<射撃ニュース7月>
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(車内からは散弾銃の弾が…軽トラックの窓ガラスが割れ運転手の女性がけがをした事故:秋田)
先週、八峰町の国道101号で走行中の軽トラックの窓ガラスが突然割れ、運転手の女性がけがをした事故で、車内から散弾銃の弾が見つかっていたことが関係者への取材でわかりました。弾は車の後ろから飛んできたとみられ、運転席のヘッドレストには穴があいていたこともわかっています。先週木曜日。道路を走行中に突然、窓ガラスが割れた1台の軽トラック。運転席のヘッドレストは中央に穴があいていました。軽トラックを運転していたのは青森県深浦町の60代の女性で、左耳が裂け、病院で縫い合わせる処置を受けました。音がこもって聞こえる違和感が続いているといいます。女性に何があったのか。被害女性「サルが2、3匹見えたのよ、1匹は道路渡って行ったし、いつものことだと思って走り抜けたかなと思ったら、ダーン!と」。複数の関係者によりますと、車内からは散弾銃の弾が1発見つかっています。車に当たった弾は少なくとも2発で、後ろから飛んできたとみられています。映像を確認すると、ヘッドレストの後ろ側にも穴のようなものが確認できます。事故が起きたのは先週木曜日の昼すぎ。同じ時間帯、付近では地元のハンターが猟銃を使ってサルの捕獲や追い払いをしていました。猟銃は人や建物、車がある方向に向けて発砲してはならないと法律で定められています。警察は猟友会の関係者から話を聞くなどして業務上過失致傷の疑いでの立件も視野に入れ、調べを進めています。
(サルを追い払う「追い上げ」当面休止に:秋田)
秋田県八峰町の国道で猟銃の弾が車を運転していた人に当たったとみられる事態を受け町はサルの追い上げ活動を当面の間休止することを決めました23日八峰町の国道101号で軽トラックを運転していた60代の女性が耳にけがをしました。当時、近くで猟友会がサルの「追い上げ」をしていて流れ弾が当たったとみられています。27日町は猟友会が人里からサルを追い払う「追い上げ」を当面の間休止すると決めました。八峰町によりますと、町は継続を望んでいましたが猟友会の意見を踏まえ休止を決めたということです。活動の再開は未定で、町は、休止の間サルが目撃された付近に檻を設置する、爆竹を配布するなどサル被害が増えないための対策をとるとしています。緊急性が高いクマの駆除に関しては活動を続けるということです。
(クマ溺死駆除の町に抗議殺到で業務に支障:岩手)
岩手県雫石町の住宅敷地内に設置していたわなにかかったクマを、町が溺死させて駆除していたことがわかりました。県は「配慮が必要」として町を注意したということです。7月中旬、雫石町内の住宅敷地内に設置されていたドラム缶式のわなに、クマ1頭がかかっているのが見つかりました。町は具体的な方法を明かしませんでしたが、駆除する際にクマを溺死させたということです。溺死させた理由として町は「使っているわなの構造上、捕獲者の安全を考慮したうえでの判断だった」としています。雫石町によりますとクマが捕獲されたドラム缶式わなは檻のものと違い、捕獲されたクマの姿を目視で確認しづらく、銃撃が難しいことから、町は銃による駆除を断念したということです。また、ドラム缶式わなは扉を開けるとクマが飛び出して、クマを捕獲する人に対して危害が及ぶ恐れがあったとのことです。岩手県は国の指針に対応し、第13次鳥獣保護管理事業計画の中で、捕獲した有害鳥獣を駆除する際、できる限り苦痛を与えない方法で行うよう殺処分の方法を定めています。雫石町が行った溺死させての駆除方法について県は、管理事業計画に沿わない、として町を注意したということです。県が溺死による駆除が行われたのを知ったのは、21日に「雫石町がクマを溺死させたという情報がSNSで流れている」という趣旨の問い合わせ電話が数件寄せられたことから始まります。同日、県が町に事実確認をしたところ、クマを溺死させた事実が判明しました。県からの注意を受けて、町は「今後の取組みや取り扱いは検討する」としたということです。また町からは、今回はわなの構造上の問題があり、今後はその対策を町として検討するとの説明がありました。町では酪農を生業として牛などを飼っている町民が多いことから、檻のわなではなく、ドラム缶式わなに限定されている現状です。《追記 7月29日午前10時30分》現在町には抗議の電話が多く寄せられ、職員の業務に支障が出ているということです。町への問い合わせは控えて頂くようお願いします。
(“安全考慮”だけではない町の事情と相次ぐ苦情電話:岩手)
7月中旬、岩手県雫石町で、罠にかかったクマを溺死させて駆除したことが物議を呼んでいる。県によると21日、「雫石町がクマを溺死させたとSNSで発信されている」という電話が数件寄せられたことから町に事実確認したところ、事実であることを確認。岩手県は、県の「第13次鳥獣保護管理事業計画」の趣旨に沿うものとは言い難いとして、雫石町に注意した。雫石町は「ドラム缶式の罠は構造上、捕獲者の安全を考慮した結果、クマを溺死させる方法を取った」と説明している。岩手県では近年、クマの目撃情報や人身被害が相次ぎ、住宅敷地内への侵入も珍しくない。今回、雫石町でクマがドラム缶式の罠にかかった場所も住宅敷地内だった。雫石町役場の担当者がこれまでの経緯を説明する。「県内でも雫石町はクマの目撃情報が多いエリアではあります。今回のクマに関しては同一個体が住宅地を徘徊し、民家の敷地内に入ることを繰り返していました。そういった被害状況がありましたのでドラム缶式の罠を設置していたんです」。クマの捕獲には主に檻とドラム缶式の罠が使われていたが、雫石町がドラム缶式を使用していた理由について担当者はこう語った。「雫石町では箱罠も所有していますが、基本的にはドラム缶式の罠を使っていました。というのも、生きたクマが入った檻を移動させるのは現実的にかなり大変だからです。さらにこの地域では、檻の中のクマを駆除するために銃を使用すると、牛などの家畜を飼っているところが多く、銃声で家畜が驚いてしまうため、農家さんが嫌がるという事情もありました」。ドラム缶式の罠は、捕獲後に移動しやすいという利点がある。しかし、雫石町が使用していた罠は、捕獲後に内部の様子を十分に確認できない構造だった。「我々が使っているものは密閉性が高く、ドラム缶の中に入ってしまうと中の様子が見えません。穴は開いているので確認自体はできますが、捕獲者が覗いている側にクマがいるのか、反対側にいるのかも分からないほど暗いんです。なので重さでクマが入っているかどうかを確認します。その穴から銃口を入れて撃つこともできますが、個体が見えない状態で撃つので、撃ったあとに死んでいるのか、生きているのかも、蓋を開けなければわかりません。そういった構造上、捕獲に従事する方々の安全を確保するため、溺死という方法を取りました」。クマを殺処分する際はドラム缶ごと水中に沈めるのかと記者が質問すると、担当者は「結論から言うとそういう形ですね」と答えた。駆除する場所については明らかにしていないという。さらに担当者は、「罠の構造上、状況にもよりますが、溺死という方法自体は今回が初めてというわけではありません」と説明した。クマを溺死させていることがSNSで発信され、県から注意を受けたことについて、今後の対策を尋ねると担当者はこう語った。「今までは安全性を優先していましたが、今回ご指摘を受けた部分も当然考慮しなければならない部分だと考えています。そういった電話も午前中だけで10件以上かかってくる日もありました。現状、ドラム缶式の罠を他の罠に変えることも考えていますが、まず検討しているのは今あるドラム缶式の罠の改修です。現在はクマを視認する穴と銃を差し入れる穴が同じですが、もうひとつ穴を開けたり、格子の幅を広げて銃口を差し入れられるようにしたりと、そういったことから進めようと思っています」。今回の件について県は、捕獲者の安全を考慮した結果、溺死という方法しか選択できなかった事情については理解を示している。その一方で、県の担当者は駆除方法について次のように説明した。「岩手県の『第13次鳥獣保護管理事業計画』では、捕獲した鳥獣を致死させる場合、できる限り苦痛を与えない方法を取るよう指導するとされています。今回の溺死という方法は、その趣旨に沿うものとは言い難いと考えています。そのため、今後の殺処分方法について検討していただきたいと、注意と指導を行いました」。一連の報道後は担当部署だけでなく、県のさまざまな部署にも「溺死させるのはどうなのか」といった問い合わせの電話が寄せられているという。県の担当者は現在の状況について、次のように話した。「今後の対策についても町と検討しているところなので、電話対応に追われることで検討する時間が取れなくなることは避けたいと考えています。大前提であるクマ被害対策をしっかり進めながら、ご指摘いただいた点についても改善策を検討している最中です」クマによる被害が深刻化するなか、現場では捕獲に従事する人の安全確保が最優先される。一方で、駆除方法については、動物福祉の観点から苦痛をできる限り減らすことも求められている。今回の対応をきっかけに、捕獲に携わる人の安全と動物福祉をどう両立させるのか、野生動物との向き合い方が改めて問われている。
(建物内に居座る、緊急銃猟から13分で駆除:富山)
富山県立山町で、畜産会社の敷地内の建物に大型のクマが入り込んだ。町は緊急銃猟を許可し、発見から約1時間半後に駆除。ケガ人はいなかった。29日午前7時ごろ、富山県立山町で畜産会社の従業員が、鉢合わせしたのは・・・。体長140センチ、体重105キロの大型のクマでした。現場は人の集まる役場や駅まで、わずか500メートルほどの場所。従業員はボイラー室として使われていた建物に入ろうとした所でクマを発見。消防に通報した。クマはその後も建物内にとどまり続けたという。町は、午前8時24分、自治体の判断で発砲を可能とする緊急銃猟を許可した。午前8時27分に、2発発砲。30分に3発目を発砲。午前8時37分に駆除を確認した。町によると、クマはオスの成獣だったという。ケガ人はいなかった。
(クレー射撃選手の訴え棄却、盗撮事件で2年間資格停止)
日本スポーツ仲裁機構(JSAA)は27日、日本クレー射撃協会から受けた2年間の資格停止処分などの取り消しを求めた男子スキート選手の申し立てを棄却したと発表した。同選手による19年の盗撮事件を理由とした今年4月5日付の処分について「著しく合理性を欠くとは認められない」と結論づけた。資格停止を理由に今秋の愛知・名古屋アジア大会の代表候補から外されたことを不服とした選手の訴えも退けた。協会側は、盗撮事件を把握した24年に強化指定を辞退させた。この手続きに瑕疵があったとの判断を今年1月にJSAAから下され、改めて処分していた。
(クマ誘因、果樹伐採:岩手)
一関市は、生活圏でのツキノワグマによる被害を防止するため27日、同市厳美町で住居周辺にある誘因木の伐採を開始した。2025年に出没情報や被害が多発した同町本寺、小猪岡、瑞山3地区の48世帯から申請のあった柿や栗などの果樹215本が対象で、作業は9月ごろまでに終了する見込み。市はツキノワグマ対策基本方針行動計画改定に基づき、引き続き誘因木伐採の補助対象を市内全域に拡大する。申請方法は今後、市ホームページなどで周知し、8月下旬から受け付ける予定。内容が認められた誘因木の伐採は来年2月まで行われる。市生活環境課は「高齢などで自ら管理することが大変な樹木があれば、制度を利用してほしい」と話している。
(ヒマワリの名所、シカ食害深刻:福島)
ヒマワリの名所として知られる福島県郡山市湖南町の郡山布引風の高原で、シカによる深刻な食害が発生している。約9ヘクタールあるヒマワリ畑のうちこれまでに全体の約7割が被害を受け、歯止めが掛からない状況だ。高原では毎年8月下旬にヒマワリ畑をメインにした「郡山布引風の高原まつり」が行われるが、今年は開催も危ぶまれる状況になっている。「10年以上ヒマワリを育ててきたが、これほどの被害は初めて」。高原でヒマワリの栽培管理や野菜の栽培を行っている布引高原野菜生産組合の小山忠義組合長は驚きを隠せない。ヒマワリ畑は、市が土地を借り、同組合に委託して育てている。毎年2週間ほどの間隔を空けて、2回に分けて種まきする。市などによると、今年1回目に種をまいたヒマワリは、今月上旬に15~20センチほどまで成長していたが、ほぼ全てがシカに食べられた。畑はシカの足跡だらけとなっており、近くで育てている大根などの農作物も被害を受けた。小山組合長が防犯カメラを確認すると、一度に5頭ほどの群れが侵入していた。種まきから約40日ほど経過し、つぼみを付ける前のヒマワリは葉と茎が柔らかい。シカにとっても食べやすいため、早朝や夕方以降の人がいない時間に現れて被害を出しているとみられる。
(シカ食害防ぐ網をボランティアが補修:高知)
ニホンジカの食害が深刻な三嶺(香美市、標高1893メートル)のさおりが原でこのほど、樹木を守る網の補修作業が行われた。県内外から約70人が参加。長年の活動で植生が回復したエリアでは希少種の「お花畑」がまもなく見ごろで、ボランティアは元気をもらいながら作業に汗を流した。25日の補修作業は、三嶺の森をまもるみんなの会(石川慎吾代表)と高知中部森林管理署が主催した。シカ食害の影響で、土砂が高さ約20メートルから崩れた斜面(香美市物部町)さおりが原にはトチノキなどの巨木の下に、大人の背丈ほどのササが茂っていたが、2006年ごろから食べ尽くされた。会が発足した07年から防護柵や、樹脂製の網をシカが樹皮を好むモミやカエデ類などにまいて保護してきた。
(市街地でクマ捕獲の課題、関係機関が意見交換:栃木)
今年6月に宇都宮市中心部に出没したクマの捕獲について、対応が適切だったのか検証するため29日、捕獲に携わった関係機関と市が協議会を開き意見交換を行いました。協議会には宇都宮市の担当者をはじめ、農業や林業の関係者、警察、県の猟友会など12人が出席し、6月6日から9日までのクマの捕獲についての課題や対応策について話し合いました。冒頭、協議会の会長で宇都宮大学の小寺祐二准教授が「ケガ人が出なかったのは良かった。専門家の皆さんのご意見をうかがいたい」とあいさつました。協議会の中では「市役所の対策本部のほかに現場に拠点を設け、組織同士がその場で意見交換できる仕組みを作るべきだ」という意見のほか、「フェイスガード付きのヘルメットや体に装着するプロテクターを準備してほしい」という要望が出たということです。宇都宮市は今後、協議会で出た意見をまとめ、市の対応策として市民に公開する方針です。
(“鳥獣被害対策”、普及へ勉強会:青森)
青森県は28日、生産者たちに鳥獣被害対策を普及させるための勉強会を弘前市で開催しました。勉強会では、鳥獣被害の専門家が講師となり、「クマの移動経路になるやぶの草を刈り払って畑に近付かせない」と地域の生産者に注意を呼びかけました。続いて、生産者たちは近くのリンゴ園を点検。クマなどによるリンゴの食害の跡や、鳥獣対策で張った電気柵が機能しているかなどを確認しました。弘前市一野渡・大和沢地区では、前年度の鳥獣食害による被害額は690万円に上り、県内でも深刻な地域となっています。県は今後、必要な場所にセンサーカメラを設置するなどの対策を実施し、2027年2月下旬には成果報告会を行うことにしています。
(シカ絡む事故4年で5割増:北海道)
北海道警察釧路方面本部管内(釧路、根室、十勝管内)で、エゾシカが絡む交通事故が年々増えている。道警本部交通企画課などによると、釧本管内の2025年の事故件数は1751件で、4年前から5割近く増えた。今月14日には別海町で、オートバイがシカと衝突した死亡事故が発生。夏の観光シーズンを迎えて交通量が増える中、釧路署は事故防止のための啓発動画を作成し、釧本交通課もスピードダウンや前方注視を呼びかけている。
(クマ対策アドバイザー、市職員と出没場所を見回り:栃木)
先月、70代の男性がクマに襲われ大けがをする被害があった那須塩原市で、30日、市の職員が専門家と一緒にクマの出没が毎年報告されている場所の状況を確認しました。那須塩原市では近年、クマの出没が増え人身被害も出ているため、去年から専門家をアドバイザーに迎え、対策について助言を受けています。30日は、市の担当職員がアドバイザーと一緒に毎年のようにクマの出没が報告されている場所を見て回りました。このうち牛の飼料となるデントコーンの畑は、去年は3分の1ほどがクマに食べられる被害があったということです。クマが主に出没するのは実が大きくなり始める8月ごろからということですが、畑の近くにはクマが通ったとみられる獣道が残っていて、アドバイザーは獣道が続く林の中に入ってクマが近づく経路などを調べていました。那須塩原市のツキノワグマ対策アドバイザーで東京農工大学の稲垣亜希乃特任助教は、一度、農作物の味を覚えたクマは、繰り返し同じ場所を訪れるようになると指摘したうえで、「駆除することも重要ですが、次の問題が生じないように、電気柵の設置や周辺の対策を進めることが重要です」と話していました。また、那須塩原市ネイチャーポジティブ課の上村学主任は、「クマが身を隠せるような中間の場所を整備して、クマが人里に近づかないようにすることが必要だと思っています」と話していました。市は、今後もこうした調査を続け、クマによる被害を減らす対策につなげたいとしています。
(「クマゲキ」メンバーらが猟銃免許試験に向け勉強会:群馬)
銃猟による鳥獣被害対策の担い手を育成しようと、県が新たに設けた「ガバメントハンター受験枠」の試験を前に、県庁で事前の勉強会が開かれました。この勉強会は、来月1日に実施される銃猟免許試験を前に、銃の取り扱いなどを実践形式で学ぶものです。29日は3時間にわたって講習が行われ、山本知事をはじめ、県のクマ撃退チーム「クマゲキ」のメンバーや市町村の職員、あわせて約20人が参加しました。参加者は実際の試験内容に沿って、銃の適切な取り扱い方や団体で行動する際の注意点を確認しました。県は相次ぐクマ被害などを防ごうと、一般の受験枠とは別に、自治体職員を対象とした「ガバメントハンター受験枠」を新たに設けるなど、専門人材の確保と育成に力を入れています。来月1日に行われる今年度最初の銃猟試験には山本知事も挑む予定で、トップ自らが先頭に立ち、対策の強化を図る考えです。
(令和8年度クマ特別対策捕獲実施計画書:兵庫)
クマ特別対策事業とは、「鳥獣被害防止総合対策交付金実施要領(以下、「要領」という。)(令和8年4月最終改正)」に基づき、クマの被害により、特に個体数を減少させる地域において、都道府県等が捕獲活動等の対策を実施する事業です。本県においては、クマ特別対策事業の実施にあたり、要領(別記5)第2の1の(2)のイに基づく「令和8年度クマ特別対策等事業捕獲計画」を次の通り策定しましたので、要領(別記5)第8の2の規定により、公表します。
(工業団地で警察や猟友会が捕獲想定訓練:山形)
クマの出没が相次いでいる寒河江市の工業団地で28日、クマが出没したことを想定した対応訓練が行われました。寒河江市の寒河江中央工業団地付近では、去年からクマの出没が相次いでいます。ことし5月には・・・。工業団地内の「シャトレーゼ寒河江工場」付近で体長およそ1メートルのクマ1頭が出没。すぐ隣の工場でもクマ2頭が目撃されました。28日の訓練には、市と警察、それに工業団地内の企業に勤務する職員らおよそ90人が参加しました。訓練では初めに県の職員がクマの生態などを説明しました。県村山総合支庁環境課 板垣紘治主査「6月に福島の工場に侵入したクマが水道の蛇口を開けたとか窓ガラスの鍵を開けたみたいな非常に知能が高く特に食べ物に対して学習能力が高い。食べ物が落ちていた場所が分かると何度も何度もやってきて執着する傾向がある」。県内の市街地でことし6月末までにクマが目撃された件数は、過去最多だった去年のおよそ3倍となっています。続いて、ことし5月にクマの目撃があった「曙ブレーキ山形製造」でクマスプレーの実演を見学した後、実際の現場を想定した緊急銃猟の訓練が行われました。体長およそ1.5メートルの成獣のクマを想定し、はじめに爆竹を使って人けの少ない工場北側にクマを追い払います。その後、茂みに入ったクマをドローンで捜索しました。発見「ドローンの捜索によりクマが発見されました。敷地内の北側の立木の下に留まっている状況です」。立木の下に留まるクマを発見。警察と猟友会が捕獲に向かいます。斎藤真朗寒河江市長「本番でクマが出没した場合は、想定外の行動になるのでその判断を1つ1つ行った上で対応していくことが求められる。今回の結果を踏まえて備えてもらいたい」。曙ブレーキ山形製造富樫博幸社長「5月に工場をクマが通過してその時も従業員にすぐ屋内に入り扉を閉めるように指示して対応した。ただ、館内放送はしていなかったので、 今回館内放送も重要だと分かったので非常にいい機会だった」市は、クマを見かけた際はすぐに通報するよう呼びかけています。
(獣害のプロが指摘する日本全国“奈良公園化”の危機)
2026年7月、奈良公園に生息するシカの頭数が過去最多の1,687頭に達した。観光客による過剰な餌やりが個体数増加の一因とされる。公園の面積に当てはめると、1平方キロメートルあたり330頭という極めて高い密度になる。「神の使い」とされる奈良公園のシカの観光効果は絶大で、「鹿せんべい」も外国人観光客の増加とともに、売上げも急増。最近では売れ切れ続出という報道も。その一方で、全国的な鳥獣被害の象徴として注目されている。「じつは、日本列島全域が奈良公園化しつつあるのです」。2026年7月、奈良公園に生息するシカの頭数が過去最多の1,687頭に達した。観光客による過剰な餌やりが個体数増加の一因とされる。公園の面積に当てはめると、1平方キロメートルあたり330頭という極めて高い密度になる。「神の使い」とされる奈良公園のシカの観光効果は絶大で、「鹿せんべい」も外国人観光客の増加とともに、売上げも急増。最近では売れ切れ続出という報道も。その一方で、全国的な鳥獣被害の象徴として注目されている。「じつは、日本列島全域が奈良公園化しつつあるのです」。シカは1頭あたり1日に5~6kgもの植物を消費する。1平方キロメートルあたり5頭前後では被害はほぼ生じないが、10頭を超えると農作物被害が発生し始め、15~20頭で森林の下層植生が急速に失われる。30頭以上では山の植生は壊滅的となり、50頭を超えれば土砂災害のリスクすら高まるという。「長野県の中央アルプスや南アルプスではすでに50頭/km2を超える地域があり、山肌が“はげ山”化する事例も出ています」。国は2011年度を基準年に、シカの個体数を10年かけて半減させる計画を立てたが、2025年度までに目標を達成できず、2028年度まで延長された。背景には、個体数推定の不確実性や、捕獲の担い手不足、高齢化による冬期捕獲の停滞がある。とりわけ東北・北陸では、過疎高齢化と雪国特有の条件が重なり、シカの分布拡大と被害の深刻化が進んでいる。「防護柵は、シカによる農業被害を抑える有効な手段であり、とくに電気柵やワイヤーメッシュ柵の導入によって被害額は一定の減少を見せています。しかし、柵の設置方法や維持管理が不十分だと効果は薄れます。また設置から電気柵で8年、ワイヤーメッシュ柵でも15年前後で耐用年数を迎え、資材の劣化や管理者の高齢化による維持困難も課題。さらに、シカは生態系を破壊するほど増加するため、防護柵だけでは限界があり、個体数管理と併せた総合的対策が不可欠です」。そして今回、奈良公園で過去最多を記録したシカの群れは、全国で進む「奈良公園」化の象徴でもある。増えすぎたシカによって、世界遺産である春日山原始林では、植物の葉や樹皮を食べる食害が深刻化して、森林の荒廃が問題視されている。また、奈良公園の周辺の市街地に定住し、庭木や家庭菜園、花壇などの植物が食べ尽くされる被害が相次いでいる。今後、増えすぎた奈良公園のシカの個体数制限が行われるのか……。「奈良公園のシカは天然記念物ではありますが、エリアによっては個体数管理が行われることが認められています。奈良公園でのシカ対策は、日本全国で野生動物による被害の実態に目を向けることにつながり、大きな意味があります」。奈良公園においても、科学的な個体数管理と地域住民・行政・専門家が連携したシカ対策が必要になるかもしれない。
(銃弾4発浴びたクマが反撃、「骨砕ける音が」生還した69歳の5分間:北海道)
4発の銃弾を浴びてもなお、そのヒグマは反撃してきた。今年4月、北海道・後志地方の島牧村の山中。春期管理捕獲にあたっていたハンターの高島紀彦さん(69)がヒグマに襲われ、重傷を負った。狩猟歴40年以上。地元猟友会のトップとして後進育成の先頭に立ち、「数えていない」ほどのクマと対峙(たいじ)してきた。骨が砕かれる音が響く、体感にして約5分間の死闘。高島さんは冷静な判断を重ね、生還を果たした。証言から、緊迫の現場を再現する。4月26日午後4時すぎ。高島さんを含むハンター5人は車に分乗し、仲間内で「ミッチの沢」と呼ぶ山奥の急峻(きゅうしゅん)な沢に向かっていた。そこは過去にもヒグマを捕獲した実績のある場所だった。「春期管理捕獲」は、痕跡を発見しやすい残雪期(2~5月)に実施される。人里周辺への出没抑制や後継者育成などが目的で、人の生活圏へのヒグマ出没が社会問題化している北海道では、重要度が高まっている。残雪期は木々の葉が茂っておらず、視界も利く。一行はほどなく、沢の中段あたりでヒグマ1頭を発見。計3~4発を発砲して仕留めた。この日2頭目だ。その直後。「きたきた!違うやつ出てきた!でかいわ!」。クマの回収のため、5人が沢の急斜面を登り始めた時、最後尾の1人が、200~300メートル先の崖の縁の「別個体」に気づき、無線で叫んだ。直前に銃声が響いていたのに、警戒せず接近してくるなんて――。予想外の動きに、現場は緊迫した。「俺、撃つぞ! どうする社長(=高島さん)? 撃つか?」。隊列の先頭にいた花田雄二さん(57)は、無線で隊長の高島さんに指示を仰いだ。「撃て撃て!」。花田さんは素早く2発を発砲。クマの背中あたりに1発を命中させた。次の瞬間、クマはうなり声をあげながら崖から転がり落ち、花田さんの横を通り過ぎた。「いったぞ!生きてるぞ!気をつけろ!」。止まったのは約10秒後。隊列3番手の高島さんまで3~4メートルだった。
(革手袋が守った手、残る後遺症:北海道)
「死んでたら、誕生日と命日が一緒で、逆に楽でいい」。春期管理捕獲中、約280キロのヒグマの襲撃から生還した高島紀彦さん(69)=北海道島牧村=は、当日が誕生日だったことをちゃかした。ただ、後遺症は深刻だ。150キロ以上離れた病院まで救急車で運ばれた。野生動物による感染症のリスクから手術は複数日にわたり、入院生活は25日間に及んだ。特に激しくかまれた左手は甲の骨がバラバラになり、プレートが入っている。退院後も感覚がないという。右手も50針ほど縫った。傷痕は体中に残り、日常生活にも支障が出ている。それでも、手を失うことは免れた。革手袋が「盾」として機能したことが一因とみられる。高島さんは日頃から後輩たちに「常に最悪の事態を想定しろ」「装備を怠るな」と説き、自らも徹底していた。事故は強烈な戒めとなり、新たにヘルメットを買いそろえるなど、全員が装備を見直した。凄惨(せいさん)な事故を目撃した仲間は「もっとできることがあったのではないか」という後悔にさいなまれ、春期管理捕獲の中止も議論された。だが、「自分のけがでやめたと知れば社長(=高島さん)は怒るぞ」と翌日も山へ入り、1頭を捕獲した。今季の道内全体で春期管理捕獲は計16頭。島牧村がトップの7頭だった。高島さんは今後もヒグマ対策の最前線に立ち続ける意向だ。「トラウマにはならないのか」との問いには、こう答えた。「クマ撃ちをやっている以上、何があるかわからない。その覚悟を持ってやってきた」。猟友会は、狩猟免許の所持者による趣味の団体だ。島牧分会の16人も、会社員や漁師など、それぞれ「本業」がある。それでも死と紙一重の現場に向かうのは「地域の人が困っている」「自分たちの特殊スキルなしに対応できない」――。そんな思いや責任感からだという。道によると、クマ駆除中の人身被害は、高島さんの件を含め、直近10年で計7件起きた(6月末現在)。7月17日には、更別村で、有害鳥獣捕獲のために巡回していた男性ハンターがヒグマに襲われ負傷した。
(市街地で出合ってしまったときの正しい対処法とは?:山形)
山形県内各地で野生動物の市街地での目撃が相次いでいます。山形市では、ここ1週間でクマ、イノシシそしてサルが市街地で目撃されました。もし遭遇してしまったら。そして、動物が市街地に来ないようにするにはどうすればいいのでしょうか。今月22日、山形市白山の市街地にイノシシが現れました。市や警察が捕獲を試みましたが逃げ、行方は分かっていません。サルにイノシシ、そしてクマ。野生動物が住宅の近くや公園、交通量の多い場所など様々なところで相次いで目撃される事態となっています。山形市役所の鳥獣被害対策課です。野生動物が出没した際に対応する部署の樋口次長もその変化を感じ取っていました。山形市環境部 鳥獣被害対策課 樋口潤士 次長「(野生動物の)市街地、または住宅地と山間のちょうど中間地点で目撃は増えております。先日のイノシシの幼獣については、街中に出たということで、どこをどういう風に通って来たか分析も今後必要かなと思う」。山形市では目撃情報があれば24時間体制での情報発信やパトロールを行っています。また、被害を減らすため、野生動物が潜みやすい藪の刈払いや不要な果樹の伐採・処分の費用を補助しています。それでも野生動物は今、私たちの生活の近くにいます。Q害獣と対面してしまったときにどういう風に私たちが行動したらいいか?山形市環境部 鳥獣被害対策課樋口潤士 次長「野生鳥獣全般はやはり刺激をしない、興奮させないということが重要です」。クマやイノシシは、背中を向け走ると追いかける傾向があるため目を見ながらゆっくりと後ずさりをすること。逆にサルは目を合わせてしまうと敵だと認識するため、目を合わせずゆっくりと後ずさりすることが重要です。山形市環境部 鳥獣被害対策課 樋口潤士 次長「クマかどうかわからないけど不安だから通報するという風な事例もあるかなと思います。例え空振りであったとしても情報発信はするべきだと考えておりますので、不安があれば私どもに情報を寄せていただきたい」。クマに限らず様々な野生動物が市街地で目撃される中、正しい知識を持ち対処する必要があります。
(イノシシ捕獲へ住民の力結集:宮城)
宮城県加美町鹿原で後を絶たないイノシシ被害への対策として、住民ら20人が地元の竹を使って箱わなを作った。監修した地元猟友会員の小山達也さん(69)は「農作物へのイノシシ対策をわが事として考えよう」と住民らに呼びかける。自治組織の鹿原地区コミュニティ推進協議会が主催した。住民らは6月20日、地区地域づくりセンターに集まり、竹同士を針金でくくり付けて箱わなの壁を作った。
(ハイキングコース4キロ整備:静岡)
清水猟友会(金沢俊二郎会長)はこのほど、静岡市清水区の山原から柏尾峠に至る約4キロのハイキングコースの整備活動を行った。会員ら約40人が、5班に分かれて活動した。チェーンソーや鎌を使って、路上を覆う雑草を刈り取ったほか、つり橋の補修も行うなど、約4時間汗を流した。
(「クレー射撃ネクストアスリート 小池智也選手」とのスポンサーシップ契約を締結:愛知)
三機工業株式会社(社長:名古屋 和宏)は、当社社員でありクレー射撃競技で活躍する小池智也選手(JOCネクストアスリート)と、2026年4月1日付でスポンサーシップ契約を締結したことをお知らせします。本契約は、2032年ブリスベンオリンピックの代表を目指す小池選手が快適に競技できる環境を提供し、その挑戦を支援することを目的としています。なお、小池選手は現在、中国・杭州で開催中(2026年7月20日~29日)のISSFワールドカップ大会に、ナショナルチーム派遣選手として出場しています。
(腐らせた「ひとで」の悪臭でシカの食害対策:岐阜)
シカを農作物に近づけないようにするため、海で駆除された「ひとで」を腐らせ粉末状にした上で地面にまく取り組みが岐阜県大野町で試しに、行われています。この取り組みは大野町の里山を管理するNPO法人が、特産の柿などの農作物をシカの食害から守ろうと行っています。29日は、NPO法人のメンバーのほか、岐阜県や大野町の職員などあわせて10人が、「ひとで」から作った粉末を里山の入り口付近の地面にまきました。「ひとで」は愛知県常滑市の漁協が海で駆除したもので、譲り受けたNPO法人が腐らせるなどしたうえで、市販の肥料と混ぜて粉末状にしました。腐った「ひとで」の悪臭にシカを寄せ付けない効果のあることは、去年、確認できていて、ことしは粉末状にして地面にまいた場合の効果を確かめることにしています。里山を管理する団体の松久幸義理事長は「海のやっかい者の“ひとで”が山で活用できるのは理想的だと思う。今後は果樹園などにまいてシカが来ないようにしていきたい」と話しています。
(ツキノワグマが果樹園の梨200個を食い荒らす被害発生:鳥取)
鳥取市は29日、佐治町内の果樹園で、ナシがクマに食べられる被害があったとして、学校や地元集落に注意を呼び掛けています。佐治町では、今月24日からクマによる食害の報告が相次いでいて、市は警戒を強めています。鳥取市によりますと、被害があったのは佐治町内の果樹園で、29日午前、この果樹園で作業していた農家の人が、ナシおよそ200個が食べられているのとクマと思われるフンを発見し佐治町総合支所へ連絡しました。その後、県の鳥獣対策課クマ対策室による現地調査が行われ、ツキノワグマによる食害と確認されたため、市は町内の子どもたちが通う小中学校や地元集落へ注意喚起を行うとともに、果樹園近くに捕獲用の檻を設置したということです。佐治町では、24日からきょうまでに4件のクマによる食害が確認されていて、市の担当者によりますと、この時期としては例年に比べて多いということです。また、鳥取県によりますと、今年4月から今月24日までの県内のツキノワグマの出没件数は93件にのぼっているというとです。市は、クマが活発に活動する早朝や夕方の単独行動は避け、鈴やラジオなど音の出るものや適切なクマ撃退スプレーを携帯するなどの対策を取るよう呼び掛けています。
(住宅街にモモ食べるクマ潜伏か:富山)
