<射撃ニュース10月>
10/12
(クマに襲われ73歳男性けが:秋田)
10日午前6時ごろ、秋田市河辺三内田尻中野の市道を散歩していた近くの男性(73)が、道路脇にある栗の木の陰から飛び出してきたクマに太ももをかまれるなどし、けがをした。命に別条はない。秋田東署によると、男性は突然襲われたため、クマとは分からなかったが、野生動物の被害と報告を受けた秋田県職員が傷を見て、クマによるものと確認した。
(男性(80)がクマに襲われけが:秋田)
11日正午ごろ、秋田市飯島で農作業をしていた80歳の男性がクマに襲われ、けがをしました。現場は秋田市飯島字飯田水尻の畑です。秋田臨港警察署の調べによりますと、11日正午ごろ80歳の男性が畑で作業をしていたところクマ1頭に襲われました。男性は額にけがをし自力で病院へ行ったということです。また近くの住宅ではクマに風除室のガラスを壊される被害も確認されています。現場は秋田厚生医療センターから800メートルほどのところです。周辺では11日、朝からクマの目撃が相次いでいました。こちらは正午前に撮影された映像です。秋田厚生医療センターの入り口付近でクマ1頭が目撃されました。その後、道路に向かって走っていったということです。警察が注意を呼び掛けています。
(70代男性が襲われ顔などにけが:新潟)
新潟県長岡市に住む70代の男性が11日、自宅の敷地内でクマに襲われけがをしました。命に別状はないということです。警察などによりますと、11日午前2時過ぎ、長岡市大川戸に住む70代の男性が自宅から外に出たところ、柿の木のそばにいた体長1メートルほどのクマに襲われました。男性は顔や胸をひっかかれ、病院に運ばれましたが軽傷で命に別状はないということです。近所では柿の木になっていた実を処理する人も…。これを受け、長岡市は対策本部会議を開いて被害状況を共有し、今後の対策を確認しました。【磯田達伸長岡市長】「警戒態勢をとっていてもこういう事故が起きうる状況。注意喚起を強めて被害がこれ以上出ないようにやっていきたい」。2025年度、県内のクマによるけが人は11人に上り、県は“クマ出没特別警報”を出して命を守る行動を呼びかけています。
(窮地の82歳女性救ったドライバーに賞賛の声:秋田)
全国各地で冬眠前のクマの出没が相次ぐ中、秋田県大仙市内では、散歩中の女性(82)が背後からツキノワグマに襲われるという衝撃的な出来事があった。そんな女性の窮地を救ったのが、後ろから来た車のドライバーだった。防犯カメラの映像がその一部始終を伝えており、ネット上で賞賛の声が相次いでいる。体長約80センチの黒いクマが、潜んでいた線路脇の茂みから姿を現し、散歩する女性の後を追うように道路の端を走って行く。別の防犯カメラでは、女性が歩いていると、猛スピードでクマが忍び寄る姿が見える。クマが道路に出て女性に近づき、女性がその気配に気づいて振り向いた瞬間だった。クマが正面に回り、飛びかかって来たため、女性は悲鳴を上げる。クマは、女性の顔を引っかいたが、女性が後ろに避けたため、地面にうつぶせになる。クマはさらに、後ろに逃げる女性を追いかけ、前に回ってまた飛びかかろうとした。女性は、「わぁ~~!」と大声を上げる。そして、顔を両手で押さえながら、とっさに向きを変えたため、クマはそのまま茂みの方に逃げた。女性は、道路の端から手を振って、後ろから来る車に大声を出す。すると、車が女性の前で止まり、ドライバーの男性が助手席の窓越しに女性と何か話している。線路脇の茂みの中では、クマがまだ徘徊する姿が見えた。男性は、大声で女性に呼びかける。女性が助手席に乗ると、車はそのまま現場を去った。こうした防犯カメラの映像は、女性がクマに襲われた2025年10月8日の各テレビニュースで流された。ドライバーの男性は、女性を近くのコンビニまで車に乗せ、店員に支援を求めた。コンビニの防犯カメラ映像も、ニュースで取り上げられている。それを見ると、車を降りた女性は、ハンカチで出血した顔を押さえていた。そばにはドライバーの男性がおり、その後、男性から依頼を受けた店員が119番通報して、救急車が駆け付けていた。こうした映像は、ネット上で大きな話題になり、まず女性について、「とっさの身のこなしが凄い」「あの瞬間の判断力と行動力、普通できない」と驚く声が上がった。また、ドライバーの男性に対しても、賞賛の声が相次いでおり、「ドライバーさんの素早い行動に感動」「冷静に避難させたの尊敬しかない」「人間の温かさを見た気がする」などと書き込まれている。報道によると、クマが女性を襲ったのは、10月8日の午前7時前で、JR羽後長野駅近くの住宅や商業施設が並ぶ市道上での信じられない光景だった。クマが人を追って襲うのは珍しいといい、識者は、逃げ場の少ない市街地でクマがパニック状態になり、興奮して人を襲ったのではないかとの見方を示したという。今回の出来事について、秋田県警の大仙署が9日にJ-CASTニュースの取材に答えたところでは、女性は、「クマが1回飛びかかった後に逃げた」といった内容を話し、2回目はなかったとの認識を示したという。ドライバーの男性に対しては、「後ろから来た車が止まってくれた」と感謝の意を示していた。「ドライバーの方は、通報の後に去られたので、コンタクトは取れていません。目撃した状況をお聞きしたいと考えており、女性を助けてくれたこの方を探しています」。女性は、右目の下を引っかかれ、何針か縫う手術をしたが、傷は浅く、目は見えるといい、軽傷だとしている。なお、通報後に、同じ近辺でクマの目撃情報が数件来ていたが、その後はないという。猟友会などからは、捕獲の報告は受けておらず、クマがその後どこにいるのかは不明だ。
(知事が民間の「クマ対策員」を非常勤職員として任用する考え示す:長野)
阿部知事は、クマが出た現場で対策などに取り組む民間の「クマ対策員」を非常勤の職員として任用する考えを示しました。県庁で10日、山岳環境の保全に関する議員連盟の宮澤敏文会長が、公務員が狩猟免許を持つ制度「ガバメント・ハンター」の導入などを阿部知事に求めました。要望書では、公務員が狩猟免許を持つ制度「ガバメント・ハンター」の導入や、野生動物の生態に詳しい人材の育成などを求めるものです。これに対し、阿部知事はクマが出た現場で対策などを県が依頼している民間の「クマ対策員」を公務員化して、非常勤の職員として10月中にも任用する考えを示しました。阿部知事:「民間の人たちにやっていただいているという状況だと、もし万が一のことがあった時に、行政としては中途半端な責任の負い方にならざるを得ない。公務員化することが必要だと私もかねてから思っていた」。「ガバメント・ハンター」は、県内では小諸市が2011年度から導入しています。
(クマ出没多発、早くも去年1年間の件数上回る:富山)
富山県内で大量出没しているクマ。すでに去年1年間を上回る345件の出没が確認されています。富山市の住宅敷地内では10日、カキの木を登ったとみられるクマの爪痕が見つかっていて、周辺では1か月前に自治会がクマのエサとなる樹木を伐採したばかりでした。カキの木に残されたクマの鋭い爪痕。その下には、クマが爪を立てて登ったような痕が。10日午前7時ごろ、富山市楡原の住宅敷地内でクマの痕跡を見つけたと、住民の男性から市に連絡がありました。市の職員と猟友会が現場を調べたところ、クマがカキの木に登った爪痕とふんを確認しました。クマの痕跡があった場所は、ほそいり保育所の目と鼻の先です。保育所周辺では9月12日、地元自治会がクマの出没対策としてエサとなる樹木の伐採を行ったばかりでした。一方、立山町では─。10日午前7時半ごろ立山町末上野にある特別養護老人ホーム「竜ヶ浜荘」の駐車場で、クマ1頭を目撃したと近くに住む人から警察に通報がありました。クマは職員駐車場から竹やぶの中へ入っていったとみられ、警察や地元猟友会が捜索しましたが、クマは見つかりませんでした。連日、県内で相次ぐクマの出没。県によりますと10日午後4時の時点でクマの出没件数は345件に上り、去年1年間の333件を上回っています。県自然保護課は「戸締りをしっかりするとともにカキの実などクマのエサとなる誘因物を庭から取り除いてほしい」と注意を呼び掛けています。
(モンスターウルフに農家は効果実感:山形)
相次ぐクマの出没をうけ、山形市が実証実験を進めている野生動物撃退装置「モンスターウルフ」。設置から1カ月が経ち、その効果はあったのだろうか。山形市高瀬地区のキャベツ畑に設置されている野生動物撃退装置「モンスターウルフ」。9月5日、山形市が農作物の鳥獣被害への一手として実証実験をはじめた。赤外線センサーで野生動物の動きを感知すると、オオカミの鳴き声などの音を駆使し農作物を守る。実験の開始から約1カ月、市に確認したところ、設置したカメラにはこれまでモンスターウルフを恐れて逃げるクマの様子は映っていなかった。「効果はないのか?」畑の所有者に話を聞いてみると…。(キャベツ農家 桜井正子さん)「モンスターウルフの効果はある。鳴き声が畑全体に響くのでイノシシがキャベツの近くに来なくなった」。桜井さんによると、以前はイノシシに畑を荒らされることが多かったそうだが、モンスターウルフを設置するとピタリと止んだという。これには桜井さんは大喜びだったが、最近になって…。モンスターウルフから約50メートル離れた畑にイノシシの足跡が確認されたという。それでも30メートル以内では足跡はほとんど確認されず、イノシシへの効果はあったという。気になるのはクマへの効果。モンスターウルフから約30メートル離れた隣の畑でクマの足跡が確認されたものの、それより近い場所には足跡がなかったという。設置してまだ1カ月だが、桜井さんは「クマへの効果」も実感している。市は11月まで実証実験を続け、結果を検証したうえで農家への導入支援を検討するとしている。
(ヌートリア拡大阻止へ対策、市民に捕獲用わな:静岡)
生態系への悪影響や農作物被害の懸念から特定外来生物に指定されている南米原産の大型ネズミ「ヌートリア」が、静岡県西部で増えている。浜松市は9月から市民の手を借りて捕獲用のわなを設置する制度を開始。磐田市もジビエとして活用するため猟友会などと協定を結んだ。西から来たとみられる「侵入者」を東進させまいと、自治体が異例の対策に乗り出している。ヌートリアは、頭から尾の付け根まで40~60センチで水辺に生息する。草食で土中に穴を掘って巣を作るため、米や野菜の食害だけでなく、田んぼのあぜ道崩落などの被害も出ている。2005年の外来生物法施行と同時に特定外来生物に指定され、飼育や生きたままの運搬、野外への放出などが禁止されている。
(マダニ感染症「もはや全国どこでも感染リスク」、イヌの感染初確認:東京)
ウイルスを持ったマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染が全国的に拡大する中、東京都は9日、都内で飼われていたイヌの感染を初めて確認したと発表した。人にはマダニから直接感染するほか、イヌ、ネコを通しても感染することから都は警戒感を強めており、感染域も「全国に拡大しており、もはや国内のどこでも感染リスクがあると考えたほうがいい」として注意を呼び掛けている。都によると、感染が確認されたイヌは15歳で、都内の室内で飼われていた。9月2日に嘔吐や下痢の症状が現れ、動物病院を受診し治療を続けていた。同18日になってマダニが付着しているのを飼い主が発見。遺伝子検査によりSFTSの感染が判明した。その後も治療を続けたが、同27日に死んだ。犬種や性別は非公表。イヌには基礎疾患があり、死とSFTSの因果関係は不明としている。また、イヌは8月下旬、都外に出ており、「どこで感染したのかは不明」(都担当者)という。SFTS発症後の致死率は人の場合6~30%と高い。イヌ、ネコはさらに高く、イヌが40%程度、ネコが60%程度という。今年5月には三重県で獣医師が、診療していたネコから感染し、死亡している。SFTSは平成25年に山口県で国内で初めて感染者が確認されて以降、九州・四国・中国地方など西日本地域を中心に感染が徐々に拡大。今年に入り、関東や北海道でも感染が初確認されるなど感染域が広がり、年間の感染者数も過去最多を更新している。都の担当者は、「いまは日本全国どこにいっても感染のリスクがあると考えたほうがいい」とし、「屋外活動で注意するなど、予防や対策について意識を高めてほしい」(都の担当者)と呼び掛けている。
(国交省が「データ駆動型ロードキル対策」を開始)
国土交通省は、北海道および沖縄をモデル地区に選定し、過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロードキル対策を本格的に開始した。直轄国道では、年間約7万件の「ロードキル」が発生しており、従来から対策を講じているものの事故件数は高止まりしている。ロードキルとは、道路建設などにより野生動物の生息域が分断され、道路に侵入した動物が車両に轢かれるなどして死亡する事故のことだ。こうした状況を踏まえ、今年度より北海道および沖縄をモデル地区に選定し、過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロードキル対策を試行している。6月には、過去のロードキル発生情報を集約したデータベースを構築し、北海道はエゾシカ、沖縄はヤンバルクイナとケナガネズミを対象に事故多発区間・時期・時間帯を特定した。あわせて、「ロードキル発生箇所マップ」を道路局のホームページ上で公表した。このたび、ロードキル多発時期の10月にあわせ、データ分析結果を踏まえて検討した現地での対策を本格的に開始する。今後、現地対策の実施による事故発生件数や車両走行速度の変化などを検証し、より効果的な対策を検討・実施する。モデル地区で得られた知見やノウハウをもとに、全国の直轄国道においてもデータ駆動型ロードキル対策を展開し、人と野生生物が共生できる安全な道路づくりを推進する。国道36号では、特にエゾシカの事故が多発している48キロポストから58キロポストを対策区間として抽出した。事故多発時期は10月、時間帯は早朝・夜間だ。実施内容は、シカ注意の路面表示の設置、道路情報板での事故注意喚起などとなっている。積雪時の視認性を考慮し、路面表示の色をピンクにし、ドライバーからの視認性を考慮して文字サイズを調整した。道路情報板では、シカ事故多発する期間であることや時間帯を情報提供し、外国人旅行者のドライバーにも注意喚起できるよう英語表記も交互に表示する。また、例年、北海道開発局で作成している「エゾシカ衝突事故マップ」を更新、公開し、ドライバーにエゾシカ等の野生動物の出没に備えた安全運転を注意喚起している。国道58号では、ヤンバルクイナとケナガネズミの事故箇所が重複する0キロポストから6キロポストを対策区間として抽出した。多発時期・時間帯は、ヤンバルクイナが5月・早朝、ケナガネズミが10月・早朝夜間だ。実施内容は、ケナガネズミ注意の路面表示の設置、ロードキル注意喚起ポスターの設置などとなっている。なお、ヤンバルクイナのロードキル対策については、来春開始を予定している。ケナガネズミの路面表示は6箇所に設置され、造形を単純化したピクトグラムを採用し、巣から抜け出すような動的なデザインとした。走行中の視認性を高めるため、縦横比を調整し、注意を引きつけるため暖色を採用した。夜間の視認性を高めるため、光を反射する高輝度ビーズ入り製品を使用している。また、国頭村立奥小学校児童と連携し、ケナガネズミロードキル注意喚起ポスターを作成し、沖縄県内セブンイレブン約200店舗や沖縄本島の道の駅10箇所などに掲示する。さらに、トヨタ自動車が開発するレンタカー向け運転みまもりアプリを通じ、車載マルチメディア画面へのポップアップ表示と音声通知にてドライバーへの注意喚起を行う。トヨタレンタリース沖縄の貸し出し車両約3,000台で実施予定。ロードキルデータベースは、道路管理者・環境事務所・警察等の持つロードキル発生情報等を収集整理したもので、データベース内データに基づき地図上にプロットし、発生頻度の高いホットスポットを色付けして表示する。クリックするとロードキル発見日時・天候や動物種などの情報がポップアップで確認できる。
(「シカ注意」ピンクで強調:北海道)
エゾシカと車両の衝突事故が多発している苫小牧市内の国道36号で10日、ドライバーに注意喚起するための路面標示が施された。
(山上へドローンで資材運搬、シカの食害から植生守る柵を設置へ:高知)
剣山国定公園に隣接する高知県香美市物部町の国有林で、シカの食害から植生を守るための柵の設置に向けた資材運搬に、初めてドローンが使われた。登山口から人力で運び上げると1時間近くかかるところ、ドローンでは往復7分。山頂付近まで高低差約600メートルを運ぶ難易度の高い作業だったが、資材を小分けにして往復を繰り返し、無事終了した。2日にドローンによる資材運搬があったのは、高知・徳島県境の秀峰・三嶺(さんれい、みうね)の周辺にある古敷谷山(こしきだにやま)(1468メートル)。国や自治体、研究者、市民、自然保護団体などでつくる「三嶺の森をまもるみんなの会」と、国有林を管轄する林野庁の高知中部森林管理署が事業主体だ。三嶺周辺で保全や調査の活動をしている同会によると、周辺はブナやウラジロモミの天然林、イヌシデやアカシデの二次林、ササの草原などが広がり、ブナの大木の原生林も残る。だが、シカの食害で下生えの植生や芽、樹皮が失われ、シカの嫌う植物だけが繁茂し、立ち枯れや斜面崩落につながっているという。こうした食害を防ぐため、会は2007年の設立以来、防鹿柵(ぼうろくさく)を約70カ所設置してきた。石川慎吾代表(73)は「山は広いが、柵で守れるところを少しでも増やして、次世代を担う若木が育つようにしたい」と話す。ただ、柵の設置には1回につき70人ほどのボランティアが必要で、登山に慣れていない人が支柱やネットをかついで山道を進むのは危険を伴う作業でもあるという。今回は、ドローン事業部のある松山市のシステム開発会社「リード・コンピュータ」が無償協力を申し出て実現した。山頂付近のブナの原生林を取り囲むように311メートルの柵を作るのに必要な資材は、総重量約250キロ。これを15~20キロ程度に小分けし、林道からの高低差約600メートル、距離にして約1.8キロを18往復で運び上げた。二宮成浩社長(62)は「ドローンの利活用を広げ、社員の経験値も上げたいという思いで参加した。この経験を孤立集落への物資輸送などに役立てられると思う」と話した。みんなの会の石川代表は「資材運搬にドローンを使えれば人は設置に注力できて助かる。予算を組んで今後も活用できれば」と話した。
(クマ対策システム「Bears(ベアーズ)」で出没情報を可視化します:岩手)
八幡平市内各地でクマの出没情報が多く寄せられております。Bears(ベアーズ)を利用してクマの出没情報を確認しましょう。クマの出没情報を通報していただき、その内容をリアルタイムで共有するシステムです。Bearsはどなたでも無料で利用することができるシステムで、クマとの遭遇を避けるため、クマの出没している場所や時間帯などの目安としてご利用いただけます。
(農作物にも深刻な被害、農園のカメラにクマやイノシシが次々と:青森)
青森市の農園で、クマやイノシシによる食害被害です。クリの収穫量は去年の半分に、深刻な被害に農家が悔しさをにじませています。青森市の農園に設置されたカメラが捉えたのは、クリを食べるクマの様子です。映像には前足を使ってイガを広げ中のクリを食べる様子も。また別の日にはカメラの目の前に。あるときは3頭の親子連れで…。別の日には複数のイノシシが、クリを食べる様子も映っていました。クリが食べられる被害にあったのは、青森市小館にある青森はやし農園です。14ヘクタールの園地には、クリの木およそ500本が植えられていますが、園内には動物に食べられたクリがいたるところに散乱。青森はやし農園林健司代表「かじって実を食べちゃっている感じ」「全体でくまなく食べているので相当な数ですね」。被害を受けて、林さんは市に連絡。園内には箱わなが設置されましたが…クマのものと見られる痕跡はありますが、捕獲はされていません。さらに…青森はやし農園 林健司代表「あれエサがないエサがなくなっている。入ってエサだけ持っていったみたい」。クマがわなの中に入ったのか。きのうまでわなにあったエサが外に散乱。けさも被害にあったとみられるということです。林さんによりますと、クリの収穫量は去年の半分のおよそ1トンになる見込みで、悔しさをにじませています。目撃が相次ぐクマは、農作物にも深刻な被害をもたらしています。
(テレビの本音は「クマ被害」が出るほどオイシイ、クマ報道を「衝撃映像」として消費するニュース番組の罪:鈴木 洋仁)
「クマ被害」をめぐる報道が連日のようにテレビを賑わせている。元関西テレビ記者で、神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「クマに関する報道は興味本位・面白半分なものが多く、あまりにも雑である。クマが『究極の他人事』になっているのではないか」という――。北海道福島町で7月12日未明、新聞配達中の男性がヒグマに襲われて死亡した。6日後に、ハンターが捕獲したところ、4年前の同町で人に危害を加えたクマと同じ個体だと判明した。福島町、北海道警をはじめとする官民一体となった適正な対応だったにもかかわらず、北海道庁ヒグマ対策室などには200件以上の電話が殺到した。鈴木直道知事は、7月25日の会見で、次のように苦言を呈している。ヒグマを殺すのはかわいそうだからやめてほしいということで、多数のご連絡をいただいておりまして、2時間以上、長時間に及んで、ご連絡を多数いただいておりまして、職員が対応に大変な時間を拘束されている状況であります(北海道庁ウェブサイト「知事定例記者会見 令和7年7月25日」)。福島町での対応を、北海道庁に延々と電話する。その時点で、自治体の管轄の違いを踏まえていない直情径行と言うほかない。鈴木知事が、この発言に続いて述べている通り、「ハンターの皆さんも命をかけて、捕獲に従事していただいて」いるにもかかわらず、その努力にも葛藤にも、想像が及んでいないのではないか。北海道と同じく、クマの駆除をめぐり、抗議電話が秋田県でも相次いだ。同県の佐竹敬久知事は、2023年10月23日の記者会見で、抗議電話への対応を問われ、「最初から乱暴な態度でこられたら、これは『ガチャン』ですよ」と語っていた。この発言の真意について、ライターの伊藤秀倫氏によるインタビューで「抗議はほとんどが県外から」と明かした上で、次のように述べている。やっぱり知事として職員を守るというか、理不尽なバッシングに晒されたままにしてはいけないという思いがある。私があえて強い表現をすることで、職員が毅然とした対応を取りやすくなる(〈モンスタークレーマーには「クマ送る」…秋田・佐竹敬久知事がぶちまけた「悪質抗議電話」への“怒りの60分”〉プレジデントオンライン、2024年12月26日9時配信)。北海道でも秋田でも、行政のトップ(知事)が、こうまでしなければならないほど、「クマ」をめぐる世論は沸騰しているのかと思いきや、抗議の声は、当事者以外からのようである。北海道の鈴木知事も「むしろ道外の方からじゃんじゃん電話が来て、しかも1時間、2時間、と来るわけでありました」と述べているからである。直接の関係がない人たちが、長時間にわたって電話をかけるとすれば、その発火点のひとつにマスコミ報道がある。すぐに身の危険が迫っているわけでも、噂話で聞いたわけでもない、そんな遠いところに住む人たちの怒りというか、正義感に火をつけたのは、メディアだろう。「クマ報道」は毎日のように続いているからである。では、なぜ、ここまで熱をあげるのか。クマに限らず、動物ネタはテレビにとって鉄板である。フジテレビ系列の「めざましテレビ」の「きょうのわんこ」を見るまでもなく、情報番組では、ニュースに限らず、ほぼ必ず動物が出てくる。いまの日本のテレビでは、朝から夜半まで、延々と食レポが流れているものの、動物もまた、グルメと並び視聴率を得やすい。すると「クマ報道」もまた、「数字(視聴率)が取れるから」という身も蓋もない、というか、面白味のない理由だけなのだろうか。「クマ」が、ほかの動物と違うのは、命にかかわるところである。イヌやネコのようなペットには、もちろんできないどころではない。サルやイノシシも、クマと同じく田畑を荒らす「獣害」をもたらすとはいえ、人を殺しはしない。さらには、おなじクマ科であるパンダのように愛くるしいかといえば、意見が分かれるに違いない。絶滅が危ぶまれる保護の対象でもない。こう考えると、「クマ報道」は、当事者以外にとっては、どこまでも他人事でいられるし、しかも、危険性を煽れる点で、格好のテレビ向きのネタなのではないか。もとより、「クマ」とかかわりがなく、日常の関心もない人たちにとっては、ヒグマとツキノワグマの区別すら怪しいはずである。北海道庁にあるのは「ヒグマ対策室」であり、秋田県の佐竹知事がモンスタークレーマーに送ると言ったのは「ツキノワグマ」と見られるが、抗議電話をかけた人たちは、どこまで、この2種類を分けていたのだろうか。たとえば、2019年7月からの約4年間、北海道東部の標茶町や厚岸町で放牧中の乳牛66頭を襲った「オソ18」はヒグマである。一方、本州の市街地周辺に出没して話題になるクマは、ツキノワグマである。どちらのクマも雑食で草木を主な食べ物とするものの、ヒグマはサケやシカ、さらには、先に触れた通り乳牛をも食べる。対するツキノワグマは本来、ほとんど動物を襲わないとされている。しかし、環境省の資料(「令和6年度クマ類の出没状況等について」)では、「クマ類による人身被害の発生状況」として、一緒くたにしており、今年4月から7月末までの「クマによる被害」についてのニュースでも、ツキノワグマもまとめて報じられている(「クマ被害 過去最多と同水準に 全国でけがや死者55人に」NHKニュース、2025年8月7日5時4分配信)。こう報じられていると、たとえ、環境省がまとめた「クマ類の生息状況、被害状況等について」(令和5年度)にあるように、2年前の時点で、「クマ類は34都道府県に恒常的に分布し、四国を除いたすべての地域で分布が拡大」しているとしても、ふだんクマと接しない人たちにとっては、ヒグマもツキノワグマも同じに見えるのではないか。どちらも「人食いグマ」のような危険な存在だととらえるか、あるいは逆に、どちらの「クマ」も動物愛護の対象になりかねない。両極端に映る、この2つの立場はともに、ヒグマにもツキノワグマにも無関係な人たちが、「究極の他人事」ととらえている証拠ではないか。むろん、他にもたくさんの見方がある。「クマとの共生」を訴えたり、クマの持つ文化的な側面を考えたりする立場があげられよう。この原稿を書くにあたって参考にした、増田隆一氏の編著による『ヒグマ学への招待 【自然と文化で考える】』(北海道大学出版会)や、中沢新一氏の『熊から王へ カイエ・ソバージュII』(講談社選書メチエ)といった本は、目先の短兵急な対策への戒めになろう。とはいえ、それだけに、事態は一刻を争う。秋田大学大学院医学系研究科救急・集中医療学講座教授の中永士師明氏の編んだ『クマ外傷 クマージェンシー・メディシン』(新興医学出版社)に掲載されているのは、目を背けたくなるほどの、おどろおどろしいクマによる被害である。こうした被害が相次いでいるにもかかわらず、一見すると悠長とも言えるような議論が有益になると思われるほど、「クマ報道」が、あまりにも雑ではないか。「クマに遭ったらどうすればいいか」といった、興味本位、面白半分の報じ方ばかりで、いま本当に何が起きて、何を考えなければいけないのか、その視点が欠落しているのではないか。代表的なのが、9月1日から導入された「緊急銃猟」をめぐる動きである。この制度について北海道では、クマの駆除を担う猟友会から反発の声が上がっていると、毎日新聞が報じている(「猟友会が反発、自治体は不安…クマへの新対策、見切り発車で開始」毎日新聞、2025年9月2日8時43分最終更新)。2018年に北海道砂川市の要請を受けてヒグマを銃で駆除したハンターの男性(猟友会所属)が、その翌年、「家のある方向に撃った」として、鳥獣保護管理法違反などの疑いで書類送検された事件が背景にある。男性は起訴猶予となったものの、北海道公安委員会が猟銃の所持許可を取り消す。男性は、この取り消しの無効を求めて提訴し、1審では認められたものの、昨年10月の2審では退けられ、現在は最高裁判所で争っている。この事件について、北海道新聞の内山岳志記者は、「そもそも猟友会は、ハンティングを行う趣味の団体」とした上で「市民の生命財産を守るのが警察の使命であるなら、ヒグマの駆除を警察官自らが行なってもいいはずです」と書いている(内山岳志著・北海道新聞社編『ヒグマは見ている 道新クマ担記者が追う』北海道新聞社、2023年、83ページ)。こうした事情は、「クマ報道」でどこまで共有されているのだろうか。「クマとの共生」は理想だが、駆除しようにも担い手となる猟友会に納得してもらわなければ、抗議の電話以前に、クマを野放しにするほかないのではないか。話題の漫画『絶滅動物物語』(うすくらふみ著、今泉忠明監修、小学館)が描くように、人類の歴史は、あまたの動物を死に絶えさせてきた歴史にほかならない。「動物の権利」や「人間と動物はどう違うのか」といったテーマについて、倫理学者のピーター・シンガーや哲学者のジャック・デリダといった世界を代表する知性たちが、深く、そして、根源的な思考を繰り出してきた。にもかかわらず、そうした深淵な議論とは裏腹に、「クマ報道」は、ますますセンセーショナルになるばかりである。かといって、ここでのお説教には何の効果もない。抗議の電話をかける人は止まらないだろうし、「クマ報道」も続くだろう。私たちに求められるのは、こうした愚かさを受け入れることではないか。ヒグマとツキノワグマの違いは覚えにくく、「緊急銃猟」の条件は込み入っている。猟友会をはじめとする駆除の担い手不足は、一朝一夕には解決しない。「究極の他人事」となっている「クマ報道」には、こうしたいくつもの落とし穴がある以上、私たち、というか、世論が賢明な判断をくだすのは難しい。何より、私たち人類は、多くの動物を追いやってきたのだから、「クマとの共生」は、さらに難しい。だからこそ、事情を知らないなら、せめて知ろうとする謙虚さを持たなければならない。脊髄反射で結論や教訓めいたものを引き出して一件落着とするような、そんな安直な態度を捨てなければならない。「クマ報道」に求められるのは、そうした、愚かさへのあきらめではないか。
(山菜取りの男性が絶望した"10秒間の衝撃映像")
日本各地でクマによる被害が相次いでいる。環境省発表の資料「クマ類による人身被害(速報値)」によると、2025年4月から8月末までに襲われた人は69人、うち5人が命を落とした。クマに遭遇した際、明暗を分けるものは何か。クマの襲撃から生きのびた人々の証言を集めた『クマから逃げのびた人々』(三才ブックス)から、山菜取りの男性の事例を紹介する――。手のひらの中に収まるほどの小さな機器に、電話はもちろん、地図帳も、スケジュール表も、動画再生装置も、カメラも入っている。誰もがいつでも動画を撮ることができ、それを簡単に世界中へ発信することができる。そんな時代だから、インターネット上にはさまざまな「決定的瞬間」がアップされている。2024(令和6)年に公開されたある動画が、大変な注目を集めている。公開から2年弱を経た現在、すでに65万回以上の再生数を達成している。山菜採りを生業とする人物が、とある山中でマイタケを採取しているところにツキノワグマと遭遇。あっという間に襲い掛かってきたクマとの攻防の一部始終を、ヘルメットに装着したビデオカメラが記録していたのだ。カメラの主は、山中を歩くための杖代わりにしていた棒切れを、咄嗟の判断で拾い上げる。目にも留まらぬ速さで駆け寄るクマ。見た目は小さいがその動きは驚くほど敏捷で、何度も何度も鋭い爪を繰り出してくる。襲われている人物は「ホアー! ホアー!」と大声で叫びながら棒を振り下ろすが、クマは攻撃の手を緩めない。時間にして、1分か、2分か。とても長く感じられるが、実際のところは10秒にも満たない一瞬のことだった。腕をかまれ、足に爪を立てられ、もはやこれまで……と覚悟を決めたところで、クマは気が済んだのか、猛スピードで去っていった。幸いに命に別状はなかったが、腕から激しく出血する様子が、リアルタイムの生々しい映像として残された。日本は周囲を海に囲まれた島国でありながら、地形的には山間部も多く、北海道をはじめとして全国各地にクマが生息する。クマと人が接触することによる事故も度々発生しているが、中でも顕著なのが東北地方だ。2024(令和6)年度のクマ類による人身被害の発生状況を見ると、東北地方の中でも秋田県が9件ともっとも多く、次いで岩手県が8件と続く(環境省「令和6年度クマ類の出没状況等について」より)。岩手県岩泉町に住む佐藤誠志(当時57歳)さんも、そんなクマ被害に遭遇した一人。佐藤さんは「原生林の熊工房」という名のネットショップを経営している。扱っているのはペット用品の他に、キノコや山菜など、ご当地の美味しい食材だ。毎日午前3時に起きると山に向かい、熟知したポイントを回って山菜類を採取する。山を下りた午後は採ってきた食材の加工や商品の梱包作業をし、夜は自身が運営するYouTubeチャンネルのための動画編集やSNSでの情報発信に時間を費やす。佐藤さんは生まれたのも同じ岩泉町。地元の高校を卒業後、一旦は東京にある会社に就職したが、1年後には故郷へUターンしてスキー用品を扱う会社に転職した。その後、盛岡市内の食品加工会社に転職。リンゴのレトルト食品を作る仕事に従事していたが、その会社がなくなったことで今度は盛岡冷麺のシェアではナンバーワンの会社に移籍。そこで食品の包装作業に取り組んでいた。その間も休日などは趣味の山歩きを続け、その様子を動画撮影してはYouTubeチャンネル「原生林の熊」にアップし続けていた。それらが少しずつ注目を集めるようになり、やがて佐藤さんが採取した山菜やキノコが美味しそうだということで所望する人たちが現れた。そうしたリクエストに応えるため、会社員の傍ら通販も手掛けるようになった。採ってきた山菜類を加工し、真空パックにする技術はサラリーマン時代に学んで手慣れたものだ。原生林の熊工房の商品は確実に顧客を増やしていった。そんな佐藤さんに転機が訪れたのは、3年前。56歳のときだった。地元の町議会議員からの「地域おこし協力隊に参加してほしい」との要請を受けて会社を辞め、地元の美味しいものを全国に発信する「原生林の熊工房」の仕事に本腰を入れることにしたのだ。2014(平成26)年に開設されたYouTubeチャンネル「原生林の熊」を見てみる。最初の頃は、飼っている北海道犬の愛らしい姿や、地元周辺にそびえる山々の景観を紹介する動画が中心だった。そこから次第に山菜採りの様子や、採ってきたものをレトルト加工する様子なども動画に収めていくようになる。そして、2023(令和5)年9月28日に衝撃的な出来事が起こる。冒頭で紹介したクマとの遭遇である。その場所は、岩泉町の東側、盛岡市との境界に広がる早坂高原だった。「あの日もマイタケを採るところをYouTube用に撮影してたんです。そうしたら、先の方でガサガサッと音がしたんでイヌだと思った。一匹連れてきたイヌをはなしていたから、そいつがもどってきたんだと思って『おーい!』って声をかけたら、8メートルばかり先のところでササが2カ所動いたんですよ。あっ、これはイヌじゃないと思った瞬間、子グマがバーってカラマツの木に登ったんです。それでこっち側に母グマがいるのが見えて。『あぁ、ダメだこりゃ。オレは今日やられるわ』って、その瞬間に覚悟した」。これまでにも友人たちから「お前はいつかクマに襲われるぞ」と言われていたという。毎日のように山に分け入り、美味しいものばかり採ってきているから、いつかそのしっぺ返しが来るだろうと。その日は唐突にやってきた。常日頃から覚悟はしていたので、何度か脳内でシミュレーションをし、気持ちの準備だけはしていた。動画の中で手にした棒切れは山歩きのための杖だったが、武器になるものはそれしかない。それを力の限り振り回して、相手に叩きつけた。「いざ襲われるってなったら、人間はクマに勝てません。向こうが本気で怒っていたら、たとえ20キログラム弱のクマでもスピードが速すぎて、勝てるはずがないんです。イヌの20キログラムとはわけが違う。イヌはかじるだけだけれど、クマには爪があって、スピードがあって、何しろパワーが桁違い。だから、人間にできるのはハッタリしかない」。佐藤さんはそばに生えていた太いミズナラの木を盾がわりにして、その背後へ回り込んだ。だが、クマも回り込んでくる。受け身になってはいけない。ここはアドレナリンを高めて気持ちで勝つしかないと考え、先制攻撃を仕掛けた。頼りになるのは一本の棒っ切れだけ。覚悟を決めて叩きつけた。人間の心理としては、クマと遭遇したらどうしても逃げ出したくなるだろう。8メートル先にクマがいるのを見かけて、その場に留まっていられる者などいない。しかし、どんなクマ対策の文献を読んでも、視線の合ったクマに背を向けて逃げるのはまずいと書いてある。たとえ逃げたとしても、絶対にクマの方が脚が速い。逃げたところですぐに追いつかれ、うしろからガバっとやられてしまう。「それが分かってるんで、もう逃げても無駄だから『イチかバチかカマそう』と思って叩いた。こういうときはいつも以上の集中力が発揮されるもんで、鼻先に命中したんですよ。でも、当たったのに向こうは全然ひるまないで何度も襲ってくるんです。『しつけぇなあ、長げぇなあ』とお思いながら棒を振り上げた瞬間に間合いに入られて、腕にかじりついてきたから『あぁ終わりだ、もうダメだ……』と観念しかけただんだけど、そうしたらパッて離れて逃げていっちゃった」。間一髪のところで命拾いである。なぜ逃げて行ったのか、その理由は分からない。一旦は子グマのところへ戻って、子グマの安全を確認したら、再びダメ押しをしに来るのだとか。過去にも、一人が襲われて、道路に上がって介抱をしていたところにまた戻ってきて、二人ともやられてしまったという例もあったそうだ。とにかく、1回の襲撃だけでさってくれたのは、運が良かったと言うしかない。佐藤さんは、クマにかじられた痕を見せてくれた。左腕のシャツの袖をめくると、2つの牙の痕が残っていた。事故からすでに2年経つというのに、まだその傷跡は生々しい。ツキノワグマとしては小さい方だったというが、牙の間隔は10センチメートルほどもあり、思いのほか広い。また、腕以外に左脚の腿も4カ所ほど爪でえぐられている。去り際のほんの一瞬だったそうだ。パッとかじられて、引っかかれて、1秒もかかっていない。やられた瞬間は、何をされたのかも血をみるまでは分からなかったという。痛みもあまり感じず、何かケガをさせられたなと思う程度だった。動画の中でも、傷を確認している最中に不意に血が流れだして驚く様子が収録されている。佐藤さんはクマ被害としてはケガの程度も軽かったので、自分で応急処置を施した。この時は包帯などを携帯していなかったので、かじられた腕をタオルでくるみ、絶縁テープでぐるぐる巻いて止血した。その後、自ら車を運転して病院へ向かった。「私は県内の“クマに襲われた人”の数に含まれていないんですよ。盛岡の県立中央病院に行くと必ずニュースになるんです。それは避けたかったので、救急車を呼ばずに、あまりに忙しくなさそうな病院へ行っちゃった。だから、単にケガした人でしかない。ただ、そのときの動画がバズってSNSで有名になったから、結果的には多くの人に知られてしまった。いろんな取材を受けて、なかには海外のテレビ局もありましたよ。まあ、リアルにクマに襲われている最中の動画なんて、なかなかないですからね」。季節は9月。汗をかくために服装は長そでシャツ程度の軽装だったが、頭にはヘルメットをかぶっていた。それはクマから身を守るためというよりも、あくまでもカメラを装着するためのものだった。しかし、そのことが結果的には、クマによる襲撃の一部始終を一人称視点で記録することにつながった。今はこの出来事を教訓に、クマ対策の意味でもヘルメットは欠かせないという。
(レッドリスト「世界の鳥類の半分以上が減少」)
国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)は10日、絶滅の恐れがある野生生物をまとめた「レッドリスト」の最新版を公表した。森林伐採などにより、世界の鳥の半数以上の種が減少傾向にあるとして警鐘を鳴らした。アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビであったIUCNの世界自然保護会議で発表された。鳥類では、評価対象種の11.5%にあたる1256種が世界的に危機に直面しているとした。また、61%の種が個体数を減らしているとみられるという。この割合は、2016年には44%だった。主な要因は生息地の減少や劣化で、森林伐採や農業の拡大などが脅威になっていると指摘した。
(重永久隆さん死去、96年五輪射撃監督:宮崎)
クレー射撃の第一人者で、アトランタ五輪日本選手団監督を務めた重永久隆(しげなが・ひさたか)さんが10日午後0時23分、腎不全のため宮崎市内の病院で死去した。84歳。宮崎市出身。通夜は12日午後6時から、葬儀・告別式は13日午前10時10分から、宮崎市淀川3の8の5、ふじもと美誠堂アルテ大淀で。喪主は長男久則(ひさのり)さん。
(箱わなにかかったオスのクマ1頭駆除、男性襲ったクマとは“別の個体”:北海道)
札幌市は、2025年9月下旬から複数のクマが相次いで目撃されていた札幌市西区西野地区に設置した箱わなにクマ1頭がかかり、10月11日午前6時30分ごろ、駆除したと発表しました。駆除されたクマはオスで、体長143センチメートル、足の幅は13センチだということです。西区西野では10月9日にもメスのクマ1頭が駆除されていて、2頭目の駆除となります。札幌市によりますと、駆除されたクマの性別や体の大きさ、足の大きさなどから、9月26日に西区平和の公園で男性を襲ったクマや10月8日に西区西野4条7丁目の住宅街で目撃されたクマ、10月9日夜に西区山の手の住宅街に居座っていたクマとは別の個体だとみているということです。札幌市西区一円にはヒグマ警報が発令中で、駆除された個体以外にも複数のクマが市街地や周辺に出没を売り返していることから、公園などは閉鎖は継続し、立ち入らないように注意を呼びかけています。
(空港の滑走路付近に子グマ侵入、着陸やり直す事態に:秋田)
秋田空港で滑走路付近に子グマが侵入し、飛行機が着陸をやり直す事態となりました。秋田空港管理事務所によりますと、午前11時半すぎ秋田空港の滑走路付近に体長50cmに満たないクマが北側の山の方から侵入しました。滑走路まわりの柵のセンサーでクマの侵入に気づき、車で誘導して柵の外にクマを追い出しました。この影響で羽田発の全日空の便が着陸をやり直し、クマの侵入によってもともとの遅れに加え、さらに5分ほど到着が遅れたということです。空港管理事務所では、クマが小さな個体だったため柵の隙間を縫って入ってきたのではないかとみています。ここ数年で滑走路へのクマの侵入はないということです。
(クマ襲撃か、鳥小屋壊されアヒル襲われる:宮城)
10日仙台市泉区の民家で鳥小屋が壊されアヒルが死んでいるのが見つかり警察はクマによる被害と見て警戒を呼びかけています。警察によりますと、10日仙台市泉区根白石の民家で鳥小屋が壊されているのを住民が見つけました。確認したところ飼っていたアヒルのうち1羽が死んでいたほか4羽の姿がいなくなっていたということです。警察では付近でクマの目撃情報や足跡が確認されていることからクマによる被害と見て警戒を呼びかけています。
(八木山動物公園にまでクマ出没:宮城)
宮城県内でクマの目撃が相次ぐ中、10月8日の夜、仙台市の八木山動物公園駐車場でもクマ1頭が目撃されました。10月8日午後8時前、仙台市太白区の八木山動物公園の駐車場で体長およそ1.5メートルのクマ1頭を車で通りかかった人が目撃しました。警察によりますと、目撃されたのは西門の立体駐車場でクマは、金網のフェンスをよじ登っていたということです。これまでに被害は確認されておらず八木山動物公園は10月9日も通常通り開園しています。また10月8日、宮城県加美町下新田に出没し住宅近くの茂みにとどまっていたクマ3頭は、夜になり、茂みの南にある鳴瀬川付近へ移動したとみられています。宮城県内では、クマの目撃が相次ぎ人的被害も3件発生しています。県や警察が警戒を呼び掛けています。
(高校敷地にクマ2頭居座る:秋田)
11日午前7時ごろ、秋田県美郷町六郷の県立六郷高グラウンドにクマ2頭がいるのを近くの50代男性が見つけ、119番した。
(海を泳ぐシカ発見、約1.3キロ泳いで島に上陸:愛媛)
