが多い。痛みを感じにくく、すぐに気づかないこともある。ダニは吸血すると、自分の体の数倍以上に膨張する。ただし吸血中のダニを無理に引き抜くのは危険だ。皮膚の中に潜り込んだダニの頭部が残ってしまうことがあり、その場合は医療機関での処置が必要となる。対症療法しかなかった治療法に進展があった。富士フイルム富山化学の「アビガン」が今年6月、治療薬として製造販売承認された。もともと新型インフルエンザ用に政府が備蓄していた薬だ。倉井氏は「何より大切なのはかまれないように予防することだ」と強調する。自然の多い場所では長袖、長ズボン、帽子、手袋などで肌の露出を避け、首もタオルなどで覆い、虫よけスプレーの使用、野外活動後の入浴を勧めている。
(カラスに襲われる!身を守るために知っておきたい「威嚇の鳴き声」)
カラスは3月頃に巣を作り(=営巣)、7月頃にひなが親元を離れる。その間、配電トラブルや威嚇行動に悩まされる地域も少なくない。その原因と対応策をカラス研究20年、カラス対策のエキスパートが解説する。※本稿は、塚原直樹『ヒトとカラスの知恵比べ 生理・生態から考えたカラス対策マニュアル』(化学同人)の一部を抜粋・編集したものです。カラスの営巣に関するお悩みは多い。営巣は、配電トラブルやヒトへの威嚇などを引き起こす。営巣させないための対策はかなり難易度が高い。営巣箇所は高所であることなどから、物理的に防ぐことは難しい場合が多い。ここでは、不幸にも営巣されてしまったあと、どのように対処すべきかについて紹介したい。まず、むやみに撤去することはお勧めしない。そもそも、巣に卵がある場合の撤去は、市町村の許可が必要であることが「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」いわゆる鳥獣保護管理法で定められている。そのため、勝手に撤去することは違法となり、個人の判断で撤去はできない。行政の許可を得たうえで撤去する場合においても、巣があることでもたらされる危険度や緊急性を熟慮したうえで撤去を検討すべきだ。もちろん停電などの事故を引き起こす可能性がある場合は撤去もやむを得ない。ただ、カラスは一度ここだと決めると、とことんその場所に執着する。その場合、突貫工事で巣をつくるため、巣材がポロポロ落ち、余計に事故を招きやすくなることもある。それから、ヒトへの威嚇を誘発することにもつながる。子育て時に近づくだけで威嚇をすることもあるのだから、巣を撤去されれば当然カラスも怒る。撤去後1カ月以上、付近を通行するヒトをのべつ幕なしに攻撃していたという話を聞いたこともある。時期を待てば、いずれカラスは巣からいなくなる。巣の撤去のタイミングはカラスがいなくなったあとでもよければ、それまで待つことが望ましい。それまでは温かくカラスの愛情深い子育てを見守るのはいかがだろうか。子育て中のカラスの威嚇行動から身を守るにはどうしたらよいか?一番は、巣のそばやカラスのヒナのそばには近づかないことだ。とは言っても、家の近所にある巣ならヒナの鳴き声などで巣の場所は把握できるだろうが、はじめて訪れる場所などではそうもいかない。事前に威嚇行動を避ける術はあるだろうか。じつは親ガラスは威嚇行動の前に、必死にメッセージを発している。そのメッセージにヒトが気づいていないだけなのだ。そのメッセージとは、親ガラスのヒナやペアの連れに対する警戒の鳴き声(QRコード9)と、ヒトに対する威嚇の鳴き声(QRコード10)である。なお、ここではハシブトガラスの鳴き声を紹介する。まずは、ヒナに危険が迫ると、動画のような警戒の鳴き声を発する。警戒の鳴き声は、短い「アッ」が短い間隔で複数回繰り返される。さまざまな場所でよく聞く鳴き声なので、ほかの鳴き声との聴き比べが難しいかもしれない。そのような状況からヒトがヒナに近づいた場合、今度はヒトに対し、威嚇の鳴き声を発する。こちらは濁った「ガー」という長めの鳴き声だ。近くの電線などに止まるカラスが、何回も繰り返し威嚇の鳴き声を発するようであれば、それは自分への威嚇と思って間違いない。親ガラスの最後通告だ。これを無視しヒナに近づくと(多くの場合、ヒナの存在を知らずに近づいているのだろうが)、親ガラスはついに威嚇行動を開始する。ヒナがいる場所があらかじめわかれば、その道を避ければよい。しかし、ヒナに気づかないケースがある。ひとつは、ヒナとはいっても身体がおとなに近い大きさになるため、区別がつかないケースだ。5~6月くらいになると、巣の外へ出るが、しばらく親元で生活する。このころのヒナを「巣立ちビナ」という。巣立ちビナは、親元にて餌をもらいながら、飛ぶ練習をするのだ。ヒナは警戒心が薄く、人通りがあるところで平気で休んでいることもある。身体の大きさもだいぶ大きくなるため、見慣れていないとヒナだと気づかないかもしれない。だが、おとなのカラスであれば、ちょっと注目するだけでも逃げるので、近づいても逃げないということはまずない。