富山市の住宅街や平野部で、クマの目撃や痕跡の発見が相次いでいます。富山市は、市街地近くの堀川・蜷川地域と婦中地域で確認されたクマについて「同一個体の可能性は低い」とみており、平野部に複数のクマが同時に潜んでいる恐れがあるとして周辺住民に強い警戒を呼びかけています。27日午前8時40分ごろ、富山市小杉の住宅の敷地内でクマのフンが見つかりました。現場は市街地にほど近い住宅街です。富山地方鉄道の朝菜町駅の近くで、成獣とみられるクマが住宅敷地に入っていく様子が車のドライブレコーダーに捉えられたほか、周辺でもフンが見つかっています。富山市や猟友会はクマの目撃や痕跡が確認された場所の周辺をパトロールしましたが、発見には至りませんでした。猟友会によりますと、発見されたフンが比較的新しいことから、まだ近くに潜んでいる可能性があるということです。一方、この場所から川を挟んで東におよそ8キロ離れた富山市婦中町でも、クマの出没が続いています。自宅の敷地にある家庭菜園にはクマのものと思われる足跡がくっきりと残されていました。富山市婦中町富川では、住宅の敷地を歩き用水路を飛び越える成獣のクマの姿を防犯カメラが捉えました。富山市婦中町では先週からけさにかけてほかの地域でもクマの目撃や痕跡に関する情報が相次いで寄せられています。富山市は堀川、蜷川地域で目撃されたクマと富山市婦中地域で目撃されているクマは同一個体の可能性は低いとみていて周辺住民に警戒を呼びかけています。
(貨物列車がクマと衝突、28日9本運休:北海道)
27日午後9時35分ごろ、JR函館線奈井江駅(空知管内奈井江町)―茶志内駅(美唄市)間で、JR貨物の貨物列車がヒグマと衝突した。けが人はいなかった。JR北海道によると、クマが車両下部に巻き込まれたため除去に時間がかかり、貨物列車は約3時間10分後に運転を再開。旭川発札幌行きの特急が運転を見合わせ、滝川駅では、乗客約40人をバス1台で代替輸送した。
(夏山シーズン中の登山客に注意喚起:鳥取)
鳥取県によりますと、クマが目撃されたのは大山山頂付近。6月18日午後3時ごろ、岡山市から訪れた2人組の登山客から大山ナショナルパークセンターに情報が寄せられました。目撃されたのはツキノワグマとみられますが、大山山頂付近でクマが目撃されるのは珍しいということです。鳥取県内では、2026年4月から6月末までにクマの目撃情報は65件報告され、2025年の同じ時期の約4倍に増えています。夏山シーズンを迎えている大山での目撃報告を受けて県は、山に入る際は鈴を身につけるなどクマ対策を十分取るよう登山客に呼びかけ、注意を促しています。
(イノシシ肉の出荷制限の解除:千葉)
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故に伴い、国からの指示により、平成25年1月から県内の処理加工施設から出荷されるイノシシ肉について、放射性物質の全頭検査を行ってきましたが、国と協議を重ねてきたところ、いすみ市、一宮町、睦沢町及び御宿町において捕獲されるイノシシの肉の出荷制限が解除されることとなりました。出荷制限が解除された市町で捕獲されたイノシシは、食肉処理業の許可を得ており、県が定める「出荷制限解除後の出荷・検査管理方針」を遵守する処理加工施設において、放射性物質の全頭検査を行うことなく、イノシシ肉として流通させることができます。
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(「運転席の頭の中心辺り貫く」猟銃の弾当ったか、現場周辺でサル追い上げ:青森)
7月23日、車を運転している時に猟銃の弾が当たった可能性がある女性が、当時の緊迫した状況を証言しました。車の運転席のヘッドレストに、弾が貫通したと見られる穴があいています。この車を運転していた、深浦町に住む60代の女性は23日、秋田県八峰町の国道101号を走っているときに、急にガラスが割れ、左耳に激痛を覚えたといいます。警察は、女性に猟銃の弾が当たった可能性があるとしています。※猟銃の弾が当たった可能性がある女性「もしかしたらという感じで。ちょうど頭の中心辺りを貫いているから、たまたま横に頭が向いたのかわからないけど、ちょうどずれてくれたから助かった」。八峰町によりますと、現場周辺では町の依頼で、地元の猟友会が2人1組になって、サルの追い上げをしていたということです。※猟銃の弾が当たった可能性がある女性「いきなりダンっていう音と、ガラスが割れているから、なんか大きな岩でも落ちてきた感じ。頭たたかれた感じ。ドンとなって。そうしているうちに耳も痛くなって。耳がずいぶん痛いなあと思って。バックミラーで見たらもう傷ついて、もう血が出ているから。これはやばいと思った」。女性は左耳を負傷しました。女性によりますと、警察は車内から弾を1発見つけていて、弾は車の後ろから前側へ飛んでいったと見ているということです。
(外国人男性がクマに頬かまれる:岩手)
27日、野田村でオーストラリア国籍と見られる20代の男性がクマに襲われけがをしました。命に別状はないということです。警察や消防によりますと、27日午前7時20分ごろ、野田村玉川の路上で、「外国人男性が頬から血を流している」と通行人から119番通報がありました。襲われた男性は、クマに頬や腕をかまれたり引っかかれたりしましたが、会話や歩行は可能で、命に別状はありません。男性は25歳のオーストラリア人と見られています。警察は、男性が現場を通った理由や当時の詳しい状況を調べています。村や猟友会は、付近にわなの設置を検討するなど警戒を強めています。
(クマに襲われ84歳男性けが:岩手)
7月24日朝早く、岩手県八幡平市の山林で84歳の男性がクマに襲われけがをしました。命に別条はないということです。24日午前6時半ごろ、八幡平市曲田の山林で近くに住む84歳の男性がクマに襲われました。男性はクマにあごや左の太ももを引っかかれたほか、左腕をかまれ、けがをしましたが、命に別条はないということです。警察によりますと、男性は山林に隣接した畑で1人で農作業をしていて、クマに襲われたあと自力で帰宅したということです。現場はJR花輪線の横間駅から北西に1.3kmの山林で、付近にはクマがたびたび出没していたことから、猟友会などが捕獲に向けてわなを設置していました。市内では7月16日にも70代の女性がクマに襲われけがをしていて、警察などが警戒を強めています。
(捕獲のクマ溺死させ駆除、県が注意“配慮必要”:岩手)
今月15日、岩手県雫石町の住宅でわなにかかり、その後駆除されたクマについて、町がクマを溺れさせて処分し、県から注意を受けていたことがわかりました。雫石町では今月7日以降、住宅などにクマが繰り返し入り込み食料品が荒らされるなどの被害が相次いでいましたが、今月15日の午後8時ごろ、住宅の敷地に設置されていたわなにクマ1頭がかかり、その後、駆除されました。県によりますと、町は、この処分にあたって、わなの構造上、銃での駆除が難しかったとして、クマを溺れさせて処分したということです。県は、野生鳥獣の保護や管理に向けてまとめた計画の中で、捕獲した動物はできるかぎり苦痛を与えない方法で死なせるよう、捕獲した人に指導するとしています。このため県は町に対して「配慮が必要だ」と口頭で注意したということです。NHKの取材に対して雫石町は後日、見解を明らかにするとしています。
(熊捕獲、麻酔銃で手引書:環境省)
環境省は24日、麻酔を活用した熊の捕獲体制強化に向け、自治体向けの手引書を公表した。緊急銃猟で麻酔銃を使う場合、麻酔銃の所持許可を受けた職員が同行していれば、許可のない職員でも所持・発砲できると解説している。
(麻酔によるクマの捕獲体制構築に関する参考資料:環境省)
環境省では、「麻酔によるクマの捕獲体制構築 ~人の日常生活圏における麻酔(麻酔銃、吹き矢)を用いたクマの捕獲体制の構築等に関する参考資料~」を作成し、公表しましたので、お知らせします。
(河川敷で熊捕獲、緊急猟銃で駆除:宮城)
仙台市は7月25日午前、宮城野区原町5丁目の梅田川河川敷に設置した箱わなで成獣のクマ1頭を捕獲し緊急銃猟で駆除しました。付近で頻繁に目撃されていたクマと同一個体の可能性があります。
(豚熱に感染した野生イノシシの確認:群馬)
群馬県が令和元年10月1日から実施している野生イノシシの豚熱検査において、7月23日の遺伝子検査で6頭の陽性が確認されました。これにより、県内における野生イノシシでの豚熱感染確認事例は503~508頭目となりました。
(野生イノシシの豚熱感染事例について:宮崎)
7月15日に宮崎市高岡町及び宮崎市清武町で発見された野生イノシシ2頭について、宮崎家畜保健衛生所の豚熱ウイルスPCR検査で野外株陽性が確認されました。
(マダニ媒介「SFTS」、県内でことし初感染確認:富山)
主にマダニにかまれることで感染し発熱や嘔吐などの症状が現れるSFTS「重症熱性血小板減少症候群」が、富山県内でことし初めて確認されました。県によりますと、感染したのは屋内飼育の4歳のイヌ1頭で、7月19日以降、食欲の低下などがあり病院を受診。発熱や白血球・血小板の減少が確認されたため、検査を受けたところ感染が判明したということです。過去には発症したイヌやネコから人に感染した事例も報告されていますが、今のところ、飼い主や動物病院の関係者に異常はないということです。県は、マダニに刺されないよう森林や草むらでは肌の露出を減らすなど対策を呼びかけています。
(クマとの境界守る緩衝帯整備の要望50件、対応追いつかず:秋田)
東北森林管理局(秋田市)は23日、クマなどの動物と人の生活圏との間に設ける「緩衝帯」の林を整備する様子を秋田県大仙市内の山林で報道陣に公開した。管理局は6月から、政府が進める「クマ被害対策パッケージ」の一つである緩衝帯の整備(下刈り、除伐)を進めており、東北各地で自治体の要望に応じて10月ごろまで作業を続ける。この日は午前から同市協和船岡の「からまつ山荘東兵衛温泉」付近で整備を実施。林業土木事業に携わる地元の企業などで構成する「秋田林業土木協会」の関係者ら約25人がボランティアで参加し、電動刈り払い機を手に杉林の間に生えた草を次々に刈り取った。管理局森林整備課の小倉茂課長によると、刈り払いの際にはハチやマダニに注意が必要で、殺虫スプレーの携行が効果的。機械を使う際には人同士が一定の間隔を取り、草に隠れた石などに当たらないために小ぶりに体を回すのが望ましいという。こうした緩衝帯の整備で視界が広がってクマを見つけやすくなり、クマが生活圏に近づかない効果が期待される。一方で、人員や予算は限られ、東北5県の各自治体から寄せられた50件余りの要望のうち、実施できているのは5分の1程度にとどまるという。小倉課長は「できるところから実施し、住宅や道路、公共施設などからクマを遠ざけ、(人身被害の)予防につなげていきたい」としている。
(進まぬ「ガバメントハンター」採用:秋田)
狩猟免許や専門知識を持ち、クマなどの鳥獣被害対策を専門に行う自治体職員「ガバメントハンター」。秋田県内で採用しているのは、25市町村のうち秋田市、鹿角市、東成瀬村の3自治体にとどまっている。秋田テレビが実施したアンケートでは、未採用の22市町村の約6割が「採用の意向はない」と回答。クマ被害が深刻化する中、有効な対策として期待される一方、人材確保や制度面など多くの課題が導入の壁となっている。秋田テレビは6月、県内25市町村を対象にガバメントハンターの採用状況についてアンケートを実施した。その結果、ハンターを自治体職員として採用しているのは秋田市、鹿角市、東成瀬村の3自治体だった。加えて、県も6月にハンター1人を採用している。一方で、「採用していない」と答えた22市町村のうち、約6割が「採用の意向はない」と回答した。また、5つの市と町は「採用の意向はある」としながらも、実際の採用には至っていないことが分かった。7月1日、東成瀬村はガバメントハンターとして浅見勇人さんを採用した。埼玉県出身の浅見さんは元地域おこし協力隊。4年前に村に移住し、その後狩猟免許を取得して地元の猟友会に所属した。猟の経験はまだないものの、地域の役に立ちたいという思いから応募を決意したという。浅見さんは「いま住んでいる場所に実際クマが出てきてしまった。イノシシも出ていて、うちも農作物がやられた。人と野生動物が近くなりすぎたのかなと感じている」と話す。村では2025年10月、男女4人がクマに襲われ、30代の男性が死亡する事故が発生した。また村によると、2026年度のクマやイノシシなど有害鳥獣の目撃件数は、前年同期の2倍以上に増加している(6月末時点)。村産業振興課の佐々木清志課長は「出没情報が増えたことに加え、去年の人身被害もあり、緊急に対策しなければならないと考え採用に至った」と説明する。東成瀬村では6月から募集を開始したが、当初は問い合わせすらなかった。住民の安全確保と緊急時の対応を考え、狩猟免許の保有を応募条件としたこともあり、人材探しは難航した。最終的に締め切り日に浅見さんから応募があり、採用に結び付いた。佐々木課長は「地理的なことも分かっている。対策を進めていくうえで助かる。猟友会の先輩方と一緒に経験を積んでもらいたい」と、浅見さんに期待を寄せる。浅見さんも「経験が浅いので、動物の痕跡など、すぐに判断できないこともある。先輩方の知識を早く習得して、自分に任せてもらえるガバメントハンターになりたい」と意欲を見せている。採用に前向きな自治体も、様々な課題を抱えている。アンケートでは、「クマの出没が少ない時期を含めた年間業務の在り方」「人材確保の難しさ」「ガンロッカーの設置」などが課題として挙げられた。ガンロッカーは猟銃を保管する設備で、警察への申請や法令に基づく基準を満たす必要がある。猟銃を自宅で保管している場合、庁舎から現場に向かう前に自宅へ取りに戻らなければならず、対応が遅れる可能性もある。そのため庁舎内での保管を検討する自治体もあるが、設備の整備や運用面のハードルは低くない。採用に意欲を示す大館市は、ガバメントハンターの役割をより広く捉えている。大館市の石田健佑市長は「撃てるハンターというより、撃てる人たちとのコミュニケーションを取り、関係性を構築することが重要」と話す。その上で、「他自治体のクマ対策を実証実験するなど、行政にしかできない知見を生かした活動ができるガバメントハンターの育成が必要だ」と強調する。大館市では2025年、市街地へのクマ出没が相次ぎ、捕獲頭数は381頭に上った。石田市長は、猟友会との調整役や若手会員が活動しやすい環境づくりも重要な役割になるとの認識を示している。こうした状況を受け、県は将来的に鳥獣管理の専門職員とハンターを、県北と県南に配置する構想を描く。県自然保護課の柏倉誠課長は「鳥獣管理の専門知識を持つ職員とハンターをセットで配置するイメージ」と説明する。県はそれぞれ6人程度の採用を目指しているが、採用時期は未定。まずは採用に伴う課題の整理や、市町村に対する国の交付金制度の案内など支援を強化する方針だ。また、専門資格や経験を持つ人材を最初から確保するのは難しく、「採用後に育成していく形になるのではないか」とみている。クマやイノシシによる被害が増える一方で、狩猟人材の不足や高齢化は進んでいる。ガバメントハンターは有力な対策の一つとして期待されるが、その役割や配置の在り方については自治体ごとに考え方が異なる。広域で対応するのか、市町村が独自に担うのか。県と市町村が連携しながら、持続可能な鳥獣被害対策の体制づくりが求められている。
(イノシシ侵入防止用電気柵機材が盗まれる被害:新潟)
上越市浦川原区谷に設置されていた、イノシシ侵入防止用の電気柵の機材が盗まれる被害が発生しました。上越市によりますと、23日(木)午前8時ごろ、農地の耕作者が設置した電気柵機材が無くなっていることに気づき、上越警察署 安塚交番に通報し、被害届を提出しました。盗まれたのは、電気柵に電流を流すための主電源装置などです。被害額はおよそ3万5000円です。市では、電気柵を設置している集落は機材類に異常がないか、今一度点検を行うとともに、異常があった場合には農業振興課、または総合事務所に連絡するよう注意を呼び掛けています。
(法改正で可能となった「緊急銃猟」へ、初の研修会で現場の対応学ぶ:山口)
クマなどの動物に対する「緊急銃猟」が可能となったことを受け射撃訓練などの人材育成研修がきょう(24日)県内ではじめて下関市で行われました。研修会はきょうとあすの2日間行われ県内全域の猟友会のメンバーや市町の職員など、あわせておよそ60人が参加します。去年9月に施行された「改正鳥獣保護管理法」では、クマやイノシシなどが人の生活圏に出没し、危害を及ぼす恐れがある場合、市町村の判断で発砲できる「緊急銃猟」が可能となりました。きょう、行われたのは市街地にクマが出没したという想定の訓練…ライフル銃や散弾銃を用いておよそ50メートル離れた場所にあるクマのイラストを射撃します。参加者たちは1人10発、発砲し、着弾した位置を確認していました。きょうはクマの捕獲方法などを学ぶ研修も開かれました。県によりますと、ことし県内でのクマやクマらしき動物の目撃件数はきのう時点で184件でこれまでに、県内で「緊急銃猟」を行なった事例はないということです。(県 自然保護課 牛島 豪 主幹)「(研修は)人材育成として速やかに取り組んでいるところ。緊急銃猟に取り組まれる時には事故のないように安全に対応していただければと思う」。県はことし9月上旬に市や町、それに警察などの関係者を対象に緊急銃猟の流れを確認する「机上訓練」も実施する予定ということです。
(猟友会が射撃技術の向上に向けて大会開催:静岡)
地域の安全を守ろうと猟友会が射撃技術の向上を目指す大会が静岡県富士宮市で開かれました。大会は県猟友会が毎年開いていて、25日は県内13の猟友会から約40人が参加しました。競技では狩猟で使用するライフル銃などを使用します。種目は座って的を撃つ「膝射ち」や立って撃つ「立ち射ち」などがあり、参加者は50メートルから100メートル先にある的に向け引き金を引いていました。全国でクマの被害が相次ぐ中、静岡県内でも目撃情報は去年の倍近いペースで増えていて猟友会は「地域の安全を守るためにも愛好者を増やせたら」と話していました。成績優秀者は9月に群馬県で開かれる1都8県の大会に出場します。
(経験の浅いハンターがエゾシカ解体を学ぶ講座:北海道)
エゾシカ肉の消費拡大につなげようと経験の浅いハンターが解体処理などを学ぶ講座が道東の中標津町で開かれました。中標津町にあるエゾシカの処理施設で開かれた講座には猟銃免許を取得して1年目のハンターなど6人が参加しました。この中ではエゾシカに気を取られてクマに襲われないよう注意することや、その場で解体する際はクマが食べてしまうおそれがあるため残さは持ち帰ることなど、猟での注意点を学びました。このあと捕獲されたばかりのエゾシカの解体実習が行われ、参加者は食肉処理施設でブロック肉の筋を取ったり一口大にカットしたりする精肉加工を体験し、さっそく試食して肉の柔らかさを実感していました。道内ではエゾシカの生息数が増えていて交通事故や農業被害などさまざまな影響が出ていて、道の根室振興局はエゾシカ肉の消費拡大やハンターのスキルアップを図ろうという取り組みを進めています。ことし猟銃免許を取得した根室市の30歳の男性は「力仕事も多く大変でしたが、エゾシカをさばく自信がついたのでチャレンジしたいです」と話していました。根室振興局環境生活課の米澤望係長は「講座をきっかけにシカを撃って食べるところまで狩猟に臨んでほしい」とと話していました。
(飛び出してきたシカと衝突、事故件数が過去最多更新で注意喚起:北海道)
エゾシカと車がぶつかる交通事故が多発していることを受け、北海道警釧路署は衝突の瞬間などを掲載した注意喚起の動画を製作した。道警の統計では、2025年に起きたシカが絡む交通事故は6705件に上り、過去最多を更新。うち釧路署管内(釧路市、釧路町、白糠町、鶴居村)は436件で、26年は1~6月に約140件が起きている。動画は約1分半で、道路脇から飛び出してきたシカと衝突し、運転手が叫び声を上げるドライブレコーダーの映像を紹介。その上で▽早朝・夕方の飛び出しが多い▽群れで行動するので1頭だけとは限らない――などの注意点を挙げた。同署の三原正東・交通1課長は「スピードダウンや、シカが出てくるかもしれないという気持ちで運転してほしい」と呼びかける。動画はユーチューブの「北海道警察公式チャンネル」から視聴できる。
(令和8年度シカ特別対策に係る捕獲計画の策定:徳島)
本県では、緊急捕獲活動支援事業(農林水産省)や指定管理鳥獣捕獲等事業(環境省)によりニホンジカの捕獲を進めているところですが、ニホンジカによる農作物被害は令和元年度以降拡大傾向にあります。このため、鳥獣被害防止総合対策交付金(シカ・クマ特別対策等事業)を活用し、ニホンジカの生息頭数が多く、生息密度が高い地域において、集中的な捕獲を実施し、個体数の減少させ、農林業被害の軽減を図ります。このたび、「令和8年度ニホンジカ捕獲計画」を策定しましたので、鳥獣被害防止総合対策交付金実施要領別記5第8の2に基づき公表します。
(クマ駆除の協定、連携を密にし対応力高めよ:福島)
クマの目撃や人的被害の増加を受けて、近隣自治体同士のクマ駆除の連携が進んでいる。須賀川、鏡石、天栄の3市町村は昨年11月、石川、浅川、古殿、玉川、平田の石川郡5町村が今月、それぞれ相互応援の協定を結んだ。いずれの協定も、市町村ごとに猟友会員らでつくる「鳥獣被害対策実施隊」の名簿を構成自治体間で共有することが柱となる。クマ出没時には対応できる隊員を調整して、自治体をまたいで駆除に当たる。応援による緊急銃猟の実施も想定している。人口減少が進む中、各市町村が単独でクマ駆除を行うことは、今後ますます難しくなることが予想される。構成自治体は連携をしっかりと機能させ、持続的に住民の安全が守られる仕組みとしなければならない。連携の背景にあるのは、隊員の人材不足と高齢化だ。隊員は、狩猟免許の所持者でつくる猟友会の推薦に基づいて市町村長が任命する。須賀川など3市町の隊員は計108人いるものの、このうち鏡石町は5人、天栄村は20人にとどまる。石川郡5町村の隊員は計79人で、猟銃の所持者がいない町もある。いずれも60、70歳代が中心となっている。隊員には、実際にクマ駆除に当たった経験のない人も多い。石川郡の5町村では過去10年に駆除の実績がないため、経験者は3人しかいない。協定の構成市町村には隊員同士の連携を密にし、経験者を中心に駆除のこつや注意点を共有していくことが求められる。いずれの協定も締結からこれまで、連携による駆除の実績はないが、それぞれの構成自治体の目撃情報は増加傾向にある。応援の隊員は、慣れない場所での活動となる。隊員は迅速な対応と自身の安全確保に向けて、普段から連携先の市町村の地理の把握などを進めておくことが重要だ。クマ駆除に当たる人材の不足は、協定を結んだ両地域だけの問題ではない。ほかの市町村でもこれらの連携を参考にするなどして、地域の実情に沿った駆除の枠組みを検討する必要がある。近年は狩猟をテーマにしたイベントや動画配信の影響で、30~50代の免許取得がわずかながら増えている。県は狩猟人口増加に向けて、猟銃の登録やわな購入、市町村が開く研修会の費用補助などを行っている。市町村はこうした免許所持者との接点を通じて、隊員となり得る人材の裾野を広げていくことが大切となる。
(ハンターデビューまでの手続きなど伝授:栃木)
クマやシカなどを捕獲するハンターを育成しようと、栃木県は25日、ハンターとしてデビューするための手続きを教える講習会を初めて開きました。宇都宮市にある県ライフル射撃場で行われた講習会は、ハンターデビューに興味がある人などを対象に県が初めて開催したもので、およそ20人が参加しました。(栃木県 自然環境課 野生生物・鳥獣対策班 丸山哲也班長)「鳥獣捕獲の担い手として、狩猟をやる方が増えるよう考えているが、手続きや制度が難しいので、そこを知っていただきたいと思い開催した」。県猟友会の小堀大助事務局長と、芳賀町で鉄砲製造・販売を行う「ガンルームシモン」の岩田友太社長が講師となり、狩猟を始める上で必要な資格や費用、猟銃のメンテナンス方法や安全管理といった、基本的な知識を参加者に伝授しました。県によりますと、2025年度の野生鳥獣による農作物被害金額は2億5600万円と、前の年度と比べて5%増えています。一方で狩猟者登録数は1970年代のおよそ1万8000人から、3000人弱に減っているということです。参加した人たちはハンターの実際の射撃訓練も見学し、猟銃の音の迫力に驚いていました。
(保護されたシカ、DNA分析どうやった?)
大阪市内に迷い込み、3月に保護されたニホンジカの「シカやん」。神戸女学院大などのチームによる調査で、奈良公園(奈良市)を中心とする地域のシカと遺伝子型が同じだったと判明した。調査に用いられたのが、フンなどのわずかな手がかりによるDNA分析だ。野生動物の行動範囲やその由来に迫ることができる。記者は5月中旬、同大の高木俊人・専任講師(分子生態学)らとともに、シカやんのDNAを採取するために大阪府能勢町の民間の宿泊施設「能勢温泉」を訪ねた。大阪市内で捕獲されたシカやんは、この施設で保護されることになり、名付けられた。敷地の一角に設けられた柵の中で1頭でくらす。近づいても怖がる様子はなく、草を食べたり、木陰で寝転んだりしていた。施設の許可を得て柵の中に入り、高木さんとシカやんのフンを探した。高木さんは「DNAはフンの周りに付いている腸の組織から採取します。乾燥していないことが大切」と話す。高木さんは、採取したフンを兵庫県西宮市の大学研究室に持ち帰り、分析を開始。まずは腸組織から細胞を取り出し、さらに遠心分離器で不純物を除去してDNAを抽出した。分析に用いるのは細胞核にあるDNAではなく、細胞内器官の「ミトコンドリア」が持つDNAだ。人を含む生物の祖先は約20億年前、エネルギーを作り出す細菌を取り込み、その細菌が現在のミトコンドリアになったと考えられている。ミトコンドリアは、母親から子に受け継がれるため、先祖から続く集団を特定することができる。高木さんらはこれまでの研究で、奈良、和歌山、三重、京都の4府県に生息する野生シカの遺伝子配列を解析した結果、18のタイプに分けられることを明らかにしている。三つの集団に大別され、シカやんのDNAは、奈良公園を中心に生息する地域の集団と一致。この集団は1000年以上にわたり、独自性を保ってきたという。シカやんは、捕獲される前の目撃証言や人慣れした様子から、「奈良のシカでは?」と指摘されていたが、科学的にも裏付けられたことになる。現在、同施設の利用者に限って柵の外側からシカやんを見学することができる。施設の西山竜也社長は「奈良で大切にされてきたシカを見守っていきたい」と話す。今回の調査は奈良のシカが行動範囲を広げていることを示す結果にもなった。シカは近年、全国的に生息数を増やしている。環境省によると、シカの分布域は1978年度から2018年度までの40年間で2.7倍に拡大。国土の約7割を占める。温暖化に伴い、冬でも餌の下草があることや林業の衰退、耕作放棄地の増加などが原因に挙げられている。奈良公園でも頭数が急増しており、観光客らの過剰な餌やりが一因とされる。増えすぎたシカが植物を食い荒らす食害は深刻で、農作物への被害のほか、生態系への悪影響も懸念される。野生動物のDNA調査は、シカだけでなく、国内生息数を増やしているアライグマやヌートリアなどの外来生物の生息範囲の特定にも利用されている。近年はまた、人への被害が相次いでいるクマ対策にもDNA分析が使われている。クマが出没した場所に残されたフンや体毛などを保管しておき、クマが捕獲された際、同一の個体かどうかをDNAで調べる方法が多くの自治体で採用されている。シカやクマなどの野生動物の行動範囲が人の生活圏に近づけば、マダニなどを介して感染症が広がるリスクも指摘されている。高木さんは「シカをはじめとする野生動物の分布や由来を把握し、対策を考えるためにDNA調査は欠かせない」としている。フンや体毛から直接DNAを採取する方法ではなく、川や海などの水といった環境中に存在する動物由来のDNAを分析し、周辺にすむ動物の生息範囲を推定する手法も導入されている。「環境DNA」と呼ばれ、体からはがれ落ちた皮膚や体毛、フンなどに含まれる微量なDNAを対象にする。川などの水をくみ取って分析する手法のため、フンなどを採取することが難しい希少な動物でも、捕獲することなく、効率的に調査することが可能だ。神戸大のチームは、特別天然記念物のオオサンショウウオの調査に活用しており、京都府の桂川や岡山県の高梁川、広島県の太田川など、西日本を中心とした河川の水からそれぞれの分布域を特定している。
(民家の軒下にいた衰弱クマ、水浴びできるまで回復:山形)
山形県内で保護された野生動物などを受け入れている河北町児童動物園で23日、ツキノワグマの一般公開が始まった。衰弱状態で発見され、保護されたが、今はおりの中で歩き回ったり水浴びしたりしている姿を見ることができる。町担当者は「生態を知る機会になれば」と話している。クマは推定6~7歳で体長約110センチの雌。2020年1月に山形県米沢市の民家の軒下で衰弱しているのが見つかり、同市の救護所に保護された。回復後に野生に放したが、救護所に戻って来てしまったことから、保護グマの飼育経験がある同園に県を通じて依頼があり、今年5月に受け入れた。二重扉のおりを新たに設置し、ブルーシートで一部を覆って環境に慣れさせていた。夜間は非公開。孫と訪れた河北町の宮地政春さん(72)は、自身もかつて、町児童動物園で保護されたクマを観察した経験を振り返り、「母グマとはぐれて弱って保護されたクマも頑張って生きているということを子どもたちに伝えられたら」と話していた。町では名前も募集しており、ホームページから応募する。
(カラス駆除でも被害続く:石川)
白山市が5、6月に行ったカラスの巡回捕獲で、2019年度以降では過去2番目に少ない248羽が駆除された。2年連続で300羽を下回ったが、市の担当者は「体感では個体数が減っているわけではない」とみる。農作物やふんによる被害は続いており、市は引き続き住民にごみ出しの注意を呼び掛けるなど啓発に力を入れている。カラスの捕獲は、県猟友会白山支部の狩猟免許保持者らで構成する市の有害鳥獣捕獲隊が行った。5、6月の毎週日曜日の早朝に、白山ろく、鶴来・松任・美川の2エリアに分けて1回当たり約40人体制で巡回した。捕獲は猟銃で行うため、市は今年から防災メールで銃声が聞こえることなどを住民に周知した。市によると、今年度のカラス捕獲数は昨年度の278羽から2年連続で減少。令和に入った2019年度の223羽に次いで2番目に少なかった。白山ろくエリアの捕獲数が少ない傾向がみられた。捕獲の全体数は最も多かった21年度(440羽)の5割ほどに減ったが、市森林対策課の担当者は「カラスの個体数は減っていない」とし、巡回当日の天候や群れの移動状況にも左右されると説明した。実際、水稲の踏み荒らしや農作物などの食害が後を絶たず、ふんに対する住民の苦情や通報も継続して寄せられているという。担当者は、捕獲によって少しでも個体数を減らす取り組みを続けることが欠かせないとした上で、「餌となる生ごみが荒らされないよう工夫したり、ごみそのものを減らしたりする必要がある。市民の意識が重要になる」と話した。
(シカ食害防止にJR東海協力:静岡)
リニア中央新幹線のトンネルが通る南アルプスの環境保全に向け、静岡市などによる「南アルプスネイチャーポジティブ(NP)実行委員会」が24日、初会合を市役所で開いた。
(カプセル玩具で森林保護、売り上げ外来種駆除に:栃木)
日光国立公園「那須平成の森」(那須町)に広がる豊かな自然を守ろうと、同町湯本の「那須高原ビジターセンター」でピンバッジを販売する取り組みが始まった。カプセル玩具販売機(ガチャガチャ)で販売し、売り上げを環境保護に充てることで、多種多様な動植物が生息する森を守ることが狙いだ。企画したのは、那須町地域おこし協力隊の加藤結花さん(38)。心を病んでいた時に旅行で訪れた同町の大自然に癒やされたのを機に、2024年に川崎市から同町へ移住した。環境省によると、平成の森はかつては那須御用邸用地として管理されていた。「国民が自然と触れ合える場に」との在位中の上皇さまの意向を受け、11年に開園した。約560ヘクタールの敷地内で国の天然記念物ヤマネや特別天然記念物カモシカなどの動物や、多様な種類の植物が共存している。その一方で、近年はシカが急増しており、樹皮を剥いで樹木が深刻なダメージを受けたり、外来種のイネ科ホウキヌカキビが定着し、駆除が必要になったりしているという。同省の担当者は「シカや外来種の影響で、生物多様性が脅かされる状況は重要な課題だ」と話す。加藤さんは昨年夏頃にそうした状況を知り、業務の一環で森を訪れた際、シカによる「樹皮剥ぎ」に遭った木を目にしたという。「自分を救ってくれた那須町の自然に恩返しをしたい」との思いから、豊かな自然を保全するために、寄付を募ることを決めた。ガチャガチャを選んだのは、開封時のワクワク感やランダム性があることで、より多くの人に関心を持ってもらうのが狙いだ。ガチャガチャはビジターセンター入り口近くに5月下旬に設置され、1回1000円で楽しめる。中には、平成の森で観察できるヤマネやフクロウなど全11種のピンバッジが入っている。設置期限は決まっていないという。ガチャガチャの売り上げは、環境省や栃木県、那須町でつくる「那須平成の森運営会」に全額寄付される。外来種駆除や環境調査の費用のほか、子どもたちの環境教育などに充てられるという。加藤さんは「平成の森を守り、次世代へと那須町の豊かな自然を引き継ぐためにも、ぜひガチャガチャを回してみてほしい」と話している。
(有害鳥獣のドローン追い払いをデモ実演:滋賀)
DJI(ディージェイアイ)正規販売代理店としてドローンビジネスの最前線を支える株式会社セキド(本社:東京都港区、代表取締役:大下貴之、以下「セキド」)は、株式会社プロクルー(本社:滋賀県長浜市、代表取締役:酒井正裕)が主催する「鳥獣害追い払いアタックドローン実演会」を、2026年8月18日(火)に滋賀県長浜市で開催することをお知らせします。農地や山林、集落周辺では、熊・サル・イノシシ・シカなどの有害鳥獣による農作物被害や生活圏への出没が近年さらに課題となっています。鳥獣の危険性が増している現代において、広範囲の巡回や夜間の捜索、山間部での追い払いには今までに以上の人員や労力が必要になっており、作業者の安全確保も欠かせない中、早急な対応が求められています。このような実状の中注目されているのが、有害鳥獣対策としてのドローン活用です。本実演会では、威嚇スピーカーや威嚇音、閃光装置などを搭載したアタックドローン(絶叫威嚇スピーカー搭載の鳥獣追払いドローン)による追い払い方法を実演します。赤外線カメラを活用した夜間の害獣発見・追跡方法なども行うため、鳥獣害対策にドローンを導入する際の運用イメージを確認できる内容です。
(“モンスター”は工事現場で鋭くにらみ効かせる:宮城)
