<射撃ニュース6月>
6/12
(クマ出没の宇都宮市、あすは通常登校:栃木)
きのうクマ1頭が捕獲された栃木県宇都宮市は、きょうも市内のすべての小中学校を休校としていましたが、あすは通常登校とすると発表しました。宇都宮市ではきのう、体長1メートルほどのクマが住宅の敷地内で捕獲されましたが、市は別のクマが出没する可能性を否定できないことから、きょうも市内のすべての市立小中学校94校を休校としていました。宇都宮市はあすの学校の対応について、通常登校とすると発表しました。きのう、クマが捕獲されてから24時間以上経ちましたが、新たなクマの目撃情報がないこと、市が専門家に防犯カメラの映像を見せたところ、「複数の個体がいる可能性は低い」という見解を得たことが理由としています。宇都宮市は、保護者と学校に登校する子どもができるだけ1人にならないよう、見守りや付き添いを呼びかけています。

(浮き彫りになる“クマ捕獲の難しさ”:山形)
さくらんぼが最盛期を迎えるなか、山形県村山市のさくらんぼ畑ではクマによる食害が連続して発生し猟友会がクマの捕獲を試みています。けさ、猟友会と共にその現場を取材すると見えてきたのは捕獲の難しさでした。村山市白鳥地区のさくらんぼ畑です。今朝6時ごろ、猟友会と共に現場に行ってみると、きのう設置されたワナにクマはかかっていませんでした。村山市猟友会 中里邦男 副会長「(クマも)警戒している。おそらく近くで寝ていると思う」。この園地では6日未明にクマがさくらんぼの実を食べる様子が監視カメラで確認されました。その時は少なくとも佐藤錦の木2本で実を食べられたり枝を折られたりする被害にあっています。そしてきのうは、さらに別のさくらんぼの木で食害が確認され、猟友会はきのう午後に箱ワナを設置しました。しかし、けさまでに捕獲には至りませんでした。園地内の木を見てみると、きのう被害にあった木にはワナを設置した後にさくらんぼが食べられたような跡が残っていました。さらに・・・今朝は、これまでとは違う3本の木でさらなる被害が確認されました。被害にあっている木の大半が、日当たりが良い(赤い)木の上のほうに成っている実を食べられています。ワナを設置したからと言って捕獲できるとは限らない。クマ捕獲の難しさが見えてきます。さくらんぼ収穫の最盛期を迎えている県内。猟友会は、畑では人が気が付きにくい木の上にクマがいる可能性があるとして、収穫などで畑に入る際はクマに自分の存在を知らせることの重要性を呼びかけます。村山市猟友会 中里邦男 副会長「(畑に)来たらクラクションを鳴らして。黙って畑に入るとクマも(木の上で)夢中で(さくらんぼを)食べているかもしれない。必ず上を見て(畑に)入ること」。猟友会では今後エサを変えて捕獲を試みるほか、箱ワナをもう1基増やすことを検討しているということです。

(クマの人里出没の理由は「飢え」でなかった可能性)
クマが人里に出没する原因が栄養不足による飢餓とは無関係であるとの研究結果がある。従来は主食であるドングリの豊凶が出没と関連すると考えられてきたが、放置された農作物や果樹の存在が要因となっている可能性が浮上。誘引物の除去や侵入経路の遮断といった物理的対策の強化が不可欠といえる。島根県中山間地域研究センターと東京農工大の小池伸介教授らの研究チームが、平成15~30年に同県で有害捕獲された651頭のツキノワグマの脂肪量を計測した。内臓脂肪などは栄養状態の指標となる。それによると、ドングリの不作年に捕獲されたクマは平均40%の十分な量の内臓脂肪があり、大半が栄養状態が良好な個体だった。また脂肪蓄積量の季節変動を調査したところ、ドングリを大量に食べる秋に脂肪量はピークを迎え、それを1年かけて利用していたことも判明。冬眠中にたまりやすく消費しやすい皮下脂肪を優先的に利用し、栄養状態が厳しくなると内臓や骨髄の脂肪を利用していた。ドングリが不作にもかかわらず翌年の秋まで一定の脂肪が蓄えられる背景と推測される。

(県内で生息の熊は推定8747頭:新潟)
県内のクマの推定生息数が2025年度の調査で8747頭(中央値)と過去最多になったことが10日、県のまとめで分かった。24年度までは千頭台で推移しており、急増した形だ。県は、算出に用いる捕獲数や出没数の増加が影響して数値が上振れした可能性があるとし、今後検証する。一方、捕獲などの対策はさらに強化する方針だ。県庁で10日に開かれた県鳥獣被害対策本部会議で報告された。村上市や上越市など各地に設けた120台のカメラに映った頻度、出没や捕獲の数を総合的に考慮し、統計的に算出した。25年度の中央値は8747頭で推定幅は4534~1万7470頭だった。推定生息数は、クマの個体数管理や対策を行う上で重要な情報となる。現行の推定方法になった22年度以降、中央値は千頭台で推移しており、24年度の1378頭から約6倍に増えた。25年度はクマの出没・目撃件数が過去最多の3528件、捕獲数も過去最多の1005頭で数値を押し上げた一因になった。県は10日の会議で数値の検証が必要としつつ、「これまでの推定よりも生息数が増加している可能性が高い」との認識を示した。会議のメンバーでクマの生態に詳しい新潟大の箕口秀夫名誉教授は、近隣県との比較などから「推定には限界があるが、驚く必要はない数字」と一定の妥当性を認めた。県は、26年度に国が行う調査と連携し、精度を高める方針だ。クマへの対策として、市町村や猟友会と協力して時期や地域の偏りなく捕獲を行う。調査用カメラを2倍の240台に増やし、河川のやぶなどの除去範囲も拡大する。さまざまなメディアを通じた注意喚起にも力を入れる。また、県が3~5月に初めて実施した春の捕獲では35頭、市町村の取り組みを含めて計54頭を捕獲したと正式な報告があった。県鳥獣被害対策支援センターの小根沢元浩所長は会議後の取材に「クマの分布域が広がっているのは事実だ。対策をしっかり強化していく」と話した。

(ドローンで上空からクマ捜索、住民に注意喚起:山形)
連日目撃が相次いでいるクマ。そのような中、長井市ではクマの捜索や住民への注意喚起をドローンを使って行う取り組みが始まっている。長井市と地元の猟友会で組織する「有害鳥獣対策協議会」は、2025年度にドローンを購入し、「上空からのクマ対策」を2026年度から本格的に始めた。背景にあるのは、地元猟友会の人的・時間的な負担、それに安全面でのリスクなどさまざまな課題。今回のドローンの導入により、上空からクマの姿や足跡などの痕跡を探すことができるほか、搭載されたサーモセンサーで森や茂みの中の個体も確認できるため、大きく負担を軽減できる。(ドローン操作担当西おきたま猟友会長井分会事務局・山口龍馬さん)「従来は人海戦術ですね。何人かで現地に行って、怖い思いをしながら足跡を見つけたり、通り道を見たりしていた。ドローン導入で省力化になり、安全性も高くなった」。10日朝、西根小学校の周辺約3キロの範囲にドローンを飛ばし、通学路付近に拡声器で注意喚起の音声を発しながら、上空からの監視を行った。(ドローン)「この付近でクマの目撃情報がありました。もしクマを見つけても、大声を出したり、走ったりしてはいけません」。長井市の2025年1年間のクマの認知件数は400件以上あり、その半数が西根地区と、重点的な対策が必要なエリア。10日の活動でクマのものと見られる足跡が通学路付近の畑で見つかり、今後も継続して周辺を警戒していくことを確認していた。(長井市農林課・佐藤淳史係長)「これから出没がさらに増える時期。ドローンの使用は現在不定期だが、これから定期的にパトロールを実施して、対策の計画を練っていきたい」。

(クマ被害対策にふるさと納税活用:岩手)
盛岡市は現在、クマ被害防止対策事業の充実を図るため、ふるさと納税による寄付を受け付けている。市内では市街地でのクマの目撃情報が増加している。2025年度の目撃件数は570件で、前年度の100件に比べて急激に増えた。農作物被害は77件、人身被害は2件だった。本年度は6月10日現在で目撃件数93件、農作物被害は6件。山や森林に近い場所だけではなく、住宅地や公園、保育園の周辺など人間の生活圏に近い場所での目撃情報がある。市内での人身被害は0件だが、岩手県内では4件の人身被害が発生している。市では、県や警察、猟友会など関係機関と連携を取り、クマ被害の防止に取り組んでいるが、市全体での出没件数や市街地での目撃件数の増加に伴い、市民生活の安全確保は重要な課題になっている。こうした状況を踏まえ、クマ被害対策の強化を図るための財源確保方法として、ふるさと納税の活用を検討。全国的にクマ対策への関心が高まっていることから、取り組みに共感する人からの支援を広く受け入れる仕組みとして導入を決定した。寄付の受け付けは5月13日から始まり、現在はふるさと納税ポータルサイトの「さとふる」と「楽天ふるさと納税」で受け付けている。集まった寄付は、市が設置している箱わなの修繕や増設、花火やクマスプレーなどクマを追い払うための資材の購入、農作物被害防止の電気柵設置への支援など、実効性がある対策に活用する。市都市戦略室の担当者は「市の取り組みに対して、ふるさと納税を通じて関心を寄せてもらえるとありがたい。寄付は市民の安全確保に直結する対策に着実に活用したい」と話す。寄付は一口1,000円から。返礼品は用意しない。

(電気柵の効果的設置学ぶ、イノシシ食害防げ:青森)
イノシシによる食害を防ぐため電気柵の設置講習会が新郷村で開かれ参加した農家がより効果のある設置方法を学びました。新郷村が開いたイノシシによる食害防止を目的とした電気柵の設置講習会には村内の農家を中心に50人が参加しました。講習会では電気柵メーカーの担当者が、触れると電気が流れるワイヤーを張り巡らせる際イノシシの鼻に当たるよう高さ20センチの間隔で取り付けるように指導しました。新郷村では昨年度あわせて118頭のイノシシが目撃されました。このうち63頭を捕獲しましたが農作物被害は663万円に上りました。ことしもきのうまでの2か月間で10頭を捕獲していますが被害の拡大が心配されています。新郷村 高見憲一 農林課長「行政はどうしても被害があってから対策というのでしょうか講じてきたところもあるのですがそうではなくてこちらから自衛するのを手助けするのにシフトするということも考えております」。新郷村は今年度電気柵設置の補助を拡充し村内全域で被害防止を図る考えです。

(シカの食害でニッコウキスゲ減少:宮城)
気仙沼市の唐桑半島でニッコウキスゲが徐々に数を減らしている。開花前にカモシカやニホンジカによって葉や蕾を食べられてしまうケースがあるためだ。マツが松くい虫で枯れ、強い日差しの当たる場所が増えたのも要因という。毎年、鑑賞を楽しみにしている人が多く、観光への影響も心配されている。ニッコウキスゲは、日当たりや風通しが良く湿気のある涼しい高原や海岸を好むユリ科の植物。唐桑半島では6月頃になると御崎から巨釜半造辺りまでの崖などで黄色い花をつけ、海風に揺れる姿が見られる。今年も6月ごろから徐々に開花し始めたが、見られる本数は少ない。ニッコウキスゲが比較的多かった巨釜半造とオルレコース八隻曳周辺でも9日、合わせて20本程度しか見られず、生い茂った草むらに隠れて鑑賞しづらい状態になっていた。唐桑観光ガイドの会の元メンバーの千葉凱さん(82)は「現在は昔ほどの数が見られなくなっている」と話す。近年はカモシカやニホンジカが開花前に葉、蕾を食べてしまうケースが多発しており、花を付ける数が減っているという。ニッコウキスゲは強い直射日光が当たらないマツの根元付近などに自生しているが、東日本大震災以降、松くい虫被害が深刻化。マツが伐採されるなどして日差しが強く当たる場所が増えたことも減少の要因と考えられ、食害とのダブルパンチに遭っているという。千葉さんは「ニッコウキスゲは半島内に点在しており、海岸周辺の崖や遊歩道で見られる。20~30本ほどがまとまって見られる場所があるのだが、カモシカなどに食べられなければいいが…」と話している。

(日本三景「天橋立」にクマ出没:京都)
京都・宮津市にある日本三景の一つ「天橋立」に10日、クマ1頭が出没し、宿泊施設などが立ち並ぶ一角に逃げ込みましたが、捕獲されました。10日午後4時半ごろ、「天橋立でクマが出て松並木の方に走っていった」と警察に通報がありました。警察などが天橋立を封鎖したところ、クマは現場を走り回ったり、海を泳いだりして、宿泊施設などが立ち並ぶ一角に逃げ込みました。その後、午後11時前に京都府が委託した民間業者が麻酔銃2発を撃ってクマを捕獲しました。クマはオスのツキノワグマで、体長137cm、体重97kgで11日朝までに殺処分されたということです。

(クマによる物的被害、自動車運転免許試験場の窓ガラスにヒビ:岩手)
6月11日午前、岩手県盛岡市の自動車運転免許試験場の窓ガラスに、クマによって入ったとみられるヒビが見つかりました。警察は周辺の住民などに、警戒を呼びかけています。11日午前11時ごろ、盛岡市下田の自動車運転免許試験場のバイク保管管理棟の窓ガラス1枚にヒビが入っているのを、試験場の関係者が見つけ警察に通報しました。警察によりますと、窓ガラスの中心部2ヵ所にクマとみられる手形が確認でき、2つの手形の間にヒビが入っていたということです。管理棟の中には、原付バイクと机や椅子がありましたが被害はありませんでした。警察は、近隣の住民などに警戒を呼びかけています。

(鳥獣を安心安全な食材として有効活用へ:熊本)
有害鳥獣とされるシカやイノシシを有効活用しようと、熊本県球磨村に、新たなジビエの解体処理加工施設『ジビエのさと』が完成し、開所式が開かれました。球磨村ではシカやイノシシによる農林産物への被害が年々増えていて、特に2020年7月豪雨以降に急増しています。2019年度まで、700~800頭程度だったシカの捕獲数が、2025年度は2407頭に増えたということです。そのため村では、約1億7000万円かけて衛生管理体制を強化した新たな施設を整備しました。施設は木造平屋で、床面積は126㎡。洗浄室や冷蔵室、冷凍室などを備え、年間1300頭の処理能力があり、施設は地元の猟師でつくる「ジビエの里活用協議会」が管理・運営するということです。10日の開所式には、関係者や地域住民など約80人が出席し、大岩禎一村長が「野生鳥獣による被害を減らすとともに、安心安全なジビエとして有効活用していくための拠点となる」とあいさつしました。今後は球磨村産のジビエの販路拡大のほか、新商品を開発してふるさと納税の返礼品としての活用も図る予定です。

(ジビエのレストランと処理施設:徳島)
吉野川市鴨島町で15日、古民家を改修したレストラン「歩歩(ほほ)」と併設のジビエ処理施設がオープンする。徳島県が昨年度募集した空き家利活用実践モデルの第5弾と6弾。レストランは築120年以上の古民家を改修したもの。ジビエや地域の農作物を活用した料理を提供する。ジビエ処理施設では、狩猟により捕獲されたシカやイノシシを食肉用に処理・加工する。いずれもハンターシェフの中村豪起さんが整備、運営を担う。

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(車から降りた40代女性、クマに襲われ左腕と右目を負傷:岩手)
9日午後6時半頃、岩手県花巻市東和町北成島の東和ふれあい広場付近で、同県北上市の40歳代女性がクマに襲われ、左腕と右目を負傷した。救急搬送された際は意識はあり、会話は可能だったという。花巻署の発表などによると、女性は車から降りた際に襲われ、自力で帰宅後、119番したという。クマは山の方面へ姿を消した。

(クマよけの爆竹が枯草に引火か:秋田)
7日、北秋田市森吉の森林で火事があり、70代の女性がやけどをしました。クマよけのために鳴らした爆竹が枯草に引火したとみられています。北秋田警察署の調べによりますと、7日午前11時ごろ、北秋田市森吉の森吉山麓高原から出火しました。この火事で、タケノコ採りのために森林に入っていた八郎潟町の70代の女性が足などに軽いやけどをしました。女性とともに森林に入っていた親族の60代の女性が、火が上がっているのを発見して消防に通報したもので、火は約1時間半後に消し止められましたが、森林約150平方メートルが焼けました。クマよけのために鳴らした爆竹が枯草に燃え移ったとみられていて、警察と消防が詳しい状況を調べています。

(クマ出没最多「深刻な事態」、緊急銃猟へハンター育成を)
政府は5日の閣議で、2026年の「環境・循環型社会・生物多様性白書」を決定した。25年度の全国のクマ出没件数が過去最多の5万件超に上ったことなどを挙げ「国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となった」と明記した。全国でクマによる人身被害が多発したことを受け、25年9月から市町村の判断で市街地での発砲を可能とする「緊急銃猟」制度が導入された。白書では緊急銃猟の事例を紹介しつつ、ハンターの高齢化が進んでいるとして「担い手の育成が求められる」と指摘した。

(ツキノワグマ分布域は40年で2倍、拡大傾向に)
国内のヒグマとツキノワグマは、山間地域の人口減少などを背景として、分布域が拡大し続けている。東京農工大の小池伸介教授(生態学)は、環境省のデータを基に全国を5キロ四方の区画に分け、北海道ではヒグマ、本州以南ではツキノワグマの生息が確認された区画を分布域と判断。昭和53年に比べ、平成29年は区画の数がヒグマで1・9倍、ツキノワグマで2倍に増加していた。29年以降も人口減少などは続いており、分布域は拡大傾向にあると考えられる。小池教授は「クマと人の生活圏が近づき、重複している場合もある」と指摘。今年4月に仙台市中心部に現れたクマは落ち着いていたとし、「日ごろから人の生活圏近くで暮らしていた可能性がある」と話す。一方、九州でクマが確認されたのは昭和32年が最後で、平成24年には環境省が絶滅を宣言した。本州から関門海峡を渡っても対岸に生息環境がなく、定着は難しいという。四国には30頭程度しか生息しておらず、絶滅が危惧されている。本州のクマが海を渡って定着することは、九州と同様の理由で考えにくい。本州でも千葉県だけは生息していない。利根川などの河川や市街地が侵入を防いでいるとされる。

(エゾシカ対策の専門家会議、“個体数減少は難しい”意見も:北海道)
エゾシカによる農作物への被害が深刻化する中、道の担当者と専門家らが今後の対策について話し合う会議が札幌市で開かれ、「被害の防止策の充実に力を入れるべきだ」などの意見が出されました。道内では、近年、エゾシカによる農作物への被害が深刻化していて、道のまとめによりますと2024年度の農林業への被害額は52億7000万円余りと増加傾向にあります。こうした中、エゾシカによる農作物への被害などを減らそうと道の担当者と専門家らが今後の対策について話し合う会議が開かれオンライン参加も含めておよそ70人が出席しました。はじめに、道の担当者が、これまでの取り組みを報告し、2024年度のエゾシカの捕獲数は、過去最高の15万7000頭余りとなった一方で、推定される個体数は目標の2倍以上と高止まりしていることなどが報告されました。こうした現状について専門家からは、「個体数を減らすのは難しいため効果的な柵の設置など被害の防止策に力を入れるべきだ」とか、「個体数が減っていない理由を分析するべきだ」といった意見が出されました。道野生動物対策課の車田利夫課長補佐は、「エゾシカによる被害は食害だけではなく多分野に及んでいる。ハンターには個体数を減らすのに有効なメスの狩猟に力を入れてほしい」と話していました。

(エゾシカ狩猟期間、半月~2カ月延長へ:北海道)
北海道は8日、各市町村での本年度のエゾシカの狩猟期間と区域の案をまとめた。エゾシカによる農林業や交通事故など被害の高止まりを踏まえ、32市町村が前年度から半月~2カ月期間を延長する見込み。

(生活圏に侵入した場合は排除へ、県が計画案を示す:静岡)
クマの被害が全国的に相次ぐ中、静岡県内でも目撃情報は例年の3倍以上になっています。全国で相次ぐクマの被害。静岡県内でも裾野市や浜松市浜名区に出没し、4月からの2カ月間で目撃情報は39件。例年は10件程度のため3倍以上です。また、県は2024年はじめて個体数を調査し、543頭のクマが生息していると推計されます。県自然保護課・寺澤暢 課長:県内の地域個体量を安定的に維持することで、人とクマとのあつれきを軽減しつつ、共存することを計画の目的とします。クマの個体数増加や生息範囲の拡大が懸念される中、県庁では6月5日に環境審議会が開かれ、2027年度からの県のクマ対策の計画案が示されました。計画にはクマの定着を防ぐ区域を設定してモニタリングしていくことや生活圏に侵入した場合は排除することなどが盛り込まれています。県の計画は今後専門部会で議論され、2027年3月に策定し公表する予定です。県内では4年近くクマによる人への被害は確認されていませんが、県はこの計画以外でも小学校などでの出前講座やドングリの実り具合を調査するなどクマへの対応を進めていくということです。

(クマ被害対策、中部ブロック初の関係省庁連絡会議:愛知)
環境省中部地方環境事務所は6月5日、中部地方整備局や東海農政局などと、中部ブロックの「クマ被害対策等に関する関係省庁連絡会議」を名古屋市で開いた。中部では初の開催。大きく増加しているクマとの遭遇や、人的被害を防ぐために各省庁が取っている対策などの情報を共有した。当日は、中部環境事務所管内の国土交通省・農林水産省・林野庁の関係地方支分部局から10局の担当者が参加。管内のクマ出没状況などについて、同環境事務所と信越自然環境事務所が説明した後、各局がクマ被害対策の取り組み状況などを報告した。開会に当たり、中部環境事務所の田中準次長=写真=は「近年、クマの出没が増え、25年に死亡事故数が過去最多となるなど深刻な事態となっている。国としても対策を進めているが、現場では地理的状況や周辺環境、個体の性格を踏まえ、きめ細かく慎重な対応が必要。地方自治体も含めて連携し、総合的な対策をとっていくことが求められる。今回は国の機関だけだが、この会議を地域全体で連携していくための足がかりにしたい」と述べ、協力を求めた。同会議で示された資料によると、中部地方環境事務所管内では、23年に3808件、24年に3932件だったクマの出没件数が、25年に4950件と大幅に増加。人身被害こそ増加していないものの、許可捕獲数は23~24年の900頭台から25年に1753頭と倍増している。中部3県(愛知・岐阜・三重)では、特に岐阜県の出没数・捕獲数が顕著で、23~24年に600件台半ばだった出没件数が25年には1104件と倍増。23年に166件、24年に189件だった許可捕獲件数は、25年に458件と約2・5倍になっている。人身被害も3年間で14件発生しており、山間部の工事などでは注意が必要な状況だ。会議後、中部地方整備局河川管理課の林昌広課長に話を聞くと、同局でも「山間部などで作業する施工者や、調査・設計の担当者、職員などに安全対策を実施するように周知している」とコメント。クマ対策スプレーなど装備品の配備や、対策事例集の配布を進めていると説明した。また、安全協議会などの会議に専門家を招き、被害を回避するための措置や、遭遇を想定した訓練なども実施しているようだ。今後も、連絡会議などで得た情報などを踏まえ、さらに対策の充実を図っていくとしている。

(クマ出没多発で連絡会議:兵庫)
兵庫・但馬地域で今春以降、ツキノワグマの出没が多発しているとして、兵庫県但馬県民局は、同県豊岡市の県豊岡総合庁舎で対策連絡会議を開いた。管内市町の担当者らと生息・出没状況などの情報を共有するとともに、対応マニュアルを整備するよう各市町に求めた。但馬地域では、5月中旬に豊岡市内で民家敷地内の倉庫にクマが侵入したほか、4月以降に目撃されたり痕跡が見つかったりした件数が68件(5月29日時点)と、多かった昨年度並みの水準で推移している。県によると、県内に生息するクマは、円山川-市川の南北ラインを境として、西側のエリアに305~574頭(中央値=425頭)、東側に150~398頭(同=242頭)程度と推計される。これを基に県は今年度の捕獲の上限を西側エリアで34頭、東側で29頭とした。一方で、「人身被害防止のため必要な場合は上限を超えた捕獲を実施できる」としている。昨年9月の法改正で市街地などでの出没に際し首長の判断で緊急銃猟が可能になったことから、県民局は今回の会議で各市町に、緊急銃猟の実施を含む対応マニュアルを早期に整備・改定するよう要請。机上・実地訓練なども実施するよう求めた。同県民局豊岡農林水産振興事務所の磯崎博隆所長は「市町や県の関係機関とともに危機感を持って対応に当たり、地域住民が安心して暮らせるよう取り組んでいきたい」と話していた。

(市街地想定の訓練・夜間対応できるハンター育成:群馬)
クマの活動が活発化する季節を迎えた。群馬県内では昨年度、クマの目撃件数が1398件に上り、県が統計を公表している2011年度以降で最多を更新。人身被害も12人で、09年度以降で最も多かった。今年1~4月の目撃件数は51件(前年同期比30件増)で、昨年を上回るペースとなっており、各自治体は市街地での出没を想定した訓練を進め、県も夜間の駆除に対応可能なハンターの育成を進めている。群馬県藤岡市では先月20日、地元猟友会や市関係者、住民ら約60人が参加し、緊急銃猟の訓練を初めて実施。市街地で猟銃の発砲が可能な条件や手順、住民の避難誘導の方法などを確認した。市内では昨年11月、狩猟中の男性がクマに襲われて重傷を負う被害が出ており、新井雅博市長は「様々な事態を想定したマニュアルを作り、市民の安全を守っていきたい」と述べた。県鳥獣被害対策支援センターによると、クマは5月以降、夏に向けて行動が活発化するという。25年から過去10年間の月別の目撃件数は、4月が計214件なのに対し、5月は3倍以上の計762件、親離れなどで若いクマの行動範囲が広がる6月は計1437件となっている。人身被害を防ぐため、各自治体は対策に力を入れている。昨年、県内で最も多い5人が人身被害に遭ったみなかみ町では今年度から、クマを引き寄せる原因となる柿や栗の木の伐採費用(上限は5万円)を補助。5月末時点で15件の申請があったといい、同様の補助事業は中之条町や川場村でも実施されている。また、クマの出没現場で対応に当たる警察官も装備を強化。県警では、13署にクマ撃退用のスプレーを配備し、目撃情報が最も多い沼田署では昨年から、出動時に顔を保護するフェースシールド付きのヘルメットを着用している。岩手県紫波町では4月、山林で行方不明者を捜索中の男性警察官が、クマに顔や太ももなどをかまれて重傷を負う事案が発生した。群馬県警地域課の大沢岳也地域指導官は「使える装備をフル活用し、事故を防止したい」と話している。市街地に出没したクマが長時間とどまるケースも想定されるため、県は夜間の駆除に必要なハンターの育成に力を注ぐ。20年以上の狩猟経験を持つ県自然環境課の中山寛之捕獲対策専門員は「夜間の発砲は危険性が高まるため、ハンターにも正確な射撃技術が求められる」と話す。夜間に緊急銃猟を行うためには、国の安全管理講習を修了する必要があるが、求められる技術水準は高く、50メートル先の標的に5発を撃ち、ライフル銃は中心から直径5センチ以内、散弾銃は直径10センチ以内に全発命中させる必要がある。県は外部講師を招き、スコープの使い方や射撃時の姿勢などを教える研修会を開いて技術を習得してもらう考えだ。県によると、24年度の県内のクマの推定生息頭数は2773頭で、15年度の1188頭から2・3倍になっている。中山捕獲対策専門員は「個体数の増加と人口減少が同時に進んだことで、人間と動物が住む地域の緩衝帯がなくなり、距離が近づいている」と説明。市街地などでもクマに警戒するよう呼びかけている。

(「イノシシ被害対策セミナー」参加者募集:岡山)
倉敷市は、7月と8月に開催する「イノシシ被害対策セミナー」の参加者を募集しています。農作物や庭を荒らされる、住宅地や通学路に出没するなど、市内でも増加傾向にあるイノシシについて、鳥獣害対策の専門家が、被害を防ぐための対策や遭遇した時の対応などを解説します。また、倉敷市の補助制度に関する情報提供や、防護柵の設置、運用方法の実習などもあります。

(クマ出没増加、サクランボ食害相次ぐ:山形)
山形県村山市内のサクランボ畑で7~8日、侵入したクマに収穫間近の実が食べられる被害が相次いで発生した。県内ではクマの出没の増加とともに食害が増えている。今後、収穫作業が本格化することから、県などは警戒を呼びかけている。「とんでもない世の中になった。クマとの対決だ」。クマ被害に遭った村山市湯野沢のサクランボ農家、尾方勝吉さん(75)は、折られた木を見つめ、厳しい表情を浮かべた。山の麓に位置する尾方さんの畑では、「佐藤錦」や「紅秀峰」を栽培する。被害を受けたのは紅秀峰で、2本足で立って爪で引っかいて実を取ったり、木に登ったりした跡とみられる、折れた枝が散乱していた。今月から収穫が始まったばかりで、クマは熟して甘くなった実だけを選んで食べていったという。日中は花火や爆竹でクマよけをしているが、夜間に畑に侵入する。昨年から被害が急増し、猟友会に依頼して箱わなを設置したが捕獲できなかった。「クマは賢い動物でどうにもならない……」。こう肩を落とした。村山市市民環境課によると、7日早朝に同市湯野沢、8日未明には同市白鳥の畑でそれぞれクマによる食害が確認された。これを受けて、市は9日までに箱わなを一つずつ設置した。同市の昨年のサクランボ被害は確認されただけで6月に3件だったが、申告していない農家もいるとみられ、実際の被害はさらに大きいとみられる。同課の杉原義男・鳥獣被害対策専門員は「クマ対策には電気柵が効果的。設置を検討してほしい」と呼びかける。村山市以外でもクマによる食害が発生している。県農村計画課によると、県内の2024年度のクマによる農作物被害は2311万円。25年度の被害は集計中だが、県みどり自然課によると、昨年の目撃件数は3079件(前年比2731件増)と統計を取り始めた03年以降で最多となっており、食害も増加している可能性がある。同課は、電気柵の設置のほか、木の幹に荒縄を巻いてクマの爪から保護することや、木の根元に枝葉等を積むなどして、近づけさせないよう対策を訴える。

