<射撃ニュース10月>
10/16
(“駐在さん”が見抜いた密猟:愛知)
愛知県の山林で、ある動物を違法に捕獲し販売していたとして男が逮捕されました。事件解決には、住み込みで働く警察官“駐在さん”の活躍がありました。愛知県春日井市にある霊園の裏山。ことし7月、ある動物が罠にかかっていると通報がありました。(春日井警察署 武野元樹巡査長)「くくり罠でワイヤーが木にくくられている状況と、シカが罠にかかっているのを発見した」。警察官が駆けつけると、くくりわなにかかったニホンジカが。その後の捜査で、ベトナム国籍の会社員ファン・ヴァン・ダオ容疑者28歳が、ニホンジカを違法に捕獲したとして9月に逮捕されました。わなによる狩猟は、時期やわなの大きさなどが厳格に定められていますが、守られていませんでした。さらに警察はファン容疑者がイノシシ2頭を解体し、無許可で食肉処理業を営んでいた疑いがあるとして、10月14日に再逮捕。ファン容疑者はいずれも「許可がいるとは知らなかった」などと容疑を否認しています。(春日井警察署 稲山雅紀巡査長)「全く人気のないところ。墓の近くなので不可思議」。捜査にあたったのは、春日井市に住み込みで働く駐在所の警察官、稲山巡査長です。この付近で6月からニホンジカの頭部などが、3つ相次いで見つかっていたことから…(稲山巡査長)「これは密猟だと判断した」。稲山さんが違和感を持ったのは、ニホンジカの首の「切り口」です。(稲山巡査長)「切断面を見たところ、明らかに刃物で鋭利に切ったあとがあった。自然死ではなく人の手が関わっているのを認知できた」。Q.なぜ切り口で判断できた?「狩猟の活動をしていて、経験があったのでわかった」。稲山さんらは住民への聞き込みを開始。すると…(稲山巡査長)「(空き缶の入った)ゴミ袋が、ボンボンボンと4つくらいあったので、大宴会したんだろうと」。密猟したシカを大人数で囲んでいたのか、頭部が見つかった後には近くのアパートで、大量の酒の空き缶が入ったゴミ袋が見つかりました。こうした情報をもとに稲山さんらは捜査を進め、ファン容疑者を特定しました。(稲山巡査長)「違法行為を摘発できたのは、警察として非常に喜ばしい」。地域に密着し、住民との距離が近い駐在さんならではのお手柄でした。
(“違法ジビエ”フリマサイトにも?)
愛知県豊田市内にあるレストラン。食欲をそそるお肉料理がメインのお店です。山里カフェMui 清水潤子さん:「うちにはジビエを食べたい方が来られるので、これでもか肉!という感じです」。店の自慢はイノシシやシカの肉をふんだんに使ったジビエプレート。扱っているのは豊田周辺の山でとれたジビエ。狩猟免許のある店主が自ら捕らえたシカやクマを、お店の横にある解体施設で肉にして提供しています。オンラインで肉の販売も行っていますが、最近不穏なうわさを耳にするといいます。清水潤子さん:「本当のことかわかりませんけど、自分が捕った物を小分けにして、ネットで販売している方がいるとは聞きました」。現在の法律では、「食肉処理業」の許可書がないと行えないジビエの処理から販売。清水さんが耳にしたというのが、許可なしで営業する「違法ジビエ」の存在です。実際に、愛知県警は14日、ベトナム国籍のファン・ヴァン・ダオ容疑者(28)を、仲間と共謀して去年と今年、保健所の許可を得ず、イノシシ2頭を解体し、食肉処理業を営んだ疑いで逮捕しました。調べに対し、ファン容疑者は、容疑を否認しているということです。ファン容疑者は、すでに春日井市内の山で無許可でわなを仕掛け、「シカ」を密猟したとして鳥獣保護法違反の疑いで逮捕されていました。警察は、ファン容疑者が密猟した野生動物を無許可で、繰り返し解体し食肉として販売していたとみて調べています。許可なく解体されたジビエはE型肝炎など、人体に影響を与えるリスクが高く危険。今回の事件は知り合い同士の売買だったとみられていますが、厚労省によると、今、ネット上にも違法ジビエとみられるものが。詳細に産地や解体許可などが記載されたものもあれば、説明がないものもあるフリマサイト上。しかし、疑わしい事案はあるものの、ジビエの処理や販売の許可について記載する必要がないため、不正を見分けるのは難しいといいます。一方で、研究者によりますと、フリマサイト上のジビエの取引は増加傾向にあります。国立環境研究所 久保雄広 主任研究員:「ヤフオクのログを調べ、イノシシやシカやクマなどの取引が11年間で3万件以上確認できている。個人間の取引は少なからず増えている」。正式に許可を得て営業している豊田市のレストランは、業界イメージが悪化しないか不安を感じています。山里カフェMui 清水さん:「どこで解体したか処理したか分からない物が流通してしまうと、ジビエというひとくくりにされてしまう。(業者も)きちんとやっていただきたい」。
(ツキノワグマの餌になるドングリ類「県中部で不作」:静岡)
ツキノワグマの目撃件数が増加傾向にある中、静岡県は本年度、餌となるドングリ類の豊凶調査を初めて実施した。中部地域(川根本町、静岡市葵区井川)は不作と判定し、東部地域の毛無山(富士宮市)も結実状況が良くないという。こうした地域では餌を求めてクマの活動範囲が広がる可能性があるとして、県は注意を呼びかけ、柿や栗の適切な管理を促している。調査の対象はコナラ、ブナ、ミズナラの3樹種。県内の7地域で、目視によって調べた。4段階(豊作、並作、不作、凶作)で判定し、中部は3樹種全てが不作だった。東部全体をならすと3樹種いずれも並作としたが、毛無山ではコナラを不作、ミズナラを凶作と判定した。西部地域(浜松市天竜区)では、わずかしか分布していないブナとミズナラは凶作の一方、主要なコナラは豊作とした。県内では8月、ツキノワグマによる人身被害が起きている。過去3年の目撃件数は2024年度が156件、25年度が200件、本年度は9月末時点で106件に上っているという。県は来年度以降も豊凶調査を継続していく方針。
(従業員犠牲のクマ被害から1年、自責の念抱える代表:岩手)
北上市の瀬美温泉で働いていた男性がクマに襲われ、亡くなった事故から16日で1年となる。代表取締役の岩本和裕さん(54)は従業員を守れなかった自責の念を抱えながら、伝統のいで湯を守ろうと一日一日を過ごしてきた。風評被害で大幅に減少した客足の回復を願いつつ、クマ注意を呼びかける看板やカメラ設置など対策を施す。亡くなった笹崎勝巳さん=当時(60)=のためにも「営業を続けていきたい」と決意する。
(「里山保安整備隊」結成:長野)
飯田市北方の果樹農家や住民有志が「里山保安整備隊」を結成し、果樹や住民の暮らしを熊や猿、イノシシなどから守ろうと緩衝帯を整備している。リンゴや梨などの果樹栽培が盛んな地域で長年、獣害に悩まされてきた。このほど、60歳以下の住民らによる北方壮年団と合同で、果樹畑近くに繁茂する草や竹の刈り払い作業をした。
(クマ対策9億円を盛り込んだ補正予算案など可決:宮城)
宮城県議会の9月定例会は、クマによる被害防止対策などを盛り込んだ補正予算案など16の議案を原案通り可決し、10月14日に閉会しました。県議会9月定例会では、クマの移動経路となっている河川沿いの木を伐採する費用として、約9億円。ハンターを育成するため、村田町に新たにライフル射撃場を整備する費用として、約3500万円などを盛り込んだ一般会計補正予算案を、原案通り可決しました。補正予算のほか、市街地にクマが出没した場合の捕獲許可について、緊急時だけでなく、平時にも市町村が許可を出せるようにすることを盛り込んだ条例改正案も可決・成立しました。また、2025年度の一般会計決算など2件を認定したほか、「非核三原則の堅持」を求める意見書など7件を可決し、閉会しました。
(『ホンマでっか!?TV』クマ特集に「笑い話にしていいのか」)
10月14日、バラエティ番組『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)が放送された。今回は、全国的に多発しているクマ被害について特集されたのだが、テーマとスタジオの雰囲気に違和感が広がっている。この日は、「森林生態系の頂点 もしクマに遭遇したら?」と題してオンエアされ、クマ被害やクマの生態について詳しい専門家が集結。被害の実態について解説し、トークを繰り広げた。現在、社会問題となっている深刻なテーマがオンエアされたが、Xには、違和感を覚える視聴者の声が寄せられていた。《笑いごとじゃないと思う》《冗談交えながらニッコニコで笑いながらやってて不愉快》《被害に遭われた方が沢山いるけどこんなにも笑い話にしていいのか》。終始笑いが巻き起こるスタジオに、不快感を抱く声も少なくなかったのだ。オンエアの様子について、テレビ局関係者がこう指摘する。「スタジオには、MCの明石家さんまさんはもちろん、ブラックマヨネーズやEXITなど、レギュラー芸人が多数出演。深刻なクマ事情が明かされるなかで、ボケやツッコミが連発し、スタジオには終始笑いが巻き起こっていました。しかし、全国的に被害が相次いでいるいま、その明るい雰囲気に、世間との温度差が滲み出てしまったのでしょう」。社会的な関心事や身近な事柄について、各分野の「評論家軍団」が驚きの最新情報やウラ話を披露するというコンセプトの同番組。笑いを含ませながらの番組スタンスは、今回も同様だったが、深刻なテーマの “ネタ化” に、視聴者も首を傾げたようだ。「専門家からは、クマの恐怖から “クマうつ” を発症する人もいるとの指摘もあがっており、深刻さは増しているようです。危険性のある内容だからこそ、笑いを含めて視聴者に届きやすくする狙いがあったのかもしれません。しかし、被害者も出ている以上、一部の視聴者にとって受け入れがたい内容となってしまったようです」(前出・テレビ局関係者)。ネタにできないほど、深刻な状況だというわけだ。
(つる細工職人、クマ被害増加で入山慎重:青森)
クマによる被害が増え、植物のつるや樹皮で作る「かごバッグ」の職人らが山での材料採取に慎重になっている。素材により価格が30万円を超え、高級ブランドになぞらえ「山のルイ・ヴィトン」と呼ばれることもあるという。職人は「材料が減れば制作できる量は限られる」と苦悩する。アケビのつるをつまんだ指に力を入れ、木型に沿わせて編み上げていく――。アケビつる細工師の和島常男さん(84)は8月下旬、宮城県大崎市の自宅で流れるような手つきを見せた。青森県弘前市出身の父に学び、50年以上なりわいとする。かごの目を詰める作業で肉離れをすることがあり、指は曲がったまま。「つるの採取、整理が作業の8割」といい、小さな作品であれば「1日で編める」と話す。毎年9月中旬~11月中旬に自ら山に入り、地をはうアケビのつるを採ってきた。やぶの中をかがんで進むため帽子、長袖、長ズボン、軍手、長靴を着用し全身を守る。汗だくとなり、スズメバチに刺され「つる採りが最も大変」とこぼす。最近はクマも警戒する。かつては頻繁に入山したが、2025年は山形県の月山へ行った1回だけ。「体力の衰えに加え、クマが出るようになり一層行かなくなった。家族が心配する」と明かす。今年は「行ってみたいけど、どうするかな」と悩む。和島さんに師事する大崎市の荒川心さん(59)は25年、山に入る回数を減らした。今年は「山に行かないとアケビのつるが足りない」と切実だ。山ではスピーカーで大音量の音楽を流し、クマを遠ざける計画。クマよけの鈴3つ、爆竹と撃退スプレーを持ち、ヘルメットもかぶる重装備で万一に備える。「命がけ」と口をついて出た。宮城県加美町の佐々木康樹さん(63)は約40年の靴職人の経験を生かし、ヤマブドウのつるの皮やクルミの樹皮で作る。採取時期は4~6月で、今年は仲間と約10回入山。防犯ブザーを持ち、ラジオをつけておいた。車で林道を移動中、1度だけ子グマに遭遇した。9月、大崎市で開かれた全国こけし祭りの会場には、数万円の値札が付いたアケビのかごバッグがずらりと並んだ。山形県遊佐町の女性(70)は「いつか欲しい」と憧れる。宮城県栗原市の女性(25)は「きっちり編まれていて美しい」と語った。実演販売に臨んだ和島さんは「保存しているつるを大切に使えば5年ぐらいは作り続けられる」と見通す。
(気仙沼市に「クマ出没警報」を発令:宮城)
気仙沼市の市街地において、直近1週間で11回ツキノワグマが目撃されたことを受け、発令基準に基づき、令和8年10月14日(水曜日)から同年10月30日(金曜日)の期間、同市を対象として「クマ出没警報」を発令いたします。なお、気仙沼市以外の市区町村は、引き続き「注意報」が発令中となります。目撃されたクマは、再び現場周辺に出没する可能性があることから、お近くにお住まいの方々やお仕事等の用事がある方々は、十分な注意をお願いいたします。
(クマ対策フォーラム:兵庫)
神戸市では、北区道場町でクマの出没が確認されたことを受け、2026年7月にクマの生態や関わり方に関するオープンミーティングを開催しました。この度、その議論をさらに深めるため、野生動物管理の専門家を招き、クマ対策フォーラムを開催します。クマ対策の最前線について学ぶとともに、今後の神戸市におけるクマ対策のあり方について、市民の皆さまとともに考えます。
(マンション付近に迫るシカの大群、身を隠せる草藪やエサがある河川敷に“好条件”揃うと専門家:静岡)
駅近くに住み着いていた「ある動物」の群れの姿をカメラが捉えました。映像からは、大きなシカのツノが草むらの中で動いている様子が確認できます。シカの群れが草木を荒らして各地で深刻な被害が相次ぐ中、その被害は住宅近くまで迫っていました。静岡・沼津市には、シカの群れが住み着いている河川敷がありました。沼津駅からわずか1.5kmほどの、近くに住宅も多い河川敷です。その河川敷へ入っていくと、ひづめの跡が見えました。そして辺りが暗くなったころ、その姿を捉えることができました。県のシカ対策を行っている担当者によると、かなり大きな群れの可能性があるといいます。県森林・林業研究センター 大橋正孝さん:(シカが)うじゃうじゃ確認できます。実際にはこれの数倍、数十倍いる可能性もある。この異常な事態に近くに住む人も驚きを隠せません。なぜシカは住宅近くまで生息域を広げているのか。そこには理由がありました。県森林・林業研究センター 大橋正孝さん:山の中はシカの捕獲が進んできたところなんですけど、(河川敷は)エサがあって、隠れる草やぶもあって捕獲も行われていない。シカにとっていい条件がそろっていた。住宅近くのため捕獲が難しく、シカのエサとなる草が生い茂っていて、なおかつ身を隠す草やぶもある河川敷はシカが暮らすには好条件だといいます。人の近くに住み着いてしまったシカ。被害はすでに。川沿いにある田んぼにシカが姿を現し、稲を食べてしまう農業被害が発生していました。さらに今後、街中に現れ、事故につながることが懸念されています。県森林・林業研究センター 大橋正孝さん:交通事故につながったり、市街地をシカがウロウロするような状況に。雄シカであればツノを持っていて危ない。県の担当者はシカ対策について、関係機関への協力を呼びかけていくとしています。
(ジビエイベントにアイデア提供:熊本)
球磨中央高(錦町)の生徒会は、ジビエ(野生鳥獣肉)を楽しむイベント「WGM In球磨村」を計画している球磨村商工会青年部と業務契約を結んだ。生徒たちが考案した料理のレシピなどを提供する。
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10/15
(箱わなにクマかかり「緊急銃猟」:広島)
広島市は12日、自治体の判断で猟銃の使用を認める「緊急銃猟」でツキノワグマ1頭を駆除したと発表した。雄の成獣で体長約1・1メートル、体重約28キロ。緊急銃猟の実施は県内初という。市によると、12日午前7時45分頃、同市安佐北区可部町勝木の畑で、設置していた箱わなにクマがかかっているのが見つかった。市は緊急銃猟を行うことを決定。付近の道路を封鎖し、近隣住民らに外に出ないことなどを呼びかけた上で、午後1時17分に猟友会のハンターが散弾銃を5発発砲して駆除した。緊急銃猟は、改正鳥獣保護管理法に基づき、昨年9月に始まった制度。「緊急性がある」「銃猟以外で捕獲が困難」などの条件を満たした場合、市町村長の指示で実施できる。今回は松井一実市長から権限を委任された市農林水産部長が指示したという。
(販売目的でイノシシ解体した疑いでベトナム国籍の男を再逮捕:愛知)
警察は14日、保健所の許可を得ずにイノシシを解体し、食肉処理業を営んだ疑いで、ベトナム国籍の男を再逮捕しました。男は無許可でわなを仕掛け、シカを密猟した疑いで、すでに逮捕されていました。警察官:「ここでシカのわなが設置されていて、そのわなにシカがかかった状態で発見されました」。警察官に案内されたのは、愛知県春日井市にある霊園の奥の茂み。駐在所勤務の警察官が見つけたのは違法なわなでした。警察官:「発見されたのが7月15日。狩猟が11月15日から2月15日と決まっているので、夏にわなを仕掛けていること自体が違法」。わなを無許可で仕掛けシカを密猟したとして、鳥獣保護法違反の疑いですでに逮捕されていたベトナム国籍のファン・ヴァン・ダオ容疑者(28)。その目的とみられているのが…。記者:「密猟した動物をこれらの包丁を使ってさばいて販売していたとみられています」。警察は14日、ファン容疑者を食品衛生法違反の疑いで再逮捕しました。警察によりますと、ファン容疑者は仲間と共謀して去年と今年、保健所の許可を得ずイノシシ2頭を解体し、食肉処理業を営んだ疑いがもたれています。調べに対し、ファン容疑者は「食肉として販売したことは間違いないが、許可がいるとは知らなかった」と容疑を否認しているということです。警察は、ファン容疑者が密猟した野生動物を無許可で、繰り返し食肉として販売していたとみて調べています。非正規のルートで野生動物の肉などを流通させる、いわゆる「違法ジビエ」。愛知県の生活衛生課によると、そもそもジビエは豚や牛などの家畜の肉と比べ、E型肝炎ウイルスやO157などによる食中毒のリスクが高いとされています。「違法ジビエ」は、国で定められた処理方法をきちんと行っていない可能性が高く、これらのウイルスや細菌に感染し、発熱や嘔吐などを引き起こす恐れがあります。県は、違法ジビエを手に取らず、SNSなど個人で販売しているジビエは購入しないよう、注意を呼びかけています。
(突進のエゾシカ避けるレンタカー、トヨタが開発:北海道)
トヨタ自動車がエゾシカと衝突を避けるレンタカーの車載機を開発した。東京海上日動火災保険などが協力した。北海道でエゾシカは10月から繁殖期となり、車と衝突事故が相次ぐ。事故多発地点でハイビームや警告音を出し、安全にドライブできるようにする。
(「アッハッハ!」「クマ担当!」)
14日の衆議院予算委員会で、全国で相次ぐクマの出没被害をめぐる質疑中、委員会室が大きな笑いに包まれる一幕があった。質問に立った国民民主党の村岡敏英議員は、ここ数年続く深刻なクマ被害について言及し、「現状やクマの出没や被害などの部分を、“クマ担当大臣”からよろしくお願いします」と笑顔で答弁を求めた。突然飛び出した「クマ担当大臣」というユニークな呼称に、委員会室からは「アッハッハ!」という複数の笑い声が響き、「クマ担当!」とのヤジも飛んだ。閣僚席に座る片山さつき財務大臣や茂木敏充外務大臣、赤沢亮正経済産業大臣、細野豪志復興大臣らも思わず笑顔を見せるなど、連日厳しい追及が続く予算委員会が和やかな空気に包まれた。これに対し、指名された笹川博義環境大臣はマイクの前に立つと、「正式名称で呼んでいただいてありがとうございます」とユーモアたっぷりに切り返すと、議場からは一際大きな笑いが湧き起こった。笑いを誘った一方で、続く答弁では一転して厳しい現状を報告。今年4月から8月までのクマの出没情報数が1万9789件に上り、9月までの人身被害が68人、うち6人が亡くなっていると説明し、関係省庁と連携して注意喚起の情報発信を加速させる考えを示した。村岡議員は「環境大臣兼クマ大臣ということでクマ担当という名前まで付けていただいて、本当に命に関わる大切なことだ」と応じ、安全対策の強化として通学時の子どもの安全を守るため、過疎地などにおけるスクールバスの補助対象要件(現状は自宅から学校までの片道距離が原則4キロ以上)を、クマ出没地域に配慮して緩和するよう要望した。これに対し、関芳弘文部科学大臣は「児童生徒の安全確保は喫緊の課題」とした上で、来年度(令和9年度)の概算要求において、スクールバスの運行支援を見据え、必要な予算を要求している段階であることを明らかにした。村岡議員は片山財務大臣に向けて予算の確保を念押しし、次の質問へと移った。
(クマによる人身被害を防ぐハンターチーム「M-BEST」発足:三重)
三重県で、クマによる人身被害を防ぐためクマハンターチームが発足しました。13日に発足した「みえのクマ緊急対応チームM-BEST」は、県内の猟友会に所属する66人で結成された専門チームです。チームの代表:「有事の際は、迅速かつ適切に対応できるよう、チーム一丸となって全力で取り組んでまいります」。県によりますと、県内29市町のうち4つの市町でハンターが不在のため、緊急時に対応できない状況にあります。M-BESTはクマが出没した際、県内全域で迅速にハンターを派遣し、必要があれば緊急銃猟も行うとしています。
(「火縄銃の手入れ中に暴発して発火した」60代男性がけが:香川)
高松市消防局と高松南警察署によりますと、13日午後0時半ごろ、高松市香川町浅野の住宅敷地内の作業小屋で、住人の60代の男性から「火縄銃の手入れ中に暴発して発火した」と119番通報がありました。消防が現場に駆け付けたところ、火は消えていました。男性はやけどをして病院に搬送されましたが、意識はあり、命に別状はないということです。当時、男性は火薬を使って音を鳴らす銃の模型を整備していたということです。
(緊急銃猟初実施で知事が評価:和歌山)
和歌山県古座川町内の山林で6日にツキノワグマに対して、自治体の判断で発砲を認める「緊急銃猟」が県内で初めて実施されたことを受け、宮崎泉知事は13日の定例記者会見で「訓練を重ねてきて今回、迅速かつ的確に実施された」と評価した。市町村の判断で実施する緊急銃猟は、昨年9月施行の改正鳥獣保護法で可能になった。県は市町村などと連携した訓練を実施し、緊急銃猟に向けた準備を進めていた。クマへの対策について宮崎知事は「普通の行動だが、徹底してほしい」として▽鈴やラジオで音を出す▽未収穫や落下した果実を放置しない▽ゴミを屋外に置いたままにしない――などを呼びかけた。
(クマ興奮、麻酔効果なく車に突進:福島)
興奮したクマが車をめがけて突進―。福島市は今年6月に市内で4人を襲ってけがをさせたクマに対して工場内で実施した緊急銃猟の様子を記録した映像を共同通信の情報公開請求に開示した。屋内には可燃物があり、猟銃は使用できなかった。クマは立てこもって暴れ回り、ハンターが麻酔銃を放って命中したものの、効果がなかった。専門家は、想定外の場所で、緊急銃猟を行う難しさを指摘する。映像は市が今月9日に開示。緊急銃猟の実施が決まった6月2日に市職員が現場で撮影した。可燃性のあるスプレー缶やガス給湯器があり、麻酔銃を使うことになった。狩猟免許を保有する公務員「ガバメントハンター」ら職員は、安全確保のため車で屋内に乗り入れ、午後2時過ぎ、窓の隙間から麻酔銃を構えた。職員がクラクションを鳴らすと、体長約1メートルのクマが突然物陰から現れ、車に向かって突進してきた。麻酔銃の引き金を引くと、投薬器が尻付近に当たった。2日朝にドローンで撮影された映像には、工場の敷地内を逃げ回る姿も。3日夜、窓の鍵を開けて工場の外に逃走した。
(クマ出没し休校や欠席扱い、いつまで?)
クマの人里への出没が相次ぐ中、各地の学校では臨時休校などの扱いに苦慮している。いつ危険が去ったのか判断が難しいためだ。対応を決める権限は学校長にあるが、明確なルールはなく、現場で模索が続いている。長野県池田町の町立高瀬中学校で7月、学校敷地内に1頭のクマが現れた。昨年、学区内に出没した時には教職員が引率して集団下校したが、学校敷地内への出没は初めて。急きょ町教育委員会に相談して翌日の臨時休校を決めた。足跡などの調査で周辺から去ったと判断し、休校は1日で済んだ。原毅校長は「学校は町の中心部にあり、周辺での目撃情報なしに突然クマが敷地内に侵入するのは想定外だった」と振り返る。文部科学省は省令で、災害などの急迫した事情がある時は校長が臨時休校にできると定めている。クマの出没もこの規定に当てはまるが、具体的な要件や手順を定めた国の指針はない。福島市教委は昨年10月、小学校敷地内への出没を受け、独自の指針を作成した。クマの出没場所を〈1〉学区内・近隣校学区〈2〉学校周辺〈3〉学校敷地内の3パターンに分け、クマの行方確認の有無によって休校を判断することとした。ただ、クマの行方が不明の場合、警戒を解くタイミングは示しておらず、今年6月に市内で出没した際は授業再開後も保護者の送迎が6日間続いた。市教委の担当者は「どのタイミングで通常に戻すか悩ましかった」と語る。今年6月に市内の小中学校を一斉休校とした宇都宮市教委も年度内に対応指針をとりまとめるという。登下校中のクマの出没に不安を感じる子どもが学校を休んでも、欠席扱いにしない対応も広がる。秋田市は昨年秋、保護者から欠席の連絡があった場合、教職員が理由を聞き取り、欠席扱いにしない運用を始めた。文科省は今年7月、新型コロナウイルス禍と同様に非常時と位置づけ、校長が認めた場合などは欠席扱いにしないことができると各教委に周知した。ただ、現場からは「いつまで欠席としない扱いを認めるかなどの判断が難しい」などの声も漏れる。山形市教委は、クマ出没時に保護者が車で送迎する場合、通勤時間などに配慮して始業に多少遅れても許容するなどの対応をとっている。休校や欠席の扱いの判断について、文科省は「地域で状況が異なる」とし、統一的な指針を示す考えはないとしている。大阪教育大の田中真秀准教授(公教育経営学)は「学校関係者は必ずしも野生動物対策にたけているわけではなく、校長だけに判断の責任を負わせるのは重い。教育委員会や行政の担当部署、地元ハンターら専門家との連携を強化して対応することが重要だ」と指摘する。
(クマの緊急銃猟にクレーム殺到、市長も怒り:京都)
2026年9月、クマが住宅街に現れ、緊急銃猟を行った京都府舞鶴市。住民の安全を守るために行われたことですが、市にクレームが相次ぎました。また、大阪市や鉄道会社でも、職員への「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が問題となっています。“カスハラ”が社会問題化する中、小田急電鉄ではある対策に乗り出し、効果をあげています。9月3日、京都府舞鶴市では、クマの親子が民家に居座ったため、対応に当たった市は、警察などと協議を行い、市民の安全を最優先に確保するため、麻酔銃による緊急銃猟を実施しました。京都府で初めてのことで、迅速な対応により、人的被害はありませんでした。ところが…。(京都府舞鶴市・鴨田秋津市長)「誹謗(ひぼう)中傷、中には脅迫めいたものが多かった」。こう話すのは、舞鶴市の鴨田市長。9月16日までに、舞鶴市に電話やメールなどを含め、456件の問い合わせが寄せられているといいます。「山に帰すことはできなかったのか」などの問い合わせがある一方で…。(鴨田市長)「9割が誹謗中傷であるとか、緊急銃猟を実施したこと、そのものに対する経過を問うような内容でした」。一体どんな声が寄せられたのでしょうか?その一部が記録された音声を入手しました。(音声内容)「そんなに生きているものを殺さないと気が済まないのか。銃を取り出す時点で間違っているんだ。おれ一番、関西人は野蛮人が多いと思ってる。何でもかんでも銃を取り出して殺せばいいっていうような。お前らは頭が悪いんだって認めろ。『学習能力のない生き物です』って認めろ。なんなら『死んでくれ』って思っているから」。中には『クマより能力的に劣っている』という根拠不明な誹謗中傷や、『死んでくれ』という脅迫めいたものも…。こういった問い合わせに、鴨田市長は「とにかく怒っています。職員はクマの命を粗末にしたのではなく、住民の命を守った」と怒りを露わにしています。鴨田市長は、この状況をSNSに投稿、誹謗中傷が寄せられていると明かしました。(舞鶴市・鴨田市長の公式Xより)「緊迫した対応の最中、『なぜ殺すのか』『開示請求するぞ』といった電話、メールが複数あり、市役所本部と現場及びマスコミとの連絡に支障をきたしました」「動物愛護を否定しませんが、脅迫めいた問い合わせはやめて下さい」。なぜSNSで発信したのでしょうか。その真意は―?(鴨田市長)「恐らく、どこの自治体も、本当に緊急銃猟をしなければならない場面の中で、同じように『苦情が来てしまうんじゃないか』と、正しい判断ができなくなってしまう可能性があるので、本当に最終手段として緊急銃猟を実施しなければならないときは、躊躇(ちゅうちょ)せずに日本中の首長さんへ、実施をしてくださいというメッセージ」。今後の対応については、誹謗めいた電話やメールは、カスタマーハラスメント(カスハラ)に当たるとして、毅然(きぜん)とした対応を取るということです。
(ヒグマ対策、放棄果樹園でクリの木など伐採:北海道)
冬眠を前にヒグマの行動が活発になる中、住宅地に近づくリスクを減らそうと、札幌市の市民団体が放棄された果樹園でクリなどの樹木を伐採しました。札幌市南区砥山にある放棄された果樹園には、環境を守る活動などを行う市民団体のメンバーらおよそ30人が集まりました。メンバーは、はじめにチェーンソーを使ってヒグマの好物のクリが実った木を切り倒しました。それからハサミで枝などを細かく切って1か所にまとめたほか、クマが姿を隠せるほどの高さに生い茂った草を刈るなどして、ヒグマが住宅地に近づきにくい環境を整えていきました。主催した市民団体「エコ・ネットワーク」の小川巌さんは「クマが住宅地に近づく要因をあらかじめ取り除くことが重要で、好物のトウモロコシを庭に植えないなど、やれることはたくさんあると思う。自分事として考えてもらいたいです」と話していました。
(山から近い小学校で避難訓練:三重)
クマの目撃情報が相次ぐ中、三重県尾鷲市の小学校でクマの避難訓練が行われました。訓練は、山からほど近い尾鷲市立矢浜小学校で、校庭にクマが現れた想定で行われました。休み時間で外にいた子どもたちは急いで2階の教室に避難し、教員らはクマが校舎内に入らないよう防火扉を施錠。児童の人数を確認した上で、さらに上の3階の教室に避難しました。(尾鷲市立矢浜小学校 稲葉武彦校長)「成果や課題を関係機関と連携し、検証して今後に生かしたい」。尾鷲市ではことしに入り、去年の同じ時期の2倍にあたる21件のクマの目撃情報があり、今後、他の小学校でも同様の避難訓練を行う予定です。尾鷲市内の樹木を伐採する場所に設置された監視カメラの映像では、9月18日の午後5時半ごろ、一頭のクマが森の中から現れ、液体の入ったペットボトルをくわえて去って行きました。そして、その約20分後、残されていたもう1本のペットボトルも持ち去ります。さらに、日が落ちた午後7時半ごろ再び…。うろうろと歩き回り、何かを探しているようにも見えます。(森林組合おわせ 廣下圭司さん)「チェーンソーのオイルを置いていたんですけど、定点カメラを仕掛けたらクマが映っていたのでびっくりした」。クマが持ち去ったのは、ペットボトルに入った「チェーンソーオイル」。この組合では近年、伐採に使うチェーンソーのオイルを環境に配慮した植物性のものに置き換えました。そのオイルが、クマのエサになっているとみられているのです。(森林組合おわせ 廣下圭司さん)「近くの林業関係者に聞くと、『うちも植物性に変えたときにやられた』という話は聞きました。こんなに現場の近くまで来たことはなかったので、みんなびっくりしている」。オイルを現場から撤去してから、クマは姿を見せなくなったということですが、この組合では、クマよけスプレーや鈴を携帯するなどの対策をして作業にあたっているということです。
(列車とクマの接触を防ぐために:福島)
クマの活動が活発化するこれからのシーズンに合わせて、列車とクマの接触事故を事前に防ぐための対応が進められています。JR磐越西線が通る磐梯町にある落合踏切の近くで行われたのは、線路沿いにある茂みの伐採作業です。磐越西線では2025年度、クマと列車の接触事故が12件と相次いで発生。JR東日本はクマとの接触事故を減らす目的で、クマが隠れやすい場所を減らすための伐採作業やハバネロなどに含まれるカプサイシンが入った忌避剤をまく作業を2026年から行っています。【JR東日本 仙台事業本部・松本哲朗設備部長】「今、忌避剤の散布とか様々な対策をしているところではございますけど、こういった対策の効果を見極めつつ、様々な対策を講じることによって、引き続き鉄道の安全安定輸送の確保に努めて参りたいと思います」。クマは夜間に多くの目撃情報が寄せられていて、磐越西線では、クマとの接触事故を防ぐために一部区間では午後8時以降に低速運転が行われています。
(ブータンから獣害対策視察:兵庫)
国際協力機構(JICA)の取り組みで、ブータンの農業畜産省職員ら8人が9月30日、兵庫県丹波篠山市矢代地区を訪れ、住民による獣害対策を視察した。職員らはサルの追い払いに使う花火に関心を示したほか、茂みを作らない間伐や放任果樹の伐採、ボランティアの活用などについて説明を受け、帰国後に実践したいと話した。省職員や農業普及員らは矢代公民館で、松本豊自治会長と前自治会長の中井悦夫さんから説明を受けた。写真を交え、花火を使ったサルの追い払いの様子や、そのための講習会を開いていること、野菜くずを放置しないことなどを紹介。都市住民のボランティアが参加するクリの収穫では、虫食いのクリやイガを栗園に残さないようにしていることも説明した。ブータンの普及員から「対策のリーダーに公的機関からの報酬はあるのか」と質問され、報酬は自治会費からのみと回答。ブータンでは住民からの批判や対立に巻き込まれることもあり、無報酬ではリーダーを引き受ける人がいないという。これに対し、松本会長が「生まれ育った地域への恩返しの気持ちで取り組んでいる」と答えると、訪問団は感心した様子だった。省職員は、農家の高齢化や獣害を巡る状況が日本と似ているとし、「花火による追い払いの可能性を探りたい。矢代の取り組みを参考に、すぐにできることは実行したい」と話していた。兵庫県立大の教授がブータンで獣害対策を指導した縁で、県内先進地の同市を視察した。
(坂網猟を守った人々:石川)
石川県加賀市・片野かたの鴨池かもいけ周辺で行われる「坂網猟さかあみりょう」は、江戸時代から300年以上続く伝統的なカモの猟法です。Y字型の坂網を空中に投げ上げ、カモを傷つけずに捕えるこの猟法は現在に至るまで伝承され、令和7年度には有形民俗文化財「坂網猟の用具及び関係資料」および無形民俗文化財「片野鴨池の坂網猟」として、石川県の指定文化財となっています。本展では、この指定を記念し、明治時代から昭和時代初期にかけての片野鴨池のカモと坂網猟を守るための取り組みについて、また坂網猟関係者の努力によって守り継がれてきた坂網猟の歴史を、当時の古文書や民俗資料を通して解説します。また本展とあわせて、鴨池観察館では冬季企画展「全国の鴨猟」を同時開催し、異なる視点から坂網猟の魅力や歴史をご紹介します。ぜひ各会場にお立ち寄りいただき、坂網猟への理解を深めていただければ幸いです。
(降雪期を前に移動するシカを狙う、猟友会会長に同行しました:長野)
南アルプスのシカの食害を防ごうと、地元では伊那市を中心に対策が続けられている。その一つが奥山での重点捕獲だ。降雪期を前に高山帯から移動する秋のシカを狙うため、奥地に分け入り、わなを仕掛ける。現場で奮闘するハンターに同行した。9月中旬、南ア北部・仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳への登山基地・北沢峠へと続く林道で、長谷猟友会会長の中島章さん(76)が車のハンドルを握りながら周囲に目を光らせた。「足跡がくっきりしている。昨日、今日のだな」。設置したわな50基の周辺の痕跡を確認し、捕獲できる可能性が少しでも高まるよう仕掛ける場所を微修正する。痕跡があっても山肌が険しすぎて設置が困難だったり、人間の気配に気づいて急にわなにかからなくなったりと一筋縄ではいかない。中島さんは「追いかけっこのよう」と苦笑する。山麓の伊那市長谷地区の猟師らでつくる同猟友会は、市などの委託を受けて、昨年から本格的に里地より奥にある山中での捕獲に取り組む。シカが栄養価が高い高山植物を求めて山に登る春と降雪を避けて高山帯から下りる秋の計80日程度、移動経路にわなを仕掛ける。猟友会員が交代で見回りしている。生息数が多いと予想されながら捕獲の空白地となっていた場所だけに、昨年は限られた期間で計130頭のシカを捕獲。今年も9月までに44頭と、順調に成果を上げている。中島さんは会長として、見回りの当番を組んだり、わなの設置場所を調査したりしながら、こまめに現場まで足を運ぶ。長年捕獲を免れた結果、里山の倍近い大きさに育ったシカもいるといい、「畏れ多いぐらいだった」。「山奥にこれだけのシカが生息しているとは」と驚きを隠さない。見回りを行うメンバーの大半は65歳以上で、捕獲にはシカの反撃や滑落の危険も伴う。それでも「地元のシンボル・仙丈ヶ岳を守りたい」との思いが活動を支えている。この日、わなにシカはかかっておらず、きびすを返そうとした時だった。「ピャー」。鳴き声を聞いて振り向くと、数頭のシカが山の奥へ走り去っていった。「ここで防がなければ、どんどん山を荒らされてしまう。気を引き締めなければ」。中島さんが決意の表情を浮かべた。秋のシカ猟は11月半ばまで続く。
(訓練しエゾシカ猟に活用:北海道)
趣味の狩猟が縁で町内に移住した野田孝幸さん(64)は、猟犬として訓練した北海道犬のセタ(雄、4歳)を相棒にエゾシカ猟を行っている。エゾシカの探索に優れたセタを見て、近隣で北海道犬を飼い始めた酪農家も。野田さんに、北海道犬の特徴やエゾシカやヒグマが多い地域で北海道犬が果たせると考える役割などについて聞いた。―北海道犬を飼うきっかけは何だったのでしょうか。「寒さに強い犬として北海道犬を選びました。胆振管内白老町のブリーダーから『猟犬にするなら俊敏なこの子』と薦められ、生後2カ月から自分で訓練しました」。―どのような訓練をしたのですか。「アイヌ民族の狩猟犬として活躍してきた北海道犬は猟犬としての本能を持っています。飼い主以外の人間にかみついたりほえ立てたりしないことが重要で、生後半年は徹底的にかわいがってたくさんの人に接触させたことで、人なつこい性格に育ちました」。―エゾシカ猟でセタはどんな役割を担うのですか。「北海道犬は優れた嗅覚と聴力、視力でエゾシカを発見します。セタはエゾシカを見つけると『伏せ』の姿勢で、ハンターの私にシカの居場所を知らせます。セタがシカを見つけたら私は必ずそこへ行き、シカを撃たねばなりません」。―セタの影響で北海道犬を飼い始めた酪農家が増えているそうですね。「浜頓別町内で3軒、猿払村に1軒います。狩猟だけでなく、エゾシカの追い払いを目的に飼い始めた酪農家もいます」。―牧草地でのエゾシカの盗食被害が深刻化していますね。「春先の一番草の芽吹きの時期にエゾシカが牧草地にあらわれ、栄養価の高いチモシーなどの牧草を食べてしまうそうです。私が提案したいのは、エゾシカの侵入時に音や光を出す機器と北海道犬の組み合わせによる追い払いです。エゾシカは大変学習能力が高く、機械だけでは効力は長続きしません。時には北海道犬が出動することで相乗効果が得られます」。―ヒグマとの遭遇対策にも有効でしょうか。「人とヒグマとの遭遇を避けるための役割は果たせると思います。北海道犬は、絶滅危惧種になることが懸念されている天然記念物です。私もセタを通じて北海道犬の能力と可能性を広く発信して、人とヒグマの共存に貢献できたらと願っています」。枝幸支局に着任して最も驚いたのがエゾシカの多さだ。道路の真ん中に立っていて車が近づいても逃げない。牧草地に30頭以上の群れを見ることもしばしば。まるで牧草地でエゾシカを繁殖しているような錯覚に陥る。シカの天敵だったエゾオオカミが絶滅した今、エゾシカ対策のためにもアイヌ民族とともに培った北海道犬の能力を活用できないだろうか。
(「威嚇突進」は「近づくな」のサイン)
親子とみられる2頭のヒグマが、車に迫ってくる。運転手は車を止めて様子をうかがうが、母グマとみられる1頭は威嚇の姿勢を取り、ボンネット付近を数回たたいた。ドライブレコーダーには緊迫した一部始終が記録されていた。9月、北海道美深町の道道49号で、走行中の軽自動車が親子とみられるヒグマ2頭に遭遇した。道警によると運転手にケガはなかったが、車にはヒグマが威嚇した際についたとみられる傷が複数確認されたという。ドライブレコーダーに残された映像がSNSで拡散されると、「(車は)なんで止まったの?」、「クラクション鳴らして加速した方が良い」、「ぶつかったら廃車になる」など、対応を巡ってさまざまな意見が寄せられた。もし、車を運転中にヒグマに遭遇したら、どのような行動を取れば良いのだろう――。ヒグマの生態に詳しい、酪農学園大学の佐藤喜和教授によると、母グマが取った行動は「威嚇突進」と呼ばれ、「これ以上近づくな」という意思表示で、突進しては止まる行動を繰り返すという。佐藤教授は、今回のケースも威嚇突進とみる。
(人の食べ物を覚えたクマが増加か、有効な対策は?)
