<射撃ニュース5月>
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(死亡した女性襲ったクマの可能性極めて高く、現場で駆除:岩手)
紫波町山屋鍋沢付近の沢でクマに襲われた女性の遺体が見つかった事案で、町は22日、現場で駆除したクマが女性を襲った個体の可能性が極めて高いと発表した。山への立ち入りを制限する「緊急事態宣言」を同日解除した。
(クマ被害、作業中の70代男性が右腕をかまれる:福島)
金山町の山林で作業中の男性がクマに襲われる被害にあいました。クマに襲われたのは、27日午前11時ごろ、金山町大字玉梨地内の山林です。警察によりますと、2人で町から嘱託された登山道の整備作業中、70代男性1人が体長約1.2メートルのクマに襲われ、右腕をかまれるなどの被害にあったということです。一緒に作業をしていたもう1人が119番通報し、男性は病院に搬送され、命に別条はないということです。警察が注意を呼びかけています。
(20代の男性職員が124万円を横領:福岡)
福岡県篠栗町の20代の男性職員が、猟友会の活動経費など120万円余りを横領し、懲戒免職となりました。26日付けで懲戒免職となったのは篠栗町の産業観光課で勤務していた20代の男性職員です。町によりますと男性職員は去年10月から今年3月までの間に、管理していた募金や猟友会への交付金、およそ124万円を横領しました。今年4月20日に猟友会の男性から「活動経費が払われていない」と町に連絡があり、男性職員に確認したところ、横領を認めたということです。男性職員は、「借金の返済や遊興費として使うために横領した」などと話し、全額を弁済したということです。三浦正町長は、「法令を遵守すべき立場にある公務員であるにもかかわらず、町民の皆さまの信頼を裏切り、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。
(警察官がライフル銃でヒグマ駆除へ:北海道)
北海道警察は25日、警察官がライフル銃を使ってヒグマの駆除に当たる「ヒグマ駆除対応プロジェクトチーム」の運用を始めた。市街地で人身被害が発生した場合などの緊急的な対応として、銃器の扱いにたけた警備部機動隊の銃器対策部隊を現地に派遣する。
(県警はライフル銃の駆除チーム運用開始:宮城)
5月28日夜、仙台市宮城野区の小学校近くで、クマ1頭が目撃されました。こうしたなか、宮城県警のクマ駆除対応チームの運用が、5月29日、始まりました。警察によりますと、28日午後9時20分ごろ、宮城野区幸町5丁目で買い物を終えてドラッグストアを出た女性から、「用水路を西の方へ移動するクマを見た」と110番通報がありました。体長は80センチほどで、警察が辺りを警戒するもすでにクマの姿はなく、その後の目撃情報はありませんでした。けが人などの被害も確認されていません。現場は幸町南小学校や商業施設、住宅などが立ち並ぶエリアで、警察などが注意を呼びかけています。幸町南小学校では現場付近の安全を確認したうえで、29日朝は通常通りの登校とし、職員などが通学路の見守りを行ったということです。また、29日は校庭など屋外での活動は中止し、下校時も職員が見守りを行うということです。このように、市街地でのクマ出没が相次ぐ中、宮城県警は29日から、クマ駆除の対応にあたるプロジェクトチームの運用を始めると発表しました。人身被害が発生、または発生が懸念される状況で、猟友会の人員が確保できない場合などに、県警の判断で機動隊の警察官がライフル銃を使ってクマの駆除にあたるということです。こうしたプロジェクトチームの導入は、北海道警や東北の各県警で進められていて、宮城県警が7例目です。
(イノシシ、セシウム減少傾向:福島)
東京電力福島第一原発事故の後、福島県内全域で出荷制限が続く野生のイノシシについて、体内の放射性セシウム濃度が全県的に減少傾向にあることを県環境創造センターと国立環境研究所が明らかにした。イノシシの体内でのセシウムの半減期は、物理学的半減期である約30年よりも倍以上早いことも確認した。
(豚熱に感染した野生イノシシの確認について:群馬)
5月21日、野生イノシシの豚熱検査において、豚熱に感染した野生イノシシ3頭確認されました。群馬県が令和元年10月1日から実施している野生イノシシの豚熱検査において、5月21日の遺伝子検査で3頭の陽性が確認されました。これにより、県内における野生イノシシでの豚熱感染確認事例は478~480頭目となりました。
(クマ出没で外出自粛も?県が「特別警報」を新たに導入:宮城)
クマの目撃件数の急増を受け、より踏み込んだ対策に乗り出します。宮城県は6月、クマ出没特別警報を新設し、目撃された場所への外出自粛も含め、最大級の警戒を呼びかける方針です。 脳の手術を終え、復帰後、初めて定例会見に臨んだ村井知事。言葉にしたのは、クマへの危機感でした。宮城県 村井知事「人身被害の発生拡大防止を促す観点から、もう一段、警戒レベルを上げた特別警報を新設する」。宮城県によりますと、今年4月から5月26日までのクマの目撃件数は368件で、去年の同じ時期と比べ、およそ2.7倍に上っています。 現在、宮城県は県民へのクマに対する呼びかけとして、「予報」、「注意報」、「警報」の3段階で発表していますが、6月から「特別警報」を新設することを明らかにしました。特別警報はクマによる死亡事故が起きた場合や、その月の目撃件数が直近5年間の平均件数の3倍を上回った時などに発表されます。発表された場合、強制力はないものの、宮城県は県民に対し、目撃された場所への外出自粛、児童生徒の登下校時の配慮、野外行事の開催時期の変更などを要請するとしています。宮城県 村井知事「より厳しくしっかりメッセージをもって、県民、いろいろな団体や市町村に対応できるようになる。しっかり心の準備をしてもらう、対策してもらうことが重要なので、このような形をとらせてもらった」。宮城県は早ければ6月にも、特別警報を発表する方針です。
(熊の「特別警報」検討:山形)
山形県の吉村美栄子知事は27日、県内でクマによる人身被害が相次いでいることを受け、「クマ特別警報」の新設を検討していることを明らかにした。山菜採りの自粛要請などを想定している。特別警報の発令基準を関係部署で検討している。現行は注意報、警報の2段階を設定。直近1週間の市街地での目撃件数が10件以上あった場合や、死亡事故が起きた場合に警報を出しており、今年は4月30日に発令した。
(ヒグマ駆除対応プロジェクト運用開始、全国で6例目:北海道)
北海道警は5月、ヒグマ駆除対応プロジェクトチームを発足させた。規則改正で、警察官が威力の高いライフル銃でヒグマを駆除できるようになった。道警は深刻化する被害を防ぐための「最後の砦」として機能させたい考えだ。プロジェクトチームは、普段からライフル銃をはじめとした銃器等を使用する機動隊の銃器対策部隊4人と、管轄警察署の幹部1人で構成される。クマによる人身被害が全国的に深刻化していることを受け、2025年11月、国家公安委員会規則が改正された。これにより、警察官が警察官職務執行法に基づき、拳銃よりも威力の高いライフル銃を使用して、クマの駆除にあたることができるようになった。ヒグマの駆除は、これまで通り警察と市町村や地域の猟友会が連携して行うが、猟友会が出動できないなど、危険が迫っている場合に、本部長の指示で出動する予定だ。同様のプロジェクトチームは、青森県や秋田県など5県ですでに運用が始まっている。道内では昨年、福島町で新聞配達中の男性が、知床半島の羅臼岳で下山中の男性が、それぞれヒグマに襲われ死亡している。道警によると、過去5年間のヒグマによる人身被害の約60%が、4月から8月に集中しているという。道警はヒグマ出没情報が出たら、近づかないよう注意を呼びかけている。
(市街地のクマ出没想定し訓練 :石川)
今シーズンすでに相次いつぐ市街地でのクマの目撃。クマの被害を防ぐため2025年9月に設けられたのが、「緊急銃猟」の制度です。これまでは警察官のみ発砲指示が可能でしたが、地域住民の安全を確保するなど 一定の条件を満たせば、市町村の権限で市街地でも猟銃を使用してクマを捕獲できるようになりました。26日、能美市で行われた緊急銃猟を想定した訓練を取材しました。県内で相次ぐクマの出没。5月に入って白山市や能美市などの山あいの地域を中心に、県内では44件の目撃情報がすでに寄せられています。そんな中、5月に入り県内で最も多い12件の目撃情報が寄せられているのが能美市です。市内では、5月16日から市街地でも目撃が相次いでいて、22日には、辰口中学校近くでも目撃情報が。全国的に市街地でのクマの出没が増える中、2025年導入されたのが緊急銃猟の制度。県内では2025年10月、白山市河内町きりの里で民家の裏に現れたクマ一頭に、初めて緊急銃猟が実施されました。緊急銃猟が必要な場合に備え行われた訓練には、県内9つの市、町の職員や、警察、猟友会などおよそ50人が参加し、地図を見ながら、実際に能美市で多発するクマ出没への対応を検討しました。その後行われた実地訓練では、和気神社周辺でクマが目撃されたという想定でドローンを使ってあたりを捜索。胸にウェアラブルカメラをつけ、現場と本部をつなぎ対応します。能美市農林課・北 洋至課長「クマの出没がすごく増えてきているので、朝晩は出るので、クマが出ることを認識しながら行動してもらえたら、自分の身を守ってもらえたら」。
(クマ対策、県内初の人材育成講座が開始:三重)
クマ対策に精通した人材を育成する講座が25日、津市内であった。クマの人身被害が全国各地で相次ぐ中、県が初めて開催し、オンラインも含め行政や警察、猟友会の関係者ら約130人が参加。今秋までの計3回でクマの生態や捕獲技術、ドローンや人工知能(AI)を活用した対策について学ぶ。県が昨年12月に策定した「県ツキノワグマ管理計画」では、人の生活圏に侵入した問題個体は原則として捕獲、駆除するとした。一方、県によると、県内では鳥獣保護管理法で狩猟によるツキノワグマの捕獲が禁じられており、捕獲経験のあるハンターらが少ない。
(県警のライフルチームも参加、『緊急銃猟』の合同訓練:青森)
青森県警察本部は住宅街にクマが出没したとき、迅速に対応するための訓練を関係機関と合同で行いました。県警察学校で行われた訓練には、クマの駆除現場で責任者になり得る警察官と県職員や猟友会など、およそ50人が参加しました。参加した人たちは発砲するときの注意点などを学んだあと、住宅街にクマが出没したという想定で、連携した対応の流れを確認しました。このあと行われた実地訓練では、通行規制や住民の避難誘導をする手順を確認しました。また、緊急銃猟においてライフル銃の弾がクマを貫通しても背後で弾を受け止める壁、「バックストップ」の状況が異なる2つの場面で、駆除するまでの流れを実践しました。深浦町 有害鳥獣対策室 笹森公人 室長「まだほとんどの市町村では緊急銃猟を行っておりませんので、警察機関も含めて手順を確認できて、これからの対応力の向上につながるのではないかなと思っております」。今回の訓練には、今月15日に発足した警察官がライフル銃でクマを駆除する「熊駆除対応プロジェクトチーム」のメンバーも参加しました。
(養豚場周辺を強化地点にして地上散布実施:栃木)
豚や野生のイノシシに感染する家畜伝染病の、豚熱の対策を進めるため栃木県や畜産関係団体などで組織する対策協議会が21日、栃木県庁で総会を開き今年度の対策を確認しました。栃木県豚熱感染拡大防止対策協議会は、県や市町、農林水産省、それに養豚関係団体などで組織していて、総会にはおよそ40人が出席しました。冒頭、会長を務める県農政部の廣川貴之部長が、「去年も農場での豚熱の発生はなかったが、豚熱陽性の野生イノシシの確認数は増えていて、気を緩めることなく対策を行っていく」と協力を呼びかけました。県内の豚熱は2024年5月に那須塩原市の養豚場で発生して以来、およそ2年間発生していません。しかし昨年度は、豚熱に感染した野生イノシシが、県の東部を中心に40頭確認されています。総会では野生イノシシの対策として行う、エサにワクチンを入れた経口ワクチンの散布を強化することを確認しました。具体的には、地上散布は県内全25市町を対象に、111ある養豚農場周囲を強化地点として、50地点増やし全体では620地点でそれぞれ4回実施します。空中散布は、県内の国有林に昨年度と同じ延べ320平方キロメートルで実施する予定です。
(クマ対策アプリ「ベアーズ」、登録者伸び悩み:岩手)
クマによる人身被害が相次ぐ岩手県で、今春運用を始めたクマ出没情報共有アプリ「ベアーズ」の登録者数が伸び悩んでいる。県は、ベアーズの利用拡大と出没状況のデータを活用した機能充実に取り組む方針だ。ベアーズはLINEの県公式アカウントを友達追加することで、誰でも利用できる。県民や観光客のクマ被害防止のために3月24日から運用がスタート。アプリで県全域の出没情報を地図上で閲覧でき、目撃情報を投稿することも可能だ。初期設定の際に選んだ地域(複数選択可)に目撃の投稿があれば通知を受け取れる。県によると、アプリ運用開始前の2月末時点の登録は約7500件で、4月末時点では約2万5000件だった。クマ対策担当の千田志保・県自然保護課特命参事は「徐々に浸透しているが、県民の数(約112万人)からするとまだまだ。県民にアプリを伝える努力を地道に続けたい」と語った。26日に県庁で開かれた県の関係部局長会議で示されたツキノワグマ対策基本方針にも、ベアーズ利用拡大に向けた広報の継続が盛り込まれた。基本方針にはこの他、クマ出没時に市町村が実施するパトロールの経費補助や麻酔捕獲体制の強化、捕獲目標数の再設定が記載された。クマの行動分析や生態研究、クマの移動経路になる河川や出没が見込まれる県の施設の樹木の刈り払い支援にも取り組む。県内では今年度に入っても、クマの出没が4月に376件に上った。3人が人身被害に遭い、うち2人が死亡(5月12日時点)した。5月20日にも西和賀町でクマに襲われた可能性のある男性(85)の遺体が見つかった。
(県町村会がクマ対策で県に緊急要望:岩手)
岩手県町村会がクマ対策の強化を求めて、28日は県町村会会長の鈴木重男葛巻町長など5人の町村長が県庁を訪れ、佐々木淳副知事に緊急の要望書を手渡しました。要望の提出は2026年度、県内でクマによる人身被害が相次いでいるほか、2025年度の同じ時期を上回るペースで目撃情報が寄せられていることから行われました。要望ではクマの個体数管理の強化や、わなによる捕獲制限の緩和のほか、狩猟免許の取得に対する支援の強化などを求めています。また、クマの捕獲に対し自治体に過剰な苦情や批判が寄せられているとして、駆除の必要性を積極的に啓発することも要望しました。これに対し、佐々木副知事は「極めて深刻な状況と受け止めている。国、県、市町村が一体となって、住民の安心安全の確保を進めていきたい」と応じました。(県町村会 鈴木重男会長)「一年待っているものではなくて早期に実施できるようにしたい、そして、町村に住む皆さんが、誰もがほんとの意味で安心できる環境を作っていかなければならない。そう思っています」。このほか県町村会は、子どもたちをクマから守るための対策についても連携強化を申し入れました。
(県警クマ駆除チームが訓練:岩手)
岩手県内でクマの目撃情報や被害が相次ぐ中、自治体が「緊急銃猟」を行えない場合に出動する県警のクマ駆除チームが27日、訓練を行いました。銃猟の経験がある警察官を機動隊に配置するなど、体制を強化しています。滝沢市で27日行われた、市街地にクマが出没した際の対応訓練。クマの駆除を担うのは、猟友会ではなく「警察官」です。法改正により去年から始まった「緊急銃猟」は、市街地にクマが出た際、自治体が地元の猟友会などに依頼して駆除を行うものです。しかし、同じ市町村で複数のクマが出るなどして猟友会が対応できない場合、県警機動隊のクマ駆除チームが駆除を担うことになります。27日の訓練では、現地本部を設置してから実際にクマを駆除するまでの一連の流れが初めて報道陣に公開されました。クマの動きを把握するために使われたのは「ドローン」です。現地本部では、上空からの映像を見ながら安全に駆除できる状況かどうか確認します。訓練の想定は、「成獣のクマ1頭が住宅近くに居座り、ゴミを漁っている」というものです。岩手県内でことし、クマによる犠牲者が出ていて、県警は銃猟の経験がある警察官を機動隊に配置するなど、クマ駆除チームの体制強化を図っています。県警生活安全企画課 佐藤和人監察官「クマ被害による死亡事案が年度当初から続いていて、去年以上に強い危機感を持っている。現場周辺の住民の安全確保はもちろんだが、部隊も死者や負傷者を出すことがないよう人員装備や対応方法に万全を期したい」。県警は今後も継続して訓練を実施することにしています。
(アウトレットで緊急銃猟の訓練:富山)
商業施設でのクマ出没に備えて県は20日、小矢部市の三井アウトレットパーク北陸小矢部で緊急銃猟の訓練を行った。県内の自治体や猟友会、県警関係者ら約100人が安全に実施する手順を確認した。近くのスーパーの客が国道で成獣1頭を目撃して110番。その後、アウトレットパーク駐車場でクマがうろついているという想定で行った。参加者は、半径200メートルの立ち入り禁止区域の設定や通行制限、捕獲者(猟友会員)への証票(ビブスと腕章)交付など緊急銃猟に向けた流れを確認。アウトレットパーク側は、入り口の自動ドアの停止と施錠、外に出ないよう呼びかける館内放送などの対応を確かめた。
(緊急銃猟机上訓練:和歌山)
クマが市街地などに出没したことを想定した緊急銃猟の机上訓練が今日、上富田町役場で行われました。訓練には県や近隣の自治体をはじめ、県警、県猟友会の上富田分会など、およそ80人が参加しました。緊急銃猟は、クマなどの危険な動物が市街地などに出没した場合、一定の条件を満たせば市町村長の判断で、銃器を使って捕獲などが行えるもので去年9月から可能となっています。訓練では、クマが町内に出没した想定で行われ、猟友会や自治体の職員、警察などが現場に集合。封鎖する場所や屋内退避の対象などを協議し、安全が確保できているかなどを確認したのに続いて、猟友会のメンバーが、モニターに表示されたクマに向かって模擬銃で発砲しました。県猟友会西牟婁支部上富田分会の山本弘之会長は、「このような訓練がないと迅速に対応ができない。二次災害などが起きないようにするためにも今後もこのような訓練が必要」と話していました。
(緊急銃猟に備え机上訓練:青森)
田子町はツキノワグマの緊急銃猟を想定した机上訓練を行い、県内各地で出没が相次ぐクマへの対応に備えました。訓練には田子町と猟友会、それに警察と県の担当者が参加し、クマ1頭が小屋に侵入したという想定で行われました。訓練に参加した人たちは住民の避難や周辺道路の交通規制など小屋の周りの安全を確保したうえで緊急銃猟の許可を出すまでの手順を確認しました。田子町 山本晴美 町長「住民の安全の確保ということがいちばんだと思っていますので」「我々関係機関がしっかりと情報共有して取り組むことが大事だと思っております」。県猟友会田子支部 深沢直幹 支部長「田子町は状況的にクマの出没が多い場所でもありますので」「やはり緊急銃猟の可能性はひじょうに今、高くなっていますのでこれから訓練は積まなければいけないと思っています」。田子町では去年、男性1人がクマに襲われけがをしていることから三戸郡の町村では初めて関係機関と連携した訓練を行いました。
(“緊急銃猟”の訓練:秋田)
秋田県能代市の公園で28日、クマの居座りを想定した緊急銃猟の訓練が行われ、警察や猟友会、市の職員が対応を確認しました。能代公園に、警察官、猟友会や市の職員合わせて20人あまりが集まりました。園内のクルミの木の付近にクマがいることを想定した緊急銃猟の合同訓練が行われました。能代市では、2025年、市の中心部にある商業施設内にクマが居座ったほか、1件の緊急銃猟が実施されました。今回は、追い払いや箱わな設置などの対処がある中で緊急銃猟が適切かの判断や、緊急銃猟を行う場合の手順や安全確保について重点的に確認しました。能代市では、秋にかけて想定されるクマの出没に備えていきたい考えです。
(クマ出没は過去最多3334件で全国5番目の多さに:青森)
昨年度、青森県内ではクマの出没件数が3334件に達し、捕獲数は1248頭と、いずれも過去最多となりました。環境省によりますと、昨年度のクマの出没件数は、全国で5万776件となり、集計を開始した2009年度以降最多を更新しました。青森県は過去最も多い3334件で、秋田、岩手、宮城、新潟に次ぐ全国で5番目の件数となりました。また県内での捕獲数も1248頭と過去最多です。今年度もすでに県内全域にツキノワグマ出没警報が発表されているほか、今月に入って3回の緊急銃猟が行われるなど出没が相次いでいます。クマの生態に詳しい茨城県自然博物館の山﨑晃司館長は、街なかでも河川がつながっている場所ではクマが入ってくる可能性があるとして、外出する時は県などが発表するクマ出没情報を必ず確認してほしいと話しています。
(「犬の鳴き声や爆竹音で空から野生動物の追払い」ドローン使った実証実験:新潟)
イノシシなどによる鳥獣被害を減らそうと新潟県 胎内市で、ドローンを活用して野生動物を追い払う実証実験が行われました。大きな音で犬の鳴き声を出すドローン。スピーカーを搭載した特別な仕様です。胎内市で民間企業によるドローンを使った野生動物の追い払い実証が行われ、市の職員や農家らが参加しました。犬の鳴き声のほか、爆竹音や人間の大声なども出すことができます。また、カメラも付いているので上空からの監視や狩猟にも活用できるということです。【新潟大学 箕口秀夫 名誉教授】「方向を決めて音を出すことができると分かったので、上手に使うことによって追い払いが可能になる」。胎内市によりますと、野生鳥獣による農作物の被害額は年々増加し、2024年度は276万7000円に上りました。これまで、わなや電気柵の設置という対策を講じていますが、さらに強化するため注目したのが「ドローン」です。【胎内市 農林水産課 今井大樹 係長】「音が大きくて山から反響するものも聞こえてきたので、一定の効果があるのではないかと期待しています。特に農家さんは困っておられます。鳥獣対策に力を入れてほしいという思いはありますので、それなりの予算の確保をすべく要求をしています」。胎内市は今後も実証を重ね、ドローンの導入を検討していくということです。
(渡良瀬遊水地、イノシシ生息1割減)
茨城県と栃木、群馬、埼玉各県にまたがる渡良瀬遊水地のイノシシの推定生息数は3月末現在、前年同期比約1割減の940頭で、2019年度の調査開始以来初めて減少に転じた。国や関係4県、茨城県古河市はじめ6市町などでつくる「渡良瀬遊水地イノシシ対策プロジェクト会議」の主催者、栃木県が今月発表した。遠隔操作できる囲いわな導入など、同会議による捕獲体制強化が一つの理由とみられ、さらなる対策で生息数抑制を目指す。渡良瀬遊水地のイノシシは24年度に初めて1000頭を上回るなど、増加を続けていた。影響により、周辺地域では農作物や人への被害が相次いでいる。同会議は25年8月、対策強化や情報共有を目的として設置。同年度は、一度に複数頭を捕獲できる遠隔監視装置付きの囲いわなの導入、衛星利用測位システム(GPS)の発信器を使ったイノシシの行動把握など捕獲体制を強化し、目標の520頭を上回る638頭の捕獲につながった。本年度は、獲物が逃げにくい仕組みの海外製の新型囲いわな設置、わなの設置期間の拡大で、推定生息数の8割に当たる750頭の捕獲を目指す。またイノシシを追い込むためスピーカーを使って猟犬の鳴き声を発したり花火を発射したりできる大型ドローン、餌を使って櫓(やぐら)の近くに誘導しピンポイントに射ち下ろす「シャープシューティング」の有効性なども検証する。栃木県自然環境課の担当者は「初めて増加数を抑えられたとはいえ、生息数は依然として千頭近い。被害も続いており、個体数の減少に向けて力を入れていきたい」としている。
(ラジコン草刈り機で除草作業、イノシシ対策:長崎)
イノシシによる農業被害などを減らそうと、雲仙市の「飛び地」で25日、ラジコン草刈り機を使った除草作業が行われました。除草作業が行われたのは雲仙市吾妻町の大島地区で、25日は遠隔操作ができる草刈り機を使ってヨシなどを刈り取りました。大島地区は、諫早湾干拓地にある雲仙市の「飛び地」で、隣接する諫早市側の住民からはイノシシ対策を求める声が上がっていました。そこで、イノシシが生息するエリアと住宅地の間を除草していわゆる「緩衝帯」を作り、イノシシが人と接触する機会を減らします。25日の作業には雲仙市が包括連携協定を結ぶ草刈り機メーカー「オーレック」のラジコン草刈り機が使われました。雲仙市農林水産部農林課 松尾裕樹さん「イノシシが結構いたずらしていて、でこぼこしていて、除草効率が悪かったりするので、ラジコン草刈り機を用いるともう少し簡単に草刈りができるかなと思います。緩衝帯整備をこの地区でできれば諫早市の方にとって良いことができるかなと思って」。諫早市では、キャベツやトウモロコシなど農作物へのイノシシ被害が相次いでいて、2024年度の市全体の被害額は1500万円に上っています。雲仙市では今後も、被害の状況を確認したり最新の機器を用いたりしながら対策を進めたい考えです。
(クマ市街地出没を想定、緊急銃猟の手順確認:秋田)
ツキノワグマが市街地に出没した想定の対応訓練が21日、秋田県大館市片山町の旧市営片山住宅で開かれた。市や地元猟友会、警察などから約40人が参加。自治体の判断でクマを駆除する緊急銃猟の手順を確認した。同市での緊急銃猟を想定した訓練は初。
(クマ被害を防ぐ有効な対策は?:山形)
山形県の置賜地域のクマ被害対策連絡会議が22日、米沢市の県置賜総合支庁であった。置賜8市町や地元警察、猟友会が集まり、被害を抑える方策について情報共有し、意見交換した。今月17日時点の県内のクマの目撃件数は、183件と過去最多のペースで推移している。置賜地域でも35件の目撃情報が寄せられている。会議では、各市町の担当者が独自の対策を報告。米沢市は今年度から全庁的なチームを編成し、自治体の判断で市街地での銃を使った捕獲ができる「緊急銃猟」の際、担当部署以外の職員も現場対応などができるよう改めた。長井市は、クマの探索にドローンを活用し効率化につなげた。今年度は市街地のパトロールにも活用を予定している。今年から1カ月前倒しになった春季捕獲で、置賜4猟友会は26頭を捕獲した。西おきたま猟友会の小笠原吉広会長は「奥山だけでなく人里近くの山でもクマが多く生息している。今年も人里での出没が多くなると予想される」と話した。
(釧路チューリップフェア、今年はシカ食害激減:北海道)
花と音楽や食を楽しむイベント「第52回くしろチューリップ&花フェア」(実行委員会主催)が24日、釧路市の鶴ケ岱公園で開かれる。近年はフェアの主役チューリップをエゾシカが食い荒らす食害が相次ぐが、今年の食害は植えた約1万1千本のほぼ1割にとどまり、半数が食い荒らされた2022年から激減した。実行委は17年から防鹿(ぼうろく)ネットなどの対策を続けており、今年はネットを強化した効果とみて、フェアで今後のシカ対策への資金協力を呼びかける。
(アフリカ豚熱で実証試験、ドローンでイノシシ広域捜索:愛知)
愛知県は、国内未発生の豚の病気・アフリカ豚熱(ASF)の侵入に備えて、山林でドローンを活用して野生イノシシを効率的に把握する技術の開発を進める。
(クマ対策で民家の敷地にある栗の木を伐採:秋田)
秋田県内でクマの目撃が相次ぐなか、仙北市ではクマを寄せつけないよう、民家にある栗の木を伐採する作業が行われました。仙北市では、クマのエサとなる栗や柿などの木を伐採する場合、最大5万円を補助する制度を去年11月から始めています。28日は、仙北市角館町の女性からの依頼を受けて、市内の業者が高さおよそ15メートルの栗の木の伐採作業を行いました。根元から切り倒すと隣の建物に当たってしまうため、作業員はロープを使って木に登り、木の先端から順に枝や幹をチェーンソーで細かく切り落としていきました。依頼した女性によりますと、去年10月、庭にクマが現れ、この木から落ちた栗を食べていたことから伐採を決めたということです。県によりますと、今月1日から25日までの県内のクマの目撃件数は615件と、過去5年間の5月の平均の3.4倍となっていて、県は、今月末までとしていた「ツキノワグマ出没警報」をことし7月末までに延長しています。依頼した70代の女性は「秋になるとクマが栗を食べにくるので、怖いので切ってもらった。きょうの作業で少し安心しました」と話していました。木を伐採した会社の赤倉匠社長は「ことしの依頼件数は例年よりも多いと感じる。地域の困りごとを解決していきたい」と話していました。
(県内でクマ目撃相次ぐ、栗原署では警察官が対処法を学ぶ:宮城)
5月27日もクマの目撃が相次ぎました。これまでに、けがをした人や被害は確認されていません。そんな中、栗原警察署ではクマの出没に際して、住民や警察官自身の身を守るための具体的な対処法を学ぶ講習会が開かれ、署員およそ30人が出席しました。 27日はクマの生態に詳しい地元猟友会の男性が講師に招かれ、クマを追い払う際の注意点や、危険を回避するために必要な行動などについて説明しました。宮城県猟友会栗原南支部花山分会 細川淳さん「こらこらと言っても、クマは絶対逃げません。大きい声を出して、クマにまず警戒をさせる。警戒をさせて、徐々に近づいていくという作業になります」。参加した署員らは自治体職員やハンターとの連携の必要性や、クマの生態について学びを深めていました。 栗原警察署 遊佐晃子生活安全課長「クマに対応する際に気を付けてほしいことを多数教えていただきましたので、クマとの距離の取り方や間の取り方なども、今後生かせると思います」。
(猟友会パトロールに密着:新潟)
