<射撃ニュース5月>
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(60代男性がクマに襲われけが:新潟)
新潟県では15日、3件のクマの出没が報告され、このうち南魚沼市の山中では60代の男性が襲われてけがをしました。警察などによりますと、命に別状はないということです。新潟県によりますと被害があったのは南魚沼市泉盛寺の山中で、15日午後2時40分頃、田んぼの水を確認しに行った男性がクマと遭遇し、顔と脇を負傷したということです。警察などによりますと、クマに引っかかれた男性は、自ら消防に通報して病院に運ばれました。搬送時には意識はあり、命に別状はないということです。新潟県内でのクマによる人身被害は今年度初めてで、県は『クマ出没警戒注意報』を発表するとともに、15日から2か月間を『クマ出没警戒強化期間』として注意を呼び掛けています。また15日は、村上市早川で体長およそ1メートルのクマが、胎内市西栄町で午後9時45分ころに体長およそ40センチのクマが目撃されています。

(カモシカ出没、住宅街で角が当たり女性けが:山形)
14日朝早く、東根市役所近くの住宅街で、女性がカモシカに襲われ足にけがをした。カモシカはその後も住宅街に居座ったため、麻酔を使って捕獲され山に放された。カモシカが出没したのは、東根市中央にある東根市役所から北東に直線距離で約100メートルの住宅街。東根市や警察などによると、14日午前5時40分ごろ、近くに住む70代の女性が道路上にカモシカがいることに気づき、近所の人に知らせようとしたところ、近づいてきたカモシカの角が左足に当たり、膝のあたりを数センチ切るけがをした。女性は救急車で病院に運ばれ手当てを受けているが、意識はあり命に別条はないという。カモシカは体長約1メートルで、そのまま住宅街にとどまり続けたため、午前8時すぎ、駆けつけた獣医師により麻酔を使って捕獲された。その後、市の職員などがカモシカを山に運び、放されたという。県によると2025年、県内でクマやシカなど野生動物による人への被害は、2月に鶴岡市で、イノシシ狩猟中の男性がクマに腕をかまれてけがをして以来で、今回が2件目。

(豚熱発生相次ぐ:群馬)
今年に入り、豚熱(CSF)の発生が前橋市で相次いでいる。全国で発生した5例のうち、千葉県旭市であった1例を除く4例が前橋市に集中している。県は消毒や野生イノシシ侵入の対策などの徹底を呼びかけている。今年に入り前橋市では豚熱が1、2、4月に起き、今月9日に新たな事例が確認された。県によると、豚熱が確認された養豚場はいずれも赤城山南麓にあり、半径約10キロ程度のエリアで起きている。イノシシなどの野生動物の通り道になる河川に近く、離乳期の豚が感染しているのが共通点だという。豚熱に感染するのは生後30~40日前後の個体が主となる。生後すぐは母豚から受け継いだ抗体が機能しているが、この効果が弱まる時期にワクチンを接種する。ワクチンが効果を発揮する前に感染するケースが多く、1例目の養豚場では通報前日に接種した豚が発症した。

(マダニに刺されて感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、60代男性が感染:鳥取)
5月、鳥取市内在住の60代男性がマダニに刺されて感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)にかかっていたことがわかりました。県内では今年初めての感染確認です。鳥取市保健所はマダニが活発になる季節に入ったので虫よけスプレーを使うなど注意を呼び掛けています。重症熱性血小板減少症候群はSFTSウイルスを保有するマダニにかまれると感染します。症状は咽頭痛のほか腰の痛みや食欲不振があります。全国的にみて例年60から90人の患者の報告があり高齢者の場合は死亡に至った例もあるということです。鳥取市在住の60代の男性は4月下旬に田んぼのあぜ草刈りなどの農作業をしていて、5月に入って咽頭痛や食欲不振を発症。医療機関3施設を受診しましたが1週間たっても症状が改善されないため再度受診し入院しました。鳥取県衛生環境研究所で遺伝子検査を実施しSFTSの陽性が出たということです。鳥取市保健所はマダニが活発になる季節に入ったので野山や畑等に出るときはダニに効く防虫スプレーを衣服に吹きかけるなどしてマダニにかまれないよう注意を呼び掛けています。

(スポーツ用品店で客がクマよけスプレー誤噴射:北海道)
札幌市豊平区のスポーツ用品店で客が誤ってクマよけスプレーを噴射し、店内にいた客が全員避難するなどの騒ぎになりました。正午ごろ、札幌市豊平区月寒東3条11丁目のスポーツ用品店で、クマよけスプレーを購入した客が誤って店内で噴射しました。店の関係者によりますと、店内にいた客を全員避難させた後、換気のために一時営業をとりやめました。店はおよそ2時間後に営業を再開し、来店客にマスクを配るなどの対策を取っていて、これまでのところけが人や具合の悪くなった人はいないということです。

(シカの食害から保全必要な希少植物、少なくとも109種:愛媛)
絶滅のおそれがある希少植物をシカの食害から保護しようと、愛媛県の担当者や専門家などで作る協議会が14日開かれ、食害から保全が必要な植物が少なくとも109種類に上ることが報告されました。この協議会は、愛媛県内で希少植物へのシカによる食害が増えていることを受けて開かれたもので、東温市の会場に県の担当者や専門家などおよそ40人が集まりました。会議では県の担当者からシコクカッコソウやキレンゲショウマなど、食害から保全が必要な希少植物が少なくとも109種類に上ることが報告されました。そのうえで、希少植物の群生地にシカが入らないようネットを設置することや、狩猟免許がない人でもお金を出資して狩猟者にわなを設置してもらう取り組みを進めることが決まりました。協議会の副会長で野生生物の調査や保護を行うNPO法人の山本貴仁理事長は「シカがいることは悪いことではないが、過剰な増加などにより希少な植物が絶滅することのないよう対策をとっていきたい」と話していました。

(道北などでエゾシカとの衝突事故、去年は過去最多1484件:北海道)
道北などで、去年、確認された車やバイクとエゾシカの衝突事故は1484件で過去最多となり、警察と北海道開発局は、山間地などでの運転には十分注意するよう呼びかけています。道警旭川方面本部と北見方面本部によりますと、去年、管内で車やバイクとエゾシカが衝突した事故は1484件で、おととしより39件増え、2004年の統計開始以来、最も多かったということです。去年は、エゾシカの繁殖期やエサを求める動きが活発になる9月から11月にかけての3か月間の衝突事故が、713件にのぼったということです。また、国道を管理する北海道開発局によりますと、例年、道北では、旭川市の神居古潭や春志内近くで鹿との衝突事故が多発していて「要注意区間」だということです。警察と北海道開発局は、山間地などで車やバイクを運転する際は、動物の飛び出しを想定して速度を抑えるとともに、山間地などでの運転には十分注意するよう呼びかけています。

(エゾシカ増加、森林どう守る:北海道)
北海学園札幌高の1年生約400人が町内のオオムラサキ館などを訪れ、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)について学んだ。

(“里山で生活”冬眠明けのクマに警戒:新潟)
これからの時期、行動が活発になる「クマ」。新発田市では5月に入り、目撃情報や足跡の発見などすでに15件、報告されています。専門家は「近年は、クマが常に里山で生活している」として警鐘を鳴らしています。畑に無造作に残された足跡…新発田市・下羽津地区です。畑からわずか数百メートルほどの場所には保育園や小学校、中学校もあります。冬眠から目覚めたクマが活発になるこれからの時期。県内では5月に入り、目撃や足跡の発見情報がすでに38件。このうち15件が新発田市です。〈新潟大学 箕口秀夫 名誉教授〉「最近、何が起こっているかというと、私たちが普段生活をしている場所のすぐ近く。常に里山で生活をしていて、そこで1年中エサをとって繁殖をして冬眠をする」。新潟大学の箕口名誉教授は「近年、クマが里山で生活している」と指摘。エサを求めて人が生活する地域にも出てくるケースが増えているといいます。〈新潟大学 箕口秀夫 名誉教授〉「もう普段私たちが生活してるすぐ近くにいるので、クマの方がちょっと足をのばせば私たちの生活圏に入り込んでしまう」。こちらは12日、足跡が見つかった五十公野地区です。すぐ近くにあるのは五十公野公園。4月にはアイドルグループのライブが行われるなど多くの人が訪れる場所です。周辺にはアパートや商業施設もあります。市や警察は付近の住民に繰り返し、注意を呼びかけています。タケノコ採りや山菜採り…山に入る人も増えるこの時期。すぐ近くにはクマがいる可能性があります。県や専門家は遭遇した場合は首や頭を守る防御姿勢をとること。また、民家近くまで下りてくるおそれもあるとして、エサとなる生ゴミや農作物などを外に放置しないよう呼びかけています。

(町に出たクマが好む意外なにおいは「ぬか漬け」)
あなたの家庭が危ない!人間に近い場所に現れる“アーバンベア”。どうすれば身を守れるのでしょうか。クマの生態に詳しい、森林総合研究所の大西尚樹さんに話を聞きます。いまなぜこのように注意を促したいのかというと、大西さんは「この先、本州では、いつどこでクマと遭遇してもおかしくない状況」が迫っていると言います。山に住んでいるはずのクマがなぜ市街地に出没するクマ“アーバンベア”になってしまっているのか。 元々、山の上の方にクマたちが生息していましたが、それが実は年々増え暮らしている山がだんだん狭くなっています。 人は過疎化で減っていて、空き家があると、『あ、ここいけるんじゃない』と、クマが少しずつ人間の暮らしに近いところまで降りてきて市街地に慣れてきてしまっているのだそうです。 ツキノワグマは分布域が1.4倍。この資料が平成15年度と30年度での比較ですので、もしかしたら今はもっと広がっているかもしれません。(Q.クマが生息する地域は全域で増えいる?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「本州各地、あと北海道にはヒグマがいるんですが、ヒグマも含めてクマの生息圏は広がってます。今の資料では、1.4倍ということだったんですが、近畿地方では1.7倍、さらに中国地方では2.7倍というデータがあります」。先週土曜日に秋田市の民家に、4月2日には盛岡市にもクマが出没しています。【青木源太キャスター】「秋田市の映像を見ましたが、山あいの家ではなくて、本当にどこにでもあるような普通の住宅街で、クマが出るわけですよね?」。【森林総合研究所 大西尚樹さん】「盛岡市で(クマが出没した場所は)私の家から1キロない場所。こういった県庁所在地があるような街でも、中心部にクマが出てくるということが、全国各地で起きています」。秋田市でのクマの映像がありましたが、この1カ月、秋田市では目撃情報が相次いでいます。4月から5月12日までで49件報告がありました。 これを受けまして先週木曜日には、秋田県全域に「ツキノワグマ出没警報」が出されています。秋田駅の近くでも、クマの目撃情報があるという怖さがあります。(Q.クマが出やすい季節がある?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「東北地方ではこれから夏にかけてピークになってきます。関西地方とか中国地方は出没が多い年、去年多かったと思うんですけれど、秋にピークを迎える傾向があります」。(Q.ツキノワグマ自体は本州全域で生息?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「そうですね。今ツキノワグマがいないのは千葉県だけです」。【青木源太キャスター】「本州でツキノワグマがいないのは千葉だけ!逆に言えば本州にお住まいの方は、もうみんな可能性がある」。(Q.秋田市の49件の報告では同じクマ?複数のクマ?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「現場行ってるわけではないので、確定的なことは言えないんですけれど、状況を見てると多くは同じ個体が目撃されているのかなと」。(Q.街に降りてきたクマはどうやって夜を明かす?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「そうですね。今出ている図の右の方の、山の中の点はたぶん違う個体だと思うんです。左側の川の周辺の10個ぐらいの点が、そこはたぶん同じ個体。これに関しては多分、夜も住宅地の中で、どこが居心地のいい場所見つけて寝てる」。関西でもクマの目撃情報が多く出ています。関西テレビ 神崎博報道デスク】「4月には滋賀県の長浜市でも住宅街に出て60代の女性が腰の骨を折るというけががありました。去年には京都南丹市で男性が耳をかまれてけがをされるとか、あと大阪でも茨木市とか、高槻市とか、能勢で、去年で言うと、大体年間10数件の目撃があったりするので、京都、滋賀、大阪でも目撃情報が多く出てます」。【青木源太キャスター】「クマに襲われたら、当然けがをしますし、逃げようとして転んだりとかそんなことも考えられます」。クマが自ら家の中にまで入り込んでくる可能性があるそうです。【村瀬哲史さん】「家の中に入ってきているという話があったじゃないですか。逆にクマに例えば遭遇したとしても、家の中に入れば安全やなっていうことでも、あながちないってことになるんですかね?」。クマが外から住宅を見た時に、家の中の方が暗く見える場合があり、そうなると『あ、そこは落ち着く場所なんじゃないかな』と、暗い所に向かおうとするそうです。(Q逆に言うと中に電気がついていば大丈夫?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「どうでしょうね。やっぱり日中外から見た家の中ってちょっと暗いですよね。どう見えるかはちょっと分からない。人里に入ってきて、クマの方もちょっと落ち着かない状況にいると思うんです。その時にどこかに逃げ込みたいというときに、家とか倉庫とかに入ってくるケースはある」。クマは“あるもの”を頼りに市街地に降りてきます。それが“におい”。それも食べ物ではない、意外な“におい”もクマを呼び寄せてしまうそうです。クマの「好みのにおい」は…肉・魚、ペットフード、漬物(特にぬか漬け)です。さらには“においが強いモノを好む”ので、ペンキ、灯油・ガソリンのにおいにも寄ってくるそうです。またクマに近距離で遭遇してしまった場合、背を向けて逃げるのは「絶対NG」だということです。【森林総合研究所 大西尚樹さん】「クマの方も人間と会いたくなくてドキドキしてるので、その時にこっちがいきなり走って逃げ出してしまったりしたら、つい追いかけてしまうということはよく言われます」。また襲われてしまった時の対処方として、「うつぶせ」、「手で首を押さえる」とあります。(Q.震えてても大丈夫?)【森林総合研究所 大西尚樹さん】「震えるのはしょうがないと思いますね。それは抑えられないと思うんですが、とにかくうつぶせになって、お腹とか、手では首を押さえてますけれど、そうやって致命傷を受けないように、ガードをして守るようにしていただきたいと思います」。クマは本州全域で出没するということなので、皆さんご注意ください。

(イノシシ豚熱確認1カ月、県が2回目ワクチンあす散布:宮崎)
都城市で野生イノシシの豚熱感染が確認されてから1カ月が経過した。12日時点で新規感染は確認されておらず、県は14日、感染確認地域周辺で2回目の経口ワクチン散布を実施する予定。

(豪雪被害を受けたリンゴ園を悩ます「珍客」:青森)
「心が折れた」。リンゴの生産量が日本一の青森県で、リンゴ農家がかつてない苦境に立たされている。今冬の豪雪による雪の重みで、リンゴの木の枝が折れたり幹が裂けたりする被害が相次いでいた。ところが、被害はそれだけにとどまらず、「ダブルパンチを食らっている」というのだ。何が起きているのか。4月下旬、県中央部に位置する黒石市内の山あいにあるリンゴ園を訪ねた。約7000平方メートルの広さに、高さ3~4メートルほどのリンゴの木200本が約4メートルおきに整然と植えられている。よく見ると、何かおかしい。見渡す限り、高さ約1メートルより上の焦げ茶色の幹や枝の皮がはぎ取られ、ベージュ色をした内部がむき出しになっている。「樹皮をまるごとはがされた木は、水を吸収できず枯れてしまう。半分は手のほどこしようがなく、今年の収穫は見込めない」園主の千葉信彦さん(54)は、ため息交じりでそう話す。樹皮がはぎ取られると、樹勢が落ち、病気にかかる恐れがある。傷んだ木を伐採して新たに苗木を植えても、リンゴがなるまでに5~6年かかるという。異変に気付いたのは1月下旬だった。地元猟友会のメンバーがこんな光景を目にして市に通報した。当時、一帯は2メートルほどの積雪があった。リンゴの木は半分程度が埋まっていて、積もった雪の上から幹や枝が少しのぞいているような状態だった。雪に埋まっていない部分は樹皮がはがされていた。

(安全確保へ イノシシの防護柵設置:岡山)
連合岡山玉野地域連絡会は11日、玉野市田井の山林でイノシシの防護柵設置のボランティアを行った。地域の安全を守る社会貢献活動の一環。

(イノシシ被害からのリベンジ、小学校で甘藷の植え付け:宮崎)
13日、カンショの植え付けに挑戦したのは、宮崎市の鏡洲小学校の1~2年生と鏡洲保育園の園児合わせて24人です。学校では、去年も児童たちがカンショを植え、秋ごろに収穫する予定でしたが、夏休みの間に野生のイノシシにカンショを全て食べられてしまいました。その経験を踏まえ、今年は、鳥獣被害対策アドバイザーの室屋敦紀さんがサポートに入り、イノシシが畑に侵入するのを防ぐ電気柵を設置。万全の対策のもと、児童たちが一つ一つ丁寧にカンショの苗を植え付けていました。児童たちはこのあと、野生のイノシシや電気柵の仕組みについて教わっていました。(室屋敦紀さんの授業)「(イノシシは)いつもと違うものがあると思って鼻で触るんだよ。そうした時に、ビリビリビリっと感電して、あっちに行こうと逃げていきます」。13日植えたカンショは10月ごろに収穫し、給食などで味わう予定だということです。