相次ぐクマの出没情報。人里におりてくる理由とは…10月3日、愛知県豊田市で住宅の防犯カメラに映ったクマ。10月11日には…玄関先で男性がクマに襲われ、眼球が破裂するなどの大けがをしました。周辺では、クマの爪痕が栗の木に残されていました。また、10月11日 新城市でも住宅の裏山に設置されたミツバチを飼育する箱にクマが近寄り、箱を倒す様子が確認されました。周辺には、柿の木が2本あったということです。山の中のどんぐりを主な餌にしてきたクマ。人里におりてきた理由について、専門家は…(岐阜大学 野生動物管理学 淺野玄准教授)「どんぐりの実りの状況としては平年並み、中程度。ここ数年でも1番良い状況です。ただ、山の中を歩き回ってどんぐりを探すより、里に出て1か所にたくさん実っている柿や栗を手っ取り早く餌が食べられることを学習した個体が、一定程度出てきている」。愛知県では3年前から去年まで、凶作の傾向が続いていたどんぐり。ことしは例年並みですが、クマの出没件数は減っていません。人の食べ物を覚えたクマが増えているとみられています。特に、目撃情報のある地区では対策が必要です。(岐阜大学 野生動物管理学 淺野玄准教授)「柿の木にトタンを巻いてクマが登れないようにするとか、電気柵で囲うとか。明るい時間に複数人で鈴を持って行って、爪痕やフン・食べ跡などを点検してみて、クマを誘引していないかチェックすると、リスクを下げるには有効」。
(じわじわと勢力を拡大する野生生物、人口減の里山に募る危機感)
人口減少が進む中山間地域では人々の暮らしを支えてきた里山が荒廃し、野生動物がじわじわと勢力を拡大している。7月中旬、高野伸也さん(37)と稲田耕大さん(31)は、鳥取県日南町にある畜産農家の牛舎を訪れた。2人は県西部にある江府、日野、日南の3町と県などが2014年に設立した「日野郡鳥獣被害対策協議会実施隊」のメンバー。日野郡猟友会長でもある高野さんがチーフを務め、現在は隊員3人で深刻化する鳥獣被害の調査やわなの設置などを担う。ここ最近、牛舎には大型のイノシシと生まれたばかりの子(ウリ坊)5頭ほどの群れが出没しているという。軒下に置かれた飼料の袋は食い破られ、中身がこぼれ出していた。牛舎を取り囲むように設置された2カ所の箱わなには何もかかっていなかった。高野さんらは、わなの作動状況を点検し、餌の米ぬかを補充。「牛舎には生まれたばかりの子牛もいるので、生産者は気が気ではないだろう。早く捕獲できるといいのだが……」と語った。9月中旬は、広島県境に近い日南町内の別の集落へ。「廃屋に野生動物がすみ着き、家の天井裏に入って暴れている」と住民から町役場に相談があったためだ。もともと11世帯だった集落は現在6世帯。人が住まなくなった家屋はそのまま放置され、イタチやテン、タヌキなどがすみ着いてしまっているらしい。高野さんらは動物の出没する時間帯などを詳しく聞き取った後、持ち込んだ小型の箱わなを廃屋のそばに仕掛けた。わなの中には、甘いスナック菓子が入れられていた。動物を誘い込むために有効だという。集落で暮らす青戸英一さん(70)は「夜になると家の中に入ってきて天井裏を走り回る。気持ち悪いし、眠れないし、何とかしてほしい。この苦労は里の人にはわかってもらえんだろう」と話した。
(ロシアでヒグマ倍増30万頭、26人が襲われ死亡)
ロシア国営通信は12日、ロシア各地で今春以降、少なくとも住民26人がヒグマに襲われ死亡したと報じた。ロシア国内のヒグマの個体数はこの30年間で2倍以上に増加し、30万頭に達しているという。同通信によると、ロシア各地の住宅地では8月以降、クマの目撃が相次いでいる。クマの頭数が増えて森林の食料が不足したほか、人間による餌付けなども原因で人口密集地に近い場所への出没が増えたとみられる。政府の監視データによると、ヒグマの個体数は過去30年間で2倍以上に増加し、30万頭に達しているという。ロシア政府は、ヒグマの個体数を管理するための対策を取っている。
(ヒグマ目撃が4分の1に激減、河川の伐採効果か:北海道)
砂川市内の1~9月のヒグマの目撃や痕跡に関する通報件数が37件と、昨年同期(146件)の約4分の1に減った。昨年は年間で過去最多の211件に上り、市は今年、クマの市街地への通り道となる河川の雑木を伐採。こうした対策が急減につながったとみられる。ただ、10月はクマの出没が増える時期で、市は注意を呼びかけている。
(ツキノワグマ捕獲、村での出没は初:奈良)
奈良県は10日、明日香村入谷の集落でツキノワグマ1頭を捕獲したと発表した。クマは殺処分された。同村でのクマの出没は初めて。
(ニホンザルの「加害群れ」が増加:福井)
福井県内に生息するニホンザルの今後5年間の管理計画策定に向けた検討委員会の初会合が10月13日、福井県福井市のアオッサで開かれた。直近の生息調査を基に、農作物などに被害を及ぼす「加害群れ」が増えている現状を共有。次期計画でも悪質な群れの全頭捕獲などを進める方向性を確認した。現行の計画は、県内を北福井(丹南以外の嶺北市町)、丹南、嶺南の3ユニットに分け、群れの管理や被害防止に向けた対策を講じている。初会合には学識経験者らの委員10人と市町の担当者らオブザーバー約20人が出席し、座長に山端直人・兵庫県立大学教授が就いた。事務局の県は、2025~26年度に行った生息動向調査結果を報告した。県全体の推定個体数は最大2650頭、群れの数は85群れで前回の20年度調査時からほぼ横ばいとした。一方、加害群れは丹南と嶺南で計5群れ増え73群れと推定。加害レベルに応じた5段階の分類で、集落に年間を通じて出没し常時被害を及ぼす「レベル4」以上の群れは前回調査時と同じ12群れで、大半が嶺南に生息しているとの認識を示した。委員から「全頭捕獲で群れを減少させることは現実的なのか」「群れの管理を支援・指導できる人材配置が必要」などの意見が出た。次期計画の期間は27~31年度の5年間。来年1月ごろに第2回会合を開いて計画案をとりまとめる。ツキノワグマやニホンジカ、イノシシの管理計画と同様、パブリックコメント(意見公募)や県環境審議会の議論を経て本年度内の策定を目指す。
(イノシシ4頭おりに掛かる、「はびこり放題」:石川)
七尾市中挾町の民家近くの里山で12日朝、捕獲用のおりにイノシシ4頭が掛かっているのが見つかった。市内では今年4~9月に405頭が捕獲され、前年同期に比べて101頭増加しており、地元関係者は「はびこり放題の状態になっている」と困惑している。捕獲用のおりに掛かったイノシシ4頭は体長1㍍ほどで、近所の人が発見し、なかばさみ里山保存会の林繁寿会長(78)に連絡した。報告を受けた市の担当者が13日に確認した。中挾町では今年に入り、イノシシの捕獲数が増加し、民家では庭を掘り起こされる被害も出ているという。市内では深刻化するイノシシ被害を受けて稲作を諦めた農家もあり、林さんは「ここ1、2年で急激に増えた。非常に危険だ」と話した。
(自動車専用道路でクマと衝突しフロントバンパー破損:北海道)
10月11日深夜、北海道留萌市の自動車専用道路で、走行中の車が道路を横切ろうとしたクマと衝突しました。警察によりますと、11日午後10時56分ごろ、留萌市留萌村幌糠の深川・留萌自動車道で走行中の車が道路を横切ろうとしたクマと衝突しました。車はフロントバンパーの右側が破損し、運転していた50代男性にけがはありません。クマはぶつかった後、道路を渡り山の方へ去っていったということです。この現場近くでは、事故のおよそ2時間前にも親子とみられるクマ3頭が目撃されていました。11日午後9時ごろ、留萌市方向に走行していた車の40代男性が、右から左へ道路を横切るクマ3頭を目撃しました。1頭は体長1.5メートルで、残り2頭はそれより小さかったということで、親子とみられています。警察は、パトカーによる警戒活動を実施しています。
(列車がシカと接触:岡山)
JR西日本によると、13日午後6時46分ごろ、姫新線久世ー中国勝山駅間で列車がシカと接触した。車両と線路を確認を行ったため、中国勝山ー新見駅間の一部列車に約20分の遅れがでている。
(22歳起業家、若者TOP10に:大分)
大分県中津市の22歳の起業家が2026年を代表する若者10人に選ばれた。生まれ育った自然豊かな地で出会ったジビエに魅せられ解体師となり、廃棄される部位をペット用おやつにアップサイクルする事業を起こした。中津市耶馬渓町の江渕麗葉(うるは)さんは9月、これからの社会をつくる10~30歳を選出する「ミライクリエーターズ2026」で「トップクリエーターズ10」に選ばれた。一般社団法人日本若者キャリア支援協会が主催して初開催されたプロジェクトで、トップクリエーターズは、特に優れた社会性や先進性、行動力を備えているとされる最高賞だ。江渕さんは2025年1月に「耶馬渓ジビエ麗鹿(れいか)」を開業した。自ら解体したり仕入れたりした鹿やイノシシなどのジビエの、従来は廃棄されていた骨や内臓を犬や猫用のジャーキーに加工して販売している。ジャーキー1キロにつき4キロほどの食品廃棄削減につながっているという。
(地震で被災、水使えずジビエに影:熊本)
豊富な井戸水を事業に利用してきた熊本県八代市では被災した井戸の復旧が見通せず、なりわいの復興に影を落としている。食肉処理業を営む松村祥生さん(49)はジビエ肉処理で、1日3トン近くの井戸水を使用。7月の地震で出なくなり、仕事を本格的に再開できていない。「地震以降、赤字に転落した。額は計300万円。早く復旧させないと」と頭を抱える。
(駆除された鹿と猪の革で出来た二つ折り財布を開発:静岡)
レザーブランド「Impronte(インプロンテ)」が展開する、国産ジビエレザーを使用した二つ折り財布「curva(クルヴァ)」のクラウドファンディングプロジェクトが、応援購入サービス「Makuake」にて目標達成率100%を達成しました。
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(玄関先でクマに襲われる、男性(59)は眼球が破裂するなどの重傷:愛知)
11日朝、愛知県豊田市の民家の玄関先で男性がクマに襲われました。男性は右の眼球が破裂するなどの重傷です。警察と消防によりますと、11日午前7時半ごろ、豊田市小原北町の民家の玄関先で59歳の男性がクマに襲われました。男性は右の眼球が破裂するなど重傷ですが、命に別条はないということです。豊田市によりますと、現場の状況から、襲ったのはツキノワグマの可能性が高いとみています。現場周辺では、今月1日と3日にも出没情報がありました。
(野生イノシシ2頭が豚熱感染、県内初確認:千葉)
千葉県は11日、同県鴨川市で捕獲された野生のイノシシ2頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。千葉県内での確認は初めて。発見場所周辺で検査を強化し、経口ワクチンをまく。県によると6日と8日に各1頭の野生のイノシシを捕獲。9日に遺伝子検査で陽性と判定され、10日に確定した。県は捕獲場所を中心とする半径10キロ以内の養豚農場について、異常の有無や衛生管理基準の順守状況を確認するとしている。
(緊急銃猟を実施、体重約40キロのメスを捕獲:兵庫)
兵庫県豊岡市できのう=10日、ツキノワグマがいるのが見つかり、市は改正鳥獣保護管理法に基づく緊急銃猟を実施しました。きのう=10日午後4時ごろ、豊岡市但東町奥矢根地区の住民から「民家の横の柿の木にクマがいる」と警察を通じて市役所に通報がありました。豊岡市の鳥獣害対策員が状況を調べ、警察とともに警戒と監視にあたり、市は午後5時に対策本部を設置して対応策を検討。その後、豊岡市長が緊急銃猟の実施を決定し午後5時40分に実施したということです。捕獲されたのは成獣のメスのツキノワグマで、体長はおよそ75センチ、体重はおよそ40キロだったということです。
(住宅地に現れた子グマを緊急銃猟:兵庫)
兵庫県丹波市氷上町常楽で9日午前、「体長40~50センチの子グマ1頭を見た」と丹波署に通報があった。署員や市職員らが住宅地の茂みに逃げ込んだクマを取り囲み、市長の判断で発砲を可能とする「緊急銃猟」を実施。実弾ではなく麻酔銃で撃った後、駆除した。県によると、県内での緊急銃猟は初めて。署によると、最初の目撃は午前9時40分ごろ。同11時半ごろ、捜索していた署員が近くの茂みに逃げ込むクマを見つけた。丹波市によると、住宅地が近く、人命の安全確保が必要なことなどから午後3時45分に市長が緊急銃猟の実施を指示。市が委託した民間業者が同4時20分ごろ、麻酔銃を撃って命中させ、その後、薬剤で殺処分した。対象となったのはツキノワグマのメスで、体長約70センチの子グマとみられる。現場周辺では署や市関係者ら約20人が警戒したり、通行を止めたりした。近くに住む50代女性は「朝、洗濯物を干していたら、警察官から『クマが出たので家の中に入って』と言われた。子グマと聞いたが、親グマが近くに居たら怖いです」と心配そうだった。
(ミズナラ・コナラ不作で注意:滋賀)
滋賀県内の今季のツキノワグマの出没予測について県は10月5日、えさとなるドングリの豊凶状況を公表した。ブナは県全体で「並作」で、「凶作」だった昨年度と比べて出没が少なくなる可能性がある一方、ミズナラは「不作」、コナラは「不作」だったため、出没への注意は必要という。県生物多様性保全課によると、県内のクマの主な生息域は、湖北地域、湖西地域、比良山地、鈴鹿山脈。昨年度の出没件数は140件。今年度は8月末で92件。秋は冬眠前のクマがえさを求めて行動圏を広げるため、人家近くでの出没が増加する可能性があるという。同課の担当者は「生ゴミなどを放置しないなど人里に寄せ付けない対策が必要。クマと遭遇しないことが被害の防止につながる」と話す。調査は、クマの生息数が多いと想定される湖北地域と湖西地域の山地で、ブナ、ミズナラ、コナラの堅果類の結実状況を調べ、「豊作」「並作」「不作」「凶作」の四つに分類した。2004年度以降では最も出没件数が多かった10年度は322件。ブナは「凶作」、ミズナラは「凶作または不作」、コナラは「凶作」だった。
(県内初のクマの緊急銃猟、緊迫した現場の様子が明らかに:和歌山)
和歌山県内で初めて緊急銃猟制度が適用された古座川町。集落から離れた山林で町職員がオスのツキノワグマ1頭を駆除した。町に取材すると、緊迫した当時の様子が明らかになった。「クマがシカのくくりわなにかかって暴れている」。6日午前8時20分ごろ、林業従事者から町に通報が入った。わなは、田川集落から県道沿いに流れる小川の上流約2キロの山林に設置されていた。連絡を受けた町地域振興課の職員が、県や県警に連絡。猟銃による狩猟免許を持つ町職員(射手)に銃や弾を準備するよう指示し、大屋一成町長から現場の判断で緊急銃猟ができる許可を得た。いずれも町が事前に取り決めていたことだった。散弾銃を携えた射手はオレンジ色のハンター用ベストと帽子を着用。計4人が軽トラックや乗用車で現場へ向かった。途中、5人ほどのアユ釣りをする人を見かけた。午前9時半、わなの近くに到着した。県道から2、3メートル上方の見通しのよい雑木林に近づく。くくりわなに右前脚がかかったクマが、わなを外そうと暴れていた。町職員がわなを基点に県道に工事用のバリケードを置いて交通規制をした。午前9時46分、射手が威力のあるスラッグ弾2発を発砲。それでもクマは動き続けたため、さらに2発。弾は首や胸、頭に命中し、クマは動かなくなった。仕留めたクマは体長約130センチ、体重約71キロの成獣だった。記録のため動画を撮った町職員は「わなから逃げ出す可能性があったので、無事駆除できてよかった」と話した。銃猟の現場が人のいる集落にもっと近かった場合、交通規制など安全確保のための人手がさらに必要で、作業により時間がかかり、駆除が難しくなることが見込まれる。ただ、人里での出没、人身被害は各地で相次いでいる。
(「農作物被害」や「出没」急増、イノシシ遭遇に注意:秋田)
イノシシによる被害が近年までは比較的少ないとみられていた秋田県で、けが人こそまだ出ていないものの、市街地に出没したり、農作物や田畑の実を食べ荒らしたりする被害が出始めている。鳥獣被害対策の専門家によると、気候変動の影響で積雪量が減り、山形県や宮城県、岩手県からの流入が増えたことが背景にあるとみられるという。イノシシは人と遭遇すると、鋭い牙で刺したり、かみついたりするおそれがある。秋田県は「今や県内各地で出没しており、周辺の目撃情報に注意し、見かけても安易に近づかないでほしい」と呼びかけている。
(「緊急銃猟」マニュアルに沿って初の訓練:山梨)
県内でクマの出没が相次ぐなか、甲府市は、ことし策定した「緊急銃猟」に関するマニュアルに沿って、クマを捕獲する初めての訓練を行いました。9日、甲府市で行われた訓練には、市や県の担当者、それに猟友会や警察などあわせておよそ20人が参加しました。訓練は、別の場所で目撃されたクマ1頭が、市内の球技場に入り込んでいるという想定で行われました。担当者は、ことし3月に甲府市が策定した「緊急銃猟」に関するマニュアルに沿って、▼多くの人が集まる施設に近く緊急性が高いことや、▼通行止めや避難誘導によって住民の安全が確保できるかどうかなど、実施する際の条件を確認していました。その後、猟友会のハンターが、弾が外れた場合でも人や建物に当たる可能性がない場所かどうかなどを確認して、射撃しました。訓練に参加した峡中地区猟友会の藤森靜男幹事は、「わなにかかっていない限りはクマは逃げるし、人にも向かってくるので、よりスピード感をもった訓練を今後、行っていく必要がある」と話していました。甲府市産業部農林振興室の山本伸二室長は、「緊張感とともに、市民の安全を守るという気持ちをもって、有事の際に対応できるよう訓練を継続したい」と話していました。
(熊が市町村の境で出たケースを想定:長野)
市町村境に出没した熊を想定し、県内で初めて広域で連携する緊急銃猟訓練が9日、中野市の夜間瀬川河川敷で行われた。北信地域では9月末、中野市・山ノ内町境の川を移動して両市町に被害をもたらした雄熊が駆除された。こうした事態を受けて、県北信地域振興局(中野市)が訓練を企画。
(「緊急銃猟」クマ想定し対応訓練:静岡)
裾野市は9日、クマなどが生活圏に出没した際に自治体判断で発砲を可能とする「緊急銃猟」を想定した訓練を市内で初めて実施した。市職員や地元猟友会、裾野署員ら約30人が参加し、出没覚知から対応完了までの手順を共有した。
(東北沿岸の自然歩道でクマスプレーを貸し出し)
クマの活動が活発化する秋を迎え、環境省はみちのく潮風トレイルと三陸復興国立公園を安全に利用してもらおうと、クマ撃退スプレーを貸し出す実証実験を始めた。利用料金は1日1000円から。12月26日までの3カ月間の実証を経て、2027年度からの本格運用を目指す。みちのく潮風トレイルは、東北太平洋沿岸の青森県八戸市から福島県相馬市まで、4県29市町村を結ぶ1000キロ以上の自然歩道。19年6月に全線開通し、25年度は延べ約13万3000人が利用し、外国人ハイカーも含めて増加傾向という。ルートには海岸付近に加え、近年、クマの目撃情報のある山間部や市街地も含まれる。
(秋のオスジカは要注意、山で遭遇「怖かった」:熊本)
10月2日、熊本県芦北町の山中で、鹿の角に刺されたとみられる80歳の男性が見つかり、その後、死亡が確認されました。動物の専門家たちは、「この時期、オスの鹿には注意が必要」と話します。普段はおとなしい鹿ですが、季節や状況によっては脅威となる場面があるようです。警察などによりますと、2日午後1時50分ごろ「男性が鹿に刺されて多量に出血している。意識が朦朧としている」と119番通報がありました。男性は、軽トラックの運転席で血を流し倒れていて、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡しました。男性が発見された軽トラックにはロープがつないであり、その先には罠にかかった鹿がいたということです。その鹿の角には、血のようなものが付着していたとみられます。熊本野生生物研究会の会長として、県内各地の山に入っている坂田拓司さん(69)は、かつて「ワナにかかった鹿」と遭遇したことがあるといいます。興奮した鹿は、山肌に積もった草や葉がなくなるほど暴れていたようです。熊本野生生物研究会 坂田拓司会長 「よほど興奮状態にあったのでしょう。ワナにかかって半日~1日ほど経っているようでしたが、体につながったチェーンが伸びきるまで、こちらに突進してきました。あの角が刺さったら…と思うと恐怖を感じました」。鹿は通常、山で人と遭遇しても立ち去るようなおとなしい性格です。ただ、坂田さんによると、10月ごろのオスジカは繁殖期を迎えて警戒心が高まる時期で、山に入ると、他のオスをけん制したり、メスにアピールしたりするための鳴き声「ラッティングコール」が聞こえてくるといいます。坂田会長 「山で『かいよ~』と低く響く鳴き声が聞こえると、秋が来たと感じますね」。鹿による被害は農作物や草木などの食害が一般的で「人的被害はあまり聞かない」と話す一方、「秋のオスジカは普段とは異なる状況。ワナにかかった個体は、イノシシと同じくらいに警戒すべきだ」と呼びかけました。日本に生息する鹿の多くが「ニホンジカ」。中でも九州に生息するシカは「キュウシュウジカ」と呼ばれます。13頭のキュウシュウジカを飼育している熊本市動植物園によりますと、鹿の角は年齢を重ねるごとに枝分かれし、それを支えるために根元も太く頑丈に成長します。生まれてから4~5年で50㎝に迫る長さにまで成長する場合もあるといいます。角は春先から成長し、9~11月が最も伸びきるころ。動植物園ではオスジカ同士の争いや飼育員のけがを防ぐため、10月中旬に角を切っているということです。全国をみると、鹿の角で人が死傷する事案は度々起きています。2023年10月には、島根県にある鹿の飼育施設の職員が鹿の角に刺されて死亡。奈良県では2025年、国の天然記念物「奈良のシカ」による観光客のけがが110件あり、そのうち鹿の角による事故は37件だったとして、厳重注意を呼びかけました。また、住宅街に出没した鹿が、車と衝突して事故やけがにつながる場合もあります。「普段はおとなしい」とはいえ野生生物。狩猟や業務で鹿と関わる人だけでなく、日常生活する際にも適切な距離感が求められます。
(鳥獣被害対策の“中間支援組織”:山形)
クマなどによる鳥獣被害への対策についてお伝えします。県内では「中間支援組織」の設立に向けた動きが進められています。「中間支援組織」とは、専門的な人材となる支援員が、市町村と地域住民の間に入ってそれぞれを支え、クマやイノシシなどの鳥獣被害対策を効果的に取り組む組織です。地域住民に対しては、柵の設置方法など環境整備に対するアドバイスや指導などを行います。市町村に対しては被害防止に向けた計画に対して、的確なアドバイスをして支えます。さらに市街地にクマなどが出没したなどの緊急時には、捕獲にも携われるようにするということです。この「中間支援組織」の設立に至った背景や課題などについて聞いてきました。クマやイノシシなどによる鳥獣被害が相次いでいる県内。25年度、県内で発生した鳥獣による被害額は合わせておよそ5億9200万円と、前の年度よりも2億円以上増加しました。またクマの出没件数は25年、過去最多を更新しています。鳥獣被害対策は主に市町村が担っていますが、自治体職員の人手不足が課題となっています。【県環境エネルギー部みどり自然課 木内真一課長】「それぞれ市町村ごとに専門的な人材を確保する、雇用することはなかなか難しい状況。将来を見据えた支援体制づくりが今のうちに必要だと思い、(中間支援組織の設立を)考えている」。こうした課題に対応するために、自治体と地域住民の間に入って専門的な指導や助言を行う「中間支援組織」。現時点で30の市町村が参画し、合わせて9人の支援員が配置される予定です。「行政だけでやっていると人事異動があるので、別の部署に行ってしまうとせっかく得た知識も発揮できなくなる。中間支援組織として整備することで、その問題はクリアできると思う」県は27年4月の設立、運用開始を予定しています。実はこの「中間支援組織」を設立し、すでに取り組みを行っている自治体が全国で一つだけあります。それが、広島県です。広島県では2023年に中間支援組織・tegos(テゴス)を設立し、2024年から本格的に業務を始めました。例えば、集落の住民に対して、①環境の改善②侵入の防止に対する指導を行っています。ここで、広島県の鳥獣による農作物の被害総額を見てみると、2024年度は、およそ3億5800万円の被害額があったのに対し、tegos(テゴス)が本格的に動き始めた翌年の2025年度はおよそ3億300万円と、5500万円近く減っていることが分かります。広島県によりますと、「減った要因のすべてがtegos(テゴス)ではないが、tegosuの成果は関わっていると考えられる」ということです。県では、こうした先行事例も参考にしながら「中間支援組織」の設立を目指しています。近年は市街地へのクマの出没も相次いでいることもありますので、今後、鳥獣被害の減少につながることが期待されます。
(鳥獣被害防止対策研修会:鹿児島)
野生鳥獣の農業被害対策について正しい知識や手法を学ぶ県主催の「2026年度集落ぐるみの鳥獣被害防止対策研修会」が7、8の両日、大和村の防災センターであった。初日は、同村福元地区の営農者を中心に約20人が参加。アマミノクロウサギやイノシシの生態・習性を基にした侵入防止柵の正しい設置方法や効果を上げるための管理の基本を学んだ。8日は、航空写真に被害や対策の状況を書き込むマップ作りが行われた。同研修会は、野生鳥獣による農作物被害を軽減する目的で、毎年県下2地域で行っている。同地区は、昼夜の寒暖差を利用したタンカン・スモモ・ダイコンなどの栽培が盛んだが、2020年頃からクロウサギの食害が増え深刻な問題となっている。研修は、〝地域と畑は自分たちで守る〟をキャッチフレーズに19年「くまもと☆農家ハンター」を創設した㈱イノP(イノシシプロジェクト)の稲葉達也さん(48)と楠田弘樹さん(37)が講師となり実施した。稲葉さんが訴えたのが、鳥獣対策の基本は「(畑を)守る」ということ。イノシシの場合、狩猟によって数を減らすには、生存数の7割以上を毎年捕獲し続けなければならず現実的ではないという。最も大事なのが「畑に有害鳥獣を寄せ付けない」こと。多くの農家で収穫残渣(ざんさ)が畑の一角に放置されており、エサの供給源になっているのが現状と話した。有効な防止策として挙げたのが侵入防止柵の設置。クロウサギとイノシシの侵入を同時に防ぐためには、電気柵では、高さ10㌢・20㌢・30㌢に電線を設置、金網柵などでは、目合いが4㌢四方のものを用いることが有効と解説した。また、柵設置に向け重要なこととして、「管理のしやすさ」を強調。メンテナンスのしやすさを事前に考慮し、電気柵で起こりがちな漏電や電圧の低下については、必ず測定器を用いることなど詳細に説明した。8月に就農したばかりだというタンカン農家の富澤玲世(りょうせい)さん(43)は「苗木にはあんどん(保護カバー)を施してあるので被害はないが、防護柵はこれから。研修でプロの知恵を学びたい」と話した。同村の担当者によると、同地区の営農者は25人。村は、約5年前からメッシュ柵の設置事業を進めているが、未設置の場所があり、被害を防ぐには時間を要するという。
(シカと車の接触事故が増加:三重)
大台町と大紀町を管轄する大台署管内で、シカと車両の事故が増えている。今年1月から8月までの人身事故と物損事故のうち、1割以上がシカとの事故となっている。同署の荒川直彦副署長は「シカは飛び出てくるものだと思って、スピードを出し過ぎず、安全に走ってほしい」と注意を呼びかける。大台町の男性会社員(40)は2月、町内の職場の駐車場から路上に出ようとしたところ、子ジカと衝突した。午後8時ごろで辺りは暗く、横からぶつかられたため「全く分からなかった」という。車はエアバッグが作動し、50万円近い修理費がかかった。「夜はいろんなところで出てくるので気を付けて運転するようになった」と振り返る。
(クマ被害対策等に関する関係省庁連絡会議(北海道ブロック)の開催:北海道)
クマ被害対策等について関係省庁による情報共有、意見交換を行うため、令和8年度第2回クマ被害対策等に関する関係省庁連絡会議(北海道ブロック)を開催します。
(狩猟の魅力を知る催し:高知)
ハンターの減少や高齢化が課題となるなか、狩猟の魅力に触れてもらおうという催しが高知市で開かれました。ことしで6回目となる「狩猟フェスタ」は、狩猟の魅力を広く知ってもらおうと県が毎年開いています。会場ではイノシシやシカの角を使ったキーホルダーのほか、しとめた獲物にとどめをさすための「剣なた」など実際の狩猟で用いる道具も販売されていて、訪れた人たちは興味深そうに手に取っていました。また、シミュレーターで狩猟を模擬体験できるコーナーも設けられ、家族連れなどが画面上を行き交うシカにねらいを定めていました。ハンターの減少や高齢化が進むなか、イノシシやシカなど野生動物による農作物などの被害額は、県内で昨年度(令和7年度)だけでおよそ1億7800万円に上っています。県鳥獣対策室の小原誠司 室長は、「狩猟の社会的意義や魅力を伝えながら、ハンターの担い手を確保していきたい」と話していました。
(ハンターの心、理解深めた:北海道)
狩猟に親しむイベント「狩猟フェア」が14日、旭川市の市民活動交流センター・ココデで開かれた。上川管内のハンターや専門家が集まり、家族連れらが展示販売コーナーや工作体験、シカ肉料理などを楽しんだ。
(ロードキル減へ、標識に出没目安距離:滋賀)
県内を走る国道での野生動物の交通事故死「ロードキル」を減らそうと、国土交通省滋賀国道事務所が乗り出している。県内では大津市北部の山麓を走る国道161号が、シカとイノシシの出没エリアで、9月下旬から従来の標識に「ここから7km」などと出没目安の距離を書き加え、注意喚起を強化し始めた。これまでの対策は動物の獣道になるトンネルを作るなど、道路構造を工夫して、動物に車をよけてもらう対策が中心だったが、近年は車が動物を回避するドライバー側のアプローチを模索している。同事務所管内の国道は1号、8号、21号、161号の4路線で、2019年度から24年度の6年間に起きたロードキルは2583件。最も被害に遭った動物はタヌキの1029件で、シカとイノシシは計442件だった。しかし、大型動物で、衝突した際に人が大きな被害を受ける可能性が高いことから、シカとイノシシに注目した対策を講じることにした。同事務所がデータを分析したところ、シカとイノシシが被害に遭った442件の発生場所の約7割を占めるのが国道161号だった。ロードキルの発生連絡が多い時間帯は、午後7時~午前9時で、特に出勤時間帯とみられる午前6時~7時が多い。中でも北小松南交差点付近から和邇インターチェンジまでの約12キロの間にはうち79件と被害が目立っていた。そのため、シカが出没する区間への意識を強めてもらおうと表示を変更。この区間で設置されていた「動物注意」の標識4枚を「タヌキ」と「サル」から、「シカ」のシルエットに変え、「ここから○km」との表示も加えた。同事務所の橋本清秀副所長は「標識によってロードキルを減らしたい」とした上で、もし道路上で動物が飛び出してきた場合は「法定速度や指定速度に応じた安全運転が重要だが、可能な範囲で車線を維持しながら減速し、動物が道路上からいなくなるのを待ってほしい」としている。さらに「ハンドルを切って他の車線に出たり、急ブレーキをかけたりすると大事故につながる恐れがあるのでやめてほしい」と言う。万が一、動物をひいてしまった場合は、安全な場所に車を停止し、110番と、道路緊急ダイヤル(#9910)へ通報してほしいとしている。橋本副所長は「危険なので、車外に出たり動物に触ったりしないで」と呼びかけている。
(「奈良のシカ」1年で222頭増え過去最多に)
シカと人間が共存する奈良公園(奈良市)の環境保全や、シカの生育環境を整えようと、奈良県は10月からふるさと納税型クラウドファンディング(CF)を始めた。集まった資金は、シカが休息できる環境の整備費用などに充てる。目標金額は3000万円で、受け付けは12月4日まで。県によると、県が奈良公園を対象としたCFを行うのは初めてという。奈良公園に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」の今年7月の頭数は1687頭で、昨年から222頭増えて過去最多となった。また、近年は観光客や交通量が増加し、芝地が荒れ、車両との接触事故や、シカによるポリ袋といったゴミの誤食、市街地への出没などが課題となっている。寄付金は、シカが落ち着いて休息できるよう、観光客らの立ち入りを制限したエリアの設置や餌になる芝地や樹木の植生の整備費用などに充て、採食や繁殖などシカが自然な行動を続けられる環境を整える。寄付は、CFサイト「レディーフォー」で受け付けている。3000円から寄付ができ、5万円では1月に若草山で行われる伝統行事「山焼き」の特別観覧、20万円では東大寺のガイドツアーなど、体験型の返礼品も設けている。CFでの資金調達は、奈良公園の課題を広く発信することでシカの生息環境を守る協力者を増やす狙いもあるという。県観光経済課の辻勝式課長は「シカと人、さらに自然や歴史文化のある環境を将来にもつないでいけるよう、全国の人に協力してもらいたい」と呼びかけている。
(人とシカの共生環境整備へ、クラウドファンディング開始:奈良)
奈良県は9日、奈良公園(奈良市)で人とシカが共生できる環境を整備するため、ふるさと納税型クラウドファンディング(CF)を開始したと発表した。目標金額は3千万円で12月4日まで。国の天然記念物「奈良のシカ」の保護活動に取り組む「奈良の鹿愛護会」の頭数調査の結果、今年は1687頭で過去最多。観光客が増えたことに伴い、ゴミの増加やシカとの接触事故といった問題が生じている。寄付金は、シカが本来の自然な行動を続けられる休息場の整備などに活用。人と接触せず、静かに休める環境の確保を目指す。県外在住で5万円以上の寄付者には、数量限定で体験型の返礼品を設けている。
(野生イノシシによる豚熱感染拡大を防ぐためのワクチン空中散布:静岡)
イノシシに豚熱の免疫を付与するため、国有林において、イノシシ用経口ワクチンのヘリコプターによる投下を静岡県が実施いたします。イノシシがワクチンを食べると免疫が付き、豚熱の感染拡大が抑制されます。ワクチンは、人が触れても健康上問題なく、生態系にも影響はありません。
(クマ出没どうなる?射撃技術の向上へ:群馬)
群馬県の猟友会は10日、射撃技術向上のための射撃大会を実施していました。射撃大会の参加者「獲物が出るのって結構急に出てくるので、その時にすぐ構えられないとやっぱり撃てない。大事ですね」。クマの出没を予測するうえで重要な目安とされる山のドングリ。群馬県は、調査の結果、今年度は「不作」としています。群馬県猟友会のメンバーは毎日交代で見回りを行っています。今はシカやイノシシの駆除がメインですが。群馬県猟友会 大矢力会長「でも一回ここ見回りに来てこの先でクマはいたよ。俺は姿を見た」。毎日のように山に入る大矢さんは“山の実り”について、異変を感じていました。群馬県猟友会 大矢力会長「これナラだけどドングリなってないな。確かに不作っていうのは言えるかもしれない」。本格的な秋の到来に向けて、猟友会のメンバーも警戒感を強めています。射撃大会の参加者「ドングリが主食になるんだけど、これが今年は不作。だから真冬になるともっと増えるかもしれない。クマは」。射撃大会の参加者「やっぱり動物だから怖いっていうのはあります。もう自分の腕を信じるしかないっていう感じ」。
(農泊推進協議会を設立、体験型観光を推進:徳島)
阿南市加茂谷地区の住民らが、山間地域の自然や農業などの地域資源を生かした体験型観光を推進しようと農泊推進協議会「加茂にゃん倶(く)楽(ら)部(ぶ)」を設立した。観光客を呼び込んで交流人口や移住者の増加につなげるとともに、宿泊を伴う体験型イベントを通じて地区内に新たな経済循環を生み出すのが狙い。第1弾として11月22日、シカの解体などを体験できる催しを開く。
(イノシシ防御、クマスプレーは効果あり:岩手)
人と遭遇したら、高速で突進してきて鋭い牙で刺してくるかもしれないイノシシ。注意すべき点は何か。イノシシ対策に詳しい「農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー」の岩手県雫石町職員、谷崎修さん(48)に聞いた。――襲われたらどうなりますか。とにかく怖いのは牙です。常に木にこすりつけてとがらせていて、普段からカミソリのように鋭くといでいます。このため少し触れただけでも服や皮膚が裂けてしまいます。狩猟でハンターがイノシシ狩りで犬を連れて行き、犬の腹から内臓が出た状態で帰ってきた、という話を時々聞きます。遭遇時のリスクとしては、状況次第ですがクマよりもイノシシの方が高い時もあります。
(専門医が語る「クマ外傷」のリアルとは:伊藤秀倫)