冬眠明けの春グマが動き始めています。全国で春グマの出没が相次ぐなか、今週県内でも今年度初めての人身被害が発生しました。被害を食い止めるため活動する猟友会のパトロールに密着しました。22日朝の十日町市。地元猟友会のメンバー4人が2日前にクマが現れたというエリアをパトロールしました。県猟友会 池田富夫会長「雨が降ったから消えちゃったけど、クマの足跡だね。(体長は)1mちょっと」。このエリアは、市民が多く利用する総合公園もある場所です。県猟友会 池田富夫会長「(春グマが)今年はとくに多い。最近とくに人里や住宅の近くに出ている。(パトロールも)大変ですよ」。クマの足跡は、約6km離れた別の場所でも・・・。県猟友会 池田富夫会長「これもクマの足跡。パトロールしていたら(足跡が)あったので、今日はわなを仕掛けようかと」。重さ30kg以上あるドラム缶のわなを4人がかりで設置し、中にはクマの好物の『米ぬか』や『ハチの巣』を仕込みました。猟友会のメンバー「早ければ一晩で、明日の朝にはもう結果は出ています」。春グマの出没が全国で相次ぐなか、19日には県内でも今年度初めての人身被害が発生。南魚沼市で70代の男性がクマに体当たりされ軽傷でした。4月からの約1カ月で県内でのクマの目撃や痕跡は150件を超えています。県は、クマの個体数を管理するため春の捕獲強化を猟友会に委託しています。県猟友会 池田富夫会長「十日町市は6頭、県全体では今日現在で27頭(捕獲した)。第一線でクマを把握していないと一年中の計画ができない。そういうのを含めて春の調査が多かった」。厳しい冬から目覚めたクマ。山に入る際は、最大限の警戒と準備が必要です。
(クマから市民守りたい、弘前市のガバメントハンター:青森)
昨年度からツキノワグマの出没が相次ぐ状況を受け、青森県弘前市は今年度、職員としてガバメントハンターを採用した。関西、関東方面で長年クマやイノシシ、シカなどの駆除に携わってきた太田高志さん(71)=東京都出身=は「大好きな弘前で、市民の安全安心を守る仕事をしたい」と話す。銃の所持許可証を取得したのは28歳の時。知人が競技射撃をしていたことから関心を持ち、射撃の腕を磨く過程で猟銃免許も取得した。建設会社で設計を担当していたが大阪に異動し、兵庫県芦屋市から通勤するうち、街の中にイノシシが出没する様子に驚いた。駆除依頼があった地元猟友会に所属し、土日はハンターとして活動して必要な知識を一から学んだ。大きな体とスピードを持ち、鋭い牙で向かってくるイノシシの駆除は命懸けだった。1996年に東京本社に異動。通勤のために住んだ神奈川県ではシカが新芽や木の皮を食べる食害がひどく、山の木が枯れる状況を目の当たりにし、多人数で囲って追い詰める「巻き狩り」を経験。イノシシ、シカを狙う中でクマを駆除する経験も積んだ。60歳で会社を定年退職。親戚が弘前市にいたことや、仕事で訪れていたこともあり、「好きな弘前に住んでみたい」と移住した。ハンターの経験を役立てられるか市役所に相談し、多発していたサルの農作物被害を軽減するため、市鳥獣被害対策協議会の調査・駆除活動に協力するなどしてきた。「移住した当初、弘前の山や地形を全く知らなかったので、地元の猟友会の皆さんに教えてもらった」と振り返る。今年度からガバメントハンターとして活動することで、「人の怖さ」をクマに教えることが今後の被害軽減につながれば-と期待する。「母グマに連れられて人里に来たことのある子グマは、『人は怖い』と教わっておらず、自分が大人になっても人里にやってきて、それが連鎖する」と指摘。「ハンターの経験を、弘前市民の安全を守る活動に生かしたい」と話す。
(クラクションでは逃げないシカを、どう避けるか:)
先月、山梨県の国道で、ちょっと変わった「事故」がありました。救急車に、シカがぶつかってしまったというもの。急病人の元へ向かう途中で、サイレンを鳴らしながら走っていたんですが、ヘッドライトが破損。すぐに別の救急車が呼ばれて15分遅れで到着したそうです。じつはこうした車と動物の事故「ロードキル」が深刻な問題になっていて、北海道では去年、6000件以上のシカが関わる交通事故が報告されているようです。そんな中、山梨県の自動車部品メーカーが作った「ある装置」が、注目を集めています。有限会社ティ.エム.ワークスの轟 秀明さんに伺いました。「鹿ソニック」っていう名前。車の前方に装着をして、スピーカーから高周波を出しながら走ることによって、シカの飛び出しとかを防止するような機械。大体20キロから30キロヘルツの周波数を、さらに50分割して、さらにそれを複合してランダムに出す。キュイーンキュイーンみたいな感じすかね。京都の舞鶴の方の消防本部さんで、もう4年くらい前からご採用いただいてたそうで。だいたい鹿って道路の真ん中にいて、クラクション鳴らしてもどかないんですよ。思いっきり鳴らしてもどかないんですよ。でも、シカソニックがついてる車が寄っていくと避けていく。「え?こんなの効くんだ」みたいな。その名も「鹿ソニック」。スマートフォンぐらいの四角いスピーカーを、車のフロントグリルあたりに取り付け、エンジンをかけた瞬間から、シカが嫌がる「高周波」が自動で出続けます。効果が届くのは車から50メートルほど先まで。車が来るずっと前に、サーっと鹿がいなくなるそうです。人体に影響がないことは専門機関で確認済み。犬や猫は聞こえているそうですが、生活音に慣れてしまって、ほとんど気にしないそうです。「クマには効くの?」という疑問もありますが、動物によって嫌がる周波数が違うそうで、轟さんは去年あわててクマ用につくり直した「クマソニック」という別商品も売り出しています。そして「鹿ソニック」、鉄道会社からの問い合わせも、ものすごく増えているそうです。JR中央線と、青梅線、外房線、内房線、あと他の私鉄さんとかも結構つけていただいているところ多いんですけど、線路に対して設置をする。要はバリアを張るようなイメージ。「ここから入ってこないでね」っていうようなイメージで設置する。鹿って多分そこをどうしても通りたいんですよ。自分が行きたいところが多分あるので。列車と鹿とかイノシシが衝突しますと、当然列車遅れが出ますんで、鉄道会社さんはかなり…「レールキル」っていうんですけど、レールキルに対してはかなり深刻に皆さん考えていらっしゃいますね。「レールキル」、鉄道会社にとっても、シカは大問題です。線路沿いに50メートル間隔で、3つ~5つのスピーカーを連続して設置するそうですが、一か所にバリアを張っても別のところから渡ろうとする…。様子を見ながら、機械を増やしたり、向きを変えたりしていくそうです。一説によると、鹿はレールの鉄分を舐めにやってきているのでは、という話もあるようです。このように各社がシカ対策に知恵を絞るなか、一社だけ、ちょっと次元の違う取り組みをしている鉄道会社があります。小田急電鉄の有田 一貴さんに聞きました。狩猟をやってみたい人と、獣害問題に困っている地域をマッチングをして、みんなで駆除捕獲をやっていこうと。エリアとしては全部で8か所。もともと小田原エリアが最初なんですが、その後八王子とか、埼玉県、千葉県、いろんなところに広がって、いま8エリアまで。各地域希望されるエリアに来ていただくと。そこのエリアにいると小田急のスタッフだけではなくて、現地の狩猟の技術を持ってる方をパートナーとして一緒にやってる方々がいるので、その人たちが参加者に対して駆除捕獲を一緒にやりながら、いろんな技術を教えてくれよというものになります。当社小田急線という意味では、結構都市部とか住宅街を走っている区間も長いので、そんなにたくさんの場所で被害があるというわけではありませんが、やっぱり山間部を走っている一部の区間とかでは列車と死傷すると。なので我々もただ地域の方と一緒に解決しようじゃなくて、課題の当事者としても一緒にやろうと。小田急電鉄が運営する「ハンターバンク」。社内ベンチャー制度から2022年にスタートしたサービスで、累計およそ700人が入会。参加者の8割が狩猟免許を持たない、まったくの初心者です。免許を持つプロのレクチャーのもと、罠の仕掛け方から、獲物がかかったあとの解体まで、一通り教わるそうです。地域貢献という意味合いもありますが、小田急自身も鹿に悩まされている「当事者」。線路脇にシカが嫌がる薬を撒いたり、柵を立てたり。去年1年間で、シカとの衝突も起きていて、電車が最大で32分遅れたこともあったそうです。ハンターを育てるのも、立派な「ダイヤ対策」、ということです。
(野生イノシシへの豚熱経口ワクチンの散布について:群馬)
養豚農場における野生イノシシからの豚熱感染リスクの低減を目的として、野生イノシシに豚熱の免疫を獲得させるための豚熱経口ワクチンを、市町村と連携して国有林・県有林及び林道等で散布します。
(県内で相次ぐクマ目撃、猟友会の現状:山口)
今年、県内ではけが人などの人的被害は出ていませんが、クマの目撃情報が相次いでいます。いま、何が起こっているのか?クマ対策の最前線、岩国市の猟友会を取材しました。檻を壊すほどの勢いで、激しく暴れるクマ。岩国市の山間部で撮影されました。県内でも住宅にクマが現れるなど、目撃情報が多数寄せられています。5月16日には岩国市美和町で、体重 約40kgのオスがイノシシ用の箱わなにかかっていました。猟師歴50年以上のベテラン、美和猟友会の政兼守会長は最近の状況についてこう話します。【美和猟友会 政兼守 会長】「クマは間違いなく増えている。昔からクマは居た。だけど人里に出るようなことはなかった」。例年、美和町で春ごろに捕獲されるクマは1頭ほどだということですが、今年は5月だけで3頭が捕獲されています。この状況に危機感を強めています。【美和猟友会 政兼守 会長】「住民はクマが恐ろしくて、山に行けない。私たちでも山にタケノコ掘りとか行くなら、鉄砲持ってないと行けない。恐ろしくて」。人の生活圏にまで迫っているクマ。美和猟友会はパトロールを強化するなど最前線で対応を行っています。ただ、会員21人のうち半数以上が70歳以上と、高齢化が大きな課題となっています。【美和猟友会 政兼守 会長】「あと5年もすれば、このハンターも崩壊しますよ。私たちの年代がいなくなったら、もう終わりです。クマはもう荒れほうだい、来ほうだい。誰も取り手がない。このまま放置していたら、ケガ人がどんどん増えるんじゃないかと思います」。
(クマ被害の可能性、登山道を閉鎖:東京)
東京都奥多摩町内でクマに襲われた可能性がある被害が起きたことを受け、都は現場付近の登山道を閉鎖した。クマの目撃情報が多い地域では、猟友会による巡回も始まっている。都環境局によると、17日にロシア国籍の30代男性がクマに襲われたとみられる三ノ木戸山付近と、19日に性別不明の遺体が見つかった仙元峠付近の登山道を、それぞれ当面の間閉鎖するという。都内でクマの目撃情報が増えていることを受け、都は15日から、都猟友会のハンターによる巡回を開始。目撃情報が多い八王子市、青梅市、奥多摩町など3市2町1村の「人の日常生活圏」を対象に、銃器を持ったハンターがクマを追い払い、クマがその場にとどまる場合は市町村の判断で緊急銃猟も実施するという。環境局の担当者は「登山する際はクマ鈴など音の出るものを携行する、単独ではなくなるべくグループで行動する、クマを寄せ付けるゴミは持ち帰るといった安全対策を取ってほしい」と呼びかけている。
(有害鳥獣の捕獲隊、猟友会の11人に辞令交付:佐賀)
農業に被害を与えるイノシシやアライグマを駆除する伊万里市有害鳥獣捕獲隊の辞令交付式が27日、市役所であった。市が猟友会の会員11人に委嘱し、農家などの要請を受けた出動やパトロールで被害の軽減を図る。捕獲隊の任期は1年で、14期目になる。委嘱状を手渡した深浦弘信市長は「今年の夏は暑くなるといわれている。健康に気をつけて、少しでも被害を減らすために頑張ってください」と激励した。市農業振興課によると、2025年度のイノシシの捕獲数は1701頭で、近年の年間3千~5千頭から大幅に減った。隊長の武重道隆さん(78)は「豚熱の流行が背景にあるとみられるが、私たちの活動の成果もあると思う。最近はアライグマの被害が増えているので、地域と連携して対策に取り組みたい」と述べた。
(林テレンプ所属アスリート、折原梨花がアジア競技大会クレー射撃日本代表に内定:愛知)
自動車内装の総合企業の林テレンプ株式会社(本社:名古屋市中区、代表取締役社長:林 貴夫)は、当社に所属するアスリート社員、折原梨花が「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)」クレー射撃(スキート)の日本代表に内定したことをお知らせいたします。今回の選考は、公益社団法人日本クレー射撃協会主催により、昨年3月から今年3月までの1年間に実施された全6回の選考会の結果に基づいて行われたもので、国内トップレベルの選手が競い合う中、折原は日本代表としてアジア競技大会への出場を決めました。
(W杯で表彰台、五輪へ弾み)
5月5日にカザフスタンで行われたクレー射撃のワールドカップ(W杯)男子スキートで、戸口翔太郎(NKB)が3位に入った。世界トップと日本勢の実力差が大きい種目で壁を破った26歳。2028年ロサンゼルス五輪に向け「いいステップアップができた」と手応えを語った。空中に射出される陶器製の標的を散弾銃で撃つクレー射撃。戸口は予選で125点中121点を記録し、ぎりぎりの8番目で通過すると、決勝は気負わず臨んで3位に食い込んだ。これまでの自身最高位は8位。「いつかはメダルと思っていた。日本人がここまでいくとは思わなかったというのが、射撃界の感想ではないか」と胸を張った。狩猟が文化として根付いている国もある一方、日本は銃所持の規制が厳しい。経済的なハードルも高く、「1発150円、1日の練習で6万円ほど」(戸口)。制約が多い中で、子供の頃から「ガンマニア」の戸口は19年に競技を始めると、短期間のうちに国際大会で上位に入るなどトップ選手となった。銃の重量は3キロを軽く超える。スキートでポイントになる銃の構え下ろしが早いのが戸口の長所の一つで、「中学、高校でやっていた剣道が役に立っている」と言う。埼玉県小川町の自宅周辺で、カモを猟銃で仕留めることも。「生き物はどう飛ぶか分からない。瞬時に判断して撃つことも勉強になっている」。2年後の五輪では、スキートで日本勢初となるメダル獲得への期待も高まりそうだ。出場権を手にするための予選期間は今年から始まり、愛知・名古屋アジア大会後の11月に行われる世界選手権が最初の重要な大会になる。W杯での躍進を弾みに、「この2年間のオリンピックレースは頑張っていきたい」と力を込めた。
(旧石器時代末期、シカやイノシシを狩猟か:新潟)
新潟医療福祉大(新潟市北区)などの研究グループが、国内の旧石器時代末期(約1万6千年前)の地層から出土した焼けた骨片をCT解析した結果、シカやイノシシなどの中型偶蹄類である可能性が高いことが27日、分かった。これまでの研究では旧石器時代の人類はナウマンゾウなどの大型獣を中心に狩猟したと考えられていたが、シカやイノシシなども食料として狩猟されたとみられ、旧石器時代の狩猟活動を解き明かす一助となりそうだ。新潟医福大自然人類学研究所の澤田純明教授(52)=人類学・動物考古学=を中心とした研究グループが5月中旬、海外の学術誌に発表した。
(長嶋一茂「イノシシを語らせたら俺が一番」と謎の宣言!)
タレントの長嶋一茂が22日放送のテレビ朝日系「ザワつく!金曜日」(金曜・午後6時50分)に出演。イノシシについての博識ぶりを披露した。番組ではオススメの観光スポットについてトーク。バイオリニストでタレントの高嶋ちさ子、俳優の石原良純と、よく行っていた神奈川・箱根について思い出を語った。その中で、長嶋は「箱根ってイノシシが出るんですよ」と話し始め、「芦ノ湖の近くのそば店に行ったら、軽自動車のボンネットに穴が開いてるわけ。どうしたの?って聞いたら、『昨日の夜にイノシシの突撃されて穴が開きました』って。イノシシって怖いんだなと思って、その時からイノシシの生態を自分なりに勉強した。だから今、モーニングショーでも、イノシシを語らせたら俺が一番」と突然、宣言した。長嶋のトークは止まらず「イノシシとクマって相関関係にあるから。イノシシは車のボンネット貫くくらいだから、クマは嫌がる。(イノシシが多くいる)九州には(クマは)いないでしょ? 今、温暖化でイノシシが北上してる。ドングリとか先に取っちゃうから、クマは人里に降りてリンゴとか柿とか、イノシシが取れないものを食べる」と力説した。
(海泳ぐクマを駆除:秋田)
28日午後3時20分ごろ、秋田県男鹿市船川港女川の鵜ノ崎海岸付近でクマ1頭が泳いでいるのを、市職員と地元猟友会員らが目撃した。3時40分ごろ、浅瀬で駆除された。けが人はいなかった。現場近くでは前日から出没が相次いでおり、市が注意を呼びかけていた。
(京都御苑でシカ逃走劇、網も吹き矢も失敗:京都)
25日午前6時45分頃、京都市上京区の京都御苑(1周約4キロ)周辺にシカがいると目撃者から110番があった。駆けつけた府や京都市の担当課職員と上京署員らが、午前9時半頃に苑内の草むらにうずくまっているシカ1頭を発見。職員らが捕獲しようとしたが、シカは苑内を逃げ回った。約2時間半後に見失い、行方はわからなくなった。けが人など被害はなかった。府林務課や京都市農林振興室によると、シカは成獣とみられる。保護して近くの山に放とうと、職員らは自転車などで追いかけ、捕獲を試みた。シカは歩行者らの間をかき分けて逃げ回ったという。追い込んで網をかぶせようとしたり、吹き矢で麻酔をかけようとしたりしたが、ジャンプなどされていずれも失敗。その後、シカが苑の北東隅のエリアから西へ向かって逃げ、行方がわからなくなった。府警は防犯メールで注意を呼びかけている。市内の山間部ではシカが生息し、鴨川沿いでも目撃されているという。2023年にも苑内にシカが入り込んでいる。苑内を自転車で通行中に遭遇した上京区の男性(72)は「自分の方にシカが向かってきたのでびっくりした。ぴょんぴょんと跳んでいて、とても捕らえられる速さではなかった」と話した。
(3年ぶりにイノシシ捕獲:沖縄)
外来種のイノシシが約3年ぶりに市内で捕獲されていたことがこのほど分かった。担当する市農政課によると、イノシシは城辺地区の一周道路付近に仕掛けたわなに掛かったといい、体重54㌔で雌の成獣だという。2023、24年度は捕獲されていないが、22年度にも3年ぶりに8頭が捕獲されたこともあり、市と県猟友会宮古地区は今後連携をさらに強め、根絶へ取り組んでいく。
(東北線でカモシカと列車が衝突:宮城)
23日午後0時20分ごろ、宮城県名取市大手1丁目のJR東北線館腰―名取駅間の踏切を走行中の特急ひたち下り線がカモシカと衝突し、東北線白石―仙台間、仙台空港アクセス線と常磐線の上下線で運転を見合わせた。
(列車とシカの接触相次ぐ:兵庫)
27日午後7時50分ごろ、兵庫県佐用町のJR姫新線佐用-播磨徳久間で、上月発姫路行き普通列車が鹿と接触。同8時25分ごろには同町の同線美作土居-上月間で、津山発佐用行き普通列車が鹿とぶつかった。いずれもけが人はなかった。鹿を撤去し、安全を確認するため、上月-美作江見間で一時運転を見合わせた。
(目の前にシカ「避けようとしたら」後続車と追突事故:熊本)
26日午後、熊本県益城町で追突事故が起きました。近くの道路には「シカ」が倒れていて、関係者はRKK熊本放送の取材に対し、「シカを避けようとした」と説明しました。26日午後1時半ごろに、益城町小谷で撮影されたドライブレコーダーの映像です。道路の右隅にいる何かに気づき、スピードを緩めた次の瞬間、追突事故が起きました。この事故で、追突した車を運転していた女性が病院に運ばれましたが、軽傷だということです。また、追突された車の女性にけがはありませんでした。シカはこの事故の前に別の車にはねられたとみられます。同じような事故は、県内各地で起きています。動物が突然飛び出してきたら、どうすればいいのでしょうか。熊本市の自動車学校は、シカなどの大型動物の場合、車も大きな衝撃を受けるため、ブレーキをかけて衝突を避けた方がいいと話します。ただ、小動物の場合は急ハンドルや急ブレーキにより、別の車との事故につながる恐れもあるため、止まらない方がいいケースもあるということです。高速道路でも原則は同じですが、停止するかどうかの判断ができる余裕はほとんどないだろうとのことです。自動車学校は、「運転中はあらゆることを想定していつでも安全に停車できるよう心がけてほしい」と呼びかけています。
(シカ革の魅力、作って知って:北海道)
足寄町の地域おこし協力隊で、エゾシカの革を使ったクラフト製作に取り組む佐藤昌実さん(49)が30日、上士幌町三股の「三股山荘」で、レザークラフトのワークショップ(WS)を開く。三国峠の自然に囲まれた空間で、エゾシカ革の魅力に触れてもらう。WSではエゾシカ革のカードケースを制作する。作業時間は休憩(お茶・茶菓子付き)を含めて約2時間。参加料は4000円。定員は4人、既に3人が申し込んでいる。同山荘での開催は初の試み。佐藤さんは「まずはスモールスタートとし、定期開催につなげることができたら」と話している。佐藤さんは愛知県津島市出身。名古屋市でITコンサルタントやシステム開発会社の経営に携わり、北海道に移住。2023年から足寄町の地域おこし協力隊として活動している。地元ハンターの協力を得て、廃棄されることの多いエゾシカ革を活用した革製品の製作やWSの開催に取り組んでいる。6月で3年間の任期を終えるが、地元ハンターとのつながりを大切に、足寄を拠点に活動を続ける構えだ。エゾシカの革は牛革よりしなやかで、柔らかい手触りが特徴という。佐藤さんは「(エゾシカ革の良さに)実際に触れて、素材の魅力を知ってほしい。今回は参加できない人も、次の機会に体験してもらえたら」と述べている。
(「その名刺入れ、鹿革なんですか?」:北海道)
「えっ? その名刺入れ、鹿革なんですか?」。そんな会話を入り口に道東のエゾシカを地域資源に変える試みが始まっている。エゾシカ革の活用を進めるのは、釧路市の新会社「エゾシカル」(佐藤公一郎社長)。事業は2025年度の市町村向け寄付制度に採択され、交付された1千万円を原資にさらに展開を広げる考えだ。
(高校教諭がこだわるエゾシカの写真、世界最高峰のコンテストで受賞:北海道)
戦った相手だろうか。死んだエゾシカの頭部が角に絡まったまま生き続けるエゾシカをとらえた写真が世界最高峰とされるコンテストの優秀賞に選ばれた。撮影したのは北海道標茶高校教諭の柳楽航平さん(32)。英国のロンドン自然史博物館が主催する「ワイルドライフフォトグラファー・オブ・ザ・イヤー(WPY)」の一般投票部門での受賞で、自然界における生と死を力強く象徴していると評価された。2025年には、逆光に輝くエゾシカの角を撮影した写真で、米国の「ネイチャーズ・ベスト・フォトグラフィー・インターナショナル・アワード(NBP)」の「野生の中の芸術」部門で上位入賞に選ばれた。著名なプロ写真家も応募する国際的な写真コンテストで2年連続の受賞となった。今回の受賞作は2021年2月、北海道東部の野付半島で撮影した。前年11月から、週末を利用して撮影を続けてきた。人から見れば衝撃的な光景だが、エゾシカ自身は、足どりもしっかりして、通常通りの生活を続けているように見えた。異様さを強調するのではなく、淡々と生きる姿を伝えたいと、表情をクローズアップして、スタジオ撮影のような白い背景で撮影した。島根県出雲市出身の柳楽さんは、北海道の大自然にあこがれて、愛媛大学を卒業すると高校社会科の教員になって移り住んだ。道東の標津町に引っ越してすぐ、エゾシカの群れを見かけた。野生動物が、すぐそばにいる環境に感動したが、生徒たちの反応は薄かった。地元の人に、この土地の素晴らしさに気づいて欲しい。身近にいるエゾシカにこだわって撮影を始めた。
(対クマ専用防護服、ひっかかれても破れない:京都)
クマに襲われる被害が各地で相次ぐ中、京都府内の防刃衣料メーカーが対クマの専用防護服を開発し、5月に販売を始めた。名称は「熊テクター」で、本物のクマの爪を使った実験で耐久性を確認したという。警戒にあたる自治体職員や市民らの使用を想定しており、メーカーは「万が一、クマと遭遇した際に命を守ることにつながれば」としている。開発したのは、八幡市の「サクセスプランニング」。桑原由香子社長(63)によると、2001年に起きた大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件を受け、創業者の揚野雅史会長が「身を守る商品で社会貢献を」との思いを込め、03年に設立した。つなぎの作業服や護身用のTシャツ、ベストなどが主力商品で、刃物を扱う加工場での作業や個人の防犯用などで使われている。昨年秋、クマ対策に悩む自治体や企業側から「製品はクマにも有効か」という問い合わせがあり、専用の防護服の開発に乗り出した。破れ具合を比較した実験結果。左が「熊テクター」、右がニット生地(サクセスプランニング提供)同社の防刃製品は、高い強度を持つ特殊なポリエチレンの繊維や、ガラスを溶かして繊維状にした「グラスファイバー」などの素材を使用している。「熊テクター」は、それらの生地を重ね合わせることで強度を高めた。頭部と首、胴、腕の部位ごとに製作。動きやすさと耐久性のバランスを追求した結果、生地の厚さは、1センチに満たない仕上がりになった。耐久性の実験は、大阪産業大工学部と共同で行った。クマが前脚を振り下ろしてひっかいたとの想定で、振り子式の衝撃試験機を使った。ツキノワグマの爪がある手の 剥製はくせい に向けて、生地を装着したおもり(26キロ)を秒速4・9メートルの速さで約1メートルの高さから振り下ろした。一般的なニット生地と「熊テクター」の生地の破れ具合を確認すると、ニットは爪によって大きく破れたが、熊テクターの生地はわずかな傷がついた程度だったという。クマの出没警戒にあたる自治体職員や警備員、クマ被害を懸念する一般住民の利用を想定しており、桑原社長は「痛ましいクマによる被害の軽減につなげたい」と話している。商品は、頭部を覆った「防護フード」(税込み8万8000円)、胸や腹部周辺の「防護チョッキ」(同)、「ネックガード」(税込み4万9500円)、「防護腕カバー」(同3万5200円)などがあり、5月下旬から大手通販サイトなどを通じて販売している。
(年間2,748頭処理、国内最大級のジビエ拠点:大分)
有限会社サンセイが大分県中津市の下郷農協食鳥処理場を買収し、国内最大級のジビエ拠点「中津G-BASE」として2026年夏にオープンを目指しています令和7年度のシカ・イノシシ年間処理頭数は2,748頭で、一施設当たりの処理数として日本トップクラスの実績があります野生鳥獣被害の抑制から雇用創出・技術普及まで、地域課題の解決を一体的に担うモデル拠点として全国から注目を集めています。
(害獣イノシシ、魅惑の味:石川)
小松市金平町の橘ゆかりさん(46)は、農作物への獣害が問題視されているイノシシの肉を有効活用した「良(い)のししのテリーヌ」を開発した。「迷惑と思われがちなイノシシのおいしさや、豊富な栄養素を無駄にはしたくなかった」と、自宅に設けた加工場で試作を重ねて商品化。市内の物産販売所やインターネットで販売されている。
(鹿肉ダムカレー食べてカードゲットだぜ:岐阜)
揖斐川町坂内広瀬の道の駅「夜叉ケ池(やしゃがいけ)の里さかうち」は5月から、「よこやまダムジビエカレー」を食べた人にダムカレーカードを配布している。訪れた観光客らに旅の記念としてもらい、地元の鹿肉を使ったカレーへのこだわりをアピールする。ダムカレーカードは、国土交通省などが配る「ダムカード」を模したデザインで、ダムカレーを提供している全国各地の飲食店などが配布している。同駅は、揖斐川町東横山の横山ダムをイメージしたカレーを昨年8月から販売しており、カード配布を求める声があったことからカードを作った。
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(38年ぶりクマによる死者、付近で駆除されたクマの胃から体の一部:山形)
山形県酒田市山谷の山林で5日に見つかった同市の男性(78)の遺体について、県警は25日、クマに襲われたことによる死亡と断定したと発表した。県によると、クマによる死亡事案は1988年以来38年ぶり。男性は3日、山菜採りのため山林に入っていた。県警によると、遺体発見直後に付近で駆除されたクマの胃から、男性の体の一部が見つかったという。男性には、頭部や腕などに引っかかれたような深い傷が複数あった。司法解剖の結果、死因は出血死。傷の状況などから、男性は生前にクマに襲われたとみられる。
(タケノコ採り中にクマと遭遇、ノコギリで追い払うも転倒して骨折:宮城)
20日午前10時25分頃、宮城県大崎市古川新堀で、自宅裏の竹林でタケノコ採りをしていた70歳代女性の目の前にクマが突然現れた。女性は後退しながら、手に持っていたノコギリを振り回した際に転び、腰を痛めて病院で骨折と診断された。クマは逃げていった。市農村環境整備課によると、クマは体長約1メートルだった。
(クマ・シカ被害拡大の今「ハンター」の需要が急増)
