<射撃ニュース9月>
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(釣り目的で歩いていた50代男性が成獣にかまれ指を骨折:岩手)
29日午前、岩手県雫石町の川沿いの道を釣り目的で歩いていた50代の男性が背後からクマに襲われ、けがをしました。指をかまれて骨折するなどの重傷ですが、命に別状はないということです。警察によりますと29日午前10時半過ぎ、雫石町西根の県道そばを流れる葛根田川の河川敷を釣りを目的に歩いていた会社員の男性(56)が、近くに停めていた車に戻る途中背後からクマ1頭に襲われ、左手※の薬指と小指をかまれました。クマは成獣で、襲う前に3頭の子グマが背後から男性の前に現れたということです。男性は車に乗り込み、病院へ行こうとしたものの、具合が悪くなり通行人が消防に通報したということです。意識はあり会話や歩くことができて、命に別条はないということです。現場はJR雫石駅から北に約5キロの県道沿いで、住宅などが点在する農村地帯です。この場所から南に約1.5キロ先は7月、住宅や工房などにクマが侵入して、食品を食い荒らす被害が相次いだ地域です。
(山中でクマに引っかかれ男性が軽傷:静岡)
29日午前10時10分ごろ、浜松市天竜区春野町気田の山中で、春野森林組合の40代男性が伐採前の調査中に体長約1メートルのツキノワグマに襲われ、左上腕に軽いけがをした。クマは成獣とみられ、山中に逃げた。市が30日に発表した。現場は秋葉山本宮秋葉神社の上社から、スーパー林道天竜線を約9キロ北上し、東に約500メートル入った山中。付近に人家はない。男性は単独で調査中、約2メートルの至近距離でクマに出くわし、頭を左腕で守ろうとして引っかかれた。クマが木の根元でうずくまっていたことに気付かず、近くを通りすぎた際に襲われたという。その後、組合の事務所に戻り、自ら傷の手当てをした。29日夜、組合が市に連絡。市や地元猟友会が30日に周辺を捜したが、クマは見つからなかった。
(「緊急銃猟」運用開始1年、86件を事故なく実施)
石原宏高環境相は1日の閣議後の記者会見で、改正鳥獣保護管理法が施行されたことに伴い「緊急銃猟」の運用が始まってから1年が経過したことについて「現場において着実に制度が活用されてきている」と評価した。緊急銃猟は、クマやイノシシが人の日常生活圏に出没した際に住民の安全安心を確保する手段の一つ。市町村長の判断で緊急的に銃猟の使用が可能となった。この1年間で、全国の自治体において86件が、事故なく実施されたという。環境省は緊急銃猟ガイドラインの改定や現地研修会、事例報告会の開催を通じ、緊急銃猟が実施されたケースや留意点などを自治体に提供し、理解を求めてきた。昨年と同様に今年、全国6カ所で現地研修会を実施する予定だという。石原環境相は会見で、今後について「ノウハウの蓄積は引き続き課題だ」と指摘したうえで「緊急銃猟の円滑な実施も含めて、地域住民の安全安心が確保されるよう全力で支援してまいりたい」と前向きな姿勢を見せた。
(クマ対策予算に83億円を要求、出没増加受け対策や施設整備の費用に)
クマによる人身被害が相次ぐなか、環境省は来年度予算の概算要求に、クマ対策として83億円を盛り込むことを決定しました。各地でクマの出没が増えるなか、自治体などからは、捕獲したクマを処理する施設や、射撃場の整備・改修を求める声が上がっていて、環境省は来年度の関連予算として83億円を計上します。また、自治体が緊急銃猟などの捕獲事業を行う際、狩猟者の登録にかかる狩猟税を免除するよう税制改正も要望します。免税対象を広げることで、狩猟免許の取得者を増やし、捕獲の担い手確保につなげたい考えです。一方、東京でも被害が拡大しているクビアカツヤカミキリなどの外来生物対策には67億円を要求します。
(クマ捕獲でハンター税免除、環境省検討)
環境省は、全国でクマによる被害が相次ぐ中、ハンターが納める狩猟税(ハンター税)を免除する新たな特例措置を設ける検討に入った。市町村の判断で発砲する「緊急銃猟」などを実施する場合を対象とする想定で、2027年度税制改正要望に盛り込む。ハンターの経済的負担を軽減し、担い手確保につなげる。ハンターは都道府県で捕獲を行うための登録に当たり、狩猟免許の区分などに応じて5500~1万6500円を納めている。ただ、狩猟シーズンや都道府県ごとに納税する必要があり、広域で活動する場合には税負担が大きくなる。そこで環境省は、市街地にクマが出没した際の緊急銃猟や個体数の維持・減少に向けた駆除を実施するケースで、ハンター税を新たに免除する考え。現行制度では、自治体から鳥獣被害対策を行う「捕獲員」に任命された場合などに非課税となるほか、特定の目的のため自治体の許可を得て捕獲する人は2分の1に減免される特例措置があり、これらの仕組みを参考に制度設計を進める。環境省によると、25年度のクマの出没件数は過去最多の5万件超に上り、13人が被害を受けて死亡した。出没時の捕獲や個体数の管理が急務となる一方、ハンターの高齢化や担い手不足が深刻化していることから、公的な捕獲事業に携わる人材への支援を強化して被害抑止を目指す。
(鳥獣被害の総額は187億5300万円で前年度比14.7%増:中沢 新)
クマの出没に関するニュースを目にする機会が増えました。人身被害への注目が集まる一方で、農業の現場では作物への被害も長年の課題となっています。野生鳥獣による農作物被害は、金額にするとどれくらいの規模になるのでしょうか。農林水産省が公表している「全国の野生鳥獣による農作物被害状況」から、獣種ごとの被害額を確認していきます。まずは全体の規模から見ていきましょう。農林水産省が令和7年12月に公表した資料によると、令和6年度(2024年度)の全国の野生鳥獣による農作物被害額は187億5300万円でした。前年度の163億5500万円から23億9800万円の増加で、率にすると14.7%増です。金額以外の指標も同じ方向に動いています。被害面積は4万4300ha(前年度比4000ha増)、被害量は73万1400t(同21万9400t増)。被害量は前年度から4割以上増えており、金額の伸びを上回るペースです。被害額は令和2年度が161億円、3年度が156億円、4年度が155億円、5年度が164億円と150億~160億円台で推移してきましたが、令和6年度は188億円台に増加しました。なお、この187億円という金額は、農業産出額全体と比べればごく小さな割合にとどまります。しかし、被害は特定の地域や特定の農家に集中して発生します。全国平均でならした数字と、被害に遭った農家一軒あたりの打撃はまったく別物である点は押さえておきたいところです。丹精込めて育てた作物が収穫直前に食い荒らされる。金額に換算しきれない精神的な負担も、営農意欲の減退という形で農業に影響を与えています。次に、どの動物による被害が大きいのかを見ていきます。令和6年度の主な内訳は次のとおりです。シカ:78億5100万円イノシシ:44億5600万円、カラス:13億6400万円、ヒヨドリ:8億600万円、サル:7億7000万円、アライグマ:6億9300万円、クマ:5億1900万円。被害額が最も大きいのはシカで78億5100万円。全体の4割超を占めています。次いでイノシシが44億5600万円、カラスが13億6400万円の順に多くなっています。増加分の内訳を見ると、全体で増えた23億9800万円のうち、シカが8億9600万円、イノシシが8億2100万円。この2種で増加分の約7割を占めています。伸び率で目立つのはヒヨドリです。前年度の3億3300万円から8億600万円へ、4億7300万円増えました。金額の規模ではシカ・イノシシに及びませんが、1年で2倍以上になっています。報道で目にする頻度が高いクマは、農作物被害額では5億1900万円。全体に占める割合は3%程度です。前年度の7億3800万円からは2億1900万円の減少で、獣種のなかではシカ・イノシシ・サル・アライグマに次ぐ5番目。鳥類のカラス(13億6400万円)やヒヨドリ(8億600万円)よりも下に位置します。ただし、金額が減ったからといって被害が縮小したとは言い切れません。クマによる被害量は前年度の2万9600tから3万2900tへ増えており、金額と量が逆方向に動いています。作物の種類や単価の違いによって、両者は必ずしも連動しません。そもそもクマの出没は、主に人身被害や生活圏への侵入という形で問題になります。一方、シカやイノシシは日常的かつ広範囲に農地を荒らします。ニュースでの扱われ方と、統計上の農作物被害額は必ずしも一致しません。シカとイノシシで全体の6割超を占める背景には、個体数と行動範囲の広さがあります。シカは群れで行動し、稲や牧草、野菜の若芽を広範囲にわたって食べます。農作物だけでなく、若木の樹皮を剥ぐことで森林にも被害を与えます。令和6年度はシカの被害面積が3万5300haと前年度から5900ha増え、被害量も63万1700tと21万1400t増えました。全体の被害量の増加分のほとんどがシカによるものです。イノシシは地面を掘り返す習性があり、作物を食べるだけでなく田畑そのものを荒らします。水田に入られると、収穫量の減少に加えて土壌の整備し直しが必要になることもあります。いずれも繁殖力が高く、里山の管理が行き届かなくなったことで人の生活圏に近づきやすくなったといわれています。鳥獣被害対策は、大きく3つのアプローチに整理されます。ひとつは「侵入防止」です。電気柵やワイヤーメッシュ柵を設置し、農地に入れないようにする方法で、最も直接的な効果があります。ふたつめは「個体数管理」です。捕獲によって生息数を適正な水準に近づける取り組みで、捕獲した個体をジビエとして活用する動きも広がっています。