10日朝、愛媛県伊方町沖で海を泳ぐシカの姿が目撃されました。一生懸命足を動かして進むシカ。10日午前6時半ごろ、愛媛県伊方町沖の宇和海で、宇和島海上保安部の巡視艇が海を泳ぐシカ1頭の姿を捉えました。シカは体長1メートルから1メートル50センチほどで、発見場所から直線距離でおよそ1.3キロほど離れた黒島に上陸した後、岩場に隠れたということです。海上保安部によりますと、シカが海を泳ぐ姿が見られるのは珍しいということです。
(子グマ2頭が捕獲も手がかり見つからず:宮城)
宮城県栗原市の山林で、クマに襲われたとみられる女性が死亡し、別の女性が行方不明となってから、10月10日で1週間です。現場では10日も捜索が続けられています。栗原市では10月3日、キノコ採りをしていた志水春江さんが山の中で倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認されました。一緒に来ていた別の70代の女性は行方不明となり、2人はクマに襲われたとみられています。発生から10日で1週間。警察などは2次被害防止のため山の中には入らず、パトカーとドローンで女性の捜索を続けていますが、これまでに手がかりは見つかっていません。また、現場の近くでは箱わなが2基設置されましたが、これまでに子グマ2頭が捕獲されたものの、志水さんを襲ったとみられるクマは捕獲されていないということです。
(ワナにかかったクマが向かってくる、猟友会が駆除:山形)
10月7日、山形市でワナにかかったクマが捕獲しようした担当者に向かってくる事案がありました。現場の警察官の命令で猟友会が発砲を行いこのクマを駆除しました。10月7日午前9時半ごろ、山形市平清水の千歳山の山中で「イノシシのワナにクマ1頭がかかっている」と市を通じて、警察に通報がありました。山形署では市役所や猟友会と協議し、10月7日午後2時半すぎに麻酔銃での捕獲を試みましたが、クマが急に担当者に向かってきたため、警察官職務執行法に基づき署員が発砲を命令。猟友会が2度発砲し、クマを駆除しました。この対応による人的・物的被害は確認されていません。近所の人によりますと例年、この時期は地面におちた銀杏を食べるイノシシやクマが目撃されるということです。また、10月8日未明から10月8日朝にかけて鶴岡市の住宅地でもクマが相次いで目撃されました。午前2時20分ごろ鶴岡市みどり町で住人が体長1メートルほどのクマを発見、その後、近くの大部町や城北町、新形町でも目撃情報が相次ぎました。市や警察ではクマが市街地に潜んでいる可能性もあるとみて注意を呼び掛けています。
(鹿肉を新たな特産品に:三重)
菰野町産の「みえジビエ」の鹿肉を新たな特産品にしようと、北勢地域の料理人でつくる「三重庖友会」は7日、同町菰野のホテル湯の本で鹿肉を生かした創作料理の試食研修会を開いた。日本料理の料理人24人が一品ずつ発表し、行政や旅館関係者らが審査した。野生動物が農作物を荒らす被害が確認される中、捕獲した害獣を食材として活用し、地域活性化につなげようと企画。鹿肉は高タンパク、低カロリーで栄養価が高いが、生臭いイメージがあるため、おいしく調理して理解を促す狙いもあるという。
(「エレゾ」20年周年祝う、ジビエ自社一貫型生産体制で拡大:北海道)
自社一貫型生産体制でジビエ関連の事業を展開する「ELEZO(エレゾ)社」(豊頃町、佐々木章太社長)の創業20周年式典が10日、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。
(エゾシカや魚介、ペットフードに:北海道)
釧路・根室管内でエゾシカ肉や魚介類、乳製品など地場産の食材をペット向けに加工する事業者が増えている。ペットフードの製造は国への届け出が必要だが、特別な資格が必須ではないなど、参入しやすいことも後押しとなっている。原材料や安全性にこだわる飼い主の需要が高まる中、成長市場になる可能性もある。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午前9時30分ごろ、仙台市泉区根白石下河原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、10日午後4時ごろ、色麻町王城寺八原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
石巻市によると、10日午前8時ごろ、石巻市八幡町1丁目にクマとみられる動物が出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午後3時45分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根町三番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午後3時15分ごろ、仙台市青葉区大倉大葉羅にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午後3時ごろ、仙台市太白区秋保町長袋水上北にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午前5時15分ごろ、仙台市青葉区高野原1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、10日午後6時20分ごろ、栗原市栗駒松倉高田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、10日午前8時40分ごろ、栗原市栗駒片子沢杉屋敷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、10日午後0時30分ごろ、登米市豊里町白鳥にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、10日午後0時50分ごろ、栗原市栗駒文字荒戸沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、10日午前6時50分ごろ、栗原市栗駒中野玉ノ井にクマが出没しました。
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10/10
(スーパー店内に体長1・4mのクマ:群馬)
7日午後7時35分頃、群馬県沼田市恩田町のスーパー「フレッセイ沼田恩田店」で「クマ1頭が店内に侵入し、客に覆いかぶさっている」と目撃者の女性から110番があった。買い物客の男性2人がクマに襲われて負傷し、1人が病院に搬送された。2人とも命に別条はないという。クマはその後、店外に出て南の方向に逃げた。沼田署によると、スーパーは当時営業中で、侵入してきたクマは体長約1・4メートルだった。消防によると、搬送されたのは70歳代の男性で腕に傷があるという。現場は国道17号沿いで、JR上越線沼田駅から北西に約2キロの商業施設が集まる地域。同日午後5時前には、現場から北西に約1・5キロ離れた同県みなかみ町真庭の神社付近でも、クマ1頭が目撃されていた。
(罠にかかった熊に男性が顔をひっかかれる:福島)
福島県会津地方では、10月6日から7日朝にかけてクマの人的被害が相次いで発生した。クマによる被害があった現場の近隣の住民によると、付近には栗やくるみの木などがあり、それを求めてクマが現れるということだ。クマの被害が発生したのは、南会津町古町の町道で、6日午後6時40分頃、60代の男性がクマに襲われ、腕と腰などを噛まれた。ケガをした男性は自力で自宅に戻り、その後、消防に通報したということだ。男性の命に別状はなかった。また、会津若松市河東町では、7日午前8時半頃、70代の男性がイノシシの罠にかかっていたクマに顔をひっかかれる被害があった。男性は自力で帰宅した後、市内の病院に運ばれたということだ。福島県警察本部によると、2025年に入ってから県内では916件のクマの目撃情報が寄せられていて、9件11人の人的被害が発生している。
(男性が自宅前でクマに襲われけが:秋田)
7日朝、五城目町で20代の男性が自宅の玄関前でクマに襲われ、けがをしました。県内で今年クマによる被害を受けたのは合わせて25人となりました。現場は五城目町大川谷地中にある住宅の玄関前です。五城目警察署の調べによりますと7日午前8時すぎ「クマにひじや尻をかまれた」と、この家に住む20代の男性から警察に通報がありました。男性は救急車で秋田市内の病院に運ばれましたが、けがの程度は軽いということです。男性が自宅を出ようとした際、玄関前にいたクマと鉢合わせしたとみられています。男性を襲ったクマは体長約1メートルです。周辺では親子とみられるクマの目撃情報がほかにも寄せられていて、警察が警戒にあたっています。現場はJR井川さくら駅から北東に2キロあまりの、田んぼに囲まれた集落の一角です。県内で今年クマによる被害を受けたのは合わせて25人となりました。
(クマ被害、70代男性がけが:秋田)
6日朝、美郷町で70代の男性がクマに襲われ、けがをしました。男性を襲ったクマは3頭で行動していたということです。現場は美郷町金沢東根字南外川原の田んぼです。美郷町や消防などによりますと6日午前7時前けがをした本人から「クマに左足首をやられた」と消防に通報がありました。クマに襲われたのは70代の男性で自宅裏の田んぼで作業中だったということです。大仙市内の病院に運ばれ治療を受けています。男性を襲ったクマは3頭で行動していて親グマ1頭と子グマ2頭と見られています。美郷町で周辺の住民に注意を呼び掛けています。
(山林で栗拾い中の77歳男性、クマに襲われ搬送:青森)
7日午後3時5分頃、青森市駒込の山林で栗拾いをしていた男性(77)がクマに襲われたと、一緒にいた妻から119番があった。同市や消防によると、男性は額や左腕をひっかかれて救急搬送されたが、会話は可能で命に別条はないという。クマは体長約1メートルとみられている。
(クマに襲われたか、山林で顔に傷ある性別不明の遺体:岩手)
8日午前10時10分頃、岩手県北上市和賀町岩崎新田にある入畑ダム北側の山林で、性別不明の遺体が見つかった。顔にひっかき傷などがあったことなどから、県警北上署はクマに襲われたとみて調べている。この山林では7日午前9時頃にキノコ採りに入った同県金ヶ崎町の70歳代の男性が夕方になっても帰宅しなかったため、家族が同日夜、警察に捜索願を出した。8日午前7時から警察官らが捜索していたところ遺体を見つけたが、近くでクマのうなり声が聞こえたことから捜索を中断している。
(熊が散歩中の80代女性を襲う瞬間が防犯カメラに:秋田)
8日朝、秋田・大仙市で散歩をしていた80代の女性がクマに襲われました。襲われた瞬間を防犯カメラが捉えていました。映像では、線路の脇に潜むクマが道路脇を走っていき、歩いていた女性に襲いかかる様子が確認できます。8日午前7時ごろ、大仙市長野で82歳の女性が散歩していたところ突然現れたクマ1頭に襲われました。女性は通りかかった車に避難したあと、病院に搬送されました。女性は顔を引っかかれましたが、会話ができる状態だということです。クマは女性を襲ったあと線路の方向に去っていて、警察などが警戒を続けています。
(男性が体長70センチのツキノワグマに引っかかれ軽傷:京都)
8日、京都府舞鶴市では、40代の男性が体長70センチほどのツキノワグマと遭遇。庭に植えられていた柿の木から降りてきたクマに左腕を引っかかれ軽傷を負いました。その後、クマは裏山へと逃げたといいます。現場周辺の民家では柿の木を伐採する人の姿が…。9日、付近の中学校では、教職員らが登下校時の見守りを行い、警戒を強めていました。自治体はクマの捕獲に動いてます。京都府と舞鶴市は、ハチミツを仕掛けた檻の設置に向け、9日に場所探しを行いました。
(キノコ採りの60代男性が熊に襲われケガ:福島)
福島県檜枝岐村の山林で、キノコ採りをしていた男性がクマに襲われてケガをした。警察によると、檜枝岐村上ノ台の山林で60代の男性がキノコ採りをしていたところ、体長約1.5メートルのクマが男性をめがけて走ってきた。男性は腕をひっかかれるなどのケガをしたが、持っていたナタを振り回すなどしてクマを追い払ったということだ。男性は自力で下山して医療機関を受診したということで、命に別条はなかった。警察は、山登りやキノコ採りなどで山林に入る場合には、音を立てて自分の居場所を知らせたり、複数人で行動するよう呼びかけている。
(クマ襲撃か、行方不明女性いまだ見つからず:宮城)
宮城県栗原市でクマに襲われたとみられる女性が死亡し、一緒にキノコ採りに行っていた別の女性の行方が分からなくなってから、10月7日で5日目です。捜索が続けられていますが、手掛かりにつながるものもまだ見つかっていません。この捜索は、10月3日午後4時ごろ、栗原市の山林でキノコ採りに出かけた栗原市栗駒岩ケ崎の自営業・志水春江さん(75)がクマに襲われたとみられ血を流して倒れているのが見つかり、その後死亡が確認。一緒にキノコ採りをしていたとみられる別の70代女性が、行方不明となっている事態を受けて行われているものです。発生から5日目となった7日もドローンなどを使って捜索が続けられていますが、午後5時時点で、まだ手がかりとなるものも見つかっていないということです。一方、6日も現場近くには山菜採りに訪れる人がいて、さらなる人身被害も懸念されますが、国有林と私有林が混在しているエリアのため、市がとれる対応には限りがあるといいます。栗原市林業畜産課 菅原功課長「行政で入山規制はできないと考えております。入山する際にはクマ鈴やラジオを携帯し、なるべく多くの人数で大きな声で話しながら入られるように、クマに遭遇しないように気をつけていただきたいと思います」。
(庭で無防備に眠るクマ、全国初「緊急銃猟」許可の後に発砲した瞬間:山形)
市街地に出没したクマに全国で初めて「緊急銃猟制度」に基づく発砲許可を出した山形県鶴岡市。クマの研究者で狩猟免許を持ち、同市の鳥獣被害対策を担当する小野寺レイナさん(49)が緊迫の瞬間を振り返った。9月20日午前11時ごろ、「鶴岡駅近くの民家の庭にクマ1頭がとどまっている」と県警から市に連絡があった。外出先で報告を受けた小野寺さんはすぐに現場に向かった。クマが見つかった民家周辺では警察官が車や人の通行を規制し、住民らに注意を呼び掛けていた。家の中からは警察官と猟友会員約10人が監視し、警戒した。クマは庭の木の下で眠っていた。20年近くクマの生態を研究し、地元猟友会委員でもある小野寺さんは、その様子を見て「こんな無防備で」と驚いた。人や自動車の音を避けず活動する近年のクマの行動には憂慮していたが、人の目に触れる場所で寝ているクマを見たのは初めてだった。市街地での発砲は鳥獣保護管理法で禁じられており、これまでは人に危害が及ぶ恐れがある場合、警察官が必要な命令を出す警察官職務執行法(警職法)に基づいて捕獲してきた。ここに今年9月から新たな選択肢の緊急銃猟が加わり、住民に弾丸が到達する恐れがないなどの条件を満たせば、市町村長の判断で発砲が可能になった。この日、鶴岡市の現場では従来の警職法で捕獲する方針がいったん共有された。だが警察は午後0時15分ごろ、動かないクマには発砲できないと判断。これを受けて市はすぐに緊急銃猟での対応に切り替え、午後0時20分ごろ、市長の発砲許可が市幹部を経由して小野寺さんに伝えられた。安全確認などの最終的な手続きに入ったさ中、クマが目を覚ました。小野寺さんは「その瞬間、住宅街に逃走する事態も頭をよぎった」。クマが向かってきたことからその場で警察官が「撃て」と猟友会員に命令し、駆除された。緊急銃猟に基づく発砲には至らず、人への被害もなかった。小野寺さんは、緊急銃猟について「クマが動かない膠着(こうちゃく)状態を打開するために作られた法律。自治体の判断ですぐ撃てるようなものでは決してない」と強調する。スピード感重視のイメージが強いが、「むしろ安全第一と法の順守が最重要事項だ」と話す。住民避難の完了などの安全確保が大前提で、弾丸が石などに当たって跳ねることも想定した安全確認の手順を厳格に踏む必要がある。現場は駆けつけてみないと分からない難しさもあり、高度な判断が求められる。「技術と経験を備えた猟友会員との連携や人材育成」と「警察や猟友会員と意思疎通ができる関係作り」を重視している。山形県でクマの目撃件数は今年1000件を超え、過去に例のないペースで増加している。今後も冬眠に備え餌を求めて出没するクマが増えることが懸念される。小野寺さんは「庭に柿などの実がなった木を放置したままにしてクマを呼び寄せることがないように、環境を整備してほしい」と注意を呼び掛ける。これまでの調査と研究で、クマは河川や高速道路ののり面などをたどって木々ややぶに隠れながら市街地に移動してくることが明らかになっている。だが、痕跡からクマの流入部と見られる場所を突き止めても、国や県、民間企業が管理する河川や道路に茂るやぶなどの刈り払いに市町村は手を出せない。小野寺さんは「方法は明確なのに縦割り社会が難しくさせている」と話し、官民が協力して根本的な対策に乗り出す時期に来ていると訴える。
(住宅での猟銃が可能に、命を守るために動く自治体と捕獲者の今:石川)
今年9月の法改正により、住宅街などでクマなどを捕獲するために条件付きで猟銃を使うことができるようになりました。猟銃を使う捕獲隊や、その使用の判断をする自治体は、この法改正とどのように向き合っているのでしょうか。全国的にもクマ対策が喫緊の課題となっている今、石川県内の現状を取材しました。5年前の2020年。石川県加賀市のショッピングモールアビオシティ加賀にクマが侵入し、およそ13時間に及ぶ攻防は銃声によって終止符が打たれました。このほかにも県内各地で人がクマに襲われる被害が相次いだ2020年。当時、その要因と考えられていたのが、クマのえさとなるブナの大凶作です。「秋の大事な食物がブナやミズナラなどのドングリ類。2020年はブナも水ナラも凶作。山の中にクマの餌がない状態。エサを求めてクマが里に下りてきた。そして人身被害が増えた年」そして今年、県内は2020年以来のブナの大凶作となっています。今年の県内のクマの目撃件数は9月までで235件。2005年の調査開始以降、クマの目撃が最も多かった2005年と同じように推移しています。全国的に増加するクマによる人身被害を食い止めようと今年9月、緊急猟銃の使用に関する法改正が行われました。これまでは人の命に危険が及ぶ場合に限って警察の立ち合いのもとクマへの発砲が許可されていましたが、今回の法改正ではクマなどが人間の生活圏に入った時点で一定の条件を満たせば、捕獲のために発砲することができるように。県立大学大井徹特任教授は「現場ではいろんな状況が起こる。色んな状況に対応するための条件を整えたのが今回のメリット」と話します。法改正を受け現在、県内の各市町では実際に発砲する場面を想定しマニュアルの整備や実地訓練を行っています。9月29日に訓練が行われた白山市内では、今年、クマの出没が42件確認されています。6月には小学校の近くでも出没しています。えさを求めて、山から住宅街まで降りてくるようになったクマ。住宅街での発砲を行う際、自治体はどのようなことを考える必要があるのでしょうか。「どこがバックストップになるかを考慮しつつ、一番安全な方法はすぐ近くにある建物の屋根に捕獲者を配置したり、近くの家の二階をお借りできれば射線の角度を設けて地面をバックストップにすれば緊急銃猟という形での対応の一つの考えになるのでは」。今回の法改正では、緊急銃猟の実施について、自治体が次の4つの条件で判断することになっています。・銃を向ける先が畑や河川など銃弾が跳ね返らない場所か、・近くにガソリンなどの引火物がないかなど。チェックリストに基づいた状況判断を行い、住民の安全を確保します。数多くのチェック項目で安全性を確保します。しかし、住民からは疑問の声も。「10分も経ったら1キロも2キロも向こうに行ってしまう。そんなの撃てるはずがない」。また、猟銃使用の判断を求められる自治体の職員は…。「現場での経験も大事になってくるがなかなか緊急銃猟の現場もそうあることではない。毎年できれば県にも協力してもらいながら訓練を積極的に白山市で行っていただければそれなりには経験値ができて担当が移動したとしても引き継がれていけるのでは」。一方で、現場でクマの駆除にあたる捕獲隊のメンバーは、今回の法改正が大きな一歩になると話します。「猟友会と警察と白山市とという形で三者が色んな形で話をしてその時その時の現状においてどう対処すればいいのかすぐに話し合いができる。3つが揃って話し合いができることが第一進歩。それが一番だと思う」。緊急銃猟への期待や不安。今回の法改正が効果を発揮するために、いまだ課題は多く残っています。県内の各市町村での対応はどうなっているのでしょうか?県内の各市町村にはマニュアル整備や発砲の際の損失に備えて保険に加入するなど様々な対応が求められています。現在、マニュアルの整備が完了しているのは、クマの目撃件数が多い加賀地方の5つの自治体に加えて、宝達志水町の県内6つの市町にとどまり、その他の地域は現在、整備を進めています。マニュアル整備を行う自治体では、国の周知から法改正までの期間が短かったことや能登地域ではクマ出没の事例が少ないといった声が聞かれました。さらに、猟銃を扱える人員の確保や自治体職員の教育など解決すべき課題が浮き彫りとなっています。住民の安全確保のために、法改正だけで終わらせず、実用的な運用をするための準備が求められています。
(クマ目撃情報でトレイルマラソン大会中止:長野)
長野県飯田市今宮町で5日にクマの目撃情報があり、市は13日に開催予定だった「風越山(かざこしやま)トレイルマラソン大会」の中止を決めた。市内では5~7日にクマの目撃が相次いでおり、飯田署や市が防災行政無線などで注意を呼びかけている。市によると、5日にクマが目撃されたのは今宮野球場付近。大会は、同野球場を発着点に計378人が参加して実施する予定だった。山林内のコース上の複数地点にスタッフを単独で配置する必要があり、市の担当者は「大変残念だが、参加者・スタッフ双方の安全を最優先して中止を決めた」とした。前身の大会を含めて70年以上続く歴史の中で、クマの出没を理由とした中止は初めてという。6日朝から7日朝にかけては、同野球場から北東方向へ半径約2キロ以内の「野底山森林公園ピクニック広場」(同市上郷黒田)周辺の住宅地などでも、計10件のクマの目撃情報が寄せられた。近くの製材会社の従業員は6日朝、民家の裏庭にいるクマをスマートフォンで撮影。7日朝には、同市上郷黒田の民家の庭先にクマが約20分間居座り、クリの実などを食べた。人的被害はなかったが、この家に住む男性(72)は「周辺は山林が多いが、庭先にまで出没するなんて初めてだ」と驚いた様子だった。クマはいずれも体長約1メートルの成獣で、市林務課によると、同じ個体が移動している可能性があるという。
(クマを呼び寄せないために“落ちた実”を放置しない対策呼びかけ:青森)
クマは生活圏での目撃が異常なペースで相次いでいます。今月2日に、むつ市大畑町の民家で撮影された映像です。腹を上にして横たわっているクマ。撮影者によりますと、前の日から隣の家にあるクリの木を登ったり、何かを食べたりしているような物音が聞こえていたということです。クマの出没を受け、隣の家の人は木を伐採したということです。大畑地区では今月4日夜にも、民家のすぐ目の前でクマが目撃されました。そばにあるのはクリの木です。市内では先月21日と今月1日に、いずれもクリ拾いをしていた人がクマに襲われ、けがをする事案が発生しています。ことしの人身被害は8件にのぼり、過去最悪だったおととしの同じ時期を上回りました。むつ市では、クリ拾いの自粛を呼びかけるとともに、放置されている果樹の伐採費用を補助する方針です。県はブナが大凶作になるなど、山にクマのエサがないため人里への出没が相次いでいるとして、クリやカキの実が落ちていたら放置せずに片付けるなど、クマを呼び寄せない対策を呼びかけています。
(野生鳥獣による農作物被害増加、6年度は2億4700万円うち果樹が7割超で最多:和歌山)
和歌山県がまとめた令和6年度の野生鳥獣による県内の農作物被害の状況によると、被害総額は前年度比0・2%増の約2億4700万円だった。イノシシやシカ、サルなどによる果樹への被害が全体の7割以上を占めた。全国的に問題となっているクマによる被害は確認されなかった。獣種別でみると、イノシシによる被害が約9130万円で最も多く、シカの約5060万円▽タヌキやアナグマなど「その他」の約4210万円▽サルの約4050万円▽アライグマの約2240万円-が続いた。イノシシやシカ、アライグマによる被害が前年度より減った一方、サルなどによる被害が増えた。作物別では、果樹が76%、野菜が11%、水稲が8%。市町村別は、田辺市の約3780万円が最多。次いで、有田川町の約2760万円、紀の川市の約2530万円、湯浅町の約2440万円などとなっている。県は8年度までにイノシシによる被害を9千万円以下、シカによる被害を2900万円以下、サルによる被害を2900万円以下とする目標を設定し、対策を進めている。
(シカの目撃増加、影響を調査:佐賀)
国有林野が所在する佐賀県内の各市町と国の協議会(代表世話人・實松尊徳神埼市長)が6日、佐賀市の佐賀森林管理署で開かれた。県内でシカの目撃情報が2024年度に11件寄せられて前年度の1件から増加しており、被害の影響を調べていることなどが報告された。福岡など九州4県でシカによる植物の食害などが深刻化している一方、佐賀県内で被害は確認されていない。佐賀森林管理署は国有林を対象に、シカのふんや足跡などの痕跡、植物への被害状況などの調査を続けている。目撃情報は、25年度は2件となっている。協議会には6市町の首長や九州森林管理局の担当者ら約30人が出席した。8月の大雨で県内の森林被害は確認されなかったとの報告もあり、市町からは森林被害があった場合の連絡体制について質問が上がった。
(学生向け狩猟免許試験予備講習会を開催:静岡)
「自分で獣を獲ってみたい」「獣害に対して何かアクションを起こしたい」等、狩猟を始めたい学生の皆さん向けに狩猟免許試験の予備講習会を開催します。
(狩猟技術スキルアップ講習会を開催:静岡)
狩猟免許取得後、大型獣の狩猟経験が浅い方向けに講習会を開催します。ニホンジカをメインに、野生動物の生態やわなの種類や特徴、銃やわなによる捕獲のコツや捕獲後の処理の方法など、豊富な経験を持つ狩猟者や専門家がわかりやすくお教えします。
(令和7年度管理捕獲等担い手育成研修:静岡)
実際に狩猟をしている方を講師にお招きし、狩猟の魅力をお伝えするセミナーを開催します。狩猟になんとなく興味があるけど、どうしたら良いかよくわからない…という方はぜひご参加ください。
(市街地発砲消えぬ不安、熊緊急銃猟研修:福島)
9月に開始された人の生活圏に出没した熊への発砲が可能になる「緊急銃猟」制度を巡り、実際に携わる福島県内の関係者らからは運用に向けての不安の声が出ている。9日、福島市の荒川河川敷で環境省が県内で初めて開いた運用研修会。臨んだ参加者は、市街地で銃を扱うことの難しさやスピード感を持った対応への懸念を口にした。小規模自治体の職員からは人員確保が課題との指摘も。県内では今年、過去最多のペースで熊が目撃される中、危機感を抱く県民から早期の体制整備を求める声が上がる。「発砲!」。福島市の荒川中流で行われた訓練。通行を遮断して安全を確保した設定の下、市長の許可が出たと告げられると、資格を有する市の専門職員が熊役の着ぐるみを着た関係者に模擬銃を構えるなどした。他に予期しない事態で中止などの複数パターンを想定。手続きなどを確かめた。ただ、銃を手にする猟友会員は懸念が拭えない。研修は河川敷で行われたが、緊急銃猟の実施は人けのない場所に限らない。安全確認や避難誘導などの対策が市街地で確実に徹底できるかが課題となる。運用の手順を確認した県猟友会福島支部長の二階堂賢一さん(72)は「民家が多く、現場退避を強いられる市街地の適用は難しい」と改めて実感。別の会員も「現実的な対応なのか」と新制度への厳しい見方を示す。発砲に対する心理的なハードルは高い。訓練後の非公開の意見交換で、二階堂さんは「誤射や建造物に過って当たった場合に刑事罰に問われるのか」と質問したが国側から具体的な回答はなかったという。ツキノワグマは時速40キロで走ることができ状況が変わりかねない。今回の研修でも発砲などに必要な証票の受け渡し、留意点の伝達など実施に当たり、多くの手続きがあることが示された。対応のスピードアップを図るため訓練を重ねる必要性も浮き彫りになった。参加した木幡浩市長は「迅速にかつ正確に対応できるかが課題」と受け止めた。安全確保には自治体職員、県警、消防など多くの人員が必要になる。磐梯町の担当者は「操作する職員を含め必要な人手を確保できるか分からない」と話した。環境省の担当者は「引き続きより良い運用を模索していく」と語った。子ども見守り運動に力を入れている同市の飯坂婦人会長の村島勤子さん(64)は9日の訓練を踏まえ「子どもたちに危険が及ばないよう、早急に(緊急銃猟の)体制を整えてほしい」と求めた。県内の熊の目撃件数は過去最多で推移している。県警本部によると、6日時点で916件となり昨年同期を332件上回っている。県によると、餌となる木の実が県全体で「凶作」となっており、餌を求めて人里に下りてくる個体が増えると予想される。県や市町村は対策を急いでいる。県は熊の移動経路となっている川での草木の刈り払いを実施。福島市の天戸川と摺上川、喜多方市の押切川、猪苗代町の観音寺川を対象に作業を進めている。いわき市は「ツキノワグマ被害防止プラン」を初めて策定。熊と遭遇防止や集落に誘引しないための対策などを盛り込んだ。今後、山間部にある川前、三和、遠野、田人の4地区で住民を対象とした説明会を開く。
(クマの緊急銃猟を実地研修、市町村と安全確保を確認:岡山)
クマなどが人の生活圏に入り込んだ場合、市町村の判断で銃を使う「緊急銃猟」が9月に始まったのを受け、岡山県は津山市のグリーンヒルズ津山リージョンセンターで、被害防止の研修を開いた。県警や県内15市町村、猟友会など約90人が参加。対応マニュアル作りに生かそうと、住民の安全確保や発砲までの手順を実地訓練で確認した。
(クマ市街地出没想定し合同訓練:北海道)
斜里町などは7日、ヒグマが市街地に出没した想定で駆除までの対応に関する合同訓練を行った。9月から施行されている「緊急銃猟」を念頭に、駆除までの流れや課題を確認した。
(「ヌートリアの捕獲及びジビエ利活用に関する連携協定」を締結:静岡)
磐田市が、市内で目撃情報が寄せられている特定外来生物ヌートリア対策のため、捕獲とジビエへの利活用に向けた連携協定を関係機関と締結しました。磐田市は、9月24日(水)に1.静岡県西部猟友会磐田分会、2.静岡県立農林環境専門職大学、3.遠州中央農業協同組合との間で「ヌートリアの捕獲及びジビエ利活用に関する連携協定」を締結しました。
(県内イノシシ、最少ペース:香川)
香川県内でイノシシが市街地に出没する件数が、本年度は過去10年間で最少のペースで推移している。4月から8月末時点までの累計は30件で、年間件数が最多だった昨年度の同時期と比べると3割程度に減っている。
(被害防止を専門家に聞く、対策グッズの需要が高まる:宮城)
宮城県各地で7日もクマの出没が相次ぎました。午後1時半ごろ、大崎市鳴子温泉の住宅街に子グマが出没しました。ブロック塀の上をゆっくりと歩く子グマの近くには、農作業中の住民も。住民「山が近いからね。2、3回来てるから怖いですね」周辺では午前6時40分ごろ、頭から血を流し倒れているクマ1頭が見つかり、その後、死にました。子グマは死んだ親グマを探していたとみられ、周辺では目撃が相次ぎました。大崎市が爆竹を鳴らし追い払いました。「クマが食べたのでしょうか。かじられた形跡のある柿が落ちています」。7日午前5時ごろ、白石市福岡蔵本で住人が撮影した映像です。柿の木の上には、体長1.5メートルほどのクマの姿が。「やぶから出てきて柿の木に登って柿を食べていました。口で直接、手で取る感じで。結構実がなっていたんですけど、無くなったから上がっていって。周り結構食べられちゃいましたね」。クマは6日の夕方にも出没していて、住人は花火や爆竹を鳴らし対応したということです。3日、栗原市の山でキノコ採りをしていた志水春江さん(75)がクマに襲われ死亡しました。一緒に山に入った70代女性の行方が分からなくなっていて、警察が7日もパトカーで巡回し目視で捜索しています。死亡した志水さんは仰向けで血を流して倒れていて、首の前部には深い爪の痕が残っていました。クマと鉢合わせし、正面から襲われたとみられています。地元猟友会は、クマを捕獲するため現場周辺に箱わなを2基設置しました。6日午前には、体長70センチほどの子グマが捕獲されましたが、志水さんを襲ったクマとは別の個体とみられています。宮城県ではクマの出没が相次ぎ、被害が確認されています。クマの被害を防ぐためにはどのような対策が有効なのか専門家に聞きました。森林総合研究所東北支所大西尚樹チーム長「クマは非常に慎重で警戒心が強い動物。多くの場合は、クマの方から人間を先に見つけて避けてくれたり隠れてくれたりしています」。ツキノワグマは臆病で人を避けますが、それでも事故が起きてしまうのはお互いに気付かないまま鉢合わせするケースが多いからだということです。森林総合研究所東北支所大西尚樹チーム長「昔から山菜取りの事故は多くて、よくあるのはクマ鈴やラジオを使わないことで起きています。ライバルに居場所を知られたくないということで、あえて付けない人が非常に多い。そうすると自分の存在をクマにアピールできない。クマも山菜を食べていたり自分の食べる物を探したりしているので、周りへの警戒心が落ちています」。対策としては、音を出すことを基本に複数の手段を組み合わせることが大切だと話します。森林総合研究所東北支所大西尚樹チーム長「人間側がクマの生活圏に入っていってるので、そもそもリスクが高い行動だということを認識していただきたい。クマ鈴を持つ、ラジオを携行する、その上でクマ撃退スプレーやヘルメットの着用を検討していただきたい」。一部では、音を出すとかえってクマを引き寄せるのではという意見もありますが。森林総合研究所東北支所大西尚樹チーム長「ごみを置いて帰って、クマがごみの味を覚えてクマ鈴の音を聞いてまた弁当が来たと思う個体がいるかもしれない。それは宮城県に2000頭近くいる中でせいぜい1頭か2頭。そのためにクマ鈴という比較的安くて簡単に付けられるクマ対策を取らないというのは、非常にもったいないと思う」。仙台市青葉区のアウトドア用品店、モンベル仙台店ではクマ撃退スプレーなどの対策グッズの需要が高まっています。最大12メートル先まで届くというクマ撃退スプレーの売れ行きは想像以上でした。甚野清英店長「クマ出没の被害の影響で、実は欠品するほど売れておりまして」。今シーズン分は既に完売していて、モンベルではクマ撃退スプレーをレンタルしています。甚野清英店長「レンタルの状況も10月いっぱいはほとんど埋まってきてはいるんですが、まだ若干空きがございますので是非お問い合わせいただければと思います」。壱岐産業長谷川嘉宏社長「こちらが、熊をぼるというクマの忌避剤です。設置用と携帯用です」。焦げたような強烈な臭いが特徴の熊をぼるを製造しているのは青森県の会社で、ぼるは津軽弁で追い払うという意味です。唐辛子の辛み成分、カプサイシンや木酢液などが配合されていて嗅覚が犬よりも鋭いと言われるクマが嫌がる臭いを発生させ、遠ざける効果があるということです。長谷川嘉宏社長「散々トウモロコシ畑を荒らされていたのが全量収穫できたとかですね、そういう声を私自身も聞いてますしメーカーでも需要は明らかに高まっていますね。ウェブからの注文だとか、6月以降ですかね特に増えてますね」。大きな音が鳴るクマよけホーンなども取り扱っています。壱岐産業長谷川嘉宏社長「いったん売り切れになった時期はあったんですけど、そこから増産をして、その後は切れないようにやっているので今のところはまあまあ大丈夫」。
(「シカ注意」道路情報板に:北海道)
エゾシカと車の衝突事故が増える時期となり、道は7日、道路情報掲示板を使ってドライバーに注意喚起を始めた。2024年は5460件(前年比173件増)と過去最多を記録したことから、昨年より11日前倒しして実施した。シカと車の衝突事故が多い地域を中心に、「シカ事故多発」などと表示して注意を促す。
(クマ襲撃多発に新たな対策、射撃許可を拡大も現場は人手不足)
日本各地でクマによる襲撃や目撃が相次いでいます。近年、気候変動や食料不足、山林と人里の境界の曖昧化などを背景に、クマが住宅地や市街地に出没するケースが増えています。こうした状況を受けて、政府は人命を守るための対応を強化し、緊急時における「射撃許可」の範囲を拡大する方針を打ち出しました。環境省によると、2024年度のクマ関連の通報件数は過去最多となり、北海道や東北地方を中心に人的被害も確認されています。とくにヒグマの生息域が人里に近づいており、農作物被害も深刻化しています。これを受け、2025年に施行された改正制度では、市町村長が危険と判断した場合に、従来は禁止されていた市街地近くでの「緊急射撃」を許可できるようになりました。狩猟者がすぐに対応できる体制を整えることが目的です。一方で、現場では狩猟免許を持つ人材の減少と高齢化が大きな課題となっています。環境省の統計では、全国の狩猟者の約7割が60歳以上であり、若い世代の参加は年々減少しています。ある自治体関係者は「法律を変えても、実際に動ける人がいなければ意味がない」と懸念を示しています。また、単に射撃だけで対応するのではなく、AI監視カメラの導入やセンサー付きの電気柵設置、住民への避難訓練など、総合的な対策を求める声も高まっています。クマ被害の拡大は、単なる野生動物問題にとどまらず、人と自然の共存の在り方を問い直すものとなっています。政府の新たな規制緩和は一歩前進といえますが、狩猟者の減少や地域格差といった根本的課題の解決が求められています。今後、地域と行政が協力し、銃による対応に頼らない「共生型防除システム」をどのように築けるかが問われています。
(地域が取り組むイノシシ・クマ防除対策を支援します:新潟市)
イノシシやクマなどの出没や被害を防ぐためには、「環境づくり、侵入防止、捕獲」の3つの対策を総合的に且つ継続して行う必要があります。3つの対策のうち、どれか1つを継続するだけでは、被害を防ぐことはできません。新潟市では、地域が主体として取り組む「環境づくり、侵入防止」を支援するため、補助事業を実施しています。「捕獲」に関する支援もあります。ぜひご活用ください。
(野生イノシシへの豚熱経口ワクチンの緊急散布及び定期散布の実施について:宮崎)
8月30日に都城市において確認された野生イノシシの豚熱野外株陽性(13、14例目)を受け、豚熱経口ワクチンの第2回緊急散布を実施します。(第1回は9月9日に実施済) また、これまでの野生イノシシの豚熱野外株陽性確認状況を踏まえた定期散布(秋期1回目)を実施します。(2回目の散布は約1か月後に実施予定)
(なぜ多発?各地でクマ被害、原因の1つに「境界線のあいまいさ」か)
各地で相次ぐクマによる人身被害について。死亡した人の数は過去最多となった2023年度に並びました。一体なぜ、これほど被害が増えているのでしょうか?2025年度のクマによる人身被害の発生件数を見てみると、北海道・東北を中心に、東京・西日本でも被害が増えていることが分かります。2024年度と比較してみると、▼85人(うち死者3人)に対して、2025年度は10月までに▼109人(うち死者6人)と、この半年間で既に2024年度を上回っています。また、発生件数が過去最多であった2023年度の▼219人(うち死者6人)と比較すると、2025年度の死者数は、既に同数となっているわけです。クマによる人身被害は、今や山間だけではなく、市街地でも発生しています。原因として何が考えられるのか、そもそもクマの数自体が増えているということなのでしょうか。域によっては、確かにクマが増えているという面もあります。ただ、山の中だけで起きている異変というわけでなく、原因が人間社会にあるということを意識していただきたいと思います。クマは本来、人を恐れている動物です。なので、積極的に人を襲いたくて住宅地にやってきているわけではありません。ではなぜ、住宅街に侵入してきているのかというところですが、「人間社会の変化」に要因があります。例えば、人口減少です。昔は、山と住宅地の間に畑や家庭菜園があり、その手前でクマは人の気配を感じ取って、距離をとっていました。ただ人口減少が進み、畑が減り、人の気配も減っていったことで、山と住宅地の距離が近づいていきました。また、川や空き地などによる緑の通り道が住宅地まで続いているという環境に変化しています。こうした何十年もかけて変わってきた人間社会の変化によって、クマが入りやすい環境ができてしまっています。なので、「過去30年、うちの地域ではクマが出てないから大丈夫」と思っている方も、「まさか」とは言えない時代に変化したということを意識していただきたいと思います。最近では自治体や猟友会が連携して、クマにGPS付きの首輪をつけるなど個体調査をしていますが、クマとの距離感をどう保っていけばよいのでしょうか。昔は、緩衝地帯の地域を「里」と呼んで、里にクマが現れたとなっても、クマが一番怖がっているわけですから。クマは人間の場所だとはわからないので、クマが住宅街に侵入してくるのも、必然だったのかなと思います。「クマが可哀想」とか「クマだけを怖がる」という風にせず、僕らは冷静に粛々と人命を優先して、クマが出現したら対処する。でも必要以上には狩らない。そういうバランスを自然界と保っていかないといけないと思います。北海道だけでなく、クマによる人身被害は全国各地に広がっています。大阪府周辺のツキノワグマの出没状況を見てみます。2007年~2011年の5年間、2020年~2024年の5年間を比較すると、出没エリアの全体も広がっているだけでなく、出没件数も大きく増加しているのが見てとれるかと思います。こういった状況に対して、これからどのように向き合っていく必要がありますか。必要以上に怖がるという状況では、安心して暮らしていけないと思います。多くの場合、クマについての知識が足りないから、怖がってしまうと考えます。知っていただいて、正しく恐れる。そして、クマの事故は防げることを意識していただきたいと思います。先ほど、クマの出没の原因が人間社会にあるとお伝えしましたが、一方でそれは対策のカギも人間社会にあるということです。クマ対策の選択肢はたくさんあります。その中でどれを選ぶのかというのは、地域のクマの事情と人の事情を掛け合わせて決めていく必要があります。地域になぜクマが出没しているのか、まず調べることが大切です。例えば、ゴミなどに引き寄せられているということだったら、その原因を取り除く。畑に引き寄せられているようだというなら、電気柵という対策が考えられるかもしれません。緑の通り道が繋がっているなら、草刈りをするという対策があります。さらに、地域の人の思いです。例えば、クマの事故は防ぎたいけれども、緑豊かな街の景観も大切にしたいという場合は、ここには緑を残して、通学路には出没しないよう草刈りをするなど、地域の事情に合わせて決めていく必要があります。なので、どんな街に住み続けたいのか、そのためにどんなクマ対策を選ぶのか。自治体と住民が話し合って決めていく必要があると思っています。クマが増えているということに関して、2025年9月、法改正が行われました。今までは市街地で銃を発砲することはハンターであっても許されなかったのですが、条件付きで許される状況になっています。「緊急銃猟」は条件が大きく分けて4つあります。▼クマなどが人間の日常生活圏に侵入していること▼人の命や体の危害を防ぐため、緊急の措置が必要であること▼銃の発砲以外での方法では、正確で早い捕獲が出来ないこと▼地域住民に銃弾が到達する恐れがないこと。この4つの条件を満たした上で、警察などによる通行の制限、かつ自治体がハンターに対して緊急の委託をしていれば、市街地であってもハンターはクマを捕獲するために「緊急銃猟」ができるようになるということです。クマの捕獲に関するニュースをみて、他の地域に対して「そんなに駆除するの可哀想じゃないか」と感じる人もいると思います。一方で、地域ごとに適切な対策方法がある以上、この問題は一律に考えてはいけませんね。クマの出没は瞬時の判断が必要なので、ハンターが訴えられるというようなことがないように、まずは人命を守ってほしいですね。
(かつて九州にはクマがいた、なぜ今はいない?)