昨年から日本各地でクマ被害が相次いでいる。「環境省の発表した『クマ類の出没情報について』2025年度速報によると、ツキノワグマの出没件数は全国で5万776件と、前年度の約2.5倍。今年も山形県ではクマに警戒し山菜取りを控える要請が行われるなど、全国的に注意喚起が続いています」(全国紙社会部記者)。このようにクマ被害がメディアで頻繁に取り上げられているが、これはクマに限った話ではない。野生動物による被害はここ数年、深刻なものとなっている。「サルやシカに畑や果樹園が荒らされる食害や、イノシシによる豚熱が養豚場に持ち込まれるなどの事例が後を絶ちません。中でも農作物被害額が最多なのはシカで、農林水産省の『野生鳥獣による農作物被害の推移(令和5年)』によると、2021年の約61億円から、2024年の3年間で約70億円と、被害が急速に進んでいることが分かります」(前同)。なお、野生動物が増えすぎたことによる獣害は海外でも大きな問題になっているという。特定非営利活動法人「アフリック・アフリカ」の理事・岩井雪乃氏は、こう話す。「動物との共生に苦労している国は少なくありません。その原因の一つは、過度な自然保護活動だと言えます」。例えばタンザニアでは今、保護動物であるゾウによる農作物被害や人身被害が増えているのだという。「野生動物を守る法整備を進めた結果、数が増えすぎたということ、また“野生動物は保護すべき存在”という概念から “殺すのはかわいそう”という風潮が広がったため駆除が進まないということが理由だと思われます」。絶滅の危機に瀕した動物が勢いを取り戻したというのは喜ばしいことだが、規制によって過剰な頭数になってしまうのは問題。生態系を守るため、また安全な社会のためにも、バランスは必要である。そんな役目を担う存在の一つが“ハンター”だ。増え続ける野生動物の頭数を抑える“インフラ”ともいえる猟師。かつては日本でも、多くの猟師がいて、その役目を果たしていたのだが、「環境省の公開する『年齢別狩猟免許交付状況』によると、1970年度には約53万人だった狩猟従事者は、2010年度には約18万人と3分の1以下に。しかもそのうちの約6割が60歳以上と高齢化も進んでいるんです」(前出の全国紙社会部記者)。バブル期には、一般の人でも趣味として狩猟をする人が少なくなかったというが、なぜここまで衰退してしまったのか。前出の岩井氏は、こう分析する。「最も大きな要因は、“農村の過疎高齢化”でしょう。農村部の野生動物を管理する必要性を自分のこととして考える人が減ってしまっている。そのため、ハンターというハードルの高い活動をする人が減ってしまっているんです。さらに今では、警察による家族や知人への確認調査まで行われるなど、銃の所持手続きはかなり厳格化されていますから、そのハードルはますます高くなっていると言えます」(以下、カギカッコ内は岩井氏)。ちなみに駆除の報酬金は、例えば成獣のイノシシやシカで1頭当たり1万5000円前後(自治体により異なる)と、そこまで高額ではない。その肉も売るとなると保健所の手続きなども煩雑なため、自分が食べるのみと考えるとコストに見合わない。“狩猟離れ”が進むのも無理はない。だがその一方で、ハンターの仕事は、AIに奪われることのない“令和の時代に生き残る職業”とも言われ、一部では注目を集めているのだそうだ。「狩猟生活だけで生計を立てる人は少ないですが、食品衛生資格を取得してジビエ販売を起業するケースはあります。平日はサラリーマン、休日は害獣駆除をするハンターとして地域に貢献するという人もいるんですよ」。では、どうしたらハンターになれるのか。狩猟を始めるためには、まず「狩猟免許」を取る必要がある。猟法ごとに、第一種銃猟免許(散弾銃、ライフル銃)、第二種銃猟免許(空気銃)、わな猟免許、網猟免許の4種類に分かれており、狩猟免許試験を受けなければならないのだが、免許の取得自体はそれほどハードルが高くないと、前出の岩井氏は言う。「筆記の“知識試験”、実技の“技能試験”、そして視力や聴力を確認する『適性試験』を受ける必要があります。例えば、わな猟の技能試験では“箱わな”を自分でセットするといった内容です。合格率は7割ほどですから、対策をすれば免許取得は難しくありません」。知識試験は計30問の3択形式で、70%以上の正答率で合格。試験の内容は、狩猟できる動物や、猟具の取扱いに関する知識などが出題される。素人には難しそうにも聞こえるが、各都道府県の猟友会が開催する「狩猟免許予備講習会」を任意で受講することができる。その講習会の受講料は1万5000円前後。さらに免許取得に1万円前後と、2~3万円程度で取得可能だ。ただ、狩猟免許を取ったからといって、すぐに猟師の活動をすることはできない。あらかじめ狩猟を行う都道府県に登録し、所定の狩猟税を毎年納付するという手間もかかる。さらに“狩猟シーズン”は11~2月頃と冬の時期のみで、その中で野生動物との攻防を行わないといけない。「何よりも、ハンターは命がけの仕事です。動物の命を奪うことですから、倒さなければ、自分がやられてしまうかもしれないという命と命のやり取りの緊張感を“価値のある仕事”だと感じられる人が向いていると思います」。AI全盛のこれからの時代に生き残る仕事かもしれないが、誰でもなれるものではない。それが猟師だ。最後に岩井氏は“狩猟を今の人に勧めたい理由”について語った。「私も今年の春までは、大学生に授業を通して狩猟の魅力を伝えていた身。本来の生物としての“人間”を肌で学べるというかけがえのない経験ができると考えています。街の中で暮らしていると無意識に自然を支配できると思ってしまいますが、一歩自然の中に出ると、その思い通りにならないことに気がつくはずです。謙虚に自然に向き合い、知恵と技を尽くして獲物を捕獲する、それが狩猟の醍醐味です」。ハンターの仕事に少しでも魅力を感じるなら、一度挑戦してみるのもいいかもしれない。
(クマの“ドングリ離れ”進み、主食が『ベリー類』に変化へ)
昨年度、過去最多の5万件を超えたクマの出没情報。今年も冬眠が明けた“春グマ”の被害が相次いでいます。全国各地で被害が広がる中、先週、クマの生態について新たな事実が発表されました。それが…主食はベリー類。兵庫県立大学の藤木准教授によると、兵庫県に生息する一部のツキノワグマの主食に、ある変化がみられるといいます。兵庫県立大学・藤木大介 准教授 「(兵庫県と)京都府との境のツキノワグマは、ドングリを実はそんなに食べていなくて、液果類、いわゆるベリー類を主に食べていた。ドングリの豊凶での出没予測は予測精度が低いというのが、(クマの)フンの内容をみることで明らかになった」。これまで、クマの主食とされてきたのはドングリ。藤木准教授の見立てでは、近年、ドングリが安定してとれるようになったことで、クマが興味を失い…。代わりに、アオハダの実などのベリー類を主食として食べるようになったといいます。兵庫県立大学・藤木大介 准教授 「(ドングリのなる)ブナに関しては、今年は豊作になる可能性が高まっていて、ブナの影響が強い東中国(兵庫県の北東エリア)は(クマの)大量出没のリスクが下がってきているが、(ベリーが主食になり)ブナの影響があまりない近畿北部西側(兵庫県北西エリア)は、依然として、今年の秋は大量出没になるおそれがあると思っている」。身近に生息しながらも、いまだ不明な部分が多いクマ。新たな生態解明は、被害を未然に防ぐ糸口になるのでしょうか。
(“クマが嫌がる音”を出すドローンでの追い払い実施検討:岐阜)
岐阜県内で今年度のクマの目撃情報が、100件を超えたことがわかりました。今年度の東海地方でのクマの目撃情報は、5月19日までに愛知県で11件、岐阜県で101件、三重県で6件となっています。クマによる人身被害はこれまでに確認されていませんが、岐阜県では昨年度の同じ時期の61件を大きく上回っていて、県が注意を呼びかけています。岐阜県は今年度の新たなクマ対策として、河川周辺の樹木を伐採するなど、クマが人の生活圏に近づきにくくする取り組みを進めています。また、昨年度に効果が確認された「クマが嫌がる音を出すドローン」を使った追い払いについても、今年度の実施を検討しているということです。
(日本で猟銃所持の中国人が中国の国防動員法の対象になったら?)
警察庁は25日の参院行政監視委員会で、日本国内で猟銃所持許可を得ている外国籍の人の数は令和7年12月時点で約260人だと明らかにした。日本保守党の北村晴男氏の質問に答えた。北村氏は、日本国内にいる中国籍の猟銃所持者が、有事の際に中国政府などが民間人を動員・徴用できる中国の「国防動員法」の対象となった場合についての懸念を語った。警察庁は、全国の猟銃の所持許可者は約7万5千人おり、そのうち外国籍の人は約0.3%だと説明した。銃刀法では、狩猟用の銃を所持するためには、住所地の都道府県公安委員会から許可を得る必要があると定めている。警察が許可を受けようとする人の欠格要件や猟銃の構造上の要件を審査する。所持許可者に対し、使用や管理の状況を継続的に確認し、所持許可者については3年ごとに許可の更新の審査を行っている。国籍も確認している。北村氏は、中国の国防動員法との関係について質問した。「中国政府の命令があれば、たとえ個人の人柄や人格がどんなに優れていようとも徴用の対象となる。有事の際には国防動員法の徴用対象となる者が日本国内で銃を所持しているという状況が発生し得るというのは、安全保障上の大きなリスクだ」と指摘。「仮にわが国で合法的に銃を所持する者が動員の対象となった場合、政府としてはどのように対応するつもりなのか」とただした。警察庁の担当者は「他人の生命、身体、もしくは財産、または公共の安全を害する恐れなどがあると認めるに足りる相当な理由がある場合には、許可をしてはならないこととされている。猟銃の所持許可を受けた場合であっても、この要件に該当すると認められる場合には、許可を取り消すことができる」と説明した。日本に在留する中国籍の人が国防動員法の対象となった場合に関しては、「仮定の質問であり、お答えは困難だ」とした一方、「平素より情報収集を行っており、公共の安全が害される恐れがある場合にはわが国の法と証拠に基づき厳正に対処していく」と答弁した。日本人、外国人を問わず、厳格な規定が適用されるとした。北村氏は「中国政府が有事と認定すれば人民解放軍の一部となって戦う可能性がある者に、普段から銃砲の所持許可を与えるということは、極めて大きなリスクと考える余地がある」と重ねて述べた。その上で、「国防動員法のある中国や、その他類似の法制度を有する外国人については、そのような制度のない国の人々と区別して規制することが必要ではないか。合理的な理由がある区別は法のもとの平等に反するものではない。個人としての状況を判断しただけでは不十分だ」と語った。
(県内407校に『クマよけスプレー』:青森)
いつ、どこに出没するかわからないクマ。きょうも八戸市の中居林小学校から100メートルほどの場所で目撃情報がありました。学校に通う子どもたちの安全を守ろうと、県PTA安全互助会が県内すべての小・中学校や特別支援学校あわせて407校にクマよけスプレーを寄贈しました。贈呈式では猪股理事長が県教育委員会の風張教育長に目録を手渡しました。寄贈されたのは最大12メートルの長距離噴射ができるクマよけスプレーです。風張教育長は県庁の近くにもクマが出没し、駆除された事態があったことに触れ、「子どもたちの安全のために寄付をいただきありがとうございます」と感謝していました。県PTA安全互助会 猪股大誉 理事長「山間部だけではなくて市街地にも出没するようになって子どもたちの安心・安全が危ぶまれるということから各小中学校に少しでも安心していただきたくてクマスプレーの寄贈を決めました」。クマよけスプレーは8月上旬までにそれぞれの学校に届けられるということです。
(麻酔による捕獲体制強化、河川の樹木伐採とやぶの刈り払いも:岩手)
岩手県内で出没や被害が相次いでいる「クマ」です。この中、県は今年度のクマ対策として、麻酔を使った捕獲体制を強化していくことなどを決めました。これは、26日開かれた県のクマ対策について話し合う会議で示されました。今年度は5つの柱に基づいて様々なクマ対策を講じていく方針で、このうち、「人の生活圏への出没防止」については、クマの移動経路となる河川などの樹木の伐採や、やぶの刈り払いなどを行います。また、出没した際の緊急的な対応については、各地域で麻酔を使ってクマを捕獲できる人を確保していくなど、麻酔による捕獲体制の強化を図るとしました。達増知事「県民の皆さまにはクマと遭遇するリスクが、日常生活で高まっていることを意識してください。引き続きクマを寄せ付けない取り組みとクマとの遭遇リスクを回避する行動をお願いします」。このほか、今年度は「796頭」としているクマの捕獲頭数の上限についても、最新の推計を踏まえ、学識経験者らで構成する「管理検討協議会」で検討する方針です。また、来年度から5年間の「ツキノワグマ管理計画」については、管理検討協議会での検討を重ね、来年3月末に策定し、発表するということです。
(洞爺湖中島のシカ根絶作戦、本年度の作業開始:北海道)
胆振管内洞爺湖町と壮瞥町にまたがる洞爺湖の中島(大島)で23日、エゾシカの根絶に向けた本年度の捕獲が始まった。食害で荒廃した森林植生の回復を目指し、環境省などは2029年度までの根絶を初めて目標に掲げ、今回から夜間の銃猟も本格導入する。10年以上にわたる駆除で生息数は最大約450頭から数十頭まで減少したものの、残る個体は警戒心が強く、捕獲は難しさを増している。
(特別天然記念物ニホンカモシカ、他種に<追いやられて>生息域広がる?:四国)
徳島、高知、愛媛の3県は今年度、合同で国の特別天然記念物「ニホンカモシカ」の生息状況などを把握する「特別調査」に乗り出す。四国では徳島、高知両県に生息しているとされ、定期的に調査を行ってきたが、近年、愛媛でも確認されている。ニホンジカに追いやられる形で、生息域が広がっているとみられ、生息密度が低くなることで出産頭数が減ってしまう恐れもあるとして早期の現状把握に努める。特別調査に携わってきた認定NPO法人「四国自然史科学研究センター」などによると、ニホンカモシカは本州、四国、九州の標高1500~2000メートルの山岳地帯に生息。四国では、徳島、高知両県で確認され、1988年度から計5回、生息状況や餌の分布などを調べる特別調査を実施してきた。これまでの特別調査などで、2003~11年の間に生息密度が1平方キロ・メートルあたり、1・4頭から0・1頭に減少していることが確認され、環境省は「四国地方のカモシカ」をレッドリストに選定した。四国では、かつて徳島県那賀町や高知県馬路村など県境付近の山岳地帯を中心に生息していたが、次第に、その周囲に向かってドーナツ状に広がるように移動していることが確認された。草食性のニホンジカが急増し、餌を食べ尽くす中で、餌を求めて移動を余儀なくされているとみられる。徳島県内では昨年、吉野川市や徳島市で確認されている。近年は以前よりも標高が低い地域での目撃情報が寄せられるようになっているという。高知県では4月に室戸岬(室戸市)にある御厨人窟(みくろど)付近でも目撃された。愛媛県では戦後すぐに確認されたのを最後に50年以上、目撃がなく、同県レッドデータブックでも「絶滅」としてきた。しかし、18年以降に目撃情報が相次ぎ、「絶滅危惧I類」へと修正。実態把握のため、今回の特別調査から愛媛が加わることになった。生息域が広がることで、標高の低い場所で交通事故に巻き込まれたり、シカなどを捕らえるためのわなにかかったりすることが懸念される。また、ニホンカモシカは単独行動を好み、それぞれが縄張りを作る習性があるため、出会いの機会が減って頭数の減少が進む恐れもある。調査は27年度までの2年間の予定で、徳島県文化資源活用室の大北和美・室長補佐は「3県の連携で広域に調査を行い、どのエリアに定着しているのかといった生息実態の把握に努めたい。得られた情報を基に対策を検討する」としている。
(上高地・標高1600m超での鹿の越冬をGPS追跡技術で実証:長野)
Biologging Solutions株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:小泉拓也・野田琢嗣、以下「当社」)が、一般財団法人自然公園財団上高地支部(担当:香取草平)および信州大学 泉山茂之特任教授との共同で行う上高地のニホンジカ調査プロジェクトで、当社が開発するGPS首輪型追跡装置「LoggLaw G2C」および鳥獣害対策用総合ポータルサイト「アニマルポータル」が活用され、北アルプス・上高地(標高約1,500~1,600m以上)の樹林帯において、ニホンジカが越冬していることがGPSデータにより初めて確認されました。
(マダニ媒介のウイルス感染症:福岡)
福岡県宗像市の男性が、マダニが媒介するウイルス感染症「SFTS」に感染したことが確認されました。「SFTS」の感染確認は、ことし県内では初めてで、福岡県などは対策を呼びかけています。福岡県によりますと、宗像市の70代男性は、5月11日に発熱や関節痛、けん怠感などの症状が現れました。18日になって下痢や意識混濁などで入院し、19日に福岡県保健環境研究所で遺伝子検査をした結果、マダニが持つウィルスによる「重症熱性血小板減少症候群=SFTS」の感染が確認されました。男性がどこでマダニにかまれたかは分かっていませんが、左足の太ももに2か所、右足の太ももに1か所かまれた痕が確認されています。マダニは、森林や草地などに多く生息するため、福岡県では、こうした場所に入る場合は、長袖の服を着るなど肌の露出を減らすよう呼びかけています。感染症の原因にもなるマダニは、私たちの身近な場所にも潜んでいる恐れがあります。九州大学でマダニを研究している藤田准教授によりますと、福岡は自然が近いことから、住宅地の公園などにもマダニが潜んでいる危険があるそうです。また、マダニは日陰など日当たりの悪い場所を好むといいます。太陽の光が当たらない木陰や、草や木などの葉の裏側に隠れていることが多いということです。また、ペットの犬や猫にマダニが付着し、家に持ち帰ってしまう可能性もあるため、気をつけてください。続いて、マダニの対策についてです。マダニはノミのように飛ぶことがないため、基本的に地面から付着するといいます。そのため、半ズボンなど露出の多い服装は避け、長袖・長ズボンの着用が効果的だということです。特に、肌が露出しやすい足元にご注意ください。また、虫よけスプレーをズボンの膝下から靴にかけて使用すると、より効果が期待できるということです。
(日本紅斑熱に感染し死亡、過去20年で県内死者4例目:千葉)
県は21日、館山市の70代男性が、マダニが媒介する感染症「日本紅斑熱」に感染して13日に死亡したと発表した。県内では今年初の感染確認で、届け出があった15日には、県南部で別にもう1例が確認された。日本紅斑熱による県内での死者は2006年以降4例目。県は、ダニが多く生息する野山や畑、草むらなどに出掛ける際は、肌の露出を少なくするなど注意を呼び掛けている。県健康福祉政策課によると、亡くなった男性は今月9日に自宅で倒れているところを発見され、安房保健所管内の医療機関へ救急搬送された。医療機関では、男性の皮膚にダニとみられる刺し口があったことなどから、12日に同保健所に検査を依頼したが、症状が改善することなく、翌日死亡したという。県衛生研究所での遺伝子検査で日本紅斑熱の感染が確認された。感染に至った経緯を聞き取ることができなかったため、原因は不明だという。日本紅斑熱は、病原体を保有するマダニにかまれることで感染する。発熱や発疹、頭痛、けん怠感といった症状が出る。県内での推定感染地域は県南部が多いという。マダニの活動は、毎年4月ごろから11月ごろにかけて活発になる。県は、レジャーや農作業、森林作業などで野山などへ立ち入る場合は、長袖、長ズボンなどで肌の露出を少なくするなどし、マダニにかまれた後に発熱などの症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診するよう、注意を呼び掛けている。
(狩猟者育成に力、免許保持者は過去最多:兵庫)
シカやイノシシなどの野生動物による農林業被害が深刻になる中、狩猟者を増やそうと、県は4月から「狩猟デビュー応援プロジェクト」を始めた。近年、狩猟免許はあるが実際の狩猟経験がない「ペーパーハンター」の増加が課題となり、県は狩猟者の育成に取り組んでいる。県自然鳥獣共生課によると、2024年度の県の狩猟免許保持者は過去最多ののべ8445人。60代以上の割合が半数を占めるも、インターネットやSNS(交流サイト)の普及により30~40代の若手層が増加しているという。一方、免許保持者が実際に狩猟を行うのに必要な狩猟者登録者数は伸び悩んでいる。直近約10年間では4000人台を推移しており、狩猟者登録をしていない潜在層へのアプローチが課題となっていた。
(クマを捕獲するハンター目指し狩猟ガイダンス:富山)
クマの出没が相次ぐ中、捕獲するハンターを目指す人のための狩猟ガイダンスが富山県南砺市で開かれ、希望者19人が参加しました。このガイダンスは、クマやイノシシを捕獲するハンターを増やそうと県猟友会が開いたものです。参加したのは県内の20代から70代のあわせて19人。射撃の様子を見学したあと、狩猟の心構えや、有害鳥獣の捕獲活動について説明を受けました。県内では、今年のツキノワグマの出没件数が56件と去年を上回るペースで増えていますが、捕獲するハンターの高齢化が進み、若手の人材確保が課題となっていて、県は今年度、免許取得費用を補助するなどハンターの養成を支援しています。このガイダンスは、6月と7月にも開かれる予定です。
(県農業公社が専門家を招き、獣害対策実務研修会を行う:岩手)
岩手県雫石町で22日、クマやイノシシといった野生動物から命を守る方法を学ぶ研修会が開かれました。この研修会は、農業基盤の整備や就農者の支援などを行う岩手県農業公社が初めて企画したものです。研修会には公社の職員や地域住民などおよそ60人が参加しました。講師を務めたのは、農林水産省農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーの谷崎修さんです。谷崎さんは野生動物出くわさないよう、クマ鈴を鳴らして人の存在を知らせることが重要と訴えました。その後行われた実技研修では、参加者が花火やクマ撃退スプレーを使ってクマを追い払う方法を学びました。公社の職員は普段、山あいで業務をすることが多く、野生動物への対策は重要です。(岩手県農業公社 千葉和彦理事長)「現場のメンバーで、きょうの内容をしっかり共有した上で、慌てず落ち着いて対応していく」。公社は、今後も定期的に講習会を開いて、職員の意識を高めていきたいとしています。
(クマの誘因となる学校の樹木361本を伐採:秋田)
秋田県教育委員会は、県立学校の生徒や教職員をクマ被害から守ろうと、敷地内の誘引木の伐採事業に乗り出した。今年度の対象は14高校と4特別支援学校のクリやクルミなど計361本。開校時に植林されて育てられた樹木もあるが、「安全には代えられない」と伐採作業を急いでいる。校舎を囲む緑が、県内陸の深い森林と続く秋田市南ヶ丘の県立秋田きらり支援学校。校舎北側の林で12日、委託業者がクヌギやコナラの木をチェーンソーで根元から切り倒し、重機で寄せていた。同校の敷地では昨年10~12月、クマの出没が相次ぎ、箱わなや麻酔銃で計4頭が捕獲された。木に実ったドングリが目当てとみられ、爆竹や拡声機で追い払ってもすぐに戻ってきたという。過去に目撃されたのは2019年の1回だけだが、昨年は校舎の自動ドアをひっかく姿が防犯カメラに記録されるなど異常な状態だった。同校で伐採する樹木は225本で、今年度に伐採対象となった樹木361本の6割を占める。これらは10年の開校時に植林されたものだが、車椅子利用の児童、生徒がいることから「より配慮が必要」だという。クマ対策としては、登下校時には校舎の出入り口で音楽をかけたり、屋外の畑で作物を育てないようにしたりしている。高田屋陽子校長は「植林された樹木は良い雰囲気の林になっていたが、子供たちや職員がクマと遭遇してからでは遅い」と対応に迷いはなかった。県教委施設整備室によると、誘引木の伐採は、昨年秋のクマの大量出没を受けた事業。対象は、高校が大館鳳鳴、秋田北鷹、五城目、秋田西、秋田、秋田北、仁賀保、大曲農、大曲工、角館、横手、横手城南、増田、湯沢。特別支援学校は、秋田きらりに加え、比内、栗田、横手。今年度は1655万円の予算が組まれ、大半の学校が4月中に伐採を行った。同整備室の担当者は「出没が本格化する前に、できるだけ早く取り組みたい」と話した。誘引木の伐採を巡っては、24、25年度は県が各自治体への補助事業を展開。今年度は、各市町村が国の補助金を活用するなどして、住民が負担した伐採費用の一部を補助している。
(西中国山地のツキノワグマ、分布域が拡大)
山口、広島、島根3県の西中国地域に生息するツキノワグマは、2020年度の前回調査に比べて減ったものの、分布域は拡大を続けているとみられることが、19日に公表された25年度の生息状況調査でわかった。西中国地域では、ツキノワグマの絶滅が懸念されたことから1994年に国が狩猟を禁止している。今後、禁止を続ける是非を含め、拡大を防ぐ方法が議論される見通しだ。西中国地域のツキノワグマは、他地域から孤立して分布している集団だ。このため、3県は「西中国山地ツキノワグマ保護管理対策協議会」を設け、広域で管理にとりくんでいる。協議会は5年ごとに生息数調査を実施し、今回が第6回となる。森林などに設置した自動撮影カメラのデータや目撃・捕獲情報から推定した結果、生息数は昨年9月末現在で690~1290頭(中央値は950頭)だった。20年度の前回調査では767~1946頭(中央値1307頭)で、それより減った。山口県自然保護課によれば、24年度はイノシシなどのわなに入って捕まる「錯誤捕獲」などで殺処分されたクマが多かったといい、25年度の生息数に影響を与えた可能性がある。減ったとはいえ、個体数は4段階に分けられている国の指標のもっとも高い水準(800頭以上)に該当する。1998~99年度に実施した第1回から、第4回までの調査は方法が異なるため比較できないが、絶滅の危機は脱したとみられるという。
(クマの捕獲体制など強化:宮城)
市街地でクマの出没が相次いでいることを受け、仙台市は対策本部を立ち上げてクマの捕獲体制を強化していくことなどを確認しました。郡市長「今後更にクマ出没のシーズンを迎えると思っている。これまで以上に危機感を持った取り組みが重要」。対策本部の初会合には、郡市長や各局長ら28人が出席しました。仙台市には、4月から5月にかけて前年同時期の2倍以上となる87件のクマの目撃情報が寄せられています。特に、マンションなどが建ち並ぶ住宅地での目撃が多くなっています。仙台市は2026年度、クマを識別するAIカメラの導入などに2億6000万円の予算を組み捕獲体制などを強化しています。郡市長「人のすぐ近くまで来ているということを重くみた上で、迅速にそして全庁挙げて取り組んでいくことが重要だと思っております」。仙台市では、クマ捕獲の判断を迅速にできるよう宮城県に対し権限を委譲するよう要望していくことにしています。
(「シカ柵」全国調査で食害を防げ)
市民参加型の科学調査「全国シカ柵センサス」が期待を集めている。全国に広がるシカの害に備えた「防鹿柵(ぼうろくさく)」が生態系保全にどう効果があるのかを一斉に調べる取り組みだ。費用に充てるインターネット寄付は目標を超え、調査地点も質も拡充する。今は参加者を募っている。群馬県桐生市の桐生自然観察の森は、調査に参加する予定だ。里山の仕事を学ぶ連続講座の1回に組み込む計画をしている。元所長の寺内優美子さんは「シカ柵の設置も、一般の方と一緒に作業している。科学的根拠が分かれば、作業のモチベーション(意欲)も上がる」と期待する。周囲の鳴神山などでは近年、シカの生息域が広がり、「低木も草もない」場所が拡大しているという。生息数の増加に伴って「毒があって食べない」と言われていた植物も食べ始め、「最近は何でも食べるようになっている」と寺内さん。それでも餌が足りず、人里近くに迫ってきている。山沿いでは「夜、シカが畑にいて、牧場のようになる。本当に困っています」。植物の減少は、食べ物を探すクマが人里に出没する要因にもなると心配する。全国シカ柵センサスを企画した研究者3人のうちの一人、九州大の阿部隼人助教(森林科学)は、食べにくいササやトゲがある植物も「食べ物がなくなれば、食べ出す」というシカの食性の柔軟さを指摘する。幅広い種類の植物を「食べ尽くす」特徴は厄介だ。若い木がなくなって森林の世代交代が阻まれることや、二酸化炭素(CO2)の吸収貯留効果の劣化、山からの土砂の流出増加などにつながる恐れがある。
(現役のマタギが実感するクマの変化「人間を獲物とみなすクマが増えている」)
春になって冬眠から目覚めたクマが市街地に現れるケースが増加、人身被害も出始めている。そしてアーバンベアは、徐々に変化し始めているという──。これまでクマが人を襲うのは、不意に出くわしてしまったがための「防衛」とされてきた。だが近年、その前提が変わったとして強い危機感を募らせるのは、岩手県宮古市議で現役のマタギとしても活動する西村昭二さんだ。「人間を"獲物"とみなすクマが増えているように感じます。山林や草むらでクマに食い荒らされた遺体が見つかることがあり、人の肉で空腹を満たしていることに間違いはないでしょう。人間を食べることを学んだ個体は、同じことを繰り返す。これまでは果物や野菜などのにおいにつられて市街地に現れていたクマが、今後、人間を狙って山を下りてくることも考えられます。冬眠から目覚めて空腹で必死に食べ物を探しているクマのなかには、気性が荒く非常に凶暴化している個体もいます」(西村さん)。では私たちが日常生活を送るうえで、危険な時間帯や注意が必要な場所はどこなのだろうか。岩手大学農学部准教授の山内貴義さんは、市街地(アーバン)に現れる"アーバンベア"の変化に注目してこう指摘する。「山の中のクマは日中に活動するのですが、街に出たクマはその行動を変化させて"市街地暮らし"に順応しているようなんです。人気の少ない朝方や夕方以降に動き出すことが多いようで、5月14日に私が勤める岩手大学に現れたクマも敷地に侵入したのは朝6時頃でした。朝夕は危険な時間帯と言えるでしょう。またクマは50~60cmの高さの草やヤブがあれば充分に身を隠せるといわれており、公園のちょっとした茂みにも潜むことができます。出没情報が出たときは、そうした場所には近づかない方がいい」。明け方や日没前後の時間帯に、河川敷のいつもの散歩コースでクマと遭遇する可能性もあるということだ。彼らが身を潜める場所として、空き家や施錠されていない倉庫などに隠れていることも考えられるという。昨年末には新潟県で住宅の床下に潜んで冬眠の準備を進めていたクマが駆除された。人間のごく近い場所で、息を潜めていることも珍しくはないのだ。前出の西村さんによれば、クマが襲いかかるのは狙いを定めた人間だという。「猟で追い詰められたクマは、決まっていちばんおびえているハンターめがけて突進してくるんです。マタギの世界ではクマは人間の強さを見抜く力を持っているといわれているので、力の弱い高齢のかたや女性、お子さんを真っ先に狙うと考えられます」(西村さん)。
(日本で珍しく増え続けるクマ、実はヒトを避けて暮らしている?)