この時期に逃げないカラスがいたら、それは巣立ちビナと思ってまず間違いないだろう。ヒナに気づかないもうひとつのケースは、草の陰などに隠れている、または頭上の電線に止まっているなどで、ヒトがヒナを認識できていないケースだ。ヒトが威嚇されるのは、このケースがもっとも多いだろう。その場合は、さきほどの親ガラスの威嚇の鳴き声などをヒントにするほかない。ヒナの餌ねだりの鳴き声(QRコード11)に気づければ、事前にヒナの存在に気づくかもしれない。「ンガー」と間の抜けたような鳴き声をひたすら繰り返すので、目立つはずだ。ヒナの存在に気づいた際は、回り道をして威嚇を避ければよい。さて、学校や会社の正門が威嚇のスポットになっているなど、どうしても回り道ができないような場合はどうしたらよいか?襲われる可能性がある場所を通らなければいけない場合、帽子や傘で後頭部を守ろう。基本的に親ガラスは、ヒトを傷つけてやろうと積極的にヒトを威嚇してくるわけではない。ちょっと驚かして、その場から追い払いたい、もしくはヒナへの注意を自分に向けたいだけである。カラスも自分より大きなヒトに対して恐怖心があるため、正面からではなく、後頭部から迫ってくる。カラスもかなり興奮状態のため、目測誤って、運悪く鋭い脚の爪が、ヒトを傷つけてしまうこともある。それを守るための帽子である。また、傘を差していれば、後頭部の防御に加え、傘にカラスの翼が当たるのを怖がるため、襲ってこない場合もある。同様に翼が当たることを利用した対策として、バンザイポーズがある。NPO法人札幌カラス研究会の中村眞樹子氏が考案した方法だ(図3-30)。両腕を上げてバンザイポーズを取りながら通過することで、カラスは翼がヒトの腕に当たるのではと思い、威嚇行動をためらわせるのが狙いだ。自動車のワイパーのゴムを持っていってしまう、窓ガラスのパッキンを突く、爪で自動車のボディを傷つけてしまうなど、自動車への被害はどう防げばよいか?ワイパーのゴムについてはワイパーを上げておくだけで、大抵の場合は被害を防げる。ゴムを引っこ抜くのが難しくなるようだ。それ以外については、カカシ効果(編集部注/目新しい物にカラスが警戒し、一時的に近づかなくなる現象を指す、筆者の造語)を利用した対策だ。畜産施設などカラスを誘引する施設が近隣にあり、頻繁にカラスが飛来する場合などは難しいが、これといってカラスが集まる要因がない場合であれば、一時的に対策を行なうことで被害がなくなるケースがある。実際、クリスマスのリースをドアミラーに下げる、モールをワイパーで挟むなどで、カラスのイタズラがなくなったという例もある(図3-31)。また、ドアミラーや窓ガラスに映る自分を別のカラスと勘違いし、攻撃するケースがある。カラスは鏡に映った自分を自分であると認識できない。ほかのカラスと思うわけだ。そのため、縄張り内に侵入し、威嚇してもまったく逃げない、やけに好戦的なカラスと思うのか、ひたすら攻撃を繰り返す場面を目撃したことがある。これを防ぐには、ドアミラーをたたむ、窓ガラスの反射を抑えるために、窓ガラスの内側に日除シートを置くなどで対処できるだろう。
(「奈良のシカとの正しい接し方」を説明:奈良)
奈良公園に生息する「奈良のシカ」たちに、殴る蹴るなどする男性の姿が2024年7月、SNS上で拡散されました。この事態をうけ奈良県が公式Xアカウントを通じて「このような行為は極めて不適切」と、正式に声明を発表。また、「近年、鹿せんべい以外のえさやりによる健康被害、人身事故、交通事故などが増えてきている」とし、「奈良のシカを守るため、正しい接し方を再確認しましょう」と呼び掛けています。
(爆竹21本以上の連結は「火薬類取締法」で禁止:長崎)
故人の御霊を西方浄土に送る長崎のお盆の伝統行事「精霊流し」が15日に行われるのに合わせ、長崎県警が花火の取り扱いについて注意を呼び掛けています。2023年の精霊流しでは長崎市で花火が原因とみられる火事が3件ありました。長崎県警は警備する警察官を2023年より100人以上増やして約500人体制とするほか、2024年は初めてホームページで花火の取り扱いへの注意喚起を行っています。爆竹を21本以上連結することは火薬類取締法で禁止されているほか、「打ち上げ花火」と「やびや」などの「飛翔花火」は危険だとして使用しないよう呼びかけています。精霊流しの経路の数カ所で警察官が検査を行い、使用できない花火を見つけた場合は一時預かるとしています。長崎署は「マナーを守って精霊流しを」としています。
(イノシシの死骸を不法投棄、町職員が廃棄物処理法違反か:片山 優弁護士)