なお、捕獲には狩猟免許や許可が必要で、必要な手続きは自治体によって異なります。みっつめは「生息環境管理」です。農地周辺の藪を刈り払って見通しをよくしたり、収穫しない果実を放置しないようにしたりして、動物が近寄りにくい環境を整えます。これらを組み合わせて行うことが効果的とされていますが、いずれも手間と費用がかかります。高齢化が進む農村では、対策の担い手確保そのものが課題になっています。187億5300万円という数字は、あくまで作物そのものが失われた金額です。実際の負担はこれだけにとどまりません。まず、防護柵の設置費用があります。農地の規模にもよりますが、電気柵やワイヤーメッシュ柵を張りめぐらせるには相応の初期投資が必要で、設置後も点検や補修が欠かせません。次に、捕獲や見回りにかかる労力です。わなの設置と確認は毎日の作業になり、本来の農作業の時間を圧迫します。そして、営農の断念という形での損失です。被害が続く農地が耕作放棄されれば、その分の生産は統計上「被害額」ではなく、単に生産の減少として表れます。藪が広がった耕作放棄地は動物の隠れ場所となり、周辺の農地の被害をさらに広げるという悪循環も指摘されています。被害額の数字を見るときは、その背後にこうしたコストが積み重なっていることも意識しておきたいところです。一方で、捕獲した個体を資源として活かす動きも広がっています。シカやイノシシの肉をジビエとして流通させる取り組みで、専用の処理施設の整備や、飲食店・小売店との連携が各地で進められています。ペットフードや皮革製品への活用も行われています。捕獲は本来コストのかかる作業ですが、そこに収益が生まれれば、担い手の確保にもつながります。被害対策を「守り」だけで終わらせず、地域資源として循環させる発想といえるでしょう。今回は、農林水産省の資料から野生鳥獣による農作物被害額を確認しました。全国の被害総額は187億5300万円(令和6年度)、前年度比14.7%増獣種別の最多はシカの78億5100万円、次いでイノシシの44億5600万円、クマは5億1900万円で前年度から2億1900万円の減少、被害は特定の地域・農家に集中して発生する。なお、令和5年度の数値は令和7年12月に訂正されており、本記事は訂正後の数値を用いています。過去の記事や資料と数字が一致しない場合は、公表時期をご確認ください。私たちが日々口にする食べ物の背後で、こうした被害と対策が続いています。数字を通して、農業の現場の一面に目を向けてみてはいかがでしょうか。私は群馬県に住んでおり、この記事に出てくる動物は、どれも生活圏のなかにいます。クマは近隣で目撃情報が出ることがあり、他人事として読める話ではありません。シカは車を運転していると珍しくなく見かけますし、サルについては先日、隣の家の屋根の上を走っていくのを見かけました。なかでも実害として身近なのはサルです。祖父が作っているトマトが、よく食べられてしまいます。収穫を待っていたものほど狙われるようで、そのたびに落胆している様子を見てきました。その感覚でいくと、サルの7億7000万円がクマの5億1900万円を上回っているのは、なるほどと思える並びでした。一方で意外だったのは、シカが78億5100万円で最多、全体の4割超を占めていたことです。見かける機会は多いものの、たいていは道路沿いや山際にいる姿で、農地を荒らしている場面を目にしたことはありません。被害量の増加分のほとんどがシカによるものだと知り、見かける頻度と被害の規模は別の話なのだと認識を改めました。クマの被害額が前年度から減っていたのも意外でした。ただし被害量のほうは増えており、金額だけを見て判断するのは難しいようです。出没が農作物被害とは別の形で問題になるという点も、書きながら整理がついた部分です。本文では被害が特定の地域や農家に集中すると触れましたが、その集中している側の風景は全国平均の数字からは見えにくいのかもしれません。トマトを食べられる程度で済んでいる立場でも、数字の背後を想像する手がかりにはなりました。
(猟銃によるサル対策の現場付近で発生した事故から1カ月:秋田)
秋田・八峰町で7月、走行中の軽トラックの窓ガラスが突然割れ、運転していた女性がけがをした事故から1カ月が過ぎた。現場周辺では猟銃を使ったサルの追い払いが行われていたが、事故との因果関係は明らかになっていない。一方、地域では長年、ニホンザルによる農作物被害に悩まされている。被害対策に欠かせない取り組みと住民の安全をどう両立させるのか。地域が難しい課題に向き合っている。「もしかしたら死んでいたかもしれない、という恐怖感。体の力が抜けるような感覚を今でもはっきり覚えている。恐怖心はずっとこれからも残っていくのではないかなと思っている」。青森・深浦町に住む60代の女性は、事故当時をこう振り返る。女性は7月23日、八峰町八森の国道101号を軽トラックで走行中、突然窓ガラスが割れ、左耳にけがをした。当初は何が起きたのか分からず、バックミラーに映る血を見て初めてけがに気付いたという。車のフロントガラスやヘッドレストには何かが貫通したような跡が残り、車内からは銃弾のようなものも見つかった。「よくこれで頭などに当たらなかったなと思う。奇跡的に助かったのかな」と話す女性。命に関わる事態だったかもしれないという思いが、今も女性の胸に残る。事故から1カ月。傷は目立たなくなったが、耳鳴りなどの違和感や精神的な負担は続いている。女性は「音が耳にスムーズに入ってこないというか、人との会話がおっくうになるというか」と話す。さらに、「当時の、ガラスがいきなりガシャンと割れた音が気になって、茶碗を洗っている音もすごく耳に響く」と打ち明ける。現場付近の道路も以前と同じ気持ちでは通れない。「あの道路を通るとき、気持ちも思い出すので行きたくないけれど、用事があれば通らなければいけないし…」。事故は女性の日常に大きな影を落としている。事故当時、現場周辺では町の猟友会が猟銃を使ったサルの追い払いを行っていた。警察が捜査を続けているものの、事故との因果関係は現在も分かっていない。女性は「怒りをどこにぶつけたらいいか本当に分からない。毎日のように同じような話を家族で話し合っている。この後ずっと、この思いがいつまで続くのかなという感じ」と心境を語る。また、事故後に町や猟友会から連絡はなかったという。「一度でいいから、何か一言ほしかった。そうしたら今の気持ちが少し落ち着くのではないかと思う。『もしあなたたちの家族が同じような目に遭ったらどうしますか』と聞きたい」。こうした中、町は猟友会からの申し出を受け、事故の4日後にあたる7月27日、猟銃によるサルの追い払いを休止した。一方で、八峰町ではニホンザルによる農作物被害が深刻な問題となっている。町は1996年から箱わなによる捕獲を進めてきたが、農作物の被害額が約400万円に達したことを受け、2008年から猟銃による捕獲を導入した。その後は被害額が減少傾向となったものの、2025年度は約268万円に増加。町はクマの大量出没への対応が優先され、サル対策が十分に進まなかったことも要因の一つとみている。年間100頭の捕獲を目標としているが、過去10年は達成できていない。特に被害が深刻なのが青森県境に近い岩館地区だ。住民たちは防護ネットを張るなどの対策を続けているが、被害は後を絶たない。住民の1人は、「近所で5月の連休あたりにジャガイモを植えていたら、ある程度大きくなったところをみんなサルに取られた。いたずらされた」と話す。さらに、「収穫しようと思ったら、サルが電線の上から見ていて取られたという話も聞いた」と被害の実態を明かす。町は8基ある箱わなのうち半数を岩館地区に設置しているが、サルがわなを警戒するようになり、実際の捕獲は猟銃に頼る割合が大きくなっている。町は散弾銃などを使用する際、山や土手など弾を受け止める場所を確認し、安全対策を徹底するよう猟友会に呼びかけている。一方で、追い払いの実施日時や場所をその都度住民へ周知する仕組みはない。住民からは「銃による追い払いの実施情報は、知らないよりは知っていた方がいい。クマが出たときと同じで、そういう町内放送がされても差し障りないと思う」と、さらなる情報共有を求める声も聞かれる。町は、猟銃による追い払いの休止が長引けば、サルが人への警戒心を失い、農作物被害の拡大や人身被害につながる恐れがあると懸念する。事故との因果関係の解明が待たれる中、地域が向き合うのは住民の安全とサル被害対策をどう両立するかという課題だ。住民の安心を守りながら、深刻な被害にも対応する。その答えを見つけるための模索が続いている。
(外来種対策に67億円、10倍に増額)
環境省は28日、2027年度の概算要求額を1兆1451億円と発表した。サクラや果樹への被害が拡大するクビアカツヤカミキリなど外来種防除の支援を強化するため、26年度当初比約10倍の67億円を要求する。人身被害が絶えないクマやシカ、イノシシの駆除や管理には計130億円を計上。そのうちクマ対策には83億円を充て、射撃場や駆除したクマの処理施設の整備を新たに支援する。また、気候変動への適応策を実践する「気候変動適応先進地域」を選定する新規事業に10億円を盛り込んだ。自治体など複数地域を選び5年程度、専門家の派遣や関係機関の連携を支援する。地域の実情に合わせた先進事例を創出し、全国に波及させる狙い。また、次世代型のペロブスカイト太陽電池の導入支援のため前年度当初比4倍の280億円を計上する。一方で27年度新規分から、自治体や企業向けの太陽光パネルの購入補助を廃止する。
(「クマ出没警報・注意報」を解除:宮城)