2025年、日本におけるクマによる人身事故の被害者は238人、そのうち13人が死亡。いずれも統計開始以来、最悪の数字だといいます。専門医が語る、クマによる外傷のリアルとは――。「クマにやられた傷は治療が難しい」。クマに関する取材をしていると、しばしば聞く話ではある。中には「クマの爪でやられると、3、4本の傷が並行するから、お互いを縫い合わせるのが難しいんだ」と訳知り顔で言う人もいた。なるほどそんなものか、と思っていたが、中永士師明(なかえはじめ)医師(秋田大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学講座教授)は、きっぱりと否定した。「クマによる外傷がナイフのような綺麗な線状の傷になることは、ほとんどありません。傷口は、はっきりいってグチャグチャな状態になります」。その中永がクマに襲われた患者を初めて見たのは、今から30年以上前、岩手医科大学に勤務していたときのことだった。それまで大阪や横浜など都市部での救急医療に携わってきた中永にとっては、クマが出ると言うこと自体驚きだったが、搬送されてきた患者の状態を見て、文字通り絶句したという。「襲撃時の状況など、細かいことは覚えてないのですが、顔面をひどくやられていました。それまでも犬とか馬など他の動物による外傷は見たことがありましたが、全く違っていたんですね。とにかく瞬間的にすさまじい外力(外から受ける力)が働いたことが一目でうかがえる外傷でした」。医師であっても、通常はクマによる外傷を治療する機会はほとんどなく、研修などの過程で知識としてそれを教えられることもないという。中永が初めて見るクマ外傷は、動物による傷というよりも、むしろ交通事故などによる「高エネルギー外傷」に近い印象を受けたという。「例えば、車が正面衝突したとか、工場で大きな機械に巻き込まれた、あるいは高所から転落したとかそういう時に負うのと似た感じの傷なんですね。それだけ強い外力が複雑に作用して受傷されているというのが、やはり衝撃的でした」。以来、これまでに中永が診たクマ外傷の症例数は100に近い。とくに秋田大学医学部に着任した2008年以降、症例は加速度的に増えていき、2023年には1年で21例を診た。そのうち20例の症例をもとに中永をはじめとする秋田大学医学部の7人の医師は、クマ外傷に特化した医学的実用書『クマ外傷 クマージェンシー・メディシン』(新興医学出版社刊)を2025年に上梓した。「もともとは別の救急医療の本のコラムとして、クマに襲われた患者さんは外傷だけでなく、心にも傷を負ってPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症するなど、治療に時間がかかるケースが多いということを書いたんです。それが医療系出版社の編集者の目にとまって、クマ外傷に特化した本を出すことになったんです」。同書は医療関係者のみならず一般読者の強い関心を惹き、救急医療の専門書としては異例の売れ行きを記録。中永も「ここまで話題になった本は初めてです」と驚きを隠さない。中永によると、クマによる外傷にはひとつ大きな特徴があるという。「それはクマは顔面を攻撃するということです。うちで診たクマ外傷の患者さんの実に90%が顔面に受傷していました。次に多いのが上肢(70%)で、以下、頭部(60%)、下肢(40%)、胸部(25%)、頸部(15%)となっています」。なぜ顔面に受傷が集中するのか。それはクマの習性とも関連する。クマは周囲を警戒したり、威嚇するときは後肢で立ち上がることが多い。しかるのち、必要とあらば攻撃へと転じるのである。「そのため、クマによる第一撃は、立ち上がった状態から前肢で水平に薙(な)ぎ払うことが圧倒的に多いんです。クマの立位での身長はだいたい100~150センチですので、ちょうど人間の顔の高さを振り抜くことになります。また、クマ同士で争う場合は、相手の口を噛みこんで窒息させようと顔を狙うので、人間においても顔面外傷を負うことが多いんです」。襲われた人は顔の右側に傷を負うことが多いことから、ハンターの間では“クマは左利き”という説もあるというが、中永は「恐らく右利きの人が多いので、咄嗟(とっさ)に右手をかざして、右半身の状態でクマの攻撃を防ごうとして、右側に傷が集中するのだと思います」と語る。いずれにしろ、その威力はすさまじいばかりだ。「以前、クマに襲われた患者さんの治療のため、傷口を洗浄して縫合しようとしたら、皮膚の中からクマの爪が出てきたこともありました。自分の爪が折れるほどの勢いで前肢を振り下ろしているのか、と驚きました」。当然、それだけの力で顔面を薙ぎ払われたら、そのダメージは深刻なものになる。中永らのデータによるとクマ外傷患者の45%が顔面を骨折し、15%が眼球破裂に至っている。『クマ外傷』では、患者の了解をとったうえで受傷直後の写真と治療後の写真が並べて掲載されているのだが、とくに前者の写真は「これだけの傷を負った人が死ななかったのか」と驚くほどの惨状を呈している。とりわけ私が驚愕したのは、『クマ外傷』の第3章に〈症例3〉として記録された70代男性のケースである。この男性は路上でクマに襲われ、倒れたところをクマにのしかかられていた。たまたま車で通りかかった人がクラクションを鳴らして追い払ったが――。〈顔面中央部を眉間から両頬、上唇にかけて一塊に食いちぎられた。離断された顔面は路上に残っており、救急搬送時に回収された〉(『クマ外傷』より)。「このケースでは、現場に駆け付けた救急隊員がたまたま地面に落ちていた被害者の鼻周辺の組織を見つけて、それを袋に入れて患者さんと一緒に持ってきてくれました。歯とか指の脱落の場合は、ほぼ全部丁寧に持ってきてくれるのですが、鼻を持ってきてくれた救急隊員は初めてでした」。クマに襲われた患者が運ばれてきたとき、中永ら救急担当の医師はICU(集中治療室)でまず「全身管理」を行う。これは患者の全身状態を総合的かつ継続的に評価・調整し、まずはその命を守るために必要な治療を施すことを指す。「とにかくバイタルサインの安定化を図ることに徹底します。具体的には(A)気道確保と頸椎保護、(B)呼吸と致死的な胸部外傷の保護、(C)循環と止血の三点です。それから出血性ショックに伴う低体温症に備えて保温対策を行います。傷口が細菌で汚染されないよう感染症対策も非常に重要です。細かい診断をする前に、とにかく“死の危険を遠ざけること”が我々、救急医の役割です」。バイタルサインが安定し、いわゆる「命に別状はない」という状態になったところで、順次必要な治療が施されていく。顔面の外傷なら形成外科医が、手足の複雑骨折などであれば整形外科医が、という具合に受傷部位によって分担していくという。「この患者さんの場合は、すぐに形成外科医が全身麻酔下で離断した組織(鼻)の再接合手術を行いました。この先生が非常に頑張ってくれて、手術が非常にうまくいったんですね」。
(専門医が教える“生死を分けるポイント”:伊藤秀倫)
2025年、日本におけるクマによる人身事故の被害者は238人、そのうち13人が死亡。いずれも統計開始以来、最悪の数字だといいます。不幸にして、クマと出会ってしまった場合、どうすればいいのか。「生死を分けるポイント」を、クマ外傷に詳しい中永士師明(なかえはじめ)医師(秋田大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学講座教授)に聞きました。クマに出会ってしまったら、どうすればいいのか。全国でクマの出没が相次ぐ昨今、しばしばその対処法が話題になる。一般的には「クマから目をそらさず、背中を見せないようにゆっくりと後ずさりしながら、その場を離れる」ことが推奨されている。目をそらしたり、背中を見せた瞬間、クマは襲ってくるからだ。中永医師らが担当したクマに襲われた患者たちの場合はどうだったのだろうか。「それが後ずさりする間もないというか、『ヤブの中から突然クマが飛び出してきて』というようなケースがほとんどでした。中には自転車に乗っているときにクマに襲われたけど、襲われたときの記憶がまったくないという人もいました」。これには正直、驚いた。そもそも普通、クマというものは人間の存在を感知したら、これを避けるように行動するとされている。もし避けられずに人間と遭遇してしまった場合でも、攻撃に移る前に警戒・威嚇というフェーズがあるものだ。そのフェーズを経ずにいきなり攻撃してくるクマが増えているのだろうか。今や秋田に限らず、全国的にクマの出没件数は増加しており、人里付近での人身事故も増えている。そうした状況で人間ができる最大のクマ対策は「出会わないこと」に尽きる。「例えば春に山菜を採りに山へ行くのは、クマのテリトリーに入ることに他なりません。極力控えるべきだと思います。やむをえず山に入る場合はクマ鈴はもちろん、ヘルメットやヘッドキャップ、耐切創性のあるケブラー軍手などを着用することを推奨しています。さらに都市部であっても、いつどこでクマが出てもおかしくないという意識で行動することが求められると思います」。秋田県では2024年から「クマグダス」(ツキノワグマ等情報マップシステム)を運用し、県内におけるクマの出没情報をリアルタイムで表示している。例えば2025年7月25日~2025年8月8日までの2週間での出没情報は実に414件に達している。同じ個体に関する情報が複数寄せられているにしても、かなりの数である。「今も毎日のように目撃情報が寄せられています。ただこのクマグダスの運用が始まってから、人身事故は減っているんです。2023年には年間70例だったクマ外傷の傷病者数は、24年は11例にまで減少しました。出没情報が出れば、警察のパトカーも巡回して注意喚起を促しますし、住民の方もより注意して生活するようになるので、こうした取り組みは効果があると思います」。それでも不幸にして、クマと出会ってしまった場合、生死を分けるポイントはどこにあるのだろうか。「とにかく顔と首を守ることです。目は治せませんし、顔には重要な神経がたくさん通っています。首はやはり頸動脈をやられると生命に関わるので」。顔と首を守るために中永が推奨するのが、上図の防御姿勢「ダンゴムシ・ポーズ」である。「首の後ろに両手を組んで、うつ伏せになったり体を丸めたりして、顔を地面に伏せることで、顔と首を守る姿勢ですね。クマは人間を食べるために近づいてくるわけではないので、しばらく攻撃すると立ち去ります。実際に私どもが担当した患者さんは、山菜採りの最中にクマに襲われたものの、この防御姿勢をとって重傷の顔面外傷は免れました」。それでも、顔面・頭部に挫滅創(ざめつそう)(咬(さ)み潰(つ)されたような傷)、鼻骨骨折、右指骨骨折、左(ひだり)橈骨(とうこつ)骨折などの傷を負ったというから、クマによる攻撃がいかに強力なものであるかがわかる。「クマが立ち去った後で、パニックにならないことが大事です。出血が激しければタオルやシャツで圧迫止血を行うなどの応急処置をする。そして何よりもすぐに救急車を要請することです。重症外傷では、いかに早く本格的な止血術を開始するかが重要で、受傷から1時間が『ゴールデン・アワー』と言われており、これを超えると死亡率は3倍に跳ねあがってしまいます。どんな場合でも携帯電話などの連絡手段を持つことは必須です」。何よりも大切なことは、と最後に中永はこう付け加えた。「決して諦めないことです。どんなに重傷に見えても、たとえ鼻がとれてしまったとしても、治療によってかなりの程度まで回復できることがわかっています。だから決して諦めず、パニックにならずに、防御姿勢をとり、まずは生き延びることを考えてください」。
(クマの人身被害が大幅増、避けるには?)
近年、クマによる人身事故が大幅に増えています。環境省によると、2025年度の全国の被害者は238人、死者13人にのぼり、過去最多だった23年度の219人、6人を上回りました。日本には、北海道にヒグマ、本州と四国にツキノワグマが生息しています。登山や山歩きを楽しむ際、クマに出合う可能性があります。クマの被害を避けるには、どんな方法や対策があるのでしょうか。被害が深刻なのは、東北地方ですが、新潟県が17人(死者0人)、長野県が16人(同1人)と両県も上位を占めています。6月下旬、新潟県妙高市で、急増するクマの出没・人身被害を受け、最新の生態知識と対策を考える講演会が開かれました。基調講演では、クマ研究の第一人者で、東京農工大大学院の小池伸介教授(47)が「現在(いま)を生きるツキノワグマの生態」をテーマに、クマの生態や被害が拡大する原因などを話しました。小池教授は、25年近く群馬県や栃木県、東京都でツキノワグマの生態研究を続けています。講演会の冒頭で「一昨年秋からクマによる事故が急増しています。しかし、多くの人は何が起きているのかわからず、不安を感じていると思います」と問題提起しました。
(「人を恐れないクマ」に絶対、学習させてはいけない〈味とニオイ〉:山崎晃司)
「市街地に迷い込んだだけ」とは限らない――。人を恐れず、ゴミをあさり、人の食べ物を「エサ場」として覚えたヒグマは、別物の危険性を持つ。2025年、北海道福島町では、そんなヒグマが市街地で新聞配達員を襲い、命を奪った。しかも、この個体には4年前にも人を襲った過去があった。なぜ人里に居着くヒグマは、これほど危険になるのか。「人慣れ」と「食物条件付け」の恐ろしさを読み解く。2025年7月12日未明、北海道松前郡福島町の市街地でヒグマによる人身事故が発生しました。被害者は新聞配達中の男性で、事故現場は福島町役場から直線で600mほどの、周囲を住宅に囲まれた民家の敷地内でした。渡島半島の南西側にある松前半島の南端近くに福島町は位置しており、役場が所在する中心部市街地は津軽海峡に面した南東側をのぞくとまわりを森林に囲まれています。森林はヒグマの生息地となっており、森林に接するエリアでは毎年ヒグマの出没が確認されていましたが、前年までは市街地に侵入するような事例は発生していなかったといいます。しかし、この年、町内では、事故発生の数日前から市街地を徘徊するヒグマが目撃されており、ゴミ箱が荒らされる被害が何度か発生していました。事故当日の午前3時前、外から聞こえる物音に気がついた住民が玄関先の風除室に出たところ、目の前で新聞配達員がヒグマに襲われているのを目撃しました。ヒグマは、そのまま被害者を引きずっていってしまったといいます。被害者は近くにある100m四方ほどの草やぶに引き込まれたとみられ、事故発生からおよそ2時間後、捜索していた捕獲従事者によって草やぶの中に倒れているのが発見されました。被害者が発見された際、草やぶの中を逃げる加害個体と思われるヒグマが目撃されました。草やぶ内における捕獲作業や、周辺エリアを対象とした捕獲従事者の見回りが当日の午前中からすぐに始まり、出没現場付近には箱わなが設置されました。しかし、その後もヒグマによるゴミ集積倉庫などへの被害が続きます。事故発生から6日後の7月18日未明、市街地に現れたオスのヒグマが捕獲されました。捕獲されたヒグマのDNAと、被害者の服についていたヒグマの体毛のDNAが一致したことで、新聞配達員を襲ったヒグマが捕獲されたことが明らかになり、事件は終息を迎えたのです。2010年代後半以降、北海道では何度かヒグマが市街地に入り込んだ事例が発生していました。多くの場合、移動しているうちに市街地に迷い込んでしまったものとみられています。2019年12月に帯広市の小学校の校庭に侵入した事例や、2020年に旭川市の市内を流れる複数の河川の河畔林やJR旭川駅裏にヒグマが居座った事例などがそれに該当すると考えられています。人身事故に至った事例としては、2021年6月に札幌市東区の市街地で4人が負傷した事例が挙げられます。あたりが暗い時間帯に水路などを伝って移動したヒグマが市街地に迷い込んだあと、警戒する関係車両などに追い回されて半ばパニック状態になり、人を襲ったと考えられているものです。しかし、福島町で発生した事例はこれらとは少し異なります。福島町では、事故発生の数日前から市街地を徘徊するヒグマが目撃され、ゴミ箱を荒らした痕跡などが見つかっていました。つまり、人がくらす環境やゴミ箱を人の食物が得られる場所として学習した「食物条件付け」が生じた個体によって引き起こされたのではないかと推測されるのです。人の食物に執着するようになったクマが非常に危険であることは、北米の事例などでもよく知られています。また、新聞配達員を襲ったヒグマは、4年前に同じ福島町内で別の人身事故を起こしていたこともDNA分析によって明らかになりました。2021年7月に民家近くの森林に隣接した畑で1人で農作業をしていた女性が襲われて死亡した事故でした。この事例には目撃者がおらず、女性が襲われた経緯は明らかになっていないものの、人を襲うことを一度経験していたことが、2025年の新聞配達員を襲った事故につながった可能性も考えられました。市街地や住宅街で日常生活を送るうえで、ヒグマの生息地内に入るときと同じように、複数人で活動することや、クマ撃退スプレーなどの装備を必須とするのには無理があるでしょう。ヒグマを市街地や住宅地に侵入させないことがもっとも重要な対策だといえます。近年は、ヒグマの個体数の増加や分布拡大によって、生息域が市街地に接する森林にまで広がってきました。そのような場所にメスのヒグマが定着し出産することで、ヒグマが人の存在や市街地などの環境に慣れ、人の食物にも執着しやすくなっていることが推測されます。2019年に札幌市で発生した事例では、深夜に市街地を徘徊していたヒグマが、車両やクラクションの音などにも動じなくなり、最終的には明るい時間帯になっても市街地に留まるようになりました。このヒグマによる人身事故の発生はなかったものの、人に慣れた個体が人の食物を学習することで、非常に危険な状況が発生しうることは明らかです。森林に隣接した地域では特に、ヒグマを引き寄せる人の食物や食物のにおいがするものの管理をこれまで以上に徹底する必要があると考えられます。電気柵などを用いた家庭菜園などの農作物の被害防除だけでなく、ゴミやペットフードといったにおいを発するものの適切な管理など、地域住民一人ひとりが日常的に取り組んでいくことが重要でしょう。また、新聞配達員を襲ったヒグマは事故後の数日間のうちに、食料品を扱う大型店舗のゴミ集積倉庫を荒らす被害も引き起こしています。被害があった店舗が設置していたのは、金属製の物置タイプの倉庫で、ある程度は強固な構造でしたが、ヒグマは簡単に扉を破壊していました。ヒグマ生息地近隣の事業者はヒグマ対策を施した、より強固なゴミ集積施設の導入を検討することが必要だといえるでしょう。北海道内各地の市町村では、北海道ヒグマ管理計画に記載されているゾーニング管理の取り組みが始まりました。人の生活エリアに近い森林では、ヒグマが活動しづらい環境の整備や捕獲活動が進められています。しかし、ゾーニング管理の効果が現れるまでにはまだ時間がかかると考えられます。当面は、それぞれができる取り組みを確実に実施していくことが求められています。
(猟師になった俳優・東出昌大が肉より先に仕舞った尻尾の「金額」)
猟師は動物を撃つ瞬間、何を考えているのか。5年前に東京を離れ、関東近郊の山で猟をしながら生活をする俳優・東出昌大さんは「山中で野営をしながら、過去に殺してきた動物たちの記憶を辿り、『命を奪うこと』について葛藤したこともある」という――。この日の目的地は、人里から7時間歩いた山奥のM沢。そこは師匠の服部文祥さんが昔よく通っていた猟場。近くに公道も林道も無いため人の出入りが無く、鹿は多くいるが警戒心が薄い。いわゆる鹿天国。猟期が始まってから未だ熊に出会えていない私は「このM沢の裏の山で鹿を獲る。その鹿の匂いに引き寄せられた熊を撃つ。それまでは鹿を食べながら居続ける」という作戦でいた。野営道具が入ったザックを背に、鉄砲を手に、朝7時狩猟登山開始。秋が深まった山の色味はたった三色。樹皮と岩肌の白、苔と針葉樹の緑、地面を埋め尽くす落ち葉の茶色がひたすら続く。30分おきくらいに「ピィッ!」と鹿に鳴かれるが、目的地までまだまだ距離があるため鉄砲は構えない。9時半。川の横で大きな頭骨を拾う。牙が大人の指ほど太い。熊だ。山中で熊の骨を拾うのは初めて。周辺にも様々な骨が転がっている為、半年以上前にここで自然死したのだろう。ゴツい犬歯を抜いて、緊急時用の医療ポーチに仕舞う。「帰って、欲しい人がいたらあげよう」。11時、笹しか生えていない裸の山の頂上で小休止。もう冷え切ったコーヒー150mlくらいとカロリーメイト半パックで昼食を済ませ、立ち上がりざまにサクマドロップを口に放り込む。その甘味を楽しみながら北側に面する寒々しい針葉樹林帯の斜面を下る。さっきまで登ってきた南側斜面が体感温度で10℃くらいあったろうか。1日のほとんどが日陰のここは吹き上げる風も冷たく、0℃くらいに感じる。足元には薄っすら積もった雪が目立ち始める。歩き始めて4時間半。ここまでは、林業従事者が木々に結んだピンクテープを目印に進んで来れた。しかし、この先は20年前に服部さんが結んだオレンジテープしかなく、それが結ばれた木も今や倒木や朽木になっている。今回私はその目印を結び直すつもりでもいた。普段着ている狩猟用ベストのポッケからオレンジテープを取り出し、千切っては結び、千切っては結びを繰り返しながら山を上下する。進行方向に、季節外れの発情鳴きをする雄鹿がいた。通常、鹿の発情期はもう終わっている。10月中旬くらいからひと月弱あるが、優秀な雄は10月20日くらいには複数頭の雌を従えてハーレムを形成している。雄鹿の鳴きを度々耳にしながら谷を下りると、谷底で「俺は男だぁー!」と叫ぶように鳴く小さな三段角の若鹿がいた。こっちに気付かず鳴き喚く若造を見て、あぁそうだった。自分が10代後半の頃、同年代の女の子はみんな20代中盤とか30代の男に惹かれてて「何でだぁ!」って憤ってたっけ。と青臭い青春期を思い出したりしていた。13時50分頃、最後の難所の崖を登り切る。M沢まであと少し。首からぶら下げていた鉄砲を両腕に持ち直し「狩猟に気持ちを向けよう」とフッと短く息を吐いた瞬間、30mほど先で何かが動いた。なだらかな傾斜が広がる目の前の笹原に、パッと見6頭くらいの鹿がいた。と同時に「ピィッ」と鹿の警戒音。一番近い獲物に向かって鉄砲を構える。スコープに乗った鹿は動いていないが、群れの中には逃げ始めている者もいる。より良い射撃姿勢を取っている猶予は無い。引き金を引く。轟音の次の瞬間、鹿が一瞬跳ねた。そのリアクションを見て「当たった」と確信した。左を向いていた鹿は反転し、猛スピードで右手に逃げ始めた。他の個体も続く。一旦ザックを下ろし、鹿の立っていたところに行くと、きな粉色に枯れた笹の葉の上に紅葉色の血痕が残っていた。やはり弾は入っている。しかし、それから10分ほど周囲を歩いても、次の血痕が見つからない。鹿の逃げた方向は崖だが、首を伸ばして下を見下ろそうにも木々が邪魔して谷底までは見えない。「血の量が少ないため軽症かも知れず、そうなると追い付けないかも知れない。今この鹿を追えば、今日はもうM沢には到着しないだろう。M沢周辺にも鹿はいる。鹿を撃てば、熊も待てる。この鹿を追って谷底に下りれば、熊を狙うことは出来ない」。色々考えた。しかし、半矢の動物を放っておくのは違うと思い直し、ザックを背負い、進んだであろう崖を下りていく。100mほど歩いた辺りから血があった。「ヨシっ」と心の芯に火が灯るが、血痕を見失わないように丁寧に追う。時刻は14時を過ぎ、北東に拓けたこの谷にはもう光が差さない。谷底に下り立つ。耳を澄ませると、15mほど先から藪を漕ぐ音が聞こえた。音は不規則。鹿は傷ついた不自然な姿勢で走っていることが予想される。獲物との距離がここまで近くなると、最後は形振り構っていられない。小川にバシャバシャ入りながら、全力疾走で追いかける。手負いだからとて、ナイフでトドメを刺そうとは思っていなかった。ここまで走れるなら、バイタルに弾は入っていない。致命傷ではない。火事場の馬鹿力のようなもので、傷ついた動物は時として途轍もない力を発揮する。下手をすると逃げられる。「次に姿が見えたところに二の矢を入れよう」と、薬室に次弾を装填していた。獣が止まった、気配がした。緑の若葉をしだれさせる杉の幼木の下に鹿は横たわっているようだ。これ以上興奮させないようにと忍び足で近付く。姿が見えた。地面に身体を横たわらせ、首を起こしてこちらを見ている。距離5m。「頭を撃とう」と鉄砲を構え、倍率4倍のスコープを覗く。目が合った。鹿の顔立ちは凛々しく、黒い眼は真っ直ぐに私を見ていた。諦観、狼狽、憤怒、そのどれでもない表情。目が口よりもモノを言った。逡巡している暇はない。引き金を引くと、轟音とともに鹿の頭がブオンッ!と、のけ反った。鹿の頭蓋はUの字型に吹き飛び、目玉が半分飛び出す。一瞬前の美しい顔は、銃弾の絶望的な力によっておぞましい姿に変えられ、脳天からは湯気が立ち始めた。切れた息を整えながら立ち尽くす私は「弾の通ったところってそんなに熱いんだ」と変な納得をする。数秒後、汗が私の頬をツッと伝い、アゴからポッと落ちたのを感じて「違う、鹿と俺が熱くて、空気が冷たいから湯気が出てるんだ」と、やっと血の沸騰が収まってきたのを感じた。鹿の亡骸に近付く。普段であれば「意識あるかな?」「痛くないかな?」などと考えるが「感じる脳味噌が無いのだから」と、分かったつもりで遠慮なく身体にナイフを突き刺し「早くバラして、良い肉にするんだ」と、違う使命を帯びているような錯覚を自分で纏い、内臓を引きずり出す。冷えた指先を腹腔内に差し込むと、火傷しそうなほどに熱い。弾は胃袋を掠めていた為、胃液が手に付かないように注意しながら腑分けする。冷たい川の水で手を洗う時間は、なるべくなら短い方が良い。食べる部位をまな板に取り、鹿の身体は川に沈め、内臓は取り敢えず出しっぱ。本格的な解体と処理は明朝。火を起こし、野営の準備。米を炊き、フライパンでハツとタンとレバーを焼く。持参の調味料はスパイスソルトと醤油だけだが、この時期の鹿は臀部に真っ白な脂肪を蓄えている為そこを切り取り、熱くなったフライパンに溶かしては食べたい肉を投入して揚げ物のように焼く。一日中歩き回った身体に動物性の脂と調味料の塩気が沁み渡り、ジュウジュウと音を立てる肉片を頬張ると身体の芯から温まり力が湧く。胃の中に入っていった食べ物の温かさは、刻々と寒くなる外気を感じさせないほどに強く、豊かだ。早い夕食だが、ヘッドライトを持ってきていない為、この谷なら16時半には寝る支度を完了させなければならない。夕食を終え、歯を磨き寝袋に潜り込む。寝る前に、さっきの鹿の表情を思い返す。あの顔は、何を思っていたんだろう。きっと、撃たれた次の瞬間から、色々な感情を持ちながら走ったのだろう。「何ダ」「何ガ起キタ」「何デ痛イ」。そしてあの木立の下で私を見据えたあの時のあの目は、「オ前ハ何ダ?」と問うていたような気がしてならなかった。俺は「足を鍛えたい」「熊を獲りたい」「野営中に肉を食いたい」「余れば飼い犬の為に持ち帰りたい」と思って、鹿を撃った。しかし、それらの理由は、彼女に激痛を感じさせたまま数百mも走らせ、殺して良いほどの理由には到底ならないような気がする。そして俺は、今晩食べる部位をまな板に載せたあと、川に浸かる死体から尻尾を切り取った。この尻尾は行政に提出すれば1万円貰える。その尻尾は肉よりも先に、ザックのポケットに仕舞い込まれた。「俺は何をしているんだろう」自分で自分が気持ちが悪い。正当な殺しって、今まで果たしてあっただろうか?正当って何ダ?見上げるのは夜空ばかりでする事もない。今まで何頭の動物を殺してきたか、獣と出会った山の地図を思い描きながら数えてみた。鹿で72頭。一頭一頭、出会いから殺しまでのドラマは忘れていない。猪7頭。熊は駆除2頭。そういや牛も1頭、アフリカで殺したな。「俺は今まで、何頭の牛を食ってきたんだろう?」。数十頭か?数百頭か?想像出来ない。薄墨色に染まり始めた夜空の遠いところを、赤と黄色のライトを点滅させた飛行機が飛んで行く。「あの飛行機の中で、ビーフ オア チキン?ってやってんのかなぁ」。音が遅れてやってきた。動物と私しかいない谷に、人工のエンジン音がゴォーっとこだまする。
(香取慎吾、ライフルの魅力は“気持ちの良い集中”)
俳優・香取慎吾が10日、都内で行われた内閣府『ともともフェスタ2026』内の『スペシャルトークショー ~パラスポーツの魅力~』に出席。パラ射撃(ライフル競技)の魅力を語った。さまざまなパラスポーツを経験したことのある香取だが、「ライフルを経験したんですけど、楽しかったです」と振り返り、的を狙う時間を「気持ちの良い集中の時間」と魅力に引き込まれたよう。
(特急サンダーバードがシカと接触:滋賀)
7日午後9時20分ごろ、高島市のJR湖西線マキノ―永原間で、大阪発敦賀行きの特急サンダーバードがシカと接触した。乗客約200人にけがはなかった。
(クマ現る、イノシシ・シカ用のワナにかかり殺処分:奈良)
10日、奈良県明日香村に初めてツキノワグマ1頭が現れ、捕獲されました。県によりますと、10日午前8時50分ごろ、明日香村大字入谷の集落で、イノシシとシカを捕獲するための箱ワナにツキノワグマ1頭がかかっているのを住民が見つけました。クマは体長117センチ、体重58キロのオスで、過去に捕獲されたことはない個体でした。県は村からの申請に基づいて捕獲を許可し、午後2時13分ごろ、県の保護管理計画に基づき、苦痛を与えないように薬剤を使って殺処分しました。明日香村は、県が設定しているツキノワグマ保護管理重点地域(五條市の吉野川以南の吉野町、下市町、黒滝村など11市町村)には含まれておらず、クマが現れて捕獲されるのは初めてだということです。奈良県内で今年度に目撃されたツキノワグマは、今月8日時点で133件で、昨年度の92件、一昨年度の105件と比べるとかなり多いペースになっていることから、県は次のように注意喚起しています。
(イノシシと車が衝突:山形)
10日夜、山形市の国道13号でイノシシと車が衝突する事故がありました。山形市鳥獣被害対策課によりますと、10日午後8時55分ごろ、山形市飯田の国道13号でイノシシ1頭と車が衝突しました。けが人はいないということです。市は、周辺地域のパトロールや広報車で注意喚起をしています。
(熊用防護服「熊テクター」にNHKを含む30社超のメディアが取材・報道:大阪)
大阪産業大学では、実際のツキノワグマの爪を備えた前脚の剥製を用い、振り子式衝撃試験機によってクマが前脚を振り下ろして引っかく動作を想定した試験を実施。一般的なニット生地と熊対策用に開発した生地を比較し、「熊テクター」に使用する生地の高い耐久性が確認されています。さらに、山形県村山市猟友会の協力のもと、捕獲されて興奮している生きたクマを用いた実証実験も行われ、実際のクマによる噛みつき・引っかき行動に対する生地の状態を確認しました。「熊テクター」は2026年5月の発売以来、短期間にNHKをはじめ、民放各局、新聞・ニュース媒体など、30社を超えるメディアから取材・報道をされています。
(自ら捕まえた獣の毛皮や血を画材に制作:秋田)
すごい人を見つけてしまいました!先日、たまたま訪れた秋田県潟上市のギャラリー・ブルーホールで「永沢碧衣展記憶の堆積」を見ました。ファンタジックな筆致なのに、生々しさを感じるイノシシやクマ。その頭や体は木々からなり、まるで山のようです。静寂を感じさせるのに、今にも飛びかかってきそうな躍動感もあります。日本各地で自然災害やクマによる人身被害が多発するなかで、絵の中の獣たちが警鐘を鳴らしているような、静かな怒りを示しているような印象すら持ちました。聞けば、この女性画家は山に入って自ら猟をするというではありませんか。なぜだか会わずにはいられない衝動に駆られ、アトリエにお邪魔しました。永沢さんは1994年、秋田県の南部、豪雪地帯の山内村(現・横手市)に生まれ、その地で創作活動をしています。父と川に行って釣りをし、祖父と山に入って山菜やキノコを採る。そんな幼少期を過ごしました。高校卒業後、秋田公立美術大学(秋田市)で「アーツ&ルーツ」を専攻し、民俗学的なアプローチによって創作の手法を学びます。大学卒業後は、「魚に詳しくなりたい」と水産市場で働いたあと、「一度は県外へ」との思いから上京。都内で2年ほど働き、秋田に戻りました。「雪かきをしないといけない、というのも戻る理由のひとつだったかもしれない」といいます。大学の卒業制作のころに出会った秋田のマタギの元に通い続け、2020年ごろに狩猟免許を取得。猟友会にも所属しています。芸術家に「一般的」とか「普通」という概念を当てはめるのが適当かわかりませんが、会社員として生きてきた私には、ただただ驚くしかない“経歴”です。猟友会での会話から、廃棄される毛皮を何かに使えないかと思案していたところ、粉末絵具の接着剤となる膠(にかわ)を作れると知り、一人で試作してみたそうです。インターネットや古書などで調べながら、クマの毛皮を煮詰め、抽出したコラーゲンから膠を作ることに成功。実際に作品にも使っています。実物を見せてもらうと、きれいなあめ色をしていました。作るのにどれだけ根気がいることでしょう。そればかりか、わなにかかった動物の血も何かに利用できないか、思いを巡らせたそうです。そして、江戸時代の浮世絵にも使われた青色、プルシアンブルーの再現に挑戦したのです。できあがったものを冷蔵庫から密閉容器を取り出して見せてくれました。その青は、深くとても美しい。ふと、頭に浮かんだのは、秋田ゆかりの画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ)の「乳白色の肌」。フジタは質感の豊かな人肌を描くために独自の手法を編み出したと聞きます。永沢さんが試行錯誤の上たどり着いたプルシアンブルーも、いつかフジタのように後世に語り継がれるのかもしれないな、と勝手に思って身震いしました。永沢さんの創作の源は、「生命とは何か、という問い」です。「自分も含めて生きるとか死ぬとか、なぜ存在しているのか。生き物に近づき、釣りしたりもぐったり、山に分け入ったりして考えています」。その出力のひとつが、こうした絵画作品なのです。実は、描かれているクマやイノシシには、モデルがいるのだそうです。山を歩き、猟をするなかで実際に見てきた生き物の表情を、動物たちにいただいた命から作った画材で描く。キャンバスを通して、命を循環させているともいえます。表現の手法こそ異なりますが、作品は「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」といったジブリ作品を思い起こさせます。画風は包み込むような優しさがありながら、自然と人間との関係や命に向き合う 凛とした姿勢や緊張感があります。再び素人の勝手な考察で恐縮です。私が知らなかっただけで、永沢さんはかなり注目度の高い気鋭のアーティストです。10月9~12日は東京・天王洲のアートイベント「MEET YOUR ART FESTIVAL」に作品を出展。10日のトークセッションにも登壇します。10月9日から公開されるドキュメンタリー映画「サクラマスのラストワルツ」のキービジュアルも担当しています。潟上市のギャラリーで開かれている個展は10月末で終了予定でしたが、過去最多の入場者数を記録し、来年2月末まで延長することが決まりました。私は永沢さんの地元秋田で作品を見る機会に恵まれましたが、東京で見るとまた違う印象を持つかもしれません。現代アートというと都会的なイメージがありましたが、秋田の山奥で命を吹き込まれた作品に出会えたことに心が震えました。
(ジビエの魅力を発信する特設サイト&公式Instagram)
株式会社ぐるなび(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:杉原 章郎)は、農林水産省の「令和8年度鳥獣被害対策基盤支援事業(全国ジビエプロモーション事業)」の一環として、ジビエの魅力やおいしい楽しみ方を発信する特設サイト「ジビエJOURNEY」を2026年10月1日(木)に開設しました。あわせて、8月20日(木)に開設した公式Instagramアカウントとともに、外食・小売・SNSの3つの柱で全国的なジビエプロモーションを展開していきます。
(「大切な命」家庭でいかが:愛知)
