<射撃ニュース11月>
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(自宅から外に出ると2頭のクマ、このうちの1頭に襲われ男性がけが:秋田)
秋田市の住宅の敷地内でこの家に住む65歳の男性がクマに襲われけがをしました。警察によりますと3日午前5時半ごろ、秋田市飯島の住宅でこの家に住む65歳の男性が家の外に出たところクマ2頭と遭遇し、このうち1頭に襲われたということです。男性を襲ったクマの体長は約1.2メートルで、もう1頭は約50センチでした。男性のけがの程度は分かっていませんが、意識はあり会話はできるということです。
(クマによる死者数12人、これまで過去最多だった年の2倍に)
クマによる被害が全国で相次ぐ中、今年度、クマに襲われて死亡した人の数が12人に上り、これまで過去最多だった2023年度の6人から2倍になったことが分かりました。環境省は、秋田県秋田市で今月27日に遺体で見つかった女性について、クマに襲われて死亡したものと認定し、今年度、クマによる死者数が12人に上ったと先ほど発表しました。これまで過去最多の死者数だったのは、2023年度の6人でしたが、今年度は2倍の数となっています。クマによる被害が相次いでいることを受け、政府は、これまで開催していた関係省庁連絡会議を関係閣僚会議に格上げし、今後の対策を検討する方針です。
(警察がライフル銃使用検討、環境省はハンターを公務員に)
政府は30日、クマ対策に関する関係閣僚会議の初会合を開いた。議長の木原稔官房長官は同日の記者会見で、警察に対し「ライフル銃を使用したクマの駆除について、早急に対応してくれというお願いをした」と述べた。環境省は自治体がハンターを職員として雇うための交付金を2025年度内に新設する。農林水産省などと作成した対策パッケージに盛り込む施策も増やす。クマによる人身被害の対策をてこ入れする。木原氏は30日の会議で「クマ被害対策施策パッケージ」を11月中旬までにまとめると表明した。「必要な予算措置の検討も含め、関係省庁が緊密に連携し、実効性の高い対策を着実にかつ段階的に実施するようお願いする」と述べた。当初は環境省や警察庁などの実務者が集まる予定だった。被害の拡大を踏まえて切り替えた。25年度にクマが原因で亡くなったのは30日時点で疑い事例も含めて13人と、遡れる08年度以降で最多となっている。環境省は駆除に必要な免許やスキルを持った人に「公務員ハンター(ガバメントハンター)」として働いてもらう仕組みを整える。自治体が新たに専門人材を雇ったり、職員向けに研修を開いたりするための財源を確保する。30日の会議で石原宏高環境相が「ガバメントハンター等の捕獲者の確保など、補正予算を活用した対応を進める」と言及した。もともと26年度予算の概算要求で37億円を求めた「指定管理鳥獣対策事業費」の一環だった。25年度補正予算に前倒しして計上する。環境省と農水省、林野庁、国土交通省、警察庁の5省庁は24年、クマ対策のパッケージをまとめた。個体数管理の強化、専門家やハンターの育成といった内容だ。この施策集も11月中旬までに充実させる。9月施行の改正鳥獣保護管理法は、クマが人の生活圏に出没した際の緊急銃猟を認めた。これまでは原則として発砲できなかった住宅地でも一定の条件を満たせば市町村の責任で猟銃を使える。既に札幌市や仙台市、秋田県横手市などで実施した。
(クマに警察官がライフル使用へ、北海道と東北6県を念頭に準備急ぐ)
クマによる被害の深刻化を受け、警察庁は、警察官によるライフルを使用したクマの駆除に乗りだす方針を決めた。ライフルをもつ機動隊が担当する。まず東北6県と北海道の警察を念頭に、訓練など実施にむけた準備を急ぐという。クマの出没や人的な被害をめぐって警察は従来、住民の避難誘導や警戒にあたってきたほか、警察官職務執行法に基づきハンターらに猟銃を使った駆除を命じる形で関わってきた。市町村の権限による「緊急銃猟」でも、現場で安全確保の観点から警察官が協力してきた。被害が深刻化する中、警察庁は緊急に新たな対応ができないかを検討。地域警察官らがもつ拳銃ではクマの駆除は無理だが、都道府県警の機動隊が保有しているライフルであれば威力の点からも駆除が可能で、法的にも体制面でも問題ないと判断した。警職法の「必要な限度において武器を使用できる」や「危害防止のために必要な措置を命じ、または自ら措置をとることができる」といった規定が根拠になるという。今後、関係の県警などが実際の運用方法などを検討する。例えば、ハンターが行うクマの駆除の様子を実際に見て、学ぶことなども想定している。警察官が駆除する場合の自治体など関係機関との調整や連携のあり方についても検討していくという。
(“クマ対策”11月中旬までに政府が取りまとめ、「ガバメントハンター」確保や柿の木伐採など盛り込む)
各地で相次ぐクマ被害を受け、政府は関係閣僚による会議を初めて開き、対策の政策パッケージを11月中旬までに取りまとめることにしました。木原官房長官:国民の命と暮らしを守るため、追加的・緊急的なクマ対策を強化する。会議の議長を務める木原官房長官は、生活圏でも猟銃を使用できる「緊急銃猟」が可能な人材を増やすことや、迅速な駆除に向けた速やかな対応を関係閣僚に指示しました。そして、追加的・緊急的な対策を含む政策パッケージを11月中旬までに取りまとめる方針を表明しました。新たな対策として、柿の木の伐採などクマの出没の未然防止や、狩猟免許を持つ自治体職員、いわゆる「ガバメントハンター」の人材確保などが盛り込まれます。木原官房長官:警察においては、ライフル銃を使用したクマの駆除について早急に対応してくれとお願いをした。また、木原長官は記者会見で、警察に対しライフル銃を使用した駆除や、クマの知識を習得し訓練を受けた警察官の確保などの検討を求めたことを明らかにしました。
(クマ被害、トクリュウ対応を指示)
警察庁は31日、全国の警察本部長を集めた会議を東京都内で開いた。楠芳伸長官は各地で相次ぐクマ被害を受け、警察官によるライフル銃を使用した駆除の検討を進めているとし、警察庁と緊密に連携して対応するよう指示。「自治体のニーズを踏まえながら必要な措置を迅速に講じてほしい」と訓示した。また、「匿名・流動型犯罪グループ」について「治安上の課題の多くに深く関与しており、撲滅に向け対策を一層強化する必要がある」と強調。10月に発足した警察庁と警視庁の新組織とともに、中核人物の実態解明や、犯行に使う口座や端末を用意する「道具屋」といった犯罪インフラの解体に取り組むよう求めた。
(クマの被害が大きい都道府県に担当官を週明けにも派遣へ)
全国でクマによる被害が相次ぐなか、赤間二郎国家公安委員長はクマによる被害が大きい都道府県に週明けにも担当官を派遣し、現地の状況の把握にあたると明らかにしました。赤間国家公安委員長は31日の会見で、相次ぐクマ被害への追加的・緊急的な対応として「警察官が市町村による緊急銃猟に協力し、警察が保有するライフル銃を使用してクマを迅速かつ的確に駆除できるようにしたい」との方針を示しました。そのため、クマによる被害が大きい都道府県に週明けにも担当官を派遣し、現地の状況の把握にあたります。また、クマの駆除にあたる警察官に対し、関係機関とも連携してクマの生態などについて知る機会を設け、クマの駆除に早急に対応できるように指導を行うとしています。
(農林水産大臣、クマ対策の3本柱「捕る・守る・寄せつけない」を強化)
鈴木農林水産大臣鈴木憲和農林水産大臣は10月31日、閣議後の会見でクマ対策について「農業現場では、農作業の際クマに会わないか、不安感が大きくなっている」とし、捕獲活動で「捕る」、進入防止柵の整備で集落の生活を「守る」、緩衝帯の整備で「寄せ付けない」の3本柱の取り組みをさらに強化する方針を示しましました。また、木原稔官房長官の指示に従い「クマ被害対策施策パッケージ」の見直しと強化を関係省庁と連携をとり、11月中旬までにまとめることを明らかにしました。環境省によると、今年度のクマによる死者数は30日までに12人と過去最悪。被害件数も過去最多だった2023年度と同水準で、特に市街地での被害が連日発生している。「国民の安心安全を脅かす深刻な事態」とし、30日にはクマ対策で初の閣僚会議が実施されたばかりである。
(自民党がクマ緊急対策PT立ち上げ)
各地でクマによる被害が相次いでいることを受け、自民党は31日、緊急対策プロジェクトチーム(PT)を立ち上げた。初回会合に出席した小林政調会長は、2025年度のクマによる死者が既に12人と過去最多となっていることについて「非常に深刻な状況だ」と述べ、「速やかに実効性ある駆除対策を打ち出していかなければいけない」と強調した。会合には環境省や警察庁など関係省庁からも担当者が出席し、直ちに実施すべき対策について自民党側が申し入れを行った。申し入れで自民党側は、クマ対応にあたる人員を増やすための「機動隊の派遣」「駆除できる人材の育成」「猟友会と連携してのハンター増員支援」などに加え、「自治体間で異なっている捕獲手当の標準化」「箱わななどの資機材を購入する自治体の負担を軽減する予算措置」などの財政支援や、外国人向けに注意喚起の多言語対応も求めた。会合の出席者からは、侵入経路を検証し必要に応じて木々を伐採したり緩衝地帯を設けることなどについても意見が出たという。自民党は、来週もPTを開いて秋田県などから聴き取りを行うとともに、随時政府に申し入れるとしている。
(自民党、クマ被害緊急対策チームが初会合)
自民党はクマ被害に対応するため緊急対策チームを立ち上げ、初会合を開きました。「地域にお住まいの方の不安は計り知れないものがあると、速やかに実効性ある駆除対策を打ち出していかなければいけないと考えています」(自民・小林政調会長)。クマ対策の初会合には、環境省や農水省のほか、警察庁、防衛省などの幹部が出席しました。小林政調会長は「ハンターの人材確保が喫緊の課題だ」と指摘し、政府に対し、猟友会と連携して増員をはかるよう求めました。また、捕獲手当の増額や箱罠やクマスプレーなどへの財政的な支援も要請しました。自民党は今後、森林や河川の管理など中長期的な対応策もまとめ、政府に提言する方針です。
(学校でクマ出没相次ぐ、文部科学省「対策マニュアル」通知へ)
29日、各地の学校でクマの出没が相次ぎました。高校の屋内練習場でもクマが出没。別の小学校でも目撃され、注意が呼びかけられています。なぜ学校にクマが頻繁に出没するのでしょうか。岩手大学の山内准教授は、学校は緑などが多く絶好の“隠れ場”と指摘しています。もし学校近くでクマを目撃した場合、現場を封鎖し、明るいうちに下校するのが大切だといいます。クマ被害が相次ぐなか、文部科学省は早ければ今月中にもクマへの対応策を『危機管理マニュアル』に盛り込むよう促す通知を出す方針を明らかにしました。クマが多く生息する地域で実践されている対策として、「学校のゴミ集積所に鍵をする」や「クマの足跡を見たらその場を離れる」といった事例とともに、対策や登下校時の留意点を示す予定です。
(陸自隊員、地元猟友会と県職員からクマ対策学ぶ:秋田)
陸上自衛隊秋田駐屯地(秋田市)で30日、自衛隊員約130人が地元猟友会と秋田県職員から、クマの生態や箱わなの仕組みなどについて説明を受けた。クマに遭遇することも想定し、撃退用スプレーの使い方や防御姿勢の取り方も学んだ。陸自は同県からのクマ捕獲への協力要請を受け、具体的な支援内容について県と協議している。自衛隊法などで銃の使用は厳格に規制されているため、陸自の活動は箱わなの運搬や設置といった側面からの支援になる見通しだ。同法などには有害鳥獣駆除に関する明確な規定はなく、陸自は「訓練」の一環として活動する方針。
(クマ、麻酔で初の緊急銃猟:新潟)
31日午前10時20分ごろ、新潟県阿賀野市新保の建設会社で「クマが会社の建物内に入って閉じこもった」と社員が阿賀野署に通報した。クマは建物にとどまり、市によると同日午後、麻酔銃による緊急銃猟で捕獲された。環境省によると、麻酔銃による緊急銃猟は全国初。市や署によると、別の階にいた社員5人は全員逃げ、けがはなかった。クマは体長約50センチ。倉庫兼社屋に侵入した。午後3時20分ごろ、猟友会のメンバーが麻酔銃を2発撃ち、どちらも命中し倒れたところをネットで捕獲。クマは死んだ。現場は磐越自動車道の安田ICから約400mの住宅や畑が点在する地域。近くに阿賀野川が流れている。
(猟友会に出動要請も拒否、小中学校は休校に:北海道)
2025年10月30日午後7時ごろ、積丹町美国町の美国小学校の前で、クマの目撃情報がありました。警察によりますと、付近を車で走行中だったドライバーから「小学校の校門前にクマ2頭が居座っている」と通報があったということです。クマの体長は2頭ともに1メートルほどで、警察官が駆け付けましたが、クマの姿はなく、その後の調査でも痕跡は確認されていません。警察によりますと、美国小学校と近くにある美国中学校は31日休校となったということです。積丹町は、今回の目撃を受けて30日午後7時半に猟友会に出動要請をしましたが、猟友会は要請を拒否したということです。町によりますと、町議会の副議長と猟友会がトラブルになっていて、猟友会が出動を拒否する事態となっているということです。