県では、令和8年8月31日を期限として、県内全域に「クマ出没注意報」、仙台市青葉区に「クマ出没警報」を発令しておりますが、8月のツキノワグマ目撃等件数は、例年並みの水準で推移していること等から、「クマ出没注意報」を解除することとし、また、仙台市青葉区を対象に発令中の「クマ出没警報」についても、発令期間の満了に伴い、併せて解除することとしましたのでお知らせします。
(捕獲作業が本格化、計画的に個体数削減へ:宮城)
近年のクマの人身被害や目撃数の増加を受け、宮城県は計画的な個体数削減に向けて今年度、390頭の捕獲目標を掲げる。県は7月、捕獲事業を県猟友会に委託。クマの活動が活発になる秋を前に箱わななどの設置作業を本格化させている。8月18日午後、同県川崎町の山あいで県猟友会柴田支部のメンバーたちは箱わな1基を設置し、クマをおびき寄せる蜂蜜を仕込んでいた。この日は同支部メンバー約15人が町内に計20基を仕掛けた。県猟友会の生駒純一会長は「猟友会として、県民の生命や財産を守らなくてはならない。1頭でも多くの捕獲を目指す」と話した。県内の推定個体数は2025年度時点で3207頭。26年度は箱わなを中心に27年2月までに県内各地で390頭を捕獲する計画だ。
(野生イノシシの豚熱感染事例について:宮崎)
8月24日に日南市で発見された野生イノシシ1頭について、宮崎家畜保健衛生所の豚熱ウイルスPCR検査で野外株陽性が確認されました。(138例目)
(5匹陽性、野生イノシシの豚熱:三重)
三重県は26日、多気郡大台町や多気町など県内2市5町で捕獲された野性イノシシ13匹から、豚熱(CSF)の陽性反応が確認された。
(ツキノワグマ、四国内に27頭か)
林野庁四国森林管理局(高知市)などは、2025年度の四国内におけるツキノワグマの生息調査結果を発表した。徳島県の剣山山系から高知県香美市、安芸市、馬路村に至る地域で親子2組を含む最低25頭を識別。別の調査でも他に2頭が確認されており、最低でも計27頭が識別できた。同管理局は「個体数が少ない中で複数の親子がいて繁殖が行われていることが裏付けられた」としている。四国に生息するツキノワグマは2017年時点で16~24頭と推定され、環境省レッドリストで「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定される。生息状況を把握するため、同管理局は「はしっこプロジェクト」として14年度から認定NPO法人四国自然史科学研究センター(須崎市)と協力して調査を実施。15年度から環境省中国四国環境局(岡山市)も参画した。25年度は徳島、高知両県の25か所59地点に無人撮影装置(センサーカメラ)を設置。このうち16か所(徳島10か所、高知6か所)で25頭の個体が確認できた。幼獣は2組の計4頭で、成獣21頭のうち4頭が新たに確認され、17頭は以前から識別されていた個体だった。同環境局は別途、ツキノワグマを試験捕獲して全地球測位システム(GPS)機能付き首輪をつけて追跡する調査を剣山山系及びその周辺で行っており、25年度には5頭捕獲。うち2頭は、センサーカメラで捉えられていない個体だった。同プロジェクトで確認された最低識別頭数は、20年度20頭、21年度18頭、22年度15頭、23年度11頭、24年度26頭と推移。23年度を除き、親子も1~4組確認されており、絶滅の危険性が高い個体群では、繁殖が安定して行われているかということが重要な情報であるため、今回も親子が確認できた意義は大きいという。分布域は従来と変わらず、剣山山系及びその周辺の限定的な地域に限られると推測され、同管理局は「生息状況を適切に把握するため、引き続き各機関が連携して調査を行い、分布域の変化を注視していく」としている。
(ヒグマ人身被害、「ほぼ半数がハンター」)
昨今、市街地などでのクマの出没が相次ぐ中、緊急銃猟を含むクマの捕獲体制を地元のハンター(狩猟者)に依存している現状がある。一定の成果は期待できるものの、こうした状況に専門家からは限界を指摘する声も上がる。環境省も、「通常の狩猟は山野で行われるため、その経験はクマの緊急銃猟とは場の条件が異なる」と認識し、将来的には専門性を備えた、よりプロフェッショナルな「捕獲者」の必要性を示している。実際に環境省による「緊急銃猟ガイドライン」も、「趣味で狩猟を行う者との区別」を理由に、担い手(射手)のことをハンターや狩猟者とは呼んでいない。クマ問題が深刻化する中で、大きく遅れている捕獲のプロ育成も含む抜本的なクマ対策。制度が整備されたとしても実行する人材が不足していては、それは絵に描いた餅に終わる…。現在のクマ捕獲体制は、猟友会などの一般狩猟者に大きく依存している。しかし、人口減少や農山村の高齢化、ハンターの高齢化を踏まえれば、中長期的には地域にクマ捕獲従事者が不在となる可能性が高い。クマが年率15%ほどで増加する可能性を考え合わせれば、狩猟者に頼った対策はすでに実効性と持続性を欠いていると判断すべきであろう。「数々の公的なデータなどから、『地域によっては、人間社会がクマ側に圧倒されている』 との認識が欠かせないかもしれない」こう指摘するのはエゾシカ協会代表理事で岐阜大学の鈴木正嗣(まさつぐ)名誉教授。すでにクマの勢力が人間側の管理体制を超えており、危機的状況にあるというワケだ。そもそも、狩猟免許はリクリエーションとして行われる狩猟を念頭におく制度であり、試験問題の構成からも「公的な目的を有する捕獲」のウエイトは低い。多くのハンターにとっては、クマは本来のターゲットではなかったため、その対策への協力は心身ともに大きな負担にもなる。所持している銃や弾薬の性能が、クマには不向きな場合も少なくない。実際、北海道ではヒグマによる人身事故の被害者の多くが逆襲などにあったハンターである。今年に入って発生した2件は、まさにそのケースだ。鈴木名誉教授ら専門家は、地域の要請に応えることは必要だが、全面的・無期限な協力体制は自治体の覚悟や決断を先送りさせるリスクがあると指摘している。環境省による「緊急銃猟ガイドライン」は、「人の日常生活圏に出没したクマ等の対応は人の生命・身体に関わる公共の安全に必要な行為であり、本来ならば公的な存在により対応されるような性質を有する」と明記している。命の危険すらあるクマ捕獲を、経験も装備も不十分な可能性があり、あくまでも民間人であるハンターに任せる状況が健全でないことは明白だ。市民を守る捕獲者となれば、系統的なトレーニングを受けた者が本来業務として対応するのが適切。そのことは環境省も認識しており、「狩猟免許をもつ公務員」として「ガバメントハンター」という言葉も使われるようになった。だが、鈴木名誉教授はこの呼び名は誤解を生む可能性があるとして、公的な捕獲に従事する者の育成へと踏み出す前に改めるべきと力を込める。その理由として、「現在の狩猟免許は、クマの緊急銃猟に必要な技能を保証するものではないという点。もう一つは、『ハンター』という語には『リクリエーションとして狩猟を行う私人』というニュアンスがあるため、『私人への依存からの脱却』という発想が曖昧となる点」を挙げる。そのため、専門的な捕獲技術を有する正規の行政職員(公務員)の人物像をより明確にするためには、むしろ『捕獲官』という日本語の方が適切とする。クマ以外の野生鳥獣の問題も深刻化しており、対策は捕獲のみに限定されないことを考えれば、ザックリと「鳥獣対策専門官」とよぶのも一案という。これまでの報道では、「緊急銃猟でハンターがクマを撃った」や「ハンターが緊急銃猟の訓練を行った」などと、当たり前のように「ハンター」という言葉が使われている。そうした状況も踏まえ、鈴木名誉教授は、「ほとんどのメディアが、『ハンター』という用語の使用を意識的に避けている緊急銃猟ガイドラインを入念に読み込むことなく、表面的な報道を続けている可能性がある」といぶかしむ。結果的に、狩猟免許や狩猟経験を過信する風潮が社会に広まってしまった…。「クマが出れば『ハンター』に依頼すれば何とかなるというイメージの定着は、ハンターに大きな負担をかけることにもなる。少なからぬハンターが人身被害に遭っているという現実に加え、地域社会からの要望に応えるための体力的・心理的・時間的な負担も計り知れない。民間人であり、本業や私生活もあるハンターに、一過性・短時間の訓練を行ったとしても、その成果は限定的であろう。確実にクマを撃退するための保証を受けた人員が対応する状況を整備するための第一歩として、『ガバメントハンター』という名称を変えることは重要だ」(鈴木名誉教授)。そして呼び名を変えた上で、その名に相応しい人材育成を目指す必要があると力説する。前述のとおり、今の狩猟免許制度は、実質的には「リクリエーションとしての狩猟を安全かつ適法に楽しむ」ためのもの。認定鳥獣捕獲等事業者制度も、客観的な考査プロセスを欠くという点で、捕獲能力の保証としては不十分である。すなわち、緊急銃猟に限らず、一般的な有害鳥獣捕獲を含め「公的な目的を有する捕獲」を担う人材の知識や技能を客観的に保証するしくみが、今の日本には存在しない。今後、自治体が安心して「捕獲官」や「鳥獣対策専門官」を採用するためには、その知識や技能を保証する教育カリキュラムや認証システムの構築が欠かせない。鈴木名誉教授は、「このような教育カリキュラムや認証システムの整備は国の役割」と指摘する。国内では、一般社団法人エゾシカ協会が、英国の制度を参考に「シカ捕獲認証」を運用している。この「シカ捕獲認証」をモデルとした英国の認証制度は、他獣種(イノシシやアザラシ)の資格との連携のもと、 シカに対する認証が基礎的な資格として位置付けられている。クマに特化したものではないが、複数の大学が協定を結び、野生動物管理の担い手を教育する制度も始まっている。クマに対する教育カリキュラムや認証システムの整備には、このような先行制度との連動が、迅速性と効率性を確保する上で有効と考えられる。最後に鈴木名誉教授は、次のように訴えた。「国は、狩猟免許を実質的に『リクリエーションの狩猟を安全・適法に楽しむ』ための制度に据え置いたまま、許可捕獲、指定管理鳥獣捕獲等事業、緊急銃猟と『公的な目的を有する捕獲』の枠を拡大させてきた。シカやイノシシでは、すでに 8割以上が『公的な目的を有する捕獲』の枠組みで捕獲されているという現実もある。有害鳥獣捕獲等の際に発生した人身事故や物損事故も決して少なくはない。国として、『公的な目的を有する捕獲』を念頭におく免許や資格の創設を急がねば、この国の鳥獣対策は破綻する」。日本の鳥獣対策の課題はクマだけではない。社会的な関心度が高いクマ問題を契機とし、鳥獣対策全般に関わる抜本的な意識改革と制度改正の進展につなげられるかが、そこに迫る危機への懸念を回避できるかのターニングポイントとなりそうだ。