愛知県岡崎市のフランス料理店が地元で捕獲されたジビエ(野生鳥獣肉)を加工し、家庭向けに販売を始めた。農作物を荒らす鳥獣は捕獲後に廃棄されることが多い。大切な命を少しでも無駄にせず、食卓へ届けたいとの思いから自前の食肉処理施設を活用。店主の大河内徹さん(58)と妻千佳さん(58)は「食材の選択肢の一つになれば」と願っている。住宅街にあるフランス料理店「アンフュージョン」。隣接する食肉処理施設では、仕入れたばかりのアナグマがつるされていた。衛生管理の指針に沿い、猟師が持ち込んだシカやイノシシを夫妻自らが加工している。夫妻は、猟師から「地元で捕れたものは恵みだ。地元で消費するのが一番いい」と聞き共感。10年以上、店で地元産ジビエを使ってきた。4年ほど前、市内で唯一、猟から加工までを手がけていた猟師が高齢を理由に引退。夫妻は2024年に店の隣に食肉処理施設を開いた。徹さんは狩猟免許を持っており、免許取得で得た知識を肉の扱いに生かした。2025年度は猟師からシカやイノシシ、アナグマ計53匹を仕入れ、来店客向けの料理として提供した。だが、店内で消費できるジビエは岡崎市で捕獲されたうちのごく一部に過ぎない。市によると、鳥獣による農作物被害が年間約7千万円に上る中、例年2千匹以上が捕獲され、その多くが廃棄されている。こうした状況を受け「岡崎の山で育った命を無駄にせず、おいしく食べてほしい」と家庭にジビエを広めることを決意。商品を開発し、今年8月から店頭で売り出した。家庭で手軽に調理できるよう工夫し、シカとイノシシのもも肉は食べやすくスライスした。こうじに漬けてやわらかくしたマリネも用意した。シカのもも肉のスライスは200グラムで550円などと価格はお手頃だ。夫妻は「まずはジビエを知って、食べてもらいたい」と力を込めた。
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(山林で男性(70)がイノシシに襲われ手や足にけが:香川)
きのう(6日)、香川県高松市香川町で男性(70)がイノシシに襲われ、手や足にけがをしました。きのう(6日)午後0時半ごろ、高松市香川町東谷の山林で、「70歳の男性がイノシシに襲われた」と消防から市に連絡がありました。男性は自分で救急車を呼んで病院に運ばれましたが、左のふくらはぎから太もも、また左手首にけがをしたということです。市によりますと、男性は地元の猟友会に所属していて、イノシシがかかったわなを確認中、わなが外れ襲われたとみられています。警察などが付近を捜索しましたが、イノシシは見つかっていません。
(県内初、ツキノワグマの緊急銃猟:和歌山)
和歌山県古座川町内の山林でくくりわなにかかったツキノワグマ1頭を自治体の判断で発砲を認める「緊急銃猟」で駆除したと県が6日、発表した。県によると、クマは雄の成獣(体長約1・3メートル)で、緊急銃猟の実施は県内で初めて。町によると、6日午前8時20分頃、同町田川の集落から古座川の支流・ 小川こがわ 沿いに約2キロ上流の県道脇で、車で通りかかった林業の男性が「クマがくくりわなにかかっている」と町に連絡した。駆けつけた町職員4人が現場で確認したところ、クマは有害鳥獣の捕獲に使われる、くくりわなのワイヤに片方の前脚がかかり、逃れようと暴れていたという。町は、人に危害を与える恐れがあり、「非常に危険な状況」と判断。午前9時45分頃、狩猟免許を持つ町の男性職員が散弾銃で4発発砲し、駆除した。けが人はなかった。緊急銃猟制度は昨年9月に始まった。町は昨年12月に緊急銃猟の対応マニュアルを作成し、県主催の訓練にも参加してきたという。現場に駆けつけた一人で、町地域振興課の下村賢一課長は「(クマは)わなを引きちぎる勢いで暴れていた。事前に準備して態勢を整えていたので、スムーズに対応できた」と話した。緊急銃猟の発表前だった6日午前の定例記者会見で宮崎泉知事は、ツキノワグマへの危機感を示していた。有田川、九度山両町で人がクマに襲われる被害が続いたことを受け、「短期間に2件の被害が発生し、非常に深刻に受け止めている。本当に気を引き締めて対策をしないと駄目だ」と話していた。9月27日に有田川町、10月2日には九度山町で人が襲われてけがをした。被害が続いたことを踏まえて県は同5日、市町村や県警など関係機関とオンラインの緊急対策会議を開催。クマが出没したり、人的被害が出たりした場合の連絡や対応などを確認した。会議の中で県は、市町村に対して▽クマの生息域で農作業をする場合、ラジオなどで音を出し、人の存在を知らせる▽単独での作業を避ける▽餌となる果実を放置しない――などの対策を住民に周知するよう求めていた。
(修学旅行先の北海道について「クマが出たら終わり」と発言の知事、県議会が問責決議案を可決:徳島)
徳島県議会(定数38)は7日の本会議で、後藤田正純知事の言動に問題があったとして、後藤田氏に対する問責決議案を賛成多数で可決した。県議会で知事への問責決議案が可決されるのは2002年以来、24年ぶり。決議案は、最大会派・自民党や日本維新の会、公明党などの議員ら25人が共同で提案した。後藤田氏は8月、県内の首長らとの意見交換の場で、県立高の修学旅行先の北海道について「クマが出たら終わり」などと発言。北海道の鈴木直道知事らに批判されていた。決議案では、県議会が注意を続けても後藤田氏の言動が改善されないと指摘。「県民や自治体との信頼関係を損ない、看過できない状況に至っている」とした。決議に法的拘束力はない。後藤田氏は、本会議で決議が可決した後、閉会のあいさつで「決議を重く受け止め、言動を律するとともに、行政運営の適正化に努める」と述べた。
(大量捕獲がツキノワグマの年齢構成に及ぼす影響について調査結果を発表:国立環境研・東京農工大など)
数は変わらず、中身が変わる。―大量捕獲がツキノワグマの年齢構成に及ぼす影響―人間の生活圏へのツキノワグマの大量出没に伴う大量捕獲(駆除)が、山のツキノワグマ(以下、クマ)の年齢構成にどのように影響するのかを調べました。メスを対象に、捕獲されたクマの年齢と捕獲された年の情報をもとに、山に生息するクマの年齢構成を過去17年にわたって復元しました。大量捕獲が繰り返されることで、もともと捕獲される割合の高い高年齢のメスが多く失われていました。その結果、生息数は大きく変わらない一方で、繁殖の中心を担う7歳以上のメスの割合が低下し、若い個体の割合が増加するという年齢構成の変化が明らかになりました。クマの個体群を持続的に管理するためには、生息数だけでなく、生息するクマの年齢構成にも目を向けることの重要性を示しました。クマは、人との軋轢を抑えつつ地域個体群を維持するという、管理上の幅が狭い生きものですが、年齢構成など基本的な情報が十分でなく、生息数だけでは捕獲の影響を十分に捉えられないことが課題でした。国立環境研究所の栃木香帆子特別研究員、東京農工大学大学院農学研究院自然環境保全学部門の小池伸介教授らの国際共同研究チームは、日本の本州中部に生息するクマの越後・三国個体群を対象に、過去17年間にわたるメスの個体群(注1)の年齢構成の推移を再現することで、数年に一度の頻度で繰り返されてきた大量出没に伴う大量捕獲が年齢構成に与えてきた影響を定量的に評価しました。その結果、大量出没時にはメスのクマは加齢とともに捕獲される割合が高くなり、大量捕獲が繰り返されるほど、繁殖の中心を担うとされる一定の年齢以上のメスが多く失われることが分かりました。17年間でこの地域に生息するとされるメスの生息数そのものは大きく変化していないにもかかわらず、7歳以上の高年齢のメスの割合が減り、若い個体の割合が増加するという年齢構成の変化が、10年以上かけて徐々に進行してきたことが明らかになりました。この結果は、クマの個体群を管理していく上で、生息数という単一の指標だけでなく、年齢構成といった詳細な情報も考慮してモニタリングすることの重要性を示しています。本研究は、国立環境研究所の栃木香帆子特別研究員(研究当時、東京農工大学大学院連合農学研究科)、東京農工大学大学院農学研究院自然環境保全学部門の小池伸介教授(兼任 東京農工大学農学部附属野生動物管理教育センター・センター長)、国立環境研究所の深澤圭太主幹研究員、米国イリノイ大学のMaximilian L.Allen(マクシミリアン・エル・アレン)博士(兼任 東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院・特任准教授)、群馬県立自然史博物館の姉崎智子主幹(学芸員)、長野県環境保全研究所の黒江美紗子研究員、栃木県林業センターの丸山哲也氏、ミュージアムパーク茨城県自然博物館の山崎晃司館長(研究当時、東京農業大学地域環境科学部)らによって実施されました。
(野生イノシシでの豚熱感染確認(252~254頭目):兵庫)
丹波篠山市で発見された野生イノシシについて、豚熱PCR検査を実施した結果、豚熱感染が確認されました。
(高野山に続く道で観光客がクマ被害、参拝客でにぎわう3市町は通行止め決める:和歌山)
和歌山県九度山町で男性がクマに襲われる被害が発生した2日、同町や周辺市町は対応に追われた。現場は世界遺産・高野山に続く登山道で、観光客からは不安の声が上がった。クマが出没したのは「黒河道(くろこみち)」。橋本市、九度山町、高野町をつなぐ全長約16キロの参詣道だ。2016年に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加登録された。和歌山県警や県によると、奈良から観光で来県していた60歳代男性が2日朝、クマに右腕をかまれ、軽傷を負った。被害を受け、3市町は対応を協議。当面の間、黒河道を通行止めにすることを決めた。3市町は計7か所に、通行止めを知らせる看板を設置。訪日外国人客(インバウンド)が多く訪れる高野町は、日本語に加え、英語でも表記した。秋の行楽シーズンを迎え、高野山は参拝客でにぎわっている。千葉県船橋市から訪れた男性(67)は「高野山には何度か来ている。今後はクマよけスプレーの購入を検討したい」と話した。高野町観光協会の担当者は「これから紅葉も始まり、高野山に多くの人が訪れる。参詣道を歩く人には、複数人での登山やクマ鈴の携帯を呼びかけたい」と話した。
(シカ関係する交通事故、道内で6700件余:北海道)
去年1年間に、道内でシカが関係する交通事故が統計を取り始めてから最も多い6700件余りにのぼったことが警察のまとめで分かりました。繁殖期を迎え、活動が活発になるこの時期から事故が増えるということで、警察は注意を呼びかけています。北海道警によりますと、去年1年間に道内でシカが関係する交通事故は合わせて6705件にのぼりました。これは統計を取り始めた2004年以降で最も多く、9年連続で過去最多を更新しているということです。このうち運転していた人などがけがをした人身事故は7件起きています。去年の事故の発生状況を月別にみますと、最も多いのが10月で1531件、次いで11月が1206件となっていて、この時期、繁殖期を迎えるシカが活動を活発化させることが原因だとみられています。ことしは7月に別海町でシカと衝突したバイクの運転手が死亡する事故が起きています。警察は、事故が増えるこれからの季節、森の中などを走行する際は飛び出してきたシカとの衝突を避けるために速度を落として運転するなど注意を呼びかけています。
(熊の「通年捕獲」実施へ:新潟)
県が2027年春から、年間を通じてクマを捕獲する「通年捕獲」の実施を検討していることが6日、分かった。クマの餌となるブナやクリが今秋は豊作で、今後、クマの生息数が増える恐れがあることから判断した。県は捕獲の強化で、人里への出没や人身被害の防止を目指す。
(岩手・宮城・山形はブナの実「豊作」)
東北森林管理局(秋田市)は6日、クマの主な餌となるブナの実について、今年秋の結実結果を発表した。管轄する岩手、宮城、山形の3県は「豊作」で、青森と秋田は「並作」だった。岩手は2015年度以来11年ぶり、山形は18年度以来8年ぶりの豊作。クマによる人身被害が相次いだ昨年秋の結実状況は5県とも「大凶作」だった。ブナはドングリの一種。一般的に豊作の場合は人里に下りてくるクマは少なくなるとされるが、繁殖が盛んになり個体数が増加する。管理局は8月下旬~9月下旬、管内の5県141カ所で、ブナの結実状況を目視で調査した。
(特定外来生物が30年で急拡大、都市部も)
生態系に悪影響を及ぼすおそれがある「特定外来生物」について、全国での分布が、この30年で急速に拡大していることがわかった。環境省が、1973年度から実施する生物の調査のデータを初めて総合的に解析した。調査によると、全国で確認された特定外来生物(動物)の種数は、90年以前は19種だったが、2022年には41種に増加した。アライグマ、ウシガエル、オオクチバス、ヌートリアなどで広く分布が確認された。地域別にみると、22年までに確認された種数は、関東地方が32種と最も多く、増加率も高かった。詳しい要因はわからないというが、担当者は「大都市を含んだ地域で、人口や物流の多さが関係している可能性がある」としている。
(クマ被害を想定、合同訓練:三重)
三重県尾鷲市内を中心にクマの目撃が相次ぐ中、クマによる人身被害を想定した合同訓練が2日、同市馬越町の熊野古道・馬越峠であった。尾鷲署が主催し、県や同市、消防、地元猟友会などの計約30人が参加。各機関は机上と実地に分かれ、要救助者を搬送する手順を確認した。市によると、本年度は市内で21件(9月末時点)のクマ目撃情報があり、前年度のちょうど2倍のペースとなっている。今年7月、同町の民家裏のわなにクマ1頭がかかり、東海初の緊急銃猟で猟師が駆除した事案もあり、関係機関の連携強化を目的に合同訓練の実施が決まった。訓練は、登山客の男性から「馬越峠でクマに襲われ、右足をけがした」と尾鷲署に通報があったとの想定で実施した。関係機関は、近くの馬越公園駐車場に現地本部を設置。同署の山岳警備隊や猟友会員らが峠に入り、クマ追い払い用の花火を打ちながら、要救助者の捜索に当たった。その後、現地本部から山頂へ約100メートルの道中で要救助者を発見。消防本部に連絡し、駆け付けた消防隊員が応急手当を行った。隊員は市立尾鷲総合病院に問い合わせ、けが人の受け入れ可否を確認。盾を持った署員を先頭に、隊員らが男性を両脇で抱えて下山するまでの流れを点検した。県警によると、クマ出没に絡んだ山岳救助訓練は同署が初めてだった。訓練終了後、同署の田中良純署長は「訓練で出た課題を精査し、住民や関係職員らの安全を最優先にしながら、同様の事案に対応できるようにしたい。今後も関係機関と連携し、訓練を積み重ねていく」と話した。
(クマ撃退スプレー・緊急銃猟の訓練:山形)
クマが市街地に出没した場合を想定したクマ撃退用のスプレーの使用訓練と、緊急銃猟の実地訓練が南陽市で行われた。訓練は、クマの活動が活発になる時期を前に、南陽市と関係団体との連携を確認しようと行われたもので、南陽市と南陽警察署・地元の猟友会など約50人が参加した。クマ撃退スプレーの使用訓練では、スプレーの正しい使い方や実際の噴射距離などを確認した。一方、緊急銃猟の実地訓練では、クマがとどまっている場所の周辺の安全確保や緊急性の判断など、必要な手順を確かめながら、猟友会による駆除までの一連の流れを細かく確認していた。南陽市では2025年、小学校のガラスが割られたり、目撃情報を受けて警戒中だった職員が襲われて重傷を負うなど、市街地でクマの被害が相次ぎ、2026年に入っても住宅地付近の河川敷で緊急銃猟が実施されている。(南陽市・柴田正人市長)「人的被害というのは大変重いこと。いろんな機材を含めて充実させ、初動体制に取り組んでいく」。南陽市では、クマの目撃が相次いでいる中央花公園周辺に電気柵を設置する予定で、引き続き対策を強化していく方針。
(市街地にクマ出没想定、緊急銃猟の流れを確認:岩手)
市街地にクマが出没した状況を想定した緊急銃猟の訓練が6日、宮古市で行われました。宮古市では今年度、目撃情報が昨年度の同じ時期に比べ大幅に増えています。訓練は、宮古市内の住宅地に隣接する公園で行われ、市や警察、地元の猟友会などおよそ40人が参加しました。担当者 「それでは条件確認できましたので、緊急銃猟を実施を指示します」訓練では、市の職員と猟友会が連携をとり、クマに発砲し、無力化するまでの一連の流れを確認しました。宮古市鳥獣対策室 高山 弘二室長「(「緊急銃猟の)実施にあたっては、市民の安全が第一ですので、こちらを念頭に置いて関係機関と協力しながら実施できるような体制を構築していけたらと考えております」。宮古市では今年度、9月までにクマの目撃が307件あり、昨年度の同じ時期を185件上回っています。
(スムーズなクマの「緊急銃猟」実施へ、嶺南地域で初めての訓練:福井)
小浜市で7日、嶺南地域で初めてとなるクマの「緊急銃猟」の訓練が行われ、猟師らが迅速で安全な手順を確認しました。市街地でのクマの出没に備え行われた緊急銃猟を想定した訓練です。保育園近くの河川敷で、成獣のクマ1頭が目撃されたとの想定で行われ、周辺を通行止めにして、県のドローンを使って上空から捜索も行いました。小浜市経済産業部 森下雅至部長「いつ市内で緊迫した状況になるか分からないので、市民の安全を確保できるように、いざというときにスムーズに動けるように準備できればいいなと思う」。9月末時点で、県内のツキノワグマの出没件数は499件と、前の年度の同じ時期より55件ほど多くなっています。市は引き続きスムーズに緊急銃猟が行えるように訓練を重ねる考えです。
(ドローンでクマを「上空から発見」、初の緊急銃猟訓練:富山)
秋のクマ出没に備え、富山県魚津市でドローンを活用し、上空からクマの痕跡を確認して捕獲に至るまでの一連の対応を確認する富山県の訓練が行われました。魚津市の桃山運動公園で行われた訓練には、県や警察、猟友会のメンバーに加え、ドローン関連企業の担当者などおよそ70人が参加しました。訓練は成獣のツキノワグマ1頭が公園内にいる想定で行われ、クマの存在を遠赤外線センサーで検出することができるカメラを搭載したドローンを飛ばし、クマに見立てた対象物の位置を特定しました。その後、周囲の安全性を考慮し、立ち入り禁止区域や緊急銃猟可能範囲が設定され、安全性が確保されたとして「緊急銃猟」の許可が出されました。そして猟友会のメンバーが発砲するまでの手順を確認していました。富山県内では今年これまでに「緊急銃猟」が3件実施され、そのうち2件がドローンで、上空からクマの痕跡を確認したことから、県は今回初めてドローンを活用した訓練を行いました。県自然保護課 朝山弘康課長「クマは近づくと危険な鳥獣なのでドローンで居場所を確認して捕獲をするということについては確実で安全な捕獲ができると思う。ドローンを使った確実な捕獲によって県民の皆さんの安全安心を守れたらと思う」。
(「もう撃ちたくない一発」、引き金を引いたハンターが語る重圧:北海道)
2025年10月、北海道内で初めて実施された緊急銃猟。対応に当たったハンターが当時の緊迫の現場を振り返りました。2025年10月、札幌市西区の住宅街の公園で、体長80センチほどの2頭の子グマが連日目撃されました。2頭はその後も付近にとどまり続けたため、札幌市は「市民に緊急の危険があり、銃猟以外に危険を排除できない」として、北海道内で初めて「緊急銃猟」の制度を使って駆除する方針を決めました。ハンターは2発でクマ2頭を仕留め、駆除に成功しました。猟銃の引き金を引いたのは玉木康雄さん(64)。9月、札幌市で開かれたクマとの共生を考える講演会で、当時の緊迫した状況を振り返りました。北海道猟友会札幌支部理事ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長(64)「市街地で発砲する場合は確実にしとめないといけない。ここでの一発は、重圧以外何もない。もう撃ちたくない一発」。市街地でクマに銃を向ける。山で行う狩猟とは異なり、確実に仕留めなければならないという責任との戦いでもありました。そして、実は前の日に捕獲の準備が整っていたものの、思いもよらない出来事で状況が一変したと語ります。北海道猟友会札幌支部理事ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長(64)「それまで連携や指揮系統がバッチリだったところが、イレギュラーが発生したのがすぐに分かるような感じ」。現場の様子を見ようと、近くの住民が規制区域に入ってしまい、その日の緊急銃猟が急きょ中止になったのです。北海道猟友会札幌支部理事ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長(64)「札幌市や警察、我々、そして地域住民の協力がないと緊急銃猟は成立しない。引き金を引くのは私たちだが、地域住民の協力がないと安全な捕獲はできない」。人とクマが不必要に出会わないために、その距離をどう保つのか。クマとの共生を考える上で、私たち一人ひとりの行動も問われています。
(狩猟者登録数は20年前の6割、クマ銃猟は「小さい市町は応援呼ばないと対応できない」:福井)
近年、全国でクマによる人身被害が相次ぐなか、ツキノワグマの個体数を管理する「福井県第二種特定鳥獣管理計画」(第2期)の策定に向けた検討委員会の初会合が6日、福井県庁で開かれた。今秋は県内での大量出没の可能性は低いとされるが、県は「一層充実させた計画で、人とクマの 軋轢あつれき を軽減させていきたい」としている。国は2024年にツキノワグマを、個体数調整を目的とした捕獲が可能な「指定管理鳥獣」に指定した。県はこれを受け、従来の保護計画を管理計画に改めた。第1期(25~26年度)では嶺北160頭、嶺南50頭の計210頭を年間捕獲目標とし、人とクマのすみ分けを図る「ゾーニング管理」を導入した。第2期は、27~31年度の5年間を対象とし、より実態に即した個体数の管理を検討する。国が今年4月に改定したガイドラインを踏まえ、これまで県単体など小規模で把握してきた個体数を、県境を越えて把握するように変更し、その生息数を基に捕獲目標を設定する。嶺北は白山・奥美濃地域個体群(石川県、富山・岐阜・滋賀県の一部)、嶺南は北近畿東部地域個体群(京都府・滋賀県の一部)に属し、県は来年1月頃までに個体数を算定する予定。この日の会合には、委員長の石川県立大・大井徹特任教授をはじめ、学識者や市町担当者ら約50人が参加。県内の出没や対策状況が報告された。今年4~9月の出没は499件で、人身被害は確認されていない。今秋は標高の高い山奥で生育しているブナの実が豊作で、大量出没の可能性は低いと判断している。狩猟者不足も深刻だ。第一種銃猟免許の狩猟者登録数は20年前の610人から昨年は381人に減少し、そのうちクマの銃猟ができる人は限られている。委員からは「小さい市町だと応援を呼ばないと対応しきれない」との懸念や、免許の新規取得への補助の充実が必要との声が上がった。県は11月頃と来年1月頃にも会合を開き、計画案をまとめ、来年3月の策定、4月の施行を目指す。
(錯誤捕獲が増加、県内の捕獲数のうち8割超:福井)
福井県は6日、ツキノワグマの捕獲頭数などの管理計画の改定に向けた検討委員会を開きました。専門家からはクマの捕獲方法の改善を求める指摘がありました。国が2年前にクマを保護から管理する対象へ改定したことで県が策定する「鳥獣管理計画」には、イノシシなどと並んでクマの捕獲頭数や人里への侵入を防ぐ対策などが盛り込まれるようになりました。5年に1度の計画改定に合わせた検討委員会の初会合は県庁で開かれ、学識経験者や県猟友会のメンバーらが出席しました。この中で県は、シカやイノシシを捕獲するための「くくり罠」に誤ってクマがかかってしまう錯誤捕獲が多い傾向にあると報告しました。今年、県内で捕獲されたクマ112頭のうち錯誤捕獲されたのは90頭と8割を超えています。くくり罠はクマが逃げる危険性があり法律でも禁止されていて、専門家からは「クマ専用の箱罠を使用してはどうか」との指摘がありました。次回の検討委員会は11月に行われ、来年3月までに県内のクマの捕獲頭数などを盛り込んだ新たな鳥獣管理計画が策定される予定です。
(ドコモと上ノ国町、クマ対策用電気柵の安定運用に向けた実証実験を開始:北海道)
NTTドコモと北海道上ノ国町は10月6日、ドコモが開発した電気柵の安定運用を支援するシステムを活用し、クマ対策における同システムの有効性を検証する共同実証実験を開始したことを発表した。実証期間は11月30日までを予定している。今回の実証では、上ノ国町内の住宅に隣接する山林エリアに同システムを導入し、クマ対策における有効性や実用性を検証する。実証場所には昨年度、クマの出没を受けて電気柵が設置され、上ノ国町職員が維持運用を行っている。今回ドコモが開発したシステムは、既設の電気柵にポール型の装置を後付けすることで、電気柵の状態を遠隔でモニタリング・制御できるようにするもの。電気柵の各区間の電圧を常時遠隔監視し、電圧の低下を検知した場合には、その区間を特定する。その上で、電気回路のオン・オフを切り替える「リレー」装置を作動させ、故障した区間への通電を遮断する。これにより、故障した区間のみを電気柵全体から自動的に切り離す。正常に動作している他の区間では必要な電圧を維持したまま運用を継続できるため、電気柵全体の機能停止を防ぐことが可能となる。
(鹿を一撃、線路にハバネロ:群馬)
最終列車が通り過ぎ、日付が変わる直前、小雨にぬれたレールの上を、小さなカートがゆっくりと進み始めた。暗闇に浮かぶのは、ヘルメットと反射ベスト姿の作業員たち。カートから線路脇の草むらへ、赤みを帯びた液体が霧状に吹き付けられていく。その正体は、何と激辛で知られる唐辛子の「ハバネロ」だ。鹿やイノシシとの衝突を防ごうと、高崎市と東京都八王子市を結ぶJR八高線で続けられている獣害対策の現場を追った。八高線の竹沢―折原にある第三木呂子踏切(埼玉県小川町)。9月3日午後11時50分、小雨がぱらつく空模様をにらんでいた一人が「大丈夫でしょう」と声を上げると、待機していたJR東日本の作業員6人が動き始めた。主に使用するのは、バッテリーでレール上を自走する「レールスター」と呼ばれるカート。タンクに積まれたのは、鹿などが嫌う忌避剤の「ハバネロシールド」。
(クマ対策「ポール」人気:岩手)
黒い影が猛スピードで近づいてくる。逃げる暇はなかった。2023年、岩手県内の山林で撮影された動画にはキノコ採りをしていた男性がクマに襲われる一部始終が記録されていた。襲撃時間は約20秒。恐怖に包まれた男性の身を守ってくれたのは、1本の棒だった。23年9月29日。雨が降る朝だった。岩手県岩泉町で「原生林の熊工房」を営む佐藤誠志さん(60)は町内の原生林でキノコ採りをしていた。ふと顔を上げると、生い茂る草木の先で木に登る親子のクマが目に飛び込んできた。距離はある。後ずさりしつつ、持っていた1・6メートルほどの木の棒を地面や木にたたきつけ、大きな声で威嚇した。
(クマの人里への出没を抑えようと、市道の脇にある林でつたや低木の刈り払い:岩手)
人里へのクマの出没を防ごうと、クマが身を隠しやすい生息地との境界にある林の草木を刈り払う作業が岩手県滝沢市で行われました。7日は林野庁の委託を受けた、県森林整備協同組合の作業員3人が滝沢市の岩手山馬返し登山口に通じる市道の脇にある林で、つたや低木を刈り払いました。人間の生活圏との境界にある、クマの生息地に接したうっそうとした林は、クマが身を隠しやすくなり、市街地に移動しやすくなるとされています。このような場所は「緩衝林(かんしょうりん)」と呼ばれ、林野庁は見通しをよくすることで人里への出没を抑えようという取り組みを、2026年度から行っています。日当たりのよい場所はつたが伸びやすく、定期的な伐採が必要になるということです。東北森林管理局森林整備課 小倉茂課長「(クマの)隠れ場所を減らす。クマを早く発見することによって偶発的な事故を防ぐということを狙っております」。この作業は市内の2.7haの国有林が対象で、10月末までに完了する予定です。県内では他に、西和賀町と北上市でも行われていて、今後矢巾町と花巻市で作業が始まります。滝沢市内では9月3件、10月は1件のクマの目撃情報が寄せられていて、市は秋の行楽シーズンを迎え、クマとの遭遇に注意するよう呼びかけています。
(「大凶作」から一転、ブナの実11年ぶり豊作もクマ出没抑制へ:岩手)
クマの餌となるブナの実について、岩手県内では2026年11年ぶりの「豊作」となっていることが発表されました。そうしたなか、滝沢市では10月7日、人とクマの生活圏を分けるための「緩衝林帯」の整備が行われました。東北森林管理局によりますと、2026年8月から9月まで、県内24カ所でブナの結実状況を調べた結果、木の全体に多くの実が付いている「全体」が10カ所、木の上部に多くの実が付いている「部分」が10カ所などとなりました。その結果を数値化した県内の豊凶指数は「3.5」に達し、11年ぶりに「豊作」となりました。ブナが豊作の場合、クマの人里への出没は減る傾向にありますが、滝沢市では10月7日に「緩衝林帯」の整備が行われました。緩衝林帯とは、人とクマの生活圏を分けるため山林と人里の境界で草木を刈り払い、見通しを良くしたエリアのことで、クマが身を隠す場所をなくし、出没を抑制する狙いがあります。東北森林管理局では2025年度、クマによる深刻な被害があった岩手、宮城、秋田の3県で2026年度、緩衝林帯の整備を進めています。周囲に住宅が点在するこの地域では、10月7日から数日かけて2.7ヘクタールの緩衝林帯を整備する予定です。東北森林管理局森林整備課・小倉茂課長「(ブナが豊作で)去年ほどクマは出てこないと思われるが、町場に慣れたクマは少なからずいるので緩衝林帯の整備を進めたい」。東北森林管理局では10月末をめどに滝沢や、花巻、西和賀など県内6つの市と町で緩衝林帯を整備する予定です。
(11年ぶりにブナ「豊作」、ブナを餌とするクマの生活圏への出没が減る可能性:岩手)
岩手県内では2026年、11年ぶりにブナが「豊作」であることが分かりました。東北森林管理局は毎年秋に、福島を除く東北5県でブナの実の状況を調べています。それによりますと、県内に24ある調査地点のうち、10か所で「全体にたくさんの実がついている」、1か所で「まったく実がついていない」となりました。その結果、豊作か凶作かを示す指数=豊凶指数が3.5となり、2015年以来11年ぶりの豊作となりました。これによりブナを餌とするクマの生活圏への出没が減る可能性があります。ただ、県は餌があると学習した個体が人里に出没する危険もあるため、ごみや食べ物を放置しないよう注意を呼びかけています。また森林総合研究所東北支所の大西尚樹さんは、秋に餌が多いと冬に繁殖が盛んになり、2027年は子連れの個体が増える可能性があると指摘しています。
(校庭でクマスプレー噴射、傷害容疑で中3を家裁送致:岩手)
岩手県北上市の市立江釣子中学校の校庭でクマスプレーを噴射し、男子生徒にけがを負わせたとして、盛岡地検は8日、傷害の疑いで、中3の男子生徒(15)を盛岡家裁に送致した。同容疑で北上署に現行犯逮捕され、調べに「けがをさせようと思ってやったわけではない」と容疑を一部否認していた。男子生徒は9月17日午後1時10分ごろ、校庭でスプレーを噴射し、男子生徒(15)に全治不詳のけがを負わせた疑いがある。地元消防や署によると、生徒13人が負傷し、うち11人が病院に搬送された。いずれも軽傷で、目のかゆみや喉の痛みを訴えた。市教育委員会によると、噴射されたクマスプレーは副校長が9月16日の巡回時に校庭に置き忘れたものだった。
(アライグマの農作物被害軽減へ、農家を対象に捕獲の講習会:佐賀)
果樹や野菜で被害が拡大しているアライグマによる農作物被害の軽減を図ろうと、佐賀県は本年度、被害に遭った農業者自ら捕獲ができるよう、新たに講習会を始めた。シャインマスカットなど果樹の被害が多い鹿島市と伊万里市の2地域が対象。侵入経路を意識した箱わな設置をはじめとする効果的な捕獲技術習得に加え、捕獲個体の処分など捕獲後の対応までを伝えている。県生産者支援課によるとアライグマ被害は2024年度1220万円、25年度は620万円。年度によって変化しているが、全体としては増加傾向にあるという。有害鳥獣の捕獲はこれまで猟友会の力を借りることが多かった。ただ、イノシシ対応に追われる猟友会の会員は高齢化。増加するアライグマへの対応も必要となり、捕獲する人手確保が課題になってきた。
(シカの食害相次ぎ市が生態調査へ:山梨)
南アルプス市では、シカに果物や野菜などを食べられる被害が相次いでいることを受けて、効果的な対策を行うためにシカの生態調査を行うことになりました。南アルプス市では、今年度のシカの目撃情報が先月末までで52件にのぼり、すでに昨年度1年間の2倍以上となっています。市内では、ことしに入ってから、果物の苗木のほか、収穫時期を迎えた桃やシャインマスカットなどが食べられる被害が相次ぎ、地元のJAなどは、ことし6月、市に対策を要請していました。市は、こうした事態を受けて、シカが生息しているとみられる釜無川の河川敷、およそ15キロの範囲などを対象に生態調査を行うことになりました。調査はドローンを使って、上空からシカの行動範囲を調べることにしていて、早ければ年内にも開始するということです。市は、調査結果をもとに、わなやネットを設置して効果的な対策につなげたいとしています。JA南アルプス市によりますと、耕作放棄地の畑に住み着いているとみられるシカもいて、年々農作物への被害が増えているということです。南アルプス市農政課は「シカが果物を食べるという認識は今までなかった。どのくらい生息しているかなどわかっていないことも多く、生態調査を通して対策を講じることで、少しでも農作物への被害を減らしたい」と話しています。
(繁殖期に入るシカとの衝突事故が急増:北海道)
これは9月24日午後7時40分すぎ、深川留萌自動車道の北竜ひまわりインターチェンジを過ぎたところで撮影された映像です。人や動物が立ち入らないはずの高規格道路上で、突然シカが右側から現れ、激しく衝突しました。幸いドライバーの命に別条はありませんでしたが、車は大破しました。北海道ではシカと車の事故が増え続けています。道警によりますと、2025年に起きたシカと車の事故は6705件。調査を開始した2004年以来、最多となりました。このうち10月が最も多く1531件にのぼり、11月とあわせ約4割が秋に集中しています。なぜ事故が増えているのでしょうか。2025年448件と最も事故が多かった苫小牧市。事故が多発する理由を聞くと。「シカの個体数が減っていないうえ、雪が少なく定着する個体も多いことや、去年のエサ資源の影響による市街地への定着が要因と考えられる」(苫小牧市 環境生活課 千葉正樹さん)。苫小牧市では雪が少なく冬も過ごしやすいことや、餌を求めてシカが市街地へ近づいたことも、事故が増えた原因と考えています。交通量の多い道のすぐそばで、2頭のシカが草を食べていました。シカは10月以降、繁殖期に入るため動きが活発になります。どうすれば事故を防げるのか。多発する道路には特徴があるといいます。「おそらくシカが飛び出して避けるために急ブレーキを踏んだと思われる」(千葉さん)。道路に残された、急ブレーキをかけたとみられる痕が判断材料になるというのです。これは北海道東部の浦幌町で、シカと衝突した時の映像です。よく見ると、シカが右側から飛び出す手前の道路にブレーキの痕が残されていました。「ブレーキ痕があると分かったときには"シカが出るかもしれない"と思ってほしい」(千葉さん)。注意が必要なドライバーは道民だけではありません。レンタカーでの衝突事故も相次いでいます。シカ事故の状況や注意点を客に説明しています。前方が大きく壊れたレンタカー。この店ではシカとの事故が相次ぎ、2025年は10件に。うち4台が廃車になりました。「タイヤもゴムの部分が切れてしまってめくれているんです」(ガッツレンタカー 苫小牧店 山崎茜店長)。バンパーが外れ、タイヤ周りも車体も大きく壊れたこの車。9月13日、北海道東部の足寄町でシカを避けようとして路外に転落したといいます。「廃車になってしまうことも多い。廃車になると売り上げにも影響する。車の修理費も小さくないので経営としては圧迫しているのではないか」(山崎店長)。店がシカ対策として取り組んでいるのが…「市販の『シカよけ笛』を車両に設置している」(山崎店長)。シカが聞き取ることができる超音波を発し接触を避ける、いわゆる「シカ笛」です。前方に装着し事故を減らす狙いですが、専門家は…。「(超音波で)道路から逃げてもらいたいというのが理想ではあるんですが、全てのシカが車から高い音が鳴ったとしても逃げるのは難しい」(帯広畜産大学 浅利裕伸准教授)。その上で、事故を防ぐためのポイントは。「シカはいるかもしれないと理解した上で出そうな場所を走っていただきたい。警戒標識がある所では周りをよく見る、減速して走るということを注意して走ると良い」(浅利准教授)。衝突すると重大な事故になりうるシカ。事故を防ぐために細心の注意が必要です。シカとの遭遇・衝突を防ぐ4つのポイント。早朝・夕方は特に気をつける。 早朝や夕方は鹿が活発に動く時間。そして、事故が多いのは深夜の時間帯。早朝、夕方、深夜は気をつけてほしい。1頭だけとは思わない。1頭見つけて通り過ぎたから大丈夫と思った矢先に、もう1頭出てくることも。 鹿は群れでいることが多いので、後ろから来るシカに気をつけて。ブレーキ痕があったら注意。例えば直線道路なら「もしかして鹿が通ったかもしれない」と考えることが大切。シカは舗装道路で滑る。鹿が目の前を横切って「このまま行ってくれるかな」「すぐ立ち去るかな」と思いきや、滑って動けない、なかなかその場から動かないということがある。この4点に気をつけて、鹿をはねないように注意が必要です。
(高速道でのシカ、クマとの衝突事故が急増:岩手)