2023年10月31日掲載の「かつて九州にはクマがいた なぜ今はいない? 全国で相次ぐクマの被害 本州から海を越え上陸はあるのか」を以下再掲載します。全国各地でクマによる人への被害が相次いでいます。各地で出没し、連日、全国ニュースで報道されていますが、九州ではすでにクマは絶滅しているとされています。なぜ、九州にはいないのか、理由を調べました。各地で相次いでいるクマの被害。岩手県では、30日、クマが住宅敷地内の倉庫に居座り続け、警察や猟友会によって駆除されました。環境省によりますと、今年、全国でクマに襲われるなどの被害に遭った人の数は先月末時点で109人。被害は全国各地で増えていて、特に多いのが岩手県と秋田県です。一方、九州では被害がありません。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「2012年に環境省の方が絶滅宣言を出している。それで九州産のクマもいないというふうに言われている」。実は九州では、野生のクマはすでに絶滅したとされています。その理由について博物館の担当者は・・・(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「九州の山というのは、人工林が非常に多い。人工林というのは、クマが冬眠をする際のエネルギー源になる『どんぐり』、こういったものが実らない。冬眠をする場合のエネルギー源がないということで、クマが生きていけないのではないか」。ほかにもクマがいない理由として、「九州の山はそれぞれが分断されているため、広い面積を生息地とするクマが生きにくいことも関係がある」ということです。ただ、県内ではこれまでクマの目撃情報が相次いだ時期も・・・高千穂町の祖母・傾山系では、2000年にツキノワグマを目撃したとの情報が相次ぎ、その際に、クマの姿をとらえようと調査したのが、高千穂町に住む写真家の栗原智昭さんです。(高千穂町在住・写真家 栗原智昭さん)「なにかがいると思ってます。それがツキノワグマなのか、ましてや昔からいるやつの生き残りなのかはわかりません」。クマの姿は撮影できなかったものの、目撃したといううわさは、近年もあると言います。高千穂町では、昭和16年に狩猟でクマをとったという記録があり、栗原さんによると、昭和30年ごろまでクマがいたという話が残っていたといいます。実際、町内には、クマの手の剥製や霊を鎮める熊塚が残っています。いまも県内にクマはいるのでしょうか・・・(写真家 栗原智昭さん)「どう考えても、ほかの動物では説明できない目撃情報がたくさんある。やはりクマ類の何かだろうと思えるものが複数でてくるとなると、やっぱり、これは何かいるとしか考えようがない」。一方、九州内でのクマの目撃情報について博物館の担当者は、別の動物との見間違いの可能性があると主張します。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「これがアナグマ。真ん中の。お尻の形が(クマに似ている)。尻尾が短いんですよ、タヌキに比べて。毛が立っていると、もうフサフサになるので、クマのお尻みたいに見えちゃうときもある」。「アナグマ」は、名前に「クマ」とついていますが、イタチ科の動物だということです。また、気になるのが山口県でクマの目撃情報が相次いでいること。関門海峡をわたって、九州に上陸する可能性はあるのでしょうか。(宮崎総合博物館 竹下隼人主査)「確かにツキノワグマは泳ぐことはできるらしいが、例えば本州から九州に泳いで渡れるか、四国から九州に泳いで渡れるかというと、それはできないと思う」。担当者は「宮崎でクマが出ることはないので、安心してほしい」とする一方で、野生動物への警戒は必要と呼びかけます。(宮崎県総合博物館 竹下隼人主査)「宮崎であれば、イノシシであったりとか、あとはサルによる被害もありますので、農作物だけではなくて、人に対する被害もありますので、むしろ、そういった野生動物の方に気をつけていただきたいなと思っています」。
(イノシシ用のわなにクマ1頭がかかる、捕獲時に暴れたためその場で駆除:山形)
県内各地でクマの出没が相次ぐ中、山形市の山中で、7日、イノシシ用のわなにクマ一頭がかかり、その後、駆除されました。警察によりますと、7日午前9時40分ごろ、山形市平清水の千歳山の山中でイノシシ用のわなにクマ1頭がかかっているのをわなを設置した猟友会のメンバーが発見しました。クマの体長は1メートル45センチで成獣とみられています。クマを捕獲するため午後2時40分ごろ、獣医師が麻酔銃を発射し命中しましたが、クマが暴れて現場にいた警察官などに向かって来たため、警察官が猟友会のメンバーに発砲を命じ、駆除したということです。現場は山形大学職員宿舎から南東に100メートルの山中です。また、鶴岡市では8日午前5時過ぎ、大部町や城北町、新形町で相次いでクマが目撃されました。目撃されたクマは体長およそ1メートルで、警察や市でパトロールを行いましたが午前6時以降、クマの新たな目撃情報はないということです。市は、付近の小学校などに対し、情報提供し注意を呼び掛けています。
(住宅街にクマ3頭が出没、爆竹で追い払う:宮城)
宮城県加美町の住宅街でクマ3頭が目撃され、町が爆竹で追い払うなどの対応に当たりました。警察によりますと8日午前11時半ごろ、加美町下新田の住宅街で「クマ3頭が出没した」と近隣の住民から通報がありました。町がドローンを使って捜索したところ、近くの大豆畑に潜んでいるのが見つかり、追い払うために爆竹を鳴らしました。クマはその後、200メートルほど離れたやぶの中に移動しとどまっているということです。警察は、周辺の住民に外出しないよう呼び掛けています。
(北陸自動車道で死んだクマは3頭に:富山)
9日朝、富山県立山町の北陸自動車道上り線で成獣のクマ1頭と子グマ1頭が死んでいるのが見つかりました。午後には近くで別の子グマ1頭が死んでいるのも見つかりました。9日午前5時5分ごろ、立山町前沢の北陸自動車道上り線でクマ2頭が死んでいると高速道路を通りかかった車から道路の管理会社に通報がありました。連絡を受けた高速道路交通警察隊がかけつけると、高速道路上に子グマ1頭、そして約100メートル離れた路側帯に、成獣1頭が倒れて死んでいるのが見つかりました。現場は立山と流杉インターチェンジの間で、高速道路の下の道をジョギングしていた住民が事故当時の音を聞いていました。クマ2頭が死んでいる付近では別の子グマ1頭が目撃されていて、警察や猟友会などがパトロールにあたりましたが、発見には至りませんでした。その間、北陸自動車道の立山インターチェンジと富山インターチェンジ間の上下線が1時間近くにわたり通行止めになりました。また、約2キロ離れた立山中央小学校では一部を集団下校に切り替え、教員が児童に付き添ったり、保護者が車で迎えにくるなどの様子が見られました。そして、午後3時すぎ、2頭のクマが死んでいた現場から100メートル離れた高速道路のうえで、子グマの1頭が死んでいるのが見つかりました。行方がわからなくなっていた子グマとみられます。一方、9日朝は富山市でもクマの痕跡情報が寄せられ、市の職員と猟友会が、大沢野地域の長附や八尾町の現場を確認するなど、クマ出没に対する警戒が高まっています。
(クマが消防車両に接触する事故:新潟)
十日町地域広域事務組合は9日、消防車両が走行中にクマと接触する事故が発生したと発表しました。この事故によるけが人はいませんでした。十日町地域広域事務組合によりますと9日午前11時ごろ、十日町市珠川の市道を業務で走行中だった消防車両がクマと接触しました。クマは体長が約1メートルで、消防車両の右側の山林から道路に突然飛び出してきてバンパー付近に接触。その後、山林方向へ走り去ったということです。消防車両はワンボックス型の軽自動車で乗っていた職員1人にけがはありません。車両右前部に軽い損傷があるということですが、走行や出動に問題はないということです。現場周辺ではクマの出没の可能性があるとして、関係機関と連携し注意を呼びかけています。
(住宅の敷地に現れたクマがコンポストを破壊し山へと立ち去る:北海道)
北海道上ノ国町で10月8日、住宅の敷地にクマ1頭が出没し、コンポストを破壊しました。8日午後6時15分ごろ、上ノ国町上ノ国の住宅で、住人の男性が敷地内にクマがいるのを家の中から目撃し、警察に110番通報しました。警察によりますと、クマは住宅の外に置かれていたコンポスト1個を破壊しました。その後、南方向の山へ立ち去ったということです。駆けつけた警察官が周辺を確認しましたが、痕跡などは見つかっていません。警察が警戒を強めています。
(クマ1頭駆除”体長約1.5メートル体重約104キロのメス”:北海道)
10月9日早朝、札幌市が西区西野でクマ1頭を駆除しました。周辺では10月8日、住宅街でクマの足跡が発見されていました。午前6時30分ごろ、札幌市西区西野で市が設置した箱わなにかかっているクマが見つかり、猟銃で駆除されました。駆除されたクマはメスで、体長およそ1.5メートル、体重は104キロほどだということです。周辺では8日、西野4条7丁目の通称「北一条宮の沢通」でクマの目撃があり、近くの住宅の敷地では無数の足跡が見つかっていました。駆除されたクマと同じ固体かは分かっていません。駆除されたクマ以外にも市街地などに出没を繰り返すクマが複数いるため、市は注意を呼びかけています。
(オスグマ2頭を"箱わな"で連続捕獲:北海道)
ヒグマの出没が続いている北海道砂川市で10月9日、2頭のクマが箱わなで捕獲されました。うなり声を上げながら、箱わなを壊そうと暴れるオスグマ。体長は2m、体重は200Kgもあります。10月9日午前8時ごろ、砂川市内に設置された箱わなに捕獲されているのが確認されました。砂川市ではこの日、別の場所に設置された箱わなでも、体長1.7mのオスグマが捕獲されました。現場近くのJR踏切付近で前日に目撃されていた個体とみられます。砂川市では連日のようにクマの出没が相次いでいて、道は「ヒグマ注意報」を11月7日まで3か月延長し、クマへの注意を呼び掛けています。
(ヒトデでシカ寄せ付けない、苫小牧市が忌避剤開発:北海道)
エゾシカと車両の相次ぐ交通事故を受け、苫小牧市はシカを寄せ付けないための「忌避剤」の開発に取り組んでいる。材料に漁業者から厄介者扱いされているヒトデを使用。有効性が確認され次第、来春にも事故の発生数が多い市道を中心に散布したい考えだ。
(農林被害対策とジビエ特産品化へ:三重)
令和7年10月7日(火)に菰野町のホテル湯の本にて、菰野産鹿肉の活用促進を目的とした試食研修会を開催しました。このたび、農作物等に被害を与える害獣を食資源『ジビエ』として活用し、菰野町産鹿肉を特産品化することにより、菰野町における農林被害の軽減や資源循環、さらには観光・地域産業の活性化に資することを目指し、令和7年10月7日(火)に「ホテル湯の本」3階広間において、菰野町で捕獲された鹿肉の試食研修会(主催:料理研究三重庖友会)を実施しました。三重県では、野生の鹿肉をより安全で美味しく食べていただくため、「みえジビエフードシステム衛生・品質管理マニュアル」と「みえジビエフードシステム登録制度」を定め、登録制度に登録された事業者等が、捕獲から解体処理、加工、調理にいたるすべての過程において、マニュアルを遵守して取り扱う、県内で捕獲された野生の鹿肉のことを「みえジビエ」としています。「みえジビエ」は、安全性はもちろん、高い品質を備えたものとなっています。当日は、料理研究三重庖友会の24名の料理人が参加し、菰野産鹿肉を使ったさまざまな調理技術を披露しました。これらのメニューは、ジビエの食資源化および菰野町産鹿肉の特産品化を推進する観点から、技術面・味・工夫など幅広い視点で調理されました。また会場には、菰野町長、菰野町商工会長、三重県議会議長らが参加し、試食および審査を行いました。菰野町と料理研究三重庖友会は、今後も地域資源を生かした鹿肉の特産品化とジビエの有効活用に取り組んでいきます。
(規格外果物、わなに活用:石川)
白山市は7日、JA松任、JA白山と、本来廃棄される規格外の果物などを、野生鳥獣を捕獲するわなの餌に活用する協定を結んだ。市は同日、市内の食肉処理加工事業者と、山麓のジビエブランド確立に向けた有害鳥獣の資源化に関する協定も締結。農作物の鳥獣被害対策を軸とした循環型社会の構築を図る。協定に基づき、JA松任は夏季に生産するナシの規格外品を、JA白山は年間を通じて規格外品の果物や野菜、穀物を市に無償で提供。市はこれらを、農作物を荒らすサルやイノシシなどを捕獲わなに誘引する餌に使用する。一般社団法人「白山ふもと会」と、獣肉処理施設「ハンターベースジャパン」と結んだジビエに関する協定を結んだ。
(ジビエ(シカ肉)の出荷開始について:群馬)
群馬県内で捕獲された野生鳥獣肉に係る出荷制限については、一部解除されています。この度、片品村及び甘楽町が出荷制限解除の対象地域に追加され、9月26日に甘楽町産、10月7日に片品村産のシカ肉がそれぞれ食用として初めて出荷されました。これにより、県内でジビエ利活用に取り組む市町村は、7市町村(高崎市、安中市、甘楽町、南牧村、片品村、桐生市、みどり市)となりました。
(「ジビエって何?」から始める調理実習:大分)
この度、別府大学ジビエ料理研究会・狩猟サークルは、「「ジビエって何?」から始める調理実習~おいしく食べて、たのしく知ろう~」と題してイベントを開催いたします。本学学生による発表や狩猟歴55年の石井裕克先生による講演に加えて、ジビエ料理の調理実習も実施いたします。ジビエ料理研究会・狩猟サークルは、鳥獣被害の現状と向き合い、捕獲された命を無駄にしないためにジビエ料理を通してその活動を推進しています。
(「鹿ツノ」を活用した「手づくり筆記具」を商品開発:岐阜)
天然素材を活用した「手づくり筆記具」の商品開発をする雑貨屋・株式会社F-STYLE(本社:岐阜県岐阜市、代表:古田耕造)は、地域認定材の銘木材や美濃和紙を活かした筆記具の商品開発を行なっています。「山」と「人」が共に生きる持続可能な社会を実現したい。「自然の恵みを余すことなくいただく」をコンセプトに駆除される野生のニホンシカの「ツノ」活用方法を考えます。
(郡上の秋とジビエ堪能を:岐阜)
郡上市の古刹(こさつ)で錦秋の彩りをめで、焼き肉ランチを堪能できる日帰りバスの旅をどうぞ。岐阜総合学園高校(岐阜市)の観光ビジネス系列の生徒は、11月にバスツアーを企画。県庁2階の物販エリアで9月29日、生徒自らツアーを売り込んだ。「ガチャガチャしませんか」「おみくじはいかがですか」。職員や来庁者が物珍しさに足を止め、江崎禎英知事も顔を見せた。すると、すかさずツアーも売り込む。
(ジビエ加工施設、BON1029:福井)
福井県美浜町の山あい・新庄地区にたたずむジビエ(野生鳥獣肉)の加工施設「BON1029」。害獣駆除を請け負う町の「鳥獣被害対策実施隊」に任命された猟師の上尾(うわお)航司さん(46)が、駆除したシカやイノシシを加工し東京や大阪のフランス料理店や居酒屋に販売している。「頂いた命を無駄にすることなく、おいしく味わってもらいたい」と熱を込める。加工施設は、7年前に開業し、知り合いの猟師から今年、上尾さんが引き継いだ。冷凍庫や熟成庫などが設置され、解体から精肉までの作業を行う。
(国産ジビエペットフードの新ブランド:京都)
株式会社nullkyoto(以下、nullkyoto)では、 2025年4月3日、京都発の新ジビエペットフードブランド「Rawto(ロウトゥ)」をリリース。第一弾商品として「Rawto 鹿肉ジャーキー」を発売した。“捕獲される鹿たちの命を無駄にすることなく社会に還元したい”との想いから生まれた、注目の新商品だ。
(中田英寿、北海道で“ジビエ文化”を探訪)
元サッカー日本代表の中田英寿が7日、公式インスタグラム(@hidetoshi_nakata_)を更新。日本各地を巡り、食や職人文化の魅力を発信するプロジェクト「にほんもの」の一環として、北海道・豊頃町にある株式会社ELEZOを訪問した様子を公開した。投稿では、中田が食肉加工施設を背景に立つ力強いショットを掲載。「ハンターとして狩猟から生産、熟成・加工、販売まで一貫して手がける『株式会社ELEZO』。北海道中川郡豊頃町から、食の開拓者としてのジビエの魅力を伝える」とコメントを添え、現地の取り組みを紹介した。ELEZOは狩猟から熟成・販売までを一貫して行うジビエ専門企業。中田は、命を無駄にしない食文化のあり方を体感しながら、同社の理念や技術への敬意を示している。
(41歳お笑い芸人、狩猟試験に合格)
吉本のお笑い芸人が「狩猟試験」に合格したことを報告しました。狩猟試験に合格したのは吉本興業に所属するお笑いトリオ「クローバー」の品川和広さん(41)。品川さんは自身のXに「狩猟試験合格 おしっ!!!」と受験票と合格者一覧の写真を公開し、令和7年度の狩猟免許試験に合格したことを報告。証明書と猟銃・空気銃の所持許可証の写真も投稿し、「ついに狩猟免状届いたーーー! 今期初狩猟するぞ!!!! 熊の出ない県で。。」と念願の狩猟免許に合格した喜びをあわらにしました。ファンからは「合格おめでとう」「念願の狩猟免許やっとだね!」「銃構えてる姿が見れる日を楽しみにしてるよ」「次は食肉処理かな?」などの声が寄せられています。環境省「狩猟ポータル」によると、狩猟免許は猟法ごとに4種類に分かれており、第一種銃猟免許(散弾銃、ライフル銃)、第二種銃猟免許(空気銃)、わな猟免許、網猟免許があります。狩猟免許を取得するためには、狩猟について必要な適性、技能及び知識に関して住所地の都道府県知事が行う「狩猟免許試験」に合格する必要があります。また、銃猟を行う場合は、都道府県公安委員会から「銃刀法」に基づく猟銃の「銃砲所持許可」(猟銃1本ごと)の取得も必要です(一般社団法人大日本猟友会のHPより)。狩猟免許を所持している芸能人には、俳優の東出昌大さん、女優の杏さん、お笑いコンビ「ガクテンソク」のよじょうさん、同じくお笑い芸人の村上ショージさんらがいます。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午後5時40分ごろ、栗原市金成有壁椚崎にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後6時20分ごろ、仙台市青葉区みやぎ台1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後4時20分ごろ、仙台市泉区根白石下河原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後2時ごろ、仙台市青葉区芋沢横前にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午前8時40分ごろ、仙台市青葉区上愛子下沢口にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午前6時50分ごろ、仙台市太白区秋保町馬場深野にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後9時40分ごろ、仙台市青葉区芋沢林下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
石巻市によると、9日午後5時30分ごろ、石巻市桃生地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9日午後4時10分ごろ、仙台市太白区茂庭川添東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午後3時30分ごろ、栗原市花山草木沢程野前にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、9日、色麻町高根にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
村田町によると、9日午前8時ごろ、村田町沼辺立石にシカが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、9日、白石市福岡八宮不忘山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後2時45分ごろ、仙台市泉区小角山田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午前6時ごろ、栗原市一迫真坂中川原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午後0時5分ごろ、栗原市金成有壁椚崎にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後7時45分ごろ、仙台市太白区八木山本町1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午前11時45分ごろ、栗原市鶯沢南郷宿川原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午前8時ごろ、栗原市鶯沢北郷若宮にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、9日午前6時15分ごろ、栗原市栗駒文字新堰下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、8日午後8時25分ごろ、富谷市明石宮前にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、8日、白石市福岡長袋箱堰にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、8日午後5時20分ごろ、栗原市栗駒沼倉耕英南にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、8日午後2時30分ごろ、加美町下新田小原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
大崎市によると、8日、大崎市古川引田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、8日午後2時20分ごろ、栗原市一迫大栗にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後5時30分ごろ、仙台市青葉区みやぎ台1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後3時30分ごろ、仙台市太白区秋保町長袋大原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、8日、白石市福岡八宮不忘山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、8日午後2時10分ごろ、富谷市大亀にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午前6時10分ごろ、仙台市青葉区大倉上山崎にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後10時ごろ、仙台市太白区長町越路にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、8日午後0時40分ごろ、栗原市栗駒沼倉耕英東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午前9時15分ごろ、仙台市青葉区郷六舘にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午前8時ごろ、仙台市泉区根白石下河原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後6時ごろ、仙台市青葉区郷六龍沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後4時30分ごろ、仙台市青葉区みやぎ台1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後3時15分ごろ、仙台市青葉区上愛子北原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、8日午前6時50分ごろ、富谷市太子堂2丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
石巻市によると、7日午後5時30分ごろ、石巻市桃生町脇谷上の山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、7日午後6時30分ごろ、富谷市今泉後沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午後1時45分ごろ、仙台市泉区福岡岳山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前10時ごろ、仙台市青葉区芋沢大竹原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前8時50分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根町二番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前8時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子白沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前8時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子上志田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前6時ごろ、仙台市青葉区上愛子舟橋にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午後5時40分ごろ、仙台市青葉区郷六龍沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、7日午後4時30分ごろ、登米市登米町日根牛田谷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午後6時ごろ、栗原市栗駒稲屋敷滝沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午後5時30分ごろ、栗原市栗駒岩ケ崎裏山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、7日午後3時50分ごろ、色麻町王城寺にクマが出没しました。
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(心肺停止の女性死亡、クマによるとみられる傷:宮城)
宮城県栗原市の荒砥沢ダム近くの山で3日、キノコ採り中に心肺停止状態で見つかった70代女性が同日夜、死亡した。女性にはクマに引っかかれたとみられる複数の傷があり、死因は失血死と判明。県警はクマに襲われたとみて、残る3人のうち、連絡が取れない女性1人の捜索を4日朝から始めたが、見つかっていない。栗原署によると、3日に死亡したのは、同市栗駒岩ケ崎、自営業志水春江さん(75)。70代の男性1人、女性2人と同市栗駒文字の山でキノコ採りをしていた。午後1時35分ごろ、男性が顔付近から血を流して倒れている志水さんを発見。「仲間がクマに襲われたかもしれない」と110番通報した。約3時間後、駆けつけた警察官、救急隊員らが、荒砥沢ダムから北東に約800メートルの山中で、心肺停止状態の志水さんを見つけた。4日の司法解剖の結果、死因は失血死で、首の傷が致命傷とわかった。男性によると、4人は2人組に分かれて行動していた。連絡が取れていないのは志水さんとペアを組んでいた女性だという。
(クマに襲われたか、キノコ採りの78歳の男性死亡:長野)
長野県大鹿村で2日キノコ採りに出かけた78歳の男性が死亡しました。警察では男性がクマに襲われたとみて調べています。死亡したのは大鹿村鹿塩に住む農業の78歳の男性で、2日午前10時ごろ、近くの山林に1人でキノコ採りに入り、行方が分からなくなっていました。男性が夕方になっても帰宅しなかったことから、友人が警察に通報しましたが、2日の捜索では見つかりませんでした。3日7時過ぎから警察などが捜索にあたり、山の斜面で倒れている男性を発見しましたが、死亡が確認されました。警察では遺体にクマによる爪の痕とみられる傷があったことなどから男性がクマに襲われたとみて、警察が状況を調べています。
(シカ用わなにかかったクマを駆除する際に逆襲されたか、ハンターの60代~70代男性2人が負傷:北海道)
4日午前10時ごろ、北海道小樽市の山中でハンターの男性2人がクマに襲われ負傷しました。警察や消防などによりますと、クマに襲われたのは60代から70代の2人で、手や足を負傷しましたが、意識はあり、命に別状はないということです。警察によりますと、2人は小樽市が有害鳥獣駆除のために設置したエゾシカを捕獲するわなを確認するために入山していました。するとわなには、クマ1頭がかかっていたため、2人が仕留めようとしたところ、暴れたクマがわなから外れて、逆襲されたということです。クマは体長が1.8メートルのオスで、現場で駆除されたということです。現場は、小樽市桃内の浄水場に近い山中で、警察が現場の状況を確認しています。
(クマの人身被害相次ぐ、男女3人がけが:秋田)
鹿角市で農作業中の人がクマに襲われる被害が相次ぎ、合わせて3人がけがをしました。警察によりますと2日午前9時半ごろ、鹿角市十和田大湯の畑で、畑を所有する76歳の男性がクリの木を確認していたところ、体長およそ1メートルのクマに襲われました。男性は顔や右腕をひっかかれて鹿角市内の病院に運ばれましたが、会話は出来る状態で命に別状はないということです。また、花輪地区では70代の男性が田んぼで作業をしていたところ、クマに手や足をかまれ病院に運ばれました。この男性も命に別状はないということです。さらに十和田山根では、80代の女性が農作業中にクマに頭を引っかかれドクターヘリで秋田市内の病院に搬送されました。また、秋田市の中心部にはイノシシが現れました。午前6時ごろ体長およそ1mのイノシシが秋田駅や千秋公園にほど近い住宅街を歩く姿をカメラが捉えました。イノシシが小路から大通りに出ようとして車にぶつかりそうになる場面も。イノシシは1日から秋田市内の各地で目撃されていました。秋田市の森林整備課は「秋田市の中心部にイノシシが出没することは珍しく驚いている」と話しています。同一個体とみられるイノシシは、午前8時半ごろ秋田市楢山登町で市と警察によって捕獲されました。
(クマの人身事故、美郷町と鹿角市で新たに2件:秋田)
秋田県警は3日、クマによる人身被害が新たに2件確認されたと発表した。県内の今年のクマによる人身事故は22件となった。大仙署によると、2日午後9時35分ごろ、美郷町千屋字相長根の町道で、散歩中の同町の男性(35)が体長約50センチのクマに腕などをかまれた。男性によると、自宅の北東約200メートルの町道を歩いていると、左側の林からうなり声が聞こえた直後、クマが飛び出してきた。驚いて尻持ちをつくとクマは脚に乗ってきたという。かまれた際に大声を出すと、道路右側の林へ逃げていった。家族の運転で大仙市の医療機関を受診し左腕を4針、右手を3針縫うなどした。男性は「うなり声が聞こえてから襲われるまで一瞬で、何も対処できなかった。鈴を持ち歩くなど、日頃からの自己防衛の必要性を感じた」と話した。家族が3日、町役場に届け出た。現場の町道の両脇にはクリの木がある。民家まで約100メートル。町ラベンダー園まで約1キロ。鹿角署によると、9月27日午後4時ごろ、鹿角市十和田大湯の雑木林で、クリ拾いをしていた同市尾去沢の男性(78)が体長約1メートルのクマに襲われた。男性は右手人差し指をかまれ骨折したほか、頭頂部をひっかかれ、けがを負った。クマは立ち去った。鹿角署によると、男性は自身の車で市内の医療機関を受診した。2日に医療機関から署に情報提供があり、被害が分かった。現場は近くの倉庫から南に約100メートル。
(民家敷地内で農作業中にクマに襲われ70代女性が顔にけが:宮城)
警察と消防によりますと4日午後4時半頃 大崎市鳴子温泉鬼首八幡原の民家敷地内で農作業をしていた70代女性が背後からクマに襲われました。女性は顔を2か所ひっかかれ大崎市内の病院に搬送されましたが、命に別条はありませんでした。目撃されたクマは1頭で、体長は分かっていません。警察で付近をパトロールするなどして警戒しています。
(世界遺産・白川郷でスペイン人観光客がクマに引っかかれる:岐阜)
世界遺産白川郷で知られる岐阜県白川村にクマが出没し、観光シャトルバス乗り場付近にいたスペイン人観光客の40歳男性が腕をひっかかれるケガをしました。白川村によりますと、きょう午前8時半ごろ、白川村の展望台に向かう観光シャトルバス乗り場付近にクマが出没しました。スペイン人観光客の40歳男性1人が右上腕に擦過傷を負ったということです。男性は軽傷です。村によりますと、男性は白川郷を2人で歩いていて、背後から突然、クマに襲われ、その後、徒歩でバス乗り場にある観光協会の案内所まで徒歩で移動し、救急車を要請したということです。村と警察、猟友会が対応にあたっていて、周辺の村道や展望台の遊歩道が通行止めになっています。村によりますと、男性を襲ったクマの体長は1メートルほどで、ツキノワグマの子熊とみられています。
(ランニング中の30代男性がクマ2頭に襲われ右腕骨折などのケガ:新潟)
4日夕方、新潟県妙高市で男性がクマ2頭に襲われ、腕を骨折するなどのケガをしました。4日午後4時半過ぎ妙高市杉野沢の山あいの道路で、1人でランニングをしていた30代の男性が突然現れたクマ2頭に襲われました。クマはその場から逃げたため、男性が電話で家族に助けを求め、男性の妻が消防に「主人がクマに襲われた右手をケガしている」と通報しました。男性は腕や足を噛まれ右腕を骨折するなどのケガをしましたが、命に別条はありません。警察は周辺住民に警戒を呼びかけるとともに、地元の猟友会と周辺をパトロールしています。
(クマによる死者7人、過去最悪に)
今年度、クマに襲われて死亡した人の数が3日、過去最悪だった2023年度の6人を上回る7人になったことが環境省への取材でわかった。けがを含めた人身被害者の総数も、過去最多ペースで増えており、専門家が注意を呼びかけている。クマによる死者は2日までに北海道で2人、岩手、秋田、長野県で各1人の計5人だったが、3日に同県大鹿村と宮城県栗原市で、計2人の死亡が確認された。4~8月の人身被害者の総数も計69人(23年度は71人)に上っている。山のエサが不作の年は、秋頃に人身被害が増える傾向にあるが、今年は早い時期から住宅地など人の生活圏で続発。同省のまとめによると、4~8月の被害件数は、人の生活圏での発生が51・6%と半数を超え、死傷者数が過去最悪だった、23年度の37・7%を上回っている。冬眠時期を前に今後、さらなる被害増加も懸念されるという。岩手大の山内貴義准教授(野生動物管理学)は、「食べ物を手に入れやすいと学習した若いクマなどを中心に、人里に依存する個体が増えている恐れがある」と指摘。「戸締まりをしっかりしたり、夜間の外出を控えたりするなど、人間も自衛策を講じる必要がある」と話している。
(「カラスを撃つために…」スリングショット(ゴム銃)で鉄球発射し窓ガラス損壊:北海道)
札幌・厚別警察署は2025年10月2日、札幌市厚別区に住む無職の男(33)を建造物損壊の疑いで逮捕しました。男は9月30日午前9時10分ごろ、札幌市厚別区のマンションの非常階段からスリングショット(ゴム銃)で鉄球を発射し、店舗の窓ガラスに命中させて壊した疑いが持たれています。警察によりますと、男はマンションの7階から9階ぐらいの高さからスリングショットを使って鉄球を発射し、直線距離でおよそ80メートル先にある店舗の窓ガラスに鉄球を命中させたとみられています。使用されたのは直径6ミリほどの鉄球でした。警察は男を特定し、スリングショットを所持していたため追及したところ、男は「カラスを撃つために使っている」などと話したため逮捕しました。調べに対し、男は「覚えていません」と容疑を否認していますが、店舗では2年前の夏以降、同様の被害が10回ほど確認されていて、警察では余罪があるとみて調べています。
(ハンターの処遇改善、国に要望へ:北海道)
道内各地で相次ぐ住宅地へのヒグマの出没を受け、道議会は今日、緊急銃猟に携わるハンターの処遇改善を国に求めることを決めました。先月から始まった緊急銃猟は、ヒグマが住宅地に現れた際に猟銃の発砲が市町村長の判断で可能となる制度です。現在の制度は、委託を受けるハンターへの補償が十分ではないことから、安心して駆除に当たることが困難とされていました。これを受け道議会は今日、ハンターを地方公務員として採用したり、公務員の身分を与えたりすることで補償を受けられるようにする意見書を採決しました。鈴木直道知事「(環境省が財務省に)いわゆるガバメントハンターのような人を市町村が雇用することに対する支援を要求している。道も、安心安全につながるヒグマ対策を進めていく」。国が認めれば緊急銃猟に参加するハンターも増え、迅速な対応が期待されます。
(県境10キロ圏内で豚熱感染野生イノシシ:宮崎)
宮崎県は2日、都城市の高崎町と御池町で1日に相次いで見つかった野生イノシシが、豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内での野生イノシシ感染は19、20例目となった。
(クマ目撃件数900件に迫る、県が警報延長:宮城)
宮城県内でクマによるとみられる人身被害が相次いでいる。3日にはキノコ採りに山に入った女性が死亡し、同行していた別の女性も行方が分かっていない。県は7月末に発令したクマ出没警報を、出没件数が多いことから今月末までに延長している。9月末までのクマの目撃件数は880件。9月だけでも195件に上り、過去5年(42~147件)を上回った。今月3日時点で898件に上り、900件に迫る。昨年度は人身被害はなかったが、6日までに疑い事例も含めて3件あった。
(ヒグマ出没相次ぐ札幌「いつ家の前に出てもおかしくない」:北海道)
札幌市でヒグマの出没が急増している。9月は月別で過去最多だった一昨年の24件を大幅に上回る71件に上り、負傷者も出た。エサ不足が原因で、10月に入っても市街地近くでの出没が続いており、市は住民に注意を呼びかけている。同市南区藤野2の豊平川の緑地で1日夜、親子グマ3頭が歩いているのを市の監視カメラが捉えた。同日昼過ぎには、西に1キロ離れた十五島公園で子グマが駆除されたばかり。近くに住む女性(76)は「軒先で育てているトマトの収穫をすませた」と話し、中学2年の男子生徒(13)は「テニス部の練習が中止になっている。いつ家の前に出てもおかしくない」と不安げな表情を浮かべた。市によると、ドングリが豊作だった昨年9月の出没件数は13件だった。クマの生態に詳しい北海道大の坪田敏男教授は「昨年は母グマが良い栄養状態で冬眠に入り、出産、子育てもうまくいったのだろう」と分析。エサ不足は明らかとした上で「まだ冬眠まで2か月ある。果実類の出来次第だが出没が続くかもしれない」と語る。市などによると、近年は子グマを殺す恐れがある雄グマを避けて行動した結果、市街地近くに雌グマが集まっている可能性があるという。雌グマは生まれた場所の周辺に定着する習性があるため、人になれた個体が問題行動を起こすことも懸念される。同市西区の平和丘陵公園では、9月26日夜に散歩中の男性が襲われけがをする被害も出た。秋元克広市長は2日の定例記者会見で「市民の安全を考え、市街地近郊では駆除を最優先とした対応を続ける」と述べた。