山から里へクマが移動する経路とされているのが「河川敷」です。河川敷で作業する人たちのクマ被害を防ごうと、対処法を学ぶ講習会が宮城県大崎市で開かれました。県内の河川敷には、動物を光や音で威嚇する装置を導入してクマ対策が講じられている工事現場があります。講師:「クマは暗いところが大好き。藪になっているところは避けて歩くのがいい」。大崎市鹿島台で開かれた講習会には、北上川や鳴瀬川など河川敷の工事現場で働く作業員らおよそ100人が参加しました。野生鳥獣被害対策アドバイザーの小野寺レイラさんが、クマから身を守るために必要な対策などについて説明しました。小野寺レイラさん:「人の生活圏に近いところを藪がない状態にすることがクマの隠れ場所をなくすことにつながるので重要になる」。河川敷は、クマが山から里に移動する経路となっているケースが多くクマと遭遇するリスクが高いとされています。赤い目に毛皮に覆われた胴体。オオカミ型ロボット「モンスターウルフ」です。クマ対策として宮城県石巻市内の工事現場に設置されています。モンスターウルフは北海道の企業「ウルフ・カムイ」が開発しました。センサーで野生動物を感知すると、およそ50種類の威嚇音と光で動物を追い払います。太陽光発電、バッテリーで稼働し設置するだけで使えるのも特長です。こちらの現場には、6月下旬に工事を請け負う地元業者が設置しました。クマ対策として県内の工事現場にモンスターウルフが導入されたのは初めてということです。効果を示す映像では、クマがモンスターウルフと目が合ったのか立ち止まり、その後、逃げ出す様子が映っていました。工事業者によりますと、2026年5月に現場周辺でクマの目撃情報があったものの、モンスターウルフを設置してからクマの目撃はないということです。モンスターウルフは工事が完了する9月末まで設置されています。
(クマ対策市場に参入:福島)
クマの出没がやまない中、福島県内の企業によるクマ対策市場への参入が進んでいる。白河市の企業は、ハンターらの意見を取り入れてクマ専用の箱わなを開発した。一方、郡山市の企業は、クマ出没の恐れのある里山などの作業現場で装着して被害を抑える防護装備の販売を開始した。開発された箱わなは鉄製の円筒形で、全長196センチ、幅75センチ、高さ76センチ。重さは約100キロで、大人4人で持ち上げられ、軽トラックの荷台で運搬できる。捕らえたクマの様子は上部2カ所の「のぞき穴」と格子状の扉を通して確認し、麻酔銃で眠らせる。レーザー光を当てる溶接技術を用いて継ぎ目をなくし、強度と耐久性を増したという。金属加工などを手がける「東(あずま)工業」が、猟友会員らと関係の深い棚倉町の「鈴木銃砲火薬店」と約1年をかけ共同開発した。価格は既存の同型品より8万~10万円安い税別19万8000円。自治体への納入を想定し、1基を14日に白河市に寄贈した。東工業の岸治郎社長は「今後も猟友会員ら利用者の意見を聞いて改良を重ねていく」。鈴木銃砲火薬店の鈴木嘉人常務は「市中心部への出没を食い止め、安心・安全感に役立ちたい」と話した。
(イノシシの視力は「人間で言うと0.1くらい」?、遭遇した際の“身を守る手段”)
レゾバティール法律事務所の阪口采香弁護士がABEMA的ニュースショーに出演。その際、イノシシの視力や遭遇した際の対処法について語る場面があった。番組ではこの日、愛知県豊田市で男性がイノシシに襲われたニュースを取り上げた。被害にあった男性と助けに来た男性2人はカゴや台車で応戦し、かまれるなど4人がケガをした。阪口氏は「イノシシって目が悪いらしく、人間で言うと0.1くらいしかないらしい。私はコンタクトだが、外すとだいたいそのくらい。だから(視界が)ぼやけて、知っている人だと誰だか分かるけど、知らないと人間がいるくらいしか分からない視力。だから大きいものがあって、敵だと認識してぶわって突進してしまうということなのかなと思う」(阪口氏、以下同)「何もしていない状態で突進してくると怖いので、イノシシから身を守る数少ない手段として、大きい硬いものを間に挟むことが有効らしい。なので今回、台車で対応したというのは正解」。MCの千原ジュニアは「でもこの映像からしてそんなに田舎じゃない。これ怖いね…。イノシシとしてはそんなに大きいほうじゃないけど、これだけのパワーがあるという」「逆にこれ都会やからキャスター(台車)があったようなもんで、田舎で何にもないと思ったらもっと怖いね」とコメントした。
(もうクマは"人間の味"を忘れられない、「令和クマ」が民家に侵入するワケ:中山 茂大)
クマが民家に侵入する事件が相次いでいる。東京・奥多摩在住のノンフィクション作家・人喰い熊評論家の中山茂大さんは「民家にエサがあることを学習し、付近に居座っている可能性が高い。私の自宅にも、過去に2度クマが出たことがある」という――。今年もクマの目撃情報が相次いでいる。中でも岩手県雫石町の民家にクマが押し入った事件は衝撃的であった。なんとこの1週間で4度も、クマが屋内に侵入したというのである。報道によれば、7月5日には、<家の外に追い払ったクマが立ち上がって玄関の扉を開けて再び入ろうとしたので、男性は扉を必死に2分間にわたって閉めていた>といい、さらに8日深夜には、自宅1階の居間で横になっていたところ、<顔の近くに息がかかるのを感じて目を開けると、至近距離にクマがいた>というのである。家の中にエサがあることがわかっていて、何度もやってくるのだという(「読売新聞オンライン」7月11日・13日)。クマが1度、味を占めたものに執着することは、よく指摘されるところである。筆者は過去に北海道で発生した人喰い熊事件を数多く発掘したが、馬や鹿、人間を襲ったヒグマは、喰い残した死体を埋めたり、ササなどで隠蔽する。そして横取りを警戒して、現場近くに居座ることが多い。昨今のクマ出没の背景には、過疎化により人間が山から撤退することで、里山に残された柿や栗のような果樹をクマが荒らし、「人間の食べ物の味」を学習してしまったことが挙げられる。本件のクマも、里山から住宅地にまで降りてきて、人家にエサがあることを学習し、付近に居座ってしまった可能性がある。というのは、実は筆者が住む東京都奥多摩町の自宅にも、過去に2度もクマが出たことがあるのだ。1度目のクマ出没は、ちょうど「リオデジャネイロ五輪」の頃なので、2016年8月のことであった。午後8時頃、ウッドデッキの方から「ドスン」という、かなり大きな音がした。その頃はネコを飼っていたので、また暴れたのだろうと思いながら、一方で、そのわりには、やけに大きな音だったなと疑問を感じつつドアを開けた。ウッドデッキの梁はりの上に、なにやら黒い大きな物体がいた。そいつが筆者のほうをジロリと見た。体長は1メートルほどもあろうか。頭が混乱したまま3秒ほど眺めていたが、次の瞬間、ほとんど無意識にドアを閉めてカギをかけ、全開だった窓も施錠した。頭の中は真っ白である。意味もなく室内をウロウロする。映画などでよくあるシーンだが、まさか自分も同じことをするとは思わなかった。どうする。どうする……そうだ。誰かに報しらせないと。でも誰に? 役場? 消防?そこで筆者は、生まれて初めて110番というものをかけてみた。きっちり2コール目で、男性の冷静沈着な声が響いた。「警察です。事件ですか、事故ですか?」。……事件? 事故?思ってもみない質問に、しばし悩む。とりあえず刑事事件ではないか。強盗とか殺人ではないし。では事故なのか? しかしなにか起こったわけでもない……。「事故……ですかねえ」「事故ですね。事件ではないんですね?」。畳みかけるような質問に、さらに頭が混乱する。「と、とにかくクマが出たんですよ!」「クマはどこにいるんですか?」「わからないですよ」「わからないって、クマがいるんですよね?」「だから! 家の中にいるから、外の様子なんてわからないの!」「クマはどっちに逃げましたか?」「それもわからんっつーの!」「あ、場所はわかりました。30分ほどでそちらに向かいますから」。電話は一方的に切れた。どうやら通話を引き延ばして位置情報を解析していたらしい。それからまんじりともせずに警察の到来を待った。しかしやはり様子が気になる。ドアを細めに開けて外を窺うかがってみた。ウッドデッキはいつも通りで、照明もつけっぱなしである。しかしよく見ると、ものすごい数のスズメバチが飛び回っているではないか。そこでようやく理解できた。実はウッドデッキの天井に、キイロスズメバチが巣を作っていたのである。とはいっても高さ3メートル以上もあり、人を攻撃してくることもなかったのでホッタラカシにしていた(スズメバチは、女王バチ以外はすべて、ひと夏で死んでしまい、空っぽの巣だけが残る)。クマが狙ったのは、おそらくハチの子だったのだろう。バットを手に、おそるおそる外に出てみる。なんと、バレーボール大ほどに育っていた巣が叩き落とされ、粉々になっているではないか。その周囲を、怒りに燃えるスズメバチが100匹近くも、ブンブン飛び回っている。そりゃあそうだろうなあ。かわいそうに……と、そこで赤色灯が通過するのが見えた。しかし道路に出るには、スズメバチの大群の中をかいくぐっていかなければならない。姿勢を低くして、なるべく刺激しないように通過する。次の瞬間、左ふくらはぎに激痛が走った。激痛なんてものではない。シビレが全身を突き抜ける感じである。這うようにパトカーに辿り着くと、のんきそうな警官と、猟友会のオジサンが顔を出した。「通報された方ですか?」「そ、そうです……」「クマはどこへ行きました?」「わ、わかりません……」。そこでようやく苦痛にうめく筆者の顔に気づいたのか、「どうしたんですか?」「いやあの……スズメバチに刺されまして」。しかし警察にとってはスズメバチなどどうでもよいらしく、話題はすぐにクマの話に戻る。「実は他にも通報がありましてね。さすがに拳銃じゃ効きませんからねえ」。などと言いながら、懐中電灯をアチコチに向ける。「あの、これからどうしたら……」「家から出ないで大人しくしててください」「はあ」。再びスズメバチをかいくぐって自宅へ戻る。その日は激痛のため、早々に寝ることにした。翌朝……。多くのスズメバチは姿を消していて、2、3匹が名残惜しそうに飛び回っているだけであった。ふくらはぎはパンパンに腫れていたが、痛みはだいぶ引いていたので、蜂の巣の片付けを始めた。しかし動き始めると頭がフラフラしてきて、とても立っていられない。寝床に這い戻り、1時間ほど横になる。症状はひどくなる一方である。やばい。このままだと死んでしまうかも……。死ぬ思いで体を起こし、前後も覚束ない状態でなんとか病院に向かった。「アナフィラキシーガイドライン」(日本アレルギー学会)によれば、何らかのアレルギーを持っている人の割合は、およそ22人に1人(4.5%)で、このうちアナフィラキシーを発症する人は200人に1人(0.5%)、さらに死亡にまで至るケースは2000万人に1人(0.000005%)程度とのことである(死者数は毎年50人~70人。このうちハチの刺傷によるものは20人前後)。筆者の場合、幸い「致命的な人」ではなかったものの、「200人に1人」のレアケースに該当してしまったわけであった。数日後、隣の集落でツキノワグマが1頭捕殺されたが、それが同一のクマだったのかどうかは不明である。それにしても何も悪いことをしていない筆者が、なぜこんな目に遭わなければならないのか。2度目の出没は2020年、なぜかこの年も五輪(幻の東京オリンピック)の年であった。午後7時40分頃。やはり自宅離れで仕事をしていると、母屋のほうから、例えて言うなら大型家具がひっくり返るような、ものすごい音がした。驚いてドアを開けると、暗闇の中、ウッドデッキにぶら下げてあったBBQ用の鉄板がガタガタ揺れている。なにやら動物がいるようだ。またアナグマだろうか(その年の冬によく見かけた)。そう思って、「コラ!」。怒鳴ると、鉄板の揺れが止まった。「フーッ、フーッ」。闇の中に、黒いシルエットが浮かび上がった。4年前に見たやつよりデカイ……あわててドアを施錠した。あれは間違いなく、やばいヤツだ。こちらに気づいても逃げようともしない。ドア越しに様子を覗うかがうと、「フーッ、フーッ」と荒い鼻息が聞こえる。ドアの目の前まで来ているのだ。いよいよやばいぞこれは……。手近のバットを引き寄せて握りしめる(前のことがあったので備えておいた)。さらに外を覗うと、再び鉄板の油をなめ始めたようだ。ガタガタ音が聞こえる。こういうときに限ってスマホは母屋である。そこでパソコンに取りすがり、SNSで地元の友人にメッセージを送る(SNSでSOSとは、これいかに?)。すぐに返事が来て、代わりに警察に連絡してもらうことにして、家の中で待機する。ガタガタは鳴り止まない。なんとか追い払えないものか……。窓からそっと顔を出してみた。やはり暗闇でよく見えない。意を決して怒鳴ってみる。「コラ!」。ガタガタは鳴り止まない。「オイ!」。まだ止まない。「オイコラ!」。……止まった。「フーッ、フーッ」。鼻息とともに、そいつは姿を現した。真っ黒い巨体。体長は1.5メートルはありそうだ。顔はひと抱えもある。興奮して毛が逆立っている。距離は4メートルほどしかない。前を横切っていたのが、急に方向を変えて、こっちに向かってきた。うわわわわ……。慌てて窓を施錠して、カーテンを閉じる。やばい。窓ぶち破って入ってきたらどうしよう。バットを握りしめて息を殺す。しばらく待って、恐る恐るカーテンを開けてみる。クマの姿は見えなかった。なんとかしてスマホを取りに行きたいので、意を決して外に出てみた。この時が一番緊張した。電灯をつけると、ウッドデッキは散々だった。テーブルがぶっ倒され、モノが散乱してメチャクチャである。そこで理解した。この半年ほど、テーブルが囓られたり倒れたりしていることが何度もあった。ベランダのサッシに体をこすりつけたような泥の跡があったりもした。あれはすべて、コイツのせいだったのだと。その後、駐在さん3人がやって来て、翌日以降、猟友会さんが駆除に来てくれることになった。数日後に隣の集落で1頭捕獲されたと聞いたが、その後、拙宅には出なくなったので、コイツだったのかもしれない。冒頭のように、筆者は、数え切れないほど人喰い熊事件を見てきたが、人家にクマが侵入したケースというのは極めてレアである。有名なところでは、明治11年の札幌丘珠事件(4人死亡)、大正4年の苫前三毛別事件(7人死亡)、大正12年の沼田幌新事件(4人死亡)が凶暴な事例だが、他にもいくつか挙げてみよう。一八七五年十二月八日、虻田郡弁辺村(現・豊浦町)の山田孝次郎宅に、一頭の猛熊が侵入し、同家に寄留している関川善蔵氏を咬殺し、孝次郎氏の長女と、やはり同家に寄留している亘理慶蔵の母に傷を負わせた。この事件の発生を知った岡田伝次郎氏は、すぐさま山田宅にアイヌ猟師六人とともに救援に駆けつけ、この猛熊を銃殺した(『新版ヒグマ 北海道の自然』犬飼哲夫 門崎允昭)。川上郡剣淵零号線、柳町市太郎(二六)が本月七日、無残にも喰い殺された椿事は当時報道したところだが、今その恐るべき顛末を左に詳報すると、(中略)七日午後七時頃、前記柳町市太郎が独りで夕飯を食している時、突然、前記の大熊が草壁を破って侵入して市太郎に飛びかかったので、卒倒せんばかりに打ち驚き、声を限りに救いを呼びつつ付近の安井某の宅目がけて逃げ込もうと懸命に走って行ったが遂に捕らえられた。安井某は市太郎のけたたましい悲鳴に打ち驚いて硝子窓より眺めると、熊は市太郎の背部より猛然躍り掛かると、その両足をつかんで風車のごとくクルクルと廻しながら悠々草藪中に姿を隠したが、身の毛もよだつこの恐ろしい現場を目撃しながら農家の事とて手の下し様もなく、みすみす恐怖におののきつつ悲鳴の遠ざかり行くを聞くのみであったと。(中略)玉木猟師の弾丸が美事に命中して首尾よく捕獲することを得たが、一方市太郎の死体は被害現場から約五百間の箇所において、わずかに頭と手足とのみを喰い残し、一面に鮮血にまみれた凄惨なる有様で発見され、見る者をして真に率然として肌に粟を生ぜしめた(「北海タイムス」大正6年11月27日)。九月三十日夜七時頃、外知床字保多村より山中約十五町奥の炭焼き小屋へ突然、大熊五頭が現れ屋内を暴れ廻り、折柄同小屋内に起居していた佐々木某および山口某両君がかくと知り人と熊との間に大格闘が起こり、大胆にも佐々木は巨熊と組み打っていたが、ついに巨熊のため惨々なる目に会ってその場に打ちのめされ絶命した、一方山口は辛うじて深手を負いながらもようやく部落まで逃げのび村氏に逐一を物語ったが、なにぶん深手であるため生命は覚束ない(「樺太日日新聞」昭和5年10月2日)。数日前、倶知安町字岩尾別の農家付近に一頭の大熊現れ、岩内道路に面した農家の台所より屋内に入り、汁鍋と飯櫃をひっくり返してこれを喰らい悠々逃げ去ったが、当時家族の者は畑に行き、一名の少年が留守をしていたが、恐怖のあまり奥座敷へ駈け込み、頭から布団をかぶり息を殺してうかがっていると、熊はそのまま逃げ去ったと(「小樽新聞」大正5年10月23日)。筆者の実体験に戻れば、1度目のケースは比較的ノーマルで、クマは筆者を認めるとさっさと逃げ去った。しかし2度目のケースは危険である。この時のクマは、明らかに拙宅を「エサ場」と認識しており、筆者を認めると、エサを横取りされまいと排除行動、つまり攻撃に出た。体格からして十分に育ったオスの成獣で、人間を恐れない危険な個体であった。この場合は、筆者のように無理に追い払おうとはせず、身の安全を確保した上で警察に連絡するのがよいと思う。そして冒頭のケースにもあるように、再び出没する可能性が高いので、確実に駆除することが肝要だろう。それにしても物損ですんだのは幸いであった。もしもあの時、窓から侵入されていたら、怪我ではすまなかったに違いない。「人喰い熊評論家、クマに襲われ重傷」。などと報道されたら、天下の笑いものではないか。
(“令和最強の羆撃ち”の狩猟人生を追う:石飛伽能)
各界の著名人が気になる本を紹介する連載「読まずにはいられない」。今回はフリーライターの石飛伽能さんが『羆撃ちに人生を賭けた男』(藤本靖著)を取り上げる。AERA 2026年7月27日号より。表紙をめくって最初に目に飛び込んでくる口絵で、まずクマの大きさに驚かされる。クマはクマでも日本では北海道のみに生息する、国内最大の羆を仕留めた直後の狩人の写真。巨大な鼻面を正面に向けて倒れ伏す羆の真後ろ、ライフルを手に片膝立ちをする狩人の名は赤石正男。“令和最強の羆撃ち”と呼ばれる男の狩猟人生を追った一冊だ。幼い頃から東北海道の山や川を遊び場として育ち、20歳を迎えると同時に狩猟免許を取得、その年のうちに人生で初めてヒグマを仕留めた。ここから伝説が始まる。秋口にヒグマの食料となるコクワやドングリなどの生り具合をチェックし、何年もかけて冬眠場所を確定していく。足跡を発見し、数百メートル先の黒い塊を双眼鏡で辛抱強く観察し続ける。黒い塊がヒグマと確認するや否やライフルを手にして照準を合わせ、引き金を引き絞って一発で仕留める。赤石の狩猟の手際には無駄というものが一切ない。そして狩りの一部始終は異様な臨場感に満ちている。それもそのはず、著者自身も赤石と連れ立って猟に赴くハンターだからだ。表紙をめくって最初に目に飛び込んでくる口絵で、まずクマの大きさに驚かされる。クマはクマでも日本では北海道のみに生息する、国内最大の羆を仕留めた直後の狩人の写真。巨大な鼻面を正面に向けて倒れ伏す羆の真後ろ、ライフルを手に片膝立ちをする狩人の名は赤石正男。“令和最強の羆撃ち”と呼ばれる男の狩猟人生を追った一冊だ。幼い頃から東北海道の山や川を遊び場として育ち、20歳を迎えると同時に狩猟免許を取得、その年のうちに人生で初めてヒグマを仕留めた。ここから伝説が始まる。秋口にヒグマの食料となるコクワやドングリなどの生り具合をチェックし、何年もかけて冬眠場所を確定していく。足跡を発見し、数百メートル先の黒い塊を双眼鏡で辛抱強く観察し続ける。黒い塊がヒグマと確認するや否やライフルを手にして照準を合わせ、引き金を引き絞って一発で仕留める。赤石の狩猟の手際には無駄というものが一切ない。そして狩りの一部始終は異様な臨場感に満ちている。それもそのはず、著者自身も赤石と連れ立って猟に赴くハンターだからだ。そんなヒグマと命懸けの攻防を続ける赤石は言う。〈いま山さ行っても、羆なんかほとんどいねぇ。みんな麓だ〉。かつて道の施策で行われていた冬眠から目覚めたヒグマを駆除する“春グマ駆除”は、ほぼ機能していないという。それゆえ麓に下りてきたヒグマは〈人間も車も怖がらねぇ。人の場所を、堂々と歩いてやがる〉。ここ数年、本州でも増え続けているクマ被害。クマというより人間側の都合を憂う言葉に聞こえてならない。
(「冬眠」と「交雑繁殖」で寒冷地にも急激な温暖化にも対応済み)
日本全国で熊が出没し、多くの犠牲者が発生している。酷暑になれば熊もバテるかと思うのは大間違い。なかでも市街地に出没するクマ、いわゆる「アーバン熊(ベア)」が増えている──。7月23日夜には、宮城県仙台市・梅田川の河川敷に熊が出没。同地域周辺では最近熊の目撃が続いていることを受け、近くにある原町小学校で25日に開催予定だった夏祭りは中止となった。熊はいよいよ人々の生活圏に侵入し、命を脅かしている。人間が熊の脅威に立ち向かうには、熊の特異な生態を知っておく必要があるだろう。肉食大型動物として熊はどのように生き残ってきたのか。その生態について、別冊宝島編集部編『アーバン熊の脅威』から、一部抜粋・再構成して紹介する。1990年頃まで熊は人間を恐れ、人里には出ようとしなかった。熊による被害は山菜やキノコ狩り、登山などで熊のテリトリーに人間が踏み込んだ場合にかぎられていた。それがわずか25年、2015年頃には、まったく人間を恐れず、平然と人間の活動域へと進出する「アーバン熊」へと進化した。短期間での劇的な変化は、実は熊の持つ特異な生態によって生まれたものなのだ。まず動物行動学的に説明すれば、熊の生存戦略はきわめて異例なスタンスといっていい。「ライバルとなる大型肉食獣が存在しないような過酷な環境下にあえて進出し、巨体をなんとか維持することで生物の頂点に立つ」だからである。その典型的な例が氷河に生息するホッキョクグマであり、笹(タケ類)を主食にしたジャイアントパンダだろう。パンダが生息する中国四川省からチベット・パキスタンにはバンブーラインと呼ばれる巨大なタケ類の群生地が広がる。発芽したばかりのタケノコを除き、笹や竹は食用に適さない。 パンダは笹を消化できるよう無理やり“進化”して、このエリアの頂点に立った。ホッキョクグマはいわずもがな、であろう。日本に生息するツキノワグマもまた、過酷な山岳地帯に適応した種で3000メートル級の高山エリアで生息できる能力があり、ヒグマも永久凍土といった過酷な寒冷地帯に適応した種といえる(その一方で亜熱帯域にも対応できる)。こうした「過酷な環境に適応する」ために熊は他の大型哺乳類とはまったく違う進化を遂げてきた。それが「冬眠」と「交雑繁殖」である。熊が冬眠することは誰もが知っているだろう。だが、冬眠は基本的にリスやネズミ類といった小動物の持つ特性なのだ。小 動物は寒さに弱く溜め込む脂肪も少ない。それで冬眠する。逆に言えばツキノワグマは100キロ以上、ヒグマなど通常で300キロ、なかには1トンを超える個体までいる。分厚い脂肪と頑強な毛皮を持つ熊は、本来、冬眠する必要はないのだ。ここに熊独特の生態がある。冬眠を出産戦略に組み込んでいるのだ。秋の収穫期にたっぷりと脂肪を蓄え、冬眠中に嬰児の状態で出産(育てるのは2頭)。眠ったまま嬰児に授乳することで冬ごもりが終わる頃には足腰のしっかりした「小熊」となる。秋に脂肪分が足りない場合、子育てができない環境状況だと判断し、受精卵を子宮に着床させずに流産させる。これで過酷な環境を生き抜いてきたわけだ。生物としての熊の特異性は、現在8種類に分化したすべての種で交雑繁殖が可能という点にもある。交雑とはウマとロバの交雑で生まれる「ラバ」や近似種であるライオンとヒョウから生まれる 「レオポン」のように、生殖や出産は可能でも繁殖能力はなくなる。ところが熊は交雑しても繁殖能力を失わない。環境が激変した場合、その環境にいち早く適応した種と繁殖し、遺伝子を取り込んで変化した環境に適応していくのだ。2000年代以降、温暖化で餌となるアザラシが捕れなくなったホッキョクグマのメスは、逆に温暖化で餌が豊富となったグリズリー(ハイイログマ・ヒグマの亜種)と積極的に交尾をするようになった。2010年の段階で25%のホッキョクグマがヒグマとのハイブリッド種になったと報告されている。ハイブリッド種となった「黒いシロクマ」は肉食に特化してきたホッキョクグマでもグリズリー同様、雑食が可能になる。逆に千島列島に生息するヒグマには、数百頭レベルで「白いヒグマ」が生まれているという。アメリカン・ブラックベアー(アメリカクロクマ)にも「白いクロクマ」が生まれることで知られている。これはアルピノ(メラニン色素の失調)ではなく、元から白毛の遺伝子があるのだ。氷河期時代に対応すべくヒグマやクロクマのメスはホッキョクグマと交尾して遺伝子を取り込んできたのだといわれている。同様に本州のツキノワグマにもやはり数百頭レベルでヒグマ色である赤褐色の個体が誕生する。1万2000年前の氷河期時代、本州にもヒグマが生息しており、そこでヒグマの遺伝子を取り込んで寒冷化に対応してきたと推察されている。東南アジア域のツキノワグマには赤道直下に生息するマレーグマと交雑繁殖したグループが確認されており、急激な温暖化に対応する能力をすでに獲得しているようなのだ。このように過酷な環境に適応できる能力を持つ熊だが、裏返せば、そんな環境でなければ生き残れなかったということでもある。実際、地中海近辺に生息していた熊は古代ローマ帝国の剣闘士対戦用に狩り尽くされて絶滅した。人間やライバル肉食獣と生息域が重なって生息域が奪われれば、呆気ないほど簡単に激減していくのだ。その証拠に世界中の生息地帯では大半の種がレッドリスト入りした絶滅危惧種となっている。例外は生息数が激増している令和時代の日本ぐらいなのだ。積極的に人間を襲うようになった“アーバン熊”の”優秀な頭脳”の恐ろしさとは──。
(2000年初頭の大量駆除で人間を知った狡猾な“アーバン熊”が生き残り、母グマが子グマに“人間を襲う方法”を教え込んだ)
熊の出没事件や襲撃事件が日本全国で発生し、人びとの生活を脅かしている。かつては、山間部で熊と出くわし被害にあうケースも多かったが、昨今多くの熊害(ゆうがい)をもたらしているのは、人間の居住域で“エサ”を探す「アーバン熊」である。北海道函館市では7月20日、人参約1700本(300kg)が食い荒らされる被害が出た。周辺にはヒグマのものらしき足跡や糞があり、道警は熊による食害とみている。7月24日にも、岩手県八幡平市で農作業をしていた84歳の男性が熊に襲われ、怪我を負ったことが報じられた。酷暑でも相次ぐ熊被害。環境省は7月17日に「市街地クマ出没対策チーム」(通称「アーバンベア対策チーム」)を設置し、22日に初会合を開催したばかりだ。自治体と連携しながら、市民の生活圏への熊の出没を防止するとともに、出没時の対応強化を図るという。当然だが、熊の捕獲だけでは被害が止むことはない。ではそもそも、日本の熊が、その個体数を激増させ、人間を襲うようにまでなった“優秀な頭脳”とは──。市街地に降りてきたアーバン熊の“優秀な頭脳”について、別冊宝島編集部編『アーバン熊の脅威』から、一部抜粋・再構成して紹介する。“弱者”ゆえに、熊は特別な形質を獲得していく。きわめて優秀な頭脳、である。熊の賢さは自転車に乗るといった多彩な芸をこなしてサーカスの人気アニマルとなった点からもわかるだろう。また熊撃ちのマタギやアイヌの猟師の手口を学んで対処することでも知られる。これは生物学的に近いイヌの持つ頭脳を受け継いでいるからだといわれている。とはいえ肉食もする大型哺乳類として熊を見れば、狩りはヘタクソ。死体漁りか狐などの獲物を横取りする。ライバルの大型肉食獣との生存競争には負け続け、食べられるものは何でも食べて飢えをしのぐ、そんな弱者なのだ。過酷な環境でひっそりと生きるしかなく、そこで生き抜くためには頭脳を鍛え上げるしかなかったのだろう。その特性がイヌを上回る「賢さ」を手に入れる結果へと繋がる。それが「子育て教育」である。実は最も恐ろしい熊の生態とは、この「動物界一の教育ママ」ぶりなのだ。熊は出産すると短くて2年、通常は3年子育てを行う。その間、生息している過酷な環境で生き抜くための“知恵”を小熊に徹底的に叩き込んでいく。つまり猟師の手口を理解している母熊は、その対処法を小熊にもきちんと伝えるのだ。ここでアーバン熊に話を戻せば、人里近くを生息域にしたアーバン熊の母熊は「人間」という生物の生態を理解している可能性が高いことがわかる。どこの農地や住宅地が安全なのか、どこにどんな食べ物があるのか。なによりハンターと一般人を見分けて、襲っていい人間と逃げるべき人間を区別できるように、母熊の持つ「対人間の情報」を3年かけて教え込んだ個体が「アーバン熊」へと進化したのだ。もっと恐ろしい話をしよう。2004年と2009年、堅果類(ドングリ)の大不作によって熊の大量出没が発生する。環境省は激増した熊に対処すべく東北地方を中心に異例の処置としてハンターを大動員し、総計7000頭もの熊を捕殺・駆除した。ちなみに7000頭という数字はロシアに生息するツキノワグマが絶滅する数である。ところが翌2010年、この年にも熊が大量出没する。それまで本州全域で1万頭から1万5000頭と見込まれていた熊の生息数は間違いだったのだ。すでに3万頭近い生息数があり、大量駆除後も2万頭以上がまだ生きていたと判明する。つまり、うかつな個体が間引かれて、人間を“知った”狡猾な熊が生き残ったのだ。こうして人間をよく知り、また敵視した母熊から生まれて人間と戦う知恵を叩き込まれた個体が2013年頃から続々と登場する。これを専門家たちが「新世代クマ」と名づける。大量駆除は解決策にはならず、人間の手で生息域を奪う必要があったのだ。ともあれ人間が熊を殺すならば、熊が人間を殺してもいい、と熊は考える。どうすれば効率よく人を襲い、人のものを奪えるのか。母熊から教わった世代が人間の活動域へと進出してきた。熊は過酷な環境で生き抜くために独自の生存戦略で特異な進化を遂げてきた。その最大の果実が「ずば抜けて狡猾な頭脳」の獲得と小熊への長期教育だったのだ。日本は、そんな熊の独特の生態を理解せず対処法を誤った。その失敗が熊をアーバン熊という知恵ある凶暴な大型肉食獣へと進化させてしまったのである。
(保護か住民の安全か…強いられる判断)
河川敷に設置されたセンサーカメラに映っていたのは、木に登るクマの姿。仙台市内の住宅街をながれる川の周辺で、今月から出没情報が相次いでいました。25日、周辺でクマが一頭捕獲されました。今週は、東北以外でも出没が相次ぎました。奈良県・下北山村に住む男性は先月、自宅離れにあるトイレから出たところを約150cmのクマに襲われました。男性は、耳や頭・手に傷を負いました。村では、23日にクマが2頭捕獲されました。20日にもクマが一頭が捕獲されました。このクマは、9日にも一度捕獲されていて、11日たって再び現れたことになります。どうして同じクマが捕獲されることになったのでしょうか。実はこのクマ、「学習放獣」を実施したクマでした。「学習放獣」とはどのようなものなのか?20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「唐辛子スプレーをかけたりとか、要は嫌がらせを行って、クマに人間は怖い。あるいは集落は怖いと学習させて放獣するという被害対策」。学習放獣は、主に西日本で行われてきた対策で、紀伊半島のような個体数が多くない地域でクマの絶滅の回避と、ヒトへの被害軽減を両立するために行われるものです。20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「やはり若い個体ですね。ただ人里が怖くて、おどおどしながら出没していた状況ではおそらく効いていただろうと」。奈良県を含む紀伊半島地域に生息するツキノワグマは、環境省のレッドリストで絶滅のおそれのある地域個体群とされています。そうしたことから、奈良県ではこれまで、他の動物のわなにかかるなどしたクマは学習放獣を施して山に帰すことを基本としていました。ところが、去年10月、奈良県はクマの保護管理計画を改定。捕獲した地点によって、原則殺処分。もしくは、学習放獣を行った上で、再度捕獲した場合には殺処分とするとしました。保護重視から管理へ。なぜ変更になったのでしょうか。奈良県の検討委員会の座長でもある横山教授は。20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「この数年集落内に出没するという事例が徐々に増える傾向にあるということでしたので」。奈良県内でクマが目撃された件数の推移をみてみると、近年急増していることがわかります。20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「このまま増える方向にどんどん行ってしまうと危険ですよね、という議論の方が多かったと思います」。一方で、紀伊半島のクマの数は約460頭と推定されています。20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「完全に絶滅の危機が回避されたとは言いにくいですね」「判断が難しいものがずっと積み重なってきたというところです」。安心した生活を取り戻すために、私たちができることはあるのでしょうか。20年以上学習放獣に携わってきた 兵庫県立大学 横山真弓教授「ただ殺処分をして安心ということではなく、引き寄せている要因は何か。それをどうしたら取り除けるか。そういう議論をしていかないと同じ事が繰り返されてしまう」「やはりクマを引き寄せる要因をしっかりと取り除く。そういった努力が必要になって来ると思います」。
(春熊猟が苦戦、課題検証し捕獲強化を)
政府が熊対策の重点に位置付ける春期管理捕獲で、今年の捕獲数が、本紙調べで目標の300頭を大きく下回った。早期に現場の課題を検証し、今後に生かすべきだ。熊の出没件数や人身被害が過去最多となる中、捕獲を一層強化していく必要がある。春期管理捕獲は、冬眠明けの熊を狙い、熊の足跡をたどりやすい残雪期(2~5月)に行う。取り組む地域は限られていた。だが、熊被害の大きさから政府は、個体数をあらかじめ減らして被害抑制を狙う春期の捕獲を重視し「対策パッケージ」の一つに位置付けた。昨年の7道県150頭に対し、今年は11道県で300頭超の捕獲を目指した。本紙が対象県に聞き取った捕獲数(速報値含む)の合計は163頭。政府の目標を大幅に下回った。例年より雪が少なく、熊の足跡を見つけるのが困難だったとの声が相次いだ。草木の茂りが早く、見通しが悪くなったことも影響した。いずれも気象理由だ。狩猟のタイミングを設定する上で、積雪量の見通しが重要になる。だが、気象庁の3カ月予報などを活用していない自治体もあった。捕獲期間を柔軟に設定していれば、成果を上げていた可能性もある。気候変動で当初の想定とずれも生じやすく、慣例で判断するのは難しくなっている。あらゆるデータを駆使して捕獲を進めてほしい。熟練ハンターの不足を課題に挙げる県も多かった。現状では猟友会が捕獲の最前線を担うが、高齢化や本業との掛け持ちなどで十分な活動はできていない。東京農工大学大学院の小池伸介教授は「官民にかかわらず、熊専門の捕獲従事者を時間をかけて育てることが必要だ」と指摘する。現場の体制強化に向けた国の支援拡充を求めたい。成果を上げる自治体もある。山形県は全国最多の53頭を捕獲した。県南部の小国町では伝統的な狩猟技術が受け継がれ、捕獲を順調に進められたという。富山市も経験豊富なハンターが活躍し、少ない出猟回数で効率的に実施できたとする。国はこうした優良事例を集め、支援策とセットで横展開を進めてほしい。北海道は市町村に対し課題や成果などの調査を始めた。有識者の意見も取り入れて春期の捕獲を検証し、今後に反映させていくとする。道の担当者は「捕獲時期の前倒しも含め、より良い捕獲体制をつくりたい」と話す。本年度の熊の出没件数は5月末までで6333件、熊に襲われて死亡した人は6月までで6人となり、いずれも過去最多となっている。昨年大きな被害が出た秋も迫っている。国民の命を守るため早期に春期管理捕獲を検証し、今後の熊対策に生かすべきだ。