今年7月、福岡県苅田町の町職員らが、町内で回収したイノシシの死骸1体を道路沿いに投棄していたことがわかりました。廃棄物処理法違反の可能性があると指摘されており、現在、福岡県警が事実確認を進めているということです。イノシシなどは農作物や森林を荒らしてしまうため、被害を防止するために害獣として駆除されています。しかし、被害防止目的で駆除された動物は適切に処理しなければ、法に抵触する可能性があります。報道などによりますと、7月29日午前9時ごろ、県道で男性3人がイノシシの死骸を軽トラックの2台から降ろし、投棄する様子が目撃されたということです。その際、軽ワゴン車が一緒に停車されており、車体には「苅田町」と書かれていたといいます。その後、目撃者が「苅田町と書いた車で来た数人がイノシシを捨てている」と110番通報。町は警察から連絡を受け、不法投棄を把握しました。不法投棄を行っていたのは、福岡県苅田町の町職員2名と猟友会所属の猟師1名で、共に投棄の事実を認めているということです。【イノシシを投棄した経緯】・29日朝、猟友会所属の猟師が仕掛けたワナにイノシシがかかり、死んでいるのを発見。・通常は捕獲した際に死なせて、食用に解体するか山中に埋めていたものの、ワナにかかったイノシシは80キロの重さがあったため、男性は1人では処理が難しいと判断。町職員に協力を要請する。・町職員2名が公用車で現場到着後、猟師の指示で、イノシシの死骸を猟師の軽トラックに載せる。・その後、公用車に乗り込んだ町職員は軽トラックの後について移動。数キロ先の苅田町南原の山間部にある県道沿いの公有地に到着する。・本来、死骸となったイノシシは山中に埋めるなどしていたが、イノシシが大きすぎて埋めることができなかったため、3名は、公有地の草むらに死骸をそのまま投棄した。町は今後マニュアル整備や指導などを行い、再発防止策を講じるとしています。近年、ニホンジカやイノシシなどの有害鳥獣によって、農作物や森林が荒らされる被害が確認されています。農作物被害額は年間160億円前後で推移しており、森林の被害面積は令和4年度だけで年間約5000ヘクタールに上ったといいます。鳥獣被害の拡大は、農業継続の困難や、森林の生態系破壊、自動車事故等の誘発につながるおそれがあることから、自治体などは地元猟友会や猟師らに駆除を依頼しています。一方で、捕獲後のシカやイノシシについては、適切な方法で処理する必要があり、処理の仕方によっては、いくつかの法律に抵触する可能性があります。例えば、捕獲した個体を路上にそのまま放置するといった行為は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」で原則禁止されています。また、捕獲個体を生活環境上影響が生じるような処理を行った場合は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に抵触する可能性もあります。さらに、食肉として加工する場合には「食品衛生法」を遵守し、国や自治体のガイドラインに則り衛生的に処理・活用される必要があります。鳥獣の不法投棄に町職員が関与していた今回の事件。2022年11月には、香川県で男性2人がイノシシの死骸を山中に捨てたとして廃棄物処理法違反と鳥獣保護法違反の容疑で書類送検されています。野生鳥獣による農作物被害額は、2004年度の239億円をピークに、近年は160億円前後まで減少していますが、その背景には、全国での捕獲体制強化とそれに伴う猟師の活躍があるといわれています。一方で、環境省の調査では、1975年には517,800人いた狩猟免許所持者は2019年には215,400人にまで減少しています。年齢別では50才以上が7割を占めるなど、山間部における過疎問題なども相まって、猟師の高齢化が深刻な課題となっています。捕獲数が増えれば、処理すべき鳥獣の死骸等も増え、高齢化した猟師一人一人にかかる負担も大きなものとなっていきます。捕獲報酬の上昇による狩猟免許所持者数の増加、行政を巻き込んでの後処理の支援強化などを検討する必要がありそうです。
(突如現れた「クマ」に逃げ惑う観光客)
近年、全国各地でクマが人を襲う事故が多発している。環境省によれば、昨年(2023年)のクマによる人身被害件数は198件で、統計開始以来もっとも多かったという。被害に遭った人々は、いかにしてクマに遭遇し、何を思ったのか――。本連載では、近年の事故事例を取り上げ、その実態に迫る。今回紹介するのは、2009年9月、北アルプス・乗鞍(のりくら)岳の畳平駐車場に突然現れた1頭のクマが観光客を次々と襲った事故。なお乗鞍岳は、3026mの主峰「剣ヶ峰」まで駐車場から1時間半ほどで登れることから、初心者でも比較的挑戦しやすい登山スポットとして知られている。※ この記事は、山登りやアウトドアのリスクについて多くの著作があるフリーライター・羽根田治氏による書籍『人を襲うクマ 遭遇事例とその生態』(山と渓谷社、2017年)より一部抜粋・構成。今でもときどき夢を見ることがある。真っ黒い大きなものが、大きな口を開けて襲いかかってくる夢だ。 恐怖で飛び起きると、全身が汗でびっしょりと濡れている。 あのときの光景はくっきりと脳裏に焼き付き、決して消えることはない。