(クマの出没・目撃、過去最多の1.8倍:新潟)
県内の2025年度のツキノワグマ出没・目撃件数が3528件、捕獲数が1005頭といずれも過去最多となり、推定生息数も約8800頭と急増したことが10日、県庁で開かれた県の鳥獣被害対策本部会議で報告された。県は捕獲態勢の強化などの対策を推進する。県によると、これまでの出没・目撃件数の最多は20年度の1957頭。25年度はその1・8倍に上った。特に9月以降、人里周辺での出没が多発し、人身被害は17人。イノシシなども含めた農作物の鳥獣被害額は前年度比137%の4億5900万円に上った。クマによる人身被害を防ぐため、県は今年3月から5月にかけて冬眠明けのクマを捕獲する事業を初めて実施。15市町村で35頭を捕獲した。また、昨年9月から始まった自治体の判断で銃猟を可能とする「緊急銃猟」では魚沼や新発田、五泉など9市で12頭を駆除した。自動カメラの観測値や捕獲数などから算出する25年度の推定生息数は県内全体で8747頭(中央値、推定幅4534頭~1万7470頭)。目撃件数の急増などにより「上振れ」した可能性が高いとみられ、今後はカメラの台数を現在の120から倍増し、国の調査と連携して精度を上げて再評価する。会議のオブザーバーを務める新潟大学の箕口秀夫名誉教授は「木の実が豊作になる周期が縮まり、クマの繁殖に好都合になっているとの指摘もある。ハンターなどの実感を踏まえると生息数は5000から6000頭というイメージ。しかし、生息域が広がり、数が増えていることは間違いない」と述べた。県は26年度、市町村の緊急銃猟の態勢整備を支援するほか、放置された果樹の伐採といった生息環境管理などの対策を進める。

(クマの肉、関心上昇も「処理場ない」)
全国でクマの出没が相次ぐ中、クマ肉を使ったジビエ料理を提供する飲食店が増えています。シェフらが「おいしさを知ってほしい」と話す一方で、クマ肉の流通を妨げる課題も見えてきました。クマやイノシシ、シカなど、多くのジビエ料理を提供している、こちらのお店。連日、クマ出没のニュースが報道されていることもあり、クマ肉への関心は高まっているといいます。2025年度の全国のクマの駆除数は、集計開始以来、初の1万頭を超え増加傾向にあります。クマ肉として流通を増やせばいいように思えますが、課題も多いといいます。「食肉の処理場がクマの場合はまだ少ない。食肉処理場が増えない限り、流通量はそこまで増えないと思います。クマは(流通量が)圧倒的に少ない」。2024年度、シカ肉を処理した施設は全国で631あったのに対し、クマ肉を処理した施設は72に過ぎません。なぜ、クマ肉の処理施設は少ないのでしょうか?栃木県猟友会 小堀大助事務局長「解体施設に持ち込んで、解体施設が受け入れ態勢があって、ちゃんと解体をして流通させるというのは、理屈上はできても、(捕獲数が少ないなど)コストに見合わないでしょうし、いろんな点で、まだまだ現実的ではないかなと思います」。季節によって脂の乗りに差が出ることも、安定供給を妨げる一因だといいます。深沢シェフ「夏場になると脂がしっかりあるクマというのは捕れないので、一年中、同じものが入らないという面では困っている。ハンターさんが本当に良いものを捕れたという時に仕入れられる、そういう意味では安定していない」。クマ肉の消費促進を目指し、永田町も動き始めています。去年、自民党のジビエ議連の会合では、クマ肉のチャーシューが振る舞われ、会長の石破前総理も絶賛していました。秋田県北秋田市では、クマの捕獲から解体までの衛生管理を定めたガイドラインの策定を求め、少ない頭数でも採算が取れるよう、処理施設への支援を訴えています。深沢シェフ「今捕れても、食肉として取り扱われないクマ肉っていうのがまだあると思う。処理施設だったりが今よりも増えて、流通量が増えるのはすごくいいと思う」。

(“クマなど隠れ場所減らす”、道路沿いの雑草や雑木を伐採:富山)
住宅の周辺でクマやサルなどが目撃されている富山市の山あいの地域で、野生動物の隠れ場所を減らそうと道路沿いの雑草や雑木を伐採する取り組みが行われました。伐採が行われたのは、富山市西大沢の河川敷に近い道路沿いの国有林です。この林は山から吹き降ろす風を防ぐ「防風保安林」に指定されていますが、クマやサルなどの目撃が増えてきたため、おととしから林野庁や建設業者の団体が伐採を行っています。建設会社の社員などはクマよけの鈴などの装備を身につけると草刈り機を使って大きく伸びた雑草や雑木を刈り取っていました。林野庁富山森林管理署によりますと、伐採によって見通しをよくして動物の隠れ場所を減らすことで人と遭遇しないようにするのが狙いで、毎年場所を変えながら実施しているということです。伐採にあたった建設業者の団体の大橋賢生さんは「地域の方が安心して暮らせるようにこの取り組みを続けていきたい」と話していました。

(個体数の増加で植生や生態系に影響を及ぼすニホンジカの捕獲作業:神奈川)
環境省富士箱根伊豆国立公園管理事務所では、神奈川県箱根町の駒ヶ岳・神山の山域(資料の図版に表記した青点線内)において、箱根一帯の植生・生態系へ影響を及ぼしているニホンジカについて、「富士箱根伊豆国立公園箱根地域ニホンジカ管理計画」(富士箱根伊豆国立公園箱根地域ニホンジカ管理対策協議会)に基づきその捕獲作業を実施する。ニホンジカの捕獲作業は2026年6月8日から2027年2月28日までの予定で行なわれ、捕獲手段はくくり罠と銃器となる。環境省ではハイカーや登山者に、登山道から外れないよう注意を促す周知看板を現地に設置するなどして注意喚起を始めた。箱根への登山では、捕獲作業エリアの確認をしてから出かけてほしい。

(クマ誘う放棄果樹を伐採:北海道)
住宅地からヒグマを遠ざけようと、札幌の環境市民団体「エコ・ネットワーク」は、南区砥山で本年度初めて、耕作放棄果樹園での伐採を行った。

(クマ被害続出、それでも山に入る理由)
山菜採りに出かけてクマに襲われたとみられる人的被害が東北地方で相次ぎ、自治体が対応に苦慮している。クマによる被害が続発してもなぜ、山に入るのか。山菜採りを愛好する男性2人組が取材に応じ、胸の内を語った。2人は登山で知り合った70代と40代。最近では5月下旬、山形県鶴岡市の山林へ出かけた。目的は、春の山菜「ワラビ」だ。2人は山岳信仰の聖地・出羽三山の一つ、月山(がっさん)のふもとで生まれた。10代、20代の頃から山菜を採っている。4月中旬ごろ、タラの芽やコシアブラの芽が出る時期になると毎年、「そわそわ、わくわくする」。「月山筍(だけ)」と呼ばれる細竹(根曲がり竹)が採れる6月末まで、山菜の旬を追うように山々に分け入る。2人は、一度にたくさん採れる「秘密の場所」を訪れる。70代男性が所有者から管理を任され、先祖代々引き継がれてきた敷地にある。他の住民にもそれぞれ、秘密の採取場所があるという。夢中で採取してかごに入れると、1時間足らずでいっぱいになる。重さは約10キロ。「山に恵んでもらった」と感じるという。長い冬が終わり、最初に自分の手で採るタラの芽はほろ苦い風味が魅力。ワラビは独特のぬめりが特徴だ。あく抜きをして調理し、食卓に並べる。塩漬けにして保存すれば、冬にも食べられる。40代男性は、経営する飲食店で客をもてなす一品にする。親類や近所の人に配ることもある。2人は「山菜採りは暮らしの一部」「地域の文化そのもの」と語る。相次ぐクマ被害が、気にならないわけではない。2人は昨年から1人では山に入らず、山菜採りには複数人で出かけることにした。

(アーバンベア「進化」、クマと人の「境界」衰退で出没繰り返す)
福島市の市街地で4人を襲い、逃走したアーバンベアへの警戒が続いている。一時居座った工場では前足で蛇口をひねって水を飲み、窓の鍵を開けたとみられ、「進化」が印象づけられた。福島市の市街地にクマが出没したのは今月2日。4人を襲った後、電子機器製造販売会社の工場に居座り、市が独自の判断で発砲できる「緊急銃猟」の準備態勢を敷くなか、3日夜には敷地外へと逃げていった。クマが去った工場の窓周辺には鍵を開けた痕跡があり、蛇口に前足を当てて水を飲む様子も確認された。緊急記者会見した馬場雄基市長が「極めて知能が高いクマだ」と語ったように、アーバンベアは「進化」しているような印象を残した。クマの生息域が人里に広がり、人の構造物への接触によって学習している可能性も否めない。昨年度の人的被害(速報値)は238人。うち死亡が13人で、ともに過去最多となった。今年度も4人(6月3日時点)が犠牲になっている。被害の拡大はクマの行動範囲の広がりを示唆する。山間地域の人口減や耕作放棄地の増加、林業の衰退による人間活動の縮小などが背景にある。北海道大の坪田敏男名誉教授(野生動物医学)は「山間地域の里山が衰退し、そこで行われていた炭焼きや家畜の飼育など人間の活動も減った。緩衝地帯が失われつつあることで、山からクマが漏れ出しているのが現状だ」と指摘する。さらに年ごとの気候状況が影響する。昨年秋はクマの食料となるドングリが凶作で、十分に栄養を蓄えられないま冬眠。「冬眠明けも栄養状態が悪いため、市街地にエサを求めて降りてきているとみられる」(坪田氏)。秋田県林業研究研修センターによると、今年のブナの実は「豊作」。しかし、ブナの実などのドングリは豊作と凶作を繰り返すため、坪田氏は「今年の秋は昨年ほどの被害は出ないかもしれないが、凶作となった年は再び市街地への出没が増える」と予測する。坪田氏が必要性を強調するのは、居住地に現れたクマは駆除し、クマの生息地は的確に保全する「棲み分け」の徹底だ。その上で、新たな山間地域にクマの専門家や対策犬などのチームを配置して警戒する。クマは見晴らしの良い空間を嫌う習性があるため、藪(やぶ)払いや草刈りによって近寄りにくい環境をつくり出すことが有効だ。

(クマ対策に森林税活用を:秋田)
秋田県にかほ市の市民団体「自然ネットワークあきた」は5日、クマの出没対策の財源として、国の森林環境譲与税を積極活用することを求める要望書を県に提出した。国から分配される同税は、主に森林の整備・管理に充てられるが、ネットや柵の設置など人里との境界を明確にするクマ対策にも使用できる。

(5メートルの至近距離で対峙した専門家が明かす「攻撃を誘発させない行動」とは)
環境省によると、2025年度の全国のクマによる被害者数は、過去最大を上回ったそうです。そんな中で「野生のクマに3000回以上遭遇し、9回襲われたことがある」という日本ツキノワグマ研究所所長の米田一彦さんは「クマの知られざる素顔に触れてもらいたい」と語ります。そこで今回は米田さんの著書『家に帰ったらクマがいた』より一部を抜粋し、米田さんが見た「クマのありのままでほんとうの姿」をお届けします。1993年、広島・島根両県ではミズナラが豊作だった。そのため栄養状態が良く、冬眠の穴入りが遅れるクマがいた。1994年2月18日、追跡している西中国地方のクマたちの越冬状況を探るためにセスナ機で島根県の海岸部を飛んだ。浜田市周辺の町村には雪がなく、海まで4キロメートルほどの山林で1頭のクマの信号を捉えた。若いメスグマからの電波は強弱があり、眼下の樹林帯の中を歩いているようで、翌日に車で追った。よれよれに曲がったヤブツバキ、緑の葉を付けた潅木、細い笹が密生した森を行くと、そのクマが茂みに隠れたところだった。腐って、ぎざぎざになった大木の切り株の中に、このクマの寝床があった。歯で咬み切って揃えたチュウゴクザサを敷き、色鮮やかな緑色のヒノキの葉が2枚、床面に敷かれていた。冬枯れした風景に鮮明な緑だけれど、なぜこれらを運んだのだろう。どうも数夜を過ごすために宿のようだ。真冬なのに寝たり起きたり、歩いたり。これでは完全に越冬したとは言えないだろう。広島県のクマ生息地から流れ出る太田川は河口部にデルタ(三角州)を形成する。この川は高低差が少なく、奥地の「安芸太田町加計で最高気温」が有名だ。隣の旧戸河内町役場の山手では多数のクマが越冬した。越冬した場所はそのクマの故郷で、冬、春、夏を過ごす。秋にドングリ類が凶作だと他の場所に移動するが、豊作だとそこにとどまる。役場周辺に「集落依存型」のクマが多くいたことを意味し、似たことが西中国各地で起こっていた。山間地では役場周辺が駆除地帯でもある。温暖化と母グマの駆除。これが現在の東北でのクマ問題をつくり出していそうだ。気温が高い所や海辺に近い所では、クマが越冬に入る時期が遅くなる。このことは東北の太平洋側でも同じだということだ。996年6月11日昼過ぎ、広島県北部で観察し続けていた若いメスグマはこの日、コナラの根曲がりの上に腹這いになり、両手足を伸ばして眠っていた。私は小川を渡って7メートル手前に立ち、コンパクトカメラで連写した。クマの背中には、根株に張りついていた苔類がびっしりとついている。クマは眠りから覚めると、今度は根曲がりの上に仰向けに寝て、ゆったりと背中、腹、首、頬を掌で撫で回した。時々、爪を剥き出しにして肌を掻くときもある。両前足の動きが大きくなり、空を掻くようになり、クマの踊りが始まった。手首をくねくねとひねり、後ろ足首もゆるゆると揺らし、体もS字にくねらした。そんな踊りを20分も演じてくれた。クマは昼寝をする。思っていたとおりだ。別の観察場所では濃すぎる接触があった。1998年10月5日、私は倒木に背をもたれかけて本を読みながら、100メートル先の谷底を見下ろしてクマが通るのを待っていた。こちらの斜面には、大昔にワサビづくりの人たちが歩いた山道がいまはケモノ道になって水平な筋になっている。目の前にそびえるミズナラの巨木は太い脇枝と主幹の樹皮だけが生きている。気まぐれのようにドングリを落とすことがあって空洞になった太枝に当たると、こーんとギターの響鳴胴を打ったような軽快な音を響かせる。音楽が眠気を誘い、目を細めていると40センチメートルもあるシーボルトミミズがヘビのような勢いで脇をくねってきた。私が驚いて顔を上げると、歩道の端にクマがうつむきながら歩いて来る。長いミミズがクマの到来を告げた。5メートルの距離まで来ても、クマはこちらに気がついていない。黒い塊は、もりもりと私の視野に広がった。大声を出してクマを驚かしては攻撃を誘発しそうだった。距離と時間が異常に濃くて次の動作を決めかねた。私は体を動かさず、優しく「ほいっ」と声だけをくれてやったら、クマはすとんと右回りに反転し、いま来た方向にばっさばっさと笹薮を叩きつけながら走り去った。汗で濡れた手は河合雅雄の『少年動物誌』のページを押さえていた。激しい葉音を立てて、足元からイナゴが飛び立った。クマには何事もなく退散していただくのがよい。のんびり近づいて来ての5メートルでは「優しく声をくれてやる」ことにしている。別の場所では、2メートルの距離で会った。イナゴではなくクマだったのが怖いところだ。このときはクマを踏んだも同然だった。尾根から5メートルほどブナ林の中を下ったら爪先、2メートルから黒い塊が地面で破裂したように1メートルも盛り上がり「しぇっ、しぇっ」とほえながら逃げていった。クマが気づいてくれなかったら、私はクマの脇に立ったことだろう。驚いたクマは沢の底から向こうの斜面を駆け上がって止まり「やれんやつだ、こんな山奥に入るなんて」と言いたそうに私を見た。冷や汗がじとじとににじんだ額を手の甲で拭いた。クマがいた場所は、ブナの根元の斜面側が窪地になっていて枯れ葉が堆積し、大きな鳥の巣状になっていた。この近さでは対処法がなく、クマの寛大さに感謝した。それにしてもクマに慌てた私と、私に驚いたクマとで対等に渡り合えたようだ。私は入山しているときにはいつも足音を殺して自然の音を聞いているので、クマと出くわすと間近のことがあり、クマの聴覚と視覚はどうなっているのか疑問をもつことがある。大グマほど完全に眠り込んでいるのだ。

(ミロク売上高1・6%減、米国で猟銃販売振るわず:高知)
ミロク(南国市)は9日、2026年4月中間連結決算を発表した。米国での猟銃販売が振るわず、価格転嫁もできなかったことから、売上高は前年同期比1・6%減の62億400万円。

(「ハトにエサやり」で全国初の書類送検:大阪)
2026年4月、大阪市内で「動物への迷惑なエサやり」を繰り返していた住民が、全国で初めて動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)違反の疑いで書類送検されました。大阪市住吉区のJR我孫子町駅周辺では、10年程前からハトへのエサやりが問題となっていました。周辺には多くのハトが集まり、フンや鳴き声、悪臭などの被害が出ており、苦情も多く寄せられていたと報じられています。大阪市は職員の夜間の張り込みなどで人物を特定し、指導や勧告を繰り返しました。しかし、一度はやめても時間が経つとまたエサやりを始めるという「いたちごっこ」が続きました。大阪市は「個人の善意」では済まされないレベルとして大阪府警に刑事告発し、住民は書類送検される事態となりました。2026年5月にも静岡市葵区の住民が、動物愛護法違反の疑いで書類送検されました。この住民は、10年以上前からカラスなどの野鳥にドッグフードを与え続けており、2025年9月に静岡市からエサやりをやめるよう措置命令を受けていたにもかかわらず、その後も給餌をやめませんでした。この住民の自宅周辺にはカラスなどの野鳥が100匹近く飛んでいて、近隣住民はフンや異臭などの被害を市に相談していました。これらのケースでは、動物愛護法に基づき、50万円以下の罰金(第46条の2)が科せられる可能性があると報じられています。

(累計の死者7人目、マダニ感染症「日本紅斑熱」で80代女性が死亡:愛媛)
愛媛県の宇和島保健所管内で、マダニ感染症の一つ・「日本紅斑熱」に80代の女性が感染し死亡したと9日に発表されました。県内で「日本紅斑熱」の死者は2019年に初めて確認され今回で7人目。今年は初めてです。「日本紅斑熱」はマダニに咬まれることにより、「リケッチア・ジャポニカ」という細菌に感染して起きる病気。頭痛や発熱、けん怠感などの症状が現れ、重症化すると死亡することがあるとしています。愛媛県によりますと、死亡したのは宇和島保健所管内に住む80代の女性です。女性は5月下旬に発熱を訴えて入院し、検査したあと6月1日に死亡。「日本紅斑熱」だったことが5日に判明しました。病院に運ばれる数日前は食欲不振やけん怠感があったということです。県内で日本紅斑熱の死者は2019年に初めて確認され今回で7人目。今年は初めてです。マダニ感染症には重症熱性血小板減少症候群(SFTS)もあり、愛媛県はマダニに咬まれないよう、草むらに入るときは長袖・長ズボンなどを身に着け、防虫スプレーを使うよう呼びかけています。

("人を見ても逃げない"危険なヒグマ出没か:北海道)
3日午後、札幌市南区定山渓の中山林道で、ヒグマが目撃されました。目撃された場所は、ヒグマの生息域の森林ゾーンですが、札幌市は、このヒグマについて、人を見てもすぐには逃げない「有害性レベルII相当」の個体と判断し、4日午前11時半から、ハンターらを現地に向かわせています。札幌市によりますと3日午後1時半ごろ、札幌市南区定山渓の中山林道で、タケノコ採りをしていた70代男性が、林道のゲート前に止めていた車にタケノコを積み込む作業をしていたところ、ゲートの向こうにヒグマが現れたということです。このヒグマは、男性を認識しましたが逃げるようすがなく、男性がクマスプレーを噴射するとヒグマは山の方へ立ち去って行きました。男性にけがはありませんでした。これを受け、札幌市は、「クマスプレーが届くほどの至近距離にもかかわらず、人間の姿を見ても逃げないというのは、人慣れをしていて危険性が高い」とし、この個体について、札幌市が定めた4段階の「有害性判断レベル」のうち、人を見てもすぐ逃げない「有害性レベルII相当」と判断しました。猟友会のハンター4人と、札幌市の職員が、4日午前11時半から午後1時半に目撃場所を見回る予定で、追い払っても逃げない場合は、捕獲も検討するということです。札幌市は、危険性の高いヒグマが出没していること、また、ハンターが発砲する可能性もあることから、中山林道に立ち入らないよう呼びかけています。

(クマを箱わなで駆除したものの…カメラには別のクマが:北海道)
道内各地で市街地近くにクマが出没しています。連日クマの姿が確認されていた札幌市豊平区では、けさ(5日)1頭が駆除されましたが、別の個体も新たに確認されています。クマの出没が相次いでいた札幌市豊平区羊ヶ丘で、午前10時半ごろ、メスのクマ1頭が駆除されました。市によりますと、体長は、およそ1メートル20センチ、前足の幅は、10.5センチでした。母になる前の2歳から3歳の若いクマとみられています。市が設置した箱わなで、きのう(4日)夜に捕獲されたということです。羊ヶ丘地区では、先月3日から25日にかけてクマの出没が6件確認されていました。今回駆除されたのは、見た目の特徴などから出没を繰り返していた個体とみられています。ただ、きのう午後11時すぎ、豊平区羊ヶ丘の森林総合研究所の敷地に設置されたカメラに、捕獲されたクマとは別の個体が映っていたことから、引き続き注意が必要です。また、午前7時半前、苫小牧市錦岡の菓子製造会社の敷地内で体長2メートルほどのクマが目撃されました。数分後には、最初の目撃場所から近い道道141号で、車の運転手が道路を横切るクマを目撃しました。クマが出没した現場近くには、中学校などがあり、市は注意を呼びかけています。

(薬局でシカ肉加工品:静岡)
静岡市内のある薬局で、薬局らしからぬ商品が販売されているという情報が入りました。それは「オクシズワイルド」というブランド名で売り出し中の、シカ肉です。やってきたのは静岡市駿河区中原、インター通りの静岡大橋の近くにある「あい・ハート薬局 中原店」です。建物の1階にある、一見ごく普通の薬局です。ところが店の外には「オクシズワイルド」と書かれたのぼりが立っています。薬の名前、ではなさそうです。店内に入ると待合スペースの隅に大きな冷凍庫が置いてありました。しかもその冷凍庫にはソーセージやハンバーグといった文字が。管理薬剤師の鵜澤卓也さんが、薬局にソーセージがある理由を教えてくれました。あい・ハート薬局中原店 管理薬剤師・鵜澤卓也さん:薬局に来るまでの敷居を下げたいと思いました。普段処方箋を持っていく、そういう目的でしか行かないと思うんですけど、来やすくしたいと思いました。そこで選んだ商材がインパクトのあるジビエ。いろいろ考えてシカ肉にたどり着いたそうです。冷凍庫のお肉の正体は、オクシズ(静岡市の山間部)で狩猟されたシカの肉を使ったソーセージとハンバーグ。その名もずばり「オクシズワイルド」です。ラインナップは3種類。なんと鵜澤さんが自ら企画した商品だそうです。この商品を企画した鵜澤さんは、静岡出身ではありません。静岡にやって来てから、静岡に貢献したいという思いを持ち、知人のハンターとのつながりをきっかけに、シカ肉に着目しました。鵜澤さん自身が食べることが好きだったのも、大きな理由です。また薬局という場所でシカ肉を扱うことには、薬剤師ならではの視点もあります。あい・ハート薬局・鵜澤さん:薬局というとことで、健康の維持や病気を改善させたいと考えました。シカ肉は低カロリー、高タンパクで、非常に体にいいので、薬局とシカ肉は相性がいいと思います。牛肉や豚肉に比べ、低カロリー・低脂質のうえ、鉄分・亜鉛・ビタミンBなども多く含む栄養たっぷりの食材。天然のビタミン、サプリメントと言われることもあるそうです。健康を扱う薬局と、体にいいシカ肉の組み合わせは、確かに理にかなっています。オクシズワイルドに使われているのは、名前の通りオクシズで狩猟されたシカです。食べるために狩られたシカはすぐに処理されるため、鮮度・味ともに抜群とのこと。そのシカ肉を加工している、清水区七ツ新屋にある食肉製品製造所「M Gluck(エム グリュック)」を訪ねました。加工前のシカ肉を見せてもらうと、赤色がとても濃いのですが、これは血ではなくお肉自体の色です。部位によっては柔らかい部分もあれば、腕やもも肉のように締まった部分もあります。ソーセージを作る際は、豚の脂を混ぜてミンチにします。食感を残すためにあえて粗くする「太引き」に。こうすることで肉のゴロゴロ感が残り、ジューシーな仕上がりになるそうです。味付けは、シカ肉の味を引き立たせるため岩塩・ブラックペッパーをベースにシンプルに。完成するまでには4~5回ほど試食を繰り返し、サイズや風味を試行錯誤しながら誕生した商品です。さっそくハンバーグとソーセージを試食してみます。切った断面を見るとシカ肉の赤身の色がしっかりと残っています。肉のモヅメ・茂津目悠記代表:いい意味でなにを食べてるか分からない。せっかくシカなので低脂質高タンパクを目指してもいて、こだわりがしっかり入ってます。筋トレをしている人やアスリートでも罪悪感なく食べられそうな一品です。続いてソーセージを食べてみると、ひと口でじゅわっと肉汁があふれてきます。ハンバーグよりさらに肉肉しく、ミンチが粗いため、お肉の塊がいっぱいあるような感じです。ソーセージはオリジナルとピンクペッパー味の2種類があります。ピンクペッパー味は、ちょっとスパイシーで爽やかさもあり、お酒のおつまみにもぴったりのコンセプトで作られているそうです。肉のモヅメ・茂津目悠記代表:ジビエというものを身近に感じてほしいので、臭い・硬いという抵抗感をなくして、苦手だった方に少しでも手に取っていただければと思います。発売後の反響も大きく、「なんで薬局でシカ肉を売るのか」という驚きの声や、「意外に食べやすい、もっと癖があると思っていた」という声も届いているそうです。オクシズの豊かな自然が育んだジビエを、ぜひ薬局を訪ねて一度味わってみてください。

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(シカの駆除中に流されたか、男性の遺体発見:熊本)
30日夕方、熊本県美里町の緑川で男性の遺体が発見されました。男性は昼頃に、シカの駆除をしていて、誤って川に流されたと見られています。警察によりますと、30日午後4時50分ごろ、美里町大井早(おおいそう)の緑川で70代くらいの男性の遺体が発見されました。男性に目立った外傷はなく、衣類もすべて着ていたということです。遺体が発見された場所の上流で正午ごろ、「男性がシカの駆除中に緑川に転落した」と119番通報があり、警察と消防がその男性を捜索していました。通報者をした人は、「男性がシカを撃ち、川に逃げ絶命したシカを引き上げようとしたところ流された」と話しているということです。警察は捜索していた男性とみて身元の特定を急いでいます。

(わなを外そうとし、イノシシに顔をかまれる:埼玉)
埼玉県は28日、本庄市児玉町河内の山間部で、男性(81)がイノシシに襲われ、けがを負ったと発表した。県みどり自然課によると、男性がくくりわなを外そうとした際、イノシシに顔をかまれ、出血。病院に救急搬送されたが、命に別条はないという。イノシシは逃げ、現在も捕まっていないという。今年、県内でイノシシの人身被害は初めて。同課は「野生動物にはむやみに近づかないように」と注意を呼びかけている。

(「サル10匹に追いかけられた」:宮城)
警察によりますと、6日午前10時半ごろ宮城県白石市小原に住む70代の女性が自宅前で野生のサル約10匹に囲まれ、手提げバッグを奪われそうになりました。女性が振り払うなどして抵抗したところ、サルは山林に姿を消したということです。女性にけがはありませんでした。現場は白石市立小原小・中学校近くで、警察が注意を呼びかけています。