岩手県内の高速道路と自動車専用道路では、走行中の車がシカ、またはクマと衝突する事故が急増しており、警察が注意を呼びかけています。県警高速隊によりますと、岩手県内の高速道路と自動車専用道路で、9月25日から10月1日までの1週間に、走行中の車がシカ、またはクマと衝突した事故は20件でした。内訳はシカが14件、クマが6件。重大な事故には至っていませんが、前の週を13件も上回り、およそ3倍の増加となっています。このため、県警高速隊は「野生動物はいつ、どこから飛び出してくるかわからない」として、ドライバーに対し、緊張感の保持や原則ハイビームでの走行、控えめなスピードでの運転、そして、疲労は判断力や反射速度を低下させるとして、パーキングエリアなどでのこまめな休憩を呼びかけています。
(秋はシカ事故に注意、マップで意識付けを)
中国共済(小丸成洋理事長=福山通運会長)は今年も、管内のロードキル多発場所を示した「シカ事故Map」を制作した(写真上)。10.11月はシカの繁殖期で事故が急増することを踏まえ、9月に組合員への配布を始めた。広島県北部をはじめシカの一大生息地がある中国地方の運送事業者にとって、ロードキル(野生動物との接触事故)は決して人ごとではない。同マップによると2024年度には国道54号で165件、中国道では164件の事故が発生。山深い場所だけでなく、国道9号や山口県北西部の海沿いでも多発している。マップは国交省などのデータが基で、主要国道に加え今回は高速道路も収録。また、衝突事故を避けるポイントとして、シカの行動特性を強調した。「群れで行動するので1頭見たら近くに複数頭いるなど、実際に衝突事故を起こした組合員から聞き取った情報もまとめた」と山木理・安全対策課長。地図の裏面(写真下)は、迫りくるシカの写真を大きく配置。衝突した際、車両共済の支払いが平均51万円という金額も載せ、より強い形の注意喚起になっている。なお、車両共済の請求ベースでみると、昨年の上半期に起きた野生動物との接触事故15件のうち14件がシカとの接触だった。一方、今年の同期は8件中、シカ絡みは5件に減少したという。要因を絞るのは難しいものの、マップの効果は小さくないだろう。山木課長は「突発的な仕事で普段通らない道路を走ることもある。その時にシカの行動特性を知っていることが事故防止に不可欠。ハイビームの使用やスピードを出さないことと合わせて、シカとの衝突をどう防ぐか認識を持ってほしい」と話している。
(今はシカの発情期、「興奮させないよう注意を」:熊本)
熊本県芦北町で、シカに襲われたとみられる男性が死亡しました。熊本市でも、9月から目撃情報が相次いでいます。発情期に入った時期のシカは、注意が必要です。10月2日、芦北町の山中で猟師の告宮幸一さんが軽トラックの運転席で血を流した状態で見つかり、その後、死亡が確認されました。シカの角には血痕のようなものが付着していて、罠にかかっていたシカを仕留めようとした際に襲われたとみられています。地元猟友会によりますと、告宮さんは十数年前から猟を始め、去年は31頭のシカを駆除していたということです。(県猟友会芦北支部) 「この時期はシカの発情期なので、シカも興奮状態にあるのに、罠にかかって興奮状態がさらに高まって、どうしても攻撃とか排除する。シカも命を守る手段として取る行動がある」。熊本県内では、シカの個体数が増加していて、2017年からの6年間で約1.7倍に増加。ここ数年、熊本市内でも度々目撃されていて、今年9月以降、南区を中心に10件の目撃情報が寄せられているということです。熊本市は「シカは臆病な動物。追いかけたり大声で騒いだりするなど刺激すると、大変危険です。興奮させないように、静かに見えない場所に避難してほしい」と注意を呼びかけています。
(エゾシカ狩猟解禁前に広尾署長が講話:北海道)
道猟友会広尾支部(志村國昭支部長)は6日、町コミュニティセンターで安全狩猟講話を開いた。広尾署の大釜寛貴署長が、鳥獣保護法や銃刀法などの狩猟に関する関係法令、緊急銃猟制度、過去の人身事故についての講和を行った。
(高校生が鹿肉解体を体験:長野)
長野県佐久平総合技術高校(浅間キャンパス)は、東信地域の農業を学ぶ高校生を対象に「高校生が鳥獣被害を見て触って食べて考える研修会」を開いた。狩猟者を講師にした講演会や鹿肉を解体するワークショップなどを通し、理解を深めた。研修会は9月上旬に佐久市で実施。同校臼田キャンパス、丸子修学館高校の農業クラブの生徒を合わせ、30人が参加した。講演は「罠ブラザーズ」として上田地域で狩猟活動をする川端俊弘さんが「同じ罠の飯を食う」と題して話した。川端さんは元々、東京都内で教科書などのデザイナーをしていた。2015年から上田市で狩猟を開始した。20年に、「廃棄される鹿肉をおいしくいただく」ことに共感する人の有志団体「罠ブラザーズ」を結成した。同団体は、わなに動物がかかったことをLINEで知らせたり、750グラム以上のジビエ(野生鳥獣の肉)を3カ月に一度配送したりするサービスを提供する。鹿肉を味わうだけでなく、鹿の動向やわなの状況も含め、狩猟の過程を追体験できるようにしている。この日、川端さんは鳥獣被害の中でも鹿被害の甚大さを指摘。全国で何十万頭も駆除しているが、それでも減らない現状を伝えた。その上で「1頭の鹿から何ができるか」と生徒に問いかけた。「鹿肉解体ワークショップ」では、5人一組になり、6テーブルに用意した鹿の後ろ足の解体を体験した。「罠ブラザーズ」の渡辺瑞穂さんは「精肉は肉を切るイメージだが、鹿肉は筋膜を切っていくと各部位に分けられる」などと指導した。臼田キャンパス創造実践科2年の今井京さん(16)は「授業で農産物を栽培しているが、鹿の食害がこれほど大きいとは知らなかった」と語った。解体した肉を焼いて食べる実食会を挟み、商品化などについて考えるワークショップも行った。
(山鹿林業研究会主催シンポジウム:熊本)
森林や林業、自然環境、野生動物との共生について、それぞれの分野で活躍する専門家が講演する。パネルディスカッションでは参加者の声もまじえ、木と野生動物と人の暮らしの共生を考えながら山鹿の山の未来を話し合う。
(農作物被害対策のための野生鳥獣侵入防止柵等の購入費を補助:長野)
飯田市では、イノシシ、シカ、サル等の野生鳥獣による農作物被害対策のために、侵入防止柵等(防除柵、防鳥ネット、電気牧柵)を設置した販売農家を対象に購入費の補助を行っています。
(護衛ハンターが考えるクマとの向き合い方:北海道)
環境省の統計では2025年度のクマによる人的被害は全国で238人で、うち13人が死亡と過去最悪を記録した。北海道内でも緊張が高まる状況にあって、道猟友会三笠支部長の高崎梨徒さん(27)=三笠市=は25年春、ヒグマの生息する森で作業員らの護衛を主な任務とする会社「GOE―MON(ゴエモン)」を設立した。発砲を必ずしも良しとしない、クマとの共生を語るハンターだ。――ゴエモンの業務を教えてください。送電線の保線や生き物調査など、山林で作業をする人の護衛が主な業務です。銃を担いで、クマのリスクから守ります。――大学卒業後の22年からは三笠市の地域おこし協力隊で鳥獣対策専門員を務めていました。大学時代には道内のシカによる林業被害の調査に取り組みました。在学中の21年に札幌市東区の市街地にヒグマが出没するなど、被害を報じるニュースが相次ぐようになりました。しかし、野生動物には適切な管理の方法があると学んでいたのに、クマと住民とのあつれきが生まれていることに疑問を感じていました。――協力隊の任期を終え、独立しました。野生動物の対策は主体性がなければ務まらないと感じたことが理由の一つです。ハンターの担い手不足と言われていますが、持続可能な職業として生計を立てられなければ目指す人がいなくなってしまう。そんな危機感を覚えたことも動機となりました。自らが動いて仕事をするからには社会的課題の解決を目指し、地域に貢献したい思いもありました。――ハンターの高齢化が指摘され担い手が減っている中で、クマが全国各地の人里に出没したり、人的被害が生じたりしています。ハンターの成り手不足の一方でクマの個体数が以前よりも増え、人々が死傷する事故も起きています。クマ対策の需要増に対してハンターの供給は減っているので、まずは供給に貢献しようと考えています。今後は人材育成にも力を入れたいです。――ゴエモンではどのように護衛の体制を整えているのでしょうか。面談などを経て各地のハンターと業務委託契約をし、受注した護衛に携わってもらっており、現在は30~40代を中心に計17人(9月中旬現在)です。25年度は100件以上の護衛を行いました。――護衛の際は常に銃を携えているのでしょうか。北海道からヒグマの捕獲許可を得た上で銃を携行しますが、護衛には公共性が求められます。営利目的となる映像制作の下見などに銃は携行できません。その場合は…
(シカの事故に注意を、関係団体が啓発活動:北海道)
根室署(古村英範署長)は9月29日、関係団体とシカとの交通事故を防止するための啓発活動をセブンイレブン根室大正町店などで実施した。
(釣り人が海岸近くにごみ投棄、クマ呼び寄せる恐れ:北海道)
サケの漁獲量で、日本トップクラスを誇る北海道斜里町。今はサケ漁の最盛期で、海岸にも多くの釣り人が訪れていますが、そのマナーが問題になっています。斜里町役場SNS「このような投棄はクマを誘引し、町民の安全を脅かします」。海岸近くには、釣り人が捨てたとみられる大量のごみが。釣りで使う餌(えさ)はにおいが強いものも多く、クマを呼び寄せる原因になるといいます。以前から、勝手に小屋を常設するなど、釣り人たちの信じられない行為が問題になっていましたが、町は2023年にルールを作り、対策を講じてきました。しかし、今年8月にはルールを書いた看板が何者かに蹴り倒される事件も発生しています。北海道斜里町 森高志水産林務課長「看板に足形がありました。大風でも倒れたことはありません。我々としては、やはり訴えていくしかない」。
(駆除したシカやイノシシなどの処理を効率化:山梨)
駆除したシカやイノシシを効率的に処理するため、山梨県内ではじめて大型排水管を活用した処理施設の実証実験が甲州市で始まりました。甲州市大和町に設置されたのは有害鳥獣の残渣処理施設で7日は関係者が出席し施設の説明や見学会が行われました。この施設は県内ではじめて直径2m、長さ5mの高密度の大型排水管を使用しています。ここでは駆除されたシカやイノシシなどを入れたあと、悪臭の軽減や分解を促進するEMぼかし材を使用するだけで処理作業が完了します。またクマなどの侵入を防ぐ構造で、およそ100万円の低コストで導入できることも特徴です。施設を見学 峡東地区猟友会神金支部 川口利彦支部長:「それなりの大きな穴を掘って埋設することになるので、それが一番負担。これであれば非常に助かる」。食肉に活用できない個体は猟友会のメンバーが手作業で埋設処理を行うため悪臭対策や危険動物を引き寄せることなどが課題となっていました。甲州市は作業効率や環境への影響を検証し、ほかの地域への増設も検討する方針です。
(イノシシ被害が深刻化、電気柵を検討するも農家は高齢化:石川)
「実りの秋」…ですが、いま石川県七尾市ではせっかく作ったコメが収穫間際に荒らされる被害が相次いでいます。その犯人は、イノシシ。獣害に悩まされる集落を取材してきました。七尾市中心部から南東に約3キロの細口町。収穫が終わった田んぼのわきに、刈り取られず稲が放置された水田がありました。集落に住む土田正宏さんは、9月、刈り取り直前の水田をイノシシに荒らされました。コメ作りを初めて40年以上で、初めての出来事です。複数のイノシシが侵入したとみられ、収穫直前の稲がなぎ倒されたほか、稲穂もかじられていました。コメは出荷できなくなり、土田さんは収穫を断念。さらに、えさを探したのでしょうか、あぜ道も掘り返され、水路も崩れてしまいました。土田さんは悔しさをにじませながら「春から田植えをして、やっと収穫しようかなと思った時にやられて…来年どうしたらいいのかね。生活もかかっているし」と話します。細口町の町会長を務める坂井助光さんによりますと、地区にある水田の半分近くで同様の被害が確認されているということで、周辺にはイノシシの足跡らしき痕跡が残されていました。坂井さんは「これがみんな足跡。イノシシの跡。水路を飛び越えて行ったのかね」と説明します。地区では3~4年前から田畑を荒らすイノシシの被害に頭を悩ませていて、今シーズンは、稲作を諦める農家も出てきました。イノシシには電気柵の設置が有効とされ、国の補助制度もありますが、こまめな草刈りが必要なことから高齢者が多い地域では限界があると坂本さんは言います。坂本さん「農業と生活者を守る体制を作らないといかんなと思ってます。もちろん私一人で出来る話ではないので、行政の力を借りなければ」。
(東北各地で増加中のイノシシ、意外な生態)
東北各地で秋の農作物に大きな被害をもたらし、住民が目にする頻度が増えてきたイノシシ。実際にはどんな野生動物で、注意すべき点は何か。イノシシ対策に詳しい岩手県雫石町職員で「農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー」の谷崎修さん(48)に聞いた。大きいオスは体長100~170センチで、体重は80~180キロにもなります。クマと同じく学習能力が高く、記憶力も優れています。100メートル先のものが見分けられ、青系統の色を識別できます。鼻はまるで人の手のような動きをし、重さ70キロのものまで押し上げることもあります。子は生後間もないころは体にしま模様がありますが、生後約半年で消えます。毛は硬くて電気ショックを感じにくいとされます。また一夫多妻でメスは2歳になると子を産みます。約4カ月の妊娠期間で3~6頭、多くて8~10頭も出産するので繁殖力は強いです。なので一度群れが入り込むとそこから追い払うのは難しくなってきます。
(クマ被害“10月最多”、冬眠前どう警戒?)
これから再び警戒を強めなくてはならない「クマ」についてです。秋からのクマ出没増加に備え、環境省は国民への注意喚起を含む対策強化を打ち出しています。去年のクマ被害も10月が最多となっています。そこで、今回の#みんなのギモンでは、「クマ被害“10月最多” 冬眠前どう警戒?」をテーマに解説します。3日午前0時半ごろ、愛知県豊田市で住宅の敷地内に現れたクマを捉えた映像。住人にケガはなく、通報を受けた市と猟友会が近くを巡回し、足跡を確認したということです。こちらの地区では、先月30日にも別の住宅でクマの痕跡が見つかっています。東京の八王子市でも、先月28日に農地のワナにクマがかかり、安全確保のため、都内初の緊急銃猟が行われました。人の生活圏への出没が各地で相次いでいるんです。環境省によりますと、本州から四国に生息するツキノワグマの4月~7月の出没件数が今年は1万7362件、過去5年間で最多だったということです。また、昨年度のクマによる被害者数を見てみますと、10月が突出して多く89人。うち7人が亡くなっています。次いで9月が39人、11月が33人となっていて、秋に被害が集中していることが分かります。今年の秋のデータはまだ分かりませんが、8月末までに62人の被害が出ています。クマの生態に詳しい岩手大学の山内貴義准教授によりますと、去年はエサとなる木の実が凶作で、エサを探すためクマの活動が秋に活発になっていたということです。――今年のエサの状況はどう?東北は今年は豊作だそうで、山がエサ不足になる心配はなさそうとのことです。ただ、西日本は場所や実の種類によって「凶作」のところもあるそうです。ただ、豊作ならではの懸念もあります。それが「冬眠が遅くなる」可能性が場所によってはあるというのです。クマの冬眠は通常、11月下旬から12月くらいが一般的だといいますが、クマは寒くなると冬眠するのではなく、エサがなくなったら冬眠するそうです。なので、豊作だと長期間エサを食べ続けるので、冬眠が遅くなることもあるということです。さらに、山にエサがあるのに人里におりてきているクマが確認されています。これについては、やはり過去に人里でおいしい物を食べて、それを覚えている個体が一定数いるとみられています。こうした中、山梨県ではクマ被害を防ごうと新たな取り組みが始まりました。山梨県自然共生推進課・土橋史さん「GPSを用いることによって定期的に情報が手に入るということ、クマがどのように地域の中を活動しているのかハッキリしてくるので効果的な対策につながる」。山梨県はクマの生息密度が高いエリアで、捕獲したクマにGPS付きの首輪をつけ、行動パターンや行動経路などを把握する生態調査を開始しました。また、昨年度、県内で最も多くクマが目撃された身延町では、持ち主が管理できない柿などの木を伐採しています。実を狙ってクマが人里に来るのを防ぐことが目的で、伐採費用は町が全額負担するということです。――冬眠が遅れると、クマへの警戒も長く続ける必要があり大変ですよね。環境省などによりますと、クマによる被害を防ぐ上で最も大切なことは「出会わないこと」。そのためのポイントが3つあります。(1)クマを寄せ付けない 管理できない柿の木などを伐採する・生ゴミを屋外に放置しないということです。(2)人の存在を知らせる ラジオなど音の出る物を持ち歩き、音を出し続ける・複数人で行動し、会話しながら歩くということで存在を知らせるということです。(3)出没情報を調べる 最新の情報を確認し、不要不急の外出を控える・外出が避けられない場合は、クマに出会いやすい早朝や夕方を避けたり、徒歩の外出を避けたりなど対策を講じることも重要です。行楽の秋で野山に行く機会が増える時期でもあります。クマ対策への意識を高めてもらえればと思います。
(クマ被害対策、人里に寄せない備え急げ:岡山)
クマによる人身被害への警戒を一段と強める時期を迎えた。秋は冬眠を前に食欲が増し、餌を求めて活発に動く。山歩きなどの際は自治体が発表する出没情報に留意し、危険な区域には立ち入らないようにしたい。環境省によると、ヒグマとツキノワグマによる2026年度の死者(8月末時点)は全国で6人に上る。過去最多の13人が死亡した25年度は、10月に7人と被害が急増した。幸い岡山県で死者は出ていないが、県北部の中国山地沿いなどで出没が確認されており、24年には津山市の登山道で男性が遭遇し、右腕をかまれるけがを負っている。山でクマに出合わないように、クマ鈴を持参し、登山道を外れないといったルールを守り、正しく恐れてほしい。クマ撃退スプレーは練習も必要という。人里に寄せ付けない備えも急がねばならない。クマは北海道、本州、四国に生息し、保護施策などで個体数が増えているとされる。分布域も広がり、人の生活圏との境界が薄れているとの指摘もある。観光地や都市部にも現れている。6月には、日本三景「天橋立」(京都府宮津市)に出没。宇都宮市でも、県庁周辺や商店街など広範囲にわたって移動した。いずれも麻酔銃で捕獲されたが、現場は騒然となり、小中学校が休校となるなど大きな影響が出た。今後も想定していない場所にクマが現れる事態は起こり得る。出没を織り込み、対策を練っておくことが対応の鍵となろう。市街地のクマ対策は前進しつつある。昨年9月、法改正で「緊急銃猟」の制度が導入され、一定の条件下で市町村の判断による猟銃の使用が可能になった。また、環境省は7月に地方環境局の専門官など計20人で構成する「市街地クマ出没対策チーム」を設置。安全対策に関する事例を自治体と共有するほか、出没した個体のモニタリングも自治体と連携して行うという。ハンターの担い手不足が深刻化する中、ドローンやセンサーといった先進技術も取り入れた対策も検討されている。とはいえ、市街地でクマを撃つのはあくまで最終手段である。人里に近づけないため、環境省が4月に改訂した管理指針では、生活圏を「排除エリア」とし、その周囲にクマの侵入を防ぐ「管理強化エリア」「緩衝地帯」などを設けるゾーニングを重視している。実効性を高めるには、とりわけ生活圏と山との境界となる里山を適切に管理していくことが重要になろう。里山は生活様式の変化に加え、少子高齢化や都市部への人口集中で手入れが行き届かず、存続が危ぶまれている状態だ。住民だけで管理することは限界にきており、国や自治体、企業を含めた地域ぐるみで、耕作放棄地の下草刈りや放置された果樹の伐採などに取り組む必要がある。
(クマに襲われた時「もはや徹底抗戦するしかない」:山崎晃司)
クマと至近距離で遭遇したとき、大声で威嚇する、刃物で反撃する、クマ撃退スプレーを使う――こうした対処は、どこまで有効なのか。実際の生還例をひもとくと、反撃が功を奏したケースがある一方、むやみに戦うことで大きなけがにつながる危険もある。クマの攻撃にはどのように対処すべきなのか。専門家が、戦うべき場面と、戦わないほうがよい場面を解説する。本稿は、動物生態学者の山崎晃司氏の編著『クマに出遭ってしまったら?』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。クマと出遭ったときの対応をまとめた北米の一部地域でのガイドラインでは、ヒグマの場合は刺激しないことをすすめる一方で、アメリカクロクマと出遭ったときには相手を威嚇するべきとしています。アメリカクロクマは比較的温和な性質であることが知られているため、このような対応が推奨されているのかもしれません。キノワグマはアメリカクロクマに近い種類ですが、体格が小さなこともあり、人への緊張や不安が高い状態にあります。ナーバスなツキノワグマに対して威嚇が成功するかどうかは時と場合によることで、簡単には推奨できそうにありません。アメリカクロクマの研究では、冬眠中の穴に研究者が潜り込んで手に持った注射筒で麻酔薬を打つことが可能で、この方法で攻撃を受けた研究者はこれまでいないといいます。しかし、冬眠中のツキノワグマに麻酔薬を打とうとしても、ツキノワグマは目を覚まして動き出してしまいます。近い種であっても、同じ方法が通用するとは限りません。大声を出すなどして威嚇することで追い払えるという確かな保証もないので、威嚇での追い払いについてはそれぞれの自己責任での対応となるでしょう。実際の事例としては、群馬県の険しい岩場が続く山道を通行していた登山者が子連れのメスのツキノワグマに襲われた際、大声で威嚇すると同時に足蹴りや平手打ちをして追い返した例があります。また、東北でキノコ採りの最中にやはり子連れの母グマに襲われた人は、大声を出しながら手に持っていた杖で反撃し、軽傷を負いながらも最終的にはクマを撃退しました。どちらも動画サイトでそのときのようすが紹介されています。長年にわたってツキノワグマを研究してきた立場からすると、少なくとも大きなオスの成獣に対して、威嚇による追い払いをすることはおすすめできません。ヒグマと出遭ったときには、鉈などの刃物で積極的に抵抗すべきという提案をされている北海道の研究者がいました。実際にあった事例では、道南の大千軒岳で大学生が死亡した現場の近くを偶然通りかかった3人の消防隊員のうちの1人は、攻撃してくるヒグマに短い刃渡りのナイフで応戦しています。ナイフの刃先はヒグマののど元に深く突き刺さり、後日、このヒグマが逃走後に近くで死亡していたことが確認されました。このヒグマは、自分の獲物だと認識した大学生の遺体を守るために攻撃を仕掛けたというより、はじめから消防隊員たちを捕食する目的で近づいた可能性が高かったため、徹底抗戦の武器として、ナイフが役に立ったと考えられます。ただし、これはかなり運がよかった例です。東北の猟師が常時携帯する「マタギナガサ」と呼ばれる狩猟刀は、刃渡りが8~9寸(約24~28cm)ほどもある大きな山刀です。マタギナガサであれば、クマの心臓や太い動脈に達しうるでしょうが、通常の刃渡りの短いナイフでクマに反撃することは、一般の人にできる技ではありません。鉈であれば、クマの鼻先にたたきつけることで反撃できた事例もありますが、どんな状況でも効果があるかどうかは定かではありません。クマ撃退スプレーについては、すでに世界のクマの生息地で実際に使用され、効果が実証されています。日本でも国産品が販売されるようになってきており、品薄状態が改善されつつあるようです。しかし、中には能力や機能に不安がある製品もみられます。クマ撃退スプレーを選ぶときには品質をよく確かめるとよいでしょう。クマ撃退スプレーは、事前に噴射練習を行ない、すぐに取り出せる場所にホルスター(収納ケース)で携帯できていれば、鉈などよりも信頼できる防御製品です。また、購入後は、ノズルに不具合がないか確かめるため、1秒程度の試験噴射をおすすめします。ただし、何かの理由で本当に猛り狂ってパニックになったクマは、クマ撃退スプレーの噴霧を受けても意に介さないかもしれません。たとえば、街中でパニックになったり、鉈やナイフによる反撃や銃撃によってキズを負い、極度に興奮したクマに使用したところで効果の保証はないかもしれません。東北でキノコ採りをしていた最中に母グマに襲われた男性は、杖でクマをたたいて反撃し、生還しました。また、2016年の秋田県鹿角市十和田地区での連続死亡事故でも、生還者はいずれも先をとがらせた竹の棒などでクマの接近を防ぎながら生還しています。クマからの攻撃を受けてしまったときは、こうした武器で抵抗することも一つの方法だといえるでしょう。登山に使うピッケルやストックの先端には、通常は金属性の石突が付いています。クマを迎えうつときは、硬い先端でクマの顔を突くような動きになるでしょう。キノコ採りの最中にクマに襲われた男性はその経験を活かし、さすまたのような金属製の先端を備えたクマ撃退用のスティックを開発して販売しているそうです。ただし、面と向かって戦うことは、人の急所である頭や顔に重いキズを受ける危険をはらんでいます。捕食目的で攻撃されている場合を除き、積極的に戦いをいどむことは避けたほうがよいでしょう。東北でクマから攻撃を受け、ドクターヘリで搬送されたけが人のほとんどは頭部に大きな外傷を負っていて、防御姿勢をとった7人だけが軽傷で済んでいます。事故後のニュースでは、「被害者の命に別状はない」といった報道がなされますが、クマによる被害を受けた人の多くが頭や顔に大けがを負っていることは忘れてはならないでしょう。クマとの戦いの結果は、運に大きく左右されるのです。クマの攻撃時の行動や表情から、防御的な攻撃をしようとしているのか、それとも捕食目的の攻撃なのかをはっきりと判断することは難しいでしょう。しかし、ゆっくりと日和見的に近づいてきて、しつこくようすをうかがっているような場合は、捕食目的かもしれません。あるいは、いよいよクマに攻撃されて地面に倒され、防御姿勢をとったにもかかわらず、いつまでも攻撃が続き、咥えて引きずられそうになった場合には、捕食目的である可能性がいっそう強まります。このような場合は、防御姿勢を続けていてもクマは立ち去らないので、なんとか徹底抗戦するしかありません。武器になるものがなければ、こぶしでクマの顔や柔らかい鼻づらを殴る、指を目に突っ込む、口の中にこぶしを突っ込むなど、とにかくできることをして抵抗しましょう。のしかかられているなら、足や膝で思いきり蹴り上げる方法もあるかもしれません。
(4人殺害したクマと戦って生還した50代男性が使った「即席の武器」:山崎晃司)
かつて、秋田県鹿角市では、わずか2kmほどの範囲でツキノワグマによる人身事故が相次いだ。2016年5~6月に少なくとも6件が発生し、4人が死亡。死亡した人の遺体はいずれもクマによる食害を受けていた。一方で、クマと20分近く対峙した末、即席の竹槍や棒で抵抗して生還した人もいた。これらの事故を引き起こしたのは、果たして同じ1頭のメスグマだったのか。現場調査の結果から、連続した襲撃の背景を専門家が読み解く。2016年に鹿角市十和田大湯地区で起こった人身事故は、農地、牧草地、ササやぶなどがモザイク状に存在する東西2kmほどのクマの行動範囲から考えれば極めて狭い範囲で、ごく短期間に連続したものでした。少なくとも6件におよぶ事故で4人が死亡し、死亡した全員の遺体が食害を受けていたことも大きな衝撃をもたらしました。人々を襲ったクマは複数いたという意見もありますが、6件目の被害者の捜索で1頭のメスグマが捕殺されると、人身事故は終息に向かいました。遺体や事故現場からは、襲ったクマの遺伝子情報を得られなかったので、人を襲うクマが1頭だけだったのか、複数いたのかは、今でもわかっていません。現地に入った日本クマネットワークの調査チームが、現場検証を行なった結果を報告書としてまとめています。79歳の男性が車で朝からタケノコ採りに出かけました。帰宅予定だった夕方になっても戻らないため、その日の夜に家族が警察に通報。翌日の朝から県警などが捜索していたところ、男性が駐車していた車から100mほど離れた地点で遺体が見つかりました。遺体の顔や左半身には多くの爪痕や咬み跡がみられました。78歳の男性が朝5時頃から77歳の妻と2人でタケノコ採りをするため、山に入りました。7時半頃、ササやぶの中にいた男性が「クマ、クマ」と叫びながら出てきて、棒でクマを牽制しながら近くにいた妻に「逃げろ」と告げます。妻は逃げて無事でしたが、男性の行方はわからなくなってしまいました。県警や消防が捜索したところ、午後1時20分頃、男性が心肺停止の状態で見つかりました。妻の話では、大きなクマだったといいます。遺体は、ササやぶの外の見通しのよい草地で発見され、胸に損傷が確認されました。65歳の男性がタケノコ採りに山に入り、行方がわからなくなりました。5日後の30日午前11時すぎ、警察署員が性別不明の遺体を発見。遺体は激しく損傷しており、クマにかじられたとみられました。遺体には土砂がかけられていました。50代の男性がタケノコ採りの最中に、7~8m上の斜面にクマ1頭がいるのを発見。目が合うとクマはゆっくりと斜面を下って男性に近づいてきました。1mもない距離まで近づくと、真正面から向き合うように立ち止まります。ササやぶは深く、クマも男性も立ち上がれないような状態でした。竹を切ってとがらせた即席の槍を手に、クマと1~2mの距離を保ちながら20分ほども対峙したといいます。男性はクマの目をねらって竹槍で突くなどしてどうにかクマを撃退し、生還しました。男性によると、クマの鼻や頭にはキズがあったといいます。もともとあったキズも、男性が新たにつけたものもあるということでした。対峙したときには、背中を見せれば襲ってくると実感したそうです。男性に近づいたクマは1頭でした。78歳の女性と50代の息子が、朝7時45分頃からタケノコ採りのために山に入りました。1時間ほどした頃、しゃがんでいた女性は背後から近づいてきたクマにおしりのあたりを咬まれて軽傷を負います。体長120cmほどのクマでした。息子が即席の棒を持ち、クマと1~2mの距離を保ちながら、近くに停めてあった車に避難します。車に乗り込んでからもクマは近くでつきまといを続けました。クマが何頭いたのかはわからないといいます。また、女性はササやぶの中に持ち主の見当たらないリュックとヘルメットを見つけ、警察に通報しました。それらの荷物は5月25日に行方不明になっていた65歳の男性のものでした。74歳の女性がタケノコ採りに出かけたようだが行方がわからないと、9日に家族から届けがありました。通報の翌日、朝7時頃から捜索していた警察署員が、頭や腹にキズのある性別不明の遺体を発見し、10時半過ぎに収容しました。遺体は農地から10mほど離れた脇に埋められていました。現場から150mほど離れた場所で女性が乗っていたとみられる車が見つかります。また、捜索の際にメスの成獣1頭(後述)を発見し、鳥獣被害対策実施隊員が射殺しました。第6の事故の女性の手がかりとなる青い服が捜索中のヘリコプターから発見されたとき、近くには2頭のクマの姿が確認されました。1頭はヘリコプターが巻き起こす風や爆音に驚いて逃げて行ったといいます。捜索隊が現場に向かうと、遺体の近くから2頭のクマの唸り声が聞こえました。クマは遺体から離れず捜索隊を威嚇してきたため、実施隊員に駆除の要請が出されました。実施隊員が現場に到着したときには、ヘリコプターによるクマの追い払いが功を奏したようで遺体のそばにクマの姿はありませんでした。10時半過ぎに遺体が収容され、警察や消防が立ち去ったあとのことです。実施隊員が残っていると、クマ1頭がササやぶから開けた農地の縁に出てきて立ち上がりました。複数の実施隊員がライフルを向け射撃すると、クマは竹やぶの中に逃げ込みました。実施隊員が竹やぶの中で見つけたクマの死体は、体長130cm、体重は推定70kgで比較的、体に脂肪のついているメスでした。5~6月のメスのツキノワグマにしてはやせておらず、かなり大きい部類でした。乳汁は出ていませんでしたが乳頭が大きく、前年出産(1歳半)の子グマを連れていた可能性が考えられました。これは、捜索現場で上空のヘリコプターから2頭のクマが目撃されたこととも辻褄が合います。また、日本クマネットワークによる第1の事故の現場検証で発見されたクマの体毛から、メスとの近親関係を否定できないオスの存在が確認されたことも、親子グマだった可能性を補強するものでした。胃の中には上部3分の1に人肉らしきもの、残り3分の2にはタケノコが詰まっていました。第6の事故現場で捕殺されたメスが一連の事故を起こしたクマだったと仮定して、なぜこれほどまでに襲撃と食害が相次いだのかを考えてみましょう。捕殺されたメスグマは、前年出産した1歳半のオスグマを連れていました。通常、子グマは1歳半の初夏に親離れして単独生活をはじめますが、5月はまだ一緒に行動しているはずなので矛盾はありません。第1の事故でのメスによる攻撃は、ササやぶの中でばったり出会った男性への防御的な攻撃だったかもしれません。子グマを守るために攻撃した可能性もあるでしょう。しかし、男性の死亡後に遺体を食害したことで、人は簡単に襲える食物であると学習したのかもしれません。それでも、第2の事故は積極的に襲うというより、近づいてようすをうかがいつつ攻撃したような印象があります。男性に棒で抵抗されましたが、男性が背を向けて逃げた、あるいはつまずいて転んだところを襲ったのかもしれません。自信を高めたメスグマは、その後もタケノコ採りの人々に接近をくり返します。第4および第5の事故では壮年男性2人に棒で抵抗されて失敗しました。第3および第6の事故では高齢の男女2人が標的となってしまいました。確かなことは、第1の事故で食害が確認された時点で、加害グマの特定とそのクマの駆除を急がなければならなかったことです。また、生還者のいる事故をふりかえると、クマの攻撃が一瞬のできごとだったわけではないという状況がみえてきます。日和見的につきまとう中で、すきがあれば人を襲うといったなりゆきが想像されるでしょう。生還者のいるどの事例も、手近な棒を使って近寄ってくるクマをいなしています。このクマに対しては、襲われた人々があきらめずかつ落ち着いた抵抗をしたことが生還に効果的だったといえます。
(クマの人里出没は「山に餌がないから」だけではない?:山崎晃司)
クマによる事故の増加の理由には、クマの分布域が人の生活圏の方向に大きく広がったことがまず挙げられます。さらに、分布域の拡大にともなって個体数も増えている地域が多いものと想像されます。ただし、広大なクマの生息環境の中で、それぞれの個体が利用する場所は、季節や年によって変動していると考えられるため、そうした場所ごとの個体数の変動も見ていく必要があるでしょう。たとえば東北地方では、特に農作物の収穫期に、農地など人の生活圏に出没するクマが増えているようです。秋の飽食期に、どんぐりなどの堅果類が凶作で、クマの食物が不足することも人の生活圏への出没と人身事故の増加に関係しています。また、農作物などの高栄養で効率よく摂取できる食物の存在を学習したクマが増えてきている可能性も否定できません。1950年代頃までの日本の森林は、薪炭林としての利用、焼き畑、採草地、精錬などの工業活動の燃料にするといった生活のための強度の利用が行なわれ、禿山や荒れ地の状態でした。その後、国の拡大造林政策などにより、多くがスギやヒノキなど果実を実らせない単純な樹種の森に置き換えられていきました。クマなどの森林性の野生動物にとって、生活の場所としては質の低い環境です。ただし、この状態が1970年代から大きくは変わっていないこと、クマの出没が2000年代から始まったことを考えると、クマにとってくらしにくい環境でも、数十年の時間をかけて分布域を広げ、個体数を増やしてきたと考えたほうが辻褄が合いそうです。また近年は、人が住まなくなった消滅集落や、高齢者が半数以上を占め農作業や冠婚葬祭などの社会的な共同生活が難しくなった限界集落が増加しています。ほったらかしになっている放棄農地も増加し、かつて人の生活空間だったところが広葉樹二次林といわれるような森林に戻っていっていることも、クマの分布域の拡大や数の増加に有利に働いているでしょう。里山から人々が撤退したり、あるいは高齢者しかいなくなった結果、クマを獲ったり追いかけ回したりして人の怖さをクマに学習させてくれていた人たちは、ほとんどいなくなりました。狩猟免許所持者数は1970年代と比べて大きく減少しており、この状況は数値で明確に示されています(上グラフ)。また、公安委員会による銃器所持への規制が年々厳しくなっていることもあり、銃猟の登録者はわな猟の登録者と比べると割合を減らしてきています。また、比較的簡単に設置できる箱わなでのクマの許可捕獲数が増え、一方で狩猟による捕獲数は大きく減少しました。わなで捕まったクマはその場で捕殺されるため、人への恐れを学習せずに生涯を終えることになります。人に追われた経験のないクマが増え、人は避けるべき存在だ、あるいは集落は近づいてはいけない場所だと認識しているクマも減ってきていると考えられます。さらには、人の生活圏周辺のクマを減らすために、その地域にかけられる箱わなの内側や外側にたっぷり撒かれた誘引エサが逆に集落や市街地へクマを引き寄せている可能性すらあるといえるでしょう。こうした背景があって、クマによる人身事故数が増えてきていると考えられます。ただし、原因がわかったとしても解決は容易ではありません。日本全体で続いている人口減少、過疎と高齢化の傾向は人とクマの問題が激甚化している里山部ほど深刻です。もはや、クマの生態学や生理学からのアプローチだけで、人とクマのすみ分けの答えを見つけることは難しく、地域社会をどう再生するのかという大きな視点での取り組みが必要になってきています。この先、数千万人に減少するかもしれない日本の総人口を前提としたうえでの、困難なかじ取りが求められる現実から目をそらすことはできません。