クマによる人身や農地への被害が相次いでいる。クマとヒトの生活圏は本来であれば重なりがなく、世界の流れで見るとクマは減少傾向にある。しかし、日本では珍しく個体数が増え続け、ヒトがクマに襲われるニュースが流れる。いま、国内のクマはどのような生態なのだろうか。最新のツキノワグマ・ヒグマのクマ研究から見えてきたのは、実際にはクマはヒトを避けるようにして暮らしている実態だった。「一般的にクマは人間を避けて行動していました。クマがヒトをエサにするなら、道路を避ける行動の説明が付きません」。こう話すのは、東京農工大学でクマの生態を研究しているペク・スンユン特任助教(野生動物生態学)だ。ペクさんは現在、銅山で知られる栃木県・旧足尾町(現・日光市)の国有林でツキノワグマにGPSを付けて個体の動きを観察している。加工したドラム缶の中にハチミツを置き、クマが中に入り込むと板が落ちて安全に捕獲できるトラップを現在、6個設置している。ドラム缶にクマが入るたび、麻酔をかけてGPS機能がついた首輪を付ける。体重など大きさを測り、血液や毛などのサンプルを採って再び野に放つ。こうしてモニタリングが可能になったクマについて、先行研究では道路を避けている様子が見られたものの、道路を横切らなければ移動できない場所にも行っていることが分かっていた。このため、詳細な動線を調べることにした。どのような「道」を歩いているのか、車の通行量が多めの主要道路・人間が通行するために使われる1車線の生活道路・限られた人間だけが通れるゲートが付いた狭い道の3種類に分け、周辺を含めたクマの出没頻度を調べた。その結果、大まかには、3種類の道路に対して、クマはまず回避行動をとっていた。人間を避けようとする習性のためだ。しかし道路付近に出没あるいは横断したケースを細かく観察すると、オスとメス、季節や時間帯によって行動に違いがみられた。観察の結果、クマが道路に接近しているのは主に夜間であることから、基本的にはクマは道路を通じて人間の存在を認識していることが分かる。オスは繁殖期の夏場は、道路の種類を問わず出没する傾向にあった。一方メスは、夏場は道路周辺には出てこないが、食物を探すために秋になると主要道路、生活道路付近にも出没していた。時間帯で見ると、夜間の方が道路周辺に近づくなど活動的になっていたものの、昼間は道路付近にあまり出てこなかった。秋の行楽シーズンでヒトとクマが遭う確率が高まるのは、冬眠前の「食いだめ」で行動範囲が広くなり、オスのみならずメスも道路付近を通る必要が出てきて、ヒトと遭遇しやすくなるからだと考えられる。人通りの少ない道路付近ほど出没する可能性が高まっていることも分かった。クマは夏に繁殖期を迎え、秋には過食期としてブナ科のドングリなど果実を食べる。ドングリ類が豊作の年はたくさん食物を食べようと12月頃まで活動している。一方、凶作の年は食物を探してもありつけないため、11月初旬には冬眠に入る。冬「眠」といっても、完全に眠っているわけではなく、うたたねのような眠りなので、ヒトの気配がすると起きてしまう。冬眠の場所は安易にヒトが近づけないような急な斜面であることが多く、捕獲は難しい。クマは縄張りを持たない生き物だが、ある程度の範囲内で暮らしていることも分かっている。あまりにも広すぎる生活圏は、他のクマとの社会関係が生じるためと考えられる。繁殖のために動き回るオスであっても、限られた範囲で暮らしている。繁殖期の夏場は、オスは多くの子孫を増やすために、メスを探して頻繁に移動する。メスは自ら長距離を移動せず、狭い範囲で食物を食べながらオスを待つと考えられる。このオスの行動範囲が広くなる過程で、ヒトの住むエリア近くに出没することがあり、この時にばったり遭遇してしまうと、クマとヒトとの事故につながることがある。現在、国内でヒトが襲われる事案が相次いでいることに、「クマはヒトがいないと思っているのに、突然現れると驚いて襲うのでは」と分析している。また、「木の実が不作だと、人里の食物に誘引されやすくなる」としており、その学習能力の高さから、「もしクマが本来避ける民家周辺でも、栗や柿のような食物を食べることが一度でもできた場合、山での食物が足りなくなれば、その後もまた民家に来る可能性が高い」と注意を呼びかける。クマはヒトをわざわざ「エサ」にすることはない、というのがペクさんの持論だ。ヒトへの警戒心が強いクマであっても、生ゴミや果樹が容易に食べられると学習したクマは、先ほどの道路に出没した実験のように、ヒトと鉢合わせるかもしれないリスクを冒しても人前に出てくる可能性が高い。そして、「食物をあさっているときは警戒心が薄くなり、そこにヒトが急に現れると、驚いたクマはヒトを襲うのではないか」と、ペクさんは仮説を立てている。筆者が隣国でも社会問題になっているのでは、と思い、ペクさんの母国である韓国のクマ事情を尋ねると、意外な答えが返ってきた。「韓国では一度、クマが絶滅しそうになったので、今、増やそうと保護しています」。その他の諸外国でもクマは減少傾向にあり、日本のように頭数が増加している国は、欧米などの別のクマの種類が生息する国を含めても珍しい。クマを含め、日本の大型哺乳類がなぜ分布を拡大しているのかについて、ペクさんらは2024年に論文を出している。その論文では、人口減少と気候変動が主な原因と結論づけた。こうした分布の拡大を背景に、各地でクマ被害が相次ぎ、駆除の必要性が高まっている。しかし、一律に排除するのではなく、ヒトを避けるクマの一般的な行動にもかかわらず、なぜ人里に接近し被害を引き起こす個体が生じるのかというメカニズムを解明するとともに、その知見を基に被害を防ぐ管理へとつなげていく必要がある。それでは、国内に生息するもう一種類のクマ、ヒグマはどのような行動をとっているのだろうか。信州大学山岳圏森林・環境共生学コースの池田敬助教(野生動物管理学)は、北海道の西興部村(にしおこっぺむら)にカメラ24台を設置し、10年間記録した。カメラに写ったクマは350枚。人目に見えないセンサーが付いているため、「動物の勘」からか壊されることもあり、正確に捉えられた静止画を解析した。その結果、クマは夜に動いており、日中に活動するヒトを避けるように行動しているため、活動パターンの重複率は低いと考えられた。だが、必ずしもヒトが忌避されるわけではなく、クマは日中にも動いていた。日の出と日没の時間帯はとりわけ活発に動いており、ヒトが遭遇する可能性が否定できないことが分かった。実は池田助教はクマではなく、シカを専門に日頃、研究している。シカもクマと同様に農作物被害などが報告され、捕獲の対象となっている。「シカは母数が多く、データを取りやすいが、クマは行動圏が広く、カメラで撮影するのが難しい」と話す。2016年に同様の調査を行った際は、2年間で60回ほどしかヒグマを撮影できなかったため、より正確な実態を把握するため、今回のような長期の観察を行った。詳しく解析すると、クマとヒトが遭遇する可能性のある時間帯は午前6時11分~10時54分、午後1時43分~5時54分になっていた。この地域では地元のNPO法人によるガイド付きの狩猟が実施されており、シカを狙ったハンターが活動する時間帯と重なっていることから、ハンターにとってヒグマと遭遇する危険性が高まっていることが明らかになった。そのため、池田助教は地元のハンターらに遭遇しやすい時間を啓発するなどして、クマによる人身被害の防止を図るべきと主張する。「ヒトとクマの接触を減らし、最終的にはお互いの死傷者を減らすことが大切。そのためにより研究が行われるべきだ」としている。そして、池田助教は「知床のようにヒトに慣れてしまっているクマもいる。リスクを正確に判断しないことで、観光などにも影響が出る。現に、長野では上高地で観光客とクマが近接する事案が起こっている。今回の研究を通し、ヒトとクマがどのように生活圏での重なりがあるのかという知見を深めたら良いと思う」と語った。池田助教が指摘するように、見逃せないのが観光客の問題だ。観光地のクマは昼間の活動量が増える。そのため、観光客が帰った後に、そこで暮らす人々がクマとばったり出くわす可能性が高くなる。最終的に、観光客ではない地元の人と遭遇するリスクが高まり、昨今増加しているクマとヒトとの事故が起こりやすくなる。ある別の研究では、ヒトに慣れたクマから生まれた1歳のオスのクマは死亡リスクが高いとされている。これは、ヒトに慣れてしまうがゆえに、人間の暮らしと近くなり、処分される確率が上がるためだとされる。西興部村は「平成の大合併」でも合併を選ばず、人口が非常に少ない。また、他の北海道の自治体に比べ、年間3万人ほどと観光客は少ない自治体だが、クマにとっては自治体の線引きなど与するところではない。そのため、近隣自治体の観光地化がクマとの遭遇を誘引することは否定できない。シカやイノシシはヒトとの共生を図るために、ヒトの存在を知らせるなど様々な対策が取られているが、国内のクマとの関係性はまだ分からないことも多く、研究の余地が大きい。クマは一度ヒトと出くわすと、襲撃の確率が高くなることはこれらの研究から明らかだ。クマとヒトとの生活が近くなりすぎないよう、観光客はもちろんのこと、クマが生息する地域の人々も気をつけていくことが大切といえそうだ。
(ことしのクマの出没傾向は?:新潟)
県内ではことしに入り3月までの出没情報が過去最多となりました。専門家の調査に同行すると、この先に待ち構える危険な状況が見えてきました。ここは阿賀町にある中ノ沢渓谷森林公園。散策や野外学習などで利用されているエリアです。去年の秋以降そのクマの姿があまり確認できなかったといいます。この状況から推測されるのが……<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「秋のあいだ、クマがここではないどこかの場所、おそらくもっと人里に近いところに出ていたのだろうと思う。そんなこともずっと継続して調査をしていると推測できる」。去年、県内をはじめ全国的に人里に出没が相次いだクマ。県内では17人が襲われてケガをして出没情報はおよそ3500件にのぼりました。そして、ことしすでに冬眠から目覚めたクマが活動し始めています。4月29日に目撃情報があった小千谷市真人町の峠道です。近くには小学校や中学校もあります。田んぼを挟んで山の近くに住むこちらの女性は、クマが隠れる場所をなくすために自宅の木を自分で伐採したといいます。宮城県仙台市では街中に現れました。仙台駅から直線距離でおよそ2キロ。マンションなどが立ち並ぶエリアです。クマは市街地に14時間近く居座ったすえ、市の判断で駆除されました。岩手県紫波町では警察官が行方不明者を捜索中、クマに顔や腕などをかまれケガをする被害が発生。クマは猟友会によって駆除されました。現場では、成人女性1人の遺体が見つかっていて、警察の調べでクマに襲われたものと断定されました。新潟大学の箕口名誉教授はことしの春、クマの出没が相次いでいる理由のひとつに去年の大量出没があると話します。<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「12月、さらには1月になってもまだ活動していたクマがいる。そういうクマは 私たちが暮らす、すぐ近く で冬眠をしたと考えられる。当然、人里でエサを探すことになる。ことしは例年に増してクマに春先から十分注意が必要」。クマの出没は秋ごろにピークを迎えます。<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「新潟県の秋のクマの出没に一番大きく影響している山の樹種は"ブナ"。2011年からのデータをひっくり返してみても、おそらくことしはこれまでで一番ブナの実りがいい」。秋に実をつけるブナ。この時期に花をつけているかどうかで豊凶が分かるといいます。ことしの阿賀町のブナは、豊作の年の特徴である花が多い状態となっていました。<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「豊作の年のブナの実は地面に1平方メートル、1メートル四方の四角い枠を作ったとしたら、その中に500個から1000個ぐらい、ブナの種が落ちる。1面ブナの実だらけになる。山の動物たちにとっては、ひと山全部が"ケーキの山"になったような」。ブナが豊作となることしの秋は、去年のような大量の出没にはならないとみています。しかし、本当に気を付けなければいけないのは来年だと指摘します。箕口名誉教授によると、メスのクマは冬眠や子育てに栄養を使うため、エサが少ないときは子どもを作らないような体になっています。一方、ブナが豊作となり栄養が十分とれた年には子どもをたくさん作るといいます。さらに、ブナは豊作の翌年は必ず凶作になります。来年はクマの数が大幅に増える上に、エサとなるブナの凶作が重なることになるのです。すると……<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「子グマを連れた母グマはエサが山では取れないので、当然里の方に降りてくる。去年のデジャブ(既視感)のようなことが来年生じる可能性が非常に高い」。箕口名誉教授はことしはクマに対して“準備の年”にしてほしいと呼び掛けています。<新潟大学 箕口秀夫名誉教授>「来年のための準備期間がことしなんだと考えてもらいたい。行政の方もそうですし、一般市民の方も(クマが現れたら)どう行動していくのかを、ことしのうちにシミュレーション、訓練も含めてやっておくことが必要」。市街地への出没を減らし、人への被害を防ぐために何ができるのか。「準備の年」となることしこそ、さらなる対策を進める必要がありそうです。
(壁1枚隔てた先でクマと日常生活が隣り合わせに:秋田)
今月5日、秋田県内でもことし初めてクマによる人身被害が発生しました。県がツキノワグマ出没警報を発令してクマへの注意が呼びかけるなか、県民は再び日常生活での警戒を強いられています。ABSラジオのキャンペーン特集「クマを多角的に知る…ということ」。3回目のテーマは「クマ対策、これまでとこれから」。地方自治体のクマ対策最前線です。10年前、鹿角市十和田大湯で起こったクマの人身死亡事故。事故の後、鹿角市ではどのような対策を行って、今はどうなっているのかを聞きました。鹿角市の最前線でクマ対応のあたっている鹿角市農地林務課、青山真さんです。田村:今日のゲストは鹿角市でクマ対策の最前線に立つ鹿角市農地林務課の青山真さんです。電話がつながっています。 よろしくお願いします。 おはようございます。青山:おはようございます。よろしくお願いします。田村:各地で冬眠明けのクマの目撃、5月の段階でも続いています。鹿角市のクマの状況というのは今どうでしょうかね。青山:鹿角市での4月のクマの目撃件数が12件となってまして、昨年の2倍となってます。出没の場所も市街地など人の生活圏の中心部にもありまして、注意が必要な状況が続いています。田村:数ももちろんですけれども、秋田市内、それから県内全域でクマの目撃出没というのは続いています。ABSのラジオのスタジオには、クマ問題を主に取材している秋田放送報道ユニットの川口大介記者も入ってもらいました。 おはようございます。川口: はい、おはようございます。田村:川口さんは青山さんの取材も何度かしていると聞きました。川口:一番最初が2018年の秋で、それ以降断続的に取材させていただいてます。私の知ってる範囲だと、市町村のクマの担当職員の中で一番経験が長いかなと思うんですけど、青山さんどうですかね。青山:ちゃんと聞いたことがないので何とも言えないですけども、周りの方と見比べると長いかもしれないですね。川口:長年やってらっしゃるっていうのは大変ですよね?青山:他の職員の方が手挙げをしてくれれば、手挙げすればすぐ異動になると思うんですけど、まだそうはなってないみたいですね。田村:本当に重要な責務を担っていると思います。 今日はそんな青山さんに話を聞いてまいりたいと思います。まず2016年、十和田湖に近い鹿角市十和田大湯でたけのこ採りのために山に入った男女4人が次々とクマに襲われ死亡した事故から10年となります。 青山さん、市の職員として当時はどんなふうに関わってらっしゃったんですか。青山:当時は異動してきてまだ2年目で、あまり知識も経験もありませんでした。クマの襲撃で人が亡くなるっていうのが県内でも想定されてなかったと思います。組織の中でも一番年下の職員でしたので、上司の指示を仰ごうにも、上司もどう指示すればいいか見通しがわからない、持てない状態で、組織の中でも混乱がありましたし、県や専門の方に指示や助言をいただこうにも専門家ともつながりがなくて、被害を止めたいという気持ちはある。 止めたいんだけれども、対策方法がわからないという状況で右往左往する大変な状況でした。田村:川口記者もこの事実は覚えてますよね。川口:はい。4人が立て続けに襲われて死亡するということで、列島が震撼した大きな事案でした。事故後に研究者らによる事故報告書がまとめられていて、公開もされています。その中身を見てみますと、生存者が「クマに付きまとわれた」という証言をしていたり、被害者が食害にあったりしていることから、行動をエスカレートさせたクマが積極的に人を襲ったという事実が克明に記されています。さらに課題として行政機関の連携を上げるなど、事故を防ぐための様々な提言もされていました。 あれから10年が経ったわけですけども、年々クマの問題が深刻化していますが、あの事故を教訓として何が大きく変わったと青山さんは思ってらっしゃいますか。青山:私自身のことだと、あの事故を通してクマに対する認識が大きく変わりました。山で時々見る遠い存在から、クマはチャンスがあれば人も食べ物として捕って食べる。どのクマでもそうなる可能性があると思ってます。それがわかったと思ってます。10年間で出没の状況も事故の起こり方も、県内も全国的にも変わってきていると思います。これだけ被害もある中で、私たち生活していかなければいけないので、人々もクマと無関係、無関心ではいられなくなっていて、以前と比べるとクマを理解しようとしたり、情報を集めようとする人がいたり、できる対策をしたりする人がだんだん増えるきっかけになった事件だったなと思ってます。対応についても、事故が起こった後の対応についても、重大な事故が発生した時に、初期の調査とか立ち入り禁止をしないといけなかったんですけど、安全対策とか、それをするために必要な体制についても少しずつ整理されて整備されるようになったきっかけだと思います。川口:10年前は住民の方から「怖い」とか、「早く駆除しろ」という声が寄せられたと聞いてるんですけども、住民感情の変化っていうのは、この10年で見た時にどういうふうにとらえてらっしゃいますか。青山:事故の前は、割と住民の皆さんも穏やかな動物っていう印象でおおらかにとらえていたと思います。 目撃も実際今ほど多くなかったので。(事故後は)怖いから捕獲してほしいという要望が強くなった転換点だったなと思います。田村:報告書には、クマの専門知識をもった行政職員の配置というのも提言されていました。 これを受けて、県は2020年に自然保護課にいわゆる専従の職員を採用して配置しています。 これまで3人だったところ、現在は5人まで拡充させています。県に相談できる体制が構築される前と後では、何がどう変わりましたか?青山:大きく変わったんですけど、まず我々が対策をする、何か実行するときに、県とか専門機関とかお願いしたら手伝ってもらえる、指示がもらえるという協力関係もできましたし、そのつながりもできてます。また休みの日、休日とか時間外も問わずに連絡をすれば応えてくれる。で、万が一出没、危険な出没とか事故があった時は秋田市からでも飛んで駆けつけてくれるわけです。対策をするにしても、連絡を取る手段が確保されてつながりがあるので、出没の状況を伝えて、危険性や緊急性についてアドバイスをもらったり、専門的な知見から助言をしてもらえるので、一人で取り組んでいるのではないという心の安心感も含めて、大変ありがたい体制になってます。川口: いま緊急性とか危険度の話をしていただきましたけれども、クマが賢い動物で、行動をエスカレートさせていく動物というふうに私はとらえています。ゴミ捨て場を破壊するとか、小屋に侵入して扉を割るクマもいたと思うんですけれども、こういうのを放置すると、いずれ重大な人身事故に起きるというふうに考えられていて。私の目から見てですね、今、県が市町村と連携して、こうしたクマの行動がエスカレートする前に、できるだけ人身事故を抑え込むような努力をしているように私には見えるんですけれども、当事者である青山さんは、どういうふうに感じてらっしゃいますか。青山: 実際、川口さんがおっしゃる通りで、出没の状況発生を一番初めに受け取るのが市町村職員が多いと思うんですけれども、起こった事象の危険性とか、今後続くのかとか、継続性について早く検証して把握して対策することが事故防止のために必要でありまして。でも襲撃されたお家の方、当事者の方っていうのは安全性バイアスというか、「自分は大丈夫」と思い込みたいがために危険性を認識できない時があるんですね。で、そういう時でも、極端に言うと、捕食目的の人身被害があった時とかは、早い段階で「これは緊急な対策が必要ですよ」と判断してもらえるおかげで、危険度に応じた対策を早期に取れるようになったので。例えばですけど、日常だと出没に応じて正しく理解して、正しく対策するための教育も、県の方からお話も聞いたりもしてますし、直接住民の方に対しても適格なアドバイスをいただくと、住民の行動が変わって納得して対策してくれたりするので、大変助かっているというかと思います。田村:鹿角市では、他の市町村よりも先行してクマを引き寄せるようなカキとかクリの伐採を住民に呼びかけてきたんですが、当初費用面などの問題もあって、なかなか取り組みが進まなかったというふうに聞いています。 ところが、2023年に全国的な社会問題となったクマの大量出没を経て、変化があったそうなんですが、青山さんいかがでしょうか。青山:そうですね。 先行して取り組めたのは、篤志家の方がご好意を鹿角市にいただいたおかげっていうのが大きいんですけれども、この2年の間で1,000本くらいの誘引木、家の周りの木を切ることができたんですけれども、まだまだ倍以上残っていて、今年から環境省の補助事業が拡充されて、やっと予算が継続して確保できるという見通しが立ちまして、本腰を入れてこれからその誘引木とか環境整備に取り組める下地ができたという段階です。田村:これは住民が意識してやることが必要ですからね。川口:国が制度を整えたから進んだって点もあると思うんですけども、逆にその鹿角市での出来事が国を動かした点もあるというふうに私はとらえていまして。2019年に住宅地にクマが現れて、対応にあたっていたハンターの方がけがをされたということがありました。 で、当時の取材で青山さんがその市街地対応の難しさを語っていらっしゃったんですけども。去年ようやくその市街地の発砲要件が緩和されて、緊急狩猟ができるようになりました。 我々報道の人間は「市街地にクマが現れた」とか、「立てこもった・居座った」と原稿で伝えてはいるんですけれども、市街地対応の何がどう難しいのかっていうのを、最前線にいる青山さんにお聞きしたい。青山:当時の事故のことは、いつも思い出してるし、考えてます。 もっとできることがあって、けがが防げなかったのかって、ずっと後悔に近いんですけど、考えてます。実際同じような事故が起こらないようにどうしたらいいかっていうのを考えながら、その出没・立てこもり対応に当たってます。市街地だと建物、壁、物が多すぎて、一瞬でも見失うともうクマがどこに行ったかわからなくなってしまうということと、クマは緊張状態でとどまっている。どうすることもできなくて、緊張してじっとしてるっていうことがほとんどだと思うんです。ひとたび動くと、どこに行って何をするかが全くわからない、見通しが立たない。で、それであるにも関わらず、たくさんの人が普通に活動、行動していて、壁を隔てた1メートル先にクマがいるかもしれないっていう状況が突然降ってかかってくるんですね。呼びかけて、建物とか車の中に避難したり、距離を置いていただいたりしないといけないんですけども、人と物が多すぎて、全員にパッと伝えて、望ましい行動を取ってもらうっていうのがすごく難しい。いつもあの事故にならないようにと祈るような気持ちで対応してます。村:事故がないというのは当然一番大事なことだと思います。現在、県だけではなく、国を挙げてクマ対策を進めようと本腰を入れています。クマ対策の最前線に居続けた青山さんから新たな提言があればぜひいただきたいなと思います。 いかがでしょうか。青山:この10年携わってきて、いろんなことがあったなと思います。 事故とか事件が起こるたびに、新しい対策とか、ちゃんと国とか県でしてくれてて、だんだん変わってきてると思うんです。でも、その変わってるっていうのは、誰かの犠牲とか熱い思いの上に成り立ってると思うので、だんだん少しずつ私たちができること、皆さんにやってほしいことが整理されてきた状態だと思ってます。私たちも国の方も、住民、国民の暮らしを守るために頑張ってほしいし、暮らしている方も諦めずに対策を粘り強く続けてほしいです。生き物の強さで言ったら全然クマに敵わないわけですけど、私たちは知恵があって文明があって賢いので、その知恵を生かして幸せに暮らしましょう。田村:今まで私たちが体験したことのないような事態に直面しているということは忘れてはいけないと思います。今日は最前線のクマの対応に当たっている鹿角市の農地林務課、青山真さん、そして秋田放送の報道ユニットでクマ取材を主に担当している川口大介記者と共にお送りしてきました。 青山さん、川口さん、ありがとうございました。
(県内で初の緊急銃猟、駆除にあたったハンターが語る“あの日”:青森)
八戸市で5月6日に行なわれた、青森県内初のクマの「緊急猟銃」。駆除にあたったハンターは、クマを見つけてから発砲するまでの緊迫した40分を証言しました。6日に八戸市の緊急銃猟で駆除されたツキノワグマ。メスの成獣で体長は約1m、体重は50kgほどありました。この駆除にあたったのが、県猟友会八戸支部の吉田功一郎 副支部長です。仲間とあわせて5人のハンターでクマを追いかけ、下水道事務所の敷地内まで追い詰めました。県猟友会八戸支部 吉田功一郎 副支部長「ヤブを揺らしたら、クマがその辺から飛び出した。ここで構えて、クマが走っていくので銃を振ったんだけれども、水平撃ちになってしまいます。弾が外れると、そのまま飛んでいくので。サイト(照準器)にクマをちゃんとのせて、撃つところまではいったんだけれども、引き金を引けない…」。課題となったのは「銃を撃つ角度」でした。想定外の方向に飛ばないように、できる限り下に向けて撃つことになっていますが、発砲を見送る状態が何度も続いたということです。最終的には、下水道事務所でクマを見つけてから約40分かけて安全な環境をつくり発砲しました。県猟友会八戸支部 吉田功一郎 副支部長「この分厚いコンクリートをバックストップにして、ここで射撃した。ここまで来て、クマの射殺を確認して、クマは最後にここで横たわっていた」。県内で初となった5月6日の八戸市での「緊急銃猟」。この日を想定して、吉田さんたちは1年ほど前から準備をしていました。今後も、ハンターを信頼して躊躇することなく緊急銃猟を判断してほしいとしています。県猟友会八戸支部 吉田功一郎 副支部長「(八戸市には最初から)腹を決めていただいて『緊急銃猟でいきましょう』と。あとは現場に到着してから、色々な状況を鑑みて、そのまま緊急銃猟をするのか、様子を見るのか、違う手を使うのかという形で対処していければ、ことが早く安全に解決できるのではないかなと」。八戸市は、野生動物の駆除や捕獲を57人に委嘱していて、今後もハンターと連携を強化し、安全で迅速な対応に努めるとしています。
(山奥から市街地へ広がる「マダニリスク」をどう防ぐか)