(クマ目撃相次ぎ夏祭り中止:宮城)
暗闇の中、木の幹にしがみつきながら、ゆっくりと登っていく1頭のクマ。器用に木に登り画面の外へと消えていきます。仙台市によりますと、23日午後8時すぎ、宮城野区の梅田川の河川敷で、クマ対策のために設置していた無人カメラに、体長およそ1メートルのクマ1頭が映りました。この川の周辺では、今月に入ってからクマの目撃が相次いでいます。市は無人カメラや箱わなを複数設置して警戒を続けていますが、捕獲には至っていません。相次ぐクマの目撃を受けて、25日に開催が予定されていた地区の夏祭りは中止されることが決まりました。来場者の安全を確保するためだとしています。
(県内でクマの物的被害相次ぐ:岩手)
26日、岩手県内でクマにより農作物やコメ袋などが荒らされる被害が相次ぎました。いずれも人が襲われてけがをする被害は確認されていません。26日午前7時ごろ、一関市厳美町の農業の70代女性の住宅敷地に、コメが散乱しているのが見つかりました。敷地内にある物置を確認したところ、保管していた精米したばかりのコメ袋がなくなっていました。住宅の北側にある山林へコメ袋が引きずられるようにコメが落ちていて、クマの足跡もありました。物置には鍵がかかっておらず、25日午後5時ごろにはコメ袋があったということです。警察はコメ袋を持ち去ったものとみて、付近に注意を呼びかけています。また、滝沢市木賊川では26日午前6時半ごろ、農業の40代男性の住宅敷地内に成獣とみられるクマ1頭(体長1メートル)がいるのを家族が発見し、警察に通報しました。警察が駆けつけた際、クマはすでに立ち去っていましたが、敷地内の畑に植えていたトウモロコシ10本が食べられ、養蜂用の巣箱1箱が倒れ、蜂蜜を食べた形跡がありました。警察が付近を警戒し、注意を呼び掛けています。
(クマの1年を記録:秋田)
秋田県の美郷町学友館で25日、カメラマン加藤明見さん(秋田市)による特別展「森に生きるツキノワグマ~一年の記録~」が始まった。ありのままのクマの姿を捉えた写真34点を展示。この日はオープニングセレモニーと加藤さんによるギャラリートークが行われた。特別展は9月6日まで。加藤さんは同町千屋出身。50年以上にわたり野生動物を撮影しており、2009年から秋田市の太平山を中心にクマの撮影を続けている。今回の展示では秋田市と美郷町で10年以降に撮影した写真を出品。山中でヤマグワの実を食べる様子や子グマを背に乗せて川を渡る母グマなど、季節ごとの姿を捉えた作品が並ぶ。
(一般的なニットより「10倍強い」、クマやイノシシ防護服開発:山形)
ニットの産地として知られる山形県山辺町のメーカーが、クマの襲撃から身を守る防護服を開発した。「太ももを狙ってくるイノシシの被害を防ぎたい」という地元猟友会の声に応え、ジャケットに加えて、パンツも作り、上下でそろえられるようにした。開発したのは同町の「鈴治(すずはる)」。主力の衣料品製造の一方で20年ほど前から手掛ける防犯・防護服用の高強度の生地を活用した。特殊素材の生地は、はさみやカッターなどの刃物で切れにくい特性から裁断が困難なため、衣料用の3倍の時間を要する特殊な編み方で成形する。同社の鈴木一夫会長によると、県工業技術センターの試験で引き裂きや摩擦に対する強さは、一般的なニットと比べ5~10倍強い結果が出たという。胴体部分は生地を重ねて厚さ4~5ミリにしたジャケットとベストのほか、頭部や首回りを覆う帽子やネックガード、パンツの計5種類。鈴木会長は「ジャケットは約900グラムと軽く、水を吸わず通気性も高いのでインナーとしても適している。被害の軽減につながれば」と話す。警戒にあたる自治体職員や猟友会メンバーの利用を想定し、同町や近隣の自治体にジャケットなどを寄贈すると、出没が増加しているイノシシ対策の要望があり、パンツも追加製造した。漆の採取作業に従事する人からの問い合わせもあるという。価格はジャケットで5万円前後、パンツで3万円前後。
(エゾシカ革ネクタイ発売:北海道)
駆除後に廃棄されるエゾシカの皮を活用しようと、アウトドアブランド「ROKUBO」(ロクボー)を展開する「フリーク」と、革製品のブランド「LEATHERECTION」(レザレクション)を運営する「ポロワッカ」(いずれも北見市)が連携し、「育てる大人レザーネクタイ」を25日正午から発売する。
(「ジビエちゃんぽん」開発へ:長崎)
農作物に深刻な被害をもたらすイノシシを食材として活用した、ご当地グルメの創作に長崎県平戸市の「平戸ご当地グルメ推進協議会」(南沢茂会長、会員5店舗)が取り組んでいる。2022年に「平戸ジビエ南蛮カレー」を開発したのに続き、現在は第2弾となる「ジビエちゃんぽん」の完成を目指している。イノシシの命を無駄にしないという理念の下、試食を重ね素材の味を最大限に引き出すための試行錯誤を続けている。市農業振興課によると、昨年のイノシシによる農作物被害は約1100万円で、約4千頭が駆除された。離農者の増加などで被害額は減少しているが、生息数は増加傾向で、市民の目撃情報も増えているという。一方、イノシシの食肉処理加工などを手がける農業法人GreenPeace(田平町)によると、加工後に残る骨は産業廃棄物として有料で処理されている。同協議会は「命を余さずに有効活用したい」との思いから、骨でだしを取るちゃんぽんに着目。24年から開発に着手した。25年9月、市内の飲食店であった「ジビエちゃんぽん」の3度目の試食会。湯気が立ち上る器で乳白色のスープと太麺が絡み、トッピングされたイノシシ肉と葉物野菜のツルムラサキの鮮やかな緑が食欲をそそる。平戸の名物としてアピールするため、地元で捕獲されたイノシシの骨をスープのだしに使うほか、麺の小麦、調味料の塩、具材は地元産を使うことを追求した。試食した会員ら約10人からは「スープにジビエ特有の臭みがない」「野菜など具材との相性が良い」との評価が聞かれた一方、「もう少しパンチの効いたスープが好み」「豚骨ベースのちゃんぽんとの違いがはっきり分からない」などのシビアな意見も出た。この日は、スープに入れるイノシシの脂の量を調整するなどして、再度試作することが決まった。同協議会はレシピの改良を重ね、早期完成を目指すがハードルは高い。平戸産小麦を原料にした麺は外国産小麦などを使った市販の麺より割高になる。完成後、多くの人に食べてもらうための販路の確保も課題。このため、コストを抑えて製麺を引き受けてくれる業者を探したり、麺とスープをセットにした土産品の販売も検討したりしているのが現状だ。それでも、同協議会の山口龍一郎事務局長は「平戸の食材といえば魚がメインとされるが、イノシシを新たな食文化として発信したい」と意気込む。南沢会長は「きちんと食肉加工されたイノシシは臭みがない。自然の餌だけを食べて育っているので、食の安全性も高い」と特長をアピールする。イノシシ被害が後を絶たない中、市農業振興課の職員は同協議会の取り組みについて、「資源としてのイノシシの利活用が広がれば、猟友会の活動活発化につながるのでは」と期待。「ちゃんぽん番長」として知られ、「県食のアンバサダー」を務める林田真明さん(57)は「害獣を地域の産品に変える取り組みは全県的に注目される。(同協議会には)トップランナーとして頑張ってもらいたい」とエールを送る。
(狩猟やジビエ役割学ぶ、料理も堪能:千葉)
君津市笹のジビエ専門店「猟師工房ドライブイン」で25日、上総地域の狩猟やジビエの役割などを学ぶワークショップが開かれた。約20人の参加者らはジビエ料理を味わいながら地域課題について理解を深めた。日大生物資源科学部(神奈川県藤沢市)で、地域資源を生かした上総地域の観光振興に取り組む「上総プロジェクト」の学生7人が企画した。学生や現役猟師らが食害や狩猟者の高齢化など地域課題やジビエの役割について説明。参加者らは、キョンのカレーや鹿のチョリソーなどジビエ料理も堪能した。四街道市の会社員副島陸さん(26)は「ジビエを食べたのは初めてだが、癖がなくておいしい。今年狩猟免許を取るつもりで、現場で活動する方の話を聞いて勉強になった」と話した。同大3年の三橋ながとさん(21)は「予想以上に関心を持ってもらえて、手応えを感じた。今後もより多くの人にジビエや地域の魅力を発信したい」と話した。
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(猟銃の弾、軽トラ貫通か:秋田)
23日午後0時20分ごろ、八峰町八森字乙の水の国道101号で、軽トラックを運転していた青森県深浦町の60代女性から「車を運転中、何かが飛んできて左耳を負傷した」と119番があった。能代署によると、猟銃の弾が女性と車の窓ガラスに当たったとみられる。女性は能代市内の病院に搬送され、左耳裂創の軽傷を負った。
(男性が田んぼの水路で作業中、クマに襲われけが:岩手)
19日夕方、岩手県遠野市で田んぼの水路で作業をしていた77歳の男性がクマに襲われけがをしました。周囲では、今朝もクマが目撃されています。男性がクマに襲われたのは、遠野市宮守町下鱒沢の水田が広がる地域です。警察によりますと、19日午後6時ごろ、近くに住む77歳の男性が田んぼの水路で泥をあげていて、親子連れとみられるクマ3頭と鉢合わせとなり、このうち成獣とみられるクマに襲われ、へその上を引っかかれました。(クマに襲われた男性)「クマがどんと来た時にスコップ持っていたから、頭を叩いたんですよ、クマの頭を。だから恐らく(傷が)少ないと思うんです」。男性は自分で車を運転して近くの遠野消防署宮守出張所に「クマに襲われた」と駆け込み、病院に搬送されました。軽傷です。現場近くでは20日朝6時過ぎにもクマの目撃があり、遠野市がわなの設置を検討しています。
(クマに襲われ男性負傷:栃木)
21日午後4時半ごろ、佐野市作原町の山林内で作業していた男性から「顔にけがをした人が助けを求めている」と119番があった。
(環境省アーバンベア対策チーム初会合)
市街地でのクマの出没対策などを検討するため環境省が立ち上げた「アーバンベア対策チーム」の初会合が22日開かれ、自治体で進められている対策の先進事例が関係者に共有されました。今年度に入り、東京 八王子市の住宅街の近くや宇都宮市の中心部など各地の市街地でクマの出没が相次いでいます。環境省は市街地でのクマ対策を強化するため、出先機関のクマ対策専門官も含めた20人で構成される「アーバンベア対策チーム」を立ち上げ、22日に初会合が開かれました。冒頭、石原環境大臣は「国民の安全安心な暮らしを取り戻すため、このチームの取り組みを通じて人の生活圏へのクマの出没対策をいっそう強化をしましょう」と呼びかけました。22日は福井県の担当者がオンラインで出席し、人の生活圏に出没したクマを市町村の判断で駆除する「緊急銃猟」を行う際には、専門業者を派遣し、小型のドローンと、体温を感知してクマを探すことができる赤外線センサー搭載のドローンを使い分けてクマを追跡していく対策を進めていくことなどが紹介されました。環境省は今後、各地で進められている対策についてヒアリングを重ねたうえで、ドローンやAIなどの技術活用の可能性を調べたり、市街地にクマが出没した際のモニタリングなどを強化したりすることにしています。
(パトカーでクマに「ハイプレス」、住民や観光客の危険防止へ初の試み:山形)
山形県警山形署は22日、クマの嫌がる音をパトカーから流し、山に追い返す「クマ“ハイプレス”作戦」を始めた。花笠まつりなど、夏のイベントが増える時期に、住民や観光客の危険防止を図る。山形県内初の試みという。サッカーで積極的にプレッシャーをかける「ハイプレス」にちなんで命名した。東京のアプリ制作会社が開発した実際の猟犬の鳴き声や銃声の音源を活用。クマの嫌がる約100~130ヘルツで、目撃場所周辺で流して追い払うという。サッカーで積極的にプレッシャーをかける「ハイプレス」にちなんで命名した。東京のアプリ制作会社が開発した実際の猟犬の鳴き声や銃声の音源を活用。クマの嫌がる約100~130ヘルツで、目撃場所周辺で流して追い払うという。同署の菅井幸子地域官は「これまでは人の声で広報していたが、音源によるさらなる効果が期待できる。クマに人の生活圏を知らせていく」と話した。
(クマ対策「護衛」急増、山林作業にハンター同行:北海道)
送電線の点検や測量調査などでヒグマが生息する山に入る作業員にハンターが付き添う「護衛」の需要が高まっている。クマによる人身被害を防ごうと、北海道内の猟友会には事業者からの依頼が増加。担い手確保が課題となる中、受け皿となる護衛専門の企業も誕生し、映画やドラマの撮影など出動を求められる現場は広がっている。
(クマ・イノシシの農作物被害が過去最大:青森)
青森県内で野生鳥獣による農作物の被害が急増しています。2025年度のクマとイノシシによる被害額は過去最大となりました。県によりますと、2025年度の野生鳥獣による農作物の被害額は、前の年度の2.4倍に当たる1億5347万円となりました。このうちクマによる被害額は前の年度の8.7倍となる5281万円で、現在の調査方法になってから過去最大に。また、イノシシによる被害額は前の年度の2.8倍となる3822万円で、こちらも過去最大となっています。【青森県農林水産部 相馬宏伊次長】「生産者の生産意欲が低下しないかと心配しています。県としても市町村と連携しながら、これから対策を強化して被害を軽減させていきたいと考えています」。2026年度も鳥獣による被害が出ていることから、県は2026年度、農協などが被害防止対策として機材を導入した場合、150万円を上限として費用の半額を補助しています。
(クマと人、生活圏のすみ分けへ:秋田)
秋田県内は異常と言えるクマの出没が続いています。全国でもこれまでにない場所でクマの出没や人身被害が確認されていて、国は2025年11月に「クマ被害対策パッケージ」を取りまとめました。パッケージには3つの段階があり、緊急的な対応は、警察によるライフル銃を使ったクマの駆除や警察・自衛隊OBなどへの駆除の協力要請が盛り込まれています。短期的な取り組みでは、狩猟免許を持つ自治体職員「ガバメントハンター」の人件費の支援や個体数の削減・管理の徹底。中期的には、統一的な手法による個体数の推定や人の生活圏とのすみ分けなどに取り組むとしています。「人の生活圏とのすみ分け」に向け、23日、秋田県大仙市で緩衝帯の整備が行われました。民間の力を借りてクマによる被害防止を目指します。東北森林管理局は、管内5つの県でクマと人の生活圏のすみ分けを図るため、6月から緩衝帯の整備を進めています。県内の市町村にクマの出没状況などを聞き取り、優先順位を付けながら作業を行っていますが、要望が多く手が回らないのが現状です。こうしたことから、林業や土木事業を手がける企業で組織する秋田林業土木協会が協力することになり、23日は19人の会員がボランティアで国有林の下草の刈り払いや木の伐採に当たりました。範囲は約1キロにわたる上、歩くのが困難なほど急な斜面でしたが、参加者は業務で身に付けた技術を生かし、スムーズに作業を進めていました。作業開始から30分ほどで見通しが良くなり、クマが出没してもすぐに存在に気付けるようになりました。秋田林業土木協会・佐藤輝寛 常務理事兼事務局長:「微力ではあるが、クマ被害対策に貢献できればという思いで参加した」。東北森林管理局森林整備課・小倉茂課長:「見通しが良くなったらクマが出てこないかというと、われわれには知見がないのが正直なところ。緩衝帯の整備でクマの出没回数が減るだとか、どういう傾向があるのかを見ていきたい」。東北森林管理局では、秋ごろまで緩衝帯の整備を進める考えです。
(ハンターデビュー支援事業:栃木)
県は、将来の鳥獣捕獲の担い手を確保・育成することを目的に、「ハンターデビュー支援事業」を開催します。狩猟に興味がある方、狩猟免許の取得を考えている方、銃猟デビューを目指している方などどなたでも参加できます。
(狩猟の魅力伝える:福島)
狩猟の魅力や情報を紹介する「ふくしま狩猟ワールド2026」は20日、福島県南相馬市で開かれ、参加者がハンターの世界に理解を深めた。県の主催、県猟友会の協力。県内外から狩猟に関心がある約60人が参加。狩猟や野生動物の皮を使った革製品制作に取り組むotoshibumi代表の細井航さんが講演した。東京都出身の細井さんは就職活動中に狩猟をライフワークにしたいと考え、鳥獣対策員を募集していた磐梯町に移住。2023年4月から3年間、地域おこし協力隊として勤務し、狩猟免許を取得した。現在は地元の猟友会に所属して活動している。細井さんは「わたしが狩猟を始めるまで」と題して講演し、狩猟に興味を持ったきっかけなどを説明。「自分の知識や技術など、全てを使って狩猟できた時にやりがいを感じる」と魅力を紹介し「日々、動物の命を奪う営みでもある。狩猟を何のためにやるか明確な自分の考えを持つことも大切」と語った。会場にはジビエ料理の試食ブースや模擬銃の展示、狩猟体験ブースも設けられた。県猟友会や県自然保護課の担当者は狩猟免許取得などに関する相談を受け付けた。イベントは8月23日に須賀川市でも開かれる。
(クマ捕獲用わなの研修会:岐阜)
県内でクマの目撃情報が相次いでいることを受け、県は市町村職員や猟友会員らを対象に、捕獲用わなの研修会を美濃市生櫛の県中濃総合庁舎で開いた。80人が集まり、岐阜大応用生物科学部野生動物管理学研究センターの森智基特任助教が講師を務めた。庁舎の駐車場に格子網の箱型のわなと、ドラム缶を加工したわなの2種類を設置。中の板を踏み、扉が勢いよく閉まる様子を実演した。森さんは「枝や石が挟まることなく、確実に扉が閉まることが大切。さびた部分にはスプレーをかけるなど設置後も定期的なメンテナンスが大事」と話した。
(クマ対策強化に向けたオープンミーティング:兵庫)
兵庫県内でクマの目撃情報が相次ぐ中、神戸市では、クマの生態や対策などを学ぶパネルディスカッションが開かれました。パネルディスカッションには鳥獣対策などに関わる神戸市の職員4人が登壇し、事前に応募した神戸市内外のおよそ60人が参加しました。神戸市内では6月11日に市内では初めて、北区道場町の山林で監視用センサーカメラにクマが写っているのが確認されました。また、7月18日にはそこから直線距離で400メートルほど離れた場所でも姿が確認されています。どちらもツキノワグマと見られています。パネルディスカッションでは、クマは記憶力が良くどこで何を食べたかを覚えているため一度エサを見つけた場所に何度も現れることなど、クマの生態や遭遇した際の対応方法などが紹介され、参加した人たちは被害を避けるため熱心に聞き入っていました。神戸市では秋ごろをめどに専門家を招いて同様の会を開きたいとしています。
(今年度に捕獲したクマ、21日までに192頭:秋田)
県は、今年度県内で捕獲したクマの頭数の速報値をホームページで公表しています。これまでに192頭が捕獲されています。これは、クマの捕獲頭数を可視化して、県民の安全確認に役立ててもらおうという目的で行われています。今年4月から7月21日までに市町村から報告があった捕獲頭数は、県全体で192頭です。市町村別では、鹿角市で35頭、大館市で12頭、北秋田市で17頭、上小阿仁村で5頭、能代市で6頭、藤里町で1頭、八峰町で7頭、三種町で6頭、秋田市で24頭、男鹿市で1頭、五城目町で5頭、由利本荘市で5頭、にかほ市で2頭、大仙市で11頭、仙北市で24頭、美郷町で9頭、横手市で10頭、湯沢市で9頭、東成瀬村で3頭です。月別では、4月に19頭、5月に38頭、6月に88頭、7月はきのうまでに47頭が捕獲されています。県内では、春から人の生活圏でのクマの目撃が相次いでいて、これまでに7人がクマによる被害を受けています。また、夏は山にあるクマの食べ物が少なくなることから、さらに市街地への出没が増えることが懸念されています。県内で捕獲されたクマは全て駆除されています。
(クマ猟解禁検討、出没範囲拡大で:東京)
東京都は16日、保護のために2008年に禁止したツキノワグマの狩猟解禁を検討していると明らかにした。都によると、埼玉・山梨との都県境付近の山林に多く生息し、頭数は増加傾向と推定されている。出没範囲の拡大を受けた対応で、今後審議会を開いて本年度中の計画策定を目指す。早ければ来年度から解禁する可能性がある。ツキノワグマは繁殖率が低く頭数が減ると回復が難しいとして狩猟を禁じているという。人の生活圏に現れた場合に実施する「緊急銃猟」以外に、山中などでの狩猟を可能にしたい考え。宮沢浩司環境局長は16日の都議会で「捕獲可能なハンターのスキルは、猟友会などの意見を踏まえ一定のルール化を図る」と述べた。
(緊急銃猟に対応するハンター、射撃の研修会で技術磨く:宮城)
人の生活圏に出たクマを市町村の判断で駆除する「緊急銃猟」の研修会が登米市で行われ、対応するハンターたちが実際に猟銃を撃つなどして技術を磨きました。今月18日、登米市の射撃場で行われた緊急銃猟を想定した研修会には、仙台市や塩釜市など8つの猟友会の支部に所属するおよそ50人が参加しました。研修の指導員から注意点の説明を受けたあと、実際に出動する「緊急銃猟隊員」などのハンターたちが猟銃を使っての射撃に臨みました。50メートル離れたところにクマが描かれた的がかかげられ、ハンターたちはそれを狙って真剣な表情で1発ずつ撃っていきました。また、この日は台など支えがない状況で猟銃を撃つように指示され、参加者はふだんとは異なる撃ち方に少しでも慣れようと射撃を重ねていました。ハンター歴40年ほどだという亘理町の78歳の男性は「立って撃つのは、衝撃の強さや引き金の引き方が全く違いました。クマ撃ちの経験はなく、いざという時のために練習をもっとしないといけない」と話していました。指導した宮城県猟友会塩釜支部の鈴木一郎支部長は「銃を持っていても、練習していないと現場でいきなり発砲するのは難しい。こうした機会に自分の銃の癖を知って万が一の対応につなげてほしい」と話していました。去年9月に始まった「緊急銃猟」は、宮城県内ではこれまでに▽仙台市で3件▽大崎市で1件のあわせて4件が実施され、このうち3件は猟銃による駆除でした。緊急銃猟に対応するのは各自治体が任命した猟友会に所属する「緊急銃猟隊員」で、鳥獣の捕獲経験があり、講習を受けたベテランのハンターたちです。ただ、緊急銃猟には課題があります。課題の1つ目は「クマ狩猟の経験不足」です。県猟友会によりますと、今回訓練に参加した33人の「緊急銃猟隊員」のうち、クマの狩猟経験があるのは数人で、多くは鳥やイノシシなどの狩猟を中心に行っているということです。一方で、沿岸部などクマの出没自体がこれまであまりなかったところでも目撃が増えていて、クマを撃てる人材を育てることが求められています。課題の2つ目が、「ハンターの高齢化」です。県猟友会によりますと、猟友会に所属する人は、ことし3月末の時点で、1853人と10年前から300人余り増えていますが、猟銃を扱える「第1種銃猟」の免許を持っている人は、1101人で60人減っているということです。その多くが高齢で、継続的な緊急銃猟の担い手の育成が必要となっています。今回の研修会には、33人の「緊急銃猟隊員」を含む20代から80代までのおよそ50人が参加しました。このうち、ハンターの経験が10年以上ある岩沼市の高橋要さん(53)は、ふだんはアライグマやハクビシンなど害獣対策の仕事を行いながら、「緊急銃猟隊員」として活動していますが、これまでクマを撃ったことはないということです。この日は、ベテランのハンターからアドバイスを受けながら、銃を向ける角度を変えるなど1発ごとに調整して20発ほど撃ち、的に描かれたクマに4発命中させていました。高橋さんは「ふだんは、どこかに銃を支えて撃つが、立って撃つと固定ができず、ブレてしまって難しかった。こうした機会があると各地域の人と情報交換ができて、とても参考になった。あと10年もしたら世代も代わるので先輩たちの技術を受け継げるよう頑張りたい」と話していました。
(市街地でのクマ駆除「緊急銃猟」訓練に密着:宮城)
県内でクマの目撃が相次ぐなか、市街地で銃を使った駆除を行う「緊急銃猟」を円滑に行うための訓練が22日、名取市で行われました。この訓練は名取市と岩沼市が合同で行ったもので市や警察それに猟友会などから合わせて60人が参加しました。訓練は警察や猟友会が追い払ったクマが公園に居座り動かくなったとの想定で行われました。参加者は銃弾が市民に危害を及ぼす恐れがないかなど緊急銃猟の条件を満たしているかや市民の退避範囲などを市に報告するまでの手順を確認しました。緊急銃猟はクマが人の生活圏に入り込んだ際、人への危害を防ぐために一定の条件のもと行われるもので名取市と岩沼市ではこれまで実施されていません。県内では今年度、6月末までにクマの目撃が去年の同じ時期を518件上回る806件に上っていてクマ出没注意報が出されています。
(クマの目撃が相次ぐ秋田市の住宅地、中学校の部活動でもクマ対策:秋田)
秋田市では23日も住宅地でのクマの目撃が相次いでいます。秋田市ではこの1週間で50件以上、目撃情報が寄せられている地域があり、警察や市が注意を呼びかけています。秋田臨港警察署などによりますと、23日午前6時30分ごろ、秋田市将軍野東の住宅地でイヌの散歩をしていた40代の男性が、体長約1メートルのクマ1頭を目撃しました。同じ時間帯、付近では住宅敷地内にある畑などでも相次いでクマが目撃されています。近くの中学校では屋外での部活動中、ラジオを流しているほか、クマスプレーを携帯するなどの対策を行っています。県のツキノワグマ等情報マップシステム、クマダスによりますと、将軍野や寺内、土崎、外旭川の半径約1.5キロの範囲では、この1週間で50件以上の目撃情報が寄せられています。秋田市は捕獲用のおり、箱わなを設置していて、警察とともに注意を呼びかけています。
(中心部にクマ、緊急銃猟「できない」:栃木)
約51万人が暮らす北関東最大の都市・宇都宮市の中心部に6月上旬、体長1メートルほど、体重100キロ弱あるオスのクマが出没し、3日間にわたって居座った。捕獲作戦の責任者として急きょ矢面に立ったのは、「本当にびっくりした」と振り返る佐藤栄一市長だ。住宅密集地のため、2025年9月に始まったばかりの「緊急銃猟」はしなかったが、実際に対応して見えてきた課題は何か。市長に聞いた。――想定外でしたか。東京に近いし、栃木県内で出ても宇都宮以外と思っていた。早め早めの対策をしようと、3月に緊急銃猟マニュアルを作り、図上訓練、実地訓練の日程も決まったところに出没があり、本当にびっくりした。――6月6日(土)から3日間どう動き、どんな判断を。まず土曜日に情報が入り、現場と本庁舎で対策を練ったが、なかなか実態がつかめない。(市役所の対策本部に)猟友会、警察、消防がそろったが、クマに翻弄(ほんろう)されたような始まりだった。
(なぜクマがいないのか?海峡と平野が隔てた生態系のフシギを徹底取材:新潟)
2026年も新潟県では、クマの出没が相次いでいます。6月には、南魚沼市の山道で50代の男性がクマに襲われてけがをしました。新潟県内では、今シーズン2例目のクマによる人身被害です。クマの目撃情報も相次いでおり、大量出没が問題となった前年(2025年)の同時期を上回る勢いです。ところが、新潟県の『にいがたクマ出没マップ』によると、豊かな自然が広がり緑豊かな環境であるにもかかわらず、クマの目撃情報が全くない2か所の“空白のエリア”がありました。それは、佐渡と弥彦山周辺の地域です。なぜこの2つのエリアにはクマがいないのか?徹底取材しました。取材班が最初に向かったのは、世界遺産『佐渡島の金山』がある“黄金の島” 佐渡。トキの生息地としても知られる、自然豊かなエリアです。佐渡市内のホームセンターに行ってみましたところ…。害虫やネズミ対策の商品はあるものの、確かにクマ対策グッズはありません。お店のスタッフにも確認しましたが、「扱っていない」ということでした。やはり佐渡に“クマはいない”のでしょうか?佐渡で森林などを研究している、新潟大学・佐渡自然共生科学センターの本間航介准教授に話を聞きました。【新潟大学 佐渡自然共生科学センター 本間航介 准教授】Q.佐渡にクマやイノシシはいる?「まったくない。一頭もいません」。さらに本間准教授によると、クマやイノシシのほか、サル・ニホンジカ・カモシカなど、大型の哺乳類も佐渡にはいないということです。ちなみに粟島にもクマ・サル・イノシシなどの野生動物はいないそうですが、佐渡はさらに特殊だといいます。【新潟大学 佐渡自然共生科学センター 本間航介 准教授】「国後・択捉・沖縄本島っていうのを除くと、佐渡は日本では一番大きい島。気候もさほど厳しくなく、本州との距離も比較的近い」「それでいて、大型哺乳類が“いない”というのが佐渡の一番大きな特徴」。なぜ大型の哺乳類がいないのか?その理由は、佐渡を囲む“海の深さ”にあると言います。【新潟大学 佐渡自然共生科学センター 本間航介 准教授】「島ができてから本州側と一度も接続していないので、大型の哺乳類が泳いでたどり着くことができなかった」。佐渡と本州を隔てている越佐海峡は水深200m以上と非常に深く、氷河期の海水面が低い時代も、本州と陸続きになることはなかったということです。大型動物がいない佐渡は、いまアウトドアスポットとして注目されています。【佐渡観光交流機構 佐藤達也 事務局長】「今年はトレッキングの問い合わせ、予約が多くて、昨年より。やはりそれも佐渡に大型動物がいないということで、佐渡の植生が守られているという影響はあると思う」。Q.どれくらい増えてる?「だいたい去年の倍くらい」。大型の哺乳類に食べ荒らされることなく自然が残る佐渡には、本州では失われかけている貴重なブナ林などが残されているのです。【新潟大学 佐渡自然共生科学センター 本間航介 准教授】「本州では少なくなったカタクリ・ショウジョウバカマ・ユキワリソウ・ニリンソウとか、一面足の踏み場もないくらい咲き誇る場所でもあって、すごく質のいい森林環境が整ってる」。そして、新潟県内でもう一つのクマ出没マップ“空白地帯”は、弥彦山・角田山の周辺です。クマの生態に詳しい新潟大学の箕口秀夫名誉教授は、このエリアに「イノシシはいるが、クマはいない」と話します。【新潟大学 箕口秀夫 名誉教授】「おそらくクマはいないんだろう、ということになっています」。このエリアにクマがいないことについて箕口名誉教授は、2つの要因を推測します。(1)越後平野が広がっていて、クマが生息する東側の山からの移動は難しい(2)森林地帯をたどった場合、“奥山” から離れている。【新潟大学 箕口秀夫 名誉教授】「例えば新津丘陵では、もうその先端地域にまでクマが達しているわけだが、弥彦山・角田エリアの手前部分にはまだ空白地帯がある」「おそらく今後まだクマの分布域が広がる可能性は当然高いが、この空白地帯から弥彦や角田に到達するにはまだ時間がかかっている」。仮に今後、弥彦山や角田山周辺にクマが住みついてしまった場合には、海岸林を通って新潟市の中心部などにもクマが出没してしまう懸念もあるということです。新潟県内では、ここ20年で急激に広がったというクマの分布。【新潟大学 箕口秀夫 名誉教授】「人とクマの間でずっと昔から陣取り合戦をやってきていた。クマをはじめとする動物たちが、どんどんどんどん陣地を“取り返す”ような状況になってきている」。これ以上の被害を防ぐためには、クマを里山に寄せ付けない対策を徹底すること。そして、本来彼らが暮らすべき“奥山”の環境を整え直すという根本的な取り組みが、同時に求められています。
(鹿の食害が深刻化、園芸店や公園の花壇も荒らされ「エサ植えてるようなもの」:京都)
クマの出没など全国的に獣害に関心が集まる中、京都府城陽市内でも近年、シカによる食害が深刻化している。市南部の府立木津川運動公園(富野)では花壇の草花が食い荒らされ、人や車の往来の多い駅周辺でも影響が出ている。住民の生活圏で目立ってきたシカ害の今を追った。毎春、同公園ではパンジーやビオラなど色鮮やかな花が園内を彩り、来場者を楽しませてきた。だが、近年は様子が違う。「苗がすべてシカにやられてしまう。えさを植えているようなもの」。花を世話してきた70代男性が嘆く。今は緑のネットに覆われ、わずかばかりの花が寂しげに咲くだけだ。男性によれば、暗くなるとシカが低い柵を越えて現れ、冬場に植えた苗や柔らかい新芽を食べるという。ネットは苦肉の策だが、来場者の評判はよくない。費用もかかり、水やりも手間となる。モモなどの果樹も脚で枝を折られ、栽培できない状態が続いている。ボランティアの60代女性は「花が咲かないと、人手が集まらない」とこぼす。公園に彩りを添えてきたボランティアの確保、やりがいの維持に苦心する。JR奈良線長池駅から東へ1キロ弱の園芸店も被害を訴える。谷園芸(長池)は、ハウスなどで花苗や野菜苗を育てて出荷するが、土はシカに踏み荒らされ、芽や苗を食べられた形跡が残る。谷則男社長(63)は「音の鳴るセンサーをつけても一時はいいけど、慣れるので効果がない。以前は冬場だけだったが、年々食べに来る期間が長くなっている」と明かす。市が府猟友会宇治支部(城陽市)に委託し、おりを設置したが、被害が収まる気配はない。市農政課によると、シカを減らすための有害捕獲は、2021年度から20~40頭台を推移する。昨年は53頭で減少の兆しはない。市の委託を受ける猟友会は、5月24日~6月14日に住宅や梅林近くの丘陵地で33頭を駆除した。秋も捕獲するため、前年度数を上回るのは確実という。猟友会宇治支部副会長の中村均さん(55)は駆除中、山中に逃げ込むシカの群れを見て仰天した。「何十頭もいて、少し捕獲しても追いつかない。出没エリアも広がり、住民から駆除依頼も増えている」と頭をかかえる。山間地に近い東部の町中でもこの数年、出没が増え、住宅地の道路を複数のシカが横切る姿も見られている。森林開発により食べ物を求めるシカが移動したともいわれるが、原因はわかっていない。近隣の宇治市でも昨年度、田んぼや畑など28アールで食害が報告されている。木津川市では住宅地近くで車との衝突事故があり、市農政課によると昨年度137頭を有害捕獲した。シカ害には、これといった対策は見当たらない。深刻な農業被害として対策をとる府北部に対し、山城地域では被害が一般的に認知されていない。城陽市農政課の担当者は「被害は確実に増えている。実情を広く知ってもらい、しっかりと対策を考えないといけない」と話した。
(野生動物撃退へAI活用:福井)