(クマとの“共存“とは?専門家が説く「人間とクマの正しいすみ分け」:山崎晃司)
クマとの「共存」とは、人間とクマが同じ場所で暮らすことではありません。人身被害を防ぎながらクマの地域個体群を守るには、人間の生活圏とクマの生息域を明確に分け、その間に適切な緩衝地帯を設ける「ゾーニング管理」が重要です。では、市街地への侵入を防ぎつつ、クマの生息地を守るには、具体的にどのような対策が必要なのでしょうか。ツキノワグマ研究者で東京農工大学大学院農学研究院教授の小池伸介氏が、環境整備や個体数管理、追い払いによる学習など、人間とクマの適切な距離を取り戻すための考え方を解説します。クマと人間が同じ場所で生活することはできません。クマとの共存を実現するためには、地域のクマの生息状況や生息環境、人間活動などをふまえて、クマがすむエリアと人間がくらすエリアを空間的にはっきりと分けることが必要です。人間の生活圏からクマを取りのぞき、クマと人間との距離を引き離すため、地域を区分するのです。地域を区分することをゾーニングといい、各エリアのそれぞれの目的のもとでさまざまな施策を実施していくことをゾーニング管理といいます。環境省のクマ類特定計画ガイドラインでは、地域を「排除エリア」「管理強化エリア」「緩衝地帯」「コア生息地」の4つに分けています。実際のクマ管理では、人間が活動するエリアでの人身被害および農林水産被害などのトラブルをできる限り減らしつつ、クマの地域個体群を保護していくことを目的にゾーニング管理を行なっていくこととなります。排除エリアとは、市街地や農耕地など、人間の活動が優先される地域です。排除エリアに侵入したクマは捕獲するなどして速やかに排除を行ないます。一方で、農作物などクマを引き寄せるものの管理、農耕地などへの電気柵の設置といった被害を防ぐ対策がとられます。また、市街地の内部にまでクマが入ってくるのを防ぐため、森林からのびる林や河川敷などの緑地の樹木を伐採したり、草木や雑草、やぶを定期的に刈払いしたりして、クマが身をひそめられる場所をなくす対策も重要です。管理強化エリアとは、排除エリアにとなりあう地域です。排除エリアへクマが侵入するのを防がなくてはなりません。排除エリアでの出没や被害の発生前であっても、捕獲などの対策を積極的に行なうことで、排除エリアで人間とクマの対立が起こらないようにすることが目標です。緩衝地帯とは、クマの生息地のうち、後述するコア生息地を除いた地域です。人間の生活エリアとクマの生息地の中間にあたります。目標数に向けてクマの個体数を管理するとき、まずは管理強化エリアでの捕獲を行ないますが、緩衝地帯でも捕獲を行なうことができます。コア生息地とは、地域個体群といってその地域にくらすクマの集団が安定的に命をつないでいけるように守っていくエリアです。行政区域にとらわれず、都道府県の枠を越えて確保していくことが重要となります。たとえば、国指定鳥獣保護区特別保護地区や自然公園法に基づく国立公園など自然公園の特別保護地区および第一種特別地域等をコア生息地としています。大量出没がみられるようになった2000年代より前からクマが生息していたなど、昔からのクマの生息地と考えられる地域をコア生息地として確保することが望ましいでしょう。なお、地域個体群を安定的に保ち続けるのに必要なクマの個体数は、緩衝地帯とコア生息地の両方で確保することとなります。人間がくらすエリアとクマのすむエリアをはっきり分けることが、共存につながる。クマの地域個体群を守るには、都道府県の垣根を越えた取り組みが重要。クマがくらすコア生息地、緩衝地帯を取り囲むように管理強化エリアを設けることで、人間のすぐとなりにクマが日常的に存在することのないようにします。クマのくらすエリアと人間の生活エリアを完全に隔てられればよいのですが、現代においてそれは現実的ではありません。管理強化エリアをどのように設け、どのような方法で保っていくかが、ゾーニング管理に欠かせないポイントです。管理強化エリアにクマがいない状況をつくりだすには、そのエリアをクマにとって生息しにくい場所にすることがポイントです。樹木を伐採し、雑草などの下草を定期的に刈払いし、クマの隠れ場となるやぶや背の低い草木も刈り取って見通しのよい森にするといった方法が考えられるでしょう。森を人工的に管理すれば、日頃から手入れを行なうために頻繁に人が行き来することになり、クマにとってはますます居心地のよくない場所となることが期待できます。そして、大切なのは、その状態を保ち続けることです。どういった体制や制度で、森の管理を続けていくかを検討する必要があるでしょう。見通しをよくし、クマが隠れられない森にする。森を人工的に管理し、人が頻繁に行き来する状況をつくる。クマにとって居心地のよくない生息環境を用意するのと同時に、実際のクマの出没や被害発生前であっても、管理強化エリアでは積極的な捕獲を行なうことで、排除エリア周辺に生息するクマの数をできる限り低密度にする必要があります。いつ発生するかわからない出没や被害を未然に防ぐことがこの地域での捕獲の目的です。わなを集中的に設置するなどして、一気にクマを捕獲していくことも選択肢となるでしょう。たとえば、最初の数年間は箱わなを使って集落周辺のクマを徹底的に捕獲し、密度を限りなく下げて、分布を山側に押しやるようなイメージです。しかし、いつまでもわなに頼り続けるだけでは、効率的な管理強化エリアの維持にはつながりません。クマの空白地帯ができれば、また別のクマが入ってきます。食物で誘引するわなでは、管理強化エリアへとクマを引き寄せ続けることになります。延々と捕獲をくり返すだけでは、コア生息地のクマを獲り尽くすまで終わりはありません。また、わなで捕獲しても、その個体がいなくなるだけで、ほかのクマは何も学習しないでしょう。そのため、クマの個体数が減ってきたら、わなで捕らえる方法ではなく、たとえば積雪期に足跡を追う猟や訓練されたイヌを使って追いかける方法に切り替えるなど、捕獲方法もあわせて検討する必要があります。追いかけられて逃げる経験をし、管理強化エリアは危険だ」と学習することで、クマと人間との間の緊張関係を再構築できる可能性があるのです。クマにとって生息しにくい環境づくりやわなによる個体数管理をハード面の対策とすると、銃やイヌを使った追い払いは、人間や管理強化エリアへのクマの警戒心を高めるためのソフト面の対策ともいえます。両面からのアプローチで管理強化エリアを確実なものにしていくことができるでしょう。積極的な捕獲でクマの個体数を調整する。イヌを使った銃猟などで管理強化エリアは危険だと学習させる。
(「人を襲ったヒグマ」から判明した事実、なぜ消防隊員3人を襲ったのか:山崎晃司)
屈強な3人の消防隊員が声を上げ、火薬銃を鳴らしても、ヒグマは逃げなかった。唸り声や威嚇もせず、ゆっくりと距離を詰め、わずか1mまで近づいたところで突然、1人に突進したのだ。なぜ、このヒグマは人を襲ったのか。北海道で起きた異例の事故から、ヒグマの危険な行動と、3人が生還できた理由を読み解く。2023年10月31日、北海道松前郡福島町の大千軒岳を登山していた3人の消防隊員が、登山道上で休憩していたところ、下方から歩いて近づいてくるヒグマに遭遇しました。現場は登山口から3時間ほど登った地点の尾根上で、頂上に向かって左側は緩やかな下り斜面、右側は沢底に向かう急勾配の斜面です。3人は登山道の下方に向かって横に左からA氏、B氏、C氏と並ぶような形で立っていましたが、およそ10mほど先に、歩み寄ってくるヒグマがいることに気がつきました。3人で声を出し、1人が持っていたおもちゃの火薬銃(音が出るもの)を鳴らしましたが、ヒグマは無反応でゆっくりと接近してきます。この間にもっとも右側にいたC氏が腰につけていた刃渡り10cmほどのナイフを右手に構えました。ヒグマは3人から2.5mほどの距離で一旦立ち止まった後、再び接近してきました。このときヒグマに興奮したようすはなく、唸り声を出したり威嚇したりするようすも見られなかったといいます。3人まであと1mの距離になったところでヒグマは急に突進し、中央にいたB氏に体当たりしました。両者は頂上に向かって左側の緩やかな斜面を転げ落ち、ヒグマはB氏の上に覆いかぶさりました。ナイフを持っていたC氏が駆け寄ると、ヒグマが顔を向けたため、C氏はヒグマの右目をねらってナイフを突き立てました。しかし、鼻の付け根付近の骨に当たりはじかれてしまいます。ヒグマはC氏の左足ふくらはぎを払い、C氏が背中から倒れ込んだところへ乗りかかろうとしてきました。C氏はとっさに左足をヒグマの首のあたりに当てて突っ張ることによって攻撃を防ぎました。そして、その足を外して落下してきたヒグマののど元にナイフを突き刺したところ、ヒグマは勢いよくあとずさりしたのです。このとき、C氏はナイフを手から放しており、ヒグマにはナイフが突き刺さったままの状態でした。3人が声を出して足で蹴る動作をしたところ、ヒグマは彼らに背を向けて斜面を歩いて下って行きました。3人はその後、自力で下山し、病院を受診しました。当日の19時30分頃、事故発生の通報を受けた警察がほかの登山者の有無を確認するため登山口に向かったところ、無人の車両を発見し、翌日から捜索が行なわれることになりました。捜索2日めの11月2日、防災ヘリが、登山道の山頂に向かって右側を流れる沢の右岸で、ヒグマの死体を発見。ヒグマはオスの個体で、右目の下に切り傷、首の左側には気管の裏に達する深い刺し傷が確認されたことから、3人の消防隊員を襲った個体である可能性が極めて高いと考えられました。さらに、ヒグマの死体が発見された位置からおよそ30m上流で、大学生の遺体が見つかりました。発見位置は、3人の消防隊員が襲われた登山道上の位置から直線でおよそ50m離れた場所です。どのような経緯で大学生の遺体がその位置にあったのかについてはわかっていません。周囲の調査が行なわれましたが、ヒグマによる襲撃場所や大学生が死亡した場所を特定できるような痕跡は発見されませんでした。遺体発見場所からさらに20mほど上流で大学生の所持品が発見されましたが、リュックに食料は入っておらず、荒らされたようすもなかったといいます。後に、大学生は発見される4日前の10月29日に単独で登山を開始したことが明らかになりました。後日、警察の調べによって、死体で見つかったヒグマの胃の内容物のDNA分析結果が死亡した大学生のものと一致し、当該個体が大学生を襲ったヒグマであったことが確認されました。また、前臼歯歯根部を用いた年齢査定によって、そのヒグマは満2歳であったことも明らかになりました。一連の事故が発生する以前に、この地域では人につきまとったり人の食物を奪ったりするような問題行動をとるヒグマの情報は得られていませんでした。また、大学生が襲われた事故については、痕跡が乏しく目撃者も不在です。ヒグマがどのような経緯で被害者を襲撃したのか、はじめから大学生が持っていた食料をねらう、あるいは捕食する目的で大学生を襲撃したのかどうかについてはわかりません。加害個体の年齢を考慮すると、人に対する経験が浅く、好奇心から人に接近し、結果として襲撃に至った可能性も考えられるでしょう。一方で、3人の消防隊員が襲われたとき、加害個体には唸る、威嚇する(ブラフチャージ)など興奮したようすがまったく観察されず、消防隊員らに対して捕食目的で接近した可能性が高いといえます。大学生の遺体を食物として確保し、それを守ろうとした可能性も考えられますが、遺体の発見現場から直線で約50m、標高差約35mもの距離で、消防隊員たちの事故が発生したことをふまえると、その可能性は低いと考えられるでしょう。被害に遭った大学生の所持品の中に、クマよけの鈴やホイッスル、クマ撃退スプレーは確認されませんでした。現場は急斜面に挟まれた険しい沢の中であったことから、ヒグマに襲われてから発見までの間に失われた可能性があるものの、大学生は単独行動で、クマ撃退スプレーなどを携帯していなかったのかもしれません。3人の消防隊員が襲われた事故については、消防隊員たちが比較的軽傷であったことから、事故発生までの経緯が詳細に明らかになりました。被害者らはクマよけの鈴などの鳴り物を携帯し、複数人で行動していたにもかかわらず襲撃されています。また、彼らを襲ったヒグマにまったく興奮したようすが見られなかったことから、防御的な攻撃だった可能性は低いとみるのが妥当であり、ヒグマが積極的に人を襲撃した事例であったことは間違いないと考えられるでしょう。非常に危険な個体の襲撃に対して、複数人で行動していたことで応戦が可能となり、致命傷を防ぐことができました。また、攻撃を受けた2人はヘルメットを着用していませんでしたが、いずれも頭部を負傷しておらず、致命的なけがを負うこともありませんでした。襲撃時に非常に冷静に行動し、高い身体能力によって小さなナイフでも応戦できたことが、幸運にもヒグマの撃退につながったと考えられます。過去に北海道内で発生したヒグマによる人身事故のうち、行動人数が明らかな事例では、複数人で行動していた場合に死亡に至った事例は現在のところ確認されていません。また、北米の例では、自身を守るために野外でクマ撃退スプレーを使用した場合、ヒグマ、アメリカクロクマおよびホッキョクグマに対して9割を超える成功率でクマ類の望ましくない行動、たとえば物理的な攻撃やつきまとい、食物やゴミを得ようとする行動などを抑止できたことが報告されています。したがって、ヒグマの生息域における重大な人身事故を回避するためには、複数人で行動し、誰もがある程度の距離を保ったまま応戦することができるクマ撃退スプレーなどの装備を携帯することが重要だといえるでしょう。また、今回の事例には該当しませんが、誰かがヒグマに襲われたとき、早期に事故発生が把握され、情報を即座に共有することができれば、二次被害を防ぐことが可能となります。少人数でアウトドア活動を行なう際には、目的地やスケジュールを第三者に知らせておくなど、基本的な心がけを大事にしましょう。
(「人を恐れないクマ」に絶対、学習させてはいけない〈味とニオイ〉:山崎晃司)
「市街地に迷い込んだだけ」とは限らない――。人を恐れず、ゴミをあさり、人の食べ物を「エサ場」として覚えたヒグマは、別物の危険性を持つ。2025年、北海道福島町では、そんなヒグマが市街地で新聞配達員を襲い、命を奪った。しかも、この個体には4年前にも人を襲った過去があった。なぜ人里に居着くヒグマは、これほど危険になるのか。「人慣れ」と「食物条件付け」の恐ろしさを読み解く。2025年7月12日未明、北海道松前郡福島町の市街地でヒグマによる人身事故が発生しました。被害者は新聞配達中の男性で、事故現場は福島町役場から直線で600mほどの、周囲を住宅に囲まれた民家の敷地内でした。渡島半島の南西側にある松前半島の南端近くに福島町は位置しており、役場が所在する中心部市街地は津軽海峡に面した南東側をのぞくとまわりを森林に囲まれています。森林はヒグマの生息地となっており、森林に接するエリアでは毎年ヒグマの出没が確認されていましたが、前年までは市街地に侵入するような事例は発生していなかったといいます。しかし、この年、町内では、事故発生の数日前から市街地を徘徊するヒグマが目撃されており、ゴミ箱が荒らされる被害が何度か発生していました。事故当日の午前3時前、外から聞こえる物音に気がついた住民が玄関先の風除室に出たところ、目の前で新聞配達員がヒグマに襲われているのを目撃しました。ヒグマは、そのまま被害者を引きずっていってしまったといいます。被害者は近くにある100m四方ほどの草やぶに引き込まれたとみられ、事故発生からおよそ2時間後、捜索していた捕獲従事者によって草やぶの中に倒れているのが発見されました。被害者が発見された際、草やぶの中を逃げる加害個体と思われるヒグマが目撃されました。草やぶ内における捕獲作業や、周辺エリアを対象とした捕獲従事者の見回りが当日の午前中からすぐに始まり、出没現場付近には箱わなが設置されました。しかし、その後もヒグマによるゴミ集積倉庫などへの被害が続きます。事故発生から6日後の7月18日未明、市街地に現れたオスのヒグマが捕獲されました。捕獲されたヒグマのDNAと、被害者の服についていたヒグマの体毛のDNAが一致したことで、新聞配達員を襲ったヒグマが捕獲されたことが明らかになり、事件は終息を迎えたのです。2010年代後半以降、北海道では何度かヒグマが市街地に入り込んだ事例が発生していました。多くの場合、移動しているうちに市街地に迷い込んでしまったものとみられています。2019年12月に帯広市の小学校の校庭に侵入した事例や、2020年に旭川市の市内を流れる複数の河川の河畔林やJR旭川駅裏にヒグマが居座った事例などがそれに該当すると考えられています。人身事故に至った事例としては、2021年6月に札幌市東区の市街地で4人が負傷した事例が挙げられます。あたりが暗い時間帯に水路などを伝って移動したヒグマが市街地に迷い込んだあと、警戒する関係車両などに追い回されて半ばパニック状態になり、人を襲ったと考えられているものです。しかし、福島町で発生した事例はこれらとは少し異なります。福島町では、事故発生の数日前から市街地を徘徊するヒグマが目撃され、ゴミ箱を荒らした痕跡などが見つかっていました。つまり、人がくらす環境やゴミ箱を人の食物が得られる場所として学習した「食物条件付け」が生じた個体によって引き起こされたのではないかと推測されるのです。人の食物に執着するようになったクマが非常に危険であることは、北米の事例などでもよく知られています。また、新聞配達員を襲ったヒグマは、4年前に同じ福島町内で別の人身事故を起こしていたこともDNA分析によって明らかになりました。2021年7月に民家近くの森林に隣接した畑で1人で農作業をしていた女性が襲われて死亡した事故でした。この事例には目撃者がおらず、女性が襲われた経緯は明らかになっていないものの、人を襲うことを一度経験していたことが、2025年の新聞配達員を襲った事故につながった可能性も考えられました。市街地や住宅街で日常生活を送るうえで、ヒグマの生息地内に入るときと同じように、複数人で活動することや、クマ撃退スプレーなどの装備を必須とするのには無理があるでしょう。ヒグマを市街地や住宅地に侵入させないことがもっとも重要な対策だといえます。近年は、ヒグマの個体数の増加や分布拡大によって、生息域が市街地に接する森林にまで広がってきました。そのような場所にメスのヒグマが定着し出産することで、ヒグマが人の存在や市街地などの環境に慣れ、人の食物にも執着しやすくなっていることが推測されます。2019年に札幌市で発生した事例では、深夜に市街地を徘徊していたヒグマが、車両やクラクションの音などにも動じなくなり、最終的には明るい時間帯になっても市街地に留まるようになりました。このヒグマによる人身事故の発生はなかったものの、人に慣れた個体が人の食物を学習することで、非常に危険な状況が発生しうることは明らかです。森林に隣接した地域では特に、ヒグマを引き寄せる人の食物や食物のにおいがするものの管理をこれまで以上に徹底する必要があると考えられます。電気柵などを用いた家庭菜園などの農作物の被害防除だけでなく、ゴミやペットフードといったにおいを発するものの適切な管理など、地域住民一人ひとりが日常的に取り組んでいくことが重要でしょう。また、新聞配達員を襲ったヒグマは事故後の数日間のうちに、食料品を扱う大型店舗のゴミ集積倉庫を荒らす被害も引き起こしています。被害があった店舗が設置していたのは、金属製の物置タイプの倉庫で、ある程度は強固な構造でしたが、ヒグマは簡単に扉を破壊していました。ヒグマ生息地近隣の事業者はヒグマ対策を施した、より強固なゴミ集積施設の導入を検討することが必要だといえるでしょう。北海道内各地の市町村では、北海道ヒグマ管理計画に記載されているゾーニング管理の取り組みが始まりました。人の生活エリアに近い森林では、ヒグマが活動しづらい環境の整備や捕獲活動が進められています。しかし、ゾーニング管理の効果が現れるまでにはまだ時間がかかると考えられます。当面は、それぞれができる取り組みを確実に実施していくことが求められています。
(野田クリスタルMCのマンガ番組、初回は狩猟マンガを特集)
野田クリスタル(マヂカルラブリー)がMCを務めるマンガ紹介番組「漫画クリスタル」がレギュラー化。BSテレ東にて明日10月7日より、毎月最終週を除く水曜日24時30分から放送される。過去に特番として第3弾まで放送され、野田クリスタルとゲストたちが、“BSならではの一歩深い視点”でマンガの魅力を伝えてきた「漫画クリスタル」。レギュラー化初回となる明日の放送では、ニッチな“狩猟マンガ”を特集する。番組にはくらげバンチで「クマ撃ちの女」を連載する安島薮太、週刊漫画ゴラク(日本文芸社)で「漫画家、猟師になる」を連載する前田治郎がゲストとして登場。狩猟マンガについて深い視点でトークを繰り広げる。
(台湾で騒がれた元モデルの日本代表)
愛知・名古屋アジア大会のクレー射撃スキートに、かつてモデルとして活動していた日本代表・鈴木未来乃が出場した。競技を始めたきっかけは、ある雑誌の表紙に出るためだったという。台湾メディア『聯合新聞網』が伝えた。同メディアによると、鈴木は19歳の頃、モデルや芸能活動をしており、雑誌やテレビ番組にも出演していた。モデルガン雑誌の撮影に招かれた際、出版社から「実銃の免許を取れば表紙に出られる」と持ちかけられたことが、射撃を始めるきっかけになったという。大学卒業後は芸能活動をやめて競技に専念。初めて実銃を扱ったときのことを、本人は「とても怖くて、引き金を引くと決めるまでに20~30秒もかかった」と振り返っている。それでも恐怖以上に魅力を感じ、練習を重ねて2024年に日本代表入りを果たした。2025年には長野県が2028年の国民スポーツ大会に向けて募集した強化選手に選ばれ、同年の青森国体の夏季大会で女子スキートを制した。今年9月の国体団体戦でも7位に入るなど力をつけ、今回の名古屋アジア大会の代表に選出された。同メディアは鈴木を「美女神槍手」(美女スナイパーの意)と紹介している。
(山で生きる俳優・東出昌大が痛感した「田舎暮らしは安い」のウソ)
田舎暮らしは都会暮らしよりお得なのか。5年前に東京を離れ、関東近郊の山で半自給自足の生活を送る俳優・東出昌大さんは「田舎に行けば野菜も肉もタダ同然で手に入る、という期待を抱いて移住する人は少なくないが、野菜の苗や、山への往復ガソリン代、鉄砲猟の初期投資など、意外とコストがかかるのが現実だ」という――。・・・そして獣肉。「猟師になったら肉代タダ?」と、よく若人に聞かれるし、在りし日の東出青年も、そう思っていた。腹いっぱい肉食いたいし。率直に申し上げれば、答えは「YES」だ。鹿や猪を獲る猟法には2種類ある。罠猟と鉄砲猟。罠は最もポピュラーで安価な仕掛けが、自作をすれば1基5000円くらい。既製品で1万円くらい。仕掛けだけなら高くない気もするが、大型獣は罠に掛かると1日で、下手すると数時間で死ぬ場合もある為、毎朝の見回りが必要になる。家の真裏に山があれば歩いて見回れるが、車で見回りをしないといけない場合はガソリン代がかかる。動物が掛かったら掛かったで、壊れた罠の修繕も必要になる為、ちょっとずつお金がかかる。一丁前の罠猟猟師に成るには、受験費用や猟具類、装備などで、初期費用の総額は10万円くらいか。鉄砲猟師の場合は、安い中古銃で5万円以内。弾が1発300円。ガンロッカーなどの備品。免許の類の受験費など、色々込みで大体18万円くらいかかる。しかし、今は猟師になる為の助成金を出している地方自治体もあるし、猟友会に所属して有害鳥獣駆除の委任を行政から受ければ、鹿と猪1頭につき、1万円前後の報奨金が貰える。だから年間30頭も獲れば、狩猟にかかるお金は稼げる計算になる。しかし、鉄砲猟も獲れるまでには射撃場で撃ちまくって腕を磨き、坊主が続いても山に向かわねば、獲れるようにはならない。山に通うには、高速代やガソリン代、車が無ければ電車賃とバス代など細々とした出費がかかる。初年度から18万円分の肉は獲れない為「狩猟で今までかかっていたお肉代がかからないようになる」には、かなりの時間がいる。しかし、裏技もある。それは「先輩猟師に可愛がられて、山からの獲物の引き下ろしや解体を手伝うついでに肉を貰う」方法である。「自分では獲らないが、冷凍庫が獣肉でパンパン」と言う猟師も稀にいる。以上の話から鑑みるに、田舎の食材の多くはスーパーで売られているものより安くはあるが、決してタダなどではなく、寧ろ初期投資には金がかかるし、時間をかけて取り組まないと手に入らない物ばかりだから値段が付け難いのだ。だから、都会から地方に移住したのであれば、何かを頂けるだけ有り難い。しかし、貰ってばかりでは悪いから、何かお手伝いなり物品でお返しをせねば、と思うのが人の道であろう。「田舎に元々あるものを分けてくれてんでしょ」と胡座をかいていては、到底地元に馴染めない。食物を得ることの大変さも理解せず、都会風吹かせて「これだから田舎は」「田舎は冷たい」などと知った口を利く若造がいれば、日々の糧を得ようと真っ黒になるまで日焼けしたオッチャンに「別に来ねえでも良いぞ。呼んだ覚えねぇから」と言われてしまうのである。このままでは分断の危機。では解決策も考えよう。先ず、移住者は「都会の方が進んでいる」「若者の方がモノを分かっている」という固定観念を捨てること。これはマジ。以前、この土地に地域おこしの名目で来て「こっちの老人はインターネットが使えないから」と威丈高に説く若者に出会った。その若者は、土地のジイチャンが「後世のために」と植えた苗木を話の引き合いに出し「植えてから8年経つのに収益になっていない」と、鬼の首でも獲ったかのように威張って語っていた。ジイ様バア様は、インターネットの無い時代からこの土地で力強く生きてきた。天気予報が晴れと言っても、山にかかる雲の形を見て「雨が降るから」と干し柿を仕舞う。畳の部屋でちゃぶ台の上に茶菓子を広げ、熱いお茶を啜り始めたころ、外はザーザー降りになっていたりする。苗木も、10年20年経ってやっと価値が出る木などザラにあるのに、たった8年で判断してた若者をオジちゃんたちは「あいつは物を知らない」と悟った。物を知らなくても、聞き分けの良い若造なら良いのだが「自分こそ正しい」と思っているやつにつける新薬は、まだ開発されていないのである。「本に書いてある」「ネットに落ちている」知識は、ある程度正しい。しかし、全てが合っている訳ではない。だから基本的に、郷に入るのであれば郷にいる先人に、素直に教えを乞うべきだと思う。そうするとほとんどの場合、親切に教えてくれる。もし相手が無愛想だったり、感じが悪かったら? それでもこっちは感謝をするフリをする。心の底から感謝出来れば良いが、イラッとしてしまうのも人間である。そんな時は表面的にでも感じ良いフリをするしかないのだ。しかし、フリでも続けていれば、何だかんだ仲良くなったりするのがまた不思議である。いずれお茶に呼ばれたりして「こんな田舎によく来てくれたな」と言われたりする。「数十年前、多くの若者がこの土地を捨てるように出て行った。人のいなくなるこの地に、今なんで若いのが移り住んできたのか、何を考えているのか、最初分からなかった」と。そりゃそうかも知れん。しかしそう語るジイ様の横顔に、名優の芝居に勝る人生そのものが映っていたりするから、田舎暮らしは面白い。
(クマやイノシシの毛皮や血を画材に:秋田)
狩猟免許を持ち、クマやイノシシを捕まえるという芸術家の永沢蒼衣さん。動物の毛皮や血を画材に利用しているそうです。秋田県横手市内にあるアトリエを訪れました。
(クマ「YN15」か、通称「プリンちゃん」ようやく駆除:長野)
9月29日朝、長野県中野市のブドウ畑にクマが1時間半以上居座り、その後、駆除された。8年ほど前から出没し、養鶏場などを荒らしてきた個体「YN15」とみられ、関係者は胸をなでおろしている。クマが目撃されたのは、中野市金井のシャインマスカットなどを栽培するブドウ畑だ。警察や市によると、29日午前9時前、ブドウ畑で作業をしていた農家から「クマがいる」と110番通報があった。付近では、9月24日頃からクマが出没していた。警察官が駆けつけたところ、成獣とみられる1頭が畑に居座っていた。市や猟友会が捕獲に向け麻酔銃の準備を進めていたところ、午前10時半頃、クマが動き出し、警察官らの方へ立ち向かってきたという。クマに追われた警察官の1人が、ライフル銃を構えていた猟友会のハンターに「撃って」と指示。約15メートルの距離から撃った2発がクマに命中し、駆除したという。人の生命、身体に危害が及ぶ恐れがある場合、居合わせた者や関係者に対し、危害防止の措置をとることを命じることができるとする警察官職務執行法に基づき、指示したということだ。けが人はいなかった。市などによると、駆除されたクマはオスで、体長144センチ、体重は約80キロ。手足のサイズや、顔の傷跡から、個体名「YN15」と呼ばれるクマとみられるという。「YN15」は7、8年前から中野市内に出没していたクマ。2025年にもブドウ畑を荒らしたり、養鶏場でブランド地鶏の「信州黄金シャモ」が死ぬなどの被害があり、「YN15」によるものとみられている。当時は体重が100キロ以上あったとみられ、「太ってぷりんぷりんしている」ことなどから、いつしか地元では「プリンちゃん」と呼ばれるようになっていたということだ。長年追ってきたクマ。市では、「人に被害が出る前に駆除でき、安心した」と話している。
(自転車で帰宅中の10代女性の目の前に”うなり声”あげるクマ:北海道)
北海道砂川市で10月3日夕方、自転車で帰宅途中の10代の女性が、うなり声をあげるクマと遭遇しました。女性にけがはありませんでした。クマが目撃されたのは、砂川市焼山の市道です。3日午後6時10分ごろ、自転車で帰宅途中の女性が、道路西側の草地にいる体長約1.5メートルのクマ1頭を見つけました。女性とクマとの距離は10メートルほどで、クマはうなり声をあげていたということです。女性が自転車に乗ったまま通り過ぎると、クマは西の方向へ立ち去りました。女性にけがはなく、帰宅後に保護者が警察に通報しました。現場は一般住宅から約50メートルで、クマがよく目撃されている付近は畑作地帯だということです。
(列車とシカ衝突:岩手)
8日午前5時55分ごろ、一関市のJR大船渡線岩ノ下ー陸中松川駅間を走行中の下り回送列車がシカとぶつかった。シカの撤去作業のため、上り1本が運休、下り1本が区間運休し、約50人に影響した。
(ジビエ消費拡大へ、県が料理人向け研修会を初開催:山口)
シカ肉やイノシシ肉の需要拡大を目的にしたジビエ(野生鳥獣肉)料理研修会が6日、山口市湯田温泉のセントコア山口であった。料理人たちにジビエの魅力を知ってもらおうと山口県が初めて開いた。料理人たち約40人が参加し、ジビエの特徴を学んだり試食したりした。
(ジビエ肉が会津のブランドに?:福島)
2026年も県内で相次ぐクマの出没。目撃件数は2025年の倍以上に増え、8月末時点で7件10人が被害にあっています。私たちの生活を脅かす有害鳥獣。様々な理由で有害鳥獣の数が増えている中、駆除するだけではなくその命を有効活用しようと、西会津町で新たな挑戦が始まりました。9月上旬、西会津町にある「同気食堂」。この店で作られているのが…。いわゆる野生鳥獣の「ジビエ肉」を使ったメニュー。イノシシとクマの肉を使った「イノクマ焼肉定食」と「イノクマ鍋定食」は、2026年2月から新たに提供が始まりました。1921年に創業し、間もなく105周年を迎える同気食堂。町の人々から長年愛されてきた老舗を切り盛りするのは、4代目店主の氏家待子さん(68)です。ジビエ肉の定食は、長い歴史でも初の試みです。山に囲まれた西会津町。実はいま、ジビエ肉を新たな地域のブランドにしようと、町を挙げてその利活用を検討しています。この取り組みをPRするために、氏家さんも店でジビエ肉の定食を始めました。店で使っている肉は、実はすべて他県産のもの。県産のジビエ肉は使うことができません。背景にあるのが、2011年の福島第一原発事故です。農家の高齢化による離農や耕作放棄地の増加に、ハンターの人手不足などが重なり、有害鳥獣の出没や農作物の被害は増加。駆除の必要性は増す一方で、クマやイノシシ、シカなどは捕獲しても、食べることも売ることもできない状況が続いています。西会津町では、2025年だけで90頭のクマが捕獲されました。しかし、そのすべてが土に埋められるか、焼却処分に…。動物たちの命を何も活かせず、狩猟者の負担にもなる現状がありました。こうした問題と向き合おうと、町で始まったのがジビエ肉の利活用を考える取り組みですの農林振興課には、2026年4月からジビエ肉の利活用に専属で取り組む職員を3人配置。そして現在計画しているのが、ジビエ肉に特化した処理加工施設の建設です。施設では、西会津町を含めた周辺5市町村で捕獲された野生動物の全頭検査を行い、放射性物質が体内に含まれているかを確認。その上で、安全性が確保されれば、この施設の検査を通過したジビエ肉に関しては出荷することができる「出荷制限の一部解除」を目指すとしています。【西会津町農林振興課ジビエ担当・古川祐樹さん】「せっかく捕獲した個体を処分するだけではなくて、しっかりそれを利活用していきたいというような気持ちで、町の方では事業を進めております」。また町は、取り組みを官民共同で進めるために、2025年の秋にはジビエ肉の利活用を検討する会を立ち上げました。【西会津町農林振興課ジビエ担当・古川祐樹さん】「全国的に見ますと、クマを多く扱う施設というものが少ないということで、これは西会津町や会津地域でジビエの一つの目玉になるかなと」「会津北部のジビエ、もしくは会津ジビエとして広域的なブランドを立ち上げて、全国に発信できればなというふうに考えております」。8月末の検討会では、処理加工施設の具体的な事業が報告され、町と参加者の意見交換が行われました。【西会津町 農林振興課 小瀧武彦課長】「一定程度、人間の生活に影響を及ぼすような個体については、それぞれの都道府県などで捕獲の計画を立てた上で、計画の範囲内で捕獲ができるという仕組みになっておりますので。そういった県内の計画に基づいて必要以上に捕るということではなくて、国や県の方針で捕獲を進めていきたいと思います」。その後、施設で実際に作る加工品をイメージして、職員が作ったクマ肉のソーセージが振舞われました。動物たちの限りある命と、その命をいただいて生きる、人間の営み。【西会津町猟友会・西田春喜会長】「昔だったら捕ったものに手を合わせてから食べていたわけですしね。感謝していたわけなんですけど、今はもう雑というか、食べられないから。ゴミですもんね」「一番いいことだと思います。活用していただければね」。
(高校生考案のエゾシカ肉のショーロンポー:北海道)
捕獲数が増えているエゾシカの肉の消費拡大につなげようと、地元の高校生らが考案したシカ肉のショーロンポーを味わう催しが道東の中標津町で開かれました。中標津町で行われたこの催しは、捕獲数が増えているエゾシカの肉を身近に感じてもらい消費拡大につなげようと道の根室振興局が企画しました。3日は地元から10人余りが参加し、中標津農業高校の生徒が町の調理師会の協力を得て考案したオリジナルレシピ、シカ肉を使ったショーロンポーの調理に挑戦しました。あんには根室地方で捕獲されたあと道が認証する施設で処理されたシカ肉「根室ディア」のひき肉が使われ、参加者は講師役の高校生や調理師から手ほどきを受けながらあんを餃子の皮で円錐状に包みました。ショーロンポーは3分ほど蒸して完成し、参加者はスープに溶け出したシカ肉の風味を味わっていました。また、シカの骨でだしを取ったスープと中標津産の牛乳が使われたタンタン麺も提供され、まろやかで濃厚な味わいを楽しみました。参加した人たちは「シカ肉は初めてですがおいしかったです」とか、「ふだん食べないのでこれを機に調理してみたい」と話していました。中標津農業高校2年の福原雅崇さんは「レシピ作りは苦戦しましたがおいしく食べてもらえてよかった」と話していました。