石井恒夫(66歳)が50~70代の友人16人と乗鞍高原へ遊びにいったのは、2009(平成21)年9月のことである。 石井らは会社のワゴン車を借りて18日の晩に横浜を出発、諏訪SAで休憩をとり、翌19日に畳平へと向かった。石井が乗鞍岳を訪れるのは、このときで5回目だった。畳平バスターミナルから15分ほどで登れる魔王岳からの眺望が素晴らしく、気に入って何度も足を運んでいたのだ。登山は中学2年生のときに尾瀬の燧ヶ岳(ひうちがたけ)と至仏山(しぶつさん)に登ったのが最初で、社会人になってからもトレーニングがてら年に何度か丹沢の山々を歩いていた。ときには会津磐梯山や白馬岳など地方の山に登ることもあり、富士山にも5回登っていた。畳平到着後、17人中14人は畳平周辺を散策し、石井を含めた3人が魔王岳へと向かった。異変が起きたのは、遊歩道を登りはじめた直後の午後2時20分ごろのことだった。後方から「クマが出たぞ」という声が上がり、続けて「助けて!」という女性の悲鳴が聞こえてきたのだ。それまで畳平にクマが出るなんて考えもしなかったが、助けを求める声を聞いて、とっさに体が反応した。「お、クマが出たらしいぞ。俺、助けにいってくる」友達にそう言って遊歩道の階段を下りはじめた。友達は「おい、やめとけ」と止めたが、人を助けるのが先決だと思って聞かなかった。現場までの距離は約20メートル。着いてみると、うつ伏せに倒れている女性の背中にクマがのしかかっていた。周囲にはたくさんの観光客や登山者がいて、石を投げつけてクマを引き離そうとしていた。石井も石を投げながらクマに接近し、来るときに高速道路のサービスエリアで買い求めていた杖でクマの鼻っ柱を殴りつけ、目を突こうとした。そのときの心境を、石井は「女性がクマにやられているのを見ていられなかった」と振り返る。攻撃を受けたクマは女性から離れたので、石井は「早く岩陰に隠れな」と女性に告げて自分も逃げようとした。しかし、次の瞬間にはもう石井の目の前でクマが仁王立ちになっていた。四つん遣い状態のクマは小さく見えたが、立ち上がったクマの前脚は石井の頭の上にあった。その素早さと大きさに驚く間もなく、左前脚で頭部に一撃を食らった。「その一撃で右目がぽろっと落っこっちゃって、上の歯もなくなりました」激痛のあまりその場に倒れ込んで左手で顔を覆ったら、今度はクマが上からのしかかってきて、左腕に噛み付かれた。そのまま頭を左右に激しく振ったため、左腕が千切れそうになった。石井は右手に握っていた杖で必死に抵抗していたが、次第に意識が遠のいていき、その後のことはまったく覚えていない。次々とクマに人が襲われている間、周囲にいた観光客の間からは怒号と悲鳴が上がり、駐車場に停められていたバスやタクシーはクラクションを鳴らし続けた。そのなかのひとり、現地のパトロールが軽トラックをクマに接近させ、クラクションを鳴らして威嚇した。これに逆上したクマは、今度は軽トラックに立ち向かっていき、爪や牙で攻撃しようとした。この隙にほかの車が負傷者をピックアップし、バスターミナル内にある救護室に運び込んだ。いちばん重傷だった石井も、周囲にいた人たちによって救助されていた。トラックと格闘していたクマは、さすがに分が悪いと感じたのだろう、逃げ惑う人たちを追いかけるような形で、最初に石井を襲ったあたりまで引き返し、当時その場所にあった岐阜県の乗鞍環境パトロールの詰所の中に侵入した。しかし、詰所の中には先にパトロール員が逃げ込んでいた。そこへクマが飛び込んできたので、パトロール員は慌てて窓を開けて外に飛び下りたのだが、そのときに足を骨折してしまった。クマが詰所の中に入ったのを見て、先のパトロールは詰所のドアに軽トラックを横付けして中に閉じ込めようとした。だが、クマは窓から外へ飛び出し、逃げる人々を追いかけて駐車場を横切り、3階建てのバスターミナルの建物の正面玄関に突進してきた。そのバスターミナルの中には、従業員の誘導に従って大勢の観光客や登山者らが避難しており、正面玄関入口には長椅子を並べたバリケードが築かれていた。こちらに向かってくるクマを見て、従業員が正面玄関のシャッターを閉めようとしたが、間一髪間に合わず、膝ぐらいの高さまで下がったところでクマが飛び込んできてバリケードを突破した。事故翌日の20日付の『信濃毎日新聞』には、ターミナル内にいて左耳をクマに噛み付かれたバスの女性運転手の生々しい証言が掲載されている。〈外でしきりに車のクラクションが鳴っているので、何かしらと思った。しばらくすると突然何人かがどっとターミナルに駆け込んできて、後を追い掛けるように熊が飛び込んできた〉〈逃げ惑うお客さんに出口を示すとみんな飛び出していって、私が出る前に出口が閉まった。出口を背にする私に熊が迫ってきて引きずり倒された。ターミナル内に残っていた人が熊に応戦してくれたが、やられてしまった〉女性からクマを引き離そうとした従業員のひとりは、モップの柄で突いたり足で蹴ったりしているうちに右腕を噛まれ、足も爪で引っ掻かれた。