(「早く捕まえないと猟友会が倒れる」約10名が3日間夜通し捜索で麻酔銃捕獲:栃木)
6月6日から宇都宮市の市街地に出没し、市内全小中学校が臨時休校になるなど前代未聞のパニックを引き起こした熊。警察と猟友会による昼夜を問わない必死の捜索が続く中、9日午後、ついに住宅密集地に一頭の熊が追い詰められた。緊迫の捕獲劇と今後の課題を取材した。最前線で熊を追い続けてきた警察と栃木県猟友会宇河支部。同支部事務局の女性は、緊迫した現場の状況をこう明かしていた。「6日の夕方に目撃されてから、猟友会メンバーが警察に同行してずっと捜索にあたってきました。ドローンを使って熊の痕跡を辿っているのですが、現時点ではまだ捕獲出来ていません。支部に在籍する約300名のうち、市内で動ける人は72名。ただ、その中でも市役所から依頼があって動ける有資格者は10名ほどしかいません。なので、このメンバーが3日間、夜通しで警察とパトロールに当たっていて、体力的にも厳しい方がいるようです。10日も早朝4時半から最後の目撃地域で見回りを開始していました。早く捕まえないと我々猟友会のメンバーが先に倒れてしまいそうな状況で……」。こうした捜索の末についに熊が確保されたわけだ。全国紙社会部記者が経緯を説明する。「9日の早朝から城東1丁目、簗瀬町、峰町などで目撃が相次ぐ中、午後1時に市民から『外をクマが歩いている』と直接市に連絡が入り、警察へも110番通報が多数寄せられました。広範囲を移動し追跡が難航していましたが、午後2時2分、東簗瀬1丁目の民家の庭先に立てこもったところで、市と猟友会が初めて個体を目視で確認しました」。現場周辺は警察によって封鎖。市が3月に策定した「緊急銃猟実施マニュアル」では、住宅密集地での実弾使用は危険が生じるため否定されている。今回の現場も弾を受け止めるバックストップがない密集地だったため、市は麻酔銃での緊急捕獲を決断し、午後2時半に県から使用許可が下りた。「麻酔銃は宇都宮動物園の関係者が撃ちました。午後2時35分、2時50分、3時30分と計3発を撃って3発目が命中。午後3時45分に捕獲が完了し、箱罠に収納されて午後3時50分に現場から搬出されました。捕獲された個体は体重100キロ弱のオスの成獣でした」(全国紙社会部記者)。9日午後6時から開かれた市の記者会見では、マニュアルの規定により「人家に侵入した(またはその恐れがある)個体は殺処分の対象になる」と説明。猟友会に運搬を委託しており、殺処分される方針であることが明かされた。猟友会に実務を委任していた宇都宮市役所鳥獣対策グループの職員はこう語る。「市として出来る事は、今後は『クマ出没注意』というチラシを市内に配布するということしかないですね。また住民への熊対策として、『熊スプレー』を提供するなんていうこともありえるかもしれません」。「ありえない」と思われていた宇都宮市街地への熊の出没によって顕在化した大きなリスク。住民たちの平穏な日常を揺るがした恐怖は、しばらく消えることはないだろう。

(警察官がライフル銃でクマ駆除の対策チーム発足:宮城)
市街地でもクマの出没が相次ぐ中、宮城県警は、猟友会が対応できない場合などに備え、警察官がライフル銃で駆除にあたる対策チームを発足しました。去年11月、クマによる被害が全国で相次いだことを受け、警察庁は国家公安委員会規則を改正し、一定の条件のもとで、警察官によるライフル銃の使用を可能としました。宮城県警察本部ではこれまで、猟友会と連携して、クマの習性に関する教養や訓練を重ねてきましたが、ことし4月以降、仙台市の住宅街でも出没が相次いでいることから、先月29日、チームを発足させました。現場で活動するチームは1班4人で、機動隊員2人が射撃を担当します。活動は、被害のおそれはあるものの、自治体による緊急銃猟や箱わなでの対応が見通せない場合や、猟友会の確保が難しい場合などに限られます。また、実施にあたっては、住民の避難や立ち入り規制のほか、流れ弾を防ぐための遮へい措置など、厳重な安全対策を講じるとしています。こうした取り組みは、東北5県と北海道に続き、全国で7例目です。宮城県警は「緊急時にも適切に対応できるよう、引き続き訓練と教養を重ねたい」としています。

(クマに襲われ4人がケガ、夜間の緊急銃猟も検討:福島)
福島市でクマが人に相次いで襲いかかり、4人がケガをした。クマは工場に居座り、現場周辺は長時間にわたり緊張感に包まれている。クマが出没し次々と人を襲ったのは、福島駅から直線距離で約3キロ離れた福島県福島市の笹木野駅周辺。従業員2人が襲われた福島製鋼に設置されていた防犯カメラの映像には、逃げる従業員を執拗に追いかけるクマの姿が映されていた。後ろから従業員を引きずり倒した後、窓ガラスを破り一時は建物内部にも侵入した。その後3人を襲い、別の工場で居座ったクマ、現場周辺は緊張感に包まれた。警察などによると、3日午前6時30分ごろに「福島製鋼の敷地内にクマが出て、従業員が襲われた」と通報があった。この場所では20代と60代の男性従業員が2人が襲われた。さらに、その10分後には800mほど離れた別の事業所の敷地内で60代の男性従業員が、近くの住宅で80代の女性が立て続けに襲われた。周辺では、5月28日にもクマが目撃されていて、同じ個体とみられている。人を襲うクマを目撃した人は「門の前の所で守衛さんがクマに乗っかられていた。窓を開けて『クマだ―、クマだー」と。そしたらクマがびっくりして、たまたまだけど敷地内に行った」と当時の状況を語る。その後、守衛のもとに駆け付けると「顔と手と足とかまれていたみたいで、顔から血がダラダラと。私もすぐに救急車と消防車を電話して」という。その後、クマは...「工場の屋上に出たり引っ込んだりしているのを約30秒間くらいですかね、見ました」。クマを捕獲するため、工場内には箱ワナを設置し、猟友会や警察などが周辺を警戒。福島市は緊急銃猟を決め、猟友会のハンターが建物の中に入っているという。福島市の馬場市長が取材に応じ「麻酔銃による発砲を試みました。命中はしていますが、それがなかなか効かず、いまもなお逃げている状況です。いまも緊急銃猟の体制であると伝えたく、安心・安全の確保を取ってほしい」と語った。まだクマの確保に至っていないことから、近くの野田小学校と野田中学校では、3日の対応を検討しているという。関係者によると、これまでに麻酔銃を1発打ちクマに当たっているが、大人しくなっていないということで、夜間の緊急銃猟も視野に検討中だとしている。

(野生動物との衝突事故防止へデータ活用、多発区間で対策)
国土交通省は今年度、道路に侵入したシカやタヌキなどの野生動物が車両と衝突して死亡する事故「ロードキル」を防ぐための対策強化に乗り出す。衝突事故の区間や時期などが表示された道路データに関するサイトを活用し、全国の地方整備局などが多発区間を対象にドライバーへの注意喚起や侵入防止策を講じる。国交省によると、国直轄道路で2022年度に起きたロードキルは約7万件に上る。同省は今年3月、衝突事故の発生時期や場所、動物の種類といった情報を各地から集めたデータベースを構築し、同省サイトの地図上に表記して公開した。整備局などはこうしたデータに基づき、動物の特性に応じた対策を検討し、ドライバーが事故を回避できる環境を整備する。例えば、シカなどの大型動物との衝突多発区間では、道路標識を設置したり、ドライバーにカーナビで注意喚起の音声を流したりする。タヌキやイヌ、ネコなどの小型動物に関しては「飛び出し注意」と書かれた電光掲示板や、動物の侵入防止フェンスを設置することなどを検討する。

(警察官ライフル銃で“クマ駆除”へ、緊急銃猟が間に合わない場合などに対応:新潟)
クマによる人身被害などを防ぐため、新潟県警は警察官がライフル銃でクマの駆除を行う体制を構築し、6月1日、運用を開始。自治体の判断による緊急銃猟が間に合わない場合などに緊急的に対応するということです。

(クマ緊急銃猟訓練:青森)
青森県弘前市と県、弘前署などは1日、同市の市街地にクマが現れた状況を想定した緊急銃猟の訓練を行った。市民からの通報を皮切りに、情報伝達やガバメントハンターによる駆除までの手順を確認した。同市の農村整備課など関連部署や県猟友会中弘支部、弘前署、県自然保護課などから29人が参加した。市総合学習センターで実施した図上訓練では、同市城東地区の住宅街に隣接する城東公園で、ツキノワグマ1頭が現れた状況を想定した。参加者は通報を受けた際の聞き取り内容や、市と県の関連部署、目撃地点周辺の学校・施設などへの連絡手順を確認。周辺地図を使い、緊急銃猟の際に行う交通規制の内容や、ハンターの安全な配置場所なども話し合った。同公園での実地訓練では、リモートで現場の状況を確認した谷川政人市長が緊急銃猟を指示。市鳥獣対策推進室のガバメントハンター太田高志さん(71)と県猟友会中弘支部の会員2人が、安全を確保しながら駆除の手順を確認した。中弘支部と県猟友会の会長を務める木村芳文さん(74)は、県内での緊急銃猟の事例を念頭に「クマの出没はこれから増えてくると思う。住民に危険が及ばないよう安全第一で進めていきたい」と述べた。

(ライフル銃でクマ駆除の警察官に手当支給、県が「危険鳥獣捕獲手当」新設へ:青森)
青森県はライフル銃でクマの駆除作業にあたった警察官に、特殊勤務として1日1,640円の手当などを新設する方針です。ことしも市街地での出没が相次ぐクマ。県は緊急銃猟の制度が始まったことや、警察官によるライフル銃の駆除ができるようになったことを受けて、特殊勤務として「危険鳥獣捕獲手当」を新設する方針です。ライフル銃でクマの駆除作業にあたった警察官には、1日当たり1,640円が支給されます。近くの住民の避難誘導や障害物の撤去など、駆除のサポートをした警察官や県職員にも、1日当たり1,100円を支給します。支給の対象は、ことし4月から行われた駆除作業とする予定です。県は手当を新設するため、関連する条例案をあさって開会する6月県議会に提出します。

(熊の駆除にPT結成、自治体で困難なケースに対応:長野)
市町村で対応が困難な場合の熊の駆除に対応するため、長野県警は9日、プロジェクトチーム(PT)を発足させた。ライフル銃を扱う機動隊や出没地域の警察署、総合調整役の県警本部生活安全企画課などで構成する。熊の駆除は鳥獣保護管理法で市町村の業務と位置づけられているが、警察庁が昨年、ライフルで熊を駆除できるよう国家公安委員会規則を改正した。これを受け、人的被害が発生する恐れがあり、市町村による緊急銃猟が行われるか不明な場合や、猟友会員の確保ができない場合などにPTが出動する。この日の発足式で、阿部文彦本部長は「(PTは)緊迫した現場で県民の生命・身体を守り抜くための体制であり、『最後の砦(とりで)』としての自覚と責任感を持って任務に当たってもらいたい」と訓示した。県警はこれまでに熊を想定した射撃訓練などをしてきた。PTの設置は全国の都道府県警では9例目という。

(銃駆除で日当2万円、クマ駆除行う「ガバメントハンター」:北海道)
道は猟銃免許を持つ公務員がクマを駆除した際の手当を新設するため、条例案を近く提案することがわかりました。道が提案するのは「危険鳥獣捕獲等作業手当」新設などに関する条例案です。この手当は猟銃免許を持つ公務員、いわゆる「ガバメントハンター」などが対象で、クマの捕獲などの作業に従事した時に、日当が支給されます。道によりますと1日あたり2万円を超えない範囲を上限としていて、銃による駆除を行った場合は2万円、わなの設置作業などを行った場合は1440円を支給する予定です。この条例案は16日から始まる道議会で審議される予定です。

(適正なエゾシカ管理めぐり対策会議:北海道)
北海道環境生活部は8日、今年度第1回目のエゾシカ対策有識者会議を札幌で開いた。全道的に牧草など農業被害が深刻となっているエゾシカ対策をめぐり、専門家や研究者が認識を共有、適正管理に向けた方向性を議論した。

(国と道に損害賠償求め提訴へ、逆転勝訴の男性ハンター:北海道)
最高裁で逆転勝訴した北海道砂川市のハンターの猟銃が廃棄されていた問題をめぐり、ハンターの男性が国と道に対し損害賠償を求め、提訴する方針を固めたことがわかりました。砂川市のハンター・池上治男さんは2018年、クマ駆除のため発砲した際、民家などに銃弾が当たる恐れがあったとして、猟銃の所持許可を取り消されました。池上さんは道を相手取り、最高裁まで争った結果、2026年3月、池上さんの逆転勝訴が確定しました。この判決を受け道公安委員会は、押収したライフル銃2丁のうち1丁を返還しましたが、残る1丁については、池上さんから所有権放棄書が提出されていて、刑事事件で不起訴処分となった際に検察が廃棄していました。その後の取材で、猟銃が廃棄されたことに対し、池上さんが国と道に損害賠償を求め、提訴する方針を固めたことがわかりました。この問題をめぐっては札幌地検が5月、「適正に廃棄した」と発表しています。

(『ガバメントハンター』初採用:北海道)
狩猟歴は42年。北海道はベテランハンターを、クマの駆除などを担う「ガバメントハンター」として初めて採用しました。「経験や知識をもって地域の安全に貢献できるよう、我々と一緒に頑張っていきましょう」(北海道自然環境局 井戸井毅担当局長)。北海道は狩猟免許を持つ自治体職員「ガバメントハンター」として初めて70歳の男性ハンターを採用しました。北海道猟友会札幌市支部に所属する狩猟歴42年の男性は今後、道職員として出没したクマの駆除やその補助のほか、クマ対策の人材育成などを担当するということです。「近年クマの出没が非常に多い中で、今までの自分の経験を生かして道民の皆さんの安心安全に少しでも役に立ちたい」(「ガバメントハンター」若林卓さん)。北海道は今後、オホーツクと北海道南部にも1人ずつ「ガバメントハンター」を配置する方針です。

(イノシシ個体数3年ぶり増、生息域広がり捕獲困難)
全国のイノシシの個体数(2023年度)が約122万頭となり、3年ぶりに増加したことが環境省の調べで分かった。温暖化で生息域が広がった一方、捕獲が難航している。

(お隣さん〟がクマ対策に協力:青森)
過去最速でツキノワグマ出没警報が発表された青森県では、相次ぐ目撃情報に各自治体が対応や対策に追われている。猟友会がない藤崎町では、目撃情報が寄せられた際、中弘猟友会撫牛子班が協力して緊急対応に当たる体制を取っている。官民一体で捕獲や被害対策を推進する町鳥獣被害防止対策協議会の設立や緊急銃猟マニュアルの策定も急ピッチで進めており、住民の生活や安全を守る仕組みづくり、体制強化を加速させる。同町には猟友会がなく、狩猟免許を持つなど専門知識を持つ職員、いわゆるガバメントハンターもいなかった。農政課の水谷圭希課長は「目撃情報が寄せられても、広報車や防災行政無線で町民に注意を呼び掛けたり、町職員が町内をパトロールしたりするしかなかった」と振り返る。手を差し伸べたのが中弘猟友会と弘前市。両者の協力で、町に隣接する地区を担当する同会撫牛子班がクマをはじめ鳥獣対策の活動を支援することになった。撫牛子班の工藤敏二班長を含む会員6人が昨年10月末から1カ月、町内で発生した鳥獣害の対応に当たった。町は今年度も撫牛子班の協力を受け、クマなどの対応に当たる。今月7日には、栩内伸治町長から工藤班長ら会員6人に従事者を交付。水谷課長は「昨年中に箱わな2基を購入したが、わな猟免許がないと設置できない。クマの生態を深く知る工藤班長らの力を借りて、町民の安全を守っていく」とし、今秋までに町鳥獣被害防止対策協議会を立ち上げるとした。

(鳥獣ハンターの男性が地域おこし協力隊に:山形)
連日クマの出没が相次ぐ中、新庄市では市民の暮らしを守る新たな助っ人が加わりました。自治体と猟友会を繋ぐ役割が期待されています。きょう新庄市の地域おこし協力隊として辞令を受け取った杉岡篤哉さんは狩猟免許を持っていて、鳥獣ハンターです。新庄市農林課 鳥獣ハンター 杉岡篤哉さん「(Qなぜ新庄市に?)山が好きなので、山が近いということ。クマが出て、被害がある。ぜひ来てほしいという思いが伝わってきた。ぜひ(行きたい)という気持ちになりました」。県内各地で目撃されるクマ。新庄市も例外ではありません。新庄市農林課 加藤明 課長補佐「去年に引き続き今年度も(クマが)多く出没する予測。即戦力としてがんばっていただきたい」。前職はジビエ料理などを振舞うシェフと共にハンターとしても活動していた杉岡さん。今後は猟友会と市の連携を強める活動を行うということです。新庄市農林課 鳥獣ハンター 杉岡篤哉さん「市民の皆さんが安心して暮らせるような地域を目指して活動していきたい。クマと人がどうやったらうまく共存できるのか考て活動していきたい」。

(狩猟の魅力ぎゅっと:福島)
福島県は今月~8月、県内3カ所で狩猟の魅力を伝えるイベント「ふくしま狩猟ワールド2026」を開く。狩猟への関心を高め、新規狩猟者の増加につなげる。14日に喜多方市、7月20日に南相馬市、8月23日に須賀川市で開催する。現役の狩猟者や狩猟をラジオで情報発信するラジオパーソナリティー、若手移住ハンターらをゲストに招く。また、射撃シミュレーターによる狩猟体験やジビエ試食なども行う。猟友会の相談ブースも設ける。いずれの会場も参加無料。事前申込制で、応募多数の場合は抽選。

(シカ定着化、駆除阻む「クマの恐れ」:北海道)
札幌市西区でシカの目撃が増えています。大きな道路や人の生活圏に入り込み被害も出る中、思い切った駆除に打って出られないのには理由がありました。札幌市西区に現れた6頭のシカ。おびえる様子もなく、むしゃむしゃと草を食べています。撮影されたのは先週のことです。西区では3月にも大きくて鋭い角を持った2頭のシカが出没。背後には駐車場も見えていて、人の生活圏の奥深くに入り込んでいます。徐々に増えてきたシカ。住人らは実害が出ていると訴えます。車が行き交う交通量の多い道路に出没するケースもあるということで、目撃の増加に伴い住人の不安は増していきます。シカの対策には市も頭を悩ませます。この時期、罠を仕掛けようものなら動けないシカを狙ったクマが現れる恐れがあり、駆除することもままならないのが現状です。市はシカ対策を「検討している」としています。

(「クマを定着させない」津軽半島は全頭駆除の方針:青森)
青森県内で出没が相次ぐツキノワグマについて、県は2日、今年度の捕獲目標数を推定頭数の2割程度とすることを決めました。また、津軽半島のクマについては全てを駆除する方針を示しました。県内で相次ぐクマの出没。「くまログあおもり」には、2026年に入り410件の目撃情報などが寄せられています。こうしたなか県や環境省、猟友会の担当者が出席する会議が開かれ、県内のクマの対策について話し合われました。県は2024年の調査を踏まえ、その後の出生による増加と駆除による減少などを計算した結果、今年度の推定個体数を最大2085頭と設定しました。この頭数を基に今年度の捕獲頭数の目標として、北奥羽や白神山地など3つのエリアで25%~20%。下北半島は環境省の「絶滅のおそれのある個体群」に指定されているため、15%としています。一方で、津軽半島は一度クマが絶滅していることから、最大221頭と設定しているクマを全てを駆除する方針が示されました。青森県自然保護課 川守田 博 課長「(津軽半島は)管理方針でクマの定着や生息域の拡大による人との軋轢の防止を図るために、クマを定着させないという地域になっていた。一方で、なかなか有害捕獲ということで捕獲が進んでいないということがあったので、県として指定捕獲事業としてやってはどうかということで提案し、ご了解いただいた」。津軽半島での捕獲については、これまで市町村が担ってきましたが、捕獲を推進するため県も独自に「箱わな」や「銃猟」をすることが決まり、9月中旬から実施する予定です。

(「クマ対策ハンター養成研修」を初開催:栃木)
市街地に出没したクマを自治体の判断で駆除できる「緊急銃猟」に対応する人材を育成しようと、栃木県は3日、宇都宮市新里町の県ライフル射撃場で「クマ対策ハンター養成研修」を初めて実施した。跳弾といった人身への危険性がある中で安全を確保し、クマを確実に仕留めることが求められる緊急銃猟に備え、ハンターに知識や技術を培ってもらうのが狙い。県猟友会のハンター計25人が座学や実射訓練などに取り組んだ。

(クマ人身被害防止、上伊那がモデル地域に:長野)
ツキノワグマによる人身被害の防止や緊急時の対応を市町村と関係機関が広域で連携する県の事業で、県内では初めて上伊那がモデル地域として指定されました。3日は、上伊那地域野生鳥獣被害対策広域連携推進協議会が設置され、伊那市の伊那合同庁舎で初会合が開かれました。構成団体は、上伊那8市町村や猟友会、県などです。広域連携モデル事業では、市町村の枠を越え、猟友会が相互応援体制を構築し、緊急時のクマ追い払いや捕獲を連携して実施します。現在は、市町村の判断で市街地での捕獲ができる「緊急銃猟制度」が導入されていますが、捕獲を行う猟友会の会員の高齢化が進み、単独の市町村での対応が困難となっています。モデル地域となることで、通報のあった市町村が連携市町村に出動要請をすることができ、人員の確保につなげます。連携には、連絡体制や市町村ごとに異なる出動報酬をどのようにしていくかなどの課題もあります。県内のツキノワグマの目撃件数は、昨年度は1,324件で、うち上伊那では78件でした。令和に入り、増減を繰り返しながら、近年は70件前後と高水準が続いているということです。協議会では今後、人員体制や市町村と関係団体での合意文書の取り交わし、迅速かつ効果的に対応できる体制の構築を秋ごろまでに目指したいとしています。なお、年度内には緊急出没訓練の実施を行うとしています。

(豚熱に感染した野生イノシシの確認について:群馬)
群馬県が令和元年10月1日から実施している野生イノシシの豚熱検査において、6月4日の遺伝子検査で2頭の陽性が確認されました。これにより、県内における野生イノシシでの豚熱感染確認事例は483~484頭目となりました

(列車とシカ衝突最多3478件:北海道)
列車とエゾシカの衝突は2025年度に3478件あり、最多だった23年度の3145件を上回って過去最多を更新したことが、JR北海道のまとめで分かった。ヒグマとの衝突も57件で過去最多だった。シカとの衝突は、地域別では旭川―稚内の宗谷線が最多で、616件(前年度比25件増)だった。旭川―網走の石北線が420件(同177件増)で続いた。運休と30分以上の遅れを含む輸送障害は162件(同13件増)だった。

(富士山麓でクマ続出、独自コミュニティ形成「富士地域個体群」とは)
本格的な夏山シーズンを前に、富士山麓の町に不安が広がっています。原因は、相次ぐクマの出没です。地元の人たちも「今までにはなかったこと」という異常な事態とは?今週も相次ぐクマの出没。富士山の麓に位置する静岡県裾野市では先週から7日間連続して目撃されるなど出没が相次いでいます。去年の同時期の目撃数はゼロ件。今年はすでに20件近になっています。過去に経験がない事態だという裾野市。実はこの地域のクマは、富士山周辺に生息していることから「富士地域個体群」と呼ばれています。東京農工大大学院 小池伸介教授「(静岡県を流れる)富士川よりも東側にいるツキノワグマの集団を富士地域個体群と言っている。今回裾野市で目撃されたクマは富士地域個体群から出没した個体だと考えられる」。長い間、独自のコミュニティを形成しているとみられていて、ほかの地域から河川や道路などで分断されることで生息域が狭くなっていることから、静岡県のレッドデータブックでは「絶滅のおそれのある地域個体群」とされています。それなのになぜ、出没が増えているのでしょうか。県がおととし実施した生息数の調査では、およそ100頭が確認されています。東京農工大大学院 小池伸介教授「富士地域個体群が明らかな増加傾向なのか、それとも安定しているのかということすらまだわかっていないというのが現状だと思います」。警戒のフェーズはさらに強化される方向へ。山形県の吉村知事は定例会見で“クマ出没の特別警報”の新設に言及しました。発表された場合には、山菜採りの自粛要請などが想定されているといいます。

(野生イノシシへの豚熱経口ワクチン散布:兵庫)
姫路市内の養豚場における豚熱発生を防ぐため、兵庫県野生イノシシCSF対策協議会(兵庫県畜産課)による野生イノシシに対する経口ワクチン散布が実施されます。散布するワクチンは安全性が確認されており、生態系への影響はなく、人やペットが誤ってワクチンを摂取しても健康上問題はありません。なお、豚熱は豚やイノシシの病気であって、人に感染することはありません。

(車と動物の衝突、クマ出没で危険が増している)
車と動物が衝突する事故が相次いでいる。クマやシカの出没が増え、大きな事故につながるリスクも高まっている。国や自治体は、ドライバーへの情報提供を強化し、事故防止に努めてほしい。福島県磐梯町の磐越自動車道で5月、乗用車が路上に飛び出してきた体長1メートルのクマと衝突した。倒れたクマの上に、後続の大型トラックなど4台が次々と乗り上げた。幸い負傷者はいなかったが、惨事になりかねなかった。4月には群馬県渋川市の国道でバイクが転倒し、運転手が後続の車にはねられて死亡する事故があった。バイクはシカとぶつかって転倒したとみられている。動物との衝突事故は近年、高速道で年5万件、国管理の国道で年8万件近く起きている。道路が山間部まで延びたことを背景に、高い水準で推移している。道路には様々な動物が飛び出してくる。高速道の場合、タヌキやキツネなどの中型動物が全体の50%を占める。鳥などの小型動物が40%で続き、シカやクマなどの大型動物は4%となっている。しかし、クマは生息域を拡大させ、シカも頭数が増えている。大型の野生動物が生息する山間部での運転は特に注意すべきだ。制限速度をしっかりと守り、動物が突然、目の前に現れても、横転を防ぐため、急ハンドルを切らないようにしたい。視界が悪くなる夜間は特に注意が要る。ヘッドライトをハイビームにすれば、より遠くの路面を照らすことができる。前走車や対向車がない時は、進路に動物がいないことを確認するため、積極的に活用してもらいたい。国土交通省は3月から、動物との衝突事故が起きた国道の地点を地図で示し、インターネット上で公開している。発生した時刻や動物の種類も示している。誰でも無料で閲覧できる。こうしたデータをカーナビゲーションのシステムと連動させる取り組みも始まっている。事故の多発地点にさしかかると、ドライバーに音声で注意を呼びかける仕組みだ。こうした試みをさらに広げていくことが大切だ。動物の出没が多い場所では、道路への侵入を防止するため、柵の設置も進める必要がある。都道府県道や市町村道についても、対策の強化が欠かせない。衝突事故を減らすためには、国や自治体が、ハンターの育成などを進め、動物の個体数を適切に管理することも重要だ。

(全国で相次ぐクマ出没、動物と車の衝突事故が続出)
福島市で男女4人がクマに襲われるなどクマの出没が続出するなか、車と動物の衝突事故が全国で相次いでいます。北海道ではシカが絡む事故が続出していて、観光シーズン入りを前に対応が迫られています。2日、福島市内の工場の敷地などで男女4人がクマに襲われ、重軽傷を負った被害。市が緊急銃猟による捕獲を試みるなか、クマは工場に居座り続け、3日夜、工場の窓から逃げ出しました。クマは施錠された窓の鍵を自力で開けたとみられ、その後、行方は分かっていません。今年、早くも市街地に現れているクマ。環境省によりますと、4月の全国の出没件数は速報値で1700件余りと、2025年の同じ時期の2倍以上となっています。そうしたなか、いま増えているのが…クマなどの動物と、車が衝突する事故です。ヒグマの生息地として知られる北海道。車が走行中の道路をヒグマが突然、横断してくることも…こうした動物が絡む事故がいま、相次いでいるのです。暗闇の中、道路脇から現れたのはシカ…警察によりますと、北海道で起きたエゾシカ関係の事故は2025年に最多を更新し、前の年より1200件余りも増えました。ツーリングの本場である北海道。ライダーは不安を募らせていました。新千歳空港の近くにあるレンタカー店では、観光客などに対する事故対策を進めています。店側も、客も心配する“動物との事故”。店によりますと、貸し出したレンタカーと動物の事故は年々増加。2025年はおよそ30件あり、その大半がシカでした。「(Q.実際ぶつかるとどうなってしまう?)写真にあるんです。ぶつかった時に、バンパーのあたりをぶつけているんですけど、ここにシカの毛があったり。ひどくなるとガツンといってしまう場合もあります。中にはそのまま廃車になってしまった車もある」。3日、札幌市の国道近くの林道でヒグマが目撃されるなど、クマが関係する事故のリスクも高まっています。ワールドネットレンタカー新千歳空港営業所 櫻井所長「この先、クマとの接触事故も増えてきそうな感じがするんで、そこが大変。危ないかなって思っています。クマが怖いということで、『クマはどうなんだ出るのか』と聞かれるお客様も中には多くて(動物との事故は)夕方から夜にかけてが一番多いので、その時間帯は気を付けて運転していただくようにお伝えはしている」。

(クマ目撃増受け対策会議設置:秋田)
秋田県横手市は8日、市内でクマの目撃が相次いでいることを受け、「市ツキノワグマ対策会議」(本部長・村田清和副市長)を設置した。全庁的な情報共有や警察、猟友会との連携強化に取り組む。

(クマから身を守る方法を学ぶ「クマ対策講座」:山形)
村山市の中学校では、クマから身を守る方法などを学ぶ「クマ対策講座」が初めて開かれました。村山市教育委員会では、子どもたちに自然の大切さを学んでもらおうと、40年以上前から、地元の山で植樹活動を行っています。しかし、クマの出没が相次ぐ中、今年は初めて山での活動を見合わせ、校内でのクマ対策講座を開催しました。2日は葉山中学校の全校生徒106人が、市の職員や猟友会のメンバーからクマの特徴や遭遇した際の対応について教わりました。「障害物を間に挟むような形でゆっくりと後退すると、クマに見つかった場合、ケガをしない。被害に遭わない」。さらに、クマに襲われた際は、うつ伏せになって首の後ろで両手を組み、自身の急所を守る行動を学びました。「クマとの対応について学んだあとは、模擬銃に触れてより学びを深めます。普段触ることのできない銃にみなさん興味津々です」。「重い。銃を撃つのはすごく難しいと思うので、誇らしい」。こちらは、クマの捕獲に使われる箱わなです。猟友会のメンバーがクマの動きを再現し、習性や わなの仕組みを分かりやすく伝えます。「実際にクマが扉を破って檻から出ていった」「それくらいクマの力がある」。生徒たちは、クマを正しく恐れながら大自然に生きる野生動物の強さを学んでいました。「もし(クマと)出会ったらきょう習った対策や出会わないようにする方法を大切にしたい」。「クマに対して怖いと思ってもらいつつも、1つの動物だという点でクマを大切にすることも含めて感じてもらえればと思う」。