(ベランダで見つけた「ハトの卵」勝手に捨てたら法律違反!?:熊本)
『ベランダにさっきまでなかった「たまご」落ちてるんだけど』。突然、スマホに届いた母からの写真付きメッセージ。「いきなり何を言っているんだ?」と思いつつ開いてみると、確かに、ベランダの溝にコロンと一つ「白い卵」が転がっていた。続けて母からメッセージ。『ハトの仕業?』。自宅マンションのベランダには、ほぼ毎朝ハトが飛んでくる。「クルックー」と聞こえたら母がすかさず網戸を開けて、お引き取り願っている。母に詳しく聞くと、午前中に洗濯物を干した後、午後3時ごろに乾き具合を見ようとベランダを覗いたら発見したそうだ。そういえば、けさもハトを一羽追い払ったばかりだったな…そんな“犯鳥”らしき姿を思い浮かべつつ、興味本位で「帰ったら見せて」と伝えて帰宅しながら考えた。「一通り眺めて、満足したらビニール袋に入れて捨てよう」。この時はまだ、そう思っていた。これは記者が「ハトの卵」を1つ処理するまでの10日間の記録である。見つけた卵の大きさはピンポン玉程度だった。定規をあてると、直径4cm弱。試しに冷蔵庫にあったニワトリの卵を隣に置いてみると、落ちていた卵の方が一回り小さいことが分かる。殻には少しひびが入っていて、おもちゃなどではないことが分かる。ベランダをくまなく見渡しても鳥の巣は見当たらなかったので、この点は一安心。これは実際、ハトの卵なのだろうか?インターネットで調べてみると、色や大きさといった特徴は一致しているようだ。卵の正体に納得すると同時に、やけに気になる検索結果が目に留まった。『ハトの卵を勝手に捨てると法律違反になる』。えっ…もしかして、そのままポイっと捨てたらマズい?記者としても市民としても法を犯すわけにはいかないので、市役所に確認を取ってみた。担当者 「ハトの卵を市の許可なく捨てることは、『鳥獣保護管理法』で禁止されています」。熊本市の鳥獣対策室に電話で尋ねると、確かに法律違反だった。生物の多様性の確保や自然環境保護などのため、ハトに限らずヒナを含めた野生鳥獣を捕獲することや、卵を採ること、動かすことも原則として禁止されている。違反すれば1年以下の懲役か100万円以下の罰金を受ける可能性もある。「空っぽの巣」ならすぐに捨てても問題ないが、卵やヒナなど“命”がある場合、話は別だ。市によると、対処法は原則として「巣立ちを待つことに尽きる」。しかし騒音やフンなど生活に影響が出る場合は業者に依頼するか、今回のように卵だけの場合は、市に「捕獲・採集」許可を取って、燃やすゴミとして処理する場合もあるという。一度、電話を切り、母に「見守るか」「許可を取って捨てるか」を尋ねると、即答された。「えーっ!あのまま放置はいやだよ」。残念ながら卵には既にヒビが入っているので、巣立ちを見届けられる可能性は低いだろう…衛生上、このまま放置するわけにもいかない。改めて、市に「卵を捨てる許可を申請したい」と伝えると、まずは現地調査が必要だと告げられた。そこで翌日の午前9時半に予約を取った。担当者が自宅へ来るという。翌日の午前9時半、青いジャンパーを着た鳥獣対策室の担当者2人がカメラを携えて自宅にやってきた。担当者「あー、あの転がっているやつですね」。担当者は卵の存在を確かめると何枚か写真を撮り、続けてベランダ全体を見渡した。担当者「ちょっとフンも落とされていますね、ハトは室外機の裏に巣を作りがちなのですが…今回は無いみたいです」。ベランダに来るハトは、主に「ドバト」という種類だという。調査が終わると、申請書の記入へ。住所や名前などのほか、今回は「何を・いつ・どうやって処理するか」を6項目、担当者のアドバイスと記入例を参考に埋めていく。担当者「この『処理する対象』という項目には『ドバト 卵1個』と書いてください」。その他にも▼目的:「有害鳥獣捕獲(環境衛生維持)」▼採る方法:「手捕り」▼その後の処置:「焼却」など、すべて記入を終えたら手続きは終了。ここまで15分ほどだった。許可が出るまで1~2週間ほどかかるとのこと。卵を眺めながら洗濯物を干す日々は、もう少し続きそうだ。まさか市の職員まで出動させる事態になるとは…意外とすんなり手続きできたので一安心、と思ったのもつかの間。翌日、いつもより多くハトの鳴き声が聞こえるのでベランダに出てみると、2羽のハトが仲睦まじく壁の隙間で身を寄せ合っていた。私の存在に気付くと、すぐにバサバサッと飛び去った。床にはフンも増えている。これはいよいよ“住み家”として目をつけ始めているのでは…?焦りを感じたその日の夕方、市から電話があった。「卵採取の許可が出ました、許可期間は5月9日から1週間です。これから許可証の郵送準備をします」。待っていました。申請から7日が経った5月8日、郵便受けにA4サイズの封筒が入っていた。5月9日の朝、ついにハトの卵を捨てる時が来た。封筒から取り出した許可証には、申請時に記入した情報が印刷されている。さっそく卵を回収しよう。ハトの卵やフンには雑菌などが付着している可能性があるため、ビニール手袋を着用して手に取ってみる。やはり軽い。ビニール袋に入れてはかりに載せると、袋の重さを除いて17gだった(ニワトリの卵は平均約60g)。小さな命の重みを感じ、心の中で「ごめんね」とつぶやきながらゴミ袋へ。月曜日、卵は「燃やすゴミ」として収集された。実は、最後にもう一仕事残っている。許可証の右下にある「報告欄」に、改めて「採取した場所」「採取した数量」などを記載。許可期間終了後から30日以内に、市役所宛に返送する必要がある。4月30日の発見から10日、長かった卵との共同生活が終わった。母はしみじみ語る。「こういう法律があるなんて知らなかったなあ。卵は小さくてちょっとかわいいけど、やっぱり困るよね」。この10日間でハトのフン被害は次第に落ち着いていったが、やはり、毎朝変わらず元気な鳴き声が聞こえてくる。この状況にどう対応すべきか、専門家に聞いた。マンションや工場などでハト対策を施工する「三勢(日本鳩対策センター熊本)」の岩下満さんは、我が家の状況は既に「危険度マックス」だという。卵が見つかったということは、ハトがそこを自分たちの巣として認識し、定住を始めている証拠。さらに厄介なのは、ハトの執着心の強さだ。岩下さん「ハトにとってはもう、そこを住み家として認識しちゃってるんで。執着心が強いので、同じハトが来ちゃいます」。つまり、一度卵を産み付けた場所には、同じハトが繰り返し戻ってくる可能性が高い。ベランダにCDやテープなどキラキラ光るものを下げて、ハト対策をしている家も多いだろうが、一度“住み家”にされたら、効果には限界があるという。最終的には、やはり物理的に侵入を阻止する事。具体的な対策として、岩下さんは以下のような方法を紹介した。1. ネット:ハトの侵入を全体的に防ぐ2. スパイク(剣山):ハトが止まりやすい場所に設置し、着地を防ぐ3. 忌避剤:ベタベタする感触と、ハトが危険と感じるにおいを発して追い払う4. 電気ショック:ハトが止まろうとした際に軽い電気ショックを与え、追い払う。ただし、これらの対策を実施する際は、状況に応じて適切な方法を選ぶ必要がある。最後に改めて、ハトの卵の発見~処理まで10日間の流れを振り返ろう。1. 4月30日: 卵発見→熊本市役所(鳥獣対策室)に電話で相談。捕獲・採集許可を申請するため「現地調査」を予約。2. 5月1日: 申請手続き→市職員が自宅を訪問・現地調査 申請書を記入(かかった時間は15分程度)。3. 5月2日: 許可が下りる→市職員より電話で連絡 許可期間と、許可証の送付予定が伝えられる。4. 5月8日: 許可証が送付される→指定された許可期間(今回は5月9日から1週間)以内に処理する。5. 5月9日: 卵を処理→許可期間終了後30日以内に許可証を返送、もしくは市役所に直接持参する。熊本市には2024年度、ハトに関する捕獲・採集許可の申請が35件、相談が51件寄せられた。今回の手続きは、あくまで一例だ。ハトの卵や巣、ヒナを自宅で見つけたら基本は見守ること。どうしても生活上、困る場合に「捕獲・採取」許可の相談を自治体にすること。これを覚えておきたい。個人的な感想としては、やはり時間と手間はかかる上、市職員が自宅に来るのはなかなか緊張する。しかし、ヒトにとっては「有害」でも、生き物たちにとっては種をつなぐ営みだ。それを人間の都合で断つのなら、一連の手続きは命への最低限の敬意を示す方法なのかもしれない。卵を捨てる時に手のひらで感じた、17gの重みを思い出した。

(女性わな猟師が「ハンター交流会&トークライブ」:佐賀)
佐賀県上峰町在住の女性わな猟師・塘(つつみ)さなえさんが主催する、狩猟の理解と関心を深めてもらうトークイベント「ハンター交流会&トークライブ」が6月8日、コワーキング&レンタルスペース「音無てらす」(佐賀市富士町大野入道)で行われる。今年4月からわな猟師として活動する塘さんが猟師になったきっかけは、県内の山間部に住む祖父母の体調を気遣うために通うようになったことから。昔から通い慣れた通りの周辺の農地が動物に荒らされ、変わっていく様子を見て、里山保全と動物福祉(アニマルウェルフェア)に興味を持ち、「猟師になりたい」と思ったという。県内にも猟友会があったが、「どうやって猟師になれるのか」がわからず、小規模事業者向けの経営相談所「よろず支援拠点」に相談するなどしながら、2023年にわな猟の狩猟免許を取得。2024年1月からは捕獲用品メーカー「三生」(鳥栖市)社長で、2021年度鳥獣対策優良活動表彰で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した和田三生さんに指導を仰ぎ、今年4月に独立。現在、佐賀県猟友会神埼支部に所属。吉野ヶ里・神埼・佐賀市北部地区で有害鳥獣駆除従事者として活動し、11月~翌年3月までは佐賀県内全域で狩猟活動を行うという。今回のトークイベントは、狩猟に興味ある人やハンター仲間と情報交換したい人などを対象に、「ハンターの 役割」や「山と人との関係性」「アニマルウェルフェア」などについてトークを展開し、イノシシやシカのジビエ焼肉体験を行う。塘さんは「私のように『ハンターになりたいけど、どうしたらなれるのか』と思っている人がいると聞く一方、せっかくハンターになったのに、その後の悩みなどを共有する相手がいなくて辞めてしまう人もいると聞く。今回のイベントをきっかけに、普段の活動エリアを超えた情報交換の場を作り、また、新たにハンターを目指す人が増えるとうれしい」と話す。

(上野動物園も駆除シカ活用:東京)
奥三河で駆除されるシカの資源活用に取り組む東栄町の「野生動物命のリレーPJ」(リレーPJ)が、東京の上野動物園に猛獣用の餌となるシカ肉の納入を始めた。同動物園は昨年12月と今年1月、皮付きの肉をトラに与えるところを公開するイベントを開催しており、この時もリレーPJのシカ肉を使用した。毛皮や骨が付いたままの肉を餌とする手法は屠体給餌(とたいきゅうじ)と呼ばれ、豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)などが動物福祉の観点から実践している。日本を代表する上野動物園も採用したことで、屠体給餌やリレーPJの活動に弾みがつきそうだ。リレーPJは2021年、前東栄町長の尾林克時さん(75)らが会社として設立。奥三河でわなにかかったシカを有償で引き取り、洗浄や加熱殺菌をして、皮や骨、ひづめが付いたままの肉を動物園に販売する。尾林さんによると、今ではのんほいパークなど数カ所の施設へ定期的に納入しており、年間300頭余りを加工。上野動物園からは昨年になって注文が入り、今年は定期的に発送する。動物園のライオンやトラは、自然環境に近い状態の餌を与えることで、野生の獲物を狩った時と似た採食行動を見せる。ストレス軽減や健康維持に役立つほか、来園者に本来に近い姿を見てもらう機会となる。皮付き肉を与える効果について、上野動物園は給餌イベントを紹介したインターネット上の記事で「野生のトラでも見られるような『毛皮を剥ぐ』『骨から肉を引きちぎる』などの行動を引き出すことができる」と評価している。一方、野生のシカは山間部で数が増え、山林や畑が荒らされる食害が深刻だ。農林水産省の資料によると、シカによる農林水産被害は年間70億円(23年度)に達する。捕獲される数も年間72万頭(同年度)に上るが、このうちジビエ料理やペットフードなどに利用される割合は2割弱。大半は埋却処分されており、さらなる資源活用が求められる。尾林さんは「上野動物園で使われることは注目度が高い。これをきっかけに、駆除されたシカの活用がもっと広がってほしい」と話している。

(大学正門前にクマ、軽乗用車が衝突:秋田)
14日午前2時50分ごろ、秋田市手形住吉町の県道で、市内の60代男性が運転する軽乗用車とクマが衝突した。男性にけがはなかった。現場は秋田大学正門前の交差点だった。秋田東署によると、男性は手形山崎町から手形田中方向へ走行中、右側から飛び出してきた体長約1メートルのクマと衝突した。車はバンパーの左前部がこすれ、ナンバープレートがへこんだ。署は同大や、近くの秋田東中学校に連絡し、パトカーで付近の住民に注意を呼びかけた。

(列車がイノシシと接触:岡山)
JR西日本によりますと、昨夜(14日)福塩線(備後本庄駅~横尾駅間)で列車がイノシシと接触したため、線路の確認を行ったということです。この影響で、午前9時10分現在、山陽本線の福山駅~岡山駅の一部列車で約20~30分の遅れが発生しているということです。

(防犯カメラに映る“黒い影”クマだった:宮城)
宮城県石巻市で5月6日以降、クマの目撃情報が相次いでいます。商業施設が立ち並ぶ市街地に出没したケースもあり、市や警察が注意を呼び掛けています。石巻市北上町の北上川沿いの土手を歩く1頭のクマ。11日午後5時半頃、国道398号線を通りかかった人が撮影した映像です。一方、こちらは5月6日午後9時頃、石巻市茜平で自動車販売店の防犯カメラにクマが歩く様子が映っていました。現場は、三陸自動車道石巻河南インターチェンジ付近で、そばには大型ショッピングモールがあります。市によりますと、市街地でクマが目撃されたのはこれが初めてです。11日までの6日間で、蛇田や北上地区を含め広範囲で11件の目撃情報が寄せられました。野生動物に詳しい専門家は、もともと石巻にクマは生息していないと話します。石巻専修大学理工学部 辻大和教授:「おそらく近くの生息地から何かの理由で市街地に移動してきたと思う。このエリアで短期間に頻繁に見つかるとしたら、同一の個体である可能性が高い」。クマが出没しそうな場所には近づかないことが大切だといいます。石巻専修大学理工学部 辻大和教授:「もし遭ってしまったら背中を向けると追いかけてくると言われているので、対峙したまま後ずさりをして距離を保つ。ある程度距離が出来たら逃げるのがいいと思う」。石巻市や警察は防災行政無線やSNSなどで注意を呼び掛けています。クマは映像や目撃情報などから大きさが1メートル程とみられ、辻教授は推定年齢は3歳から5歳、体重は30kgから35kg位とみています。

(中学校の校庭にイノシシ登場:宮城)
14日午前、宮城県大衡村で中学校の校庭にイノシシが現れました。けがをした人はいませんでした。校庭に現れたイノシシ。芝生のあたりを自由に走り回っています。14日午前11時頃、宮城県大衡村の大衡中学校の校庭に体長1mほどのイノシシ一頭が現れました。イノシシはその後、校庭西側の田んぼへと立ち去り、さらに、警察や役場の職員が爆竹を鳴らすなどして、河川敷の方へ追いやったということです。けがをした人はいませんでした。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日午前10時30分ごろ、仙台市泉区野村小菅山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日午前10時10分ごろ、仙台市泉区野村東原屋敷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午前11時ごろ、栗原市鶯沢南郷大竹にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午後4時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子折葉にクマが出没しました。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、15日午前9時30分ごろ、登米市津山町横山大畑にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午前8時25分ごろ、栗原市一迫片子沢原田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
涌谷町によると、14日、涌谷町大谷地区にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午後10時20分ごろ、仙台市泉区館4丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午前7時10分ごろ、仙台市泉区高森8丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午後0時56分ごろ、仙台市青葉区芋沢本郷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、11日午後10時ごろ、仙台市泉区小角白山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、11日午後6時30分ごろ、仙台市泉区実沢桜田前にクマが出没しました。