椅子を手にクマを追い払おうとした女性従業員は、気がついたらいつの間にか噛まれていて出血していた。彼女を助けようとして素手で立ち向かった同僚の男性も、引っ掻かれてケガをした。バスターミナルの1階に避難していた約50人(100人前後という報告もある)の人々は、パニックに陥りながら逃げ惑い、テーブルの上に飛び乗るなどしてクマの攻撃をかわそうとした。一部の者は上の階へ避難し、3階部分の屋根裏部屋に逃げ込んで内側から机などでバリケード封鎖する者もいた。そんななかで、従業員らはケガにも怯まずに必死でクマに立ち向かっていった。従業員のひとりがこう証言する。「お客さんから手渡された消火器でクマを叩こうと思ったのですが、重くて無理だったので、噴霧して追い出そうとしたんです。クマは消火器の白煙にびっくりしたようでしたが、外に追い出すことはできず、最終的に売店の中に逃げ込みました」ターミナルの1階部分には食堂と休憩所、それに売店があり、食堂と売店の仕切りのところで格子状のシャッターが下りるようになっている。従業員はそのシャッターを下ろして、クマを売店内に閉じ込めた。そして午後6時前、報せを受けた高山猟友会丹生川(にゅうかわ)支部のメンバー4人が現地に到着。防犯用ミラーに映ったクマの様子をシャッター越しに探り、通路に姿を見せた瞬間、シャッターの隙間から銃撃して射殺したのだった。その後の解剖の結果、クマは21歳の高齢の雄だったことが判明。体長は136センチ、体重は67キロの、健康な個体だった。
(クマに襲われ大けがも、なぜ急増?:三重)
三重県は初のクマアラートを発表しました。なぜこの時期にクマの目撃が増えたのか?専門家に聞きました。14日午後4時ごろ、三重県大紀町と紀北町にまたがる、熊野古道ツヅラト峠のすぐ脇にある町道で、70代の女性がクマに襲われ、頭と左肩、右足などに大けがをしました。三重県内ではことし4月から8月15日までにクマの目撃が69件あり、過去最多だった昨年度の40件を既に上回っています。三重県はクマの目撃情報が相次いでいることから、8月9日から県民らに注意を呼びかける「クマアラート」を導入していましたが、今回女性がけがをしたことで大紀町と紀北町にクマアラートの「警報」を初めて発表しました。動物研究家のパンク町田さんに聞いてみました。(動物研究家 パンク町田さん)「ことしも暑いので、クマたちも思うように食料を入手することができないから」。クマの出没は全国的に増加傾向で、暑さの影響からクマの食料となる木の実などの育ちが悪く、食料を確保するために行動範囲を広げて人里に降りてきた可能性があるということです。三重県はクマアラートの「警報」を10月14日までとしていますが、秋から冬眠に入る11月半ばごろからも警戒が必要だと話します。(パンク町田さん)「食料が思うように取れないと、寝ぼけたかのように冬眠中であっても、起きてエサを探し回る可能性がありますので、あまり油断はできない」。三重県はクマに出合わないために、山に入る際は鈴などの音が出るものを携帯し、単独行動は避けるよう呼びかけています。では、もしもクマと出合ってしまった場合はどんな行動をとればいいのでしょうか?(パンク町田さん)「できることなら目も合わせないで近づかないこと。かなりの至近距離にいて目も合ってしまっているときは、逆に目を離すと襲いかかってくるので、目を離さないことが大切」。
(住宅の物置に体長1.5メートルのクマ1頭が約6時間も居座り続ける:北海道)
15日朝、北海道十勝地方の上士幌町で、クマ1頭が出没し、住宅の敷地内にある物置に留まり、その場所に居座った状態となりました。クマは、最初に姿が目撃されてから6時間ほど、同じ場所に居座っっていましたが、午後2時前、物置から出てきたところを、2名のハンターによって駆除されました。クマが駆除されたのは、上士幌町ぬかびら源泉郷南区にある、一般住宅の敷地内です。警察や町などによりますと、15日午前8時ごろ、この住宅に暮らしている人から、体長1.5メートルほどのクマ1頭が、家の周辺をうろついているといった通報が、糠平駐在所にありました。警察は、出没した住宅の住人や付近の住民に自宅待機を呼び掛ける一方、町の関係者や、町が出動を要請した地元猟友会のハンターらとともに現場の状況を監視。その間、クマは物置で眠るなどして、6時間ほど居座り続けました。午後1時半ごろ、警察と猟友会のハンターが物置に近づき、その場で待機していましたが、そこにクマが出て来たため、警察官の指示に基づき、ハンター2名が発砲し、クマを駆除しました。現場の住宅の裏は、山に続いていて、周辺には温泉街がありました。これまでのところ、クマによる人畜の被害は確認されていないとこのことです。
(「シカがいる」民家の庭に出没:山梨)