初夏はマダニが最も活動する季節だ。そして、このマダニは時に重篤な症状を引き起こす病気を媒介することがある。リスクから身を守るにはどうすればいいのか。スペインから旅行で日本を訪れた20代の女性は、奈良公園でシカをなでた。観光客がよくするように手を差し出し、人懐こいシカの柔らかな毛並みに触れた――。数日後、帰国した女性は体調を崩す。報道によると、最初は風邪のような発熱だったが、倦怠感は日に日に強くなり、関節の痛みで歩くのもつらくなった。腕や足に力が入りにくくなり、鏡の前で笑おうとしても片側の口角が上がらない。医師から告げられた病名は、マダニが媒介する感染症、ライム病だった。どこでマダニに刺されたのかを特定することはできないが、「日本旅行後に発症した」という経緯は、昨年から今年にかけて、スペイン語圏のメディアで大きく報じられた。このスペイン人女性のケースは、マダニによる感染症が「山奥の話」ではなく、観光地や市街地でも起こりうることを示した。奈良公園では、園内の掲示などでマダニへの注意を呼びかけており、観光客にシカへむやみに触れないよう促している。実際、マダニ感染症は遠い話ではない。EXILEのATSUSHIさんが2023年にライム病を公表し、神経症状を含む重い体調不良に悩まされたことを明かしている。いったい何が起こっているのか。「背景のひとつに野生動物の行動範囲の変化があると思います」と、マダニ研究者で作新学院大学短期大学部(栃木県)講師の森嶋佳織さんは言う。シカが多い地域にはマダニも多い。シカ以外にも、アライグマや、タヌキ、ネズミなどの中型・小型動物が里山から市街地へ侵入することにより、マダニの分布域が広がっている可能性があるという。たとえば、アライグマは東京都の区部でも定着が進んでいる。「アライグマには特に多くのマダニが付着していることを日本獣医生命科学大学が報告しています。こうした野生動物と共に、マダニも市街地に入ってきていると考えられます」(森嶋さん、以下同)。犬や猫などのペットがマダニを持ち帰るケースも、決して珍しくない。マダニの行動は「待ち伏せ型」だ。葉の裏などにじっと潜み、動物が発する二酸化炭素や体温を感知して動き出す。「ササの葉をめくると、裏にマダニがついていることがあります。調査でやぶに入ったあと、衣服の表面を粘着ローラーで掃除すると、10匹以上ついていたこともあります」。ダニは成長する過程で3つの形態があり、段階によって吸血する動物が異なる。「幼虫」はネズミなどの小型動物を、「若虫」と「成虫」はイノシシやシカ、人間など中型・大型哺乳類の血を吸う傾向があるという。また、ひと言で「マダニ」といっても、日本には40種類以上のマダニが生息しているという。「季節によって出てくるマダニの種類が違います」。場所によって違いはあるが、春先にはフタトゲチマダニとキチマダニ、秋口にはキチマダニが多く見られるなど、季節ごとに見られる種類が変化するのだという。特に5月は複数の種類が一斉に活動を始める時期で、種類が多いぶん、マダニの全体数も増えやすい。気をつけたいのは、マダニの吸血方法だ。森嶋さんは「マダニは皮膚を噛むのではなく、口器を皮膚に差し込んで固定することにより、動物や人間の皮膚に取りつきます」と話す。おまけに、マダニの口の部分にはご丁寧に「返し」(逆向きのとげ)がついている。「とげが多数生えていて、簡単に抜けないようになっている。獲物から長時間吸血するための仕組みで、数日から1週間ほどついていることもあります」。刺されてもすぐに気づきにくい。「マダニは唾液中に麻酔のような成分持っていて、刺されても痛みを感じにくい」。無理に引き抜こうとすると、危険が生じるという。「マダニ本体を指で押すと、マダニの腸の中に入っている血液が逆流して、人の体内に入ってしまう恐れがあります。もしマダニが病原体を持っていた場合、大きなリスクです」。また、強く引っ張ると皮膚を傷つけてしまったり、頭部だけが皮膚内に残ってしまったりすることもある。「時間が経ってもマダニが取れない場合は、皮膚科で切開して取り外すこともあります。マダニに刺されていた場合、自己判断でむしり取るのは危険です」。マダニが引き起こす病気は、冒頭のライム病以外にもまだある。比較的よく知られているのが、日本紅斑熱とSFTS(重症熱性血小板減少症候群)だ。日本紅斑熱は1980年代から国内で報告され、近年は年間で数百人規模の患者が確認されている。SFTSは2013年に国内で初めて報告された比較的新しい病気だ。近年、国内の患者数は年間100人を超えて推移し、発症した人のうち亡くなる人の割合は1~3割に達する年もある。特に高齢者は重症化しやすい。SFTSに感染した場合、数日から2週間ほどの潜伏期間のあとに発熱や強い倦怠感が表れ、吐き気や下痢などの消化器症状が続くことがある。重いケースでは意識がもうろうとしたり、けいれんが起きたりすることもあるという。ただし、森嶋さんは「刺されたからといって、必ずしも病気を発症するわけではない」と強調する。「病原体を持つマダニに刺される確率は低いと思います。ただ、ゼロではないということです」。森嶋さんが栃木県内の林業従事者を対象に行ったアンケートでは、若い世代を中心に「マダニが媒介する病気があることを知らなかった」という回答が多かったという。「まずは、こうした病気があることを知ってもらうことが大切だと考えています。刺されたあとに発熱や強いだるさなど、いつもと違う体調の変化があれば、早めに医療機関を受診し、山や草むらに入ったことを伝えてほしい」。マダニにはどう対策すればよいのか。マダニは里山だけでなく、草地の多い公園や河川敷、遊歩道の植え込みなど、身近な場所にも潜んでいる。重要なのは、こうした場所に入る際は、肌の露出を減らすことだという。長袖・長ズボンを着用し、裾を靴下に入れるだけでも、マダニが皮膚に到達するまでの時間を稼げる。「万全ではありませんが、刺されるリスクを確実に下げることができます」。次に、虫よけ剤の活用だ。厚生労働省は、ディートやイカリジンを含む製品が一定の効果を持つとアナウンスする。ただし、虫よけだけでマダニの付着を完全に抑えられるわけではなく、「あくまで『補助的な対策』として使ってほしい」。屋外から帰ったあとは、衣服や体をチェックすることだ。特に足首、膝裏、わきの下、首まわり、髪の生え際など、マダニが好む部位を確認しよう。「幼虫はとても小さいので、見落としやすい。帰宅後、すぐに着替えて、服を洗濯するだけでもリスクは下がります」。
(仕事中にクマに襲われたら労災になる?:李怜香)
かつては、クマやイノシシの被害は「山の中」「林業や狩猟の世界」のイメージがありました。しかし昨今では、住宅街近くの雑木林や河川敷、放置された農地などにクマが出没し、自宅の庭や家庭菜園の畑で襲われたというニュースも珍しくありません。万が一、仕事中にクマに襲われた場合、どうなるのでしょうか? 労災の扱いとなるのでしょうか?危険なのはクマだけではありません。犬にかまれる事故は、配達や営業で訪問した先の敷地内、現場作業時に飼い犬が放されていた住宅周辺、事業所の周辺での巡回・清掃など、いわゆる普通の町の仕事でも起こり得ます。「動物に襲われたら労災か?」というテーマは、自然の中での仕事に限らず、配達員、訪問介護、営業、巡回・警備、清掃、点検、建設、農業など、非常に幅広い業務に関係し得る課題です。この記事では、労災事故にくわしい社労士として、仕事中にクマ等の動物に襲われケガをした場合、労災として医療費や休業補償の給付が行われる条件を考え、被害に合わないための対策についてもお伝えします。労災保険上、仕事中のケガが業務災害として認定されるには、次の2つが基本的な要件です。・業務遂行性 労働者が、事業主の支配・管理下で、労働契約に基づく業務を行っていた状態かどうか。(例:勤務時間内に会社の指示で現場に出向いている、営業・配達のルートを回っているなど)。・業務起因性 起きたケガや病気が、業務に起因していると言えるかどうか。つまり「その仕事をしていたからこそ、被害に遭う危険が高まっていた」と評価できるかどうか、ということです。クマやイノシシ、犬などに襲われたケースも、このふたつの物差しで考えます。動物の種類が何であれ、上のふたつの物差しを使い、「仕事とどの程度結びついているか」が判断の中心になります。たとえば、筆者が社労士として経験した事例に次のようなものがありました。ある顧客企業において、林野での自然調査の業務中、作業員の方の背中側から衣服の中へ毒虫が入り込み、広範囲にかぶれるという災害が発生しました。このケースでは、次のように明らかに労災に該当すると考え、申請に必要な書類を作成・提出しました。・会社から指示された自然調査のために林内に立ち入っていた(業務遂行性)・林内に立ち入るという業務の性質上、毒虫と接触するリスクが高い状況だった(業務起因性)。労働基準監督署から、状況を尋ねる電話が1本入っただけで、結果として、この災害は業務災害として認定されています。ここで重要なのは、「自然の中で起きたから労災になった」というより、その場所にいること自体が業務によって規定されていた、という点です。クマやイノシシ、犬、その他の動物との遭遇リスクも、同じロジックで考えます。では、「こんなときは労災になり得る」「ここは判断が分かれそう」というイメージをもう少し具体的に見てみます。●労災になり得る典型例 ・林業・森林調査・間伐作業などで山林に入っている最中に、クマやイノシシに襲われた。・農作業で山あいの畑や果樹園に出向き、作業中にクマ・イノシシと遭遇して負傷した。・スキー場のパトロールスタッフが、ゲレンデ内の見回り中にクマ被害に遭った。・配達・営業・訪問介護などで顧客宅を訪問した際、敷地内で飼い犬にかまれて負傷した。・会社が管理・使用している敷地内(工場・倉庫・事業所・社宅など)で、放し飼いの犬や野犬に襲われた。これらは、業務内容や配置された場所から見て、その現場にいること自体が仕事の一部であり、動物との遭遇リスクが、一定程度予見可能だったと考えられるため、業務遂行性・業務起因性が認められやすい事例です。●判断が分かれそうな例 ・山間部の工事現場への移動中に、個人的な興味から、決められた経路を大きく外れて山に入り込み、その先でクマに襲われた。・勤務中の休憩時間に、私的な登山やハイキングを兼ねて別の山道を歩き、そこでイノシシ被害に遭った。・路上で仕事とは無関係に犬を触りに行き、飼い主の制止を振り切って接近してかまれた。このような場合は、「事業主の支配・管理下と言える範囲を外れていたのではないか」「業務と直接の因果関係があるか」という点が問題になります。近年は、自宅の庭や家庭菜園の畑で、クマやイノシシに襲われる事案もあります。「自宅の庭でクマに襲われたらどうなる?」という疑問も当然出てくるでしょう。この場合、通常は「私生活上の事故」として扱われ、労災の対象にはなりません。ただし、在宅勤務が増えている現在、「自宅が実質的に事業場の一部になっている」というケースもあり得ます。例えば、会社の指示で在宅勤務中に、自宅敷地内で業務の一環として作業をしていたときに被害に遭ったというような場合は、個別に検討の余地が出てきます。とはいえ、自宅の庭や家庭菜園での被害は私生活上の事故と考えるのが基本で、業務遂行性・業務起因性が認められる場面は相当限られるでしょう。クマやイノシシ、犬などによる被害がどこでも起こりうるものになってきた今、動物被害は、自然の中で働く専門業種だけの問題ではなくなっています。「クマの被害なんて会社がコントロールできるわけがない」と思う方もいるでしょうが、労災は会社側に過失があろうとなかろうと、業務に関連する危険が実際のものになり、ケガや病気をすれば給付されます。「動物被害は会社の責任ではない」という弁明はできません。労災予防だけでなく、安全衛生の観点からも、会社として、できる限りの安全対策をし、従業員の被害を防ぐ必要があります。そのためには、次のような対策を検討しましょう。●リスクの把握と情報収集 ・作業現場周辺のクマ・イノシシの出没情報、自治体からの注意喚起を定期的に確認する。・営業・配達などで頻繁に訪問するエリアについて、危険情報(野良犬・放し飼い犬・野生動物の目撃情報など)を共有する。・林業・農業・スキー場などリスクの高い業種は、業界団体や労災防止協会が出している資料・事例を活用する。●安全対策の具体化 ・山間部や林野での業務では、鈴・ラジオ・爆竹・忌避スプレーなど、クマ・イノシシ避けの装備を支給し、使用方法を教育する。・単独行動を避け、複数名での行動や定時の位置確認など、運用面のルールを明文化する。・朝夕など出没可能性が高い時間帯の作業を極力避ける、ルートを見直すなど、作業計画そのものを調整する。・犬に関しては、訪問前に先方に「犬をつないでおいてもらう」「玄関先に出さない」などを依頼するルールを整える。・社内敷地内に野良犬・野良猫・野生動物が入り込まないよう、フェンスや施錠、餌付け禁止などのルールを徹底する。●緊急時対応の整備 ・クマやイノシシと遭遇したときの行動マニュアル(不用意に近づかない・背を向けて走らない・ゆっくり後退する等)を共有し、短時間でもよいので教育の場を設ける。・犬にかまれた場合の対応(傷の洗浄、医療機関受診、狂犬病・破傷風等の確認、飼い主情報の取得など)を手順化する。・負傷時の連絡経路(誰に・どう連絡するか)、救急搬送の流れ、GPS位置共有などを、現場単位で具体的に決めておく。●労災・保険面の整え方 ・常用労働者だけでなく、業務委託・一人親方などについても、必要に応じて労災保険の特別加入制度の活用を検討する。クマやイノシシ、犬などによる被害は、もはや「山奥で特殊な仕事をしている人だけの話」ではありません。住宅街にクマが出る、自宅の庭にイノシシが現れる、配達先の門扉の内側で犬にかまれる──こうした出来事は、職種・業種を問わず、だれにでも起こりうるリスクになっています。労災になるかどうかは、・その場にいることが仕事に由来しているのか(業務遂行性)・その仕事の性質上、その場所で動物に遭遇するリスクが高いと言えるのか(業務起因性)。この2点を考えることで、予想できます。ただ、実際に労災の対象になるかどうかの判断は労働基準監督署が行うので、会社側としては、グレーな場合でも労災申請はすべきです。会社としてできることは「たまたま運が悪くて危険な動物に遭遇した」と片づけるのではなく、情報収集、装備・行動ルール・教育、緊急時対応の整備、労災・保険面の備えといった複数の層で、動物リスクに向き合うことです。そのうえで、万一災害が起きてしまったときには、事故状況の記録や労災申請の手続きについて、企業側が主体的にサポートしていくことが、重要な役割になります。従業員が安心して業務に打ち込めるよう、できる支援はすべて行うのが会社側の仕事と考え、対応を怠らないようにしましょう
(クマがサクラを救う?温暖化からの避難に一役)
ツキノワグマが野生のサクラの実を食べて、標高の高い場所でフンをすることが、温暖化による悪影響を防ぐために涼しい場所へ避難したいサクラに一役買っている――。東京農工大(東京都府中市)や森林総合研究所(茨城県つくば市)などのグループがそんな研究結果を発表した。関東山地(調査地点・東京都奥多摩町など)、足尾山地(同・栃木県日光市)、阿武隈高原(同・茨城県北茨城市)の三つの山地で哺乳類や鳥類のフンを探し、初夏に実をつけるカスミザクラと晩夏から初秋に実をつけるウワミズザクラの種子について、どの生物によってどのくらい標高の違うところへ運ばれているのか調査した。ツキノワグマが生息している関東山地と足尾山地では、哺乳類が運んだ種子のうちツキノワグマが運んだ量は、カスミザクラの44~80%、ウワミズザクラの54~67%を占めていた。種子に含まれる酸素の種類などを比較したところ、多くの種子が標高の高い場所に運ばれていたことが分かったという。
(身に迫る危険にどう立ち向かう?展示会リポート)
昨年度急増したクマによる人身被害。今春以降も冬眠から目覚めたクマが市街地などで目撃されています。私たちの身を守る対策はどのように進化しているのでしょうか。侵入防止の電気マットやAIでクマを検知する大音量アラートなど、最新のクマ対策製品が並ぶ展示会(5月13~15日開催)を取材しました。2025年度のクマによる被害人数は238人(環境省まとめ、速報値)と過去10年で最悪の水準。26年度も東北地方を中心に目撃情報が相次ぎ、岩手県内で2人が亡くなっている。こうした事態を受け、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた「地域防災EXPO」は、今回初めて「野生動物リスク対策ゾーン」を設けた。活動が活発化するこれからのシーズンに向けて危機感は高まっており、展示ブースは混み合っていた。最初に足を運んだのは野生動物対策製品を展開する「ファームエイジ」(北海道当別町)の展示ブース。市街地での出没が増えているため、簡単に設置できる「クマ侵入防止マット」を開発し、7月から販売を始める。マットは縦60センチ、横120センチでクマが足を乗せると、電気が流れる仕組み。人間が踏んでも靴を履いていれば感電しないそうだ。電圧は6000~1万ボルトでクマが気絶したり死んだりするほどではないが、強い痛みを感じるという。同社の担当者は「クマは肉球が大きい上に、痛みに弱い生き物。痛みに驚いてマットの場所を警戒するようになる」と説明する。果たしてどれほどの威力なのか。記者が特別に体験させてもらい、展示品に手で触れてみると、ビリッという衝撃とともに手の平全体にはじけるような痛みが走った。接骨院で受ける電気治療の数十倍といった感覚だろうか。人間は電気を通さない靴を履いているため触れても深刻なダメージはないが「クマは全身にズドーンと衝撃を受ける」(担当者)という。住宅や家畜を守るために従来から使われている電気柵はコスト面で安いものの、コンクリートの地面や人が頻繁に行き来する場所では使えない。マットはこうしたデメリットを解決できる製品で、担当者は「コンクリートの地面が多い市街地やゴミ捨て場、畑の出入り口などで活用してもらえるのではないか」と期待する。マット本体と電源設備などで導入費用は25万~30万円かかるという。鮮やかなピンクのデザインが目を引くのは「バイオ科学」(徳島県阿南市)が製造するクマ撃退スプレー「熊一目散」だ。唐辛子成分「カプサイシン」を海外製品と同等の2%以上配合し、無風であれば約10メートル先まで噴射できる。市場で出回っている海外製クマ用スプレーは安全装置付きで、親指で押し下げるトリガータイプのため、慣れていないと噴射までに時間がかかるが、「熊一目散」は殺虫剤などで使い慣れたスプレーノズルタイプでとっさの事態でも使いやすいという。クマと近距離で遭遇した場合は、S字や左右に噴射してクマと自分の間に煙幕をつくり、接近を防ぐことができる。それでも襲ってきたら顔に直接噴射するのが有効だそうだ。販売担当者は「何かあった時の保険として、あるのとないのとでは違う」と話す。スプレーは1本9000円(税別)で、京都府警や森林組合で導入実績がある。説明を聞いていた自治体の林業担当者によると、海外製のクマ用スプレーは1万~2万円台と高額で、1人1本は配られていないという。「国産で価格が抑えられれば手に入れやすい。山のクマは人間が来たら逃げるのが普通でこれまでスプレーを使ったことはないが、最近市街地に出没するクマは行動が異常。スプレーを使う機会は増えるかもしれませんね」と語った。AIを搭載したカメラでクマの姿を検知し、大音量で威嚇する「ベアラート」も会場で注目を集めていた。害獣駆除事業を展開する「防除研究所」(岐阜県大垣市)が開発し、2月から販売している。カメラは180度の範囲を監視し、昼間は最大110メートル、夜間は最大80メートルの距離まで検知が可能だ。クマを検知すると、野生動物が嫌がる警戒音を救急車のサイレン音に匹敵する最大80デシベルで再生。クマに向けた警戒音だけでなく、「クマを検知しました」のように人間用のアナウンスもできる。山岳地域の駐車場や屋外作業の多い施設などでの活用を想定しており、福島県や岐阜県の釣り堀、ホームセンターで導入されている。本体価格は180万円で、設置費用は別途かかる。ブースには携帯型クマ撃退装置「イカズチ」も展示。手持ちのスピーカーのような形状で、スイッチを押すと警戒音が流れ、フラッシュが光る。価格は18万円。約580グラムと持ち運びがしやすく、充電式で何度でも使える点がメリットだという。担当者は「クマの危険が身近に迫るようになり、本当に効果のある製品かどうかを見極めている来場者が多いと感じる」と語った。展示会には自治体や企業、害獣対策の関係者らが多数来場していて、一つ一つの製品について真剣に情報収集していた。記者は初宿和夫八王子市長に遭遇。八王子市内では4月下旬にセンサーカメラに映るクマの姿が確認され、警戒度が増しているという。「すぐできる対策としてどんなものがあるのか見に来た。庁内だけでは知見が限られるので、こうした展示会で実際に商品を見て、政策の選択肢を増やしたい」と述べた。ホテルや旅館関係の商社に勤める男性社員は「昨年は東北地方の顧客からクマ対策用品の要望があったが、品切れになってしまっていた。今年は早めに情報を集めて良い商品を見つけておきたい」と話した。一方、岐阜県の防災士の男性は「監視カメラの設置やドローンによる音と光の威嚇などいろいろやっているけれど、慣れてしまうクマもいる。いたちごっこだ」とため息をつく。被害を防ぐための新たな解決策を多くの人が求めている様子だった。
(クマを公園の木の上で発見、麻酔銃で捕獲し殺処分へ:長野)
20日から22日朝にかけて、松本市の住宅地でクマの目撃が相次いでいましたが、22日午前に成獣1頭が捕獲されました。成獣のクマ1頭が捕獲されたのは、JR南松本駅近くにある南部公園です。松本市などによりますと、22日午前9時ごろに公園付近で目撃情報があり警察が捜索したところ、木の上でクマ1頭を発見し、午前10時半前に専門家が麻酔銃を撃ち捕獲されました。クマは、体長117センチ、体重約70キロで、5から6歳の雄グマです。松本市森林環境課 稲村延克課長補佐「麻酔3発撃って、そのうち2発命中で、下へ落ちて処理をした」。市によりますと、20日から市内で目撃されていたクマと同一個体とみられ、殺処分される予定だということです。
(飼い猫襲うクマ、屋根の上に6時間半居座り:岩手)
岩手・久慈市で21日、クマが建物の屋根の上に現れ、6時間半にわたり居座った。岩手・大槌町では飼い猫がクマに襲われ、静岡・裾野市では1週間連続で目撃が相次いだ。各地で不安が広がる中、クマよけスプレー不足の懸念も出ている。21日午後7時頃、クマが現れたのは建物の屋根の上。近隣住民は、突然のクマの出現に驚きを隠せない。クマは屋根の上に6時間半も居座り続けた。取材班は動画が撮影された岩手県久慈市に向かった。居座りグマがいたのは、住宅の脇にある解体中の小屋の屋根の上だった。屋根の上でじっとするクマ。通報を受け駆けつけた警察が爆竹を鳴らし、追い払おうとしたがクマは全く動じなかったという。発見から6時間半。屋根の上に居座り続けたクマは山の方へ去っていったという。各地で相次ぐクマの出没。25日、同じ岩手県の大槌町でクマが襲ったのは飼い猫だった。クマに襲われた猫は、家のそばにある川沿いで死んでいるのが見つかった。猫の飼い主は再びクマが家に現れ、今度は人を襲うのではないかとおびえながら暮らしているという。さらにクマが1週間続けて出没する異常事態となっているのが静岡・裾野市だ。24日、クマが現れたのは自宅の庭。何かを食べているのだろうか、口をパクパクと動かしているのも分かる。裾野市では26日もクマが目撃され、これで1週間連続となった。26日、静岡・裾野市でクマが目撃されたのは日本最大級の動物園「富士サファリパーク」の周辺だ。パークのサファリゾーンでは、放し飼いのヒグマなどを見ることができる。その周辺に野生のクマが現れた。富士サファリパークはクマの出没を受けて、サファリゾーンの外周を歩きながら動物を観察できる「ウォーキングサファリ」を当面の間、休止にした。一方、秋田・大館市では、道路を飛び出してきたクマが車と激突する瞬間をドライブレコーダーが捉えた。クマはすぐに立ち上がり、猛ダッシュでその場から立ち去っていった。さらに同じ秋田県の能代市では25日、保育園の敷地内で体長約1mのクマを園内にいた関係者が目撃した。住民の不安が高まる中、クマよけスプレーが今後、足りなくなるかもしれない事態も起きている。クマよけスプレーを販売する山陽商事では、メーカーから入荷するはずのスプレー缶300本が、3分の1の約100本しか届いていないという。スプレーの溶剤に使われているのはナフサ。クマの撃退グッズにも、中東情勢の影響が直撃していた。
(イノシシのわなにかかったクマ駆除:栃木)
栃木県足利市小俣町の山林で10日、ツキノワグマ1頭が有害鳥獣用のわなにかかり、猟友会によって駆除されたことが分かった。県自然環境課によると、イノシシやニホンジカのわなにツキノワグマがかかる「錯誤捕獲」で、県内で今年初のケースという。
(クマ出没、猟友会が駆除:静岡)
クマの出没が静岡県内でも相次ぎ深刻な問題となる中、23日夕方、静岡県浜松市浜名区でクマ1頭が目撃され、猟友会が駆除しました。浜名区引佐町では5月1日からツキノワグマの目撃や排泄物の確認が4件相次いでいて、市や警察が地域住民に注意を呼びかけるとともに猟友会によるパトロールが行われてきました。こうした中、23日午後5時45分頃、引佐町狩宿で猟友会が住民とともにクマ1頭を発見し、山林の中で猟銃を使って駆除したということです。クマは体長約1メートルの成獣で、近くから前日にも目撃情報が寄せられていました。市は他のクマの出没も考えられるため、猟友会と委託業者によるパトロールを続ける方針です。
(居座ったクマ、緊急銃猟でハンターが3発発砲:北海道)
24日午前6時半頃、北海道士別市朝日町中央のスキージャンプ台「朝日三望台シャンツェ」の中腹付近にヒグマ1頭がいるのを住民が目撃した。その後も居座り続けたことから、市は緊急銃猟の実施を決め、同11時頃に駆除した。市によると、緊急銃猟には道猟友会士別支部のハンター3人が参加し、3発を発砲した。クマは体長1メートル10、体重50キロの雌で、18日からほぼ毎日、同ジャンプ台付近に出没していた個体とみられる。目撃情報を受け、施設は同日から利用中止となっていた。駆除現場は民家から約100メートル離れた山林。市は付近住民の一部に自宅避難を呼びかけ、交通規制を行った。道内での緊急銃猟実施は、昨年10月の札幌市西区に続き2例目。
(ふるさと納税返礼品「体験型」を充実:北海道)
稚内市がふるさと納税の体験型の返礼品を充実させている。4月にはガイド付きツアーが加わったほか、昨年度は狩猟を体験した寄付者もいた。稚内を訪れ理解を深めてもらうことでファンを増やし、経済波及効果にもつなげる狙いがあり、全国で過熱する返礼品競争とは距離を取る。
(イノシシ被害の解決策になるか!?新たな挑戦:広島)
今年で開業5年となる温泉宿・江田島荘。普段、レストランでイノシシの肉を提供していますが、開業当初から地域の深刻な課題であるイノシシ被害の解決に向けた取り組みを考え続けてきました。江田島市に移住してきたレザークラフト職人とともにイノシシの皮を使って商品化…。さらにもう一つ…総支配人が足を運んだのは熊野筆の工房です。これまでイノシシの毛は大半が「インド産」で主に筆の芯として使われてきましたが今回、江田島で捕獲したイノシシの毛だけを使った筆づくりに挑戦しました。
(上島・生名島でジビエや海鮮満喫:愛媛)
上島町生名島に県産のジビエ肉と海産物を味わえるバーベキュー施設とオートキャンプサイトが23日グランドオープンした。瀬戸内海に浮かぶ上島町から愛媛の魅力を広げようと、地元のレジャー事業者が新設。多くの利用者でにぎわっている。両施設は同町生名のキャンプ場「サウンド波間田」を指定管理する「ゆめしま倶楽部」が整備した。キャンプ場そばの耕作放棄地約3千平方メートルを活用し、総事業費約2500万円。4月下旬から仮営業していた。バーベキュー施設は「Patio Yumeshima(パティオゆめしま)」で、ビニールハウス内にテーブル8席がある。「愛媛を一つのテーブルに乗せる!」がコンセプトに、同町産イノシシ肉や松野町産鹿肉、鬼北町産キジ肉に加え、愛南町で採れるヒオウギガイとカキを提供。同倶楽部の藤原隆司さん(55)は「上島町は地理的には本州からの入り口となる場所。愛媛のファンを増やす拠点にしたい」と意欲を示す。
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(クマに襲われたか、自宅周辺の沢で男性の遺体:岩手)
5月20日午前、岩手県西和賀町で山菜採りに出かけた85歳の男性とみられる遺体が自宅周辺の沢で発見されました。近くでクマが目撃されていることなどから男性はクマに襲われた可能性が高いとみられています。町や消防によりますと、5月20日午前7時39分ごろ、町内の女性から「85歳の父親が山菜採りに行って戻って来ない」と消防に通報がありました。その後、午前8時に再び同じ女性から「自宅周辺の沢にけが人がいる」と連絡があり、駆け付けた消防が男性の自宅の敷地内でクマ1頭を目撃したということです。消防は安全を確保するため車両で待機していましたが、午前10時ごろに現場に到着したところ、頭や体が損傷した男性の遺体が見つかったということです。この際、男性の近くで消防がクマ1頭を目撃していることなどから、男性はクマに襲われた可能性が高いとみられていす。警察が詳しい経緯を調べています。
(山中で遺体発見、登山道から100m離れた場所:東京)