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5/13
(住宅点在の国道脇でクマに発砲:秋田)
秋田県大館市鳥獣被害対策実施隊は9日、市軽井沢字下岱の国道103号脇で目撃が続いているクマに対し、市の許可を受けて発砲した。2発中1発が命中したとみられ、クマは国道脇ののり面から姿を消したという。けが人はいなかった。

(「シカが飛び出してきて…」先頭車両の転倒きっかけに自転車3台が転倒し2人重傷:北海道)
10日未明、室蘭市の道道で自転車3台が相次いで転倒し2人が重傷です。シカが飛び出してきたことが事故のきっかけとみられています。10日午前0時半ごろ室蘭市中島本町3丁目の道道で南方向へ走っていた大学生が乗る自転車3台が相次いで転倒しました。この事故で大学生2人が病院に搬送され、それぞれ鎖骨や手首の骨を折るなどしましたが、いずれも命に別状はありません。警察によりますと大学生らは友人5人でロードバイクに乗っていて、「自転車に乗っていたらシカが飛び出してきて転倒した」と話しているということです。現場は天神トンネル近くの左カーブの下り坂で警察は先頭の車両が飛び出してきたシカを避けきれずに転倒したのをきっかけに後続の2台が相次いで転倒したとみて、事故当時の状況などを詳しく調べています。

(「ツキノワグマ出没警報」発令:秋田)
秋田県内全域にツキノワグマ出没警報が出されました。県内では4月の1カ月間に82件のクマの目撃情報が寄せられました。例年の同じ時期の2倍以上の数字です。目撃が相次いでいることを受け、県は8日、県内全域にツキノワグマ出没警報を発令しました。期間は5月末までです。県は、クマの餌となる生ごみを屋外に放置しないことや、入山が禁止されている地域に立ち入らないことなどの対策を呼びかけています。

(「2023年は10年分のクマ人身被害例が集まった異常な年」:秋田)
ツキノワグマによる人身被害の脅威をまとめた医学書「クマ外傷 クマージェンシー・メディシン」が出版された。2023年に被害者が続出した秋田県内の最前線の知見を結集した。

(「クマ出没注意報」発令:山形)
県は、市街地でのクマの目撃が相次いでいるとして、8日、ことし初めてとなる「クマ出没注意報」を発令しました。県内では、今月2日に上山市の中心部でクマが住宅の庭に入り込むなど、今月4日までの1週間に市街地でのクマの目撃が5件あり、注意報を発令する基準に達したとして、県は8日、ことし初めてとなる「クマ出没注意報」を発令しました。期間はことし8月31日までです。県はホームページに、クマの目撃情報を地図上に示した「クマ目撃マップ」を掲載していて、クマが出没することが多い、早朝や夜間の外出は特に注意するほか、取り残しの果実や野菜、それに生ゴミなどクマのエサとなるものを放置しないよう呼びかけています。

(クマ出没注意報、里地での目撃が平年の1.5倍以上に:長野)
長野県は4月の里地でのクマの目撃件数が平年の1.5倍以上に増えているとして、5月9日、長野地域(長野市・須坂市・千曲市・坂城町・小布施町・高山村・信濃町・飯綱町・小川村)に「ツキノワグマ出没注意報」を発出しました。「初夏はクマの行動範囲が広がる」として注意を呼びかけています。県によりますと4月に長野地域の里地では9件のクマの目撃情報がありました。これは平年の1.5倍以上だということです。今年は例年より早くクマが動き出している傾向があり、全県ではこれまでに人身被害も4件発生し6人がけがをしていて、すでに北信地域には「出没注意報」が発出されています。県は初夏はクマの行動範囲が広がり、里地で目撃がさらに増える可能性があるとして注意を呼びかけています。

(クマ目撃 24年度は255件、10年で最多:栃木)
2024年度の県内のクマ目撃件数は255件に上り、過去10年で最多となったことが9日までに県のまとめで分かった。増加傾向にあり、下野新聞社が警察発表に基づき各地の目撃地点を比較したところ、10年間で県北や県西の山沿い中心から、宇都宮市内など県の中央部や各地の市街地へとエリアが広がっている。里山の荒廃などに伴い、人里近くに出没して人を怖がらない「アーバン・ベア」も相次いで確認されている。今季も行動を活発化させる時季を迎えており、警戒が必要だ。

(シカ被害軽減へ、わな無償貸与で捕獲強化:広島)
シカの農林業被害の軽減へ、広島北部森林管理署と広島県三次市、市有害鳥獣駆除対策協議会は、連携による捕獲強化に乗り出す。シカの脚をワイヤで捉える「くくりわな」を活用。同管理署が市内の駆除班員に無償で貸し出して取り組む。

(クマ被害防止へ「禁止区域は絶対入らないで」:秋田)
秋田県鹿角市などは10日、本格的な山菜採りシーズンに合わせ、同市十和田大湯白沢の国道103号沿いでクマ被害の防止を呼びかけるチラシを配布し、ドライバーに注意を促した。市や市猟友会、鹿角署、県自然保護課の職員計23人が白沢トイレ駐車場前で実施。ドライバーに「昨年もクマの被害が出ているので、十分気をつけてください」などと声をかけ、チラシを手渡した。

(シカ捕獲数が急増、20年で28倍:福島)
会津を中心に福島県内でニホンジカの捕獲数が急増している。県の統計開始以降、この20年間で約28倍にも膨れ上がり、各自治体は危機感を強めている。気候変動と狩猟者の減少に伴って生息域が拡大する中、森林や湿原のほか、農作物にも被害を及ぼす「厄介者」への対策は急務だ。「シカは、他の獣と違って被害が見えにくい。農作物への被害が出てから捕獲していては、ほぼ手遅れだ」。福島大食農学類の望月翔太准教授(40)=野生動物管理学=は警鐘を鳴らす。イノシシは畑荒らし、クマは人身被害という形で被害が表面化するが、シカの被害は人が気付きにくい森林での食害から始まるとされるためだ。シカは森林の地面に生える柔らかい植物を食べ始め、その後、スギやヒノキの樹皮に移る。食べ物がなくなると、人里で稲やキャベツなどの農作物に手を付け出すという。県内で2023年度に確認されたシカによる農作物被害は509万円で、イノシシによる被害額と比べると10分の1程度。ただ、人里での捕獲が顕著になれば、今後の被害拡大が不安視されている。県によると、県内でのシカの捕獲数は統計を取り始めた04年度は68頭だったが、23年度は1919頭と約28倍に達した。当初は尾瀬などに近い奥会津中心だったが、20年度ごろから会津若松市など会津北部で増え始めたほか、22年度から相馬市や葛尾村など浜通りでも捕獲されている。県は被害を防ぐため、県内の推定生息数を千頭に抑えようと、本年度までの5カ年で管理計画(第2期)を策定。目標捕獲数を年間1400頭以上に定めている。しかし、生息エリアの移動が激しく、県の担当者は「生息状況をつかめていないのが現状。正確に把握し、対策の精度を上げたい」と対策の難しさを明かす。24年度の捕獲数が過去最多の24頭となった会津若松市の担当者は「元々生息していた個体に加え、周辺市町村からの侵入で増加した可能性がある」と近年の傾向を推測する。被害は観光資源にも広がる恐れがある。北塩原村によると、雄国沼湿原での目撃が近年増えている。標高が高く、これまで目撃情報は少なかったが、例年6月下旬に見頃を迎える「ニッコウキスゲ」に多少食べられたような跡が発見されているという。24年度の村内捕獲数は前年度比6倍の18頭。村の担当者は「尾瀬など被害が深刻化している場所もある。近隣自治体や関係団体と連携して、何とか被害を防ぎたい」と話す。シカは繁殖率が高く、望月准教授は「農業被害が出る前の、森林への被害が出ている段階で捕獲する必要がある」と予防的な対策を提案する。その上で「民間の事業者らとすみ分けをしながら捕獲したり、狩猟者の技術強化をしたりすることが必要だ」と訴える。

(奈井江の猟友会クマ駆除辞退問題、ハンターの声を体制に反映を:北海道)
北海道猟友会の砂川支部奈井江部会が、行政からの要請によるヒグマの駆除を辞退して19日で1年がたつ。問題を受け、各自治体が駆除時の報酬を引き上げるなど、ハンターの待遇改善が進み始めた。一方で「命がけの駆除」を民間のハンターが担う状況に変わりは無い。取材を機に、記者自身もハンターになったが、活動中に駆除時の不安の声を変わらず耳にする。駆除体制を維持するためにも、国や各自治体はハンターの意見を十分に制度設計に反映し、信頼関係を深めてほしい。

(出没相次ぐツキノワグマ、接近警報導入めざし追跡調査:奈良)
ツキノワグマの目撃情報が相次いでいる奈良県では、捕獲したクマにGPS機能付きの首輪を着けて活動エリアなどを調査し、将来的にクマが人が住む地区に接近した際に危険を知らせる仕組み作りなどに生かすことにしています。奈良県によりますと、去年寄せられたツキノワグマの目撃情報は145件と記録が残る平成17年以降、最も多くなり、去年4月には十津川村で人が襲われてけがをするケースも起きています。こうしたなか、奈良県は、今年度から捕獲したクマにGPS機能付きの首輪を着けて山に放し、クマの行動を調査することになりました。調査ではGPSによる位置情報を追跡してクマの活動エリアを把握するとともに、将来的にはクマが人が住む地区に接近した時に住民に危険を知らせる仕組みを作りたいとしています。奈良県農業水産振興課は、「近年クマの目撃情報が増加し、県民の不安も高まっている。地域住民の安心とクマと人との共存の両立を模索していきたい」と話しています。

(クマの銃猟駆除、現場の体制づくり急げ:福島)
改正鳥獣保護管理法が秋までに施行される。市街地に出没したクマの銃猟が市町村長の判断で可能になる。人の生活圏に現れ、建物内にとどまる事態などを想定し、迅速に駆除できるようにするのが狙いだ。県内でもクマによる人身被害が相次いでいる。国、県、市町村はハンターが判断基準に沿って適切に臨める体制づくりを急ぎたい。現在、住宅地での銃猟は原則禁止で、人に危険が迫ってから警察官職務執行法に基づき警察官が狩猟免許を持つハンターに発砲を命じる仕組みが取られている。改正法では政令でクマなどを危険鳥獣と規定し、(1)住宅地に侵入またはその恐れがある(2)危害防止が緊急に必要(3)銃猟以外の捕獲が困難―などと判断した場合、市町村長がハンターに銃猟を委託できる。ただ、住民の安全やハンターの心理的負担を考えると、自治体側は住宅街での発砲の委託に極めて慎重にならざるを得ないだろう。環境省は改正法の趣旨や発砲の詳細な判断基準、必要な安全対策、建物に被害が出た場合の補償などについて市町村の担当者やハンターに丁寧に説明し、現場で混乱を招かないようにしてほしい。クマが頻繁に出没する地域では銃猟に備えた訓練も必要になる。短時間のうちに発砲の判断を迫られるケースも想定され、市町村は事後に対応を検証する取り組みも求められる。ハンターは全国的に減少傾向にあり、2024(令和6)年度の県内の狩猟登録者数は前年度比80人減の3991人だった。高齢化も進んでいる。行政機関は各地の猟友会との連携を深め、鳥獣被害を受ける農業者に免許取得を促したり、免許取得経費を補助したりするなどして人材確保に力を入れるべきだ。2023年度に県警に通報があったクマの目撃は709件、人身被害は15件でいずれも過去最多だった。住宅街などで餌を探す「アーバンベア」の出没も目立っている。先月、浜通りで初めてツキノワグマが捕獲され、県内での生息域拡大を裏付けた。銃猟による駆除は最終手段となる。人の生活圏とクマの生息域の間の草木を刈り払って緩衝地帯を造り、家の周囲に生ごみや野菜を放置しないといった従来からの取り組みも怠ってはならない。

(伊豆大島に特定外来生物「キョン」が大繁殖:東京)
東京都心から南に120キロほどの場所にある人口およそ7000人の大島に、特定外来生物に指定されているシカ科の「キョン」が増え、問題になっています。東京都が対策を進めていますが、大島町の人口の2倍以上の数のキョンが生息しているとみられています。現地を取材すると、島ならではの駆除の難しさや新たな課題が見えてきました。つぶらな瞳で周囲を警戒しているのが、特定外来生物に指定されている「キョン」です。台湾などが原産でシカ科のキョンは中型犬ほどの大きさで、人間を見つけると素早く逃げていく警戒心が強い動物です。愛くるしい見た目の一方で、キョンによる食害が深刻化しています。草食のキョンは大島の希少な植物であるサクユリやコクランなどを食べてしまい、東京都によりますと、これまでに8種の植物が絶滅の危機に瀕しているということです。さらに農作物への被害も深刻化しています。農家の男性は「結構足跡がある。作物の葉が食われてしまっている」と訴えます。ニンジンやジャガイモなどを育てているこの農家では、畑をネットで囲ったり作物をビニールシートで覆ったりするなどの対策を講じていますが、去年=2024年にこの畑での被害は50万円相当に上ったといいます。大島町によりますと2021年の島内でのキョンによる農作物の被害は1200万円以上で、獣害による被害額がサルの3倍に上り、最も多くなっています。大島の厄介者となっている外来種のキョンは今から55年前の1970年、都立公園で飼育されていた十数頭が台風で壊れた柵から逃げ、野生化したものです。生後半年で妊娠できるという繁殖力と、クマなどの天敵がいない環境で増え続け、推定生息数は2019年のピーク時にはおよそ2万4000頭となり、島の人口の3倍にまで膨らみました。その後、東京都が捕獲などの対策を続け、2023年にはおよそ1万9000頭にまで減少しています。一方で島民からはこの“減少”に疑問の声が上がっています。農家の男性は「ここ10年ぐらいで急に増えた感じ。減少している実感はないですね。どういうデータの取り方をして『減っている』と言っているのか分からないが、どう考えても減っているようには思えない」と語ります。東京都は近年、キョン根絶のため年間9億円を投じて銃器や箱わなによる捕獲を行い、2023年度の捕獲頭数は過去最多の6610頭に上りました。一方で7割以上が山林での捕獲となっていて、都の担当者は「山林のキョンが市街地に下りてきている可能性がある」と分析しています。実際に、市街地の取材中にも道路を横切って走っていくキョンの姿が見られました。大島町によりますと、道路に飛び出したキョンと自動車が衝突する事故が増加するなど、市街地でのキョンの目撃が近年相次いでいるといいます。大島の住民からも「きょうも見た。町中に出る。森は銃器を持ったハンターがいるから、みんな町に出てしまう。町の中では(銃器で)捕れないでしょ」という声も聞かれました。大島町の坂上長一町長も市街地でのキョンの増加に懸念を示しますが、キョンの駆除活動には「島特有の難しさ」があると漏らします。坂上町長は「島には(ハンターが)渡ってこなければいけない。そういった課題もあるし、山なのでハンターが簡単にどこにでも入れるという状況でもない。なかなかゼロにするのはそう簡単ではない。数十年かかる可能性もある」と話します。<害獣キョン利活用へ“食用化” 都と町は「根絶の妨げ、観光資源化」に警戒>一方、大島と同様にキョンが大繁殖している千葉県では、捕獲したキョンの利活用が進んでいます。千葉県ではふるさと納税の返礼品として、県の事業で捕獲したキョンの肉を送る取り組みを行ってきました。キョンの肉は原産地の台湾では現在、法律で食べることができませんが、もともと高級食材として扱われていたということで、食材として高いポテンシャルがあります。大島でもキョンの肉を利活用する取り組みが始まっています。しかし、これにも課題があるようです。2年ほど前に大島に移住した河原晴馬さん(19)は「島のためになることがしたい」と、個人で狩猟許可を得て去年=2024年からキョンの捕獲と食用化を始めました。課題となっている市街地での捕獲とともに、根絶までの島の新たな観光資源になることを期待しています。河原さんは「自分が肉を作ってキョンの命を肉に変え、都市の人が食べる機会をつくることで、少なくとも燃やされるよりは誰かの血肉となり、あるいは特定外来生物の問題を知ってもらうことで未来につながる。それは今よりはお互い調和していると思う」と語ります。キョンの肉はラム肉のような豊かな風味と軟らかな肉質が特徴のおいしさです。さらに河原さんは今年からキョンの捕獲の見学やジビエ体験ができるツアーの企画に取り組み、観光庁の「地域観光再発見事業」に採択されました。一方で東京都は捕獲したキョンについて「食用化は検討していない」としていて、安楽死の後、焼却処分する対応を今後も行っていくとしています。さらに大島町の坂上町長も、キョンが観光資源になることで根絶への意識が薄れることはあってはならないと念を押します。坂上町長は「(食用化は)いいと思うが、いずれにしてもキョンがいなくなるというのが原則。町としてはそれに向けての取り組みを東京都と一緒になってやっていく」と話しています。