(相次ぐクマ目撃、"緊急銃猟"対応訓練:福島)
市街地でクマを駆除する際、自治体の判断で猟銃の使用が可能となる「緊急銃猟」制度が始まってから約1か月。福島県相馬市では3日、民家に居座るクマを捕獲する合同訓練が行われました。相馬市の山あいの地区で行われた「クマ捕獲訓練」相馬市と警察をはじめ、猟友会の中から選ばれた「鳥獣被害対策実施隊員」など合わせて約50人が参加しました。「クマへの花火による追い払いを実施しそれでもクマが移動しないと居座り続けるということであれば緊急銃猟に移行していく」。訓練は、「民家の庭にクマが居座っている」という想定で行われ、まずは花火を使って追い払います。それでもクマは居座り続けたため、「緊急銃猟」で隊員がクマに発砲します。弾は2発命中し、クマの絶命と、住宅に被害がないことを確認しました。相馬市山上3区須萱 高玉浩区長「この地区でもクマの発見が私が知っている限りで3~4件あってこういった緊急のシミュレーションをしていただいて非常にひとつは安心」県内の今年のクマの目撃件数は866件で、去年の同じ時期より283件多く、先月の時点で過去最多を更新しています。訓練のあとは、隊員から市に対してこんな質問もー。隊員「クマを撃って手負いになった場合はどんな対応をすればいいのか?」。相馬市産業部長 伊東充幸さん「どこまで追いかけるかという部分に関しては人への危険がなくなるまでだと思う」。相馬市産業部長 伊東充幸さん「クマの動向によって色々とシチュエーションが変わるそのつどそのつどの対応になってしまう。市としてたくさんのケースを想定したある程度のマニュアルを作っていかなくてはいけないと感じています」。相馬市では、今後も訓練を重ねていき市民の安全を守れるよう努めていきたいとしています。県内ではクマの目撃情報が多発し、けが人も出ています。3日も喜多方市の会北中学校のすぐ近くの路上でクマが目撃されたということです。被害を防止するためにこうした連携訓練は今後ますます重要になってきます。
(県猟友会10支部「不安」:山形)
市街地などで出没し、居座るなどしたクマの駆除・捕獲を担うことになる県猟友会16支部のうち、10支部長が「緊急銃猟」の実施について、不安を感じていることが2日、山形新聞の取材で分かった。発砲に伴う事故での人身被害を懸念しているためで、一部の猟友会では、緊急銃猟の対応を辞退する会員もおり、「現状では対応できない」としている支部長もいる。緊急銃猟の実施に関する環境省のガイドラインでは、近隣住民を避難させ、車両の通行も制限した上での射撃を規定している。跳弾を避けるため、芝生など弾丸が止まる場所で実施することも示している。この前提のため人的被害を想定していない。「万が一、(現場にいる人に)流れ弾が当たった場合、射撃手が責任を問われないかと不安だ」と支部長の一人は胸の内を明かす。「射撃に失敗し、人に被害が出た場合の責任は誰が負うのか不明確だ」との声もある。ハンター側が負傷した際の補償にも懸念を示す支部長もいる。市町村は緊急銃猟に対応できるハンターのリストを用意しておく必要がある。村山地域の支部内では、複数人の会員が対応をすでに拒んでいるという。支部内で緊急銃猟への考え方が異なるケースもあり「対応の方向性が定まっておらず、自治体からの判断が下りても、安易に従うことはできない」と漏らす猟友会関係者もいる。銃猟を第一とせず、箱わななどを使った捕獲や追い払いで対応すべきだとの考えを示す支部もある。置賜地域の支部長は「(緊急銃猟の制度ができたことで)市街地にクマが出没した場合、すぐに猟銃で駆除すると、住民に思われていないか危惧している。駆除は簡単にできるものではない」と指摘している。緊急銃猟の射撃に伴う人的被害について、環境省は「通常、ハンターが責任を問われることはない」としている。同省のガイドラインでは、建物などの物的被害が出た場合の損失は、市町村長が補償すると規定している。緊急銃猟では散弾銃やライフル銃だけでなく、麻酔銃の使用も許可されている。従来は「警察官職務執行法」(警職法)に基づき、現場の警察官の指示で、ハンターが発砲していた。ただ人に対して差し迫る危険がない限り、指示は出せないとされる。同法に基づく発砲で人的・物的被害が生じた場合、国家賠償となり、原則、ハンターが責任を問われることはない。緊急銃猟で人的被害が生じた場合も、国家賠償での対応が想定されている。建物内にクマが居座るケースなどが近年、相次いでいる。こうした膠着(こうちゃく)状態などでは緊急銃猟での対応が適しており、人を襲うなどの急迫性のある事態では、これまで通り警職法での発砲が想定される。
(有害鳥獣の農業被害、4年で8倍に:北海道)
横田隆一千歳市長は3日の定例市議会一般質問で、エゾシカなどによる市内の農作物被害額が、直近の4年間で8倍超となったことを明らかにした。
(エゾシカとの交通事故、過去最悪級の多さ:北海道)
エゾシカが乗用車などと衝突する事故が多発している。北海道内で2024年に起きたエゾシカ関連の事故は、過去最悪の5460件。8年連続で最多記録を更新し、統計を取り始めた04年に比べて4倍以上のレベルだ。月別では10月の発生が最も多く、道警などが注意を呼びかけている。道警のまとめによると、エゾシカが関係する道内の交通事故5460件のうち、最も多いのは10月の1263件、次いで多いのが11月の849件だった。日本損害保険協会北海道支部によると、道内でのエゾシカと自動車の衝突事故による車両保険金支払件数は、24年の10月と11月だけで計1229件。支払額は7億5559万円にのぼった。支部によると、支払件数・金額ともに過去最大という。1件あたりの保険金支払額の平均は61万5千円だった。
(警戒最高レベル「クマ出没特別警報」:新潟)
新潟県は6日、クマによる人身被害が広がる恐れがあるとして、県独自のクマ出没警戒警報を最高レベルの「特別警報」に引き上げた。出没・目撃件数と人身被害件数がいずれも過去最多ペースとなっており、県鳥獣被害対策支援センターは「今年は特に注意が必要。山などクマがいる場所での活動は控えてほしい」と呼びかけている。特別警報の発令は2023年10月以来3回目。今年は人身被害が既に10件に上り、民家周辺で襲われる例も目立つことから発令を決めた。餌となるブナの実が凶作だといい、今後の被害拡大が懸念されている。
(北海道や東北での出没や被害を受けツキノワグマの対策会議:鳥取)
北海道や東北でクマの出没や被害が相次いでいることを受け、鳥取県でもツキノワグマの対策会議が開かれました。鳥取県 平井伸治 知事「人里に降りてきて、色々と危害を加えるケースも目立つようになってきています」。取県庁で10月3日に開かれた会議には市町村や県警、猟友会の関係者が出席し、例年10月ごろから出没が多く確認されるツキノワグマへの対策を話し合いました。9月1日からは市街地などでクマが出没した場合、市町村長の判断で銃を使った捕獲ができる制度が始まったことを受け、鳥取県でもクマが出没した際のマニュアルを整備し、緊急猟銃に協力するハンターの育成やリスト化を行うことが報告されました。また、鳥取県警の担当者からは、山形県で9月、警察官が警察官職務執行法のもと、猟友会に発砲を指示し、クマを殺処分したことが報告され、鳥取県県警でも制度を各警察署に周知し、急を要する場合は警職法に基づく発砲指示を行う事を確認しました。鳥取県 平井伸治 知事「緊急銃猟制度、これに即した動きを今シーズン初めてやってみることになります。安心安全なふるさとになるために住民の皆様や関係者のご協力をいただきたいと思う」。鳥取県では11月にクマの出没を想定した緊急銃猟の実地訓練を智頭町で行い一連の流れを確認していく事にしています。
(「緊急銃猟」備え合同訓練:北海道)
市街地に出没したクマなどに市町村の判断で発砲できるようにする緊急銃猟制度の開始を受け、江別署などは江別市の野幌森林公園で合同訓練を行い、署員や市職員、地元猟友会のハンターら17人が参加した。
(木の実不作でヒグマ出没か、対策会合:北海道)
札幌市は2日、市内でヒグマ出没が相次いでいることを受け、今後の対策を検討する会合を開き、今秋の木の実の不作が一因だと報告した。北海道警や猟友会も参加し、専門家からは、増加した個体数を駆除などで減らすことも選択肢との意見が出た。市によると、9月中にヒグマの目撃、足跡やふんによる痕跡の確認などが計71件あった。昨年同時期比5倍超で、過去10年の月間件数としては最多。山林近くの住宅地などでの目撃例も多い。ヒグマ出没の影響で休校する小学校も出ている。会合で市は、ドングリなどの木の実が昨年豊作で親子グマが増加したが、今秋は一転不作となり、餌を求めて市街地周辺に出没していると報告した。
(クマの目撃があった場所を中心に河川敷のやぶを刈り取り:山形)
クマが市街地に出没するケースが各地で続発している事態を受け、山形県は緊急対策としてクマの通り道となる河川敷のやぶの刈り取りを進めています。3日は、山形市の馬見ケ崎川沿いで作業が行われました。県村山総合支庁では9月から山形市の馬見ヶ崎川、天童市の乱川、東根市の村山野川、河北町の法師川のあわせて4か所でやぶの刈り取りを順次行っています。山形市下宝沢の馬見ヶ崎川沿いで、重機を使った作業が行われました。県村山総合支庁環境課 大久保剛 課長「70~80センチくらいの藪はクマにとっては格好の隠れ家になる。見通しをよくすることによってクマの隠れる場所を極力なくすのが狙い」。県みどり自然課によりますと酒田や鶴岡、新庄、米沢など各地の市街地付近やクマの目撃があったところを中心にやぶの刈り取りを10月10日ごろまで行う予定です。県村山総合支庁環境課 大久保剛 課長「皆さんの家庭の敷地内に利用されてない果樹がある場合、それもクマを誘引する原因になるのでできれば伐採にご協力いただければ」。県内のことしのクマの目撃件数は9月28日現在1263件で、過去最多を更新しています。こうした状況を踏まえ県は7月から出されているクマ出没警報の対象期間を11月30日までに2か月間再延長しています。
(果樹伐採や早期収穫、冬眠前のクマ出没に住民警戒:島根)
冬眠前の秋に出没が増えるツキノワグマに、島根県内の住民が警戒を強めている。過去に人的被害が出た県西部では住民有志が自治体の支援を受け、管理できず放任状態となった果樹を伐採する動きが出ている。また、山中にある木の実の成育状況が出没に影響するため、県中山間地域研究センターは実り具合を調べて発表し、出没リスクについて注意喚起する。浜田市田橋町の山あいで近隣住民有志5人でつくる美川西鳥獣対策専門部会のメンバーが6月、柿の木の伐採に当たった。もともと農家が栽培していたが、高齢化で管理されていない状態だった。市の支援を受け、7~8本を切り倒した品川義徳部長(56)は「普段から備えて地域を守りたい」と力を込める。浜田市内では昨年10月、三隅町岡見で散歩中の50代男性が、民家の庭から飛び出したクマに太ももを引っかかれ、軽いけがを負った。庭の柿の木には爪痕が残されていた。近くの70代男性は「当時は柿が食べごろだった。味を覚えたクマが今年も同じ所に来るのではないか」と懸念する。住人に対し、今年は早めに実を収穫しようと話し合っているという。県鳥獣対策室によると、2025年4~8月の目撃数(痕跡や捕獲などを含む)は516件。過去10年で最多だった前年同期に比べ449件減っている。ただ、年間目撃数が過去10年で2番目に多かった20年度や、3番目の16年度は、10~11月の2カ月間で400件を超えており、油断はできない。秋のクマは冬眠に備えて脂肪を蓄えるため、餌を探し回るとされる。特にドングリが不作の年は餌を求めて里山に出没する恐れがあり、同センターはブナやコナラなどの豊凶状況の調査結果をブロックごとに発表して注意を促す。秋はもみじ狩りやキャンプなどで人間が山に入る機会が増える。県中山間地域研究センター鳥獣対策科の沢田誠吾科長は、入山時は音で人の存在を知らせる鈴などの携帯に加え「クマに人間の食べ物の味や匂いを覚えさせないためにも、ごみを放置しないでほしい」と強調した。また、県によると、市街地に出没した際の緊急銃猟を市町村判断で可能にする改正鳥獣保護管理法が9月に施行されたが、県内で対応した事例はないという。
(「わな猟体験ツアー」を開催:高知)
今、狩猟が注目を集めています。そこで、狩猟の魅力に触れ、くくりわなの仕掛け方を学べるわな猟体験ツアーを開催します。狩猟に興味はあるものの、なかなか一歩を踏み出せないでいるあなた、わなの免許は取ったものの、きっかけや知識がなくて実際に狩りには出られていないあなた、ツアーに参加して、狩猟の世界に飛び込みましょう!あなたも、ハンターに!
(クマを引き寄せる恐れ、放置された果樹の対策に力:長野)
飯山市は本年度、市内で放置されるなどして熊を引き寄せる恐れのある果樹の対策に力を入れている。人身被害や農作物被害を防ごうと、柿や栗の木などを伐採し、熊が登れないよう幹にトタンを巻く費用の一部を住民らに補助する事業を新たに創設した。補助対象は、住宅から山間部まで約100メートル以内の放置された果樹や、鳥獣を集落に引き寄せている果樹。対象経費の2分の1以内で、伐採は1本3万円(5本まで)、トタンを巻く資材費は3万円を限度に補助する。市鳥獣対策係によると、9月24日時点で31件の申請があり、伐採49本、トタン巻き3本だった。
(イノシシやシカなど有害鳥獣による被害を減らす、建設会社が捕獲用機材を寄贈:岩手)
イノシシなどの有害鳥獣による被害を減らそうと、10月3日に岩手県盛岡市の建設会社が捕獲用の機材を雫石町に贈りました。捕獲用の機材は盛岡市の建設会社・昭栄建設が、有害鳥獣による農作物の被害を減らそうと3年前から毎年贈っています。3日は昭栄建設の武田克彦社長から、雫石町の猿子恵久町長に捕獲用の機材の目録が手渡されました。今回、贈られたのはイノシシやシカを捕獲する箱わななどです。昭栄建設 武田克彦社長「やはり農作物への被害が非常にある。町のために少しでも貢献したい」。贈られた機材は、イノシシの食害が報告されている地域を中心に設置されるということです。
(野生動物との「緩衝帯」整備して、集落の里山再生へ:新潟)
長岡市寺泊求草(もとめぐさ)の住民が、県外の大学生らと共に集落の里山再生を目指すプロジェクトを始めてから、3年がたった。延べ60人以上の若者が、荒れた竹林の伐採作業に参加し、住民は「集落の維持管理に成果を上げている」と語る。高齢化が進む中、若者との交流も集落に活気を生み出している。「気を付けて」「竹降ろすよー」。住民と早稲田大学のボランティアサークルの学生らが9月17日、竹が生い茂る斜面で伐採作業に汗を流した。早大3年の学生(21)は「自分たちが少しでも役に立てるのはうれしい」と笑顔を見せた。
(クマから子どもを守れ、登下校を見守るスクールガードが講習会:岩手)
通学路で児童生徒の登下校を見守るスクールガードらのクマ被害を防ごうと、岩手県雫石町教育委員会は3日、同町の旧上長山小学校でクマ対策の講習会を開催し、町内のスクールガードら約30人が参加した。この日は農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーの谷崎修さん(47)が講師を担当。体育館を会場に実寸大のクマのパネルを用いながら、生態や対処法について説明した。クマと遭遇した場合の対応として、「後ずさりしながら逃げる」「クマよけスプレーはクマの目や鼻などの粘膜部分に噴射を」などと助言した。校庭ではクマと遭遇した場面を想定した実戦訓練も実施。参加者らは大きな音が鳴るクマよけの花火や、練習用のクマよけスプレーを体験し、万が一の場合に備えた。参加した雫石小のスクールガード晴山勝夫さん(69)は「実際にクマが来たら焦ってしまうかもしれないが、講習会での学びを生かしたい」と話した。県によると、今年度のクマによる人身被害の件数は22件(今月1日現在)で、前年同期比13件増となっている。
(雑草も害獣も「若狭牛」にお任せ、たった2頭の放牧で想定以上の成果:福井)
越前海岸の冬の風物詩・スイセンの産地での獣害や農家の負担軽減に向け、福井県越前町 梨子ヶ平なしがだいら 地区で今夏取り組んだ若狭牛の放牧の実証実験に、一定の成果がみられたことがわかった。今年度の実験は6日で終了し、来年度以降は放牧の範囲を拡大するなど、産地再生に向けた取り組みを拡大する方針という。福井市、越前町、南越前町の越前海岸沿いに群生するスイセンは「越前水仙」のブランドで知られる。かつては1シーズンに100万本超を出荷していたが、近年は激減。背景には農家の高齢化に加え、シカやイノシシが球根を掘り起こしたり、土壌を荒らしたりする獣害が深刻化していることがある。手入れが行き届かなくなった畑にはススキや雑草が生い茂り、害獣の隠れ場所が広がるという悪循環を生んでいた。前町の梨子ヶ平、 左右そう 、 血ヶ平ちがだいら の3集落のスイセン農家有志は4月、JA福井県、行政とともに、農村型地域運営組織(農村RMO)協議会「MISAKI未来」を設立。8月上旬から若狭牛2頭を耕作放棄地に放牧し、雑草処理をさせる実証実験をスタートさせた。事務局の山内孝紀さん(57)らによると、除草効果は「想定以上」だったといい、特に牛が環境に慣れ、暑さが和らいだ9月以降は、そのペースが加速。約5000平方メートルの耕作放棄地に生い茂っていた雑草がほとんど食べ尽くされ、害獣が隠れられないほど見晴らしが良くなった。9月は例年、シカの求愛行動が活発化し、鳴き声が頻繁に聞かれたというが、今年は放牧地近くでは、ほぼなくなったという。牛は成長しきった硬いススキや芯の部分までは食べないという課題も明らかになったが、これらは草刈り機など人力で十分対応可能。周辺農家からは「(草刈りの必要がなくなり)今すぐにでもスイセンが栽培できそう」や「うちにも1頭貸してほしい」などの好意的な声が上がったという。当初、実証実験はスイセンが開花し始める11月下旬までを予定していたが、牛の健康も考え、今月6日でいったん終了することとした。実験で得られた成果と課題を精査し、来年度以降はさらに広範囲で放牧が行えるよう準備するほか、防護柵の補修や強化などに注力するという。
(オオカミ型の自動運転ロボット「モンスターウルフ」の実証実験始まる:福井)
シカやイノシシなどの獣による被害の救世主となるのでしょうか。6日、南越前町で新機能を搭載した強敵”モンスター”が始動しました。お披露目されたのは、オオカミ型のロボット「モンスターウルフ」による実証実験です。去年から獣害対策の専門家が中心となり自動運転ができるよう開発を進めてきました。今年は遠隔操作もできるようになりました。ランダムな動きを加えることで、より動物の撃退効果が高まるということです。仁愛大学の安彦教授は「9月からカメラを設置していて連日シカが目撃されている。実験中にどれだけ減るのか、現れなくなるのか期待したい」と効果を期待しています。南越前町では獣害に悩む町内の農家でも実験し、解決に役立てたいとしています。
(シカの目撃増加、影響を調査:佐賀)
国有林野が所在する佐賀県内の各市町と国の協議会(代表世話人・實松尊徳神埼市長)が6日、佐賀市の佐賀森林管理署で開かれた。県内でシカの目撃情報が2024年度に11件寄せられて前年度の1件から増加しており、被害の影響を調べていることなどが報告された。福岡など九州4県でシカによる植物の食害などが深刻化している一方、佐賀県内で被害は確認されていない。佐賀森林管理署は国有林を対象に、シカのふんや足跡などの痕跡、植物への被害状況などの調査を続けている。目撃情報は、25年度は2件となっている。協議会には6市町の首長や九州森林管理局の担当者ら約30人が出席した。8月の大雨で県内の森林被害は確認されなかったとの報告もあり、市町からは森林被害があった場合の連絡体制について質問が上がった。
(「外来種」タヌキがウミガメの子を食い荒らす:鹿児島)
世界有数のウミガメの産卵地として知られる世界自然遺産の屋久島(鹿児島県)。その砂浜で孵化(ふか)したばかりのウミガメがタヌキに食べられる被害が増加していることがわかった。もともと島内にタヌキは生息しておらず、40年ほど前に人間が持ち込んだ「国内外来種」。現在の頭数など詳しい実態はわかっておらず、地元自治体や環境省が今後の対策を検討中だ。ウミガメの産卵地として知られる島北西部の永田浜。産卵期の夏場になると、びっしりとつけられた小動物の足跡が確認できる。クレーターのように深く掘られた穴の周りには、ウミガメが砂の中に産んだ卵の殻が散らばる。ウミガメの保護活動をしている、NPO法人「屋久島うみがめ館」が設置した無人カメラが、その実態を捉えた。タヌキ(ホンドタヌキ)が、孵化して砂から出てきたばかりのウミガメを食べるだけではなく、前脚で砂浜を掘り返して食いつく姿だった。
(ハンターの卵40人が意欲:鳥取)
狩猟免許の取得者を対象にした「県ハンター養成スクール」が5日、鳥取県倉吉市の県中部総合事務所で開校した。約40人が参加し、拡大傾向の鳥獣被害を防ぐための技術や知識を学んだ。狩猟者の減少や高齢化を背景に、県が2016年度から取り組んでいる。委託先のコンサル会社「野生鳥獣対策連携センター」(兵庫県丹波市)が、わなの作製や狩猟の実習を行い、12月までにわな猟と銃猟の2コースに分かれて、計約25~35時間の講義を行う。県猟友会の徳山幸一会長が「けがをしないためにしっかりと学んで」とあいさつ。県職員が県内の鳥獣の生息状況や農林業被害を解説し、同社社員が 糞(ふん や足跡の特徴、わなの仕掛け方のコツなどを説明した。鳥取市賀露町西の会社員(26)は「実際にわなの道具を見ることもできて勉強になった。同じようにハンターを目指す人と交流できて心強い」と話した。
(令和7年度管理捕獲等担い手育成研修:静岡)
実際に狩猟をしている方を講師にお招きし、狩猟の魅力をお伝えするセミナーを開催します。狩猟になんとなく興味があるけど、どうしたら良いかよくわからない…という方はぜひご参加ください。
(相次ぐクマ出没、猟友会頼み見直さねば:愛知)
クマの出没件数(速報値、北海道除く)が今年4~8月で1万6千件を超え、統計のある2009年度以降で最多のペースだ。街に現れて人を襲うケースも後を絶たず、この秋から人の日常生活圏での銃器使用の要件が緩和された。山野と比べて人身事故などのリスクは高く、関係機関は住民の安全確保を徹底してほしい。一方、自治体の要請で駆除に協力している猟友会は、ハンターの減少と高齢化で対応が難しくなりつつある。中長期的には、「猟友会頼み」に代わる新たな仕組みを考えていく必要がある。人的被害は8月末までに69人に上り、5人が死亡した。大量出没の背景として、過疎化や高齢化による里山の荒廃でクマの生息域が広がっていることに加え、個体数そのものが増えている可能性も指摘されている。人が暮らす場所に寄せ付けないための抜本策が肝要なのは言うまでもないが、駆除の体制整備も喫緊の課題だ。9月の法改正で導入された「緊急銃猟」は、「人に弾丸が到達する恐れがない」など一定の要件を満たせば、住宅地や農地で市町村が発砲を許可できる。以前から警察官職務執行法に基づく警察官の命令があれば発砲できたが、クマが人に接近した場合などに限られていた。「緊急銃猟」では、建物内に入って膠着(こうちゃく)した状態などでも対応できるという。ただ、街の中での発砲は高度な技能と判断力が必要で、見合った人材は限られるのが現状だ。猟友会の会員は1978年度のピーク時から4分の1に減り、高齢化も進む。自治体間で熟練者の情報を共有してノウハウを最大限に生かすとともに、必要な知識や技術を体系化し、広く習得を促していくことも必要だろう。そもそも、人命保護を目的とするクマの駆除は極めて公益性が高い業務で、危険も伴う。民間人の「協力」に頼るのではなく、自治体などの公的機関が「職務」として担うことが望ましい。国も「緊急銃猟」のガイドラインで、本来なら「公的な存在」が対応すべきだとしている。仕組みの具体化に向けた議論を急いでほしい。一部の自治体では専門職員を配置し、クマなどの駆除に携わるほか、平時からの出没防止策にも取り組んでいる。人材の確保や人件費のコストなど課題はあるが、一つの方向性といえるだろう。
(クマ対策最前線に密着:北海道)
過疎が進む中、人とクマの境界線をどう守るのか?対策に追われる北海道・道南のマチの最前線です。相次ぐ人の生活圏へのクマの出没。特に今年、被害が多かったのが道南エリアです。7月、福島町で新聞配達中だった男性が住宅街でクマに襲われ死亡。また、江差町や上ノ国町では連日、家庭菜園のスイカなどが食い荒らされました。道南での今年の通報件数は986件。現時点で、過去5年で最も多くなっていて、すでに去年の3倍です。原因として、気温の上昇により夏場のエサ不足の期間が長びいたことなどが挙げられています。道南の上ノ国町。住宅地にもクマが現れ、既に去年の8倍以上となる50頭が駆除されています。町民の安全な生活を守るため、クマ対策を担うのは農林課の4人の職員です。昼夜を問わず、クマの対応に追われるため、本来の業務に手が回らず積み上がります。■上ノ国町農林課石山雄大さん:「終わらなければ土日も来たりして、本当に休みが取れない。人が欲しいです…」。被害の確認のほか、日々のパトロールも欠かせません。国道を走っている時でした。■上ノ国町農林課石山雄大さん:「最近ああいうクマばっかりですね。車が通っても逃げなかったりだとか。人に慣れちゃっているのか。そういう傾向が強い」。幸いにも、山の方へと戻って行きました。町は先月2000万円の補正予算を組み、さらなる電気柵の設置などを行っていますが、過疎が進む中、厳しい現実に直面しています。町営住宅のすぐそばにあるクリの木。クリの実を求めてクマの出没が数回確認されています。電気柵の設置や草刈り、木の伐採には土地の所有者の同意が必要ですが、所有者が町外に引っ越してしまっていることも多く、対応に時間がかかってしまうこともしばしばです。■上ノ国町農林課石山雄大さん:「クリの木があってクマが来るっていうのはわかってるが、対処ができない。それが難しい」。道南・知内町の家庭菜園。先月25日、クマによるブドウの食害が確認されました。町内では8月下旬からブドウなどの食害が相次ぎ、今月末までヒグマ注意報が出されています。そんな中、町は今年から新しい取り組みを始めました。家庭菜園での電気柵の貸し出しです。職員が家を訪問し、住人と一緒に電気柵を設置します。■知内町商工林業振興課林業振興係中村俊太さん:「クマって穴を掘って中に入るんですよ。地面からの高さが20センチが推奨されていて」。正しい電気柵の設置の仕方と電気柵の効果を知ってもらう狙いで、2年目からは購入費の半額を補助します。知内町もヒグマ対策に当たる職員は3人。限られた人員や予算で対応に当たる中、最も危機感を募らせているのは「ハンターの確保」の難しさです。■知内町商工林業振興課林業振興係中村俊太さん:「捕獲技術のある、毎年何頭も取れるハンターが少ないので技術の継承や育成は課題かなと思います」。知内町のハンター・一之谷駿さん。町議会議員を務めながら、ピザ店を営み、町からのハンターとしての出動要請に答えています。一之谷さんは町から委託され、2基の箱罠を設置・管理しています。■一之谷さん:「うわ、壊されているな。木にくくりつけて転がらないようにしていたが(クマが)ゆすって、バタンと」。先月から市街地であっても緊急時は自治体の判断でハンターに緊急銃猟を委託できるようになりましたが、実際にクマを駆除するには、十分な経験が必要だといいます。■一之谷駿さん:「クマも人里に下りて来たらパニック状態で何されるかわからない。市街地で撃つってなると簡単に引き金は引けない」。現在、町内にハンターは16人いますが、ここ数年でクマを撃ったことのあるハンターはこのうち数人のみ。経験を積んだハンターの育成が急務です。■知内町・中村俊太さん:「どの町も熟練者が少ない。若手も少ない。若手確保したい、育成したいっていう共通の課題があったんで、松前福島木古内知内の4町で射撃場での育成研修会を予定しています」。人も予算も限られる小さなマチで、クマ対策はきょうも続いています。「アーバンベア」対策に詳しい酪農学園大学・佐藤教授に聞きました。1自治体の体制について(いまは農業や林業などの業務を兼務しているが)クマなど鳥獣被害対策専門の知識のある職員を配置することが大切。人員不足で厳しいのなら複数の市町村で共同の専門職員を採用するなど検討を※広域消防みたいなイメージ2市街地のクマ駆除について環境省の「緊急銃猟ガイドライン」には「非常に危険な行為を引き受けることを現に実力を有するというのみで私人(=ハンター)に依頼せざるを得ない状況は、本来是正するべきものである」との記載。佐藤教授も例えば警察など公的機関が駆除できる仕組みをつくる必要があると指摘しています。いま「持続可能な」クマ対策のあり方が問われています。
(「遠目に見たことは何回もある。だけど実際に接触したのは初めて」)
各地でクマによる人身被害が後を絶ちません。しかし実際のところ、クマはどのようにして人を襲うのでしょうか? 今回は編集プロダクション・風来堂の著書『ドキュメント クマから逃げのびた人々』から一部を抜粋し、実際にクマに襲われた当事者の生の声をご紹介します。関東平野の北端に位置する群馬県沼田市佐山町。南方には群馬のシンボルである上毛三山の一つ、標高1828mの赤城山がそびえ、北東には標高2144mの皇海山や、標高1878mの袈裟丸山など関東山地の山並みが連なる。古くから水と緑に恵まれた静かな里山だ。そんな土地に、かつて人知れず暮らしていたものがいた。ツキノワグマ 本州を中心に生息するこのクマは、昔は人里に積極的に姿を現すことはなかった。だが近年、そんな常識が揺らぎはじめている。それは、2022(令和4)年9月上旬の、まだ夏の名残を引きずる陽気の午後だった。「天気もよくて暑かったよ。午後2時くらいだったかな。釣りに行ったんだ、いつも行ってるあの渓流。イワナがよく釣れるお気に入りのポイントがあるんだ。もう年中通ってた」。そう語るのは、沼田市に生まれ育ち、渓流釣りを長年の趣味とする金井誠一さん(当時72歳)。この日も、利根川の支流である四釜川のすぐ脇を走る農道に車を停めて道具を取り出し、静かに準備を始めた。釣り場までの距離はわずか5mほど。見通しは悪く、藪や雑木林が密集する。かつては気軽に入れたこの渓流も、今では産業廃棄物処理場が造成され、立ち入りが制限されている。そのときだった。視界の端で何かが動いた。低く、黒い影が一瞬だけ走ったようだ。動物だ。だがそれが何かまでは、すぐには判別できなかった。「最初はイノシシかなって思ったんですよ。1m50cmくらいあって、結構でっけぇなとは思ったけど」。その影は、藪の中へと姿を消し、斜面を上がっていった。普通ならそこで警戒心が働いてもおかしくない。しかし、日常の延長にあった“いつもの釣り場”という安心感が、わずかでも判断を鈍らせたのかもしれない。金井さんは、気にせずそのまま釣りを始めた。しかしこの日は釣果がなく10分ほどで竿を納めた。「いつも、釣れなかったらすぐ引き上げる」とこの日も車へ戻り、トランクを開けたその瞬間だった。「真後ろからガバッとやられたんだ。声なんか聞こえなかったよ。音もにおいもない。本当にいきなりだった。でもやられた瞬間に『クマだ!』と思ったな」。それは、本当に突然だった。直前に目撃していた“黒い影”が再び姿を現し、襲いかかってきたのだ。クマを目撃または接触した人の中には、その直前に「鼻を突くような、強烈な獣のにおいが漂っていた」と証言する人もいる。鼻腔の奥にまとわりつくような異臭だ。しかし、金井さんは「変わったにおいはしなかったと思う」と話す。また、クマは体重100kg前後の巨体でありながら、森林の中では驚くほど静かに移動することができる。脚の裏に脂肪が多く、接地音が少ないためだ。そのため音を立てることなく金井さんとの距離を縮めてきたのだろう。背後から突然、鋭い爪が振り下ろされ、右側の頭部と眉上が切り裂かれた。一瞬にして、大量の血が噴き出した。キャップをかぶっていたことが衝撃を少し和らげたのかもしれないが、あと数cmずれていれば、目を直撃していた可能性もあった。一撃を受けたあと、金井さんは反射的に振り返ったが、そこにはもう姿はなかったという。それでも金井さんは、「クマだった」と確信している。「でけぇ爪だよ、皮膚があんな裂け方するのは。爪の痕も角度も位置も、手でやられたって感じだったな。あれはクマしかいねぇべ」。確かに、クマが立ち上がれば身長165cmの金井さんの頭部を攻撃できるくらいの高さにはなる。イノシシには無理だろう。そして、何より彼をそう断言させるのは、地元での長年の感覚だった。「昔からこのあたりは“クマの本場”みたいなところで、クマは身近な存在ともいえる。遠目に見たことは何回もあるよ。だけど実際に接触したのは今回が初めてだ。興奮してたんだべな。自分がどれだけ出血してるかも分かんなかった」。襲撃された後、意識はしっかりしていたが、痛みはさほど感じなかったという。その場に倒れることもなく、金井さんはタオルで傷口を押さえながら車に乗り込み、自らハンドルを握ってその場を離れた。沼田市薄根町の自宅にたどりついたのは、襲撃からおよそ30分後。血まみれの金井さんを見て駆け寄ってきた近所の“おっかあ”が声をかけた。「それ、なにしたん!」「クマにやられたみてぇだ」。その言葉に彼女は驚愕した顔をして、「いいよ、車で行くべ!」とすぐさま病院へと連れていってくれた。金井さんは自分で運転をしていたが、そのまま病院へ行くことまでは考えていなかったという。「たぶん、話しかけられていなかったらすぐに病院へ行ってなかったかもしれない。タオルが絞れるほど血が出ていたけど、興奮状態だったのか、大怪我だという自覚はそこまでなかったと思うなぁ」。病院に着くと、すぐに診察や傷の処置、レントゲン撮影等が施された。眉上の骨の一部が陥没し、皮膚の裂傷は複数。眉上は2針、頭部は5針を縫う深手だ。医師からは2週間ほどの入院を告げられた。その後は、感染症なども起こさず順調に回復。眉上の骨が少し陥没したままだが、幸い後遺症はなかった。金井さんが襲われた佐山町の現場は、彼の生まれた家のすぐそばだ。山も川も、彼にとっては幼い頃からの遊び場だった。「昔からクマはいた」と金井さんが語るように、クマという存在は決して他人事ではなかった。直接的な被害こそ少なかったが、「いる」という意識は、代々この地に暮らす人々の中に根付いていた。ただ、この出来事の数年ほど前から、地域では明らかな変化が起きていた。現在、金井さんが暮らすのは佐山町から車で20分ほど南下した薄根町だ。平野が開けた農村地帯で、山がちな佐山町と比べると自然との距離がある。金井さんの仕事上のボスであり、ここで古くから農業を生業としてきた石井均さんも「近年、この地域では変化が起きている」と話す。「ここは200年くらい野菜を作っている土地なんだけど、ここ5年くらいで、クマが出るようになったんです。それまでは、見たって話すら聞かなかった。最初は信じられなかったよ。加えて、イノシシやサルといった他の野生動物も同様に出没するようになったんだ」(石井さん)。それは、この土地の長い歴史の中でも異例のことだった。今回の襲撃は、「クマが人里に下りてきている」という新たな局面の中で起きた事故といえるだろう。食糧の減少や気候・環境の変化、人の営みの変容 あらゆる要因が折り重なり、野生動物が人里へと姿を現すようになってきている。尚、薄根町から4~5kmほど山の方へ入った秋塚町のリンゴ園では、2006(平成18)年に顔面の大半を失う熊害も発生。その被害者のインタビューも、『ドキュメント クマから逃げのびた人々』に掲載されている。
(5秒間にらみ合いの後、左前足で男性の顔をめがけて攻撃:北海道)
「現在、公園でクマが出ています」(消防)。「クマが出ていますだって」(子ども)。これは9月26日夜、クマに人が襲われた直後の映像です。サイレンが鳴り響き、あたりは緊張感に包まれています。現場は札幌・西区の住宅街にある「平和丘陵公園」です。300メートルほど離れたところには小学校がある場所ですが、そこで午後8時ごろ、犬の散歩をしていた40代の男性がクマに襲われたのです。「クマに襲われ、右腕をケガしました。血も出ています」(クマに襲われた男性)。襲われた男性は自ら消防に通報しました。男性の目の前に現れたのはトイレの影から現れた親子グマでした。距離はわずか5メートルほど。約5秒間、にらみ合いが続いた後、立ち上がった1頭が左前足で男性の顔をめがけて攻撃してきたのです。男性は右腕で顔を防御。その際に腕を負傷しました。親グマの体長は2メートルほど、子グマは1メートルほど。男性を襲ったのは親グマとみられています。警察によりますと、男性は「クマはその後も何回か襲ってきた」「(だから)クマを蹴った気がする」と話していたといいます。男性が助けを求める声を聞いた住民は―。「助けてくださいみたいな男性の声が聞こえた。動物が2頭(斜面を)上がっていくのが見えた」(付近住民)。また、威嚇するような声を聞いたという住民も。「獣の雄たけびみたいな。なんか威嚇するようなすごいこわい声というか、なんか低い、聞いたことのない声」(付近住民)。「ガサガサとそしゃく音がしたら(クマが)上にいるかもしれない。住宅街があることを考えてほしい。バックレストがない方向には撃たない。自分の足をかじられても我慢して」(ハンター)。「ハンターが山に入っていきました。これからクマの捜索が始まります」(中村真也記者)。7日、ハンターや警察官らが調査を開始。痕跡は見当たらず駆除には至りませんでした。「(きょうの捜索で)明確な痕跡はなかった」(札幌市 環境共生担当課 坂田一人課長)。「あ!いま銃を構えました、あ、いま発砲しました!」(鎌田祐輔記者)。札幌市内では2021年、東区の住宅地にクマが出没。男女4人が次々と襲われる被害がありました。この時以来となる深刻な事態に近くの小学校でも不安が高まっています。「怖いなと思う。(学校から)なるべく送迎をするよう言われている。(子どもへ)遠くへ行かないでと言っている」(保護者)。現場付近では9月29日もハンターらが捜索を行いましたが、これまでに駆除には至っていません。公園には林との境界線に約400メートルにわたって電気柵が設置されました。なぜ、クマは人が生活する市街地にまで出没するのでしょうか。その謎を読み解くカギが、現場に残されたクマのフンにありました。「フンの中身は草が8割。相当、山の中に食べ物がない状況がうかがえる」 (札幌市環境局 坂田一人課長)。餌不足の実態が、周辺の森林で行われた調査でも明らかになってきました。「今の時期にクマが食べるドングリなど、木の実がほとんど見られなかった。秋は冬眠に備えるために、たくさん食物を食べる時期。それがないと街に下りてくることも増えると思う」(札幌市環境局 清尾崇さん)。全国で相次ぐ街中でのクマの出没。9月からは法改正により、自治体の判断で発砲が可能となる「緊急銃猟」の制度がスタートしました。9月20日、山形県鶴岡市で初めてその判断がなされました。体長約1メートルのクマが市中心部の住宅の敷地内に侵入し居座ったため、現場にいた市職員から市役所に連絡。市長が発砲の許可を出し、現場に伝えられました。その直後、クマが動き出し人に接近したため 「緊急銃猟」の許可は間に合わず、現場にいた警察官の命令で発砲。従来同様の「警察官職務執行法」に基づいた発砲でした。現場でクマが発見されてから駆除まで、1時間以上を要しました。その後、鶴岡市の皆川治市長は今回の全国初の判断を踏まえて「ハンターや警察と日ごろから連携している現場の市の職員に、緊急銃猟の判断を委任していくことが必要だと考えている」と述べました。迅速に対応するため、今後は現場の市職員に権限を委任する方針だということです。法律上は市町村長に実施判断の権限がありますが、環境省のガイドラインでは緊急的な対応のため委任することを推奨しています。市街地へのクマの出没が相次ぐ中、いざという時に迅速に対応できるのか。新しい「緊急銃猟」の制度には課題もあるようです。なぜ市街地への出没が相次いでいるのか、現場に入っていた札幌市の職員に聞きました。現場に残されたフンの中身は、草が8割で、相当山の中に食べ物がない状況。今の時期クマが主食として食べるドングリなど、木の実がほとんど森の中で見られなかったため、 食べ物を探してクマが人里に歩き回っている可能性が高いと思うと話しています。札幌市内での主なクマの出没情報をまとめました。26日(金)、札幌市西区の平和丘陵公園で犬の散歩中の男性が襲われました。その約1時間後、公園から西に400mの道路上でまたクマが目撃されたということです。そして、同じ個体かはわかりませんが、西区の山間で9月20日から26日にかけてクマの出没が相次いでいました。さらに24日から27日、札樽道の高架下の道路などでもクマの目撃も相次いでいます。9月の札幌市の目撃件数は、2024年が13件、2025年は56件となっています。まだまだクマの出没が続く時期です。十分にお気をつけください。