(渦中の副議長が激白「僕は悪くない」:北海道)猟友会の出動拒否が続く積丹町。積丹町議会 海田一時副議長Q.猟友会には謝罪しないですか?「しない」。Q.なぜしないのですか?「僕は悪くない」。渦中の積丹町議会・海田一時副議長。きょう(30日)午後、HTBの取材に応じました。海田副議長の自宅近くで体重284キロのクマが捕獲されたのは、先月27日。このクマの駆除をめぐり、地元の猟友会と副議長がトラブルに発展となりました。関係者によりますと、到着した猟友会のハンターが、現場にいた副議長に声を掛けたといいます。「誰ですか」。副議長と面識のなかったハンター。これに対し。「誰にモノを言ってるか」。現場にはクマの駆除や運び出しのため、10人ほどのハンターが集まり、副議長に安全のため現場から離れるよう促します。しかし、副議長は応じず、このように話したといいます。「こんなに人数が必要なのか。金もらえるからだろ。俺にそんなことするなら駆除もさせないようにするし、議会で予算も減らすからな。辞めさせてやる」。このトラブルの後、一部のハンターから「駆除をやりたくない」という声があがったことから、猟友会は町からの出動要請に応じないことを決めました。当時の状況についてきょう(30日)、副議長は。積丹町議会 海田一時副議長「(ハンターが)2発撃った。こんなに人いないといけないのかと言ったら、(クマを)出してみたらと言ってきた。撃ったクマを、枠の中から出してみなさいって。それでとんでもないことを言うんだと、俺ハンターでもなんでもないって。ハンターじゃないでしょ。生きてるかも死んでるかもわからないものを出せっていうのもおかしいんじゃない」。Q.「辞めさせてやる」とか「予算減らす」とか言った?「議会で言っただけで、それをどうやって。偏向報道だ」。Q.言った?言ってない?「議会ですよって言ったの俺。それは1頭いくらで獲ってるから、そういうふうにしてくださいっていうのをお願いしているだけで」。Q.その場では言ってない?「ノー。それだけ言って通る?俺予算減らしてやるとか言って通ります?簡単に。議会ですよ。多数決ですよ」。Q.「辞めさせる」とかは?「何も何も何も」。クマが出没してもハンターが来てくれない状況に陥った積丹町。そんな中。須藤真之介記者「クマは、積丹町内にある美国小学校近くの山の斜面で目撃されました」。きのう(29日)午前8時前、美国小学校からおよそ200メートルの場所で、何かを食べている子グマ1頭が目撃されました。これまで学校近くでクマが出没した場合には、町から猟友会にパトロールを要請していたといいますが、きのう(29日)は町職員だけで現場の見回りが行われました。積丹町内では猟友会が出動拒否を決めた先月28日以降、クマの目撃や痕跡の情報が少なくとも9件寄せられています。積丹町民「気持ちは不安、ハンターが出動しないなら。警察のピストルでは対応できない」。猟友会は町に対し、海田副議長の謝罪と駆除現場への第三者の立ち入りを禁止するよう求めています。副議長に謝罪の意思はあるのでしょうか。積丹町議会 海田一時副議長Q.猟友会には謝罪しないですか?「しない」。Q.なぜしないのですか?「僕は悪くない。積丹町で方針を誰が決めるかわからないが、そういう人たちで町民を守るって言えばそれで決まるんです」。「謝罪しない」と断言した海田副議長。問題解決の兆しは見えず、町民の不安な日々が続きます。
(地元猟友会への“パワハラ疑惑”で役場がパンク状態:北海道)
北海道、東北地方を中心に深刻化しているクマ被害。10月30日にはクマ被害対策に関する関係閣僚会議が初めて開かれ、秋田県の要請に応じて自衛隊が派遣されるなど政府も本格的な対応に乗り出している。そんななか北海道・積丹町(しゃこたんちょう)では、町議会の海田一時副議長(74)の地元猟友会に対する“パワハラ疑惑”によって、クマの駆除が難航しているというのだ。この件を最初に報じた「HTB北海道ニュース」によれば、9月27日に海田氏の自宅近くで体重284キロのクマが捕獲され、地元猟友会のハンターが出動。現場にはクマの駆除や運び出しのため、10人あまりのハンターが駆けつけたという。だがその際に、海田氏と面識のないハンターが、海田氏に「誰ですか」と声をかけたところ、海田氏が「誰にモノを言ってるか」と反発。ハンターが安全確保のため現場を離れるように促したところ、トラブルに発展したようだ。同メディアの報道では、関係者の証言として海田氏は、「こんなに人数が必要なのか。金貰えるからだろ。俺にそんなことするなら駆除もさせないようにするし、議会で予算も減らすからな。辞めさせてやる」と発言したと伝えられている。しかし、海田氏本人は同メディアの取材に「『辞めさせてやる』とは言っていない」「僕は悪くない」などと主張し、猟友会への謝罪を拒否。対する猟友会では、海田氏から文句を言われたことで意欲を削がれたハンターもおり、町からの出動要請に応じていない状況だという。全国的にも高い関心が寄せられている“クマ問題”。海田氏と猟友会のトラブルは瞬く間にネットやSNSでも注目を集め、命がけでクマの駆除を行うハンターに盾突くような態度をとった海田氏を批判する声が相次ぐ事態に。さらに日を追うごとに騒動は過熱し、海田氏の個人情報を特定する動きまで出てきている。そこで本誌は31日、積丹町役場にトラブルの進捗状況などについて話を聞いた(以下カッコ内は、担当者)。まず現時点では、海田氏と猟友会の間で膠着状態が続いたままだといい、担当者は「報道にあるとおり、“言った・言っていない”という風に互いの主張にかなり食い違いが生じています。副議長が謝罪を拒否しているといった報道もあることから、事案についての解決が難しい状況です」と説明。また、双方のやりとりの事実関係を尋ねると、「両者に聞き取りを行っていますが、映像や音声が残っているわけではないので、正確な情報が把握できていない」とのことだった。町からは双方にどのような働きかけを行っているかの質問には、「(クマの駆除は)町民の安全を守っていただくことが本来の目的でありますので、猟友会でもそういった理由で任務を受けていただいております。ですので、町民の安全を守ることを優先して通常の活動体制に戻っていただけないかという趣旨の働きかけや協議を続けている最中です」との説明があった。いっぽう、全国的にも海田氏と猟友会のトラブルが知れ渡ったことで、役場で働く職員たちの負担が増しているという。役場には苦情の電話が殺到しているといい、「かなり数えきれないぐらい苦情やご意見が寄せられています」とのこと。あまりの多さに件数を把握することもできていないようで、担当者は「常に(苦情の電話が)かかってきている状況」と語っていた。また、主な苦情内容としては、「副議長に対して『姿勢を正せ』『謝れ』といったご意見だけでなく、ハンターに対して『内容はともあれ、町民が困っているから活動再開してあげてほしい』とのご意見もあります。また町に対しても、『町の方で動いて収束に向かう方法を早急にとってください』と求めるご意見も寄せられております」とのことだった。そうした状況のなか、電話対応に追われる職員が残業することも少なくないようだ。担当者は、「苦情の電話対応に時間がとられてしまい、平常業務ができない部分はかなりあります。その分をとり戻すため、閉庁時間以降に対応せざるを得ない状況もあります」と明かしていた。「海田氏は報じられている発言内容を一部否定していますが、猟友会を怒らせてしまったことは事実でしょう。積丹町では10月に入ってからクマの目撃・痕跡情報が10件報告されており(30日時点)、町民の間で不安が増しています。北海道では秋田県のように自衛隊への協力要請はいまのところ検討されておらず、猟友会に頼らざるを得ない状況のようです。人身被害が起きてしまってからでは遅いので、一刻も早く海田氏と猟友会の間でトラブルが解決されることが求められています」(全国紙社会部記者)「謝らない」と断言していた海田氏だが、町民の命を守るために考えを転換させることはあるだろうか。
(クマにガバメントハンターは有効か、識者「現制度では期待できない」)
全国で相次ぐクマ被害を受けて、政府は30日、関係閣僚会議を開いた。会議では、対策を担うガバメントハンター(公務員ハンター)も議題となった。政府は雇用に関する補助などを打ち出したが、野生動物の管理や狩猟制度に詳しい岐阜大学の鈴木正嗣教授は、現在の制度では活躍を期待できないという。現在、市街地に出たクマに対処したり、増えすぎたシカやイノシシを減らしたりする際には、狩猟免許を持ち、自治体から委託を受けたハンターが出動することが多い。ただ、狩猟免許制度はもともと、趣味での狩猟をする際、銃やわなを安全、適法に使うためのものだ。自身も狩猟免許を持つ鈴木さんは狩猟免許制度について、①野生動物の保護・管理など、公的な鳥獣業務に関わる知識がわずかしか問われない②免許取得後の公的なトレーニングや考査が体系立てられておらず、地域の先輩ハンターの経験則による指導になっている、と特徴を挙げる。「現状は個人の趣味の狩猟しか想定していない免許制度に後付けで公的な被害対策などをかぶせており、ハンターの技能を保証するシステムになっていない」。9月から市街地にクマなどが出没した際に自治体の判断で発砲する「緊急銃猟」が可能になったが、そのガイドラインでも、市街地での対応は誤射による人身事故のおそれなどがあることを明記。「非常に危険な行為を引き受けることを、現に実力を有するというのみで私人に依頼せざるを得ない状況は、本来是正するべきもの」とされている。
(危険なクマ駆除、民間ハンター任せは「異常」)
各地でクマによる被害が相次ぐなか、警察庁は、警察官によるライフルを使用したクマの駆除に乗りだす方針を決めた。主に猟友会のハンターが担ってきた駆除の現場に、警察官も加わる形に変わる。ハンター側からは歓迎の声が上がった。「これまでずっと訴えてきたことだ」。北海道猟友会の堀江篤会長は、警察によるクマの駆除についてそう期待する。猟友会は、狩猟免許を所持する狩猟者(ハンター)による趣味の団体だ。全国組織の大日本猟友会だけでなく、各都道府県や市町村にもある。自治体などから有害鳥獣の駆除依頼を受けた場合、駆除したハンターには一定の料金が支払われる。しかし、実働時間や経費などを踏まえると、「ボランティア同然」の例も少なくない。報酬も十分とは言えず、自分がクマに襲われる危険もある。それでも駆除に協力してきたのは、地域住民の安全を守るという思いからだという。堀江会長は「今後どのように進むのかまだわからないが、警察がクマを仕留めるノウハウを身につけるには時間もかかるだろう。体制が整うまで協力したい」と話す。
(クマ被害「爆撃のようなものでまさに戦争」、「専門部隊を」緊急銃猟も限界:秋田)
秋田県の前知事が取材に応じ、相次ぐクマ被害について「歩いていたら爆撃を受けるようなもの」と表現したうえで、今の「緊急銃猟」制度だけでは対応できないと苦言を呈しました。危機的な状況に陥っているのが秋田県です。今年1月から49件の被害が報告されていますが、そのうち31件が今月に入ってからのものです。秋田県 佐竹敬久知事(当時)「(Q.クマ駆除で行き過ぎた電話にはどう対処?)はい、すぐ切ります、ガチャン」(2023年10月)。今年4月まで県のクマ対策を仕切っていた秋田県の佐竹前知事は、現在の状況をこう表現します。「普通に道路を歩いていて、爆撃受けるようなもの。クマは単純に兵器。まさに戦争だよ。街の中も、駅からすぐの繁華街にも出てる」。秋田県が公開しているツキノワグマの出没マップ「クマダス」。赤いマークが目撃情報ですが、1カ月間で県全体を覆うようになっています。29日、秋田市だけでも100件以上の目撃情報が寄せられていました。29日は福井県内で初めて自治体の判断で発砲する緊急銃猟が行われ、クマ2頭が駆除されました。佐竹氏は緊急銃猟の現在の制度には限界があり、クマ対策専用の部隊が必要だと訴えます。「猟友会も人数少ない。猟友会でなくて警察が業務としてSATのような部隊を作って、駆除とかクマに対する対応をするのが本当。今のところ警察官は拳銃ではどうしようもない。自衛隊もクマを撃つような体制ない。(今は)制度的にも技術的にもできない。警察官の中でそういう部隊を作って業務としてやることが必要」。政府も動き出しました。クマによる被害が極めて深刻だとして、連絡会議に防衛省などを追加し閣僚会議に格上げします。30日、初会合を行う予定です。
(クマ銃猟に抗議して農産物「不売運動」呼びかけ、愛護家の投稿に県人会は反発「秋田産を応援して」)
北海道や東北各県でクマが人を襲うケースが続発し、緊急銃猟が行われる中で、一部の動物愛好家から、「親子グマを射殺するのはありえない」として秋田県などの農産物について「不買運動」ならぬ「不売運動」が呼びかけられ、波紋が広がっている。この投稿は、その後削除されたが、関係者からは困惑する声が上がっている。ある秋田県人会は、「心のない方たちに負けません」として、X上で県産を応援してほしいと呼びかけている。秋田県横手市内では2025年10月22日、親子グマ3頭が横手川の河川敷に居座っていたとして、市がハンターらの協力で緊急銃猟を行って駆除した。全国では4例目だが、秋田では初のケースだった。3頭は、市街地に出没し、近くの横手南小学校が緊急休校に追い込まれたほどだ。ところが、県内在住という投稿者の動物愛好家は、この殺処分はありえないと反発し、青森、岩手両県でも射殺を容認する意見が多くて怖いと漏らし、子どもたちのためにも、子育て中の母親たちが団結して、3県で農産物「不売運動」を立ち上げようと呼びかけた。このSNS投稿は、波紋を広げ、29日にはX上で転載されて、人がクマに殺されるのを容認しているのかと指摘された。ネット上で批判が相次いでいることを受けたためか、愛好家のSNSアカウントは、一時非公開になった。この愛好家は、クマを殺処分するのは、あまりにもかわいそうだとし、投稿で行政当局やハンターなどを罵倒し続けていた。代替案として、クマが出る時期は農作業や散歩をむやみにしない、学校はネットで授業すればいい、などと独自の主張を展開していた。秋田県知事が自衛隊の派遣を要請したことに対しても、疑問視していた。愛好家による「不売運動」が取り沙汰されると、ネット上では、過激な主張に戸惑う声が相次いだ。クマへの気持ちに共感する声も一部であったが、「人が怪我したり亡くなってるのに」「住民の生命・財産・生活の方が優先です」「人間の脅威なんだから即処分が妥当」といった意見が多くを占めている。今回の愛護家投稿に対し、秋田県の関係者からは、戸惑う声が聞かれた。宇佐見康人県議(自民党)は10月29日、「どうせなら東北で作られた電気なども使わないでほしいです」とXで切り出し、こうした投稿は、状況に対する想像力が乏しく口先だけに終わっていると指摘した。秋田での居酒屋探訪などを呼びかけている秋田県人会の1つ「あきたいざたん」は同日、「熊騒動の中、秋田県産品の不買を促したり、秋田の価値を下げるような投稿があるようです」とXへの投稿で明かし、こう訴えた。「私たちはそのような心のない方たちに負けません。秋田から仕入れている秋田アンテナショップや秋田居酒屋飲食店を応援して盛り上げよう!! 」。この投稿は、3000件以上の「いいね」が集まり、苦境にあえぐ秋田を応援しようとの賛同の声が相次いでいる。愛護家のような抗議はどのくらいあるのかについて、秋田県の自然保護課にJ-CASTニュースが取材しようとしたが、クマ対策に追われていて取材対応は難しいとのことだった。農産物販売を進める県の農業経済課は、「不売運動」のような情報は入っていないと取材に説明し、「何もコメントできません」と答えた。今回投稿した愛護家は、その後SNSを公開に戻し、農産物の不買運動ではなく、「不売運動」だったと主張した。自身に対し、秋田から出て行くようにとの声が寄せられているとし、クマを助けたかったのが目的で、投稿で傷付く人がいたとしたら謝罪したいと述べた。今後は、クマについての投稿は控えたいという。