(狩猟体験ツアー、特定外来生物「キョン」について知るきっかけに:千葉)
特定外来生物のキョンと狩猟について学ぶ「遊ぼうおんじゅく! キョンについて考える、狩猟体験ツアー~特定外来生物、キョン 捕獲なるか?!~」が6月1日、御宿町の里山で開催される。主催はオンジュクジビエラボラトリー。代表の宮嵜勢太郎さんは2018(平成30)年、獣害対策担当として御宿町地域おこし協力隊に着任。狩猟免許を取得し退任後も狩猟のほか、ジビエの加工・販売、体験イベントなどを開いている。同ツアーは2023年に初めて開催し、今回で12回目。同ツアーでは、外房地域で増えてしまった特定外来生物のキョンの生態や地域の自然環境などに触れ、獣を捕獲するわなの種類や方法など狩猟について学ぶ。実際にわなを仕掛け、捕獲があれば解体も体験する。キョンのほか、アライグマやイノシシなどが捕獲されることがあるという。ツアーの終わりにはジビエ肉のほか、この地域の特産品である海産物でバーベキューを行う。宮嵜さんは「都内から比較的アクセスがしやすいこともあり、東京や横浜から参加する人が多い。前々回は福岡県からわざわざ参加してくれた人もいた。『狩猟の免許を取りたい』『子どもに体験させてみたい』『キョンを見てみてみたい』など、参加動機はさまざまだが、実際に解体を体験することで、命を頂くことに感謝するきっかけになったという声は多い」と話す。元々は介護の仕事に就いていた宮嵜さん。未経験から猟師に転身したが、地元のベテラン猟師に支えてもらいながらキャリアを積み、現在、さまざまな取り組みを進めている。「捕獲したキョンは一宮町の食肉処理場に持ち込み処理をした上で商品として販売している。10キロのキョンから、販売できる肉になるのは2~3キロほど。解体の手間は同じぐらいかかるのに、イノシシやシカに比べると歩留まりが悪く、価格が高くなってしまう。体験ツアーでは、そうしたことも伝えていけたら」と話す。「現在、より効率よく加工ができるよう町内に食肉処理場を計画している。皮をなめし革製品にしてブランド化していこうという動きもある。命を頂く中で、最大限に活用できることを考えていけたら」とも。「人の都合で日本に持ち込まれ、増えてしまったキョン。そこには複雑な事情が絡み合っている。今起きていることを知り、キョンについて一緒に考えるきっかけになれば」と参加を呼びかける。

(エゾシカとの「知恵比べ」、草花食害防ぐ新型わな:北海道)
雪が解け、地表があらわになると、知床ではイチイやオヒョウの木々が芽吹き、マイヅルソウが白くかれんな花をつける。人間にとっては春を感じる光景だ。だが、エゾシカの目には、格好の餌に映る。斜里町の知床自然センターそばの遊歩道。エゾシカの群れが草をはんでいる。空腹なのだろうか、辺りを刈り取るように一心不乱に口を動かす。知床財団の松林良太さん(50)は嘆息する。「エゾシカの食害は全道的な問題ですが、知床も例外ではないんです」。知床では戦前戦後に開拓された農地が放棄され、次々と草地に変わった。それがエゾシカの増加に拍車をかけた。世界自然遺産登録前の2003年に知床岬で実施された調査では、確認された1平方キロ・メートルあたりの頭数「発見密度」は214・24頭。これはエリア内の草花を食べ尽くすほどの数だ。知床岬は開けた土地が多く越冬に適しており、知床で最も密度が高い。こうした事態に環境省や林野庁、道などは06年、「知床半島エゾシカ管理計画」を策定し、07年から捕獲に本腰を入れ始めた。世界遺産を登録する国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)なども08年、エゾシカと植生のバランスを適正に保つよう勧告した。環境省などは銃や囲いわなを駆使し、07~11年に知床岬で計685頭を捕獲した。その後も捕獲を続け、密度は11年に76・16頭、18年に12・38頭と大幅に減った。松林さんは「以前は目にしなかった野草が見られるようになった」と効果を実感する。だが近年、密度は上昇に転じ、21年は58・20頭、24年は93・50頭だった。密度が下がったことで銃で狙いにくくなり、囲いわなが危険だと学習するようになったと考えられるという。このままでは以前の状況に戻りかねない――。危機感を覚えた知床財団は、新たな手法の開発に取り組んでいる。金川晃大さん(36)らが考えているのは、エゾシカの通り道に扉を設け、漁網で一辺30~50メートル、高さ2メートルの四角形に組んだスペースに誘い込む簡易囲いわなだ。全長が1キロ以上ある従来の大型わなに比べて持ち運びが簡単で、エゾシカがいる場所へすぐに移せるという。知床財団などは昨年12月から今年2月にかけ、簡易囲いわなを使って実験した結果、2頭の捕獲に成功した。5月以降は漁網をより丈夫な専用ネットに替えて本格導入を目指す。釧路自然環境事務所の吉田宗史・世界自然遺産専門官は「世界自然遺産の価値を維持するには、人の手を入れ続けてエゾシカの数を調整する必要がある。簡易囲いわなの効果はまだ未知数だが、いろいろな手法を組み合わせて効果的な捕獲を探りたい」と語る。人間と野生動物の知恵比べは、これからも続く。

(車と野生動物の接触事故防止へ:岡山)
岡山理科大研究社会連携機構の辻維周(まさちか)特担教授(69)=道路生態学=や国内大手自動車メーカーなどがタッグを組み、車と野生動物の接触事故を防ぐ車載装置の開発を進めている。

(普通列車がシカと衝突:大分)
JR九州によると、8日午後1時22分ごろ、久大線夜明~光岡で上り普通列車(日田午後1時14分久留米行き)がシカと衝突した。この影響により、同1時40分現在、同線久留米~由布院の上下線で遅れは出ている。

(サル、5月も目撃相次ぐ:兵庫)
兵庫県三田市内で8、9日、サルの目撃情報が相次いだ。4月中に60件寄せられ、その後は神戸市北区方面へ向かったとみられていたが、4月中旬以降に通報が集中した神戸電鉄横山駅付近に戻ってきた可能性があるという。同県三田市はパトロールを強化している。市農村整備課や三田署によると、市立図書館本館(同市南が丘2)の中庭や横山町などで目撃情報があった。なみきみち公園(同市南が丘1)では、子どもが遊んでいたところサルに追いかけられたという。自宅の庭のサクランボを食べていたという情報もあった。同課は、サルを見かけても目を合わさない▽大きな声を出さない▽餌を与えないーなど注意を呼びかけている。

(小屋に入り込んだクマ捕獲:秋田)
10日、秋田県大仙市の民家の小屋に入り込んだクマは、11日朝、小屋の中に設置された箱わなで捕獲されました。10日午後2時15分ごろ、大仙市板見内の民家の敷地内にある小屋にクマ1頭が入り込み、市と猟友会が小屋の中に箱わな1基を設置しました。その4時間後、警察官が箱わなにクマが入ったことを確認。そして、11日午前6時10分ごろ、県職員が麻酔でクマを眠らせ箱わなに入ったまま搬出しました。けが人はいませんでした。クマは体長1メートルほどで、冬眠明けに餌を求めて迷い込んだとみられています。小屋の中に食べ物はなく、荒らされた形跡はありませんでした。

(シカを引きずるヒグマ、ハンターに気づいても逃げず:北海道)
11日午後6時10分頃、札幌市南区藤野の山林で、地元猟友会のハンターがヒグマ1頭を駆除した。クマはシカの死骸をくわえていたという。市によると、クマは体長約1・5メートルのオスで、3~4歳と推定される。同日午後0時45分頃、現場近くの畑を訪れた男性がシカを引きずっているクマを目撃し、通報した。シカは死後数日たっていたとみられる。クマはハンターらに気づいても逃げる気配がなかったことから発砲した。

(列車がイノシシと接触:岡山)
JR西日本によりますと、午後7時20分ごろ、JR宇野線の八浜~備前田井間で列車がイノシシと接触したということです。この影響で車両と線路を確認しているため、午後7時50分現在、宇野線の列車に遅れが出ています。

(貨物列車がシカと接触:兵庫)
9日午後7時20分ごろ、JR山陽線の有年(兵庫県赤穂市)-相生(同県相生市)間で、福岡貨物ターミナル発倉賀野行き貨物列車がシカと接触した。JR西日本によると、車両や線路の確認後、午後8時40分に運転を再開。この影響で上下計4本が運休、計11本が最大77分遅れ、約2900人に影響した。

(住宅の小屋に入り込んだクマ、箱わなで捕獲:秋田)
10日大仙市でクマ1頭が住宅の敷地内の小屋に入り込んだことを受けて市などが設置した箱わなに、11日朝早く、クマが入っていることが確認され、現場から運び出されました。10日午後2時15分ごろ、大仙市板見内の住宅の敷地内にある小屋に、体長1メートルほどのクマ1頭が入っていくのをパトロール中の警察官が確認しました。大仙市と地元の猟友会が小屋の出入り口近くに箱わなを設置したところ、11日午前5時半ごろ、現地に向かった市の職員などが箱わなの中にクマ1頭が入っているのを確認し、午前6時すぎにその場から箱わなごと運び出されたということです。秋田県はクマの目撃情報が例年を大きく上回っていることから、今月8日から県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を出していて、集落での対策として、車庫や物置のとびらをふだんから閉めておくことや生ゴミや米ぬかなどクマのエサになるものを屋外に放置しないこと、家や農地の近くのやぶを刈り、見通しをよくすることなどを呼びかけています。

(クマ撃退の新兵器、米国製に負けない国産スプレー開発:徳島)
動物医薬品メーカーのバイオ科学(徳島県阿南市)が、トウガラシの辛み成分「カプサイシン」でクマを撃退するスプレーを今月、発売した。現在、国内で販売されるクマ用スプレーの多くは米環境保護庁(EPA)が性能を保証する米国製の輸入品で、同社は「EPA登録品と同等の性能のクマスプレーは国内初」としている。

(ジビエ料理をビュッフェ形式で:千葉)
鹿肉やイノシシ肉など、ジビエ(野生鳥獣の肉)を生かした料理をビュッフェ形式で楽しめる、全国でも珍しいレストランが千葉県君津市にある。猟師工房ドライブインだ。ジビエを使った料理は常に10種類以上を用意。2024年度は年間で7万人が訪問し、ジビエに興味を持つきっかけとなっている。「小売りに転換しないといけない」。ジビエの処理・販売事業を手がける同工房の運営会社TSJ(奈良市)の代表、仲村篤志さん(46)はジビエ業界の現状をこう話す。同工房で扱うジビエは千葉県と奈良県で捕獲されたもの。同社は猟師が捕獲した野生鳥獣を回収し、処理加工施設で解体・精肉する体制を敷いている。解体・精肉といったジビエの処理事業は参入障壁が低い一方、飲食店など販売先の確保が難しく、ダンピング(不当廉売)で値崩れが起きてしまう。仲村さんは「加工品という形で(消費者に直接)販売するため、川上から川下まで手がけている」と説明する。都心部から車で1、2時間。山合いにある同工房には、若い世代をはじめ幅広い客層が訪れる。4月末でオープンから3年目を迎えた。休日は42席全て埋まることもある。ビュッフェでは、鹿肉のハンバーグやイノシシ肉のきんぴらごぼう、キョン肉のカレーなどさまざまなジャンルの料理を味わえる。ジビエを身近に感じてもらおうと、レシピは家庭で再現できるように工夫。店内ではジビエの加工食品や鹿の角で作ったアクセサリーなども販売する。「ジビエのビュッフェや土産物を通じて、中山間地域の鳥獣被害を知ってほしい」と仲村さん。「自分たちが食べる食材の生産現場で、何が起きているのか知ることは大事。都心部の人がジビエを食べて需要が増えれば、ジビエ事業が持続可能になる」と訴える。

(市街地でクマ目撃相次ぐ:宮城)
宮城県石巻市の市街地でクマの目撃情報が相次いでいます。5月6日には大型商業施設の近くの県道を横断するクマが目撃され、8日は住宅街の近くの河川敷で、川を泳いで渡るクマが目撃されました。5月8日午前11時ごろ、石巻市開北4丁目で住民から「クマを目撃した」と警察に通報がありました。駆けつけた警察官が、河川敷に体長約1メートルのクマがいるのを見つけ追跡したところ、クマは旧北上川を泳いで逃げていったということです。クマが目撃された河川敷の近くには、多くの住宅が立ち並んでいます。約50分後、川を泳いでいったとみられるクマは、2キロほど離れた先で林の中に逃げ込む姿が目撃されました。さらに、7日の日中には石巻市蛇田の水田で、6日夜には石巻市茜平1丁目で、県道を渡るクマが目撃されています。警察によりますと、大きさなどの特徴から同じクマの可能性もあるということです。6日にクマが目撃された場所は、三陸道の石巻河南インターチェンジ入り口の交差点です。近くには大型商業施設もあり、駐車場の防犯カメラにもクマの姿が映っていたということです。警察と石巻市が付近のパトロールを強化し、警戒にあたっています。

(国の特別天然記念物が市街地の公園に定住?:宮城)
仙台市青葉区双葉ケ丘などの住宅街で4月、国の特別天然記念物ニホンカモシカの出没が相次いだ。台原森林公園内でも住民が目撃し、写真撮影に成功した。本来なら山の森の中で生息する野生動物が、都市部に定住している可能性もある。自然が残され、市民が散策や通勤通学路にも利用する台原森林公園でカモシカが目撃されたのは4月21、30日。双葉ケ丘に住む写真家佐々木隆二さん(84)が見つけ、カメラに収めた。21日は2頭一緒に、30日は1頭だけだったが池をジャンプしたり、芽吹いたばかりの落葉広葉樹の葉を食べたりした。毎朝、公園の散歩を欠かさない佐々木さんは「カモシカを見たのは初めて。どこからやって来たのか。山の緑が減っているせいなのか」と驚いていた。公園周辺の住宅街にも出没した。今月7、8日に双葉ケ丘の市道や民家の駐車場で、9日は旭ケ丘にいる姿を路線バスの運転手が目撃した。16日は東勝山、25日は北根でも。カモシカが現れるのは朝に限られ、日の出の午前5時ごろから同9時ごろまでだった。管轄の仙台北署に4月で10件以上の目撃情報が寄せられたが、人への危害の報告はなし。広報車で住民に注意喚起している。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午前10時30分ごろ、栗原市一迫柳目中の向にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後0時20分ごろ、仙台市宮城野区岩切青麻沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、9日午後0時45分ごろ、仙台市青葉区国見ケ丘4丁目にカモシカが出没しました。

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(自衛官2人がクマに襲われけが:岩手)
5月5日岩手県八幡平市のアスピーテライン周辺の山で山菜採りをしていた男性自衛官2人がクマに襲われました。2人とも命に別条はないということです。5日午後3時半ごろ八幡平市松尾の安比清流山葵園付近の山で山菜採りをしていた3人組のうちの1人から「山の中で仲間2人がクマに襲われた」と消防に通報がありました。警察と消防によりますと3人は自力で下山して通報しました。けがをしたのは2人で、このうち滝沢市に住む29歳の男性自衛官がは顔と手足に、盛岡市に住む39歳の男性自衛官が両手にけがをして病院に運ばれましたが、2人とも会話が可能で命に別条はないということです。現場の山林は東北自動車道の松尾八幡平ICから北西に約4kmの場所でした。警察はクマが男性自衛官2人を襲った当時の状況を詳しく調べています。

(海鳥、アザラシ、ラッコが大量死、異常行動:北海道)
北海道東部の海岸線で3月中旬以降、致死率の高い高病原性鳥インフルエンザに感染したとみられる海鳥や海生哺乳類が次々と確認されている。根室市内では有志による独自調査が行われており、4日現在で計614羽の海鳥をはじめ、アザラシやラッコの死骸が確認された。隣の浜中町で見つかったラッコ1頭の死骸からも感染が判明したが、近隣自治体の多くは調査態勢が十分ではなく、被害は氷山の一角とみられる。海鳥の異変に気づき、有志で調査を続けているのは、根室市歴史と自然の資料館の外山雅大学芸員(47)や日本野鳥の会のレンジャーら。3月14日、同市の歯舞漁港でエトロフウミスズメ1羽の死骸を回収し、猛禽(もうきん)類医学研究所(釧路市)にサンプルを提供したところ、PCR検査でA型鳥インフルエンザの陽性が確認された。この日は、同市の花咲港でもアカエリカイツブリとヒメウの死骸が確認されている。感染が原因とみられる異常行動の目撃も相次ぐ。3月16日には、同市桂木浜で市内の男性が野鳥を観察中にウミネコとオオセグロカモメが突然倒れるのを目撃。18日には根室市春国岱(しゅんくにたい)原生野鳥公園ネイチャーセンターのレンジャーが、足元がふらついて立ち上がれないオオセグロカモメを確認し、その2日後には花咲港でエトロフウミスズメがその場で回転し、頭を振る行動を目撃した。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」をほうふつとさせる異様な光景だ。一部のサンプルは根室振興局で簡易検査後、猛禽類医学研究所や国立環境研究所(茨城県つくば市)に送られており、検査した個体の9割近くから陽性反応が出たという。また、環境省の鳥獣保護員の漁業男性の報告では、3月中旬から太平洋岸の沖合、約10キロでエトロフウミスズメとみられる死骸が5羽以上、確認された。その後も、沖合を漂うコアホウドリ、ケイマフリ、ビロードキンクロ、ウトウなどの海鳥の死骸が確認されている。一方、被害は海生哺乳類にも拡大しており、アザラシ類、ラッコの感染が国内で初めて確認された。アザラシ類は4月18~25日に計6頭の死骸と衰弱個体が見つかり、検査したゼニガタアザラシ4頭のうち2頭の感染が判明。衰弱した個体はいずれも目が充血し、呼吸が荒く、体を震わせていたという。西隣の浜中町では同22日に回収されたラッコの死骸から鳥インフルエンザ感染が確認された。5月4、5日には根室市桂木の海岸線でも、感染が疑われるラッコ2頭の死骸が回収された。調査チームが海岸線を歩いて死骸の確認や回収を行ったり、漁業者からの情報を集約したりした結果、感染した可能性がある海鳥は、環境省のレッドリスト掲載の5種(ウミガラス、ウミスズメ、コアホウドリ、ヒメウ、ケイマフリ)を含め計23種に上る。とりわけ数が多いのはエトロフウミスズメで、4月18日に回収された約200羽のうち155羽を占めた。外山学芸員は大量死の背景や感染ルートなどは「分からない」と頭をひねる。一方で、船の上で死んでいたクロガモを海に投げたところ、ワシが食べていったという報告が漁業者から寄せられているといい、「感染した鳥の死骸を食べることによる感染連鎖も懸念される」と指摘した。海鳥はこれから繁殖期を迎えるため、外山学芸員は「コロニー(集団繁殖地)での感染拡大によって、海鳥が大量死する恐れがある」と危機感を募らせる。