東京・奥多摩町の山中で遺体が見つかり、周辺には大型動物のものとみられる足跡が残っていました。クマなどの動物に襲われた可能性もあるとして、警視庁が当時の詳しい状況を調べています。19日午後1時ごろ、奥多摩町と埼玉県秩父市の境にある山中で遺体が見つかりました。警視庁によりますと、遺体は下半身のみの状態で見つかっていて、周辺には大型動物のものとみられる足跡が残っていたということです。14日、休日に登山をしていた警察官が登山道から100メートルほど離れた場所で遺体のようなものを発見したため、19日に警視庁が猟友会とともに周辺を捜索していました。警視庁は遺体の身元の確認を進めるとともに、クマなどの動物に襲われた可能性もあるとみて当時の詳しい状況を調べています。
(クマに襲われ70代男性がケガ:新潟)
5月19日朝、南魚沼市の田んぼで70代の男性がクマに襲われ顔にケガをしました。クマによる人身被害は県内ではことし初めてで、県は「クマ出没警戒注意報」を発表し注意を呼び掛けています。田植え真っ盛りの南魚沼市。しかし、田んぼには猟友会の姿がありました。5月19日午前9時ごろ、南魚沼市五箇の田んぼでクマが出没。自宅近くの田んぼで作業をしていた70代の男性が、体長およそ1メートルのクマに襲われました。当時、男性は1人でしゃがんで作業をしていて、クマに体当たりされ顔にすり傷を負ったということです。病院へ搬送されましたが、命に別条はありません。現場はJR八色駅の付近で近くには民家も点在しています。クマによる人身被害は県内では、ことし初めてで、県は「クマ出没警戒注意報」を発表しました。目撃情報を確認し、クマのいるところには近づかないよう呼び掛けています。こうした中、政府は5月19日、クマ被害対策に関する関係閣僚会議を開きました。木原稔官房長官「専門家からは、昨年秋の大量出没時に捕獲できなかった個体が、市街地周辺に残存している可能性が指摘されるなど、さらなる対応の強化が必要な状況となっている」。関係閣僚会議ではことし3月に策定した被害対策ロードマップに基づき、クマ出没への注意喚起など対策を徹底する方針を確認しました。政府は今後、児童や生徒が通学時にクマに遭遇しないよう動画などで情報発信を行うということです。
(覆いかぶさるヒグマ、何度も顔殴り撃退:北海道)
17日午前6時半ごろ、士別市多寄町の天塩川近くの茂みで、山菜採りをしていた同市西4の4、アルバイト従業員鹿又保夫さん(78)がヒグマに襲われた。鹿又さんは素手でクマの顔を殴って抵抗し、クマは逃走。鹿又さんにけがはなかった。
(登山中にクマに襲われ重傷、ロシア国籍の30代男性が腕や頭などけが:東京)
17日正午ごろ、東京・奥多摩町で登山中の男性がクマに襲われました。男性は病院に搬送されましたが重傷だということです。警視庁や東京消防庁によりますと、きょう午後0時10分ごろ、奥多摩町の六ツ石山で登山をしていたロシア国籍の30代の男性がクマに襲われました。男性は腕や頭などをけがしていて、消防のヘリコプターで病院に搬送されましたが重傷だということです。クマはその後、現場から逃走していて、体長などの特徴はわかっていません。奥多摩町ではクマの捕獲用の檻を設置し、警視庁と警戒にあたっていて、「登山する際は熊鈴やラジオを携行してほしい」と呼びかけています。
(民家の雑木林に現れたクマ緊急銃猟:宮城)
宮城県大崎市で19日、初めてクマの緊急銃猟が行われました。大崎市によりますと19日午前7時頃、大崎市古川新田でクマの目撃情報が相次ぎました。その後、民家敷地内の雑木林の中から物音がしたため、周辺に屋内避難を呼びかけました。しばらくして雑木林からクマが姿を現し、フェンスの上り下りをはじめました。市は、ワナの設置を試みまあしたが雑木林の中の視界が悪く、クマの位置が定かでないため、危険と判断し、午前11時頃に、市の鳥獣被害対策実施隊が2発発砲し、駆除されたということです。クマは体長110㎝、体重45kgの4歳のオスと推定されています。緊急銃猟は宮城県内で4例目、大崎市では初めてです。大崎市の中島源陽市長は「関係機関と密に連携し、初の緊急銃猟を安全に実施できて安堵している」とコメントしています。
(東北森林管理局、今年度から「クマ被害対策パッケージ」)
東北森林管理局は今年度、クマ被害の防止対策を強化するため、民家などに接する国有林に「緩衝林帯」の整備や箱わなの設置手続きの簡素化を検討するなどとした対策を発表しました。東北森林管理局は福島県を除く東北の5つの県を管轄していて、昨年度、5県でクマによる人身被害の件数が全国のおよそ6割を占めたということです。こうしたことなどから東北森林管理局では今年度から「クマ被害対策パッケージ」として民家や公道などに接する国有林では、使わない樹木の伐採や下刈りなどを行ってクマが隠れにくい環境を整備していくとしています。具体的には、ことしの6月から8月に仙北市角館町の武家屋敷近くの国有林での実施が決まっているといいます。また、国有林に箱わなを設置する場合、東北森林管理局への事前申請を不要とするなど手続きの簡素化を検討していくとしています。このほか、市町村の要請に基づいて箱わなの設置や電気柵の設置場所として国有林を提供したり、クマのエサとなるどんぐりを確保するためナラ枯れ対策をしたりして対策を進めていくとしています。東北森林管理局は「市町村からの要望を踏まえつつ地域と連携をはかりながら対策を着実に進めたい」と話しています。
(クマは何頭いるのか、「想定内で最も悪いシナリオ」:秋田)
今月5日、秋田県内でも今年初めてクマによる人身被害が発生しました。県がツキノワグマ出没警報を発令してクマへの注意が呼びかけるなか、県民は再び日常生活での警戒を強いられています。ABSラジオのキャンペーン特集「クマを多角的に知る…ということ」。2回目のテーマは「秋田にクマは何頭いるのか」です。県内のクマの生息数の現状や長期的な視野での対策、日ごろの心構えなどについて、野生動物の管理に詳しい専門家に聞きました。5月11日からクマ被害に関するキャンペーン企画を5回シリーズでお届けする。2回目は野生動物の管理に詳しい、秋田県立大学生物資源科学部教授の星崎和彦さん。星崎: 「いつかこういう時が来るかもしれない」というふうには思っていましたので、今の状況はある程度想定内なんですけど、その「いつか来る」の「いつか」っていうのがもう来てしまったという意味では、想定内で最も悪いシナリオになっているかなっていう受け止めです。もう何年か後にはこうなるかもしれないよというつもりでしゃべっていたのが、2年後、4年後になったという、そんな感じが現在ですよね。川口: 酒井さんにも質問したくて。去年のあの出没、生活していてどういうふうに感じられたのか教えてもらっていいですか?酒井: 私、小学校に通っている娘育ててるんですけれども、娘の通っている小学校も朝、急遽休校になったり、あと学校だけじゃなく習い事先からも送り迎え対応を必ずしてくださいというふうになって、働きながらも家事もしながらで、それにプラスしてということで、自分自身のやっぱりクマといつ会うかわからないって恐怖もあり、なかなか大変でしたね。川口:里に出るクマと違って、町なかに出るクマって、住民の生活とか行動にすごい影響を及ぼすということで、ちょっとこの辺コメントいただいてもいいですか。星崎:昨今の状況は、こんなところにクマがいてはいけないところに出てるわけです。 で、そういう場所に住んでらっしゃる方は、クマがいること自体が怖い。なので、郊外の人々と市街地中心街、ダウンタウンの人々とで受け止め方がとその対応が全然違うんだろうというふうにいま考えるようになりました。酒井:そのクマ対策の根拠となるのが推定生息数とのことなんです。最新の推定生息数は3,900頭と発表されていますが、この調査にも携わっているのが星崎さんです。 どういう調査方法なんでしょうか、教えてください。星崎:以前の実際に見た数、直接的な目視確認による推定法から、カメラトラップっていう方法に変えたのが十年ぐらい前の調査です。カメラトラップというのはですね、あのセンサーカメラ、赤外線でスイッチが入るカメラを置いておきまして、それで動物が映ると、その頻度から生息数の推定をするという方法です。いろんな計算の方法があるんですけど、クマの場合はツキノワグマの名前の由来になっている胸の斑紋ですね、これに個体差があって、これが年齢とともに変わったりしないということが分かっていましたので、それをうまく撮影すると、特定の個体がどこの場所で何回現れたという記録になります。ここから個体数を推定すると、結構確立した方法の計算が可能になります。最近の進歩は、計算をするときにいるんだけれど、見つかってない個体も当然いるでしょうという前提を織り込んで、撮影した写真データになるのには、推定どのくらいいると妥当なのかっていう逆算をするっていうことが可能になりました。酒井:最新の推定生息数3,900頭という数字は、市街地にまで押し寄せた去年のクマの出没状況からすると、私自身としては意外と少ないなという印象を持ったんですけれども、いかがでしょうか。星崎: そうですね。 私ももうちょっと個体数がいると出ても不思議ではないなというふうには思っています。 この辺はかなり精度よく推定できるようになったとはいえ、まだまだ改善の余地はいっぱいある一方で去年の調査を始める前に2,500~2,600頭ぐらいを駆除していましたので、その効果が個体数に反映しているっていうのも考えられるので。 何とも言えないところですね。もう少しいてもいいんじゃないかなと私自身は思っています。酒井: さて、星崎さんの本当の専門分野というのが森林生態学とお聞きしています。研究テーマとしては、森林の成り立ちや移り変わりの調査研究で、その立場としてお聞きしたいんですけれども、温暖化だったり、ナラ枯れなどが広がって、そのことがクマへの影響を指摘する声もありますよね。 いかがでしょうか。星崎:こういう温暖化の影響というのはですね、年々暑くなっていくとかいうようなものではなくて、暑くなったり、それほどでもない年があったりっていうのを繰り返しながら、十年前とかよりは確実に暑くなってるよねっていう、そういうものですよね。温暖化の影響をちゃんと短期間で検出するっていうのはそもそも難しいことなので、なかなか証拠は出しにくいんですね。ただここ数十年ぐらいはすごく3月、4月が極端にあったかい年というのが何度もあるんですよね。ですので、冬眠明けが早くなってるってことは何かあっていいのかなと思ってます。ナラ枯れについては、これもデータでちゃんと証明できないんですけど、まあナラ枯れが発生すると、その木にはドングリ(ナラの実)は絶対なりませんから、ドングリ(ナラの実)を食べたいクマにとっては餌源がなくなったっていうことなので、影響がないわけないですよねっていう、そういう言い方になってしまうんですけど、何かしらナラ枯れがクマの食物、食べ物の環境に悪影響を及ぼしているのは間違いないと思います。酒井:そしてエサの話もありましたが、クマの主なエサとされているブナの実は今年は豊作と言われているんですよね。実際に森の様子はどうでしょうか。星崎:私、全県くまなく見ているわけではないんですけど、この4月、5月で何か所かに行った感じだと、確かにかなりのブナの花が見られましたので、なんか実になりそうだなっていう感覚を今持っています。川口: このブナの豊凶がクマの出没に影響しているってよく言われていて。 で、去年も凶作だったし、23年はブナ以外もいろんなものがなくて、ああいう事態になったわけですけども、豊作なら一見その人里に出てこないので安心だと思われるんでしょうけど、ここ最近その間隔がすごい短くなっていて、すぐ凶作が来ちゃうと。そうなると、その栄養状態がいい今年であればですね、冬の間、ベビーラッシュが起きて、次の年、来年はエサがなくて出てきちゃうという、その去年と同じような状況が起こりかねないと思われるのですけども、星崎さんはどういうふうに見てらっしゃいますか?星崎:全く同じように心配してます。豊作が訪れた翌年にエサが全然ない凶作になるっていうのは、これは昔からブナはそういう木の実のなり方をする樹種ですので、それ自体は想定内、クマの方も想定内と言っていい現状なんです。ただ、大豊作が頻繁に訪れるようになってきてるっていう感覚がありまして。そうすると大豊作の後は大凶作になるっていうのが分かっていますから、こんなことが起きていると。今年のなり具合で大豊作になるかどうかは、まだちょっともう少し観察を続けないとわからない季節でして、もし大豊作になったら、今川口さんおっしゃったようなことは心配しなきゃいけないですね。川口: 基本的にこう出てきちゃうもんで、駆除とかしてる中でクマの頭数の回復のスピード。 今先生おっしゃったように、大豊作であればですよ、栄養状態いいもんで、ベビーラッシュってものが起きて、すぐ回復しちゃうっていうことも、これなんとなく思ったんですけど、どんなもんですかね。星崎:なんかそういうことが起きてるのかなというのが、2020~2005年という流れでたくさん出没が続いてるっていうことが、今おっしゃったようなことが本当に起きてるかなと思わせる現象だなと思ってます。クマの子供があまり産まれないようにする、ベビーラッシュを避けるようにするっていうことは人間には無理なので、クマが入ってこなくするような対策しかできないですよね。酒井:その対策についてです。 去年までの大量出没を経て、国はクマを保護から頭数管理へと方針を変えました。 ロードマップも示して人身事故を防ごうとしています。また先日事故が起きてしまいましたが、秋田県も人の生活圏での事故ゼロを目標に対策を進めるとしています。ただ、面積が全国6位という広さを持つ秋田県で、多くのクマがいるこの現状では対策がちゃんとできるのか、疑問を持ってしまう方も多くいらっしゃると思います。 対策についていかがでしょうか?星崎:私もこの面積で、このクマの生息状況で、この出没場所の広さで、特定の人だけにクマ対策を依存するっていう形を続けることは、実現性という意味で難しいんじゃないかっていう懸念は持っています。逆に住民でもできる何かっていうようなことを見つけ出す、考え出すことで、具体的にこれといったものが今まだないので、なかなか歯切れのいいお答えができないんですけれども。人のにぎわいがあって、クマにとってあっちは人間の世界、社会だって思わせるような対策を普通に立ててやっていると、結果的にクマ対策になるっていうような、街づくり的な対策でクマを遠ざけるっていうことだったら、何かできることあるんじゃないかなっていうふうにおぼろげに思っているところです。川口:先生はその前から人の気配が重要だってお話されていて。今秋田で起きていることって、人がどんどん後退していってクマが出てきていると。星崎:はい、原因はそれだと思います。川口:そうですよね。人口減少に関わることだったり、高齢化だったり、そういう中でどうやってその人の気配を出していくかっていうことをおっしゃってるわけですよね。酒井:例えば地域でイベントを活性化させるとか、そういったことですか?星崎:最初におっしゃっていたクマが出てるので怖いから「いろんなことを自粛しましょう」「やめましょう」っていうのは・・・。典型的なのが秋田だと鍋っこ遠足があるじゃないですか。 鍋っこ遠足は野に出て行って、みんなでお昼ご飯を食べてわいわいやるっていうイベントだと思うんですが、そういうのが毎月のように、毎週のようにあちこちで開かれていると、にぎわいが取り戻せるわけですよね。なので、積極的にそういうのをやる方が長期的なクマ対策にはなるんです。短期的にそれで安全を確保できるかどうかっていうところは見極めが大事ですけど、自粛ばかり続けていると、そういう長期的な対策がすごく手薄になってしまいます。川口:去年とか23年の秋田を見ていると、そこのあんばいがすごい難しくて。安全を取ると本当に人気がなくなっちゃう。で、川反なんかもね、人が通らなかったりとかってなっちゃって。なんかそれが、だから「正しく恐れる」っていうところの難しさ。だからコロナとすごい似てるなと思っていて。星崎:そう思います。マンションの駐車場にクマがいるかもしれないとか、郊外の住宅でドアを開けると目の前にクマがいる、クマがいると思うと出れないとかいうようなのは、例えば人感センサーライトとかをあちこちに張り巡らせるだけで、なんかライトがつけば動物いるかもねっていう想像がつくじゃないですか。真っ暗なところに真っ黒な生き物がいるから気がつかないんですけど、明かりがあれば何かうずくまってる、いる、クマかもっていうのが遠くで私たちは気づければ、その鉢合わせして引っかかれる事故っていうのはかなり減らせると思います。目撃は減りませんけど、人身被害を減らすことはできると思うんです。ライトをつけるぐらいだったら本当にお金だけの問題で、市民でも皆さんできるので、あとはその費用を誰がどうやって捻出するかっていうだけの話になると思うんですよ。自動ドアも、人間なら開けられるけど、クマには開けにくいような自動ドアをちょっとしたアイデアで作ることができると思っていまして。 ボタンを押すことで開く自動ドアのボタンをドアじゃないところの壁に貼り付ければ、建物の入館証とかをかざすような形で、壁の入館証のところをカードをかざすとドアが開くっていうようなものを全ての自動ドアに導入すれば、人間はちょっと手を横に出せば開くけど、クマはそこまで気がつかないので、ドアにベタって張り付いても開いちゃうことはないので。っていうようなことは、アイデアだけでなんとかなるんじゃないかなっていうふうに思います。川口:具体的に教えていただいてありがとうございます。酒井: 今後も星崎さんは様々な観点からこのクマに関して研究されていて、そして私たちも何かアイデアでできることがありそうだなというのが感じられました。星崎:はい。 社会の全体の問題になってきていると思いますから、皆さんが自分事と考えていただいて、例えばこんなことはどうなんだろうっていうのをいろんなところにお寄せいただきたいなと思うんですね。アイデアというのは出すだけならタダですから、ダメもとでいろんなアイデアを集める場所を作れば、使えるアイデアがその中にいくつか見つかるっていうふうに、いつも普段から私は思っているので、ぜひですね、そこら辺は皆さんと一緒に考えていきたいなと思います。
(切り札のはずなのに「過去最低」、ヒグマ捕獲対策の現状:北海道)
市街地でヒグマの出没が相次ぐ北海道で2023年から導入されている「春期管理捕獲」について、26年は4月末時点で1市町村あたりの捕獲頭数が約0・2頭(25年は約0・4頭)と、過去最低となっている。春期管理捕獲は冬眠明け直後のヒグマを山から下りてくる前に捕らえるものだが、26年は思うような成果が上げられていない。道によると、4月末までの春期管理捕獲の成果は12頭。同時期の過去3年の捕獲頭数は、23年14頭▽24年12頭▽25年19頭――と、一見するとほぼ横ばいのようにも思える。しかし、道は26年から国の交付金をもとに春期管理捕獲を実施する市町村への支援を強化している。4月末までに春期管理捕獲を実施した自治体は全179市町村中66市町村で、25年の47市町村から大幅に増加した。捕獲頭数の伸びが、春期管理捕獲を実施する市町村数の増加に追いついていないのだ。
(「クマ出没警報」の発令を継続:宮城)
県では、令和8年4月19日(日曜日)から、県内全域に「クマ出没警報」を発令しておりましたが、依然、目撃等件数が高い水準にあること等から、警報発令を同年6月18日(木曜日)まで継続いたします。県民の皆様には、引き続き人身被害防止のための一層の警戒をお願いいたします。
(青森市内『ほぼ全域』でクマ情報:青森)
週末から18日午後5時まで、青森市内では184件のクマに関する情報が寄せられています。通報場所は市内のほぼ全域です。青森市の佃小学校の近くでは、けさまでに2件、いずれも2頭のクマの目撃がありました。学校では児童の安全を確保するため、登下校は原則、保護者による送迎としました。また校内への出入り口は1か所に制限し、校庭での活動はしない方針です。あす以降の対応はクマの出没状況などを踏まえ対策を検討するとしています。今月23日に控えている運動会は、屋外で実施する方針です。青森市教育委員会によりますと、きょう市内33の小学校と、運動会の振替休日ではない中学校の3校すべてで保護者による送迎などの対策をとったということです。
(くまログ」で不正確な投稿相次ぐ:青森)
クマの出没情報をリアルタイムで更新する青森県の「くまログあおもり」で、不正確な情報に基づく投稿が相次いでいることがわかった。青森市などによると、目撃したクマの頭数を「300」とする投稿があったほか、「ヒグマが線路上で乱闘」「熊が隊列を作って行進」といった趣旨のものも確認したという。くまログは県が4月に運用を始めた。誰でも、クマを目撃した日時や場所のほか、クマの頭数などを投稿でき、その内容はすぐに公開される。宮下宗一郎知事は18日、自身のX(旧ツイッター)で「ニセやウソの投稿は絶対にしないでください。投稿ログについて、個人情報は保護しながらも管理している。県民協働の善意のシステムですのでよろしくお願いします」などと呼びかけた。青森市では、くまログの投稿を受けて職員が現場を確認している。西秀記市長は18日、「悪質なものには毅然(きぜん)と対応する必要がある」と話した。また青森市はこの日、クマなどを目撃した際の24時間対応専用ダイヤル(017・718・1592)を19日午後1時に開設すると発表した。
(人を襲うヒグマの4割が「仕留め損ないの個体」:北海道)
先月末、北海道でハンターのグループが、撃ったヒグマからの反撃に遭い、1人が大けがを負った。クマの脅威を示すとともに、狩猟者でも銃による駆除が難しいことを示した事故だが、問題の本質は「弾が当たるか当たらないか」だけではない。専門家が繰り返し訴えるのは「即時無力化」というキーワードだ。「不用意な銃撃は、リスクを『可能性』から『確実性』へと増大させる」。こう警告するのは、岐阜大学名誉教授で野生鳥獣の保護管理を専門とする鈴木正嗣氏だ。鈴木氏は環境省の鳥獣プロデータバンクに登録されるコーディネーターとして、銃器を用いる捕獲手技や体制整備について行政等への助言を続けてきた。そうした中で、同氏が強調するのが「即時無力化」だ。文字通り、「即時」にクマを「無力」にすることで、「命中した『地点』で動きを止め、逃亡もしくは反撃のリスクを可能な限り抑制することが目的」だ。単に「クマの体のどこかに弾を当て、最終的には死亡させること」とは一線を画す。この考え方は、環境省が今年4月に改訂した「緊急銃猟ガイドライン」の中にも盛り込まれている。その107ページには、「クマを即時に無力化させるためには、…」という記述があり、着弾部位と威力の両面からの具体的な考え方が明記された。クマ対策における銃撃でなぜ、「即時無力化」が重要なのか。その理由は明確だ。ヒグマが人の日常生活圏に出没した場合、確かに人の生命や身体に危害を及ぼす「おそれ(可能性)」がある。しかし、仕留め損なって逃走させた個体――いわゆる「手負いグマ(半矢)」の発生は、危険の性質を「おそれ(可能性)」から「確実性」へ変えかねないためだ。北海道庁環境生活部環境局自然環境課が作成した「ヒグマ捕獲テキスト」も、この点を明確に記している。「弾が命中したにもかかわらず逃げたヒグマのことを『半矢』あるいは『手負い』と言います。半矢となったヒグマは、危険を招く恐れがあるので、本来は、半矢のヒグマを出さないことが理想です」。手負いグマが逃走した場合に起きる影響を鈴木氏は次のように整理する。森林内や藪など見通しのきかない場所に逃げ込むため、生きているのか死んだのかが分からなくなる、逃げ込んだクマの捜索には反撃のリスクを伴い、捕獲従事者や行政職員等が危険にさらされる、発見できなければ、生き延びて逃亡したクマが、どこかで別の人と遭遇する恐れがある。実際、北海道でのヒグマによる人身事故の約4割は、こうした半矢の逆襲によるものだという。ヒグマ捕獲テキストに掲載された平成元年から17年度の人身事故一覧を見ると、狩猟者が関係する事故15件のほとんどが「半矢の追跡に失敗して反撃される」か「死亡を確認しないままヒグマに近づいて反撃される」ケースとなっている。では、即時無力化を達成するにはなにが必要か。当然、狙い撃つ部位は重要だ。前述のヒグマ捕獲テキストには、ヒグマの急所として「脳や脊髄などの中枢神経」と「胸部(心臓、肺周辺)」の二か所が示されている。捕獲熟練者の間では「アバラ3枚目」が急所とも言われる。しかし鈴木氏は、国内外の資料やテキストも踏まえ、胸部への着弾だけでは即時無力化が達成できない場合があることを指摘する。「胸部に着弾してもヒグマはすぐには止まらない。60秒ほどは走ることができる。その60秒は、近くの藪などに逃げ込んで見えなくなるのに十分な時間とされます」。そこで重要なターゲットとなるのが、上腕骨だ。「背骨や首の骨は人間の拳程度の太さで、数センチずれただけで致命傷にならないこともある。狙いやすさと即時無力化の確実性を考えると、心臓や肺、太い血管などが存在する胸部を基本としつつ、運動能力に直結する上腕骨の破砕も意識した発砲が求められる」と鈴木氏は説明する。緊急銃猟ガイドラインも「急所である頭頸部(脳や脊髄)や胸部(肺や心臓)を狙うのが望ましい」としつつ、「胸部(肺や心臓)は頭頸部よりも命中させやすいが、クマが即倒せずに短時間であっても逃走もしくは反撃を行う可能性があるので、そのリスクも考慮する必要がある」と明記している。ただし、射撃技術の向上だけでは完結しない。しかるべき装備の標準化、公的な訓練体制の確立、そして状況によっては「撃たない判断」をも可能にするだけの準備と余裕がなければ、銃によるクマ駆除の遂行には不十分と言わざるを得ない。逆にいえば、これらすべてが揃って初めて、「即時無力化」という理想に近づくことができる。鈴木氏が補足する。「狩猟、特に巻き狩りでの発砲は、じっくり狙い狙撃する状況とはしばしば異なります。動く個体を追って撃つ習慣が身についていると、人の日常生活圏での緊急対応には向かないのです。たとえばヒグマ捕獲テキストには『逃げるクマは撃たない』という熟練者の証言が複数記されています。『息を整えて立木などに依託(支えてもらう)して撃つ』というような『慎重な狙い』が、熟練者が共通して語る鉄則です。これは『動きのある個体であっても、チャンスと見込みがあれば撃つ』という巻き狩りの習慣とは根本的に異なる発想です。趣味の狩猟を通じて身につけた技能は、緊急銃猟で求められる技術とは合致しないかもしれません。その観点からも、緊急銃猟ガイドラインでは、『実際に銃器により鳥獣を捕獲する者』を捕獲者と呼び、狩猟者やハンターという言葉は用いていないのです」市街地にクマが出没したら、ハンターが駆けつけ、緊急銃猟により駆除する――ここまでのプロセスで思考停止していると、クマ問題は取り返しがつかない状況へ進んでいきかねないと鈴木氏は危機感をあらわにする。なにが問題なのか。鈴木氏が訴える。「現状は全国的に、クマ類の捕獲の経験が不足しているハンターが、クマ類の捕獲には必ずしも適さない持ち合わせの装備を使い、バラバラな発想のまま、応急的に取り組んでいる状態です。国内にも、シカやイノシシを対象とする一般的な銃ではなく、より重量のある弾丸を発射できる口径を採用する方針が既にあるのです。解決の方向性としては、系統的カリキュラムに基づき、汎用性と実効性を備えた公的な捕獲者教育システムの迅速な確立・実施が求められます。狩猟免許は比較的容易に取得できるものであり、それを持っているだけでは即戦力にはなりません。いま流行の『ガバメントハンター』についても同じことが言えます。緊急銃猟ガイドラインも『人の日常生活圏に出没したクマ等の対応は人の生命・身体に関わる公共の安全に必要な行為であり、本来ならば公的な存在により対応されるような性質を有する』と明記しているように、従来の私人による対応体制から早急に脱することが求められます」。鈴木氏はさらに、警察官が銃を用いてクマを駆除する場合の装備の不足を指摘する。警察庁はライフル銃を持つ機動隊によるクマ駆除に乗り出す方針を決め、東北6県と北海道の警察を念頭に訓練などの準備を急ぐという。鈴木氏はこの動向を歓迎しつつも、装備の選定に警鐘を鳴らす。「もし対人目的で装備されているライフル銃が流用されるのであれば、弾頭の重量不足のみならず、構造的にも必要とされる貫通力(侵徹力)を期待できないかもしれません」。現状の装備のままでは即時無力化には不足する可能性があるという。警察官の拳銃についても同様の問題がある。クマ対策を想定した拳銃の選定には、海外では「4-3-1」と呼ばれる最低基準が提唱されている。弾頭の直径が0.4インチ(約10.2mm)、弾頭重量が300グレイン(約19.4グラム)、初速が秒速1000フィート(304.8メートル)を超えるという基準だ。現在の警察官の標準装備はこの水準に達しておらず、自己防衛としてもクマへの有効性は限定的とされる。警察には系統的なトレーニングを積む体制があり、指揮命令系統も明確です。適切な装備と訓練を備えれば、民間ハンターよりもはるかに早く即時無力化の担い手として機能できると思います。しかし、懸念されるのは、装備をも含めた包括的対応の発想が十分に浸透していない可能性です」。緊急銃猟ガイドラインには、人の日常生活圏でのクマ対応は「本来ならば公的な存在により対応されるような性質」と記されている。警察官がその担い手となるためには、「即時無力化」という概念を軸に、装備・訓練・指揮命令系統を一体的に整備することが不可欠というのが、鈴木氏の提言だ。クマ問題はいまや、ハンターと行政の問題を超え、公共安全の根幹に関わる社会課題となっている。その実現には、たとえば銃によるクマ対策だけをとっても、有効に機能させるためには上述のように相当な知見や経験、技量が求められる。取り返しがつかなくなるまでの猶予は想像以上に切迫している。