(クマ捕獲1頭1万円、緊急対策で「公務員ハンター」募集:秋田)
相次ぐクマ被害の防止に向け、秋田市は30日までに、クマを捕獲したハンターに1頭当たり1万円の報奨金を支給することなどを盛り込んだ緊急対策を発表した。市によると、現場に出動する猟友会員の報酬は現行の4000円から8000円へと倍増。報奨金1万円については、支給は今年限りで狩猟期間の11月1日~来年2月15日までの捕獲が対象となる。個体数の減少を目的とし、全国のハンターにも協力を呼びかける。そのほか、箱わなの増設などの措置も発表した。秋田市では市街地でクマの目撃が相次いでいる。今月27日には農作業中の女性(81)が襲われ、死亡するなど計3人の被害が出ている。秋田市の沼谷純市長(52)は「事態を災害レベルと受け止め、市民の安全安心を最優先に、この危機的な状況を一日も早く収束させる」とコメント。クマ対策に市民の理解を求めた。同市は迅速かつ安定的な駆除のために「公務員ハンター」を募集・採用することも明らかにした。採用用件は、有害鳥獣駆除に必要な免許の有資格者となっている。公務員ハンターは、長野県小諸市が「ガバメントハンター」として2011年に1人を採用したのが最初。現在は2人いる。同市農林課でわな猟のガバメントハンターとして勤務する佐藤勝弥さん(28)は「猟友会などのハンターさんは、町中で猟銃を撃つ経験がない。行政のなかで判断できる調整役の方がいい」と利点を語った。2025年度のクマによる死者は全国で過去最多の12人。クマの被害対策として自衛隊派遣を受ける秋田県では30日、担当する職員をこれまでの11人に加え、26人増員する人事を発令した。陸上自衛隊秋田駐屯地(秋田市)では同日、隊員約130人と秋田県、地元猟友会による訓練があり、県要望の自衛隊派遣に向け、クマの特性や箱わなの輸送方法を共有した。
(「クマ対策員」を特別職の非常勤職員に任用:長野)
クマの出没が各地で相次ぐ中、長野県は被害防止などの対策を強化するため、専門家8人を31日付けで特別職の非常勤職員に任用しました。8人は「クマ対策員」として人身被害が発生したり、危険が切迫したりしている現場で調査を行うほか、対策について県職員を指導します。県によりますと、クマ対策員にはこれまでも同様の役割を依頼してきましたが、業務に伴う事故への補償などを考慮し、非常勤職員にしたということです。任期は今年度末までです。
(緊急銃猟制度で出動したハンターに“3万円の報酬”:岐阜)
市街地でも相次ぐクマの出没。岐阜県下呂市は、「緊急銃猟制度」で出動したハンターに3万円の報酬を支払うことを決めました。緊急銃猟は、一定の条件を満たせば市町村の判断で市街地でもクマに発砲できる制度で、2025年9月に導入されて以降、岐阜県ではまだ実績はありません。こうした中、下呂市は緊急銃猟で出動した猟友会の会員に一律2万円、その中で銃を扱うハンターには、発砲の有無に関わらずさらに1万円の報酬を支払うことを決めたということです。2025年度、下呂市に寄せられたクマの目撃件数は、昨年度1年間を上回る43件に上り、下呂市は速やかな報酬制度の導入のため、議会の招集を伴わない専決処分で条例を一部改正しました。
(クマ対策、県が強化方針:群馬)
県内でもクマによる人身被害が相次いでいることを受け、県は30日、人里への出没対策や市町村への支援を強化する方針を発表した。狩猟免許の取得に向けた機運醸成のため、山本知事も免許を取得する意向を明らかにした。今年度のクマによる負傷者は、29日までに10人に上り、県が把握する2009年度以降で最多を更新している。県の対策はソフト、ハード両面で行う。ソフト面では、人とクマのすみ分けが目的の「ゾーニング管理」の導入と県庁の体制強化、被害が相次ぐ北毛地域での住民向け緊急研修会が柱だ。ゾーニングは、クマの生息地域と人の生活圏、その間の緩衝地域の三つに区分する方法で、県内1地域で導入・検証する。県庁の体制強化は、狩猟免許・経験を持つ職員1人を捕獲対策専門職員として自然環境課に配置し、市町村への助言・指導を行う。知事と職員による狩猟免許取得チームも設置し、来年度中の取得を目指す。銃猟やわな猟の免許を想定している。知事は定例記者会見で、「必要な時に現場に立てる知事になれるよう頑張りたい」と話した。ハード面では、荒廃した里山の整備と、クマの移動経路となる可能性がある河川林の伐採に取り組む。里山整備では、やぶの刈り払いの経費を市町村に支援する。河川林の伐採は、北毛地域を中心に進める。関連経費は、県議会第3回後期定例会に提出する補正予算案に計上し、冬眠明けのクマの活動が活発化する春頃までの実施を目指す。
(クマ目撃件数過去最多更新、初の「人身被害防止強化期間」に:宮城)
宮城県内のツキノワグマの目撃件数が29日、1666件に達し、年度別での過去最多件数を更新したことが、県への取材で分かった。相次ぐクマの出没と人身被害を受け、県は7月末から続く「クマ出没警報」を11月末まで延長するとともに、初の「ツキノワグマ人身被害防止強化期間」(~11月末)を設定し、注意喚起している。県によると、4月1日からの目撃件数は1666件で、過去最多だった2016年度の1642件を上回った。県内の人身被害は4件確認されており、死亡事案もあった。目撃件数も急増しており、10月21、22日には仙台市中心部の大町西公園駅付近(同市青葉区)にも出没した。県の担当者は「山にエサとなるブナの実などが少ないことで、クマがエサを求めて行動範囲を広げており、人身被害のリスクが非常に高まっている」と話す。県は目撃情報に注意するとともに、クマが潜む可能性がある河川敷の藪(やぶ)に近づかないよう呼びかけている。山に入る時にはリスクがあることや、クマのエサとなるようなものの管理に気をつけるよう促している。朝夕に出没する傾向にあることから、この時間帯には行動を避けたり、ゴミを放置したりしないなどの対策を続けることも訴えている。クマの目撃件数の急増などを受け、県内では大崎市、色麻町、加美町が独自に「非常事態宣言」を発出している。
(専門家派遣、熊好物の果樹伐採を:福島)
「熊を寄せ付けるので切った方がいい」。30日に福島市在庭坂地区で実施した県の専門家緊急派遣事業では、委託を受けた合同会社「東北野生動物保護管理センター」(仙台市)の今野文治主席研究員が、熊を引き寄せる柿や栗などの「誘引木」の伐採を地元住民に推奨した。持ち主らと協議した上で今後、県が伐採を支援する方針。今野研究員によると、たわわに実った柿は熊の好物。落果した後は熊にとって「楽に食べられる」餌になる。「誘引木」のうち、収穫予定のない木や集落に近い木などを選び、早急に伐採すべき木として印を付けていった。ごみ捨て場も見て回った。生ごみなどは回収日に出すように住民間で徹底するなど注意点を確認した。花火による追い払い方法の指導もした。「熊は渋い柿を食べない」「猿のいる場所に熊は出てこない」といった口伝は、科学的根拠に基づかない情報だとして住民の認識を改めながら歩みを進めた。市によると、300件を超える市内での熊目撃件数のうち、在庭坂地区周辺が40件ほどを占める。30日も住宅から数十メートルの木の下で熊のふんが見つかった。参加した庭塚北部区長の阿部良重さん(67)は在庭坂では住民の高齢化が進み、実がなっても収穫されない木が多いと指摘する。その上で「外に出るのも怖いと感じる住民がいる。収穫も伐採も難しい場合があり、県が支援してくれるのはありがたい」と述べた。福島大食農学類の望月翔太准教授(野生動物管理学)によると、熊は人間と遭遇した場合、顔周辺を狙ってくる傾向がある。かがんでうずくまり、両手を頭から首にかけて抱え込む防御姿勢を取るよう呼びかけている。望月氏は「人の熊慣れ」が原因で、山林に入って負傷するケースが多いと指摘。望月氏は大きなけがを負わないために「入山する前に爆竹を鳴らしたり、火薬銃を持参したりするなどの対策を徹底してほしい」と警鐘を鳴らしている。
(止まらぬクマの出没と人的被害、広がる恐怖・社会機能はマヒ)
クマ出没による被害が全国的に広がる中、学校やスーパー、民家など人口密集エリアの施設や敷地内に入り込み、人に危害を加えたり、居座ったりする深刻な事案が相次いでいる。人的被害だけでなく、社会生活がかき乱され、機能不全を引き起こしている。岩手大学(盛岡市)では、クマ出没の影響で28日午後と29日の終日、全学部の講義を休講にした。構内でクマ出没が確認された後、行方が分からなくなったためだ。現場は盛岡駅から北に約1キロの市街地。市や大学によると28日正午過ぎ、学生から「キャンパスにクマがいる」と目撃情報が寄せられた。市職員や警察が現場に駆け付けると、すでにクマの姿は見当たらなかったが、様子を撮影していた住民の映像などにより体長1メートル程度のツキノワグマと判明した。周辺ではその後、クマが逃げ去ったという目撃情報がなく、依然として大学構内にとどまっている可能性があることから、翌29日も終日休講とせざるを得なかった。休講期間中、大学関係者は「もう潜んでいないと考えられる状況にならなければ講義の再開は難しい」と苦渋の心境をにじませた。クマは、29日朝にも再び構内で姿が確認された。ただその後、警察や行政はクマが現地を離れたと判断したため、講義は翌30日から再開した。周辺では、直前の27日夜から28日にかけても出没騒ぎがあったばかりだった。27日夜のケースでは、市街地にある河川敷で親子とみられるクマ2頭が目撃され、その後、近くの民家の木に登るなどした。28日になり、そのうち子グマとみられる個体が岩手銀行本店の地下駐車場に入り込んだ。同行は市中心部の官庁街にあり、岩手大からも2キロほどの近距離にある。子グマは約3時間半にわたり駐車場に居座ったが、麻酔の吹き矢で眠らせられて捕獲された。市によると、相次ぐクマの出没に、住民らからは「怖い」「情報をもっと手厚くしてほしい」といった問い合わせや要望が相次いだという。秋田県でも、秋田大学(秋田市)に25日、敷地内にクマがいるとの目撃情報が寄せられ、大学や行政、警察が対応に追われた。大学によると、タクシー運転手が大学正門からクマが侵入するのを目撃して通報。その後、クマがフェンスを越えるなどして学内外を出入りしているのが確認された。休日だったが、構内にはサークル活動の学生や、業務につく職員がいたため、すべての活動を中止させ、校内放送で1時間おきに注意を呼び掛けるなどした。大学では、県による「ツキノワグマ出没警報期間」の11月30日まで、遅い時間の授業のオンライン化や課外活動を中止するなどの対応を取っているという。また、大学周辺ではこれに先立つ10月15日にもクマが出没。会社員の60代男性が襲われ、顔や腕を負傷して病院に搬送されている。一帯は秋田駅から北東に約1・5キロの住宅街で、クマ出没の懸念が周辺住民らを脅かしている。北関東でも発生した。群馬県沼田市で7日、体長1・4メートルほどのクマの成獣1頭がスーパー「フレッセイ沼田恩田店」に侵入し、客らを相次ぎ襲った。午後7時半ごろ、目撃した人が「店内の客に覆いかぶさっている」と110番通報。客2人が負傷し、そのうち、両腕をひっかかれるなどした70代男性が病院に搬送された。クマはその後、店外に逃げた。このスーパーは住宅やホームセンターなどの店舗が点在する場所に立地している。31日午前には、新潟県阿賀野市で建設会社の社屋兼倉庫にクマが侵入し、倉庫内部にとどまり、5人の社員が避難している。環境省によると、今年度のクマ被害による死亡事例は過去最多の12件(30日現在)。そのなかには人の生活圏や人口の集中するエリアで起きた事案も複数ある。27日の岩手県一関市の事例では、67歳男性が自宅の敷地内で襲われ、同県北上市では16日、露天風呂を清掃中の60歳男性が襲われた。7月4日には同市の民家に侵入したクマが、住民の81歳女性を襲撃。いずれの被害者も亡くなった。また、同月12日、北海道福島町では新聞配達中の52歳男性が襲われて亡くなっている。
(小中学校に保護者の送迎を求める緊急通知、臨時休校する学校も:秋田)
秋田県内でクマによる人身被害や目撃情報が相次いでいることを受けて、21市町村の教育委員会が小中学校に対し、保護者による送迎を求めるよう伝えたことが28日、県教委への取材でわかった。県教委は15~24日、全25市町村教委を対象に、過去に地域にクマが出た際、どんな対応を学校に求めたかなどを尋ねるアンケート調査を実施した。県教委による同調査の実施は初めてという。調査結果によると、学校側に求めた対応として「部活動や校外学習の制限」をしたのが20市町村、「教職員が引率して集団下校」をしたのが6市町村だった。関係機関との連携については「警察に見回りなどの協力を依頼」をしたのが16市町村、「通学路やスクールバスの停留所などで市町村職員による見回り」をしたのは11市町村に上った。「クマの出没状況の共有」は全市町村で行っていた。この他の対応では、「学童保育施設まで児童をスクールバスで送迎」(横手市、鹿角市)、「スクールバスの経路を変更し、自宅近くで下ろす」(北秋田市)などがあった。県教委は、クマの人身被害が相次いでいることや、2023年10月に中高生がクマの被害に遭ったことから、今月15日に全市町村教委に対し、屋外活動の制限などを求める緊急の通知を送付した。県教委保健体育課の菊池勇拓チームリーダーは「各市町村の危機意識が高まっている。市町村教委で対応できないことがこれから出てきた際は、県教委として支援することを検討したい」と話した。26日に警察官がクマを目撃し、立ち入りが規制されている秋田市中心部の千秋公園付近では、28日もクマの目撃が相次ぎ、付近の学校では臨時休校とするなどの措置を取った。秋田中央署によると、午前4時50分頃、公園近くの同市千秋矢留町の民家で住人の女性が敷地内にいるクマを目撃。公園北側の市立明徳小では午後0時20分頃、同小の教諭が、敷地内のグラウンドでフェンスの上を歩くクマを目撃した。クマは公園方向に立ち去ったという。同署によると、この日は公園付近で体長約1メートルのクマが複数回目撃されているが、同じ個体かどうかは分かっていないという。明徳小はこの日から31日まで安全確保のため休校とした。このほか、公園に近い市立保戸野小や市立秋田東中は、児童・生徒の送迎を保護者へ依頼した。保戸野小の小野寺純也教頭は「学校の敷地内での目撃など、危険性が増すことがあれば休校も必要になる」と危機感をあらわにした。
(クマ出没マップで見る住宅街や学校との近さ、今年度の目撃状況は?)