(クマ市街地出没で猟銃使用可能受け、道が猟友会と体制作り:北海道)
ヒグマが市街地に出没したときに市町村の判断で特例的に猟銃の使用を可能とすることなどを盛り込んだ法律が成立したことを受けて、道は各地の市町村や猟友会などと連携して市街地の出没に対応できる体制づくりを進める考えです。先月成立した改正鳥獣保護管理法が施行されると、クマが住宅地など人の生活圏に出没して、緊急に危害を防ぐ必要があり、迅速に捕獲できる手段がほかになく、住民の安全が確保できているという条件を満たした場合に、市町村がハンターに委託して猟銃の使用が可能になります。一方、北海道猟友会は、自治体の求めで出動したハンターが猟銃所持の許可を取り消されたことなどを受けて、ヒグマが市街地に出没した際の出動要請には現場で対応にあたる支部に判断をゆだねる方針を示しています。このため、ハンターの出動にあたっては地元の市町村や警察との連携がポイントになることから、道は法律が施行される予定の秋までに体制づくりを進める考えです。今後は、各地の市町村とともに猟友会や警察と協力して実践的な対応訓練や説明会などを開催し、ハンターの不安や懸念の解消に努めるほか、出動要請や猟銃の使用の具体的な手順などを確認することにしています。

(急増する動物原因の鉄道輸送障害、20年で15倍超)
動物が線路に入ったことで起きたトラブルにより、鉄道の運行に支障が出るケースが急増している。国土交通省によると、過去10年で約3倍、20年では15倍以上に増えた。鉄道各社は対策を講じているが、根本的な解決は難しいのが実情だ。「1匹のヘビで新幹線が止まるなんて。対策できないのだろうか」。4月30日夕方、大阪へ帰省途中だった会社員男性(45)は東京駅で足止めされ、混雑する改札前でつぶやいた。この日の午後5時半ごろ、岐阜羽島―米原間で停電が発生。列車に電気を送る架線に、ヘビ(体長1メートル)が接触してショートした。停電の影響で下りは東京―新大阪間、上りは浜松―新大阪間で運転を一時見合わせ、午後7時ごろに再開した。上下線86本が遅れ、約6万7000人に影響が出た。ヘビだけでなく、シカやイノシシ、タヌキなどが列車と衝突する事故も相次ぐ。国交省によると、動物が原因で30分以上の遅れが生じるなどした「輸送障害」は、2003年度に81件だったが、13年度は465件、23年度は1369件に上った。一部の野生動物が増え、生息域を広げたことが一因とみられる。動物と衝突すると、列車が遅れるだけでなく、車体の損傷にもつながる。乗客がけがをする恐れもあるため、各社は動物を線路に近づかせないように対策に知恵を絞っている。JR九州では、架線を支える電柱のそばのワイヤに、帽子の形をした器具を設置。ヘビがワイヤを登って架線に近づけないようにした。電柱には、ヘビが嫌がる臭いがする薬剤をまいている。ただ、過去にはトンネルの上から落ちてきたヘビが架線に接触し、停電したことがあった。担当者は「動物が相手なので完全に防ぐことは難しい」と語る。近畿日本鉄道ではシカの侵入を防ぐため、線路の両側に高さ約2・5メートルのネットを張った場所がある。列車が通過する時間帯には、特別な装置から、シカが嫌う超音波を発信している。岩手県のJR釜石線では山間部を通る線路の周辺に、シカの天敵であるライオンのふんの成分を含んだ液剤をまいている。長岡技術科学大の山本麻希准教授(野生動物管理学)は「東日本のシカは近年、猟師の減少などによって個体数が増え、生息域を広げている。列車との衝突を減らすには、ハード面の対策に加え、野生動物の生息密度を管理する必要がある」と指摘する。

(世界遺産「平泉」、イノシシ被害が深刻化:岩手)
世界遺産「平泉の文化遺産」を構成する平泉町の中尊寺(奥山元照貫首)、毛越寺(藤里明久貫主)、観自在王院跡でイノシシが土を掘り起こす被害が深刻化している。このままでは地下に眠る平安時代の遺構が荒らされるなどの影響が出る恐れがあり、町や寺などの関係団体は対策検討協議会の設置を予定し対応を急ぐ。毛越寺では1月下旬に初めて被害を確認。6月のあやめまつりの会場、花菖蒲園でも一部がイノシシに堀り起こされ、真っすぐに並んでいるはずのアヤメが乱れた状態になっていた。中尊寺では、数年前から被害があったが、2月上旬に金色堂近くにある弁財天堂の池の護岸が崩されるなど深刻化。白山神社など複数箇所で被害が確認されている。観自在王院跡は西側にある水路の壁が崩され、修繕を余儀なくされた。

(550年の伝統行事「したんじょう」、田畑を荒らすイノシシを退治した大名行列が起源:福井)
福井市の一乗谷朝倉氏遺跡の南西に位置する鹿俣町では、県の無形民俗文化財に指定されている伝統行事「したんじょう」が行われました。「したんじょー!したんじょー!」。吉田圭吾アナウンサー:「したんじょうという言葉は、大名行列が通る際に地域の人に頭を『したにーしたにー』と呼びかける声がなまったものと言われています」。したんじょうは、戦国時代に田畑を荒らすイノシシを退治した大名行列を模した行事で、大名行列の最後尾には、木の枝で作られたイノシシが引き連れられています。参加した約20人の子どもたちは、墨でひげを描き威厳ある大名を演じながら町内を練り歩きました。鹿俣町の文化保存会によりますと、したんじょうは約550年続いているといい、長年、携わる地域の70代男性は「わたしら子供の時は準備も含めて子供らだけでやった70年ぐらい前は子供はたくさんいたが、今は少ない」と話します。70年前の映像はありませんが、1980年代の映像が福井テレビに残っていました。映像を見た70代の男性は「(当時は)そりゃ楽しかった。ゲームがあるわけでもなく、ソフトボールや缶蹴りくらい。そんな時にしたんじょうをやった。長い歴史があるが、最後にお寺で獅子を壊すのが最近変わった事。昔はくたくたになるまでぶつけた。壊れるまで…。でも来年も使わなあかんから今はそこまでやらない(笑)」と懐かしそうに話してくれました。5日に行われたしたんじょうでは、鹿俣町内を約40分かけ巡りました。孫が参加しているというおばあちゃんは「普段は違う地域に住んでいるが、里帰りがてら参加した。続けていくことに意義がある」と来年以降にも期待を込めました。また、殿様役の子どもは「いつもと靴とか服装が違うので歩くのが思ったより大変。他の地域では、やっていないところも多いので嬉しい」と話します。最後は、時代を反映してか、暴れまわるよりも木に優しくぶつかるイノシシを大名に扮した子供たちが木の棒で叩き、殿様が刀で仕留め退治していました。

(「なぜ銃を?」何度も通った警察署)
狩猟免許試験にめでたく合格し、記者の私(26)は銃の所持をめざした。銃を手にするまでの流れは、大きく分けてこうだ。①猟銃等講習会(筆記試験)を受講②射撃教習のための教習資格認定を受ける③射撃教習(技能試験)④銃の所持申請。最初に警察の講習会を受講する必要がある。講習を受け、筆記試験に合格すると、次の段階に進める。2024年4月、警察署で講習の手数料を支払い、『猟銃等取扱読本』が手渡された。「銃は狩猟や標的射撃に使用される限りは社会的に有益である半面、その取り扱いを誤れば、簡単に人を死に至らしめ、傷つけてしまう凶器と化する極めて危険なものであることを十分に認識する必要があります」。冒頭には警察庁の担当者名で、所持をめざす人へのメッセージが書かれている。狩猟免許試験にも受験における欠格事由はあったが、銃の所持となるとさらに厳格だ。ストーカー規制法の警告を受けるなどしてから3年を経過していない▽傷害罪など違法な行為をした日から起算して10年を経過していないものなど、所持者は制限される。講習会では銃を所持する者としての責任や取り扱いへの注意が繰り返された。50年も狩猟を続けるという講師のハンターは、銃の暴発で友人を失った経験に触れた。講習を終え、筆記試験を受ける。50問で文章の正誤を判断する。狩猟免許試験と重なる内容も多く、難しくない。その場で修了証明書を受け取った。「無事に銃を扱って欲しい。他の人を傷つけるようなことがあってほしくない。社会の目も厳しくなってしまう」。当時、長野県で起きた立てこもり事件を契機に、ハーフライフルを規制する銃刀法改正の動きが出ていた。北海道内では2018年に森林管理局の職員がハンターに誤って撃たれ死亡した。銃の暴発など事故は多く起きている。過失の事故でもあってはならない。銃の所持をめざすものとして、身が引き締まった。次に射撃教習(技能試験)を受けるためには認定が必要だ。申請の提出物には、破産宣告を受けていないことを示す身分証明書▽統合失調症や認知症、薬物中毒などではないことを示す診断書▽経歴書などを提出する。

(「シカが憎い」と苦悩する農家)
猟銃を携えたハンターになる前に、シカによる深刻な農業被害の現場も知った。昨年11月の、とある朝。狩猟歴40年以上のハンターからシカがわなにかかったと電話があった。わなにかかった動物にとどめをさす「止めさし」をするから見ておかないかと誘われた。シカがかかった農園につくと、大根畑のそばにくくりわなが五つ。わなの周辺には、「おとり」のりんごが散らばっている。シカの脚がワイヤに絡めとられていた。ハンターによれば、4歳くらいのメスジカだという。農地を荒らしていたため、有害鳥獣駆除の目的で捕獲された。大根を食い荒らされた跡があった。「生涯現役」をうたう農家の男性(当時88)は「大根はまだたいしたことない。りんごがひどい。憎たらしい存在だよ」と語気を強める。一昨年の冬、リンゴの木は樹皮を食べられ十数本がだめになったという。果樹は樹皮を一周食べられると、もう育たない。10頭ほどが群れをなし、連日夜中にやってきたという。果樹の畑の側に監視小屋を造り、シカが近づくと夜な夜な花火を撃って追い払った。追っ払ったためか、それ以上に被害は拡大しなかったという。北海道庁によると、23年度のエゾシカの推定生息数は73万頭で18年度(65万頭)以降は増え続けている。農林業被害は51億4500万円(23年度)で、2億9800万円(22年度比)も増加した。被害額も19年度以降、右肩あがりだ。エゾシカとのあつれきは、農林業以外にも及ぶ。日本損害保険協会北海道支部のまとめでは、エゾシカと自動車の衝突事故による保険金支払件数と支払い保険金額が過去最大(23年度)を更新。件数は1085件で、金額は6億7620万円だった。私にはまだ銃の所持許可が下りていなかったので、銃を所持したばかりの40代ハンターが、初めての「止めさし」を体験することになった。

(射撃クラブで広げるハンターの輪:長野)
クマの市街地出没やシカによる農林業被害の増加を受け狩猟への注目が高まっている。長野県松本市を拠点に活動する米山美希さんは狩猟歴20年のベテランハンター。2024年に開かれた安全狩猟射撃全国大会レディース部門で2連覇を果たした腕前の持ち主だ。ハンター不足解消に貢献したいとの思いから射撃クラブを主宰している。職業は助産師。祖父や父など身近な人が狩猟をする環境で育った。

(街にいながら狩猟を追体験できる「罠ブラザーズ」:長野)
バイオフィリック・スタジオ「土とデジタル」をはじめ、株式会社山学ギルド(本社:長野県上田市 / 代表取締役:川端俊弘)、「食季cafe展」が共同で運営する、街にいながら狩猟を追体験できる罠シェアリングコミュニティ『罠ブラザーズ』は、2025年 春夏期 の販売を開始いたしました。これまでシーズン毎に開催してきた『罠ブラザーズ』は、累計300名以上の方に参加いただきました。実際に現地での活動を自身の目で体感したいという声をきっかけに、2023年からスタートしたジビエ食体験ツアー『僕たちはどう食べるか ツアー』での上田の地へ足を運んでいただく機会の提供や、開催期間に限らず猟師との繋がりを継続し、年間を通して街にいながら鹿肉を受け取る『アメイジング・罠ブラザーズ』なども販売しております。また5月10日(土)には、罠ブラザーズの猟師と料理人による、鹿の解体精肉ワークショップとジビエ料理の試食会「東京ジビエミートアップ」を渋谷の FabCafe Tokyo にて開催いたします。会場となる FabCafe Tokyo では現在、企画展『Intentional Eater 節度ある食卓 #01 肉食再考』を5月14日まで開催しています。「なぜ肉を食べるのか?」「どんな肉を選ぶのか?」──本展示では、普段あまり意識されることのない肉食の背景に焦点を当てます。環境や社会、価値観の多様性を見据えながら、自分自身の食のあり方について考える視点を提案します。また、RPG感覚で様々な視点に触れることができるゲームボーイを使ったミニ・ロールプレイングゲームを展示しています。

(ドローンによる捜索で発見、クマ1頭を捕獲・駆除:長野)
5日朝、飯山市の千曲川河川敷でクマ1頭が駆除されました。胸などに傷を負っていて4月に3人を襲ったクマと同一の個体とみられています。クマが駆除されたのは飯山市の木島ヘリポートから北へ約500メートルの場所にある千曲川の中洲です。関係者によると5日午前5時すぎ、ドローンによる捜索をしていたところ、クマ1頭が見つかり、猟友会およそ10人で取り囲み捕獲・駆除しました。クマはオスの成獣で体重およそ115キロ、足の大きさは10~11センチあり、4月9日に市内で男女3人を襲ったクマと特徴が一致しているということです。胸のあたりに直線の傷痕が7~8本ついていて、住宅に侵入した際についた傷とみられます。捕獲された場所は現場から約1キロほど離れています。県は3人を襲ったクマの血痕とDNAが一致するか調べることにしています。

(走行中の車にクマが衝突し車体の左側面が損傷:北海道)
5日夜、北海道苫小牧市で走行中の車にクマが衝突する事故がありました。運転手にけがなく、クマは道路脇の山林へ立ち去りました。事故があったのは、苫小牧市美沢の道道で、5日午後9時40分ごろ走行中の車の左側面にクマが衝突しました。警察によりますと、運転手にけがはなく、車体は損傷しましたが、程度は軽いということです。クマは体長約1.5メートルで、衝突後、道路脇の山林に立ち去ったということです。現場は、新千歳空港から約2キロメートル、一般住宅から約6キロメートル離れていて、運転手は勤務先の新千歳空港から帰宅途中でした。警察は、パトカーで警戒活動をするとともに注意を呼びかけています。

(2日から神社に居座っていたクマを捕獲:秋田)
2日から秋田県鹿角市の神社に居座っていたクマが6日猟友会などにより捕獲されました。警察や鹿角市によりますと、2日午前11時ごろ鹿角市十和田錦木の神社近くで作業をしていた住民が神社の床下にいる体長約1メートルのクマを目撃しました。2日午後から鹿角市や猟友会が神社に「箱わな」を設置してクマの捕獲を試みていました。6日午後1時ごろになって警戒にあたっていた猟友会がクマの動きが鈍くなっているのを確認し県の職員が麻酔を打ち捕獲したということです。近くに住む人や神社への被害はありません。近くには山がありクマが人里に下りてくる恐れもあることから市や警察は住民に警戒するよう呼びかけています。

(無添加・えぞ鹿肉ジャーキー:東京)
2025年5月8日、株式会社ATTRICE(本社:東京都渋谷区)がペットライフブランド「hinna」をオープンしました。第一弾として、猟師自らがこだわって作った完全無添加のえぞ鹿ジャーキーを販売します。「hinna(ヒンナ)」のえぞ鹿肉ジャーキーは、北海道の大自然で育った鹿肉本来の旨みを閉じ込めた、愛犬のためのご褒美おやつです。わんちゃんが飛び跳ねて喜ぶ幸せな瞬間をあなたのご家庭でも!