(食害防げ「シカ柵」調査)
市民参加型の科学調査「全国シカ柵センサス」が期待を集めている。全国に広がるシカの害に備えた「防鹿柵(ぼうろくさく)」が生態系保全にどう効果があるのかを一斉に調べる取り組みだ。費用に充てるインターネット寄付は目標を超え、調査地点も質も拡充する。今は参加者を募っている。

(射撃大会や日頃の練習で緊急時に備え:富山)
「パンッ、パンッ」。静けさの中、時々銃声が響きわたる。県猟友会が24日、南砺市クレー射撃場(同市才川七)で開いたフィールド射撃大会を密着取材した。クマをはじめ有害鳥獣の出没増加が懸念される中、捕獲や緊急銃猟に当たるハンターの必要性は一層高まっている。その一方で、ハンターの高齢化が進み、捕獲体制の維持が課題だ。こうした大会や練習は、技術を磨き競うだけでなく、実際の狩猟に備える対応を確認する場でもある。クレー射撃は、円盤状の標的(クレー)を散弾銃で撃って割る競技を指す。時速80~90キロで飛び出す標的を狙うため、動体視力が求められる。このうちフィールド射撃は、銃の扱いに慣れて技術を高めることを目的に猟友会が考案した実猟スタイルの競技。一般的なクレー射撃とは異なり、誤射防止の訓練を目的に「撃ってはいけない標的」が混じることなどが特徴だ。この日の大会にはハンター約40人が参加。大山猟友会の50歳女性は「夫とフィールド射撃がしたくて始めました。狩猟免許を取ってからは、せっかくだしと思って捕獲にも参加してます」と話す。警察の銃所持許可と、県が発行する狩猟免許を得ると、まずは近距離の獲物を捕獲する散弾銃を持てる。10年間散弾銃を所持すれば、大型鳥獣を遠距離から仕留められるライフル銃も扱えるようになる。散弾銃は、銃口に散弾(バラ弾)を入れればカモやカラスなどの鳥猟、親指サイズのスラッグ弾(一発弾)を入れればクマなどの大物の捕獲が可能になる。ハンターに言わせれば「何にでも使えるマルチな猟銃」だ。参加者たちは、鉛の弾が広がる瞬間と標的に当たるタイミングが合うよう、集中力を研ぎ澄ませていた。確実に獲物を仕留めるために必要な射程距離と、弾が飛び続け落ちるまでの最大到達距離を見極める必要があるのは、実際の緊急銃猟でも同様という。射撃指導員の米道俊信さん(66)は「住民や家屋に当たる危険性を避けるためにも、練習で距離感をつかむのは重要」と指摘する。大会では「銃口を人に向けない」「撃つ瞬間まで引き金に指をかけない」といった銃を所持する上での基本姿勢も問われる。米道さんは「選ばれた人しか鉄砲は持てない。ここでは銃と自分を一体化させるまで練習しないといけない」と語る。4月に新設された県のクマ被害対策専門員に就いた松井薫さん(53)は、クレー射撃場に隣接する大口径ライフル射撃場で定期的に練習し、発砲時の自らの呼吸を確認したりスコープの照準を微調整したりしている。

(大型ドローンで防鹿柵廃材徹去:高知)
三嶺の森を守るみんなの会(石川慎吾代表)は三嶺清掃登山が取り組まれた5月31日、三嶺に近い白髪避難小屋前に集積していたニホンジカ食害防止用ネットの廃材、支柱など約500キログラムを大型ドローンを使って林道まで下ろしました。松山市のリード・コンピューター株式会社のドローン部門スカイゲートが、機材(DJIフライカート30)とスタッフ3人を無償で提供。みんなの会会員、高知中部森林管理署職員、環境省四国事務所職員、高知県勤労者山岳連盟会員が作業ボランティアに参加しました。林道と小屋の距離は約700メートル、高低差は300メートルありますが、重量を20キロ以下に抑えてパッキングした廃材をドローンに吊り下げ、合計30回の飛行で(片道約5分)、小屋前に大量に山積みされていた防鹿柵廃材を全て徹去しました。昨年の三嶺清掃登山では、白髪避難小屋前の廃材を県勤労者山岳連盟員らが人力で担ぎ下ろしましたが、「人海戦術」には限界があり、多くの廃材が残っていました。今回のドローンを投入した作業で徹去が完了しました。標高の高い山に設置された防鹿柵の廃材の撤去が、これから全国的な課題になってくることから、「全国に先駆けて取り組んだ今回のドローンを活用した撤去作業で、大量の廃材を極めてスムーズに運搬撤去できたことは素晴らしい成果。ボランティアで協力いただいたスカイゲートさんの飛行経験が遺憾なく発揮された結果だと感謝している。こうした取り組みが全国で展開されていくことに大いに期待したい」(門脇義一みんなの会事務局長)昨年に続いて作業に参加した県勤労者山岳連盟の永野崇嗣自然保護部長は「去年は両手一に廃材を抱えて下りましたが大変でした。やはりドローンの力はすごい」、押岡茂紀・みんなの会副代表は「ドローンの威力を実感しました。これからの防護柵の維持管理で多くの廃材が発生することが予想されるため、下ろす計画も立てていかなければならない。その手段として積極的にドローンを活用していきたい。山を守る取り組みとして行政にも位置付けてほしい」と話していました。

(南アルプス国立公園でのシカ捕獲について:長野)
南アルプス国立公園ではニホンジカによる高山植物や生態系への影響が深刻化しています。南アルプスニホンジカ対策方針(令和4年6月7日、南アルプス自然環境保全活用連携協議会改定)(以下「ニホンジカ対策方針」)で保全対象地とする仙丈ヶ岳馬ノ背周辺において、高山を利用するニホンジカを減らすために、お花畑付近でのニホンジカの捕獲を実施いたしますのでお知らせします。

(ちくさ湿原のクリンソウ、シカ食害で「全滅」か:兵庫)
うす暗い木陰に日が差すと、紫色の花々が神秘的に浮かび上がる…はずだった光景に異変が起きている。宍粟市千種町の「ちくさ湿原」は全国最大級のクリンソウの群生地で、例年通り5月中旬から開花シーズンを迎えたのに、花の姿が見えない。ほとんどがシカに食べられ、「全滅」したとみられる。保護活動に取り組んできた地元住民は「ここまでの被害は初めて」と肩を落とす。

(二子山山系イノシシ、捕獲累計800頭:神奈川)
二子山山系(横須賀市、葉山町、逗子市)を中心に生息域を広げているイノシシの累計捕獲数が、4月24日に800頭に達した。2013年の初確認から13年。当初は葉山周辺に留まっていた影は、横須賀市そして三浦市境へと着実に南下している。横須賀市では直近5年間で逸見や田浦、秋谷などで目撃情報が相次いでいる。捕獲の最前線に立つ葉山町鳥獣被害対策専門員の三井修さんは、現在の状況を「もはや二子山山系のイノシシという規模ではない。三浦半島全体に広がっている」と危機感をあらわにする。24年には大楠山への侵入が確認され、翌年には幼獣の姿も撮影された。さらに、横須賀リサーチパーク(YRP)内の池で行われた環境DNA調査ではイノシシの反応が出ており、既に武山方面まで生息域が及んでいる可能性も否定できない状況だ。横須賀市長坂にあるごみ処理施設「エコミル」付近でも足跡が見つかっているが、付近は民間企業の所有地が多く、罠の設置許可申請に1カ月ほど要することが対策の障壁となっているという。その間にも、個体は着実に南へと移動を続けている。最も懸念されるのは、長井から三浦市へと続く広大な農地への侵入。三井さんは「長井などの農地で、甘みの強い春キャベツの味を覚えられたら最後だ」と警鐘を鳴らす。一度味を占めたイノシシは執着心が強く、防護柵を突破してでも収穫物を食い荒らすため、三浦特産のスイカやメロンも格好の標的となりかねない。現在、捕獲活動を行っているのは葉山町鳥獣被害対策実施隊、横須賀市・逗子市による共同事業(民間委託)、神奈川県(民間委託)の3者。25年度は実施隊115頭、横須賀市・逗子市16頭(横須賀14頭/逗子2頭)、県35頭、一般狩猟者2頭の計168頭が捕獲された。26年度は6月1日時点で横須賀市内ですでに3頭が捕獲されている。三井さんは「葉山町は通年で対策を強化しているが、他自治体との温度差がある。半島全体で本腰を入れなければ手遅れになる」と訴える。

(「葉山わな猟の会」が総会を開催:神奈川)
葉山町内で農作物の鳥獣対策の活動を行っている葉山町鳥獣対策協議会の母体である「葉山わな猟の会」(臼井康之代表)が5月23日、湘南国際村のロフォス湘南で総会と懇親会を開催した。臼井代表は懇親会のあいさつで「これまでの通算捕獲数は800頭を超えた。そのうち3分の2が葉山で捕まっているが、3分の1は逗子や横須賀に出てしまっている。今は『二子山山系のイノシシ』と言っているが、近い将来『三浦半島のイノシシ』と呼ぶようになるだろう」と説明。さらに、わなを仕掛けても従来の場所ではかからないため、山奥の急斜面へ入らなければならず、捕獲後に運び出すのにも苦労しているという現状を報告した。来賓として招待された、前環境大臣の浅尾慶一郎参議院議員は全国的にクマやシカなど鳥獣が増えているなか、葉山のイノシシについて、「畑は全部フェンスで囲っていて農地の被害はないと聞いているが、人身被害が出ると大変なので、わな猟の会のみなさんには引き続き頑張っていただきたい」と激励した。山梨崇仁葉山町長は捕獲したイノシシを処理する場所について、議会で議論が行われていることを発表した。また、横須賀市や逗子市も一緒になって取り組める体制を作っていきたいと意気込みを示した。同会が健康診断で利用する加藤メディカル・アーツ・クリニックの加藤秀継院長により、「虫刺され」によるアレルギーや感染症の危険性についての講演も行われた。

(緊迫した現場で役立つアプリ開発:長野)
熊の緊急銃猟に対応するため、大町市猟友会員2人が開発したアプリが注目を集めている。市町村判断で市街地での発砲が可能となるものの、迅速で安全に実施できるか不安を抱える自治体が少なくない緊急銃猟。現場指揮などを担う自治体職員と銃猟者の不安を取り除くことを目指した。

(伊吹山、シカの食害から植生回復へ:滋賀)
シカによる食害で土砂が流出した滋賀県米原市の伊吹山の植生を回復させようと、ボランティアの人たちが流出した土砂とシカが好まない植物を入れて土のう作りを行いました。伊吹山では、3年前(2023年)から土砂が流出する被害が相次ぎ、滋賀県と米原市はシカが高山植物などを食べて山肌が露出したことが要因とみて、植生回復の取り組みを進めています。5日は市内外からボランティア37人が伊吹山を訪れて、流出した土砂が堆積する3合目で、土砂を使った土のう作りを行い、麻の袋の中にシカが好まないレモンエゴマやススキなどを混ぜた土砂を入れていきました。5日はおよそ200個の土のうが作られたということで、市は食害が進む5合目や6合目に土のうを置いて植生の回復につなげたいとしています。何度も伊吹山に登山したという甲良町の50代の女性は「早く活気あふれる伊吹山に戻ってほしいと参加しました。山が好きな人たちと活動できて楽しいです」と話していました。米原市山とみどり再生課の福井正人課長は「去年設置した土のうからも草が生えてきていて、一定の効果はあらわれている。きょうも多くの人が参加してくれているので皆に愛される伊吹山再生の取り組みを続けていきたい」と話していました。

(ハンター求む、プロが狩猟の魅力PR:広島)
プロのハンターが狩猟の基礎知識を教える「狩猟魅力アップ講習会」が7日、広島県福山市役所で開かれた。ハンターのなり手を増やし鳥獣害を減らそうと市が企画し、狩猟に関心のある市民ら約40人が参加した。講習会はわな猟、銃猟の2部構成で実施。野生動物対策に当たる民間企業や市有害鳥獣捕獲班のハンターが、講師を務めた。銃猟の講義では、ハンターが銃器の種類や特徴、鳥獣の捕獲手順などを説明。スクリーンに映る獲物に向けて模擬銃を構える体験や、イノシシ肉のジビエソーセージの試食、箱わなの展示などもあった。市農林水産課によると、鳥獣の農作物被害などの相談件数は2024年度が329件、25年度が406件で増加傾向。一方、同捕獲班メンバーは今年4月時点、平均年齢が62・7歳で高齢化が課題になっている。狩猟免許の取得を目指して参加した同市日吉台の看護師(34)は「模擬銃を実際に持ったりハンターの生の声が聞けたり、狩猟に携わるイメージが湧いた」と話した。

(免許取得へ 猟銃の使い方学ぶ:新潟)
近年、イノシシなど鳥獣による農産物被害が増えるなか、十日町市で狩猟免許の取得希望者を対象にした講習会が開かれました。この講習会には、狩猟免許の取得希望者など27人が参加しました。十日町管内では、イノシシが田んぼでイネを踏み荒らす被害やタヌキやハクビシンによる野菜・果物の被害が多く発生しています。参加者は、猟銃の正しい使い方や箱罠の設置の方法を学びました。また、県内ではクマの目撃が相次いでいて1人がケガをしています。新潟県猟友会 池田富夫会長「この近くに冬眠をして、子どもを産んでその子どもが巣立ったのが去年・今年のクマ。なので非常に多いです。鳥獣対策は市民・県民をあげてやらないとちょっと大変」。猟友会の平均年齢は65歳と高齢化が進んでいて、講習会を通じて次の担い手にもつなげたいとしています。

(クマ対策にドローン:秋田)
クマ対策で注目されているドローン。さらなる活用は可能なのか。現在抱えている課題とは。秋田県ドローン協会(秋田市)代表理事の金森昌亮(まさあき)さん(41)に聞いた。――ドローンに対し、クマはどんな反応をしますか。個体差がかなりあり、山の奥にいるクマはすぐ逃げ出しやすいですが、人里で街のさまざまな音に慣れてしまったクマはまったく反応しないこともあります。犬の声では逃げないクマには超音波の音を向けることもしています。これまでの感覚では、クマにドローンの存在が気づかれないのはだいたい80メートルの距離です。ドローンは独特な音がするのでそれ以上近づくとクマが気づき、興奮状態になって近くの人を襲いかねません。ただ、追い払う際にドローンから発せられる音は500メートル先まで届くので、そんなに無理にクマに近づく必要はありません。

(シカ事故5割増、25年232件:北海道)
富良野地方5市町村で2025年、エゾシカに絡む交通事故の発生件数が24年比55%増の232件だったことが富良野署のまとめで分かった。今年1~5月も昨年を上回るペースで推移しており、同署は車の減速や夜間のハイビーム活用を呼びかけている。

(ニホンジカ加賀から北上:石川)
ニホンジカの生息域が能登に北上している。石川県内ではほとんどの個体が南加賀の山間部に生息しているとされているが、6日に志賀町の富来地域で雄1頭が目撃された。昨年度は県内全体で200頭が捕獲されたが、宝達志水町以北ではゼロだった。専門家は「今後能登で個体数が増える恐れがある」と指摘し、増加に伴う農林業被害を懸念した。石川県内では、樹木などでニホンジカによる目立った被害はない一方、福井県などでは食害が深刻化している。シカは木の芽などを好んで食べるため、食害によって木が枯れることが多い。枯れる広葉樹が増えれば山の地盤を緩め、土砂崩れなどを引き起こす恐れがあるという。6日午前10時10分ごろ、志賀町東小室の県道で、町文化財保護審議会の土肥富士夫会長(71)がニホンジカを見つけた。道路から田んぼへ移動して山中へ入っていったという。コウノトリなどの野生動物の調査も行う土肥会長は「この地域で見たのは初めて。ここまで生息域を広げてきたのか」と驚いた。県自然環境課によると、狩猟などによる県内での捕獲数は2022年度が174頭、23年度が140頭、24年度が261頭、25年度が200頭で推移している。宝達志水町以北での捕獲数は22年度が0頭、23年度が3頭、24年度が1頭、25年度が0頭だった。ニホンジカの生態に詳しい、県立大生物資源環境学部の東出大志准教授によると、県内ではほとんどの個体が南加賀に生息していたが、ここ5年ほどの間で能登でも目撃が増えてきたという。志賀町で見つかったシカは雄の成獣とみられ、雄は雌に比べて行動範囲が広いとされている。雄が分布した5~10年後に雌が増えるケースが多く、能登ではまだ雌の目撃例はないという。東出准教授は「能登ではまだ分布の初期段階と言える。雌が見られるようになると、繁殖が進み、個体数が増える恐れがある」と警鐘を鳴らした。

(シカの食害で「町の花」が激減、中学生がアジサイの苗づくり:兵庫)
アジサイの町として親しまれる姫路市安富町では、地元の中学生たちがシカの食害によって激減したアジサイを復活させようと、ことしも苗づくりに取り組んでいます。アジサイの苗を一つ一つ丁寧に植えつけていく生徒たち。姫路市立安富中学校ではアジサイの苗づくりが行われ全校生徒およそ100人が参加しました。アジサイは、合併前の安富町の町の花として指定され、町内にある安志加茂神社の「あじさいの里」や、隣接する「あじさい公園」を中心にかつておよそ1万株が咲き誇っていました。しかし、2015年ごろからシカによる食害が深刻化し花がまばらに咲く程度にまで激減。地域のシンボルとも言える景色を取り戻そうと、安富中学校では3年前から生徒たちが苗の育成や植樹活動を進めてきた他、シカ対策についても学んできました。生徒たちはきょう、地元の人たちに教わりながら挿し木に挑戦。雨の時期の安富町が再びアジサイで彩られることを願いながら苗づくりを進めました。生徒たちが作った苗はおよそ1年半かけて学校で育てられた後、周辺に植樹される予定です。

(シカ過密化後の森林管理には樹種ごとの戦略が不可欠:東京大学)
シカの過密化によって変化した土壌は、シカを排除した後も樹木実生の生育に影響を及ぼし続け、その影響がアーバスキュラー菌根樹木では負に、外生菌根樹木では正に作用することを実証しました。シカ過密化が土壌を介して樹木に及ぼす長期的・間接的な影響(レガシー効果)が樹木の菌根タイプによって異なることを実証的に明らかにし、その背景に土壌細菌の活性上昇による硝酸態窒素の減少という新たなメカニズムがあることを提案しました。シカ排除柵の設置だけで森林を元に戻すことが難しいことを示した本成果は、シカ過密化地域における植栽樹種の選定や天然更新の見通し評価など、樹種の菌根タイプを考慮した森林再生戦略の構築への貢献が期待されます。

(なぜ?6月に人を襲うクマが増加)
クマが侵入し、4人がけがをした福島県の工場では4日も警戒が続いています。なぜ、6月に人を襲うクマが増加するのか。専門家は「2つの理由」を指摘します。住宅近くの山林に設置したカメラが雌とみられるヒグマの姿を捉えます。歩いていく雌のすぐ後ろから現れたのは巨大なヒグマです。雌の後にぴったりとついて追い掛けているように見えます。雄グマは、たっぷりと脂肪を蓄えています。どれくらいの大きさなのでしょうか。ヒグマを30年観察 黒澤徹也さん「相当、大きいと思う。体長2メートル以上体重350キロくらい。今回もすごく太っていて“メタボヒグマ”」。撮影した黒澤さんによりますと、雄のヒグマは350キロ級だといいます。2日後にも雌に付きまとう雄の姿を別のカメラが捉えていました。数メートルしか離れていない間隔で、巨体を揺らして追い掛けていきます。実はこの時期、特有の行動だといいます。ヒグマを30年観察 黒澤徹也さん「繁殖期に入り雌を追い掛けている。1頭にターゲットを絞ったらずっと追い掛けている感じ。1頭の雌に2頭の雄が追い掛けるシーンも過去には撮影」。クマの繁殖期にあたる6月は「特に警戒が必要」と専門家は注意を呼び掛けます。北海道猟友会札幌支部 ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長「今、繁殖期に入って雌の行動半径は小さいが雄はかなり広範囲に移動して生殖行動をする。普段いない雄の個体がどんどん入ってくる、縄張り争いも」。警鐘を鳴らすのは札幌市でクマの対応にあたっている「ヒグマ防除隊」の玉木康雄隊長です。北海道猟友会札幌支部 ヒグマ防除隊 玉木康雄隊長「場合によっては雄から逃げている雌もいる。そうすると非常に興奮状態になって危険。その雌が子グマを連れていれば子グマを守ろうとして『近くに寄ってくるものはすべて敵』みたいになる。繁殖期で我々が気を付けなければいけないのは色んな状態の個体が狭いテリトリーに入り、しのぎを削っている状態であると知って山に入るべき」。札幌市では、これまで市街地などで度々クマが出没しています。市は「人を見てもすぐには逃げないクマ」を「有害性レベル2」と定め、場合によっては駆除を行うとしています。今回のクマの特徴について、専門家は…。岩手大学 山内貴義准教授「もしかしたら親離れしたばかり。そういった個体が街中に一時的に迷いこむことは結構ある話なので、その可能性もある」。6月はクマの繁殖期であるとともに子グマが親離れする時期でもあるため、注意を呼び掛けています。

(クマに襲われたハンター、心境語る:岩手)
かつてクマに襲われ大ケガをしながら、現役のハンターとして活動する西和賀町の男性です。男性が語った当時の「経験」と「教訓」、そして、今も活動を続ける理由とは…田村茂さん「振り返ったと同時に、すぐ背後にクマが両手を挙げて立っていた」。Q,これは何を育てている?「キウイフルーツだ、今、花が咲くところで」。西和賀町の猟友会に所属するハンター、田村茂さん。72歳となった今も「現役」です。田村さん「(山を指さし)向こう側の山で、ここから1キロくらい離れた場所」。12年前、田村さんは狩猟の最中に命を落としかねない「危険な出来事」に直面しました。田村さん「まだここに雪があった、その年は。どこまでもクマの足跡が続いていた」。2014年4月28日、田村さんは「田んぼにイノシシがいる」と聞いて、駆除するため現場に向かいました。すでにイノシシの姿はありませんでしたが、そこで見つけたのが「クマの足跡」です。田村さんQ,クマの足跡ってどのくらいの大きさ?「手のひらを目いっぱい広げたくらいの大きさ」。仲間と手分けをしてクマを探したという田村さん。しばらくして、数百メートル先にクマを発見しました。田村さん「私が(クマを)撃った。仕留めたと思った、倒れたんだから、クマは」。しかし…田村さん「そしたらそのクマは致命傷にはなっていなかった。 思ったところにはいなかった。『変だな』と思って探し回った、そしたら、自分が通りすぎた後ろに(クマが)ひそんでいた、手負いになって」。襲われたあとのことを、田村さんはこう振り返ります。田村さん「(クマは)いやあ、大きかった。二足立ちして手を挙げるからかなり大きくなる。救急を呼んでもらったときまでは知っているが、かなり出血したらしく朦朧としていた」。田村さんと師匠の髙橋さん「どうもどうも」。6月1日、田村さんが訪れたのは狩りの「師匠」である髙橋仁平さんの自宅。髙橋仁平さん「平成の中ごろまでやっていた」。現在98歳の髙橋さん。すでにハンターの一線を退きましたが、2人で狩りをした日々をきのうのことのように話します。田村さん「2人のときは多かった」髙橋さん「何十回、何百回になる」田村さん「仕事を休んでまで行った(笑)」。しかし、田村さんがクマに襲われた当時の心境を聞くと、神妙な面持ちでこう話しました。髙橋さん「盛岡に運ばれたと言うからなかなか行ってもみれなかった、状況が分からなかった」。なぜクマに襲われてしまったのか。田村さんは、クマを撃ったあとの自身の行動を痛烈に後悔しています。田村さん「師匠から教えられたことを守っていれば…『山に入ったら常に猟の態勢を取らなくちゃダメ』と。命中して有頂天になっただけで終わってしまった」。襲われたあと、数日間は昏睡状態だったという田村さん。一命を取り留めましたが、顔には今も痛々しい跡が残り左目は義眼になりました。田村さん「顔の形がこのようになってしまったので、最初は人前に出ることを躊躇した、出たくなかった。このまま死んでしまったほうがいいんじゃないかというところまで落ち込むようになった」。田村さんが襲われた次の日、猟友会が現場近くを探しましたがクマは見つかりませんでした。岩手県内ではことしもクマによる人への被害が相次いでいます。4月には紫波町と八幡平市であわせて2人がクマに襲われて亡くなったほか、さらに、5月は田村さんが住む西和賀町でもクマに襲われたとみられる遺体が発見されました。ケガをしたあと、田村さんは3年という長い時間をかけて狩猟に復帰しました。田村さん「ショックで『もうダメだ』と思っていた、今こういう風に働けるまでになるとは思っていなかった」。クマなどの野生動物による被害が増える中、駆除を担うハンターは、なり手不足が課題です。田村さんは、これからも自身の経験と培った技術で地域の力になりたいと語ります。田村さん「人的被害が多くなっている。しかもハンターはなかなかいない。ケガをして皆さんに多大なご迷惑をかけた、できることであればその恩返しがしたい」。

(母グマがとどめを刺さなかった理由:米田一彦)
クマの観察で入山するとき、私は「この先に危険が待っている」と五感を研ぎ澄ませてきた。それでも過去にツキノワグマに9回襲われ、威嚇攻撃にも3回遭っている。クマの威嚇のことを他のクマ研究者に話しても興味があるふうではなかった。1996年9月16日、小雨が雨合羽を打つなか山道を歩いていると、前を行く飼い犬のケンタが振り返った。雨の音で何も聞こえないので振り返ると、クマがゆるりと近づいてくる。私は杉の木の後ろに体の前面をぴたりとつけてクマの様子をうかがった。ずぶ濡れのクマも杉の木の後ろに頭をつけるようにして隠れて、互いに動きが止まった。ケンタが戻り「わっわっ」とクマにほえた。突然、クマが山なりに、ぴょんぴょんと飛び跳ねて来て両前足を揃えて30センチメートルほど空中に上げた。次いで地面をばしっと叩いて、くるりと翻り、25メートルほど離れた所でぐるぐると小さく回って、また飛び跳ねて来て地面を打ちつけた。その後、急激に興奮を和らげて右後ろ足を小さく上げ、ちろっとナラの木に向かって小便をひっかけ、私たちに背を向けて沢に降りた。後ろ足を上げて排尿するのはオス、腰を下ろすのはメスだ。80キログラム近いクマが地面を叩くと地面が小揺れして杉の枯れ葉、枯れ枝が飛び跳ねた。このクマは何かの葛藤が昂じて、どうしようもない風情に見えた。これ以上近寄るなという脅しの威嚇と思うが、遠ざかる私の背中のほうから来ている、この場合は人間と犬を嫌って「早く去れ」と示威しているのだろう。私にはクマによる初めての威嚇攻撃だった。手順を踏んで私を脅かすクマは面白かった。一段、攻撃性の低い甘味がある野生を感じたものだ。1997年3月末、島根県M町の老猟師はある犬のことをこう言った。「イノシシ狩りによう働いたがのう、老いて役に立たんようになって……そうだ、クマにけしかけてみよか」。1991年の19号台風で倒れたコナラ林を切った斜面に残った切り株の、根が上がってできた穴に母子グマは越冬していた。前の日、ここで下草刈りが行なわれていて、作業員が穴の真横を通ると母グマにほえられて仰天、草刈機をほおり投げて役場に通報していた。翌日、私と町役場、県の担当者、老ハンターとで状況を判断するために現地に向かった。60メートルほど離れた穴の前に草刈機が2台転がっている。担当者たちは、クマはもう逃げただろうと楽観的に見ていた。私は、子グマがいるならまだ潜んでいると思ったが、この冬に生まれた子グマか昨年に生まれて2年目を親子で過ごしているかで状況が違うので、慎重に見極めていた。事態が進展しないことに苛立った老ハンターが、犬をクマにけしかけると言い出したのだ。その大型犬は毛もぼさぼさ、長年の野獣との闘いで顔中傷だらけで精気がなく、目の玉は白濁して涙目だ。その犬が、はたとクマの穴のほうを見て耳をびしっと立てた。老ハンターは犬の雰囲気から穴にクマがいると直感し、共に血がたぎったようで、老人は犬の鎖を外すと犬は茂る潅木をものともせず走った。老ハンターは一瞬「しまった」というふうに手で犬を呼び戻す仕草を見せたが、犬は逆上してしまっていて穴に頭を突っ込み「わわっわわっ」とほえ続けた。母グマも「ガオーン」と頭だけ突き出しほえ返した。犬はさっと引き下がりクマも下がると、またほえついた。クマが身を乗り出し、とうとう外界に全身を晒した。それでも犬がほえつく。クマは「ガオーッ」とほえながら穴から出て犬を10メートルほど追い、穴に戻った。私は目をみはった。母グマは子グマを守って穴を出ることはないと思っていたからだ。しばらく互いに押しつ戻りつしていたが、犬がほえついたのと同時にクマが大口を開けてほえると、犬の頭がクマの口にかぽっとはまった。は「フエーっ」と悲鳴を上げて痙攣していたが動かなくなり、クマも犬を咬んだまま動かない。10分ほど経ってクマはぺっと吐き捨てるように犬を放したら、犬はころころと沢の下に転げ落ちて止まった。老ハンターの心に犬を食い殺したクマへの怒りと、けしかけた自分の判断の誤りへの悔いがないまぜに吹き荒れ「犬を食い殺したクマなど危なあけえ、わしがやっちゃる」と軽トラを駆って家に鉄砲を取りに戻った。クマも犬も死んだ春は悲しい。「穀潰しの犬」と言いつつ愛犬の死を怒った老ハンターはその後、残された子グマたちを育てたら大きくなり過ぎて、手に負えなくなり引き取り先を探している、と10年後に聞いた。母グマは死んで幼子たちを残していたのだ。悲劇と美談、どこか物悲しく滑稽な事件だった。あの日から12年後にさらなる後日談を役場担当者から聞いた。「あの咬まれた老犬はあの後、動物病院に連れて行かれて数年生き長らえたんですよ」私の心にあの日の春風が通り抜けて清々しいきもちになった。母グマは自分の死は受け入れたが、犬は殺さなかった。一方で不思議もある。犬はクマに頭をすっぽりと咬まれたのに、なぜ死ななかったのだろう。犬が主人を優しく咬む「甘咬み」に似た咬み方だったのだろうか。ひとつの考え方だが、あのまま犬を咬み殺していたら「血」によって食本能が覚醒されて、赤子グマたちを食うことを恐れたのかもしれない。私が小さい頃、飼っていたネコが、産んだばかりの子猫を私の目の前で食ったことがある。母ネコが、まだ若い子ネコたちを育てる自信がなかったみたいだ。秋田県阿仁町のマタギの統領から聞いたことだが、残雪期の巻き狩り中にクマの越冬穴に猟師が近づくと、赤子グマを食って逃げることがあったそうだ。母体が残れば次の子グマを産むことができる、野性の切ない宿命だ。母グマは子グマを生かそうと外敵を傷つけなかった。