クマによる死者が過去最悪を記録し、人身被害も最悪ペースで増えている今年度、クマはどんな場所で目撃されたり、痕跡を残したりしているのか。都府県がまとめた出没データを「クマ出没マップ」にまとめた。マップに掲載しているのは、クマが目撃されたり、フンや爪痕といった痕跡があったりした場所の位置。都や県などがまとめているデータを朝日新聞が集約した。ただ、岩手県は人身被害があった場所のみで、目撃や痕跡のデータは公表していない。出没があった地区は公表しているものの、緯度経度までは公表していない県もあり、そうした場合はデータなしとした。また、九州地方や千葉県、四国の一部にはクマは生息していないとされる。出没マップは、人口密度が高い「人口集中地区」や、小中学校から100メートル以内で出没があった場所を確認できるようにした。クマは、山間地から続く緑地や川沿いを伝って、人間の生活圏に近づいているとみられる。環境省によると、今年度の人身被害は、過去最多だった2023年度とほぼ同じペースで増加。特に死者数は過去最悪になった。月別でみると、例年、9~11月に多くの人身被害があり、23年度には10月だけで73人が被害に遭っていた。今年度も似たペースになっている。クマの出没数は東北地方が多く、今年度は過去5年間で最多ペースだ。ただ、東京都や関西地方でも出没は確認されており、市街地近くで目撃された例も増えている。
(クマ駆除の新制度《緊急銃猟》にハンター大激怒の理由:野田 洋人)
連日クマによる人的被害が全国で相次ぐ中、その抑止策として新たに運用が始まった制度がある。「緊急銃猟」制度だ。鳥獣保護管理法の改正により、今年9月から市街地や農地など人の生活圏にクマなどの野生動物が出没した場合、市町村長の判断の下、猟銃を用いて捕獲を行えるというもの。現在、各自治体では同制度のマニュアル策定、および緊急猟銃に協力してもらえる人員の確保に動いている。いざという時に、速やかに発砲許可を出すことで、駆除までの時間を短縮できるという触れ込みだが、実際はどうなのか。当事者である猟師たちに詳しく聞くと、意外にも冷ややかな声が返ってきた。あるひとりの猟師が語った、緊急銃猟制度に対する「本音」をお届けする。国内でも緊急銃猟制度を利用した駆除がようやく始まりました。この新しい制度でどのような効果が得られるのかなど、現段階では誰にも判断はつかないと思います。制度が変わっても現場でやることは同じです。通報を元に出没した個体を確認し、危険が及ぶ可能性があればハンターを呼んで駆除する。それだけです。緊急銃猟では役所の担当者が撃てる、撃てないなどの判断をするのですが、その場で決められず関係各所に電話して相談を仰ぐばかり。マニュアルなどが整備されていない中、どこでどう撃てば安全を確保できるのかなど彼らには判断できないので時間がかかるのはこれまでと同じです。ようやく発砲許可が出て、我々が撃つとしても、熊が移動して撃つことができなかったりすることもありますし、発砲後に安全確保に不備があるとして警察が問題視すれば猟銃を取り上げられてしまうことになります。長い時間とお金をかけて免許を維持してきたのに、皆のためだと出動した駆除で資格が失われる可能性がある。そんな馬鹿げたことに気持ちよく協力などできません。これまでと違い警察の許可なしに役所の判断で発砲許可を出せるということですが、実際には警察が現場で発砲許可を含めて実権を握ることになります。ですから、警察にとっては発砲の責任を自治体に押し付けることのできる使い勝手の良い制度なのだと考えています。私自身も地域に住む住民です。地域の安全を守ることができるのであれば喜んで協力をしたいです。しかし、役所も警察もいつの間にか住民たちもが、熊の駆除は猟友会の役目だと思っていることに抵抗があります。私たちは本業もあるし、単なる民間人であって、自分の趣味で鳥やウサギなどを撃っているだけの存在です。罠にかかった熊を殺すために許可を取ったわけではない。一方的な殺害は後味の悪い思いが残るだけです。そんなことをするために我々がいるのではありません。熊撃ちに関しては本場の東北であってもわずかな数の経験者しかいません。使い物になるのは会員50人に1人いるかいないかです。10年経験しないとライフルは持てませんし一人前のクマ撃ちになるためには実際の山での経験値というものが大きく関わってきます。危険だから山には行きたくないなどという会員がいることは憂慮すべき事態なのです。
(なぜ猟友会の“クマ駆除拒否”が頻発するのか:野田 洋人)
「熊を殺すために許可を取ったわけではない。一方的な殺害は後味の悪い思いが残るだけです。そんなことをするために我々がいるのではありません」。全国で相次ぐクマによる被害。行政、警察、そして地域住民たちが頼りにしているが猟友会による駆除だ。しかし、当の猟師たちの中には、その風潮に疑問を投げかける者も少なくない。今回、取材に応じてくれた猟師もそのひとりだ。熊の駆除の本来あるべき姿とはどういうものなのか、猟師の“生の言葉”から辿っていきたい。最近の会員の中には箱罠に入った熊を殺して、その数を誇ってるような質の悪い者もいます。そういう人は、私に言わせると熊撃ち猟師ではないです。箱罠に入った熊は目が血走り、口から泡を吹き出して檻を揺らして恐怖心から大暴れします。そんな熊を安全な場所から撃つことは心理的に非常に大きな抵抗があります。あまりに酷く、一方的でフェアではまるでない。それを嬉々として撃って、殺して、まるで自分の手柄のように吹聴している輩もいる。山の中で熊を追っている身からすると、そんなことをするために免許を取ったのではないと強く言いたいのです。駆除に関する私の中の結論としては、山の中に関しては猟友会が受け持ちますが、市街区域に出てきた熊に関しては警察なり自衛隊など国や行政に関わる連中が駆除をすべきだと考えています。発砲に関わる許可を出すことのできる立場の人間が撃てばいいのです。何かあった時だけ我々を都合よく利用するのだけはやめてもらいたい。そういう考えが透けているので全国で猟友会の理解を得るのが難しくなるのです。明らかに増えている熊に関しては、ただ撃って殺すだけではなく、どうして里に降りて来ているのか、その根本を考えるべきです。なぜ増えているのか、それは餌が豊富にあるからです。では今年は餌がないから出てきているのか。いや違う。以前も凶作はあったが、ここまで出てくることはなかった。山自体が熊の頭数増加を吸収できなくなったのです。山の力が弱って来ているのだと考えています。なんでそれが変化したのか。気候変動など色々なことが考えられるが、それは責任転化の発想だ。人が自力で対策出来ることを考えなくてはならない。私の考えでは山の管理が行き届いていないからだと思う。一度でも人の手の入った森はしっかり管理をしなくては荒れてしまう。東北三県は全国でも人工林の多いところです。それだけ人の手が入り、商売のために多くの開発が行われてきました。売れるとなれば自生していた広葉樹林を広く伐採して針葉樹を植えます。もちろん針葉樹には熊の餌になるものはありません。結果、広葉樹が減り続け、カネになる針葉樹が増えることとなりました。山の中に道路や細かな林道が通り、特にアクセスの良いエリアに人工林は集中します。熊の縄張りが産業のために圧迫されているのです。県知事も林業は県の看板産業ですから、その点は指摘してきませんでした。産業を潰すことになるからできないのであれば、せめて放置されている私有林の管理をしっかりと徹底したらいい。山は国有林と私有林に大きく分けられる。国有林はある程度は管理されている。だが私有林の方はバラバラだ。中には固定資産税を支払うばかりで自分の地所がどこなのかを知らない人も多い。世代が変わればその傾向はより強まる。放置され荒れた森林に、熊の餌になるような広葉樹を植樹すればいい。特に里に近い放置林は所有者を見つけ徹底的にやるべきだ。擬似的であっても時間がかかってもおカネがかかっても、本来の森の姿に近づけるしかないのです。里に住み着いてしまった熊については可哀そうだが駆除するしかない。山の中に帰ってもらえばいいという考えもあるのかもしれないが、里で育った熊が山で餌を取れますか? 縄張りの主にすぐに追いやられ、餌をとれず餓死するか、殺されてしまう。里に出てくる熊の総数を減らさない限り、被害は出続けることになる。人を襲った熊は一刻も早く駆除すべきです。それはもう絶対だ。
(「自衛隊で解決できるレベルじゃない」秋田県のベテラン猟師、怒りの指摘:野田 洋人)
自宅敷地に、通学路に、いつもの散歩道など、これまでいるはずの無い、来るはずがないと思われていた市街地にも次々と熊は姿を表す。いつ、どこで出没するのか、どれだけの死傷者が発生するのかなど想定できない事態はまさに新たな《災害》と呼ぶに相応しい。「里に出てくる熊は縄張りから追い出された弱い個体。雌や子熊が多いが、雄熊であっても争いに破れた熊です。箱罠にかかって駆除される熊はそういう弱い個体なのです」。取材に応じた秋田県のべテランの熊打ち猟師はこう話す。だが、弱い個体であったとしても、人間が“弱い”以上、やはり脅威になりうるのだ――。以下は、積極的に熊との関わりを持つ、猟友会の会員である猟師が克明に語ってくれた“実情”である。弱い個体であってもさらに弱い人間には脅威となります。大型の強い個体は餌の豊富な奥山の広い縄張りを独占していて、人の目に触れることは滅多にありません。足跡や木肌についた痕跡でしか判断できませんが、今もそのような大型の熊はいます。少し前の話になりますが私が奥山近くで遭遇した熊は、毛の色、首周りの筋肉のつき方、額が出っ張った顔つきもよく知られたツキノワグマとは明らかに違いました。同じ種なのかもしれないが別の生き物ですよ、あれは。そのような大型の熊は臆病というか、慎重な性質です。我々が銃を持って近づいても先に気がついてジッと動かずにやり過ごしてしまう。本来の熊の性質は無用な争いを好まない、そういうものなのです。凶作であることは先ほど述べましたが、奥山は凶作でも里に近い山中にあるトチやクルミ、クリには実が付いている場所もあります。過去にも凶作年はありましたが、奥山のナラやブナの実が駄目でもその下方に自生しているドングリは豊作になるなどバランスがとれていました。でも、今年は両方とも不作です。大型の強い個体は広い縄張りを持ち、そこで餌を確保できます。それ以外の個体は山の奥の方から順繰りに追い出され、山を下りて里近くに出てきてしまう。里にはゴミも畑の作物もあり、冬場でも物置には何かを貯蔵しているし犬の餌も置かれていたりする。山よりも楽に餌にありつくことが出来ます。そうなると里を餌場とする熊が住み着くことになり、そこで子を産み繁殖します。一度でも里に居着いた熊は決して山には戻っていきません。すでに秋田県内ではハイペースで駆除が進み、すでに1000頭を超えているということですが、とても足りてはいないと思う。いくらでも殺せば良いという意見なのではない。想定数より遥かに多くの熊が生息している実態を国が真剣に認識をして欲しいのです。専門家は電子チップを埋め込んで熊の行動半径を調べたり、生息数などの調査をしていますが実態とは大きく離れていても確認しようがありません。チップをつけられた熊は奥山に生息している大型の賢い熊ではありません。他の熊の縄張りに侵入できない行動半径のそれほど広くない弱い個体なのです。専門家がいくら知恵を絞っても奥山には近づけず、熊の正確な生息数すら導き出せないのです。私も研究者によく話をしますが、彼らは真面目で礼儀正しい。でも、想定の範囲内で事を理解しようとして私の意見を聞かないような気がする。熊は山に生息するものであって、環境次第でいくらでも順応していく。なぜ、増えたのか、どうしていけばいいのかなど建設的な意見を言う専門家は今のところ見当たらない。原因を正していかなければ熊の騒ぎは毎年起きますよ。そのことを専門家も国も見ないようにしているとしか思えないんだ。
(クマ大量出没でゴーストタウン化まっしぐら:野田 洋人)
全国で熊の人的被害が止まらない。目撃情報は日々更新され、熊による被害事例が例年にないペースで増加の一途を辿っている。10月15日時点での熊による今年の死亡者は全国で7名、怪我人を含めると被害者は100名を超えている。単なるニュースとして消化する都会の住民に比べ、日常生活において熊の存在を嫌でも意識せざるを得ない地域に住む住民にとっては、熊の目撃情報は無機質な情報ではなく、日々の生活に影響するダイレクトな恐怖などの感情を伴うものでもある。国内でも有数の熊の生息地を抱える秋田県。今月中旬にはJR秋田駅にほど近い秋田大学近くでも人的被害が報告され、県知事公舎付近でも建設中の住宅で熊の居座りが確認されている。熊の本来の生息域から離れた市街地でも目撃情報や被害情報が続々と報告されていることを受け、県知事は10月14日の記者会見で「県民の日常生活に支障をきたしており危機的かつ緊急事態だ」と、文字通り尋常では無い危機意識を見せた。しかし、肝心の対策は狩猟者増加の後押しや箱罠の設置を増やすことに終始しており、従来の対策の域を出てはいないようだ。「緊急銃猟」制度は開始されたが、発砲までのハードルが依然として高く、その効果は実感されていない。県や市の担当課は懸命に被害が出ないよう各所に働きかけてはいるが、その努力は日々報告される熊出没の現実には追い付いてはいない。きりたんぽ発祥の地として知られ、世界文化遺産にも登録された大湯環状列石を擁する秋田県東北部の鹿角市。この地は県内でも常に熊の脅威にさらされてきた地域でもある。近年は山域の開発とともに登山やキャンプ、釣り人など多くのレジャー客を集める地域としても名を知られている。一方で熊による人的被害にも事欠かない。'24年5月にタケノコ採りの最中に熊に襲われた男性の遺体を搬送する際に警察官2名が襲撃されたことはまだ記憶に新しい。'12年には冬季閉鎖中の八幡平熊牧場からヒグマ6頭が逃げ出し従業員2名が襲われ死亡する痛ましい事件が発生している。'16年には「スーパーK」と呼ばれた熊により4人の犠牲者が出た。1頭は駆除されたものの同地区では複数の人的被害が続いた。人に危害を加えるスーパーKは1頭だけでない。今も山中に生存し繁殖を繰り返しているのだ。続出する熊出没情報を受けて県知事が口にした「日常生活に支障を来たす危機的な状況」とはどんなものなのか、熊の出没の多い鹿角市大湯地区の現状をレポートする。本取材は学者や専門家ではなく地域に居住する人を対象とした。机上の研究ではなく肌感覚で熊の存在をどのように捉えているのかを中心に聞き取りを行った。十和田湖への観光の玄関口に位置する大湯温泉は開湯800年の歴史を持つ県内有数の温泉地である。周囲は山々に囲まれ、大湯川と並行するように国道103号線が通っている。ここは歴史ある温泉地として華美ではなく落ち着いた風情を求める多くの観光客を集めてきた。過去、何度か立ち寄ったことはあるが今回訪ねると人の気配があまりしないことに気がついた。国道には車は走っているものの集落内には人の姿が見えない。本来であれば散歩する住民や食料の買い出しに出る住民の姿があるはずだ。ところが下校時間帯になっても子供の姿も確認できない。緑豊かな公園に向かうも誰一人として姿は見えなかった。まるでゴーストタウンのような光景だが、大袈裟ではなく熊の出没に怯える地域では現実に起きている状況でもあるのだ。コンビニエンスストアの駐車場で地元の主婦に声をかけた。高校生の子供を持つ主婦はこう話してくれた。「ほとんど毎日のように熊を見たという話を耳にします。親同士のSNSの情報の方が早いですし、秋田県のクマダスよりも正確です。登下校の時間帯は熊のよく出る時間帯と重なっています。これまでは子供に自転車を使わせていましたが、今は無理をしてでも車で送り迎えをしています。週3回は学習塾の送り迎えもしなければならず夫と交代でなんとかやりくりしています。先月バス停で待っていた同級生が熊に襲われそうになりました。今の熊は昼間でも出てくるのですよ。栗がそろそろ終わるので少しは熊の出没が減ると思うのですが、冬眠前の時期です決して油断はできないのです」。不安げな表情で答えてくれた。ちなみにその店舗近くでも熊は何度も目撃されているという。