(覆いかぶさるクマに"鼻パンチ"か、78歳男性が語る生還劇:北海道)
北海道士別市の山の中でヒグマに遭遇し、撃退した78歳の男性が緊迫の状況を語りました。ヒグマを撃退したのは、士別市の鹿又保夫さん(78)です。鹿又さんは、17日、士別市の林道脇でウドを採っていたところ、5メートルほどの至近距離でヒグマに遭遇しました。鹿又さんは、驚いて後ずさりした際に転倒し、ヒグマは鹿又さんに覆いかぶさって来たということです。足をバタつかせたり、拳を振り回すなどしたところ、拳がヒグマの鼻に直撃するなどして、ヒグマは逃げて行ったということです。鹿又さんが、ヒグマと格闘した時の状況を語りました。―――クマに鉢合わせしたとき、どんな状況だったんですか。鹿又保夫さん(78):道路脇でウドを採っていたんです。最近は、この辺でも大量にウドが採れるんで、朝様子見に行ったんですよ。結構ウドがいっぱい生えてて、それを採ってUターンして帰ってきて、最後に採ったものを車に積もうと思って見たら、道路の向こう側にヒグマがいたんですよ。それで車は、10mくらいしか離れてないところに車を止めてたんです。でも見たら、ヒグマのほうがはるかに近い、半分くらいしか距離がないわけですよ。ヒグマがその道路のすぐ脇に、向こうからの草のほうに、こうやって四つんばいで、こうやって立ってて…目の前にヒグマ、いるわけです。そっからちょっとヒグマ動かなかったですよね。それで、これじゃ逃げる場所もないなと思って、大きな声出したら、ヒグマが向かってきたんですよ。それで、そのときに、ヒグマが前足を振りかざしてくるんですよ。要するに威嚇ですね。それで、車にも帰れるわけないしって、下がったときに、草に引っかかって、私がひっくり返ったんです。そしたらヒグマがそこに覆いかぶさるようにかかってきた。鹿又さんが当時の状況を再現してくれました。鹿又保夫さん(78):逃げる場所がないから、下がろうと思ったら、後ろが丘陵地になってるから、引っかかって後ろバターンってこんな感じ、こんな感じでバターンって、こうやって私がひっくり返ったんですよ。それでヒグマがグワーッと覆いかぶさってきた。そして、目の前で口が開いて噛もうとしてきた。それで、足をバタバタさせて、拳を振ったんですよ。そうすると、ヒグマのちょうど鼻に当たったんです、拳が。まあ腹も蹴ってたんだけど。それで、逃げていってくれたから、こうやって帰ってこれたけど。ほとんどもう命はないと思ってました、だから。もう終わったなと思ってました。今でも、山菜採り40年以上もやってるから、ヒグマなんか何回も見てるんです、山で。ヒグマのフンなんか山にいたらいつも、いっつも見てるんですよ。もうその山歩きばっかりしてるから、ヒグマのフンだとかは慣れてるし、実際にはヒグマを何回も見てるけど、向かってこられたのは初めてですよ。びっくりしました。―――襲われた瞬間はどう思いましたか?鹿又保夫さん(78):襲われた瞬間はもうだめだと。もうヒグマに殺されるんだと思いましたね。殺されないでも、まあ、とりあえず車はすぐ近くにあるから…。―――本当にたまたまクマの鼻に、拳が当たったんですか?鹿又保夫さん(78):そうです。たまたまというか、何回か顔を叩いてるかもしれないけど、足もバタバタして蹴って。ヒグマが噛もうとしていた。要するに、ヒグマの顔が、口がここにあったんです。たまたまひっくり返って寝そべってたから、前足も届かなかったかもしれない。不幸中の幸いで、生還できたかもしれない。いや本当にね、ヒグマはいつも怖いけども、襲ってこられたことは今まで一回もなかったんで。ただ1人で山歩きをすると、崖から滑り落ちるとか、転がって、たとえば心臓発作だとか、ヒグマよりそっちのほうが私は怖いっていつも人に言ってたんですよ。自分で動けなくなったらそこで山で死んでしまう。今回なんか、ただの道路の脇にヒグマが出てきた…信じられないですよ。―――匂いとか、兆候はなかったんですか。鹿又保夫さん(78):全然わからなかった。たまに山行くと、ものすごい獣の匂いがするときある。それでもそんなときは牛の堆肥のような匂いですね、風向きによって、してくることはある。今回はなんもないですよ。足音だとか何もそんなのもない。ウドを抱えて車に戻ろうとしたら、もう目の前にヒグマがいたわけですよ。そう、本当にそこですよ。ヒグマがいて、こうやって立ってた。―――ヒグマは、立ち上がらなかったんですか?鹿又保夫さん(78):立ち上がらないです。そして、その、逃げ場所もないから、逃げたら後ろから襲われるから、そんなのよく聞いてるから。それで、「わーっ」て大きい声出したんですよ。そしたらヒグマがトトトトトトってやってきた、前足を振って威嚇しながら。で、私が後ろに下がったときに、倒れたもんだから、こういうふうに、上、覆いかぶさられる格好になった。―――じゃあ引っかくより、噛もうと思ったわけですね。鹿又保夫さん(78):前足で攻撃されていたら、私帰ってきてませんよ。まあ噛まれても一緒だけど。噛もうとしてるから、足をばたばたさせて蹴って、ヒグマの顔がここにあるわけです。たまたま、拳を振り回した時に、鼻の頭に当たったんだね。それでヒグマ逃げていってくれたから、私は帰ってきました。―――当たった瞬間って、ヒグマはどんな顔してました?鹿又保夫さん(78):いや、そんなの全然、記憶にないです。実際には、本当に鼻の頭叩いたんだから、何で叩いたか、はっきりとはわかんないです。もうめちゃくちゃ、私、手足を動かしてましたから、殺されると思って。―――もう大変な経験というか、本当不幸中の幸いでしたね。鹿又保夫さん(78):本当ですよ、本当です。私も、だから、40年以上も山菜採りをやっていて、ヒグマも何回も見ている。ヒグマのフンも見てるけど、襲われたこと自体が初めてだから、恐怖というか…これ「ヒグマにやられて死ぬんだな」と一瞬思いました。―――ヒグマ対策の準備も必要ですね。鹿又保夫さん(78):いつも準備万端なんですよ。爆竹持ったり…たまたまその道路脇でウド採りしてたわけだから、リュックには、鈴を4~5つも付けているんです。爆竹もロケット花火も持ってるんですよ。ヒグマ対策用に、鉄工所で作ってもらった道具も持っています。でも、爆竹だとかは、山で今、火事が多いから使えないんです。それを使わないために、そのクマ避けの音が出るグッズだとかをいつもポケットに入れて歩いてる。鹿又保夫さん(78):これは、「ヒグマよけホーン」。山に入った瞬間からこれ鳴らしたりすればいいんだけど。途中でも鳴らせばいいんだけど。ポケットに入っているんですけど、でも、ヒグマがそこにいて、わーっと向かってきて、ポケットから出して鳴らす余裕なんかあるわけないですよ。――やっぱり1人ではなく、2人以上で行く必要も?鹿又保夫さん(78):そうですね。ただ、私が思うのは、相棒を連れて行くと、スピードが合わなかったりで、結局は1人で歩く格好になるんだけど、1人で歩いて、その事故に遭ったときには、自分が帰ってこられなくなる。だから、連絡する人が必要だと、それはつくづく感じましたね。ギョウジャニンニク採りだと、ヒグマよりも、崖から転げ落ちたり、滑り落ちたり、動けなくなったり…それも怖いです。ヒグマに何回も会っていて、ヒグマも怖いけども、人間のその行動の範囲が広がるほど、危ない目に遭うと思う。―――気を付けることは?鹿又保夫さん(78):今は、山の中ではなくても、道路脇でも、民家の近くでもヒグマは出る。だから、ヒグマの生息地に行かないというのが一番いいのかもしれない。ヒグマに会う可能性が高いほうが多いかもしれない。鹿又さんは、今後、山菜採りはしばらく休むということです。
(新人ハンター向け狩猟スクール開講:兵庫)
有害鳥獣を駆除するハンターの高齢化が課題となる中、兵庫県豊岡市で17日、ベテランハンターが講師を務める「豊岡狩猟スクール」が開校した。新人や若手ハンターに、わな猟と銃猟の技術や知識を約1年かけて学んでもらう。新たな人材の確保につなげるのが狙いで、市と、猟友会員メンバーらで構成する「市有害鳥獣捕獲班」が初めて企画した。市は、シカやイノシシなどによる農作物被害対策として、同捕獲班(約100人)による駆除を実施している。しかし、捕獲班員の平均年齢は60歳代後半で高齢化が進んでいる。一方、近年はアウトドア志向の影響などもあって狩猟に関心を持つ若者も増えているといい、市と同捕獲班が連携し、狩猟スクールを開くことにした。対象は狩猟歴がおおむね3年未満の猟友会員で、今年度は20~60歳代の男女24人が受講する。同市役所で開校式があり、スクールの代表を務める同捕獲班の岩下省一班長(72)は「若い人が狩猟免許を取っても教わる人がおらず、1、2年でやめてしまうこともある」と指摘。その上で「組織立ててフォローする体制を作っていきたい」と語った。スクールは来年2月下旬まで計11回開くことにしている。シカやイノシシ、クマの生態に関する座学のほか、野生動物の通り道の見分け方やわなの設置方法、安全な仕留め方などを現地で学ぶ。また、複数で獲物を追い込む「巻き狩り」体験や無料通信アプリを使った情報交換の場も設け、若手ハンターへの技術継承を目指す。受講者で、昨年からわな猟を始めたという同市但東町のピーマン農家の男性(42)は「電気柵を設置していても突破するシカやイノシシがいて、作物の被害がひどい。野生動物とすみ分けができるよう学びたい」と話していた。
(AI活用しクマか判定:宮城)
市街地へのクマの出没が問題になっていることを受け、仙台市はクマ対策としてAI技術を活用した通信機能付きカメラを市内に設置しました。仙台市青葉区川内追廻では19日、クマの目撃情報が多い場所にAIカメラが取り付けられました。このAIカメラは。クマの行動範囲を把握することで、市街地への侵入を防ぐ対策に役立てようと設置されたものです。クマかどうかの判定を行い、クマと判断された場合は、仙台市や警察などにメール送信する通信機能が備えられています。仙台市環境共生課 藤田慈彦課長「AIカメラは必要に応じて順次増設し、まずは正確な情報を得て、適切な対応を経てクマが市街地に入らないというのを徹底していきたい」。仙台市では、広瀬川河川敷につながるクマの通り道と見ている場所など、合計9台のAIカメラを設置することにしています。
(緊急銃猟の訓練、市職員や猟友会など約50人が参加:長野)
長野市では、緊急銃猟の訓練が行われました。県内でもクマの目撃が相次いでいることからいざという時に備え、緊急銃猟までの流れを確認しました。長野市で行われた緊急銃猟の訓練。長野市内のショッピングセンター付近にクマ1頭が出没し、2階から発砲するという想定で行われました。長野市猟友会・島崎厚 会長:「いかにスピーディーに確認作業を行うか。緊急銃猟の可否を決めるという形において、時間との闘いになると思います。獣にとって区割りは関係ないので他の市町村との越境があったりすると他の市町村と連携した訓練が必要」。緊急銃猟は、人の生活圏にクマやイノシシなどが出没した場合に、安全が確保されているなどの条件を満たせば、自治体の判断で猟銃での捕獲ができる制度です。県内ではこれまでに実施されたケースはありませんが、全国では1月から5月18日までに「12件」の緊急銃猟が行われています。19日の訓練には長野市の職員や猟友会など約50人が参加。制度の座学、机上訓練、実地訓練の3つが行われ、緊急銃猟を行うまでの流れなどを確認しました。県内でもクマの目撃は相次いでおり、1月から5月15日までに78件の目撃情報があり、県や市は、注意するよう呼び掛けています。長野市 森林いのしか対策課・神田峰雄 課長:「今後は各猟友会の方々とコミュニケーションを深めて訓練を実施していきたい。クマの生息地である山の方に入る場合には鈴をつけるなどのクマを避ける対策を」。
(竹伐採でクマ出没防ごう:富山)
里山の保全活動を行うNPO法人きんたろう倶楽部と富山森林管理署は16日、富山市稲代の大沢野国有林「風とせせらぎの森林」で竹の伐採を行った。同国有林は防風保安林となっており、同倶楽部と同管理署が2010年に協定を結び、毎年実施している。10人が参加し、敷地内の約0・3ヘクタールに生えている高さ8メートルほどの竹をなたやのこぎりを使って次々と切った。切り倒した竹は機械で粉砕し、林内に散布した。森林の防風機能の維持、向上のほか、林内の見通しが良くなることでクマが潜みにくくなり、出没の抑制も期待できるという。
(親子でビームライフルの腕前競う大会開催:秋田)
由利本荘市で、家族対抗のビームライフルの射撃大会が開かれ、参加した親子が力を合わせて優勝を目指しました。この大会はビームライフルの魅力を広く知ってもらおうと県立総合射撃場が開催しました。10メートル先にある的の中心に近いほど高得点となります。参加した8組の親子が優勝を目指し腕前を競いました。ビームライフルは実際の競技で使われたもの。その手触りも楽しみながら大人も子どもも真剣勝負です。見事優勝したのは秋田市から参加した親子です。父親「練習だと自分の方が(点)良かったんですけど本番に強いみたいですごいなと思って見てました」。娘「とてもうれしい気持ちです。またやりたいなと思います」。絆が深まる家族対抗でのビームライフル射撃大会は11月にも開催されます。
(猟銃や刃物で襲われ住民2人と警察官2人が犠牲、被告「自分はいいです」興味がない様子:長野)
長野県中野市で4人が殺害された事件から5月25日で2年。殺人の疑いなどで逮捕・起訴された青木政憲被告(33)は、今も一部の人を除き、接見が禁止されている。最近の被告の様子について担当弁護士は、「事件や裁判に関して興味がない様子」だとしている。裁判では刑事責任能力の有無が争点になりそうだ。2023年5月25日午後4時半ごろに発生した事件。日課のウォーキングをしていた70歳(当時)の女性と66歳(当時)の女性が男に刃物で襲われ死亡した。さらに、通報を受けて駆け付けた61歳(当時)と46歳(当時)の警察官2人も同じ男に猟銃やナイフで襲われ、死亡した。4人の殺人の疑いなどで逮捕されたのは青木政憲被告(33)。責任能力を調べる鑑定留置を経て、殺人の罪などで起訴されている。5月、接見した担当弁護士が最近の様子を明らかにした。9月に裁判が開かれることが固まり、裁判の練習をしようと伝えると、青木被告は「自分はいいです」と答え、事件や裁判に関して興味がない様子で、資料に目を通すこともないという。担当弁護士は定期的に本を差し入れていたが、バイクや車、自然などの写真がある雑誌を希望するという。被告の印象については「2年前と何も変わっていない。ただ年をとっただけ」としている。今後の裁判の予定について。現在、裁判の争点などを事前に絞り込む公判前整理手続きが行われていて、初公判は9月上旬に開かれる見通しだ。大きな争点となるのは青木被告の刑事責任能力だ。検察側は、責任能力の有無を調べる鑑定留置を実施した上で、被告を殺人の罪などで起訴した。弁護側も、起訴後に精神鑑定を実施している。弁護側は、4人を殺害した実行行為については争わない方針だが、責任能力の有無や程度については、裁判で争っていくものとみられる。本人の口から事件の真相が語られるかも注目される。
(公園のチューリップ荒らしはシカだった:北海道)
各地で見ごろを迎えている春の花、チューリップが受難だ。北海道釧路市の公園ではシカに食べられる被害が相次ぎ、関係者が頭を悩ませている。茎や葉が食いちぎられたチューリップ。釧路市鳥取の鳥取10号公園だ。2023年、花壇には色鮮やかなチューリップが咲き誇っていた。しかし2025年は、4月の芽が出るタイミングから千本のうち約9割が被害に。その原因は、シカだ。2023年度、釧路、根室、十勝の北海道東部地域で31万頭と推測され、食害は深刻だ。公園を管理する釧路市公園緑化協会によると、この公園でチューリップがシカに食べられるのは初めてだという。「去年までは無事に花をきれいに見ることができていたんですけど、今年はこれだけやられてしまってすごく残念です」(釧路市公園緑化協会 水口敏成さん)。花壇には発芽が遅かったチューリップだけがわずかに残されていた。「刈ったのかなと思いました。シカも必死なのかな」(釧路市民)。シカによるチューリップの被害は別の公園でも。「幣舞橋にほど近い幣舞公園でもチューリップがシカに食べられ、跡形もないです」。天使の像の周りを始め500本のチューリップが咲く幣舞公園。2025年はシカが完食し「全滅」してしまった。緑化協会によると、市内で300本以上チューリップを植えた公園は5か所あるが、そのうち2か所が被害に。残り2か所にはネットなどがあり被害がないことから、関係者は、今後柵を設置するか、別の花を植えるかなど対策を協議するとしている。
(「花の百名山」藤原岳を食害から守れ:三重)
鈴鹿山脈の北部に位置する三重、滋賀県境の藤原岳(標高1144メートル)は「花の百名山」の一座を誇る。その山で近年、ニホンジカの増加で希少な植物の食害などが進んでいるとして、地元の三重県いなべ市と京都産業大が、山頂付近で学術調査を新たに始めた。自然の多様な機能を社会資本と捉えて活用する「グリーンインフラ」の科学的裏付け(エビデンス)を得る取り組みだという。藤原岳には石灰岩地帯特有の希少な動植物が生息し、山頂周辺に、フクジュソウやセツブンソウなどが群生している。三重県側には太平洋セメント藤原工場の鉱山が広がり、調査には同社などの協力も得た。5月7、11日の2日間、鉱山内の道路を使って山頂付近まで防護ネットや支柱、赤外線カメラなどを運搬。さらに調査する3地点までドローンで運んだ。三つの調査地点に4メートル四方、高さ2メートルの防護エリアを3カ所ずつ、計9カ所設置した。一方、柵を設けない更地エリアも3カ所ずつ、計9カ所を指定し、すべてのエリアで生息する植生や生物、シカなどの動態を2027年11月まで調査する。調査を主導する京産大環境政策学研究室の西田貴明教授によると、カメラを用いた25年度の調査で、藤原岳の山頂では1平方キロに40頭以上のニホンジカを確認した。シカの食害などにさらされるエリアと防護エリアとの比較で、環境の劣化をモニタリングするという。いなべ市は14年、京産大と包括連携協定を締結し、地域活性化と人材育成に取り組む一方、22年にはグリーンインフラをキーワードに「いなべグリーンインフラ推進基本方針」も策定した。京産大は23年、内閣府が推進するグリーンインフラ研究プロジェクトに参画し、いなべ市をフィールドに自然環境の多様な機能の評価や、その管理活用の手法などについて研究、実践に取り組んでいる。
(『緊急銃猟実施隊』が発足:岐阜)
相次ぐクマの目撃情報を受け、岐阜県高山市でクマへの発砲を可能とする「緊急銃猟」を行うハンターチームが発足しました。18日、飛騨猟友会に所属する42人のハンターが、高山市から「緊急銃猟実施隊」として初めて任命されました。任期は1年で、クマが出没し人命に危険が及ぶ事態が起きた際に、ハンターたちは市や警察と連携しクマの駆除にあたります。高山市農政部の部長:「まずは市民の安全でございますので、その場合場合にあった対応の仕方を、丁寧に協議していきたい」。高山市内では、昨年度459件のクマの目撃情報があり、栗拾いをしていた70代の男性がクマに襲われる被害もありました。クマの目撃は今年度、5月17日までに20件あり、市は注意を呼び掛けています。
(市街地に出没した際の「緊急銃猟」訓練:山形)
全国的にクマの出没や被害が相次ぐ中、山形県村山市ではきょう、クマが市街地に出没した際に市町村長の判断で銃を使った対応ができる「緊急銃猟」の訓練が行われました。訓練では、村山市の運動広場でツキノワグマ1頭が確認されたとの想定で行われ、警察や猟友会、市の職員などおよそ30人が参加しました。緊急銃猟は街中で発砲するため、銃の弾が跳ね返る危険性がないかなど、クマだけではなく周囲の状況の確認が重要になります。村山市ではきょうも市役所の近くでクマが目撃されていて、備えの重要度は増しています。村山市市民環境課 石川毅 生活環境係長「迅速な人員の配置だと思う。朝だったり夕方だったり土日だったり、なかなか人の集まらないときでもクマは現れる。それに対応できる対応を今後も構築して、今回の課題を反映したもので進めていけたら」。市は訓練を基に迅速で安全な対応につなげたいとしています。
(ヒグマ対策の鍵はシカ?『シカを食べる上位種がクマ』:北海道)
花壇に残された幅13センチほどの穴。5月13日、札幌市手稲区前田の住宅の花壇で見つかった痕跡だ。市は現地調査の結果、クマの足跡ではないとした。しかし、油断はできない。この春、北海道内各地では300キロを超える巨大なヒグマの目撃が相次いでいる。さらに活動も活発になり、住宅近くでの目撃も増えている。5月12日には知床の斜里町で道路脇にいるクマに接近した車が、クマに後部バンパーを壊されるなど、接触の恐れが高まっている。札幌市は5月13日、2026年度初めてのヒグマ対策委員会を開催。さらに5月15日から家庭菜園用の電気柵の貸し出しの受付も始める。電気柵の能力はどんなものか。映像では、ワイヤーに触れたクマがすぐに逃げ出した。クマはワイヤーが安全かどうか鼻を使って確認する習性があり、その際、濡れた鼻に電気が流れて痛みを感じるのだという。今はまだ野菜や果樹の実りはない時期。ただ、札幌市のヒグマ防除隊の隊長・玉木康雄さんは、今からの対策が重要だという。その理由は「シカ」。「野生動物の中でもシカは草木類が大好きなので、それを食べにシカが入ってくる。最終的に何を意味するかというと、食物連鎖のピラミッドを考えれば分かるが、シカを食べる上位種がクマ。クマも最終的に呼び込んでしまう」(札幌市ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長)。ただ、電気柵の使い方には注意も必要だ。「例えば電圧が弱かったり、下草を刈ってないと電気柵自体が無効になってる可能性がある。管理が不適切ですと電気柵としての意味をなさない。設置するだけじゃなくて日々の保守管理もキッチリする」(札幌市ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長)。
(列車に「クマが衝突!」過去最多に:北海道)
JR北海道は2026年5月14日、クマやシカによる列車運行への影響件数に関するデータを公表しました。近年、線路付近にクマが出没し、列車の遅延や運休が発生するケースが増加しています。2025年度は、クマの発見・衝突件数が過去最多を記録しました。発生した76件のうち57件が衝突で、176件の輸送障害につながったといいます。2024年度はクマの発見・衝突件数ともに減少していましたが、2025年度は再び増加傾向となりました。直近でクマが出没した区間では、線路へ降りる際にハンターや専用機材の手配が必要となるため、運転再開までに時間を要するとしています。路線別では、クマの発見・衝突件数が最も多かったのは石勝線で14件発生。次いで石北線では9件発生しています。また、シカとの衝突件数も過去最多を更新し、2025年度は3478件発生。前年度から708件の増加となりました。こうした野生動物による列車運行への影響は、北海道内全体で増加しているとしています。
(クマ出没が増加、ハンターの育成が課題に:宮城)
宮城県がクマ出没警報の延長を決めるなど、クマの目撃情報は減る気配がありません。課題となっているのが、捕獲の最前線に立つハンターの育成です。宮城県猟友会に所属するハンターの数は、ピークだった1978年度は8755人でしたが、高齢化などで2013年度は1460人と大きく減りました。その後、シカやイノシシなどの被害が増えたことから、わな猟に取り組む若い農家が増え会員数は横ばいが続いています。ハンターのうちクマ対策に有効なライフル銃や散弾銃を扱える第1種銃猟免許を持っている人は、ピークの1978年度の8326人から2013年度には1245人まで減少し、その後も毎年十数人が引退し2026年3月末で1101人となっています。宮城県猟友会生駒純一会長「最近のクマは人を襲うんですよね。人の命まで奪うような状況だから、変わってきているんですよね。肉食になっているという感じですね」宮城県では2025年度、ツキノワグマの捕獲数が1990年度以降で最多の505頭に上りました。こうした中、県猟友会ではクマのハンターの高齢化が進んでいるということです。宮城県猟友会生駒純一会長「平均年齢が60歳も超してますし、歳のいっている人が結構の人数、大半を占めているような状況ですね。歳取ってくるとどうしても目が見えなくなるので。時期が来れば辞めざるを得ないと思っています」。ハンターの需要が高まっている中で、高齢化で減っているということでした。クマなどの野生動物は鳥獣保護法で守られていて、勝手に捕獲すると違法になります。捕獲するためには、狩猟免許が必要です。狩猟免許は都道府県が発行し、筆記試験や適性検査などが課されます。このうちクマの狩猟に使うライフル銃や散弾銃を扱うためには第1種銃猟免許が必要です。更に狩猟免許を取得しただけでは、銃を手にすることはできません。銃は非常に危険なので、銃刀法に基づいて警察に申請して銃砲所持許可を得なければなりません。芳賀銃砲火薬店芳賀祐紀店長「うちは基本的に所持免許を持っていないと鉄砲をお見せできないというような形になりますので、最低でも初心者講習会の合格が必要です」。仙台市青葉区で狩猟道具を取り扱う芳賀銃砲火薬店によりますと、銃本体でだいたい20万円から40万円、自宅で保管する場合は10万円ほどする金属製ロッカーの設置も義務付けられます。加えて試験の費用なども含めると、ハンターになるためには60万円から70万円が必要になるということす。実際に猟に出てクマを捕獲すると、1頭当たり数万円程度の報奨金が支払われます。ただ、芳賀さんはハンターを副業にするのは難しいと話します。芳賀銃砲火薬店芳賀祐紀店長「空いた時間に駆除してということは難しいのではないか。やはり雇用するなりのガバメントハンターとか、若い人たちが暮らしていけるような状況で、なおかつ駆除や狩猟を楽しめるような状況を作ってやらないとちょっと難しいのかなとは思います」。宮城県では、2026年度の狩猟免許試験を受ける人を対象とした養成講座を6月から開講する予定です。受講生には11月に始まる狩猟期間で猟友会のメンバーとして活動してもらう想定で、22日まで募集しているということです。
(有害鳥獣対策を学ぶ:鳥取)
湯梨浜町でシカによる農作物の食害が広がる中、同町田畑の湯梨浜学園の高校生3人が、有害鳥獣対策として捕獲活動に参加している。高齢化で担い手不足が続く猟友会の現場に若い力が加わり、期待の声が高まっている。
(市街地でクマ駆除「緊急銃猟」訓練:神奈川)
市街地にクマが現れた際に猟銃を使って駆除する「緊急銃猟」の訓練が相模原市緑区で行われました。この訓練は、「緊急銃猟」の制度が去年9月に施行されたことを受け相模原市が行ったものです。 訓練には相模原市のほか県警や神奈川県猟友会津久井支部のメンバーらおよそ30人が参加し、図を使ったシミュレーションを行いクマが出没したとの通報を受けてから猟銃を使用するまでの流れを確認しました。その後の実地訓練では安全な場所で猟友会のメンバーが使用する銃や弾丸の種類を確認し、銃を使用する際に着用する腕章を巻いてからクマ役に扮した人に近づきました。 そして、散弾銃を持った2人が緊急銃猟を行い、死んでいることを確認しました。神奈川県猟友会津久井支部 小坂義和支部長「なかなかいままではどういう対応をするかすぐに許可が下りなかった。 今回はクマの被害が非常に多いのでそれに対して早く対応できるので助かる」。相模原市緑区役所区政策課 井上和彦課長「今回さまざまな意見や安全を確認するためにそれぞれの役割を意識しながら訓練できた」。自治体と地元の猟友会が合同で緊急銃猟の訓練を行ったのは4月の秦野市に次いで県内で2回目です。
(渡良瀬遊水地周辺でイノシシ被害多発:栃木)
渡良瀬遊水地の周辺ではイノシシによる人身や農作物、堤防への被害が多発している。4月下旬には男性が襲われけがをし、農作物が食い荒らされたり河川堤防が掘り返されたりするケースも相次ぐ。2025年度の生息数こそ減少に転じたが、住民は「身の危険を感じる」と不安な日々を過ごし、より広域で連携した対策の強化を求める声が上がる。