(ジビエ解体処理施設を建設へ、クラファンで寄付募る:福井)
廃棄されているシカやイノシシの肉を有効活用しようと、福井県福井市内の猟師4人が同市茱崎町にジビエ解体処理施設の建設を計画している。「ジビエはおいしい。命を無駄にしたくない」とジビエ肉の普及を図る。クラウドファンディング(CF)で300万円の目標額を設定し、10月31日まで寄付を募っている。4人は市内で飲食店を経営する北和展さん(54)と妻、運送会社役員の宮木秀典さん(38)と妻の由樹さん(33)。全員が狩猟免許を所持している。県内では農地被害や森林破壊を防ぐため、1年で1万頭ほどのシカとイノシシが駆除されたり狩猟によって捕獲されたりしているが、その多くが埋められて廃棄されているという。野生動物が廃棄される現状を変えようと4人の取り組みがスタートした。「越廼の郷うみやま工房」と名付けた解体処理施設は、木造2階建てで延べ床面積約32平方メートルで、既存の建物を改築する。イノシシやシカなどを解体して肉に加工できる設備を整備し、来年3月末までの稼働開始を目指す。福井市では原則として有害鳥獣として駆除した動物を加工できないため、越廼地区の越知(おち)山や同市滝波町で狩猟期間中に捕獲した動物の肉をECサイトや同施設で販売する予定。ソーセージやペット用ジャーキーなどの加工、販売も視野に入れる。CFでは、寄付の受け付け開始から6日で100万円を突破した。秀典さんは「うれしさと同時に身が引き締まる思い。いただいた命をおいしく届けたい」と話していた。北さんは「血抜きで臭みを取って熟成させ、うま味を引き出した肉を提供し、ジビエをおいしく食べてくれる人を増やしたい」と意気込んでいる。
(「狩猟」と「ジビエ料理」を組み合わせた「原始食ツアー」)
企業を変革する「人」「プロジェクト」「商品」などのカタリスト(触媒)にフォーカスし、未来のビジネスを探る企画「ビジネスカタリスト」。今回のカタリストは、狩猟体験とジビエ料理を融合させたツアー事業を企画する「ジビエまる」の小林健二郎氏だ。自らもハンターとして活動している小林氏だが、一般的にはハードルが高く思える「狩猟体験」に、どのようなビジネスの勝機を見出したのか。小林氏は、食品メーカーで商品開発やマーケティングの経験を約20年間積んできた。グルメや食文化巡りも20年以上続けており、ジビエへの興味をきっかけにハンター免許を取得。休日を利用してハンター仲間とシカやイノシシの狩猟を行っている。ハンター活動の中で考えた事業が「狩猟体験」と「ジビエ料理」をかけ合わせたツアーだった。高度な技術や装備、そして野生と真剣に向き合うことが要求される「狩猟」。ツアーとして新機軸であり、野生鳥獣被害という環境問題にもアプローチ可能なこのアイデアが、2026年、日本アントレプレナー大賞のエンタメ部門受賞につながった。
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(多量出血の高齢男性と、角に血の付いた鹿:熊本)
2日午後、熊本県芦北町の山の中で、血を流して倒れている高齢の男性が発見されました。近くで、角に血のようなものが付着した鹿が見つかっていて、警察が関連を調べています。2日午後1時50分ごろ「80代の男性が鹿に刺されて多量に出血している。意識が朦朧としている」と119番通報がありました。警察と消防によりますと、男性は、軽トラックの運転席で、血を流し、倒れた状態で発見され、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡しました。この軽トラックの近くでは、罠にかかった鹿が発見されていて、その角に血のようなものが付着していたということです。その罠は軽トラックとロープで繋がっていて、警察が当時の状況を詳しく調べています。
(60代男性がクマに襲われけが、腕かまれ滑落:和歌山)
和歌山県九度山町の世界遺産「黒河道」で、登山中の男性がクマに襲われけがをしました。命には別状ないとみられています。警察と九度山町によりますと、2日午前9時ごろ、九度山町北又の世界遺産・黒河道で高野山に向かって登山をしていた60代の男性がクマに襲われ、腕をかまれたということです。男性はその際クマと一緒に斜面から10メートル程度滑落したといい、クマにかまれたことによる3~5センチくらいの裂傷と滑落したことによる擦り傷を顔や肩に負ったということです。男性は自力で「クマに右腕をかまれた。出血している」と110番通報して病院で手当を受けたということで、命には別状ないということです。襲ったクマはそのまま逃げ、体長1メートルくらいだったといい、成獣になったばかりとみられています。黒河道は高野山に通じる登山道で、九度山町は現在通行止めの対応をしていて、クマを捕獲するための檻を設置する方向で調整しています。黒河道周辺は日頃からクマが生息している地域だということです。
(住宅街に野生のサル、住民ら4人を相次ぎ襲う:愛知)
愛知県岡崎市明大寺町で2日夕から3日朝にかけて野生のサルが住宅街に出没し、住民ら4人が相次いで足をかまれ軽傷を負った。サルは3日朝に捕獲された。同市によると、2日午後5時40分頃、町内の路上で80歳代の男性が左足をかまれた。3日午前7時半頃から8時15分頃にかけては、ビジネスホテルの玄関にいた男性従業員など計3人が、相次いで足をかまれた。サルは市職員が麻酔の吹き矢で眠らせて捕獲した。野生のサルとみられる。同町ではサルの目撃が相次ぎ、捕獲用のオリを設置するなどして同市が警戒していた。
(キノコ採りの女性クマに襲われ死亡から1年、一緒に来ていた別の女性は今も行方不明:宮城)
2025年、宮城県栗原市でクマに襲われた女性が死亡、別の女性が行方不明となってから、きょう(10月3日)で1年です。当時女性たちとキノコ採りに山に入った男性が、苦しい胸の内を明かしました。2025年10月3日、栗原市栗駒の山林で、キノコ採りに訪れていた当時75歳の女性がクマに襲われ死亡。同じグループの別の70代女性の行方が分からなくなりました。現場は木々が生い茂って視界や足場が悪く、捜索にあたる人もクマに襲われる危険性が高いことなどから捜索を進めることができず、女性は今も行方不明のままです。事故を受けて栗原市は、木が覆いかぶさるなどして見えづらくなっていた看板を場所を移すなどして見えやすくしました。宮城県は、クマが冬眠前に活発化する時季に入るとして、おととい(10月3日)県内全域に「クマ出没注意報」を出しました。
(元カノへの“メール1通”を理由に警察に「猟銃2丁」取り上げられ:茨城)
茨城県に住む猟銃所持者の男性Aさんが、今年2月、元交際相手の女性とのやり取りをきっかけに、茨城県警からストーカー規制法に基づく「口頭警告」を受け、翌日には愛用の猟銃2丁を「仮領置」された。仮領置とは、警察機関が私人の所持する物を提出するよう命じ、一時的に預かる処分をさす。Aさんに対する事前の告知はなく、弁明の機会も一切与えられなかった。Aさんは、ストーカー行為など身に覚えがないため、弁護士に相談した。そして、弁護士のサポートを得て、仮領置を違法であるとし、5月3日、茨城県に対し、行政上の不服申し立ての手段である「審査請求」を行った。すると、同月13日に茨城県公安委員会は、Aさんへの猟銃所持許可を取り消さない判断をし、猟銃はAさんのもとに返還された。Aさんはこの一件について「冤罪はこのようにして作られるのだな、というのを体感した」と語る。また、Aさんから相談を受け審査請求代理人を務めた松村大介弁護士は、「口頭警告」が、銃の所持許可という別の制度と結びつくことで、深刻な人権侵害を生む可能性があると指摘している。Aさんは、趣味の狩猟を楽しむために猟銃を所持しており、模範的な猟銃所持者として、その適格性は第三者機関からも認められ、2025年には茨城県猟友会の「安全狩猟射撃指導員」を務めていた。事の発端は、Aさんが元交際相手の女性Bさんに送った一通のメッセージだった。今年2月、猟犬の散歩を兼ねて二人の思い出の場所だった河川敷を訪れたAさんは、懐かしさからBさんにメールを送信し、その旨を伝えた。さらにその帰り道、駅前の駐車場で偶然、Bさんの車を見かけたことも送った。その日の夜、Aさんは突然、茨城県警の警察官2名の訪問を受けた。「Bさんの件なんですけれども」と言われ、警察署に任意同行を求められ、ついていったところ、署でストーカー規制法に基づく「口頭警告」を受けたという。Aさん:「警察署に移動して、警告を言い渡され、『警察からのお願いなので、“これ以上のこと”をしないでほしい、そうすれば何も起こらないから』という説明を受けて、自宅に戻りました」。しかし、Aさんの認識とは裏腹に、事態は深刻な方向へ進んでいく。警察からの措置は、言葉通りの「お願い」ではなかった。翌日の昼頃、警察署から電話がかかってきた。「昨日の件について話がある。鉄砲のこともあるので自宅に伺う」と言われた。その夜に来訪した署員はAさんの猟銃2丁を仮領置すると告げ、そのまま持ち帰ったという。Aさんは2018年に銃の所持許可を取得して以来約7年間、法令を遵守し、一度も問題を起こしたことはなかった。そんなAさんにとって、突然「ストーカー」扱いされ、それを理由に猟銃まで取り上げられたことは青天の霹靂(へきれき)だった。さらに不可解なのは、警告のきっかけとなった元交際相手のBさん自身が、Aさんへの警告を望んでいなかったという事実である。Aさんが後にBさん本人や共通の知人から聞いたところによると、Bさんはストーカー被害を訴えるために警察に行ったわけではなかったという。Aさん:「そもそもBさんは警察にストーカーの相談などしていなかったのです。駅前の駐車場にBさんの車があったのを見た、という私のメッセージを見て、どうしてわかったのだろう? と疑いの気持ちが湧き、友人に相談したところ、『警察に聞いてみたら?』と言われ、警察に行ったそうです」。AさんがBさんなどから聞いた話によると、相談を受けた警察官は、Aさん宅へ行きストーカー規制法の警告を行うと主張した。Bさんは「そこまでしなくてよい」と再三訴えたが、警察官は「警察としては『そうですか』で済ませる訳にはいかない」として、Aさんへの警告の手続きを進めたという。警察はなぜここまで強硬な対応をとったのか。Aさんと松村弁護士は、当時、近隣の水戸市で起きたネイリスト殺害事件など、ストーカー事件が相次いでいたことが影響し、警察が過剰に敏感になっていたのではないかと推測している。松村弁護士は、本件の問題の根源には、ストーカー規制法における「警告」制度の構造的な欠陥があると指摘する。松村弁護士:「今回の件は、相手方のBさんがやめてほしいと言ったにもかかわらず、警察がどんどん見切り発車で『警告』の手続きを進めてしまいました。警察官が職権で『警告』できる制度のもとでは、こうした不当な取り扱いが生じる危険性があります」。ストーカー規制法の「警告」は本来、法制度上、それ自体が直ちに相手方の権利を制限する効果をもつ「行政処分」ではなく、相手方の任意協力を求める「行政指導」と位置づけられている。つまり、警告が行われた場合、その相手方が警告に従わなかったからといって、何らかの不利益を受けるしくみにはなっていない。松村弁護士は、本件のように、ストーカー規制法の「警告」が、銃の所持許可や取り扱いを定める銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)の「仮領置」の根拠として流用されることで、事実上、極めて重大な不利益を生じさせる結果となっていると説明する。そもそも、なぜストーカー規制法上の「警告」が、銃の「仮領置」につながるのか。銃刀法では、銃の所持許可を与えてはならない「欠格事由」が定められている。その一つに「他人の生命、身体若しくは財産若しくは公共の安全を害し、または自殺をするおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者」(5条1項18号)という規定がある。そして、銃の所持許可を持つ人がこの欠格事由に該当すると「疑うに足りる相当な理由があるとき」は、許可の取り消しに先立って、警察が銃を「仮に領置することができる」と定められている(11条8項)。つまり、本件では、ストーカー規制法に基づく「警告」が行われたことをさして、銃刀法上の「他人の生命を害するおそれ」があると「疑うに足りる相当な理由」と解釈され、猟銃の仮領置という行政処分につながっている。松村弁護士:「現行のストーカー規制法では、警告を発する前提として、『恋愛目的』か『怨恨(えんこん)目的』の有無を警察が判断することになっています。しかし、現行法の要件は緩く、何かもめ事があったら『恋愛目的』か『怨恨目的』のどちらかが認定されてしまうおそれがあります。『言ったもの勝ち』になってしまいかねません。加えて、銃刀法はそのような『警告』を根拠として、猟銃を仮領置できるしくみになっています。現場の警察官の方も、ストーカー規制法の警告が行われることにより、正当に所持しているはずの猟銃が取り上げられるという重大な結果を招くとは思ってもいない可能性が高いです。これでは、安易に対象者の人権を侵害する危険性が大きいものといわざるを得ません」。また、松村弁護士は、銃が返還されても、Aさんがストーカー規制法上の警告対象者であるという記録は警察に残り続けるという問題もあると指摘する。Aさんは、猟銃所持者という特殊な立場だった。しかし、松村弁護士は、本件の根底にある問題は、誰の身にも起こりうるものだと憂慮を示す。そして、些細な男女間のトラブルや人間関係のもつれが、警察の過剰な介入や誤った判断によって「ストーカー事案」として扱われ、一度レッテルを貼られてしまうと、法的な救済手段が乏しいまま社会的な不利益を被り続けるという危険性があると訴える。現に、松村弁護士のもとには、Aさんと同様の身に覚えのないストーカーの疑いで警告を発せられ、職場で孤立させられるなど、苦境に立たされた人々からの相談が複数寄せられているという。松村弁護士:「ストーカー被害者の迅速な救済が重要であることは言うまでもありません。しかし、その一方で、現状のままでは『言ったもの勝ち』になりかねないという問題があり、結果的に重大な人権侵害につながるおそれがあることを、多くの人に知ってほしいのです」。
(仲間を誤って猟銃で撃ちけが、罰金30万円の略式命令:山梨)
ことし2月、山梨市の山中でシカ狩りなどをしていた40代の男性が、一緒に狩りをしていたグループの1人を誤って猟銃で撃ち大けがをさせたとして、先月、業務上過失傷害の罪で略式起訴され、罰金30万円の略式命令を受けました。ことし2月、山梨市牧丘町の山中で40代の男性が同じグループで狩りをしていた仲間の1人を誤って猟銃で撃ち、大けがをさせました。男性は、ことし8月上旬に業務上過失傷害などの疑いで書類送検され、先月11日付けで甲府区検察庁から業務上過失傷害の罪で略式起訴されていました。これを受けて、先月18日付けで甲府簡易裁判所は、罰金30万円の略式命令を出しました。
(クマの緊急銃猟実施、空き家と空き家の間に出没し猟友会が駆除:京都)
30日午後、京都府綾部市でクマの緊急銃猟が行われ、クマ1頭が駆除されました。綾部市によりますと、30日午後6時45分ごろ、金河内町下地地区の空き家と空き家の間でクマ1頭が発見され、猟友会によって駆除されたということです。綾部市によりますと、クマが出没して、緊急銃猟が行われたのは今年に入って初めてだということで、ケガ人の情報はないということです。
(クマ対策「鬼門」の10月到来、専門家に聞く今年の出没見通し)
クマ対策で「鬼門」となる10月が到来した。春先から市街地へのクマ出没が相次いだ今年度だが、10月に入り、どのような動きを見せるのか。専門家に見通しを聞いた。昨年度の全国のクマによる人身被害は4~8月は20人以下で推移した。だが9月は39人、10月は89人、11月は33人と跳ね上がっている。このうちの死者も、4、5月は0人、6、8、11月は1人、7月が3人なのに対して、10月が7人と突出している。クマの生態に詳しい福島大の望月翔太准教授(野生動物管理学)は「昨年ほど市街地に出没することはないだろう」と指摘する。カギを握るのは、山中にあり、クマの餌となるブナの実だという。昨秋は、東北森林管理局(秋田市)が管轄する青森、岩手、宮城、秋田、山形の5県とも「大凶作」だった。このため、クマがブナの実にありつけなくなり、人里に出てきた可能性がある。一方、今年は岩手、宮城、秋田、山形の4県は「豊作」で、青森は「並作」と予測されている。望月准教授は「しっかり山に餌があれば山の中で食べてくれる」と解説する。ただ、油断は禁物だという。近年、人里に慣れたクマは増えており、山に餌があっても、人里に出てくるクマはいると考えられるためだ。望月准教授は「クマの出没情報に注意を払い、クマ鈴やラジオ、クマ撃退スプレーなどを携行することが重要だ」と話した。
(都内初の緊急銃猟にクレーム40件:東京)
東京・八王子市で28日、わなにかかったツキノワグマ1頭に都内初となる緊急銃猟が行われた。緊急銃猟は「猟銃以外の方法では的確かつ迅速に危険鳥獣の捕獲をすることが困難」であることが実施の条件とされる。すでにわなにかかったクマに“最後の手段”を用いる必要性があったのか、一部では疑問の声も上がっているが、他に方法はなかったのだろうか。八王子市に詳しい状況を聞いた。八王子市によると、ツキノワグマの緊急銃猟は28日午後5時29分、同市小津町の「向橋」から北西150メートルの農地で実施。午後3時30分頃、高尾警察署から同所にてツキノワグマの錯誤捕獲があったとの情報提供を受け、午後5時13分には市長が緊急銃猟を承認、わなにかかっていた体長147センチ、体重65キロのメスのツキノワグマ1頭を駆除した。緊急銃猟は実施の条件として、「人の日常生活圏への侵入」「人への危害を防止する措置が緊急に必要」「銃猟以外の方法では困難」「銃猟によって人の生命身体に危害が及ぶおそれがない」ことが求められる。ネット上では「わなにかかったクマまで緊急で駆除する必要あった?」「麻酔銃とかで何とかならなかったのか」など、疑問の声も上がっている。現場を指揮した八王子市獣害対策担当課の担当者は、ENCOUNTの取材に「わなといっても箱わなではなく、イノシシやシカなどを捕獲するためのくくりわなに足がかかり、激しく暴れている状態でした。当然、クマ用ではないので壊れたり、自ら足を切断して逃げる可能性もあった。周辺には民家もあり、日没が過ぎると夜間銃猟ができる資格者もいない。時間的な制約もあるなかでの対応でした」と状況を説明する。「半径200メートル以内に10軒ほどの民家が点在する住居集合地域であることから、麻酔銃の使用もできない。緊急銃猟の枠組みの中で麻酔銃を使用する選択肢はありましたが、麻酔が効くまで激しく暴れることから、わなが外れてしまう可能性も考慮し、より安全な方法を選択しました」。28日の報道発表後、市には緊急銃猟への苦情や抗議の意見が40件ほど寄せられているという。「件数自体はそこまで多くはないですが、一人ひとり熱量のある方が多くて……。電話口で30分以上話される方もいる。今日は一日中電話が鳴りっぱなしの状況です」。今回の緊急銃猟について、八王子市の初宿(しやけ)和夫市長は「人の日常生活圏において、捕獲されたツキノワグマによる人的被害を未然防止するため」と説明。あらためてクマ生息地域での活動について、クマ鈴など音を鳴らすものの携帯、早朝や夕方、日没後など薄暗い時間帯の入山等を控える、食べ残しやゴミを放置しないといった対策を呼びかけている。
(野生イノシシ2頭から豚熱:岩手)
岩手県は1日、一関市の野生イノシシ2頭から豚熱(CSF)を確認したと発表した。県内での感染は計266例。
(86例目の豚熱を確認:岡山)
岡山県新見市で9月23日に捕獲された野生のイノシシが、豚熱に感染していたことが分かりました。 感染は県内86例目(1例目は2024年2月判明)で、新見市では3例目です。29日に検査結果が判明しました。市は、豚熱は人に感染することはない、仮に感染した豚などの肉を食べても人体に影響はないとしています。
(野生イノシシでの豚熱感染確認(251頭目):兵庫)
たつの市で発見された捕獲野生イノシシについて、豚熱PCR検査を実施した結果、豚熱感染が確認されました。
(豚熱、県内20例目:青森)
青森県は1日、田子町の農地で死んでいた野生イノシシから家畜伝染病「豚熱」の感染を確認したと発表した。県内での感染確認は20例目。
(豚熱に感染した野生イノシシの確認:群馬)
群馬県が令和元年10月1日から実施している野生イノシシの豚熱検査において、10月1日の遺伝子検査で1頭の陽性が確認されました。これにより、県内における野生イノシシでの豚熱感染確認事例は531頭目となりました。
(野生イノシシの豚熱感染事例について:宮崎)
9月23日に日南市北郷町で発見された野生イノシシ1頭について、宮崎家畜保健衛生所の豚熱ウイルスPCR検査で野外株陽性が確認されました。(147例目)
(八王子でワナにかかったクマ、駆除まで3時間の「異常事態」の理由:東京)
「このままでは、いつか本当に取り返しのつかない事故が起きますよ」(八王子市で獣害対策を担う地元ハンターの男性A氏)。9月28日、東京・八王子市小津町の畑で、ワナにかかったツキノワグマ1頭が見つかった。その後、自治体の判断で発砲できる「緊急銃猟」によってこの個体は駆除された。けが人は出ておらず、一件落着――と思いきや、発見から発砲までの対応をめぐり、地元のハンターの間で疑問と怒りの声が上がっているという。A氏が当時の状況を語る。「午後2時半頃、地元の農家から『イノシシ用のくくりワナに、クマがかかっている』と知らせを受けました。駆けつけてみると、体長1メートルほど、体重70キロくらいの若いクマです。すぐに110番しましたが、そこから先は、何もさせてもらえずただ待たされるばかりでした」。八王子市などの発表によると、通報を受けた高尾署から市に情報が伝わったのは3時30分頃。市は5時過ぎにツキノワグマ対策本部を立ち上げ、5時13分に市長が緊急銃猟を承認した。結局、クマが駆除されたのはA氏が連絡を受けてから約3時間後の5時29分のことだった。「銃を発砲したのは市から委託されている業者です。ワナを仕掛けた当事者とはいえ、私たちには、撃つ権限は与えられていないんです。今回クマがかかったのは、もともとイノシシを捕るための小さなものです。いつ外れて逃げられてもおかしくない、非常に危険な状況でした。近くには川があり、人家もある。地元住民も『なんで撃たないの?』と恐怖を訴えていました。すぐに駆けつけられる我々のような地元のハンターに発砲許可があれば、その場で駆除したほうがよかったはずです。即座に対応するための『緊急銃猟』のはずなのに、どう考えてもおかしい。これは大問題ですよ」(A氏)。なぜ、地元のハンターには撃つ許可が与えられていないのか。東京都の猟友会に所属するベテランハンターの男性は、こう指摘する。「駆除の委託は入札で決まります。自治体からは相当なお金が出ていて、入札で仕事を取れるだけの資金力がものを言う。だから、地域を良く知っていてすぐに動ける地元のハンターは撃つことができず、よそから来る業者を待つしかない。目的とやり方が矛盾していますよ」。市から委託されていない猟師が勝手に発砲すれば、法律違反に問われかねない。たとえ現場に駆けつけた警察官が「撃て」と言ったとしても、許可がなければ引き金は引けないのだ。「もう八王子市にクマが出ることは明らかです。『都内初の緊急銃猟』ばかりが話題になっていますが、こんな仕組みは一刻も早く変えなければいけません」(A氏)。八王子市は9月16日、高尾山の登山道付近で8月20日にツキノワグマが確認されていたと発表したばかりだ。人命にかかわる事故が起きる前に、「仕組み」を整えるべきだろう。
(省庁横断でクマ被害対策を強化)
クマの出没が増えるシーズンを前に、関係する省庁が連携してクマによる被害の対策を進めるための会議が開かれました。「クマ被害対策等に関する関係省庁連携会議」は、各省庁が連携してクマによる被害の対策を強化する目的で新たに設けられました。2日の会議には9月の内閣改造でクマ被害対策担当大臣に就任した笹川博義環境大臣を中心に、環境省のほか農林水産省、国土交通省などの関係する省庁が出席しました。3月に策定されたクマ被害対策のロードマップの進捗状況や、秋に出没が増加することに備えた注意喚起などについて、連携を確認したということです。会議後、取材に応じた笹川大臣は「クマの活動が活発になることを念頭に置いて各省庁と連携を進めていく」とコメントしました。
(「クマ出没注意報」を発令します:宮城)
9月におけるツキノワグマ目撃等件数は、126件となり、注意報発令基準(114件)を超えたことから、令和8年10月1日(木曜日)から同年10月30日(金曜日)の期間、県内全域を対象として「クマ出没注意報」を発令いたします。
(庁内で「クマ殺すな」と自称ユーチューバーが配信、深刻化するカスハラ:秋田)
改正労働施策総合推進法の施行に伴い、1日から事業主に対して方針の明確化など、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務化される。自治体も対象で、秋田県内の市町村も体制を整える。悪質な行為から職員を守る必要がある一方、住民サービスを提供する立場として、カスハラと正当な意見をどのように区別するかといった課題もある。秋田県内でクマの出没が相次いでいた2024年、鹿角市役所でクマの駆除に不満を持つユーチューバーと称する来庁者が、スマートフォンで職員らを撮影し、ライブ配信するという事案が起きた。「クマを殺すな」と一方的な主張を繰り返し、市は警察に相談した。読売新聞のまとめによると、県内25市町村のうち、13市町村が新たに基本方針やマニュアルなどの作成、11市町が作成済みの指針などの継続や改訂で対応するほか、八峰町は1日付でカスハラ対策に特化した「カスタマーハラスメント及び不当要求行為等防止条例」を施行する。同町総務課によると、対応が必要となった場合は条例に基づいて「カスハラ等対策委員会」を設置し、行為者と職員の双方の意見を聞いてカスハラに該当するかを審議。認定された場合は書面で警告するほか、ホームページで事案を公表する。井川町も今年度中の条例制定を目指している。また、大仙市では7月に制定したガイドラインに加え、10月から職員が身に着ける名札をフルネームから名字のみに変更し、顔写真を削除する対応を取る。隣の仙北市も昨年1月から名札を平仮名の名字のみとし、10月からは対応マニュアルを運用する。県は昨年3月にハラスメントに関する指針を改め、カスハラへの対応を明記している。対策強化の背景には、全国的なカスハラ問題の深刻化がある。大仙市が昨年7月に実施した職員アンケートでも、過去3年間で「カスハラを受けた」か「見聞きした」と答えた割合が計54%に上った。「身体的な攻撃」があったと回答した職員もいて、同市総務課の柴田忠参事は「職員が一人で追い込まれないよう、組織的な対応が重要になる」と力を込める。一方で、公共サービスを担う自治体ならではの難しさもある。9月16日の秋田市議会総務委員会では、対策の基本方針案に対して議員から「苦情との境界をどう判断するのか」「(対策を)盾に不都合を隠すことがあってはならない」といった意見が出た。地方自治体向けにカスハラ対策のポイント集を作成した総務省公務員課女性活躍・人材活用推進室の安藤陽課長補佐は、該当する行為を類型化し、住民に広く周知することが重要だとした上で、「住民の権利を不当に侵害しないためにも、カスハラ対策は行政サービスの質の向上とセットであるべきだ」と話した。教育現場でも対応が進む。県教育委員会では、組織的に対応することなどを定めた教職員向けの独自指針を取りまとめ、1日付で県立学校や県立図書館など所管施設に通知する。県教委によると、組織的な対応で個人に被害が集中することを避ける狙いがある。指針ではカスハラを著しい迷惑行為で、教職員の就業環境が害される行為と定義し、校長や教頭らが協議して該当するかを判断する。相手の言動が悪質と判断した場合、県教委と協議した上で、弁護士への相談や警察への通報も検討する。このほか、日時や経緯などを記録して県教委や学校内で共有し、対応のノウハウを蓄積するという。
(市街地にクマ出没想定、「緊急銃猟」訓練:岩手)
市街地にツキノワグマが出没した状況を想定した「緊急銃猟」の訓練が30日、奥州市で行われ、計画の作成から実施まで一連の手順を確認しました。「緊急銃猟」は市街地にクマが出没した時などに、市町村の判断で特例的に猟銃を使った捕獲を認める制度です。訓練は「緊急銃猟」の一連の手順を確認してもらおうと、県が盛岡広域圏と県北広域圏に続いて行い、30日は奥州市や地元の猟友会、奥州警察署などから、およそ20人が参加しました。30日は実動訓練に先立ち、参加者が人への危害が及ぶおそれのないことなど、「緊急銃猟」を行うための注意すべきポイントを学びました。そして、市街地にクマが出没したという想定で、2つのチームに分かれ、計画の作成から実施までの一連の手順を確認しました。ハンター「発砲!」。そのあと、実動訓練では作成した計画をもとに、人員の配置や住民への周知、銃猟の実施から交通規制の解除に至るまで一連を確認しました。奥州市鳥獣被害対策室 千葉光輝室長「緊急銃猟は猟銃を使う関係上、安全確保が第一。万全の体制で、適切に緊急銃猟をしていきたい」。去年9月1日に制度が始まってから、これまで県内で行われた「緊急銃猟」は8件となっています。
(緊急銃猟訓練、クマ市街地出没備え:茨城)
市街地に出没したクマなどに市町村の判断で猟銃の使用を許可する「緊急銃猟」の模擬訓練が30日、茨城県大子町左貫の奥久慈茶の里公園で行われた。県内13市町村や県、県警、県猟友会の関係者ら約150人が参加し、町が策定した実施マニュアルに基づき、クマ出没に伴う通報から避難誘導、捕獲までの手順を確認した。緊急銃猟の模擬訓練実施は県内で初めて。緊急銃猟はクマやイノシシなどの「危険鳥獣」に対し、市町村長の判断で市街地での銃器駆除を可能とする制度。環境省によると、9月28日までに全国で90件の緊急銃猟が行われた。模擬訓練はツキノワグマ緊急銃猟現地研修会(県主催)の一環。冒頭で、砂押道大県県民生活環境部長は「課題を洗い出し、対策の強化に生かすことが大事」とあいさつした。今回は住宅の裏手にツキノワグマの成獣が出没したと想定。住宅地と仮定した公園内に町役場や現地本部に見立てたテントを構えた。訓練で、県警大子警察署にクマ出没の通報があり、連絡を受けた町職員が、地元猟師らでつくる町鳥獣被害対策実施隊などと現場を確認。高梨哲彦町長が、県猟友会による「県緊急銃猟隊」の派遣を要請し、周辺道路の通行制限を求めたり、地域住民に待避を呼びかけたりする準備を進めた。クマの背後に弾を止める斜面があることなど、発砲を巡る安全確認を徹底。高梨町長は要件を満たしたとして「緊急銃猟を実施します」と号令。現場の町職員が射手に証票(ビブス)を渡して緊急銃猟を委託し、模擬銃を構えてクマを捕獲するまでの流れを確認した。対策実施隊の金沢博喜隊長(68)は「一番気を使うのは安全。感触はつかんだ」、同銃猟隊の大須賀正弘隊長(71)は「てきぱきとやらないといけない」と実感を込めた。現場の指揮役を務めた小室学町農林課長(54)は「実際の流れを経験できたのは大きい。気付きもあった」と手応えを語った。
(豚熱予防で野生イノシシ向け経口ワクチン散布:群馬)
豚熱(CSF)の群馬県内養豚場での発生を防ごうと、県は10月1日から、ウイルスを媒介する野生イノシシ向けの経口ワクチン計2万2660個を18市町村で散布する。期間は12月2日まで。国有林や県有林、林道など計570カ所で実施する。散布するのは前橋、高崎、桐生、渋川、藤岡、富岡、安中、みどり、榛東、吉岡、上野、神流、下仁田、南牧、甘楽、中之条、長野原、東吾妻の各自治体。県は各市町村と連携し、1カ所当たり20個程度を地中10センチの深さに埋設する。散布は期間中に2回実施する。県によると、散布は2019年に開始され、現在は年2回実施している。CSFはこれまで県内養豚場で15例発生し、計7万2504頭が殺処分されているという。
(クマ緊急銃猟訓練:石川)
全国で後を絶たないクマによる人身事故。金沢市では2日、市街地でも自治体の判断で猟銃の使用を許可する「緊急銃猟」の訓練が行われました。石川県内でも相次ぐクマの目撃。9月末までに202件の目撃情報が寄せられていて、6月には小松市の男性がクマに顔や足をかまれるなどの大けがをしました。2日、金沢市の大乗寺丘陵公園ではクマが目撃され、緊急銃猟の実施を想定した訓練が行われ、市の職員や警察、猟友会などおよそ50人が参加しました。訓練ではクマを追い払う対応を取るなど、緊急銃猟の判断に至るまでの連携体制を確認。金沢市職員「緊急銃猟の実施を許可します」「わかりました」。金沢市森林再生課・青山雅幸課長「安心・安全のための生活というものを金沢市としてもしっかりと対策をしていく。皆様にとっても安心が確保できるような形で意識を高めていってほしい」。金沢市では今後も出没状況に合わせた訓練を行っていきたいとしています。
(“人里への出没”に備え緊急銃猟訓練:新潟)
新潟県柏崎市で、自治体の判断で猟銃を使い、人の生活圏に現れたクマを駆除する緊急銃猟の訓練が行われました。10月2日、柏崎市別俣地区の公民館で行われた緊急銃猟訓練。体長1mのクマ1頭が侵入し居座った想定で、地元住民や市の職員・警察官など30人以上が参加しました。クマが建物内から外へ逃げた場合に、近隣住民へ危険を及ぼすおそれがあることから市は“現地対策本部”を設置し、周辺の道路に交通規制をかけて車や人の立ち入りを制限。現場と市役所の関係部局をウェブ会議でつないで対応を協議し、近隣住民に弾丸が当たるおそれがないことなど緊急銃猟の要件を満たしていると判断されると、クマの駆除のため猟友会が発砲しました。自治体の判断で猟銃を使いクマの駆除などを行う緊急銃猟は去年、県内で13件実施されていて、このうち阿賀野市では、今回の訓練の想定のように実際に建物内に立てこもったクマが緊急銃猟で捕獲されています。県の調査ではクマのエサとなるブナやクリの実が今年は豊作の傾向にあり、去年と比べクマの出没は限定的となるとの専門家の指摘もありますが…今年7月に柏崎市の県道でクマが目撃されるなど、市内では今年度6件のクマの目撃情報があり、冬眠前のこれからの時期、気を抜くことはできません。【県猟友会柏崎支部 内山久 支部長】「一朝有事の際には訓練が非常に大切なので、こうやって訓練をやって、各担当が責任をもって進めれば、安全に対応できるのではないか」。【柏崎市環境課 重野圭吾 課長】「シチュエーションがそのときどきによって異なるので、あらゆる場面を想定して訓練を今後も続けていきたい」。柏崎市は今後もクマの出没を想定した対応訓練を続けることにしています。
(クマの緊急銃猟想定訓練、猟友会と連携確認:東京)
東京都は2日、ツキノワグマの緊急銃猟を想定した訓練を、19日に奥多摩町で実施すると発表した。東京都内では先月、八王子市小津町の農地で、くくりわなにかかったツキノワグマ1頭が緊急銃猟で駆除されたばかり。都は自治体や警察、猟友会との連携を確認したい考えだ。東京都の小池百合子知事は2日の定例記者会見で「都民の皆さんの安心安全を守るため、訓練を通じて万が一の事態への備えを重ねていく」と述べた。訓練は都が主催し、猟友会や奥多摩町、警視庁などが参加予定。ツキノワグマが市街地に出没したとの想定で、町から銃の使用を委託されたハンターが発砲するまでの流れを点検する。都内では昨年8月、同町で渓流釣り中の男性がツキノワグマに襲われ負傷。今年5月には登山中の男性が襲われ重傷を負った。このほ、観光客に人気が高い高尾山の中腹の登山道付近の山中や、八王子市の住宅近くでも姿が確認されている。
(クマの市街地出没に備え、「緊急銃猟」訓練:石川)
加賀市は30日、自治体の判断で市街地に出没したクマに発砲、駆除できる「緊急銃猟」を想定した訓練を同市庄地区会館周辺で開いた。市職員や猟友会、大聖寺署員ら約130人が参加した。近くの庄小学校でも合わせて避難訓練をした。地区内で成獣のクマ1頭が出没したと想定。市職員が地区会館の半径100メートルにある住宅20軒を回り、チラシを配布し、屋内にとどまることとなどを呼びかけ。猟友会の3人が模擬銃を使い、クマを駆除するまでの流れを確認した。
(イノシシ被害拡大で県がタスクフォース設置:青森)
青森県は1日、イノシシによる農作物被害が多い県南4市町村などと「鳥獣被害対策タスクフォース」を設置した。ITも活用した高度な対策を検討し、実践する。県によると、北海道に次いで2例目。十和田市、東北町、六ケ所村、新郷村が参加し、各自治体の対策を農協や猟友会支部、東北農政局が連携して支援する。4市町村はそれぞれ、遠隔捕獲システムや遠隔監視カメラの導入、ドローンによる生息域調査、侵入防止柵の設置な…