(トランペットを猟銃に持ち替えて:栃木)
かつては有名歌手のコンサートツアーに同行するトランペット奏者として名をはせた。いまは相棒を猟銃に持ちかえ、局面が変わりつつあるクマ問題に対処できるハンター育成に東奔西走する。偶然が偶然を呼ぶ半生だった。宇都宮市で生まれ、作新学院高校時代にたまたま入った吹奏楽部でトランペットを担当。番組制作に憧れ、東京の映像系の専門学校に進んだがレベルの高さに挫折した。アルバイトで食いつないでいた20歳のころ、のちに有名バンドに入るトランペット奏者とたまたま知り合う。その縁でキャバレーのオーケストラに呼ばれ、プロとして生きると決める。たまたまバンドに欠員が出て誘われた細川たかしさんを皮切りに、坂本冬美さん、美川憲一さんの専属トランペッターとして活躍。「休みもなく、常にラッパを吹いていた」と振り返る。40歳を過ぎたころ、体力、気力の限界を感じた。宇都宮に戻り、ショッピングセンターに入る音楽教室の講師に職を得た。10年以上続けたが、やってくるのは、学童保育代わりに子どもを預ける親、人生相談に来る人、銃マニア……。「様々な対応が求められる感性が磨かれたのかな」。

(「クマと共存しよう!」と訴える人が知らない、あまりにシンプルな事実:永幡嘉之)
ツキノワグマの出没に関する問題を考えるうえでは、「どのように共存すべきか」という言葉がよく出てきます。本当にクマの事故をゼロにして、農産物への被害もゼロにすることだけを考えるならば、あくまでたとえ話ですが、ツキノワグマを獲り尽つくして滅ぼせば、目的は達成されます。実際に日本では、かつて、家畜に被害を与え続けていたニホンオオカミが絶滅した前例があります。これによって、大切な家畜がオオカミに襲われる被害はなくなりました。しかし、さすがに絶滅させてしまえば生態系の歯車が回らなくなるため、種の絶滅を防ぎ、生物の多様性は維持しなければならないという考えが、近年では社会に定着しています。それぞれの動植物は生態系の歯車にたとえることができ、歯車がひとつ欠ければ、関係している他の歯車が回りにくくなって、ひいては全体も回らなくなるという考え方にもとづくもので、ツキノワグマのような大型哺乳類は生態系上位種と呼ばれ、全体の歯車が回っていることの指標にされます。ところで、生態系とはずっと複雑なもので、影響は間接的に表れるうえに、変化が起こるまでには時差もあります。オオカミが絶滅した明治時代には、目に見えるような変化は起こりませんでした。100年以上経ってから、シカが急増したことが各地で問題になっていますが、すでにオオカミの絶滅と因果関係があったのかどうかも分かりません。予測が難しく、「これ以上の開発は控えるべき」という線引きも難しいからこそ、実際にはこれ以上の生態系の改変は避けるべきという予防原則での対応が基本になります。野生動物を相手に「共存」はありません。人間が森林や草原を開発すれば、野生動物のすみかは破壊されますし、人が減った場所には動物が進出します。人と動物の関係は、そうしたせめぎあいの結果にすぎないのですが、共存という言葉はそうした現実を、あたかも両立しているかのように美化しています。ツキノワグマへの対応は、特効薬のない病との向き合い方にも似ています。共存という言葉にすり替えるのではなく、その都度、問題と向き合い続けるほかないという本質を忘れてはならないでしょう。考えることは、そこから始まります。ツキノワグマの被害に対して、世間は「専門家がなんとかしてくれるだろう」と期待するのですが、クマは知能が高く警戒心も強いだけに、「この対策をとれば被害はなくなる」という切り札はありません。そのなかで、駆除や狩猟はツキノワグマの個体数を減らすので、もっとも直接的な対策になります。個体数の多いシカとイノシシは、「指定管理鳥獣」という、増えすぎる動物の数を減らしていくために駆除や狩猟を奨励する制度によって、駆除が進められてきました。一方でツキノワグマに対しては、これまでは保護を前提にした対応がとられ、有害捕獲はするものの、それ以外では捕獲の数が制限されてきました。それが、イノシシやシカの指定管理鳥獣の制度とは根本的に異なる点だったのです。しかし、2023年の大量出没を受けて、東北地方と新潟県をあわせた6県の知事から国に対して強い要望が出され、2024年2月に、ツキノワグマは指定管理鳥獣に含まれることになりました。法律は改正されたばかりなので、今後ツキノワグマをとりまく状況がどのように変化していくかという答えは、まだ出ていません。ここから先ではツキノワグマの出没を抑えるためには森林の生物多様性を取り戻し、維持してゆくこと、つまり保全が必要だという話を書いていきます。増えているからクマを駆除すべきと書いたのに、その続きでは自然を守ろうと書く。いったい駆除か保全かどちらの立場なのか、と戸惑う方もあるでしょう。これまでは「目の前の問題をどのように読み解き、どう対応するか」という短期的な視点で書いてきましたが、ここからは長期的な視点で書きますので、これまでとは視点がかなり変わります。駆除だけでは問題の解決にならない理由のひとつは、ツキノワグマの個体数には地域差があることです。秋田県では増えている可能性が高いのですが、全国的にみれば九州では絶滅し、四国では徳島県の剣山系にのみ残っており、総個体数が16~24個体と推定されるまでに減少しています。東北地方でも、青森県下北半島の個体群は、すでに100年存続するための個体数を下回っているとの研究結果があります。つまり、場面によって、保全と駆除とを使い分けていく必要があります。それに、増えているはずの場所で、ある年を境に個体数が急減することも、生物の世界では珍しいことではありません。もうひとつの理由は、クマが増えたことへの対処方法が、必ずしも駆除だけではないことです。人里に出てくる機会を減らすためには、本来の生息地である森林の環境を改善して、ツキノワグマに対する環境収容力を上げていく必要があります。駆除を即効性の薬の投与にたとえるならば(短期計画)、森林の環境を改善して環境収容力を上げていくことは、基礎体力を回復させて、根本的な解決につながります(長期計画)。つまり、増えているからこそ、根本的な解決のためには、森林の質を高めてゆく対策が必要になるのです。ツキノワグマが増えたと聞けば、自然環境が豊かになったと受け止める人が多いでしょう。しかし、私は昆虫と植物の調査を続けてきたので、多くの種が絶滅の危機を迎えている深刻な現状を知っています。昆虫類をみれば、秋田県と山形県のレッドリスト(編集部注:絶滅のおそれのある野生生物のリスト)ではともに5種がすでに絶滅とされていますが、県全体ではなく地域ごとにみると、絶滅した昆虫はさらにたくさんあります。生物多様性は低下の一途をたどっており、ツキノワグマだけが増えても、自然が豊かになったわけではないのです。ツキノワグマは現在の秋田県では増加しましたが、将来的に開発などが続いて生息地である森林の面積が狭まり続ければ、ツキノワグマに対する環境収容力はますます低下し、人里への出没は増加の一途をたどる可能性があります。その流れが続くうちに、どこかで個体数が増加から減少に転じると、増えていたはずのツキノワグマがいつのまにか絶滅に向かっていたという状態が起こりかねません。そうした悪循環に陥らない方法を今のうちから予測しておかねばなりません。そのために必要なことは、長期的な土地利用の計画を立ててゆくこと、具体的には将来にわたって残すべき森林の面積を明らかにしてゆくことです。ツキノワグマの生態については解明されていないことが多いため、現状では、どれだけの森林面積を残すべきという目標が十分には描けません。そのかわりに、いま向き合わねばならない課題に触れておきます。それは、将来に向けて森林をこれ以上分断させることがないよう、不可逆的な土地利用にはブレーキをかけなければならないことです。不可逆的とは、元に戻らないこと。どのようなものか、例を挙げた説明が必要でしょう。たとえばコナラやホオノキなどの雑木林を伐って、薪として利用したとしても、そのまま放置するならば、切り株からすぐに芽が出て、約30年で元の雑木林に戻ります。広大な場所をいちどに伐るのでなく、毎年交代で伐っていけば、生物多様性は維持されます。山が生活の舞台だった1960年代までは、日々の燃料である薪を得るための森は不可欠なものでしたから、むやみに開発するわけにはいかず、森林は大面積で残されてきました。一方、太陽光発電のように、木を伐ったうえにブルドーザーなどの重機で造成してしまうと、表土とともに、下草も土のなかに眠っている植物の種子も土壌動物もすべて失われます。そうなると、たとえ利用をやめたとしても、荒れ地の植物は生えてゆくでしょうが、腐葉土ができるまでには時間がかかりますし、寄生・共生関係にある植物などは失われると二度と生えず、生物多様性は元には戻りません。失われた生態系が元に戻らないこと、これを、私は不可逆的な開発と呼んでいます。利便性の向上とともに山林が不要になった結果、こうした大規模な開発が増えました。つまり、木を伐るだけなら決して自然破壊ではなく、伐り方さえ間違わなければ、生物多様性は維持されていきます。将来のことを考えるならば、元に戻らない不可逆的な開発によって森が分断されてゆくことは、避けるほうがいいのです。

(なぜ「野生のクマ」は「犬」にだけ弱いのか)
クマとの遭遇や被害が各地で報告される中、その対策や生態に注目が集まっています。犬の存在がクマを威嚇する効果や、エサを求めて人里に現れる行動パターン、さらには防護対策の最新動向まで、クマと人間の共存における課題と解決策を多角的に探ります。本記事では、専門家の見解を交えながら、クマとの付き合い方を考えます。日本中で人がクマに襲われる被害が相次ぐなか、犬がクマを撃退する事例がいくつも報告されている。飼い犬に吠えられて逃げ出すクマの動画がSNSで拡散されたり、軽井沢町では民家エリアに近づいたクマを森に追い返す「ベアドッグ」が活躍していたり。しかし、クマはなぜ、自分よりも小さな犬を怖がるのだろうか。『ざんねんないきもの事典』シリーズの著者で、動物学者の今泉忠明さんに解説してもらった。なぜ、クマは犬を怖がるのか。今泉さんにその理由をたずねると、「正確には、怖がるというより、避けたがっている。かつて里山に暮らしていた野良犬の記憶が残っているのでしょうね」と返ってきた。「クマが野良犬の縄張りに入った場合、犬は追い出そうと立ち向かってきます。どんな犬も単独ではクマにかないませんが、2~3頭以上の群れをなして集団で攻撃してくる。これがなかなか厄介なのです」。野良犬たちの戦術は、こうだ。まず1頭が、クマと正面から向かい合う。そして他の仲間はクマの後方に陣取り、隙を見て後ろから足にかみつく。アキレスけんを切れば獲物の動きが止まることを、本能的に知っているからだ。そして怒ったクマが後ろの犬を攻撃しようとすると、今度は最初に正面にいた犬が、再び後ろから足にかみつく……。クマはあっちを向いたりこっちを向いたり、犬たちにかく乱されるというわけだ。もちろんクマが本気で突進すれば、包囲網は抜けられる。しかし、多少なりともケガをするリスクがある以上、犬との接触を事前に避けようとするのは、当然の反応だろう。では、飼い犬と一緒に歩いていればクマを撃退できるのかというと、そう簡単ではないようだ。今泉さんは「近年のクマは犬が厄介な動物であることを忘れつつある」と、警告する。日本では、1950年に制定された狂犬病予防法のもと、野良犬の駆除が進められてきた。今泉さんによると、10年ほど前にほぼすべての野良犬が姿を消したといい、その結果、犬に襲われた経験のないクマや、母グマから犬を避けるよう教わっていない子グマが増えているというのだ。ここ最近、犬の散歩中にクマに襲われる事件が頻発している背景には、このような“犬を知らないクマ”の存在があると、今泉さんは分析している。「『人ともちがう、なにか見慣れない生き物が来たな』と関心を持たれてしまい、犬の存在がクマを引き寄せている可能性があります。また、鉢合わせた際に犬が激しく吠えると、クマが興奮して突進してくることも考えられる。犬を連れていることで、むしろクマの被害に遭うリスクが高くなる恐れがあるのです」。さらに踏み込むと、「野生動物が人里に下りてくるようになったこと自体が、野良犬の駆除の結果だ」というのが、今泉さんの持論だ。かつて、クマだけでなくシカ、イノシシ、サルなどにとっても、野良犬は厄介な存在だった。そのため、野良犬が暮らす里山は、自然界である山と、人が住む町の間の“防波堤”となり、野生動物を人のそばに寄せつけない機能を持っていたのだという。「野良犬を駆除したことで狂犬病は撲滅できたけど、代わりに獣害が増えてしまった。人間の都合だけで自然に手を加えてはいけないという、典型的な例です。一度壊した生態系は、なかなか元には戻らない。大変な時代になってしまったね」。今泉さんによると、最近のクマは犬だけでなく、もはや人のことも怖がらなくなりつつあるという。人が山に捨てる残飯の味を覚えたことで、クマよけの鈴の音を聞くと、エサを期待して逆に寄ってくるケースが指摘されているのだ。人間側の都合によって、クマはその生態をどんどん変化させ、私たちに牙をむくようになった。自然界からの“しっぺ返し”が収まる日は、来るのだろうか。

(すご腕プロハンターと歩いて見えた狩猟のリアル:横田 徹)
雪の残る山に刻まれた足跡を追い、時には崖をよじ登り、数百kgにもなるヒグマと対峙する。熊の出没が相次ぐ今、その最前線に立つのが〝熊撃ち〟と呼ばれるハンターたちだ。北海道・別海町の熊撃ちに密着し、狩猟のリアルを追った!「〝熊撃ち〟と呼ばれるのは、猟場に足を踏み入れたら鹿には目をくれず、熊だけを狙って追いかけて仕留めるハンターというのが私の考えです」。北海道東部・野付郡別海町でプロハンターとして15年のキャリアを持つ小林清悟さんは、そう語る。今年5月、環境省は、2025年度のツキノワグマの出没件数が全国で5万776件に上り、前年度の約2.5倍に急増したと発表した。記録が残る09年度以降で最多の数字だ。今年に入ってからも、冬眠を終えた熊に人が襲われる事件が相次いでいる。北海道でもヒグマの出没が各地で確認されており、人と熊の距離は確実に近づいている。筆者自身、猟銃所持許可と狩猟免許を取得して18年目になる。現在は山梨県大月市で有害鳥獣駆除や管理捕獲に従事し、猟期には毎年のように北海道の十勝地方にも通っている。そんな私が今年4月、別海町へ向かったのは、日頃からお世話になっている帯広のハンター仲間から「別海にすご腕のハンターがいる」と聞いたからだ。別海町で生まれ育った小林さんは現在41歳。妻と3人の子供を持つ父親でもある。祖父も父もハンターという家系で、小学3年生のときには父が仕留めた鹿の解体を手伝い、小学5年生になると父に連れられて狩猟にも同行していたという。そんな小林さんが27歳で猟銃所持許可と狩猟免許を取得したのは、必然だったのだろう。乳製品の加工工場に19年間勤めた後、退社と同時に21年、「ジビエ工房 山びこ」を起業。プロハンターとしての道を歩み始めた。小林さんはひとりで1日平均5~10頭、年間にすると1300頭以上の鹿を仕留めている。私が知る限り捕獲数、売り上げでいうと日本で小林さんを超えるプロハンターはいない。実際に小林さんの猟に同行させてもらうと、その一連の無駄のない動きに驚かされた。つながりのある酪農家から、牧草地を食い荒らす鹿の駆除依頼を受けると、小林さんはピックアップトラックで現場へ向かう。そして、静止している鹿を遠距離からネックショットで仕留める。首を狙うのは、肉を無駄にしないためだ。撃たれた後に鹿が走ってしまうと、血が肉に回り、臭みが出やすくなる。そのため、極力走らせないのが小林さんのポリシーだという。致命傷に至らず、被弾後に長い距離を走ってしまった鹿は食肉には回さず、犬用ジャーキーなどペット用に加工するという徹底ぶりだ。仕留めた鹿は、5分以内にトラックの荷台に載せ、すぐに次の獲物を探す。そして、仕留めてから1時間以内には解体所に運び込む。つるした鹿を素早く解体すると、そのまま巨大な保冷庫に入れて血抜きと熟成を行なう。小林さんによると、仕留めてから解体までのスピードこそが味と肉質を決めるという。肉を部位ごとに小分けにする作業ではスジなどを取り除くトリミングを行なうのも小林さんのこだわりだ。猟の後、小林さんが仕留めた鹿肉をごちそうになった。10年以上、鹿肉を食べてきた私でも、これまで口にしてきた鹿肉との違いは歴然だった。ひと口食べれば、「ジビエは臭みがあり硬い」というイメージは覆されるだろう。現在、小林さんの鹿肉は全国60店舗のレストランに卸されているほか、インターネット販売や、ふるさと納税の返礼品としても扱われている。食肉を専門とするハンターとして多忙な日々を送る小林さんだが、熊撃ちとしても活動している。別海町で熊撃ちのベテランから熊猟を学んだ小林さんは、毎年12月になるとヒグマを求めて山に入る。「熊撃ちは、雪が降って足跡が残る時期が勝負なんです。ただ、熊の足跡を探すところから始まって、1日に10~15km歩くこともざらです。雪の積もった足場の悪い山の獣道を進み、時には崖をよじ登ることもあります。あまりのつらさに、途中で追いかけるのを諦めたくなるときもあります。1ヵ月も延々と足跡を追い続けることもあり、ベテランの熊撃ちからは『生活が乱れるから、熊撃ちになるのはやめておけ』と言われました」。熊の個体数が増えているとはいえ、山の中で熊を探し出して仕留めることは生易しいものではない。ガソリン代などの経費をかけ、丸1日山を歩いても熊に遭遇できないことが多いことから、プロハンターとして熊だけを狙うのは効率が悪いとされる。何日もかけて1頭の熊を仕留めるより、1日で10頭の鹿を獲ったほうが仕事としては合理的なのだ。「私が仕留めた鹿肉を楽しみにしているお客さんの信頼を裏切らないためにも、山で熊を追いかけるのは朝と夕方だけにしています。日中は牧草地で鹿撃ちをしてノルマをこなし、仕事に影響が出ないようにしているんです」。それでも熊撃ちはスリルがあり、やめられない。小林さんはこれまで単独で20頭の熊を仕留めたという。小林さんが使うのは.338ウィンチェスター・マグナムと.338ラプア・マグナムという長距離射撃に長けたライフル。重い弾頭と高い貫通力は300㎏超のヒグマに対しても有効だ。ちなみに私が使う.308ウィンチェスターは多くのハンターが使用しており、鹿、イノシシ、ツキノワグマには有効だ。しかし、かつて小林さんの知り合いのハンターが興奮してアドレナリンが分泌した状態の巨大なヒグマに.308ウィンチェスターを使用したところ、完全に倒すのに10発ほど撃つことになったという。弾頭が硬直した筋肉で止まっていたというから驚きだ。別海町では、冬眠明けで空腹となり、活発に行動するヒグマの駆除・捕獲を目的に、昨年から2月1日~3月31日の期間に「春期管理捕獲」も行なわれている。まだ雪が残る時期に山へ入る、いわば春の熊狩りだ。今年2月下旬にも、小林さんを含む10人のハンターが別海町の山で春熊猟を行なった。メンバーの半数は猟の現場で熊と遭遇したことがない新人ハンターだった。林道で2頭の熊の足跡を見つけ、手分けして徒歩で足跡を追いかける。すると、ふたりの新人の前に2、3歳の100kgほどの子熊が現れた。初めて目の前に現れた熊に動揺していると、3秒ほどでやぶに姿を消したという。「私も初めて熊を見たときは焦って撃てませんでした。熊を撃つのは見つけてからの瞬間的なスピードが決め手です。熊と遭遇しても、どれだけ冷静にいられるかが肝要だと思います」。北海道の中でも東部は熊が多く生息している。しかし、小林さんによると4、5年前からさらに熊が増えているという。「熊が特に多いのは羅臼の山岳地です。この地域で人間が襲われたことはありませんが、一昨年、昨年と牛が熊に襲われる被害がありました。昨年は北海道と本州で13人が熊に殺されました。増えつつある熊と共存していくのは現実的ではないし、難しいというのが私の考えです。熊は一度に2、3頭の子を産みますから、増えた個体に対して減らしていかなければなりません」。熊が人里に現れる背景には、山の餌不足などさまざまな要因がある。一方で、増えた個体を管理する側の人手不足も深刻だ。私が所属している山梨県大月市の猟友会では、昔は100人以上いた地元会員が、現在は8人ほどまで減ってしまった。現役の多くは70代、80代の高齢者だ。「熊は動物の中でも頭がいいんです。例えば、熊の足跡を追っていると突然、足跡がなくなることがあります。それは『止め足』といって、自分の足跡を踏み直しながら後退したり、近くのささやぶに飛び込んだりするんです。そうやって、追ってくるハンターの裏をかくんですよ」。半矢になった手負いの熊はやぶの中に身を潜めて、追跡してきたハンターを襲うこともある。以前、手負いの熊に逆襲され、重傷を負ったハンターから話を聞いたことがある。「熊狩りは、熊との知恵比べです。非常に面白さとやりがいを感じますが、同時に〝生き残れるか、殺されるか〟という恐怖との戦いでもあります。過去に仕留めてきたすべての熊に、それぞれの物語があります」。小林さんにとって熊は単なる駆除対象ではなく、対戦相手なのだ。仕留めた熊は必ず食べるという。近年、熊被害のニュースが多く報道されたこともあり、猟銃所持許可や狩猟免許の取得を希望する人も増えている。北海道の多くの市町村では、免許取得や猟銃購入にかかる費用の一部をサポートする制度も用意されている。小林さんのところにも、狩猟に興味を持つ若者が訪れるという。小林さんは彼らに対して、狩猟の楽しさと厳しさの両方を伝えている。「若いハンターが増えるのは大歓迎です。ただし中途半端にやるのではなく、ベテランから獲物の追い方、仕留め方、そして解体など、狩猟の基礎を学んでほしいと思います。狩猟を好きになって、長く続けていただけるのならうれしいです」。北海道では10月1日から本格的な熊の狩猟期が始まる。人と熊の距離が近づく時代に、誰が山に入り、誰がその最前線を担うのか。春の熊撃ちの現場には、狩猟の厳しさと、これからの人と熊の向き合い方が刻まれていた。

(野生動物が市街地を闊歩するきっかけはコロナ禍?:田中淳夫)
栃木県宇都宮市の駅前商店街にクマが出没して騒ぎになっている。今も捕獲されていないが、ほかにも秋田や岩手、福島、長野、広島、そして東京……と各地でクマが市街地に出没している。クマだけでなく、イノシシやシカなどの大型動物が、近年軒並み市街地で目撃されるようになった。個別の事情はともかく、もはや野生動物の市街地出没は、全国的な傾向だろう。それは、なぜか。あくまで推論を積み重ねることしかできないが、気づいた点を披露したい。まず思い出したのは、筆者の住む奈良のシカ(奈良公園のシカ)の状況だ。今年3月に(おそらく)奈良のシカが大阪の都心までたどり着いたことが大きなニュースになった。だが以前より奈良のシカは、従来の行動範囲を逸脱して広く外へ出歩くことが増えていた。現在も奈良公園からはるかに離れた地域、それも住宅街にシカが姿を現していることが、地元のネットワークで語られている。事例は多すぎて、もはやニュースにもならない。そんな現象が目立ち始めたのは、コロナ禍の頃からなのだ。コロナ禍で観光客はおろか市民もあまり出歩かなくなった頃、公園から離れた地域でシカの目撃例が増えていた。当時は、観光客から鹿せんべいがもらえなくなったから、遠出して街路樹や庭木、あるいは空き地の雑草を狙っているのだろうと言われた。それはあながち間違いでなかろうが、コロナ禍が明けてからもシカの遠出は収まらない。どうやら公園を離れることに慣れたようなのだ。しかも回数が増え続けている。実は、コロナ禍と野生動物の行動に関する研究が行われていた。オランダのラドバウト大学では、世界の170人以上の研究者が参加しGPS装置を動物に取り付けて動きを追跡する手法で野生哺乳類の移動データを集めた。対象はクマやシカ、それにゾウやキリンなども含めて43種、計2300頭以上にのぼる。そして2019年と20年を比較したところ、ロックダウン(都市封鎖)などで人が移動制限を受けていた地域の動物の移動距離は、平均で73%も長くなった。人口密集地域では、動物と車道の間の距離が平均36%縮まった。人類の活動が休止したことによって、野生動物は行動形態を変えているというのだ。とはいえ、コロナ禍があったから野生動物が市街地に進出し始めた、と短絡するつもりはない。それ以前より、都市に野生動物が進出することは増えていた。しかも日本のみならず、世界中でだ。イタリアでは、ローマなどにイノシシが多数出没している。ルーマニアでは、ヨーロッパヒグマが市街地によく出没する。ドイツもオオカミが人里に出ていた。アメリカでは、ニューヨークの住宅街にコヨーテが現れたり、ロサンゼルスの公園にピューマが住みついた。23年9月には、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールドの園内にクマが現れて大騒動になったこともあった。インドでは、ライオンやゾウが、市街地に侵入するようになってきた。中国でもゾウの群が市街地に現れている。これらの事態の根底には、まず生息数の増加があるだろう。自然保護が推進されるにつれて、野生動物は数を増やしたのは間違いない。しかし、増えたらすぐ人の住む地域に出るとも言えない。何がトリガーなのか。動物の行動を左右する要因は、大きく3つある。一つは繁殖に有利かどうか。次に餌があるかどうか。そして恐怖だ。安全を求めて動物は行動を決める要素は意外と強い。繁殖行為にしろ餌探しにしろ、安全でなければ行動しづらい。最近では恐怖心が動物の行動を制御するとする「恐怖の生態学」という分野も生まれている。生息数が増えたら、新たな場所で繁殖相手や餌場を探そうとする。しかし、従来なら人や車の走る市街地は、危険と認識していたはずだ。……もしかしてコロナ禍が、一時的に市街地から人の気配を減らしたことで、危険度が低くなったと野生動物は感じたのかもしれない。それが新たな土地に踏み入れるきっかけになったのではないか。それが市街地に出る経験を蓄えることになったのではないか。そして市街地は、餌も多く安全であることに気づく。餌は農作物や生ゴミ、加工食品も豊富だ。隠れ家になる緑地や空き家なども増加している。何より人は、滅多に動物を追わない。むしろ避けてくれる。人は敵にならないのだ。その記憶は、コロナ禍が収まってからも残り、再び市街地をめざす……。もちろん最近は、人も出没する動物を駆除しようと追いかけ回し、銃で撃つこともあるのだが、まだまだ事例は少なく安全と感じている可能性は高い。想像をたくましくしすぎたかもしれない。ただ、きっかけはともかく、一度市街地に出た野生動物は、その経験から再び市街地に出ることが多いのは、多くの事例から指摘されていることである。果たして野生動物に「市街地は(そして人は)恐ろしい」という経験を積ませるには何をすればいいのか。いずれにしろ、その活動は絶え間なく続けなければならないだろう。