13日午後、山梨県甲州市の市街地にシカ1頭が出没しました。市の職員や農家などによるおよそ3時間にも及ぶ捕獲作戦の結末は…。8月13日午後2時ごろ甲州市塩山下塩後の民家の庭に『シカがいる』と、この家の住人から市などに連絡がありました。現れたのはメスとみられる体長1mほどのシカ1頭。周辺は個人病院や民家が立ち並ぶ市街地で、市は防災無線で注意を呼びかけます。その後シカは民家からおよそ150m南東のぶどう畑で発見。市の職員や農家らがシカを囲み捕獲を試みます。しかし、すきを見て逃げ出してしまいます。今度はおよそ1.5㎞南にある土手沿いの畑に。ここで川のほうへ追いやろうとしますが、うまくいかずシカは姿を消してしまいました。出没してからおよそ3時間にも及ぶ捕獲作戦は失敗に終わりました。8月14日の午前9時ごろ、最後に目撃された畑からおよそ3㎞北側にある甲州市塩山上井尻の寺付近でシカ1頭の目撃情報がありました。13日に目撃されたシカと同じとみられ、その後市がパトロールをしましたが見つかりませんでした。この時期、甲州市内では路地の桃やブドウが実っていますが、これまでに農業被害は確認されていないということです市はシカに遭遇したときは威嚇せず、すぐに市に連絡するよう呼び掛けています。
(ミョウガ採り中、クマと遭遇:新潟)
新潟県内でクマの目撃情報が相次いでいる。4月から7月末までで516件と、過去最多だった2020年度を大きく上回るペースだ。今月3日には今年度で3件目の人身被害が発生し、県は「クマ出没警戒注意報」を発表した。山林での単独行動などを控えるよう呼びかけている。同県津南町などによると、3日午後5時50分ごろ、同町下船渡の農業関連法人に勤める女性(50代)が、体長約1メートルのツキノワグマに襲われ、右太ももの裏に軽いけがをした。女性は勤務を終え、ミョウガを採ろうと近くのやぶのなかに入ったところ、茂みにいたクマと遭遇したという。勤務先とは、墓地をはさんで数十メートルしか離れていない。同じ職場の男性はこの1週間ほど前、近くのトウモロコシ畑を走る子グマの姿を目撃したという。「この辺では、トウモロコシやスイカの畑が荒らされたこともある」と話す。
(山形新幹線がイノシシと衝突して停止:福島)
15日午後6時50分頃、福島市内のJR奥羽線板谷―庭坂駅間で、山形新幹線「つばさ192号」がイノシシと衝突して停止した。車両点検後、39分遅れで運転を再開した。この影響で、「つばさ・やまびこ156号」と、「つばさ159号」に遅れが出たほか、JR奥羽線の米沢―福島駅間の在来線に遅れが出ている。JR東日本によると、事故で負傷者などは出ていない。
(動物公園に野生のクマ出没、「通り道になっている」西園を閉鎖:広島)
今月12日、広島市の動物園で野生のクマが出没し、16日から園内の一部エリアが閉鎖されました。今月12日の早朝広島市安佐動物公園で、成獣とみられる野生のツキノワグマ1頭が確認されました。職員が園内を探してもクマを見つからず、被害もありませんでしたが、園内の西園が閉鎖されることになりました。この動物園では去年10月にも野生のクマの親子が侵入し、一時、西園が閉鎖されました。【広島市安佐動物公園・阿部勝彦 園長】「クマが増えているのか、街に近いところでたくさん出没しているので、ただの通り道になっている」。
(県内クマ目撃相次ぐ:福島)
16日午前10時15分ごろ、喜多方市熱塩加納町相田字村北甲の三ノ倉高原ヒマワリ畑の北側市道で、警備員がクマ1頭を目撃し、市熱塩加納総合支所を通じて喜多方署に通報した。同署によると、クマは体長約0.5メートル。市は現場付近で追い払い用の花火を鳴らし、捕獲用のわなを設置した。6日は平田村などでもクマの目撃が相次いだ。クマは体長約0.5~1メートル。
(商業施設が立ち並ぶ国道19号沿いにシカ:長野)
SBCのスクープ投稿に、車が行き交う国道脇に立つ1頭のシカの映像が寄せられました。塩尻市や警察によりますと16日午後0時半ごろ、塩尻市広丘(ひろおか)の企業の敷地内にシカがいるなどと住民から連絡がありました。映像が撮影されたのは広丘の国道19号沿いで、車通りが多く、商業施設などが立ち並ぶ地域です。シカは成獣とみられ、市や猟友会などが対応していますが、発見できていません。これまでに人や建物などに被害はないというとです。
(軽乗用車がクマと衝突:北海道)
北海道札幌市で2024年8月17日午後、道道を走行していた軽乗用車が山林から出てきたクマ1頭と衝突しました。軽乗用車がクマと衝突したのは、札幌市中央区盤渓の道道です。17日午後6時20分ごろ、「クマと事故があった。クマは立ち去りました」と軽乗用車の同乗者の男性から警察に通報がありました。警察によりますと、軽乗用車は札幌市西区から南区方向に走行していたところ、南西方向から出てきたクマ1頭と衝突したということです。クマは体長約1.5メートルで、衝突のあと、再び南西方向の山林に立ち去ったということです。クマとの衝突により、軽乗用車は右側のライトなどが破損しましたが、運転していた女性と同乗者の男性にけがはありませんでした。警察は現場周辺の警戒にあたるとともに注意を呼びかけています。