(「どこにでもクマがいる日常を理解できますか」秋田県民の憂鬱:野田 洋人)
国内でも有数の熊の生息地を抱える秋田県。本来の生息域から離れた市街地でも目撃情報や被害情報が続々と報告されていることを受け、県知事は10月14日の記者会見で「県民の日常生活に支障を来たしており危機的かつ緊急事態だ」と、文字通り尋常では無い危機意識を見せた。いったい日常生活に支障を来たす危機的な状況とはどんなものなのか、熊の出没が特に多い鹿角市大湯地区の現状をレポートする。なお、本取材は学者や専門家ではなく地域に居住する人を対象とした。机上の研究ではなく肌感覚で熊の存在をどのように捉えているのかを中心に聞き取りを行った。秋田県鹿角市大湯地区にある地元旅館の従業員は、剥き出しの危機意識をこう語ってくれた。「毎年、クマ騒ぎはあるのですが今年はひどい。栗と柿の木は伐採しました。それでも敷地近くに糞や足跡は毎日確認しています。怪我のないようお客様には出歩かないで館内にいるようにお願いをしています。とくに夜間は熊の多い時間帯です。警察のパトロールは増えていますが、どれだけ効果があるのか疑問です。夕食後に酔い覚ましに出歩かれて遭遇することもありますのでお客様の被害のないよう祈るだけです。お一人でも被害が出れば営業できなくなりますから」。住宅地で送迎中の高齢者施設のドライバーは気弱な表情を見せる。「毎日のように熊は見かけます。これまで見なかった住宅地にいますし、路上だけでなく塀の上や木に登っていたりと、どこにでもいる感覚です。はっきり言って怖いですよ。都会の人には分からないかもしれませんが、そういう状態が今では日常になってしまいました。利用者をお迎えする時も車両の前後左右を見て熊の有無を確認するようにしています。万が一のためにナイフと棒を携帯してますよ。襲われることを頭に入れて行動するようにしています。そうならないことを願うばかりですが……」。杖をつきながら台車に家庭ゴミを入れたビニール袋を載せゴミ回収場所へ運んでいる高齢者に「こんにちは」と声をかけた。「うっ、熊が出たかと思った。あんた黒い服着ているから間違われる。命が縮んだよ」ゴミ出しを手伝うと男性は「これまでは近所の人にゴミ出しをお願いしていたが今は自分でやるしかない。車に乗れないので買い物はお願いしているが、不便でならない。自宅の木は切ってもらった。草刈りもやってもらっている。いつまでもこんな毎日では年寄りには辛い」と、うなだれた。人の姿を求めて民家の間を走ると、杉の人工林を背にした畑で作業をしている男性を見つけた。この土地に住んで60年以上という男性は気丈な素振りで語ってくれた。「今年の熊はいつもと違う。これまでは山の近くでしか見ることがなかったのに、家のすぐ近くにいる、車庫にもいるし、集落内の道を堂々と歩いている。大声出しても、爆竹鳴らしても逃げもしない。毎年楽しみにしていた30年物の栗の木は泣く泣く5本とも切ってもらった。近くにある柿の木はうちのではない。ここらでは柿は少し食べるだけであとはそのまま残してしまう。今朝、その柿の木に熊が2頭いたよ。朝夕の熊が出る時間帯はなるべく家から出ないようにしているし、今年は昼間でも出るからほとんど家にこもっている。仲間の家で飲むのが楽しみだったがそれもできね。いつ熊が出るかわからない。まるで檻の中で暮らしているようなもんだ。やることなくて動かねもんだから足腰が弱ってきた。うちの妻に『行くな』と言われているが、運動を兼ねて畑で熊の食わない大根と葉物野菜だけは作っているよ」。「家に上がるか」と招かれたその男性の家で同世代の友人呼んでもらった。製材所に勤めていた男性は子供の頃から山が遊び場だった。「長年、ここに住んでいるがこんなに熊が出てくるのは初めてだ。家族に言われてきのこ採りに行くのは諦めた。周辺の草刈りはしているが、今年の春に納屋の扉を壊して中に置いてあった米を食べられた。そしたら、先月は修繕したところをまた壊して備蓄してある米と犬の餌に加えて洗濯洗剤まで食べられた。あんなもの食べて大丈夫なのか。どれだけ腹を減らしているのか。以前の熊はこっちが大声出したら逃げたが、今の熊はいくら騒いでも無視したまま平然としているんだ。昨日は玄関先にうんこの土産を残していった。栗の実は早くに全て取ってしまったが、それでも何頭ものクマが毎日のように見回りにくる。この辺りも空き家が目立ってきた。年寄りばかりになって子供など数えるほどしかいない。里の集落が奴らの棲家になってしまったということなんだ。対策はゴミの管理に草刈りや実のなる木を切るくらいしかない。役所に言われたことを全部やったがそれでもクマは来る。このまま我慢するしかないのか」。一通り話したきり、黙ってしまった男性。沈黙の中、お茶受けに知人から分けてもらったという旬のナラタケ(サモダシ)と天然椎茸をいただく。天然物のキノコ類は日常に口にしている栽培物とは香りも歯応えも違う。噛み締めると鼻から抜ける香気には驚くほどだ。山の幸は山間に住む者の特権なのだろうが、その権利すら脅かされている。
(今年のクマがいつもより“イライラ”神経質になっている理由:野田 洋人)
秋田県と青森県にまたがる十和田湖。同地の観光の玄関口に位置する大湯温泉は開湯800年の歴史を持つ県内有数の温泉地である。ここは歴史ある温泉地として華美ではなく落ち着いた風情を求める多くの観光客を集めてきた一方、熊の出没が多いことでも知られる。「長年、ここに住んでいるがこんなに熊が出てくるのは初めてだ」と住民たちは口々に言う。熊の出没に怯える地域では今、現実に何が起きているのか――。秋田県大湯地区で暮らす70代の男性に話を聞くことができた。この男性は年間を通じて山に入り、春は筍を、その後は様々なきのこ類を採って友人たちに振る舞っているという。昭和40年代に狩猟免許を取り、本業の傍ら付近の山々に入ることを続けていた。還暦を迎え体力の衰えを感じ狩猟は辞めたがそれでも山に入ることは継続している。専門家ではないが経験から導き出される深い知識には驚かされた。以下にできるだけ要約する。私が入る山は登山客など決して来ないところです。これまで熊とは何度も出会ってます。もし、やられたら自己責任と考えてます。怖いけれど、これが私の習慣だし楽しみは山にしかないからやめらんねぇな。季節を通じて山は美味しいものを沢山くれます。今年は夏の大雨で山の中の沢沿いの地形が変わってしまった。夏場のキノコは異常な暑さと大雨でほとんど全滅だった。どんぐりもブナも胡桃もあまり実をつけていない。ナラクイムシにやられてナラの大木が何本もダメになっている。強いはずのブナも枯れている。広葉樹の実が成らないと獣たちが困るな。餌がないからイライラしているんだ。熊も怖いが猪も怖い。猪は大きな群れで動いていて、いきなりこちらに突っ込んでくる。転ばされたこともあったよ。熊も猪も頭数は明らかに増えている。ただでさえ少ない餌を互いに奪い合っているので生存するのに必死なんだよ。おまけに最近は人工林の切り出しが多い。そうなると車両が多く山に入り、騒音と木材を運ぶ林道が作られてさらに熊を追い込むことになる。今年のような大雨地形が変わってしまって熊も混乱しているんだ。いつもの場所に餌がないから余計に神経質になっている。決まった習慣で活動している熊にとっては大問題だ。山で餌を取れないので里に降りてきたばかりの熊は、里での環境にかなり神経をすり減らすことになる。里には山にはない騒音や家に人に車に色んな匂いなど山中とは全くの別環境に緊張する。だから里にいる熊は山の熊よりも気が立っている。事故が多いのはそういった神経を尖らせた熊が多いのだと思う。本当はもっと臆病な動物だが環境がそうさせているのだろう。山と違って里には熊の食べ物がたくさんある。米、蕎麦、りんごや栗、柿、畑には食い物がいくらでもある。夏場のとうもろこしなんて大好物だ。コメも精米すれば、その匂いが好物だから釣られてやってくる。奴らは常に腹を減らしているから餌を探して匂いを嗅ぎつけどこにでもやってくる。畑も家の中も倉庫も畑もゴミ箱も奴らにしてみたら同じことだ。誰かの所有だなんて事は考えね。自分の餌場となるとそこに執着するから出会い頭に人間がいたらやられることもあるし、一度でも人間を襲ったクマはそれを学習する。今度は人間が餌になるということだ。大型で強い熊は奥山で条件のいい広い縄張りを持っている。弱い熊になるほど、里の方に追いやられる。一度でも里に降りてきたら他の熊の縄張りがあるので山には戻れない。里の近くで巣を作り、子を育てそこからエッサホッサと里に出てくる。里で生まれた小熊は山での移動の仕方も餌の取り方も知る術がない。だから里で餌を取り、遊び、活動し繁殖することになる。針葉樹林には冬でも雪が積もらないので暖かいからそこに居着く。秋田は人工林(針葉樹)が日本一多い。道路脇、市街地近くの伐採しやすい場所はほとんど人工林だ。そこにジッといるわけだ。山を知らない人には熊がどこにいてどこを移動しているのかなど分からないよ。私も熊のことを知っているつもりだったが、それでも今年の熊は違うな。気が立っているよ。山中でも木を揺すぶったり、吠えて威嚇されることが多い。これまでは、こちらも動きを止めて一服していれば安心できた。でも今は違う。熊鈴なんて何の効き目もない。自分の考えでは熊が寄ってくると思っている。拡声器を使って音を鳴らせば大丈夫だと言うのは昔の話だ。余計に刺激してしまう。キャンプの人も登山の人も食べ物持ってくるだろう。熊の鼻はすごく効くんだ。弁当の匂いに寄せられて腹を減らした熊は必ずやってくるよ。自分は水だけで食糧は絶対に持っていかね。匂いのする甘いドリンクもダメだ。はちみつレモンってのがあったろ。あんなの持ってきたら自殺行為だよ(笑)。熊のいる山では匂いのあるものを持ち込まず、音を立てずにゆっくり動くことしかない。
(「もしクマと遭遇したら…」山のプロが実践している《本気の対処法》:野田 洋人)
国内でも有数の熊の生息地を抱える秋田県。なかでも熊の出没が相次いでいる鹿角市大湯地区の現状を調べていくうちに、地元民から「今年のクマは例年以上に神経質になっている」との声を聞くことができた。もはやこれまでの常識は通用しない。では、運悪くクマに出会ってしまったらどうすればよいのだろうか。青森県在住ではあるが、県境の山々で山菜採りをしている男性を紹介してもらった。彼は年金生活の足しにと山菜やきのこを採って売ることを仕事にしてきたプロの山菜採りである。他人が怖がって近寄らない山中に一人で何度も立ち入ってきたという。以下は、熊と遭遇した経験を数多く持つその男性が明かす“対処法”だ。自分だけの意見だけどな、山にはほんの少ししか平地で視界の効く場所はない。大抵は斜面になる。そんなところで奴らが真っ直ぐに向かってきたら、奴らが聞いたことのない声や動きをすることだ。これまで見たこともない生き物に見せるんだよ。奴らは臆病だから、できるだけ体を大きく見せることも効果がある。熊は鼻は効くが、目は悪い。出来れば10メートル以内で両手を広げて、左右の足をバタバタ動かしながら大声で喚くといい。これは里でも同じだ。決して背を向けたり逃げたらダメだ。習性で必ず追いかけてくる。奴らの足の速さには決して敵わない。もし、斜面の上から勢いをつけて走って来た場合はこちらに当たる瞬間に出来るだけ身を小さくして転ばすといい。左右に素早く動くことでも熊が対応できずに斜面の下に転がる場合も多い。下り斜面では急に左右に動けないんだ。真っ直ぐに受け止めたらそこで終わりだ。斜面の上に自分がいた方が相手を威嚇できるし(精神的に)優位に立てる。距離ができたら奴らの方が逃げる場合が多い。ただしそれも絶対ではないよ。武器があっても決して向かって行こうとしないこと。山の中は藪が生い茂り視界が効かない場合が多い。どんなに体力があっても藪から飛び出していきなり襲われたらひとたまりもない。空手チョップで撃退したなどのニュースがあったが、そんなの偶然に過ぎない。小熊でも敵わないよ。一番は熊に出会わないことだが、少しでも生き残るためには奴らの敵意を逸らすことだ。それしかないな。そうすれば少しは生存する可能性が上がるかもしれない。今話したのは、直接攻撃されないための方法だ。爪や顎で攻撃されたらやれる事は限られている。頭を庇って相手が飽きるのを待つしかない。運が良ければ生きていられる。里に出てきた熊の対策は分からない。苛立っている熊には何をやっても無駄だ。どこにでもいると考えて出会わないような行動をするしかない。熊の生活圏の中で暮らしているのだと考えるしかないな。男性は表情を変えずに淡々と話をしてくれた。指摘の通り、山の中では平地は少ない。熊と遭遇した状況次第で対処の違うことは理解した。最初の攻撃からいかに身をかわすかが肝心なのだろうが、気の動転した素人には真似は出来ないだろう。日が暮れてくると大湯の住宅街では人気が皆無になる。住宅地であっても植え込みや畑、空き地が点在している。少しでも物音がするとビクッとしてしまう。そんな中、猛スピードで自転車を飛ばす男性がいた。自宅に入った男性に声をかける。「娘の自転車を取りに行ってました。いつやられるか分からないので自転車は乗せられません。この状態がいつまでも続くようなら引っ越しも本気で考えなければならないかもしれないです。あなたも早く車に戻った方がいい」と口にし、玄関に入ってしまった。30名ほどではあるが、様々な世代の人に声かけをした。大半の住民達は「家から出るのが怖い」と、玄関での会話となった。熊の存在を脅威に感じ、日常生活に大きな影響があると話してくれた。中には「外国人対策よりも熊対策をしっかりしてほしい」と言う声や「ニュースで知ってますが、付近で熊など見たこともありません。マスコミが騒いでも何にもならない。迷惑だから帰ってください」と、じっと視線を外さずに批判する住民もいた。地域では警察官によるパトロールも強化されているが安心感を与える一方で「警官には駆除はできないから」と冷めた思いを語ってくれる住民も複数いた。実のなる木の伐採や草刈り、ゴミ出しなどをいくら実施しても効果が薄い現状に諦め、疲れ果てているように感じられた。