(若きマタギが感じているクマの変化:秋田)
こちらは昭和40年代から50年代にかけて撮影されたマタギによる狩猟の映像です。マタギは山にわけ入ってクマなどを獲ってきた人たちで北秋田市の阿仁地域が発祥の地とされています。山の中でクマと向き合ってきたマタギ。市街地でクマの出没が相次ぐ中、マタギの子孫にあたり自身も狩猟を行っている男性は秋田で生息域を拡大させているイノシシがクマの行動に大きな影響を及ぼしていると指摘しています。松橋翔さん「どれくらい痛いのか、どれくらい硬いのかそういうところを実際確認してみてください」。秋田市阿仁に住む松橋翔さん。マタギの統領 シカリの家系に生まれた16代目です。去年、3年間に及ぶ県外での修行を終えて地元に戻りました。狩猟の腕を磨きつつ、去年から地元の観光協会でガイドを勤めています。松橋さん「どうですか?これ触ってみて勝てそうですかね?」。阿仁で捕獲されたクマの「つめ」と「きば」。松橋さん「これが実際襲いかかってくるわけです、最高時速60キロくらいまで」「で、手には十本の強烈なナイフを持ってますよと。勝てますか?無理です、勝てないです。なので(クマに)出くわさないための工夫が必要です」。この日開かれたのは自治体の職員を対象にしたクマ対策の研修会。松橋さんが講師を務め、クマの生態や遭遇した際の対処方法を伝えました。松橋さん「よくこういう場所で出くわすのが、私も経験何度かあるんですけれども、いきなり低いうなり声が聞こえてくることがあります。 十中八九クマです」「逃げる時にですね、薮をかき分けて走るように逃げると、音が藪中全体に響きますと。クマからしてみると、茂みがいきなりガサガサしだして、 どっからともなく音が聞こえ出したと、どこにどれくらいの人がいるのか、 どれくらいの敵がいるのかわかんない状況なわけですよ。 クマはパニックに陥ります」「特に子連れのクマは子どもを守ろうとして防衛本能が働きますと。なので、できるだけ音は鳴らさないように、ゆっくり動きつつ距離を取ることが大事です。これがクマ対策の鉄則になります」。川沿いを散策していると松橋さんがクマ以外の痕跡を見つけました。松橋さん「ちょこんちょこんとちょこんちょこんと、ここら辺一帯がちょっと掘り返されて土がめくれてるようなところがあります。そっちまでずっと続いてます。 確実にイノシシがここら辺を生息する環境として選んでます」。この数年で顕著に見られるようになったイノシシの痕跡。松橋さんは、秋田で生息域を拡大させているイノシシがクマの行動に大きな影響を及ぼしていると考えています。松橋さん「イノシシとクマの競合というのは顕著で、絶対にイノシシとクマっていうのは居合わせないようにクマの方が 移動していきます。なので最近シカ、イノシシが増えてきたことによって、クマの生息域がかなり追われてます。山の方に行ってくれればいいんですけど、里の方にクマが来ちゃうと今みたいな状況になるわけですね。 これからクマの食べ物とイノシシの食べ物競合すると、 今度それが被んないように畑の作物を食べたりするような クマが増えてきます。今、ここら辺のエリアではソバを植えたりしてるんですけど、ソバとかコメを食べたりするようなクマがちょっとずつ増えてきてます」「動物の生態系というのはこのエリアに限定しても変わってきてます。イノシシが増えてきて、シカも増えてきて、で、サルも 増えてきてるかもしれないと。なので今までの常識っていうのは通じないです。クマが今までこうだったから、 これからもこうだっていうのは楽観的な考え方ですよと。動物というのは常に適応を続けながら変化していくものです。 なので、里のものの方がおいしいってわかれば里の方に近寄ってきますし、山の方が安全って思えば山の方に帰っていきますと。なので、そこの棲み分けっていうところを一つやっていかないといけないです」。急速に変化する生態系。松橋さんが一番危惧しているのが、イノシシやシカを襲い成功体験を重ねたクマがエサの傾向を変化させることです。松橋さん「今までなかった新しい食料っていう風に認識されちゃうと、もうそこからは新しい食性のクマが出てくるっていうことになるので、肉食寄りのクマが増えてくるっていうのは一番危惧しているところです」。変化する生態系とそれに順応するクマ。相次ぐ市街地への出没と人への被害を減らすために、まずはクマのことをもっと深く知るべきだと松橋さんは考えています。松橋さん「学び続けることが大事だと思ってます」「クマが変わってる中で人も変わらないといけないなっていうのは強く感じているので、私自身も含めて今学び続けて変わり続ける必要があるなと思ってます」。

(神社敷地内で緊急銃猟:山形)
県内でも出没が相次ぐクマについて、鶴岡市では3日朝から市街地で相次いで目撃された。その後クマは神社の敷地内に居座り、昼すぎに緊急銃猟で駆除された。県内での緊急銃猟は2026年に入り2例目。鶴岡市では、3日午前7時ごろから下山添や遠賀原などでクマが相次いで目撃された。午前8時20分ごろには、鶴岡市勝福寺の泉神社にクマが入っていくのを周辺を警戒していた警察官が目撃した。その後、市や警察などがドローンを使って社殿の横にある木の間でうずくまっている状態のクマを確認した。そして午後0時4分、猟友会によって体長約1メートルのオスの成獣1頭が駆除された。(鶴岡市農林水産部農山漁村振興課・齋藤優課長)「今年度から2つの部(現場・本部)で対応することですぐに現場に駆けつけることができ、今年度の体制整備の効果が表れた」。これで県内の緊急銃猟は制度開始後18例目となり、2026年に入って2例目。鶴岡市での緊急銃猟はこれが4例目となり、2026年初めて。

(「こどもの国」にクマのフンか、職員が見つけ立ち入り禁止に:山梨)
甲府市の「県立愛宕山こどもの国」でクマらしき獣のフンが見つかり、県が注意を呼びかけています。クマらしき獣のフンが見つかったのは「県立愛宕山こどもの国」の芝生広場です。今月25日の午後3時ごろ、園内を巡回していた職員が見つけました。猟友会によりますと、親グマと子グマ、2頭のフンではないかということです。また、29日朝も同じ場所で獣のフンが見つかり、県が詳しく調べています。芝生広場は誰でも自由に利用できる場所ですが、県は現在、立ち入り禁止の措置をとっています。これまでのところ、周辺でクマの目撃情報は 確認されていないということです。県は職員による園内の巡回を強化するとともに利用者への注意を呼びかけています。

(シカと衝突、山陽線で遅れ:岡山)
JR西日本によると、山陽線は30日午後8時10分ごろ、三石―吉永間を走行中の列車がシカと衝突し、上郡ー岡山間で一部列車に遅れが発生している。

(けがしたクマを目撃、その後駆除:北海道)
佐呂間町できょう(2026年5月30日)午前体長およそ1メートルのクマがけがをしてうずくまっているのが目撃され、その後、駆除されました。クマが駆除されたのは佐呂間町富武士の道道沿いです。(30日)午前6時前、付近を車で走行していた人から「うずくまっているクマがいて、クラクションを鳴らしても逃げずに居座っている」と警察に通報がありました。警察によりますと、クマは足をけがしていてほとんど動けない状態でしたが、人的被害のおそれがあると判断し(30日)午前10時前に猟友会のハンターによってクマは駆除されました。駆除されたクマは体長およそ1メートルのメスで、付近では、今年に入ってクマの目撃が相次いでいることから、警察が警戒にあたっています。

(車とクマの衝突が相次ぐ:青森)
青森県の「くまログあおもり」によりますと、6月1日午前4時半ごろ、十和田市深持字如来堂付近でクマ1頭が目撃されました。目撃者は車で走行中にクマと衝突し、その後クマは東側の山林へ逃げていったということです。また5月31日午後9時20分ごろには、青森市浪岡大釈迦の国道101号で、道路左側から出てきたクマと車が衝突しました。それぞれの市は付近の住民や通行する人に注意を呼びかけています。

(設置したイノシシ用箱わなに"クマ"1頭を捕獲し駆除:宮城)
宮城県東松島市内の山林に設置された箱わなにクマ1頭が捕獲されているのが、3日に見つかりました。周辺では、1日から、多くの目撃情報が寄せられていました。3日午前11時ごろ、宮城県東松島市浅井の山林に設置された箱わなにクマ1頭が捕獲されているのを、見回りをしていた猟友会のメンバーが見つけました。クマは、推定3歳のオスで、体長約120cm、体重は60㎏ほどで駆除されました。箱わなは、東松島市が、イノシシの捕獲用として設置、近くの監視カメラには、4月26日にクマ1頭が映っていました。同一の個体かは不明ですが、周辺では1日から、クマの目撃情報が5件寄せられていました。

(多摩川河川敷で確認された“大型獣”の糞は「イノシシ」と判明:東京)
東京・昭島市のホームページが更新されました。大型獣らしき動物の糞については、DNA同定検査により『イノシシ』のものであると判明しました。なお、イノシシは興奮したり至近距離で突然出会ったりすると向かってくる場合があります。引き続き、多摩川河川敷等を利用される際は、十分に注意してください。

(クマ目撃8件、市立小・中6校は臨時休校:福島)
福島県いわき市四倉町で3日、クマとみられる動物の目撃情報が相次いだ。いわき中央署によると、同日午前7時35分頃~午後4時頃、同市四倉町で庭先や道路を横切るクマとみられる動物を目撃したとの通報が計8件寄せられた。これを受け、市教育委員会などは子どもたちの安全を確保するため、4日については周辺の市立小中学校6校を臨時休校、市立保育所・幼稚園4園を臨時休園・休所とすることを決めた。市教委によると、同日午後4時頃には市立四倉小の敷地内で教員がクマを目撃した。登下校の安全に影響が出る可能性があると判断し、周辺の小学校4校と中学校2校について4日の休校を決めた。5日は再開する予定だが、クマが駆除されなかった場合には保護者による送迎を依頼する方針という。このほか、周辺の放課後児童クラブと地域子育て支援拠点についても4日は休所とすることが決まった。

(列車がシカと衝突:長野)
6日午後7時40分ごろ、JR篠ノ井線の坂北(東筑摩郡筑北村)―聖高原(同郡麻績村)間で走行中の下り普通列車(3両)がシカと衝突し、停車した。JR東日本長野支社(長野市)によると、乗客・乗員計99人にけがはない。約1時間半後に聖高原駅まで運転を再開し、乗客をバスなどで輸送した。この影響で上下線の普通4本が運休・部分運休したほか、特急と普通計8本が最大110分遅れ、計約1200人に影響した。

(普通列車がイノシシ、カモシカと衝突:福島)
JR東日本によりますと5日午後8時すぎ、福島県白河市の東北本線・白河~久田野間で普通列車(下り・新白河発郡山行)が走行中にイノシシと衝突しました。乗客乗員にけがはありませんでした。衝突したイノシシは死んだということです。このため列車は一時運転を見合わせましたが、約1時間半後に運転再開しました。また6日午前6時すぎ、福島県郡山市の磐越西線・磐梯熱海~中山宿間で普通列車(下り・郡山発会津若松行)が走行中にカモシカと衝突しました。乗客乗員にけがはありませんでした。衝突したカモシカはその後、立ち去ったということです。列車は点検を行い安全が確認されたため約30分後に運転を再開しました。

(クマ目撃相次ぐ宇都宮市、市立の全小中学校が休校:栃木)
6日から栃木県宇都宮市の中心部などでクマの目撃情報が相次いでいることから8日、宇都宮市は市立の全ての小中学校を休校としました。察などによりますと、宇都宮市では6日から市中心部の繁華街や住宅街などでクマの目撃情報が40件以上相次いでいます。市によりますと、現在もクマの行方がわかっていないことから、8日、市立の全ての小中学校、94校の休校を発表しました。クマは8日午前4時半ごろにも市内の中学校の近くで目撃されました。これまでに人への被害は報告されていませんが、猟友会や警察などが警戒を行っていて、宇都宮市はクマを目撃したときは車の中や建物内に隠れ市や警察などに通報してほしいと呼びかけています。

(鶏小屋にクマ、9羽食べられる:秋田)
8日午前7時50分ごろ、秋田市河辺諸井字山根の民家敷地の鶏小屋にクマがいるのを、この家に住む80代男性が目撃した。飼っていた9羽が食べられた。約1時間半後、猟友会がライフル銃で鶏小屋近くにいた体長約1メートルの雄1頭を駆除した。秋田東署によると、鶏が騒いでいたため男性が小屋を確認したところクマがおり、110番した。鶏小屋では約20羽を飼育していた。

(クマが山林から飛び出し走行中の乗用車に“突進”:北海道)
6月8日、北海道紋別市で乗用車とクマ1頭が衝突する事故がありました。この事故によるケガ人はいません。8日午前11時30分ごろ、紋別市の道道で遠軽町から紋別市方向に走行していた乗用車がクマ1頭と衝突しました。運転手の男性から「クマとぶつかった」と110番通報がありました。警察によりますと、クマは進行方向の東側の山林から突然飛び出し乗用車に突進してきて、衝突後そのまま西側に立ち去ったということです。運転手の男性にケガはありませんでしたが、警察は周囲をパトロールし注意を呼びかけています。

(宇都宮大学構内でクマ目撃、大学は全学部を休講に:栃木)
宇都宮市などによると、9日午前5時35分ごろ、宇都宮市峰町の宇都宮大学峰キャンパスでクマ1頭が目撃された。市は午前6時35分ごろ、ドローンによる捜索を始めたが、午前8時までに姿は確認されていないという。宇都宮大学は構内にクマが出没したとして、9日の全学部・全研究科を休講とした。午前4時25分ごろには城東小学校から南西200メートル地点の城東1丁目で、午前2時17分ごろには陽南中学校から東に600メートル付近の川田町で目撃されていた。クマは8日夜、陽南2丁目の陽南中付近の雑木林に出没したが、市は個体の確認が難しいとして9日午前0時10分、捕獲作業を中断した。市教育委員会は9日も全市立小中学94校を臨時休校とすることを決めている。臨時休校は8日に続き2日連続。県教委によると、8日に休校した宇都宮市内の県立学校は8校に増えた。休校したのは宇都宮高、宇都宮東高・付属中、宇都宮南、宇都宮白楊、宇都宮青葉高等学園、宇都宮工定時制の7校に加え、宇都宮商定時制。市はホームページやSNSなどを通じて、市民に注意を呼びかけている。広報車も出して、周辺住民への注意喚起も実施している。

(天橋立を一時封鎖、クマ1頭が出没:京都)
京都府宮津市にある日本三景の一つ「天橋立」に10日、クマ1頭が出没し、宿泊施設などが立ち並ぶ一角に逃げ込みましたが、捕獲されました。10日午後4時半ごろ、「天橋立でクマが出て松並木の方に走っていった」と警察に通報がありました。警察などが天橋立を封鎖したところ、クマは現場を走り回ったり海を泳いだりして、宿泊施設などが立ち並ぶ一角に逃げ込みました。その後、午後11時前に京都府が委託した民間業者が麻酔銃2発を撃ってクマを捕獲しました。クマはオスのツキノワグマで、体長137センチ体重97キロで11日朝までに殺処分されたということです。

(クマ捕獲へ、食害に遭ったさくらんぼ畑に箱ワナ設置:山形)
山形県村山市のさくらんぼ畑でクマによる食害が連続して確認されています。これを受け、きょう現地では猟友会が箱ワナを設置しました。村山市白鳥地区のさくらんぼ畑では、6日未明にクマがさくらんぼの実を食べる様子が監視カメラで確認されました。少なくとも佐藤錦の木2本が実を食べられたり枝を折られたりする被害にあったということです。そして今朝は、きのうとは別のさくらんぼの木でクマによる食害が確認されました。猟友会によりますと、きのうと今朝の食害は体長1メートルほどのクマによるものとみられ、同じ個体だと考えられるということです。これを受け、猟友会はきょう午後2時半ごろ箱ワナを設置しました。

(着想20年、シカ忌避剤開発:北海道)
ヒグマの相次ぐ出没、被害でクローズアップされる北海道は、エゾシカによる農業被害も深刻になっている。被害を食い止めようと、北海道電力は動物を寄せ付けない「忌避剤」を開発した。シカの天敵であるライオンやトラなどの肉食動物のフンに含まれる臭いを再現したのが売りだ。なぜ、電力会社が獣害対策の商品を手がけたのか。異色の掛け合わせは、ふとした発想が契機になった。忌避剤の名は「REPEL(リペル)GX」。北電が特許を取得している臭気成分を使い、札幌市の資材メーカー「ファーストテーブル」が製造、販売を担う。

(シカ肉を地域資源に:北海道)
苫小牧市が、捕獲したエゾシカ肉の有効活用に力を入れている。昨年、市内の小中学校などの給食に提供したのを皮切りに、今年は市表町のグランドホテルニュー王子と連携し、7月に同ホテルのメニューとして提供する予定だ。市は「息の長い取り組みになれば」と期待している。

(シカ獣害おいしく解決:兵庫)
シカによる獣害を解決するために、2024年に株式会社KASEGIを設立。捕獲したシカを熟成肉にして販売する。「害獣をブランド肉化して地域の課題解決につなげたい」と意気込む。

(シカ革の名刺入れを伊豆市ブランドに認定:静岡)
食害などを防ぐために捕獲されたシカの革を使った名刺入れが静岡県伊豆市の地域ブランドに新たに認定されました。認定されたのは、伊藤金属総業が市内で捕獲されたシカの革と町工場の技術を生かした真鍮の蝶番を使用して地元の革職人と制作した「TunagaR名刺入れ」です。6月8日は伊藤徹郎 社長が市役所を訪れ、菊地豊 市長に開発の経緯を報告し、名刺入れをプレゼントしました。伊藤金属総業・伊藤徹郎 社長:食べ物だけではない魅力が伊豆市にはある。伊豆のシカ革から生まれた名刺入れを手に取ってもらいたい。伊豆市ではシカの皮や角の活用が課題となっていて、今後の展開が期待されています。

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(クマに襲われ80代女性けが、山菜採りで入山:秋田)
28日午前8時45分ごろ、秋田県羽後町西馬音内堀回字浦田山の山中で、同町の80代女性がクマに襲われ、左手や背中などにけがを負った。会話はできる状態だという。県内でのクマによる人身被害は今年2件目。湯沢署などによると、女性は山菜採りのため入山。クマは2頭で、女性を襲った後に立ち去ったという。女性は徒歩で帰宅し、家族が車で町内の病院に搬送した。病院が町役場に報告し、役場から連絡を受けた県が県警に通報した。

(豚熱に感染した野生イノシシの確認について:群馬)
群馬県が令和元年10月1日から実施している野生イノシシの豚熱検査において、5月28日の遺伝子検査で2頭の陽性が確認されました。これにより、県内における野生イノシシでの豚熱感染確認事例は481~482頭目となりました。

(クマの生態管理「データ分析し事故再発防止を」:自民党)
令和7年度はクマの出没件数、人身被害件数、死亡者数がいずれも過去最多となり、同8年度も出没が相次ぎ、すでに10件の発砲を伴う緊急銃猟が実施される等、深刻な状況が続いています。党鳥獣被害対策特別委員会(委員長・笹川博義衆院議員)では、引き続き高い緊張感をもってクマ対策の議論を進めています。5月29日には北海道のヒグマ、本州のツキノワグマの状況について有識者からのヒアリングを行いました。北海道の南知床・ヒグマ情報センター前理事長で「OSO18を追え」の著者である藤本靖氏は「エゾシカの個体数が増えたことでヒグマの生息数も増加し、遭遇事案も増加している」と指摘。ハンターの育成等が急務と訴え、「鳥獣保護区の定期的な開放や、狩猟期間の延長について検討してほしい」と要望しました。茨城県自然博物館館長の山﨑晃司氏はツキノワグマの捕獲個体は増加しているが「ここからの科学的な分析が欠如している」と述べました。山﨑氏は「捕獲個体の栄養状態や行動分析をすることで事故再発防止につなげられるが、年間1万頭以上のデータを生かしていない」とし、データ分析やモニタリングを行う人材の決定的な不足を訴えました。藤本氏もGPS調査によるヒグマの移動追跡データを示し、「3カ月半で1頭の個体が650キロメートルも移動している。こうした調査がヒグマの生態管理には不可欠」として、学術捕獲の際の手続き面での運用改善も検討するよう要望しました。

(市街地でのクマ緊急銃猟などに備えハンターの射撃訓練:栃木)
全国でクマの出没が相次ぐ中、市街地での緊急銃猟などに備えて技術を磨くため、ハンターの射撃訓練が宇都宮市で行われました。この訓練は、全国でクマの出没が相次いでいることを受けて県が初めて開いたもので、宇都宮市にある県ライフル射撃場には、各自治体の猟友会に所属するハンター25人が参加しました。射撃場には、クマの写真を掲載した縦横1メートルほどの大きさの紙が的として用意され、参加者たちは50メートル離れた場所から、クマの急所となる眉間などに狙いを定めながらライフル銃を撃っていました。県内のハンターはイノシシなどを扱うことが多く、クマの捕獲には不慣れな人が多いということで、今月16日には岩手県からクマの捕獲に慣れたハンターを講師に招いて、さらに実践的な訓練を重ねるということです。参加したハンターのひとりは「クマを撃つ機会や練習の機会もなかなかないので、こうした訓練は実際に現場に行くうえでありがたい」と話していました。クマ対策に取り組む県自然環境課の丸山哲也班長は「クマの市街地への出没はいつ起きるか分からないので、こうした訓練などを通じて素早い対応ができるように、県としても体制を構築したい」と話していました。

(野生鳥獣による農作物被害、過去10年で最多の2億2700万円に:佐賀)
2024年度の佐賀県内の野生鳥獣による農作物被害額は、この10年で最も多い約2億2700万円に上り、前年度より3700万円増加した。20年度以降は2億円前後で推移し22、23年度は減少傾向だったが、イノシシによる被害額が増加し数字を押し上げた。県生産者支援課は「加害個体の効果的な捕獲が急務」としている。前年度と比較すると、イノシシと中型ほ乳類(タヌキ・アナグマ・アライグマ)の被害が増加した。イノシシは前年度比3400万円増の約1億4900万円で、水稲被害が2600万円増、果樹被害が800万円増えた。一部の市町では、1500万円以上増加した。

(列車と「シカ」の衝突事故相次ぐ理由、「鉄分や塩分を求めてレールを舐めに来ている」可能性:鳥取)
列車とシカが衝突する事故が相次いでいます。なぜこの時期に列車とシカが衝突する事故が発生するのか…調べてみると、シカがわざわざレールをなめに来ている可能性があることも分かりました。5月10日、岡山県高梁市のJR伯備線で、普通列車がシカと衝突して故障。その後特急やくも含む7本に運休や遅れの影響が出たほか、11日夜に東京駅を出発する予定だった寝台特急「サンライズ出雲」も車両の到着が間に合わず、運転中止となりました。相次ぐシカとの接触事故、地元の猟友会に話を聞くと…日野郡鳥獣被害対策実施隊 高野伸也チーフ「そもそもシカの数も増えていますので春になって夏に向かうところで、えさを求めて移動もありますので、そういったところで事故が起きる可能性がある」。鳥取県西部の山間、日野郡ではシカの捕獲数がここ数年増加傾向にあるとのこと。江府町によると今年3月から5月12日までの捕獲数は89頭。今年は去年を上回る勢いです。増えたシカが移動するついでに線路を横切るだけでなく、シカがわざわざ線路にやってくる理由もあるということです。日野郡鳥獣被害対策実施隊 高野伸也チーフ「シカが鉄分や塩分を求めてレールを舐めに来るっていう事例を聞いたことがあります」。レール自体が目当ての可能性もあるシカによる接触事故。今後の気温上昇でこうした行動がさらに増える可能性もあります。日野郡鳥獣被害対策実施隊 高野伸也チーフ「暑くなると人間が足りなくなるようにシカも同じだと思いますので、その辺は変わらずなめに来る頻度は夏の方が多いのではないか」。JR西日本では接触の多い日没後の運転で、速度を下げたり柵を設置するなど対策をしているということですが、毎年のように過去最高を更新する暑い夏と野生動物の増加も接触事故の一因となっているのかもしれません。

(連日のクマ出没に学校や教育現場も対策:静岡)
今シーズン、静岡県内で最もクマが目撃されている裾野市。静岡・裾野市 村田悠市長:「前例にないことが起こっていて、非常に危機感を覚えている」。臨時会見を開き、危機感を強調した裾野市の村田市長。裾野市内では3件の目撃があった20日を皮切りに、工業団地周辺や観光地に近い駐車場など、7日連続でクマが出没。去年のこの時期は、目撃情報が0件でしたが、今年はすでに19件にも上っています。相次ぐクマの出没で、教育現場も対応を迫られています。クマの出没場所から近い8つの小中学校では、下校時に保護者に車で迎えに来てもらう対応を呼びかけていて、対応が難しい生徒は、市が手配したバスで帰宅しています。こちらの中学校では放課後の部活動について、市が当面の間の休止を決定。校長も、クマによって学校活動に影響が出たのは初めてだと話します。須山中学校 清水達夫校長:「(部活が)いつから再開できるのか、市の指示を待っている。できるだけ早く再開を、子どもたちのためにもしてあげたい」。クマ出没の影響は、周辺の観光施設にも。富士山こどもの国では、夜間の安全を考慮し、アウトドア宿泊施設の営業を当面休止に。富士サファリパークは、歩いて園内をめぐる「ウォーキングサファリ」を休止しました。どちらの施設もクマの出没を受けた休止対応は初めてで、再開は未定としています。県の担当者は、裾野市では複数の個体が確認されているとした上で、こう分析しています。県担当者:「クマが親離れの時期に入っていて、母親から離れた子グマは人間について知識が少なく、私たちの生活圏に入り込んでいる可能性がある。こうした状況は初夏までは続くのではないか」。

(マタギ、薄れゆく熊への畏敬を嘆く:山形)
「熊は山の神からの授かり物。大事にしてきたのに、ありがたみが減っている気がする」。伝統的な狩猟集団「マタギ」の1人、山形県小国町の舟山真人さん(64)は率直な思いを口にした。猟友会員でもある。人里への出没増加に伴い、自治体の要請で駆除に追われるようになった。人身被害を心配する一方、マタギ文化とは異なる現状に複雑な思いを抱く。東北地方などの山岳地域で、集団で狩りをする「マタギ」。新潟との県境に位置する豪雪地帯の小国町では毎年5月、熊を供養し山の神に感謝する「小玉川熊まつり」が開かれている。舟山さんは父もマタギで、20歳で猟銃を手にした。熊を見つけると囲んで追い込み、仕留めると山の神に報告する言葉をそれぞれが叫ぶ。「コイヅミワー!」。その後、安全な場所に移動してさばき、雪でこしらえた祭壇に頭と心臓をささげる。致命傷を負わせたマタギが礼をし、手をたたいて感謝を伝える。こうした儀式を終えると、肉は鍋などにして食べ、毛皮は敷物や剥製に加工する。山の恵みを山分けし十二分にいただくのが、マタギの流儀だ。

(2年資格停止の男子スキート選手、処分不服で仲裁申し立て)
日本クレー射撃協会は3日、東京都内で理事会を開き、盗撮行為により2年間の資格停止処分を科した男子スキート選手が、処分を不服として日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に申し立てを行ったことが報告された。日本クレー射撃協会は3日、東京都内で理事会を開き、盗撮行為により2年間の資格停止処分を科した男子スキート選手が、処分を不服として日本スポーツ仲裁機構(JSAA)に申し立てを行ったことが報告された。

(すご腕・女性ハンターに聞いた狩猟の現場:栃木)
「“首を狙え” というのがハンターの鉄則。クマでもシカでも “ここ” (首)が急所だからなんです」。栃木県猟友会塩原分会所属の馬場順子さんは、ハンター歴5年。これまでにクマ2頭、シカ5頭を仕留め、発見した獲物は絶対に見逃さないというすご腕の狙撃ハンターだ。「最近、東北地方ではクマが市街地域にまで出没しており、今年もクマ問題が大きくなりそうですが、この地域ではまだ見かけないですね。このあたりは、だいたいフキノトウが出始め、入梅シーズンの6月ごろに現われるんです」(以下「 」内は馬場さん)。東京都奥多摩町でクマに襲われたとみられる下半身だけの遺体が発見されたことは記憶に新しいが、岩手県紫波町(しわちょう)でも4月下旬、山中で女性の遺体が発見された。さらに、女性の行方を捜索していた50代の男性警察官がクマに襲われて腕や顔面に重傷を負い、地元の猟友会ハンターによってクマが駆除される騒ぎになった。駆除されたのは、体長1.3mほどのメスグマだった。「私が仕留めたクマもメスでした。初めて仕留めたのは一昨年7月。2頭めは同じ年の10月でした。体長は1.6m、体重は60kgぐらいでした」。馬場さんがハンターになったのは、生家が牧場だったことと関係する。「北海道弟子屈町(てしかがちょう)出身で、生家は乳牛の牧場を経営しています。毎年、牧草がエゾシカに食い荒らされるので周囲にネットを張っていたのですが、破って侵入して来るんです」。その後、北海道を離れて神奈川県に住み、7年前に周囲の環境が故郷の弟子屈によく似ていることから塩原地区に移住。移住後、近隣の農家でも有害鳥獣による農作物被害が絶えないことから故郷の牧場被害を想起し、一念発起して銃猟免許を取得したのだ。「5年前にまず第二種銃猟免許、翌年わな猟の免許を取りました。そして一昨年に、第一種銃猟免許を取得したんです。現在、私が使っている猟銃はハーフライフルです」。第一種銃猟免許とはライフルおよび散弾銃の免許をいい、第二種銃猟免許とは空気銃の免許をいう。ハーフライフルは、散弾銃とライフルの中間と思えばいい。射程は、ライフルは400~500mに対し、ハーフライフルは300m前後で、散弾銃より命中率が高く狙撃用に適している。馬場さんが所持するハーフライフルの銃身は約1.1m。スコープつきだ。「弾丸は3発装填で、年間60発ぐらい撃っていますね。シカだったら20mぐらいのところから1発で、ほぼ確実に仕留めています」。一昨年のハーフライフル所持と同時に、クマ2頭を仕留めた。狩猟の際、馬場さんの行動範囲は半径およそ10km。愛犬レラを連れて山に入っている、まさにプロのハンターだ。現在、塩原分会には30名のハンターがおり、このうち馬場さんを含めて4名が女性だ。「3月ごろにクマの足跡を見つけましたが、今年はあまり出ないのでは、と思っています。このあたりは、ドングリなどエサになるものが少ないのでね。去年あれほど騒がれていましたが、この地域で獲ったクマは2頭だけでした」。とはいえ、全国各地でクマ騒動が発生しているから油断は禁物。クマは冬眠するが、これはオスだけ。なぜなら、メスはこの時期に子育てをおこなうからだ。メスグマは11~12月ごろに出産。生後4カ月ほどで子グマは母グマと行動をともにし、エサの取り方などを教え込まれ3、4年で発情期を迎える。これを機に親離れが始まる。 クマの寿命は約20年といわれ、メスが出産する頭数は1回あたり2頭ほど。1頭のクマが生涯に出産する頭数は計6、7頭ほどで、繁殖頻度はけっして高くない。 クマの市街地出没原因について、個体数の増加を指摘する人もいるが、クマの出産頭数が増えたり出産頻度が上がったりしたわけではない。だとすれば、別の要因がある。「縄張りです。クマにも縄張りがあり、それを荒らすものや侵入するものがいれば、当然撃退する。追い払われたクマは仲間に入れないので山に住めず、人家に近い里山に住むしかない。市街地に現われるのは、縄張りから弾き出されたクマなんです。 生息地が減少しているせいもあってか、クマの縄張り争いは昔よりかなり激しくなっています。さらに、縄張り争いが増えているせいで、クマの気性も荒くなっているというわけです」。ならば、狂暴化したクマから身を守るためにはどうしたらよいのか。「私も何度かクマに遭遇した経験があります。10年ほど前、偶然クマに出遭いましたが、襲われることはありませんでした。慌てず、ゆっくりと後ずさりしてその場を離れたからです。いたずらに慌てたり大声を出すからクマを刺激し、興奮させるんです」。4月中旬、塩原分会のハンターたちは市内の寺院に集い、獲物たちの供養祭をおこなった。この後、ハンターたちは狩猟シーズンに入る。折しも、冬眠から覚めたクマたちの活動も活発化し、いよいよ女性ハンターたちの出番である。