(クマ対策強化や子ども医療費助成の拡充を提言:岩手)
27年度の岩手県の予算編成に向けて、県内14の市のトップでつくる県市長会は10月2日、クマ対策の強化などを盛り込んだ提言書を達増知事に手渡しました。2日は県市長会を代表して盛岡市の内舘茂市長が達増知事に2027年度の予算編成に向けた提言書を手渡しました。提言は県内14の市の課題を踏まえたもので、8分野36項目にまとめられています。このうちクマの被害防止対策については、捕獲を強化し個体数を適切に管理することやクマが人の生活圏に寄りつかない環境を整備することなどを求めました。
(クマ出没141件で昨年同期の2倍超:鳥取)
クマが冬眠に備えて活発に行動する時期を迎え、鳥取県は対策強化に乗り出した。今年度の県内での出没件数(9月末時点)が、過去5年で最多となっていることから、貸し出し用の電気柵の追加購入や、放置された果樹の伐採費用の補助を拡大する。関連予算500万円を開会中の県議会9月定例会に提案している。今年4~9月末の県内のクマ出没件数は141件(速報値)で、昨年同時期の58件の倍以上。2021~23年度の同時期は80件前後で推移してきた。24年度はエサとなる木の実のコナラが大凶作で、125件と多かったが、25年度は山にエサが豊富にあったことから減少していた。県鳥獣対策課によると、出没件数が増えている要因として、昨年、全国的にクマによる被害が相次いだことで県民の関心が高まり、報告件数が増えたことや、山のエサ不足などがあるという。7、8月には鳥取市福部町や佐治町内の梨園で梨がクマに食べられる被害も発生した。8~9月に県が実施した「堅果類豊凶調査」では、今年はブナが大豊作だが、ミズナラとクリが凶作、コナラも「並作下」と見込む。一般的に、クマは8月末頃から、冬眠に備えてエサを求めて活発に行動し始め、山にエサがなくなり始めると人里に近づいてくる。不作が見込まれるミズナラとコナラの出来次第では、10月中旬以降に出没が増加する可能性があるため、このタイミングで対応した。補正予算では、集落や農家などに貸し出す電気柵を追加購入し、現在の7セットから14セットにする。クマが寄ってくる原因になる柿などの放置された果樹を、市町村が伐採する際の費用補助も拡大。当初は91本分を伐採するための費用補助を用意していたが、216本分まで拡充する。同課クマ対策室の西信介室長は「出会わない、引き寄せないが鉄則」と言い、各家庭などでの対策も必要と指摘。果樹だけでなく、生ごみやペットフードなどを屋外に置いておくと誘引物になるとし、注意を呼びかけている。
(シカの食害、ブドウや柿にも:山梨)
山梨県南アルプス市で、深刻なシカの食害がブドウや柿などの果物にも広がっています。現場を取材していた山梨放送のカメラは、果物畑に侵入するシカの姿を捉えました。山梨県南アルプス市落合のブドウ畑。先月中旬、収穫間近のシャインマスカット約30房がシカの食害に遭いました。JA南アルプス市 営農経済部 手塚英男部長「今回初めての状況で、私も画像で確認した。ブドウは袋がかかったままだが、袋だけを下から引っ張て外して、届くところの範囲だけを一粒ずつ食べていくような感じ。半分ないというのは、基本的には出荷の域に入らない」。地区では、今年の初めから畑の周辺をうろつく2頭のシカがたびたび目撃されています。春にはサクランボの苗木やスモモの若芽、夏にはモモ約100個が食害に遭いました。畑の中を悠々と歩くシカ。デラウエアの畑では、頭をもたげブドウを探すような素振りも見せました。畑は民家から100mも離れていません。JA南アルプス市 営農経済部 手塚英男部長「昨年までは河川敷の被害しかなかったが、今は南アルプス管内全域に被害が出ている。単価からいけば、1軒の農家で数十万は(被害額が)いくと思う」。この秋には被害を耳にしたことがなかった甘柿まで、シカに食べられたといいます。付近には民家もあって、銃を使った駆除ができず、罠にもなかなかかかってくれないニホンジカに、農家は頭を抱えています。
(シカの食害が深刻化:高知)
高知と愛媛にまたがる石鎚山系で近年、ニホンジカに植物が食べられるなどの被害が増加していることを受け、高知県はシカの捕獲などの対策を強化することにしています。高知県と愛媛県の県境に位置する石鎚山系には豊かな森林が広がり、希少な高山植物も自生していますが、近年、野生のニホンジカに植物が食べられるなどの被害が増加しています。高知県と愛媛県は連携してわなによるシカの捕獲を続けてきましたが、高知県は先月開かれた専門家による会議で捕獲の体制をさらに強化する方針を示しました。高知県は、来年度からのシカ対策をまとめた計画に石鎚山系での対策の強化を盛り込むほか、シカによる農業被害などをいつまでにどれだけ減らすか目標を設けることにしています。ニホンジカによる食害は高知県と徳島県との県境にある「三嶺」でもいっそう深刻化していて、高知県中山間地域対策課は「これまでは被害があまり多くなかった石鎚山系でシカによる食害が深刻になりつつある。三嶺のように被害が広がってしまう前に早めに対策を強化して被害を食い止めたい」としています。
(収穫期迎え鳥獣被害対策を協議:青森)
農作物の収穫期を迎え、八戸市では鳥獣被害対策について話し合う会議が開かれました。三八地域の被害面積は2025年度、青森県内で最大です。県によりますと三八地域では2025年度、野生鳥獣による被害面積が前年度の7.2倍に当たる44.8ヘクタールに上り、県内で最大となっています。30日の会議では、各市町村の担当者から2026年もイノシシをはじめとして、クマやニホンジカといった野生鳥獣による食害が、ナガイモや稲などの作物で確認されたことが報告されました。【青森県三八農林水産事務所 齋藤禎展所長】「クマについては、昨年は10月が一番多かったようですので、事務所としても気を付けていきたいと思っています」。三八地域の市町村では、農作物を守るために電気柵の設置が増えているということです。
(イノシシ被害拡大、収穫諦める農家も:石川)
七尾市内の水田で深刻化するイノシシ被害を受け、今年の収穫を断念した農家が出ている。イノシシは稲をなぎ倒したり、あぜを掘り起こしたりして農地を荒らし、稲作を諦めた農家もあった。七尾市によると、市内では今年4~8月に301頭が捕獲されており、前年同期と比べて54頭増えた。住宅地近くでの目撃情報も寄せられており、住民からは「人が襲われる寸前の状況だ」と危惧する声が上がっている。9月中旬、七尾市細口町の水田でたわわに実った稲穂が風に揺れていた。既に収穫期は過ぎている。「イノシシのせいで稲が倒れたり、泥が付いてたりで、ぐちゃぐちゃ。もうここは収穫できん」。水田を所有する同市徳田地区町会連合会長の坂井助光さん(78)は悔しそうに話した。収穫直前にイノシシが田んぼで稲を食べたり、泥の付いた体で転がったりして稲を汚し、出荷できる品質じゃなくなったという。細口町では約40アールで稲作をしていた80代女性もイノシシ被害に疲れ、今年の稲作を諦めた。昨年、イノシシに稲を踏み倒されて田んぼが「全滅」しており、「どんだけ作ってもイノシシが全部ダメにする。こんなひどいんじゃ、やってられない」とため息をついた。七尾市では獣害対策として、電気柵設置費の補助制度を設けている。ただ、電気柵は雨でぬれた雑草が接触しないよう、あぜの除草を徹底する必要があるという。「高齢者にとって、熱中症も懸念される夏場に、雑草を毎週のように刈るのは無理だ」。坂井さんはこう指摘し、有刺鉄線の設置補助を求めた。坂井さんは、イノシシがクリやタケノコを求めて市街地に近い地域まで移動しているとみる。このほか、JAはくい管内では8月の大雨で水田を囲む防護柵が壊れ、イノシシ被害が出ているところがあるという。坂井さんは今年は例年以上にイノシシを見掛けるとし、「爆発的に増えてる感覚で、怖くて外を歩けん時もあった。ここら辺じゃクマよりも危険だ」と話した。
(「ヒガンバナ」の名所、なぜ咲かなくなった?:宮崎)
宮崎県高原町の皇子原公園のヒガンバナは、例年、およそ300万本が植栽され、きれいに咲き誇っていましたが、近年、ある異変が生じています。皇子原公園のヒガンバナは、今、どうなっているのでしょうか?現地を取材しました。皇子原公園では、数年前からヒガンバナの開花が少なくなり、去年の段階で、今年の開花が見込めない状況となっていました。その主な理由は、シカによる食害と見られています。(皇子原公園を運営する 奥霧島温泉郷・内村雅樹代表)「鹿などの獣害、食害になる。食べられた茎の切り口がスパっと、こういう感じになる、鹿とかの食害では」。なぜ近年、シカの食害が増えたのでしょうか・・・(皇子原公園を運営する 奥霧島温泉郷・内村雅樹代表)「皇子原公園の周辺、向こう側、その前の俊は向こう側でスギ林の伐採が進んでて、シカの居場所がなくなって、急に増えた、2年ほど前から」。皇子原公園では、40年以上前から、町民らがボランティアでヒガンバナを植栽。しかし、相次ぐ被害に、ボランティアの士気も下がってきているということです。(皇子原公園を運営する 奥霧島温泉郷・内村雅樹代表)「植えても植えても、植えたところが食べられたり無くなったりする状況があって、(ボランティアの)皆さん、なかなかモチベーションが保てなくなってきている。この古墳群の周辺だけでも何とか(食害から)守りたい」。長年、訪れた人たちを楽しませてきた皇子原公園のヒガンバナ。満開の様子を再び見ることができるのでしょうか。
(猟友会が8年追ったクマの正体:長野)
長野県中野市内でブドウ畑を荒らしたとして駆除されたクマが、意外な通称で呼ばれていたと、ネット上で話題になっている。シャインマスカットなどがたわわに実る中で、体毛の黒いクマが地面に横たわっている。猟友会員や警察官ら数人が見守り、感慨深げな様子だ。この写真は、地元紙の信濃毎日新聞が2026年9月30日、ウェブ版記事でアップした。記事によると、29日午前9時前、ブドウ畑の農家が「クマがいる」と警察に連絡し、警察や猟友会、市などの職員など10人強が現場に駆け付けた。しかし、クマは、逃げるそぶりすら見せない。県の対策員が麻酔銃を構えると、クマは畑内で移動してしまう。しかし、10時半ごろ、狙いを定めると、クマが立ち向かってきた。警察が警職法に基づいて猟友会に発砲を命じ、猟友会長がライフル銃を撃つと、2発が命中したという。駆除されたのは、オスの成獣だった。体長は144センチ、体重は79.5キロあった。右目周りの傷や足の大きさから、県が「YN15」と名付けた個体らしかった。地元では、その体格のよさから「プリンちゃん」の通称で呼ばれていたという。このクマは、18年ごろから、果樹園や養鶏場に出没し続けた。シャインマスカットやナガノパープルといった高級ブドウのほか、ブランド地鶏「信州黄金シャモ」も被害に遭った。しかし、クマの警戒心が強く、猟友会でも8年間追い続けていたが、仕留められなかったという。目に傷があるキャラは、ワンピースの「ロロノア・ゾロ」、古くは剣豪小説「丹下左膳」のように、恐ろしいイメージがある。クマのネーミングでは、牛を襲い続けた北海道の怪物ヒグマ「OSO18」などが知られているが、プリンちゃんとは、通称とはいえ、何とも可愛らしい名前だ。ネット上では、「なんでそんな恐れられてる熊が」「どこか愛嬌のあるクマだったのかな...」「体格がポムポムプリンに似ているとか?」と推測などが行われた。YN15と名付けた理由について、長野県北信地域振興局の林務課は10月1日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。「山ノ内町や中野市で被害が出ていますので、その頭文字を取りました。15とは、足跡のサイズを指し、このクマの場合は、ちょっと大きいです。名前を付けるクマはほとんどいませんが、このクマは、被害が多くて捕まえるのが難しく、危険な個体と判断しました」。プリンちゃんと呼ばれていた理由については、「よく分かりませんが、元気なときは、丸々としていたからではないでしょうか」と推測した。駆除したクマがYN15かどうかについては、こう話した。「右目の上に傷がある特徴でそうではないかと考えましたが、足のサイズは12ぐらいとやや小さかったです。国の森林総合研究所に引き渡しており、DNA鑑定が行われます。結果には時間がかかりますが、符合できる資料があるか分からないので、YN15と特定できない可能性もあります」。8年間逃げ回りながらも捕まった理由については、こんな見方を示した。「今回目撃したときは、後ろ足をケガして自由に動けませんでした。足のサイズが小さかったのは、体がやせて体重が落ちていたからかもしれません」。クマの駆除を担当する中野市の農業振興課は1日、プリンちゃんと呼ばれていた理由を取材にこう話した。「24、25年は、百数十キロまで太った大きなクマでした。その体がプリンプリンしていたので、名付けられたのではないですか。しかし、誰がなぜ名付けたのかはよく分からず、いつしかそう呼ばれるようになっていましたね」。サンリオのキャラ「ポムポムプリン」に容姿が似ているからかどうかも分からないという。「学習能力が優れており、オリにエサを入れても、入りませんでした。警戒心もかなり高かったと聞いています。ブドウに味をしめて毎年のように出没し、トウモロコシもやられていました。季節の旬のものを食べていたようです。しかし、だいぶやせて、体重が100キロを切っていました。今回クマを駆除してからは、その姿を見ていません」。
(イノシシ・ニホンジカ捕獲、県の希望額満たさず:宮城)
宮城県議会9月定例会は1日、予算特別委員会総括質疑を行った。鳥獣被害対策で環境省がイノシシやニホンジカの捕獲事業に出す交付金に関し、村井嘉浩知事は2024年度から県の要望額が交付されない状況が続いていると明らかにした。県は15年度から環境省の交付金を活用し、指定管理鳥獣であるニホンジカとイノシシの捕獲事業を実施している。本年度は約3億5400万円を希望したが、交付額は約5割の約1億7700万円だった。
(「銃器による安全な止めさし講習会」を開催:香川)
県では、鳥獣の捕獲の担い手となる狩猟者の確保・育成を図るため、現にわな猟免許を取得し捕獲活動を行う狩猟者及び、銃猟免許取得や銃器所持を考えている方を対象に「銃器による安全な止めさし講習会」の受講者を募集します。
(AI活用、シカ群れごと捕獲:鳥取)
人工知能(AI)を活用したシカの自動捕獲システム「かぞえもん」の効果を試す実証実験が30日、江府町御机の町有林で始まった。造林地での苗木の食害が課題となる中、日野郡の林業関係者が取り組むもので、捕獲の効率化や作業負担の軽減につなげる狙い。かぞえもんは、AIを用いて群れで行動するシカなどを一度に多頭数捕獲するシステム。囲いわなのゲートに設置し、捕獲したい頭数を設定すると、センサーで出入りを把握し、設定頭数以上が進入すると自動でゲートを閉めて捕獲する。進入時間や捕獲状況はウェブ上で確認できる。この日は販売元の企業の担当者から設置や操作方法を学んだ。11月中旬まで捕獲を行い、頭数や作業効率などを確認する。同町のシカ捕獲頭数は2024年度の250頭から25年度は343頭と約1・4倍に増加。今年4~8月には188頭と前年同時期の約1・2倍に増えており、カラマツ苗木の食害も発生している。鳥取県や日南、日野、江府3町、森林組合などでつくる「日野郡森林シカ被害対策検討会」は、造林地でのシカ捕獲体制のモデル構築を目指す。来年2月に実証結果を共有し、効果が確認されれば郡内全体への展開につなげる。日野郡鳥獣被害対策協議会実施隊チーフで同郡猟友会長の高野伸也さん(37)は「これまでは基本的にくくりわなでの単頭捕獲だった。シカの多頭捕獲に一番期待している。雌の群れが確認されており、子どもを産むので増える。捕獲を進めることが大事」と話した。
(「ジビエハンター」講習会、捕獲法や技術学ぶ:京都)
有害駆除で捕獲したシカやイノシシの食資源としての活用を進めようと、京都府福知山市は「ジビエハンター講習会」を9月17日、旧川合小学校で行った。
(観光業者に対する熊対策経費の一部助成を開始:岩手)
岩手県一関市はツキノワグマ対策を行う市内観光事業者を対象に、物品購入や施設整備にかかる経費の一部を助成する事業を9月29日に開始した。市のツキノワグマ対策基本方針に基づく施策で事業費は800万円。額に達し次第終了する。
(イノシシ対策いたちごっこ、年1500頭駆除も高い繁殖力に追い付かず:兵庫)
稲刈りシーズン真っただ中の淡路島で、農家を悩ませているのがイノシシだ。田んぼを踏み荒らし、稲穂を食い尽くすなど各地で被害が出ている。淡路市では有害鳥獣の駆除を猟友会に委託。年間1500頭以上を捕獲しているが、高い繁殖力に追い付かず、「いたちごっこ」が続いている。
(イノシシの出没増加、被害拡大に危機感:秋田)
イノシシによる被害が近年までは比較的少ないとみられていた秋田県で、けが人こそまだ出ていないものの、市街地に出没したり、農作物や田畑の実を食べ荒らしたりする被害が出始めている。鳥獣被害対策の専門家によると、気候変動の影響で積雪量が減り、隣接する山形県や宮城県、岩手県からの流入が増えたことが背景にあるとみられるという。イノシシは人と遭遇すると、鋭い牙で刺したり、かみついたりするおそれがある。秋田県は「今や県内各地で出没しており、周辺の目撃情報に注意し、見かけても安易に近づかないでほしい」と呼びかけている。「すごいスピードだった。犬よりも速かった。向こうから突進してきて、私の姿を見たらいきなり方向を変えて、『ガシャーン』と自宅隣のゲートを突き破った」。
(シカ出没、難しい市街地での対策:熊本)
2日、熊本県芦北町の山中でシカの角に刺されたとみられる男性が死亡した。ニホンジカは県内の広い範囲に生息しているが、近年では都市化が進む熊本市内の住宅地でも目撃情報が増加。市によると白川下流の市街地や金峰山付近などに出没しており、市は「追いかけず避難して」と注意を呼びかける。「初めて路上でシカを見た。体が大きく驚いた」。南区のゴルフ練習場「流通団地ゴルフレンジウッディ」の50代男性店員は話す。目撃したのは、9月10日午後10時半ごろ。練習場周辺を巡回中、体長約1メートルのシカ1頭と遭遇。様子をうかがっていると、シカは田んぼを突っ切って走り去ったという。男性は「周囲には住宅街や公園もあるのに」と心配顔だ。熊本市鳥獣対策室によると今年4~8月の5カ月間で寄せられたシカの目撃件数は、25件に上った。過去5年の年間26~51件を上回るペースだ。担当者は「白川と緑川の河川敷に定着しているようだ。中央区水道町や中央街など繁華街に近い河川敷にも出没した」と話す。車と接触した情報はあるが、今のところ人的被害の報告は無い。市鳥獣対策室は「シカは臆病で、追いかけると危険。刺激せず避難してほしい」と注意を促す。森林総合研究所九州支所地域研究監の安田雅俊さんによると、1970年代は年間200頭未満だった熊本県内のシカの捕獲数は、2023年度は約3万頭にまで増えた。以前は主に宮崎県との県境に位置する九州脊梁山地に生息していたが、個体数の増加で範囲が広がった。熊本市内では主に東部の熊本空港付近の森林、南部の雁回山などに生息していたシカが白川や緑川に沿って移動し、市街地などに姿を見せるようになったという。安田さんは「市街地では銃の使用やわなの設置が制限されるため、対策が難しい」と話す。農作物の被害は毎年報告されている。24年度は水稲が倒されたり、麦類が食い荒らされたりして、被害額は計45万円。生産者の懸念は、個体数の増加に伴う被害拡大だ。熊本市西区中松尾町のミカン農家、牛島慶太さん(41)は6月、金峰山のふもとの畑でシカを目撃した。間近で見たのは初めてで、後日、畑を下った先のあぜ道を歩く姿も確認した。牛島さんは市駆除隊に所属していて、7月にはわなを設置。「シカは木の皮を剥いだり新芽を食べたりするので、被害が長く続く。地区ではすでに、シカが原因と疑われる被害が出ている」と打ち明ける。熊本市の21~25年度のニホンジカ捕獲数は年間22~85頭。市は被害拡大を防ぐため、本年度から3年間の目標捕獲数を年間200頭に設定した。市鳥獣対策室は「駆除隊との連携を強化して捕獲数を増やしたい。シカが道路に出てきそうな場合や、危険を感じたら、市や最寄りの警察に連絡してほしい」と呼びかける。
(もしクマに出合ったら?県職員が教える対処法は:秋田)
10月は「実りの秋」。おいしい食べ物に引かれるのは人間だけではない。冬眠前のクマが食料を求めて人の生活圏に入る懸念もあり、昨年度は人身被害が全国で10月は78件と最多。市民が個人レベルで気をつけるべき具体的な対策とは――。クマの目撃情報が相次ぎ、人身被害も後を絶たない秋田県。昨年度は全国1年間の被害216件のうち、都道府県別で最悪の59件だった。クマ対応の最前線に立つ県自然保護課の専門職員が、対策を指南する講演が9月30日に男鹿市であり、市民ら約80人が参加した。講師はツキノワグマ被害対策支援センターの早坂萌さん。演題は「クマを知って、被害を防ごう」。秋田をはじめ本州と四国に生息するツキノワグマの生態を説明した。「ツキノワグマは地面から背中までの高さが秋田犬と同じくらい」。過去に鹿角市の高校生が下校中にイヌと見間違えて被害に遭った事例を紹介し、「秋田県で外で黒い動物を見たらクマだと思って近づかないように」と釘を刺した。クマが好む食べ物のほか、ふんや爪痕の特徴も紹介した。クマを引き寄せるカキの木について「うちは渋柿だから大丈夫」という誤解があるとして、「超激渋でも平気でむしゃむしゃ食べる」と枝の伐採など適切な管理を呼びかけた。クマに襲われる人身事故を防ぐ対策についても説明した。2020~24年度に県内で発生した人身事故を分析すると、(1)クマが自分や子を守るための「防衛目的の攻撃」(2)偶然出合う「偶発的な衝突」(3)人の食料を奪おうとするなどの「積極的な攻撃」に分類でき、8割以上が音を出せば防げる(1)の分類だったという。そのため人間の声やクマ鈴、ラジオの活用が効果的だと説明した。それでも出合ってしまったら――。緊急時の流れはこうだ。クマを刺激しないように後ずさりしながら距離を取る▽攻撃を受けそうになったら、両手を首の後ろに回して地面に伏せてじっと待つ。「何としても顔と頭を守って致命傷を防ぎましょう」。最後のテーマは出没を防ぐ基本的な対策。クマが食べ物のにおいをかぎつけて人の生活圏に侵入するのを防ぐため、ゴミ収集日を厳守し、クマが食べられる物を屋外に放置しないよう求めた。質疑応答もあり、「エサを求めて来るのなら、エサ場を作ってクマを集めればよいのでは?」との質問も。早坂さんは「個体数を増やすことにもつながるので難しい」と答えた。外傷の実態についての質問もあった。聞き取り調査で顔にけがをして後遺症に苦しむ被害者を間近に見てきた早坂さん。「みなさんにつらい思いをしてほしくないので、防御姿勢でとにかく大事な場所を守る点は押さえておいてほしい」と強く訴えた。
(『ハンターバンク』サービス開始:奈良)
バイオマスパワーテクノロジーズ株式会社(林業事業部)は、奈良県五條市において、人間と自然・山間地域との関わりを生活の中に再び取り戻す新たな取り組みとして、狩猟体験サービス『ハンターバンク』を開始し、2026年10月3日(土)にキックオフミーティングを開催いたします。かつて高度経済成長期やバブル経済期を経て、多くの人々が大都市圏へと移動したことで、人間と自然、特に山との距離は遠くなりました。その結果、手つかずとなった山間地域に野生動物が足を踏み入れるようになり、各地で農林業被害などの様々な課題が生じています。私たちは本来、自然のシステムから切り離されて生きることはできず、命の恵みをいただきながら自然と向き合う姿勢が不可欠です。本事業は、そうした山や自然との関わり方を生活の中に再びインストールする入り口として、狩猟という体験機会を提供します。キックオフオフミーティングを皮切りに、12月にかけて4回のイベントを開催いたします。関西で2箇所目の拠点となる五條エリアの『ハンターバンク』では、独自の取り組みとして時期に応じて植林や間伐、木工、柿狩りといった林業や地域資源を活かした体験プログラムもご用意し、地域に根ざした多角的な自然体験をお届けします。
(古い漁網を樹木に巻いてシカ食害から守る:北海道)
根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターは、古い漁網を樹木に巻いてエゾシカの食害から守る「春国岱ゆるふわボランティア体験」を19日午前10時~正午、市内東梅の自然学習林で開く。
(シカなど野生動物対策、水路管理の省人化へ:山梨)
Core-Business株式会社(所在地: 東京都中野区、代表取締役:加藤 正樹)は、山梨県韮崎市と連携し、ソーラー式SIMカメラ「e-CAM(イーカム)」を活用した実証実験を、韮崎市内3カ所で開始します。近年、地方自治体では人口減少や人手不足が進む一方、水路や公共施設の維持管理、自然災害への備え、野生動物の出没への対応など、地域の安全を守るために必要な業務は多岐にわたっています。特に、水路や自然公園、山間部などは電源や通信環境が整備されていない場所も多く、デジタル化が難しいことから、現在も職員等が実際に現地へ赴いて状況を確認するケースが少なくありません。韮崎市は、市街地に加えて山林や農地を有し、住民の生活圏と自然が近接しています。野生動物による農作物被害が多数報告されているほか、道路への野生動物の飛び出しや車両との接触事故も危険視されています。農作物への被害だけでなく、住民やドライバー、公園利用者の安全確保という観点からも、野生動物が「いつ・どこに・どの程度出没しているのか」を継続的に把握することが求められています。また、水路等のインフラ管理においても、大雨や台風などの際には水位上昇やゴミ・漂着物の堆積状況を確認する必要があります。大雨時や水路へのゴミ・漂着物の堆積時などには職員等による現地確認が必要となっており、市内の水路や公共施設等の状況確認のため現地巡回を実施しています。広範囲に点在する管理対象を限られた人員で確認する必要がある中、「現地に行かなければ分からない」業務をいかに減らしていくかも課題の一つとなっています。こうした地域課題に対し、今回、韮崎市と当社は「穴山新田堰」「午頭島ドッグラン」「穂坂自然公園」の市内3カ所に、電源設備やWi-Fiなどのネット環境を必要としないe-CAM(イーカム)を設置。それぞれ「水位・ゴミの状況確認」「公共施設の利用状況調査」「野生動物の出没状況調査」を行い、「防災・水路管理」「公共施設管理」「鳥獣対策」という異なる3つの領域で活用可能性を検証します。
(5m先に発見「あ、クマだ」、叫ぶと声に反応し一瞬で襲撃:新潟)
秋の登山シーズンを迎えていますが、クマには注意が必要です。登山中にクマに襲われた男性がBSNの取材に応じ、その恐ろしさと教訓を語りました。取材に応じてくれたのは新潟市江南区の服部岳洋さん(53)です。登山歴は約8年で、毎週のように登山をしている中、6月に新潟県南魚沼市の丹後山で初めてクマに襲われました。大水上山から丹後山への縦走路を、午前11時半過ぎに登山仲間と2人で歩いていた時、5mほど先の草むらに黒い大きな影を見つけました。真横に駆け寄って来たクマ。身長180cmほどの服部さんが見上げるほどの大きさで、牙を剥き出しにして低く唸っていたということです。咄嗟にトレッキングポールをクマの首元へ向けましたが…。その後、戻ってくるかもしれないクマを警戒し、数十秒間、防御姿勢を取りました。右手のかみ傷、腕や胸に引っかき傷を負いながら、約4時間かけて自力で下山し、病院へ向かいました。1週間ほど入院しましたが、今も右手の握力は戻っていません。この経験以降、より大きな音の出るクマ鈴に変更。スプレーもより強い製品に買い替え、すぐに手に取れる胸元や腰に装着して登山を続けています。登山の際は油断を捨て、万全な準備をしておくことが命を守る鍵になります。新潟県によりますと、2026年度のクマの出没件数は669件、人身被害は服部さんの件を含め2件発生しています。秋は餌を求めて活動が活発になるため、県は入山時にラジオや鈴などの音の鳴るものを携行することや、単独行動は避けることなどを呼びかけています。
(クレー射撃初の総合優勝、山本一太知事に活躍を報告:群馬)
第80回国民スポーツ大会(青森国スポ)会期前競技のクレー射撃で初の総合優勝(天皇杯獲得)を果たした群馬県勢選手らが30日、県庁の山本一太知事を訪れ、優勝の喜びを報告した。県勢はトラップ団体で初優勝、スキート団体も6位入賞し、初めて競技別1位に輝いた。
(「幸せの国」でも害獣、対策:ブータン)
住民主体の獣害対策の先進事例を学ぶため、ブータンの農業関係者8人が30日、兵庫県丹波篠山市・矢代地区を訪れ、サルよけのために田畑に設置した電気柵などを視察した。ブータンでは近年、耕作放棄地が増加し、サルなどの野生動物による農作物被害が深刻化しているという。一行は日本の農林水産省にあたる農業畜産省や県行政庁の職員らで、独立行政法人国際協力機構(JICA)のプログラムで来日。獣害対策に取り組む集落や関係省庁などを10日間の日程で訪問している。矢代地区は、2010年代から集落を挙げてサル対策に取り組み、一定の効果を上げていることから視察先に選ばれた。現地では、自治会長の松本豊さん(70)らが対応し、花火で音をたててサルを追い払う方法を実演し、電気柵や防護柵に案内した。さらに、放置果樹の伐採、餌となる食品廃棄物の除去、山林の一部を間伐し、見通しのよいバッファゾーンを設けるなどの対策も説明し、「地道な取り組みを少しずつ進めることが大事」と述べた。一行にコーディネーターとして参加した兵庫県立大の山端直人教授(野生動物管理)らによると、「幸せの国」と言われるブータンでも、近年は農村部の若者が仕事を求めて都市部や海外に流出するケースが増加。担い手が不足することで、耕作放棄地が拡大し、サルなどの野生動物が集落に来てしまうという日本と同じ構図になっている。野生動物による農作物被害はブータン全体の収量の3割にも及ぶと推測されているといい、JICAは農業畜産省とともに2025年度から住民主体の獣害対策の普及を実践。電気を用いた防護柵の設置などを試みている。農業畜産省職員のイェシ・デマさんは「サルの捕獲は宗教上の理由で難しく、花火の活用も大気の乾燥したブータンでは安全管理を十分に考えないといけない。ただ、放置果樹の伐採や食品廃棄物の除去などはすぐにでも実践でき、非常に参考になった」と話していた。
(ヒグマが車の前に立ちふさがり、ボンネットをバンバン叩く:北海道)
車の前に立ちふさがり、ボンネットを激しく叩くヒグマ。北海道北部の美深町を通る道道で、走行中の軽自動車を襲うクマの映像が公開されました。9月29日午後7時40分ごろ、美深町の道道で、走行中の軽自動車の前に突然、親子とみられる2頭のクマが現れました。公開されたドライブレコーダーの映像には、2頭の親子とみられるクマを見つけて車が急停止した後、母グマとみられる1頭が車を襲う様子が捉えられています。クマはボンネットを叩き、さらに車体に噛みついたあと、市街地の方へ立ち去りました。車を運転していた30代の女性にケガはありませんでした。車の前に立ちふさがり、ボンネットを激しく叩くヒグマ。北海道北部の美深町を通る道道で、走行中の軽自動車を襲うクマの映像が公開されました。9月29日午後7時40分ごろ、美深町の道道で、走行中の軽自動車の前に突然、親子とみられる2頭のクマが現れました。公開されたドライブレコーダーの映像には、2頭の親子とみられるクマを見つけて車が急停止した後、母グマとみられる1頭が車を襲う様子が捉えられています。クマはボンネットを叩き、さらに車体に噛みついたあと、市街地の方へ立ち去りました。車を運転していた30代の女性にケガはありませんでした。
(クマのような動物2頭が目撃され当面閉園:山形)
30日午前、山形市上桜田の悠創の丘でクマのような動物2頭が目撃されました。悠創の丘は当面の間、閉園するということです。山形市によりますと、30日午前11時半ごろ、山形市上桜田の悠創の丘のあじさい園近くでクマのような動物2頭が目撃されました。そのため、悠創の丘は当面の間、閉園し、巡回を強化するということです。一方、村山市では袖崎小学校から約350メートル南の道路付近でイノシシ1頭が目撃されました。
(無人島に上陸したクマ「別の場所に移動した可能性」、箱わな撤去し警戒縮小:宮城)
宮城県塩釜市は、クマが目撃された無人島に箱わなを設置していましたが、その後の目撃がなく箱わなを撤去するなど警戒態勢を縮小しました。塩釜市新浜町ではでは、9月19日から20日にかけ停泊中の漁船にクマが入り込み、約4時間後に海に飛び込んで逃げました。また、9月23日には北東約1キロの無人島・内裡島で海から島に上陸するクマの姿が目撃され、塩釜市は箱わな1基とセンサーカメラ2台を設置していました。塩釜市によると、9月24日以降新たなクマの目撃はなく、別の場所へ移動した可能性が高いとして、2日に箱わなとカメラを撤去し、警戒態勢を段階的に縮小します。塩釜市は引き続き、クマを目撃した場合は近づかず警察や市に連絡するよう呼び掛けています。
(暗闇から迫るイノシシ親子、車に突進でフロントバンパー真っ二つ:広島)
広島市で、道路上に現れたイノシシが車に突進し、フロントバンパーが損傷する出来事があった。一方、仙台市でも田んぼを歩くイノシシが目撃され、駆け付けたパトカーがサイレンを鳴らすと逃走した。深夜、広島市の道路を走る車の運転手が道路の奥に何かがいるのに気づいた。スピードを落とすが、次の瞬間、正面から勢いよくイノシシが突進してきた。運転手によると、イノシシの突進によって車のフロントバンパーが真っ二つに割れたという。親1頭と子供3頭の姿が確認できた。イノシシは「すぐUターンして田んぼの中にダイブしていった」といい、運転手は「イノシシが元気でよかったです」と話している。一方、宮城・仙台市で目撃されたのは、田んぼの中を歩くイノシシだ。すぐそばには人が立っていて、危険な状況である。するとパトカーがやってきて、“二度見”のようなそぶりをする。パトカーがサイレンを鳴らすと、イノシシは猛ダッシュで逃げていったという。
(救急車がシカと衝突、搬送を引き継ぎ:三重)
三重県伊賀市消防本部は2日、伊賀消防署の救急車がけが人を搬送中、シカと衝突し病院への到着が18分遅れたと発表した。本部によると、救急車が1日午後6時35分ごろ、伊賀市蔵縄手の国道368号を名張市方向に走行中、左の路肩から飛び出してきたシカと衝突した。安全確保のため要請された代わりの救急車が現場で同6時53分、搬送を引き継ぎ、名張市内の病院に同午後7時10分到着した。事故によるけが人はなく、搬送先の医師からは搬送中のけが人に事故と遅延による影響はないとの所見が示されたという。救急車はバンパーの一部を破損したが、安全が確認され、復帰している。
(シカと列車が衝突:群馬)
JR東日本によると、1日午後7時40分頃、シカと衝突した影響で、JR吾妻線長野原草津口―大前駅間で運転を見合わせた。
(ジビエ処理施設計画を一時休止:広島)
広島県安芸高田市は、向原町長田で建設を予定している、シカを食肉などに加工するジビエ(野生鳥獣肉)処理施設の計画を一時休止する。捕獲班員へのアンケートで、想定している搬入頭数の確保が困難と判明。事業費高騰もあり、規模縮小など計画を見直す。
(異色の部活「ジビエ部」が狩猟フェスタ参戦:高知)
「プライムこうちF」のスタジオに、高知商業高校「ジビエ部」のみなさんが登場。来週末に高知市で開催されるイベント「第6回狩猟フェスタ」のPRや、同部が当日企画している催しの魅力、イベントへの意気込みについて語りました。今年5月、番組内のコーナー「GO!GO!スクール」で取材を受けた高知商業高校ジビエ部。彼らが今回参加する「狩猟フェスタ」は、狩猟の魅力を広く知ってもらい、農作物に被害を与えるシカやイノシシといった有害鳥獣を捕獲するハンターの担い手を増やそうと、高知県が主催して今回で6回目を迎えるイベントです。ジビエ部は当日の会場で「ジビエと狩猟に関する〇×クイズ」を実施します。スタジオではゲストの三山ひろしさんに向けた特別クイズが出題され、「高知県内の捕獲数はイノシシよりニホンジカの方が多い」という野生鳥獣の現状が知れる問題が出されました。当日のクイズ参加者には「鹿ジャーキー」が先着100名にプレゼントされるほか、会場では部員たちによる鹿ジャーキーやペットフードの販売といった多彩なPR活動も行われます。さらに会場では、ハンタートークライブやジビエグルメを楽しめるコーナー、ハンティング模擬体験など様々な企画が予定されています。「第6回狩猟フェスタ」は、10月10日(土)の午前10時から午後3時半まで、高知ぢばさんセンターにて入場無料で開催されます。
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