全国でクマの出没が相次ぎ、人身被害も深刻化している中、福井県敦賀市でデータセンターを運営するゼロフィールド(本社東京)が、人工知能(AI)を活用した野生動物撃退システム「モリフクロウ」を開発した。農作物への被害が問題となっているイノシシやニホンジカ対策にも活用でき、同社の担当者は「人の手だけでは対応しきれない状況にAI技術を役立て、課題解決に貢献したい」としている。同社はAI・ビッグデータ関連システム開発や、多用途高性能パソコン販売・運用事業などを行っており、2021年から敦賀市内でデータセンターを運営している。全国で問題となっている野生動物による人身被害や農作物被害に対応しようと昨年6月、AIを活用した撃退システムの開発に着手した。システムは野生動物を追い払いたい現場のカメラ映像をAIが分析。映り込んだ動く物体が、野生動物など学習させた撃退対象と判断した場合に、音を鳴らしたり光を照射したりするといった侵入抑止対応を行う。撃退対象外と学習させた人や犬、猫などが映り込んだ場合は実行されない。学習能力の高い野生動物の「順化(慣れ)」を防ぐため、音や光の抑止対応はランダムに行う。野生動物行動研究が専門の野田龍秋田県立大准教授が監修した。実証実験は昨年12月から敦賀市内の山中で行っており、2月からは同市沿岸部の果樹園でも効果を確認。ニホンジカやイノシシ、アナグマを撃退することに成功した。環境省によると25年度の全国のクマ出没件数は約5万件で、過去最多だった23年度の2倍を超えている。福井県内も950件と直近5年間で最多となった。同社の担当者は「設置した電気柵が破壊されるなど物理的な対策では防ぎきれない状況。見回りをする人手が足りないといった課題もある」と指摘。開発したシステムにより「野生動物の被害に悩まされている農家や地域住民、企業の方々を少しでも助けたい」と話している。AIに監視対象を「人」と学習させることで屋外設備や工事現場などでの盗難防止に活用することもできる。問い合わせは同社ホームページ(「ゼロフィールド」で検索)から。
(AIでクマを識別しスマホに即通知:東京)
カシムラは、AIが人や車両、動物などを識別・通知する「AIクラウドサービス」の提供を開始した。同サービスは、スマートカメラ各種と連携し見守り用途のほか、クマなどの出没検知にも活用が可能となっている。AIクラウドサービスは、カメラの映像をWi-Fiネットワーク経由でクラウドサーバーに自動保存し、AIで識別・通知するシステム。動体検知時に米国のAWS(アマゾンウェブサービス)に動画/画像が保存され、ChatGPTやGemini、AmazonNOVAのAIを活用し識別通知される。AIは人、ペット、クマ、車両、火など、様々な対象物を識別。任意の対象物を最大3つまで設定可能で、録画データはクラウドサーバー上に過去7日間保存される。昨今、全国でクマの出没が相次いでおり、地域住民の安全確保や、現場へ確認に向かう職員の負担が問題となっている。AIクラウドサービスをクマ対策に応用することで、出没状況や罠の確認を、離れた場所からスマホで安全に行なえる。ちなみに、クマだけでなく、農作物を荒らすその他の害獣対策や安全管理にも応用できる。
(シカ対策のために、クラウドファンディング支援を募集:静岡)
静岡県が三伏峠(さんぷくとうげ)のシカ対策のため、クラウドファンディング支援を募集する。塩見岳(しおみだけ)の南西に位置する三伏峠は、1980年代まで多様な花が咲くお花畑が広がっていたが、ニホンジカの食害によって花が消え芝生状の草原になった。2007年には防鹿柵が設置され、西側はほぼ同じ植生が再生されたが、東側は柵が損傷してシカの侵入を許し、復活の兆しがあったお花畑の大部分が失われた。三伏峠のお花畑を復活させるため、静岡県はふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディングで支援を募っている。募集期間は6月12日~11月16日で、目標金額は300万円。寄付金は①破損した防鹿柵の撤去、②新たな柵の搬入・設置、③作業に携わるボランティアの活動費に充てられる。寄付額は税控除の対象になり、また寄付者は経過報告書に名前が載り、営業期間中の三伏峠小屋に掲示される。本プロジェクトはYAMAPと連携し、登山者へ広くPRを行なう。南アルプス高山植物保護ネットワークとして高山植物の保護活動に取り組んできた、農林環境専門職大学の鵜飼一博(うがいかずひろ)准教授によると、高山植物は根に栄養をためる多年草が多く、葉を広げる前にシカに食べられてしまうため、根が弱って花を咲かせられなくなってしまうという。防鹿柵は長い期間シカをシャットアウトすることで、高山植物に充分な栄養を蓄えさせる。南アルプス各地でお花畑を復活させてきた実績のある手法だ。しかし、課題も残されている。現在、防鹿柵で植生の保護が実施できているのは、資材の搬入や手入れが可能な山小屋の近くに限られている。シカ被害を抑えるためには、登山者の普段の心がけも大切。鵜飼氏は「野生動物を誘引しないために、山に食べ物やゴミを残さないよう注意してほしい」と話す。「ピークハント、景色を見るだけでなく、今現在、山で何が起こっているのか、道中や足元にも目を向けてほしい」。
(鹿の革で作るキーホルダー:長野)
松塩筑猟友会は7月25日午前10時半~午後4時、松本市神林の信州スカイパーク東管理棟2階ホールで「鹿の革のキーホルダー作り」を開催する。「未来につながるこどもワークショップ」(主催・市民タイムス)に出展しての開催で、松塩筑猟友会会員が講師を務める。所要時間は15~30分。参加無料で予約不要。「鹿の角を使ったアイテム販売や作成、熊の毛皮展示なども行います。いずれも予約不要ですので、お気軽にお立ち寄りください。このワークショップを通して、お子さんたちに山のことに興味を持っていただけたら幸いです」としている。
(高速道路は「クマ」、国道は「イノシシ」:新潟)
19日、新潟県妙高市で動物と車の衝突が相次ぎました。ケガ人はいませんでした。19日午後6時ごろ、妙高市の上信越道下りの走行車線を走っていた軽乗用車が、高速道路上にいた体長50cmほどの子グマと衝突しました。車の右前部分が傷つきましたがケガ人はいませんでした。子グマは西方向に立ち去ったということです。上信越道は事故処理のため、一時50km/hの速度規制が行われましたが、現在は解除されています。また、19日午後8時半ごろ、妙高市二俣の国道18号を長野方面から上越方面に走っていた軽乗用車が道路上にいたイノシシと衝突しました。フロントバンパーがへこみましたがケガ人はいませんでした。ぶつかったイノシシはその後、現場からいなくなったということです。警察は現場近くに住宅があることから、住民に注意を呼びかけています。
(JR石北線でシカ衝突:北海道)
19日午前6時50分ごろ、JR石北線生田原(遠軽町)―西留辺蘂(北見市)間で遠軽発網走行きの普通列車(3両編成)がシカと衝突した。乗客乗員にけがはなかった。
(地元産シカ肉、給食で提供:北海道)
苫小牧市が捕獲したエゾシカ肉を使ったメニューが、市内の小中学校の給食で提供された。「エゾシカ肉としめじのボロネーゼ」として用意され、児童生徒は地元の味を堪能した。
(山の日限定ジビエセットを数量限定で発売:神奈川)
ジャパン・マルチハンターズ株式会社(本社:神奈川県小田原市)は、毎年8月11日「山の日」を”ジビエを食べる日”と定める取り組みの一環として、この日にしか味わえない希少部位を詰め込んだ「山の日限定ジビエセット」を、2026年7月20日(月)より数量限定で発売します。
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(有害鳥獣の捕獲活動中のハンターがクマに襲われ重傷:北海道)
きのう(2026年7月17日)、十勝の更別村で、40代の男性ハンターがクマに襲われ、重傷を負う事故がありました。男性を襲ったクマは、けさ(18日)、現場付近で死んでいるのが見つかりました。更別村によりますと、きのう(17日)午後6時45分ごろ、村内で有害鳥獣の捕獲活動をしていた 40代の男性ハンターが、クマを発見し、発砲しました。その後、確認のために近づいたところ、手負いのクマに襲われたということです。男性は両腕を噛まれるなどの重傷を負い、病院に搬送されました。更別村によりますと、きょう(18日)午前4時から現場付近を捜索したところ、 体長およそ1メートルほどの子グマの死骸が見つかり、状況から、男性を襲った個体と確認されたということです。更別村などは近くに母グマがいる可能性があるとして、付近の住民に注意を呼び掛けています。
(五色沼遊歩道で外国人女性がクマに襲われけが:福島)
7日午後、福島県北塩原村の五色沼の遊歩道を散策していた30代の外国人の女性がクマに襲われ、腕や顔にけがをしました。女性は命に別状はないということです。消防によりますと、17日午後3時15分ごろ「遊歩道でクマに襲われた人がいるようだ」と付近の物産館の関係者から消防に通報がありました。警察によりますと、北塩原村の五色沼自然探勝路で1人で遊歩道を散策していた30代の外国人の女性が、赤沼付近でクマに襲われ右腕や顔にけがをしたということです。消防によりますと、女性はクマに襲われた後、近くにいた人と一緒に自力で歩いて毘沙門沼の駐車場に移動し、救急車で会津若松市内の病院に搬送されたということです。女性は命に別状はないということで、警察は周辺の警戒を強化しています。福島県によりますと、現場付近では毘沙門沼の展望台から弁天沼の間の遊歩道への立ち入りを17日午後5時半すぎから制限していて、立ち入り制限は当面続けるということです。
(クマの親子3頭と遭遇、腹を引っかかれ77歳男性けが:岩手)
7月19日夕方、岩手県遠野市の住宅付近で、77歳の男性がクマに襲われけがをしました。男性は会話が可能で、命に別条はないということです。19日午後6時ごろ、遠野市宮守町に住む77歳の男性が、自宅近くの田んぼを見に行ったところ、親子とみられる成獣のクマ1頭と子グマ2頭に遭遇しこのうち成獣に襲われました。男性は持っていたスコップでクマの頭をたたいて追い払いましたが、腹を引っかかれけがをしたため近くの消防署に駆け込み助けを求めました。男性は会話が可能で、命に別条はないということです。現場は、JR宮守駅から南東に約3kmの住宅が点在する地域で、警察が付近をパトロールして警戒にあたっています。
(わなにかかったクマ、「外れて逃走の可能性高い」と緊急銃猟で駆除:三重)
三重県尾鷲市馬越町の民家裏で20日、ツキノワグマ1頭が捕獲用わなにかかっているのが見つかり、緊急銃猟により駆除された。けが人はいなかった。県によると、県内で緊急銃猟が実施されたのは初めて。駆除されたのは雄のツキノワグマ(体長1・15メートル)。同日午前7時半、猟友会員が発見した。通報を受けた尾鷲市は「わなが外れて市内に逃走する可能性が高い」と、緊急銃猟を決めた。市によると、現場は世界遺産「熊野古道」の馬越峠の登り口から北東約300メートルの集落。
(猟銃許可の「身辺調査」見直し、聞き取り調査先を7人から4人に削減)
猟銃の所持許可を巡り、警察が申請者の人となりなどを知人らから聞き取って適格性を調べる「身辺調査」について、警察庁が実施要領の見直しを決め、全国の警察に通達を出したことがわかった。調査先として申請者が氏名や連絡先などを記入する申告書の欄を7人分から4人分に減らす。クマなど有害鳥獣駆除の需要が増える中、ハンターの負担に配慮した。通達は6月22日付。同庁は近く、通達の概要や新たな申告書の様式をホームページで公開する方針だ。猟銃の所持には都道府県の公安委員会による許可が必要になる。座学講習や射撃の実技教習に加え、警察が申請者の適格性を見極めるため、申請者をよく知る猟友会や射撃協会の役員、知人、近隣住民などから聞き取りをしている。身辺調査は初めて猟銃を所持する時のほか、3年ごとの更新申請の際にも実施される。警察庁は2023年5月、長野県中野市で警察官2人が猟銃で撃たれ、死亡した事件を受けて、24年6月に身辺調査をより的確に行うように都道府県警に通達。身辺調査の対象者を記入する欄を7人分に増やした申告書も示していた。読売新聞の取材に同庁は、必ずしも7人分の氏名を記入させる意図はなかったと説明したが、猟友会などには「調査に協力してくれる人を探し、記入欄を埋める負担が増えた」といった声が届いていたという。同庁は各地で相次ぐクマによる人身被害を受け、有害鳥獣駆除にあたるハンターの需要の高まりを考慮。知り合った経緯や付き合いの程度など、申請者との関係性を記す項目を追加した上で、調査先の数は減らすことにした。聞き取りの内容で調査の厳格さは担保されるとしている。このほか、従来は申請時に警察官が対面で聞き取っていた、所持を希望する銃の種類や用途などの質問項目も、事前に回答を申告書に記入して持参してもらい、手続き時間短縮につなげたい考えだ。同庁の担当者は「猟銃の所持を許可する厳格性は維持した上で、今回の見直しによって効率的な調査が行われるよう全国警察を指導する」としている。
(ネコは「愛護動物」か「狩猟鳥獣」か、見直しの動きも)
環境省が約10年ぶりに改定する『生態系被害防止外来種リスト』で、イエネコを『防除推進外来種』対象に指定しようとした動きは、動物愛護管理法や鳥獣保護管理法との矛盾を改めて浮き彫りとしている。動物愛護管理法はネコを「愛護動物」と位置づけ、みだりに殺したり傷つけたりした場合は5年以下の拘禁または500万円以下の罰金に処すると規定する。一方、鳥獣保護管理法では野生化した「ノネコ」を狩猟可能な「狩猟鳥獣」としている。この矛盾に対し、環境問題に取り組む法律家でつくる一般社団法人「日本環境法律家連盟(JELF)」は鳥獣保護管理法の「ノネコ」「ノイヌ」規定は動物愛護管理法に抵触し、必要性も認められないとして環境省に削除を求める意見書を提出している。野生化した「ノネコ」と外を行き来する飼いネコや地域ネコ、野良ネコを見分けるのは極めて難しい。販売されるネコにマイクロチップの装着が義務付けられたのは令和4年6月からで、販売ではなく譲渡などで入手された飼いネコには未装着のネコも多い。5年3月にネコを殺したとして動物愛護法違反の容疑で広島県警に逮捕された大学院生の男は「愛護動物にあたらないノネコだと思った」などと供述するなど、法を〝悪用〟しようとした犯罪も起きている。環境省や全国の自治体と協働して44万頭超の不妊去勢手術に取り組んできた公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)は狩猟鳥獣からの「ノネコ」「ノイヌ」削除を求める要望書を環境省に提出、同省も「ノネコとノラネコ、イエネコ(飼いネコ)の区別が現場で困難で、誤捕獲によるトラブルや動物愛護法違反のリスクがある」などとして昨秋から見直しに動き出した。同基金の佐上邦久理事長は「鳥獣保護管理法ではノネコとの区別が困難としながら、生態系被害防止リストではイエネコと種名で一括防除しようとする国のやり方はダブルスタンダードで、おかしい」と指摘している。過剰繁殖した野良ネコを適正規模に減らすには「殺処分」か、「TNR(野良ネコの繁殖を抑えるため捕獲、不妊去勢手術して元の場所に戻す)」か-。この議論は日本だけでなく、世界で繰り返されてきた。近年の研究で明らかになっているのは、ネコの根絶や除去目的の駆除が「効果的」だったという科学的実証はほとんどない一方、高密度のTNRには顕著な効果があったとするモデル研究だ。2023年に米学会誌に掲載された論文では、野生動物の楽園として知られる南アフリカのプリンス・エドワード諸島の一つ、マリオン島(面積290平方キロ)で19年間、推定2100~3100匹のネコが駆除された結果、いくつかの海鳥の生息数は急速に回復したが、島内のネズミ個体数が急増し、ほかは回復しなかったことを紹介。最新の調査では、殺処分は高強度で継続的に実施すれば効果はあるが、費用対効果はTNRの方が高いと指摘している。
(ツキノワグマが集落で捕獲され殺処分、前回捕獲時に“人の怖さ”学ばなかったか:奈良)
奈良県が、下北山村で今月20日にツキノワグマ1頭を捕獲したと発表しました。この個体は11日前に人が住む集落の周辺で一度捕獲され、“人の怖さ”を学ばせたうえで山奥に放たれていましたが、今度は集落の中に入り込んだことから、県の保護管理計画に基づいて殺処分されました。県によりますとクマが捕獲されたのは、下北山村の「上池原」です。20日午前5時ごろ、村役場の関係者が捕獲を確認しました。捕獲されたクマはオスで1~2歳、全長は1メートル4センチで、体重は25キロでした。耳には一度捕獲されたことを示す青いタグが付けられていました。この個体が前回捕獲されたのは今月9日で、場所は今回の「上池原」の隣の「下池原」の集落から離れた山際でした。その際、再び出没することのないように唐辛子スプレーや爆竹などで人間の怖さを学ばせて山奥に放つ「学習放獣」が行われていました。「上池原」では、今月19日に集落内でクマが目撃されたことを受け、県の許可を受けてオリを設置していました。前回捕獲されたときに行われた学習放獣の効果もなく、今回は人が住む集落の中に入り込んでいたことから、県はツキノワグマ保護管理計画に基づき、捕獲された当日の午後0時53分ごろ、薬剤を使った苦痛を与えない方法で殺処分したということです。下北山村では先月17日に「寺垣内」の集落で、60代の男性が自宅の離れにあるトイレから出たところをクマに襲われ、けがをしましたが、大きさなどが異なるため、その個体である可能性は低いとみられています。奈良県は、県内でクマによる人身被害が今年度1件、昨年度2件起きていることから、次のように注意喚起しています。▼クマと出会わないために ●登山等で山野に立ち入る場合は、クマ鈴やラジオなど音の出るものを携帯し、クマに自分の存在を知らせて近寄らせないようにしてください●来訪予定の地域で目撃・出没情報が出ていないかを事前確認し、目撃・出没が相次いでいるところには極力近づかないようにしてください▼クマと出会ってしまったら ●クマがこちらに気づいていない場合は、速やかにその場を離れること●比較的距離が近い場合は、むやみに大声を出す、突然走り出すなどクマを刺激する行動をせず、クマから目を離さずにゆっくりと静かに後退してその場を離れること▼クマを引き寄せない環境整備のために クマの生息域である県南部地域にお住まいの方々へ●クマを引き寄せてしまわないよう、生ゴミはゴミ収集日当日の朝に外へ出す、廃棄する農作物を畑に放置しない、倉庫等の戸締まり等の対策を徹底してください。また、人家近くや集落内に柿の木やミツバチの巣箱がある場合は、撤去・移設に努めてください●クマが隠れ場としないよう、集落近くの草やぶを刈り払う等の対策に努めてください
(クマ出没注意報を発令します:宮城)
県では、本日を期限として、県内全域に「クマ出没警報」を発令しておりましたが、7月の目撃等件数の推移等を踏まえ、「クマ出没警報」は令和8年7月17日(金曜日)をもって解除し、新たに令和8年7月18日(土曜日)から同年7月31日(金曜日)までの期間、県内全域に「クマ出没注意報」を発令いたします。警戒レベルは警報から注意報へ緩和されましたが、県民の皆様には、引き続きクマと遭遇しないための基本的な対策をお願いいたします。
(クマ対策で天然林増へ、人とのすみ分け図る:秋田)
林野庁の小坂善太郎長官が17日、「新たな森林・林業基本計画が目指すべき姿―何をすべきか」と題して秋田県正庁で講演した。将来的に人工林の3分の1を天然林に戻し、人とクマとのすみ分けを図っていく方針などについて説明した。
(イノシシ、なぜか激減:鹿児島)
鹿児島市で2025年度に有害鳥獣として捕獲されたイノシシは暫定値で1520頭となり、3478頭だった前年度の約44%にとどまったことが分かった。住宅地での目撃情報も229件から113件に半減した。原因ははっきりしないものの、農作物被害が抑えられ、人的被害がなかったことを関係者は歓迎している。
(「狩猟免許試験」当選倍率1.8倍”:宮城)
狩猟免許への注目が高まっています。クマ出没の増加などに伴い、宮城県内では野生鳥獣を駆除するための狩猟免許を取得しようとする人が急増していることが分かりました。クマ捕獲に必要な狩猟免許は、宮城県が年に6回試験を実施しています。県によりますと、7月11日に実施された試験の受験希望者は145人で過去最多となりました。希望が殺到したことで、県は受験定員を70人から80人に増やして抽選で人数を絞り込みましたが、その倍率は1.8倍となりました。2025年度までは受験希望者が定員を超えることはほとんどなく、宮城県はクマやイノシシなどの有害鳥獣対策への関心が高まっていることが背景にあると分析しています。県は今後試験の回数を8回に増やすなどし、狩猟免許の取得者を増やしていくことにしています。
(ヒグマ対策学ぶ:北海道)
ヒグマの生態と安全対策について学ぶ講演会(弟子屈町主催)が13日、町公民館で開かれた。公益財団法人知床財団の職員で知床のヒグマ・エゾシカ対策を担う金川晃大(てるひろ)さんが講師を務め、約80人が耳を傾けた。...
(ヒグマ対策で協定:北海道)
昨年7月12日に福島町内の住宅地で新聞配達中の男性がヒグマに襲われ死亡した事故を受け、町と隣接する松前町、道猟友会松前支部はこのほど、ヒグマ対策に関する連携協定を締結した。ヒグマ捕獲に対応できるハンターの不足を背景に、自治体の枠を超えた情報共有や捕獲活動を円滑かつ迅速に行う体制を構築し、住民の安全確保と被害防止につなげるのが狙い。福島町ではヒグマの駆除経験を持つハンターが1人しかおらず、昨年の事故の際には松前町からハンター2人の応援を受けた。従来は自治体の境界を越えた駆除対応には法令上の手続きが必要で、道の調整を経て応援体制を整えていた。今回の協定では、市街地での出没など緊急時に近隣町のハンターへ円滑かつ迅速に応援を要請できるよう、連携体制を整備する。6日に行われた協定締結式で、鳴海清春町長は「昨年の事故を教訓に、同じ過ちを二度と繰り返さないという決意のもと協定を締結した。協定を着実に実行し、町民の大切な命を守っていきたい」と述べた。松前町の若佐智弘町長は「互いに助け合いながら住民の生命を守っていけるよう、協定を実のあるものに育てたい」とあいさつした。また、道猟友会松前支部の道下志郎支部長は「自治体の垣根を越えてハンター同士協力できないか、両町に対応していただいた。地域住民の安全を守るため、できる限り貢献していく」と話した。
(緊急銃猟を想定した訓練、関係機関が手順を確認:秋田)
人の生活圏でのクマの目撃が相次いでいる県内。17日も秋田市の住宅地などで目撃情報が寄せられています。市街地に出没するクマに対応するため、去年から始まった制度が「緊急銃猟」です。北秋田市では、保育園の敷地内にクマがとどまったことを想定した訓練が行われ、関係機関が手順を確認しました。訓練には、北秋田市や県、警察、それに地元の猟友会の合わせて約50人が参加しました。訓練は、北秋田市の米内沢保育園の敷地内にあるサクラの木の下にクマがとどまっているという想定で行われ、緊急銃猟で捕獲する手順を確認しました。去年9月に運用が始まった緊急銃猟の制度。クマなどが市街地に現れた際、緊急性があり、安全を確保できるなどといった条件を満たしていれば、市町村の判断で猟銃を発砲することができます。県内では、これまでに7回実施されていますが、緊急銃猟を行う上で最も重要なのが、周囲の安全の確保です。銃弾が届く可能性のある範囲は立ち入りを規制するなどして、「人がいない」状態にする必要があります。北秋田市内では、まだ緊急銃猟が行われたことはなく、訓練も17日が初めてです。参加者は、迅速かつ安全な対応を意識しながら、緊急銃猟を行える条件や手順のほか、関係機関の役割と連携を確認しました。北秋田市農林課 松橋康浩課長「自分でイメージした通り動けなかった部分があったなというふうに感じます。今後、今回の訓練を生かしながら、迅速に実際に、緊急銃猟が起こった場合には迅速に動けるような体制づくりに取り組んでいきたいなと思っています」。県内では、ことしも市街地でのクマの目撃情報が相次いで寄せられています。いつどこで遭遇するか分からないクマ。関係機関の模索が続いています。
(クマ人身被害受け五色沼で現地調査:福島)
福島県北塩原村桧原の五色沼自然探勝路でカナダ国籍の女性がクマに襲われたことを受け、県や村は18日、現地調査を実施し、現場の状況を確認した。県や村、環境省、裏磐梯ビジターセンターなどから約20人が参加。関係者らが探勝路の毘沙門沼ー弁天沼間を往復し、クマの餌となるブナの実を伐採、カメラ3台や立ち入り禁止のバリケードを置いた。女性は17日午後、赤沼近くでクマと遭遇したとみられる。県や村は今後、探勝路周辺の草刈りをするほか、設置するカメラの台数を増やし、クマの行動を把握する方針。クマによる人身被害の発生を受け、県は探勝路の毘沙門沼展望台ー弁天沼間の約1キロについて、当面立ち入り禁止としている。
(カモシカ、九州絶滅危機:宮崎)
国の特別天然記念物のニホンカモシカが九州で絶滅の危機にあるとして、NPO法人宮崎野生動物研究会(岩本俊孝理事長)は、宮崎県に保護対策強化の要望書を提出した。生息環境が競合するニホンジカの増加などが要因だとして、鳥獣保護管理施策にカモシカ個体群保全の観点を組み込むよう求めている。生息地の宮崎、熊本、大分3県による2018~19年度の調査では、九州での生息数は202頭と推定され、1994~95年度の2208頭(推定)から1割以下に減少。放置すれば2062年には九州で10頭未満になるとの試算もある。要望書によると、シカの増加で森林の下層植生が破壊され、カモシカの餌がなくなり、生息環境が悪化。さらに、シカやイノシシ用のわなにカモシカが誤ってかかる「錯誤捕獲」や、獣害防止ネットに絡まる事故も起きているという。
(キョン拡散阻止強化、森林総研や大学PT:茨城)
茨城県への侵入初期段階にあるとみられるシカ科の特定外来生物「キョン」について、研究者のプロジェクトチーム(PT)が関東平野への分布拡大阻止に向けた監視・防除システム開発を本格化させている。森林総合研究所(同県つくば市)をはじめ、県内外の研究機関や大学などの研究者が参加。定着地域や農作物被害を予測する地図の作成などに取り組み、初期対応の重要性を関係自治体と共有する。PTが進めるのは「キョン分布拡大阻止研究プロジェクト」。研究期間は2025年度から3年間で、独立行政法人「環境再生保全機構」の環境研究総合推進費を活用する。メンバーは森林総研や農業・食品産業技術総合研究機構(同)、東京農工大、麻布大などの研究者で構成。本年度からは愛知県農業総合試験場や埼玉県農業技術研究センターも加わった。研究テーマは①定着エリア予測地図の作成と、農作物被害やマダニが媒介する感染症リスクの予測②繁殖の鍵となる雌の侵入監視と対応システムの構築③ふんや食痕などに含まれる「環境DNA」を用いた生息確認と性別判定技術の確立-の三つを掲げる。成果を基に自治体が取るべき対策のガイドラインを作成するほか、シンポジウムなどを通して連携体制の構築を図る。PT代表で森林総研野生動物研究領域チーム長の亘(わたり)悠哉さん(48)は「研究者も危機感を抱いている。プロジェクトのベースとして、まず行政の体制が整っていることが大事。その働きかけもしていきたい」と話す。キョンは中国や台湾が原産。千葉・房総半島や東京・伊豆大島で大繁殖している。農作物や自然植生のほか、人家の樹木や花も食害する。茨城県内では17年に神栖市で確認された後、石岡、筑西、下妻、境の各市町で見つかった。今年5月には、古河市で県内初となる捕獲に至っている。茨城県古河市で5月に捕獲されたキョンが、同県境町で4月に目撃されたキョンとは別の個体だったことが19日までに分かった。当初は同一個体とみられていたが、「キョン分布拡大阻止研究プロジェクト」の調査で判明した。プロジェクトチーム(PT)の亘悠哉代表は「まだどこかにいる可能性がある。監視と捕獲の準備を継続すべき」と指摘する。キョンは境町塚崎で4月27日に撮影された後、古河市下大野のビニールハウスで5月31日に捕獲された。いずれも雄の両個体をPTが比較したところ、古河市では角が皮膚に覆われていたが、境町では角が出ている状態だった。町防災安全課によると、捕獲後の6月以降もキョンの目撃情報が3件寄せられた。ただ、画像や映像はなく、同じ時期にニホンジカも複数確認されており、混同されている可能性もあるという。同課担当者は「町内に複数のキョンがいる可能性もゼロではない」として、引き続き警戒する考えを示した。
(ツーリングは余裕ある運転を、シカ衝突死亡事故受け啓発:北海道)
14日に野付半島で、バイクとシカが衝突しライダーが死亡する事故が発生したことを受け、中標津署と道警釧路方面本部交通課は18日、道の駅おだいとうでライダーやレンタカー利用者に向けた事故防止の啓発を行った。
(毒性成分がイノシシ撃退に効果あり花の名は…:宮城)
イノシシによる農作物への被害が深刻となっている宮城県加美町で21日、イノシシ対策に効果があるとされる花の球根を田んぼ周辺に植え付けました。住民は「被害が少ない状態になれば」と期待を寄せています。イノシシ対策として用意されたのは「ヒガンバナ」の球根およそ350個です。21日は、加美町伯治地区の住民らおよそ10人が参加し、イネが育てられている田んぼの周辺に球根を30センチ間隔に植えて行きました。この地区では、田んぼのあぜなどがイノシシに掘り起こされる被害が相次いでいて今回、試験的にヒガンバナの球根を植えました。加美町小瀬行政区 早坂則男区長:「水が貯められなくなる。イネが作れなくなる。被害が最小限で少ない状態で過ごせればいい」。住民によりますと、ヒガンバナの球根には「リコリン」と呼ばれる毒性がある成分が含まれていて、イノシシ被害が軽減できると期待されています。加美町内では去年、イノシシによる農作物への被害額が1200万円余りに上っていて、対策が課題となっています。
(環境省が初めて実施する熊の個体数調査、どうやって調べるの?)
Q 今年もクマの被害が続いているね。最近、全国的な個体数調査が仙台市内の国有林で始まったというニュースを見たよ。 A 環境省が6月30日に開始しました。現在のツキノワグマの推定個体数は本州で4万2000頭以上とされています。推定頭数は府県による調査の結果を積み上げてきましたが、各県などの単独調査では実態の把握に限界があり、今回初めて国が広域調査を主導することになりました。 Q 府県による推定調査の「限界」って?A 調査の時期や手法がそれぞれ異なる上、未実施の県もあり、実際の生息数との隔たりが指摘されてきました。国が全国統一の調査手法を導入することで精度を高め、都道府県別のほか、県境をまたぐ地域個体群ごとの推定個体数も明らかにします。「どの地域にどれほどいるか」をより正確に知り、効果的な個体数管理を推し進めることを目的としています。
(奈良のシカに異変、市街地に急増)
古都、奈良を象徴する存在として親しまれ、国の天然記念物にも登録されている「奈良のシカ」。野生動物でありながら、長年人々と共存してきましたが、いま、そのシカの生息環境に異変が起きつつあります。民家の軒下で草木を食べたり、花壇の花を食べるシカ。いずれも奈良公園から2キロメートルほど離れた地点に現れました。いま、シカが、奈良公園から離れた市街地に、頻繁に出没することが問題になっています。映像で出てくる地図に示した赤丸は、6月上旬から1か月の間に、奈良公園から離れた地域でシカを追い払ってほしいという通報があったです。通報件数は、公園から離れた場所で増加しています。奈良市の南紀寺町では、取材の数日前にも農地の作物が荒らされました。2、3年前からこうした被害が続いています。私たちの取材中にも、シカが現れました。家の周辺にシカが住み着き、倉庫の中に入って来たり、家の前でフンをしたりなど、数年間、悩まされています。取材した農家の人は、「サトイモを植えているけど、シカの足跡で穴だらけ。こんな穴ぼこになってもうたら、サトイモも育たない。こんな柵では意味ないから、どうしようもない」と話してくれました。奈良市西木辻町にある市立済美小学校では、ことし3月ごろから、校門が開いている時間帯に、シカが何度も侵入していて、こうしたシカから児童を守るため、対策を余儀なくされているといいます。済美小学校の勝谷征彦校長は、「門が、夜間や土日に開いていることが多かったので、その間にここから入って、校舎の裏にいて、草を食べているっていう姿が多く見られるようになったんです。子どもによっては見上げるくらいのシカになりますので、入ってこないように対策をするしかないかなと思っています」と話してくれました。市街地にシカが進出することで、さまざまな問題が起きているようですが、なぜ奈良公園から離れた場所にシカが出てくるようになったのか。主な要因としては、そもそも奈良公園内のシカが増えていることがあります。7月16日に、奈良公園のシカの頭数調査の結果が発表されましたが、ことし(2026年)は、去年(2025年)より222頭増えて、1687頭と、5年連続の増加で過去最多となっています。奈良公園のシカを30年近く研究している、奈良大学の立澤史郎教授によりますと、シカが増えた背景には、本来の野生では、エサが少なくなる冬場でも、観光客などによってエサが与えられていることがあるといいます。シカは野生動物なので、本来、春から夏にかけては公園の芝などを食べ、秋から冬はどんぐりなどを食べているということですが、シカが大幅に増えた一方で芝やどんぐりが増えるわけではありません。さらに、公園内の芝については観光客の増加によって踏みつけられるなどして減少しているということです。このため、そうした自然のエサを求めてシカが公園の外へ出て行っているのではないかということです。加えて、公園の外に出たシカが周辺のエリアにとどまり、そこで繁殖していることも公園から離れた地域でシカが増えた一因だということです。一方で、行政などもこれまで何もしていなかったわけではありません。数年前から、県や愛護団体では、奈良公園から離れた地区でシカが出た場合は、住民からの通報を受けて、公園内に戻るよう追い立てたり、場合によっては捕獲したりしています。しかし、人手不足などの課題もあり、県は今後、シカの群れの動向や、エサやりの実態を調査して抜本的な対策を検討したいとしています。奈良大学の立澤教授は、「かわいそうだからとエサをやると、自然状態だと死んでいた個体がなんとか生き延びて、そうなるとすごく過密になってっていうことが今起こっているんだと思います。まずは給餌の規制というのが重要だと思います。野生のシカ集団として、少し離れて見守る勇気もわれわれは持たないといけないと思います」と指摘します。わたしたちも、シカが野生動物だということを念頭に、適度な距離を保って過剰にエサを与えたり、刺激したりしないよう心がけたいですね。「奈良のシカ」については、今後も取材を続けていきます。
(商店街を熊が疾走した宇都宮で、市民生活に何が起きていたか?)