(ガクテンソク・よじょうのリアルな「狩猟」体験記)
株式会社ホーム社(本社:東京都千代田区、代表取締役:茂木行雄)は、2026年5月29 日(金)より文芸図書WEBサイト「HB」にて、芸人のガクテンソク・よじょう氏による狩猟エッセイ「ペーペー猟師」の連載を開始します。さらに同日、連載にかける意気込みや見どころを紹介するインタビュー記事も公開いたします。

(小学校グラウンドや河川敷でイノシシの目撃情報が相次ぐ:長野)
29日朝、長野市中御所の小学校の近くにある河川敷でイノシシが目撃され、警察が注意を呼び掛けています。長野市と警察によりますと、29日午前6時半すぎ、長野市中御所にある裾花川の河川敷で体長およそ50センチのイノシシ1頭が目撃されました。市の担当者と警察が現場付近を捜しましたが、発見には至らず、けが人の情報は入っていません。付近では28日午後6時半ごろにも、河川敷の東側にある裾花小学校のグラウンドから川に向かって走り去るイノシシが目撃されています。小学校では29日朝、警察などがパトロールをした上で児童が登校しました。30日に予定されている運動会は、現時点では開催する方針だということです。市と警察は、28日と29日に目撃されたイノシシについて、同一個体の可能性があるとみて、付近の住民に注意を呼び掛けています。

(貨物列車とシカが衝突:北海道)
29日午前4時55分ごろ、JR室蘭線の社台(胆振管内白老町)―錦岡(苫小牧市)間で、貨物列車がシカと衝突した。乗務員にけがはなかった。

(クマ2頭出没、シカ用のわなにかかったクマ駆除:岩手)
5月28日午前、岩手県盛岡市でクマ2頭が出没し、シカ用のわなにかかったクマ1頭を駆除しました。28日午前9時ごろ、盛岡市上米内の田んぼ付近で、親子とみられるクマが出没し、親グマがシカ用のわなにかかっているのが見つかりました。盛岡市は、親グマがシカ用のわなから逃れ、農作物や人への被害につながる恐れがあったことから駆除したということです。なお子グマは、その場から去って行ったということです。周辺では、シカなどによる農作物被害があったことから、シカ用のわなを設置していたということです。警察と市は、パトカーで周辺を巡回しながら近隣の住民などに警戒を呼びかけています。

(今季初サクランボの食害:山形)
山形市の山寺でクマが目撃された。一方、東根市のサクランボ園地では枝折れが見つかった。枝からはクマの爪跡が発見され、実も無くなっていることから、サクランボとしては今シーズン初のクマによる食害とみられている。クマが目撃されたのは、山形市山寺のJR仙山線の線路近くで、29日午前8時15分ごろ、通りがかった50代の女性から警察に通報があった。体長約1メートルの子グマと見られ、その後、クマは南の方向に移動していったという。現場は、山寺エリアの人気観光地の1つである「垂水遺跡」の駐車場近く。一方、午前7時すぎ、東根市東根甲のサクランボ園地でサクランボの枝が4~5本折れているのが見つかった。また、枝にはクマの爪跡も見つかっている。枝折れした先のサクランボの実は失われていてクマによって食べられたのではないかとみられている。4月に酒田市でイチゴの食害があったが、サクランボの食害は今シーズン初めてとみられている。29日はこのほか、山形市新山や西川町・間沢スキー場などでもクマが目撃されている。県内のクマの目撃件数は5月24日時点で241件で、すでに2025年と比べ50件以上増えている。県は、山に入る際はラジオやクマ避けの鈴など音の出る物を持参すること、クマを呼び寄せる食べ残しなどのゴミを山に残さないよう呼びかけている。

(クマの目撃が相次ぐ、名取市では箱わなに掛かる:宮城)
28日夜から29日にかけて、仙台市宮城野区幸町の住宅街でクマが目撃されるなど、宮城県でクマの出没が相次ぎました。28日午後9時20分ごろ、宮城野区幸町5丁目で帰宅途中だった女性が用水路の中を歩くクマを目撃しました。クマは体長約80センチで、用水路の中を西の方向に立ち去ったということです。けがをした人はいませんでした。近隣住民「夜とか朝とか、あまり出歩かないようにした方がいいのかなと思います」「何十年住んでいてもクマなんて聞いたことがないので、困っちゃったね」29日午前6時50分ごろには、仙台市太白区八木山本町2丁目の路上で、体長約1メートルのクマ1頭が目撃されました。けがをした人はいませんでした。更に29日午前8時半ごろ、宮城県名取市の相互台地区に設置されていた箱わなに掛かっている体長約1メートルのクマが見つかりました。クマは駆除されましたが、名取市では安全確保のため相互台地区の3つの公園を6月7日まで閉鎖します。

(イノシシでガパオライス:富山)
家庭でできる簡単ジビエ料理教室が29日、黒部市浦山交流センターで開かれ、参加者がイノシシ肉を使ったガパオライス作りに取り組んだ。

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(4人を襲い居座ったクマ、緊急銃猟体制の中で現場から逃げる:福島)
福島県福島市は、市内の事業所に居座ったクマに対して緊急銃猟体制を取っていたが、6月3日午後10時50分ごろ、捕獲には至らず、クマが現場から逃げたことを市が確認した。クマは6月2日午前6時半ごろ、JR福島駅から約3km離れた福島市笹木野の事業所で従業員2人を襲い、別の事業所の敷地内でも1人を、住宅地でも住民1人を襲い、男女4人がけがをした。その後クマは工場の敷地内に居座ったため、福島市が2日午後1時すぎに緊急銃猟に向けた通行制限を実施。工場内に引火性のものがあることから実弾は使用できず、麻酔銃や箱わなでの捕獲を目指し活動を続けていたが、福島市によると、被害の発生から約40時間後の6月3日午後10時50分ごろ、捕獲には至らずクマが工場の敷地内から逃げたことを確認。緊急銃猟体制を解除した。

(畑の近くで73歳女性の遺体発見、損傷激しくクマに襲われたか:秋田)
秋田市の畑近くで損傷の激しい遺体が見つかりました。遺体は女性で、周辺ではクマが目撃されていました。2日午前7時20分ごろ、秋田市河辺の畑で作業していた70代の女性の行方が分からなくなったと警察に通報がありました。警察が駆けつけたところ人が倒れていて、血がついたタオルのようなものがあったほか、クマの姿が確認されました。その後、午前9時45分ごろ近くでクマ1頭が駆除され、警察が現場を確認したところ、損傷の激しい1人の遺体が見つかりました。遺体は近くに住む竹林貞子さん(73)と確認されました。クマに襲われた可能性が高いということです。

(「猟銃です。引き金を引くところ」と110番通報、猟銃自殺を予告か:新潟)
5月28日深夜、新潟市秋葉区に住む男性から猟銃自殺をほのめかす110番通報があり、警察は一時、近隣住民に避難を呼びかけました。通報したとみられる男性は死亡が確認されました。警察によりますと、28日 午後10時ごろ、新潟市秋葉区に住むという男性から、「これから死のうと思って引き金を引くところ。猟銃です」と110番通報がありました。電話では発砲音のような音も聞こえ、警察が駆けつけたところ、住宅の1階の和室で男性が倒れていて、近くには猟銃があったということです。この家には70代の男性が住んでいて、消防によりますと、死亡したのは70代の男性だということです。警察は午前1時40分ごろ、隣接する2世帯の住民7人に避難を呼び掛けましたが、安全が確保されたとして1時間後に解除しました。

(クマに襲われ70代男性けが、タケノコ採り中:福島)
31日午前9時20分ごろ、福島県天栄村湯本の山林で、「男性がクマに襲われた」と通行人から119番があった。県警や地元消防によると、タケノコ採りをしていた70代男性が顔を引っかかれてけがをした。病院へ搬送されたが命に別条はない。県警須賀川署によると、クマは男性を襲った後立ち去ったという。

(ヒグマ駆除対応プロジェクト運用開始:北海道)
北海道警は5月、ヒグマ駆除対応プロジェクトチームを発足させた。規則改正で、警察官が威力の高いライフル銃でヒグマを駆除できるようになった。道警は深刻化する被害を防ぐための「最後の砦」として機能させたい考えだ。プロジェクトチームは、普段からライフル銃をはじめとした銃器等を使用する機動隊の銃器対策部隊4人と、管轄警察署の幹部1人で構成される。クマによる人身被害が全国的に深刻化していることを受け、2025年11月、国家公安委員会規則が改正された。これにより、警察官が警察官職務執行法に基づき、拳銃よりも威力の高いライフル銃を使用して、クマの駆除にあたることができるようになった。ヒグマの駆除は、これまで通り警察と市町村や地域の猟友会が連携して行うが、猟友会が出動できないなど、危険が迫っている場合に、本部長の指示で出動する予定だ。同様のプロジェクトチームは、青森県や秋田県など5県ですでに運用が始まっている。道内では昨年、福島町で新聞配達中の男性が、知床半島の羅臼岳で下山中の男性が、それぞれヒグマに襲われ死亡している。道警によると、過去5年間のヒグマによる人身被害の約60%が、4月から8月に集中しているという。道警はヒグマ出没情報が出たら、近づかないよう注意を呼びかけている。

(全国初の「鳥獣被害対策タスクフォース」設置、ICT技術活用で農業被害抑制へ:北海道)
全国の都道府県で初となる「鳥獣被害対策タスクフォース」が北海道に設置され、5月29日に札幌市内で本部チーム会議の初会合が開かれた。農業被害額の8割を占めるエゾシカをはじめとする鳥獣被害の抑制に向けて旭川市、富良野市、清里町、池田町、足寄町の5市町を今年度の重点支援対象に選定。3カ年計画でICT技術を活用した鳥獣被害対策の高度化を進め、農業被害の抑制を目指す。会合には農林水産省や北海道、重点支援対象の5市町の首長、関係機関・団体などが出席。各市町の対策強化プログラムの検討などが行われた。道によると、2024年度の北海道の農業被害額は64億6900万円。このうちエゾシカによる農業被害額は全体の8割を占める52億7700万円となっている。鈴木直道知事はこの日の定例会見で「昨年度のエゾシカ捕獲頭数は過去最高の15万8000頭だったが、目標の18万5000頭には到達していない」などと指摘。「5市町の取り組みがモデルケースとなるように必要な支援を行い、タスクフォースと連携して鳥獣被害防止対策に取り組む」と述べた。北海道によると、今後は重点支援対象の5町村に設置される「地域チーム」に技術的助言などを実施。地域チームは関係機関・団体と取り組みの進(しん)捗(ちょく)状況の共有などに取り組むとしている。

(県と県猟友会がクマの緊急対応訓練:茨城)
茨城県と県猟友会は、5月29日、笠間市の狩猟者研修センターで「県緊急銃猟隊」によるツキノワグマの対応訓練を実施しました。県緊急銃猟隊は、全国的なクマ被害の増加を受けて発足したもので、当日は隊員37人が参加しました。訓練では、散弾銃や威力の高いライフル銃を使用し、1人20発の射撃練習が行われました。また、捕獲経験が豊富な山形県猟友会のメンバーを講師に招き、クマと対峙する際の心構えなどの指導も行われました。緊急銃猟隊の責任者で、笠間市猟友会の支部長も務める責任者の 大須賀正弘さん70歳は「隊員は即応可能なメンバーを選抜した。県内ではクマ対応が初めての者も多いため、 技術だけでなく心構えからしっかり学びたい」と、初の実戦的な訓練に意欲を示しました。

(知事がクマ被害防止対策の支援を環境省に要望:秋田)
鈴木知事は環境省を訪れ、クマによる被害防止対策への支援などを要望しました。財政支援のほか、放置された果樹を速やかに伐採できるように、新たな制度の構築などを求めています。29日、各省庁を訪れて要望を行った鈴木知事。環境省には、クマの被害防止対策への支援拡充などを求める要望書を石原環境大臣に手渡しました。要望には、クマの出没の抑制対策や緊急銃猟などの取り組みを進めるための財政支援のほか、クマを引き寄せる放置された果樹を速やかに伐採できるような新たな制度の構築、ガバメントハンターの定義を明確にし、ガイドラインを整備することなどを盛り込んでいます。鈴木知事「春先からやはり生活圏に出てくるという異例の事態となっております。私どももこれを見越して年度当初より力を入れて春の管理捕獲、出てきにくいような環境づくり、伐採から電気柵というものを進めていこうとしております。またガバメントハンター、これも市町村が主体になりますけど、なるべくそういう体力をつけていこうということで頑張っていますが、相当限界もあるということできょうは要望に参りました」。石原環境大臣は要望を受け「十分な予算を確保しているので活用してもらい、ともに力を合わせて進めていきたい」と話しています。

(クマの出没相次ぎ各自治体が注力している「ガバメントハンター」の採用)
クマの出没が相次ぐなか、青森県内の各自治体が力を入れているのが、狩猟免許を持っている人を公務員として任用する「ガバメントハンター」です。その役割と捕獲作業の最前線を取材しました。5月15日(金)に青森市の中心街に姿を現したクマ。商業ビルの中に侵入したため、約3時間後に緊急銃猟が行われました。発砲したのは、狩猟免許を持つ自治体の職員「ガバメントハンター」で、約2mまで近付いて2発発砲したということです。今回の駆除で大きな役割を果たしたガバメントハンター。各自治体がいま、採用に力を入れていて、4月から青森市と弘前市が1人ずつ、5月から県が3人雇用しています。弘前市のガバメントハンター、太田高志さん(71)。県外でクマやイノシシなどを捕獲したことがあるほか、弘前市ではサルの生態調査をしてきました。5月13日は十腰内地区でクマの足跡が見つかった畑とリンゴ園を見回りしました。弘前市 ガバメントハンター 太田高志さん「爪の方向があるので、どっちを向いてどう来たかわかるので、ぐるっと回りながら向こうへ先に入ってから折り返して帰ったと。そして、足跡の大きさから約1m10cmくらいのクマです」。クマとイノシシの捕獲は、狩猟免許を持っている人にしかできません。弘前市は太田さんを採用したことにより、これまで猟友会に依頼していた捕獲作業を迅速に行えるようになりました。この日は、クマの通り道とみられる場所に「箱わな」を設置しました。弘前市 ガバメントハンター 太田高志さん「地元の人に聞いたら、わなのうしろは沢なので、獣は沢を通じて来る。こういう形が一番いいのかなと」。こうした捕獲作業で近年、大きな課題となっているのがクマが市街地に出没していることです。仮に発見した場合でも弾を止める遮蔽物「バックストップ」がなければ発砲することはできません。こうしたなか、注目を集めているのが2025年、岩手県盛岡市で行われた駆除でした。猟銃のかわりに使われたのが、麻酔が入った「吹き矢」です。猟銃ではなく吹き矢を使ったクマの駆除。担当したのは、盛岡市動物公園ZOOMOの辻本恒徳 園長です。2025年だけでも、クマに吹き矢を吹くため7回も出動しました。盛岡市動物公園ZOOMO 辻本恒徳 園長「こちらがいつも使っている吹き矢の筒です。1本で1mくらい。2本つなげると2mくらいになります。遠く離れたクマを狙うときは2本つなげて長くして吹きます。長くして弾道が安定するので、命中率が上がります」。獣医師である辻本園長は、動物園のクマやライオンに麻酔を打つとき、檻の中に入らないでもすむように「吹き矢」を使っています。練習でも見事、的の真ん中に命中しました。こうした吹き矢での対応が今後、増えることを想定し、盛岡市は新たに7人の人材を確保。辻本さんも指導にあたっているということです。盛岡市動物公園ZOOMO 辻本恒徳 園長「現場の状況が違うので、危険なくクマに近づく。危険なくクマに撃ち込む。実際に5~6mの距離で向き合って撃つ冷静さ・集中力。これは練習ではなかなか培えないので、一緒に現場に行って、そういう場面を見て、感じてもらうことが必要だと思います」。出没件数の増加だけではなく、人の生活圏に侵入することが相次いでいるクマ。対策の徹底は、喫緊の課題となっています。

(道がガバメントハンター採用、非常勤職員としてクマ駆除支援:北海道)
ヒグマによる被害が相次いでいることを受け、道は狩猟免許を持つ公務員「ガバメントハンター」を6月1日付で初めて採用しました。道の「ガバメントハンター」として採用されたのは、北海道猟友会札幌支部に所属する若林卓さん70歳です。若林さんは狩猟歴42年のハンターで、道の非常勤職員として、クマを駆除する支援のほか、対策への助言や人材育成などを担います。道がガバメントハンターを採用するのは今回が初めてです。(ガバメントハンター 若林卓さん)「近年、クマの出没が非常に多い。これまでの自分の経験を活かして、道民の皆様の安心安全に少しでもお役に立てればと」。道は今後、オホーツクと道南を拠点とするガバメントハンターを合わせて2人採用する予定です。

(貴重な高山植物を食べるニホンジカ、増える「食害」を防ぐ柵を設置:福島)
標高1600m以上に位置し高山植物の宝庫とされる尾瀬に春がやってきた。「訪れた人たちに尾瀬の自然を楽しんでもらえるように」希少な植物を守る取り組みも進められている。5月26日山開きした尾瀬国立公園。まだ雪が残っていたのは東北最高峰の燧ヶ岳。足もとに目を移せば、夏の思い出にも歌われるミズバショウ。青く小さな花が可憐なタテヤマリンドウに。春の湿原を黄色く照らすリュウキンカなど。厳しい冬を乗り越えた色とりどりの花が登山客を出迎える。この先にある湿原にはミズバショウなどの花が咲いている。貴重な植物を守るために柵の設置作業が進められている。高さ約2メートルの金属製の柵を相手に汗を流していたのは福島県の職員たち。県南会津地方振興局の三浦菜々副主査は「雪が溶けてからシカも入ってくるので、雪どけすぐを狙ってこの時期に設置しています。希少植物はシカの食害にあって、本当に(対策を)何もしなければ全滅してしまうのではないかと」と話す。従来、尾瀬ではニホンジカの生息は確認されていなかったが、1990年代半ばに確認されて以降、増加し生息域を広げている。環境省の発表によると、日光と尾瀬国立公園でのシカの捕獲数は2011年ころまでは2000頭以下だったが、2019年以降は4000頭以上に。ニホンジカが貴重な高山植物を食べてしまう「食害」が問題となっていて、かつては7月頃になると大江湿原の一面に咲き誇っていたニッコウキスゲはあまりみられなくなった。2018年からは国と県、檜枝岐村が共同で柵を設置するようになり、花の数も少しずつ回復してきているということだ。県南会津地方振興局の三浦副主査は「植物を守って、尾瀬の自然を守って観光客の方に尾瀬の植物を楽しんでもらいたいという思いで作業しております」と話した。

(エネルギー費高騰支援とクマ対策を柱に:鳥取)
鳥取県は6月補正の予算案について、中東情勢の悪化に伴うガスや電気などエネルギー高騰への支援を盛り込むことによって、総額が111億円を超える規模になることを公表しました。補正予算案には、このほか、鳥取県内でも目撃情報が多くなりつつあるクマへの対策についてDNA分析によるクマの個体識別の実施やGPS付きの首輪を活用した行動分析など、科学的手法による新たな取り組みに1100万円を計上しています。

(「ノウサギ研究アーカイブ」をウェブ公開)
四国森林管理局で実施してきた、全国でも事例が少ない林業被害対策としてのノウサギ研究について、その成果を分かりやすくまとめた「ノウサギ研究アーカイブ」をウェブ公開しました。四国森林管理局 森林技術・支援センターでは、近年、本格的な国産材の利用期を迎える中で、伐採後の再造林地等で問題となっているノウサギによる苗木被害の低減を目的として、平成29年度から行動調査や防護技術の検証に取り組んできました。林業被害対策としてのノウサギ研究は全国でも事例が少ないことから、このたび、当局での研究・調査の成果を分かりやすく整理した「ノウサギ研究アーカイブ」を、四国森林管理局ウェブサイト上で公開しました。

(相次ぐ“市街地クマ”や人身被害受け国と地方が初の情報共有会合:青森)
東北各地の市街地でのクマの出没や相次ぐ人身被害を受けた対応です。国と地方が情報共有を図る初めての会合が宮城県で開かれました。先月、青森市の複合商業ビルにクマ1頭が侵入し「緊急銃猟」によって駆除されるなど、市街地にもクマが出没しています。また環境省によりますとことし4月末までにクマによる人身被害は岩手や福島など全国で6件発生しています。東北各地の市街地でクマの出没や人身被害が相次ぐ事態を受け、「東北地方ツキノワグマ対策関係機関連絡会議」がきょう宮城県仙台市で開かれました。国と地方が垣根を越えて情報を共有することで効果的なクマ対策に生かします。初めてとなる会合には国や東北6県、それに新潟県の担当者などが出席し、被害や捕獲状況などを共有しました。県内では人身被害は確認されていませんが、「くまログあおもり」によりますと今年度の目撃件数は403件に上っています。

(県内、三八地域目立つ:青森)
青森県は3日、県指定管理鳥獣管理対策評価科学委員会の本年度初会合を開いた。県内でのイノシシやニホンジカの目撃情報や捕獲状況を報告。いずれも三八地域の実績が多かった。会合では2026年度の管理対策などを検討する。県によると、イノシシについては25年度、県全体で703頭の目撃情報があり、428頭を捕獲。ニホンジカは358頭の目撃情報があり、273頭を捕獲した。

(秋田市のクマ目撃数去年の4倍)
秋田市の6月議会が始まり、沼谷市長は「クマが大量に発生している現状を重く受け止め、対策を強化する」と述べました。議会の冒頭沼谷市長は、2日にクマに襲われ亡くなったとみられる女性に対し、哀悼の意を示しました。秋田市によりますと、クマの出没は去年の同時期と比べて4倍目撃されています。特に人の生活圏での出没が当初の想定を超える規模だとして、猟友会と連携して箱わなを最大限に設置し、人の生活圏への出没を抑える対策を強化します。5月時点で29基の箱わなを設置し、今年度に入ってから5頭捕獲しているということです。【沼谷市長】「公務員ハンターが所有する銃器の管理体制の整備と併せて、これまで県に依頼していた麻酔銃による捕獲について本市が独自に実施できるよう、県等への許認可申請等を進めている」。また、クマが度々目撃されている千秋公園について、公園の樹木を伐採するための費用が補正予算案に盛り込まれています。秋田市は議会におよそ10億1688万円の補正予算案を提出しています。秋田市議会の会期は6月26日までです。

(ヒグマ駆除ハンターの猟銃廃棄問題、新たな矛盾浮上:北海道)
自治体の要請でヒグマを駆除したハンターの猟銃が、捜査当局によって廃棄されていた問題。検察は「所有権放棄の意思を確認したうえで適正に処分した」と説明するが、当事者側は「放棄に同意した覚えはない」と反発を強めている。しかも、取材を進めると、別の疑問も浮かび上がってきた。警察は当時、「所有権が放棄された」とするライフル銃について、なおも“池上さんの銃”として「所持許可取り消し処分」の対象に含めていたのだ。「放棄された銃」なのか、「本人が所持する銃」なのか。当局の説明には、なお整合しない部分が残されている。北海道砂川市のハンター池上治男さん(77)の猟銃が廃棄されていた問題をめぐり、その猟銃を廃棄した検察が5月中旬、地元の報道機関向けに説明の場を設け、改めて処分は「適正だった」と強調した。これに先立ち、銃の持ち主である池上さんの代理人にも説明がおこなわれていた。代理人によると、検察側は廃棄理由について「所有権放棄の意思を確認した」と説明。銃を押収した警察が「所有権放棄書」なる書類を作成し、池上さん本人から署名・捺印を得たというのだ。しかし、そのライフル銃に特別な思い入れがあった池上さんは「廃棄に同意した記憶はない」と話す。代理人の中村憲昭弁護士も「仮に署名・捺印があったとしても本人に放棄の意思がなかったのは明らか」として、当局の対応に疑問を呈している。池上さんは2018年8月、自治体の要請を受けてヒグマを駆除。同年10月、銃刀法違反などの疑いで猟銃4挺を押収され、2019年4月には地元の公安委員会から猟銃所持許可を取り消された。池上さんは2020年、この処分を不服として札幌地裁に提訴。一審勝訴、二審敗訴を経て今年3月、最高裁で逆転勝訴判決が確定。池上さんの訴えがほぼ全面的に認められる結果となった。北海道公安委員会は処分の誤りを認めて謝罪。押収していた銃を7年ぶりに持ち主へ返還することになった。ところが、その“返還”された銃の中に、ヒグマ駆除で使用した最も重要なライフル銃は含まれていなかった。この顛末は、上記の記事で伝えた通りだ。池上さんにとって最も重要な1挺は、どうなったのか。“返還”翌日の4月10日、中村弁護士が銃を管理しているはずの検察に問い合わせたところ、4日後に返ってきたのは「廃棄しました」という回答だった。このとき初めて「所有権放棄書」の存在が示唆されたという。廃棄の根拠とされる「放棄書」はいつごろ、どういう経緯で作成されたのか。その書類に基づいて、実際に銃が廃棄処分となったのはいつなのか──。中村弁護士は改めて説明を求めた。これを受けて、札幌地検の担当者が中村弁護士との面会に応じたのは、1カ月ほど過ぎた5月14日だった。「とくに新しい事実は示されず、改めて『放棄書がある』『廃棄は誤っていない』との説明がありました」。中村弁護士はそう振り返る。「放棄書の署名により池上さんの所有権が失われ、銃は国庫に帰属したと。不起訴事件で国庫に入った物については、法務大臣訓令の事務規程に基づき、すみやかに処分することになっているという説明でした」。一方、放棄書の現物については、謄写(コピー)は認められないものの、本人あるいは代理人であれば閲覧は可能とされたという。検察が「不起訴記録」という言い回しを使ったように、問題のライフル銃は、不起訴となった銃刀法違反事件などの重要な証拠物だった。今回、新たに判明したのは、池上さんが「放棄書」に署名したとされる時期だ。検察によると、それは2019年1月。北海道警察・砂川警察署(のちに滝川署へ統合)が、札幌地検滝川支部に事件を送致する直前だった。その後、銃は同年2月の送致に伴って検察管理下に入り、同年7月、札幌地検によって廃棄されたという。これに対して、中村弁護士は疑問を呈する。「放棄書があれば、半年で処分できるのか、甚だ疑問です。そもそも池上さん自身に署名した記憶・認識はありません。放棄への同意とわかっていたら署名などするわけがない」さらに中村弁護士はこう続ける。「2019年6月に(猟銃所持許可取り消し処分について)行政不服審査を申し立てています。(銃の返還を求める意思は明確なのに)なぜ7月に廃棄されるのか」。中村弁護士が指摘する通り、池上さんは不起訴処分後の2019年6月に所持許可取り消し処分を不服として行政不服審査を申し立てている。申立て先は北海道公安委員会だが、検察がこの動きをまったく把握していなかったとは考えにくい。仮に把握していたとすれば、検察は銃の返還を求める池上さんの意思を知っていながら銃を廃棄してしまったことになる。中村弁護士は「審査請求を警察が検察に隠していたとしたら警察に問題があり、隠していなかったとしたら検察に問題があることになる」と指摘する。札幌地検は5月18日夕、臨時記者会見を開いて、地元報道に一連の経緯を説明した。クラブ非加盟の立場で会見に参加した筆者は、清水雅晴次席検事に対して、行政不服審査との関係などについて質問した。つまり、検察は、池上さんの行政不服審査の申立てを知らなかったというのだ。にわかには信じがたいが、会見での次席検事の回答はただ、取材を進めると、別の疑問も浮かび上がる。砂川警察署は2019年3月、道警・道公安委員会に対して、池上さんの銃所持許可取り消しを上申している。このときの上申で、砂川署は押収した4挺すべてを取り消し処分の対象とすべきとの考えを示していた。しかし、そのうち1挺は、ほかでもない砂川署自身が「放棄書」への署名・捺印を得たとする問題のライフル銃である。国庫に帰属したはずのライフル銃なのに、「池上さんの銃」として所持許可取り消しの対象にしていたことになる。もし本当に所有権が失われていたのなら、なぜ公安委への上申対象に含めたのか──。札幌地検は記者会見で「もし『やっぱりやめて』と言われたら」の問いに「再検討はできるはず」と答えている。池上さんも中村弁護士も「やっぱりやめて」とは当局に伝えていなかった。理由は今さら言うまでもない。そもそも放棄に同意した覚えがなかったためだ。一度所有権を失ったという認識があれば、その撤回も申し出られるところ、そもそも放棄した覚えがなければ「やっぱりやめて」とは言いようもない。「廃棄されたということは、譲ってくれた彼の思いを壊されたのと同じこと。私はそれで怒っているんです」。池上さんは会見の翌日の5月19日、砂川市内で筆者の取材に応じ、静かに怒りをにじませた。廃棄されたライフル銃は、若くして亡くなった狩猟仲間の形見だった。病床で託され、大切に使ってきた1挺だった。「その銃が戻ってきて初めて、裁判での争いがすべて終わった、ということになるんです。それを戻さないっていうのは、最高裁判所への冒涜でもありますよ」さらに、こうも語った。「刑事事件にならなかった時点で、警察はすべて返すべきだった。どう考えても処分する必要なんてないんだから。それをしなかったがために、7年もかけて争うことになったんでしょう」。あまつさえ一審で敗訴した公安委はこれを不服として控訴し、いたずらに争いを長引かせた。警察・検察の捜査も裁判所の審理もすべて公務、つまり税金由来の手続き。7年間の費用を納税者として背負うことになった国民はこの間、各地の猟友会と行政との緊張関係の傍らで否応なくヒグマやツキノワグマの脅威にさらされ続けた。この7年間あまりで猟銃の引き金を引くことをためらうことになったハンターは一人や二人ではない。今回の裁判の判決確定によりいくらかでも事態が好転することが期待されるが、その傍らで現場の最前線を守るハンターがあまりに大きな代償を払うことになった。二度とその手に戻らない銃について、池上さんは「もと持ち主の所へ行った」と思うことにしているという。「銃もさ、彼がいる所へ行ってしまったんだよ。そう思うしかないでしょう、なくなっちゃったんだから」。代理人の中村憲昭弁護士は近く、改めて検察を訪れ、「所有権放棄書」の現物を確認する予定だ。もっとも、仮に池上さんの署名・捺印が確認できたとしても、中村弁護士は「廃棄処分への疑義そのものは変わらない」と話している。今後の対応について、筆者は「たとえば国家賠償請求訴訟などの可能性はあるのか」と尋ねたが、現時点で池上さん側は、肯定も否定もしていない。