(クマ緊急銃猟手順、帯広市は独自策定へ:北海道)
市街地に侵入したヒグマを市町村の判断で猟銃駆除できる「緊急銃猟」について、帯広市は地元猟友会と連携し、本年度内に発砲手順などをまとめた独自マニュアルを策定する。
(ローソンが「クマ対策」を発表、クマ出没地域の店舗に“撃退スプレー”配布)
大手コンビニチェーン・ローソンが「クマ」対策を発表しました。ローソンは、▼クマが出没している北海道、東北、北関東のおよそ100店舗にクマの撃退スプレーを配布するほか、▼沖縄と九州を除く全国の店舗に、クマが店舗に近づくのを防ぐ低周波発生装置の設置も検討しているということです。また、自治体のホームページからクマの出没情報を収集することや、実際にクマと遭遇した場合、店舗でどう対応するかなどのマニュアルを作成しました。今後、ローソンは客や従業員を守るために周知を進める方針です。
(秋もマダニ感染症に注意!患者数は過去最多を更新)
過去最多の患者数を更新しているSFTS=重症熱性血小板減少症候群。マダニが媒介する感染症です。マダニは秋に活動が活発になります。紅葉狩りやピクニックなど秋の行楽シーズンを迎えどんな場所に注意したらよいのでしょうか。ABURAYAMA FUKUOKA 自然観察センター 大野敦子さん「最初はこんな所にかさぶたあったかなと思って触ったら、あれ取れないなって。よく見たらマダニが血を吸っていて、ちょっと大きくなっているっていう状況でした。その時点ではまったく気づいていないので、痛みもかゆみもありませんでした」。マダニにかまれた経験があるという大野さん。これから紅葉シーズンを迎える福岡市の油山で、観光ガイドなどを務めています。マダニにかまれた可能性があるのは、仕事中です。どういった場所に潜んでいるのでしょうか?ABURAYAMA FUKUOKA 自然観察センター 大野敦子さん「油山ですと、イノシシがミミズとかを探したり掘っているような場所が時々見られます。草をちょっとどけて下にいるミミズとかを多分探していたんじゃないかと思います。イノシシがよく利用する所にいるので、おそらくこういう場所で待ち構えていて、イノシシがやってきて動いているときにまた付いて血を吸ったりというようなことかなと思います」。マダニがよく潜んでいるのが、土が掘り返されり、水がたまっている場所。イノシシがエサを食べていたとされる場所です。マダニはイノシシなどの野生動物に寄生し、移動します。そして、人に移って血を吸います。そのマダニが、SFTSのウイルスを持っていた場合、感染症を引き起こすことがあるのです。SFTSは発熱や嘔吐、下痢などが主な症状で、致死率は10%から30%とされています。山道で土を掘り返したような場所を見かけたら、まずは近づかないことが重要だと大野さんは言います。Qこういった、ある程度道ができているところは大丈夫なんですか?ABURAYAMA FUKUOKA 自然観察センター 大野敦子さん「そうですね、道があっても真ん中を通っていただければ。それとマダニはそんなに動きが速くないので、普通のペースで歩いている分には多分そんなに素早い動きで付くっていうことはないと思うんですが、立ち止まったり中に入ってじっと過ごすことは気をつけた方がいいと思います」。マダニが潜んでいるのは「山の中」だけではありません。福岡県福津市、山のふもとに位置する自然公園です。アライグマ防除研究会 菊水研二さん「これがシカのフンです。シカはここに現れて、芝を食べてフンを落とすんだけど、実はそれ以外にマダニも落とすよってことなんです」。開けた芝生の上にもマダニがいると注意を呼びかけているのが、害獣の調査などを行う団体「アライグマ防除研究会」の菊水さんです。この公園にマダニを運んでいるとされているのが、ニホンジカです。福岡県によりますと、県内には2020年の時点で約2万7000頭のニホンジカがいるとされていて、生息域は年々拡大しています。菊水さんがシカのフンが落ちていた周辺を調べたところ、30分で40匹ほどのマダニを捕獲したこともあったそうです。さらにーアライグマ防除研究会 菊水研二さん「私が一番恐れているのは、自宅の庭や家庭菜園にマダニが運ばれて、そこでかまれる事故が発生することです」。マダニを人の生活圏まで運ぶ可能性が高い害獣として警戒しているのがアライグマです。アライグマは繁殖力が高く、福岡県内で去年確認された数は5825頭。5年間で4倍にも増えているんです。身近な場所にも潜んでいるかもしれないマダニ。身を守るにはどのような対策をとれば良いのでしょうか?マダニから身を守るには肌の露出を少なくすることです。具体的には、・首にタオルをまく・シャツの袖口は手袋の中に入れる・長ズボンの裾は靴下の中に入れるマダニの大きさは2ミリから4ミリ程度で肉眼で確認できます。明るい色の服の方がマダニが付いていた場合、確認しやすくなります。虫除けスプレーも有効です。ディート、またはイカリジンという成分が入ったものが有効的だということです。万が一マダニにかまれたら無理に取り除こうとはせず病院で取ってもらいましょう。無理に取ると一部が残り化膿したり、病原体が入るおそれもあります。秋の行楽シーズン、十分注意してください。
(10人襲撃のツキノワグマが驚いて逃げた「身近にある器具」とは?)
2009年に岐阜県乗鞍岳の畳平駐車場で発生した、ツキノワグマによる襲撃事件。襲われている人を助けようとした人が次々と襲われ、結果10人が重軽傷を負った。駐車場からバスターミナルに飛び込んできたクマを、売店に閉じ込めるのに成功させた「身近にある器具」とは?※本稿は羽根田 治『人を襲うクマ』(山と溪谷社)の一部を抜粋・編集したものです。今でもときどき夢を見ることがある。真っ黒い大きなものが、大きな口を開けて襲いかかってくる夢だ。恐怖で飛び起きると、全身が汗でびっしょりと濡れている。あのときの光景はくっきりと脳裏に焼き付き、決して消えることはない。石井恒夫(66歳)が50~70代の友人16人と乗鞍高原へ遊びにいったのは、2009(平成21)年9月のことである。石井らは会社のワゴン車を借りて18日の晩に横浜を出発、諏訪SAで休憩をとり、翌19日に畳平へと向かった。石井が乗鞍岳を訪れるのは、このときで5回目だった。畳平バスターミナルから15分ほどで登れる魔王岳からの眺望が素晴らしく、気に入って何度も足を運んでいたのだ。登山は中学2年生のときに尾瀬の燧ヶ岳と至仏山に登ったのが最初で、社会人になってからもトレーニングがてら年に何度か丹沢の山々を歩いていた。ときには会津磐梯山や白馬岳など地方の山に登ることもあり、富士山にも5回登っていた。畳平到着後、17人中14人は畳平周辺を散策し、石井を含めた3人が魔王岳へと向かった。異変が起きたのは、遊歩道を登りはじめた直後の午後2時20分ごろのことだった。後方から「クマが出たぞ」という声が上がり、続けて「助けてー」という女性の悲鳴が聞こえてきたのだ。それまで畳平にクマが出るなんて考えもしなかったが、助けを求める声を聞いて、とっさに体が反応した。「お、クマが出たらしいぞ。俺、助けにいってくる」。友達にそう言って遊歩道の階段を下りはじめた。友達は「おい、やめとけ」と止めたが、人を助けるのが先決だと思って聞かなかった。現場までの距離は約20メートル。着いてみると、うつ伏せに倒れている女性の背中にクマがのしかかっていた。周囲にはたくさんの観光客や登山者がいて、石を投げつけてクマを引き離そうとしていた。石井も石を投げながらクマに接近し、来るときに高速道路のサービスエリアで買い求めていた杖でクマの鼻っ柱を殴りつけ、目を突こうとした。そのときの心境を、石井は「女性がクマにやられているのを見ていられなかった」と振り返る。攻撃を受けたクマは女性から離れたので、石井は「早く岩陰に隠れな」と女性に告げて自分も逃げようとした。しかし、次の瞬間にはもう石井の目の前でクマが仁王立ちになっていた。四つん這い状態のクマは小さく見えたが、立ち上がったクマの前脚は石井の頭の上にあった。その素早さと大きさに驚く間もなく、左前脚で頭部に一撃を食らった。「その一撃で右目がぽろっと落っこっちゃって、上の歯もなくなりました」。激痛のあまりその場に倒れ込んで左手で顔を覆ったら、今度はクマが上からのしかかってきて、左腕に噛み付かれた。そのまま頭を左右に激しく振ったため、左腕が千切れそうになった。石井は右手に握っていた杖で必死に抵抗していたが、次第に意識が遠のいていき、その後のことはまったく覚えていない。その日は9月の三連休の土曜日で天気もよく、畳平は朝から大勢の登山者や観光客で賑わっていた。山小屋「銀嶺荘」のオーナー・小笠原芳雄(59歳)が悲鳴を聞いたのは、建物の前で掃除をしていたときだった。悲鳴が上がったのは魔王岳の登り口となっている石段のところで、そこにたくさんの観光客や登山者が群がっていた。急いで駆けつけてみると、男性が倒れており、その上にクマが覆いかぶさっているのが見えた。取り囲んでいる人は30~50人ほどもいただろうか。「これは危ない」と思い、小笠原は周囲の人たちに「クマが向かってくるかもしれないので、ツアーの方は乗ってきた観光バスの中に、そのほかの方は近くの建物の中に避難してください」と勧告した。そのあと、石井を襲っているクマに向かって、10メートル離れた場所からパンパンと手を叩くと同時に大声を上げた。「とくに『お客さんを守らなければ』というようなことは考えませんでした。クマの注意をこちらに向かせるつもりで、気がついたら無意識的に行動していました。当然、自分も警戒していたし、充分逃げられると思ってました」。目論見どおり、クマは小笠原の存在に気づくと、石井への攻撃をやめて猛然とこちらに向かってきたので、小笠原は急いで銀嶺荘の中に駆け込もうとした。だが、そのときに想定外の誤算が生じた。小笠原といっしょに現場に駆けつけた銀嶺荘の男性従業員が、逃げる途中でつまずいて転倒してしまったのだ。そこにクマが追いついて男性にのしかかり、攻撃を加えた。小笠原は銀嶺荘の近くまで逃げていたのだが、従業員が襲われているのを見て引き返し、再び手を叩いて大声を上げた。その音に反応して振り返ったクマの目を、小笠原は今でも忘れない。「そのときのクマの目は真っ赤に充血していました。クマは目と目を合わせると興奮するとよく言われますが、それはほんとうだと思いました」。従業員から離れたクマは、小笠原に向かって突進してきた。再び走って逃げ、銀嶺荘の玄関の前まで来て振り返ったら、目の前にクマがいた。「振り向かなければよかったのに、つい振り向いてしまいました。それがいけなかったんです」。最初に石井を襲っているクマを見たときは、全長120センチぐらいの大きさかなと思っていたが、二本足で立ち上がったクマの身長は160センチほどもあり、ちょうど小笠原の目の高さにクマの顔があった。とっさに小笠原は左手でクマの右腕をつかんだが、太いうえに毛並みで手が滑った。次の瞬間、左腕で顔面に一撃を喰らった。そのままうつ伏せに倒れ込んだ上にクマがのしかかってきた。とにかく頭部を守ることだけを考え、両手で後頭部を抱えて防御姿勢をとったが、右手にクマが噛み付いてきた。そのとき、目の端に小笠原の長男が近づいてくるのが映った。「来るな」と叫ぼうとしたが、声が出なかった。駆けつけた長男が思い切りクマの腹を蹴りつけると、クマは標的を長男に変えて襲いかかっていった。のちに小笠原が長男に「なんであんなバカなことをしたんだ」と問うと、「親父が死ぬと思ったからだ」と言われた。次々とクマに人が襲われている間、周囲にいた観光客の間からは怒号と悲鳴が上がり、駐車場に停められていたバスやタクシーはクラクションを鳴らし続けた。そのなかのひとり、現地のパトロール員が軽トラックをクマに接近させ、クラクションを鳴らして威嚇した。これに逆上したクマは、今度は軽トラックに立ち向かっていき、爪や牙で攻撃しようとした。この隙にほかの車が負傷者をピックアップし、バスターミナル内にある救護室に運び込んだ。いちばん重傷だった石井も、周囲にいた人たちによって救助されていた。トラックと格闘していたクマは、さすがに分が悪いと感じたのだろう、逃げ惑う人たちを追いかけるような形で、最初に石井を襲ったあたりまで引き返し、当時その場所にあった岐阜県の乗鞍環境パトロールの詰所の中に侵入した。しかし、詰所の中には先にパトロール員が逃げ込んでいた。そこへクマが飛び込んできたので、パトロール員は慌てて窓を開けて外に飛び下りたのだが、そのときに足を骨折してしまった。クマが詰所の中に入ったのを見て、先のパトロール員は詰所のドアに軽トラックを横付けして中に閉じ込めようとした。だが、クマは窓から外へ飛び出し、逃げる人々を追いかけて駐車場を横切り、3階建てのバスターミナルの建物の正面玄関に突進してきた。そのバスターミナルの中には、従業員の誘導に従って大勢の観光客や登山者らが避難しており、正面玄関入口には長椅子を並べたバリケードが築かれていた。こちらに向かってくるクマを見て、従業員が正面玄関のシャッターを閉めようとしたが、間一髪間に合わず、膝ぐらいの高さまで下がったところでクマが飛び込んできてバリケードを突破した。