栃木県宇都宮市の中心部にある商店街「オリオン通り」。宇都宮の「顔」とされるこの商店街を1頭のクマが駆け抜けたのは、2026年6月7日未明のことだった。50万人都市を4日間にわたって揺るがすことになる「宇都宮クマ騒動」の幕開けである。現地を歩いて、その一部始終を徹底リポートした。このクマが最初に人間社会に認知されたのは、商店街を駆け抜ける約20時間前の110番通報だった。〈6月6日午前6時30分、長岡公園の山林で体長60から80センチのクマのような動物を目撃した〉。長岡公園はオリオン通りから北に約3キロに位置する。警察はすぐに関係機関と情報を共有。宇都宮市の鳥獣対策担当者が現場を調査したが、痕跡などは確認できなかった。「最初に連絡を受けた時点では『イノシシかシカをクマと見間違えたんじゃないかな』と思ってました」。そう語るのは栃木県庁自然環境課野生生物・鳥獣対策班の丸山哲也班長だ。1991年に林業職で入庁した丸山は、そのキャリアの中で長年鳥獣対策に携わってきた経歴を持つ。「おもにシカとイノシシによる農業被害への対策ですね。クマについては調査業務などで山間部に入ったときに、何度か遭遇したことはあります。すぐ脇のヤブにクマが潜んでいて、私が通り過ぎた後、慌てて背後を逃げていったこともありました」。全国の他の地域と同様、栃木県でも近年クマは増加傾向にある。ただその生息地は日光連山から那須連山にかけての山間部に集中しており、ごくまれに宇都宮市内で目撃されても、それは市北部の山際や里山周辺に限られていた。市中心部にほど近い長岡公園での目撃情報に丸山が半信半疑だったのも無理はない。だが最初の目撃情報から約12時間後の6日18時32分。長岡公園から南東に約250メートルの住宅地(富士見が丘1丁目)で犬の散歩を終えた女性が、自宅の玄関前で物音がするのに気付く。隣人かと思い目をやると、わずか10メートル先にクマがいたという(「下野新聞」2026年6月11日付)。その3時間後には、さらに南へ約2キロ下った上大曽町にある中央消防署付近でも目撃された。消防署付近の防犯カメラには、はっきりとクマが映っており、ここに至って丸山も、クマが市中深くに入り込んだことを認めざるを得なかった。「(生息地である北部の)山の方に帰ってくれればいいと思っていたんですが……。目撃地点を辿ると、市中心部へ向かって南に下っていたので、これはマズいな、と」(丸山)。丸山の懸念は当たる。日付が変わって7日1時14分には栃木県庁に隣接する県立図書館付近で目撃。そして同2時20分ごろ、オリオン通りに現れたのである。オリオン通りを疾走したクマはさらに南下。同5時8分に明保野公園で、同15分には宇都宮高校の南で、同30分には姿川中学校の北側100メートルで目撃されている。宇都宮市では、7日午前7時に危険鳥獣対策本部を設置。丸山も県庁から職員を派遣し、情報共有とバックアップの態勢を整えた。クマが中学校や高校に接近したことは、市に別の難しい判断を迫った。翌日は月曜日である。市内94の小中学校を一斉休校とするのか、それとも出没エリア周辺だけにとどめるのか。その協議のため、7日日曜日の午前中から、佐藤栄一市長、副市長、教育長らは市長室に集まっていた。判断の期限は午後6時とされた。「開けられる学校は、できれば開けたいというのが本音でした」。当時の苦しい胸のうちを吐露するのは、宇都宮市教育委員会学校健康科の江原哲課長だ。実は宇都宮市では6月3日にも台風6号の影響で一斉休校を余儀なくされていた。「休校が続くとどうしても授業時数の確保が難しくなってしまいます。場合によっては夏休みの日数が減るという懸念もありました」(同前)。そればかりではない。「共働きのご家庭ですと、学校が休校してしまうと、日中、お子さんの見守りを出来る人がいないというケースも考えられました」(同前)。そこで日曜のうちに学童施設の運営事業者に連絡し、もし月曜が一斉休校となった場合は、通常は放課後からの開放時間を朝7時半からに早めることで調整した。
(保護された迷いジカの「シカやん」、やっぱり奈良から来ていた:大阪)
大阪市内に迷い込み、3月に保護されたニホンジカの「シカやん」について、奈良公園(奈良市)を中心とする地域に生息するシカと遺伝子型が一致したことがわかった。神戸女学院大などのチームによるDNA調査で判明。奈良のシカと科学的に裏付けられた。大阪までの長距離移動は公園内のシカの急増が要因とみられる。シカやんは、推定2~3歳の雄。大阪市内の市街地に姿を現し、3月25日に市職員が捕獲した。奈良公園から西に移動してきた可能性が指摘されたが、実際にどこから来たのか不明だった。奈良県の山下真知事が「(奈良での)受け入れは難しい」と表明し、大阪府能勢町の民間の宿泊施設「能勢温泉」で保護されることになった。シカやんと命名され、敷地内の一角で飼育されている。調査は、読売新聞の依頼で、シカのDNA分析に実績のある同大の高木俊人・専任講師(分子生態学)らが実施。本紙が宿泊施設の許可を得た上で、5月に高木さんが施設を訪れ、シカやんのフンを採取した。奈良、和歌山、三重、京都の4府県に生息するシカは18の遺伝子型に分類され、分析の結果、奈良公園やその周辺に生息する集団の遺伝子型と一致。この集団は1000年以上にわたって独自性を保ってきたことがわかっている。国の天然記念物に指定されている奈良公園の野生シカは近年、生息数が急増。一般財団法人「奈良の鹿愛護会」は16日、今年の頭数が昨年より222頭増加して過去最多の1687頭に上ったと発表した。観光客らの過剰な餌やりが原因の可能性がある。シカやんが捕獲された地点と奈良公園は約25キロ離れている。調査に参加した奈良大の立沢史郎教授(保全生態学)によると、シカやんのような若い雄は、繁殖相手を求めて長距離を移動する習性があるが、数十キロ移動するケースは珍しいという。公園東側の三重や京都の山あいに向かう雄の姿も確認されており、立沢さんは「このまま奈良公園のシカが増加すれば、第2、第3のシカやんが出る可能性がある」と話した。
(「奈良のシカ」過去最多1687頭、観光客らの過剰な餌やりが一因)
奈良公園(奈良市)に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」の頭数が昨年から222頭増の1687頭と過去最多だったと、保護活動を行う一般財団法人「奈良の鹿愛護会」が16日、発表した。観光客らによる過剰な餌やりが増加の一因とみている。一方で、子鹿の数は減り、昨年7月以降に死んだシカの数が増えていることから、来年以降は減少する見込み。調査は7月15、16両日朝に愛護会のメンバーらが目視で実施。成獣は雄が411頭(前年比96頭増)、雌が990頭(同174頭増)、子鹿は286頭(同48頭減)だった。昨年7月~今年6月に198頭が死に、成獣、子鹿ともに昨年より増加。原因別では自然死など「その他」が126件で最多で、交通事故が47件で続いた。記録更新について、愛護会の中西康博副会長は「公園内のシカが過密化したことで、雌が出産を控えるなど自然に頭数を調整しているのかもしれない」と分析。「鹿せんべい以外の餌を与えると自然の法則が乱れるため、与えないで」と呼びかけた。
(ノウサギからスギやヒノキの苗木守れ:高知)
ニホンノウサギによるスギやヒノキなどの苗木被害を防ごうと、林野庁四国森林管理局(高知市)は、独自に開発した小型箱ワナを用いた誘引捕獲方法の解説や、行動特性の分析、被害発生メカニズムなどをまとめた「ノウサギ研究アーカイブ」をウェブサイト上で公開している。同局は「各地の事情に応じた対策検討や、民有林を含めた被害対策の一助になれば」としている。ニホンノウサギは本州や四国、九州及び周辺の島々に広く分布する日本の固有種。草食性、夜行性で、草本類だけでなく、樹木の芽や樹皮も採食するため、再造林地で苗木をかじって成長を阻害させ、枯死させるケースもある。同局管内の四国4県の国有林における2020~24年度の5年間の被害額は、約3420万円に上っており、県有林や民有林などでも被害が出ているとみられる。同局は17年度以降、ノウサギを単に「害獣」と位置付けるのではなく、生態的特徴や行動特性を正しく理解した上で、被害を抑制する手法について、研究成果や実践事例を蓄積。アーカイブに整理して公開した。小型箱ワナの誘引捕獲方法では、設置場所の選定や設置・固定、季節に応じた誘引餌(5~10月は自生の薬師草、12~3月は大根葉が有効)などを記載。GPS首輪やセンサーカメラによる行動分析では、行動範囲が2・5~4・6ヘクタールに及ぶことや、同じ場所に繰り返し出没することを紹介している。防護ネット被害のメカニズムでは、素材や構造の異なる3種類のネットについて、センサーカメラを複数台設置した検証結果を示している。同局森林技術・支援センターは「これまでの知見を踏まえ、現地条件やコストに応じた防護ネットの選定や管理方法の普及に努めていく。林業と野生動物が共存できる持続可能な森林管理の実現に向け、調査研究と情報発信を進めていく」としている。
(深刻な獣害、400年続いた棚田に幕)
日本の原風景と言われる「棚田」。山の斜面に幾重にも連なる田んぼは四季折々の表情を見せ、国内外から多くの観光客が訪れる絶景だ。現在日本にはおよそ15万ヘクタールの棚田があるとされ、水田全体の6パーセントを占める。その中でも景観や歴史的価値の高い134地区は「日本の棚田百選」に選ばれ、国の支援を受けながら守られてきた。そんな中、400年の歴史を誇る棚田での米作りを今年いっぱいで辞めるという農家がある。しかも「心が折れた」のが理由だという。ABEMA的ニュースショーが取材に訪れたのは新潟県三条市下田地区。豊かな森林と清流五十嵐川に育まれ、コメ作りが盛んな地域だ。北五百川(きたいもがわ)の棚田15代目の佐野誠五さん(77)に、江戸時代からおよそ400年、15代にわたって受け継がれてきたという棚田に案内してもらった。佐野さんが管理しているのは「北五百川の棚田」。その広さはサッカーコート約1.3面分で、1999年に日本の棚田百選に選ばれた。この棚田を佐野さんは50年間、毎日たった1人で守っている。昼夜の寒暖差、山から流れ込む清らかな水。棚田ならではの環境が甘味とねばりのあるコメを育てる。ここで育てているのは極上のコシヒカリ。品質にこだわる佐野さんは農協には出荷せず、収穫したコメはすべて自ら販売。全国には120人の常連客がいる。なぜ今年で辞めてしまうのか。そう尋ねていると、佐野さんの心を折った者が現れた。「子猿だな、本当の数あんなもんじゃないからな。あの10倍ぐらい」佐野さんがそう指した先には数匹の猿の姿が。隣人の畑でこれから収穫する夏野菜の葉や実を食い荒らしていた。「あれが悪さするんだわ…」(佐野さん)。2025年に佐野さんが撮影したサル・イノシシの被害にあった田んぼの映像がある。収穫を目前にした棚田にサルやイノシシが侵入。稲は踏み荒らされ、食べられ、獣の匂いがついたコメは出荷できない。去年その被害は、およそ600キログラムで、ごはん茶碗およそ9000杯分にのぼった。爆竹を鳴らすと、サルは山に帰っていった。その繰り返しに佐野さんは疲れ果てていた。「稲穂が出てきて実ると、毎日来る。心が完全に折れました。一応80歳で辞めようと思ったんですよ。予定していたお米がとれないのでは、お客さんに迷惑がかかるから。もう無理だなと思って……辞めようかなと」。佐野さんは棚田の下にある畑で自宅で食べる野菜も育てていた。畑の周辺に張り巡らされたものについて尋ねると、「電気柵ですね。サルとかイノシシが入れないように。今のところ全然大丈夫」と回答。なぜ田んぼには使わないのかという質問には「田んぼにはしない。平らじゃないとなかなか電気柵は無理」と、急斜面に広がる棚田では、電気柵の設置は難しいのだと語った。「田んぼは四角ではない。ひょうたん型、変形している。そうすると機械を操作するにも大変。かなり高低差があるでしょ。中で作業するときにも危険が伴う」(佐野さん)。こうした棚田特有の条件が、担い手不足に拍車をかけていると指摘する。農業に詳しい公認会計士の佐藤宏章氏は「どうしても大型農業機械が入らないので、人手で作業をやらざるを得ない。ここが一番ネック。確かに美しい、綺麗。では、それ誰やるんですか?やはり所有者で、農家の方はやらざるを得ない。例えば作業時間、棚田と平地では約3倍違う。若いのであればできる。年取ったらできますか? 儲けが出るなら考えるけど、儲けが出ない」と、厳しい実情があると語った。77歳、同世代よりも体力はある。しかし急斜面の棚田では機械だけではできない作業が多く、草刈りひとつとっても足腰が強くなければ危険も伴う。「1週間から10日かかる。1日8時間はやれない、疲れるから」(佐野さん)。手作業だけではない、棚田を維持するには田植え機やコンバインなど、数多くの農業機械も必要だ。佐野さんは「個人でやるには、これだけ揃えないとちょっと無理。1000万円近くかかる。共同でやるといったって、誰も手伝ってくれない。自分の田んぼはやるけど、他人にやらせたらみんな断ると思うよ」と話した。そんな中「農作業手伝います」という若者たちがいた。3人制プロバスケットチーム三条ビーターズの選手で、去年は「3x3 JAPAN TOUR 2025 U23 Round.1 in NIPPONMARU」で初めて優勝。しかしスポーツだけで生計を立てるのは難しい。そこで副業として農作業を手伝っている。地域おこし協力隊として移住して平日は農業に携わり、市から月におよそ20万円の報酬と住宅支援を受け、夕方からはバスケットボールの練習に励む。農業の担い手不足とスポーツ選手の収入確保。2つの課題を同時に解決しようという試みだ。「1週間くらいしたらまた生えてくるので、その繰り返し」(三条ビーターズの笹井幹太選手)。「米のありがたみは作ることによってしかわからないと思うので、すごく感動した」(バガンブーラ光シキラジョイス選手)。NPO法人ソーシャルファームさんじょうの柴山昌彦代表は「一生懸命やってくれていて助かる。農業って天候のせいとか他人のせいにできないので、そういう面で言うと本当に厳しい仕事かもしれない。頑張ってもらいたい」と期待を寄せた。三条市では都市部の住民が会費を払って棚田を管理する取り組み「棚田オーナー制度」も行われている。佐野さんの棚田では、年間1万円で田植えや稲刈りの体験ができ、秋になると収穫した米15キロをもらえるのだという。しかし佐藤氏は「例えば田植えの時だけ一時的に来て作業する。稲刈りも収穫の時に来て作業やる。違いますよ、田んぼってちゃんと1年を通じてやらないとダメ。自分の仕事として考えていかない限りは継続できない、棚田であっても。だから農業が衰退していく」と説明。その現実を誰よりも知るのが、400年続く棚田を守ってきた佐野さん本人だ。「来てもらってはいいんだけど。それ以前に田植えの準備とか稲刈りの準備はけっこう時間がかかる。手伝いに来るというのは、一番簡単なところをやらせるわけ。(会社に)勤めている人がやっているでしょ?土日にやりたい。土日に雨降ったらどうする?誰でも来てやれるもんではない。子どももいるし孫もいるし、後を継ごうと思えば継げるけど、今農家で生活しようと言ったらものすごい苦労する。やりたいと言った人にもやらせないと思うな」。美しい北五百川の棚田の景色も今年いっぱいで見納めだ。佐野さんは「やっぱり人が大勢来て『ここはいいところだ』と言われたほうが、我々はやる張り合いがある。これが来年、もうここに来る必要ないとなったら、やっぱり寂しさは出てくると思う、絶対に…」と、率直な思いを語った。
(シカ増加で土砂災害の危機、20年で2倍の頭数)
日本全国のシカの生息数が増えたことで、土砂災害が起きやすくなっているとの指摘があります。現場で何が起きているのか。今週行われた調査に同行しました。奈良公園でおなじみのシカ。10年前は1200頭ほどでしたが、年々増え続け、現在は1600頭を超えました。そのため、公園を抜け出したシカが市街地や住宅地で、相次いで目撃される事態となっています。奈良公園だけではありません。環境省は、全国のシカの数はここ20年でおよそ2倍に増えたと報告しています。増えすぎたシカは、ある災害を引き起こす一因となっています。それが土砂崩れです。一体どういうことなのでしょうか。九州大学 大学院農業研究院 阿部隼人助教「シカが全部ここ草を食べ尽くした。山を覆うぐらい全部食べちゃう」。今週、九州大学の阿部さんが、宮崎県にある大学の敷地の林で土壌調査を行いました。「これシカの足跡」「シカがこの地面に生えてる葉っぱを食べて、雨が降って土がえぐれて根っこが浮き出て樹木が弱って、そこに台風なり雷などが来た時にとどめを刺す」。シカが、山に生えている植物を食べ尽くすことで、土がむき出しになる「裸地化(らちか)」を引き起こすといいます。裸地化が進むと、山が水を蓄える力が弱まり、水が流れやすくなって土砂崩れが発生しやすくなります。「雨でちょっとずつ土が削れるのは間違いなく起きています。本当に丸裸のハゲ山みたいになると、大雨時に一気に流れ出ることがなくはない」。実際、過去には滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山で土砂崩れが起きました。おととし7月1日、滋賀県米原市で雨が降り、土石流が発生。大量の土砂が複数の家屋や道路に流れ込みました。その後、15日、25日にも雨が降り、土石流が発生しましたが、いずれも災害を引き起こすほどの大雨ではありませんでした。短期間に3度の土石流という、異例の事態。その後、「シカによる食害が土石流を引き起こした」と結論付ける論文が発表されました。こうしたシカによる被害は、日本全国で起きています。北海道で撮られた映像です。山を駆け抜けていくシカの集団。ここではシカによる食害で、貴重な野生ワサビの生息地が絶滅してしまったそうです。こうした被害を減らそうと、各地でシカ対策が始まりました。その一つが…。阿部助教「有力なやり方が柵ですね。シカが入れないように森林を覆って食べられないように守る。柵の中は守られて、シカにとっての食べ物が残っているので入ろうとトライはするが、高く柵を置いたり、下から潜って入れないように作ったりすると、柵の周りは入ろうと頑張るけど入れないのでどっかで諦める」。土砂災害のあった米原市でも、この対策が取られています。阿部さんは、土砂崩れなどの原因は「シカだけではなく複合的なもの」という考え方を持っています。ただ、草木が減少する山の劣化は私たちの生活に直接影響を及ぼすと、警鐘を鳴らします。「森林が劣化したような場所が増えてしまうと、そこから(飲料水など)いろんなサービスを受け取っていたものがなくなる。得られる恵みというのもなくなってしまうということ」。
(首都圏で唯一の「緊急銃猟隊」の最前線:茨城)
クマの「緊急銃猟」が全国で急増している。2025年9月の制度開始から26年7月11日までに全国14道県で82件実施された。クマの出没がほとんどない茨城県がなぜ常設の「緊急銃猟隊」をつくったのか。ダーン、ダーン。大きな発射音に思わず身がすくむ。耳(聴覚)を保護する防音具「イヤーマフ」をしているのにこの迫力だ。茨城県笠間市の県狩猟者研修センター。ライフル射撃場で訓練をしているのは、県のクマの緊急銃猟隊で隊長を務める大須賀正弘さんと、研修センターで射撃指導にあたる隊員の坂上喜優さんだ。「ライフル銃を撃つ際は散弾銃よりも衝撃があるから、しっかり、銃床を肩につけて撃つこと」(大須賀さん)。大須賀さんが狙うのは50メートルほど離れた標的だ。直径約10センチ以内に、7発のうち6発が着弾した。思わずうなる命中率だ。だが、大須賀さんは100メートルほど離れた木をさし、こう言った。「現場では、このくらいの距離の獲物は問題なく仕留められるレベルの命中精度が求められます」。緊急銃猟は、市街地など、本来は発砲が禁止された場所でも、市町村長の判断でクマなどを撃てるようにする制度だ。茨城県は今年2月、県猟友会に委託する形で「緊急銃猟隊」を発足させた。市町村からの要請を受け、県内どこにでも駆けつける専任部隊で、猟友会の各支部から選抜された隊員は37人。だが、北海道などで実際にクマを撃った経験があるのは3、4人だけだ。坂上さんは、こう言う。「クマの射撃に特段の難しさは感じていません。大物のイノシシやシカを撃つのと基本的には同じですから」。とはいえ、クマ特有のリスクもある。1人で仕留めきれず、手負いのまま反撃される可能性だ。こうした事情も踏まえ、隊は5人1組を基本編成にした。「5人でいっせいに発砲すれば、何人か外しても5人のうち誰かが急所に当てられるでしょう」(同)。5人は、遠くを狙うライフル銃の使い手と、至近距離で威力を発揮するスラッグ弾の散弾銃の使い手を組み合わせて編成し、互いの死角を埋める。人数の配分はメンバーやケースによって変わる。5月には、クマの経験が豊富な山形県の猟友会から講師2人を招き、生態や射撃の心構えを学ぶ研修も開いた。大須賀さんは言う。「発足したばかりですが、着々と準備を整えています」。茨城県環境政策課の大久保孝副参事は、「これまで茨城県は『クマなし県』と呼ばれてきたんですよ」と話す。実際、茨城県ではクマの出没はほとんど報告されてこなかった。県によると、06年から24年までの確認例は合わせてわずか4件。だが、昨年、その認識が変わった。6月、県北部の大子町と常陸太田市の境界付近の山中で、ドライブレコーダーにクマの姿が写り込んだ。9年ぶりの確認だった。その後、大子町の山中に設置されていた野生動物の調査用カメラにも、同年4月の時点ですでに別の1頭が写り込んでいたことが判明した。「茨城県の野生動物対策の関係者は、クマが現れたことに大きな衝撃を受けました」(大久保副参事)。環境省の速報値では、25年度の出没情報は群馬県1398件、栃木県305件、東京都212件。周囲の都県と比べて、際立って少ない。だが、県の決断は速かった。クマ対策予算を、それまでの約70万円から1300万円に増額し、その半分を「緊急銃猟隊」に充てた。予算には、緊急銃猟隊の訓練や出動時の日当や旅費に加え、銃弾の費用まで含まれている。まず補正予算で隊を発足させ、今年度から正式な予算に組み込んだ。「クマの出没は人命にかかわる。立ち止まっていたら、被害が生じる可能性があると考えました」(同)。緊急銃猟は、鳥獣保護管理法上、発令権者は市町村長と定められている。「けれども、すべての市町村でクマを捕獲できる体制を整えるのは、今の茨城県では現実的ではありません」(同)。そこで、県が猟友会に委託して専任部隊をつくり、市町村の要請に応じて派遣する仕組みにした。県内のどこに出没しても、一つの専任部隊が対応する。有害鳥獣の捕獲は通常、市町村ごとの猟友会支部が担い、獲物が境界線を越えれば、追跡をそこで諦める。例外はイノシシで、隣接する笠間市と城里町では、境界線をまたいで追い詰めても、どちらの猟友会も対応してよいという申し合わせができている。クマの緊急銃猟隊は、この越境の発想を県全域に広げ、境目そのものをなくしたかたちだ。もっとも、県がどれだけ緊急銃猟隊を整えても、市町村の判断と一報がなければ正式には動き出せない。「クマ出没時には、まず市町村の猟友会が組織した捕獲隊が動くのが制度上の前提ではありますが、駆除に関する訓練を受けた緊急銃猟隊を市町村が活用するメリットは大きいと考えています。必要な時にはできるだけ早く派遣するので、まず相談いただきたい」。前出の大須賀さんも、意気込みをこう語る。「市町村が迅速に判断してくれれば、すぐに動くことができる」。クマ対策に猟友会の負担が大きいことなどは、これまでも報じられてきたとおりだ。埼玉県では、クマ対策は「緒に就いたばかり」だという。県猟友会事務局は取材にこう回答した。「猟友会構成員の多くは、クマ対応に関して安全面・判断面・経験面などで不安や難しさを感じているものと思われます。『半矢』(手負い)となったクマは凶暴性を増すともいわれており、人里に出没し、興奮状態にあるクマを一発で確実に仕留めることは、極めて難易度の高い対応であると推測されます」。猟友会も緊急銃猟隊も、クマと対峙する現場のリスクは変わらない。「緊急銃猟」は意欲的な試みだが、さまざまな課題とも向き合っていくことになるだろう。
(クマ出没を「警戒しろ」と言うけれど「丸腰巡回」で負傷者も)
クマの出没が相次ぎ、登下校中の子どもたちを見守り、学校周辺を巡回する動きが広がっている。だが、見守る大人も学校を巡回する職員も「丸腰」だ。クマに遭遇したら、どうなるのか。7月上旬、東京都八王子市の住宅地に隣接する雑木林を訪れた。うっそうと樹木やタケが生い茂り、先はまったく見通せない。八王子市の獣害対策課によれば、クマはこの林を伝って現れたとみられる。林のとなりには市立城山小学校があり、体育館ではクラブ活動の練習試合が行われているようで、子どもたちの声援が聞こえる。住宅地の掲示板には「東京にもクマはいます!」と記されたポスターが貼られていた。雑木林のセンサーカメラにクマが映ったのは4月29日で、5月10日にそれが判明した。5月中旬の昼間には、少なくとも2回、市の職員は城山小学校の外周フェンスを見て回った。確認する項目は、フェンスに損傷はないか。給食の残飯は適切に管理されているか、など。巡回する職員の装備は、個人的に100円ショップで購入したクマ鈴だけ。そのクマ鈴を鳴らし、大声を出しながら、2、3人で外周を確認して回ったという。クマ遭遇のリスクがあるにもかかわらず、警戒や巡回にあたる人の備えが十分でない現実は、そこかしこにあるようだ。実際に事故も起きている。2025年11月、山形県南陽市で早朝から警戒・巡回していた市職員が、やぶから突然出てきたクマに右手を引っかかれて骨折し、全治3カ月の重傷を負った。数日前、近くの市立赤湯小学校の玄関のガラスをクマが割る事件が発生しており、その対応中の出来事だった。クマに遭遇するリスクがある場合、何を装備しどう備えればよいのか。いわゆる「クマスプレー」の携行を勧めるのは、野生動物被害対策クリニック北海道(HWCC)代表の石名坂豪さんだ。クマスプレーの研修なども担当する石名坂さんは、スプレーの有効性についてこう話す。「クマに攻撃されたり威嚇されたりした場合、大半のケースでクマを追い返すことができるのがクマスプレーです。猟銃以外で、命のやり取りをせずに撃退しうる、現状唯一の道具だと思います」秋田市では、2024年6月、市内の学校62施設にクマスプレーを2本ずつ配布した。前年5月に17件だったクマ出没連絡が30件と約1.8倍になったことがきっかけだ。市の補正予算約170万円で対応した。「配布した学校や見守り隊のボランティアの方から、『心強い』という声があったと聞いています。さいわい、まだ使用したことはありません」(秋田市教育委員会の担当者)。今年に入り、同様の動きはさまざまな自治体に広がっている。6月、福島県いわき市では「クマが生息しない」とされてきた地域への突然の出没を受け、小中学校93校へのクマスプレー配備を含む補正予算約1773万円を計上した。「クマは逃げると追いかけてくる。子どもたちがいつ襲われてもおかしくない状態がある」(いわき市教育委員会の担当者)という切迫感があった。東京都八王子市も、冒頭の事態を受けて1100万円の補正予算を組み、山側の学校を中心に700本のクマスプレーを7月末までに配布する予定だ。ただし、「クマスプレーは全国的に品薄が続いており、一般競争入札が不調になれば配布が遅れる可能性もある」(八王子市獣害対策課の担当者)。練習用スプレーも別途購入する計画だという。文部科学省は25年11月、政府の「クマ被害対策パッケージ」に基づき、学校安全の補助対象として「クマ鈴、クマ用ベル、ホイッスル等」を通知した。文科省の担当者によれば、「等」にはクマスプレーも含まれており、国の補助を使って購入できる。秋田市・いわき市・八王子市のいずれも、緊急対策として一般会計の補正予算で対応したが、国の補助はありがたい話だという。「クマスプレーは1本2万円ほどする。使用期限も5年ほどしかなく、更新も含めると、今後も継続して予算化していく必要がある」(いわき市教育委員会の担当者)。もちろん、クマスプレーがあれば安心というわけではない。使い方を習得しなければ、いざというときに使えないからだ。石名坂さんは配備が広がること自体は「良いこと」としながら、条件を挙げる。「米国のEPA(環境保護庁)が認証した実績の高い製品を使うこと」、そして「使い方の習得を現場に丸投げしないこと」、という条件だ。「射撃の練習をしたことがない人がいきなり銃を撃っても当たらないように、クマスプレーについても、噴射する練習が必要だと考えています」(石名坂さん)。石名坂さんが実施する研修では、当たる直前に止まるようひもをつけたボールを投げつけ、それに向かってクマスプレーを噴射する練習を行っている。ツキノワグマの突進速度は時速40キロ程度で、慣れていなければ誤噴射防止のクリップを外すのにも手間取り、噴射のタイミングが合わない。噴射した際に向かい風で自分が浴びてしまうリスクも、実際に試さなければわからない。秋田市といわき市は、クマスプレー配備の際に説明資料を作成した。いわき市はオンラインで全職員向けの研修も実施した。今のところ、実際に噴射練習まで行った自治体はない。もしもの時にどう対応するか。判断は現場に委ねられ、配備が進む自治体とそうでない自治体に差が生まれている。スプレーの配備も噴射訓練も、クマから身を守る最低限の準備だ。命を守る備えこそ、整備してほしい。
(なぜクマは市街地に?“マタギ”の警鐘から異常現象を読み解く)
近年、クマの市街地出没が相次ぎ、人身被害が起きています。こうした異常な事態を、30年以上前から予測し、警鐘を鳴らしていた人たちがいました。クマを狩猟して生活するマタギと呼ばれる人たちです。彼らはクマとどのように向き合ってきたのか?マタギの視点からクマ出没の異常現象を読み解きます。先日、山形で開催されたマタギサミット。全国の猟友会メンバーや行政関係者が集まり、緊急銃猟などの課題を議論しました。37年前からこのサミットを主催してきた東北芸術工科大学名誉教授の田口洋美さんは、近年 深刻化するクマの市街地出没や人身被害を予測し警鐘を鳴らし続けてきました。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「この会を始めるきっかけは、こうなるだろうと言うことは37年前からある程度見えていた。動物と向き合う人が急激に減っていくことが見えていたから」。ドキュメンタリー映画の製作者だった田口さんは、40年前からマタギを密着取材してきました。マタギとは愛好団体「猟友会」のハンターとは異なり、クマなどを狩猟して生計を立てる猟師です。10数人で山深くに入り込み、クマを四方から取り囲んで仕留める伝統的な狩猟方法「巻き狩り」などを行ってきました。時期は主に山の見通しが良い雪が残る春先です。田口さんは、マタギがその凶暴さを含めクマの生態を知り尽くしていたと言います。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「地域の猟師はだいたい何頭いるか知っている。クマがどこを歩いていたか知っていた」。マタギはクマの生息数が多い東北などに数百人はいたと言い、彼らが各地でクマを追いかけることで、クマは人間に恐れをなし容易に人里に下りてくることはなかったと指摘します。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「鳥獣と戦ってきた。何百年という時間をかけて動物の力を削いできた。それが当たり前の風景だった」。岩手県の博物館に所蔵されるマタギの遺品から、彼らがクマとどう向かい合ってきたのかを知ることができます。その一つがマタギの謂れなどが書かれた秘伝の巻物。マタギにとってクマは神からの授かりもので、私利私欲で乱獲することはありませんでした。碧祥寺 太田宣承 住職「(巻物を)山の神に見せるしきたりがあったと言われている。神の恩恵のもとに山が守られているという考え方がマタギにはあったので敬意を払って山に入山する」。碧祥寺 太田宣承 住職「同等の立場で命をいただいて生かされる、尊んでいた対象の存在」。秋田が発祥とされるマタギは、クマによる農作物被害で悩む東北各地の農村に赴いてはクマ狩りをし、それぞれの地に根付いていきました。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「マタギは技術を持っている。クマに対す知識を持っている。持っていない農家の人たちに教えながら村の守り方を伝えていった」。この結果、人間とクマの間には緊張関係が生まれ、棲み分けができていたのです。碧祥寺 太田宣承 住職「クマはただ危険というわけではなく、棲み分けられていれば大丈夫なんだと言い続けてきた人たち」。しかし戦後、経済成長とともにクマの肉や毛皮、胆嚢の市場価値がなくなり、マタギは衰退。平成以降はマタギはどんどん姿を消し、その精神を受け継ぐハンターも数えるほどになりました。田口さんは30年以上前からマタギの長老からクマの異変を聞かされていました。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「(マタギがクマに)圧力を一丸でかけてきた。クマは人間に気を使ってきた。今は人間を恐れなくなっている。こいつら(人間)は何もしないと知っているから逃げもしない」。近年の歴史研究で、江戸時代にクマによる凄惨な人身被害が多発していたことが分かってきました。マタギを研究する利府高校の村上一馬教諭です。「死体見分仕り候の処、腰の曲輪(腰骨)より臓腑まで食い申し候」と記載のある青森 弘前藩の日記を解読すると、当時はクマの人身被害=「熊荒」が相次ぎ、5年間で少なくとも19人がクマに襲われ死亡していたことが分かりました。利府高校 村上一馬 教諭「どこどこ村の誰々、何歳の娘がクマに襲われ、どの部位をかじられて顔をはがされ、生々しい被害の報告が載っている」。「熊荒」はなぜかある時期に集中、元禄時代です。利府高校 村上一馬 教諭「新田開発の影響だろう」。元禄期の江戸時代中期にかけ、日本全土で人口が倍近くに増加しました。これに伴い食糧増産のために耕地面積が拡大。なかでも米どころ東北地方では最も新田開発が進みました。この時期、大規模に土地を開拓した結果、クマと遭遇し被害を受ける機会が増えたと考えられています。ところがその後、「熊荒」は急速になくなっていきました。一体なぜか?マタギの台頭です。弘前藩は「熊荒」を受け、マタギを優遇する奨励制度を打ち立てたのです。東北各藩でも同様にマタギが活躍していったと考えられています。利府高校 村上一馬 教諭「マタギの力だと思う。18世紀になって猟師を整備して支援体制を固める。猟師の活動が活発化しクマ狩りが本格化した。捕獲されるクマが増えていった」。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「農耕化社会のなかで野生鳥獣と軋轢があった。知恵を出し合ってシステマティックな防衛システムを作り上げた。マタギは江戸時代のガバメントハンター」。それから300年以上が経った今、農村の人口が減り耕作放棄地が増加。マタギが衰退し、クマへ圧力をかけ防衛する人はほとんどいなくなりました。こうしてかつての緊張関係は崩壊、クマは人間を恐れなくなっていったというのです。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「人間の圧力によってクマは山に閉じ込められていたが、何百年経って人間が(山から)去って行った。人が去っていく背中を追っかけて平野まで下りてくる、それをこの2~30年の間にクマたちはやった」。田口さんはマタギの文化を踏まえ、クマに「人間は怖い」と学習させ山に追い返す手段を講じる必要があると指摘します。東北芸術工科大学 田口洋美 名誉教授「クマにNOと伝える、来るなと。とんでもない目に遭うぞと。クマ問題は結果的には人間の問題なんです」。