(県立総合射撃場(由利本荘市)、狩猟技術向上の拠点:秋田)
市街地でも出没が増えているクマを仕留めるための銃弾(スラッグ弾)は当施設では利用できませんが、各地域の猟友会員や県外の方からも定期的に当施設を利用していただく機会が多いです。

(狩猟スタートアップセミナー:大分)
山での猟に興味を持ってもらおうと、大分市でセミナーが開かれました。セミナーは、狩りの魅力や社会的な役割を伝えるため、大分県が2015年から毎年開いています。参加した人たちは、スクリーンに映った動物をライフル銃で狙い撃つ体験をしたほか、動物の足にひっかける「くくりわな」のかけ方を学びました。大分県のまとめでは、有害鳥獣による農林水産物の被害額は2024年度1億5700万円で、11年ぶりに増加に転じています。

(ニホンジカによる影響考える:岐阜)
県森林文化アカデミーという学校は林業短期大学校を前身とした「林業」の学校でありながら、木工・木造建築・森林環境教育と多様な専攻を有するユニークな専修学校です。「森林」という言葉が人によってさまざまなイメージを持つように、多様な植物、多様な生き物、多様な環境などの資源が複雑に絡まりあって日本の森林と森林文化が成り立っています。しかし、われわれの暮らしを支えてきた森林の多様な環境が今大きく変化してきています。その一つの要因が「ニホンジカ」による森林への影響です。

(渡良瀬遊水地で目撃「木登りクマ」の正体は?:栃木)
栃木と茨城、群馬、埼玉の4県にまたがる渡良瀬遊水地で26日に目撃されたクマらしき動物。遊水地には大量のイノシシが生息しており、過去にもあった同様の目撃情報では見間違いが指摘されていたものの、今回の動物は木に登っていたためイノシシではないとの見方が有力だ。現時点でクマがいる可能性は捨てきれないとして、関係機関は近隣住民や利用者らに警戒を呼びかけている。遊水地を管理する国土交通省利根川上流河川事務所や小山、栃木両市、小山署などに取材し、現時点で判明している情報や行政の動きなどをまとめた。そもそも遊水地周辺に山はなく、行政がクマの個体や痕跡を正式に確認したことは一度もない。今回、クマらしき動物が目撃されたのは26日午前10時半ごろ。小山市下生井と栃木市藤岡町部屋との市境付近の渡良瀬遊水地で、国の委託業者の湿地調査員が発見した。

(新聞で鳥獣被害対策:福島)
野生鳥獣による被害を防ごうと、喜多方市で「けもの新聞」が作られ、全戸に配布されている。市鳥獣被害対策実施隊(杉原吉雄隊長)が4月に始め、5月号は出没が増えている熊を特集した。熊などの生態や対策を伝えるほか、柿の放置など熊を引き寄せている現状に警鐘を鳴らす。鳥獣被害はこれまで山間部が中心だったが、熊が市街地で目撃されるなど、市全域で影響が出ている。猟友会員で組織する実施隊は、生態や現状を正しく理解してもらうことが被害防止に必要と考えた。経験を踏まえて「新聞」を毎月製作している。5月号ではツキノワグマを「嗅覚は犬並みに良い」「木登りが得意」などと説明。「放置された柿や栗の果樹、廃棄野菜などの農作物を口にした熊は味を覚え、繰り返し集落へ出没するようになる」と住民に対策を求めている。未利用果樹の伐採を支援する市補助金も紹介している。「新聞」には、住民を守るために命の危険と隣り合わせで活動する実施隊の思いがこもる。集落での度重なる出没で駆除が必要な場合は多いが、人間が熊を呼び寄せている面もある。こうした状況を見つめ直してほしいと呼びかける。「新聞」はA4判で、裏表に記載されている。市ホームページにも掲載している。今後、イノシシなどを取り上げる予定。問い合わせは市有害鳥獣対策室へ。

(クマ被害防止へ電気柵設置、市が希望者へ貸し出し:富山)
クマの被害を防ごうと、砺波市特産の柿を栽培する畑で市が貸し出した電気柵を設置する作業が行われました。クマによる人への被害が県内で相次ぐ中、砺波市は今年度、国と県の補助を受けて電気柵を購入し、希望者へ貸し出す取り組みを進めています。きょうは砺波市井栗谷新でふく福柿を生産、出荷する関係者やボランティアが柿の畑の周りに電気柵を張っていきました。クマ用の電気柵の線は、イノシシ用よりも太く、2段多い4段を張り巡らせます。本格的なクマ用電気柵の設置は、県内ではこれが初めてだということです。この周辺では昨年度、おりでクマ1頭が捕獲されています。電気柵は、雪が降る前に回収するということです。

(クマ出没受け市街地で開催、中学生が森林の大切さ学ぶ教室:山形)
中学生たちが、自然観察などを通して森の大切さを学ぶ森林教室が2日、村山市で行われました。山形県内各地でクマの出没が続発する中、40年以上続くイベントは、初めて、市街地に場所を移して開催されました。2日午前、村山市で行われた森林教室は葉山中学校の全校生徒106人が参加しました。参加した生徒たちは8つのグループに分かれて火おこしや植物観察などを体験しました。このイベントは、地元の中学生に植林や植物の観察を通して、森林や自然の大切さとふるさとを愛する心を育んでもらおうと、村山市の教育委員会が企画しました。去年までは、村山市の葉山に登り、植樹を行っていましたが、ことしは県内各地でクマが多数出没していることを受けて開催場所を市街地に変更しました。会場の一つでもある東沢バラ公園で行われた火おこしでは、生徒同士が協力して紐を引き合い、火を起こしました。

(イノシシ被害対策の優先順位を自動算出する新サービス「里カルテ」を開始:東京)
イノシシによる農作物被害が全国的に深刻化する中、株式会社スカイシーカーは、鳥獣被害対策における、「どこから対策すべきか」を可視化するドローン解析サービス『里カルテ』の提供を開始しました。『里カルテ』は、ドローンで取得した空撮データと地形・植生等の環境情報をもとに、野生鳥獣の出没リスクや対策優先度を統一した基準で数値化するサービスです。従来は30ha程度の農地に対して1日を要していた現地踏査を、約1時間のドローン調査で代替可能とし、広域エリアでも効率的な状況把握を実現します。また、独自解析エンジン「ORDERIS(オーダリス)」により、従来は経験や勘に依存していた判断を統一した基準で数値化し、「やるべき順番」までを可視化します。さらに、解析結果をそのまま説明資料として活用できる形で提供することで、調査・検討・説明の一連のプロセスを効率化し、迅速かつ説明可能な意思決定を支援します。

(「55年間でたった2回」山でクマの死体が消える謎:米田一彦)
市街地にクマが大量出没するようになり、大きな話題となっている昨今。有害駆除されるクマも多いものの、山では自然死体がほとんど見つからない、という事実をご存じだろうか。クマに9回襲われて生還した経験のある研究家が、知られざる生態を解説する。山野でクマの自然死体が見つからないことは研究者の間でも有名で、修士論文にしたいと私の所に訪ねて来た学生が2人いる。私がクマの自然死体を見たのは、55年間でたった2回だけだ。1980年9月19日、私がまだ秋田県自然保護課に勤務していた頃だ。クマの追跡作業中に秋田市大平野田の林道の橋を渡ると、川下の中洲の柳に黒い塊が引っ掛かっているのを見つけた。皮の所々が破けて白い脂肪、ふやけた赤肉が露出している。私は死体を回収しようと、増水した川べりに降りたが、岸辺が深みになっていて中洲まで行けなかった。時期的にみて、そのクマは岸辺にあったクリの木の上で採食中に射殺され流され、回収されなかったのだろう。だから自然死とも言い切れない。秋田県によるクマの有害駆除個体等から繁殖生理学、寄生虫学的調査を実施した多数のクマのうち、ただ1頭、自然死したものは東成瀬村の栗駒山で回収されたもので、火山性の有毒ガスによる中毒死と推定されている。なぜ野生のクマの自然死体は発見されないのだろう。理由は正直いまもわからないのだが、自然死する前に有害駆除されている、とする考え方がある。「春になるとクマは里に出て悪さをするから、足腰の弱っている冬眠明けに駆除しておく」という予察駆除制度のもと、日本海側では、残雪期にクマを捕獲するマタギ猟が行なわれていた。古い話だが、文化庁に勤務していた花井正光氏が秋田県で得られた121個体のクマの歯から年齢を調べたところ、1980年のものでは平均約7.2歳、1981年のものは約5.4歳と若いオスに偏った。残雪のブナ帯で駆除を行なうため、早く越冬を終える若いオスグマが捕獲されやすいというわけだ。大オスグマや母子グマは、若いオスグマよりもずっと遅く穴を出るのである。この予察駆除が、2025年のクマの大量出没を期に再度認識され、北海道や東北の多雪地帯で再開されようとしている。だが、クマの生息域に深く踏み込んでしまうこと、捕獲個体が若い層に偏ること、ライフルや散弾銃を遠射するため半矢(手負い)グマが出て農林・人身被害を起こすことなどから、この制度に反対してきた層は判断に苦慮している。一方で、過去の事情をリアルタイムで知らない研究者たちは最重要実施項目に挙げているとおり、研究者の間でも議論が分かれている。クマの自然死体が見つからない理由として、クマ同士が食い合って消滅しているということはあるだろうか。たしかに近年、GPSを用いた追跡調査中のオスグマが他のクマを捕食していた例は報告されている。若いクマはドングリ類が不作の年は里に出やすく、各県での有害駆除個体は若い層に偏りがちだ。野生は自由でありながら弱肉強食の日々は厳しく、手負い、病気になった瞬間に坂を転がるように死へ向かう運命だ。そして同属のクマや肉食獣に食い尽くされるのだろうか。それでも最後には大きな骨は残るはずなのに、私はそれも見たことがない。死体が見つからない理由としてもうひとつ、「越冬中に力尽きて死ぬ」と研究者の間で根強く言われている。なにしろ高標高で越冬したクマは1分間に3回ほどまで呼吸数が落ちているので、心拍数の減少や約5カ月間もの越冬期間など体への負担はあるだろう。私もこの説に傾いたことがあった。けれど、クマがいない何千もの越冬穴を夏期にのぞき込んだが、クマの骨を見たことがない。越冬中に死ぬ、ということもないようだ。ではクマが自然死する状況とはどのようなものだろう。野生動物の周りは死の罠であふれている。クマは自分の不注意でそこにハマってしまう。病弱だったり手負いになったクマが木に登って、途中のY字の枝の股に挟まって動けなくなって発見されることがあった。頭が枝の股に挟まって歯で木を咬むことができず、爪で掻いてバラすには力が入らず、死ぬことがありそうだ。私が所長を務める日本ツキノワグマ研究所にいたF氏がテレメトリー追跡調査(野生動物の身体に発信機を装着し、電波情報から動物の移動を追跡する技術)中に、子グマが椿の幹の股に頭を挟んで抜けられなくなっているのを発見した。子グマはFの姿を見て、ますます強く頭を抜こうとして爪を樹幹に叩き込んで引くので、首が股の鋭角部分に食い込んでいく。親グマが近くでうなっているので放ってもおけず、子グマに麻酔をして木の股から引き抜き、開放してやった。1996年10月には、広島県中央部の町でカキの木のY字型の股に疾病クマが引っ掛っているのが発見された。皮が融けたように緩み、体中に炎症、ただれ、瘤だらけだ。見かけた人たちは皆、きもち悪がっていた。こんなこともあった。1997年10月、私が発信機をつけて追跡していたオスグマの電波が強力に入った。電波情報を確かめてみると位置の移動はなく、死亡しているか首輪だけが落ちているかという状況だった。後日、Fがヤマザクラの樹上、10メートルの枯れ枝に首輪だけが引っかかっているのを発見した。樹下に骨片などはなく、首輪が枝に引っかかって外れたようだ。一方で、クマが樹上死した情報もある。2010年11月中頃、秋田市の山間部で地元住民が、コナラのY字型の大枝の股にクマが引っかかって死亡しているのを発見、木を切り倒してクマを引き抜こうとしたら枝が裂けた。樹上にはクマ棚があって足を滑らして落ち、股に挟まったようだ。山野では、弱ったクマがこのようにして不慮の事故で死んでいるようだ。1935年7月29日付『北國新聞』によれば、富山県立山連峰剣沢で草を食べていた30貫(約112キログラム)ほどのクマの頭に落下してきた大石が当たり即死、アルピニストたちが剣沢小屋に運んで登山客30人ほどにクマ汁を振る舞ったそうだ。人間にも不慮の死があるように、クマたちも思いがけない死に方をしているようだ。でも、やはり山中でクマの自然死体は見ないものなのだ。私はクマが「殺される」場面を何千回も見た。その状況を検分するのが私の業務だったからだ。四足歩行のクマは死ぬ瞬間、両の前足を揃えて伸ばし、その上にあごを乗せることがあった。その姿にクマは「祈る動物」だと思うようになった。母子グマが大勢の鉄砲撃ちに取り囲まれて撃ち殺された日、母グマが子グマの無事を祈ったように見えたことがあった。1994年4月、島根県Y村では、越冬している母子グマを予察的に駆除することになり、私も立ち合うことになった。広島県・島根県では、この頃になると見つけ次第即、駆除ではなく、状況を関係者で検討して判断するようになっていた。直近の人家から3キロメートルは離れていたし、子グマは寒さに弱くて母グマは守るために穴から出てこないので危険は少なく、私は「この時点での射殺は避けたい」と進言したが、地元の同意は得られなかった。県と町の担当者、ハンターたち一行の13人は、4メートルの距離で思い思いに母子グマを取り囲んだ。人間たちに取り囲まれても母グマは威嚇も攻撃もせず、なすがままに撃たれようとしていた。「ちゃー、ちゃー」と泣き叫ぶ2頭の子グマたちを、母グマは長い舌で交互に舐めた。「子煩悩じゃのう」と、年配のハンターが悔いを漏らした。鉄砲を突き出した若いハンターは引き金を引いた。轟音と共に光が走り、母グマの眉間に小孔を穿った。眉間から流れ出た血が穴の床に滴り、真砂土の低い所を探すように細く流れ下って射手の前で止まった。母グマは微動だにせず、自ら伸ばして揃えた両前足の上に頭を乗せて死んだ。哀れな。何かに祈っている姿ではないか。県庁の若い女性担当者の頬は、あふれる涙で濡れていた。

(無意識に実践していた「視線から逃れる方法」とは:米田一彦)
環境省によると、2025年度の全国のクマによる被害者数は、過去最大を上回ったそうです。そんな中で「野生のクマに3000回以上遭遇し、9回襲われたことがある」という日本ツキノワグマ研究所所長の米田一彦さんは「クマの知られざる素顔に触れてもらいたい」と語ります。そこで今回は米田さんの著書『家に帰ったらクマがいた』より一部を抜粋し、米田さんが見た「クマのありのままでほんとうの姿」をお届けします。1984年3月下旬のこと、私宛に、ある狩猟担当者から連絡があった。「太平八田で、尻に毛がないクマが冬眠してるそうだ。見に行こう」。場所は県庁から車で30分ほどの郊外で、山に向かっていく筋も沢が入り組んでいた。田の畔を行くと、50メートルほど先の沢田の縁にクマが掘り開けた丸い空洞がある。暗い空間の中に黒く丸い塊がハマるようにちょうど塞がっていて「尻に毛がないだろう。なんでだろな」と先輩が首を傾げた。その後、ハンターが呼ばれて「ズドン」と駆除し、調査用に林業試験場に運んでいった。あの毛なしの状態はどういう作用で生じたのだろうと思っていたが、次に見たのは2011年4月に広島県でのことだった。例年より積雪が多い尾根筋を歩いていると、沢の流れに沿って歩いているクマの背中が見え、その尻は広範囲で毛が抜けていた。皮膚面には産毛があるようで、剛毛だけが抜けたように見える。どういう災難でこのクマの毛が抜けたのだろうか。クマ同士の闘争では、このような毛抜けになることはない。クマは急な雪降りで慌てて簡単な穴に入ったが、尻のほうは穴に収まり切れず、寒気に晒されて凍傷になったのだろう。クマの皮下脂肪は厚くて凍傷も筋肉層にまでは至らず、その後2ヶ月ほどで、元のふさふさの尻毛に戻っている。広島など西中国地域のクマは冬季に簡易な場所で越冬することが多いことから、尻の毛抜けにつながっているようだ。4歳になっても顔に傷がない美しいオスグマが稀にいる。幼少のときに強い母グマに守られ、子別れ後も母グマの近くで暮らしているとそうなるようだ。そんなオスグマは、体の質感と黒い毛のグラデーションの滑らかさに惚れ惚れさせられる。クマは初夏になるとつねにアブの類に襲われて血を吸われ、耳の縁がただれてぼろぼろになっているものだが、このクマは耳の縁まできれいだ。若グマ、母子グマは慎重で、7月中は畑の中央に出ず、山際を移動している。この美男子グマもそのように歩いていた。8月になりダイズの背丈が伸びると、どのクマも大胆になって畑の中央まで進出して採食する。畑の中にいるクマを観察している際、クマの視線をまともに浴びてしまったときの緊張感は凄まじい。クマにはこれ以上近寄ってほしくない距離というものがある。大体は7メートルほどが臨界点で、このクマもそこまでは近寄れる。母子グマやメスグマは10メートルほどで、オスよりは逃げやすい。森林で会うクマには、立木のように立っていれば意外と気づかれないものだ。阿仁のマタギたちはクマに気取られないように立木の陰に隠れる方法を「木化け」と言っていたが、それを私は無意識にやってきたようだ。ある観察地では、2タイプの体毛が赤いクマが見られる。下の写真のメスグマのように、本来白色であるべき月の輪模様が赤い個体と、歳をとったメスグマの内の20頭に1頭ぐらいの割合で現れる背中の毛が赤い個体がいる。この写真は2018年7月に撮った、赤みが強い月の輪が特徴のメスグマだ。その足元には子グマが2頭隠れている。この赤はデジカメの現像ミスではなく、目視でも赤くてビデオでも同様だった。このクマには派手なハワイアンレイのような幅の広い月の輪が肩の後ろまで掛かっている。他の黒い毛には異常がなく、月の輪だけが赤い。上の写真では、同じクマの月の輪が4年後には白くなっていた。2018年当時は何か外的な作用で赤くなったようだ。子グマを伴っていたことから、授乳の際に乳成分が毛に影響を与えたことで、犬猫でもある「よだれ焼け」だったように思う。2018年に、この画像を私の研究所のホームページに掲載していたものだから、その後、2024年5月に秋田県鹿角市で発生したクマによる死亡・食害事故の際に、この地方にはツキノワグマとヒグマとのハイブリッド種が繁殖しているという報道が多発した。そんなデマ情報を前提に取材依頼が来るので、私は取材拒否を続けた。私はヒグマも電波追跡したことがあるが、ツキノワグマとヒグマでは体型が異なる。ヒグマは体長2~3メートルでツキノワグマよりもかなり大きく、明確に判別がつく。したがって、当地の赤毛グマは純正のツキノワグマだ。メスグマは25歳ぐらいまで出産するのだが、20歳を超えると毛の赤みが強くなる。ばさばさで体が痩せて筋張るから見るからに老グマとなるが、出産するのである。

(80歳女性が“大声”で撃退、網戸を破って侵入してきた体長1m超のクマもタジタジ:青森)
5月31日夕方、岩手県釜石市でクマ1頭が住宅に侵入しました。住人の女性が大きな声をあげたところ、クマは外へ出ていき、女性にけがはありませんでした。釜石市小川町の髙橋和子さん(80)です。5月31日午後6時半すぎ、高橋さんがひとりで暮らす住宅に、成獣とみられるクマ1頭が、侵入しました。直前までクマは、敷地内で飼われていた愛犬を追いかけていたとみられています。異変を感じた髙橋さんが犬を家に入れたところ、クマが勝手口近くの網戸を破って台所に入ってきたといいます。クマは髙橋さんが大声をあげると外に出て行ったということで、髙橋さんと飼い犬にけがはありませんでした。クマは体長1m以上だったと見られています。現場は山あいに住宅が点在する地域で、髙橋さんによりますと、これまでもクマが多く目撃されていたということです。

(学校周辺でクマの追い払い、爆竹鳴らし周囲を巡回:秋田)
マの目撃が相次ぐ中、児童生徒が安全に登下校できるよう、秋田県は6月1日から学校周辺での巡回や爆竹によるクマの追い払いなどを始めました。県は、各地でクマの目撃情報が相次いでいることを受け、学校に通う子供たちが安全に登下校できるよう、学校周辺でクマよけの作業を開始しました。この取り組みは、昨秋に続いて2回目です。1日は、午前6時ごろから県から委託を受けた警備会社の職員が秋田市の御所野小学校周辺を車で巡回し、クマがいないか目視で確認しました。さらに、クマが小学校に近寄らないよう、正門付近とグラウンド裏で爆竹を鳴らしました。県の情報マップシステム・クマダスによりますと、御所野小学校の周辺では、5月25~29日までにクマの目撃情報が8件寄せられています。県保健体育課・山崎幸介さん):「去年は県内全域でクマが出没していたため、全ての学校で忌避作業を行ったが、今回は出没状況に差があるため、直近で出没情報があったエリアの学校を重点的に回る」。クマよけの作業は、7月3日まで子供たちが登下校する時間(平日午前6~8時・午後3~5時)に合わせて行われ、実施エリアはクマの出没状況に応じて1週間ごとに決定します。県はこのほか、県立高校と特別支援学校計18校を対象に、クマが学校に近寄ることを防ぐため、敷地内にある木の伐採を5月31日までに終了したということです。

(設置したイノシシ用箱わなに"クマ"1頭を捕獲し駆除:宮城)
宮城県東松島市内の山林に設置された箱わなにクマ1頭が捕獲されているのが、3日に見つかりました。周辺では、1日から、多くの目撃情報が寄せられていました。3日午前11時ごろ、宮城県東松島市浅井の山林に設置された箱わなにクマ1頭が捕獲されているのを、見回りをしていた猟友会のメンバーが見つけました。クマは、推定3歳のオスで、体長約120cm、体重は60㎏ほどで駆除されました。箱わなは、東松島市が、イノシシの捕獲用として設置、近くの監視カメラには、4月26日にクマ1頭が映っていました。同一の個体かは不明ですが、周辺では1日から、クマの目撃情報が5件寄せられていました。

(野生イノシシのジビエ利用推進:宮崎)
県は29日、県内で野生イノシシの豚熱感染が広がる中、拡大防止対策として捕獲したイノシシのジビエ利用を推進する事業費などを盛り込んだ、総額14億607万円の本年度一般会計補正予算案を発表した。6月5日に開会する6月定例県議会に提案する。中東情勢に伴う物価高などに対応する予算については「国の補正予算編成など動向を注視し、会期中の追加提案も含め検討していく」とした。

(ジビエが再評価「サステナブル」食の広がりで若者が注目)
日々、若者文化やトレンド事象を研究するトレンド現象ウォッチャーの戸田蒼氏が本サイトで現代のトレンドを徹底解説。今回戸田氏が注目したのは、ジビエ料理。若者の間で広がる新たな食の流行に迫る!近年、野生鳥獣の肉である「ジビエ」に対する注目度がじわじわと高まっています。背景にあるのは、野生動物による深刻な農作物被害と、それを有効活用しようとする動きです。加えて、食料自給率の向上やフードロス削減への関心の高まりもこの流れを後押ししています。実際、農林水産省が発表したデータによれば、令和5年度における野生鳥獣による全国の農作物被害額は164億円に達しており、農業者の意欲減退を招くなど社会問題化。生息域の拡大に伴い、個体数調整が国主導で推進されるなか、捕獲されたシカ約75万5700頭、イノシシ約48万9000頭のうち、ジビエとして食肉利用されたのは16万1035頭で、全体で見ると食肉利用されたのは12.9%にとどまるのが現状です。それでも令和2年度の約9%に比べれば利用率は増加傾向にあり、捕獲個体を加工・流通させる取り組みが少しずつ実を結び始めました。食肉としての流通が広がるにつれて、回収した個体を地域の食資源に変える試みがSDGsの観点から賛同を集め、サステナブルな活動として受け入れられています。特に健康志向や環境意識が高い若者の間では、高タンパク・低脂肪で鉄分が豊富なシカ肉などを体づくりのための食事に取り入れる人や、倫理的な観点からジビエを選ぶ傾向も出ているようです。飲食店や専門店による商品開発の進展も相まって、身近な食材としての認知度が上昇。全国各自治体が衛生管理基準を厳格化した処理施設を整備したことで、新鮮で安全な肉が安定して供給される環境も整ってきました。その結果、コク深く甘みを持つイノシシの脂身や動物性油脂を料理の旨味として再評価する動きも加速しています。新しい価値観の広がりを受けて、昨年11月~今年2月には農林水産省主催の「全国ジビエフェア」も開催され、大きな話題となりました。「ジビエならではの奥深い味わいや、良質肉にこだわる健康志向の若者のニーズに応える形で、調理の工夫を凝らした多様なメニューも登場してきています。体を温める“温活ジビエ”や韓国料理と掛け合わせた“韓流ジビエ”、片手で気軽に楽しむ“ワンハンドジビエ”などが今後のブームを牽引していくのではないでしょうか」(グルメ誌ライター)。こうした消費者による味や品質への高い評価は、ジビエが珍しさではなく、優れた食材として定着しつつある証拠。野山から得られた恵みを食材として無駄なく使い切ることは、持続可能な食と地域の未来を守ることにつながるはずです。

(「岩手・岩泉にジビエ施設を」:岩手)
岩手県岩泉町のジビエ加工処理施設「meetme(ミートミー)」が商品開発や雇用創出に取り組んでいる。同町の地域おこし協力隊として活動していた谷田川雅基さん(34)が今年1月に設立した。谷田川さんは「地元のPRなど地域の拠点になれれば」と笑顔で話す。

(ジビエの魅力を伝える食の挑戦者:北海道)
「旅と人」が展開する「「tabibitoキッチン」は、エゾシカやヒグマといった北海道産ジビエの魅力を発信するダイニングバーです。代表取締役の川合将太さんは、飲食事業に加え、食品加工や自社での鹿肉処理場運営を通じて、ジビエの価値を最大化する取り組みを加速させています。川合さんに、ジビエの可能性と北海道の食文化を未来へ繋ぐ経営戦略について聞きました。

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