(ブドウ畑の見回り中、クマから顔に一撃:秋田)
クマの出没が人里で増え、人的被害が相次いでいる。秋田県警のまとめでは3日現在、今年22件、23人が被害を受け、1人が死亡した。鹿角市と大館市でクマに襲われた男性2人が取材に応じ、「まさか自分がクマに襲われるとは」などと衝撃の体験を振り返った。鹿角市十和田大湯の男性(76)は2日午前9時40分頃、自宅近くの耕作放棄地にあるクリ林でクリを拾っている時、親子グマ2頭と遭遇した。ヤブから動物の気配を感じ、両手を振りかざして「こらー。帰れぇ」と叫ぶと体長1メートル余りのクマ1頭が突然、約30メートル先から突進してきた。男性は手にしたバケツで殴り、両脚で蹴るなどしたが、右手首をかまれて押し倒され、さらに右肘をかまれた。クマともみ合いになり、左手で殴って抵抗。立ち上がって大声を出すとクマは立ち去ったという。着ていたシャツはぼろぼろになり、倒された際、クリのイガで右目付近を負傷した。「イノシシかと思って威嚇したのが失敗だった。もみ合っている時はやるか、やられるか必死だった」。男性は市内の病院に搬送され、感染症予防の治療などを受け、翌3日に退院。7月にも山林の箱ワナ近くでクマと遭遇しており、この時は静かに後ずさりして難を逃れたという。痛々しい姿で4日、取材に応じ、「運が良かった。本当はこれくらいじゃ済まないだろう。クマの数を減らさないと人が住むところがなくなってしまう」と指摘した。大館市雪沢の男性(77)は9月10日夜、自宅前のブドウ畑でクマ(体長不明)に襲われた。家族で食べる高級品種シャインマスカットがイタチかタヌキなどに食べられる被害に数年前から遭っており、雨が降る中、ネットを張った畑を1人で見回り中だった。すると、山側から「ウウゥ~」とうなり声が聞こえ、突然顔に一撃を受け、押し倒された。鼻を骨折し、頭に引っかき傷を負う大けがで三十数針を縫い、8日間入院した。畑には小動物の侵入で発光する撃退器を2台設置しており、男性は「アッという間。小動物のことしか頭になく、自宅前にクマが出るとは思ってもみなかった。冷静に考えればうなり声を聞いた時に戻れば、被害に遭わなかったかもしれない」と肩を落とした。
(ハンターが見た“土砂崩れ寸前”の山の姿に言葉を失う)
のんびりと草を食む姿からかわいいと親しまれている「シカ」。しかし実際には、森林や農作物に深刻な被害を与えているといいます。また、それだけでなく今後人間の生活や命にも大きく関わってくる可能性があるのだとか…。そんな現場を取材したYouTube動画が51万回以上も再生され、大きな反響を呼んでいます。動画を投稿したのはYouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗(たけもとあきら)ch」を運営している、茸本朗さん(@hunter.takemoto)です。動画を制作したきっかけは、有害鳥獣の駆除を本業にしているハンター仲間のシーキチンさんからの一言でした。茸本さんは、「シーキチンさんから『今もっとも問題だと思うのはシカだ』と言われました。予想外の発言で、一体どういう理由なのかと気になり、現場に伺いました」と取材の経緯を振り返ります。この日同行したのは三重県の山。実際に同行した現場で目にしたのは、想像以上の被害だったといいます。「林床の下草がシカの食害で丸裸になってしまっていました。そこには今後土砂流出が起こる兆候も見えていて、非常に恐ろしかったです」本来であれば山の土壌は木や草の根が守ってくれるため、雨によって流れることはそんなにないといいます。しかし、シカによって緑が食い荒らされて地面が露わになってしまうと土砂が流れやすくなり、「土砂崩れ」が起こってしまうのだといいます。これは人の命にも関わる大きな災害の原因になり得るとシーキチンさんは動画内で警鐘を鳴らします。また、捕獲されるシカの頭数にも茸本さんは驚かされたといいます。前日に罠を16個しかけており、この撮影中に実際に罠にかかっていて捕獲できたシカは9頭。しかも、茸本さんと解散後、かかっていなかった罠にもさらにかかっていて合計11頭になったとシーキチンさんから聞かされたといいます。その捕獲率からも山にいるシカの多さがわかりますが、なんとシカは1年で1.2倍に増えると言われているのだそう。あまりのシカの多さと被害の大きさを目の当たりにし、「本当に深刻なんだ…と実感した」と茸本さんは話します。動画の序盤でシーキチンさんに「今日何頭持って帰ってもらえます?」と聞かれた際にも驚いたそうですが、とにかく想像以上の数の多さだったと振り返ります。さらに現場で教えてもらって茸本さんが驚いたというのは、捕獲されたシカの多くが食用として流通していないという事実でした。捕らえたシカを食肉にしない(できない)理由は2つあるといいます。まず1つ目は、食べ切れないくらい捕れること。2つ目は、食肉として販売するためには止め刺しをした後、自治体などによって定められた規定時間内(主に1~2時間以内 ※参考:日本ジビエ振興協会)に処理施設に持ち込まなくてはならないという基準が定められていることでした。「この話を聞いた時、最初は『もったいない』と思ったんです。でも実際の狩猟を目で見て、活用のことを考えて駆除が遅れてしまったら本末転倒だと感じました」と茸本さんは語ります。「法律の緩和が進めば活用の道も広がる可能性はあるかもしれない」としたうえで、「とはいえ、非常に難しい問題。今では『活用できないことを問題にすること自体が問題ではないか』と考えています」と率直な思いを明かしました。チャンネル名にも「野食ハンター」とあるように、普段から様々な野生のものを食べては動画で紹介している茸本さん。今回駆除したシカの肉も食用にもらって帰り、動画の終盤でそれを実際に調理して紹介していました。この日はメスのシカの狩猟数が多かったこともあり、シーキチンさんにオススメされたというのは、一般的に流通しない珍しい部位「乳腺」。「鹿肉自体はジビエとして知られているので、わざわざ美味しさを紹介する必要はないと思いました。そのうえで、普段食べられない部位を食べられるのは狩猟者の特権だと考え、乳腺を取り上げました」と話します。気になるその味については、「予想していたより乳臭さや獣臭が少なく、柔らかくて美味しかったです。臭み消しにバターと焼肉のタレを使ったのも功を奏しました」との感想でした。この投稿には多くの視聴者の声が寄せられましたが、特に印象に残ったのは狩猟者からのコメントで、「『自分も狩猟者だが、この動画のコメントで「残酷だ、かわいそうだ」と責める声が少なくて嬉しかった』というものだと話します。また、一般の視聴者からは「想像以上に深刻な話だということがわかりました」「すごく勉強になりました」といった感想も届き、問題意識を共有するきっかけになったのだそう。最後に、茸本さんは今回の動画で最も伝えたいことについて「狩猟者は商売のためだけではなく、社会を守るために活動している方も多い。その現状をこれからも紹介していきたい」と話します。
(クマと遭遇した時に絶対にやってはいけないこと「クマが追いかけたい衝動に駆られる」)
連日、クマ出没ニュースが報じられている。実際にクマに遭遇した際にどうすれば良いのか。クマの生態に詳しい森林総合研究所の大西尚樹博士に対処法を聞いた。大西氏は「一番やっちゃダメっていうのは『背中を向けて走って逃げる』これは絶対やめてほしい。クマも人と予期せぬ出会い頭でドキドキしている。ドキドキしているときにこっち側がいきなり走って逃げたら、パニックになって逃げるものを追いかけたい衝動にクマが駆られてしまう」と語る。対処法として「とにかくクマの方を見て、ゆっくり後ずさりをする。お互いに不安感がなくなる距離まで下がっていって、『今日のことはなかったことにしましょう』『もう明日には忘れましょう』ぐらいな感じでいいと思う」と指南した。
(大都市にクマ「フェーズが変わった」)
市街地へのクマの出没が深刻な問題となっています。東京都内では多摩地域を中心に200件の目撃情報が寄せられていて、住宅地にも侵入しています。札幌では子どもたちが住む公園でクマの姿が確認されて、近くの小学校が休校になりました。暗闇のなか、目を光らせながら忍び寄る黒いカゲ。その正体は「クマ」です。辺りを徘徊し、次の瞬間、突然仁王立ちになり、かぶりついたのは高級ブドウの「巨峰」。覆っている袋を器用にはがすとムシャムシャ。食べ終わると再び畑の中を歩きまわり、次々食い荒らしていきます。朝になるとブドウ畑には食い荒らされた跡や、フンのようなものも確認できました。巨峰はおよそ2週間で少なくとも600房食い荒らされ、被害額は30万円にも上るということです。クマの出没は、大都市・札幌でも。日中、絶え間なく車が行き交う片側二車線の国道で1日未明、ドライブレコーダーが捉えていたのは、道路を横切る親子とみられるクマ。体長およそ1.5メートルの親グマは道路を行ったり来たりし、タクシーと10メートルほどの距離にまで接近。その20分後には、先ほどの国道から200メートルほど離れた場所で、クマとみられる“うなり声”が…。現場は住宅街で、およそ15分にわたって、この“うなり声”が響いていたと言います。大都市・札幌の市街地で相次ぐクマの出没情報。先月1日から2日までに75件もの情報が寄せられていて、去年の同じ時期と比べ5倍以上に。近くに小学校などもある住宅街の公園では、今週に入って連日ヒグマが目撃されています。現在、規制線が張られていて、立ち入り禁止の状態が続いています。1日午後1時半頃、白昼堂々歩く子グマの姿が。子グマは駆け付けたハンターによって駆除されました。その夜、公園からおよそ1キロ離れた住宅街では、目を光らせた親子グマ3頭が目撃されました。その5分後、およそ5キロ離れた場所でも、1頭のクマの姿が…。1日、クマの影響で札幌市の小学校2校が休校。2日、公園近くの別の小学校では、もうすぐ下校の時間ということで、車がどんどんと学校の近くに集まってきました。お迎えの車が多くなってきました。さらに札幌駅からおよそ9キロの西区にある公園では先月26日、43歳の男性が犬の散歩中、子グマを連れた体長およそ2メートルのクマに襲われ、右腕にけがをしました。北海道猟友会 札幌支部 防除隊 玉木康雄隊長「子グマを抱えた母グマは、子グマを守るための防御反応が大きい。銃を持っている我々でさえ、子連れの母グマに出会った時には、ある程度覚悟を決めなくてはいけないほど危険な反応をする」。北海道は、札幌市西区に「ヒグマ警報」。中央区や南区などに「ヒグマ注意報」を発令し、警戒を呼び掛けています。クマの脅威は、東京でも…。先月28日に、青梅市で撮影された映像。女性が物音に気付いて2階の窓からのぞくと、そこにいたのは地面に落ちたクルミを一心不乱に食べるツキノワグマの姿。時折、こちらをうかがうように振り返るクマ。体長はおよそ1.3メートル、撮影した女性によると5分間にわたって居座っていたといいます。青梅市では、この映像が撮影された2日後にもクマの目撃情報がありました。目撃した人によると先月30日、物音に気付き家の外を見たところ、木に登って柿を食べる親子のクマの姿が。食べごろを迎えた柿およそ60個が被害に遭ったということです。これは今年に入ってからのクマの目撃情報を示した地図。黄色は3カ月以内、赤色はここ1カ月以内を示しています。夏以降、日の出町や青梅市の市街地に近い場所でクマの目撃が相次いでいるのが分かります。先月27日までで目撃情報は200件。8月には、青梅市の駐車場内を走る熊の姿が防犯カメラに捉えられ、日の出町でもクマの目撃情報が相次いでいます。2日、高尾山には多くの登山客の姿がありました。登山客の荷物には、クマ鈴。東京の住宅街でも相次ぐクマの目撃情報。7月に取材中のスタッフの前に現れた子グマ。安全のため車の中で様子をうかがっていると、すぐ先に人の姿が見えました。すぐに男性に危険を伝え、男性は引き返しますが、いつ親グマが出てくるかわからない危険な状況です。その後山に戻りましたが、なぜ子グマは市街街をさまよっていたのか?その行動について、野生動物の生態に詳しい、プロ・ナチュラリストの佐々木洋さんは、次のように話します。「親とはぐれても、ここにいたということは日常的に親子で来ていた証拠。母グマは子グマに色々なことを教えていく、『この辺りは安全にエサがとれる』と教えていた。その教えに従って慣れでここへ来ていた可能性が高い」。都内の市街地で大胆な行動を取りつつある、東京のクマ。佐々木さん「住宅のすぐ裏の山に、ツキノワグマが普通にいるようになった。もう完全にフェーズが変わった」。市街地に出没するクマは、他の地域でも…。秋田県では、車が行き交う県道を救急車が走行していると突然、2頭のクマが飛び出します。そのうち1頭のクマと救急車が衝突する事故が発生しました。新潟県村上市では、住宅のすぐ目の前を走り去るクマの姿が。登校中、体長1.5メートルほどのクマを見かけ、撮影したということです。さらに同じ日、阿賀町では、買い物帰りの女性がクマに襲われる事態も。突然クマが現れると女性に襲い掛かり、馬乗りに。絶体絶命のなか、女性は持っていた傘で応戦。その後、クマは逃げて行ったと言います。全国各地の市街地で相次ぐ、クマの目撃情報。一体、いつまで警戒が必要なのでしょうか?
(木の実で満足できない「グルメ化グマ」が大量発生するワケ:田中 淳夫)
ドングリなどの木の実が豊作な年でもクマが人里に現れるようになったのはなぜなのか。森林ジャーナリストの田中淳夫さんは「木の実などの植物質の餌はカロリーが低く腹持ちが悪い。人間が食べる匂いの強いものや品種改良された農作物を狙うほか、最近では『土中に埋められた肉』を食べていると指摘する者もいる」という――。以前、某森林組合が、クマやイノシシが人里に出没するのを防ぐために「山にクリやドングリのなる木を植える」と言い出したことがある。またクマ愛護を唱える一部の市民団体が、「クマは飢えているから里に出てくる」と主張して、山にドングリを運びばらまくという行動を取った。どちらも山で木の実を食べて腹一杯になれば、里には現れないと考えたのだろう。こうした発想には「クマは木の実が好き。山で十分に食べられたら、わざわざ人里に出てこないはず」という思い込みがある。だが、昨今の人里に出没するクマは、農地の作物を荒らし、市街地で生ゴミを漁ることが指摘されている。さらには家畜や人間を襲うケースも起きた。山に餌が十分にあっても人里に出てくるのではないのか。本当のところクマは何を食べ、何が好きなのか。そこで昨今のクマ騒動を、各種の研究や観察事例を基にクマの食性という視点から考えたい。まずクマは、北海道のヒグマ、本州・四国のツキノワグマいずれも雑食性動物だ。植物なら若葉や花、木の実、さらにイモや地下茎などを食べる。動物質の餌としては、アリなどの巣を壊して卵や幼虫を食べるほか、川などで魚を獲る。サケが有名だろう。シカやイノシシなど哺乳類の成獣はなかなか捕まえられないが、幼獣や死骸などは比較的簡単に得られる餌だ。ただし、餌の約9割が植物質だとされる。森に住むクマにとって、草木はもっとも手軽に得られる餌なのだ。実の成る樹木を発見すると、何度も通うことが知られている。ただ6月から9月は、草木の若芽は伸びきって硬くなり、木の実はまだ実らせていないためクマにとって植物質の餌が減る。意外と夏は、餌が少なく飢える時期である。クマが食べる餌に対する観察例や実験例を紹介しよう。まず全国的にクマの好物であるカキの実。むさぼり食うとされているが、何でも食べるわけではなさそうだ。基本的に渋柿を嫌い、甘柿を好む。甘柿の実る木には繰り返し訪れて、一つ残らず食べようとするが、渋柿は食べ残しを散乱させることが多い。甘柿は、人間が品種改良して生み出した作物だ。ほかにも多くの農作物は、甘みを高め、渋み、苦みなどを減らすように品種改良を進めてきた。当然、人間が好む味にするためだが、クマにとっても好物なのだろう。ヒグマを飼育している観光施設「のぼりべつクマ牧場」では、クマの好物に関する実験を行った結果を公表している。ヒグマの前にハチミツ、サケ、バニラアイスクリームを並べて、何を最初に食べるのかを試したところ、真っ先に食べたのがバニラアイスクリームだった。甘さでは負けないはずのハチミツよりもバニラアイスの方が甘い匂いが強いためかもしれない。果実でも、甘い実ほどよく食べたという。北海道の知床財団は、観光客が車の中から若いメスグマにソーセージを与えた事例を報告している。するとそのクマは、毎年国道に姿を現すようになった。そして車列に餌をねだるようになったという。ソーセージは、それほど魅力的だった。だがその結果、市街地にも出没し始め、小学校に近づいたことから射殺されたのだ。新聞配達人がクマに襲われた事件のあった北海道南部の福島町では、観光客や登山者が「弁当やお菓子などのゴミを車から投げ捨てている」という声があった。また「畑に残飯を捨てる農家がいた」という報告もある。農家ならやってしまいがちだが、クマには美味しい餌の提供となる。そしてゴミの集積所が荒らされるようになったという。平成11年度から21年度にかけて福島町を含む渡島半島地域で銃器によって捕獲されたクマ586個体の胃袋を分析した結果、7%に当たる42個体からゴミ袋が見つかった。これは、人里に出没したり人を襲ったりしたクマは、ゴミを漁った経験を持つ確率が高いことを意味する。クマが秋の川で獲るサケに関する調査もある。クマはサケを手当たり次第に捕まえて食べていたのではなかった。太った個体を見極めて獲り、しかも食べる際は頭や皮など脂ののった部位を選んでいた。一方で産卵を終えて脂の落ちたサケには目もくれないという。人間が好む食べ物はクマにとっても好みらしい。言い換えれば、人間が美味しいと感じる食べ物は、クマにとっても美味しいのだろう。農作物や生ゴミを食べたクマは、そんな味がわかるグルメになったのだ。クマだけでなく、イノシシやシカも、野の餌より農作物を欲しがる傾向にある。いずれも実験で確かめられているが、だから山に餌となるものが豊富にあっても、野生動物は美味しい餌を求めて人里に出没するわけである。ただクマが人里に求める餌は、「美味しさ」だけではなさそうだ。人間なら一口食べても吐き出す渋柿をそれなりに食べるように、味覚が人間並に敏感というわけでもないらしい。むしろ栄養価が嗜好に影響するという。クマは、夏こそ繁殖期で体力を使う。秋になると冬眠に備えて体脂肪を蓄えなければならない。できるかぎり栄養価の高いものを食べたい。ドングリより人が栽培した甘い果実や農作物の方が、効率よく身体を太らせられるわけだ。サケも脂ののった個体の方が美味しくて栄養価も高いのである。なかでも栄養価の高いのが肉だ。植物質の餌は、甘い果実などを除けばカロリーが少ない。その点、肉はタンパク質と脂肪の塊であり、圧倒的にカロリーが高いのである。ちなみに草食動物は、草を食べてもセルロースを分解できない。そこで腸内細菌によって分解されて糖やタンパク質に変わってから吸収する。ただ変換効率は高くないから、莫大な量の草を食べないと身体を維持できない。その点、肉はすぐに栄養となる。たとえば「シマウマは1日20時間ぐらい草を食べ続けないと生存に必要な栄養を得られないが、ライオンは3日に1度ぐらい獲物を捕らえその肉を食べたら十分」とされる。それほど肉は、効率のよい餌なのだ。しかしクマにとって、これまで肉を得るのは難しかった。野生動物は俊敏に逃げるし、また広く薄く生息しているので見つけることも至難だった。ところが、近年は獣害対策に駆除したシカなどの死骸が山に埋められるようになった。駆除数は、全国でシカ年間70万頭以上、イノシシ50万頭以上にもなる。その死骸のほとんどが利用されることなく現地で処分される。クマが、それを掘り返して食べるのは容易だろう。これが肉の味を覚えるきっかけになったという指摘は多い。これで肉の味を覚えると、次に襲うのは家畜となる。北海道東部で放牧中のウシ65頭を相次いで襲撃したヒグマ「OSO18」は、餌のほとんどを肉に頼っていたというが、実は同地域で2002~22年に駆除された他のヒグマを調べたところ、OSOと同様の傾向が確認された。クマは、学習能力が非常に高い。農作物や家畜、もしくは生ゴミを食べて美味しいと感じたら、親から子へ、さらに他のクマへも肉食の魅力は伝播しているのだ。生息数が増えたクマは、森に餌が足りなくなると、新たな餌を探して行動範囲を広げた。そこで農作物や生ゴミ、そして駆除されたシカなどの屍肉を見つけた。一度食べると、どれも美味しく、栄養価も高い。しかも農作物は大量に栽培している。同じく家畜も多数飼育されている。つまりクマにとって“収穫”は容易で、1日中動き回って餌を探す手間が省けるわけである。コスパを重視すれば、人里に出るのがもっとも適している。そう考えると、クマの人里出没が相次ぐ現状を説明できるのではないか。そして人間もあまり危険でないことに気づいたのではないか。それどころか積極的に餌を提供してくれる観光客もいる。もはや人里は、美味しい餌が多くて安全な新天地だと学習してしまったのかもしれない。そのうちクマは、人間を簡単に捕まえて食べられる餌(しかも美味しい?)と気づくかもしれない。そうなれば、積極的に人を襲うようになる? あまり想像したくない未来像である。
(全国で相次ぐ熊被害…駆除か共生か、分断される世論)
全国各地で熊の出没が相次ぎ、人的被害が後を絶ちません。住宅街にまで現れ、平穏な日常を脅かされるようになり、恐怖を感じている人も少なくないでしょう。方で、人里に下りてきた熊が駆除されると、自治体には「かわいそうだ」といった抗議の電話が殺到することもあります。人間の命か、動物の命か──。弁護士ドットコムニュースが熊に関する情報提供を呼びかけたところ、全国の読者から70件を超える意見や体験談が寄せられました。被害に苦しむ住民の悲痛な叫び、都会の声への憤りなど、生々しい本音がつづられていました。被害が頻発する地域に住む人にとって、熊は決して「かわいい」存在ではありません。いつ命を奪われるかわからない、現実的な脅威になっています。「実家で新聞配達をしていた方が早朝、庭の木から降りてきた熊に襲われて数十針縫う大怪我をされました」(50代男性)。北海道からはさらに切実な声が届きました。「札幌市内に熊が出ました。住宅街に突然現れて襲われた人がいて、ニュースにもなりました。子どもを会社まで送迎するなど、本当に怖かったです。熊に殺されるなんていう最期は考えられないです」(北海道・60代女性)。一度人を襲ったり、人間の食べ物の味を覚えたりした熊の行動は予測することが困難です。「熊は満足感を得た事象(エサのある場所を知ったこと、人を攻撃し勝ったこと等)を繰り返すと言われています。人的、物的な被害を防ぐためには『かわいそう』では済まされない対応が必要不可欠です」(岩手県・60代男性)。身近な脅威と感じている人にとって、「人命第一」は当然の結論であり、駆除はやむを得ないとの考えが強いようです。被害の現実から距離のある都市部などでは「駆除はかわいそう」といった意見も聞かれます。現場に近い人々からは強い憤りと「断絶」が語られました。秋田県の佐竹敬久知事(当時)は2024年12月、悪質なクレーム電話への対応をめぐり「もし私が電話を受けたら『お前のところに今(熊を)送るから住所を送れ』と言う」などと発言し、話題を呼びました。この発言に賛同する声も多く寄せられました。「佐竹知事の発言を支持する。大体人間に危害を加えるのである。殺処分の一択である」(50代男性)。「『射殺するのはかわいそう。もっと別の対策を考えるべき!』と言う輩は実際住んでみて、いかに怖いか、死ぬ思いをするか感じてほしい。プーさんみたいな可愛い熊はいません」(高知県・60代)。中には、こんな厳しい意見も。「人里に降りちゃった熊を駆除することは必要だと思うし、ハンターさんへの支援をしっかりするべきだと思う。可哀想って言う人は自分から熊のいる山の中で寝起きして、実際に熊に食べられてみたらいいのではないでしょうか」(神奈川県・30代女性)。また、「猟友会に日当1出勤2万、駆除したら50万ぐらい出してほしい」(関西・60代女性)とハンターへの支援強化を求める切実な声もありました。一方で、駆除一辺倒の考え方に疑問を呈し、問題の根本は人間側にあると指摘する声も少なくありませんでした。「熊の生活圏を人間の都合で壊している事が原因なので、街に降りて来た熊を狩るよりも熊が街に降りなくても安心して食べられる餌場や住処を森に確保してあげることだと思います」(沖縄県・40代女性)。メガソーラー建設などによる森林伐採が、熊の住処や食料を奪っていると考える人もいるようです。「空き家がたくさんあるのに、家を作り続けないと経済が回らない日本。そのしわ寄せが熊だけではなく、自然や野生動物も壊しています。根本からみんなが考えないと崩壊します」(埼玉県・40代女性)。「熊は人間が何もしなければ襲うことはありません。熊に襲われるのは人間のエゴが招いたことで自業自得です」(福岡県・60代男性)といった声のように、人為的な自然破壊に危機感を強めている人もいました。さらに、熊被害を解決するアイデアとして、「山にどんぐり、実のなる木、サツマイモなど、手を入れなくても育つものを植える」(50代女性)。「食品ロス対策で山奥にドローンで廃棄食品をお届けできないのか」(神奈川県・50代女性)。といった具体的なアイデアも寄せられています。寄せられた意見の中には「人と害獣の共生など夢に過ぎない」という意見がある一方で、「元々は野生動物が生息しているエリアに人間が勝手に入っていったのだから、危害があっても仕方ない」と達観する声もありました。地域で安心して暮らすためには、駆除か共存かという二者択一ではなく、熊との関わり方を社会全体で真剣に考える必要がありそうです。
(住民がクマを“ストックで退散”:宮城)
宮城県内でクマの目撃情報が相次いでいる。栗原市の山中でキノコ狩りに入ったまま行方が分からなくなっている女性の捜索も続いているが、発見には至っていない。6日午前7時30分ごろ、加美町羽場の路上で、散歩中の近隣住民が体長1メートルほどのクマ1頭と遭遇した。クマは住民に向かってきたが、住民が両手に持っていたストックを掲げて威嚇したところ、北側にある畑へ逃げたという。また、同日午前9時ごろには、仙台市泉区小角でクマ3頭が目撃された。クマは敷地内の柿の木に上って実を食べているところを住民に目撃され、その後、北側の竹やぶへ逃げたという。いずれもけが人は確認されていない。一方、3日に栗原市の山中で発生したクマによる死亡事故で、女性と一緒にキノコ狩りに入山し行方不明となっている70代女性の捜索は、6日午前8時30分からパトカー2台とヘリコプターで行われているが、発見には至っていない。
(住宅街のクマ、けさの段階で子グマはワナにかかっておらず:山形)
6日に山形県米沢市丸の内の住宅街にクマ2頭が出没し、そのうち子グマとみられる1頭が捕獲されずにいた件で、市は先ほど現場を確認したところ、子グマはワナにかかっていなかったということです。これからドローンを飛ばし、上空から子グマが現場にいるかを確認します。親グマとみられるクマは、6日の夕方に近藤米沢市長が緊急銃猟を許可しましたが、その後箱ワナに入り、捕獲されていました。現場は米沢市の中心住宅街で、上杉伯爵邸の西側の空き家敷地内のやぶです。
(住宅にクマか、風除室のガラス割れ動物の毛散乱:北海道)
北海道八雲町の住宅で2025年10月3日、住宅の風除室のガラスが割れているのが見つかり、警察はクマによる被害とみてパトロールを強化しています。八雲町熊石泊川町で10月3日午前7時すぎ、80代の住人女性から通報を受け駆けつけた警察官が、風除室のガラスが割れているのを発見しました。周辺には動物の毛が散乱していて、役場職員が確認したところ、クマのものである可能性が高いことがわかりました。八雲町熊石地区では9月以降、クマの目撃情報が78件寄せられていて、北海道は10月3日から11月2日にかけて「ヒグマ注意報」を発出し、注意を呼びかけています。
(JR信越線で貨物列車がイノシシ?と衝突:新潟)
5日午前5時40分ごろ、JR信越線の越後広田-長鳥で大阪発新潟行きの貨物列車がイノシシとみられる動物と衝突した。乗員1人にけがはなかった。JR東日本新潟支社によると、柏崎-塚山の下りで一時運転を見合わせた。普通列車4本が遅れ、約100人に影響が出た。
(線路上の電柱にタヌキ、西武池袋線で一時運転見合わせ:東京)
5日午後0時20分ごろ、東京都練馬区の西武池袋線練馬高野台―石神井公園駅間の線路上で、電柱に登っていたタヌキの撤去作業のため、池袋―所沢駅間と西武有楽町線、豊島線で運転を見合わせた。池袋―所沢駅間と豊島線は約25分後、西武有楽町線は約2時間後に運転を再開した。西武鉄道によると、タヌキは作業員が電柱にはしごをかけて、棒でつついて下に落とした。地面に落ちたタヌキは走り去ったという。西武鉄道には5日午前8時ごろ、「何かが電柱に引っかかっている」と連絡が入った。カラスが集まっていたことから、当初は小動物の死骸とみていた。だが、確認したところ、生きているタヌキで動き回って落下する可能性があったため、電車の運転を止めて対応に当たった。撤去作業で上下計80本が運休・部分運休し、計34本が最大39分遅れ、約1万4000人に影響した。
(クマが線路ふさぎ運休続く:岩手)
線路上に列車と衝突したとみられるクマが横たわり、JR花輪線は運休となっています。JR東日本によりますと、3日午後9時41分ごろ岩手県八幡平市のJR花輪線・兄畑駅と田山駅の間で、下り普通列車がクマと衝突しました。列車はその場で車両点検を行い、異常がないため運転を再開しました。その翌日の4日午前6時ごろ、上りの始発普通列車が兄畑~田山駅間を走行中に線路に小ぶりのクマが線路上に横たわったまま動かないでいるのを発見し、列車は停止しました。クマの生死は確認できていません。前日に下り列車と衝突した個体と推測されます。列車は兄畑駅まで戻り、乗客3人はタクシーで移動しました。4日午前9時現在も、線路上にはクマが横たわったままとなっていて、JR花輪線は上下2本の運休と、3本の区間運休を決めました。JR東日本が関係職員や猟友会を手配して線路上のクマを撤去することにしていますが、運転再開のめどは立っていません。
(ジビエ調理のこつ解説:長野)
ジビエ(野生鳥獣肉)普及や魅力発信などを行う一般社団法人日本ジビエ振興協会(茅野市)は2日、茅野市北山のフランス料理店で「蓼科ジビエセミナー」を初めて開いた。同協会が開発した、解体や冷蔵ができる「ジビエカー」を使った鹿の解体や、ジビエを上手に調理するこつの解説があった。
(立民道連のシカ対策本部、加工センター視察:北海道)
エゾシカの食害が深刻化していることを受け、立憲民主党道連の「エゾシカ政策対策本部」は25日、浦臼町のジビエ処理加工センターで現地視察を行った。同センターでは、町内や近隣市町村で捕獲されたエゾシカを食肉に加工して出荷している。この日は同党の衆院議員や道議ら10人が参加し、エゾシカの解体工場や残りかすを微生物が分解して減量化する施設を見学。担当者からは「エゾシカの搬入量が想定を超え、人手不足になっている」などと現状の課題についての説明も受けた。同本部は道や国への政策提言も視野に検討を進める考えだ。神谷裕衆院議員(道10区)は視察後、「農業被害もある中で野生鳥獣とどう向き合うかが課題。エゾシカの利活用を含め、循環できる形にしたい」と述べた。
(鳥獣害に立ち向かう料理人、ジビエ活用で「名物に」:神奈川)
丹沢の山々に囲まれ、増え過ぎた野生動物の食害に農家が直面している秦野市。中華料理店を営み、猟師でもある三浦義政さん(54)は、鳥獣害被害対策としての狩猟と野生鳥獣肉(ジビエ)の活用の両立を模索する。
(命を語る一皿、山野に分け入り自ら食材を集める料理人:福島)
料理人・平山真吾は、順調だったレストランを一度閉め、理想の一皿を提供するための一歩を踏み出した。山に分け入り自ら食材をとり育てる平山が相手にするのは福島の自然。原発事故後の福島には「食べられない命」というものがあった。自らの手で得た命に新たな価値を見出す料理の形を模索している。料理人・平山真吾は、順調だった店にあえて終止符を打った。「寂しさというよりかは、期待しかない。マイナスイメージでお店をたたむわけじゃないので」と話す。平山は、数年前から山や森に入り食材を集め始めた。「実際こういうところに、こういうのが生えていると自分も体験しながら、それをお客さんに伝えられたら、すごく良いのではないかと思って」と理由を語る。山の案内役を担うのが天然食材ハンターの小豆畑浩稔(あずはたひろとし)。希少な食材がとれる場所を自分の足で見つけてきた小豆畑は、本来、決して他人の同行は許さない。しかし、平山だけは特別だ。「お店も改装して土地も買って、天然食材に全部振り切って、どれだけの時間とお金を使ったかっていうのは、想像できるので」と小豆畑はいう。春山に芽吹く山菜の数々は、一般的に使われないクセの強い食材も多い。小豆畑との出会いが平山を変えた。レストランを一度閉め、理想とする料理を模索し始めた理由の一つだ。平山は「自然の香りとかを嗅いだ時に『これ使えそうだな』とか、景色だったりとか土だったり、自然界に触れていると料理のイメージが湧いてくる」という。平山の新たな料理は、レシピ帳や厨房からは始まらない。一皿の始まりは、その手のひらにある。命をとるだけではなく、育てることも平山の料理の一部。放棄された畑に手を加え、ブルーベリーを収穫している。「大変なのですよ。地味だけど、一切薬とかもかけてないから虫も食べちゃうし、鳥も食べるし」と平山はいう。厨房では気づけない食材にかかる手間や苦労。獲る命も、育てる命もある。すべてを一皿の上で頂く。それが新しい料理の理想形…のはずだった。福島には、どうしても皿に乗せられない命がある。「生きるのに必死なわけですから、それは残酷。残酷というよりかは、ただただ殺すっていうのは悲しい」と話す平山。原発事故後、福島の野生動物は出荷制限・摂取制限がかけられた。(※現在では一部制限が緩和)未だにこの土地には、命を奪っても料理に出来ないものがある規制の中で、ただ静かに消えていく命が。この矛盾と向き合うことが平山の覚悟だ。新しい料理を表現するため、必要だった店の再構築。福島県内で初めてのジビエの加工施設も整備する。制限などが解除されれば、放射能検査をした野生動物の提供が可能になる。平山は「今まで野菜や米、海産物が解除になっていくなかで、ジビエだけが解除になっていなかった。加工施設が規制解除の、1つの足がかりになることを期待しています」と話す。理想を形に変えたレストラン「四季彩 平山」。最もこだわるのが“火”。「素材に対しての火入れっていうのは、本当に生かすか殺すかになってしまう」という。以前は手の込んだ調理や複雑なソースが自慢だった。今は、それ以上に素材の声を聞く。『食材をいかす』それは奪った命にもう一度意味を与えること。「自然界から少しだけ、僕らが食べる分だけおすそ分けして頂いた命を、その生命力をうちでまたさらに食べて頂く人の生命力の返還してもらえればいいかなっていう考えで、いま料理しています」と平山はいう。平山は、自ら食材を集め自然での体験を伝える。皿の向こう側にある命の物語を。森で手にした命も、畑で育てた果実も、語られずにただ消えていく命さえも、平山はすべてを受け止め皿に乗せる。「普段、普通の方が絶対立ち入らないようなとこに入っているので、そういう背景を思い浮かべながら食べていただくことで、より一層おいしさと命をいただくっていうことの実感がすごく伝わるのではないかと思います」と平山は話す。届けるのはただの『おいしさ』ではない。自然の豊かさや命と向き合う日々、そして福島という土地が抱える現実。平山の皿が語り掛けている。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午後1時50分ごろ、栗原市花山本沢御堂にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、7日午前8時50分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根町三番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、7日、白石市福岡蔵本箕輪田一番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午前10時10分ごろ、栗原市栗駒沼倉上田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午後5時15分ごろ、仙台市泉区小角館にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午前6時45分ごろ、栗原市鶯沢南郷久保にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、6日夜、栗原市鶯沢南郷広面にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、7日午前6時ごろ、富谷市穀田丸森一番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前9時ごろ、仙台市泉区小角鹿にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、7日午前7時38分ごろ、色麻町王城寺八原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、6日、白石市福岡蔵本箕輪田一番にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、6日午後5時40分ごろ、富谷市富谷坂松田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、6日午後3時55分ごろ、栗原市一迫真坂中川原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、6日午後4時15分ごろ、栗原市栗駒文荒砥沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前10時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子寺にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前8時30分ごろ、仙台市青葉区郷六葛岡にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前5時15分ごろ、仙台市青葉区上愛子中遠野原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午後9時10分ごろ、仙台市青葉区上愛子大道にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午後2時15分ごろ、仙台市青葉区上愛子大道にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午前6時ごろ、仙台市青葉区芋沢本郷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午後5時40分ごろ、仙台市太白区秋保町馬場野尻町北にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、6日午後0時45分ごろ、栗原市一迫土川にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午後2時30分ごろ、仙台市泉区根白石行木沢東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、6日午前7時20分ごろ、富谷市今泉松木沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、5日午後5時ごろ、栗原市一迫平館にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、5日午後5時ごろ、色麻町一の関にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、5日午前9時ごろ、栗原市栗駒沼倉にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、5日午前9時30分ごろ、栗原市栗駒沼倉上田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、4日午後4時30分ごろ、大崎市鳴子温泉鬼首八幡原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、4日午後1時20分ごろ、登米市東和町錦織川端にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、4日午後3時30分ごろ、栗原市一迫真坂畑中にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午後6時10分ごろ、仙台市青葉区芋沢大竹原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午後4時30分ごろ、仙台市泉区小角日陰にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午後2時20分ごろ、仙台市泉区根白石蒲沢東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午後2時15分ごろ、仙台市青葉区上愛子北原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午前11時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子白沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午前9時30分ごろ、仙台市青葉区大倉樋渡にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、3日午前5時45分ごろ、仙台市青葉区赤坂3丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