(ジビエを家庭でおいしく、捕獲量増加で入手ルートも拡大中)
野生のシカやイノシシなどの肉を使ったジビエ料理を、レストランだけでなく、家庭でも楽しむ動きが出てきた。各地で捕獲が強化され、食肉処理され、市中に出回る量も増加傾向にある。国や自治体も安全においしく食べてもらおうと、レシピや調理法をPRしている。「ジビエだからって、構える必要はないんです」。大阪市内で開かれたジビエを使った料理教室で、講師の井上不二子さん(54)が参加した13人に語りかけた。井上さんは長野県の市民団体で獣害対策に関わった経験を基に、市内でジビエ専門の精肉店を営む。この日紹介した「シカ肉のパセリカツレツ」「新タマネギのイノシシ肉あんかけ」など6品は台所に日頃立つ人なら難なく作れるレシピだ。「シカ肉の赤身にはパセリの爽やかな苦みがよく合う」と井上さん。厚さ1センチにスライスし、包丁の背などでたたいて薄くのばすので、生焼けの心配が少ない。カツは簡単にかみ切れる軟らかさで、脂身も少ないので上品な味わいに仕上がった。参加した市内の女性(48)は「体が弱った時にジビエを食べると元気が出る感じ。レパートリーを増やしたい」と語った。国や自治体は野生動物による農作物被害を抑えようと捕獲を強化している。農林水産省の資料によれば、2022年度のシカ・イノシシの捕獲頭数は計131万頭と20年余りで約4倍に増加。大半が処分されるが、農水省や環境省は命を無駄にせず、地域活性化にもつなげようと、ジビエの有効活用も推進している。厚生労働省は狩猟時から食肉処理、調理に至る衛生管理の指針を14年度に策定。食中毒を防ぐため、生食は避け、調理時は必ず中心部分まで加熱するよう呼びかけている。ジビエの利用量は増加傾向にあり、22年度は2085トン。農水省は25年度に4000トンとする目標を掲げる。小売店や飲食店がジビエを販売・提供する際は、食肉処理業の営業許可を得た施設で仕入れる必要がある。和歌山市のジビエ専門の精肉店「いの屋」は個人客にも気軽に試してもらおうと、21年秋から店の前に24時間利用できるシカ肉とイノシシ肉の自動販売機を設置している。焼き肉用や鍋用など小分けにして1パック1000円で販売。担当者によれば、県外の購入客やリピーターも多く、「多い月には100パック以上売れる」という。自治体も利用拡大に力を注ぎ、大阪府枚方市は22年、料理動画付きのシカ肉をふるさと納税の返礼品に追加した。返礼品を提供するシカ肉料理教室代表の平岡祐子さん(38)は「コツを押さえれば、家庭にある道具や調味料でおいしく調理できる」と話す。京都府は19~22年度に家庭向けの料理レシピを公募するコンテストを実施。シカ肉を使った入賞作の「ヘルシーそぼろ丼」などの調理動画をウェブサイトで公開している。担当者は「動画を参考に普段料理しない人も挑戦してもらえたら」と話す。兵庫県や福岡県、富山県などもレシピを公募したり、飲食店と開発したレシピ集を作成したりして、食卓での活用を促している。また、16年度から続く日本ジビエ振興協会主催のレシピコンテストは今年度、飲食店向けのレシピ募集をやめ、家庭向けに限定した。担当者は「今後は家庭への浸透に力を入れたい」と狙いを語る。ジビエの流通に詳しい亜細亜大教授の伊藤匡美さんは「ネット通販を含め、入手ルートは少しずつ増えている。家庭でもおいしく調理できると実感できれば消費が増える可能性がある。行政やジビエ事業者は調理しやすい状態に加工して販売したり、食べるシチュエーションを提案したりして、より多くの人に『食べてみたい』と思ってもらう努力が必要だ」と話す。
(「鹿肉祭り」、ワイン煮込みや丸焼きなど味わう:北海道)
地元でとれたエゾシカ肉の料理を味わう「鹿肉祭り」が17日、オホーツク海側の西興部村で開かれました。この催しは地元特産のエゾシカ肉のおいしさや栄養価を多くの人に知ってもらおうと、地元のNPO法人が7年前に始め、ことしで5回目になります。会場では地元でとれたエゾシカ肉を使って赤ワイン煮込みやもも肉の丸焼きなど6種類の料理が用意され観光客や地元の人たちがおいしそうにほおばっていました。また会場にはエゾシカに親しんでもらおうと角も展示され子どもたちが実際に触って固さや手触りを体感していました。岩見沢市から訪れた50代の男性は「西興部のシカ肉は柔らかくて臭みもなくとてもおいしいです」と話していました。主催したNPO法人の伊吾田順平さんは「低カロリーで鉄分が豊富なシカ肉のおいしさを多くの人に知ってもらいたい」と話していました。
(シカ肉でジビエ料理に挑戦:愛知)
有害鳥獣として駆除されたニホンジカの肉を使ってジビエ料理を学ぶ催しが、新城市の新城有教館高校であった。同校食農サイエンス系列で畜産を専攻する3年生5人が参加した。生徒は11月に市内で開かれる鳥獣害フォーラム(中日新聞社など後援)で、ジビエ料理のレシピ発表を予定している。その準備として、フォーラムを主催する豊田市のNPO法人愛猟(あいりょう)が企画した。