(クマの目撃が相次ぐ、警察がパトロール強化:宮城)
6日夜、宮城県石巻市の商業施設などが立ち並ぶ地域でクマ1頭が目撃されました。7日午後には約2キロ離れた場所でもクマが目撃されていて、警察がパトロールを強化しています。警察によりますと6日午後9時ごろ、石巻市茜平の県道で「目の前をクマが横切った」と車で走行していた人から警察に通報がありました。クマは体長約1メートルで、北東の方向に逃げていったということです。これまでに人への被害は確認されていません。クマが目撃された現場は三陸自動車道の石巻河南インターチェンジ付近で、近くには大型の商業施設もあります。商業施設の従業員の中にもクマを目撃したと話している人がいるほか、防犯カメラにもクマの姿が映っていたということです。7日午後2時ごろには、6日にクマが目撃された現場から約2キロ離れた石巻市蛇田の田んぼでもクマ1頭が目撃されました。クマが同じ個体かは分かっておらず、警察がパトロールを強化するなどして対応にあたっています。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、8日午前7時35分ごろ、栗原市金成姉歯根岸にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5日午前4時30分ごろ、仙台市太白区坪沼大貝上にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
白石市によると、5日、白石市福岡蔵本尾箆にクマが出没しました。

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(クマに襲われる、有害鳥獣駆除の下見中に:長野)
長野県小諸市の山林内で5月3日午後3時頃、有害鳥獣駆除の下見をしていた公務員の32歳男性がクマに襲われけがをしました。男性はクマに引っ掻かれ、右手首、右こめかみ、右足などの挫創で軽傷とみられます。警察によりますと、男性は1人で有害鳥獣駆除のためのわなをかける場所の確認などをしていたということです。クマは体長約1.5メートルの成獣とみられ、警察や市の職員が付近の警戒にあたり、注意を呼び掛けています。

(野生イノシシ4頭豚熱感染:三重)
三重県は30日、紀北町、大台町、多気町、伊賀市で今月下旬に捕獲された野生イノシシ計4頭について、豚熱の感染を確認したと発表した。県内で豚熱への感染が判明した野生イノシシは1109頭となった。

(クマ出没、例年より増加か)
北海道や東北など各地でクマの目撃が相次いでいる。冬眠明けの5月は餌を求めて活発に動き始めるため、山菜採りで山に入ったり、農作業をしたりする際には注意が必要だ。専門家は「昨シーズンは主食のドングリが豊作で、繁殖が活発だったとみられる。例年より出没が増える可能性が高い」として警戒を呼びかける。クマは毎年3~5月に冬眠を終える。それに伴い親子連れが動き出し、繁殖期を迎える雄も行動範囲を広げる。青森県は今年4月の出没件数が過去5年間の平均の2倍を上回ったことから5月1日に「ツキノワグマ出没警報」を発表。三重県なども被害を未然に防ぐため注意報を出した。環境省によると、ツキノワグマの分布域は2018年度までの15年間で約1.4倍に拡大。本州の多くの地域で人の生活圏周辺に近づいている。1990年ごろ5千頭前後だった北海道のヒグマも2022年には約1万2千頭と2倍以上に。いずれも保護政策への転換や中山間地域の人口減少などが影響したとみられる。

(シカの食害続出、原因は「苦難の冬」か:栃木)
奥日光の戦場ケ原周辺で、シカによる樹木への食害が続出している。今冬は例年以上に雪が降り、餌となるササ類などが埋まったため、本来あまり好まない樹皮を食べていたとみられる。木が枯れて環境に影響を及ぼす恐れがあり、事態を把握した環境省日光国立公園管理事務所は、被害状況の調査や頭数が増えているシカの捕獲強化を図る。

(ドローンで「ワンワン」、犬に代わって追い山猟で威嚇:兵庫)
空から「ワンワンワン」―。兵庫県丹波市鳥獣被害対策実施隊の一つ、「丹波鳥獣対策会」(足立岳比古代表)が19日、猟犬を放す代わりにドローンで獲物を威嚇する追い山猟を氷上町伊佐口で行った。仕留めたのは雄シカ1頭にとどまったが、ハンターは威嚇に驚いて逃げるシカ、イノシシを多数目撃。会員たちは「使えるんじゃないか」と手応えを感じていた。同自治会の山は猟犬を放せない制約があり、京都府福知山市でドローンを使って有害鳥獣捕獲活動や狩猟をしている下元照男・京都府猟友会福知山支部長(77)を招いた。下元支部長がアンプや高出力指向性スピーカー、動物追い払い用煙火(花火)を搭載したアエロジャパン社(福知山市)の機体を操縦。機体を山に接近させては「ワンワン」と猟犬の鳴き声を大音響で流し、「パン」と破裂音がする花火を発射し、威嚇した。谷に音声が響いた。バッテリー交換などの時間を合わせ90分ほどの間に4方向から離発着。南から北、東から西方向などに飛び、会員が待ち伏せしている場所に追い込んだ。会員によると、シカ6頭、イノシシ1頭が逃げるのを見た。「ドローンが頭上に来ると、『いい爆音』だった」「予想と違う方向から獲物が現れた」などと、初めてのドローン猟を振り返った。機体を所有する下元支部長は「犬のように獲物を見つけて追うのではなく、ドローンは面で獲物を追う。猟犬を使った猟のようなわくわく感はないが、暑くてもバテないし、餌やりや予防接種といった飼育にかかる労力がないのが利点」と説いた。足立代表(70)は「地形をよく知っている人が使うと有利。160万円ぐらいするので、助成制度を調べ、懐事情と相談したい」と話した。

(シカが増えるとカモシカは困る:東京農工大学)
日本の在来有蹄類であるシカとカモシカの種間競争を検討するため、シカの高密度地域と低密度地域で、食物の条件やカモシカの採食行動、生理ストレス、個体群の状況を調査しました。シカの高密度地域では、カモシカの好む広葉草本の量と多様性が低下すること、カモシカが採食中に警戒行動をとる頻度が高まること、カモシカの採食効率が低下すること、カモシカの生理ストレスが増加すること、カモシカ個体群の減少と老齢化が起こることが示唆されました。これは長い時間を共存してきたはずの在来有蹄類群集で種間競争の直接的な証拠が示された非常に珍しい例です。シカとカモシカの種間関係の変化は、頂点捕食者(二ホンオオカミ)の除去や狩猟圧の低下など、人間による生態系の改変がもたらした産物かもしれません。

(防げ!カラスで停電:三重)
三重県内で昨年起きた停電195件のうち、約15%の31件の原因は「カラスの巣」だった。これを受けて中部電力パワーグリッド(PG)三重支社が、電柱から巣を除去する取り組みを本格化させている。材料となる木の枝やハンガーなど金属類が電線に触れると停電が起きることを広く知ってもらい、ひいては通報の増加につなげたい考えだ。同社によると、カラスの巣は繁殖期の2~6月ごろに作られることが多い。それが原因で起きる停電の件数はここ数年横ばいだが、営巣地となる森林が開発で減少していることもあって、近年は人が住んでいるようなところで作るケースが増えているようだという。こうした状況を受け、同社は先月25日、津市内でカラスの巣の除去作業を報道向けに公開した。作業員2人が高所作業車で約10メートルの高さまで上がり、感電しないよう絶縁性の高い工具を使って直径約60センチの巣を10分程度で撤去した。重要なポイントは、巣が電線に触れないよう気を付けること。作業員は「今回は巣が平均的な大きさで、しかも木の枝だけで作られていたので比較的撤去しやすかった」とホッとした表情を見せた。作業はスムーズに進んだが、時には卵を守ろうとするカラスに襲われることもあるそうだ。

(食害深刻化、伊吹山の山頂でシカ捕獲わな設置作業:滋賀)
シカによる食害が深刻化している滋賀県米原市の伊吹山の山頂で、シカを捕獲するわなの設置作業が行われました。伊吹山では去年(令和6年)複数回にわたってふもとの集落に土砂が流れ出すなどの被害が相次ぎました。米原市は十数年前から深刻化しているシカによる高山植物などの食害で山肌が露出したことが大きな要因の1つとみています。このため、市はシカの捕獲を強化し、おととし(令和5年)から伊吹山の5合目と6合目、それに山頂などにわなを設置しています。1日は、市の職員10人が多くのシカが確認されている伊吹山の山頂に集まり、冬の間、解体していたわなを組み立てる作業を行いました。わなは、縦、横10メートル、高さ3メートルの鉄製で、職員たちは、柵を二重にはわせたり、遠隔操作で閉まる扉を設置したりしていました。ただ、山頂では、風が強まり、絶え間なく吹きつけていたため作業を途中で切り上げ、わなの設置は、大型連休明けに持ち越されることになりました。米原市によりますと、伊吹山では、昨年度(令和6年度)目標を上回る395頭のシカを捕獲していて今年度も300頭を捕獲したいとしています。米原市まち保全課の川瀬雅史 課長補佐は「まだまだシカによる食害は深刻な状況なので、捕獲を強化して、植生の回復につなげたい」と話しています。

(宮内庁新浜鴨場で県民向けの見学会:千葉)
千葉県は7月8日に「宮内庁新浜鴨場」(市川市新浜)で開催する県民向け見学会の参加者を募集している。新浜鴨場は国内外の賓客を招待し、伝統的なカモ猟を体験してもらう皇室関連施設。県は2016年度から宮内庁に協力してもらい、県民向けの見学会を開いている。見学会ではビデオによるカモ猟の紹介、鴨場施設と建築物の見学などが行われる。午前10時、午後2時からの2回開催し、定員は各回30人。所要時間は1時間15分程度。参加無料。6月5日までにちば電子申請システムか郵送で申し込む。申し込み多数の場合は抽選。抽選結果は当選者にのみ6月17日までに、メールか電話で通知する。

(ゴルフ場に現れる野生動物たちとその被害とは?)
岡山県のゴルフ場がイノシシによる被害に悩まされているという報道がありました。コース関係者の深刻な表情が目に浮かび、心を痛めています。イノシシが近くに住んでいるゴルフ場は、対策の防護柵を外周に設置することで彼らの侵入を防いでいます。ところが防護柵が何かの拍子に切れてしまい、そこからイノシシが侵入してくることがあるそうです。イノシシがやっかいなのは、夜中にミミズなどのエサを探すため土の中に鼻を突っ込み、芝生ごと掘り返してしまうことです。ゴルフ場関係者は朝のコース管理作業でイノシシの侵入に気づきます。しかし、荒れた芝生をすぐに修復することはできません。マスター室前の掲示でイノシシが侵入したことと、コース内に掘り荒らされている箇所があることのお詫びを伝えるしかありません。イノシシが掘り返した場所を実際に見たことがありますが、こんなにひどいのかとビックリします。まるでブルドーザーなどの重機で芝生をめくり上げたかのようです。この状況を早朝に発見したコース管理担当者は頭がクラクラするでしょう。ゴルフ場は自然の中に造成されていますから、野生の動物とは常に隣り合わせの環境です。イノシシは警戒心が強いですから日中のゴルフ場で見かけることはありませんが、シカやサルなどの野生動物はラウンド中に見かけることがあります。近年は千葉県や茨城県のゴルフ場でキョンの鳴き声をよく耳にするようになりました。これらの動物を見かけるとゴルファーはカワイイと感じますし、非日常感を味わうこともできます。しかし彼らもまた、ゴルフ場にとっては迷惑な存在だったりします。シカはコースのあちこちにフンをまき散らしますし、バンカーに足跡をつけます。サルはグリーンの上を歩くとツメでひっかき傷がつきますし、人間が持ち込んだ食べ物を狙ってカートを物色することもあるそうです。食べ物を狙ってカートを物色するということでいえば、カラスがプレーヤーにとって最もやっかいな動物です。以前はゴルフ場でカラスを見かける機会はそれほど多くなかった気がするのですが、近年は本当によく見かけるようになりました。その要因は近隣のごみ集積所のカラス対策が強化されたことのようです。ごみ集積所を物色し、食べ物を探すことができなくなったカラスたちが、ゴルフ場にはどうやら人間たちが食べ物を持ち込み、ボールを打っている合間に食べているらしいということをかぎつけたのでしょう。カラスがやっかいなのは、中身が食べ物であるかどうかにかかわらず、くちばしでくわえて持ち運べる物なら何でも持ち運ぼうとすることです。自分は食べ物を持ち込んでいないからカラスに狙われる心配はないと油断していると、ロッカーキーをくわえて飛び立とうとしたり、それが原因でスマートフォンがカートバッグから引っ張り出され、カート道に落下して画面が割れたりした被害も聞いたことがあります。カラスはゴルフボールをくちばしにくわえて持ち運ぶことができますから、それよりも軽い物は難なく持ち運びます。したがって筆者はカートバッグのファスナーを必ず閉め、その中に水筒や日焼け止めなど重たい物を入れておきます。そうすれば万が一、カートバッグの持ち手をくちばしにくわえて飛び立とうとしても、重くて持ち上がりません。ゴルフ場によってはカラス対策で乗用カートのカゴにフタをつけていることがあります。ただし、フタつきのカゴに荷物を入れると、人間も荷物が取り出しづらくなるというデメリットがあります。しかしながら、カラスに荷物を持ち去られたときの被害の大きさを考えると、フタつきのカゴに入れたほうがいいです。ゴルフ場がフタをつけているということは、それだけカラス被害が多いということですから、素直に従ったほうがいいです。

(駆除鳥獣を供養:北海道)
道猟友会広尾支部(志村國昭支部長)の「獣魂祭」が4月27日、広尾町コミュニティセンターで開かれた

(柳屋本店、クレー射撃日本代表選手・戸口翔太郎選手とスポンサー契約:東京)
株式会社柳屋本店(東京都中央区 代表:外池)は、クレー射撃・男子スキートの、日本代表選手である戸口翔太郎選手(株式会社NKB所属)との、スポンサー契約をすることを決定しましたのでお知らせ致します。

(初めてのシカ撃ち、瞳に抱いた感情:北海道)
沢を挟んだ山の斜面や平地に、少なくとも5頭のエゾシカが見える。北海道の道央のある山地、狩猟免許を取ってから2回目の猟に出た。獲物を視界にとらえ、はやる気持ちを抑え、ゆっくりと歩を進める。音をたてないように静かに銃袋から銃を取り出した。実包を込める動作だけでも「カチャン」と音がなる。響かないように、ゆっくりとボルトを引く。仕留めたときのことを考え、80メートルほど先の近い場所にいるメスジカに狙いを定める。シカがじっとこちらを見ている。気配を消しているつもりだが、感づいているのかもしれない。直立し銃床を右肩にはめ、ほおをつけスコープをのぞく。静寂のなか、心音が響く。深く呼吸して、気持ちを落ち着かせる。銃の重さは約4キロ。先台を支える左腕が重さで震える。少し動いただけでも、照準は大きくずれる。引き金に指をかけようとする前に、シカは斜面に向かって走り出した。その背中を追って発砲。

(狩猟免許試験に挑戦「銃の重さで震えた」:北海道)
2023年10月下旬、北海道が開催する狩猟免許試験に申し込み、数日後のことだった。「狩猟免許試験について、厳正なる抽選の結果、【落選】となりましたのでお知らせいたします」。道の担当課から届いた一通のメールは、記者の私(当時25)が受験できないことを告げていた。試験は各都道府県が主体となって実施される。実施方法や日程は知事による告示で定められ、北海道では応募多数の場合は抽選で受験資格の可否が決まる仕組みだった。「まさかスタートラインにも立てないなんて……」。この年は入社3年目。福岡から北海道に赴任した。札幌市の中心部で、ヒグマが出没したニュースを取材し、人間と野生動物の共存に関心を持った。「人間と野生動物の関係は、将来の日本社会において一筋縄では解決しない重要なテーマかもしれない」。一方で、動物駆除は民間のハンターに依存せざるをえない。ハンターの現場の課題は何か。より深く知りたいと、狩猟免許試験の受験を決めた。。