(クマ外傷は顔が9割、失明・失血死も:秋田)
クマに襲われる被害が相次ぐなか、顔の大けがや失明、死につながる外傷を防ごうと、秋田大学が「クマ外傷重症化軽減プロジェクト」に取り組んでいる。減災用品の開発や防御姿勢の普及を一日でも早く進めるため、9月1日からクラウドファンディングを始めた。秋田大学高度救命救急センターは30年にわたって「クマ外傷」の治療を担い、これまでに150人以上の患者を診てきたという。クマに襲われた人のデータを分析したところ、クマ被害は「山」で起きるというイメージとは異なり、75%は「人里」で発生していた。また、クマ外傷の9割は顔面に集中し、頭頸部(けいぶ)も6割以上に上った。顔の傷には、眼球破裂による失明や唾液(だえき)腺の損傷などもあり、その後の生活の質に大きな影響を及ぼすことがある。首の血管が切れると失血死、気管を損傷すると窒息死につながるなど、命にかかわるケースも少なくない。PTSD(心的外傷後ストレス障害)など精神面の不調を抱える人も多く、影響は長年にわたる。そこで秋田大の中永士師明(なかえはじめ)教授らは、クマ外傷による死亡や重い後遺症を防ごうと、産学連携で外傷を軽減する用品の開発に乗り出した。特殊な素材を使い、クマの爪や牙による致命的な外傷を軽減するキャップやハット、手袋などの開発を進めており、年内の実用化を目指している。ただ、大学が公的資金を得て開発しようとすれば、一般的に年単位の時間がかかる。クマ被害が広がるなか、「一刻も早く実用化につなげたい」と、クラウドファンディングで広く寄付を募ることにした。500万円を目標に、10月30日まで寄付を募る。集まったお金は、クマとの遭遇時に致命傷を避けるための防御姿勢を広める教育活動にも使いたいという。これから、クマによる被害がもっとも多い10月を迎える。中永さんは「クマに遭遇しないに越したことはないが、過剰に人間の行動範囲を狭めることは、かえってクマの行動範囲を広げることにつながりかねない。人間が正しく自衛する手段を持ち、安全な生活圏を守ることが、クマとの適切な距離を保った共存につながると思う」と話している。
(緊急銃猟1年、「出動できるハンター」10人未満が10市町村:岩手)
人里に現れたクマを市町村の判断で捕獲できる「緊急銃猟」の制度が始まり、1日で1年となった。県によると、対応マニュアルは全33市町村で整備され、遠野市や二戸市など6市町で計8件実施された。ただ、読売新聞の取材では県内33市町村のうち実際に出動できるハンターが10人未満の自治体は10市町村に上った。要件のハードルや仕事との両立の難しさなどが理由で、担い手の確保が制度運用の壁となっている。緊急銃猟を担うには、銃猟免許を持ち、過去3年以内に大型獣を捕獲した経験があることなど、国が定めた要件を満たす必要がある。市町村は猟友会に委託するなどしているが、要件を満たすハンターは限られる。読売新聞は8月、県内33市町村に対し、緊急銃猟に出動できるハンターの見込み人数を尋ねた。矢巾町と葛巻町が3人、紫波町と平泉町が5人、宮古市が6人などだった。最も少ない九戸村は「最大2人」と回答した。村内では今年度、8月下旬までに52頭のクマが出没。昨年度の27頭の倍近くに達した。村の鳥獣被害対策実施隊には9人が登録しているが、本業があって都合がつきにくい人や、ライフル銃の射撃経験が十分でない人もいるという。ハンターの平均年齢は60歳代で高齢化も進む。村産業振興課の桂川雄平主任は「撃つだけなら1~2人でもできるが、安全確認などの作業もある。5人ほどの体制が理想だ」と話す一方、「5年後も同じ人数を確保するのは難しい」とみる。村は銃猟免許の取得費を補助し、ハンター育成を促す。7人のハンターが対応する陸前高田市の担当者は、「1人でも撃てないことはない」と話すが、訓練では3人1組で編成することもあり、複数人いれば望ましいという。県内最多となる3件の緊急銃猟を実施した遠野市では、ハンターとして登録されている131人のうち、市が実際に動けるとみるのは17人にとどまる。緊急銃猟は市街地などに出没したクマを駆除することができる制度だが、盛岡市環境企画課の渡辺聡課長補佐は「街中で銃を使えることは、ほとんどない」と明かす。弾を受け止める「バックストップ」の確保が難しいためだ。市で対応できるハンターは12人。今年5月には岩手大上田キャンパスの構内に居座ったクマ1頭に対し、市は初めて緊急銃猟の実施を決め、半径約200メートルの市道を封鎖した。しかし、クマがやぶに姿を隠して追跡ができなくなり、中止せざるを得なかった。遠野市はスムーズな緊急銃猟を実施するため、警察との連携強化を図る。交通規制や通行人の避難を速やかに行う必要があるためで、市は昨年から警察と訓練を重ねてきた。ただ、3件のうち捕獲できたのは2件。市は「周辺に住宅が少なく、たまたま運が良かっただけ」とする。市町村の緊急銃猟を支援するため県は3月、狩猟免許を持つ職員「ガバメントハンター」5人を採用。自治体の習熟度を高めるため、8月24日には久慈市で緊急銃猟を想定した訓練を実施した。今年度は盛岡と沿岸、県南地域でも同様の訓練を行う予定で、県の担当者は「訓練を重ねてもらい、市町村主体で対応できるように支援したい」と話す。
(9月1日から「特別警報」運用:山形)
県はクマの出没が増える秋に向け、9月から新たに「クマ出没特別警報」の運用を始めることを明らかにした。県内のクマの出没をめぐっては、2026年5月、38年ぶりにクマに襲われ死亡する人身被害が酒田市で発生したほか、市街地での目撃件数が2025年の約3倍になるなど、警戒が続いている。これを受け県は、現在運用しているクマの出没注意報・警報について見直しを進め、吉村知事が27日の会見で新たな発令基準を発表した。新たな基準では、今の注意報と警報に加えより警戒度が高い「特別警報」を設ける。発令されるのは、「1つの市町村で、市街地での1週間の目撃が20件以上になった場合」「市街地での人身被害」「山でクマに襲われ死亡する事案」など。このうちクマによる死亡事故が発生した山では入山規制を行うことも想定しているとしている。さらに、警報と特別警報が発令される区域について、これまでの「県内全域」からクマが目撃された場所に隣接する「特定の地域」に絞ることで、県民により細かく注意を促したい考え。クマの注意報・警報の新たな発令基準での運用は9月1日からを予定している。
(野生鳥獣による県内の農林業被害額は8億3200万円:長野)
野生鳥獣による県内の2025年度の農林業被害額が前年度比2%減の8億3200万円となったことが27日、県森林づくり推進課のまとめで分かった。同課は、近年は被害額が減少しにくい傾向にあると説明。ニホンジカの生息分布が県北西部にも拡大し、捕獲対策が追いついていないことなどを背景に挙げた。
(国有林でキノコ採りダメ、クマ人身被害防止へ:青森)
キノコ採りシーズンのツキノワグマによる人身被害を防ぐため、青森市や県、国、青森署などは31日、過去に人身被害があった八甲田地区と合子沢地区で、キノコ採りを目的とする国有林への入山禁止を呼びかけるパトロールを始めた。関係機関が連携して秋に広報活動を行うのは初の試み。期間は10月31日までの予定。市の担当者によると、クマは冬眠に入る前の9月から10月、栄養を蓄えようと活動が活発化するため、登山道を外れてキノコ採りをする人と遭遇する確率が高まるという。八甲田地区の県道40号沿いに多くの人がキノコ採りに訪れるため、パトロールを決めた。また同地区は大半が国有林で、広範囲が十和田八幡平国立公園の特別保護地区のため、自然公園法により植物全般の採取が刑事罰の対象になることも合わせて周知する。パトロールでは、八甲田地区の県道40号沿いと合子沢地区を中心に、キノコ採り目的で駐車している車両や人を見つけ次第、「違法なのでやめてください」と口頭で指導し、人の姿がない車両にはワイパーに「採取は違法」と書かれたチラシを挟む。パトロールに加えて、「クマ出没注意」「植物全般の採取は違法」と書かれた注意喚起の看板を県道40号沿いにあるブナ林散策道、北八甲田赤倉岳登山道、田代平の飲食店「高原茶屋」付近に新たに設置した。市の担当者は「国有林でのキノコの採取は違法であり、民有林であっても所有者の許可がないと違法になる。山はクマがいる場所だと自覚し、不要不急の入山は控えて」と話した。
(食害予防に捕獲奨励金上げ:岡山)
岡山市は2026年度から、農作物を食い荒らすヌートリアやアナグマなど4種類の小型有害獣の捕獲奨励金を1・5~2倍に引き上げた。
(自動撮影カメラ設置1年、試行錯誤の末にレンズが捉えたのは?:新潟)