事故翌日の20日付の『信濃毎日新聞』には、ターミナル内にいて左耳をクマに噛み付かれたバスの女性運転手の生々しい証言が掲載されている。〈外でしきりに車のクラクションが鳴っているので、何かしらと思った。しばらくすると突然何人かがどっとターミナルに駆け込んできて、後を追い掛けるように熊が飛び込んできた〉〈逃げ惑うお客さんに出口を示すとみんな飛び出していって、私が出る前に出口が閉まった。出口を背にする私に熊が迫ってきて引きずり倒された。ターミナル内に残っていた人が熊に応戦してくれたが、やられてしまった〉。女性からクマを引き離そうとした従業員のひとりは、モップの柄で突いたり足で蹴ったりしているうちに右腕を噛まれ、足も爪で引っ掻かれた。椅子を手にクマを追い払おうとした女性従業員は、気がついたらいつの間にか噛まれていて出血していた。彼女を助けようとして素手で立ち向かった同僚の男性も、引っ掻かれてケガをした。バスターミナルの一階に避難していた約50人(100人前後という報告もある)の人々は、パニックに陥りながら逃げ惑い、テーブルの上に飛び乗るなどしてクマの攻撃をかわそうとした。一部の者は上の階へ避難し、3階部分の屋根裏部屋に逃げ込んで内側から机などでバリケード封鎖する者もいた。そんななかで、従業員らはケガにも怯まずに必死でクマに立ち向かっていった。従業員のひとりがこう証言する。「お客さんから手渡された消火器でクマを叩こうと思ったのですが、重くて無理だったので、噴霧して追い出そうとしたんです。クマは消火器の白煙にびっくりしたようでしたが、外に追い出すことはできず、最終的に売店の中に逃げ込みました」。勢いよく噴射される消火器の白い薬剤はクマが初めて目にするもので、薬剤の刺激臭と相まって、驚いて逃げ出したものと思われる。ターミナルの1階部分には食堂と休憩所、それに売店があり、食堂の売店の仕切りのところで格子状のシャッターが下りるようになっている。従業員はそのシャッターを下ろして、クマを売店内に閉じ込めた。そして午後6時前、報せを受けた高山猟友会丹生川(にゅうかわ)支部のメンバー4人が現地に到着。防犯用ミラーに映ったクマの様子をシャッター越しに探り、通路に姿を見せた瞬間、シャッターの隙間から銃撃して射殺したのだった。その後の解剖の結果、クマは21歳の高齢の雄だったことが判明。体長は136センチ、体重は67キロの、健康な個体だった。小笠原によると、襲撃された人はみんな顔をやられたそうだ。「クマが人を襲うときは、やはり顔を狙ってくるようですね」。しかし、後にも先にも乗鞍岳周辺で立て続けに人が襲われたという例はほかにない。この事故のクマに限って、なぜ特異な行動に出たのだろうか。それを検証したのが、岐阜大学応用生物科学部附属野生動物管理学研究センターの「乗鞍クマ人身事故調査プロジェクトチーム」である。同チームは、事故の目撃者らから独自に聞き取り調査を行ない、「乗鞍岳で発生したツキノワグマによる人身事故の調査報告書」(2010年3月)として公表した。〈通常クマが何のきっかけもなく走り出し人前にでるということは考えにくく、周囲に隠れる場所のない乗鞍のような高山帯においてその原因となる可能性が高いのは人間との遠・近距離での接触である。おそらく、斜面上部で人とのなんらかの接触があったのではないだろうか。ひとつの可能性として、本個体が採食に夢中になっているところで突然人に大声を出されるなどしたため、驚き斜面を駆け下りたところ車の往来する道路に出てしまいパニックになり、たまたま接触したバスを攻撃したということが考えらえる。本個体がパニック状態であることは、その後の駐車場の柵や石壁での行動から明らかである。通常森林内であれば人間との遭遇により驚き逃げたクマは人の目の届かない藪や林内に入り落ち着きを取り戻すことができるが、今回は高山帯のためそのような環境がなかったと考えられる〉。いくつかの偶発的な不幸が重なってクマが追い詰められ、この事故が起きたことは間違いなさそうだが、人間の側に「乗鞍岳周辺はクマの行動圏である」という認識が低かったことも、被害が拡大した一因であることは否定できない。事故を振り返って小笠原が思うのは、もしあのとき石井が襲われておらず、クマだけが単独でいたら、ということだ。「手を叩いたり大声を出したりするのは、クマを威嚇することになるので、やはり危険だと思います。しかもあのときは周囲を取り囲んでいた人たちから『わーっ』『きゃー』という悲鳴が上がっていたので、よけいにクマも興奮したのでしょう。でも、もしあのままにしていたら、石井さんは命を落としていたかもしれません。放っておくわけにはいきませんでした」。ただ、被害者が出ておらず、ふつうの状態でクマがいたときには、自ら静かに遠ざかること。観光客や登山者がいる場合は、静かに避難させるだけにとどめること。決してクマに向かっていくものではない。それがこの事故から得た教訓だと、小笠原は言う。
(熊の人里出没と被害防止策に注目集まる)
熊の人里への出没や被害防止策としての柵やフェンスの整備について、Yahoo!ニュースのコメント欄で話題になっています。ユーザーの意見では、熊による農作物や人への被害が深刻化している現状を受け、電気柵やフェンスの設置、果樹の伐採、ゴミ管理などの自己防衛策が必要だという声が寄せられています。また、熊が人里で食べ物を得ることを学習してしまったことや、駆除や管理の難しさ、被害防止のための対策の重要性についても意見が出ています。- 熊の被害が増えているので、電気柵やフェンスなどの対策をもっと進めてほしいです。- 人里で熊が食べ物を覚えてしまった以上、自己防衛策を徹底するしかないと感じます。- 果樹の伐採やゴミの管理など、今まで以上に自分たちでできる対策が必要だと思います。
(イノシシの生息域拡大と人間社会への影響)
イノシシの生息域拡大と、それに伴う人間社会への影響について、Yahoo!ニュースのコメント欄で話題になっています。ユーザーコメントでは、これまでイノシシが見られなかった都市部や平地でも目撃されるようになったことに驚きや警戒の声が寄せられています。また、イノシシによる農作物被害や人への危険性についても指摘されており、今後の対策や共生のあり方について意見が交わされています。- 八潮のような平地でイノシシが出るとは思わず驚きました。今後の被害が心配です。- イノシシは農作物への被害も大きいので、適切な対策が必要だと感じます。- 都市部でもイノシシが目撃されるようになり、人や子供の安全が気になります。
(熊の出没増加と対策を巡る議論)
熊の個体数増加と駆除の必要性について、Yahoo!ニュースのコメント欄で話題になっています。ユーザーコメントでは、近年熊の出没が全国的に増加し、人的被害や生活圏への侵入が深刻化していることから、駆除を含めた積極的な対策が必要だという意見が寄せられています。また、駆除した熊を食肉や皮革製品として有効活用するジビエ化の提案や、熊肉の味や調理法に関する体験談も見られます。一方で、熊が人間を恐れなくなった背景や、従来の対策が通用しなくなっている現状への懸念も示されています。- 熊の個体数が増えすぎているので、駆除を進めるしかないと感じます。- 駆除した熊をジビエとして活用し、食肉や皮革製品にするのは良い案だと思います。- 熊が人間を恐れなくなってきているので、従来の対策だけでは不十分だと感じます。
(なぜ野生動物の獣害被害が続くのか、個人レベルで取れる対策は:静岡)
クマやサル、イノシシといった野生動物の獣害が問題となっている。人を襲ったり、田畑を荒らしたりと、被害はさまざまだが、背景の一つに地域の過疎化や高齢化がある。専門家は「対策を実行するための人員の確保が課題」と指摘する。クマの目撃情報が相次いでいる東京都青梅市。担当者は「原因は分からないが、今年はクマの目撃がとても増えている」と話す。ハイキングで同市を訪れる観光客も多く、「被害に遭わないよう注意してほしい」と危機感を募らせる。環境省などによると、2025年度のクマによる死者数は12人(10月30日現在)で過去最多となった。7月、北海道福島町で新聞配達中の男性が襲われて死亡し、10月には宮城県栗原市の山にキノコ採りに来ていた70代の女性が亡くなった。なぜ被害が相次いでいるのだろうか。クマなど野生動物の生態に詳しい東京農業大の山崎晃司教授は、過疎化、高齢化のため里山近くの集落から住民がいなくなり、動物が活動する範囲が広くなったと指摘する。
(新芽を食べられ「実がつかない」、シカによる食害:福井)
敦賀市東浦地区で江戸時代から栽培が続く「東浦みかん」。今年は“表年”で豊作が期待される中、一部の農園ではシカによる被害が深刻となっています。丸々としたミカンが陽の光を浴びて輝く、敦賀市元比田にある観光みかん園。敦賀市の北東に位置する東浦地区では、太陽光が行き届きやすい傾斜地を生かして江戸時代からミカンを栽培しています。今年も例年通り、20日からミカン狩り体験が始まり、子供たちは「甘い」「酸っぱいけどおいしくて最高」と言いながら頬張っていました。このみかん園を経営する下野浩稔さんは「今年は表年。雨が降らず夏の日照りも強かったので虫もつかず、非常においしいミカンが育った」と胸を張ります。ところが別のミカン園では、シカによる食害が深刻になっていました。東浦みかん特産化組合の岡本幸男組合長は「120~130本作っている農園では、上の方だけ実がなって下の方がほとんどなっていない。これは冬場、シカに食べられてしまったからで、不作だった去年と比べても6割から7割しかなっていない」と話します。エサを求め山から下りてきたシカに新芽となる部分を食べられたことで花が咲かず、実がつかなかったのです。岡本組合長は、これほどの被害は初めてだと言います。岡本組合長によると「シカが最も嫌がるのは電気」だということで、ミカン園全体に電柵を設置しているといいます。山側を中心にミカン園の周りに電気柵を設置。その後は、シカが侵入した形跡が見られなかったため「来年こそはミカンを守ろう」と、この冬までに電気柵で完全に囲う予定です。岡本組合長は「シカの被害がなければ今年は豊作なので未来は明るかったんですが、今年はちょっと暗い感じに」と肩を落とします。そして今年は、ミカン狩りの営業日数を減らすという苦渋の決断をしました。JA福井県によりますと、約30あるミカン農家の少なくとも5、6軒でシカの被害が確認されていて、今後は市とも相談し、電気柵の範囲を広げたり柵を高くしたりして対策を進める考えです。
(オオバナノエンレイソウ、シカ食害からどう守る:北海道)
石狩市内での道道工事の影響で消失の恐れがあったオオバナノエンレイソウの群落を、市民団体「石狩浜夢の木プロジェクト」(安田秀子代表)が北海道の協力を得て近隣に移植して今年9月で3年がたった。今月市内で開かれた保全活動の報告会では、シカによる食害や食害対策のための柵の設置費用といった新たな課題について、道職員や専門家が説明。道の協力がなくなる次年度以降の活動をどうしていくか考えていくことの重要性を指摘する声も上がった。
(豚熱、野生イノシシ5頭が感染:三重)
三重県は29日、県内で今月の中旬から下旬にかけて捕獲した野生イノシシ71頭のうち、熊野市、志摩市、伊賀市、鈴鹿市の計5頭について、豚熱への感染を確認したと発表した。県内で豚熱への感染が判明した野生イノシシは1240頭となった。
(クマが玄関ガラス破壊、住宅に侵入:岩手)
31日朝、岩手県雫石町でクマが玄関のガラスを壊して住宅に侵入しました。この住宅には当時、70代の男性などがいましたがけがはありませんでした。午前7時半ごろ、雫石町長山の柿木三四二さん(74)の住宅で「玄関のガラスが壊されてクマに入られた」と別居する息子から110番通報がありました。柿木さんの妻が玄関にゴミを置いてリビングに戻ったところ、ガラスが割れる音が聞こえ、成獣とみられる1頭のクマが家に入るのを目撃しましたが、壊した玄関からすぐに外に逃げたということです。現場は田園地帯の住宅地で、敷地内にはクマの足跡が残されていました。クマの行方は分かっていません。30日、ガラスの自動ドアに体当たりして去っていくクマが確認された雫石町立中央公民館から北西におよそ2.5キロで、警察や町が警戒を呼びかけています。一方、達増知事は31日の定例記者会見で(達増知事)「人がいるようなとこに出てくるクマはかなり確信的に食べ物を求め、あるいは人を襲うことを求めてやってきているので、これはかつてとは違うんだという認識を県民の皆さんには持ってほしいと思います」。さらに、達増知事はクマの捕獲について今年度の上限である796頭を超え、11月から冬ごろにかけてさらに200頭を目安に捕獲する方針を示しました。(達増知事)「死亡事例に至らなくても人間を襲うクマについてはとにかく捕獲していくこと。里山や街に迷い出たようなクマについてもしっかり捕獲していくこと。これに努めていきたいと思います」。
(市道の街路樹にクマが5時間居座る、麻酔銃で捕獲:宮城)
仙台市泉区の市道の街路樹にクマが約5時間も居座り、麻酔銃によって捕獲されました。周辺では交通規制が敷かれるなど一時騒然となりました。31日午前9時ごろ、仙台市泉区住吉台東の市道を車で走行していた人から、「イチョウの木に登っているクマがいた」と警察に通報がありました。クマはそのまま木の上に居座ったため、警察は午前10時ごろから周辺の道路に交通規制をかけました。そして目撃からおよそ5時間後…麻酔銃によってクマは捕獲されました。体長77センチ・体重11キロの子グマだったということです。警察によりますとけが人などの被害はなかったということです。
(自宅の庭にクマ3頭、わなで捕獲:宮城)