(7日間で6度、クマが自宅襲撃:岩手)
岩手県雫石町で今月に入り、民家の中に突然クマが侵入し、甘い物や漬物などを食べあさる被害が相次いでいる。一つの家が6度も標的になるなどしたがクマはいまだ捕獲されていない。クマはいったん口にした「甘い物」の味に執着しているとみられ、住民らは「今度はいつまた狙われるのか」と不安を募らせている。13日、今月だけでクマに6度食べ物を狙われたという山本光雄さん(70)方に向かうと、周囲には電気柵があった。相次ぐ被害を受け、前日に急きょ設置したという。山本さんは、遭遇したクマが成獣で太っていたとし、「自宅に入れまいと戸の開け閉めでもみ合いを繰り返した。その時は必死だったが、またいつ来るかと思うと後になって恐怖感が高まってきた」と振り返る。山本さんによると、クマが初めて家の中に侵入してきたのは昨年11月だった。土間に置いていた二つのたるの中の漬物を食べられた。たるは壊され、漬物は散乱していた。しばらく平穏だったが、8カ月後、クマは再びやって来た。7月5日午前4時ごろ、再び漬物やナスの乾物を食べ、さらに別のサッシのドアを開けて廊下に上がり、5キロほどのキャットフードを平らげた。いったんは立ち去ったが、これで終わりではなかった。同じ日の午後7時過ぎ、家族で夕食を食べていると、戸を開ける音がした。「誰かな?」と廊下に出ると、クマがキャットフードを食べようと廊下に上がろうとしていた。大声で追い払い、外に出た後にすぐ玄関のサッシ戸を閉めた。しかし、クマは開けようと立ち上がった。開けようとするクマと閉めようとする山本さんとで、もみ合いのような状態に。
(『羆追人たち ヒグマの虜になった10人』)
日本最大の陸棲哺乳類であるヒグマは人間にとって大きな脅威である一方で、その存在に強く魅せられ、深く関わり続けてきた人々がいます。本書は、「狩猟」「研究」「文化」などさまざまな分野からヒグマに関わりヒグマの虜になった10人の経験と言葉を伝えるノンフィクション作品です。
(致命率は27~29%との推計も、東日本にも広がるマダニ感染症SFTSの脅威)
各地で梅雨明けが発表され、いよいよ夏本番である。私の住む茨城県つくば市でも気温は33度に達し(2026年7月14日現在)、少し外出しただけでも汗が噴き出てくる。帰りにコンビニに寄ると、灯りの下にノコギリクワガタが落ちている。つくばの夏の風物詩である。夏は、野山へ出かける機会が増える季節だ。とりわけ「虫屋」(昆虫採集を趣味とする人々)と呼ばれる人種は、梅雨が明けるころからそわそわと落ち着きを失い、どこかへ行かないといけないような焦燥に駆られる。私もその一人である。今も生き物たちがざわめく音が聞こえる。このような気分を何と呼ぶのか、生成AIに聞いたら休息を勧められた。しかし私たちが野山に足を踏み入れるリスクは年々高まっている。クマやスズメバチと並んで怖いのがマダニである。より正確にいえば、マダニから感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスが恐ろしい。SFTSは感染すると重症化しやすく、致命率も高い。かつては西日本の病気と見なされていたが、近年は東日本への感染域拡大が急速に進行している。実際、私が暮らす茨城県でも、昨年初めて感染患者が確認され、今年も追加の症例が既に報告されている。もはや東日本も大丈夫ではない。安易に草むらの中へ入っていくのは、危ない時代になってしまった。実は、マダニは気づかないだけで身近な場所にも多くいる。公園の植え込みや住宅街のちょっとした草むらにも普通に生息している。こうした場所に入るときにはしっかりとした対策をしたい。例えば、ディートやイカリジンを含んだ虫よけスプレーやジェルをこまめに塗布すること、そして長袖や長ズボンを着用し、シャツの袖口を入れ込むなどしてマダニの侵入経路を物理的に塞ぐのが有効である。ここで、SFTSを取り巻く現状について、資料(前田 2025, 国立健康危機管理研究機構 2026)を基に整理しておこう。日本国内では、2013年3月にSFTSは感染症法上の4類感染症に指定されており、患者数が報告されている。年々増加の一途をたどっており、2021年以降は毎年100例を超え、2025年には、現時点の集計で全国過去最多となる192例が報告された。今年(2026年)も、第26週までに全国で90例が届け出られており、前年同期を上回っている。月別のSFTS発症例を見ると、明確な季節性があることが分かる。発症例数を月別の比率に直し、その平均値をプロットしたものが図2である。これを見ると、春から初夏にかけての4月~6月に第1のピークを迎えて患者数が急増し、夏(8月~9月)にいったん落ち着きを見せたあと、10月に増加し、その後、減少する。これはマダニの活動時期と重なっていることもあるが、人間の活動も暖かい時期に増えるので、両方が組み合わさった結果といえるだろう。マダニは昆虫ではなく、クモやサソリに近い仲間である。そのライフサイクルは「卵 → 幼ダニ → 若ダニ → 成ダニ」という段階を踏み、それぞれのステージで生涯に1回ずつ、計3回の吸血を行う。十分に血を吸ったメス成ダニは、脱落すると数千個もの卵を産む。日本国内には40種以上のマダニが生息しているが、ヒトを吸血する主な種類として、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニ、ヤマトマダニ、シュルツェマダニ、キチマダニなどが知られている。いずれの種もSFTSを保有する可能性があるが、ウイルスの保有割合は調査によってばらついており、実はよく分かっていない。ある調査(前田 2025)では2510の検体(プール)を調べた結果、ウイルス遺伝子が検出されたのはわずか5検体にとどまっており、検体陽性率は約0.2%である。一方、鹿児島県で行われた調査(岩元ら 2017)では、2014年1.9% (20検出/1040検体)、2015年7.1%(89/1259)、2016年6.9%(59/855)であるし、福井県の調査(石畝ら 2013)では場所によってかなりばらつきはあるものの、フタトゲチマダニで1.7~8.6%となっているからおよそ数%と考えてよいかもしれない。野外哺乳類を調べた調査では、ウイルスを体内に保有している割合(遺伝子陽性率)は約2%前後に過ぎないが、感染経験でいうとかなり高いらしい。感染した証拠となる中和抗体陽性率は、イノシシで約60%、シカで約57%、アナグマで約51%に達している。これは身近な場所に住んでいる哺乳類にとってSFTSは既に普通の病気になっていることを示している。そして、このウイルスは厄介なことに重症化率と致命率が高い。2013年からこれまで(2026年4月末時点)に、国内では1273例の発症が届け出られ、そのうち死亡者数は132人(致命率約10.4%)と集計されている(前田 2025)。ただし、この死亡数は届出時点までに死亡していた症例の集計で、届出後の死亡は含まれない。実際の致命率はこれより高い可能性があり、国内の専門家資料では約27%とされている。SFTSは感染症の中でも致命率が高く、特に高齢者では重症化や死亡に十分な注意が必要となる。年齢層でみると、死亡者は高齢者に偏っており、高齢者ほどマダニ対策は念入りにお願いしたい。さらにペット、特にネコからのSFTSの感染事例も報告されている。SFTSを発症したネコの致命率は60%~70%と極めて高く、動物病院や家庭内での密接な接触を通じたヒトへの感染、死亡事例も実際に報告されている。夏の野山に分け入っていくのは実に楽しい。自由な開放感と自然になぶられる感覚は快感を覚える。しかし身近な草むらにさえ危険が潜んでいることを自覚して、対策を講じて賢く自然と付き合っていく必要がある。我々人類は裸のサルである。人類の体毛が薄いのは、外部寄生虫との闘いの結果だという仮説がある(Pagel, Bodmer 2004)。体毛が薄い方が、肌が露出しているので寄生虫を見つけやすいし、寄生虫が毛にしがみ付きづらい。体毛はもともと保温や物理的な防御としての機能があったが、火の使用と衣服の獲得によって、そうした機能への必要性が低下した。一方、そうした生活ではマダニ以外にもノミ、ツツガムシ、シラミといった外部寄生虫が増え、それらの寄生虫が媒介する病気のリスクが高かった。そのため体毛が薄い方が外部寄生虫のリスクが低く有利になったという。この仮説では、美しい肌が正直な信号(オネストシグナル)として性選択で選ばれたとも考えられている。人類のケジラミは、もともとゴリラから移ってきたという(Reed et al. 2007)。ケジラミの系統を調べると、人類のケジラミはゴリラのケジラミと遺伝的に近く、その分岐年代は約330万年前だという。一方、人類とゴリラが分岐したのはそれよりもはるかに古く約700万年前のはずだから計算が合わない。ケジラミは宿主から離れて生きていくのは難しいので、ケジラミが勝手に移動してきたとは考えにくい。ケジラミが股間を好むことを考えると、人類とゴリラの性的な接触があったのではないかと考えられる。もちろん寝床が重複したなどの理由も考えられるが、筆者は断然前者の可能性を推している。人類の繁殖干渉の見境のなさを裏付けていると考えるからである。
(マダニ感染症、100人超)
国立健康危機管理研究機構は21日、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の12日までの累計患者数(速報値)が104人となったと発表した。2021年から6年続けて100人を超えた。西日本から関東や北海道にも広がりつつあり、国立感染症研究所の前田健・獣医科学部長は「全国でリスクがある」と注意を呼びかけている。患者数が多いのは愛媛県の9人で、静岡県の7人、愛知県、三重県の6人が続いた。SFTSは、マダニの活動が活発になる春から秋に集中する。国内ではフタトゲチマダニが主な媒介種の一つとされる。6~14日の潜伏期間の後、発熱や嘔吐、下痢などを引き起こし、重症化すると死亡することもある。致死率は2~3割とされ、特に高齢者で重症化しやすい。マダニに刺されるだけでなく、感染したネコやイヌの血液などを介して感染するケースもあり、25年にはネコから感染したと疑われる三重県の獣医師が死亡した。人から人への感染もまれにある。
(加藤浩次、日本クレー射撃協会の理事就任の経緯告白)
お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が18日深夜、レギュラーを務めるMBSラジオ『アッパレやってまーす!~土曜日です~』(土曜深夜0時15分、通常深夜0時)に出演。日本クレー射撃協会の理事に就任したことについて語った。番組ではリスナーから「何をするのか教えてください。今後の目標と抱負をお願いします」と声が寄せられた。加藤は「ヒロミさんが理事だったんですよ。芸能文化人ガンクラブっていうのがもともとありまして。それっていうのは森繁久彌さんとか梅宮辰夫さんとか高倉健さんとか、そうそうたるメンバーが射撃をやってた時代が……。そこにはドリフターズの方たちもいて。加藤茶さんとか。そういう方たちがやってた華々しい芸能文化人ガンクラブって言うのが当時ありまして。それがドンドン皆さんやめてったり、お亡くなりになった方もいたりして。高木ブーさんが会長だったんですよ」と、芸能界と射撃の関係について説明した。続けて、「加藤茶さんもすでにやめちゃってて、ブーさんも体があんまり動かないってことで『ヒロミやってくれ』ってなったんですよ。『わかりました』って、ヒロミさんが『引き継ぎます』ってなって。僕に『加藤、副会長やる?』って言われて。『えっ?』て(返したら)、『やるよな? やるだろう?』って(言われて)。それで副会長やるってことになって、ヒロミさん会長で僕、副会長。芸能文化人ガンクラブっていうのを今、立て直そうとしてるんですよ」と明かした。さらに、「大会とかもやったりしてて、ヒロミさんが“芸文”から(日本クレー射撃協会の)理事になってて。マジな話すると、何年もやると良くないから、理事って言うのは。ヒロミさんが勇退されるってことで、『“芸文”から1人入った方がいいだろう』ってことで、僕が入ることになったということ。正直ないきさつはそうなんです」と、理事就任の経緯を語った。加藤が「オリンピック競技ですから」と話すと、自身が日本代表となる可能性についても質問が飛んだ。加藤は「もうこの年(57歳)になったらほぼないですけど、(21年開催の)東京五輪のときは開催国枠では出れたんですよ。女性の方とかで五輪出た方はいるんですけど、なかなかアジア予選とか世界に行けてないから、オリンピックになかなか出れなかったりする現状です」と説明。その上で、「いま若い子たちがドンドンうまくなってるんで」と期待を寄せ、「それで射撃協会の理事っていうのは、要するに『強い選手を作って、そして世界に出していきましょう』というのが一番の本分だと思いますよ」と真剣に語った。共演者から感心する声が上がる中、加藤は「そのためにどういう大会日程で、どう強化してっていうのを皆さんで考えるっていう。その中に微力ながら僕も参加さしていただくっていうことだと思います」と説明。改めて目標と抱負を聞かれると、「それはW杯で上位6人に入れる選手を出すっていうことになるんじゃないですか。もしくはW杯で優勝、五輪で優勝って射撃で」と答えた。ここで、山本が「だから、理事は何をするんですか?」と再確認。加藤は「まずはお茶くみからですよ。僕は理事のペーペーで新参者の新参者なんで。お茶くんだり、靴そろえたり、僕はまずそこからですよ。コピーとか。資料用意したり、ホチキス(係)をやったり」と話し、笑いを誘った。さらに「誘導もやります」と志願し、「何にもできないから、そのぐらいからやっていくっていう気持ち。偉そうにしてもしょうがないんで」と謙虚な姿勢を見せた。理事になって得はないとしながらも「名誉職ですよ」と強調。「『日本の射撃を強くする』って考えてらっしゃる方々のサポートができる喜びということです」と語った。
(活躍誓う、クレー射撃W杯20日開幕:福井)
中国・杭州で20日に開幕するクレー射撃のワールドカップに、南越前町の沢崎崚樹選手(29)=日本クレー射撃協会=が出場する。16日に役場で激励会があり、沢崎選手は「町や県の子どもたちに良い影響を与えられたら」と活躍を誓った。沢崎選手が競技を始めたのは昨年4月。1年余りで世界の舞台をつかんだ。3年ほど前から有害鳥獣捕獲隊員として活動し、町内の農作物や生活環境に被害を及ぼすシカやイノシシの捕獲に取り組んでいる。この活動の一環でクレー射撃と出合った。筋の良さに、隊員仲間から勧められるままに競技の世界に足を踏み入れた。
(クマやシカの生態知って:栃木)
日光自然博物館で、夏の企画展「ツキノワグマとニホンジカ」が開かれている。「奥日光で暮らすクマとシカのリアル」をサブタイトルとし、その生態を解説するパネルなどを展示している。9月6日まで。
(命の学びを岩手・大槌で、都内から小学生らが修学旅行)
命の大切さや、人と自然との関わりについて学ぼうと、東京都中野区の新渡戸文化小学校の6年生50人が7月5~8日、修学旅行で岩手県大槌町に滞在した。陸前高田市の東日本大震災津波伝承館を見学後、大槌町に来た子どもたちは、住民が津波から高台に避難した経路を実際に上ったり、震災遺族から体験談を聞いたりした。その後、三つのコースに分かれた。震災時に避難所になった吉祥寺では、座禅で精神統一した後、親類を津波で亡くした碇川豊・前町長(75)に、災害から命を守るために必要なことについて話を聞いた。狩猟した鹿肉を販売するMOMIJI株式会社では、鹿の解体を体験し、自分たちで調理して食べた。林業NPO「吉里吉里国」では、スタッフの案内で4月に起きた山林火災の焼け跡を見学し、まき割りや枝切りをした。「吉里吉里国」で過ごした吉野貴一さんは「大変な災害があったことは知っていたが、実際につらい経験をした人の話を聞いて他人事ではないと思った。震災で残った森も火事になってしまい、現場を見て悲しかった」と感想を語った。新渡戸文化小は、岩手県出身の新渡戸稲造が初代校長を務めた学校に由来し、学びの多い場所だとして修学旅行で5年前から大槌町を訪れている。学年主任の沼尻淳さん(45)は「この町の人が何を大事にしているかを知ることで、人の命や生き物の命について深く考えるきっかけになっている」と意義を語る。杉本竜之校長(67)は「旅行会社のツアーではできない地域密着のコーディネートをしてもらえる。これからも続けていきたい」と話していた。
(クマ1頭わなにかかる、町内では民家に侵入するなどの被害相次ぐ:岩手)
7月5日以降、クマが民家に侵入する被害が相次いでいる雫石町で15日夜、成獣とみられるクマ1頭がわなにかかっていたことが分かりました。町は、これまで侵入を繰り返していたクマと同一の個体かどうか調べることにしています。雫石町では、7月5日からクマが民家に侵入し、物を壊したり、食べ物を食い荒らしたりする被害が少なくとも9件発生していて、町は被害のあった民家周辺にそれぞれわなを設置していました。町によりますと、最初の被害から10日目の15日午後8時ごろ、わなのひとつに成獣とみられるクマ1頭がかかったということです。クマが侵入した民家は、葛根田川の周辺、半径1キロメートル以内の場所にあります。町は県の自然保護課に依頼し、わなにかかったクマが民家に侵入を繰り返していたクマと同じ個体かどうか調べることにしています。
(クマが蜂蜜を食い荒らす被害も、推定5歳のオスが箱わなにかかる:長野)
長野県飯田市大休で7月17日、クマ1頭が箱わなに捕獲されているのが確認され、クマは駆除されました。飯田市によりますと、捕獲されたのは体長1.3メートル、体重60キロ。推定5歳のオスのクマです。17日午前8時頃、地元の猟友会が、箱わなにクマがかかっているのを見つけ、市に連絡しました。その後、猟友会員がその場で駆除したということです。飯田市大休では6月29日以降、クマの目撃情報が4件寄せられ、7月に入ってから市が捕獲用の箱わな1基を設置していました。付近では7月9日、10日と養蜂箱が壊され、中の蜂蜜が食い荒らされる被害もあったということです。飯田市は、今まで目撃された個体かは確認できていないとし、引き続きクマの出没に注意するよう呼びかけています。
(ニンジン1700本・約300㎏がクマに食べられる:北海道)
函館市鶴野町の畑で、ニンジン1700本がクマに食べられる被害がありました。被害が確認されたのは7月20日で、市を通じて、21日警察に連絡があったということです。畑は縦5メートル、横10メートルほどの範囲で荒らされ、ニンジンは全部で約300キロが食べられました。現場にはクマの足跡や、ふんが残されていました。
(ひと味違うジューシーな“野生肉”の魅力:山梨)
ウシやブタ、トリなど、みんなに愛される“お肉”。だが、野山を駆け巡って育つシカやイノシシなど、ジビエ(野生肉)の味もまた格別。特にこの時期のジビエは、冬場体に栄養を溜め込むので、ジューシーな旨みがぎゅっと詰まっているのだ。富士山のふもとにある「河口湖」周辺は、実はジビエのメッカ。山梨県のシカとイノシシは富士山麓に生える牧草やドングリをエサにするため、肉質も凝縮され、栄養価も高い。加えて、富士河口湖町はジビエを県産のワインと組み合わせて観光のブランドにするという動きも盛んなのだとか。そんな富士河口湖町にある「松風」は、ジビエ初心者にもオススメの店。ジビエ加工工場の室長兼ハンターの滝口さんが狩猟し、自身でさばいた新鮮なシカ肉やイノシシ肉を使ったメニューが評判なのだ。例えば、煮込むほど柔らかく、プリプリした食感が特徴の「イノシシ肉」。この時期は脂肪も多く、良質のタンパク質やコラーゲンも豊富なので、疲労回復や美容にも期待大というが、そんなイノシシ肉をおいしく食べられるのが、「野生猪ずき焼鍋定食」(2000円)だ。イノシシ肉と春菊、ゴボウなどの野菜を濃厚なタレで煮込んだ鍋は、丁寧に処理されているので、野生臭もなく、柔らかい肉はいくらでも食べられるという。一方、アミノ酸やミネラルバランスがよいヘルシーな肉といえば「シカ肉」だ。淡白な味で食べやすいのでいろいろな料理に応用されるが、「鹿のたたき」(1000円)は、さっぱりとした味でシカ肉本来のウマさがGood。新鮮なシカ肉のモモ肉部分を軽くあぶった一皿は、しっかり血抜きされているのでクセもなく、ネギやショウガと一緒にさっぱりと食べられる。また、噛めば噛むほど旨みが出てきて深い味わいになる「鹿ソーセージ」(600円~)もオススメ。サラミのような歯応えはビールとの相性もバツグンなのだ。脂肪分が多い上質なジビエはまさに“富士の恵み”。たまには気分を変えて、この時期ならではの極上のジビエを味わってみては?
(エゾシカ肉のしょうゆ発売:北海道)
オホーツク管内西興部村で捕獲されたエゾシカ肉を使ったしょうゆ「山河の雫(しずく)」が18日、発売された。村内のホテルや道の駅のほか、電話、インターネットを通じても販売する。
(さらなる<ジビエ物語>を紡ぐためにタッグ:島根)
島根県美郷町で、シカとイノシシの肉を使ったジビエ料理を提供する飲食店と獣害対策業者の計4者がユニット「ジビエのまち『ジビエ物語 紡ぎ』」を6月に結成した。農作物を食い荒らす野生動物を駆除し、肉をおいしくいただく取り組みを広げ、全国に「ジビエのまち 美郷町」をPRする考えだ。美郷町では「食べて獣害対策を」と、イノシシとシカを積極的に食肉に消費し、町の活性化に生かす施策を続けてきた。町によると、2025年度はイノシシ41匹、シカ42匹の肉計1077キロ・グラムを飲食店と学校給食で消費した。また、獣医学研究で知られる麻布大の拠点が町内にあり、県、町、獣害対策器具の製造販売会社「タイガー」(大阪府吹田市)とともに共同研究体を結成。イノシシの感染症・豚熱に対するPCR検査の体制を整え、安全、安心な食肉利用を支援している。ユニットは、これまで以上に町内外の人たちにジビエ料理を食べてもらいたいと、「タイガー」と、飲食店の「またたび」「キッチンそら豆」「たまりば邑(むら)」の3店で結成した。結成式が6月24日、たまりば邑で開かれ、町や県の関係者も出席した。メンバーは「紡ぎという言葉通りに、地域とつなぎ合いながら活性化をしていきたい」などと決意を語った。ハンバーグや担々麺、ステーキ、コロッケに調理されたジビエ料理の披露と試食があり、関係者からは「くせがない」「おいしい」と好評だった。ユニットは今後、新たなメニューの研究、発表や、学校でのジビエ料理の体験学習や地産地消、食育といった取り組みを進めていく方針だ。タイガーの小林一木取締役(52)は「美郷にはおいしいお肉があると広め、仲間もどんどん増やしたい」と話していた。
(ジビエ、新たなブランドに育てたい:福島)
ジビエ(野生鳥獣肉)を地域産品に育てようと西会津町はイノシシとシカ、クマの処理加工施設を町内に整備し、喜多方、北塩原、猪苗代、磐梯の4市町村と連携して売り出す取り組みを始める。農作物を荒らす有害鳥獣を地域資源と捉えて活用を目指す考えだ。会津北部の新たな産品としてブランド化できるよう実現に向けて着実に事業を前進させたい。県内では、東京電力福島第1原発事故の影響で、捕獲した野生鳥獣の出荷が制限されている。一方で、放射性物質に関する全頭検査を行った上で、基準値を下回った個体のみ出荷できる「出荷制限の一部解除」の仕組みがある。処理加工施設は、安全管理体制を整えて一部解除の適用を目指す。施設は年間で最大1000頭を処理できる規模に整備する。運用開始初年度はクマとイノシシ、シカの計250頭の処理を想定している。有害鳥獣による農作物の被害は深刻化し、クマに襲われる被害も増えている。一方でハンターの数は減少してきている。そうした中、ジビエの利用が増えれば、捕獲した動物を適切な価格で買い取ってもらえる仕組みができ、ハンターの裾野拡大が期待できる。農作物の被害低減にもつながっていく。「マイナス」の存在だった有害鳥獣を「プラス」に変える好循環を生み出すことが大切だ。ジビエ商品は、各市町村の「道の駅」などで販売するという。地元の外食店や観光施設などとも連携し、付加価値の高い「会津産」としてファンを獲得してほしい。一昨年度の全国のジビエ量は2678トンで、10年前の倍以上に増えた。政府は2029年度に4000トンまで増やすことを目標とする。食材としてのジビエの需要と人気の高まりを追い風に、地域活性化につなげることが求められる。
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(バイクとエゾシカ衝突、40代くらいの男性が死亡:北海道)
14日、北海道東部の別海町で40代の男性が運転するバイクがエゾシカと衝突し、男性が死亡しました。14日午後5時ごろ、別海町野付の道道で、40代くらいの男性が運転するバイクがエゾシカと衝突しました。男性は、搬送先の病院で死亡が確認されました。警察は、男性の身元の確認を進めるとともに、事故の原因を調べています。現場の道道野付風連公園線は、国内最大級の「砂嘴(さし)」として知られる観光地、野付半島を貫く直線道路で、周囲の草原には野生のエゾシカが多く生息しています。
(イノシシに男性2人かまれけが:愛知)
愛知県豊田市で13日早朝、男性2人がイノシシにかまれてけがをしました。2人をかんだイノシシは、近くで捕獲されたということです。13日午前5時40分ごろ、豊田市土橋町の会社の従業員から、敷地内でイノシシに襲われたと110番通報がありました。会社に設置された防犯カメラには、敷地内を歩く男性を1頭のイノシシが襲う様子が映っていました。男性はカゴなどで追い払おうとしましたが転倒します。別の男性が台車をイノシシにぶつけ、2分ほどでイノシシは逃げていきました。60代くらいの従業員の男性と、取引業者の50代くらいの男性の2人が、ひざや手などにけがをしましたが、いずれも軽傷です。豊田市によりますと、2人をかんだイノシシは体長約1mの成獣で、現場から約300m離れた場所で、警察官や通りがかった人約10人に捕獲され、処分されました。
(訪問医師らを散弾銃で殺傷、被告の無期懲役が確定へ:埼玉)
埼玉県ふじみ野市の住宅で2022年、訪問診療の医師らを散弾銃で殺傷したとして、殺人罪などに問われた渡辺宏被告(70)について、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)は14日付の決定で被告側の上告を棄却した。無期懲役とした1審・さいたま地裁の裁判員裁判と2審・東京高裁の判決が確定する。1、2審判決によると、渡辺被告は22年1月、病死した母親の訪問診療を担当していた医師の鈴木純一さん(当時44歳)ら医療関係者7人を自宅に呼び出し、散弾銃で鈴木さんを撃って殺害したほか、理学療法士に重傷を負わせるなどした。
(野生イノシシ豚熱感染、:佐賀)
佐賀県は15日、上峰町で11日に捕まえた野生イノシシ1頭が豚熱(CSF)に感染していたと公表した。同町での確認は初めて。生産者支援課によると、11日に同町屋形原で猟友会会員がわなにかかった幼獣を捕まえ、県中部家畜保健衛生所に連絡。14日に陽性が判明した。
(クマ生息数、2100頭前後に:秋田)
秋田県は15日、ツキノワグマの管理について、県内に約3900頭(今年4月時点)いるとされる生息数を2100頭前後に減らす目標案を明らかにした。頭数の増加を抑えることで、人身被害や農作物への被害を防ぐ狙いがある。目標案は、県が15日に県庁で開いた「野生鳥獣保護管理対策検討委員会」(委員長=星崎和彦・県立大教授)で示された。委員会は冒頭を除き非公開。
(熊による鳥獣被害額が大幅増、18倍の1800万円:栃木)
栃木県は、2025年度の野生鳥獣の農林業被害と捕獲の状況を発表した。熊による被害が大幅に増え、被害額は前年度に比べ18倍、捕獲数は倍増し70頭だった。野生鳥獣による農作物被害額は2億5600万円(前年度比5%増)で、1300万円増。獣類(鹿・熊)による林業被害は前年度並みの1億1600万円となった。作物別の被害額は、稲が1億1200万円で最多。次いで野菜が4600万円、果樹が3500万円、麦類が2600万円、いも類が1500万円など。獣種別の被害は、イノシシが1億3200万円(前年度比6%増)で全体の59%を占めた。鹿は3300万円(同83%増)、ハクビシンは2900万円(同15%減)などだった。熊による被害はハクビシンに次ぐ1800万円だったが、前年度はわずか100万円で前年度比18倍と大幅に増加した。主な獣類の捕獲状況では、鹿が1万1909頭で前年度比15%減、イノシシは6906頭で同30%減、ハクビシンは680頭で15%減といずれも減少傾向。アライグマは1126頭(同21%増)、猿は551頭(同38%増)だった。熊は70頭だが、前年度比で約2倍と大幅に増えた。獣類(鹿・熊)による林業被害は、被害面積が45ヘクタール(前年度比45%増)で、鹿28ヘクタール、熊17ヘクタール。被害額は、鹿5400万円、熊6200万円だった。県自然環境課は「熊の被害額が増えたのは単価の高い作物が狙われたのが要因。捕獲数は、昨年人身被害が3件も出たため。今後、熊などの野生鳥獣を寄せ付けない環境づくりを、さらに喚起していく」と話した。
(化学メーカー工場で実験中に爆発か、男性従業員が意識不明:兵庫)
14日午後2時45分ごろ、兵庫県姫路市豊富町豊富にある総合化学メーカー「日本化薬」の工場で「暴発して顔面から出血した」と119番があった。兵庫県警姫路署によると、30代くらいの男性従業員が顔から血を流して倒れており、意識不明の状態で病院に搬送された。もう1人の男性従業員(25)も軽傷とみられる。同署によると、事故当時、従業員が薬品を使って実験をしていたという。爆発音を聞いて駆けつけた別の従業員が消防に通報した。同署は業務上過失致傷の疑いも視野に捜査を進める。現場はJR播但線仁豊野駅から東に約2.4キロの山あいにある工場。
(ヒグマ出没想定、緊急銃猟の手順確認:北海道)
市街地に出没したヒグマを、自治体の判断で駆除する「緊急銃猟」を想定した訓練が13日、知内町中心部の知内川河川敷などで行われた。渡島総合振興局の主催で函館中央署、町、町消防、北海道猟友会木古内支部など関係機関の約70人が参加し、手順を確認した。...