県内各地で出没が相次ぐクマの生態を探ろうと、新潟日報社は阿賀町に自動撮影カメラを設置した。それから1年。一般のカメラとは撮影ノウハウが異なるため、試行錯誤と苦労の連続だったが、クマ以外にも多様な野生動物の姿を捉えることができた。レンズが切り取った姿からは、人里からそう遠くない自然の中で暮らす生き物たちの実態が浮かび上がった。クマの生態に詳しい箕口秀夫・新潟大名誉教授(森林生態学)に指導を受けながら、土地管理者の許可を得て阿賀町内にカメラを設置したのが2025年9月。以来、撮影データの確認とカメラ点検のため、現在も月に数回の頻度で通っている。カメラはいわゆる獣道ではなく、人が通る道に仕掛けている。歩きやすい道をクマも選ぶはず、との期待を込めた箇所に設置してみたが、写るかどうかは神頼みならぬ「クマ頼み」だ。
(AIカメラ40台増設へ、冬眠前で出没増える秋ごろまでに:宮城)
仙台市は、クマの侵入経路となる川沿いにAIカメラを40台増設するなど、監視体制を強化する方針を発表しました。仙台市は市街地へのクマの侵入を迅速に把握するため、これまで広瀬川近くなどにAIカメラを9台設置しています。AIカメラは通信機能がついていて、通過した動物の画像を撮影するとAIがクマかどうかを自動的に判別。仙台市の担当者に送信します。9月1日の定例会見で仙台市の郡市長は、冬眠前にエサを求めるクマの出没が増える秋ごろまでに、目撃の多い河川付近を中心に40台増設すると発表しました。また、果樹の伐採の推進や電気柵の設置を増やすなどの対策も合わせて発表しています。
(ハンター養成用射撃場の整備やクマの通り道「河川敷」の草刈りに9億円超:宮城)
宮城県は、クマ対策の一環としてライフル射撃場の整備費などを盛り込んだ約40億円の一般会計補正予算案を県議会9月定例会に提出します。宮城県が9月定例会に提出する一般会計補正予算案は、総額約40億円です。このうち、クマ対策の一環としてハンター養成のため村田町に新たに整備するライフル射撃場の費用として3000万円、クマの通り道となっている河川敷の草刈りや木の伐採などに9億円が計上されています。
(釧路湿原のエゾシカ2倍超に:北海道)
環境省釧路自然環境事務所(釧路市)が2025年度、釧路湿原国立公園の植生を守るために捕獲したエゾシカの頭数が、過去最多の164頭を記録した。一方、捕獲個体を受け入れている食肉加工施設が運搬できる頭数や、廃棄物処理施設が同事務所に割り当てた受け入れ数「1日最大5頭」は、すでに上限に達している状況。個体数の増加に対応できる受け入れ先の確保が新たな課題となっている。
(緊急銃猟訓練、有事に備え連携体制強める:山形)
市街地でのクマの目撃が相次ぐなか、山形県大江町できょう(31日)、警察や猟友会などによる初めての緊急銃猟への対応訓練が行われました。きょうの訓練は、大江町が警察や猟友会などと合同で行ったもので、およそ40人が参加しました。県内の今月23日時点の市街地でのクマの目撃件数は352件にのぼります。そのうち、大江町では今年4月から現在までに町内で4件のクマが目撃されています。きょうの訓練は、左沢中央通り商店街で目撃されたクマ1頭が、森ノ宮公園内で確認されたとの想定で行われました。周囲の安全確認を行ったあと、捕獲部隊を、のり面の上の部隊と下の部隊の2班に分けて、射撃を行う手順を確認しました。さらに、射撃後にクマの死亡確認を行うまでの一連の流れを確認し、緊急銃猟の際の連携体制を実践的に確かめていました。猟友会大江分会 峯田稔 副分会長「我々は普通は山林に行って発砲するが、住宅地で発砲するということは、初めてなので緊張する」。大江町 総務課 五十嵐大朗 課長「きょう踏んだ手順で、何が一番優先すべきかをもう一度整理して、有事に備えたい。今年もこれから出没する可能性があるので、訓練をやっていることを通して、住民にも危機意識を持っていただきたい」。
(県内初の緊急銃猟の実地訓練:和歌山)
全国でクマの出没が相次ぐ中、和歌山県内で初めて緊急銃猟の実地訓練が行われました。訓練は、ツキノワグマが河川敷に居座っているという想定で、和歌山県の日高川町で実施され、県や町の職員、警察や猟友会などが参加しました。参加者らは、まずは机上訓練で、クマが出没した際、一定の条件を満たせば自治体の判断でクマの駆除が可能となる緊急銃猟の流れを確認。その後、屋外で、ぬいぐるみのクマへの射撃やドローンでの状況確認など実地訓練を行いました。和歌山県では、今年度、7月末の時点で、ツキノワグマの目撃件数が61件に上っています。和歌山県の担当者は、「今後も関係機関との連携を高め、迅速かつ円滑に対応できるように訓練を重ねたい」としています。
(国立公園におけるクマ被害対策:環境省)
国立公園は、日本を代表する優れた自然の風景地であり、また、国民が自然の恵みを享受し親しむ場でもあります。こうした国立公園において、ヒグマやツキノワグマ(以下、「クマ」という。)は日本の豊かな森林生態系を象徴し、国立公園の価値を構成する不可欠な存在といえます。国立公園の多くがクマの主要な生息地となっている中、特に国立公園の特別保護地区などは、クマの生息を安定的に担保し保護する場所として、極めて重要な位置付けを担う地域です。一方で、クマの生息地と公園利用者の活動域が重なる地域では、クマによる事故や被害が発生しています。特に、令和7年夏の知床国立公園羅臼岳登山道におけるヒグマによる死亡事故は、社会へ大きな衝撃を与えました。また、クマによる全国の死者数が、令和7年度には過去最多を大幅に更新するなど、国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となりました。このような現状を踏まえ、令和7年11月14日、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議において、関係省庁連携による緊急的な対策を含む「クマ被害対策パッケージ」が、令和8年3月27日には、クマ被害対策パッケージに含まれる施策を体系的に実施することで、クマ被害対策の継続的かつ効果的な推進を図るために「クマ被害対策ロードマップ」が決定され、国立公園に関連して「インバウンドを含めた登山客等への多言語による情報発信」や「国立公園におけるクマへの安全対策強化」が位置づけられました。これまでの国立公園におけるクマ対策は、クマの生息密度やそれに由来する事故等のリスクが国立公園毎に大きく異なることから、一律の指針はなく各現場の判断に委ねられてきましたが、クマの保護と人身事故の防止の両立に向けた対策の推進が求められているなか、被害の未然防止や現場の担当者が緊急時に迅速かつ的確に対応するためには、国立公園としてのクマ管理に対する共通の指針を示し、各公園における実効性のあるマニュアル策定や体制構築を強力に支援していくことが不可欠と考えています。本ページでは、国立公園におけるクマ被害対策を推進するに当たっての基本となる資料について、紹介します。本手引書は、国立公園におけるクマの被害対策の基本方針を示し、各国立公園におけるクマの出没防止・問題個体発生時等の対応マニュアルの作成や体制構築の一助になることを目的として作成したものです。環境省の地方環境局や国立公園の現地事務所の担当者に加え、公園施設等の管理者(関係行政機関等)やクマ対策関係者にも役立てていただき、国立公園全体でクマの被害対策の水準向上を図っていくことを目指しています。国立公園を安全に利用するためには、クマについて正しく理解し、遭遇を避けるための行動を実践することが重要です。環境省「国立公園に、行ってみよう!」サイトでは、クマの生態や、出会わないための注意点、万が一出会ってしまった場合の行動などを分かりやすく紹介しています。
(クマ目撃で立ち往生→110番通報、トムラウシ山ヘリ救助が問うもの:北海道)
「日本百名山」の一つ、北海道・大雪山系トムラウシ山(2141m)で今夏、ヒグマを目撃した登山者が立ち往生し、ヘリコプターで救助される事案があった。地元の山岳関係者は無事だったことに安堵(あんど)する一方、危機感を募らせている。「本当に必要な救助要請は、ためらうべきではない。ただ、同じような事案が当たり前になってほしくない」。関係者が問いかけるのは、「クマの生息地に自ら足を踏み入れる」という自覚と、それに見合う備えだ。道警によると、7月4日午後2時半ごろ、登山道の通称「前トム平」(標高約1740m)付近を単独で下山していた60代男性が、体長約1.5mのクマを目撃した。距離は進行方向の約50~60メートル先。クマはその後、見えなくなり、立ち去った方向はわからなかった。立ち往生した男性に後続の3人組パーティーが合流し、午後4時すぎ、一人が110番通報した。「中腹でクマを目撃して立ち往生している」。道警はヘリコプターを出動させ、午後6時ごろまでに全員を救助した。けが人はいなかった。新得署によると、4人は鈴や笛は携帯していたが、クマ撃退スプレーは持っていなかったという。この事案は、地元の山岳関係者の間で話題になった。
(鳥獣被害対策の強化を要請:北海道)
北海道農民連盟(出嶋辰三委員長)は27日、エゾシカなどの野生動物による農作物・家畜被害が増加している現状を踏まえ、北海道の鈴木賢一農政部長に鳥獣害対策の強化などを求める要請書を提出した。
(警察・自衛隊OB対象に狩猟免許取得の説明会:北海道)
ヒグマに対応できるハンターの人材確保を目的に、8月30日、札幌で警察や自衛隊のOBなどを対象にした狩猟免許取得の説明会が開かれました。説明会はヒグマやエゾシカの出没や被害が増加する中、新たなハンターを確保するため去年に続いて開かれ、警察や陸上自衛隊のOBなどが参加しました。北海道内のハンターは2024年の時点でピークの半分以下に減少しているとされ、半分以上が50歳以上と、高齢化も進んでいます。説明会では北海道の担当者がヒグマなどの鳥獣対策を紹介した後、免許取得者が経験談を語りました。免許取得に必要な手続きのほか試験の概要や、猟銃の所持についての説明も行われ、出席者は熱心に耳を傾けていました。