松島町によると、3日午後4時35分ごろ、松島町幡谷地蔵にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、3日、白石市福岡八宮不忘山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午後9時50分ごろ、仙台市太白区茂庭中ノ瀬東にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
村田町によると、3日午前11時30分ごろ、村田町村田鎌研沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、3日午前9時30分ごろ、栗原市栗駒沼倉上田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、3日午前10時ごろ、色麻町黒沢北條にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、3日午前5時40分ごろ、仙台市青葉区赤坂3丁目にクマが出没しました。
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10/3
(住宅街にクマ出没、逃げようとした女性が転倒してけが:岐阜)
2日正午ごろ、飛騨市神岡町の住宅街でクマを目撃し逃げようとした女性が転倒してけがをしました。市によりますと、2日午後0時15分ごろ、飛騨市神岡町館野町にツキノワグマが出没し、自宅の庭から目撃した40代の女性が、逃げようとして転倒し、右手にけがをしました。クマは、すぐにその場から離れたということで、大きさなどは分かっていません。これを受けて、市では警察や、猟友会らで編成する市鳥獣被害対策実施隊と警戒パトロールを行い、周辺の小中学校の児童生徒の保護者にはメールなどで注意を呼びかけました。市によりますと、市内の今年度のクマの目撃状況は2日現在で38件ということです。
(「地域ぐるみで寄せ付けない環境を」市長が呼びかけ:富山)
富山市でクマの出没が相次ぐ中、藤井市長は「地域ぐるみでクマを寄せ付けない環境作りをしてほしい」と呼びかけました。富山市 藤井市長「今年は住宅地においてもクマが出没するという可能性が十分考えられておりますので市民のみなさんには地域ぐるみでクマを寄せ付けない環境作りをしていただく。実のなる木の伐採だとか雑草の刈り取りですね」。藤井市長はきょうの定例会見で、県内でクマの出没や痕跡の発見が相次いでいることを受け、自己防衛に努めてほしいと呼びかけました。また、富山市の一部地域では今年7月からAIカメラがクマを識別すると防災無線で知らせるシステムが運用されています。これまでに山田地域で1度クマの姿を捉えていて、藤井市長はこのシステムを継続し地域での警戒体制の強化につなげていきたいとしています。
(「たとえ20kg弱のクマでもスピードが速すぎて、人間が勝てるはずがない」)
各地でクマによる人身被害が後を絶ちません。しかし実際のところ、クマはどのようにして人を襲うのでしょうか? 今回は編集プロダクション・風来堂の著書『ドキュメント クマから逃げのびた人々』から一部を抜粋し、実際にクマに襲われた当事者の生の声をご紹介します。日本は周囲を海に囲まれた島国でありながら、地形的には山間部も多く、北海道をはじめとして全国各地にクマが生息する。クマと人が接触することによる事故も度々発生しているが、中でも顕著なのが東北地方だ。2024(令和6)年度のクマ類による人身被害の発生状況を見ると、東北地方の中でも秋田県が9件ともっとも多く、次いで岩手県が8件と続く(環境省「令和6年度クマ類の出没状況等について」より)。岩手県岩泉町に住む佐藤誠志(当時57歳)さんも、そんなクマ被害に遭遇した一人。佐藤さんは「原生林の熊工房」という名のネットショップを経営している。扱っているのはペット用品の他に、キノコや山菜など、ご当地の美味しい食材だ。毎日午前3時に起きると山に向かい、熟知したポイントを回って山菜類を採取する。山を下りた午後は採ってきた食材の加工や商品の梱包作業をし、夜は自身が運営するYouTubeチャンネルのための動画編集やSNSでの情報発信に時間を費やす。佐藤さんは生まれたのも同じ岩泉町。地元の高校を卒業後、一旦は東京にある会社に就職したが、1年後には故郷へUターンしてスキー用品を扱う会社に転職した。その後、盛岡市内の食品加工会社に転職。リンゴのレトルト食品を作る仕事に従事していたが、その会社がなくなったことで今度は盛岡冷麺のシェアではナンバーワンの会社に移籍。そこで食品の包装作業に取り組んでいた。その間も休日などは趣味の山歩きを続け、その様子を動画撮影してはYouTubeチャンネル「原生林の熊」にアップし続けていた。それらが少しずつ注目を集めるようになり、やがて佐藤さんが採取した山菜やキノコが美味しそうだということで所望する人たちが現れた。そうしたリクエストに応えるため、会社員の傍ら通販も手がけるようになった。採ってきた山菜類を加工し、真空パックにする技術はサラリーマン時代に学んで手慣れたものだ。原生林の熊工房の商品は確実に顧客数を増やしていった。そんな佐藤さんに転機が訪れたのは、3年前。56歳のときだった。地元の町議会議員からの「地域おこし協力隊に参加してほしい」との要請を受けて会社を辞め、地元の美味しいものを全国に発信する「原生林の熊工房」の仕事に本腰を入れることにしたのだ。2014(平成26)年に開設されたYouTubeチャンネル「原生林の熊」を見てみる。最初の頃は、飼っている北海道犬の愛らしい姿や、地元周辺にそびえる山々の景観を紹介する動画が中心だった。そこから次第に山菜採りの様子や、採ってきたものをレトルト加工する様子なども動画に収めていくようになる。そして、2023(令和5)年9月28日に衝撃的な出来事が起こる。冒頭で紹介したクマとの遭遇である。その場所は、岩泉町の東側、盛岡市との境界に広がる早坂高原だった。「あの日もマイタケを採るところをYouTube用に撮影してたんです。そうしたら、先の方でガサガサッと音がしたんで、イヌだと思った。一匹連れてきたイヌを離していたから、そいつが戻ってきたんだと思って『おーい!』って声をかけたら、8mばかり先のところでササが2カ所動いたんですよ。あっ、これはイヌじゃないと思った瞬間、子グマがパーってカラマツの木に登ったんです。それでこっち側に母グマがいるのが見えて。『あぁ、ダメだこりゃ。オレは今日やられるわ』って、その瞬間に覚悟した」。これまでにも友人たちから「お前はいつかクマに襲われるぞ」と言われていたという。毎日のように山に分け入り、美味しいものばかり採ってきているから、いつかそのしっぺ返しが来るだろうと。地元では「子グマが木に登ったら、母グマに襲われると思え」という教訓もあり、もちろん佐藤さんもそれを知っていた。その日は唐突にやってきた。常日頃から覚悟はしていたので、何度か脳内でシミュレーションをし、気持ちの準備だけはしていた。動画の中で手にした棒切れは山歩きのための杖だったが、武器になるものはそれしかない。それを力の限り振り回して、相手に叩きつけた。「いざ襲われるってなったら、人間はクマに勝てません。向こうが本気で怒っていたら、たとえ20kg弱のクマでもスピードが速すぎて、勝てるはずがないんです。イヌの20kgとはわけが違う。イヌはかじるだけだけれど、クマには爪があって、スピードがあって、何しろパワーが桁違い。だから、人間にできるのはハッタリしかない」。佐藤さんはそばに生えていた太いミズナラの木を盾がわりにして、その背後へ回り込んだ。だが、クマも回り込んでくる。受け身になってはいけない。ここはアドレナリンを高めて気持ちで勝つしかないと考え、先制攻撃を仕掛けた。頼りになるのは一本の棒っ切れだけ。覚悟を決めて叩き続けた。人間の心理としては、クマと遭遇したらどうしても逃げ出したくなるだろう。8m先にクマがいるのを見かけて、その場に留まっていられる者などいない。しかし、どんなクマ対策の文献を読んでも、視線の合ったクマに背を向けて逃げるのはまずいと書いてある。たとえ逃げたとしても、絶対にクマの方が脚が速い。逃げたところですぐに追いつかれ、うしろからガバッとやられてしまう。「それが分かってるんで、もう逃げても無駄だから『イチかバチかカマそう』と思って叩いた。こういうときはいつも以上の集中力が発揮されるもんで、鼻先に命中したんですよ。でも、当たったのに向こうは全然ひるまないで何度も襲って来るんです。『しつけぇなあ、長げぇなあ』と思いながら棒を振り上げた瞬間に間合いに入られて、腕にかじりついてきたから『あぁ終わりだ、もうダメだ……』と観念しかけたんだけど、そうしたらパッて離れて逃げていっちゃった」。間一髪のところでの命拾いである。なぜ逃げていったのか、その理由は分からない。子グマが心配だから戻ったのか、棒で叩かれたのが思ったより痛かったのか。クマだって必死なのだろう。佐藤さんは「子連れのクマに襲われた場合、だいたい2回目がある」と言う。一旦は子グマのところへ戻って、子グマの安全を確認したら、再びダメ押しをしに来るのだとか。過去にも、一人が襲われて、道路に上がって介抱をしていたところにまた戻ってきて、二人ともやられてしまったという例もあったそうだ。とにかく、1回の襲撃だけで去っていってくれたのは、運が良かったと言うしかない。ネットショップでの取り扱いはないが、「原生林の熊工房」の実店舗では、クマ鈴やクマ除けスプレーなどの対策グッズも販売している。実際にクマと格闘した店主が語る商品の説明には説得力がある。山菜採り用の竿状のポールなど、他の用途の道具でクマ対策にも使えるものも取り扱っている。
(国内初、生分解性資材による「防獣ネット施設」:愛知)
株式会社豊栄工業は、防獣ネット施設に使用される資材(ネット、アンカー、ロープ、結束バンド)をすべて生分解性プラスチック原料から製作し、高さ2m・長さ約100mの囲い型構造として設置しました。この規模と構成による生分解性資材の実証評価は、国内初の取り組みです。2025年9月27日、愛知県北設楽郡設楽町で開催された「どんぐり山大作戦植樹イベント(共同主催:国土交通省中部地方整備局 設楽ダム工事事務所、愛知県、設楽町)」にて、施工性・耐久性・環境適合性の検証を行いました。日本の林業現場では、担い手の減少と高齢化が進行しており、特に急峻な山間部での作業は年々困難さを増しています。防獣ネットの設置においても、資材を担いで斜面を登り、数年後に獣害の影響がなくなった後に再び資材を解体・回収して山を下りるという一連の作業は、現場の負担を大きくし、持続的な森林保全活動の障壁となっていました。近年では、こうした作業負担を軽減するために、ドローンによる資材運搬の実証が各地で進められています。たとえば島根県美郷町では、苗木や防獣資材の運搬にドローンを活用し、急斜面での作業時間を大幅に短縮する取り組みが始まっています。林野庁も、急傾斜地での苗木運搬や獣害防止柵の設置にドローンを活用するマニュアルを公開するなど、技術導入を後押ししています。しかしながら、ドローンによる省力化が可能なのは主に「設置時」であり、数年後の資材解体・回収作業には依然として人手が必要です。特に山林では、資材の劣化や地形の変化により、撤去作業が設置時以上に困難になるケースも少なくありません。こうした課題に対し、株式会社豊栄工業は、ネット・ロープ・アンカー・結束バンドといった防獣ネット施設の構成資材すべてに生分解性プラスチック原料を採用。高さ2m・長さ約100mの囲い型構造として設置し、2025年9月27日(土)に愛知県北設楽郡設楽町で開催された「どんぐり山大作戦植樹イベント」にて、国内初の実証評価を行いました。
(イノシシ1頭捕獲、9月30日から目撃相次ぐ:秋田)
秋田市で2日、イノシシ1頭が捕獲されました。秋田市では、9月30日からイノシシの目撃が相次いでいました。警察が警戒を続ける中、10月2日午前8時20分ごろ、秋田市楢山登町の住宅の敷地でイノシシ1頭が捕獲されました。今回捕獲されたイノシシと、市内各地で目撃された個体が同じであるかは分っていません。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午後5時ごろ、仙台市泉区根白石町尻道下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午後4時ごろ、仙台市太白区茂庭大沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午後3時40分ごろ、仙台市太白区秋保町長袋獺沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後8時20分ごろ、仙台市太白区秋保町境野上戸にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、2日午後0時ごろ、色麻町伝八・除地区にクマが出没しました。
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10/2
(農作業中クマに襲われ負傷:岩手)
30日午後1時半ごろ、遠野市土淵町のデントコーン畑で、農作業中の同市の女性(72)がクマに襲われ、右腕を負傷した。遠野署によると、クマは畑の中から現れた。
(クマに襲われる、78歳女性けが:長野)
クマの出没が相次いでいます。長野県は9月27日に人身被害があった長野地域と里地での目撃情報が増えている北アルプス地域に「出没注意報」を出しました。長野地域では9月27日、長野市戸隠の畑で78歳の女性がクマに襲われ、けがをしました。女性が農業用ハウスに入ろうとしたところ、中から親子とみられるクマが出てきたということです。北アルプス地域では、20日までの1週間に里地での目撃が15件と前の週の1.5倍以上となっています。今年はドングリなどが不作とみられます。えさを求めて里地への出没が増える可能性があり、県が注意を呼びかけています。
(クマに襲われるも石を投げ大声で追い払う:新潟)
新潟県湯沢町で28日、男性がクマに襲われましたがケガはありませんでした。警察によりますと28日午前11時半頃、「投網をしていた男性がクマに襲われた」と男性の家族から通報があったということです。男性は湯沢町土樽にある大源太川で投網をしていたところクマに襲われ、爪が男性のつけていた水中メガネに当たりましたが、ケガはありませんでした。男性の同伴者が声を出したり石を投げたりしたところ、クマは逃げていったということです。現場は民家から約150メートルの場所であることから、警察は注意を呼びかけています。
(おりの中のクマにひっかかれ、猟友会の76歳が手に軽傷:秋田)
29日朝、横手市の山でおりに入ったクマの様子を確認していた猟友会の76歳の男性がクマにひっかかれ、手に軽いけがをしました。警察によりますと、29日午前6時半ごろ、横手市山内筏の山の中で、箱わなのおりに入ったクマの様子を確認していた猟友会の76歳の男性が、クマに手をひっかかれました。男性は左手の甲のあたりにけがをして自力で横手市内の病院を受診し、けがの程度は軽いということです。その後、市や猟友会の関係者が現場のおりの中で男性をひっかいた体長1メートルほどのクマ1頭を確認したということです。現場は、秋田自動車道の上り線の山内パーキングエリアから北に400メートルほどの山の中です。横手市によりますと、現場近くでは最近、クマによるクリの食害や田畑への侵入が確認されていて、男性は、29日朝から猟友会の仲間3人で山に設置していた箱わなの確認を行っていたということです。県によりますと県内では、ことしクマに襲われるなどして1人が死亡し、今回の被害で、けが人は17人になったということです。県は、県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を出して警戒を呼びかけています。
(山中で獣害用わなにクマ、3発撃たれるも猟友会の80代男性を襲う:岐阜)
岐阜県飛騨市で27日、80代の男性がワナにかかったクマに襲われて大けがをしました。27日午前11時ごろ、飛騨市神岡町東漆山の山中で獣害対策用に仕掛けたワナを見回っていた猟友会のメンバーがワナにかかった体長約140センチのオスのツキノワグマ1頭を発見しました。クマを捕殺するため他の猟友会のメンバー5人も駆け付けて猟銃を発砲し3発をクマに命中させました。クマはうつ伏せに倒れ猟友会の80代の男性がとどめを刺そうと近づいたところ、倒れていたクマが体を起こしたため、男性が驚いて転んでしまい、クマに襲われたということです。男性は頭から耳のあたりを引っかかれたほか右手をかまれるけがをしました。男性を襲ったクマはその場で捕殺されました。飛騨市は、冬眠を控えたクマが栗や柿などを探し回って活動的になる時期なので山の周辺に出かける際はクマと遭遇する可能性があるとして注意を呼びかけています。
(歩行中の60代女性、クマに襲われ軽いけが:福島)
福島県湯川村で27日夜、1人で歩いていた60代の女性がクマに襲われ、ひじをひっかかれて軽いけがをしました。 警察が周辺をパトロールするなどして注意を呼びかけています。警察によりますと、27日午後9時ごろ、福島県湯川村浜崎の村道で、村内に住む60代の女性が1人で歩いていたところ、暗がりから突然出てきたクマに襲われました。女性は左ひじをひっかかれて軽いけがをしましたが、命に別状はなく、みずから警察に通報しました。警察は周辺をパトロールするなどして注意を呼びかけています。現場はJR笈川駅から北西におよそ1キロの住宅や畑が点在している地域です。
(買い物帰りの50代女性がクマに襲われ搬送:新潟)
新潟県阿賀町で30日、50代の女性がクマに襲われてケガ、救急搬送されました。女性がクマに襲われたのは阿賀町津川の路上です。警察によりますと、30日午後7時10分ごろ、女性が道路を歩いていると体長約1.2メートルのクマに襲われ、両腕をかまれたり、引っかかれたりし出血するなどの傷を負って救急搬送されました。女性は阿賀町に住んでいて、買い物の帰りに1人で歩いていたところをクマに襲われたということです。「右前方からクマが現れ、クマが馬乗りになってきた。かまれたり、引っかかれたりしたので、傘で応戦したらクマは逃げていった」と話しているということです。女性は現場付近の民家に助けを求め、民家の住民が、119番通報しました。女性は、右腕をひっかかれ、3か所くらいから出血。また左腕をかまれていて4か所くらいから出血していたということです。女性の腹部にはひっかき傷があったということです。消防によると女性は搬送時、意識はあるということです。ケガの程度などは分かっていません。現場は民家のすぐ近くです。警察は阿賀町と連携して付近の住民に注意を呼び掛け、警戒活動を行っています。
(栗拾いの男性がクマに襲われけが:青森)
青森県などによりますと、1日午前10時45分ごろ、むつ市川内町で「栗拾いをしていた人がクマに顔、鼻付近を引っかかれた」と、警察や市などに通報がありました。被害にあったのは80代の男性で、自ら病院に向かい受診したということで、命に別条はありません。男性は栗拾い中に体長不明の子グマ2頭と遭遇し、このうち1頭に鼻付近を引っかかれたと見られています。現場は、むつ市川内町の観光ホテル付近で、関係機関が警戒にあったています。むつ市では、ことしクマの出没が相次いでいて、9月30日には大畑地区で9頭が目撃されるなど、1日で13件・27頭の目撃情報が寄せられていました。先月21日にも大畑地区の畑でクリ拾いをしていた80代の女性がクマに襲われ、顔にけがをしていました。
(散弾銃用の実包を不正に貯蔵したか、銃砲店を経営する会社と会社役員の男性ら2人を書類送検:東京)
射撃や狩猟に使う散弾銃用の実包を不正に貯蔵したなどとして、警視庁は銃砲店を経営する会社と会社役員の男性ら2人を書類送検しました。火薬類取締法違反の疑いで書類送検されたのは、東京・渋谷区の銃砲店を経営する会社「FRC」とこの会社の役員の男性(52)ら2人です。この会社と男性らは今年1月、法律で定められた店舗で貯蔵できる限度数の1万個を超えて、射撃や狩猟に使う散弾銃用の実包2万2600個を不正に貯蔵した疑いがもたれています。また、販売帳簿に仕入れ日や数量に関する虚偽の記載をした疑いももたれています。警視庁によりますと、男性らは去年6月、東京都が会社の火薬庫に立ち入り検査をした際に、発覚を免れるために帳簿の仕入れ数などを調整していたということです。任意の調べに対し、男性らは容疑を認めているということです。警視庁は、実包のずさんな管理は火薬類の事件事故に繋がる可能性があり、今後も取締りを推進していきたいとしています。
(猟銃の練習環境、道が射撃場調査:北海道)
道は1日、道内に21か所ある射撃場に対し、猟銃の練習環境に関する調査を実施していると明らかにした。ハンター育成策の一環で、今後は猟友会や市町村など関係機関にも環境整備のあり方について聞き取りを行う方針だ。鈴木知事が同日、道議会予算特別委員会で説明した。道野生動物対策課によると、射撃場には7月末から、練習可能な猟銃の種類や射撃できる距離などを文書で尋ねている。回答を分析した上で、現地調査も行う見通しだ。調査結果は関係機関から聞き取った内容と合わせて、練習環境の整備策立案に役立てるという。道内では、ヒグマの出没やエゾシカによる農業被害が増加。主にハンターが駆除を担うが、高齢化による将来の人材確保が課題となっている。
(「緊急銃猟」開始1カ月、対応困った:福島)
熊の出没や被害が多発する中、福島県内の市町村が1日に始まった「緊急銃猟」への対応に苦慮している。国が自治体に推奨するマニュアルを策定するとしている42市町村のうち、41市町村は整備できていない。生活圏に侵入する緊急時に迅速な駆除を図る制度だが、発砲許可の判断基準や住民の安全確保、警察・猟友会との調整など整理すべき事柄が多いためだ。木の実が凶作の今秋は冬眠を控えた熊が生活圏に出る事態が増えると懸念され、専門家は県による市町村の支援などが必要と指摘する。従来は市街地に熊が出没しても、警察官の命令などがなければ発砲できなかった。人への危害が迫った場合、市町村長の判断で猟銃による駆除が可能となった。環境省は7月に運用ガイドライン(指針)を公表。平時の準備や手順を示すマニュアルの策定を自治体に促している。福島民報社が59市町村に聞き取った結果は【表】の通り。策定済みは福島市のみ、策定中も12市町村にとどまった。田村市は大型野生鳥獣出没対応マニュアルを策定しており、今後、緊急銃猟に合わせた内容への改正を検討している。玉川村は農作物被害を念頭にイノシシや小動物に対応するハンターを確保しているが、熊を専門に扱う狩猟者はいない。村産業振興課はハンター派遣などへの県の支援を求めている。郡山市園芸畜産振興課は「どんな場所や状況なら銃猟を許可できるのか、関係機関と共有する必要がある」と指摘。国が開く訓練に出て情報を集める構えだ。熊の人身被害が今月に相次いだ喜多方市は10月1日の策定を目指している。ただ、市市民生活課は「市が発砲を認めてもハンターは人や建物に損害が起きる恐れがあれば拒否できる。運用面のハードルは高い」と実効性を疑問視する。東京電力福島第1原発事故の被災地は、ハンター確保に苦悩している。葛尾村は銃猟ができる9人の半数超が村外に避難している。猟銃を持っての移動は銃刀法で制約され、緊急銃猟には村内に住む有資格者で対応するほかない。村地域振興課は「急を要する場面で素早く駆除できるかは不透明だ」とみている。緊急銃猟で実動部隊を担うハンター側は、跳弾や誤射で人身・財物に被害が出た際の責任の所在などを懸念する。「市町村長が発砲を認めても現状では引き金を引けない」。県猟友会の芥川克己会長(76)=会津坂下町=は心境を明かす。動き回る熊を正確に狙うには、高い技術と豊富な経験が要る。通行規制や避難誘導が行われたとしても、市街地は銃弾が想定外の方向に跳び、思わぬ損害が出ないかを危惧する。環境省は「安全を確保した上で発砲するので、負傷者の発生は想定しにくい」としている。ただ、2018(平成30)年には北海道砂川市で、市の要請でヒグマを駆除したハンターが道公安委に免許を取り消された。県猟友会によると、ライフル銃や散弾銃を使う第1種銃猟免許の保有者は県内に約1800人いるが、減少傾向で高齢化も進んでいる。芥川会長は「扱える銃の種類を決めるなど運用には警察を交えた綿密な打ち合わせが必要だ」と強調。「銃を扱える専門職員を県が確保し、市町村に派遣する仕組みも必要ではないか」と指摘する。熊の生態に詳しい福島大食農学類の望月翔太准教授(野生動物管理学)は関係機関の役割分担や連絡体制、危険性の判断基準、責任の所在などを整理したマニュアルは制度の円滑な運用には欠かせないと強調。市町村と警察、ハンターの3者が共通認識を持つには、緊急銃猟が可能な地域を示した地図を作ることも有効と提案する。県によると、今年度の県内の熊の目撃情報は8月末までに661件。9月も1日4、5件の頻度であり、過去最多だった2023(令和5)年度の709件を超えるのは確実だ。今秋は熊が好むブナの凶作が見込まれ、人里に下りる個体の増加が懸念される。望月氏は人的被害が増える恐れは十分あるとした上で「県が専門家を派遣するなど市町村を支える仕組みが必要だ」と提言する。県は参考資料として、環境省の指針を解説し、内容をより具体化した「手引」を10月にも作成し、周知する。浜、中、会津の三地方で緊急銃猟制度に理解を深めてもらう机上訓練や実地訓練を開催する。
(「緊急銃猟」想定の訓練、自治体の判断で銃を使って駆除可能に:福井)
クマが市街地に出没した際に自治体の判断で銃を使って駆除する「緊急銃猟」を想定した訓練が28日、大野市内で行われ、関係機関が万が一の事態に備えました。訓練は、大野市内の集落で数日前から目撃されていたクマが、中学校の中庭に侵入した想定で行われました。警察や市の職員それに猟友会のメンバーなどが、自治体の判断で銃の使用が認められる「緊急銃猟」の手順を確認し、通行止めにする区間や発砲する位置などを検討していました。大野市農業林業振興課 帰山康一朗課長「今回のような訓練を繰り返してマニュアルを作った上で安全に実施できる確信が出来ないと実施しない」。ところで、県内では今年度に入って9月15日までに、381件のクマの出没が確認されています。
(不要な果樹伐採・ワナ設置「クマを寄せ付けない取り組み徹底を」:新潟)
今シーズン、新潟県内各地でクマの出没やクマによる人身被害が相次いでいて自治体が対応を強化しています。クマが目撃された長岡市の現場を取材しました。県内でクマの被害が増加する中、長岡市で9月26日、長岡市・警察・消防・猟友会が参加し、クマ出没警戒対策本部の会議が開かれました。県の発表によりますと、今年度に入り、これまでのクマの出没件数は1100件を超え過去最多に。さらに…26日朝、長岡市栃尾原町で体長約1mのクマ2頭が市道上で目撃されるなど、栃尾地域でも出没件数は去年の1.6倍に。15日には上の原町の自宅敷地内で40代男性がクマに襲われケガをする人身被害も発生しています。その原因として挙げられているのが…【長岡市鳥獣被害対策課 酒井億 課長】「非常に酷暑が続いて、食べ物が少ない状況が山間地においても発生していたのではないかと推測される」。8月、県が261地点を対象に行った調査結果では、クマのエサとなるブナの実は“凶作”で、今年はエサを求めて人里に降りるクマが増えているとみられています。こうした中、行われた26日の会議では、長岡市から不要な果樹の伐採徹底やワナの設置によるクマの捕獲を行う方針が説明されたほか、関係団体が連携してパトロールを行うことなどが確認されました。【長岡市鳥獣被害対策課 酒井億 課長】「一人ひとりが注意をして、クマを寄せ付けない取り組みを徹底していただいて、我々も必要な対策を講じていく」。増え続けているクマの出没。自治体の対策強化に加え、私たちも生ゴミを屋外に放置しないなど、クマに遭わない・寄せ付けないための対応が求められます。
(ドングリが「不作」、クマが人里に出没することが増える懸念も:長野)
秋にクマのエサになるもののひとつがドングリです。中部森林管理局が24日に公表した長野県内の国有林におけるドングリの実り具合によりますと、今年はブナが南信地域で「凶作」。北信と中信地域でも「不作」、ミズナラとコナラは県内全域で「不作」でした。過去3年では、今年のように凶作・不作だったことはなく、クマがエサを求めて人里に出没することが増えると懸念されます。被害も相次ぐ中、様々なクマ対策に注目が高まっています。鋭い目つきに!オオカミのような毛並み!野生のクマなどを音と光で撃退する装置・「モンスターウルフ」です。モンスターウルフを開発 太田精器 太田裕治代表:「(開発当初は)子供だましとか、オオカミのかかしとかよく言われたが、実際使ってみて効き目がないとのクレームは1件もない。問い合わせは年々増えている」。開発したのは、北海道の企業です。「モンスターウルフ」は全国各地で注目を集めていて、山形県では、今月から実証実験が始まりました。モンスターウルフには、目や尻尾にLEDライトがついています。動物が近づくと赤外線センサーで感知して、ランダムで流れる50種類以上の大音量の音で威かくします。モンスターウルフを開発 太田精器 太田裕治代表:「半径1キロ以上届く大きな音。オオカミの声、犬の声、得体の知れない機械音、人間の声も入っているので、近づくたびに音が変わり、動物は覚えられないと思うので慣れを防ぐ大事な要素」モンスターウルフは、1台60万円前後(税抜+作業費等)。レンタルもしていて、これまでに県内の3か所を含め全国で330台導入されています。モンスターウルフを開発 太田精器 太田裕治代表:「長野県の(主な)対策は電気柵かと思うが、柵の張れないところ=出入口、道路、河川など柵の間から侵入してくる場所にきっちり置くと、大音量までしなくても効果は出せると思う」。環境省のまとめでは、今年4月から8月末までの全国でのクマ被害は69人。最も被害者が多かった2023年度と同じペースです。このうち県内では、岩手県と並び全国で最も多い13人の被害が確認されていて、1人が死亡しています。今月22日には、クマに襲われた大桑村の60代の男性が全身にけがをするなど、被害が相次いでいます。クマ対策に有効な大きな音。今年の春にモデルチェンジした「ベアホーン」は、これまでの商品よりも大きい音を、より遠くに響くよう改良されました。音の大きさは130デシベル。これは車のクラクションよりも大きく、およそ800メートル先まで届くとされています。クマ対策に有効なのは、音だけではありません。アウトドア用品を扱うモンベルでは、およそ20のクマ対策グッズがあり、安曇野店では去年の倍ほどに売り上げが伸びています。クマの目や鼻にめがけて使う「ベアスプレー」が売れています。モンベル安曇野店 榧本高幸(かやもと・たかゆき)さん:「中はトウガラシの成分が主に含まれていて、クマに刺激を与えて逃がす。クマも逃げることが多いが、その間に我々も焦らずにクマから距離を取る。連休前にも商品は入ってきたが、週末、連休で全て完売した」。レンタルもしていて、10月上旬まで予約が埋まっているといいます。モンベル安曇野店 榧本高幸店長:「山に近い店なので元々問い合わせは多かったが、今年は8月の知床の事故を受けてクマへの危機感が高まっているのではないか」。クマを近づけさせないために代表的な対策グッズが「鈴」と「ホイッスル」。場所や状況によって使い分けると効果的だといいます。モンベル安曇野店 榧本高幸店長:「スタンダードなクマ鈴はリュックに取り付けるだけで歩けば音がなるので、簡単に自分の存在を知らせることができる。川のあるところを歩くときは、水の音で鳴っている鈴の音が消えてしまうことがあるので、そういう場合は笛(ホイッスル)で定期的に音を鳴らす」。ドングリの不作も重なり、エサを求めて人里に降りるクマが増える可能性もあります。モンベル安曇野店 榧本高幸店長:「一人で山に入る人は特に音が出なくなるので、鈴や笛を使うほか、一人になって静かな時にクマと鉢合わせると危険なので、家の近くにゴミ捨てに行くときなどにも音の鳴る物を身に付けると、ある程度の対策になると思う」。
(大型ネズミ「ヌートリア」、自治体が異例の対策:静岡)
生態系への悪影響や農作物被害の懸念から特定外来生物に指定されている南米原産の大型ネズミ「ヌートリア」が、静岡県西部で増えている。浜松市は今月、市民の手を借りて捕獲用のわなを設置する制度を開始。磐田市もジビエとして活用するため猟友会などと協定を結んだ。西から来たとみられる「侵入者」を東進させまいと、自治体が異例の対策に乗り出している。ヌートリアは、頭から尾の付け根まで40~60センチで水辺に生息する。草食で土中に穴を掘って巣を作るため、米や野菜の食害だけでなく、田んぼのあぜ道崩落などの被害も出ている。2005年の外来生物法施行と同時に特定外来生物に指定され、飼育や生きたままの運搬、野外への放出などが禁止されている。ヌートリア研究の第一人者で岡山理科大の小林秀司教授によると、現在国内で生息しているのは、戦後の食糧難で国が食用として増養殖を推奨した結果だという。一時は38都道府県で飼育されたが、食糧事情が改善されたため飼育放棄により各地で野生化、1970年代以降に気候や地形などで淘汰(とうた)が進み、岐阜県養老町、岡山県児島湾周辺、兵庫県・京都府境の福知山周辺の計3カ所に定着し、そこから生息場所を拡大した。これらは戦前に米国から輸入された150頭が原点という。「ビーバーらしきものがいる」。2012年3月に浜松市の浜名湖東岸で見つけた市民が交番に届け出たのが、「静岡県内初の生息確認」(県自然保護課)とされる。県内で現在確認されているのは、養老町から生息域を拡大してきた結果で、静岡が定着した生息域の東限に当たるとみられる。県内では、米や野菜への被害は、最近3年間では浜松市と湖西市に集中。磐田市や掛川市でも目撃報告が出ている。県によると、農作物の被害額は22年度に15万円、23年度28万6000円、24年度75万3000円と年々増えている。それでも食害が社会問題化しているシカ(24年度8100万円)と比べると遠く及ばない。県は23年度以降、自然保護課が主宰して生息域を広げないことを目的に、浜松、湖西、磐田の各市や、県の農林部局、JAの担当者、有識者を招いて情報交換会などを開催している。浜松市は21年度からチラシを使って目撃情報を集めるとともに、NPO法人に業務委託しての捕獲を開始するなど対策に乗り出したが、目撃数は22年度以降360、461、619件と年度ごとに増加。これに対して捕獲できたのは同年度以降157、166、239頭と追いついていない。このため、市は9月25日から、市の講習を受けた人にわなを貸し出す市民捕獲従事者制度を導入して対策を強化した。同制度は、これまで同じ特定外来生物で東南アジアなどが原産のリス「クリハラリス」でも19年度から運用されている。推定生息数は、21年度の8000匹から24年度は4700匹に減った。市環境政策課は「ヌートリアは市内で生息域を拡大し、目撃情報と併せて農業被害も出ており、捕獲の要望が寄せられている。業務委託による捕獲ではニーズに対応することは難しく、市民捕獲従事者制度を開始することで捕獲の担い手を増やしていきたい」と話している。磐田市では、農業被害はこれまでほとんど確認されていないが、被害の未然防止を目的に、市と猟友会、県立農林環境専門職大学、JAの4者が9月24日に協定を締結した。捕獲だけにとどまらず、ジビエとしての利活用の研究などにも取り組む。草地博昭市長は「生息数や地域が拡大することを抑制し、食用として活用を図っていきたい」と話している。小林教授は「ヌートリアは独特の栄養補給能力があり小食でも適応可能なので、今後も農作物被害が極端に増えることはないだろう。ただ、農業従事者は高齢化しており、田畑の管理を考えると、生息域を拡大させることは防ぎたい。集団で行動することはなく、一度駆除すれば別の個体が姿を見せるのに比較的長い期間を要するので、捕獲のタイミングを農作物の収穫時期に合わせるといった工夫が必要になるだろう」と話している。