(クマが住宅の庭に入り込む、麻酔銃で捕獲:山形)
2日、山形県上山市の中心部で、クマ1頭が住宅の庭に入り込み、付近に数時間とどまりましたが、麻酔銃を撃たれて捕獲されました。警察によりますと、2日午前5時40分ごろ、上山市長清水1丁目にある住宅の庭で、クマ1頭を目撃したとこの家に住む人から通報がありました。クマが見つかった現場は、JRかみのやま温泉駅から南におよそ1キロ離れた住宅街で、近くの中学校からもおよそ470メートルの距離にあり、警察や市の職員などがおよそ20人の態勢で警戒にあたりました。クマは隣の住宅の庭に移動するなどして2時間余り付近にとどまっていましたが、午前8時すぎに獣医師が麻酔銃を撃って眠らせた上で、おりに入れて捕獲したということです。捕獲されたクマは体長およそ1メートルの成獣で、市は午前10時すぎに市街地から離れた山にクマを放しました。市によりますと、これまでにけが人はいませんが、現場付近にある中学校では安全が確認できるまで登校を控え、授業の開始時間を1時間遅らせる対応を取ったということです。クマが上山市の中心部の住宅で出没したことを受け、県では今月から7月にかけて出没が増えるおそれがあるとして市街地に呼び寄せない対策を講じるよう呼びかけています。クマの対策などを行う県みどり自然課の木内真一課長は、クマが繁殖期を迎え、今月から7月にかけて出没が増える傾向にあるとしています。今回、上山市の住宅の庭で、出没したクマはオスで木内課長は、オスはメスをおって行動範囲を広げることや、子グマを連れたメスも交尾を避けて広い範囲を移動することがあり市街地に現れる可能性も高くなると指摘しています。そして、市街地にクマを呼び寄せないために生ごみを屋外に放置しないことや、河川敷などのやぶはクマが身を隠しやすく、通り道になりやすいため、刈り取ることなど、対策を呼びかけています。

(ゴルフ場にクマのような動物、終日営業中止に:北海道)
北海道滝川市のゴルフ場で5月1日朝、クマのような動物の目撃がありました。警察やハンターが付近の警戒にあたっています。クマのような動物の目撃があったのは、滝川市泉町1丁目にある滝川市民ゴルフ場です。警察によりますと、60代の男性ゴルファーが石狩川沿いで草地を歩く子グマのような動物1頭を、100メートルほど離れたゴルフ場から目撃したということです。また、付近にいたゴルフ場の従業員もクマのような動物を目撃していました。この影響でゴルフ場は1日の営業を中止するということです。警察やハンターなどが付近の警戒にあたっていて、現在までに足跡などは発見されていませんが、クマとの遭遇に注意を呼びかけています。

(列車がシカと接触、区間運休や遅れ:福井)
2日午後6時10分ごろ、京都府舞鶴市のJR小浜線松尾寺-東舞鶴間で、走行中の列車がシカと接触した。JR西日本金沢支社によると、東舞鶴-若狭高浜駅間の上下線で列車2本が区間運休し、3本が最大1時間43分遅れ、約140人に影響した。

(クマを目撃、そのすぐそばにはシカの死骸が:北海道)
2025年5月4日、北海道・上川町層雲峡の観光名所「流星・銀河の滝休憩舎」と「双瀑台」の間にある遊歩道で、通行人が体長約1.5メートルのクマを目撃しました。5月4日午前11時半まえ、遊歩道を歩いていた通行人が近くの売店に「クマがいたので警察に通報してください」と伝え、売店の従業員が警察に通報しました。警察によりますと、クマが目撃された遊歩道付近でシカの死骸が見つかったということですが、クマとの関連はわかっていません。

(クマを駆除、3人を襲った個体か:長野)
長野県飯山市の千曲川の中州で5日朝、成獣のクマ1頭が見つかり、駆除されました。市内では4月、3人が襲われる被害が発生していて、市と県は遺伝子検査をして同一の個体か調べる方針です。クマが見つかったのは飯山市常盤の千曲川の中州です。関係者によりますと、5日午前8時ごろ、ドローンでクマの捜索をしていたところ、成獣のクマ1頭を発見し、駆除したということです。発見場所の近くでは4月、クマがガラスを割って住宅に侵入するなどして、3人が重軽傷を負う被害がありました。クマはガラスで傷を負ったとみられ、現場周辺には血の痕も残されていましたが、発見には至っていませんでした。関係者によりますと、4日朝、見つかったクマは胸などに傷があり、足の大きさも、現場で見つかった足跡と同じくらいだということです。市と県は、今後、遺伝子検査を行い、同一の個体か調べる方針です。

(公園でイノシシ1頭捕獲、引き続き一部通路閉鎖:香川)
高松市にある国の特別名勝「栗林公園」で5月4日朝、イノシシ1頭が捕獲されました。公園の観光事務所によりますと、4日午前8時過ぎ、職員が巡回中にイノシシ1頭がわなにかかっているのを見つけたということです。捕獲されたのは体長約90センチ、重さ約25キロのオスで、猟友会の関係者が駆除したということです。栗林公園では4月30日と5月1日にイノシシが目撃されていて、同一のものかはわかっていません。引き続き、一部の通路を閉鎖し、わなを設置しています。

(ジビエ加工施設の建設に奔走する地域おこし協力隊員:岩手)
岩泉町でジビエ加工処理施設の建設に向けた動きが本格化している。企画するのは地域おこし協力隊員の谷田川雅基さん(33)。町と国の補助金を活用する方向で、認められれば今秋の完成、来年1月の稼働を見込む。町内の年間シカ捕獲数は約2千頭と増加傾向にあり「町の新たな魅力発信やジビエ事業を通じた教育につなげたい」と見据える。実現すれば大槌町、遠野市に続き、県内3例目。施設は岩泉町二升石に建設予定で、敷地面積418平方メートル、施設面積79平方メートル。事業費は約4500万円と見込む。うち約1500万円は町と国の補助金を想定。残る費用は金融機関からの融資や自己資金で賄う。町は地域経済循環創造事業として既に予算を確保。国の補助金審査は5月に始まり、1カ月ほどかかる見込み。採択されれば6~7月に着工、10月の完成を目指す。

(「房総ジビエ」焼き肉で食べ放題:千葉)
焼き肉の京城苑を運営する松山商事(千葉県印西市)は千葉県内産の「房総ジビエ」メニューが入った食べ放題コースを始めた。館山市産のイノシシロースと君津市産のシカロースを印西木下店(同)で提供する。食べ放題として手軽に食べてもらい、農林業被害など野生鳥獣をめぐる問題の認知度向上につなげる。5種類全てのディナー食べ放題コースに含まれる。適切な血抜き処理などでいやな臭みをなくし、さっぱりとした味わいにした。野生鳥獣の肉は供給が安定せず、不ぞろいなためチェーン店での扱いは難しいが、店頭で小ロットの仕込みができる同社の強みを生かし商品化を実現した。千葉県は県内で捕獲し、県内施設で処理したイノシシやシカの肉を「房総ジビエ」としてブランド化している。

(食用よりも需要が見込めるペットフード事業を立ち上げ:長野)
長野県内では年間2万5000頭のシカが駆除されています。駆除されるシカの肉の有効活用への挑戦。エサ代の高騰に直面する動物園の救世主としても期待されています。生物資源利活用研究所 竹下毅代表:「とにかく多くの部位を商品化することが大事。耳とかこのままワンちゃん食べる。アキレス腱がすごく人気で、なくなったので代わりに首に固い腱があるので腱ジャーキーを開発した。なるべく多くの部位を捨てないように商品にしようとやっている」。小諸市で9年前からペットフードの開発・販売を手掛ける竹下毅さん。駆除されたシカの肉を有効活用したいと始めた事業です。竹下毅さん:「どういう行動をするかを見るのが好き。例えば護岸工事をやったら今まで棲んでいたタヌキやキツネが、次はどこの場所で棲むのかというのを動物に発信機をつけて行動を追跡したり、そういうことばっかりやってました」。宮崎県出身で大学時代から野生動物の保全について研究してきた竹下さん。2011年度に小諸市の職員となり野生鳥獣の保護管理の専門職を13年間つとめました。シカの駆除に取り組んできましたが、そのほとんどが、埋められたり、焼かれたり、捨てられていく現状を目の当たりにした竹下さん。商品化することで有効活用できないかと解体加工施設の建設を発案しました。竹下毅さん:「燃やすお金も、穴を掘るお金も基本税金。人間の都合で殺して、人間の都合でお金を払って燃やす、埋めるというのは本当にゴミ扱い。果たして本当にそんなことを人間はやってていいのか」。目をつけたのが食用よりも需要が見込めるペットフードです。ミンチにした肉に必要な栄養素を混ぜあわせるというシンプルな製法ですが、鮮度と安全性にこだわり、商品開発に取り組みました。大学に依頼し寄生虫の有無や必要な栄養素などの研究を行っているほか、放射性物質が含まれていないか測定も実施しています。去年、会社を立ち上げ、ネット販売やふるさと納税などを通じて全国にファンを広げ、昨年度の売り上げは4900万円余り、年間およそ1500頭のシカを活用できる体制を作りあげました。竹下さんはさらに活用を進めるため、今月からクラウドファンディングを始めました。県内の動物園などにシカ肉やペットフードを寄付しようと考えています。竹下毅さん:「動物園はエサ代がかかって困っている。皆さんの支援をもとにシカ肉を飼料としてお渡しできれば、もっとシカの活用数も増える」。やってきたのは小諸市動物園です。こちらでは、もともと、主にライオンのエサとして竹下さんからシカ肉を購入していました。飼育員:「ナナ、肉、お肉見える?ほらほらお肉」。飼育員の石川美羽さんが獣舎の中にシカ肉をセッティングするとー。ゆったりとした足取りで檻へと入ってきたライオンは、すぐさま肉をくわえ上げました。こちらは23歳の雌ライオン「ナナ」。人間の年齢でいえば90歳以上のおばあちゃんです。普段は主に値段が安いトリ肉を与えています。石川さん:「飼育員が食べやすい大きさに切り取ってあげるので、こういう大きいものを自分でかみちぎって食べるというのは普段と違うことをやることになるので刺激になって、あげるのはとてもいいこと」。数年前に病気で食が細くなり命も危ぶまれましたが、シカ肉は好んで食べたナナ。できれば食べたいものを毎日でもあげたいといいますが、物価高騰で今はほとんど与えることができません。その影響は飼料全体に及んでいて、エサ代は6年ほど前に比べると倍近くになっているのが現状です。飼育員 萩原祐樹さん:「(物価高騰で)かなり痛手は(あります)。ほぼギリギリよりちょっと足りないぐらいの予算。動物園としてのクラウドファンディングもやっていてエサ代として寄付してもらう方や直接もってきてもらう方、そういうのを使ってなんとかやりくりしている」。こうした現状を打開したいと始めたクラウドファンディングでは、寄付をしてくれた人に竹下さんが作るペットフードやシカ肉のソーセージ、シカ革を使った名刺入れなどを返礼品として贈り、関わる人全員にとってメリットがある仕組みを作りました。竹下毅さん:「長野県だけじゃなくて全国の自治体もシカの処理問題抱えている。どこの動物園や水族館もエサ代には苦労している。ここをモデルケースにして全国に広まっていけば持続可能な社会の貢献につながっていくんじゃないか」。クラウドファンディングは、ウェブサイトキャンプファイヤーで今月いっぱい受け付け、来月には県内4か所の動物園などに寄付を行うということです。

(住宅街でクマ目撃情報相次ぐ:宮城)
3日朝、宮城県柴田町の住宅街でクマの目撃情報がありました。警察が付近の住民に注意を呼び掛けています。3日午前6時40分頃から、柴田町槻木上町のアパートの敷地内で、「クマ1頭が歩いている」などの通報が3件ありました。クマの体長はおよそ1メートルで、通報を受け警察が駆け付けたところ、クマは目撃された場所から逃げていたということです。これまでに人や農作物などの被害は確認されていません。目撃された場所は、JR槻木駅から南西におよそ300メートルの住宅街で、警察がパトロールして付近の住民に注意を呼び掛けています。

(イノシシ2頭の目撃情報:宮城)
4日、気仙沼市内の畑でイノシシ2頭が目撃され、警察が付近の住民に注意を呼び掛けています。4日午後6時20分頃、気仙沼市本吉町津谷桜子の畑にイノシシ2頭がいるのを畑の所有者である女性が発見し警察に通報しました。イノシシはどちらも体長およそ1メートルで、2頭は東側の森へと姿を消したということです。女性にけがはありませんでした。警察が付近をパトロールしましたが、イノシシはその後見つかっておらず、警察は付近の住民に注意を呼び掛けています。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、2日午前8時ごろ、栗原市築館高田3丁目にクマが出没しました。

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(シカ駆除で放たれた猟犬3頭、民家の飼い犬襲い死なせる:兵庫)
兵庫県丹波篠山市は、農作物を荒らすシカなどを駆除する市の業務で、里山に放たれた猟犬が民家の飼い犬を襲う事案があったと30日、発表した。飼い犬は死んだという。市によると、29日午前、市が設置する鳥獣被害対策実施隊の猟友会員ら7人と、猟犬4頭が、同市火打岩の里山に入った。シカやイノシシによる農作物被害に困っている自治会から市が依頼を受けていた。猟犬にシカなどの居場所を探らせていたところ、うち3頭が、配置した監視員のいない場所から山のふもとの民家へ侵入。庭につながれていた飼い犬を襲った。鳴き声を聞き、監視員と飼い主の女性が駆けつけて猟犬を引き離したが、飼い犬は死んだという。その際、飼い主は手に軽いけがをしたという。市は実施隊の活動を中止し、今回の事案を検証して再発防止にあたるとしている。

(3年連続で「ツキノワグマ出没警報」を発表:青森)
青森県内で4月のツキノワグマの出没件数が、過去5年間における4月の平均値15.4件の2倍以上の33件となりました。このため県は基準に従って5月1日付けで「ツキノワグマ出没警報」警報を発表しました。警報発表は3年連続で、現在の基準が出来てから最も早い時期の発表です。県は、クマの出没状況に気を配り、出没が確認されている場所には近づかないことや、山に入るときはなるべく複数で音を出しながら歩く、クマを引き寄せる食べ物や野菜くず等の生ゴミを屋外に放置しないことを呼びかけています。

(クマ目撃が急増「過去に例のないペース」:山形)
山形県内でのツキノワグマの目撃情報が今年に入りすでに35件に上り、例年と比べて大幅に増えていることが、県のまとめでわかった。県は注意を呼びかけている。25日の県のクマ対策会議で明らかになった。県によると、今年1月から4月20日までの目撃情報は35件で、昨年同時期より15件増加。半数が鶴岡市や酒田市など庄内地域という。人身被害は4件起きており、2月には鶴岡市の山中でイノシシを狩猟中だった男性がクマに襲われ、頭や腹をかまれて重傷を負った。県防災危機管理課は「過去に例を見ないペースで目撃情報が相次いでいる。山菜採りや登山で山に入る際は十分気をつけてほしい」と注意喚起している。市街地に出没したクマなど危険鳥獣については、猟銃で捕獲できるようにする改正鳥獣保護管理法が今月18日に成立。これを受けて県は環境省が作成するガイドラインに基づき、クマが市街地に出た時の対応指針を大幅に見直すことを決めた。

(7市町に「クマアラート」注意報:三重)
三重県南伊勢町で4月、クマの目撃情報が相次ぎ、県は「クマアラート」注意報を発表しました。三重県などによりますと、4月27日、南伊勢町でクマが県道を横断しているという通報がありました。南伊勢町では、4月15日にもクマの目撃情報があったことから、県は28日、南伊勢町や伊勢市、鳥羽市、志摩市など7市町にクマへの注意を呼びかける「クマアラート」注意報を発表しました。三重県内ではこのほかにも、4月17日から尾鷲市と紀北町に「クマアラート」注意報が発表されています。三重県は、山に入るときは音のするものを携帯することや、単独行動は避け、見通しの悪い場所には不用意に入らないよう注意を呼びかけています。

(タケノコ採りシーズン中の入山を禁止:秋田)
去年5月、警察官2人がクマに襲われてけがをした鹿角市十和田大湯で、現場に通じる林道などに、通行止めのバリケードが設置されました。鹿角市は、タケノコ採りシーズンが終わる6月末まで、辺りの山林を入山禁止にしています。鹿角市は、30日、クマによる人への被害が後を絶たない、十和田大湯の合わせて45か所に、通行止めのバリケードや入山禁止の看板を設置しました。青森との県境からほど近い十和田大湯の大平地区では、去年5月、タケノコ採りで山に入り、行方不明になった男性の遺体を運び出そうとしていた警察官2人が、クマに襲われてけがをしました。男性の遺体には、大型の動物によるひっかき傷や、かまれたような傷がありました。また、近くの熊取平と田代平地区では、9年前の2016年5月から6月にかけて、タケノコ採りなどで訪れた男女合わせて4人が相次いでクマに襲われて死亡しています。鹿角市は、「クマに人が襲われる被害がいつ起きてもおかしくない」として、現場周辺の広い範囲を今も立ち入り禁止にしています。十和田湖を望む紫明亭展望台とその駐車場への立ち入りも禁止し、間もなく始まるタケノコ採りシーズンにおけるクマの被害を防ぎたい考えです。鹿角市 総務課 阿部厳祐 危機管理監「一般的な鈴とかラジオの対策では、恐らく気をつけていても非常に危険だと思いますので、絶対にこういった禁止区域には入らないでほしいと思います」。県内で去年最初にクマに人が襲われたのは、5月4日でした。今年も警戒が必要な時期に入っています。鹿角市十和田大湯の山林の入山禁止は、6月末までです。