(狩猟免許所持者らと狩猟グループが交流:群馬)
狩猟に関する疑問や不安の解決を支援する「ぐんま狩猟マッチング相談会」が30日、群馬県安中市の県安中総合射撃場で開かれた。狩猟免許所持者ら約10人が訪れ、シカやイノシシを捕獲する狩猟グループと交流した。
(農作物荒らす鳥獣対策、市民も巻き込んで:兵庫)
野生のシカやアライグマ、イノシシなどに農作物が食い荒らされる被害が深刻化している。令和6年度の被害額は前年度から約15%増の約188億円。被害を食い止めるためには有害捕獲や狩猟などの手段があるが、一般の人たちの理解と協力も不可欠だ。関西で被害額が最も多い兵庫県では、市民を巻き込みながら野生鳥獣と向き合う取り組みが進められている。7月中旬、兵庫県立総合射撃場(同県三木市)に「バンッ」と大きな音が響いていた。市民ら36人が参加した「狩猟の魅力体験会」で、迫力のあるライフル銃の発射実演を見学。参加者は狩猟免許制度や鳥獣保護管理法などの説明を受け、光線で的を狙うビームライフルも体験した。狩猟やジビエ食、有害鳥獣の捕獲などに興味を持ってもらい、狩猟免許の取得者を増やすのが目的。友人と参加した50代の女性は「模擬のビームライフルでも重さを感じた。楽しかったし、狩猟者登録をした際にかかる狩猟税などの費用についても知ることができた」とほほえんだ。同射撃場は令和6年にオープン。狩猟者が100メートル先の標的をライフルで狙える専用設備のほか、五輪競技でもあるクレー射撃の射場やジビエの処理加工室などを備える。野山を走るイノシシの映像に向かって模擬ライフルで射撃するシミュレーターなど、一般人が楽しめる設備も。敷地面積は約80ヘクタール(甲子園球場およそ20個分)、西日本最大級の射撃施設だ。施設を管理する「野生鳥獣対策連携センター」の長谷川雄大さんは「狩猟者だけでなく、一般の人にも来てほしい。イベントなどを通じて射撃や狩猟が身近になれば、狩猟者も活動しやすくなる」と説明する。一方、神戸市では、市民の協力を得ながら野生鳥獣を捕獲している。アライグマの捕獲に取り組む市民団体などを「KOBEアライグマバスターズ」として登録し、箱わなの貸し出しや、講習会の実施などでサポート。徐々に成果を上げはじめているという。アライグマは生態系や農産物に影響を及ぼす特定外来生物で、農作物を食い荒らしたり納屋などに住み着いたりし、さまざまな問題を引き起こしている。神戸市北区で活動する「道場町移住促進チームたすき」では、箱わなの設置や見回り、餌の交換、捕獲時の連絡などを担う。友人の畑のスイカがアライグマの被害を受け、活動を始めたという梶原ひろみさん(66)は「(捕獲後の)処分までしなくていいのでハードルが下がった。地域で協力して被害を減らし、住みやすい里山づくりを進めていきたい」と力を込めた。
(農作物を野生動物から守る、猟友会会員に対策委嘱:大分)
これから収穫期を迎えるミカンや柿などの農作物をサルやシカなどの野生動物の被害から守ろうと、津久見市は地元の猟友会の会員に対策を委嘱しました。津久見市は毎年、地元の猟友会の会員で構成する「鳥獣被害対策実施隊」を結成し、野生動物から農作物を守る取り組みを行っています。27日、津久見市役所で委嘱状の交付式が行われ、石川市長から猟友会の会員8人に手渡されました。この中で石川市長は「農作物被害の減少に努め、安全と体調に十分に気をつけて活動してください」と述べました。8人の任期は来月12日から1年間で、前半の半年間にはミカン畑などを定期的に巡回するとともに、野生動物を見つけた際には猟銃で追い払ったり、わなを仕掛けて捕獲したりすることになっています。市によりますと、サルやシカ、それにイノシシなどの野生動物の捕獲件数は市内で昨年度、1700件余りに上り、近年はアナグマなど小動物による被害も増えているということです。津久見市鳥獣被害対策実施隊の野下一馬隊長は「皆さんの目撃情報が頼りになるのでご協力をお願いしたい。少しでも被害を減らせるように頑張ります」と話していました。
(シカ食害で防護柵設置へ、チューリップ球根1万個被害:群馬)
群馬県桐生市宮本町の吾妻公園で今春、花壇に植えていた約1万個のチューリップの球根がシカに食べ尽くされた問題で、市は来春以降に向けて防護柵を設置することを決めた。関連事業費1346万円を補正予算に盛り込み、来年2月までに設置する。同公園では毎年春に恒例の「チューリップまつり」が開かれ、例年約3万人が訪れていた。だがシカの食害がここ数年でひどくなり、62回目を迎えた今年は電気柵を設けるなどの対策を進めていたが防ぎきれず、壊滅状態になった。導入する防護柵は金網で、高さ2メートルと2.7メートルの2種類あり、シカが飛び越えないように周辺の状況などを考慮して設置する。チューリップ花壇や花菖蒲(しょうぶ)園などの全体を囲むように400メートル張りめぐらせる。市はこれまでシカが嫌がる音を出したり、監視カメラの映像をもとに追い払ったりといった対策を検討した結果、一切の侵入を防ぐ防護柵が最も効果があると判断したという。
(絶景“北五百川の棚田”で最後の稲刈り:新潟)
400年の歴史に幕を下ろすことになります。新潟県三条市の『北五百川の棚田』で収穫作業が始まりました。絶景から地域の内外の人に親しまれる棚田ですが、その景色を見られるのは今年で最後となりそうです。山あいに広がる黄金色の棚田。8月24日、三条市下田地区の『北五百川の棚田』で稲刈り作業が始まりました。400年以上の歴史を持ち、その景観の良さから国の『日本の棚田百選』にも選ばれた北五百川の棚田ですが、この景色を見られるのも今年で最後となります。棚田を管理する15代目の佐野誠五さんを悩ませるのが、野生動物による被害。これまで自前で電気柵を取り付けるなどの対策を講じてきたものの、広い敷地全てに設置することは難しく、90アールの棚田のうち、今年は10アールほどが被害にあっているといいます。収量は今年300kg近く減少する見込みで、現在77歳の佐野さんはあまりの被害の大きさに今年でコメづくりを断念することを決めました。次々と刈り取られていく稲。長年守られてきた景色が失われる瞬間でもあります。稲刈りはこの週末で終える予定で、来年以降は数枚の田んぼで家族用のコメのみを作ることにしています。
(国道に「シカ注意」の路面標示:北海道)
シカと車両の衝突事故が増える秋を前に、「シカ注意」の路面標示が町内の国道に登場した。事故を減らそうと、帯広開発建設部が広尾署と協議してペイントした。
(自然観察会、無念の休止:青森)
青森県八戸市蟹沢地区で20年以上にわたり自然観察会など環境教育に取り組んできた市民団体「がんじゃ里山の会」(関下斉=ひとし=会長)が今夏、同地区での活動に終止符を打った。田んぼや小川の生き物観察などを通じ子どもに自然を体験してもらう場だったが、周辺でイノシシ目撃やクマの痕跡発見があり、安全に活動することが困難になったため。今後、活動ができる場を探し、会の名称と活動場所を変えて自然観察会を続けたい考えだ。活動場所の上流側では十数年前から釣り人がクマを目撃していたが、人を見ると逃げる従来型のクマでさほど問題視していなかった。だが近年は野生鳥獣が増え、今年は7月1日にイノシシが目撃された。イノシシは、泥を体に塗る「ぬた場」としてため池を利用する。会では以前から、イノシシが出没したら、安全面や病害虫対策などから活動しないことを確認していた。今後一切の活動を行わないと決め、予定していた観察会を中止した。数日後、バス乗り場と観察会の場所との間の通路で、子グマのふんが見つかった。「子グマ、雌グマ、追いかける発情期の雄グマがいると推測される」。活動中止の判断が補強される形となった。関下会長(65)は「小川、田んぼ、手足を洗う場、バス駐車場など全て整っている場所だった。残念」と語る。里山の会は2004年5月に設立。当初は企業と連携し、清酒を造るための米作りをした。その後、自然観察会の活動が増えた。現在の会員は28人。自主事業のほか、八戸市の小学生対象の「環境学習会」の一部は、がんじゃ里山の会の協力で行ってきた。市が同会の協力で実施した事業は、24年度は9回で参加者542人、25年度は11回で541人だった。本年度は予定していた10回のうち、会の活動中止の決定を受け4回を中止。このほか3回は悪天候や地震で中止されており、開催は3回にとどまった。市市民環境部の森林崇浩次長は「子どもたちが参加する上で大切な安全性が確保できる適切な場所が見つかった場合は、従来と同様に会への協力をお願いしたい」と話している。
(英ガーディアンが日本のクマ大量捕殺を特集:日本熊森協会)