(『DASH村』穂を出し始めた米に害鳥&害獣対策!:福島)
松岡昌宏とSixTONESの森本慎太郎が28日放送の『ザ!鉄腕!DASH!!』に出演。7月下旬、福島県大玉村の田んぼを見に行くと、棚田の3枚目のもち米が穂を出し始めていた。DASH村での25年目の米作りはいよいよ佳境。これから次々と出穂(しゅっすい)し、やがて穂が頭を垂れて収穫の時を迎える。だがその前に対策が必要となるのは、穂を狙うスズメやイノシシだ。実はこの時に備えて城島茂がある物を作っていた。田んぼの脇にあるハウスに「穂が出たら使ってくださいな」と書き置きが。中を見てみると、用意されていたのは城島デザインのカカシ。頭の部分には悪党っぽい顔つきの猫が描かれている。これならスズメも怖がるはずだ。さらにこの時期、田んぼを踏み荒らすのがイノシシ。大玉村はイノシシが多く、農地だけでなく様々な場所に出没し被害をもたらしている。そこで松岡と森本でイノシシ撃退法を探ることに。訪ねたのはゴルフ場。ここでも土を掘り起こされるなどの被害が出ているが、近年は意外な方法でイノシシを遠ざけているという。実はイノシシは、ある色を嫌っているという。ゴルフ場を案内してもらうと、コースの回りには、青色のテープが張られていた。実はイノシシは視力が0.1程度と目があまり良くないが、唯一はっきり認識できるのが青系の色だという。はっきり見えるので逆に「嫌だな」と感じるのだとか。さらに青いテープを張っておくと、風でなびいたり、音を出したりするので、それもイノシシを恐れさせるようだ。さらに大玉村は温泉も豊富。イノシシは硫黄などの刺激臭も嫌うので、名湯・岳(だけ)温泉を訪ねて湯の花を分けてもらい、鳥よけ、イノシシよけに役立てることに。DASH村の棚田の周りにブルーシートを加工した“イノシシよけ”を張り、さらに湯の花を詰めた“てるてる坊主”を設置。これで害獣・害鳥対策は万全となった。あとは収穫の時を待つばかり。次回はいよいよ25年目の稲刈りだ。
(人や犬も被害に、熊対策に追われる:福島)
熊の目撃件数が過去最多となっている福島県内ですが、人を襲って被害に遭うケースも増えています。9月に入ってから人が襲われる被害が3件起きている喜多方市では、電気柵や熊を捕獲する罠の設置など熊を寄せ付けないための対策に追われています。9月に入ってから、人や飼い犬が熊に襲われる被害が3件起きた喜多方市の山都地区。市は29日も広報車を出して、外出や農作業をする際には熊に注意するよう呼びかけました。先週、庭にある柿の木で親熊と子熊3頭を目撃した小林美枝子さん。すぐに夫の文雄さんを呼び、爆竹を鳴らしてクマを追い払いました。今年は、熊の一番の餌であるブナの実=ドングリが不作で、家の庭先にあるカキやクリ、クルミなどの果樹を求めて、人里に来るケースが増えています。このため市は、食べない果樹は熊を寄せ付けないために、早めの収獲や伐採を勧めています。あわせて熊が出た家などを中心に、再び寄せ付けないよう電気柵を設置しました。人里の果樹が迎える実りの秋…。喜多方市では引き続き、電気柵や熊を捕獲する罠を設置して、人が襲われないよう対策を続けています。
(クマ出没対策など強化:山口)
山口県議会は29日、一般質問があり、笹村直也(自民党)、木佐木大助(共産党)、岡生子(自民党)の3氏が市街地でのクマの出没への対応や知事の政治姿勢、萩市の医療問題などを取り上げた。県は狩猟免許所持者の高齢化が進む中、広報活動を強化した結果、本年度の狩猟免許試験合格者が昨年度に比べて1・6倍に増えたことを明らかにした。環境生活部の山本毅部長が笹村氏の質問に答えた。
(クマ対策で注目の「緊急銃猟」、県が現場をどう支援するか:山形)
県議会9月定例会はきょう予算特別委員会が開かれ、議員からは過去最多のペースで目撃されているクマについて質問が出されました。県側からは市町村との情報共有の状況や市街地に出没したクマに対応するための補正予算について説明がなされました。きょうは、クマ対策の中でも「緊急銃猟」が議題に上がりました。「緊急銃猟」は市街地に現れたクマの駆除について市町村長が判断し猟銃を使うことができる制度で月から運用が始まりました。県内では今月20日、鶴岡市で「緊急銃猟」の許可が出されています。しかし鶴岡市が出した許可が現場に伝わる前に住宅の敷地にいたクマが動き出したため、現場にいた警察官の判断で猟友会が発砲し駆除しました。議員からは、この事案について県がどの程度把握しているのかが質問され、県が鶴岡市と制度の活用に関して情報共有していることが説明されました。県環境エネルギー部 沖本佳祐 部長「鶴岡市からは、現場に参集可能な職員への権限移譲が必要であること、警職法と緊急銃猟の適応場面が異なるため、警察との一層の連携が必要であること、多くの備品や人員が必要であることなどの課題があったと伺っている」。また、市町村からは猟銃使用の責任を負うことについて不安の声が上がっていることも共有されました。県環境エネルギー部 沖本佳祐 部長「緊急銃猟の運用にあたってノウハウが不足するため、研修や訓練が必要なこと、保険への加入や備品調達が必要なこと、猟友会会員からの不安の声が多く、捕獲者の指定が進まないことなどの課題があげられている」。県は、補正予算案に猟銃使用の損害に対応する保険料や、資材、訓練費などが計上されていると説明したほか、猟友会の担い手確保に向け、市町村と連携していくことが説明されました。
(冬眠前、クマ出没に住民警戒:島根)
冬眠前の秋に出没が増えるツキノワグマに、島根県内の住民が警戒を強めている。過去に人的被害が出た県西部では住民有志が自治体の支援を受け、管理できず放任状態となった果樹を伐採する動きが出ている。
(新制度「緊急狩猟」を念頭にクマが建物に入り込んだ想定で対応訓練:石川)
これまでクマの駆除は警察の判断により行われてきました。しかし法律の改正で今月1日から一定の条件を満たせば市や町の判断で銃を使った駆除ができるようになりました。29日は新たな法律に基づいてクマの駆除を行う訓練が実施されました。訓練の想定は白山市内でクマが出没し建物に入り込んだというものです。そして白山市の職員や警察、猟友会のメンバーが人の生活圏内にクマがいて緊急に措置を行う必要があることなどを確認しました。そして建物の中にいる人を外に避難させたうえで、銃を使って駆除することを市の判断で決めました。ハンター「じゃあいきます」「バンっ」「一発発砲し、クマに命中しました。クマは倒れているように見えるので、捕獲完了の見込みは高いと思います」最後にクマに銃弾が命中していることを確認し訓練は終了しました。県自然環境課 能登守課長:「出来たばかりの制度ですので県ではチェックリストも配布しているんですけど随時電話相談もしていますしこういった形で訓練もしたので(市町への)支援をしていきたい」。今回の法改正で新たにできたのが「緊急銃猟」という制度です。これまでクマの駆除は人にかなり接近している場合など危険が現に差し迫っている状況でのみ適用されていました。一方、今月から施行された「緊急銃猟」では駆除が必要かどうかをこれまでより早い段階で市町が判断できます。ただ、細かい条件があります。「人の日常生活圏内に侵入している」「人への危害防止措置を緊急に講ずる必要がある」「銃捕獲以外では捕獲が困難」「地域住民などに弾丸が到達するおそれがない」などを満たす必要があります。県によりますと市や町で運用マニュアルを作成しているのは金沢、白山、小松、宝達志水の4市町に留まっていて、実際の運用面ではまだ課題が残っています。
(熊出没の想定で訓練:栃木)
全国でクマによる被害が相次ぐ中、人の生活圏でクマなどが出没した際に市町村の判断で猟銃が使用できる「緊急銃猟」制度の運用が9月から始まりました。栃木県那須町ではクマが出没したとの想定で訓練が行われ、自治体の担当者や猟友会などが対応の手順を確認しました。
(秋本番、クマの出没リスクが増加:富山)
秋の深まりとともにクマの出没リスクも高まっています。29日夜から30日朝にかけても富山市の住宅近くでクマの痕跡が相次いで見つかっていて、9月のクマの目撃件数は30日までに48件と例年を上回っています。今後、どのような対策を取っていくべきか。これまでの出没状況を振り返りながら対策についてお伝えします。富山県内で相次ぐクマの目撃情報。BBTのカメラも何度もその姿を捉えてきました。そして、クマは人の生活圏にも姿を現すように…先週金曜日、富山市の大沢野小学校の近くでクマの目撃情報があり、猟友会や市の職員がクマの足跡を発見しました。小学校では、児童が保護者と一緒に下校したほか、ランドセルにつけるクマよけの鈴を児童に貸し出しました。また、先週の木曜日には立山町で薮に入っていく子グマ1頭を下校中の小学生が目撃。近くにあるデイサービスのスタッフが草刈りを行うなど、周辺で対策が行われました。県の今年の調査では、ツキノワグマの主食とされる山間部のドングリ類の作柄はすべて凶作から不作で、これは9月からの3カ月で100件近いクマの出没があった去年より悪く、360件余り出没した2020年と同じです。県は、クマが餌を求めて人里や平野部に移動する可能性が高いとして、「ツキノワグマ出没警報」を発令し注意を呼びかけています。とうとう小学校の近くでも目撃されるようになったクマ。クマの人身事故が多く発生する10月に備え、私たちにできることはなにか。スタジオにはクマの生態に詳しい立山カルデラ砂防博物館の白石俊明学芸員にお越しいただきました。
(ドングリ不作、クマ出没に注意:長野)
長野県は、クマの餌となるドングリ類の実り具合を調査した結果、県北部は全体的に不作で、人里への出没リスクが高まっていると発表しました。農作物の適切な管理やクマと遭遇しないための対策を呼びかけています。9月になり全国で相次ぐクマによる人身被害。県内でも長野市戸隠で9月27日、78歳の女性が農業用ハウスに入ろうとしたところ中から親子とみられるクマに襲われけがをしました。里地での目撃も増えていて、県は9月29日、長野地域と北アルプス地域に「出没注意報」を出しました。県北部では、冬にかけても注意が必要だと言います。県 森林づくり推進課・宮坂正之担当課長:「(今年)夏が非常に暑かった、植物が影響を受けて今まで通りの(ドングリ類の)実がつけられなかった」。クマの餌となるドングリ類の実り具合について県は9月29日、調査結果を発表しました。栄養価の高いブナは、全県で「大凶作」から「凶作」、ミズナラやコナラは県北部で不作などとなっています。クマはこれから冬眠に備えて餌をしっかり食べる時期となりますが、山に餌が少ない県北部では、里地に出没するリスクが高まっているとしています。大事なのが、餌となる農作物や生ごみなどの管理です。県 森林づくり推進課・宮坂正之担当課長:「カキやクリの取り残しをクマが狙ってきますし、生ごみとかを外に放置してしまうとそれにつられてクマがやってきてしまうと考えられるので、適切な処理をしていただきたい」。また、山林に近い里地では、人の存在を知らせ、「クマと遭遇しない」ための対策も心がけてほしいとしています。県 森林づくり推進課・宮坂正之担当課長:「(一番大事なことは)クマに人の存在を知らせる、それによってクマとの距離をしっかりとる。クマ鈴をつけるとか、ラジオを携帯する、複数人でしゃべりながら歩くことで、クマに人間の存在を知らせることができる」。
(クマ目撃で公園が臨時休業、侵入された高齢者施設では現地調査:福島)
家族連れなどが訪れる公園が臨時休業に。臨時休業の理由はクマです。午前6時ごろ、福島市の四季の里で、ジョギングをしていた男性がクマ1頭を目撃しました。体長約1・5mで、山がある西の方に立ち去ったということです。
(天然ヒトデの臭い成分を用いた「害獣忌避剤噴霧システム」を開発:福島)
パナソニック環境エンジニアリング株式会社(東京本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:小野勝、以下、パナソニック環境エンジニアリング)は、天然ヒトデの臭い成分を用いた濃縮液忌避剤「強臭力」を自動で噴霧する「害獣忌避剤噴霧システム(以下、噴霧システム)」を開発しました。2025年9月25日から、福島県矢吹町の山に隣接した農地に設置し、忌避効果の実証実験を開始しています。シカ、イノシシ、サルなどの野生動物による農作物被害額は年間164億円(2023年度)と、農業経営に深刻な影響を及ぼしています。従来は捕殺による対策が主流でしたが、人手不足や高齢化により、近年では猟友会による対応が難しくなっています。また、特定の害獣対策だけでは対象動物が馴れてしまうため、様々な方法で複合的に継続して実施する必要があります。従来から、電気柵や威嚇資材、薬剤散布なども行っていましたが、設置や維持に手間がかかるうえ、環境への影響も懸念され、より簡単で実用性に優れた対策が必要とされています。臭いを利用した忌避剤は、プラスチック容器などに封入して吊るすことで、臭気を拡散させ、害獣の接近を抑制する手法として活用されてきましたが、雨水や紫外線の影響により忌避効果の持続性が課題でした。今回開発した噴霧システムは、忌避剤をタンクに貯め、センサーによって害獣の接近を検知し、自動で忌避剤を噴霧します。忌避剤の追加といったメンテナンス頻度を減らし、天候など外部環境からの影響による効果の減少を防ぎます。さらに、噴霧システムがクラウドと連携することで、遠隔からの監視や操作も可能。通行者が噴霧を一時停止できるスイッチボックスを設置し、登山道や農道など人の通行がある場所での安全性にも配慮しました。忌避剤には、吉田水産株式会社が製造する、北海道根室のホタテ漁で混獲後に廃棄される天然ヒトデの強い臭気成分を抽出した濃縮液忌避剤「強臭力」を使用しています。
(クマ出没「10月以降再びピークの可能性」:岩手)
岩手県内では2025年、クマによる人への被害が相次いでいるほか、夏以降は出没も急増し予断を許さない状況です。こうした中、専門家は「出没のピークが10月以降に再び訪れる可能性がある」と懸念を示しています。9月27日、雫石町の住宅付近で成獣とみられるクマが目撃されました。9月25日には、八幡平市の中学校付近で4頭が、盛岡市の中心市街地でも1頭が目撃されるなど、県内では夏ごろからクマの出没が急増しています。県内の月ごとの出没件数は、7月が1049件、8月が867件といずれも2024年までの5年間の同じ月と比べ最も多い状況です。クマに襲われた人の数は9月30日時点で23人と、すでに2024年全体の倍以上となっています。(2024年比+14人)クマの生態に詳しい森林総合研究所の大西尚樹さんは、クマの出没は今後も高止まりのおそれがあると懸念を示しています。森林総合研究所 大西尚樹さん「これからクマは、冬眠に向けたくさん食べる、食いだめをする時期。山の中の実りが悪いということで、餌を求めてクマが歩きまわって、人里に下りてきているのではないかと考えられている。これから10月に入り、出没のピークがもう一つ来る可能性が十分考えられる」。東北森林管理局のまとめによりますと、クマが秋に食べるブナの実の結実は、2025年、2年ぶりに大凶作となる予測が示されています。(7月時点)この上で大西さんは「クマの分布域が広がって人里に接している」と分析しています。森林総合研究所 大西尚樹さん「前線が、もう人里に入り込んでいるような、そういう状況が出来上がってしまって、そうすると、この状態が毎年発生するのではないか。つまり人身被害がよく出るのではないかと考えられる」。この上で大西さんは、人里にクマを寄せ付けないためには地域住民が協力をして、臭いが強いものを管理することが大切だと話します。森林総合研究所 大西尚樹さん「ごみとか漬物とか、ガソリン・灯油。きちんと密封して管理すること。『クマが地域に来る最初の段階で止める』ということが大事」。予断を許さない人里へのクマの出没。安全な暮らしを守るために、地域ぐるみでの対策が求められています。
(エサを求めて里に下りるクマが増えるかも:青森)
青森市の国道で、車と衝突したとみられるクマの死骸が見つかりました。この秋はエサ不足が予想されていて、クマの出没増加のおそれもあり注意が必要です。道路脇でクマが見つかったのは青森市鶴ヶ坂の国道7号です。きょう午前5時前、警察から「クマの死骸と見られるものがある」と青森市に連絡がありました。市によりますと、体長およそ70センチの子グマが車と衝突したと見られるということです。こちらは先月28日、青森市野内を走行中のドライブレコーダーの映像です。クマが左側から突然現れ、とっさにハンドルを切ってよけた映像が残されていました。秋田県の県道ではきのう夜、救急搬送を終え、消防署に戻っていた救急車がクマに衝突しました。県道を走行中に突然、2頭のクマが現れたということです。このうち、体長およそ50センチのクマと衝突しました。けが人はいませんでした。県内では、おとといまでに去年の同じ時期を1,115件上回る1,773件のクマの出没が確認されています。クマのエサとなるブナの実はこの秋「大凶作」の見通しで、エサを求めて里に下りてくるクマが増えるおそれがあり、注意が必要です。
(市街地のクマ“緊急銃猟”始まる一方で“箱わな”対応の地域も:北海道)
改正鳥獣保護管理法が今月施行され、市街地にクマなどが出没した際、市町村の判断で発砲を可能とする「緊急銃猟」制度が始まった。ただ、出動したハンターの発砲を巡り、猟銃の所持許可が取り消されたことがある北海道では対応が割れる。銃を使わず「箱わな」で対応する地域もあり、道猟友会は「自治体の要請を断ることもできる」と慎重な姿勢を見せる。市街地での発砲はこれまで原則禁止されていたが、クマなどによる人身被害が相次いだことを受け、改正法はクマとイノシシを対象に、市町村が周囲の安全を確保すれば委託されたハンターが発砲することを可能とした。人や建物などに被害が出た場合は、国や市町村が賠償責任を負うとされる。道猟友会は施行直前の8月29日、改正法の規定では人身事故発生時に発砲したハンターの責任が問われる可能性が残るとして、全71支部に対応を通知。環境省が作成したガイドラインを基に、自治体が安全と判断した場所でも、ハンターが疑念を持った場合は猟銃使用の中断や中止ができるとした。道猟友会の堀江篤会長は「市民のために協力はするが、不安を持って発砲はできないから断ることもある」と話す。慎重な姿勢の背景には、2018年に砂川市の要請でヒグマを駆除したハンターが、「周辺の建物に銃弾が当たる恐れがあった」として猟銃の所持許可を取り消されたことがある。ハンターは処分取り消しを求める訴訟を起こし、最高裁で係争中。このため猟友会砂川支部は、法施行後も銃は使わず、箱の中に餌を置いておびき寄せる「箱わな」での捕獲・駆除を続ける方針だ。一方、市街地での駆除経験が多い札幌支部では、これまでも札幌市や警察と連携する体制を整備。ハンターがいったんは発砲の中止を判断した場合でも、市などが別の発砲場所を提案するなど協力を重ねてきており、新制度にも積極的だ。同支部ヒグマ防除隊の玉木康雄隊長は「最終的に引き金を引くのはハンターだが、前提条件を整えるのは警察や行政。彼らと一緒に引き金を引く気持ちがないといけない」と訴えた。
(CSF対策で野生イノシシ用ワクチンを散布:群馬)
豚熱(CSF)の群馬県内養豚場での発生を防ごうと、県は30日から、ウイルスを媒介する野生イノシシ向けの経口ワクチン計2万2400個を18市町村で散布する。
(根室地方の関係機関が集まりクマ・シカ対策を共有:北海道)
近年、出没が増えているクマやシカの対策について、根室地方の関係機関や猟友会などが一堂に会し、情報を共有する会議が別海町で開かれました。この会議はクマやシカの対策にかかわる根室地方の関係機関や猟友会などでつくる連絡協議会が毎年開いていて、29日は40人あまりが参加しました。はじめにシカについて、道の根室振興局が捕獲数は年々増えているものの、推定される生息数は依然として増加傾向にあると説明したうえでメスの捕獲をさらに進めるよう自治体に呼びかけました。根室地方ではシカが関係する交通事故が増えていて、去年発生した事故の件数は333件と、前の年より67件多くなりました。また、今月からクマが市街地に出没した際に、定められた条件を満たせば市町村の判断で猟銃での駆除が可能となったことを受けて、条件を確認したり、損害や事故が生じた際に備えて保険に加入したりするよう呼びかけていました。根室振興局保健環境部の藤田和吉くらし・子育て担当部長は「命や暮らしを守るために自治体などと共同歩調を取って対策を進めていきたい」と話していました。
(「再造林地におけるシカ捕獲技術マニュアル」を発行しました:徳島)
シカの捕獲を実施したことのない林業事業体の方にも捕獲実施の流れと捕獲技術を理解していただくために、このマニュアルを作成しました。これからシカの被害対策に取り組もうと考えている林業関係者の皆様に、活用していただければ幸いです。なお、このマニュアルには「鳥獣被害防止対策交付金(農林水産省)」、「シカによる森林被害緊急対策事業(林野庁)」、「森林総合研究所交付金プロジェクト【ニホンジカ生息地におけるスギ・ヒノキ再造林手法の開発】(森林総合研究所) 」の各事業で得た成果を使用しています。
(飛騨市「緊急銃猟」制度開始で研修会:岐阜)
岐阜県飛騨市で、市街地でのクマの駆除をめぐり、今月から始まった自治体の判断で猟銃が使用できる「緊急銃猟」についての研修会が開かれました。29日の研修会には、市の職員や警察、それに地元の猟友会のメンバーが参加し、県の職員から、緊急銃猟のためには、緊急性があり、人に弾丸が到達するおそれがないことなどが要件として必要になると説明を受けました。このあと屋外で、実際にクマが出没したという想定で無線機を使って周囲に人がいないか状況を確認することなど、クマを駆除するまでに必要となる手順を確認していました。飛騨市農林部の野村久徳部長は「今回のような訓練を何度も重ねることで起こりうる問題を整理して市民のみなさんの安全を確保していきたい。一方で野生動物との共生も大事な問題であると考えている」と話していました。飛騨市では27日、緊急銃猟の対象とはなりませんでしたが、市内の山中で、わなにかかったクマの駆除にあたっていた男性が猟銃を使おうとした際に誤って転倒し、クマに頭を引っかかれるなどしてけがをしています。
(餌付けやゴミ捨てで人馴れ加速、ヒグマとの共生に揺れる知床:北海道)
北海道知床の羅臼岳で、登山者がクマに襲われ死亡した事故から1か月が経ちました。“手つかずの自然”と“人の安全”その両方をどう守っていくのか。人とクマとの共生に揺れる知床を取材しました。人とクマとの共生を掲げてきた知床。(斜里町 増田泰副町長)「一般の方の死亡事故というのは記録にない」。世界自然遺産に登録されてから初めての人身事故が起きました。(知床財団 玉置創司さん)「人を避けない、人に出会ってもすぐに逃走しないといった行動がたびたび確認されており」。人間のマナー違反も後を絶ちません。(知床のガイド屋pikki 若月識さん)「えさやりとかゴミ捨ては絶対にやめてほしい」。守るべき自然と人の命。どう両立させるのかー知床がいま、岐路に立たされています。手つかずの自然が魅力の知床。9月に入ってからも多くの観光客が訪れています。その知床に8月、衝撃が走りました。8月14日、羅臼岳の登山道で、東京の男性が友人と離れて下山中にクマに襲われ死亡。その後、男性を襲った親子グマ3頭が駆除されました。親子グマが駆除された場所の写真です。登山道の近くには獣道があり、道幅も狭くなっていました。夏にはエサとなるアリが多く発生し、クマの出没が多発する場所でした。これは7月に撮影された、男性を襲った親子グマの写真です。羅臼岳周辺では2025年、親子グマの出没が30件以上確認されていました。(知床財団 玉置創司さん)「人を避けない、人に出会ってもすぐに逃走しないといった行動がたびたび確認されており、繰り返し追い払い対応・忌避学習付けが行われていた経過がございます」。事故の2日前にも登山者がクマに付きまとわれました。前日には環境省などが調査しましたが、痕跡は見つかりませんでした。そして、事故当日の早朝にも登山道の入り口付近で親子グマ3頭の姿が目撃されていました。事故を未然に防ぐことは出来なかったのか。地元の猟友会で17年間活動する桜井さんは、クマへの対応に疑問を呈します。(中標津猟友会羅臼支部 桜井憲二部会長)「付きまとう時点でやっぱり異常なんですよね。人前に姿を現して逃げもしない。付きまとうなんて論外。そういうクマは間引いていく必要がある」。桜井さんは、人を恐れないクマはすぐに駆除すべきだったと訴えます。(中標津猟友会羅臼支部 桜井憲二部会長)「もっとしっかりとした注意喚起と、入る人はみんなクマスプレーを持たないと入山できませんとか、今後絶対それはするべき」。情報発信にも課題が浮上しました。斜里町は事故の2日前、登山道に注意を呼びかける看板を設置しましたが、入山規制の対応はとりませんでした。(斜里町 増田泰副町長)「情報発信をしていても、それが登山道であれば登山者の方に伝わっているか。また、伝わったことによって登山者の行動が変わったか。しっかりと効果として現れているかというのは今後の検証ですので、検証の結果によっては改善する部分も出てくるかなとは思っています」。(知床のガイド屋pikki 若月識さん)「音を鳴らしながら歩いてもヒグマと会ってしまうことがありますので」。なぜ、人を恐れないクマが出没するのか。知床で23年間ガイドを続けている若月さんです。この日、フレペの滝まで遊歩道を案内してもらいました。(知床のガイド屋pikki 若月識さん)「音を鳴らして周りの音を聞くというのが大事なので。例えば反応して動くとガサガサ音がしたり、ヒグマがいるときはうなったりする」。若月さんは、ガイド中にクマと遭遇することが増えたといいます。(知床のガイド屋pikki 若月識さん)「昔はほとんど会わなかったんですよ。ヒグマとほとんど会わなくて。あんまり人に対して逃げなくなった、恐怖心を抱かなくなったクマが増えたなという実感はあります」。事故が起きる1か月前、私たちは野生動物を管理する知床財団のパトロールを取材していました。山の斜面に現れたのは1頭のクマ。花火の音でクマを追い払おうとしますがーなかなか立ち去ろうとはしません。知床財団職員)「ちょっと追い払いにすごく鈍感というか、逃げないタイプのクマでしたね」。恐怖心を抱かないクマの背景にあるのが…エサを与えたり、ゴミを捨てる人間の行為です。知床財団によると、2025年に入ってからも餌付けが疑われるケースが確認されています。人慣れを加速させるとして、ガイドの若月さんも危機感を強めています。(知床のガイド屋pikki 若月識さん)「ヒグマってやっぱり食べるものに対する執着が強い動物で、人間の食べるものは刺激が強いので、そういうことによって一気に人慣れが進んでしまうということにつながりますので、エサやりとかゴミ捨ては絶対にやめてほしい」。ますます接近する人とクマの距離。それを防ごうと、環境省は先週、クマが出没するイワウベツ川付近に監視カメラを設置しました。作業中にもすぐ近くにクマの姿がー人とクマの距離をどう保っていくのかーそれは、人間側の意識にかかっていると専門家は指摘します。(北海道大学獣医学研究員 坪田敏男教授)「結局人間側がどう対策をとるか、どうクマに対して接するのかによってクマの行動が変わってくるわけですよね。 ある意味(クマは)人間の社会を映した鏡のような、そういう存在だと思いますので、人間側がどう管理していくかということが一番求められているんだろうなというふうに思いますね」。
(レーザー搭載の鳥獣害対策機「BB102」発表:埼玉)
株式会社NTT e-Drone Technology(NTTイードローン、埼玉県朝霞市)は9月30日、鳥獣害対策専用ドローン「BB102」を発表した。搭載したレーザーで赤色と緑色をランダムに照射して鳥獣に強い違和感を与え退避行動を促す。カラス、ハト、イノシシ、ハクビシンなど幅広い鳥獣への効果が確認されたという。イードローンは「BB102」を2025年10月1日に提供を始める。10月1日に千葉・幕張メッセで開幕する展示会「農業WEEK」では、NTTグループブースで公開する。価格は「オープン価格」としている。
(牛を放牧、獣害から“越前水仙”を守る取り組み:福井)
越前海岸の冬を彩る「越前水仙」を獣害から守ろうと、牛を畑に放牧してシカなどが隠れるススキを食べさせて減らす取り組みが越前町で行われていて、27日、その成果が報告されました。「越前水仙」の産地になっている越前町では、シカやイノシシが畑に侵入し、土を掘り起こしたり、葉や球根を食いちぎったりする獣害が相次いでいます。これを防ごうと、生産者や越前町などでつくる協議会が、先月から獣害が深刻だった山際の畑に若狭牛2頭を放牧し、シカなどが隠れるススキを食べさせて減らす取り組みを続けてきました。27日は、関係者に成果が報告され、生産者が、およそ50日間、放牧した結果、ススキの本数が減って、隠れる場所を減らすことができたと説明していました。生産者の高齢化が進む中、草刈りの負担を減らすことも期待されているということです。放牧は来月6日まで行い、最終的な結果をまとめた上で、課題などを洗い出すことにしています。この取り組みを行っている協議会の滝本正美会長は「牛の放牧は一定の効果があったと思う。来年以降も継続してやっていきたい」と話していました。
(苗木の周りにヒトデをつるす:岐阜)
シカなどの食害防止につなげようと、大野町のNPO法人「里山会」などは28日、町内の金尾滝公園にある「セントレアと大野町のSDGsの森」で、ヒトデを苗木につるす作業を行った。里山会の会員や環境塾児童などの約30人が参加し、乾燥させた約500匹のヒトデを台所の水切りネットに小分けして、苗木の周りにぶらさげた。アサリや海苔(のり)を食べてしまうヒトデは底引き網漁の邪魔になるため駆除されることが多いが、動物が嫌う悪臭を放つことから森づくりに活用されている。2年前に中部国際空港会社(愛知県常滑市)などが植林した当初の実証実験では、臭いが3~6カ月持続し、想像以上の効果があったという。
(苫小牧市内シカ食害、前年度の倍以上:北海道)
苫小牧市は30日の市議会一般会計決算審査特別委員会で、エゾシカによる2024年度の市内の農業被害額は887万円だったと説明した。23年度の406万円と比べ、2倍以上となった。
(住宅敷地にある柿や栗の木を無償で伐採、応募が殺到:福井)
勝山市では、市街地でのクマの大量出没に備えて、住宅などにある柿や栗などの樹木の伐採を無償で行ないます。今年はクマの餌となるミズナラやブナが不作で、10月中旬から11月上旬までクマの大量出没が予想されています。こうした中、勝山市では、市街地でのクマの出没による被害を防ぐため、今年から3年をかけて、柿や栗などの樹木の伐採を進めます。業者に委託し、個人の「負担金なし」で、住宅や学校、施設などにある樹木を伐採するもので、すでに400本分の申請があります。市ではこのうち、過去にクマが出没した地域の住宅を優先して年内に60本の伐採を計画しています。また今回選ばれなかった樹木についても、来年以降に伐採する予定で、現在も募集を続けています。このほか、高さ150センチ以上の樹木を個人で伐採した場合には、1本あたり5000円の奨励金を支給します。木を伐採したことを証明する写真と書類を提出すればよいということで、9月29日までにすでに15万円を支払っているということです。
(放置果樹、早期伐採に注力:島根)
冬眠前の秋に出没が増えるツキノワグマに、島根県内の住民が警戒を強めている。過去に人的被害が出た県西部では住民有志が自治体の支援を受け、管理できず放置状態となった果樹を伐採する動きが高まっている。
(熊が北アルプスのキャンプ場を襲撃、営業を取りやめる事態に:富山)
北アルプスで登山者と熊の遭遇が相次ぐ中、富山県側の薬師岳(2926メートル)に通じる登山道沿いの「太郎平キャンプ場」(薬師峠キャンプ場)では8月、熊がテントや食料を荒らす被害が出た。キャンプ場は、利用者の安全確保が難しいとして今季の営業を取りやめた。一帯では熊の目撃情報が増えていた。同県自然保護課によると、標高約2300メートルにある同キャンプ場に8月19日夕、熊が現れた。熊は登山者のテントと食料を持ち去ったという。キャンプ場を管理する県は翌20日から当面の間の閉鎖を決定。9月5日、シーズン中の再開を断念した。運営を受託する五十嶋商事(富山市)によると、8月19日は50張りほどのテントがあった。泊まる登山者には、最寄りの山小屋などに避難してもらったという。女性スタッフは「人身事故が起きていないかをまず心配した。その次に、食べ物を取られたので、熊がまた来るのではないかと不安になった」と振り返る。スタッフによると、今年はキャンプ場と薬師岳を結ぶ登山道で熊が頻繁に目撃されていた。「熊との共存を考えると、うまく避けなければならないと思う」と話した。
(クマ対策でハンター育成強化:東京)
全国各地でクマがヒトの生活圏に出没し、人的被害も出る中、東京都内では奥多摩町や青梅市など西多摩地域を中心にツキノワグマの目撃が相次いでいる。都は30日の都議会代表質問で、捕獲を担う狩猟者(ハンター)の育成を強化する方針を明らかにした。都によると、都内での目撃や痕跡などの情報は2024年度318件、25年度も8月末までで178件に上る。都はスマートフォンでも見られる「都ツキノワグマ目撃等情報マップ~TOKYOくまっぷ~」を昨年2月から公開するなどし、注意を呼びかけている。
(クマの目撃増や人身被害の発生で、新しい対策検討の必要性に言及:秋田)
1日の県議会で秋田県の鈴木知事は、これまでとは次元が違う状況だとしてクマへの新しい対策を検討する必要性に触れました。鈴木知事:「従来通りの制度であったり体制による対応はかなり難しくなっているのではないかと」。鈴木知事はクマの目撃が増えていることについて「これまでと次元が違う状況になっている」という見解を示しました。鈴木知事:「無理だろうと思うようなこともちょっと検討していかなければ。県民の生命を守るというのも最も基本的な私たちの役割でありますので」。議員からは公務員による捕獲=「公務員ハンター」の検討に関する質問も出ました。佐藤信喜議員:「法改正であったり制度改正を知事会で議論を促すとともに国に対して要望していくべきと考える」。鈴木知事:「高齢化した、しかもそれが本業ではない猟友会のみなさんの協力を得なければこうしたきわめて公的な住民の安全確保が出来ない状況というのも問題があるのも事実だと私も考えている」。鈴木知事は国に対し「将来的に公務員ハンターの可能性について検討してもらうよう要望をあげたい」と述べました。
(県議会でクマ対策について議論、“公務員ハンター”導入の提案も:秋田)
県議会では市街地での出没や人身被害が相次ぐクマへの対策について議論が交わされました。議員からはいわゆる公務員ハンターの導入が提案されましたが、鈴木知事は国の制度変更が必要との認識を示したうえで、東北各県と連携し、国への要望を検討すると述べています。県議会では、締めくくりの総括審査が30日に続いて行われ、市街地での出没や人身被害が相次いでいるクマへの対策について議員から質問が相次ぎました。県生活環境部 信田真弓部長「まずはあの山から人里に下りてくるところの進入路に対して何かできないかということで、今現在、電流による刺激を与えるようなマット形式のものを調査研究を行っているところであります」。電気マットは、動物がマットに触れると電気が流れる仕組みで、電気柵と同じような効果が期待されています。県自然保護課は今年4月にクマの研究者と現地視察を行い、市街地での出没を防ぐ手段について検討を重ねてきました。森林総合研究所東北支所 大西尚樹さん「(対策すれば)去年まであっちに行っていた個体は、ここが通れなくなったらこっち(フェンス)を乗り越えていくと思うんですね。でも新規に向こう(市街地)に行く個体は防げる。だから5年ぐらい、これから5年ぐらいかけて徐々に減ってくる」。県はこの電気マットの効果について鹿角市での調査結果を3月までにとりまとめることにしています。しかし、更なる調査・研究には限界があることから国に対して支援を要望することにしています。佐藤信喜議員「ハンターは必ず団塊の世代であったり、そういったところに一気に離職されていく方々がいると思うので」「公務員で構成されるハンターを組織していくことが必要になってくる時が来るのではないかと考えておりますが」。クマの駆除を担う公務員、いわゆる公務員ハンターは北海道で導入事例があります。鈴木知事「現実には、どこに捕獲するのだとか、誰の銃を使うのだとか、さまざまな制約がある中で、これは国の制度自体を変えていただかなければ対応できないというのは間違いないことです。 一方で、現場は、本当に高齢化した、しかもそれが本業ではない猟友会の皆さんの協力を得なければ、こうした極めて公的な、住民の安全確保ということができない状況というのも問題があるのは事実だと私は考えておりますので」。鈴木知事はこう述べた上で「同じ悩みをもつ東北各県の知事と対話をしながら国に対しどういった要望ができるのか検討していきたい」と述べました。
(市街地でのクマ緊急銃猟「市町村、速やかな体制整備を」:秋田)
クマが市街地に出没した場合に市町村の判断で緊急銃猟が可能となる改正鳥獣保護管理法が施行されて1日で1カ月となるのを前に、秋田県猟友会の佐藤寿男会長(81)=男鹿市=が30日、秋田魁新報の取材に応じた。環境省が推奨する実施を想定したマニュアルの策定が済んでいない県内自治体が少なくないとし「緊急銃猟が安全に実施できるよう、マニュアルの整備を含め市町村の速やかな体制の構築を求めたい」と要望した。緊急銃猟は、クマなどの危険鳥獣が人身被害を引き起こす恐れがある場合、要件を満たせば市街地であっても銃猟を可能とする制度。権限の主体は市町村長で、実施の責任は市町村にあるが、銃猟は猟友会員らに委託できる。
(マダニ感染症累計161人、最多更新)
国立健康危機管理研究機構は30日、全国の医療機関から15~21日の1週間に報告されたマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者数が速報値で5人だったと明らかにした。今年の累計患者数は161人になり、国内で初めて感染が報告された2013年以降の最多を更新した。新たに報告があったのは、静岡、岡山、愛媛、長崎、宮崎の各県で1人ずつ。今年の累計患者数が最も多いのは高知県の14人。昨年までで全国の累計患者数が最も多かったのは23年の134人だった。
(クマ駆除した自治体へ「かわいそう」と抗議する人ってどんな心理状態?)