(渡良瀬遊水地のイノシシ、25年度は940頭で初の減少:栃木)
2025年度に確認された渡良瀬遊水地のイノシシの生息数は前年度比104頭減の940頭で、近年生息数が急増していた中で初めて減少に転じたことが18日までに、渡良瀬遊水地連携捕獲協議会の調査で分かった。県は、同協議会と周辺市町が同年度に、目標を100頭超上回る計638頭を捕獲したことで効果があったとみる。ただ、生息数は依然として高止まりしている。県や同協議会は本年度、新たな捕獲手法の検証やわなの設置期間を延ばすなど、大幅な減少を目指して捕獲強化に取り組む考えだ。
(増え続ける個体数、ニホンジカ対策急務:福井)
県内の2024年度のニホンジカの推定生息数は10万4825頭(嶺北7万8609頭、嶺南2万6216頭)で、この10年間に嶺北地域で5万頭以上増えている。シカが森林のやぶを食い尽くす食害は嶺南を中心に見られるが、嶺北でシカの個体数が急増して被害範囲が拡大している恐れがある。
(大淀川を泳いだ「迷い鹿」捕獲作戦と、歪み始めた人間と野生動物との境界線:宮崎)
テレビ宮崎の榎木田朱美社長がアナウンサー時代に手掛けた取材とアーカイブ素材から、「今」につながる様々な出来事をひもとく特別企画。今回は2006年の宮崎市街地で「シカ出没」を捉えた衝撃のアーカイブ映像と共に、人間と野生動物との「境界線」について考えます。テレビ宮崎の榎木田朱美社長がアナウンサー時代に手掛けた取材とアーカイブ素材から、「今」につながる様々な出来事をひもとく特別企画。今回は2006年の宮崎市街地で「シカ出没」を捉えた衝撃のアーカイブ映像と共に、人間と野生動物との「境界線」について考えます。2006年9月13日、午前8時半ごろ。宮崎市大淀川の平和台大橋下流にある出水口公園近くで、散歩中の男性が「奇妙な動物」を発見しました。第一発見者:最初は、犬がいるんだな、放し飼いにしているんだな、と思っていたが、頭に角が出ていたのでシカだとわかった。普通の犬より大きいですね。もう速いですよ。自転車でも追いつきません。階段や堤防の坂を登るのも、すごい速さです。目撃されたのは、1頭のシカ。男性が堤防の上に追い上げると、シカは大淀川沿いに逃げ、平和台大橋近くの茂みに身を隠しました。市街地の中心部に野生のシカが現れるという極めて珍しい事態に、現場は一気に緊張感に包まれました。シカは茂みの中に隠れたまま膠着状態が続き、昼前には市の職員や動物園のスタッフなど約50人が出動し、大規模な捕獲作戦が始まりました。茂みの周囲に網を張り、追い詰めようとする職員たち。しかし、シカは驚くべき行動に出ます。目の前の大淀川へ飛び込み、ゆうゆうと泳いで、そのあとは川面を飛び跳ね、対岸へ渡ったのです。「大淀川でシカを見たのは初めて」と驚く市民たちを尻目に、シカは堤防沿いを猛スピードで駆け抜け、さらに上流へと逃走しました。榎木田朱美アナ(当時):現在時刻は午後1時です。向こう岸には警察官の姿が見えますが、どうやらシカの姿を見失ってしまったようです。シカは、川の上流にある茂みに逃げ込み、行方が分からなくなりました。この日の捕獲作戦は、日没とともに打ち切られました。翌14日の昼過ぎ、シカはさらに大淀川を更にさかのぼり宮崎市と国富町の境に近い川沿いにいるのを目撃されました。シカを目撃した女性:洗濯物を干しながらふっと見たら、黒いのが動いていて。ドーベルマンにしてはおかしい、角がある、シカじゃないか!とびっくりしました。近くには、交通量の多い道路が走っていて人家もあることから、市の職員たちは橋の下に網を張り、捕獲作戦を再開します。川沿いにやってくるシカを捕獲する作戦でしたが、しかし、シカは数メートル手前で異変を察知。堤防を駆け上がり、今度は広大な田畑の中へ逃げ込みました。その後も市の職員たちが必死に追いかけますが、若いシカの脚力には及びません。田んぼの中を縦横無尽に駆け回るシカの姿を最後に、その行方は分からなくなりました。なぜ、野生のシカが、街中に出没したのか。当時、現場で取材にあたった榎木田アナは、県総合博物館(当時)の末吉豊文さんにインタビュー取材しました。榎木田朱美アナ(当時):このシカは、まだ若いシカですか?県総合博物館 末吉豊文さん(当時):そうですね。角の特徴から、1歳のオスジカだと思います。榎木田朱美アナ:このように、街の中に出てきた理由としては、どういうことが考えられますか。県総合博物館 末吉豊文さん:2004年(平成16年)の推定では宮崎県内に約4万5000頭います。要因としては、シカの生息頭数が増えていることがあると思います。昔は山の中に住んでいたのが、生息頭数が増えて、人の近くに降りてきて。そしてたまたま、今回は川沿いに下ってきてしまったと、いうことだと思います。 人を見つければ、野生動物は人間が怖いので、まずは逃げるんですが、たまたまばったり出くわしたり、人間がある程度追い詰めていくと、「キュン、キュン」という警戒音や警告音を出します。それでも人間が追い詰めれば、危害を加えるようなことになるかもしれません。ほのぼのとした話題として捉えられるかもしれませんが、実は人間と自然というのがある程度の距離を保つ必要があります。ですから、今回の事象というのは、ほのぼのとして見るよりかは、もう少し深刻に考えていった方がいいと思います。繁殖期に入り気が荒くなった大人のシカであれば、人への危害もあったかもしれない。この出来事は、山のバランスが崩れ、野生動物が里へと下りてこざるを得なくなった「時代の変化」を告げる予兆でもあったのです。あの日は、テレビ宮崎の裏の公園にシカが出た、という一報が入って。その時別の取材途中だったのか、それを聞いて飛び出したのか、記憶はあいまいですが、とにかくシカを追いかけていったことは鮮明に覚えています。シカに翻弄される皆さんを見ながら、とにかくリポートしようとしました。でも、本当に捕まえられない。こんなに捕まえられないの?あんな大きなの、見えてるのに?と思っていたんですけど、やっぱり逃げ足は早くて、すごくジャンプして、しかも泳いでいくので…野生動物なので、そうそう簡単には行かないなと実感しました。シカも来たくて来たわけじゃないのに、という想いもすごくあって。人間のテリトリーに来たばっかりに、こんな風に追いかけ回されて可哀想、という気持ちもありました。一方で、シカもイノシシも、本当に山に餌がなくなって、人間のテリトリーに来ないと行けない状況になってきてるんだなっていうところで、専門家の先生の話しを聞いた時に、「本当はほのぼのとした話題じゃないですよ」といことを言われて、鳥獣被害のことや、「動物と人間との境界線」という部分をニュースの大きなテーマとしてお伝えした記憶があります。そして、いま東北で大きな問題になっているのは「熊」ですよね。自然豊かな宮崎で、自分たちが自然と共存するにはどうしたらいいんだろうと、この頃から思っていましたが、これが「熊」となったら話は別だと思います。宮崎には熊はいませんが、動物と人間との共生の難しさは、ずっとこれからもテーマになっていくと思います。あの時に末吉先生が警鐘を鳴らされてましたけども、これは我々に、いま返ってきてるんだなと思います。大淀川を泳ぐシカの姿に驚いた2006年。あれから時が経ち、現在では野生動物との共生や対策はより切実な課題となっています。過去のニュース映像は、私たちの街と自然の境界線がどのように変化してきたかを静かに物語っています。2026年現在、野生動物が市街地に出没するニュースは、もはや珍しいものではなくなりました。「アーバン・ベア」や「アーバン・ディア」という言葉が定着し、かつては山間部の悩みだった獣害は、都市部の安全保障の問題へとフェーズを変えています。12年前、約4万5000頭だった県内のシカの生息数は、その後の捕獲強化や管理計画によって一定の推移を見せていますが、人間と野生動物の「適切な距離」はいまだに見つかっていません。テクノロジーが進歩し、AIやドローンでの監視が可能になった今でも、最後に問われるのは、私たちがこの大地で他の命とどう共生していくかという覚悟ではないでしょうか。
(害獣検知システム実証実験:山形)
鶴岡市内で近年、クマやイノシシなど野生動物の出没が相次ぐ状況を受け、鶴岡工業高等専門学校(長谷川章校長)は敷地内で害獣検知システムの実証実験を開始した。検知カメラが自動的に動いているものの画像を取得し、管理者へ通知する仕組み。同校敷地内でもイノシシによる掘り起こしの被害が出ており、生徒や教職員の安全を確保すると同時に、地域課題の解決に向けてさらに高精度な検知システムの確立を目指す。同校では今年3月20日ごろ、敷地内南東の草地でイノシシのものと思われる地面の掘り返し跡が見つかった。草地はラグビー・サッカー用と野球用の両グラウンドの間にあり、草地北側のグラウンドにも足跡が残されていた。こうした状況への対応として、同校はNTT東日本山形支店の協力を得て検知用のカメラを導入。赤外線センサーが動物の動きを検知し、取得した画像をサーバー内のAI解析機能が動物の種類を識別。メールで管理者へ通知する。今月1日に草地の一角にある樹木へ取り付けたところ、イノシシは現在まで確認されていないが毎日のようにキツネが撮影されるなど成果を挙げている。実証プロジェクトは副校長の上條利夫教授を中心に、デジタルデザイン(DD)コースの田中博特命教授が全面的に協力。検知精度や設置する場所ごとの差異、運用の方法などについて検証を続けている。これまで浮き彫りになった課題としては▽システムの過剰検知▽通知までのタイムラグ▽バッテリー交換の頻度―などが挙げられた。過剰検知について両教授は「赤外線は小動物だけでなく、日中だと車などにも反応する。一般的な家庭や団体で使用する際、ひっきりなしに通知が来るような事態は避けたい」と話す。有効な使い方として「山と人里の境界にカメラを設置し、クマやイノシシの姿が確認できたらスマートフォンなどの端末を通して地域全体にアラートを通知するといった例が挙げられる」(上條教授)という。今後はDDコースの学生もプロジェクトに参加し、情報系分野の研究活動も視野に入れる。両教授は「DDコースを核に、情報や化学など各専門コースとの分野融合を図り、工学技術による地域課題解決につなげたい」と意欲を見せた。
(剣山の自然環境をシカの食害から防ごう:徳島)
剣山(1955メートル)の希少植物などをシカの食害から守ろうと、県などが募ったボランティアらが16日、山頂付近で防護ネットを取り付けた。
(クマなど対策に『ヒトデ』:青森)
鯵ヶ沢町ではアスパラガスの収穫時期を迎え生産者たちがクマなどに注意しながら作業を進めています。収穫が行われているのは鯵ヶ沢町舞戸町の川田春實さんの畑です。川田さんは有志の農家と「鯵ヶ沢高原アスパラ生産会」を立ち上げアスパラガスのブランド化をめざしています。一方でイノシシが畑を荒らす被害が発生しているほか近くでは毎年クマの目撃情報も。川田さんはクマなどが嫌う「ヒトデ」を使った忌避剤をまいて対策をしています。生産会員の斎藤正弘さんはイノシシ被害やクマの目撃情報が増えていることを受け先月、畑の周りに電気柵を設置しました。クマの目撃が多い早朝や夕方は作業を控えるなど対策も行いながらの収穫が続きます。
(「モデル」から「クレー射撃」に転身:長野)
信州を拠点に奮闘するアスリートについてです。鈴木未来乃選手は、「クレー射撃」の日本代表で、2025年から長野県を拠点に活動しています。2年後の長野国スポ、さらに五輪も見据え、競技に打ち込んでいます。東京都出身の鈴木未来乃選手(26)。陶器製の標的を散弾銃で撃ち壊す競技、「クレー射撃」の日本代表です。2年後の2028年に長野県で開催予定の「国スポ」に向けて、県は有望選手を採用していて、鈴木選手もその一人。2025年に採用され、県の所属選手となりました。鈴木未来乃選手:「すごい衝撃があるので、(視界が)真っ暗になる瞬間、見えなくなる瞬間がある。そのあとに(2つ目の)クレーを見つけてちゃんと狙わなければいけないのが難しい」。鈴木選手がクレー射撃と出会ったのは7年前、19歳の学生の時でした。鈴木未来乃選手:「初めて引き金を引いた時はすごく怖かったです。結構時間かかって、引くまで20秒とか30秒かかりました」。そのきっかけというのが、実は―鈴木選手は学生時代にモデルなどとして活躍。雑誌やテレビにも出演し、ある時、モデルガンの雑誌の仕事をしたのがきっかけでした。鈴木未来乃選手:「その出版社が実銃の雑誌も出していて、『実銃(の免許)を持ったら表紙やらせてあげるよ』って言われたんです。『仕事のチャンスだー』みたいな、そんな軽いきっかけで銃(の免許)を取っただけなんです」。このきっかけが運命に。大学卒業と同時に芸能活動もストップし、競技に専念。負けず嫌いな性格や持ち前の精神力で力を伸ばしていき、2年前には日本代表に選ばれるまでに成長。そして2025年、県の協会関係者に誘われ、県の所属選手になりました。鈴木未来乃選手:「一番最初にお声がけしていただいたのが長野県だったんです。完全に人ですね。『この人たちのために勝ちたい』という思いです」。鈴木選手を誘った協会の山口理事は。県クレー射撃協会・山口知恵理事:「一番はやる気。まじめなところもあるし、頑張り屋さん。国スポとか団体でも、みんなを引っ張っていける存在になれると思うので、すごく期待しています」。競技の時は真剣な表情ですが、それ以外の時はー鈴木未来乃選手:「かわいく映してください!お願いします(笑)」。この明るさが、鈴木選手のチャームポイントです。県の所属選手になってまだ1年ですが、他の選手たちにも溶け込み、「中心的な存在」になっています。練習の後は、地元のスーパーで食材を買い、料理をするのが日課です。旬の食材も使い、この日は3品作りました。鈴木選手、競技のほかにも力を入れていることがあります。SNSで信州での生活や競技の魅力を発信。フォロワー数は合わせて6万6500人に上ります。鈴木未来乃選手:「射撃の魅力を分かってほしいという思いが強くあります。私の姿を『かっこいいな』『面白そうだな』と思って一人でも多く始めてほしい。私はご縁があって長野に来ているので、長野に少しでも恩返ししたいという気持ちがあるので、長野の魅力を発信しています」。鈴木選手が見据える大きな目標の一つは、2年後の「信州やまなみ国スポ」での優勝です。鈴木未来乃選手:「長野国スポは絶対に優勝します!言いきっちゃった(笑)。絶対に、絶対に優勝します」。4月は、2026年、青森で行われる国スポの予選会に参加。100発中94発を当てる好成績で2位。本選出場へ一歩前進しました。鈴木未来乃選手:「90/100以上撃ちたいという目標があったので、達成できてうれしいです」。そして、もう一つの目標が同じく2年後に行われるロサンゼルス五輪出場です。鈴木未来乃選手:「ロサンゼルス五輪も、もちろん、出場します!言いきっちゃった(笑)。これから競技を続けていくという意味でも、環境も継続できなくなることはあるので、がんばります」。信州を拠点に奮闘する鈴木未来乃選手。自らの活躍を通じて、信州のクレー射撃熱も高められたらと願っています。鈴木未来乃選手:「長野の皆さんにクレー射撃の魅力を発信して、1人でもちょっと始めてみたいなって思う人が増えれば、私としてはとてもうれしいです」。
(親子でビームライフルの腕前競う大会開催:秋田)
由利本荘市で、家族対抗のビームライフルの射撃大会が開かれ、参加した親子が力を合わせて優勝を目指しました。この大会はビームライフルの魅力を広く知ってもらおうと県立総合射撃場が開催しました。10メートル先にある的の中心に近いほど高得点となります。参加した8組の親子が優勝を目指し腕前を競いました。ビームライフルは実際の競技で使われたもの。その手触りも楽しみながら大人も子どもも真剣勝負です。見事優勝したのは秋田市から参加した親子です。絆が深まる家族対抗でのビームライフル射撃大会は11月にも開催されます。
(ICT技術を駆使しスマート農業に挑む若手農業移住者に農林水産大臣賞:長野)
千葉市出身で茂原樟陽高校にて農業を学んだ古岩樹さん(27歳)は、その後自然環境保全の専門学校を経て、2020年に専門学校での知り合いがいた上越市にあるNPO法人かみえちご山里ファン倶楽部にインターン生として上越市にやって来て、同地域の農家で農業研修生として一から水田農業を学んだ。その後同市に正式に移住し、いわゆる若手農業移住者として、同市鍋ケ浦に「うらかぜ農園」を立上げ、本格的な水稲農家としてのスタートを切った。古岩さんは上越地域若手農業者グループ「ひかり」(高橋伸代表)にも所属し、先輩農家から多くを学んできたことも含め、それまでの農業体験を『中山間農地の後継者として』と題し、第64回全国青年農業者会議(全国農業青年クラブ連絡協議会主催)で意見発表し、最優秀賞の「農林水産大臣賞」に選ばれた。今回の受賞に古岩さんは「農業研修生として私を受け入れてくれた地元農家の板垣義一さんや、『ひかり』の先輩方など多くの皆さんの支えがあって農業を続けてこれたし、農林水産大臣賞が戴けた」と謙虚に語る。今、上越地域含め全国的にもイノシシやハクビシンなどによる獣害が深刻化している。古岩さんも専門学校時代に狩猟における銃などの免許を取得し、獣害対策にも強い関心を持ってきた。現在はくびき野猟友会に所属し、行政と連携しながら、要請があれば農作業の合間を見て、毎週ではないものの土日には出動、昨年は2頭のイノシシを捕獲したと言う。イノシシから水稲を守るため発信機の付いた括り罠などの設置活動も行っている。古岩さんは比較的海に近い同市丹原や高住などの地域の水田で、約8ヘクタールを耕作している。同地域は昭和40年前後、県営パイロット事業として先駆的に圃場整備が行われたものであり、現在は谷浜土地改良区の管理下にある。同地域もそうだが、中山間地域ほど耕作放棄地が広がり、農業後継者不足が深刻だ。古岩さんは「私から見れば、素晴らしい圃場や棚田が広がっているものの、最近は高齢化や過疎化で水田の管理が生き通らず、手放す農家も多い。借り受けた水田はドローン等のICT技術で省力化し、出来るだけ条件のいい水田だけはしっかりと管理・維持するとともに、若手の人達にも声を掛けて後継者不足に応えていきたい」とも語る。独立してまもないが、専門学校時代の同級生を雇用し、鍋ケ浦で購入した自宅でシェア生活を送っている。古岩さんは今年から昨年までの4ヘクタールから2倍の面積を耕作している。特に現在4月半ばからは水田の田起こしや代掻き、ドローンによる直播、水管理と続き、その後も追肥、害虫への農薬防除、除草と連日の忙しいスケジュールをこなしている。参加する若手農業者グループ「ひかり」の先輩達からドローンによる直播技術も教えてもらい、順調に農作業を続けている。古岩さんは「ドローンは種苗の直播だけでなく、その後の追肥や農薬散布、除草剤などあらゆる部分で活躍出来、人手不足やコスト面などで大変役立っており、欠かせない」とも話す。一昨年初めてコメを出荷したが、採算面では「中山間地直接支払いや多面的機能などの補助金には助かっているし、コメ以外の特産のダイコンやシソ、トウモロコシなどにも取組んでいる」とのことだ。なお、冬場の仕事としては高齢者世帯の多い地域でもあることから、冬季の雪下ろしもけっこう忙しいとも言う。
(カスミ網猟の文化知ろう:岐阜)
東濃地方で盛んだったが、戦後間もない頃に法律で禁止された野鳥の狩猟法「カスミ網猟」をテーマに、自然と人との関わり方を考える全3弾の連続イベントが、中津川市新町のひと・まちテラスで開かれる。23日に第1弾として、カスミ網猟に詳しい中京学院大短期大学部の富田宏特任講師の講演会を開催する。カスミ網猟は細い糸で作った網を空中に張り、鳥をからめ捕る狩猟法。食用として渡り鳥のツグミなどを狙うため、渡りのルートとなっている東濃地方などで盛んだった。乱獲が問題となり、1947(昭和22)年に原則禁止となり、その後も規制が強化されてきた。
(クマ1頭を麻酔銃で捕獲、駆除:長野)
長野県千曲市で5月20日朝、クマ1頭が捕獲、駆除されました。市街地では、前日から目撃が相次いでいて、市は同じ個体とみています。川の中を歩く1頭のクマ。20日朝、千曲市の佐野川で撮影された映像です。クマは、その後、駆けつけた市職員や猟友会員、県のクマ対策員らによって捕獲、駆除されました。市は、19日から目撃が相次いでいたクマと同一個体とみています。会社の敷地を横切るクマ。千曲市では19日、屋代地区や粟佐地区で、クマの目撃が相次ぎました。目撃場所近くの3つの小学校では保護者が迎えに来て下校するなど警戒が続きました。その後、午後6時半ごろにも屋代地区で複数の目撃情報があり、市や警察、猟友会などが警戒にあたりましたが、発見には至りませんでした。一夜明けた20日午前5時40分ごろ、屋代地区に近い桜堂地区で再び目撃情報があり、その後、千曲川左岸の八幡地区でも目撃が相次ぎました。市内の小学校では、20日朝も、保護者が付き添うなど警戒しながら登校していました。そうした中、午前7時前に佐野川の中州でクマ1頭が見つかりました。その後、麻酔銃で捕獲して駆除したということです。クマは成獣のオスで、体重は78.5キロ、体長は約1.3メートルから1.5メートルでした。関係者によりますと、胃は空の状態だったということです。クマが捕獲された場所は、19日に目撃が相次いだ市街地から3キロ以上離れていて、間には千曲川も流れていますが、市は、体の特徴などから同一の個体とみています。千曲市農林課 永田泰彦係長:「全国ニュースでは市街地に出たという話はありましたが、今回初めて千曲市内でもそういったことがあったので、非常に驚いています。山がある以上、クマの出没は防げないので、クマの目撃情報があれば情報共有して住民に素早くお知らせし、猟友会や警察署など関係機関と連携して被害が出ないようにしていく」。クマの捕獲を受け住民からは安どの声が聞かれました。市によりますと、これまでに人的被害は確認されていないということです。
(自動車道で車とクマがぶつかる事故:広島)
山陽自動車道で18日夜、車とクマが衝突する事故がありました。事故があったのは、山陽自動車道(広島岩国道路)上りの廿日市JCTのランプ付近です。警察によりますと、18日午後10時ごろ、「クマとぶつかりました」と軽自動車の運転手から通報がありました。通報を受けて警察が駆けつけたところ、体長1mほどのツキノワグマ一頭が死んでいたということです。運転手にけがはありませんでした。現場は片道2車線の道路で、カーブ区間だということです。
(レース中に熊の目撃情報、柏崎潮風マラソンが途中で中止に:新潟)
17日午前10時ごろ、柏崎市内で開かれていた柏崎潮風マラソンのコースで、複数の関係者から熊1頭を目撃したと市に通報があった。主催者は大会の続行は危険と判断し、中止とした。けが人はいない。地元の猟友会が現場を確認したところ、足跡などからイノシシの可能性もあるという。柏崎市によると、目撃されたのはJR柏崎駅から南西に約4キロの山手にある大河内新田の県道で、体長などは不明。大会にはフルマラソン、ハーフマラソンなどに県内外から約2200人がエントリーしていた。
(「転売目的の乱獲やイノシシによる獣害などにより自生する花はほとんど見られない」絶滅危惧種ガンゼキラン:高知)
絶滅危惧種の「ガンゼキラン」が県立牧野植物園で18日から公開されています。日射量を調整したことで2025年以上に花の数が多く、美しく咲き誇っています。“ガンゼキラン”は、およそ50年前まで県内各地の里山などに自生していましたが、転売目的の乱獲やイノシシによる獣害などにより、自生する花は今ではほとんど見られません。牧野植物園では2012年に四万十町の農家からガンゼキランを譲り受けて株分けしながら植栽していて、2026年も50㎡に5000株ほどの花が咲き誇っています。2025年は花の咲き具合にばらつきがあったため、2026年は周辺の樹木を剪定し、光の入る量を調整したことで、花が均一に、数も多く咲きました。
(カラスへの餌やりを中止するよう命じられたのに継続か、65歳女性を書類送検:静岡)
静岡市長からカラスに対する餌やり行為を中止するよう措置命令を受けたのに、給餌行為を中止せず措置命令に違反した疑いで、65歳の女性が5月19日に静岡地方検察庁に書類送致されました。動物の愛護及び管理に関する法律違反(措置命令違反)の疑いで書類送検されたのは、静岡市葵区に住む無職の女性(65)です。警察によりますと、女性は2025年9月、静岡市長から野生動物に対する給餌行為を中止するよう措置命令を受けたのに、命令の履行期限の経過後も給餌行為を中止せず、措置命令に違反した疑いが持たれています。静岡市動物愛護センターによりますと、近隣住民から「女性が自宅で野生のカラスに餌をあげている」と連絡を受け、センターは2024年11月から女性に対して指導や勧告をしてきました。状況は改善されず、センターは2025年9月に措置命令を出しましたが、履行期限の約1か月がたっても改善されなかったため、2026年に入って警察に告発したということです。警察の調べに対し、女性は「措置命令書を受け取っていません」と容疑を否認しているということです。
(「とよたのジビエ」とは?:愛知)
“クルマのまち”として工業のイメージが強い愛知県豊田市だが、実は市域の7割が森林など、自然が豊かな地域。米の作付面積・収穫量ともに愛知県内1位、モモやナシの県内有数の産地など、農業も盛んだ。そんな土地柄ゆえ、イノシシやシカといった野生鳥獣による農作物被害は大きな問題になっており、毎年捕獲するイノシシ、シカは相当な数に及ぶ。捕獲した野生鳥獣の命を無駄にすることなく、どうにか活用できないか。そんな思いから生まれた取り組みが「とよたのジビエ」だ。一年を通してジビエに親しむ方法の一つが、豊田市内とくに稲武地区・足助地区に多く点在するジビエ料理が楽しめる店。井筒亀の「猪焼肉とシシコロッケ膳」、百年草の「鹿バーガー」、腰掛山荘の「しし肉入り みそ煮込みうどん定食」など、各店の特色を生かしたジビエ料理を提供している。なかでも注目なのはオーナー自身が猟師でもある、「山里カフェMui」。自ら捕獲・解体処理・調理したジビエ料理を楽しめる一店で、おすすめメニューはジビエプレート。県内最大のジビエ加工処理施設で、小売りにも力を入れる「猪鹿工房 山恵」もぜひ。フランクやジャーキー、餃子など多彩なジビエ商品を展開しており、自宅でジビエを楽しむヒントがいっぱいだ。10月23日(土)には「ジビエマルシェ in 鞍ケ池公園」の開催も決定!鹿中華風弁当、フレンチ弁当、鹿フランクのブリトーなどジビエ弁当の販売をはじめ、猪・鹿フランク、猪・鹿コロッケなどワンハンドグルメも多数。キッチンカーも来場し、鹿バーガーやとよた里山鹿肉欧風カレー、鹿ミンチパスタなど、多彩なジビエ料理が楽しめるイベントだ。さらに、鹿革ストラップチャーム作り(参加費1650円・定員20名)、鹿革ハンティングチェア作り(参加費6600円・定員5名)など、ワークショップも実施。ワークショップの参加には事前申し込みが必要なので、詳しくは株式会社山恵(TEL:0565-98-0836)に確認しよう。なお、6歳以上を対象とした、木の時計作り(参加費3300円)、ビー玉シロホン作り(参加費1650円)についてはWOODEALER豊田(TEL:0565-77-3773)まで問い合わせを。当日は登録者数41万人超を誇る人気YouTubeチャンネル「さばいどるチャンネル」のかほなんがステージイベントに登場。猟師をしながらカフェを営む「山里カフェMui」の清水潤子さん、シカやイノシシの骨や皮、角を活用したアクセサリーなどを手作りする「三州しし森社中」の竹尾博史さんと、ジビエの魅力について熱く語り合う!このように豊田市では、より多くの人にジビエの魅力を伝えるために、さまざまな活動を実施している。飲食店との連携やイベント以外にも、CoCo壱番屋とコラボした「とよた里山ジビエカレー」を開発していることでも話題。2017年から始まった企画で、現在販売を行っているのが2020年11月に発売を開始した「とよた里山鹿肉欧風カレー」だ。注目なのはカレーの商品開発に地元の足助高等学校の生徒たちも加わっている点。
(高品質のイノシシ肉、母娘に猟師協力:千葉)
房総半島の南端近くにある「館山ヴィルトファクトリー」は、天然イノシシの肉を解体し、販売している。臭みのない高品質なロース、ランプ、モモなどを100グラム550~850円で提供。食べやすいとの評判が口コミで広がり、県外からのリピーターも増え、ネット販売も好調という。手がけるのは経営者の上田訓子さん(61)と、娘で東京農大卒の梶山奈々さん(39)。2人は里山を駆け回っていたイノシシの生命に敬意を表しながら、一頭ずつさばいている。
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