英国の大手紙「The Guardian(ガーディアン)」が8月27日、日本で進むクマの大量捕殺について特集記事を掲載しました。日本熊森協会の室谷悠子会長も取材を受け、「捕殺を続けるだけでは被害はなくならない」「集落へ近づけないための対策が必要」との見解を伝えています。現在、国が進めている「クマの数を減らすことを中心とした対策」に対して、国内外の研究者や保護関係者から疑問が出ていることが詳しく紹介されています。クマの被害を止めようと思えば、捕殺より、誘引物の除去、藪刈り、被害防除等のクマを寄せ付けない環境整備や集落付近からの追い払いが何より重要で、同時にクマの生息地である奥山の乱開発を止め、自然林を再生する必要があると、10年近く前から、私たちが問題提起をしてきました。私たちは、今、クマ出没に悩む地域を支援し被害予防、被害防除こそ有効な対策であることを実感してもらい、捕殺中心の政策の方向転換を、改めて国に求めたいと考えています。ガーディアン紙の記事は、日本の対策を見直すきっかけをつくるたくさんの知見が含まれており、英語ではありますが多くの方に読んでいただきたいです。2025年、日本では230人以上がクマに襲われ、13人が死亡しました。とくに秋田県や岩手県など東北地方で被害が集中しました。ガーディアンはその背景として、クマ増加説ではなく、熊森が主張する記録的な暑さによるブナやドングリ類の不作、人口減少が進む農山村で放置された果樹園や森林が増えたことなどを挙げています。こうした状況を受け捕獲が強化され、2025年4月から2026年1月までのわずか10カ月間で、1万4,000頭を超えるクマが捕殺されました。うち約1万2,000頭がツキノワグマ、約2,000頭がヒグマです。ツキノワグマは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで「Vulnerable(危急種)」に分類され、世界全体でも6万頭未満と推定されています。一方、日本国内では約4万2,000頭が生息するとする推定値が使われていますが、ガーディアンは、この数字自体にも大きな不確実性があると指摘しています。全国規模でツキノワグマの個体数が推定されたのは2011年で、当時は約1万3,000~2万1,000頭でした。その後使われるようになった約4万2,000頭という数字を裏付ける新たな全国調査は行われていません。IUCNクマ専門家グループ共同議長のデイブ・ガーシェリス氏は、個体数推定が大きく間違っていれば、「4分の1を減らしているつもりが、実際には半数を失っていた」という事態も起こり得ると警告しています。環境省は今年、新たな全国統一手法によるクマ生息数推定調査を始めましたが、結果が出るまで約3年かかる見込みです。ガーディアンが問いかけているのは、これほど多くのクマを捕殺して、本当に人身被害は減ったのかということです。今年4月以降も、少なくとも9都県で35人以上がクマに襲われ、6人が死亡しています。それにもかかわらず、政府は今年度さらに8,800頭を捕殺する目標を掲げています。室谷会長はガーディアンに、クマの数を減らすことだけに重点を置く政策では、クマそのものがいなくなるまで問題は解決しないとの懸念を伝えました。記者が熊森の懸念を理解されたもようです。記事では、当協会と異なる見解も紹介されています。日本クマネットワーク代表の小池伸介氏は、中央日本のある調査地域では、2023年にツキノワグマが年間11~12%増加したとの研究結果を紹介しています。ガーディアンはこうした見解も示したうえで、そもそもの個体数が正確に分からないまま、大量捕殺を続けることの危険性についても取り上げています。記事の後半では、当協会研究者が現地で調査してきた「森の異変」を詳しく紹介されました。ミズナラなどの広範囲な枯死、ゾウムシ類によるドングリへの被害、ブナの実りの悪化、花粉を運ぶ昆虫の減少による液果類の実りの低下などです。クマが山から出てきたとき、「クマが増えたから」とだけ考えるのではなく、その前に、クマが暮らしている森で何が起きているのかを見る必要があります。これは、当協会が長年訴え続けてきたことです。ガーディアンは、長野県軽井沢町で活動するピッキオの取り組みも大きく紹介しています。軽井沢では、訓練されたカレリア犬による追い払いや、必要に応じて麻酔で捕獲して山へ戻すなど、「現れたクマを殺す」のではなく、人里へ近づかないことを学習させる対策を続けています。ピッキオによれば、軽井沢周辺の農村・集落地域では2015年以降、人がクマに襲われる事故は起きていないとされています。さらに記事では、カナダや米国の研究も紹介されています。広範囲にクマを捕殺する方法は、問題を起こした特定個体への対応などと比べ、長期的には人とクマとの軋轢を減らす効果が乏しい場合があるとされています。放置果樹や耕作放棄地を管理し、人里をクマにとって魅力の少ない場所にするなど、捕殺以外の対策も提案されています。当協会が求めているのは、クマを人里に放置することではありません。人の生活圏へクマを寄せつけない対策を徹底すると同時に、クマが本来暮らせる奥山を再生し、人とクマの「すみ分け」を取り戻すことです。1万4,000頭ものクマを殺しても、人身事故は続いています。さらに8,800頭を殺すことで、本当に問題は解決するのでしょうか。人の安全とクマの命、その両方を守るために、捕殺一辺倒ではないクマ対策へと転換するときです。熊森の保護飼育グマである「とよ」の写真も大きく掲載されています。日本のマスコミが熊森を一切取材しない中、イギリスの新聞社が日本のクマ研究者の意見と共に民間の自然保護団体である熊森の主張も大きく載せて両論併記しているのは、日本より民主主義が根付いている証拠で、すばらしいと感じました。
(乗用車がクマの成獣と接触、運転手にけがなし:島根)
29日午後3時ごろ、雲南市掛合町入間の国道54号で、乗用車とクマが接触する事故があった。運転手にけがはなかった。市林業振興課などによると、乗用車が北進中、左の山側から出てきたクマと接触した。クマは国道を横断し、近くの三刀屋川の方に去ったという。成獣とみられる。
(市街地でクマ1頭捕獲:群馬)
桐生市で27日、クマが捕獲されました。桐生市相生町では今月1日からクマの出没が相次いでいたため、市が捕獲用のおりを設置したところ27日午前、クマ1頭が捕獲されました。市によりますとクマは体長およそ120センチ、体重は60キロほどのメスで、推定4歳です。このクマは市街地の近くを生息場所としていたことから、市民の安全を考えて殺処分されたということです。近くには別の個体が生息している可能性もあることから今後も警戒を続け、捕獲用のおりも継続して設置する方針です。
(クマ1頭が林の中の箱わなで捕獲されているのを市の職員が発見 猟友会が電気槍で駆除:宮城)
28日午前9時頃、仙台市泉区上谷刈の林に設置された箱わなに、クマ1頭が捕獲されているのを市の職員が見つけ、猟友会が電気槍で駆除しました。現場は「水の森公園」付近で、近くのトレイルカメラに、箱わなに入ったクマが映っていたということです。捕獲されたクマはオスで体長約1メートル、体重は26.7キロでした。年齢はまだ分かっていません。周辺では2026年5月からクマの目撃情報が複数件寄せられていて、箱わなは仙台市がクマの捕獲用として設置したものです。市は他にも複数のクマがいるとみて、引き続き箱わなを継続して設置し、周辺を警戒するということです。
(南アルプスにシカの大群、山肌埋め尽くす500頭:長野)
南アルプスの山肌を埋め尽くす、おびただしい数のシカが撮影されました。少なくとも500頭近くはいるとみられ、地元で長年生活する人も「こんな数は見たことがない」と衝撃を口にしています。低空旋回していたヘリコプターから撮られた映像です。すさまじい数の野生のシカが群れています。今月1日午前10時半ごろ、長野県の南アルプス、伊那市と大鹿村の境にある二児山の北側の斜面で撮影されました。シカの大群を目撃し、おもわずスマホで動画を撮ったのは、ヘリコプターの整備士・川崎さんです。東邦航空 川崎龍未整備士「芝生の色が変わっているのかと思ったが、近づいていくにつれてシカの大群だと分かって。普段からきれいな景色とかは撮るようにしているが、シカの大群を見て正直ゾッとした、衝撃的な感じ」。実は先月も同じ場所を飛行した同僚がシカの大群を目撃していました。「200から300頭はいたんじゃないかなと思う」。実際に番組のスタッフが画面を止めて数えてみたところ450頭以上のシカがいました。もちろん画面の外にはまだまだいます。同じ南アルプスにある山小屋の管理人・斎藤さんは、これほどの大群は見たことがないと話します。ただ、過去にはシカによる食害に悩まされてきたといいます。実際に見てみると。また、花畑を作ろうと、柵を設置していますが…。実際、長野県のシカの数は増え続けています。県の調べによると、今から10年前は15万頭ほどでしたが、もっとも最近のデータである2024年には22万頭を超えました。その要因を専門家が分析します。信州大学 農学部 池田敬助教「昔に比べて狩猟者が高齢化して減少している。積雪が減ることにより冬季に死亡する個体が少なくなっている」。さらに林業が衰退し、人間が入らない場所が増えたため、シカの生息地が広がったことも要因の一つだといいます。シカの増加に伴い被害も深刻化しています。長野県のホームページによれば、農業被害額は年間約1億9000万円、林業被害額も約1億円を超えています。(いずれも24年度現在)。ただ、長野県だけで、シカが増えているわけではありません。京都ではシカの食害により山肌が露出。夏の伝統行事「京都五山の送り火」の運営が危うくなるなどの影響が出ています。さらに、見事に咲き誇るヒマワリで有名な郡山布引風の高原では、9ヘクタールに及ぶヒマワリ畑、コスモス畑、それぞれの苗がシカに食い荒らされ、跡形もなく消えてしまいました。郡山湖南まつり実行委員会 村松千尋副実行委員長「ヒマワリの苗がなくなっていた。全滅に近いような状況」。結果、今月開催予定だった祭りは中止となりました。各地で増えるシカによる食害、その影響について専門家は…。池田助教「(シカの食害で)森林が枯死してしまい倒れてしまうと、そこに大雨が降ると直接土壌にあたり、土壌の浸食が進んでしまい土砂崩れが発生する可能性がある。ある程度、数を減らすためには人間側が対策をしていかないといけないと思う。捕獲数がまだ全然足りていない状況で、人間側がもっと捕獲をしていかないといけない」。
(学校の駐車場にクマ!屋外での活動を中止:青森)