庭先で捕えられたクマ。しかも3頭も……。クマによる被害が全国的に過去最悪の状況になり、目撃情報が相次ぐ中で、宮城県の住宅敷地内で捕獲された親子とみられるクマの映像が、大きな反響を呼んでいる。投稿者は「まさか」と驚がくしている。わなに掛かった3頭のクマ。2頭はまだ小さい。親グマだろうか、大きな1頭は、内側からおりをつかんで暴れ、威嚇(いかく)するような動きを見せている。母親の実家で撮影されたものだといい、「母は自宅の方に帰宅しており、現場にはいなく、わなは近隣の方が許可を得て設置してくれたそうです。ただ、詳細は分からないです。その後、クマがどうなったのかも聞くことができていません」と話す。先週にもクマが柿を食べに現れていたとのことだ。宮城県の中心都市・仙台市でもクマの目撃情報が多発。県内では10月3日に栗原市栗駒でキノコ採りに入った4人がクマに襲われ、1人が死亡、1人が行方不明になる重大事案も起きている。北海道、東北をはじめ、岐阜、新潟などでも出没しており、全国的に危機が差し迫っている状況だ。政府はクマ被害に対する初めての関係閣僚会議を開くなど、抜本的な対策が急がれている。今回の生々しい映像に驚きが広がり、議論に。ネット上では「親グマが荒れてて恐ろしい…」「怖すぎます」「子熊は何も分かってなさそうだけど、親熊の荒々しさが怖いです」「今年は異常ですね。いったいどれだけいるんだろう」「可哀想ですが駆除していかないと、増えすぎてしまっては人間が餌になるしかなくなりますので」「おとなしくしてるとかわいいとも思えるけど、そんな綺麗ごとでは済まない」「人間と共存出来たら…」「こうして見てるだけなら可愛いのに…」「一刻も早く安心して暮らせるようになりますように!」など、さまざまな意見が寄せられている。
(またクマと車が衝突する事故が発生:新潟)
31日、湯沢町土樽の県道で、車とクマが衝突する事故がありました。午後0時半頃、運転手から「湯沢町土樽の県道を普通乗用車で走行中、左側から道路を横断してきたクマ(体長約1.5メートル)1頭と車の前部が衝突した」と110番通報がありました。運転手にケガはありません。クマの行方はわからず、現場は民家直近であることから、警察は湯沢町と連携して注意を呼びかけています。30日から31日にかけ、湯沢町や隣の南魚沼市では車とクマの衝突事故が相次いでいます。30日、南魚沼市東泉田の国道291号で軽自動車とクマが衝突する事故がありました。運転していた人から「午後6時15分頃、国道を走行中に、右側から左側に道路を横断してきた子グマ(体長約0.6メートル)1頭と車の右側前部が衝突した。その後、クマは左側の路側帯で動かない」と110番通報がありました。クマは死んでいるのが確認されています。運転していた人にケガはなかったということです。また30日午後11時50分頃には湯沢町土樽の町道で軽トラックとクマが衝突する事故がありました。運転していた人から「午後11時50分頃、町道を軽トラックで走行中に右側から左側に道路を横断してきたクマ(体長約1メートル)1頭と車の前部が衝突した。クマは立ち去った」と通報がありました。運転手にケガはなかったということです。
(クマが公民館の自動ドアに突進:岩手)
30日午前6時25分ごろ、雫石町上曽根田の町中央公民館正面入り口の自動ドアにクマがぶつかり、ドアが破損した。盛岡西署によると、ガラス戸2枚にひびが入り、下部フレームが壊れた。爪痕もあった。防犯カメラには自動ドアに向かって走り、衝突するクマ1頭が映っていた。体長は1メートルほどとみられる。現場は町中心部。
(「クマが会社内に入って閉じこもった」社員5人が居合わせるも逃げてけがなし:新潟)
新潟県阿賀野市で31日、クマ1頭の目撃情報がありました。クマは建設会社の倉庫内に立てこもっています。クマが目撃されたのは阿賀野市新保です。警察によりますと31日午前10時すぎ、建設会社の社員から「今、クマ1頭(体長約0.5メートル)を目撃した。クマはうろついている。会社の建物に入って閉じこもった」と通報がありました。クマが入っていったのは会社の倉庫で、一時、社員5人が居合わせましたが逃げてけがはなかったということです。クマは倉庫内に立てこもっていて、警察が警戒に当たっているほか、猟友会と阿賀野市が連携して今後の対応を検討しています。
(わなに1メートル80センチの巨大グマがかかる:山形)
山形市の高瀬地区で31日朝、体長が1メートル80センチを超える巨大なクマ1頭が捕獲されました。クマは猟友会によって駆除され、けが人はいませんでした。午前6時半ごろ山形市下東山の村山高瀬川に面した並木道でわなにかかったクマ1頭を近くに住む鑓水輝保さんが発見し、地元の猟友会が捕獲しました。猟友会によりますと捕獲したクマは体長1メートル81センチ、体重が180キロあるオスのツキノワグマです。クマはその後、猟友会によって駆除され、けが人はいませんでした。クマが捕獲された場所は高瀬小学校から南西におよそ300メートル離れた住宅街に面していて、これまでクマの目撃情報が複数ありました。同じ場所では10月中旬以降、親子とみられるクマの目撃も寄せられているということです。下東山の別の集落では30日夜、住宅の窓ガラスと網戸が壊される被害がありました。当初はクマによるものとみられていましたが、山形市のその後の調査で鳥が衝突したことによる被害と判明しています。
(クマ捕獲に「イノシシ・シカ用の檻」活用:宮崎)
北海道・東北地方を中心に、クマによる被害が相次いでいる。環境省によると、2025年度、クマに襲われて亡くなった人は全国で12人(10月30日時点)にのぼり、過去最多となっている。こうした状況を受け、宮崎市で鳥獣被害対策製品を製造・販売する企業では、クマの捕獲用に檻の問い合わせが急増している。宮崎市の「イノホイ」は、動物による農業被害対策として、罠や檻などを販売する企業だ。本来イノシシやシカの捕獲に使用する檻が、2025年の春ごろからツキノワグマの捕獲用として問い合わせが増え、売れているとう。イノホイ 福士憲吾さん:クマの被害も増えていたり、目撃情報も増えている中で、例年から比べて120パーセント(約1.2倍)くらいで推移していっているような感じ。猟友会に所属されていたり、有害の駆除資格を持っている方からのご注文になると思う。同社が販売する檻は、幅と高さが1メートル、奥行きが2メートルで、体長約100センチから150センチのツキノワグマの捕獲が可能だ。福士さんは、一般的にクマ用の檻は15万円以上するが、イノホイが販売するイノシシ・シカ用の檻は約7万円と、半額以下で購入できるため、問い合わせが多いのではないかと話していた。イノホイではクマ用の護身グッズも販売しており、特に撃退スプレーの売れ行きは、前年の約1.5倍に増加している。現在、撃退スプレーは欠品状態となっており、春先まで入荷はない見通しだ。福士さんは、「そもそも僕らの仕事自体が農作物の被害を減らしたりというのをメインにやっているが、クマは人への被害というのが出ているので、そういったことが少なくなるように少しでも寄与していきたいなと思っています」と、被害軽減への願いを語った。
(「全国ジビエフェア」を開催:)
2025年11月1日から2026年2月28日まで、全国各地のジビエにスポットを当てた「全国ジビエフェア」が開催されます。本イベントは、株式会社ぐるなびが後援しており、農林水産省による「令和7年度ジビエフェア開催事業」の一環として進められます。今年のフェアのテーマは「この肉、ただの肉じゃない」。これは、ジビエがただの肉ではなく、その魅力や背景を知ることで、新たな食文化を体験してほしいという思いが込められています。今年は、全1,448店舗が参加予定で、これは過去最大の数となります。飲食店や小売店で国産の野生鳥獣肉を使った料理や商品を楽しむことができ、地域ごとの特色を活かしたジビエのプログラムが楽しめます。参加店舗は特設サイトで紹介されるので、訪れる前に気になるメニューのチェックが可能です。新たに提供されるコンテンツには、ユーザーが自分にぴったりなジビエと出会える「診断コンテンツ」や、ジビエの多様な楽しみ方を紹介する特集記事があります。診断コンテンツでは、ジビエの経験度や好みに応じて、最適なメニューを提案してくれます。また、ジビエフィーチャーの特集で、その魅力を深掘りしていく計画も立てられています。ジビエに対するニーズが高まる中で、野生鳥獣による農作物被害も深刻化しています。野生鳥獣の生態や環境の変動、農村の過疎化などが影響を与えており、これに対処するためにはジビエの利活用が重要になります。ジビエの利用量は令和6年度で2678トンに達し、そのうち1724トンが食肉として販売され、需要が着実に増えています。しかし、国の目標である令和11年度のジビエ利用量4000トンを達成するためには、さらなる需要創出が必要です。フェアでは、ジビエの安全性を確保するために、全国のジビエ処理加工施設を紹介するプログラムも用意されています。信頼できる加工施設の取り組みを紹介することで、消費者が安心してジビエを選べる環境を整え、同時にジビエの認知度向上を図る狙いがあります。
(県内初ジビエ加工施設:福島)
福島県郡山市の市街地に県内初の野生鳥獣(ジビエ)の加工施設「ふくしまジビエファクトリー」が誕生した。同市で捕獲したシカやマガモを加工し、隣接するレストラン「四季彩 平山」で提供する。運営する平山真吾さん(40)は「ジビエが苦手な人にも楽しんでもらい、多くの方においしさを伝えていく」と話す。平山さんは猪苗代町出身。料理人として大阪などでの修業を経て、2015年にレストラン「インコントラ ヒラヤマ」を同市に開業、人気を集めた。一方、知り合った農家から野生動物による深刻な食害の状況を聞く中で、自身も新型コロナウイルス禍に狩猟免許を取得。県内では東京電力福島第1原発事故の影響で野生鳥獣を捕獲しても、その肉を利活用できないことに歯がゆさを感じていた。「一番良い状態で食べてもらい、魅力を広めたい」と一念発起し、今年3月にいったん店を閉め、ジビエや自然食材を中心に提供する形態にリニューアル。元々は敷地内の倉庫だった場所に解体室や動物をつるす設備、冷蔵庫などを備えた加工場を整備した。開業に先立ち、施設では県の出荷、検査方針に基づくことを条件に郡山市で捕れたシカを出荷できるようになっており、シカなどを中心に受け入れる。放射性物質検査で安全が確認された肉を処理、熟成させて隣の店で調理し、コース料理で提供する。市内の飲食店や直売所などへの販売も視野に入れている。クマについても、全頭検査を条件に出荷制限が解除されるよう働きかけていくつもりだ。平山さんは「個体個体で違うのがジビエの魅力。おいしくて体にも良い肉を皆さんにもっともっと食べてほしい。地域の資源と命を未来につなげていく」と意気込みを語った。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、3日午前6時40分ごろ、色麻町大原にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、3日午前0時50分ごろ、富谷市穀田瀬ノ木にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、2日午後0時40分ごろ、名取市那智が丘1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、2日午後7時20分ごろ、登米市迫町新田駒林にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
登米市によると、2日午後2時55分ごろ、登米市登米町日根牛谷木前にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、2日午前9時30分ごろ、栗原市築館下宮野町にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、1日午後6時15分ごろ、色麻町下高城地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、2日午前4時ごろ、富谷市杜乃橋1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、1日午後7時30分ごろ、仙台市青葉区中山台西にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、1日午後7時45分ごろ、富谷市富谷大清水下にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、1日午前11時21分ごろ、栗原市栗駒沼倉薬水にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
石巻市によると、10月31日午前11時ごろ、石巻市北村にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
石巻市によると、10月31日午前11時ごろ、石巻市渡波浜曽根山にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、1日午前11時30分ごろ、色麻町清水地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、1日午前7時ごろ、色麻町北大地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、1日午前6時20分ごろ、色麻町清水地区にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
色麻町によると、31日午後6時30分ごろ、色麻町四竃荒井にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、31日午後4時30分ごろ、仙台市泉区西田中北屋敷にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
富谷市によると、31日午後4時20分ごろ、富谷市穀田要害にクマが出没しました。
(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、31日午後3時30分ごろ、登米市津山町横山宮田にイノシシが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、31日午前6時ごろ、仙台市太白区茂庭1丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
仙台市によると、31日午前6時ごろ、仙台市太白区八木山本町2丁目にクマが出没しました。
(クマ出没:宮城)
栗原市によると、31日午後1時ごろ、栗原市築館下宮野町にクマが出没しました。
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