(今年最初のクマ対策会議:富山)
富山市は25日、今年最初のクマ対策会議を大久保ふれあいセンターで開いた。市や県、警察署、各地の鳥獣被害対策実施隊などから約40人が出席。今後、冬眠明けのクマが出没し、山菜採りなどで山に入る機会が増えるため、外出時の注意点や目撃情報があった際の連絡体制などを確認した。県自然保護課によると現在、県内に約1450頭のクマがいるとみられる。会議ではまず、昨年のクマの目撃情報などが報告された。県内全体では333件(2023年636件)、富山市が62件(同347件)と大幅に減った。今年に入って富山市内の目撃情報は1件という。ただ昨年6月、富山市西小俣(大山地区)で80代男性が自宅近くでクマに襲われ、大けがをした。県や市の担当者は「安心できない」と注意を呼びかけた。クマの出没は大型連休前後に増え、子育て中の親グマに襲われる危険性が高まるという。春に起きた人身被害の多くが山菜採り中に起きているとして、県自然博物園ねいの里の担当者は「鈴など音の鳴るものを必ず携帯し、ヘルメットやクマ撃退用スプレーも用意して」と呼びかけていた。

(鳥獣対策をめぐり法改正も猟友会の責任は重く:山形)
山形県南陽市ではクマの捕獲などを行う猟友会にきょう、委嘱状が手渡されました。鳥獣対策をめぐる環境が変化する中、猟友会では不安を抱えながらの活動が行われていました。きょうは南陽市の白岩市長から「赤湯猟友会」に鳥獣対策を行う委嘱状が手渡されました。昨今、全国的にクマの市街地への出没が相次いだことなどから、国では猟銃について、一定の条件を満たせば市町村の判断で市街地でも使うことができるよう法改正を行いました。赤湯猟友会 梅川信治 会長「(市街地での発砲を)許可するのに1週間も2週間もかかっていたのが、すぐ対応してくれるようになったので、この面に関してはすばらしくいいと思います。もし事故を起こした場合には、市町村が補償をしてくれるという法律にはなったんですが、最終的には本人が責任を取らなければならない」。しかし依然として猟友会の担う責任は重く、後継者不足も深刻だということです。南陽市では今年度からクマを捕獲した場合の報酬をこれまでの倍の1頭当たり3万円に増やしていて、県の猟友会の会長も務める梅川会長はこうした支援を受けながら、国のガイドラインにも注視し、会員が活動しやすい形を作って市民の安全を守っていければと話していました。

(クマ襲撃で「必ず助かる方法はない」)
クマにおそわれ、人が亡くなったり、けがをしたりする被害が相次いでいる。一番は、クマに遭遇しないこと。どうすれば遭遇しないですむのか。万一、遭遇してしまった場合はどうすればいいのか。ヒグマの生態に詳しい佐藤喜和・酪農学園大教授と、ツキノワグマの生態に詳しい小池伸介・東京農工大教授に、聞いた。日本には、北海道にヒグマ、本州と四国にツキノワグマが生息する。いずれも昼行性で、フキやヤマブドウなど食べるものは植物が中心。警戒心が強く、生態も似ている。同じように対応すればよいという。近年は、市街地でもクマの出没が相次ぎ、山地以外で遭遇する可能性も高まっている。まずは出没情報を知り、出没した場所に近づかないことが重要だ。山とつながる林や川沿いと、その周辺は出没の可能性も高い。クマは人よりも聴力や臭覚が優れているという。山林に入る際には、アウトドアショップなどで売っている「クマ鈴」を持ち、手をたたくなど、音を出して人の存在を知らせることが重要になる。音やにおいが届きにくい沢や、雨の日はより慎重さが必要だ。存在が伝わりにくい単独行動は避けて、複数で行動したい。ヒグマによる被害が増えている北海道でも、複数で行動している場合、死亡事故は確認されていないという。複数でいた方が攻撃を受けにくく、攻撃にあっても致命傷を受ける前に助けて回避できる。

(クマの生息域把握、注目の最新研究:広島)
例年、クマが冬眠から目覚めるとされる時期になりました。クマによる人への被害は2023年度、全国で219件と、統計を取り始めて以降最多となりました。こうしたなか、クマの生息域を把握するための新たな取り組みが進められています。4月、北広島町でクマの目撃情報が警察に寄せられました。しかし、現場に駆けつけたとき、クマはいなかったといいます。クマがどこにいるのかを把握するにはこれまで目撃情報などに頼るしかありませんでしたがほかの動物と見間違えることもありました。そこでいま、クマの生息域を把握するための新たな研究が注目されています。広島大学の西堀正英教授です。広島市の安佐動物公園とつくば遺伝子研究所との共同で、研究を進めています。広島大学 生物生産学部 西堀正英教授「この機械を使えば、空気中のクマのDNAがあるかどうかということが分かり、最終的にはクマがいるかどうかが分かります」。西堀教授のグループがつくば遺伝子研究所で開発された装置を使うことで、クマがその場にいなくても、空気中に漂うDNAから周辺に出没したかを見分けられるということです。繊維同士の間隔など最適なフィルターを見つけ出し、その表面にクマのDNAを付着させることに成功しました。表面のDNAを薬品を使って取り出したあと、PCR検査でその分子量を計測していきます。西堀教授たちはこの装置を使い、安佐動物公園でクマ舎からの距離が異なる4か所で周辺の空気を回収しました。その結果、DNAの分子はクマ舎から最長300メートルでも検出されました。西堀教授「空気からのツキノワグマのDNAを検出できれば、それが実際にクマがいるかどうか、要するに人を介さなくても、クマの生息が明らかになるというところが一番のポイントですね」。さらに、研究グループでは、あるもののDNAを使ってクマの行動も調べています。それは、クマのふんです。空気中のDNAからはクマがいるかどうかがわかるだけですが、ふんのDNAからはクマの個体も識別できます。西堀教授たちは、広島市内の住宅地周辺で、2023年10月から11月にかけてクマのふんを集め、DNAを解析しました。すると、ある1頭のクマの行動が浮かび上がってきました。赤い丸は、すべて同じクマのDNAが含まれていたふんのあった場所です。1.5km圏内に点在していて、この地域に住み着いている可能性があることが分かってきました。このクマのふんには、柿が含まれていました。西堀教授「こちらの赤い点々で示した個体は柿ばっかり食べている」。柿を食べているクマは、柿の木を目当てに何度も住宅地に来る可能性があります。今回の調査では、ふんなどからあわせて5頭のクマが特定の地域になわばりをもち、柿を食べて生活していることが分かりました。ふんのDNAと、捕獲されたクマのDNAを照合し、柿を食べているかどうかが、クマが危険かどうかを判断する1つの参考になるのではないかと考えています。西堀教授「これは私達の生活に対して、安心安全には非常に不都合ですよね。どのように対応したらいいかというのを考えないといけない。それからまた行政の皆さんが、これで対策をどのようにするのか考えていただくという非常に典型的ないい例が、ここに示されている」。西堀教授のグループは、今年度、広島市内で春や夏にもクマのふんを集めて解析し、季節によってクマの行動がどう変化するかを研究するということです。

(クマ出没注意報、生息域拡大に応じた対策を:福島)
生息域の拡大に合わせ、警戒や対策を強化する必要がある。県内でツキノワグマの目撃情報が急増していることを受け、県が県内全域に「ツキノワグマ出没注意報」を発令している。注意報の発令は5年連続だ。気温の上昇とともに山間部だけでなく、福島市や郡山市で公園や住宅地の近くなどで目撃されている。基本的に臆病で警戒心が強いクマは本来、人があまり踏み入れない奥山を中心に活動していたが、最近は山林で活動する人が減り、里山では耕作放棄地が増えたことで生息域を広げている。県内でも阿武隈川より東側の地域には分布していないと考えられていたが、今年4月に浜通りの大熊町でツキノワグマが捕獲された。もはや県内全域で遭遇したり、襲われたりするリスクがあると考えなければならない。特にクマの活動が活発になる朝や夕方以降の時間帯は危険だ。レジャーや山菜採りなどで山林に入るときは当然ながら、過去にクマの目撃情報があった周辺では1人での行動を避ける必要がある。クマの餌となるブナやミズナラなどの実は、数年ごとに豊作と凶作を繰り返す。これらが凶作の年は、餌を求めて人里に出没するクマが増える傾向にある。昨年はブナなどが豊作だったため、県内の目撃件数はやや減少したが、栄養状態が良かったことで子どもが例年より多い可能性が高い。子育て中のクマは神経質になっており、子を守るため攻撃的な行動に出る恐れがある。体長の小さいクマを見かけた場合はそばに親がいると考え、行動しなければならない。クマは背中を見せて逃げると、本能的に襲ってくるとされる。遭遇しても慌てることなく、静かに後ずさりしながら離れることを心がけたい。人への警戒心が薄れ、市街地近くで活動する「アーバンベア」が増えている。県の調査では、集落近くに定着している個体がいることが確認されている。こうしたクマは家庭からの生ごみや畑で栽培された野菜、果樹などが餌になることを覚えてしまった可能性が高い。過去に目撃された場所のそばでなくとも、生ごみや野菜などを放置しないことが重要だ。県は本年度、人の生活圏とクマの生息域の間に生い茂る草木の刈り払いや、電気柵の設置など地域ぐるみの活動を支援する。クマに人の生活圏に侵入させないためには、こうした緩衝地帯の整備が欠かせない。県と市町村は、人とクマが適切な距離を保つための取り組みをさらに推進すべきだ。

(リンゴ園、シカ食害多発:青森)
青森県内でニホンジカによる農作物被害が増加傾向にある中、青森県黒石市のリンゴ園で今冬食害が多発した。髙樋憲市長は28日、被害状況を視察し、ニホンジカを群れで捕獲できる大型の「囲いわな」を本年度、県内で初めて被害園地付近に設置する方針を示した。

(「笠そば」シカ獣害で休業:奈良)
地元産ソバだけを使った打ちたてのそばが味わえる桜井市笠の人気そば店「荒神の里・笠そば」(山本信広社長)が、30日から半年程度の臨時休業に入る。シカによる獣害でソバの実を十分に収穫できなかったためで、新ソバ収穫後の11月初旬の営業再開を目指している。

(イノシシ生態学ぶ観察会:熊本)
自然愛好家らでつくる「立田山自然探検隊」が27日、熊本市北区の立田山で、イノシシの生態や習性を学ぶ観察会を開いた。立田山を舞台に、自然観察イベントを毎月開いている。家族連れを中心に26人が参加し、イノシシの痕跡探しに熱中した。

(狩猟のイベントvol.12『狩猟の窓口3rd』:福岡)
狩猟免許を取った後、どう動き出せばいい?そんな疑問に答える実践型トークイベント第12弾。福岡で活動する現役わな猟師が、自身の経験をもとに「わな猟の始め方」や「出猟までの道のり」を具体的に解説。地域との関係性の築き方や道具の準備、出猟時の具体的な動きなど、自身の経験に基づいたリアルで実践的な内容をお伝えします。本イベントは定員8名の少人数制。狩猟免許を持っていない方や「ちょっと話を聞いてみたい」といった興味段階の方でも安心して参加いただける、やさしい雰囲気のイベントです。もちろん、これから本格的に狩猟を始めたいと考えている方も大歓迎。狩猟が気になっているけれど、一歩を踏み出せずにいるあなたへ。現役猟師と直接話せるこの機会に、ぜひご参加ください。

(狩猟を身近に計画プレゼン、アトツギ甲子園決勝出場を市長に報告:滋賀)
中小企業の後継者が新規事業のアイデアを競う中小企業庁主催の「アトツギ甲子園」の決勝大会に出場した、大津市長等の鉄砲屋「浜崎銃砲火薬店」の浜崎航平さん(27)が25日、市役所を訪れ、佐藤健司市長らに結果を報告した。浜崎銃砲火薬店は1923年創業の老舗。浜崎さんは大学卒業後、東京のCM制作会社に勤め、2年ほどで退職。地元に帰り父親が営む店を手伝ううちに、高齢化によりハンターのなり手が減り、狩猟文化が先細りする現状に危機感を覚えるようになった。

(クマ1頭を捕獲:岩手)
28日午後5時ごろ、花巻市石鳥谷町でクマ1頭が設置していたわなで捕獲された。近隣では同日、目撃が相次ぎ、市は同一個体とみている。被害は確認されていない。

(国道でクマと車が衝突:新潟)
村上警察署によると、4月30日19時25分ころ、新潟県村上市の国道290号線上で、軽乗用車とクマが衝突する事故が発生した。4月30日19時27分、軽乗用車を運転していた高齢男性から「本日、19時25分ころ、村上市桃川地内の国道290号を村上市街地方面から関川村方面に向かって軽乗用車を運転中、クマと衝突した」と警察に通報があった。自動車と衝突したクマは、体長70~80cmの子クマで、ほかにも3頭のクマがおり、事故後、4頭のクマは堀川方面から河内方面のやぶの中に逃げていったという。なお、運転手にけがはなかった。村上署は事故現場付近をパトロールし、警戒を続けている。

(ジビエを手軽・安心に、専用調理器を販売:東京)
コンビニエンスストアなどに設置されている中華まん加温器でシェア首位の日本ヒーター機器(東京・大田)がジビエ向けの調理機器を開発・販売する。これまでジビエの調理は下処理や加熱方法などの技術を持ったトップシェフが中心をになってきた。機器を使うことで、手軽に安全においしく食べられる調理方法を確立し、飲食店などを通じた普及拡大を目指す。

(国産ジビエ認証施設に「大崎市ジビエ食肉処理加工等施設」:宮城)
農林水産省は4月25日、国産ジビエ認証制度にかかる認証機関により、国産ジビエ認証施設の第40号として、食肉処理施設「大崎市ジビエ食肉処理加工等施設」(宮城県大崎市)が認証されたことを発表した。

(解体所まで建てたジビエハンター:北海道)
シカの解体は一筋縄ではいかない。刃入れをわずかに間違えただけで、血が肉につき、味が台無しになる。人間のために殺された命。せめて「この人になら」と思ってもらえるよう丁寧に。大切に。札幌から車で約2時間。北海道東川町に住む岩淵亜夕子さんは2年前、ジビエの解体処理施設を建てた。経営する隣のレストランで提供している。町が設定した24年度の駆除目標頭数は200頭。エゾシカを駆除すれば、道や自治体から報奨金が支払われる。解体施設ができてからは、埋設処理の他に、町内で食用肉に加工できる選択肢が生まれた。これまで、町はシカの尻尾や写真で駆除したことを確認していたが、そんな事務作業を省略でき、ハンターは自分で解体しなくて済むようになった。「野生動物と適切な距離を保ち、殺すならせめて活用を」。岩淵さんは、手作業で1頭1頭解体していく。夏はジビエを使ったレストラン経営、冬は解体を中心に、命をどう扱うか考え続けている。野生動物との付き合い方に興味を持ったのは今から十数年前に、東京から札幌に移住してからのことだ。

(山のごちそうに今日も感謝をこめて:兵庫)
朝来市でシカ肉の加工・販売を行っている、但馬のジビエ ココ鹿の髙田尚希・宏実ご夫妻にお話を伺いました。宝塚市出身で東京で営業職をしていましたが、「移住」というキーワードに惹かれ転職、朝来市の地域おこし協力隊として2015年に移住し、将来的には就農することを考えていましたが、害獣として駆除されるシカが有効活用されずに廃棄されていることを知り、ジビエとして命をいただこうとの思いから狩猟免許を取得するとともに、2018年に夫妻でジビエ食肉処理事業者「但馬のジビエ ココ鹿」、及びペットフードの加工販売事業者「ナチュラルペットフード wan!」を設立しました。朝来市から紹介のあった元食堂を改修し、解体場・枝肉処理室・冷蔵機器や乾燥機器等を整備した加工処理施設を県や市の予算を活用し設置しています。シカの処理はスピードが命なので、市の猟友会から捕獲の連絡が入ると自ら捕獲現場に出向き、止め刺しから血抜き処理を行い加工処理施設へ搬入しており、年間の処理頭数は約400頭です。基本的には朝来市内で罠猟で捕獲されたシカを処理していますが、養父市や豊岡市からも施設へ搬入するケースもあります。シカ肉は阪神間のレストラン等に精肉を販売しているほか、インターネットやイベント出店等でも販売しています。精肉に向かない部位や骨は乾燥し、ジャーキー等のペットフードとして加工しています。シカの解体作業の負担軽減や処理効率を上げるため、懸吊レールの設置等、加工施設を改修したいと考えています。事業は夫婦二人で行っており、経営規模の拡大までは考えていませんが、但馬地域では近年クマの被害も出ており、将来的にはクマのジビエも検討しています。「躊躇せず敬意を払って」、「山のごちそうに今日も感謝をこめて」を合言葉に、一人でも多くの方に味わっていただくために引き続き事業を展開していきたいです。

(クマ出没:宮城)
南三陸町によると、1日午後4時30分ごろ、南三陸町歌津韮の浜にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、1日午後1時50分ごろ、栗原市一迫真坂清水鬼越にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午前10時10分ごろ、仙台市泉区紫山1丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、30日午後2時ごろ、登米市東和町米谷福平にクマが出没しました。

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