けさ弘前市の小中学校の駐車場でクマが目撃されました。学校では屋外での活動が中止されたほか保護者が登下校の送迎をするなど子どもたちの安全対策が取られました。岩木山の麓にある常盤野小中学校では、ことし学校の近くで3回クマの目撃情報がありました。けさは学校の駐車場で体長80センチほどのクマが目撃されました。学校ではこれまでも忌避剤を置いたり電気柵などでクマ対策をしてきましたが児童・生徒の安全を考慮し、きょうから屋外での活動を中止しました。また徒歩で通学する児童・生徒は保護者による送迎としています。ことしのクマの目撃は県内で1000件を超えていて県は出没警報を出して警戒を呼びかけています。
(3日間で「ニンジン約1800本」を食い荒らしたか:北海道)
北海道函館市の畑で8月28日、ニンジン約600本とトウモロコシ約30本が食い荒らされているのが見つかりました。現場は、函館市古川町にある畑です。28日午後0時ごろ、畑を所有する農家が、トウモロコシ約30本が食い荒らされているのを見つけました。畑には幅約18センチの足跡も残されていました。農家は周辺の畑も確認したところ、現場から約200メートル離れた別の畑でも、ニンジン約600本が被害に遭っていました。現場の状況から、市などはクマによる被害と断定しました。このトウモロコシ畑から約500メートル離れた別の畑では、26日にニンジン約1200本が食い荒らされる被害が見つかっています。市は、足跡の大きさなどから同一個体による被害とみています。付近には福祉施設があり、市は被害の拡大を防ぐため、箱わなの設置の検討も含めて対策を急いでいます。
(避難所で猟友会炊き出し:熊本)
熊本地震の発生から1か月となった28日、熊本県八代市にある避難所では猟友会が炊き出しを行い、イノシシの炭火焼きなどを振る舞いました。熊本県猟友会は、28日、およそ120人が避難する八代市立第二中学校の体育館の前で炊き出しを行いました。ふるまわれたのは、いずれも県内で捕獲されたイノシシの炭火焼きや鹿のシチューなどおよそ300食分で、避難所で過ごしている人や地域の住民などが温かい食事を次々と受け取っていました。近くの自宅から3人の幼い子どもと来たという30代の男性は、「家の片づけが追いつかない中、食事を受け取れてうれしい。地震のあと子どもたちは不安な様子でしたが、保育園も再開し少しずつ日常が戻ってきていると感じます」と話していました。また、避難所にいる母親に食事を持っていくという40代の女性は、「地震で母親の家では家具が倒れるなどしたため、避難所に身を寄せています。母親は非常食ばかり食べているので、いつもと違うおいしい食事を食べてほしい」と話していました。熊本県猟友会の立山比呂志 会長は、「地震のあと、初めて肉料理を食べたという人もいました。炊き出しでみなさんが少しでも元気になってほしいです」と話していました。
(ジビエ売り上げ熊本支援:岩手)
大槌町のジビエ加工販売会社「MOMIJI」はオンラインショップの売り上げの15%を熊本地震の被災地支援に充てる取り組みを続けている。東日本大震災で被災した社長の兼沢幸男さん(41)は「困ったときはお互いさま。できる限りの支援を続けていきたい」と話す。兼沢さんは震災当時、商船の乗組員として働いていた。大槌町の自宅で同居していた母・幸子さん(当時53歳)は町内に住む祖母を車で迎えに行ったまま津波で行方不明になった。その後、兼沢さんは地元のガス会社に就職。しばらくして親戚から「鹿にコメを食い荒らされて困っている」と聞かされた。このことをきっかけに猟銃の免許を取得。「害獣」として駆除される鹿肉をジビエに有効活用できないかと考え、仕留めた害獣などを加工販売する同社を2019年に起業した。被災時には全国から集まったボランティアらの炊き出しや生活物資の支援などを受け、時間の経過とともに、兼沢さんは「人は助け合わなければいけない」との思いを強くしたという。24年の能登半島地震では地震発生直後から約半年間、輪島市内の避難所を巡って炊き出しなどのボランティア活動を行ったほか、同年9月の石川県内の大雨被害では、被災地住民たちとともにスコップで泥をかき出したりした。今年4月に起きた大槌町の山林火災。加工食品の購入者に熊本県民もおり、熊本地震に心を痛めた。「その恩返しの意味も込めた」。同社は鹿のカレーやシチュー、ギョーザなどの約30種類を扱っており、7月30日には同社のサイトでの支援を始めた。兼沢さんは「支援金は熊本県の氷川町など被害が甚大な自治体に送りたい。今後も被災地のニーズを把握して支援したい」と語った。
(阿波地美栄衛生処理講習会を開催:栃木)
徳島県においては、シカ肉などのジビエ肉の安全の確保のため、衛生的な処理方法についてのガイドライン(阿波地美栄処理衛生管理ガイドライン)を定め、捕獲から流通に至るまでの一連の処理が、と畜場(牛や豚などの家畜を食肉に処理・検査する施設)と同等水準以上で実施されることで安全で安心なシカ肉・イノシシ肉が食用として供給されるよう、各処理場を指導しております。
(るるぶキッチン、国産ジビエの鹿肉:東京)
JTBパブリッシング(盛崎宏行社長、東京都江東区)は9月1日(火)~28日(月)まで、直営飲食店舗「editor’s fav るるぶキッチン」で、国産ジビエ認証を受けた鹿肉を使用したランチメニューを提供する。高たんぱく・低脂質で鉄分も豊富なヘルシーなニホンジカを、ジビエならではの野趣あふれる旨みと美味しさを存分に引き出した一皿として堪能できる。メニュー名は、「ニホンジカ肉ローストと茸のガーリックライス」。国産ジビエ認証制度の認証を受けた施設で処理されたニホンジカを直送で仕入れ、柔らかくなるように下処理したうえで、仕上げにフライパンとオーブンで焼き上げている。ジビエの野趣あふれる肉の旨みと、ガーリックライスの相性は抜群。ボリュームたっぷりの一皿を楽しめる。価格は税込1780円。今回のランチ特集フェアは、農林水産省「令和8年度鳥獣利活用推進支援事業」の一環として開催するもので、安全・安心なジビエの消費拡大が狙い。営業時間はランチタイムが午前11時30分~午後2時30分(2時LO)、ディナータイムが午後5~10時(9時30分LO)。不定休。住所は東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋書店 新宿本店 地下1階(紀伊國屋ビルディング地下名店街)。
(イノシシの骨から絶品ラーメン:佐賀)
上峰町で、捨てられるはずだったものに新たな価値を生み出す取り組みが進んでいます。手がけているのは、金属のリサイクルを行う「エヌアイループ」。廃材をアート作品へと生まれ変わらせる「アップサイクル」に加え、通常は廃棄されるイノシシの骨や脂を使った「しし骨ラーメン」も誕生しました。一見するとまったく違う金属とラーメン。しかし、どちらにも共通しているのは「捨てられるものを生かし、地域の課題解決につなげる」という発想です。
(イノシシ対策で竹林を整備、「東京メンマ」新たな特産品:東京)
東京西部にある日の出町では、イノシシなどによる農作物被害が相次いでいます。こうした被害への対策として始まった竹林の整備が、地域の新たな特産品づくりにつながっています。東京都では2024年度、イノシシによる農作物の被害額は952万円に上り、被害量は22トンに及びました。日の出町でも、イノシシによる農作物被害が相次いでいます。さらに都内では、ツキノワグマの生息数が平均235頭と推定され、生息域の拡大や生活圏近くでの出没が課題となっています。東京都はツキノワグマの狩猟について、来年度から19年ぶりに解禁する予定です。農業を支えようと地元の有志も立ち上がりました。荒れ果てた竹林は、イノシシなどのすみかになります。野生動物が入り込みにくい環境をつくるためにも、竹林の整備は大切だと考えています。そして、切った竹はただ捨てるのではありません。地域の資源として活用します。それが「東京メンマ」。2~3メートルほどの若い竹を収穫して下ゆでし、塩漬けでおよそ1カ月熟成。地元の加工施設で、塩抜き・味付けをして「東京メンマ」が完成します。4年をかけて、日の出町の竹を“町おこしの名物”へと生まれ変わらせたのです。
(シカ肉でペットフード「この事業は夢がある」:北海道)
エゾシカが増えて食害が深刻になる中、シカ肉を原料にペットフードの量産に乗り出しているのが、3年前に十勝管内足寄町で食肉加工の「K&D」を設立した金大蔵さん(54)だ。群馬県で人材派遣会社を営む傍ら、足寄に3億円規模の投資を行い、国内販売だけでなく米国向けの輸出も計画する。商売の嗅覚にたけた中国出身者の多くがそうであるように、リスクもいとわずにシカ肉の将来性にかけた格好で、狩猟したシカの処理に難渋していた地元ハンターにとってありがたい存在となりつつある。金さんにエゾシカビジネスにかける思いなどを聞いた。――そもそもエゾシカ肉を扱おうと考えた理由は。「コロナの時でした。私もさまざまな商売をやっていますが、ペットフードの事業をしている東京の知人から『シカ肉のペットフードが人気で、欠品が出ている』と聞いたのです。シカ肉は高タンパク、低カロリーで、牛肉や鶏肉のようなアレルギーも少ない。ただ、野生のものなので原料を集めづらく、さらに加工の人手を集めるのも難しいため、この分野で大きな工場は少ないのです。一から始めるのは簡単ではないと聞きながら、私は『シカ肉を集めて製品にすれば、みんな買ってくれるはず』と単純に考えてしまいました。それで設備の契約を結んで改装し、エゾシカの搬入も始めて、という具合に」。――足寄町とは何かつながりがあったのですか。「『足寄はシカが一番集まる場所だ』と聞いたものの、一度も来たことはありませんでした。2023年秋に会社を設立しましたが、それまで何度も群馬から足を運ぶなど場所探しに1年ほどかかりました。最後は町役場を通じて、地元農協が持っていた土地や建物を紹介されたのです」。
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