近年、北海道や東北地方を中心に、人が山林や市街地でクマに襲われる被害が相次いでいます。秋はクマが冬眠に備えて食欲が旺盛になる季節といわれており、注意が必要です。猟友会が人に危害を与えたクマを駆除すると、駆除を依頼した自治体に対して「クマを殺すのはかわいそう」「クマの命も大切だ」などと苦情が殺到するケースがあり、SNS上では「理解できない」「不思議」「感情論だけでしゃべるな」などの声が上がっています。人に危害を加えたクマが駆除されたときに「かわいそう」と感じる人にはどのような心理が働いているのでしょうか。ライトメンタルクリニック(東京都新宿区)理事長で精神科専門医、精神保健指定医の清水聖童さんに聞きました。Q.人に危害を加えたクマが駆除されると、自治体に対して「クマがかわいそう」「クマの命も大切だ」などと苦情が殺到するケースがあります。クマが駆除された際に「クマがかわいそう」と苦情を言う人にはどのような心理が働いているのでしょうか。清水さん「『クマがかわいそう』と感じる心理には、次の側面が関係していると考えられます」。(1)擬人化などによる共感性の高まり 主にSNSやメディアにより、クマのかわいらしい姿のイメージが強化されることなどを通じて、クマを人間的な存在として捉える、いわゆる擬人化の傾向が進むと、クマが感情を持つ愛すべき動物として認識されやすくなります。この結果、本来は人間に危害を加え得る動物であるはずのクマに対しても、守られるべき存在としての共感が高まりやすくなります。(2)加害性から距離を取りたいという心理 駆除が人間の都合による殺生と映ると、自分も加害側の一員と感じてしまうため、罪悪感を回避しようとする心理が働きます。「かわいそう」と感じることは、内面的な負担を和らげる役割を果たします。(3)自己の価値観や社会への問題意識の投影 命の尊重や自然との共生といった価値観を重視する人は、リスクよりも倫理的な視点を優先します。また、クマを弱者と見立てて、クマ側に立つことで、社会の中での無力感や理不尽さへの不満を表現する人もいます。Q.「クマを駆除すべき」と主張する人と「クマを駆除するのはかわいそう」と主張する人とでは、心理的にどのような違いがあるのでしょうか。清水さん「両者の違いは、どの心理的側面を優先するかにあります。『クマを駆除すべき』と考える人は、リスク認知や問題解決的思考を優先します。つまり、人命や地域社会の安全を第一に考え、現実的な対応を重視します。このように、感情よりも合理的な判断を基準にしやすい傾向にあります。一方、『クマを駆除するのはかわいそう』と考える人は、共感性や倫理的価値を優先します。クマへの感情移入や、命の尊重といった価値観が、リスク評価よりも強く働きます。特に、自分が直接被害に遭っていない場合は、感情が優先されやすくなります」。Q.クマの駆除について、自治体に「かわいそう」と苦情を言うような人が周囲にいたとします。この場合、その人とどのように接すればよいのでしょうか。清水さん「まず、相手の感情を一方的に否定しないことです。感情の軽視や正論の押し付けといったような態度が伴う接し方は避けるべきです。対話の機会があるのであれば、あくまで相手の背景にある価値観や感情を尊重する姿勢を保ちつつ、建設的な会話を心掛けることが重要と考えます」。
(増加するクマ被害、生息域の拡大に人慣れも進行:石田雅彦)
各地で相次ぐクマ被害に対し、猟友会に駆除を依存することは限界や課題も多い。大型哺乳類と共存するには、行政への専門職員の配置や地域住民への普及啓発などを計画的・継続的に行っていくことが必要だ。クマ類(ツキノワグマ、ヒグマ)による人身被害が増えている。過去10年間でみると、今年は8月までで、北海道のヒグマによる死者数(2人、未確定1人)と負傷者数(12人)はすでに最も多く、全国のツキノワグマによる死者数も3人と、最も多かった年(4人、2016年度、23年度)に迫っている。なぜ近年、クマ類による人身被害が増えているのだろうか。これは日本に限らず世界的な傾向だが、クマ類の食べ物の不足(特にドングリの不作)、山林開発と管理の衰退による環境変化、人の放置生産物(果樹、生ゴミなど)の誘引、クマ類の人慣れなどが共通の原因と考えられている。クマ類の管理について行政は、保護から駆除へかじを切っているのが実情だ。実際、許可捕獲されたクマ類の捕殺数は年ごとの増減はあるものの全体として増加傾向にあり、20年度はツキノワグマとヒグマを合わせて7000頭近くが捕殺されている(うちヒグマ859頭)。23年度の許可捕獲数9276頭で、同年の捕殺数は9099頭であった。クマ類の捕殺については、各猟友会の負担が増えることに加え、捕殺した自治体への抗議が集中して業務に支障をきたすなどの影響が出ている。こうした感情論とは別に専門家からは、過剰な駆除や生態系の変化などでツキノワグマが絶滅した九州の例を挙げ、生息数の正確な把握などの科学的な実態調査が行われないままの駆除に対して懸念の声も出ている。このように、クマ類の捕獲・捕殺に対する社会的評価は分かれており、科学的根拠に基づくモニタリングと合意形成が必要な状態だ。ところで、筆者が生まれたのは現在、一部地域に「ヒグマ注意報」が発令されている北海道初山別村だ。父親はヒグマ猟をしたことがあり、自宅には長くヒグマの毛皮の敷物があった。ヒグマについては多くの物語を聞かされたが、気軽にヒグマ猟へ出かけることができた数十年前と今とでは状況が大きく変化している。ヒグマの生態に詳しい酪農学園大学の佐藤喜和教授は、1990年ごろに駆除から保護へ政策が転換し、数が増えて分布域が広がったことに加え、保護期間が長くなったことで人への警戒心や恐怖心が和らぎ、ヒグマの生態や行動が変化したという。「ヒグマのオスの成獣による子殺しを避けるため、母グマが知床などの観光地で人を盾にする行動も観察されており、人がどの程度安全か、あるいは危険かを学習し、人の近くで生活する人慣れしたメスのヒグマが増えている。農業や林業の衰退、狩猟人口減少など、高齢化と少子化によりマンパワーが減ったことも大きく、こうした影響があってヒグマが人のテリトリーへ進出するようになっている」(佐藤教授)。ヒグマとツキノワグマでは生態や体格に違いがあり、ヒグマは北海道のみに、ツキノワグマは本州や四国に生息する。ツキノワグマの生態に詳しい国立研究開発法人森林研究・整備機構の森林総合研究所東北支所でチーム長を務める大西尚樹氏は、人身被害の増加について、ヒグマ同様、ツキノワグマの個体数増加により分布域が拡大し、人の生活圏まで生息域が広がったことが大きいと述べる。「過疎化や高齢化による耕作放棄地の増加などの影響もあり、人の生活圏に頻繁に出入りする個体、いわゆる『アーバンベア』が増えてきている。また、ツキノワグマもヒグマと同様、子連れの母グマや若いオスが成獣オスを避けて標高の低い地域へ移動し、その結果、人里に出没する場合もあり、オスの成獣もメスを求めて広い範囲を移動することで山中での人身事故のリスクが上がる」(大西氏)。東京農工大学などの研究グループが今年発表した論文によれば、日本の大型哺乳類6種すべての分布が約40年間で急速に拡大していたという。最も分布を広げたのはニホンジカで日本に生息していない地域はほとんどないとし、イノシシは東日本や北日本へ分布を広げている。ツキノワグマは西日本での分布拡大が顕著で、ヒグマの分布は北海道の面積の約8割にも達していた。こうした他の大型哺乳類の数の増大は、クマ類の行動に影響を及ぼさないのだろうか。「シカやイノシシが増えることで、それらの死体も増えることになり、クマにとっては大きなエサにありつける。その結果、成長がよくなり出生率が上がって個体数増加の一助となっている可能性はある。ただ、エサを巡っての競合関係はあまりないと考えている」(大西氏)。クマ類は、冬眠前にエネルギーを蓄えるため、秋の季節に食べ物を多く欲する。各地方自治体は、クマ類が秋に主に食べるドングリなどの木の実を実らせる堅果類(ブナ科の植物)の豊凶を調査し、その結果からクマ出没の警戒警報などを発する。今年は各地の堅果類が凶作とされ、すでに岩手、宮城、秋田、山形、新潟、富山、福島などの各県がクマ出没警報を発し、注意を呼びかけている(9月14日現在)。森林生態学が専門の信州大学教育学部付属志賀自然教育研究施設の水谷瑞希准教授は、その豊凶がクマ類の食料を左右する植物を「鍵(キー)植物」と呼ぶとし、主に結実の豊凶差の大きな堅果類(ブナ、ミズナラ、コナラなど)が該当するという。そして、シカ、イノシシなど、堅果類を食べる動物は多いが、それらの動物との競合がクマの行動や人里への出没にどう影響するのかは明確に分かっていないという。「堅果類のどれが鍵植物になるのかは、地域によって異なる。例えば、東北地方はブナが鍵植物であり、同様に北陸(中部)地方はブナとミズナラ、兵庫県はブナ、ミズナラ、コナラというように異なっている。その地域の鍵植物が凶作になると、秋の山のエサが減り、クマはより広い範囲を移動するようになる。その結果、人里へ出るクマが増えてしまうので、現時点の知見からは他の動物との競合よりも豊凶というリソースの年変動のほうがクマの行動に与える影響ははるかに大きいと考えられる」(水谷准教授)。堅果類の豊凶を前もって予測することは、多種多様な要因が影響するために難しいと水谷准教授は言う。現時点では、8月下旬から9月初めごろに実際に堅果類の結実の状態を観察し、その評価に基づいてその秋のクマの出没予測を行うことが一般的ということになる。では、クマ類による人身被害を軽減し、共存を探るためにはどうすればいいのだろうか。環境省、農林水産省、林野庁、警察庁などは定期的に関係省庁連絡会議を開催し、クマ対策について施策を模索し続けてきた。また、環境省の取り組みのほか、農林水産省は里山の回復や耕作放棄地の管理などを、また林野庁は広葉樹林を増やすなどに対策を講じていくというが、クマやシカ、イノシシなどの鳥獣による被害対策の専門家育成も重要な課題だ。環境省によれば、各自治体の人材育成に交付金などを出すとし、自治体職員にクマ対策などのセミナーを行ったり、東京農工大学などと連携し、学生に対して専門家の育成を働きかけたりしているという。前出の大西氏は、駆除と環境整備は車の両輪で同時に進めていく必要があるとし、現状で駆除を地域の猟友会に依存しているが、彼らに人命が関わるような問題解決を求めることは不適切であり、業務として有害鳥獣駆除を行う狩猟免許を持った自治体職員(ガバメントハンター)を配置すべきであると述べている。「経験や専門知識の蓄積や地域住民との信頼関係の構築などの観点から、こうした職員は業務専属とし、一般公務員のように定期異動はせず、継続的な対策が講じられるようにすべきだ」(大西氏)。また前出の水谷氏は、その地域の鍵植物が凶作傾向にあり、クマ出没警報などが発せられている場合、エサを求めて広い範囲を移動するため、普段はクマが出ない地域でもクマ被害を防ぐ対策が必要という。具体的には、住居の近くの放置果樹、農業残渣(ざんさ)、堆肥(たいひ)、米糠(こめぬか)などエサとしてクマを誘引するものを徹底して管理することなどだ。「灯油やガソリン、有機溶剤などの臭いや揮発性の強いものにもクマは強く誘引されるので、放置せずに管理を徹底したほうがよい。朝夕の遭遇や、日中にやぶや物陰に潜むクマにも注意が必要で、クマが隠れそうな車庫や物置の扉をしっかり閉め、家の近くにやぶが生えるなどして見通しが悪ければ刈り取ることも重要だ。出没地域での広報活動や警戒態勢、スクールバスの運行など、費用とマンパワーが必要な対策の手当ての検討も望まれる」(水谷氏)。日本では今後も少子化と都市部への一極集中、温暖化による気候変動などが加速していくだろう。特定の動物が急増することによる生態系への悪影響、人獣共通感染症のリスクなども懸念される。クマ類などの大型哺乳類と人との共存を実現していくためには、これまでの管理政策を実施するだけではなく、行政への野生動物管理の専門知識を持った職員の配置や地域住民への正しい情報の普及啓発などを計画的に、そして継続的に行っていくことが求められている。
(クレー射撃が趣味のヒロミ、クマ被害の対策を考察)
30日放送の『DayDay.』(日本テレビ系)で、深夜にブドウ畑にあらわれたクマが高級ブドウ・シャインマスカットを食い荒らしている防犯カメラ映像を公開しました。射撃や狩猟を趣味とするタレントのヒロミさんは、命に関わると指摘し「国による介入」に期待を寄せました。農園によると、一晩で食い荒らされたシャインマスカットはおよそ50房。このブドウ畑では数日前から夜間に被害があり、防犯カメラを設置していました。周辺ではクマの目撃情報が相次いでおり、猟友会が箱罠を設置したということです。ヒロミさんは「これだけクマがいろんなところに、市街地に出てきたりとか、畑を荒らしたりするのは、彼らにとってはもう餌場になっているので…」と、クマの行動パターンを予想。さらにヒロミさんは「これを本当に今年だけだとか思うより、本当に対策を考えないと…罠かけたりとかって言っても…彼らも頭がいいですし、彼らも生きるために餌場としてこうやって降りてきているので」と、来年以降の被害も予測します。今までの傾向を踏まえたうえで「今年だけじゃなくて、多分餌場として認識したら毎年のように来るし、自治体もいろいろがんばっていると思うんですけど、本当はちょっと国もこの対策を本気で考えてやらないと、自治体がやっているだけだとクレームも来て『やっぱりできない』とかもあるので」と、クマの駆除に対するクレーム問題にも触れていました。続けて「ちょっと真剣に本気で考えていかないと、これはずっと続くので、今年だけじゃないと思うので。ハンターさんに任せても重労働だし、命に関わりますからね。危険なので、そのへんのところは国も乗り出して考えたほうが僕はいいと思いますけどね」と持論をのべていました。
(クマが“高級ブドウ”食い荒らす、一晩で約50房:山形)
山形県高畠町のブドウ畑に現れたクマ。暗闇の中、キラリと目を光らせ狙うのは、“高級ブドウ”、シャインマスカットです。クマは立ち上がると、シャインマスカットを覆う袋を口で器用に剥がし、ムシャムシャと食い荒らしていきます。クマの“ブドウ狩り”。農園によりますと、シャインマスカット約50房が食い荒らされました。このブドウ畑では、数日前から連日、夜間にシャインマスカットが10房ほどなくなる被害があり、カメラを設置し警戒していたということです。被害を受けたブドウ農家「収穫の際に襲われないか怖さを感じる。身の安全を確保したい」周辺では、ごみ置き場などでクマの目撃情報が出ていて猟友会が畑に箱わなを設置したということです。
(住宅の敷地にクマが侵入、米ぬかなどを荒らす:宮城)
29日朝早く、仙台市太白区の住宅の敷地内にクマが侵入し、倉庫に保管していた米ぬかを荒らす被害がありました。29日午前6時ごろ、太白区秋保町長袋(の住宅で、体長約1.5メートルのクマが敷地内の水たまりの水を飲んでいるところを住人が目撃し、警察に通報しました。敷地内にある倉庫は、入口のシャッターが大きくひしゃげています。クマがシャッターを壊して倉庫内に侵入したとみられます。保管していた米ぬかの袋が破られ、中身が散乱していました。当時住宅には男性を含め3人がいましたが、警察が到着するまでは身の安全を確保するため外には出なかったということです。宮城県では9月に入ってクマの目撃情報が急増していて、県は9月末までとしていたクマ出没警報を10月末まで1カ月延長しています。県は、クマの活動が活発になる朝夕の行動を避けることなどを呼び掛けています。
(1階に下りたらクマと鉢合わせ、玄関のガラス破って侵入:新潟)
2階から1階に下りるとクマがいました。新潟県村上市の住宅に70代の母親と40代の息子が住んでいて、ガラスが割れた音を聞いた息子が2階から1階に下りるとクマがいたということです。クマが侵入した家の住民「洗濯物を入れておくかごだけが倒れていた。あと別に何も荒らされていない。怖いですけどね、まさか入ってくるとは思わない」。体長50センチくらいの子グマとみられ、クマ出没警戒警報を出して注意を呼び掛けています。
(ブドウ畑で「クマ」食害、“二足立ち”で食い荒らす:山梨)
収穫シーズンを迎えた山梨市のブドウ畑で、獣による食害が相次いでいます。被害は600房を超え、畑の防犯カメラには、二足立ちで器用にブドウを食い荒らすクマの姿が捉えられていました。こちらは山梨市牧丘町のブドウ畑に設置された防犯カメラの映像です。目を光らせて座り込んでいるのは「クマ」です。すると次の瞬間。器用に二足立ちになり、棚に実ったブドウを袋ごと口でもぎ取りました。繰り返し立ち上がり、ブドウを狙います。この映像が撮影されたのは先月29日の午後9時過ぎ。この後、クマはいったん、姿を消しますが、翌30日の午前1時半ごろ、再び姿を現します。映像には確認できただけで、10回以上立ち上がり、ブドウを食い荒らすクマの姿が映っていました。農家によりますと、ブドウの食害は先月19日から約10日間にわたってほぼ毎日、確認されました。少なくとも600房の巨峰が食い荒らされ、被害額は30万円近くに上ります。こちらの畑では周囲を柵で囲い、わなを設置したほか、火をたくなどの対策をとりましたが、効果はほとんどなかったといいます。クマの生態に詳しい専門家は…山梨ツキノワグマレスキュー清水邦彦 代表理事「どうしても(森に)食べ物が少ない。特に山梨県は果樹が多いので、その匂いにつられて山を下りてきてしまうという傾向がある」。山梨県によりますと、今年度の県内でのクマの目撃件数は今月中旬までに204件に上り、過去最多だった昨年度を上回るペースで確認されています。県は「収穫期の果実や野菜はすぐに収穫し、残りかすは放置せずに処分するなど、クマを寄せ付けない対策をしてほしい」と呼びかけています。
(クマ3頭が約4時間木の上に居座る:秋田)
30日早く、美郷町役場から1キロ余りの雑木林で3頭のクマが目撃され、約4時間、木の上にとどまり続けました。親グマとみられる1頭は捕獲され、ほか2頭は立ち去りましたが、町では、外出の際に細心の注意を払うよう呼びかけています。クマがとどまったのは美郷町本堂城回の雑木林です。警察などによりますと30日午前6時すぎ、付近を巡回していた町役場の職員が木の上に1頭、近くのやぶに2頭のクマがいるのを見つけました。親グマと2頭の子グマとみられ、その後、3頭とも木の上に約4時間とどまり続けました。地元の猟友会も出動して捕獲用のおりが2基設置されましたが、午前10時半ごろに3頭とも木から下りました。「現場で発砲音と思われる音が響きました猟友会の動きがあわただしくなってきました」警察などによりますと午前11時ごろ、雑木林から東に2キロほど離れた美郷町浪花の一丈木公園付近で、親グマとみられる体長約1メートルのクマ1頭が捕獲されました。その後子グマとみられる2頭は山の方向に立ち去りました。ただクマの目撃が多数寄せられていることから、美郷町は、外出の際に細心の注意を払うよう町民に呼びかけています。29日午後8時20分ごろには、近くの県道でクマと救急車が接触する事故が起きていました。消防などによりますと、救急搬送を終えて消防署に戻っていたところ、道路に2頭のクマがいて、そのうち体長約50センチのクマと救急車が衝突しました。けがをした人はいませんでした。県は、「いつでも・どこでも・誰でもクマに遭遇する可能性があるとして、音を立て鉢合わせを避けて欲しい」と呼びかけています。
(山林でヒグマの親子を駆除:北海道)
札幌市は30日、南区藤野の山林でヒグマの親子2頭を駆除したと発表した。一緒にいたもう1頭の子グマは山の中に逃げたため、市は近隣の住民に注意を呼びかけている。市などによると、30日午前6時半ごろ、近くの80代男性がヒグマを目撃し、道警に通報した。駆けつけた市職員、猟友会のハンター、警察官がエゾシカ用のワナにかかって動けない子グマと近くに居座った親グマ、別の子グマを確認した。ハンターが午前8時半ごろ発砲し、3頭のうち親グマ(体長約1・5メートル)とワナにかかった子グマ(同約1・0メートル)を駆除した。もう1頭の子グマは逃げた。今回の発砲は住宅街でないため、9月に始まった緊急銃猟にあたらない。付近はヒグマの目撃情報が相次いでおり、市などが警戒を続けている。
(夜の国道に突然飛び出すクマ、70代男性が運転する乗用車が衝突:北海道)
北海道南部の八雲町の国道で、70代の男性が運転する乗用車がクマと衝突する事故がありました。9月28日午後7時50分ごろ八雲町熊石見市町の国道229号で、北に向かって走っていた70代男性が運転する乗用車が、道路の南東側から突然飛び出してきた体長約1.5メートルのクマと衝突しました。車は前部が損傷しましたが、自走は可能でした。クマはその場から立ち去っています。通報を受けた警察がドライブレコーダーを確認したところ、クマと車が衝突する瞬間が映っていました。現場は一般住宅から約500メートル離れた場所でした。警察は北海道内でクマの出没が相次いでいることから、夜間の走行には注意するよう呼びかけています。
(クマの食害:北海道)
28日午前10時ごろ、北斗市中野で女性が自宅の敷地内に、複数のクマの足跡とふんを発見し、110番した。函館中央署によると、現場付近のビニールハウスで、5本の木のブドウが食べられる被害が見つかったという。
(約200キロのクマ捕獲、果樹園のリンゴを食い荒らしていた個体か:北海道)
北海道・砂川市で9月28日、クマ1頭が捕獲されました。地元の猟友会によりますと捕獲されたのは体長約2メートル、体重約200キロの4歳半ぐらいのクマです。9月26日、市内の果樹園でリンゴがクマに食い荒らされる被害があり、周辺にはクマの足跡やフンが見つかっていました。これを受け、果樹園に箱わなを設置し、28日早朝に1頭が捕獲されました。2025年に入ってから砂川市で捕獲されたクマはこれで6頭になります。砂川市ではクマの出没が相次いでいて、北海道は10月7日までヒグマ注意報を出しています。
(親子グマ出没、威嚇しタクシー追いかける:北海道)
札幌市南区南37条西10丁目付近で2025年10月1日、クマの目撃がありました。警察によりますと、午前2時30分すぎ、国道230号(石山通)を南進していたタクシーの運転手が国道上に子グマを発見しました。対向車線には体長約1.8メートルの親グマがいて、タクシーに向かって威嚇してきたため、タクシーはUターンして逃げたということです。また、午前3時20分ごろ、札幌市南区南37条西11丁目で「獣の声がする」と通報がありました。警察が駆けつけたところ、付近ののり面で動物の目が光る様子が確認されました。付近にクマがいる可能性があることから、札幌市南区南37条西11丁目から南38条西11丁目の範囲で、交通規制をかけるとともに、近隣住民に警戒するよう呼びかけています。
(クマ3頭が一時木の上にとどまる:秋田)
30日朝早く、美郷町役場から1キロ余りの雑木林で、3頭のクマが目撃され、一時、木の上にとどまり続けました。地元の猟友会が対応に当たるとともに、警察が付近の警戒を続けています。現場は美郷町本堂城回の雑木林です。警察などによりますと、30日午前6時すぎ、付近を巡回していた町役場の職員が木の上に1頭、近くのやぶに2頭のクマがいるのを見つけました。親グマと2頭の子グマとみられ、その後、3頭とも木の上にとどまり続けました。地元の猟友会も出動して捕獲用のおりが2基設置されましたが、午前10時半ごろに3頭とも木からおりました。近くの県道では29日夜、クマと救急車が接触する事故が起きていました。消防などによりますと、救急搬送を終えて消防署に戻っていたところ、2頭のクマが現れ、そのうち体長約50センチのクマと救急車が衝突しました。この事故でけがをした人はいませんでした。現場は美郷町役場から北に1.3キロほどで、地元の猟友会が対応に当たるとともに、警察が付近の警戒を続けています。
(ヒグマと衝突、JR特急とかちなど3本運休:北海道)
JR北海道は1日、同日午前の札幌―帯広間の特急とかち2本と函館線手稲発札幌行きホームライナーの計3本を運休し、約250人に影響が出た。
(イノシシ1頭捕獲、1日から中心市街地で目撃相次ぐ:秋田)
2日午前、秋田市でイノシシ1頭が捕獲されました。秋田市中心市街地では、1日からイノシシの目撃が相次いでいました。
(シカ肉のジビエフランク:岐阜)
管理栄養士を目指す東海学院大(各務原市)の学生らが、恵那市内で獣害対策として駆除されたシカ肉を使ったフランクフルト「恵那鹿ジビエフランク」と同市栃久保(とちくぼ)地域特産のユズを使った甘酒「栃久保棚田ゆず甘酒」を考案した。フランクフルトは10月4日に愛知県長久手市で開かれる「東海ジビエフェア」などの催しで販売し、甘酒は10月から生活協同組合コープぎふの店舗などで順次取り扱いを始める。
(シカの群れ牧草被害相次ぐ、シカ肉を新たな地域資源として利用へ:岩手)
シカに牧草を食べられる被害が遠野市の牧場で相次ぎ、関係者が対応に苦慮しています。その中、駆除されたシカの肉を地域の資源として利用しようという取り組みが始まっています。9月1日、遠野市の荒川高原牧場で、ドローンを使って撮影した映像です。映っていたのは…数十頭はいるでしょうか、ニホンジカの群れ。警戒心がとても強く、ドローンが近寄ると一斉に逃げ出します。早池峰山の南、薬師岳に連なる荒川高原牧場。馬産地・遠野の原風景は、国の文化的景観地区に選ばれています。およそ1400ヘクタールの広大な牧場に5月中旬から10月いっぱいまで放たれている馬や牛。1週間ごとに区画を移動しながら、順に成長した牧草をのんびり食みます。そこに侵入し、牧草を食い荒らしているのが野生のシカ。牧場を管理する遠野市畜産振興公社に現地を案内してもらいました。遠野市畜産振興公社放牧部 藤井健太さん「きょうはどうですかね」「何頭かいますね」。到着すると、やはりシカの群れが…遠野市畜産振興公社放牧部 藤井健太さん「ここ一番いた時、ざっくり数えたんですけど150頭ぐらいはいましたね」。藤井さんたち、牧場の関係者も対応に苦慮しています。いつもなら長靴の足元が隠れるほど生い茂っているはずの牧草も…藤井さん「長さが全然足りてないのは、やっぱりシカに食べられているせいだと思います」。シカの通り道になっているのでしょうか。高さ1.5メートルほどある有刺鉄線の柵にも…藤井さん「(シカ)の毛が付いてますね」Q、「簡単にこれくらい(の高さだと)飛び越えちゃう訳ですね」「はい。2メートルくらいは普通に飛び越えると思うので」。ローンで撮影した映像にも柵を軽々と飛び越えたり、くぐり抜けたりして森の中に逃げ込むシカの姿が映っていました。遠野市畜産振興公社放牧部 藤井健太さん「やっぱり先に短い、おいしい草を食べられてしまって、牛とか馬にいい草を食べさせられなくなってるっていう被害はありますね」。遠野市によりますと、野生の鳥や獣による農作物被害の被害額はここ10年、1億円前後で推移しています。そのうち、実に9割以上がシカによるものです。遠野市産業部農林課 阿部竜大さん「公共牧場の対策というのは長年の課題で、なかなか着手出来ていないところ。電気柵であったり、金網柵というような侵入防止対策というのは広大でなかなか対策が取れていないと」。遠野市のシカの捕獲頭数はここ数年、年間およそ5700頭で推移。一日平均15頭から16頭を捕獲している計算で県内最多です。駆除されたシカのほとんどは処分されており、食肉市場に出回ることはほぼありません。その中、市内綾織町で直売所を併設する加工場、「遠野ジビエの里」は、駆除されたシカを引き取り、食肉として販売しています。切り盛りするのは及川知也さんと真さんの兄弟。遠野ジビエの里を運営する毘沙門商会合同会社 共同代表及川真さん「農業被害を減らしていくというのが一番大事だし、やはり確実にシカの適正な数に調整させていただくことによって、ある意味、里と山の境界線がしっかりしてきて、まさに『自然と人との共生』っていうところが見えてくるのかなと」。ジビエで遠野を元気にしたい。捕獲から24時間以内に搬入してくさみを抜き、うま味を引き出す独自の熟成管理を行ったシカの肉。1頭毎に放射性物質の検査を行うなど、安全性にも配慮しています。毘沙門商会合同会社 共同代表及川真さん「遠野ってジンギスカンですけどもジンギスカンに並ぶくらいの、ジンギスカンとジビエがある、でこの二つを食べ比べるようなそういう食文化になっていけばいいなと思っております。まさにやりたいこととしては文化とか教育とか、環境とかその辺とすごく結びついている食材なので、そこをですね。皆さんに知ってもらって、普及していきたいと思っております」。県内各地でも確認されているシカの食害。大半が処分されているシカの食肉を「森の恵み」として地域の資源にしようという取り組みが遠野で始まっています。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午前7時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢塩野沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、2日午前6時30分ごろ、仙台市泉区西田中萩坂にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、2日午前8時ごろ、栗原市花山本沢滝ノ沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後4時10分ごろ、仙台市青葉区上愛子上十三枚田にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9月30日午後8時30分ごろ、仙台市太白区秋保町長袋清水久保にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午前7時ごろ、仙台市青葉区芋沢大勝草下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、9月30日午後4時40分ごろ、仙台市青葉区芋沢松葉沢上にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、30日午後5時20分ごろ、色麻町下高城地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、30日午後4時40分ごろ、登米市東和町錦織川端にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、30日午後4時20分ごろ、栗原市栗駒中野要害下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、30日午後3時ごろ、色麻町志津にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、30日午前11時15分ごろ、栗原市金成はぬ木沢にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、29日、白石市小原東山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、29日午後4時50分ごろ、仙台市青葉区上愛子道半にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、29日午前6時10分ごろ、仙台市太白区秋保町長袋宿にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午後5時30分ごろ、仙台市太白区茂庭生出前にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午後4時40分ごろ、仙台市太白区山田山田山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午後2時20分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根野川にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午前7時30分ごろ、仙台市青葉区大倉大原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、29日午後4時ごろ、栗原市鶯沢南郷向原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、29日午後0時30分ごろ、栗原市栗駒沼倉留岡にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、28日、白石市福岡深谷二ノ萱にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
白石市によると、28日、白石市福岡蔵本岩ノ上にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、29日午前7時45分ごろ、富谷市高屋敷にクマが出没しました。
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