(農林水産物の鳥獣被害額、県内2年連続で増加:大分)
2025年度の鳥獣による県内の農林水産物被害額は1億7500万円で2年連続で増加した。コメなど農作物の単価上昇が被害額を押し上げた。県は各振興局単位の支援チーム拡充などに取り組み、効果的な被害対策を練る。
(シカによる被害額が増加:徳島)
野生鳥獣による県内の2025年度の農作物の被害額は8000万円あまりと、2年ぶりに前の年度を下回ったものの、シカによる被害額は増加していることが分かりました。県のまとめによりますと、2025年度の野生鳥獣による農作物の被害額は8081万円と、前の年度と比べ565万円減少しました。内訳でみると、サルやイノシシによる被害額は減っているものの、シカによる被害額は前の年度より約700万円増加し、4148万円と全体の約5割を占めています。また、捕獲頭数も2万223頭と過去最多となっていて、県によりますと、温暖化の影響でシカが冬を越えられるようになり、個体数が増えているということです。県は侵入を防ぐ柵を設置する費用の支援や、ICT技術を活用した「罠」の遠隔監視システムの導入など、対策を進めることにしています。
(千曲川河川敷で「熊の隠れ場」になる草木を伐採、踏み倒し:長野)
国土交通省千曲川河川事務所(長野市)は14日、熊対策の一環として、飯山市内の千曲川河川敷での樹木の伐採や草木の踏み倒しを行った。昨年に熊が目撃された地点を中心に、今月に入って作業を開始。熊が隠れる「逃げ場」を取り除くことで、熊の早期発見や行動範囲の抑制につなげる。
(ノネコ対策用カメラ無断で持ち去られる:鹿児島)
環境省奄美群島国立公園管理事務所(広野行男所長)は13日、先月、奄美市笠利町の市道蒲生崎線で設置していたノネコ(野生化した猫)対策用の自動撮影カメラ計2台の紛失事案が発生したと発表した。奄美署に被害届を提出したところ、同署の捜査により昆虫採集をしていた人物がカメラを無断で持ち去ったことが判明した。紛失物は自動撮影カメラ一式(付属ベルト、SDカード、雨よけカバー等を含む)計2台。昨年12月に、同業務の請負事業者が同場所へカメラ1台を設置し、以降、毎月1回程度のカメラ点検を行っていたところ、先月23日に紛失(1台目)を確認。翌24日に別のカメラを同位置に再設置したところ、翌25日に再び紛失(2台目)していることを確認したという。これを受けて同日中に奄美署へ請負事業者を通じ被害届を提出。今月10日に同署から連絡がり、紛失場所で昆虫採集を行っていた人物がカメラを無断で持ち去ったことが分かった。広野所長によると、今月11日にカメラを持ち去った本人に対し、この業務の目的などを伝えた上で、今後、こうした行為を繰り返さないよう口頭で厳重注意。これに対し「今回の件は申し訳ありませんでした」と謝罪した。持ち去ったカメラの所在については「分からない」とし、請負事業者の所有物のため、同事業者に対し金銭的な賠償を行うとしたという。奄美署は被害届を受理し捜査を進めているが、「逮捕の有無等について答えることはできない」としている。カメラは、森林域におけるノネコ対策として、同所が実施する「奄美大島生態系維持・回復等業務」の中でノネコのモニタリング用に設置していたもの。昨年も島内の他箇所で複数の類似事案が発生ししおり、未然防止を図る観点から公表することとしたという。同所では、環境省、県及び奄美大島5市町村が共同で策定した「奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画」に基づき、2018年から奄美大島の森林域でノネコの捕獲事業を開始し、25年度から島内全域で事業展開。この事業の一環としてノネコの分布域や生息状況を把握するための自動撮影カメラを森林域の道路内に設置(約450台)し、モニタリングを継続している。同所は「モニタリングで得られた情報は、ノネコの捕獲事業を実施するにあたり、科学的データとして蓄積されるとともに、捕獲作業にあたっての重要な情報源となるので、今後ともカメラ設置に関する理解と協力をお願いしたい」と呼び掛けている。
(狩猟免許試験を追加実施:秋田)
秋田県は15日、狩猟免許試験を来年2月7日に追加実施すると発表した。第1種銃猟(火薬銃)、第2種銃猟(空気銃)がともに来年1月開催の5回まで定員に達したため。会場は秋田市河辺の県森林学習交流館プラザクリプトン。
(今年度最初の狩猟免許試験、128人が受験:岩手)
県内でクマの出没や人身被害が相次ぐなか、今年度初めての狩猟免許試験が行われ、100人を超える受験者が試験に臨みました。12日は宮古市の岩手県立大学宮古短期大学部を会場に、わなを使って捕獲する「わな猟免許」と散弾銃やライフル銃を使って狩猟する「第一種銃猟免許」の試験が行われました。県によりますと、昨年度の1回目の試験を大きく上回る128人が受験したということで、受験者は午前9時の受け付け開始を前に列を作っていました。花巻市役所大迫総合支所に勤める60代の男性は「県内でもクマによる犠牲者が増えているので、何とか被害を減らしたいと思い取得してみようと考えた。知識や資格を持っているのは大事だと思う」と話していました。また、一関市に住む20代の女性は「祖父が猟師だったのと、狩猟の場面が出てくる漫画がきっかけで興味を持った。免許を取得して全種類のジビエを食べてみたい」と話していました。12日の試験では、▽狩猟に関係する法律などの理解を確認する「知識試験」、▽視力や聴力、運動能力を確認する「適性試験」、▽狩猟の道具の使い方を理解しているかなどを確認する「技能試験」が行われたということです。試験の結果は13日夕方に発表され、今年度はあと2回、試験が予定されているということです。
(シカ食害防止策は、かごが有効:北海道)
石狩市内で絶滅危惧種の多年草「オオバナノエンレイソウ」の保全活動に取り組む市民団体「石狩浜夢の木プロジェクト」(安田秀子代表)と北海道環境財団(札幌、大原雅理事長)は、シカの食害から群生を守るには、食害防止かごの設置が有効であることを確認した。4月に設置したかご20個のうち、16個で花や実がついた。食害を防ぎ、光合成も阻害しないという重要な2点が確認できたとしている。
(クマ出没、県が緊急でやぶの刈り取り作業を実施:宮城)
7月に入り、仙台市宮城野区原町でクマの目撃が相次いでいることから、県は14日、緊急で梅田川沿いのやぶを刈り取る作業を行いました。14日、やぶを刈り取る作業が行われた宮城野区原町3丁目では、7月8日に路上で。11日には梅田川沿いで、体長1メートルほどのクマ1頭が目撃されていて、警察は、同一個体の可能性があるとみています。7月に入り寄せられた周辺のクマの目撃情報です。梅田川沿いで、相次いで目撃されていることが分かります。7月5日には、宮城野区平成2丁目の梅田川にかかる苦竹橋近くの河川敷で、仙台市が設置していたカメラにクマが映っているのが確認されています。やぶの刈り取りは、こうした状況を受けて県が緊急で行ったもので、今後1週間程度かけて、苦竹から小田原8丁目までの範囲が対象になる予定です。宮城野区は、梅田川沿いの2カ所に箱わなを設置しています。
(コンビニもクマ対策強化へ、クマよけスプレーやドローンを活用)
クマの被害が深刻さを増すなか、コンビニでの安全対策が強化されます。ローソンは、クマ対策の注意喚起シールを新たに作りました。九州と沖縄を除く、希望する約2800店に貼り出し、利用者にもクマを寄せ付けないための協力を呼びかけます。さらに約100店舗に配備していたクマよけスプレーを約1000店舗に拡大するほか、KDDIなどと連携し、ドローンを活用したクマの遠隔監視の導入も検討しています。店舗にドローンポートを常設し、迅速な現場確認や周辺監視、住民の安全確保につなげます。ファミリーマートも6月、オオカミ型の野生動物撃退装置「モンスターウルフ」を活用した実証実験を始めていて、それぞれの効果が注目されます。
(狩猟免許の取得者数が増加傾向、クマへの関心高まり背景に:青森)
青森県内で、狩猟免許の取得者が増加傾向にある。ツキノワグマなど野生鳥獣の目撃や出没が相次ぐ状況に、社会的関心の高まりが背景にあるとみられる。
(JR北海道が生んだ秘密兵器「熊キャッチャー」:北海道)
JR線で列車とクマの衝突が過去最多ペースに達するなど、衝突後のクマを取り除く作業員の安全確保が急務となっている。そこでJR北海道が独自開発したのが「熊キャッチャー」。車上からアームでつり上げるもので“体重1トン級”にも対応する。秋田では車内に退避できる巡回用軌陸車も導入された。6月30日午後8時55分ごろ、北海道苫小牧市のJR千歳線で、JR貨物の貨物列車がヒグマと衝突した。運転士にけがはなかったが、死骸処理のため特急2本を含む列車9本が部分運休。翌7月1日にも特急8本を含む列車32本が運休し、2日間で計約1万1700人に影響が出た。今年も各地でクマの出没が相次ぐなか、全国のJR線で列車とクマがぶつかる事故が起きている。「重量が大きいクマだと、人では除去できない」。あるJR担当者は言う。JRでは、列車がクマと衝突した際、基本的に保線所の作業員が軽トラックなどで死骸を回収する。必要に応じて、自治体を通じて猟友会のハンターを要請することもあるが、列車の運行を早期に再開するには迅速な処理が欠かせない。ただ、大型の個体はなかなか除去できず、手負いのクマだと暴れたり、子グマをひいた場合は周囲に親グマがいて襲われたりする危険もある。冒頭の事故が起きたJR北海道では、クマとの衝突は2022年度に45件、23年度に52件発生。24年度はいったん21件まで減少したものの、25年度は57件と1987年のJR発足後で最多を記録した。JR北によると、これまで作業員らが処理中にクマに襲われけがをした例はないが、安全確保は課題となっていた。そこで13年度に独自に開発したのが、その名も「熊キャッチャー」だ。クレーンゲームのアームのような形をしていて、重量はおよそ250キロ。これを、冬場の除雪などに使用している保守車両に取りつけて使う。最大の特徴が、「作業員が地上に降りることなくクマの移動ができること」(JR北)だ。作業員は車上からアームを操作し、クレーンゲームの要領でクマの死骸を挟んでつり上げる。体重1トン級の個体にも対応できるという。1台当たりの改造費は約180万円。現在、クマの出没が多い山間部を走るJR宗谷線に3台、JR石勝線(せきしょうせん)に1台を配備。多い年には、計10回前後出動している。「ハンターが同行できない場合も、地上に降りずクマの移動ができるようになったため、結果として、列車の抑止時間を短縮することができるようになりました」(同)。鉄道ライターの小林拓矢さんによれば、山間部では、線路は野生動物の通り道に敷かれることが多く、クマやシカ、イノシシ、サルなどと列車の衝突は避けられないという。「特にクマは体が大きく獰猛(どうもう)なので、保守・点検の作業員が危険にさらされることも少なくありません」(小林さん)。こうした危険性から、クマの出没が多い地域では、作業員の安全を守るための対策が急務となっている。昨年度、約1万4千件と全国最多のクマ出没が確認された秋田県。同県を管轄するJR東日本秋田支社管内でも、列車とクマの接触が発生している。同支社によると、昨年度は列車とクマとの接触が51件、乗務員や作業員によるクマの目撃は167件に上り、いずれも前年度に比べて5倍以上で、16年度以降で過去最多となった。線路の巡回・点検に従事する作業員のリスク低減が課題となっていた。それまで同支社では、巡回・点検には「レールスクーター」と呼ぶレール上を走るエンジン付き保守用車両で行っていた。だが、屋根もなく、作業員の体がむき出しの状態。いつクマに襲われるか分からない。そこで今年5月から導入したのが、「巡回用軌陸車」という、軽トラックをベースにした道路と線路の両方を走ることができる特殊車両だ。「車内に退避できることから、巡回・点検時の安全性向上にも寄与するものと考えています」(JR東日本秋田支社)。年内に5台を導入。導入間もないが、作業員からも「車内に退避できる点で安心感がある」といった声があるという。「引き続き、社員の安全確保を最優先に必要な対策を進めてまいります」(同)。クマとの共存が避けられないなか、JRの知恵と挑戦は続く。
(山菜採りの女性は「クマのすみか」で遺体となって…警察官も大けが:岩手)
山菜採りに出かけてくる―。盛岡市の女性=当時(55)=は、親族にそうメッセージを送った翌日、岩手県紫波町の山林で遺体となって見つかった。近くにはエンジンがかかったままの無人の軽自動車が残されていた。女性を襲ったのは、クマ。山菜採りに出かけてクマに襲われたとみられる人的被害が相次いでいる。記者は、捜索に同行した地元の猟友会長と一緒に、被害現場を歩いた。「猛スピードで飛び出してきた」。木々がうっそうと茂る山中で、何が起きていたのか。緊迫の証言から、当時の状況に迫った。5月中旬、地元猟友会の会長、阿部敏哉さん(65)が、町の中心部から車で15分ほど走った場所にある現場の山林を案内してくれた。「ここから捜索に入った」。阿部さんを先頭に、道路脇からスギ林へと足を踏み入れた。この日の空は晴れ渡っていたが、林の中は日光が届かず薄暗い。背の高さほど伸びるやぶが視界を遮り、山道に慣れた阿部さんの背中が見えなくなる時もある。沢が流れる場所はせせらぎが響き、大きな声を発さなければ会話も困難だ。取材中はクマとの遭遇に備え、ヘルメットを被り、クマ鈴と撃退スプレーを携行した。それでも、「近くにクマがいるかもしれない」と内心怖じ気づきそうになった。沢を上っていく途中、離れた所で突然、「ガサガサ!」と草木が揺れた。茶色い影が山の斜面を駆け上がり、遠くに消えた。慌ててスプレーを用意していると、阿部さんは「ウサギかな」と落ち着き払った様子で見やった。さらに進んだ所で阿部さんが立ち止まり、奥の林を指差した。枝葉で隠れた暗がりに、岩と岩が組み合わさった隙間が見える。高さ1メートルほどの岩穴だ。「あそこからクマが猛スピードで飛び出してきた」。女性は穴の入り口で、土が盛られた状態で見つかった。被害が発覚したきっかけは1本の通報だった。「エンジンがかかったままの車がある」。4月20日夕方、午前中から止まっていた車を不審に思った近隣住民から、県警に情報提供があった。道路脇に無人の軽自動車がエンジンのかかったまま止まり、車内には携帯電話も残されていた。夜には、行方不明となっている車の持ち主を見つけようと、地元消防団が捜索を開始。しかし、山林に捜しに入った団員がクマと遭遇したため、いったん活動は打ち切られた。翌朝、阿部さんら猟友会のメンバーと紫波署員約10人が現場付近に集合した。事前に、クマを追い払うための花火を鳴らし、捜索隊は林に入った。阿部さんは「普段なら、大きな音を出してクマはいなくなるはずだった」と振り返る。捜索に入って間もなく、やぶの奥から「クマだ!」という声が聞こえた。別行動をしていた巡査部長(56)にクマが馬乗りになり、顔面に噛みついて顎などに大けがを負わせていた。巡査部長は自力で歩いて戻ってきたが、脱いだシャツで顔を押さえ、痛がっている様子だった。阿部さんは「駆除しなければ」と、猟友会の仲間1人と猟犬1匹を連れて、巡査部長が襲われた方向へ。沢を数十メートル入っていくと、猟犬が立ち止まった。クマの気配を察知したようだった。注意を払いながら歩みを進めた。すると、5メートル先の岩穴からクマが突進してきた。とっさに仲間が発砲。2発目が頭部に命中して絶命した。体長1・3メートルの雌の成獣だった。岩穴の入り口には、黒い土が盛り上がっていた。泥だらけの長靴が見え、阿部さんは行方不明者だと悟った。「クマが土をかけて、そこで埋めていたんだ」。紫波町は、駆除されたクマの体毛と岩穴に残された体毛を採取し、県がDNA検査を実施。DNA型が一致したことから、そのクマが女性を襲った可能性が極めて高いと発表した。さらに現地調査で、阿部さんが案内してくれた岩穴を含め、3カ所で巣穴を確認した。いずれも調査時は使われていなかったが、町産業部の浦田文伸部長は「現場一帯はクマのすみかだった」と指摘する。「人のいる所にクマが入ったのではなく、クマのいる所に人が入ってしまった」。近隣住民によると、一帯にはワラビやシドケなど春の山菜が自生している。山菜をとって食卓に並べるだけでなく、直売所に卸して収入源にする人もいて、暮らしに根付いている。ただ、以前からクマがたびたび目撃されていた。近くに住む女性(71)は「ラジオを大音量でかけてクマ鈴を下げて、『おらはここにいるぞ』と知らせてから入る」と話す。クマが捜索に入った警察官まで襲った紫波町の事例。事前に追い払い用の花火を鳴らしたにも関わらず、なぜクマは逃げなかったのか。石川県立大の大井徹特任教授(動物生態学)は、女性の遺体の状況に着目する。大井氏によると、クマの主食は植物だが、大型動物を獲った時、後に食料にするために土に埋める習性があるという。「クマは襲った後、女性を自分の獲物として認識していた可能性がある。貴重な食料を奪われまいと、近づいてきた警察官を攻撃したのではないか」。クマが冬眠明けした4月以降、山菜採りで山林に入り襲われたとみられる死者は、7月13日時点で岩手3人、青森と山形で1人の計5人に上っている。大井氏は被害が相次ぐ理由について、「山菜を探すのに夢中になって、周囲への注意が行き届かなくなる可能性がある」と分析する。やぶで見通しが悪く、沢の近くではせせらぎで音がかき消される。人間もクマもお互いに気づきにくく、接近の恐れが高まってしまう。これから梅雨明けのキノコ狩りや秋の山菜採りのシーズンがやってくる。「山菜を採るときは、絶対に1人で行動しないことが大前提だ」。
(深夜の北陸道でクマと衝突、「自損」扱いで提示された見積もりは150万円)
6月のある土曜日の夜、筆者は北陸自動車道を愛車のアウディ「A4」で走行していました。都内の自宅を12時ごろに出発し、中央自動車道から国道158号と国道471号を通って富山に抜け、富山から北陸自動車道に乗って最終目的地である金沢を目指すという、筆者にとっては「いつものルート」でした。富山西ICから北陸自動車道に入って数分、小杉ICを過ぎたあたりで「事件」は起こりました。走行車線を走るほかのクルマを追い越した直後、左側から黒いなにかが眼前を横切ったと思った刹那、愛車は大量の空き缶を踏み潰したときのような音を立て、その場に停止しました。おそらく自身でブレーキを踏んだのだと思いますが、正直なところ、その瞬間のことは明確に覚えていません。ただ、脳裏に焼き付けられたその残像から「クマにぶつかったのだな」と直感的に理解することはできました。幸い、A4のエアバッグは展開しておらずエンジンも回り続けていたことから、ハザードランプを焚いたうえで路肩へとクルマを寄せました。ぶつかったと思われるクマはすでにどこかへと逃げてしまっていました。路肩へと愛車を寄せる際、フロントバンパーを引きずる音が聞こえました。また、エンジンの冷却に異常があることを示すチェックランプも点灯していたことから、このまま旅を続けるのがもはや困難であることは明らかでした。今回は同乗者がおらず、筆者自身にも大きなケガは見られなかったことから、救急への連絡はおこなわず、高速道路の管理者であるNEXCO中日本と警察、そして保険会社へと順番に連絡を入れました。その際、警察からはガードレールの外へと退避するよう指示を受けましたが、あいにく現場は両サイドが法面の山あいでした。クマに襲われる可能性も否定できなかったことから、そこからおよそ2km先にある高岡PAにクルマを移動させることになりました。路肩を徐行しつつ高岡PAに到着すると、しばらくして交通管理隊(ハイウェイ・パトロール)の方と警察の方が到着し、状況の確認がおこなわれました。クマによる被害が話題となることが多い昨今ですが、高速道路上でクマにぶつかったというケースは非常にめずらしいとのことでした。そのため、警察の方はフロントバンパーに付着したクマの体毛を採取していきました(猟友会の方に見せるそうです)。しばらくして、保険会社が手配したレッカー車が到着し、フロントマスクが大きく変わったA4を運んでいきました。ロードサービスの規定により砺波IC付近のコンビニで降ろされた筆者は、大きなスーツケースとともに呆然と立ち尽くしました。すでに金沢への終電はなかったことから、地元のタクシーを呼んで目的地まで行き、その日はすぐに休むことにしました。今回の事故で本当に頭を悩ませたのは、保険の問題です。実は、筆者はA4に対して車両保険を掛けていませんでした。A4は乗りつぶすつもりで購入したものであり、多少のキズは気にしない方針でした。また、筆者の運転環境では、大きな修理代が発生するような自損事故が起きるとは想定していなかったのも事実です。ただ、「クマへの衝突」は自損事故というあつかいになるため、車両保険に加入していないのであれば、自費での修理となります。今回の事故によりフロントバンパーとインタークーラー、ラジエターが脱落していたことから、少なくとも50万円、場合によっては100万円を超える修理費用が発生することは確実でした。A4の残存価値を考えると、それだけの金額を支払って修理する合理性はありません。しかし、このようなかたちで愛車と別れてしまうのは、筆者にとってはあまりにも悲しいことでした。いずれにせよ、さしあたってしなければならないのは、A4の受け入れ先を探すことでした。筆者が契約している任意保険は100km以内の搬送が無料であったため、自宅のある都内ではなく、事故現場の富山付近で受け入れ先を探すことにしました。また、保険会社が提携している修理工場を利用すれば、代車が無償で借りられるということでした。しかし、富山周辺の提携修理工場ではA4の修理に対応してくれるところが少ないうえ、遠距離(東京)への代車貸し出しにも難色を示されてしまいました。保険会社の担当者も白旗を挙げつつあったものの、富山市内のある修理工場がA4の受け入れと代車の貸し出しを快諾してくださり、ひとまず帰宅できることとなりました。代車のトヨタ「アクア」で東京へと戻った筆者のもとに、後日修理工場の方から1本の電話が入りました。電話の内容は、今回の修理にともなう部品代および工賃を合わせると、およそ150万円になるという衝撃的なものでした。頭のなかが真っ白になったことは言うまでもありませんが、詳しく話を聞いてみると、すべて純正部品を使用した場合の「理論上の最大値」であり、実際にはもう少し抑えることができるようです。そこで、修理工場の方と相談のうえ、主要なパーツに関しては筆者自身が手配することとしました。まず、修理工場から届いた見積書をもとに、必要となる部品のパーツナンバーを特定します。この作業ではドイツの企業が提供している有料サービスを利用しましたが、その費用は月額5000円ほどでした。その後、特定されたパーツナンバーを中古部品販売業者や国内外のオークションなどで検索し、適合するパーツを探しました。幸い、A4は輸入車の中では比較的販売台数が多いモデルであるため、フロントバンパーやインタークーラー、ラジエターといった「大物」はすぐに見つけることができました。部品代が大きく削減された結果、最終的な見積もりは70万円ほどとなりました。A4は目下修理中です。当初の見積もりから大幅に引き下がったとはいえ、およそ70万円をかけて修理する経済的なメリットはないかもしれません。また、非純正部品や中古部品を使用するため、本当の意味でかつてのようなパフォーマンスは発揮できないかもしれません。ただ、それでも筆者はA4のハンドルをもう一度握りたいと思いました。つまり、今回クマと衝突してしまったことは、結果として「A4への愛」を再認識する機会となったわけです。
(「クマは守るべき」の仕組みは限界寸前に)
とうとう東京でも市街地近くにクマが出没するようになり、住民はその脅威に怯えている。こうした状況を受け、東京都は2026年7月7日、有識者による審議会で、都内でのツキノワグマの狩猟を約20年ぶりに解禁する方針を示した。東京都は2008年度に狩猟を禁止しており、都内に生息するツキノワグマの絶滅を防ぐことが目的だったが、前提そのものがひっくり返ったのである。いま、国や各自治体はクマ対策と、その制度見直しに揺れている。2026年6月13日、兵庫県多可町の山中でシカとイノシシを捕獲するために設置された檻(おり)に、クマが入っているのが見つかった。町はこのクマを爆竹などで威嚇して、GPSの首輪を装着したうえで、翌14日に町内の山へ放した。せっかく檻に入ったのに、なぜ逃がすのか。鳥獣保護管理法では、狩猟や許可捕獲の対象以外の動物を捕獲することは禁止されている。誤って別の動物を捕獲してしまう事態(錯誤捕獲)が生じた場合には、原則として速やかに放獣しなければならない。しかも放す場所は、捕獲された同じ市町村内とされている。このクマは人への被害を出しておらず、捕獲許可の申請には至っていなかった。放獣しなければ、町が違法捕獲に問われるのだ。町の担当者は『日刊ゲンダイ』(2026年6月17日)の取材に対し、県の管理計画と町民の安全との「板挟みになっているような感じです」と胸中を明かしている。制度との板挟みということでいえば、こんなケースもあった。2018年8月21日に、北海道砂川市で住宅近くに現れたクマの駆除要請を受けたハンターが、警察官などの立ち会いのもとで発砲した。しかしその行為が、建物に向けた違法な発砲だったとして、2019年4月に猟銃の所持許可を取り消された。猟友会のメンバーとして、命がけで協力した結果が許可取り消しという事態は、社会に波紋を広げた。ハンター側は処分の取り消しを求めて提訴。2026年3月、最高裁は「処分は裁量権の逸脱・乱用にあたり違法」と判断し、許可が返還された。ただ、錯誤捕獲の放獣ルールも、砂川市での処分も、法律の規定に沿って運用された結果ではある。最高裁ですら覆さざるを得なかったこの事態が示すのは、「クマは守るべき希少な動物である」という時代の前提で設計された制度に無理が生じているということだ。個体数が増え、生息域が人の生活圏まで広がった現在、現実が制度を完全に追い越してしまっているのである。環境省の速報値によれば、2025年度のクマによる人身被害は238人、うち死亡は13人。それまで最多だった2023年度の同219人/6人を大きく上回り、出没件数も5万件を超えて過去最多を記録している。もちろん、国も手をこまねいていたわけではない。2025年9月に施行された改正鳥獣保護管理法では「緊急銃猟制度」が創設され、一定の条件を満たせば、市町村長の判断で市街地でも発砲が可能になった。だが、その先にはまだ壁がある。有害捕獲の許可手続きには依然として時間がかかり、錯誤捕獲の縛りは残ったまま。そして肝心の担い手であるハンターは高齢化と減少が進み、命の危険に見合わない報酬の問題も解決されていない。東京都の狩猟解禁にしても、狩猟期間は冬場が中心で、クマの冬眠期と重なる。実際にどれほどの効果があるのかは未知数だ。かつての前提のまま残るルールが、現実の変化の速度に追いつけないまま、そのしわ寄せが自治体職員やハンターなどの現場に押し付けられている。このいびつな構造をどう解消するかが問われている。
(「街の中心部」なぜクマ出没、何を求めて幼稚園や給食施設に?)
山から離れた街の中心部に、なぜクマが現れるのでしょうか。クマの生態に詳しい岩手大学農学部 山内貴義准教授「今まで母グマと一緒にいた子グマが独り立ちする時期。自分でエサを探さなくてはならない。山のエサは探しているが、十分に探せず人里近くに依存してしまう」。
(「ガリガリと頭をかじられ...」ヒグマに襲われ左目を失った隻眼のハンター:北海道)
全国で相次ぐクマ被害。2025年度にはクマの出没件数と人的被害が過去最多となりました。クマを退治にするには猟友会の手を借りないといけないのが、今の日本の実情です。われわれはクマとどう向き合う必要があるのが、クマと退治し左目奪われた“伝説のハンター”など日本人とクマとの戦いの歴史を取材しました。北海道の雄大な雪原の中に、クマとの戦いの歴史が刻まれた場所があります。1923年8月、この地で、クマによる凄惨な事件が起きました。夏祭り帰りの一団をヒグマが襲撃。住宅にも侵入して襲い掛かり、4人が死亡、4人が重傷を負ったのです。事件を起こしたクマの毛皮です。(沼田町・学芸員 松井佳佑さん)「2mちょっとありますね。体重は340kgあったと記録されています。このクマに関して言えば“人食いグマ”。町史の方には退治した後に胃を割ったら、着物だとか…」。この事件で重傷を負いながらも、奇跡的に生き延びた男性の肉声が残されています。(肉声テープ)「弟を殺してしまって、すぐ今度は母親の後ろから襲いかかってきた」。今から50年前に録音されたもので、声の主は事件当時は15歳だった村田與四郎さん。1986年に80歳で亡くなりました。生前、親族の集まりの際にクマに襲われた時のことを語っていたのです。(肉声テープ)「クマがお母さんと出くわしてお母さんを連れて山に行きだした。今度食いだしたの、ガリガリという音が聞こえた」。與四郎さんも深い傷を負い瀕死の状態でした。(肉声テープ)「口から吸った息が(裂けた)横っ腹から出る。ぐうぐうってね。苦しい一方さ」。100年前の悲劇が伝える、クマとの戦いの歴史。被害を防ごうと、いま、その最前線に立っているのが「猟友会」です。新潟県十日町市で活動する猟友会のハンター。市からの委託でクマの捕獲を行っています。(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「今年(2025年)は本当に異常っていうほど里に降りてきている」。毎朝、欠かさず行っているのが、捕獲のために設置した箱罠の見回りです。(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「(Qそれはなんですか?)護身棒。一般の人は笛とか鈴とか使うけど、私たちはこれでクマを追い払いながら」。見回りを行う際にはクマの襲撃に備え、必ず複数人で行動するといいます。民家からほど近いこの場所では柿を狙うクマが頻繁に出没。柿の実にはクマに食べられたとみられる形跡も確認できます。次に向かった農園でも、クマが毎日のように目撃されていました。(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「2~3時間前に通った跡。なぜかというと、草が寝ている」。人里に迫るクマの実態を探るため、取材班は猟友会の許可を得て箱罠の近くにカメラを設置。周辺には…「これがウンチだよ」。クマのフンやビニールを破られた痕。クマの痕跡が至るところにあります。2日後、設置したカメラには…。(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「でかい、大きいクマだ」。映っていたのは、体長約1m30cmとみられるクマ。罠だと知っているのでしょうか。器用に餌を取り出して食べています。なかなか一筋縄ではいきません。ハンターへの同行取材を続けていたさなかでした。私たちのすぐ目の前で…「木の上!」「クマいたね」「クマだね。クマだクマだクマだ。ちょっと離れてて」。現場に緊張感が走ります。「撃つよ?いいか?撃つよ」「おりるよ、はやく。おりてきた、おりてきた」。木から降りたクマは藪の中に逃げていきます。「ここ、ここ、ここ。真正面、真正面」。駆除されたのは子グマでした。体は決して大きくありませんが、もし人間が襲われれば命を落とす危険もあります。(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「結局これを残しても来年は(成長して街に)出てくる。ハンターの宿命。残酷だなと思うだろうけど自分たちは残酷だと思わない」。別の日、あの子グマが登っていた木のすぐ近くでは、農家の人たちが作業をしていました。(農家)「クマが歩いた後は何でも作物がダメなんですよね、土が固まっちゃって。(Q猟友会の活動は?)助かります。助かります。それは、助かります」。クマの脅威から命がけで地域を守る猟友会。しかし…(新潟県猟友会十日町支部 石澤ハンター)「後継者不足、自分たちがこのあと何年続くかわからないけど、私たちのあとを継いでくれる人が見つからない。これが一番の悩み」。高齢化と担い手不足が深刻化しています。そんな猟友会に頼りきりになっているのがニッポンのクマ対策の実情なのです。こうした中、クマ被害を未然に防ぐ画期的な取り組みが。北海道・岩見沢市を守る、“隻眼のハンター”原田勝男さん(85)です。原田さんは26年前、シカ猟の途中でヒグマに襲われ左目を失いました。かつて自身を襲ったヒグマの頭蓋骨を今も倉庫に保管しています。(隻眼のハンター 原田勝男さん)「これが俺をかじったやつです。こういうふうにして噛まれた。ガリガリガリガリって大根かじるような」。頭 をかじられながらもヒグマの口の中に腕を突っ込んで抵抗。格闘の末、原田さんは重傷、ヒグマはその場で死にました。(隻眼のハンター 原田勝男さん)「俺とこれとの殺し合いだったんです。俺に殺された、この野郎、バカ者」。クマの脅威を誰よりも知る原田さんですが、銃を使うことはほとんどありません。代わりに考案したのが…(隻眼のハンター 原田勝男さん)「緩衝地帯。これね。それこそゾーニングだよね。“来ちゃダメですよ”。ここまではいいけど、ここから内側に入っちゃダメですよ、願いを込めて設置するんです」。クマの生活圏と市街地の境目に「緩衝地帯」をつくり、そこに箱罠や電気柵を設置。ここから先が人里だとクマに認識させ、山から出てくるのを防いでいるのです。人呼んで"原田式ゾーニング”。岩見沢市にはクマの生息域が多くありますが、人的被害は18年もの間出ていません。(隻眼のハンター 原田勝男さん)「山の中に行って殺す方法は教えていない。(クマが)山にいたっていいじゃないですか、“あの人ら”は“あの人ら”で山に住む権利を持っているんですから」。
(クマがエサ求めて住宅に侵入する“異常事態”)
各地であとを絶たないクマの出没。取材班は、異常事態が続いている岩手・雫石町に向かった。町では6日連続でクマが出没。被害は半径600メートル以内に集中している。松原さんの住宅の敷地内には、この1週間だけでクマが4回侵入した。父親は、部屋に入ってきたクマと至近距離で“目が合う”という危機一髪の場面もあったという。クマ被害に遭った松原勇太さん:(クマが)家の中に入ってきて、父親の顔の横付近、一番近づいてきたというか。それで目が合って…。さらに、子牛用の粉ミルクや飼料が食い荒らされるなどの被害にも遭った。5日前の9日午前1時半頃、クマが勝手口から侵入。味を占めたのか、14日にも同じ場所に現れたという。勝手口の窓枠には、クマの爪でえぐられたような跡が残っていた。さらに同じ日、“物音”が聞こえた先では・・・。クマ被害に遭った松原勇太さん:(スマホを見せる)きのうの朝に(農業用ハウスを)見たときに、(鉢植えが)崩れていて、よく見たらここ・・・(農業用)ハウスの入り口に穴が開いていた。(中で)キャットフードを食べた跡があった。農業用ハウスに開いた大きな穴。中に侵入したクマはキャットフードを食べて出て行ったという。クマ被害に遭った松原勇太さん:(クマは)一度寄った家をキープしながら新たなエサ場を探して動き回っている。いやー精神的にきついですね。いつ(クマが)来るのか分からないというのが。同じ町内に住む男性は、7月11日にクマによって自宅を荒らされたばかり。14日も庭にクマが出没したという。クマ被害に遭った住人:(母が)音を鳴らしながら外に出た。そしたら近くから(クマが)走って逃げた。1回侵入したところを2回、3回と狙ってくる感じ。夜になるのが怖い。専門家は、クマがエサを求めて住宅に侵入する行為は非常に危険だと指摘する。岩手大学 山内貴義准教授:今回の場合は完全に食べ物を狙って、しかも人が近くにいる、もしくは(家の)中にいることを認識して侵入している。人間に対する危険度が下がってしまうと、食欲の方が勝り、だんだん行動がエスカレートすることになる。それがブレーキになって箱わなになかなか入らない。かなり異常な状態。
(捕食目的で人を襲った、危険すぎるクマの生態:北海道)
北海道南部の福島町で、新聞配達員の男性がクマに襲われて死亡する事故から、2026年7月12日で1年が経った。悲劇を防ぐ取り組みが続いているなか、男性の母親が今の思いを語った。「(息子は)優しい子だよ。私は本当に一人になってしまった」(亡くなった男性の母親)。福島町に住む70代の女性。2025年7月12日、当時52歳だった息子は、新聞配達中にクマに襲われた。男性は100メートルほど引きずられ、その後、草やぶの中で死亡が確認された。男性は事故の前にも複数回クマに遭遇していた。「(男性は仕事を)休まないで正義感の強い子だった。やさしい子」(母親)。UHBは北海道に対し、このクマへの対応をまとめた資料の情報公開請求を行った。そこに書かれていたのは、危険すぎるこのクマの生態だった。「被害者を捕食目的で積極的に襲った可能性が考えられる」「被害者を連れ去り、離れた場所で草をかけるなどして確保していた」〈道の文書〉。このクマは1週間後に駆除された。体毛からDNA鑑定を行った結果、2021年に町内の畑で人を襲ったクマであることがわかった。さらに、2025年の事故の前にはゴミを持ち去るなどの出没を繰り返し、夜にゴミなどを探して市街地を徘徊していた可能性があるという。町は対策を続けている。「住宅地の外れに来ています。隣には山が広がっていて、町は1年が経った今もクマが侵入しないよう、電気柵を設置しています」(阿部空知記者)。事故後、山と住宅地の境目に約5キロに渡って電気柵を設置した。さらに、ゴミも収集日の当日に出すよう呼びかけている。「(ゴミの)においを嗅いで来るというのがあるから(ルールを)守ってますよ、皆さん」(福島町民)。こちらの男性は、犬がクマに襲われないよう家の中で飼っているという。「どっから出てくるかわからないからね。クマも生き物だしね」(福島町民)。今回クマについて調べた専門家は、生活の意識を変えていく必要があるという。「クマがいるかもしれないということを十分に意識して生活することが重要。普段のゴミなどクマを誘引するようなものの管理を今まで以上に意識して徹底する」(道総研 釣賀一二三さん)。こうした対策で2026年4月以降、町内でのクマの目撃件数は3件と、2025年に比べて大幅に減少した。さらに、住宅地での出没はゼロだ。町は7月10日に市街地に出没したクマを自治体の判断で駆除できる「緊急銃猟」の訓練を初めて行った。「ちょっとつらくなるな、振り返ってみると。もう二度とあのような悲惨な事故は起こしたくない。もう(被害を)出さないように私たちが一生懸命頑張ってます」(道猟友会松前支部 道下志郎支部長)。さらに、隣接する松前町と地元の猟友会の三者で再発防止に向け連携協定を結んだ。福島町にはクマの駆除ができるハンターが1人しかおらず、人員不足が課題となっていた。今回の協定で福島町の市街地に出没した際は、松前町のハンターもすぐに駆除活動を行えるようになる。「同じ過ちを二度と繰り返すことのないという強い決意で行った」(福島町 鳴海清春町長)。クマに襲われて亡くなった男性の母親。被害が繰り返されないことを願う。「息子みたいにならないようにしてもらいたい」(亡くなった男性の母親)。
(クマ対策に“犬型ロボット”、「フィジカルAI」技術を活用)
国内でクマによる被害が増えるなか、その対策にむけて、「フィジカルAI」を活用した技術開発が進められています。こちらの企業が開発しているのは、犬型ロボットを使ってクマを遠ざける技術です。クマを見つけると、周囲の状況を分析して、・体当たりする・大きな音を出す・位置情報を発する機器をクマにつけるなどのなかから、最適な行動を自ら考えてとることができるといいます。最高速度は秒速8メートルで、人間とクマを見分けることができ…記者「クマを見つけると攻撃をするのですが、人を見つけると止まってくれます」。ドーナッツロボティクス 小野泰助CEO「24時間、皆さんの警備をしてくれるような。クマのエリアに住んでいる方たちは、少し安心に暮らせるんじゃないかなと」。「フィジカルAI」を活用したクマ対策は、様々なロボット企業で研究開発が進められています。
(軽量・低価格の熊捕獲用箱わな「まもるベアー」開発:福島)
福島県白河市の金属加工会社「東(あずま)工業」と同県棚倉町の鈴木銃砲火薬店がクマ捕獲用の箱わな「まもるベアー」を共同開発した。駆除現場に出る関係者の意見やニーズを採り入れ、軽量化と低価格化を図った。県内企業が箱わなを製造販売するのは珍しいという。
(推定4歳オスの成獣、猟友会が駆除:長野)
長野県塩尻市宗賀本山で7月13日、ツキノワグマ1頭が箱わなに捕獲されているのを確認し、駆除されました。塩尻市によりますと、捕獲されたのは体長1.15メートルのオスで推定4歳の成獣です。13日午前9時半頃にパトロールしていた市の職員が、箱わなにクマがかかっているのを見つけました。その後、地元の猟友会員がその場で駆除したということです。捕獲から約1カ月前の6月15日に「夜間に畑に出没するクマがいる」と近所の人から通報があり、市は翌日にクマ捕獲用の箱わな1基を畑の近くに設置していました。付近の畑では、果樹を食い荒らす被害があったということです。
(4度侵入され「人をなめているように感じる」:岩手)
今月に入り、岩手県雫石町の複数の民家にクマが侵入し、屋内の食べ物を食べたり、建物を壊したりする被害が相次いでいる。成獣とみられるクマは同じ家に何度も入り込み、同一の個体の可能性が高い。けが人は出ていないが、県と町は捕獲に向けて民家周囲に電気柵や箱わなを設置した。11日午後6時頃、同町の農業男性(70)から「家の土間にクマがいる」と110番があった。男性が大声で追い払ったが、侵入経路とみられる玄関脇の窓ガラスが1枚割られていた。
(クマが和菓子工房に侵入、冷蔵庫内のドーナツなど食べられる:岩手)
クマの出没が相次いでいる雫石町で12日夕方、クマが和菓子工房の中に侵入し、冷蔵庫の食品を食べられるなどの被害がありました。警察によりますと、12日午後6時半ごろ雫石町長山篠川原の和菓子工房にクマが侵入しているのを近くに住む人が見つけ、警察に通報しました。侵入したのは成獣のクマ1頭で、その後、クマは立ち去りましたが工房の中は荒らされ、冷蔵庫の中のドーナツなどが食べられたということです。町内では、今月5日からクマが住宅などに侵入し、中を荒らす被害が6件確認されていて、町は箱わなの設置や注意喚起など対策を強化しています。
(有害鳥獣の駆除活動中、県道にシカ飛び出し車と接触:兵庫)
三田市は14日、同市福島の山中で有害鳥獣の駆除活動を実施した11日に、シカと猟犬が県道に飛び出し、車2台と接触する事故があったと発表した。2台は前方部分が破損したが、けが人はいなかった。市によると、猟友会員らでつくる市鳥獣被害対策実施隊の11人が同日午前、地区や農会の依頼で県立有馬富士公園近くの山中でシカの駆除に従事していた。活動開始から5分後の9時半ごろ、シカ1頭が県道に飛び出し、市外の女性が運転する車と衝突。同55分ごろには、別のシカを追っていた雑種の猟犬も市内男性の車とぶつかった。市農村整備課はシカが飛び出した原因について「過去の活動では例がない方向へ逃げ込んでしまった」と説明。猟犬はGPSで位置を確認し監視員が近くで待機していたが、「一瞬の出来事で対応できなかった」という。
(ジビエ処理加工施設整備に向けたサウンディング型市場調査:岩手)
本サウンディング調査は「宮古市ジビエ処理加工施設」の整備にあたり、民間事業者の皆様から本事業への参画意向並びに参画に際して望ましい事業条件等に関するご意見・ご提案をいただきます。これにより、民間事業者による施設運営に関するアイデアや採算性等を把握し、実現可能性の高い整備・運営スキームの検討及び整理を行うことを目的としています。
(ジビエで町おこし:神奈川)
全国でクマなどの野生動物の被害が深刻化しています。そんな中、被害を逆手に取り、「町の財産」としてジビエで町おこしに取り組む自治体を取材しました。神奈川県秦野市の鶴巻温泉で、ジビエマルシェが開催されています。会場の外まで伸びる大行列!お目当ては「ツキノワグマの串焼き」です。用意された50本は、開始からわずか1時間で完売するほど人気を集めました。会場では、この他にも地元の店によるバラエティー豊かなジビエ料理が並びました。鶴巻温泉ジビエマルシェ実行委員長 川上拓郎さん「2020年から鶴巻温泉をジビエの食べられる町とテーマに町おこしを始めまして、(ジビエマルシェは)去年から始まったものです」。山々に囲まれた自然豊かな神奈川県秦野市。シカやイノシシによる農作物への被害が年々増えていて、被害を防ぐため年間100頭から200頭を捕獲しています。しかし、その処分にかかる手間や費用の負担が課題となっていました。そこで秦野市は、近隣の市や町にある3カ所の食肉加工施設と契約。捕獲したシカやイノシシを振り分け、速やかに食肉として加工できる仕組みを整えました。去年は捕獲したニホンジカ131頭、イノシシ27頭が食肉として処理され、合わせて4トンを超えるジビエが市場に流通しました。食肉の卸売も手掛ける川上さんによりますと、販売量はこの5年間でおよそ3倍に増えたといいます。通常、捕獲したシカやイノシシを動物霊園で焼却処分する場合、1頭あたりおよそ1万4000円かかり、その費用は市が負担しています。対して食肉加工施設での処理費用は、1頭あたりおよそ3000円。焼却処分のおよそ4分の1に抑えられ、市の費用負担の軽減にもつながっています。かし、課題もあります。猟師として63年間活動し、食肉加工施設も営む大館秀孝さん(85)はこう話します。「大体1頭で皮むきからやると4時間かかる。1人で全部やるんだよ。大変ですよ。簡単にはいかない」。猟師の負担が軽減されれば、さらにジビエは普及すると川上さんは話します。「猟師さんが全部やっている。すごく負担がいっているから、なかなか進まない。(海の漁師は)取ってきて市場にあげれば、市場が全部買い取って。市場が卸業者に全部卸していって、それぞれが処理していく、そういうシステムが山の猟師にできれば、もっと世界は広がると思います」。
(ホテルでシカ肉料理味わって:北海道)
苫小牧市表町のグランドホテルニュー王子は31日まで、苫小牧産エゾシカ肉を楽しめる「蝦夷鹿(えぞしか)肉フェア」を同ホテル内のスカイレストラングランビューで開いている。ランチビュッフェやディナーのアラカルトで、ホテルシェフによるエゾシカ肉を味わえる。
(イノシシ肉で作った「ししドック」、高校生が開発:佐賀)
こちらのホットドッグ。ソーセージにはほぼ100%イノシシ肉を使ったその名も「ししドック」です。開発したのは佐賀市の高志館高校食品クラブの生徒たち。9割が加工されずに処分されるというイノシシの食肉のおいしさを知ってもらおうと15日県庁で試食会が開かれました。ししドックのパンも地元のパン屋さんの指導を受け自分たちで開発しました。【高志館高校食品クラブ 大久保麻結部長】「臭みがあるとか思われている方が多いと思うんですけど、香辛料を入れたりして臭みを減らすようにしています」。今後は地元のイベントやキッチンカーでの販売なども計画しているということです。
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