(山の恵み、ジビエで作る最高のハンバーグ:山梨)
国内外の食材、食文化に触れることがライフワークと話す「WONK」のボーカル、長塚健斗さんの連載「TOUCH LOCAL, EAT LOCAL(タッチローカル、イートローカル)」。最新エピソードのローカルは山梨。「僕が生まれ育った東京都あきる野市は東京の西寄りで山梨県が近いんです。今回鹿肉を使った料理を考えたのは、山梨の丹波山村という村に知人のジビエ処理加工施設があるから。丹波山は地元から車で山一つ越えれば着く隣町みたいなもの。山梨と聞いて桃やぶどうを思い浮かべる人もいると思うけど、僕にとっては断然ジビエのイメージなんです。彼らがやってる「タバジビエ」は国内有数の設備を持つジビエ処理場で、下処理がすごく丁寧。ジビエ料理を作るなら、ぜひ取り寄せてみてください」(長塚さん)。「ジビエを調理するうえで重要なのは脂分。そもそも家畜みたいに同じ餌を食べさせてコントロールした肉じゃないから、脂肪量の個体差がすごい。その辺を見極めながら、程よく脂身を足します。鹿肉と豚の背脂を混ぜるときは、豚の背脂が溶けないよう冷やしながらが鉄則。肉の粘り気でつなぐイメージでしっかり混ぜると、弾力が増して食べ応えが出ます。フランス料理に「ステーク・アッシェ」という挽き肉を焼いた超シンプルなステーキがあって、今回目指したのはそれ。パン粉や卵は加えず、粘りを補う程度に少量のトマトピュレだけ入れ、肉々しい感じを残します。ただし、塩とこしょうはしっかりと。よくある失敗が、ここできちんと味を入れずにソースに頼っちゃうこと。じゃあ、どうやって味を確かめるか。簡単です。少しだけお皿にのせてレンチン、味見して! この味見がかなりポイント。鹿肉って繊細なイメージだけど、脂肪分を足しつつしっかり味を入れれば、結構印象が変わると思います。ソースのアクセントには、和のスパイスの代表格・山椒を。山椒もジビエと同じ森の恵みです」(長塚さん)。
(シカ・イノシシの革でキーホルダーを作ろう:神奈川)
相模原市は、野生鳥獣による農作物被害や林業被害が多発し、有害駆除による鳥獣の捕獲数も多い地域。捕獲されたシカやイノシシは、”ジビエ”など食肉への利用が模索、実践されているが、皮革部分は捨てられてしまうことが多いのが実情。そこで、身近な場所に野生動物が数多く生息する相模原市の自然について改めて考え、感じてもらうきっかけとなるよう、シカやイノシシの革を使ったキーホルダー作りのワークショップを開催する。
(シカ肉の料理を楽しむ「文鹿祭」:兵庫)
シカの有効活用を推進するためジビエ処理加工施設や飲食店等、捕獲、加工、流通に関わる事業者と兵庫県自然鳥獣共生課で構成する「ひょうごニホンジカ推進ネットワーク」によるPRイベント。今回は第10回記念の開催になる。地域の自然資源としてニホンジカを活用したジビエ料理や加工食品、ペットフードなどを紹介する。ステージイベントには23日にglobeメンバーのマーク・パンサーさんも登場する。8月17~25日に開催する、ニホンジカの有効活用を事業展開するメリケンヘッドクォーターズ(神戸市中央区)が運営する鹿肉のジビエフードを中心とした「ジビエンタビアガーデン」の一部として開催する。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、19日午前1時40分ごろ、富谷市富谷熊谷下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、18日午後6時20分ごろ、登米市迫町北方紫雲山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午前5時30分ごろ、仙台市泉区実沢立田新屋敷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、17日午後4時30分ごろ、富谷市富谷新田付近にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、17日午後2時10分ごろ、松島町手樽中沢の国道沿いにクマが出没しました。
(シカ出没:宮城)
大河原町によると、16日午後1時20分ごろ、大河原町新青川にシカが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午後0時20分ごろ、仙台市太白区茂庭高田東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日午前7時30分ごろ、仙台市宮城野区岩切青麻沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午前10時ごろ、仙台市泉区福岡二又にクマが出没しました。
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